成歩堂龍一「安価でこの事件を解決してやる!」
成歩堂(ぼくの名前は成歩堂龍一。弁護士だ)
成歩堂(今日、はじめて法廷に立つ)
成歩堂(……ということになっているが、状況によって設定はいくらでも変動するかもしれない)
成歩堂(こんなにキンチョーするのは>>3以来だな)
昨日
成歩堂「こんなにキンチョーするのは昨日以来です」
千尋「それは……ずいぶん最近のことで」
千尋「それにしても。はじめての法廷で>>9を扱うなんて」
ポケモンの笛
千尋「それにしても。はじめての法廷でポケモンの笛を扱うなんて」
成歩堂「はい! この笛の音色があればどんな証人もイチコロです!」
-法廷-
裁判長「これより、>>16の法廷を開廷します」
成歩堂龍一殺害事件
カビゴン連続殺人事件
裁判長「これより、カビゴン連続殺人事件の法廷を開廷します」
裁判長「カビゴンとは……ゲームのキャラクターの名前ですが」
裁判長「>>21という理由から、この事件はこう呼ばれるようになったとか」
カルビの食べすぎ
ほんのり期待
ポケGO
裁判長「ほんのり期待という理由から、この事件はこう呼ばれるようになったとか」
裁判長「……イマイチ意味がよくわかりませんが」
裁判長「ところで成歩堂くん、きみは今日が法廷デビューの日だとか」
裁判長「大丈夫かどうか確かめてみましょう。この事件の被告人の名前を言ってみなさい」
成歩堂「>>25」
成歩堂龍一
綾里真宵
成歩堂「被告人の名前は綾里真宵さんです」
裁判長「そのとおり。では事件の概要を言ってみなさい」
成歩堂「>>28」
博士がカビゴンを大量に挽肉にして飴を錬成した
道端で「あっ、カビゴンだ」と言って回っていたら大混乱が起きて死者2名重傷者20余り
成歩堂「被告人には――」
成歩堂「道端で「あっ、カビゴンだ」と言って回っていたら大混乱が起きて死者2名重傷者20余り」
成歩堂「――の疑いがかけられています」
裁判長「よろしい」
真宵「ヒドいよなるほどくん! スラスラ説明しちゃってさ。まるで検事じゃない!」
成歩堂「いやいやいや! 今のは質問に答えただけだからね……」
御剣「裁判長の手を煩わせたばかりか被告人まで傷つけるとは。見下げ果てた男だな成歩堂」
裁判長「お! この空気……さっそく時代設定変更というわけですな」
裁判長「そういえば、ずっと前から皆さんこんな感じだった気がしてきましたぞ!」
千尋「せっかくの登場機会だからだから私は退場しないけれどね」
千尋「それよりなるほどくん。いまの説明……ムジュンはいっそあからさまだわ」
成歩堂「あ! そうですね……」
バンッ
成歩堂「この事件……ようするに、ゲームキャラの存在を本気にした」
成歩堂「ゲームと現実の区別がつかないカワイソウな人たちの自損事故」
成歩堂「“事件”じゃないじゃないですか!」
ザワザワザワ
裁判長「確かにそうです! 被告人が罪に問われる道理など……」
御剣「クックックッ……予想どおりの反論だな」
御剣「しかしこの惨劇は、被告人の故意によって引き起こされたもの」
御剣「これよりその点を立証したいと思う」
成歩堂「なんだって……」
御剣「決定的な証人……>>33を入廷させていただこう」
ミサイル
テロじゃねーかw
御剣「決定的な証人……警察犬・ミサイルを入廷させていただこう」
ミサイル「わんわんわんわんわん」
裁判長「ちょ、ちょっと待ちなさい。そもそも証人でなく証犬ではないですか!」
裁判長「一体どうするつもりなのですか!」
御剣「まあ……弁護席に成歩堂がいれば、なんとかなるだろう」
成歩堂(敵をアテにするなよ!)
裁判長「それで……いったいなぜ。その、ミサイルくんが呼ばれたのですか?」
御剣「この証人が決定的である理由。それは>>37」
裁判長だから
御剣「この証人が決定的である理由。それは裁判長だから」
成歩堂「は? さいばんちょう?」
御剣「犬でありながら厳しい試験を突破し、裁判官の資格を得たのだ」
裁判長「裁判官たちの間でもかなり話題になりましたからな」
裁判長「犬検事・狩魔リュウに続く犬の法曹界入り」
裁判長「人間だけの閉ざされた法廷が変わる……この国の司法の未来は明るいですな」
千尋「法廷に動物……もうメチャクチャね」
成歩堂「ぼくにとっては、そこまでメチャクチャなこととは思えませんね」
裁判長「して、裁判官の頭脳を持つ名犬は事件にどのように関わったのですかな?」
御剣「>>42」
kskst
被害者
御剣「被害者だ」
御剣「ミサイルは件の混乱に巻き込まれ、ケガを負った」
裁判長「そうですか……であれば、犯行の瞬間も目撃しているでしょう」
裁判長「たしかに、決定的な証人であるようです」
成歩堂(裁判官の肩書き関係あったのか?)
裁判長「では、犯行の瞬間について証言していただきましょう」
ミサイル「わん!」
-証言開始-
現場のこと>>46 被害者のこと>>50 犯人のこと>>54
わん!わん!
わん!
ぐるるるるるる‥‥‥
安価遠い支援age
kskst
わおーん!
被害者は身長2メートルの黒人
あげ
わうっ(ksk)
あげ
ポケモンGOやってた
げんばw
-証言開始-
ミサイル「ぐるるるるるる‥‥‥ 」
ミサイル「被害者は身長2メートルの黒人 」
ミサイル「犯人はポケモンGOやってた」
裁判長「おお! 本当に犬が言葉を語るとは。実際に見るとカンゲキしますな」
真宵「でも、最初のほうは黙ってるだけだよ」
千尋「犯人の正体も語っていないし」
裁判長「イマイチ決定的な証言でないようですが……」
裁判長「弁護人、尋問をお願いします」
成歩堂「は、はい!」
???「待った!」
(解決編へ。安価締切)
ほい
千尋「待った!」
真宵「お、お姉ちゃん?」
千尋「なるほどくんに尋問させるわけにはいかないわ」
成歩堂「ヒドいですよ千尋さん」
成歩堂「もう初法廷って設定じゃないんだから。ぼくを信用してくれてもいいじゃないですか」
千尋「いいえ。そういうことじゃないの」
千尋「なるほどくん……昨日はとてもキンチョーしていたそうね?」
成歩堂「……!」
裁判長「待ちなさい。綾里さん、あなたまさか……」
千尋「そう。裁判長の思っているとおり」
千尋「この事件の真犯人は……あなたよ! なるほどくん!」
真宵「な…………」
御剣「なんだとォォォオオ!」
ザワザワザワ
成歩堂「キンチョーなんか、いつしたっておかしくないじゃないですか。それだけでぼくが犯人だなんて……」
千尋「いいえ、あなたは私にさらなる証拠を残してくれたの」
千尋「犬が裁判官? おまけに人の言葉をしゃべる? メチャクチャだと思っていたのよ」
千尋「あなたの持っている……頭を冴えさせるというポケモンの笛でも使わない限りはね!」
成歩堂「そ……それは……っ!」
千尋「なるほどくん。あなたは道端で「あっ、カビゴンだ」と言って回り、大惨事を引き起こした」
千尋「でも、小さな犬にまでは手を出せなかった」
千尋「だからミサイルの必須アイテムであるポケモンの笛を奪い、証言能力を無くしたのよ」
成歩堂「そしてミサイルを監視するため、何食わぬ顔で弁護士として法廷に立った……と言いたいんですか?」
千尋「ええ。ミサイルが言葉を失っていることを確認したあなたは、油断して放屁してしまい……」
千尋「風圧で笛が音を立てた。そのせいで、ミサイルはふたたび人の言葉を語りだしたの」
千尋「犯人の正体に言及される前には音は止んだようだけど」
御剣「異議あり!」
御剣「弁護側の主張には致命的なムジュンがある!」
御剣「ポケモンの笛が奪われていたというなら、ミサイルは事件発生時からずっと証言不能だったはず」
御剣「今ここに証人として呼ばれているはずがないではないか!」
千尋「…………私の主張もあなたと同じよ」
御剣「なんだと?」
千尋「この法廷にいる人物の存在自体が……証拠」
裁判長「どういうことですか! もったいぶってないで、お願いします!」
千尋「今、検事席に立っている、この事件の担当検事は御剣検事」
千尋「当然、取り調べを担当したのも……御剣検事」
御剣「だから、何が言いたい!」
千尋「御剣検事。あなたは狩魔豪検事に師事していたそうね」
御剣「いかにも。それがどうした?」
千尋「それなら、同じ狩魔家出身である狩魔リュウのこともずっと見ていたはず」
千尋「ただの犬だった頃から、検事になるまで……ずっと、ね」
真宵「あああああっ! それで……わかるようになっちゃったの? 犬の言葉!」
千尋「無自覚のうちにね。だから気づかなかった。ミサイルが言葉を失っていることに!」
御剣「うム……ッ! そうかもしれぬ」
御剣「たしかに、ミサイルの証言に対するあなたや被告人の反応には違和感を覚えた……」
裁判長「そういうことですので……御剣検事。通訳をおねがいできますかな?」
御剣「……心得た」
御剣「ミサイルの証言における犯人の特徴は……大人の体格であった、ということのみ」
御剣「事件で命を落とした身長2メートルの黒人の陰になってよく見えなかったと証言している」
御剣「しかし! 犯人はポケモンGOをやっていたと証言している」
御剣「トノサマンならともかく、いい歳してゲームに興ずる人物など被告人以外に存在しない!」
千尋「どんな娯楽に興じようと人それぞれよ」
千尋「それに、ポケモンGOの大流行で歩きスマホが社会問題になっているのを知らないのかしら?」
裁判長「は……? すまほ、ですか?」
真宵「お姉ちゃん。悪いけど、見たことも聞いたこともないよ。“すまほ”なんて」
御剣「問題になっているのは弁護人のアタマのようだ」
成歩堂「時代錯誤が過ぎるんじゃないですか? 千尋さん。それに比べてぼくなんてホラ」自分ノ携帯電話見セ
千尋「と、とにかく! ポケモンGOは大流行していた」
千尋「それに、事件を起こすことが目的なら、ゲームに興味を持つ必要もない」
千尋「つまり。現場で失われたポケモンの笛を持っていた……なるほどくん!」
千尋「あなたの犯行を否定する根拠はどこにもありはしないのよ!」
成歩堂「……う…………」
成歩堂「ごめんなさわわあああああん!」
……………………
……………………
……………………
裁判長「なんということでしょう……被告人の弁護人が真犯人とは」
真宵「なるほどくん……」
御剣「成歩堂……なぜなんだ! いったい、どうしてこんなことを!」
成歩堂「御剣。小学校の学級裁判で世話になったお前には申しわけないと思っている」
御剣「学級裁判……?」
成歩堂「でも、お前と矢張以外の全員……つまりクラスのほとんどが、ぼくを証拠もなしに責め立てた」
成歩堂「それが人間のホンシツってやつなんだよ」
成歩堂「だから、その人間のホンシツとやらを利用して、自滅してもらうことにしたんだ」
成歩堂「あの時のヤツらと同じ心を持った人間たちにね」
成歩堂「ちょっと「あっ、カビゴンだ」と言って回ったら、そこはあっという間に血の海」
成歩堂「どれほど非現実的な事柄であろうと、「ほんのり期待」し、注意が逸れてしまう……それが“人間”」
成歩堂「人間だから……周りがそう言ってるから……自分を持たないヤツが」
成歩堂「あの時のヤツらと同種のヤツだけが地獄を見たんだ!」
成歩堂「だから、ぼくの主張は変わらないよ」
成歩堂「法がぼくを裁こうが……この事件は、被害者の自損事故でもある」
成歩堂「あ」
成歩堂「どうしても言っておきたかった、ぼくの最後のツッコミ」
成歩堂「おまえ……「トノサマンならともかく」はないだろう!」
御剣「ヌ……ヌオオオオオッ!」
裁判長「御剣検事。成歩堂龍一は……?」
御剣「緊急逮捕した。カビゴン連続殺人事件の容疑……だ」
御剣「私の幼馴染が引き起こした事件。私のほうからもお詫びする」
真宵「お姉ちゃん……御剣検事、悲しそうだね」
千尋「なるほどくんもまた、被害者のひとりだったのよ」
裁判長「それでは、被告人・綾里真宵に判決を言い渡します」
-無罪-
こうして、真犯人であるぼくは逮捕され、事件は幕を閉じた。
御剣、真宵ちゃん、千尋さん……事件が解決して、みんなは幸せになれただろうか。
……そんなはずはない。ぼくは、彼らの心に大きな穴をあけてしまったのだ。
願わくば、ぼくのように道を踏み外さず、真っ当に生きてくれることを……。
おわり
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成歩堂龍一「安価でこの事件を解決してやる!」
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成歩堂龍一「安価でこの事件を解決してやる!」
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- 澪「律は嘘をつくのが下手だからな」
- 武内P「笑顔です」拓海「はぁ?」
コメント一覧 (8)
-
- 2016年08月04日 01:33
- まあまあ頑張ったな
-
- 2016年08月04日 01:34
- そしてピアニストへ…
-
- 2016年08月04日 02:04
- 綺麗に安価回収してて凄いけど放屁で笛がなるのは無理があるだろwww
-
- 2016年08月04日 02:28
- ちゃんと完結させたのはすごいと思った
またやってほしい
-
- 2016年08月04日 02:42
- 劇中でスマホ持ってるのハッキリしてるのはココネとアカネくらいか?みぬきはどうだったけか
ミツルギら検事勢も持ってなさそうだな‥
-
- 2016年08月04日 04:24
- これみたいに安価で事件を作っていって解決させる、コナンSSが昔にいくつかあったな。あれも安価捌きが見事で推理とかもきちんと組み上がってて面白かった
逆転裁判でもコナンでもまたこういう安価系SSを書いてほしいな
-
- 2016年08月04日 17:08
- 全編アンカのゴミかと思ったら、後半はちゃんとまとめに行ってて良かった
無理あるだろって点もあったけど、原作も似たようなもんだから問題なかった
-
- 2018年01月04日 02:37
- うまい