男「今日からお前と二人か」メイド「そのようですね」
詰まったところまで投下するからアドバイスクレ
男「家が没落して家財も処分、身軽な一人暮らしのはずが…」
男「こいつが居なけりゃ完璧だったんだがなあ」
メイド「私が居なければすぐにこの綺麗な新居をゴミ屋敷にしてしまいます」
男「そうなっても咎める人間がいないから理想郷に成るはずだったんだぞ」
メイド「無精に亘るべからず、が旦那様の口癖でしたのよ…」
男「あーあ」
男「はいはい。よいしょと」
メイド「…」
男「…」
メイド「ふふ、こうして二人で重いものを運ぶなんて私たちが子供だった頃以来ですね、あの頃は坊っちゃまの方から積極的に手伝ってくださって…」
男「その呼び方やめろ」
男「自分の部屋の掃除くらい俺がやるよ」
メイド「あら、私はメイドですもの。これが仕事です」
男「これじゃ屋敷にいる頃と変わらないな」
メイド「ご不満ですか?坊っちゃま」
男「大いに」
男「美味いよ」
メイド「ありがとうございます」
男「…………なあ、座って一緒に食べないか?落ち着かないんだよな。前から思ってたけど」
メイド「メイドは後ろで控えているものですわ」
男「そうしてくれって言ってるの」
メイド「嫌ですわ、それではまるで私が奥さんみたいじゃありませんか」
男「…………」
メイド「どうかされました?坊っちゃま」
男「……いや、その呼び方やめろ……」
男「おい、パンツくらい俺が洗うって」
メイド「坊ちゃま、メイドの仕事を取り上げるものではございませんよ」
男「一人暮らしするつもりだったんだからそれくらいやるっての」
メイド「もしかして…恥ずかしいのですか!」
男「うっ……」
メイド「ふふ、安心してください。屋敷にいたころからやっていましたから」
男「そ、それはそうかもしれないが……」
メイド「カピカピになったパンツもきれいにして差し上げたりしましたのよ」
男「やめてくれ……」
メイド「はい」
男「あれ、なんだ、俺が好きなものばっか……よく覚えてるな、こんなに」
メイド「覚えてるのは好きな食べ物だけじゃありませんよ、今日が何の日かって」
男「え?何の日?」
メイド「いやですわ、からかって。坊ちゃまのお誕生日じゃありませんか」
男「あ……そうだっけ?」
メイド「あら……本当に忘れておりましたの?」
男「お、おう」
メイド「ふむぅ……」
男「そうだ、プレゼント渡しちまってから訊こう」
メイド「ふんふんふーん♪坊ちゃまのスーツは戦闘服~♪」
男「な、なあ、ちょっといいか?」
メイド「なんでしょう、坊ちゃま」
男「その呼び方は……いや、いいんだ、その、これ…」
メイド「まあ!なんでしょう、まさかプレゼントですか?こんな高価そうな…」
男「その、お前の誕生日、知らなかったからさ、それで、その…」
メイド「ふう、そうですか。坊ちゃま、お気持ちはうれしいのですが…受け取れません、これは高価過ぎて」
男「なぜだい?俺のプレゼントが受け取れないってのか?」
メイド「これは、一介のメイドに与えるプレゼントではありませんわ、坊ちゃま」
男「……そうかい。わかったよ」
男「なあ」
メイド「はぁい」
男「好きだって言ったらどうする?」
メイド「坊っちゃまがそう思ってるのは重々…」
末男「黙れ!その呼び方やめろ」
メイド「…いけませんわ、坊ちゃま。私たちは主人とメイド…」
末男「…………今すぐ押し倒したっていいんだぞ?」
メイド「…………そろそろ食事の準備がありますので、これで。失礼します」
男「…はあ…やっちまった」
男「今忙しい」
メイド「…………少しお話をさせていただいてもいいですか?」
男「…………」
メイド「私たちの関係、不満ですか?」
男「わかってるだろ?不満だよ。歩み寄れないか?俺たち」
メイド「そうですか……男女の関係をお望みですか?良いですよ?今宵は臥所を共に…こんなこと、女に言わせないでくださ……」
男「そうじゃない、そうじゃないんだ。さっきは心にもないことを言った。すまない」
メイド「いえ……坊ちゃま。私をあなたのメイドでいさせてください。恋愛対象でなく。私はそれで十分なのです」
男「…ああ」
男「よいしょっと。これ、ここに置いておくな」
メイド「はあい、ありがとうございます、坊ちゃま」
男(あれ以来そういう話は話題に上らない。平穏な日々だ)
男(これでいいんだ、これが彼女の望むことなら…)
メイド「あっ」グラッ
男「あぶねえ!」
ドターン!
メイド「…っ!」
男「いつつ、怪我はないか?」
メイド「え、ええ。それより、どいてくださいませんか?立てません」
男「……」
メイド「……」
ちゅ…
メイド「!」
男「あ、すまん、そんなつもりじゃ…」
メイド「いえ」
メイド「坊ちゃま、コーヒー淹れました」
男「ああ(スズ…)おいしいよ」
メイド「ふふ、よかったです」
男「なあ、お前にとって、俺のメイドであることってどのくらい大切な事なんだ?」
メイド「私のすべてです!これが私の、私と坊ちゃまの関係の証明なんです」
男「そっか。それって歩み寄ったらかき消えちゃうのかな?」
メイド「……もしかりに、私たちが男女の仲になって、普通のカップルの様になったら、すぐに関係は壊れてしまうかも…」
男「そんなことないさ」
メイド「いえ、メイドと主人の関係から比べたら吹けば飛ぶようなものですわ」
男「だからお前はメイドに固執するんだな」
ここから歩み寄らせる方法を考えてくれ
ああ
以前の設定の名残が消えてなかったか
末は見なかったことにしてくれ
なるべくそういう外力に頼らずにことを進めたい
>>17
どういう設定だよ
エンドはもう決めてある
普通にくっつくハッピーエンドだ
だがそこへの持っていき方がわからなくなってな
もとメイド隊の部下がやってくるってのはどうだ?
>>22
>>24
やっぱそういう外からの力を引き込まなきゃいけないのかなあ
内部運動だけで話を進めたかったんだが限界あるのかな
人物増やさずにやりたいなら
日記帳を発見するとか、メイドの秘密を握る鍵を登場させればいいじゃん
そういうアイテムやイベントも外からの力と定義してるんだよね
なんとか今ある情報だけで「メイドと主人」という関係を超えさせられないか
いやでも日記はよいと思えるかな
その外からの力ってのはイベントも含むのか?
じゃあムリ
いや、つまらなくていいなら別にできんことないか
男が病気になったりとかも考えたんだが何かズルいように感じてしまってな
うーんやっぱり無理なのかな
リアルに書けば時間をかければ空気は緩和されるだろうし慣れるだろうから
徐々に仲は改善されていくけど
読者に対して「仲直りをした」とか「仲が深まった」ってのを短期的にわかりやすく伝えるのはムリ
そういう意味での無理だよ
読者を納得させることを主眼にすればいいのか
なんか目から鱗が落ちたわ
自己満足的完成度に拘泥してた
告白かあ
告白はもうやって「主人とメイド」を盾に突っぱねられちゃったからなあ
メイド「私のすべてです!これが私の、私と坊ちゃまの関係の証明なんです」
男「そっか。それって歩み寄ったらかき消えちゃうのかな?」
メイド「……もしかりに、私たちが男女の仲になって、普通のカップルの様になったら、すぐに関係は壊れてしまうかも…」
メイドは恒久的な関係の維持を求めているように思える。だから関係が不安定な恋人は拒否している
安定的な関係が必要。浮気など絶対にしないという男への信頼が必要
メイドが軌道修正して「不安定な未来を受け入れる」って結末もアリだよな
男女関係が本質的に主従関係より脆いこと
浮気だけでなく自然な感情が冷めてしまうこととかも含む
甲案乙案的にいくつか考えてみる
メイドの純でひたむきな恋愛感情がつづられている
それを見ることで男はメイドが恋愛感情を押し隠していることに気づき
積極的にアプローチを仕掛け始める
最後はメイドも自分の感情に嘘をつくことを止め結ばれるハッピーエンド
メイドが主従関係にこだわることを自分一人で考えた結論として止め
不安定な恋愛関係に飛びこむ
つまらないと思う
メイドがメイドとして働けなくなる何かが起こる
必然「主人とメイド」という関係は消え去る
きついエンドになる
男「これは机の上にっと。あ…あいつの日記」
男「……まずいよな?読んじゃ」
男「でも…」
男「……」パラ
「今日はとてもおいしそうに食べてくれた。やはりあの料理が一番口に合うらしい」
男「フフッ、あいつめ。俺のことばかり…」
「この気持ちはメイドとして不誠実だろうか」
男「!」
「あの人に微笑みかけられると心が躍る。あの人に触れたいと思う。あの人に名前を呼ばれるたびに喜びを感じる」
男「これって……」
メイド「え?日々の雑事ならこれしきのこと……」
男「そうじゃない。内面の話さ。お前は本当にメイドであることに無理を感じないのか?」
メイド「感じるはずありませんわ。前も言った通り、私があなたのメイドであることが私のすべてなんです」
男「本当に?」
メイド「……坊ちゃま?恋愛感情に比べて、主従関係って劣るものでしょうか?」
男「どういうことだ?」
メイド「主従関係でも、人と人とのつながりとしては恋愛関係に引けを取るものではありませんわ。この関係を大事にしたいんです」
男「それが永遠に続くと思っているのか?」
メイド「…!」
男「俺だって他の女と結婚するだろう。そうなったらお前は、お前の本当の気持ちはどうなるんだ?」
メイド「……」
ダッ
男「あっ! おい! どこへ行く!?」
男「ハア、ハア、こんなところにいたのか、随分探したぞ」
メイド「わかってはいたんです」
男「……」
メイド「この関係は永遠じゃないって。いつか終わらせなきゃいけない、自分の思いにケリをつけなきゃいけないって」
男「俺をあきらめるという形で?」
メイド(コクッ)
男「なら言わせてくれ。お前が好きだ。絶対にお前に俺をあきらめさせたりしない。俺たちは永遠に一緒だ」
メイド「やめて、怖いです。これまで通り、メイドと坊ちゃまでいて……他の関係だと何が起こるかわからないじゃないですか」
男「そうさ、わかりゃしない。でもそんな無限の可能性をみんな受け入れて生きているんだ。前に踏み出さなきゃいけない、一緒に」
メイド「坊ちゃまとなら……」
男「うん」
メイド「坊ちゃまとなら…それでも怖くないかもしれません」
男「うん、ありがとう」
男「俺も、自分の心に嘘をついてたんだ。お前を自分のモノにしたい気持ちをもっと押し出せばよかったんだ。お前の躊躇を払拭できるくらいに」
メイド「……うれしいです、坊ちゃま」
男「その呼び方やめてくれ」
メイド「では何とお呼びすれば?」
男「その、あなた、って」
メイド「ふふ、嬉しゅうございます、あなた」
終
完結させられたよ
みんなのおかげだ
元スレ
男「今日からお前と二人か」メイド「そのようですね」
http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1466518366/
男「今日からお前と二人か」メイド「そのようですね」
http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1466518366/
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コメント一覧 (8)
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- 2016年06月22日 03:25
- 間のやり取りはまとめるときに消えててもよかったかな
読みにくい
-
- 2016年06月22日 03:49
- レス選び下手すぎて笑える
-
- 2016年06月22日 12:22
- 間のやりとりしながら作るってのはその場では面白いだろうがまとめに出すってのはどうなんだ
趣旨自体は面白いが場違いやね
-
- 2016年06月22日 12:55
- まあ読む専門の人は邪魔でしかないんだろうけど、
これから書こうと思ってる人や行き詰まってる人なんかは参考程度に読み流せばいいんじゃない。
-
- 2016年06月22日 14:07
- プリラバの優さん√かな?
-
- 2016年06月22日 16:31
- どちらも、面白かったぞ
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- 2016年06月22日 19:45
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間のやり取りはいらんかったな