昨日のバイト風景をジョジョっぽく再現するようです
- 2016年06月24日 08:10
- SS、神話・民話・不思議な話
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同僚「先輩よォ~。知ってますかァ~?」
俺「・・・」
俺「何?」
俺「何だ」
同僚「指をさァ。関節の部分を~、鳴らすじゃないっスか」
同僚「こう、ポキっと」
俺「・・・」
同僚「あれって間接の間のォー、空気が破裂してる音なんですってェ~~~」
同僚「知ってました?ねぇ」
俺「・・・いや」
同僚「なんですかぁ~~?その気の抜けた返事ッ!」
同僚「『どうでもいい』って顔しないでくださいよォー」
俺「おい、お前」
. . . . .
同僚「 『 そ ん な こ と 』 っ て な ん ス か ァ ~~~ ? 」
俺「な、何だ・・・?」
俺「 何 が 『 起 き て い る 』 !? 」
同僚「どうしたんスか~~いきなりトチ狂っちゃってェ~~」
俺「 お か し い ぞ ッ !! お 前 !! 」
同僚「おかしいってェ~~・・・」
同僚「何が」
. . . . . . . . .
俺「 な ぜ 『 俺 の 方 を 見 な い 』 ッッ !! 」
同僚「・・・それがねェ~~」
同僚「『変』なんですよォ・・・俺は先輩の顔を見ようとしてるんですがね・・・」
俺「お前ッ・・・!」
同僚「グッ!ウグゥっ!」
俺「!」
同僚「 『 首 が 勝 手 に 動 く 』 ん で す よ ォ ーーーーーッ ! 」
バァ ̄ ̄ ̄ ̄Z____ ン!!
俺「まさかッ!これはッ!」
同僚「助けてくださいよォ~~・・・」
俺「 『 ス タ ン ド 』 ッ ! 」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨・・・
同僚「俺は『あっち』を見たくねえんだよ~~・・・『あっち』には『アレ』が掛かってるからァ」
同僚「『アレ』を見ちまったら・・・おしまいなんだよォ~~・・・」
俺「ハッ!」
俺「やめろ・・・見るんじゃあないっ!」
同僚「助けてェ~~」
俺「よせッ!」
同僚「グッ!」
同僚「み・・・見たくない・・・見たくないんだけどよぉー・・・」
同僚「どうしても・・・見ちまうんだよな~~・・・バイト中は特に」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨・・・
同僚「 『 時 計 』 っ て 奴 を 何 度 も よ ォ ―――――― ッ ! 」
ドォ ̄ ̄ ̄ ̄Z____ ン!!
俺「!」
俺「た・・・ッ」
俺「田中ァ――――――ッッ!!」
同僚「センパイぃ~~・・・」
俺「喋るなッ!」
同僚「俺・・・思ってなかったんですよォ~~」
同僚「まさか『あれっぽっち』しか時間が経ってなかったなんて・・・」
同僚「普通期待するでしょォ~~・・・『これだけ頑張ったんだからもう一時間は経ってるだろう』ってさァ」
同僚「それが・・・たったの・・・」
同僚「・・・」
俺「!・・・・・待て」
俺「何て言った?」
俺「今」
俺「『一時間は経っているだろう』と」
俺「言ったのか?今」
俺「つまり・・・『バイトが始まって一時間も経っていない』というのかッ!?」
俺「俺は『二時間は経っている』と思っていたんだぞッ!」
俺「ウッ!?」
グググ…
俺「まずいぞっ!『スタンド』が・・・ッ!」
俺「 『 俺 の 首 に も 取 り 付 い て い る 』 ッ ッ ! 」
バァ ̄ ̄ ̄ ̄Z____ ン!!
俺「と・・・『時計』をッ!」
俺「『確認させようとしているのか』ッ!」
俺「やばい・・・これはかなり・・・ッ!」
俺「『やばい』ッッ!」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨・・・
俺「『スタンド』の『本体』は!」
俺「『スタンド使い』はどこにいるゥ――――――ッ!」
客「・・・」
俺(くそったれ!何の目的で俺たちを攻撃しているのかわからんがッ!)
俺(コイツは『マジで』イカれてやがるッ!チッ、敵の正体が判明しないうちは引っ込めておこうと思ったんだがなッ!)
俺( 使 わ せ て も ら お う ッ ! 俺 の 『 ス タ ン ド 』 を ッ ! 」 )
放課後ティータイム
俺「 『 H . T . T 』 ッ ! 」
ドォ ̄ ̄ ̄ ̄Z____ ン!!
俺「俺はッ!『H.T.T』の曲を全て記憶しているッ!」
俺「ベースの短音から隠れたキーボードの高音まで!全てッ!」
俺「『脳内』で再生することができるッ!視覚と聴覚を失ったヴェートーヴェンが『頭の中』で音を鳴らしたようにッ!」
俺「つまりッ!俺はこのバイトが終わるまで!」
俺「 『 ふ わ ふ わ 時 間 』 を 過 ご す こ と が 可 能 な ん だ ッ ッ !」
バァ ̄ ̄ ̄ ̄Z____ ン!!
俺「これで俺は時間を気にする必要はなくなる・・・だが」
俺「許すわけにはいかねえよなァ―――――ッ!田中をこんなにした『スタンド使い』をよォ――――ッ!」
客「あ、あのォ―――」
俺「!」
客「レジ・・・いいですかねェ――」
客「・・・『お取り込み中』に・・・見えますが」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨・・・
俺「やれやれ・・・俺としたことが」
俺「『敵をぶっ倒す』『バイトはきちんとこなす』「両方」やんなくっちゃあならないってのがコンビニ店員のつらいところだな・・・」
俺「商品はいいか?俺は(レジの準備が)出来ている」
客「マイルドセブンの・・・8mmをひとつ・・・」
俺「・・・」
俺(なんだ・・・?この客・・・)
俺(おかしいぞ・・・・いや)
俺(いったい何がおかしいのか説明はできないが・・・・)
俺「・・・」
客「大変ですよね・・・煙草」
俺「?」
客「上がるじゃないですか・・・値段がねェ・・・」
俺「・・・!」
客「煙草やめなきゃねえと思うんですが・・・その」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
. . . .
客「 『 こ の 時 間 』 は ど う し て も ね ェ ―――――― !」
俺「てめェ―――――――ッ!」
客「 『 ア ン ダ ー ・ プ レ ッ シ ャ ー 』 ッ ッ ! 」
ドォ ̄ ̄ ̄ ̄Z____ ン!!
俺「グッ!」
客「油断しやがってェ―――――!このダボがッ!」
客「俺の生き甲斐はッ!『遠足の日の夜明けを待つ小学生』のような瞳で何度も時計を確認し!」
客「まだ5分かそこらしか経っていなかった時のバイト店員の『絶望』を拝むことなんだよォ―――――――ッ!」
俺「微小な『スタンド』がッ!」
俺「『俺の首を操っていやがる』ッッ!」
客「『時計』を見ろォ―――――ッ!」
俺「 『 H . T . T 』 ッ ! 」
俺「 レ ジ を 投 げ て 『 あ の 時 計 』 を ぶ っ 壊 せ ッ ! 」
ガシャァ ̄ ̄ ̄ ̄Z______ン!!
客「てんめェ――――――ッ!」
俺「『H.T.T』ッ!」
ガシィッ!
客「グェッ!」
俺「今すぐ選びなッ!この場所で『H.T.T』にぶちのめされるかッ!」
俺「テメーのふざけた『スタンド』を引っ込めてこの店から出ていくか!」
客「グゥ~ッ!」
俺「今すぐ選べって言ってんだよォ―――――――――ッ!」
客「わ、分かった・・・今」
客「出ていくよォ~・・・だからこの手を放してくれよ~」
俺「チッ・・・」
バッ!
客「・・・」
客「ククク・・・馬鹿が」
客「時間を知る方法が一つだと思っているのか?本当に」
俺「!」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
客「俺は知っているッ!」
客「『現在時刻』を! 1秒の狂いもなくッ!」
客「『現在時刻』はッ!」
バクンッ!
客「ガ・・・ッ!」
客「カフッ・・・ゴボッ!」
俺「『殴って黙らせる』・・・これでテメーはもう『人間の言葉』を喋ることはできねーッ」
俺「素直に店を出ていればよォー」
俺「テメーの口はそんな『爆ぜたザクロ』みてーにならなかったのになァーッ」
客「カカカカカカカカ」
俺「?」
俺「なんだ」
俺「やりすぎたか?」
客「カカカカカカカカカカカカカ」
俺「『あるはずのない脳みそ』がダメになっちまったのかなァ――――ッ?」
客(ククク・・・この『アホ』がッ!)
客(俺の携帯電話はなぁ、『現在時刻』を『音声』で教えてくれるッ)
客(このボタンを押すだけで・・・テメーは地獄へ送られるのさ)
客(俺の口を塞いだくらいでナメてんじゃねえぞォ――――――!)
ピッ!
【・・・現在、・・・時・・・分です】
俺「・・・」
客( 勝 っ た ッ ! )
客(絶望しろッ!テメーのバイトは永遠に終わらねーのさ!)
客(特にバイト終わりの最後の『1時間』ッ! 何100回繰り返し時計を見てもまるで『針』が進んでねーッ!)
客(アレは地獄だ・・・そう、『バイトが始まる1時間前』との違いッ!)
客(『ジキル』と『ハイド』でもあれほどはちがわねーッ! 陰謀を感じるぜッ!)
客(どうだ! 『絶望』に身を落とす感覚はッ!)
俺「・・・まったく」
俺「なぜ俺が『コンビニ』で働いているのか全く理解してねーようだな・・・」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
客(なぜだッ!聞こえなかったのか?そんなはずは・・・)
客(もう一度だッ!『アンダー・プレッシャー』ッ!)
ピッ!
【現在・・・時・・・分です・・・】
俺「・・・だからよォー」
客「!」
俺「俺の『スタンド』・・・『H.T.T』は俺の脳内に入り込む・・・」
俺「『ふわふわ時間』を与えるためだ・・・分かるか?」
客「ギィィィィィ・・・ッ」
俺「『有線』だッ!」
俺「ひたすら流れる店内の『有線放送』ッ! 今ッ! この瞬間ッ!」
俺「 流 れ て い る 『 ふ わ ふ わ 時 間 』 が 『 H . T . T 』 に 力 を 与 え る ッ ッ ! 」
バァ ̄ ̄ ̄ ̄Z____ ン!!
俺「なんでもいいッ! 宝石屋でも吉野家でもファミレスでもガソリンスタンドでもッ!」
俺「 『 自 分 の お 気 に 入 り の 曲 』 が 偶 然 流 れ て い た ら ッ ! 」
ドォ ̄ ̄ ̄ ̄Z____ ン!!
俺「何かを感じずにはいられないッ! ハミングしたり、始終にやけていたり、何でもない風を装って他の客に『これ、あのバンドのあの曲ですよね』と馴れ馴れしく声を掛けて不審がられたりッ!」
俺「『音楽』は『絶望』を吹き飛ばすッ!! 人類はこれで変わるッ! これが俺の求めたものッ!」
俺「『H.T.T』だッ!」
俺「フワフワフワフワフワフワフワフワフワフワフワフワフワフワフワ
フワフワフワフワフワフワフワフワフワフワフワフワフワフワフワ
フワフワフワフワフワフワフワフワフワフワフワフワフワフワフワ
フワフワフワフワフワフワフワフワフワフワフワフワフワフワフワ
フワフワフワフワフワフワフワフワフワフワフワフワフワフワフワ
フワフワフワフワフワフワフワフワフワフワフワッッッ!!!!!」
俺「オチャ・ニ・シヨーヨォ――――――――(さようなら)ッッ!!!」
バァ ̄ ̄ ̄ ̄Z____ ン!!
ピクピク・・・ッ
本体:客
スタンド名:アンダー・プレッシャー
能力:バイト中に何度も時間を確認させる
全身骨折、鼓膜破裂により再起不能
俺「てめーの敗因はたったひとつだぜ・・・」
俺「たったひとつのシンプルな答えだ・・・『てめーはバックヤードで休憩したかった俺たちに構わず立ち読みを続けていた』」
俺「いつレジに来るかわからねーからリラックスして雑談ができねーだろうが・・・マヌケ」
俺「さて・・・コーヒー飲みながらバックヤードで漫画でも読むか」
昨日のバイト風景をジョジョっぽく再現するようです
完ッ!!
とりあえず実際にあったのは
・バイトの同僚は針の進まない時計に嫌気がさして途中で寝た
・俺は時計を見ないように頑張った
・レジにきた客が音声時刻を発動して俺に渾身のダメージを与えた
・でも有線で「ふわふわ時間」が流れていたのでまあいいやと思った
そんだけ。じゃあのノシ
元スレ
昨日のバイト風景をジョジョっぽく再現するようです
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1283253605/
昨日のバイト風景をジョジョっぽく再現するようです
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1283253605/
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- 吉良吉影「キラークイーン第二の爆弾『魚雷ガール』」
コメント一覧 (16)
-
- 2016年06月24日 08:21
- 結構好き
-
- 2016年06月24日 08:24
- グレートですよこのSSは…
-
- 2016年06月24日 08:25
- これクッソ前に見たことあると思ったら2010年のか。
続きのやつもなかなか好きだったな、
-
- 2016年06月24日 08:58
- (もっと)やれやれだぜ
-
- 2016年06月24日 10:51
- これは面白い
-
- 2016年06月24日 11:08
- 割と気持ち分かって草。
でも社会に出ると逆にね。
もうこんな「時間」なのかァ!
今日は一体何時に仕事が終わるんだよぉー!?
ってなるからなぁ〜。
-
- 2016年06月24日 11:09
- バイトをしてる時間を消し飛ばせば良い!(KK
-
- 2016年06月24日 11:10
- 懐かしいな
-
- 2016年06月24日 12:31
- 一瞬「レジ投げたら店長に怒られるんじゃ?」と思ったけどフィクションじゃんね。
-
- 2016年06月24日 12:46
- スタンド使いは実在する・・・?
-
- 2016年06月24日 15:25
- これは良い
-
- 2016年06月24日 20:21
- すごい才能を感じる
今頃、きっと社会で活躍してくれてるでしょうな
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