レイ「てめぇ等の血は何色だ!」
関連記事:ジャギ「北斗羅漢撃ー!」ブォガガガ関連記事:アミバ「その足を治す秘穴はこれだ!」ズボッ
関連記事:カイオウ「例え天地逆となっても己の道は変えぬ!」
関連記事:サウザー「滅びるがいい!愛と共に!」
関連記事:シン「女の心変わりは恐ろしいのぉ!」
ケンシロウ「うむ…。その事についてお前に言わねばならぬ事が一つある」
レイ「何だ?」
ケンシロウ「俺はジャギと闘い、そして勝った。だが…殺してはいない」
トキ「…」
レイ「…そうか」
ケンシロウ「レイ、すまぬ。ジャギはお前の両親の仇。そしてアイリの幸福を奪った男。だが、そんな男でもやはり俺の兄であった」
レイ「もう過ぎた事だ。俺はお前に言ったな。例え命をくれと言っても拒まぬと。お前がそうしたのなら、俺は何も言わぬ」
ケンシロウ「レイ…」
トキ「レイ、それほど気になるならば、ジャギに会ってみるがいい」
ケンシロウ「トキ」
トキ「ケンシロウ。お前がジャギに止めを刺さなかったのは、それなりの理由があるのだろう。言葉よりも実際に会えばレイにもその理由が良く解ろう」
レイ「…そうだな。俺は悪党共の中を生き抜いてきた男だ。会えばどんな男かすぐ解る」
レイ「ケン、トキ。お前達は先にマミヤの村へ戻ってくれ。俺はジャギという男に会って、それから戻る」
トキ「」コクリ
ケンシロウ「ジャギは此処からそう遠くない、オアシスにある酒場を根城にしている」スッ
レイ「分かった。では村で会おう」
トキ「どうしたケンシロウ。何か不安な事でもあるのか?」
ケンシロウ「何事も無ければ良いが…」
―オアシス―
レイ「アイリ…」サッ
レイ「このケープを俺達の父と母の血で染めた男が此処に…!」ググッ
レイ「ケン、すまぬ。会えば間違いなく俺はその男を殺さずにはおれぬだろう」
レイ「フッ…恩を仇で返す事になりそうだな」
部下A「ん?何だ、見ない顔だな」
レイ「おい。ジャギという男を知らんか?」
部下A「あ?何を隠そう、俺はそのジャギ様の部下よ!…あ、あいひひ」
レイ「その男の元へ案内しろ」ググッ
部下A「分かった!分かったから乱暴はしないで!」
部下A「ジャギ様~!」
ジャギ「…」スーッ…スーッ…
部下A「ジャギ様?」パッ
ジャギ「」パチッ
ジャギ「見ぃたぁなぁ~?」ギロッ
部下A「今まで何度も見てるじゃないっスか。それよりもジャギ様に会いたいってヤロウが」
ジャギ「ケッ…例の変な男か?」スポッ
部下A「いえ。何かえれぇ怖くて鋭い目をした長髪の男です」
ジャギ「ああ?面倒臭ぇな…。テメェ等で遊んでやれよそんな奴ぁ」
レイ「それはアイツ等の事か?」
ジャギ「…なんだテメェは?」
部下A「ああ!ジャギ様!皆が倒されて!」
レイ「胸に七つの傷!それに黒いヘルメット…!貴様か…貴様が俺の両親を殺し、アイリの幸せを奪ったジャギか!」
ジャギ「だが、俺様のかわいい部下を痛めつけてくれた礼はしねぇとな…」ギロォ
レイ「なにィ…」ギロッ
レイ『こいつは本当にケンやトキと同じく北斗の兄弟の一人なのか…?』
レイ『あの二人とは全く違う!こいつは悪だ!悪党を知る俺の勘が間違いないとそう言っている!』
ジャギ「ぬぁんだぁ!その目は!」グワッ
レイ「ひょおぅ!」シュッ
ジャギ「ッ…!これは南斗水鳥拳か!」
レイ「貴様は処刑する!」ササッ
ジャギ「売られた喧嘩は買ってやるぜ。買うのはテメェの命になりそうだがな」バッ
部下A「うわっ、どうしよう。止めるべきか、それともここから逃げるべきか」オロオロ…
部下A「あっ、お前!」
レイ「その腰にぶら下がっている銃は飾りか?使ったらどうだ?無理はするな!」
ジャギ「こんな物はもはや使うまでもない」ポイッ
ジャギ「この北斗の三男、ジャギ様に喧嘩を売った事を骨の髄まで後悔させてやろう!ほおおおお…」
レイ「むっ!?」
ジャギ「ふはははは!見ろぉ!俺様のこの速い突きがかわせるかー!」ブォガガガ
北 斗 羅 漢 撃
レイ「くっ!」ババッ
ジャギ「ほう…上手く避けたな。信じられぬくらい華麗な足捌きよ」
レイ「腐っても北斗の兄弟か。恐ろしく鋭く切れる拳よ…うっ?」ピキーン
ジャギ「だが、その足を封じられては避けようがあるまい!死にやがれ!」ババッ
北 斗 千 手 殺
レイ「俺の南斗水鳥拳の奥義は足の動きだけではない!しゃおぅっ!」
天 地 分 龍 手
ジャギ「げえっ!?」ズバアッ
ジャギ「ぐあっは!」ドシャア
レイ「南斗水鳥拳の鋭い手刀は大気の中に真空波を生む!そしてその真空波は10メートル先の敵をも切り刻む!」
ジャギ「な…何て奴だ」
レイ「見ろ、このケープを!これはアイリが付けるはずだった純白のケープが、貴様の手によって赤く血で染められた!」
ジャギ「くくっ!」
ジャギ「なっ!?両手で床を叩き付けた衝撃で空に…!」
レイ「貴様の様なゲスには過ぎた技だが、冥土の土産にするがいい!」
南斗水鳥拳奥義
飛 翔 白 麗
部下A「おおっ…」ボワーン
ジャギ『これは避けねばマズイな…』
レイ「でりゃあーーーっ!」
ブシュンッ!
レイ「外した!?ヤツは…?」キョロキョロ…
ジャギ「ほおおおお…」
レイ「!…先程見せた構え…、いやこれは何かかが違う!」
ジャギ「貴様を甘く見ていた様だ。さっきの技は見事だった。次は俺の秘奥義を見せてやろう」
レイ「ううっ!何だこの男から放たれる異様な雰囲気は…」
北斗神拳秘奥義
無 想 羅 漢 撃
ブォガガガ!
レイ『空に逃げるしかない!』
レイ「たあっ!」バアアアッ
ジャギ「ほう…そう来るか…だが!」バアアアッ
ジャギ「この拳は空でも放てるのだ!」
レイ「なにっ!」
ブォガガガ!
レイ「うおおおお!」ババババ
レイ『だめだ、とても避けられん!ならば…!』
飛 燕 流 舞
ジャギ『この男、相討ちするつもりか!』
ジャギ「フン、付き合い切れんわ」スタッ
レイ「なにっ!」スタッ
レイ「俺が逃がすと思うか!」バッ
ジャギ「アイリ…そう言えば思い出したぞ。ユダの野郎がしきりにその名を口にしていたのをな」
レイ「ユダ!?貴様、ユダを知っているのか!ユダとアイリに何の関係があると言うのだ!答えろ!」
ジャギ「いちいちテメェに答える義務なんざねェか!知りたきゃユダに会って直接聞けや!」
ジャギ「…と言いたいところだが、一つだけ教えてやろう。俺はユダの話に乗って一人の女を連れ去った。それだけだ」
レイ「ならば俺の両親や、アイリの婚約者を殺したのは!」
ジャギ「そんなの俺様の知ったこっちゃねぇ。俺が言えるのは、女を一人連れ去った。それだけだ」
男「ジャギよ。お前、ホントに手を下していないのか?」
ジャギ「お?貴様は何時からそこに居たんだよ。存在感無さ過ぎてまるで気付かんかったわ」
ジャギ「北斗神拳を学んだ俺様ですら気付かぬとは貴様、暗殺者の素質あるんじゃねぇか?」
レイ「お前は…。俺も気付かんかったが、この男と知り合いなのか」
男「それはどうでも良い話だ。…で、ジャギ。さっきの質問に答えてもらおうか」
ジャギ「さぁなぁ…。俺様もケンシロウを貶める為に数え切れねぇくらい殺しまくってたからなぁ。いちいち誰を殺ったかなんて覚えてねェよ」
レイ「貴様!」
ジャギ「第一、シゴトはほとんどユダの野郎が一人でやったからな。俺はその後に目ぼしい獲物をかっさらっただけだ」
ジャギ「あれがお前の妹だったのか?あれは高く売れたぜ?一ヶ月分の食料になったな。フハハハハ!」
レイ「例え殺したのは貴様ではないとは言え、アイリを物扱いした事は許さん!」
男「待て。このままジャギと闘いを続ければ、無事では済まんぞ。そうなったら本当の仇であるユダはどうする?」
レイ「しかし…!」
男「ジャギはその後でも遅くはなかろう。ケンシロウが何故この男を生かしたか、その理由もまだ分かってない事だし」
部下A「へっ!おっ、おととい来やがれってんだ!」
レイ「」ギロッ
部下A「トワッタ!わひぃ!」ヘタッ
ジャギ「…オメェが関わっているって事は、あの野郎がここに来たのは…」ジロッ
男「結果的にはそうだが、俺が直接ここに来る様に促したわけじゃない」
ジャギ「なんだぁそら?まぁ、羅漢撃の弱点つーか、まだまだ修練不足なのが解ったのは収穫だったわ」
男「弱点?」
ジャギ「ああ。あいつみたいに相討ち狙って来られるとチト厄介だわ。ケンシロウみたいに相手の出方を伺う奴や、避けようとするタイプなら良いんだが」
部下B「いでっ!」
部下C「あででっ!」
ジャギ「おい!お前はこれから何を…ん?相変わらず音も無く消えやがったか」
―荒野―
男「レイ、よくあそこで我慢したな」
レイ「…お前か。そう言えばお前が誰なのか、まだ聞いてなかったな。色々知っている様だが」
男「ああ、知っているぞ。例えばお前がマミヤの事を好きだって事もな」
レイ「なっ」
男「マミヤに想いを伝えんのか」
レイ「フッ…さあな。見ろ、あそこに村がある。急いで戻る必要もあるまい。休んで行くとしよう」
男「うむ」
男「いや、あれは改心していない。ただ単に向ける方向性を変えただけだ」
レイ「どういう事だ?」
男「そのどうしようもない性格こそ、アミバの長所だったという事だ。物事は何でも表裏一体で一長一短だ。表から見て駄目でも、裏から見ればとんでもない才能だったりするのだ」
レイ「お前はこの時代には珍しいタイプの人間だな。ケンやマミヤとも違う」
男「それはそうだ。俺はこの世界の存在ではないからな」
レイ「ん?それは何かの冗談か?」
男「真面目な話だが、お前達からすれば冗談に等しい事だな。だからその辺は深く考えなくて良い」
男「うむ…。その事なんだが」
レイ「どうした?」
男「聞けばお前は多分激怒するか激しく落ち込むと思うんだが…」
レイ「フッ、心配するな。何でも言ってくれ」
男「そうか。いや、俺達の世界では、お前達の世界の事で話題になる事が多くあるんだ」
レイ「?…まあ、続けてくれ」
男「誰と誰では誰の方が強いとか、こいつはもっとこうだったら良いのにとか、お気に入りのキャラクターは誰それとか、とにかくお前達は俺達の世界では結構な人気者なわけだ」
レイ「意味の解らん話だが、悪い話ではなさそうだ」
男「その中でもレイ、お前の人気は上位に部類されると思う」
男「さっき物事は表裏一体と言ったな。人気がある故に話題も多いのだが、話題が多くなると不評も多くなる」
レイ「ほお…。例えばどんな事だ?」
男「最初はケンシロウと互角だったのに、何時の間にかケンシロウの引き立て役兼解説役になってるとか…」
レイ「」ピクッ
男「中ボスに過ぎないウイグルの鞭を見切れない(笑)とか、さらにその部下であるライガとフウガに苦戦(笑)とか…」
レイ「…気にするな。続けるんだ」ユラリ…
男「極め付けはラオウ相手に相討ち覚悟で放った究極奥義が、マントで目隠しされた末に指一本で撃墜(笑)とか…」
レイ「」ゴゴゴ…
―ヘタレイ(笑)
男「…と!」
レイ「そうか…。それはなかなか面白い呼び方だな。フ、フフフ…」グゴゴゴ…
男「だが、本来のお前はそうではない。…と俺は思っている」
レイ「!」ピタッ
男「そのヘタレな部分を含めてこその人気もあろう。だが、違う世界の人気を博したところでお前が得るものなど何もない」
レイ「それはその通りだが」
男「俺は俺の世界に訴えたいわけだ。レイは本当はもっと強いのだ!…と」
レイ「お前という男は…。だが、それこそお前に得るものがあるのか?」
男「何かを得る為に訴えるのではない。ただそうしたいから、そうするのだ」
男「それは向こうの世界の話だ。こっちの世界では違う事になるかも知れん」
レイ「フッ…どこまでも解らん奴だ。さて、まだ日は高い。マミヤの村までの距離を稼いでおこう」スッ
男「ああ」スッ
レイ『ヘタレイ…か』フッ
男「ん?あれを見ろ」ポン
レイ「どうした?」
男「ヨロヨロしながらやっと歩いている感じだが」
レイ「あれはバット!」タダッ
バット「うう…ケンに…ケンに会うまでは…」ガクッ
レイ「おいバット!どうした、何があった!?」
レイ「何!」
バット「早く…!リンやマミヤさん達が…ううっ…」
レイ「ケンやトキはまだ帰り着いていなかったのか…」
男「バットと入れ違いに戻っているのかも知れないが、そうでないなら村はガラ空きも同然!」
レイ「くっ!すまぬ、バットを頼めるか!俺は急いで先に村へ戻る!」
男「わかった」
レイ「バット、安心してその男と後から戻って来い。仮にケンとトキが戻っていなくとも、皆はこの俺が守ってみせる!」
バット「レイ…頼んだぜ…」
レイ『拳王侵攻隊…!もしやラオウもその村に…!』
レイ「指一本でこの俺を倒せるものならやって見せてもらおう!」キッ
ガロン「諸君!私は少しも強制はしない。忠誠は自らの意思で行わなくてはな!」
ガロン「子供と言えども、拳王様に忠誠を誓ってもらおう。その焼き印を自らの身体に押し付けるのだ!」
リン「」チラッ
ガロン「もし嫌だと言うなら、あの鉄板の上で黒焦げになるまで踊ってもらう事になるが…」ニヤッ
リン「誓いません!あなた達の様な悪魔には決して従いません!」
ガロン「何っ!?」
リン「悪魔に従えば人間でなくなる…。そうケンは教えてくれたもん!」
ガロン「むぅ…なんと、自分から!」
雑魚A「へへへ、お嬢さん。手を貸してあげようか?」ガシッ
リン「ああっ!」
チョロッ…ボシューッ
雑魚B「へへっ、バッチリだ」
―おい!
雑魚A「ん?な、何だ?」
ガロン「その手を離さぬか馬鹿者めが!」
雑魚A「えっ?隊長?」
ガロン「この様な幼い子供が拳王様に逆らおうとしているのだぞ!見上げた勇気と思わんのか!」
雑魚A「えっ?えっ?あのー…」
―おい!
雑魚A「今度は何だ!」
レイ「人の皮を被った悪魔め!」ギロッ
雑魚A「…ちょっと、どうしたらいいの?」オロオロ
レイ「リン!しっかりしろ!」
リン「レイ…。大丈夫、アイリさんもマミヤさんも、他の皆も無事だから…」
ガロン「むぅ…自分の事よりもまず他人の事を!」
レイ「気丈なようでもまだ幼い子供!それをこんな目に…!許さねぇ!」バッ
レイ「てめぇの血は何色だ!ラオウ!」ピシッ
ガロン「なにっ?…おおっ、け…拳王様!」
ラオウ「うぬは何をしておる。例え幼い子供であろうとも、この拳王に忠誠を誓わせるのがうぬの役目であろう」
ガロン「ははっ…しかしながらこの子供は忠誠を拒みました故…」
ラオウ「ならば何故処刑せぬ!どんな小さな禍根も絶つ!それが俺の生き方だ!」
ガロン「それは存じております。存じておりますが…」
レイ「お前がラオウか。ちょうど良い。この場で俺が片付けてやろう!」
リン「」ビクッ
レイ『俺は引き立て役でもなければ解説役でもない!ここでそれを証明するのだ!』
リン「レイ!その人と闘っちゃダメ!」
レイ「リン!」
レイ『まさかお前まで俺の実力を疑っていると…?』
レイ「フッ…心配するな。俺は闘う事でしかお前やケンに借りを返せぬ男だ」
レイ『ケンやトキを待つまでもない!ラオウの首は俺が取る!』
ラオウ「お前が南斗水鳥拳のレイか!ならばお前に一つ聞こう」
ラオウ「お前は北斗七星の脇に輝く小さな星を、見た事があるか?」
レイ「ない!」
ラオウ「ならば俺と闘う時ではないという事だ!」
ラオウ「図に乗るなレイ!」ブォォッ
グワアアアッ!
レイ「うおうっ!くっ、何という闘気だ…!」
ラオウ「…解ったか。貴様では俺と闘う事はおろか、この俺を馬から降ろす事さえ出来ぬわ!」
レイ「フッ…余計に貴様を倒しておきたくなった」ニヤッ
ラオウ「ほう…まだ虚しい闘いとも呼べぬ闘いを挑むつもりか。ならばよかろう、掛かって来るがいい」
レイ「そこで馬ごと死ねっ!」ババッ
南斗水鳥拳奥義
朱 雀 展 翔
ラオウ「おろかな!」ガバアッ
レイ「!」ハッ
―マントで目隠しされた挙げ句に指一本で撃墜(笑)
レイ「そんな小細工で南斗水鳥拳を止められるか!」
スバズバァッ!
ラオウ「ぬうっ!?」
レイ「ひょう~…しゃうっ!」ズバアッ
ラオウ「おおりゃあ!」ブォン
リン「ああっ!」
ピシーン
ラオウ「ぬっ…俺の身体に傷を…!」
レイ「俺は南斗六聖拳の一つ、南斗水鳥拳を極めた男!そんな駄馬の上で俺を倒せはせぬ!さっさと降りて来い!」
ラオウ「貴様~…!むっ!もう戻って来おったか」
ケンシロウ「レイ!」
トキ「ラオウ…」
ラオウ「レイ。南斗水鳥拳、楽しませてもらった。確かにうぬの拳を甘く見過ぎておったわ」
ラオウ「その上トキとケンシロウまでが現れた以上、お前達と同じ地上に降り立たねばなるまい!」ズンッ
レイ「死ぬのは貴様だ!」ササッ
ケンシロウ「レイ、これより先は北斗の闘い!南斗を巻き込むわけにはいかぬ。後は任せるがいい」
レイ「南斗も北斗もない。お前が倒すべき敵は俺にとっても倒すべき敵だ。そうだろう?」
ケンシロウ「レイ…」
トキ「ケンシロウ、良き友を持ったな。なればこそ、尚更お前をここで闘わせるわけにはいかぬ」
レイ「トキ!俺ではラオウに勝てぬと言うのか?」
トキ「そうではない。お前の気持ちは有り難いが、北斗神拳は一子相伝!伝承者ではない者の北斗神拳は封じねばならぬ」
トキ「北斗の拳を封じるのもまた北斗の拳!これは北斗2000年の掟なのだ。解ってくれ」
トキ「」コクッ
レイ「フッ…わかった。後は任せるぞ」
トキ「うむ」
男「おお、レイ。無事だったか」
レイ「指一本で撃墜されているとでも思ったか?バットの傷の具合は?」
男「命には別状はないよ。この世界の子供達は本当に賢くて強い。俺達の世界に連れて行きたいくらいだ」
レイ「リンやバットが特別なのだ。ケンの背中を見続けてきたからだろう」
レイ「ケンの背は、子供達に人としての生き様を無言で伝えている。やはり奴はこの時代に必要な男だ」
男「それはお前もだ」
レイ「なに?」
男「お前にもケンシロウでは果たせない役割があろう。その役割もまた、この世界に欠かせないものだ」
ケンシロウ「昔のラオウならば…倒せていたものを…」ガクッ
ラオウ「フッ…ケンシロウ、そしてトキよ!これが終わりではない!ここから俺とお前達の闘いが始まるのだ!」ガクッ
ラオウ「俺は拳王!拳王は膝など地に付かぬ~!」ググッ
雑魚A「拳王様!肩をお貸し…隊長」ポン
ガロン「案ずるでない。拳王様が身を預けるのはあの黒王号のみ!それに拳王様はあの程度の傷で終わる男ではない」
ガロン「我らはただ、拳王様の後を付いて歩けばそれで良いのだ…。我々の余計な手助けは不要だ」チラッ
ガロン『あの子のあの目…あれは只者ではない!成長したらどんな大人になるか、何を成すのか今から楽しみでならぬわ…』
レイ「奴らはとんでもない化け物だ…としか言う事は出来んな。出来れば誰とも二度と闘いたくはないもんだ」
男「そんな化け物のうち三人とやり合ってピンピンしてるお前も大概だと思うぞ」
男「少なくともヘタレイではない」
レイ「フッ…どうかな。三人とも決着が付くまで闘ったわけではない」
男「それは元々、北斗の三人がお前と生死を賭けて闘う相手ではなかったという事だろう」
男「それにお前は人の為に生きる義星の宿命を背負った男。闘いに生きる宿命ではないのかも知れん」
レイ「その知識も向こうの世界とやらで仕入れたのか?熱心な事だ」
男「トキ、病の癒えたその身体でもラオウの相手は容易ではなかった様だな」
トキ「勿論だ。だが、今日は決着を付ける宿命にないと感じた。それはおそらくラオウも感じていただろう」
トキ「むしろ、ケンシロウの成長の為に今日という日があった様に思う。ケンシロウは私が想像した以上に成長した」
トキ「北斗神拳伝承者としての自覚が深まったに違いあるまい」
男「そうか。今日は北斗七星が良く見えるな」
トキ「ああ」
男「トキ、今のお前に死兆星は見えているか?」
トキ「…いや、見えない」
マミヤ「こんばんは。二人で何を話していたの?北斗七星がどうとか言ってたみたいだけど」
マミヤ「どんな?」
男「北斗七星の脇に、何か見えるか?」
マミヤ「…えーと北斗七星は…と」キョロキョロ
マミヤ「あった!その脇には…」
男「…」
トキ「…」
マミヤ「…何も見えないわ。ガッカリ」
トキ「」フッ
男「」フッ
マミヤ「ちょっと、何笑ってるの!?人がガッカリしてるのに!」
男「それは見えない方が良いんだよ。良かったな」
マミヤ「え?あら、そうなの」
トキ「今日はもう遅いし、拳王軍との対峙もあって疲れたであろう。もう休むとしよう」
マミヤ「ええ」
ラオウ「トキの病は癒え、ケンシロウはこの俺とも五分に闘うまでに成長しおった」
ラオウ「それにあのレイ。今までまるで眼中に無かったが奴も油断ならぬ」
ラオウ「覇道は遠い…が、障害が強大であれば強大であるほど、このラオウの拳もより高まると言うもの!」
ザク「拳王様。既に夜も更けております。傷の回復の為にも早めにお休み頂きます様…」
ラオウ「分かっておる。待っておれケンシロウ、そしてトキ!俺は再び覇の道に帰って来る!この傷を癒してな!」
ラオウ「…ぬお!?」ビクッ
ザク「!…如何なされました拳王様!」
ラオウ『我が頭上に…死兆星が…』ワナワナ…
―おわり―
元スレ
レイ「てめぇ等の血は何色だ!」
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1469890513/
レイ「てめぇ等の血は何色だ!」
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1469890513/
「SS」カテゴリのおすすめ
- PC「もう…限界です…」
- 千早「プロデューサーは貧乳フェチなんですね、なるほど」
- 渋谷凛「アイドルお嫁体験?」
- イケメン「彼女寝取られた・・・」 糞女粉砕マン俺「呼んだか」
- モバP「愛海を止めてほしい?」
- 俺「やーい、デブー!」 マミ「ううっ・・・」
- 古美門「リ゙ーガル゙ハイ゙!!!」
- P「ハリウッド研修からようやく帰ってきたぞ」
- ウルトラマンゼロ「お前たち自身で決めるんだ!」シンジ「……!」
- 前川みく「みくがいじられキャラだという風潮」
- 春香「プロデューサーさん、正統派ですよ、正統派!」
- 古泉「あばっばっばっばwwwwうぇwwwうぇwwwww」
- 私「(この方が……私の次のご主人様)」
- 輝子「お返しのお返し」
- 男「たたたたタイムスリップしてるっ!!」
- 雁夜「葵よりも桜の方が可愛くね」
- セイバー「きりつぐー、胡桃みつけましたー」切嗣「……」
- 八幡「修学旅行から帰ってきたら……」
- モバP「お前なんでクールなんだよ!!」李衣菜「ふぇっ!?」
- 雪歩「プロデューサー……何で、約束守ってくれないんですかぁ?」
「ランダム」カテゴリのおすすめ
- P「初めまして。961プロのプロデューサーです」
- 結衣「いつかきっと」
- 貴音「今宵の月も美しく……おや」??「ミ…ミ…ミン……ミ…ミ…ミン」
- 美希「弱点」
- 不良♀「おい、なんだよおめーは」男「まぁまぁwww」
- ハルヒ「皇帝ルルーシュに会いたいわ!!」
- 悠「完二、今後ろに隠した物はなんだ?…うん?けいおん?」
- 岡部「厨二キャラに疲れた」
- 響「春香がヤバい?」
- P「我思う、故に百合あり。だが、そこに我、必要なし」
- 夜神月「デスサブマシンガン。直訳で死の短機関銃」
- 唯「だいはーど!」マクレーン「ケイオン?」
- 唯「私の名前は平沢唯!えら~い人だ!」
- 暦「なぁ火憐ちゃん、そいつの子供を産みたいと思ったら」
- ちひろ「エアPさん」
- エレン「働かなければ食えない…」
- ??「ねえねえ先輩」八幡「なんだよ」
- やよい「『プロデューサー、お休みなさい(はぁと)』っと…送信!」ピッ
- 美希「星に願いを、なの」
- メリー「俺の名はメリー。今貴様の後ろにいる」
コメント一覧 (18)
-
- 2016年08月01日 20:14
- 赤だ!
-
- 2016年08月01日 20:20
- 俺も赤だぜ!
-
- 2016年08月01日 20:26
- 僕も赤だ!
-
- 2016年08月01日 20:42
- 時々出てくる原作にない必殺技が気になる
北斗無双とかが元ネタなんかな
-
- 2016年08月01日 21:05
- レイと書いてあるから素で綾波レイが北斗の拳にはまってるssかと思った
-
- 2016年08月01日 22:53
- 北斗の拳では死兆星と呼ばれている星は現実(と言っても昔の話だが)なら見えなきゃダメな星と言われてた…らしい
-
- 2016年08月01日 22:55
- はよ ラオウとユダを救ってあげて
-
- 2016年08月01日 22:59
- 俺は黄緑だ!
-
- 2016年08月01日 23:04
- 赤い血の流れる体が欲しいよぉ
-
- 2016年08月02日 00:02
- グリーンだよ!
-
- 2016年08月02日 00:04
- 俺は蛍光色だ!
-
- 2016年08月02日 00:48
- 俺様の血は蒼紫だぁ!
-
- 2016年08月02日 01:59
- ガソリンですが?
-
- 2016年08月02日 02:23
- 男の目的は、北斗四兄弟と南斗衆が力を合わせて再び世界に安寧をもたらすことだろうか・・・。
あとタヒ兆星は加齢や脳症で北斗七星がぶれて八つに見えてから亡くなることから来たって聞いたことがある。
・・・アイリ アミバのトップを防ぐレイの妹。
-
- 2016年08月02日 14:46
- ※欄にちらほら人間じゃないのがおりますな・・・
-
- 2016年08月02日 15:19
- ボーナスの色は何色だぁ!
-
- 2016年08月02日 20:14
- 赤7の白オーラです(白目)
-
- 2016年08月02日 20:18
- ※16
茄子って言ったら紫が普通だと思うけど