【安価】男「書いたSSにレスがまるでつかない……」
男「なあ、友。ちょっと聞いてくれるか」
友「おお、男か。どうした?」
男「実はな、俺、女さんに告白しようと思うんだ」
友「マジか、ついに告白する気になったんだな」
男「ああ、それで今日、女さんを校舎裏に呼び出したんだよ」
友「そうか、頑張れよ、男」
男「ああ、無事に行く事を祈っててくれ」
男「あ、あの、女さん! 突然呼び出してごめん!」
女「ううん、いいよ。それで大事な話って何?」
男「実は、俺、前から女さんの事が!」
男「す、好きだったんだ! 付き合って欲しい」
女「え、そんな」テレッ
男「駄目かな……」
女「ううん、実は私も前から男君の事が……」ポッ
男「本当に! やった!」
HAPPY END
男「うん……」カチカチ
男「完結してからずっと経ってるのに、未だに乙レスもつかない……」
男「一体、何が駄目だったんだ……? こんな王道なのに……」
男「ただ、短いってのはあるからな。何か要素を追加したりすればいいのか……?」
男「10個ぐらいどこか改善すれば名作になるかも……」
男「だけど、どうすれば名作になるかな……。うーん……」
安価下1
追加要素
男「恋愛っていったら、たいていライバルがいるしな」
男「ライバルがいる事によって、告白が成功するかしないかわかんない、みたいなのが出てくると思うしな」
男「よし、ライバルキャラを追加しよう!」
男「ただこれ、男と女のどっちのライバルキャラを追加するべきだ?」
1、イケメンが出てくる
2、美少女が出てくる
安価下1
男「美少女の方がレスつきやすそうだしな」
男「じゃあ、ここをこう変えて」カタカタ
男「なあ、友。ちょっと聞いてくれるか」
友「おお、男か。どうした?」
男「実はな、俺、女さんに告白しようと思うんだ」
友「マジか、ついに告白する気になったんだな」
男「ああ、それで今日、女さんを校舎裏に呼び出したんだよ」
友「そうか、頑張れよ、男」
男「ああ、無事に行く事を祈っててくれ」
美少女(そんな! 私、男君の事が好きだったのに……!)
美少女(男君が誰かに告白なんて嫌……!)
男「あ、あの、女さん! 突然呼び出してごめん!」
女「ううん、いいよ。それで大事な話って何?」
男「実は、俺、前から女さんの事が!」
男「す、好きだったんだ! 付き合って欲しい」
女「え、そんな」テレッ
男「駄目かな……」
女「ううん、実は私も前から男君の事が……」ポッ
男「本当に! やった!」
美少女(ああああっ……!)
美少女(嘘よ、そんなの嫌ぁぁぁ!)グスンッ
HAPPY END
男「うん、こんなもんかな」
男「ライバルキャラが出る事によって、男がイケメンっぽくなったし、なかなか良さげだぞ」
男「これ、かなりレスつきそうだな。いいんじゃね?」
男「この調子で色々変えていこう。次は何を変えようか」
安価下1
校舎裏にいくまでにドラマがほしい
男「途中がちょっとあっさりしてるかな」
男「なんか校舎裏に着くまでにドラマチックな感じが欲しいよな」
男「問題は、どうやったらドラマっぽくなるかだけど……」
校舎裏に着くまでに起こる出来事を一つ
安価下
男「ヤンデレってかなりレスつくらしいしな。それに、美少女出てきただけで特に絡んでないし、ここで絡ませれば良くないか?」
男「ヤバい、このアイディアかなり良さげだ。俺、天才かも」
男「なら、途中をこう変えて……」カタカタ
男「なあ、友。ちょっと聞いてくれるか」
友「おお、男か。どうした?」
男「実はな、俺、女さんに告白しようと思うんだ」
友「マジか、ついに告白する気になったんだな」
男「ああ、それで今日、女さんを校舎裏に呼び出したんだよ」
友「そうか、頑張れよ、男」
男「ああ、無事に行く事を祈っててくれ」
美少女(そんな! 私、男君の事が好きだったのに……!)
美少女(男君が誰かに告白なんて嫌……!)
美少女(こうなったら、無理矢理にでも……)ギリッ
男(もうすぐ告白かと思うと、胸が高鳴ってきて……)
美少女「……男君」
男「え?」
美少女「これからどこ行くつもり?」
男「あ、うん。その……今から帰るところなんだけど」
美少女「嘘だよね?」
男「え?」
美少女「私、聞いちゃったんだ……。男君、これから女さんに告白するつもりなんでしょ?」
男「き、聞いてたの? いや、その……」アセアセ
美少女「そんなのさせない」スッ
男「え、それもしかしてスタンガン……」
バチバチッ!!
男「ぐあっ!」ドサッ
美少女「ふふふふふ。じゃあ行こうか、男君。私の家に……。そこで手足を縛って監禁してあげるからね。ふふっ」
男「あ、あの、女さん! 突然呼び出してごめん!」
女「ううん、いいよ。それで大事な話って何?」
男「実は、俺、前から女さんの事が!」
男「す、好きだったんだ! 付き合って欲しい」
女「え、そんな」テレッ
男「駄目かな……」
女「ううん、実は私も前から男君の事が……」ポッ
男「本当に! やった!」
HAPPY END
男「おー、これ一気に面白くなったよな」
男「ヤンデレの魔の手を逃れて、どうにか無事に辿り着いた男。そして、ハッピーエンド」
男「ぶっちゃけ、かなりイケてるだろ。相当なレスがつくんじゃないか?」
男「だが、俺は念には念を入れるタイプだ。他に何か改善点を考えてみよう」
男「この他に変えるところは……」
安価下1
男「拉致監禁される前か、された後に、何か一波乱入れてみよう」
男「物語はやっぱりグイグイ引き込んでいった方がいいしな」
男「となると、どうするかな……」
男「まず、拉致監禁される前かされた後のどちらに一波乱を盛り込むか決めないといけないか」
男「それで、どんなイベントが入るかも決めないとな」
男「何か良いアイディアないかな……」
1、拉致監禁の脱出前
2、拉致監禁の脱出後
安価下1
追加するイベント
安価下3
男「それによって感動が生まれる……うん、いけそうだ」
男「となると、こんな感じか?」カタカタ
男「なあ、友。ちょっと聞いてくれるか」
友「おお、男か。どうした?」
男「実はな、俺、女さんに告白しようと思うんだ」
友「マジか、ついに告白する気になったんだな」
男「ああ、それで今日、女さんを校舎裏に呼び出したんだよ」
友「そうか、頑張れよ、男」
男「ああ、無事に行く事を祈っててくれ」
美少女(そんな! 私、男君の事が好きだったのに……!)
美少女(男君が誰かに告白なんて嫌……!)
美少女(こうなったら、無理矢理にでも……)ギリッ
男(もうすぐ告白かと思うと、胸が高鳴ってきて……)
美少女「……男君」
男「え?」
美少女「これからどこ行くつもり?」
男「あ、うん。その……今から帰るところなんだけど」
美少女「嘘だよね?」
男「え?」
美少女「私、聞いちゃったんだ……。男君、これから女さんに告白するつもりなんでしょ?」
男「き、聞いてたの? いや、その……」アセアセ
美少女「そんなのさせない」スッ
男「え、それもしかしてスタンガン……」
バチバチッ!!
男「ぐあっ!」ドサッ
美少女「ふふふふふ。じゃあ行こうか、男君。私の家に……。そこで手足を縛って監禁してあげるからね。ふふっ」
男「危なかった、美少女さんの家に連れ込まれ、荒縄で縛られ監禁される事になったが、どうにか脱出が出来たぞ」ハァハァ
男「だけど、余分な時間を食ってしまった。急がないと、約束の時間に間に合わない」
男「急がないと!」タタタッ
「危ない!」
男「え?」
キキィーッ!!!
男「く、車が!! 避け」
ドカンッ!!
男「ぐああああっ!!」ドサッ
「おい、大変だ!! 人がはねられたぞ!!」
「早く救急車を!!」
女「時間合ってるよね……? 何かあったのかな……? それとも、ひょっとしてイタズラとか……」
男「お、女さん……。お待たせ……」フラフラ
女「お、男君、どうしたの!? ボロボロだし、足が変な風に曲がってるじゃない!」
男「はは……。ちょっと途中で車にはねられてね……。でも、大した事はないよ……」ヨロヨロ
女「だ、ダメだよ! 大した事あるよ! 早く病院に行かないと!」
男「いや、それよりも俺は女さんに伝えなきゃいけない事があるんだ!」
女「え!?」
男「実は、俺、前から女さんの事が好きだったんだ! 付き合って欲しい」
女「え、そんな」テレッ
男「駄目かな……」
女「ううん、実は私も前から男君の事が……」ポッ
男「本当に! やった!」
HAPPY END
男「おー、何か感動的な感じになったぞ」
男「これならいけるだろ。泣いたとか、そんなレスがつきそう」
男「良い感じに変わってるな。だけど、まだまだいくぞ!」
男「次はどこを変えようか」
安価下1
男「このままじゃ友が完全にモブと化してるしな」
男「もう少し出番を増やした方がいい」
男「ただ、どう増やすかが問題なんだよなあ……」
男「友をどうするかだけど……」
具体的な案
安価下1
男「主人公のピンチに颯爽と現れ助けてくれる存在。うん、これは王道だな」
男「よし! 燃えてきたぞ。それならここをこう変えて」カタカタ
男「なあ、友。ちょっと聞いてくれるか」
友「おお、男か。どうした?」
男「実はな、俺、女さんに告白しようと思うんだ」
友「マジか、ついに告白する気になったんだな」
男「ああ、それで今日、女さんを校舎裏に呼び出したんだよ」
友「そうか、上手くいくといいな。頑張れよ、男」
男「ああ、無事に行く事を祈っててくれ」
美少女(そんな! 私、男君の事が好きだったのに……!)
美少女(男君が誰かに告白なんて嫌……!)
美少女(こうなったら、無理矢理にでも……)ギリッ
男(もうすぐ告白かと思うと、胸が高鳴ってきて……)
美少女「……男君」
男「え?」
美少女「これからどこ行くつもり?」
男「あ、うん。その……今から帰るところなんだけど」
美少女「嘘だよね?」
男「え?」
美少女「私、聞いちゃったんだ……。男君、これから女さんに告白するつもりなんでしょ?」
男「き、聞いてたの? いや、その……」アセアセ
美少女「そんなのさせない」スッ
男「え、それもしかしてスタンガン……」
バチバチッ!!
男「ぐあっ!」ドサッ
美少女「ふふふふふ。じゃあ行こうか、男君。私の家に……。そこで手足を縛って監禁してあげるからね。ふふっ」
美少女「気が付いた、男君?」
男「こ、ここは……? それに、俺は何で縛られて……」
美少女「だって縛っておかないと男君は女さんに告白しちゃうんでしょ? そんなの許せないもの」
男「冗談じゃない! これは犯罪だぞ、美少女さん! すぐに俺を解放してくれ!」
美少女「ダーメ。男君はここで一生を過ごすの。私と一緒に死ぬまで」
男「そ、そんな……」ゾクッ
「はは、そんな情けねえ声を出すなよ、男」
美少女「!? だ、誰!? それにどこから!?」キョロキョロ
「あんたの真後ろさ」スタッ
美少女「!?」
男「その声……! その姿……! まさか」
友「ふっ。お前の事が心配でな。こっそり後をつけてみたら大変な事になってて焦ったぜ」
友「だが、安心しろ、男。お前は俺が助けてやるからな。そして、女さんと幸せな未来を築いちまえよ」
男「友!! お前ってやつは……! なんていいやつなんだ!」
美少女「そ、そんな事はさせないわ! あなたにもスタンガンを」サッ
友「おっと。残念、ハズレだ。さあ、しばらく寝てな、イタズラ猫ちゃんよ」トンッ
美少女「うっ!」ドサッ
友「で、男の縄をほどいてと」スルスル
男「ありがとうな、友!」
友「礼を言う前に急げ。約束の時間に遅れちまうぜ。レディーを待たせるものじゃないからな」
男「ああ! お前が友達で良かった! サンキューな!」
友「おう。とっとと幸せになっちまえ。頑張れよ、男」
男「助かった! やっぱり持つべきものは友達だな! 友情ってのはいいものだ!」
男「だけど、余分な時間を食ってしまったぞ! このままだと、約束の時間に間に合わない!」
男「とにかく急がないと!」タタタッ
「危ない!」
男「え?」
キキィーッ!!!
男「く、車が!! 避け」
ドカンッ!!
男「ぐああああっ!!」ドサッ
「おい、大変だ!! 人がはねられたぞ!!」
「早く救急車を!!」
女「時間合ってるよね……? 何かあったのかな……? それとも、ひょっとしてイタズラとか……」
男「お、女さん……。お待たせ……」フラフラ
女「お、男君、どうしたの!? ボロボロだし、足が変な風に曲がってるじゃない!」
男「はは……。ちょっと途中で車にはねられてね……。でも、大した事はないよ……」ヨロヨロ
女「だ、ダメだよ! 大した事あるよ! 早く病院に行かないと!」
男「いや、それよりも俺は女さんに伝えなきゃいけない事があるんだ!」
女「え!?」
男「実は、俺、前から女さんの事が好きだったんだ! 付き合って欲しい」
女「え、そんな」テレッ
男「駄目かな……」
女「ううん、実は私も前から男君の事が……」ポッ
男「本当に! やった!」
HAPPY END
男「おおー。何かカッコいいな。これぞ正しく王道だろ」
男「最初と比べるとかなり良くなった気がするぞ」
男「これはひょっとしたら、まだまだ面白くなるかも……!」
男「よし、調子出てきた。次も何か変えよう!」
男「変えるところは……」
安価下1
男「ここはまだ全くいじってないしな……」
男「それに、この流れからいくと、最後にもう少し欲しいよな」
男「何かこう……熱い感じの」
男「熱いといえば、やっぱりバトルだよな……。少年漫画の王道だし」
男「よし! 最後は女さんとのバトルにしよう! これぐらい変えた方がインパクトがあるしな」
男「ただ、どういうバトルにするかを決めないといけないし……」
男「それに、最後にどちらが勝つかもだな」
男「どうするか……」
安価下1
どういうバトルにするか
安価下2
勝者
男「そして、王道とくれば、クロスカウンターだろ。よし、最後はこれに決めよう」
男「そして、勝つのはもちろん王道だからこそ主人公の男だな」
男「となると……こんな感じか?」カタカタ
男「なあ、友。ちょっと聞いてくれるか」
友「おお、男か。どうした?」
男「実はな、俺、女さんに告白しようと思うんだ」
友「マジか、ついに告白する気になったんだな」
男「ああ、それで今日、女さんを校舎裏に呼び出したんだよ」
友「そうか、上手くいくといいな。頑張れよ、男」
男「ああ、無事に行く事を祈っててくれ」
美少女(そんな! 私、男君の事が好きだったのに……!)
美少女(男君が誰かに告白なんて嫌……!)
美少女(こうなったら、無理矢理にでも……)ギリッ
男(もうすぐ告白かと思うと、胸が高鳴ってきて……)
美少女「……男君」
男「え?」
美少女「これからどこ行くつもり?」
男「あ、うん。その……今から帰るところなんだけど」
美少女「嘘だよね?」
男「え?」
美少女「私、聞いちゃったんだ……。男君、これから女さんに告白するつもりなんでしょ?」
男「き、聞いてたの? いや、その……」アセアセ
美少女「そんなのさせない」スッ
男「え、それもしかしてスタンガン……」
バチバチッ!!
男「ぐあっ!」ドサッ
美少女「ふふふふふ。じゃあ行こうか、男君。私の家に……。そこで手足を縛って監禁してあげるからね。ふふっ」
美少女「気が付いた、男君?」
男「こ、ここは……? それに、俺は何で縛られて……」
美少女「だって縛っておかないと男君は女さんに告白しちゃうんでしょ? そんなの許せないもの」
男「冗談じゃない! これは犯罪だぞ、美少女さん! すぐに俺を解放してくれ!」
美少女「ダーメ。男君はここで一生を過ごすの。私と一緒に死ぬまで」
男「そ、そんな……」ゾクッ
「はは、そんな情けねえ声を出すなよ、男」
美少女「!? だ、誰!? それにどこから!?」キョロキョロ
「あんたの真後ろさ」スタッ
美少女「!?」
男「その声……! その姿……! まさか」
友「ふっ。お前の事が心配でな。こっそり後をつけてみたら大変な事になってて焦ったぜ」
友「だが、安心しろ、男。お前は俺が助けてやるからな。そして、女さんと幸せな未来を築いちまえよ」
男「友!! お前ってやつは……! なんていいやつなんだ!」
美少女「そ、そんな事はさせないわ! あなたにもスタンガンを」サッ
友「おっと。残念、ハズレだ。さあ、しばらく寝てな、イタズラ猫ちゃんよ」トンッ
美少女「うっ!」ドサッ
友「で、男の縄をほどいてと」スルスル
男「ありがとうな、友!」
友「礼を言う前に急げ。約束の時間に遅れちまうぜ。レディーを待たせるものじゃないからな」
男「ああ! お前が友達で良かった! サンキューな!」
友「おう。とっとと幸せになっちまえ。頑張れよ、男」
男「助かった! やっぱり持つべきものは友達だな! 友情ってのはいいものだ!」
男「だけど、余分な時間を食ってしまったぞ! このままだと、約束の時間に間に合わない!」
男「とにかく急がないと!」タタタッ
「危ない!」
男「え?」
キキィーッ!!!
男「く、車が!! 避け」
ドカンッ!!
男「ぐああああっ!!」ドサッ
「おい、大変だ!! 人がはねられたぞ!!」
「早く救急車を!!」
女「時間合ってるよね……? 何かあったのかな……? それとも、ひょっとしてイタズラとか……」
男「お、女さん……。お待たせ……」フラフラ
女「お、男君、どうしたの!? ボロボロだし、足が変な風に曲がってるじゃない!」
男「はは……。ちょっと途中で車にはねられてね……。でも、大した事はないよ……」ヨロヨロ
女「だ、ダメだよ! 大した事あるよ! 早く病院に行かないと!」
男「いや、それよりも俺は女さんに伝えなきゃいけない事があるんだ!」
女「え!?」
男「実は、俺、前から女さんの事が好きだったんだ! 付き合って欲しい」
女「え、そんな」テレッ
男「駄目かな……」
女「ううん、実は私も前から男君の事が……」ポッ
男「本当に! やった!」
女「だけどね、男君……」
男「え?」
男「……ど、どういう事? まるでわからないよ!」
女「ここから先はさ、もう言葉は不要だよ、男君」
男「だから、女さんが何を言っているのか俺には全然わからなくて!」
女「拳で語ろうって事」サッ
男「!?」
女「行くよ、男君!! 私と付き合いたかったら、私を倒してみなよ!!」ダダッ
男「そんな!!」
男「ごふあっ!」ドサッ
女「さあ、男君、立ちなよ! 私が欲しかったら、私を超えてみなよ!」
男「ぐっ、無茶だよ……。今の俺は車に轢かれてボロボロだし、足の骨も折れてるし……」
女「じゃあ、私の事は諦めるの、男君! それで男君は本当にいいの!?」
男「良くないよ……。でも……」
「男、カッコ悪いぞ」
男(この声……! 友……!)
「好きな女一人、手に入れなくて情けなくないのか。お前ならこれぐらいの逆境、跳ね返してくれるって俺は信じてるぜ」
男(そうだな……。初めから諦めてたら無理に決まってるよな……)
男(俺はやる……! 必ず勝ってみせる……! だから)ムクッ
女「起きたね……。じゃあ、行くよ、男君! 覚悟!」ダダッ
男(昔、友に教えてもらった技……。今こそ使わせてもらうぜ!)
女「ふんっ!」ビュッ
男「ここだっ! クロスカウンター!」ブンッ
バキッ!!
女「ぐはっ!」ドサッ
男「か、勝った……! 勝てたぞ、友!!」
女「……流石だね、男君。参った……。私の敗けだよ」
女「私と付き合って下さい」
男「喜んで!」
HAPPY END
男「こんな感じか?」
男「緊張感を維持しつつ、最後にはやっぱりハッピーエンド」
男「うん。いい感じじゃないか、これ?」
男「よし、話も膨らんできた感じがあるし、まだまだ変えていこう」
男「次は……」
安価下2
何故女に告白しようと思ったのか、出会いの回想とかを入れて読者に男の紹介をする
>>65で
男「主人公がどうして女に惚れたのかってのを付け加えた方がいいかも」
男「それを回想みたいな感じで書いてみるか」
男「だけど、主人公が女に惚れた理由って何も考えてなかったからな」
男「まずは、どうして女に惚れたのかを考えないと」
男「そうだなあ……」
惚れた理由
安価下
男「そして、主人公の男は最初、女から助けられる……」
男「おお、このアイディア良くないか? ビバ、王道! いいじゃん、いいじゃん」
男「となると、えーっと……こう変えればいいのかな?」カタカタ
男「なあ、友。ちょっと聞いてくれるか」
友「おお、男か。どうした?」
男「実はな、俺、女さんに告白しようと思うんだ」
友「マジか、ついに告白する気になったんだな」
男「ああ、俺はこの胸の中にほとばしる熱い想いを女さんにどうしても伝えたいんだ!」
男「そう、『あの時』以来、俺の心は女さんに盗まれてしまったからな」
友「『あの時』か……」
──────
不良「何だよ、てめえはよ! 肩が当たったってのに謝りもしねえのかよ、おい!」
男「いや、でも、そっちからぶつかってきたんじゃないか! それに、俺はすぐに謝ったし!」
不良「あ? 謝るって言ったらよお、普通は何か誠意を見せるもんだろが! ただで済むとでも思ってんのかよ!」
男「金を払えって事か!? そんな無茶苦茶だ!」
不良「うるせい! 文句があるってんなら、その体に教えてやってもいいんだぜ!」パキポキ
男「ぐっ!」ガタガタ
「待ちなよ」ザッ
不良「あ!?」
女「さっきから聞いてたら、何をメチャクチャな事を言ってるの。何だったら、私があなたにモラルってものを体に叩き込んであげようか」スッ
不良「んだとお! たかが女風情がいきがってんじゃねえよ! ぶっ殺すぞ!」ツカツカ
女「ついでに口のききかたも教えてあげるよ。この二つの拳でね」サッ
不良「なめやがって! やれるもんならやってみやがれ!」
不良「そ、そんな……! 俺が一撃も当てられないなんて……! ぐふっ!」ドサッ
男「……スゴい」
女「大丈夫だった? 怪我はない?」
男「う、うん……ありがとう。あの、確か同じクラスの女さんだよね?」
女「うん。何か通りがかったら、男君が絡まれてるのが見えてさ。ひょっとして余計な事をしちゃった?」
男「いや、そんな事は! 本当に助かったよ、ありがとう!」
女「なら良かったけど。ふふ」ニコッ
男「!///」ドキッ
友「おーい、男ー!」タタッ
男「あ、友!」
友「遅いぞ、お前、何やって……って本当に何やってんたんだ? 不良が倒れてるし……」
男「あ、ああ、何か絡まれてて……。それでそこの女さんが俺を助けてくれて……」
女「じゃあ、私はこれで。じゃあね」バイバイ
男「あ、待って! お礼とかしたいし!」
女「いいよ、そんなの。またね」タタタッ
男「……カッコいい」ボソッ
友「男? おい、男?」
──────
男「あれ以来、女さんの事が忘れられなくて。完全に落とされたからな」
友「確かに女さんはカッコいいし、良い人だよな。お前の気持ちはわかるし、俺は応援するぜ!」
男「サンキューな、友。それで今日、勇気を出して女さんを校舎裏に呼び出したんだ」
友「そうか、とにかく上手くいくといいな。頑張れよ、男」
男「ああ、成功を祈っててくれ。俺と女さんが付き合えるようになる事を」
美少女(そんな! 私、男君の事が好きだったのに……!)
美少女(男君が誰かに告白なんて嫌……!)
美少女(こうなったら、無理矢理にでも……)ギリッ
男(もうすぐ告白かと思うと、胸が高鳴ってきて……)
美少女「……男君」
男「え?」
美少女「これからどこ行くつもり?」
男「あ、うん。その……今から帰るところなんだけど」
美少女「嘘だよね?」
男「え?」
美少女「私、聞いちゃったんだ……。男君、これから女さんに告白するつもりなんでしょ?」
男「き、聞いてたの? いや、その……」アセアセ
美少女「そんなのさせない」スッ
男「え、それもしかしてスタンガン……」
バチバチッ!!
男「ぐあっ!」ドサッ
美少女「ふふふふふ。じゃあ行こうか、男君。私の家に……。そこで手足を縛って監禁してあげるからね。ふふっ」
美少女「気が付いた、男君?」
男「こ、ここは……? それに、俺は何で縛られて……」
美少女「だって縛っておかないと男君は女さんに告白しちゃうんでしょ? そんなの許せないもの」
男「冗談じゃない! これは犯罪だぞ、美少女さん! すぐに俺を解放してくれ!」
美少女「ダーメ。男君はここで一生を過ごすの。私と一緒に死ぬまで」
男「そ、そんな……」ゾクッ
「はは、そんな情けねえ声を出すなよ、男」
美少女「!? だ、誰!? それにどこから!?」キョロキョロ
「あんたの真後ろさ」スタッ
美少女「!?」
男「その声……! その姿……! まさか」
友「ふっ。お前の事が心配でな。こっそり後をつけてみたら大変な事になってて焦ったぜ」
友「だが、安心しろ、男。お前は俺が助けてやるからな。そして、女さんと幸せな未来を築いちまえよ」
男「友!! お前ってやつは……! なんていいやつなんだ!」
美少女「そ、そんな事はさせないわ! あなたにもスタンガンを」サッ
友「おっと。残念、ハズレだ。さあ、しばらく寝てな、イタズラ猫ちゃんよ」トンッ
美少女「うっ!」ドサッ
友「で、男の縄をほどいてと」スルスル
男「ありがとうな、友!」
友「礼を言う前に急げ。約束の時間に遅れちまうぜ。レディーを待たせるものじゃないからな」
男「ああ! お前が友達で良かった! サンキューな!」
友「おう。とっとと幸せになっちまえ。頑張れよ、男」
男「助かった! やっぱり持つべきものは友達だな! 友情ってのはいいものだ!」
男「だけど、余分な時間を食ってしまったぞ! このままだと、約束の時間に間に合わない!」
男「とにかく急がないと!」タタタッ
「危ない!」
男「え?」
キキィーッ!!!
男「く、車が!! 避け」
ドカンッ!!
男「ぐああああっ!!」ドサッ
「おい、大変だ!! 人がはねられたぞ!!」
「早く救急車を!!」
女「時間合ってるよね……? 何かあったのかな……? それとも、ひょっとしてイタズラとか……」
男「お、女さん……。お待たせ……」フラフラ
女「お、男君、どうしたの!? ボロボロだし、足が変な風に曲がってるじゃない!」
男「はは……。ちょっと途中で車にはねられてね……。でも、大した事はないよ……」ヨロヨロ
女「だ、ダメだよ! 大した事あるよ! 早く病院に行かないと!」
男「いや、それよりも俺は女さんに伝えなきゃいけない事があるんだ!」
女「え!?」
男「実は、俺、前から女さんの事が好きだったんだ! 付き合って欲しい」
女「え、そんな」テレッ
男「駄目かな……」
女「ううん、実は私も前から男君の事が……」ポッ
男「本当に! やった!」
女「だけどね、男君……」
男「え?」
男「……ど、どういう事? まるでわからないよ!」
女「ここから先はさ、もう言葉は不要だよ、男君」
男「だから、女さんが何を言っているのか俺には全然わからなくて!」
女「拳で語ろうって事」サッ
男「!?」
女「行くよ、男君!! 私と付き合いたかったら、私を倒してみなよ!!」ダダッ
男「そんな!!」
男「ごふあっ!」ドサッ
女「さあ、男君、立ちなよ! 私が欲しかったら、私を超えてみなよ!」
男「ぐっ、無茶だよ……。今の俺は車に轢かれてボロボロだし、足の骨も折れてるし……」
女「じゃあ、私の事は諦めるの、男君! それで男君は本当にいいの!?」
男「良くないよ……。でも……」
「男、カッコ悪いぞ」
男(この声……! 友……!)
「好きな女一人、手に入れられなくて情けなくないのか。お前ならこれぐらいの逆境、跳ね返してくれるって俺は信じてるぜ」
男(そうだな……。初めから諦めてたら無理に決まってるよな……)
男(俺はやる……! 必ず勝ってみせる……! だから)ムクッ
女「起きたね……。じゃあ、行くよ、男君! 覚悟!」ダダッ
男(昔、友に教えてもらった技……。今こそ使わせてもらうぜ!)
女「ふんっ!」ビュッ
男「ここだっ! クロスカウンター!」ブンッ
バキッ!!
女「ぐはっ!」ドサッ
男「か、勝った……! 勝てたぞ、友!!」
女「……流石だね、男君。参った……。私の敗けだよ」
女「私と付き合って下さい」
男「喜んで!」
HAPPY END
男「女さんとの最終バトルが凄い自然な感じになったな」
男「そして、導入的にかなり良くないか、これ?」
男「これならかなりレスがつきそうだ」
男「もうこれぐらいで変えるのは十分っぽいけど……」
男「だが、これだけだとまだ名作の域にまでは達してないよな。良作ぐらいだ」
男「あと、3つぐらい何か変えてみよう」
男「それじゃあ、今度変えるところは……」
安価下
男「そうだよな。最後クロスカウンターで女さんに勝ってる訳だし、あっさり勝ってたら説得力がないからな」
男「問題は、どんな修行をするかだよな。それに格闘技って色々あるしな」
男「ここら辺はどうしよう……」
習う格闘技
下1
どんな修行をするか
下2
(修行シーンでは一切明かされないけど正体は友)
男「ん? ゼロレンジコンバット? 名前が何か良いな。これにしよう」
男「えーっと、内容は……」カチカチ
男「よくわからんけど、総合格闘技っぽいな」
男「まあ、そこら辺は適当に誤魔化しとこう」
男「で、修行はやっぱり最後のシーンからいって、友から教えてもらうのがいいよな」
男「ただ、普通に友から教えてもらったんじゃありきたりだから、ここは一捻り入れて……」
男「よし! 謎のお助けマンっぽいのにしよう! 義経とかも鞍馬天狗に戦いを習ったみたいなエピソードあるし、そういうのの方がウケるはずだ!」
男「で、そういうののお約束と言えば、やっぱり仮面をかぶって顔を隠してるのが王道だろ。よし、仮面をかぶせよう」
男「となると、こんな感じか……?」カタカタ
男「なあ、友。ちょっと聞いてくれるか」
友「おお、男か。どうした?」
男「実はな、俺、女さんに告白しようと思うんだ」
友「マジか、ついに告白する気になったんだな」
男「ああ、俺はこの胸の中にほとばしる熱い想いを女さんにどうしても伝えたいんだ!」
男「そう、『あの時』以来、俺の心は女さんに盗まれてしまったからな」
友「『あの時』か……」
──────
不良「何だよ、てめえはよ! 肩が当たったってのに謝りもしねえのかよ、おい!」
男「いや、でも、そっちからぶつかってきたんじゃないか! それに、俺はすぐに謝ったし!」
不良「あ? 謝るって言ったらよお、普通は何か誠意を見せるもんだろが! ただで済むとでも思ってんのかよ!」
男「金を払えって事か!? そんな無茶苦茶だ!」
不良「うるせい! 文句があるってんなら、その体に教えてやってもいいんだぜ!」パキポキ
男「ぐっ!」ガタガタ
「待ちなよ」ザッ
不良「あ!?」
女「さっきから聞いてたら、何をメチャクチャな事を言ってるの。何だったら、私があなたにモラルってものを体に叩き込んであげようか」スッ
不良「んだとお! たかが女風情がいきがってんじゃねえよ! ぶっ殺すぞ!」ツカツカ
女「ついでに口のききかたも教えてあげるよ。この二つの拳でね」サッ
不良「なめやがって! やれるもんならやってみやがれ!」
不良「そ、そんな……! 俺が一撃も当てられないなんて……! ぐふっ!」ドサッ
男「……スゴい」
女「大丈夫だった? 怪我はない?」
男「う、うん……ありがとう。あの、確か同じクラスの女さんだよね?」
女「うん。何か通りがかったら、男君が絡まれてるのが見えてさ。ひょっとして余計な事をしちゃった?」
男「いや、そんな事は! 本当に助かったよ、ありがとう!」
女「なら良かったけど。ふふ」ニコッ
男「!///」ドキッ
友「おーい、男ー!」タタッ
男「あ、友!」
友「遅いぞ、お前、何やって……って本当に何やってんたんだ? 不良が倒れてるし……」
男「あ、ああ、何か絡まれてて……。それでそこの女さんが俺を助けてくれて……」
女「じゃあ、私はこれで。じゃあね」バイバイ
男「あ、待って! お礼とかしたいし!」
女「いいよ、そんなの。またね」タタタッ
男「……カッコいい」ボソッ
友「男? おい、男?」
──────
男「あれ以来、女さんの事が忘れられなくて。だけど、それと同時に俺は自分が情けなかった」
男「男でありながら、女の子に助けられるなんてあまりに情けないからな。普通は逆だろ」
友「そうだな。だから、お前はあの時以来、強くなろうと努力したんだよな」
男「ああ、最初は空手の道場とかに入門しようと思ったんだけど、親が許してくれなくて途方にくれていたんだ。そんな時に、俺は謎の男に出会ったんだ」
─────
男「弱ったな……。どうすりゃいいんだ……。筋トレで体は鍛える事は出来るけど、それだけじゃ強くなったなんて胸を張って言えないし……」ハァ
「強さが欲しいか……?」
男「!?」クルッ
仮面の男「お前は強さが欲しいのか? 今の自分を変えてくれるような、そんな強さが」
男「あ、あんたは誰だ! 何でそんな怪しげな仮面をかぶって!」
仮面の男「俺の事はどうでもいい。それよりも、お前」ズイッ
男「うっ……」
仮面の男「強くなりたいのか? 答えろ!」
男「あ、ああ、強くなりたい! 強くなって俺は自分に自信が持ちたいんだ! 好きな人の前でカッコつけられるぐらいの自信と強さが!」
仮面の男「そうか。なら構えろ」
男「構える?」
仮面の男「俺がこれからお前を鍛えてやる! 俺はこう見えてゼロレンジコンバットの使い手だ! だからお前は、俺と戦いながら俺の真似をして技を盗め!」
仮面の男「そうして三ヶ月ぐらい俺と組手を続ければ、お前は今よりも何倍も何十倍も強くなる!」
仮面の男「強くなりたければ、俺と必死で戦い続けろ! 実戦の中でひたすら勘を研き、技を鍛え上げ、その心を燃やしてみろ!!」ババンッ
男「!!」
仮面の男「さあいくぞ、小僧! 初めは思いっきり手加減してやる! その中で強くなろうとあがき続けろ!」ダダッ
男「くっ! いきなり何だ、あんたはよ! クレイジーにも程があるぜ!! くそおっ!!」サッ
──────
男「そうして何日も何週間もその仮面の男に待ち伏せを受けて……」
男「もちろん毎回ボロッボロにされてたんだけどな。でも、その度に俺はどんどん強くなっていった」
『ほらほら、右だ! ガードしろ! お次は左の蹴りだぞ! かわせ!』
『違う! 突きってのはな、出しっぱなしにするもんじゃない! そんな事をしてたら掴まれて投げられるぞ!』
『腰が入ってない! それに目線ですぐにバレる様なテレフォンパンチを打つな! クロスカウンターの格好の的だぜ!』
男「あの仮面の男が誰で何者かはわからないが、今はあいつに感謝してる。三ヶ月の間、青アザや筋肉痛が消える事はなかったけど、そのおかげで俺はかなり強くなれたからな」
友「……そうか」
男「それで今日、自信もついたし、俺は勇気を出して女さんを校舎裏に呼び出したんだ。女さんに好きだって告白する為に」
友「上手くいくといいな。頑張れよ、男。俺は応援してるぜ」
男「ああ、成功を祈っててくれ。俺と女さんが付き合えるようになる事をさ」
美少女(そんな! 偶然、立ち聞きしちゃったけど告白って何! 私、男君の事が好きだったのに……!)
美少女(嫌よ! 男君が誰かに告白なんて嫌……!)
美少女(こうなったら、無理矢理にでも……)ギリッ
男(もうすぐ告白かと思うと、胸が高鳴ってきて……)
美少女「……男君」
男「え?」
美少女「これからどこ行くつもり?」
男「あ、うん。その……今から帰るところなんだけど」
美少女「嘘だよね?」
男「え?」
美少女「私、聞いちゃったんだ……。男君、これから女さんに告白するつもりなんでしょ?」
男「き、聞いてたの? いや、その……」アセアセ
美少女「ねえ、男君。この事を噂にされたくなかったら、そのままちょっと後ろを向いてくれない?」
男「え、後ろ? でも、何で……」
美少女「後ろを向いてくれたら、理由を言うから」
男「あ、うん……。わかった」クルッ
美少女「…………」
男「それで理由ってのは?」
美少女「私が、それを阻止する為なの」スッ
男「え、それって、どういう……」
バチバチッ!!
男「ぐあっ!」ドサッ
美少女「ふふふふふ。効き目は抜群ね、このスタンガン……」
美少女「じゃあ行こうか、男君。私の家に……。そこで手足を縛って監禁してあげるからね。ふふっ」
──────
男「うっ……」
美少女「気が付いた、男君?」
男「こ、ここは……? それに、俺は何で縛られて……」
美少女「だって縛っておかないと男君は女さんに告白しちゃうんでしょ? そんなの許せないもの」
男「冗談じゃない! これは犯罪だぞ、美少女さん! すぐに俺を解放してくれ!」
美少女「ダーメ。男君はここで一生を過ごすの。私と一緒に死ぬまで」
男「そ、そんな……」ゾクッ
「ふふ、そんな情けない声を出すな、男よ」
美少女「!? だ、誰!? それにどこから!?」キョロキョロ
「君の真後ろだ」スタッ
美少女「!?」
男「その姿……! まさか」
仮面の男「ああ。君の事が心配でな。こっそり後をつけていたら大変な事になっていたからこうして助けに来たのさ」
男「仮面の男! お前、本当に神出鬼没だな!」
美少女「何なの、あんたは! 離れなさいよ! 向こうに行きなさい!」ブンッ
仮面の男「っと……! 油断した、仮面が落ちてしまったか……!」ポトッ
男「!!?」
男「お前、そんなまさか! 仮面の男の正体って!!」
友「ちっ。とうとうバレちまったな。もっとスマートに事を片付けるつもりだったのによ」
男「友! お前だったのか!!」
男「そうだったのか。友、今までありがとうな!」
友「ははっ。照れるからやめろって。それよりも男、安心しろ。この場は俺が引き受けてやる。だから、さっさと待ち合わせ場所に行って、女さんと幸せな未来を築いちまえよ」
男「友!! お前ってやつは……! なんていいやつなんだ!」
美少女「そ、そんな事はさせないわ! あなたにもスタンガンを」サッ
友「おっと。残念、ハズレだ。二回も食らうほど俺は間抜けにはなりたくないんでな」ヒョイッ
美少女「くっ!」
友「さあ、お休みの時間だぜ。しばらく寝てな、イタズラ猫ちゃんよ」トンッ
美少女「うっ!」ドサッ
友「で、男の縄をほどいてと」スルスル
男「ありがとうな、友!」
友「礼を言う前に急げ。約束の時間に遅れちまうぜ。レディーを待たせるものじゃないからな」
男「ああ! お前が友達で良かった! サンキューな!」
友「おう。とっとと幸せになっちまえ。頑張れよ、男」
男「助かった! やっぱり持つべきものは友達だな! 友情ってのはいいものだ!」
男「だけど、余分な時間を食ってしまったぞ! このままだと、約束の時間に間に合わない!」
男「とにかく急がないと!」タタタッ
「危ない!」
男「え?」
キキィーッ!!!
男「く、車が!! 避け」
ドカンッ!!
男「ぐああああっ!!」ドサッ
「おい、大変だ!! 人がはねられたぞ!!」
「早く救急車を!!」
女「時間合ってるよね……? 何かあったのかな……? それとも、ひょっとしてイタズラとか……」
男「お、女さん……。お待たせ……」フラフラ
女「お、男君、どうしたの!? ボロボロだし、足が変な風に曲がってるじゃない!」
男「はは……。ちょっと途中で車にはねられてね……。でも、大した事はないよ……」ヨロヨロ
女「だ、ダメだよ! 大した事あるよ! 早く病院に行かないと!」
男「いや、それよりも俺は女さんに伝えなきゃいけない事があるんだ!」
女「え!?」
男「実は、俺、前から女さんの事が好きだったんだ! 付き合って欲しい」
女「え、そんな」テレッ
男「駄目かな……」
女「ううん、実は私も前から男君の事が……」ポッ
男「本当に! やった!」
女「だけどね、男君……」
男「え?」
男「……ど、どういう事? まるでわからないよ!」
女「ここから先はさ、もう言葉は不要だよ、男君」
男「だから、女さんが何を言っているのか俺には全然わからなくて!」
女「拳で語ろうって事」サッ
男「!?」
女「行くよ、男君!! 私と付き合いたかったら、私を倒してみなよ!!」ダダッ
男「そんな!!」
男「ごふあっ!」ドサッ
女「さあ、男君、立ちなよ! 私が欲しかったら、私を超えてみなよ!」
男「ぐっ、無茶だよ……。今の俺は車に轢かれてボロボロだし、足の骨も折れてるし……」
女「じゃあ、私の事は諦めるの、男君! それで男君は本当にいいの!?」
男「良くないよ……。でも……」
「男、カッコ悪いぞ」
男(この声……! 仮面の男、いや、友……!)
「好きな女一人、手に入れられなくて情けなくないのか。お前ならこれぐらいの逆境、跳ね返してくれるって俺は信じてるぜ」
男(そうだな……。初めから諦めてたら無理に決まってるよな……)
男(俺はやる……! 必ず勝ってみせる……! だから)ムクッ
女「起きたね……。じゃあ、行くよ、男君! 覚悟!」ダダッ
男(わかる! 女さんの次の攻撃が目線や体捌きから! これは助走をつけた渾身の右正拳突きだ!)
男(なら、前に友から教えてもらった技! それを今こそ使わせてもらう!)
女「ふんっ!」ビュッ
男「ここだっ! クロスカウンター!」ブンッ
バキッ!!
女「ぐはっ!」ドサッ
男「か、勝った……! 勝てたぞ、友!!」
女「……流石だね、男君。参った……。私の敗けだよ」
女「私と付き合って下さい」
男「喜んで!」
HAPPY END
男「いいんじゃないか、これ! クロスカウンターの部分が伏線っぽくなって!」
男「仮面の男が友だったってもの意外感が出ていいし、話がぐっと引き締まった感があるよな!」
男「よし、この調子であと2つ変えよう! 完成までもう少しだ!」
男「さて、今度はどこを変えようかなっと」
安価下2
男「友と美少女をくっつけてみるか……?」
男「だけどこれ結構難しいな。どんな感じでくっつけたらいいだろ?」
男「元々、美少女ってヤンデレ気味な感じで男に惚れてたから……」
男「そこから、いきなり友の事を好きになるって結構無理があるしなあ」
男「どうやってくっつければ自然な感じになるかな……?」
安価下
男「……多分、これで自然な感じになるはず」
男「となると、こんな感じか……?」カタカタ
男「なあ、友。ちょっと聞いてくれるか」
友「おお、男か。どうした?」
男「実はな、俺、女さんに告白しようと思うんだ」
友「マジか、ついに告白する気になったんだな」
男「ああ、俺はこの胸の中にほとばしる熱い想いを女さんにどうしても伝えたいんだ!」
男「そう、『あの時』以来、俺の心は女さんに盗まれてしまったからな」
友「『あの時』か……」
──────
不良「何だよ、てめえはよ! 肩が当たったってのに謝りもしねえのかよ、おい!」
男「いや、でも、そっちからぶつかってきたんじゃないか! それに、俺はすぐに謝ったし!」
不良「あ? 謝るって言ったらよお、普通は何か誠意を見せるもんだろが! ただで済むとでも思ってんのかよ!」
男「金を払えって事か!? そんな無茶苦茶だ!」
不良「うるせい! 文句があるってんなら、その体に教えてやってもいいんだぜ!」パキポキ
男「ぐっ!」ガタガタ
「待ちなよ」ザッ
不良「あ!?」
女「さっきから聞いてたら、何をメチャクチャな事を言ってるの。何だったら、私があなたにモラルってものを体に叩き込んであげようか」スッ
不良「んだとお! たかが女風情がいきがってんじゃねえよ! ぶっ殺すぞ!」ツカツカ
女「ついでに口のききかたも教えてあげるよ。この二つの拳でね」サッ
不良「なめやがって! やれるもんならやってみやがれ!」
不良「そ、そんな……! 俺が一撃も当てられないなんて……! ぐふっ!」ドサッ
男「……スゴい」
女「大丈夫だった? 怪我はない?」
男「う、うん……ありがとう。あの、確か同じクラスの女さんだよね?」
女「うん。何か通りがかったら、男君が絡まれてるのが見えてさ。ひょっとして余計な事をしちゃった?」
男「いや、そんな事は! 本当に助かったよ、ありがとう!」
女「なら良かったけど。ふふ」ニコッ
男「!///」ドキッ
友「おーい、男ー!」タタッ
男「あ、友!」
友「遅いぞ、お前、何やって……って本当に何やってんたんだ? 不良が倒れてるし……」
男「あ、ああ、何か絡まれてて……。それでそこの女さんが俺を助けてくれて……」
女「じゃあ、私はこれで。じゃあね」バイバイ
男「あ、待って! お礼とかしたいし!」
女「いいよ、そんなの。またね」タタタッ
男「……カッコいい」ボソッ
友「男? おい、男?」
──────
男「あれ以来、女さんの事が忘れられなくて。だけど、それと同時に俺は自分が情けなかった」
男「男でありながら、女の子に助けられるなんてあまりに情けないからな。普通は逆だろ」
友「そうだな。だから、お前はあの時以来、強くなろうと努力したんだよな」
男「ああ、最初は空手の道場とかに入門しようと思ったんだけど、親が許してくれなくて途方にくれていたんだ。そんな時に、俺は謎の男に出会ったんだ」
─────
男「弱ったな……。どうすりゃいいんだ……。筋トレで体は鍛える事は出来るけど、それだけじゃ強くなったなんて胸を張って言えないし……」ハァ
「強さが欲しいか……?」
男「!?」クルッ
仮面の男「お前は強さが欲しいのか? 今の自分を変えてくれるような、そんな強さが」
男「あ、あんたは誰だ! 何でそんな怪しげな仮面をかぶって!」
仮面の男「俺の事はどうでもいい。それよりも、お前」ズイッ
男「うっ……」
仮面の男「強くなりたいのか? 答えろ!」
男「あ、ああ、強くなりたい! 強くなって俺は自分に自信が持ちたいんだ! 好きな人の前でカッコつけられるぐらいの自信と強さが!」
仮面の男「そうか。なら構えろ」
男「構える?」
仮面の男「俺がこれからお前を鍛えてやる! 俺はこう見えてゼロレンジコンバットの使い手だ! だからお前は、俺と戦いながら俺の真似をして技を盗め!」
仮面の男「そうして三ヶ月ぐらい俺と組手を続ければ、お前は今よりも何倍も何十倍も強くなる!」
仮面の男「強くなりたければ、俺と必死で戦い続けろ! 実戦の中でひたすら勘を研き、技を鍛え上げ、その心を燃やしてみろ!!」ババンッ
男「!!」
仮面の男「さあいくぞ、小僧! 初めは思いっきり手加減してやる! その中で強くなろうとあがき続けろ!」ダダッ
男「くっ! いきなり何だ、あんたはよ! クレイジーにも程があるぜ!! くそおっ!!」サッ
──────
男「そうして何日も何週間もその仮面の男に待ち伏せを受けて……」
男「もちろん毎回ボロッボロにされてたんだけどな。でも、その度に俺はどんどん強くなっていった」
『ほらほら、右だ! ガードしろ! お次は左の蹴りだぞ! かわせ!』
『違う! 突きってのはな、出しっぱなしにするもんじゃない! そんな事をしてたら掴まれて投げられるぞ!』
『腰が入ってない! それに目線ですぐにバレる様なテレフォンパンチを打つな! クロスカウンターの格好の的だぜ!』
男「あの仮面の男が誰で何者かはわからないが、今はあいつに感謝してる。三ヶ月の間、青アザや筋肉痛が消える事はなかったけど、そのおかげで俺はかなり強くなれたからな」
友「……そうか」
男「それで今日、自信もついたし、俺は勇気を出して女さんを校舎裏に呼び出したんだ。女さんに好きだって告白する為に」
友「上手くいくといいな。頑張れよ、男。俺は応援してるぜ」
男「ああ、成功を祈っててくれ。俺と女さんが付き合えるようになる事をさ」
美少女(そんな! 偶然、立ち聞きしちゃったけど告白って何! 私、男君の事が好きだったのに……!)
美少女(嫌よ! 男君が誰かに告白なんて嫌……!)
美少女(こうなったら、無理矢理にでも……)ギリッ
男(もうすぐ告白かと思うと、胸が高鳴ってきて……)
美少女「……男君」
男「え?」
美少女「これからどこ行くつもり?」
男「あ、うん。その……今から帰るところなんだけど」
美少女「嘘だよね?」
男「え?」
美少女「私、聞いちゃったんだ……。男君、これから女さんに告白するつもりなんでしょ?」
男「き、聞いてたの? いや、その……」アセアセ
美少女「ねえ、男君。この事を噂にされたくなかったら、そのままちょっと後ろを向いてくれない?」
男「え、後ろ? でも、何で……」
美少女「後ろを向いてくれたら、理由を言うから」
男「あ、うん……。わかった」クルッ
美少女「…………」
男「それで理由ってのは?」
美少女「私が、それを阻止する為なの」スッ
男「え、それって、どういう……」
バチバチッ!!
男「ぐあっ!」ドサッ
美少女「ふふふふふ。効き目は抜群ね、このスタンガン……」
美少女「じゃあ行こうか、男君。私の家に……。そこで手足を縛って監禁してあげるからね。ふふっ」
男「そうだったのか。友、今までありがとうな!」
友「ははっ。照れるからやめろって。それよりも男、安心しろ。この場は俺が引き受けてやる。だから、さっさと待ち合わせ場所に行って、女さんと幸せな未来を築いちまえよ」
男「友!! お前ってやつは……! なんていいやつなんだ!」
美少女「そ、そんな事はさせないわ! あなたにもスタンガンを」サッ
友「おっと。残念、ハズレだ。二回も食らうほど俺は間抜けにはなりたくないんでな」ヒョイッ
美少女「くっ!」
友「さあ、お休みの時間だぜ。しばらく寝てな、イタズラ猫ちゃんよ」トンッ
美少女「うっ!」ドサッ
──────
美少女「……あ、あれ? ここは?」キョロキョロ
美少女「おかしいわ、私はさっきまで家にいたと思ってたのに……」
美少女「いつのまにか、綺麗なお花畑にいる……。ここはどこなの?」
老婆「ふぇっふぇっふぇっ、お嬢ちゃんや」ポンッ
美少女「きゃあ!」ビクッ
老婆「ここへよく来たねえ。さあ、こっちにおいで」
美少女「だ、誰なの!? あなた!」
老婆「誰だっていいじゃないかね。旅は道連れ言うしのう。さあ、こっちだよ、おいで」
美少女「おいでって……。ここはどこなの? 私、家に帰りたいんだけど……」
老婆「ふぇっふぇっふぇっ、ならついてくるとええ。ふぇっふぇっふぇっ」スタスタ
美少女「あ、ちょっと、待って!」トタタッ
美少女「ね、ねえ、お婆ちゃん。どこまで行くの? それにここはどこなの?」
老婆「ふぇっふぇっふぇっ」スタスタ
美少女「答えてよ、お婆ちゃん。どうして答えてくれないの?」
老婆「おう、着いた着いた。ほら、お嬢ちゃんや。あそこに川があるじゃろ? あの川を渡るとお嬢ちゃんの目指してた場所に行けるよ」
美少女「そうなの……? でも、あの川、橋も何もかかってないし、それに霧が深くて向こうの景色が見えないんだけど……」
老婆「ふぇっふぇっふぇっ」
美少女「ねえ、お婆ちゃん。本当に向こうに私の家があるの?」
老婆「ふぇっふぇっふぇっ」
美少女「お、お婆ちゃん、答えてよ!」
老婆「ふぇっふぇっふぇっ」
美少女「何なの、もう! 怪しすぎでしょ! もういい! 自分で探すから!」
老婆「ふぇっふぇっふぇっ。そんな事が出来るのかいのう?」
美少女「え?」
「ふぇっふぇっふぇっ」
「ふぇっふぇっふぇっ」
「ふぇっふぇっふぇっ」
「ふぇっふぇっふぇっ」
「ふぇっふぇっふぇっ」
「ふぇっふぇっふぇっ」
「ふぇっふぇっふぇっ」
美少女「な、何、この声!? 周りそこら中から!!」
犬「ふぇっふぇっふぇっ、そんな事が出来るのかいのう?」
トカゲ「ふぇっふぇっふぇっ、そんな事が出来るのかいのう?」
カエル「ふぇっふぇっふぇっ、そんな事が出来るのかいのう?」
美少女「いやぁ!! 何これ!? 気持ち悪い!! 何で動物とかが喋るの、やだ!!」ブルブル
「ふぇっふぇっふぇっ、無駄じゃって、お嬢ちゃんや」
「さあ、あの川を渡ろう。ほうら、足を動かしてさ」
「川を渡ろう。怖がらなくてええよ、さあ渡ろう」
美少女「いや、やだ!! 助けて!! 誰か、助けて!!」
美少女「え!?」
白馬「」パッカ、パッカ、パッカ
白馬「」ヒヒーン!!
友「大丈夫か! 美少女!!」ヒラリ
美少女「あ、あなたはさっきの!!」
友「俺が来たからにはもう安心だぜ、子猫ちゃん!」
友「君を怖がらせてるやつらは全員、俺が追い払ってやる!」
美少女「!///」キュンッ
友「さあ来い、化物ども! 俺の愛するイタズラ猫ちゃんを怖がらせた罪だ!」チャキッ
友「この聖剣で一匹残らず、片付けてやるぜ!」ババンッ
美少女「す、ステキ……」ポッ
─────
友「さて、男の縄をほどいてと」スルスル
男「悪い! ありがとうな、友!」
友「気にすんな。礼を言う前に急げ。約束の時間に遅れちまうぜ。レディーを待たせるものじゃないからな」
男「ああ! お前が友達で良かった! サンキューな!」タタタッ
友「おう。とっとと幸せになっちまえ。頑張れよ、男」
美少女「……ぇへへ」ムニャムニャ
友「さてと、後は寝てるこの子をどうするかだな。にしても、やけに幸せそうな寝顔だな……」
友「やる事は無茶苦茶だが、こうして寝てるとやっぱり可愛いな、この子」
友「このまま床に放っておくのは可哀想だし、ベッドにでも運ぶか」ヒョイッ
美少女「うっ……」パチッ
友「お、気が付いたか? 手荒な真似をして悪かったな、子猫ちゃんよ」
美少女「!///」パアアッ
美少女「好き! 私の王子様!」ダキッ
友「!?」
─────
男「」タタタッ
男「助かった! やっぱり持つべきものは友達だな! 友情ってのはいいものだ!」
男「だけど、余分な時間を食ってしまったぞ! このままだと、約束の時間に間に合わない!」
男「とにかく急がないと!」タタタッ
「危ない!」
男「え?」
キキィーッ!!!
男「く、車が!! 避け」
ドカンッ!!
男「ぐああああっ!!」ドサッ
「おい、大変だ!! 人がはねられたぞ!!」
「早く救急車を!!」
女「時間合ってるよね……? 何かあったのかな……? それとも、ひょっとしてイタズラとか……」
男「お、女さん……。お待たせ……」フラフラ
女「お、男君、どうしたの!? ボロボロだし、足が変な風に曲がってるじゃない!」
男「はは……。ちょっと途中で車にはねられてね……。でも、大した事はないよ……」ヨロヨロ
女「だ、ダメだよ! 大した事あるよ! 早く病院に行かないと!」
男「いや、それよりも俺は女さんに伝えなきゃいけない事があるんだ!」
女「え!?」
男「実は、俺、前から女さんの事が好きだったんだ! 付き合って欲しい」
女「え、そんな」テレッ
男「駄目かな……」
女「ううん、実は私も前から男君の事が……」ポッ
男「本当に! やった!」
女「だけどね、男君……」
男「え?」
男「……ど、どういう事? まるでわからないよ!」
女「ここから先はさ、もう言葉は不要だよ、男君」
男「だから、女さんが何を言っているのか俺には全然わからなくて!」
女「拳で語ろうって事」サッ
男「!?」
女「行くよ、男君!! 私と付き合いたかったら、私を倒してみなよ!!」ダダッ
男「そんな!!」
男「ごふあっ!」ドサッ
女「さあ、男君、立ちなよ! 私が欲しかったら、私を超えてみなよ!」
男「ぐっ、無茶だよ……。今の俺は車に轢かれてボロボロだし、足の骨も折れてるし……」
女「じゃあ、私の事は諦めるの、男君! それで男君は本当にいいの!?」
男「良くないよ……。でも……」
「男、カッコ悪いぞ」
男(この声……! 仮面の男、いや、友……!)
「好きな女一人、手に入れられなくて情けなくないのか。お前ならこれぐらいの逆境、跳ね返してくれるって俺は信じてるぜ」
男(そうだな……。初めから諦めてたら無理に決まってるよな……)
男(俺はやる……! 必ず勝ってみせる……! だから)ムクッ
女「起きたね……。じゃあ、行くよ、男君! 覚悟!」ダダッ
男(わかる! 女さんの次の攻撃が目線や体捌きから! これは助走をつけた渾身の右正拳突きだ!)
男(なら、前に友から教えてもらった技! それを今こそ使わせてもらう!)
女「ふんっ!」ビュッ
男「ここだっ! クロスカウンター!」ブンッ
バキッ!!
女「ぐはっ!」ドサッ
男「か、勝った……! 勝てたぞ、友!!」
女「……流石だね、男君。参った……。私の敗けだよ」
女「私と付き合って下さい」
男「喜んで!」
HAPPY END
男「おー、ごく自然な流れで友と美少女がくっついたな!」
男「そして、長さも十分に長くなってきたぞ。なかなか読み応えが出てきた」
男「追加するのは、あと一つぐらいだな。これでラストにしよう」
男「最後に、何を変えようか」
安価下2
男「よし、エピローグみたいなのを入れよう」
男「内容は……。男が事故で怪我してるからそれだな」
男「足を骨折して、上手く歩けない男。それに付き添って世話をする女。うん、いい感じだ、これにしよう」
男「ただ、付き添って世話をするってのも色々あるからな」
男「具体的にどんな内容にしよう?」
具体的な案
↓
ごめん
べただけどリンゴの皮をむくとか
男「で、主人公は無茶して待ち合わせ場所に来てるし、入院してるって事にして……」
男「その入院中に女が訪ねて世話をする。うん、いいね、いいね」
男「あと、後日談だからな。友と美少女どうしよう? この二人も登場させるべきか?」
1、友だけ登場する
2、美少女だけ登場する
3、二人とも登場する
4、二人とも登場しない
安価↓
男「友がちょっと目立ちすぎてる感があるしな。最後は主人公と女の二人で締めたいし」
男「じゃあ、こんな感じか」カタカタ
男「なあ、友。ちょっと聞いてくれるか」
友「おお、男か。どうした?」
男「実はな、俺、女さんに告白しようと思うんだ」
友「マジか、ついに告白する気になったんだな」
男「ああ、俺はこの胸の中にほとばしる熱い想いを女さんにどうしても伝えたいんだ!」
男「そう、『あの時』以来、俺の心は女さんに盗まれてしまったからな」
友「『あの時』か……」
──────
不良「何だよ、てめえはよ! 肩が当たったってのに謝りもしねえのかよ、おい!」
男「いや、でも、そっちからぶつかってきたんじゃないか! それに、俺はすぐに謝ったし!」
不良「あ? 謝るって言ったらよお、普通は何か誠意を見せるもんだろが! ただで済むとでも思ってんのかよ!」
男「金を払えって事か!? そんな無茶苦茶だ!」
不良「うるせい! 文句があるってんなら、その体に教えてやってもいいんだぜ!」パキポキ
男「ぐっ!」ガタガタ
「待ちなよ」ザッ
不良「あ!?」
女「さっきから聞いてたら、何をメチャクチャな事を言ってるの。何だったら、私があなたにモラルってものを体に叩き込んであげようか」スッ
不良「んだとお! たかが女風情がいきがってんじゃねえよ! ぶっ殺すぞ!」ツカツカ
女「ついでに口のききかたも教えてあげるよ。この二つの拳でね」サッ
不良「なめやがって! やれるもんならやってみやがれ!」
不良「そ、そんな……! 俺が一撃も当てられないなんて……! ぐふっ!」ドサッ
男「……スゴい」
女「大丈夫だった? 怪我はない?」
男「う、うん……ありがとう。あの、確か同じクラスの女さんだよね?」
女「うん。何か通りがかったら、男君が絡まれてるのが見えてさ。ひょっとして余計な事をしちゃった?」
男「いや、そんな事は! 本当に助かったよ、ありがとう!」
女「なら良かったけど。ふふ」ニコッ
男「!///」ドキッ
友「おーい、男ー!」タタッ
男「あ、友!」
友「遅いぞ、お前、何やって……って本当に何やってんたんだ? 不良が倒れてるし……」
男「あ、ああ、何か絡まれてて……。それでそこの女さんが俺を助けてくれて……」
女「じゃあ、私はこれで。じゃあね」バイバイ
男「あ、待って! お礼とかしたいし!」
女「いいよ、そんなの。またね」タタタッ
男「……カッコいい」ボソッ
友「男? おい、男?」
──────
男「あれ以来、女さんの事が忘れられなくて。だけど、それと同時に俺は自分が情けなかった」
男「男でありながら、女の子に助けられるなんてあまりに情けないからな。普通は逆だろ」
友「そうだな。だから、お前はあの時以来、強くなろうと努力したんだよな」
男「ああ、最初は空手の道場とかに入門しようと思ったんだけど、親が許してくれなくて途方にくれていたんだ。そんな時に、俺は謎の男に出会ったんだ」
─────
男「弱ったな……。どうすりゃいいんだ……。筋トレで体は鍛える事は出来るけど、それだけじゃ強くなったなんて胸を張って言えないし……」ハァ
「強さが欲しいか……?」
男「!?」クルッ
仮面の男「お前は強さが欲しいのか? 今の自分を変えてくれるような、そんな強さが」
男「あ、あんたは誰だ! 何でそんな怪しげな仮面をかぶって!」
仮面の男「俺の事はどうでもいい。それよりも、お前」ズイッ
男「うっ……」
仮面の男「強くなりたいのか? 答えろ!」
男「あ、ああ、強くなりたい! 強くなって俺は自分に自信が持ちたいんだ! 好きな人の前でカッコつけられるぐらいの自信と強さが!」
仮面の男「そうか。なら構えろ」
男「構える?」
仮面の男「俺がこれからお前を鍛えてやる! 俺はこう見えてゼロレンジコンバットの使い手だ! だからお前は、俺と戦いながら俺の真似をして技を盗め!」
仮面の男「そうして三ヶ月ぐらい俺と組手を続ければ、お前は今よりも何倍も何十倍も強くなる!」
仮面の男「強くなりたければ、俺と必死で戦い続けろ! 実戦の中でひたすら勘を研き、技を鍛え上げ、その心を燃やしてみろ!!」ババンッ
男「!!」
仮面の男「さあいくぞ、小僧! 初めは思いっきり手加減してやる! その中で強くなろうとあがき続けろ!」ダダッ
男「くっ! いきなり何だ、あんたはよ! クレイジーにも程があるぜ!! くそおっ!!」サッ
──────
男「そうして何日も何週間もその仮面の男に待ち伏せを受けて……」
男「もちろん毎回ボロッボロにされてたんだけどな。でも、その度に俺はどんどん強くなっていった」
『ほらほら、右だ! ガードしろ! お次は左の蹴りだぞ! かわせ!』
『違う! 突きってのはな、出しっぱなしにするもんじゃない! そんな事をしてたら掴まれて投げられるぞ!』
『腰が入ってない! それに目線ですぐにバレる様なテレフォンパンチを打つな! クロスカウンターの格好の的だぜ!』
男「あの仮面の男が誰で何者かはわからないが、今はあいつに感謝してる。三ヶ月の間、青アザや筋肉痛が消える事はなかったけど、そのおかげで俺はかなり強くなれたからな」
友「……そうか」
男「それで今日、自信もついたし、俺は勇気を出して女さんを校舎裏に呼び出したんだ。女さんに好きだって告白する為に」
友「上手くいくといいな。頑張れよ、男。俺は応援してるぜ」
男「ああ、成功を祈っててくれ。俺と女さんが付き合えるようになる事をさ」
美少女(そんな! 偶然、立ち聞きしちゃったけど告白って何! 私、男君の事が好きだったのに……!)
美少女(嫌よ! 男君が誰かに告白なんて嫌……!)
美少女(こうなったら、無理矢理にでも……)ギリッ
男(もうすぐ告白かと思うと、胸が高鳴ってきて……)
美少女「……男君」
男「え?」
美少女「これからどこ行くつもり?」
男「あ、うん。その……今から帰るところなんだけど」
美少女「嘘だよね?」
男「え?」
美少女「私、聞いちゃったんだ……。男君、これから女さんに告白するつもりなんでしょ?」
男「き、聞いてたの? いや、その……」アセアセ
美少女「ねえ、男君。この事を噂にされたくなかったら、そのままちょっと後ろを向いてくれない?」
男「え、後ろ? でも、何で……」
美少女「後ろを向いてくれたら、理由を言うから」
男「あ、うん……。わかった」クルッ
美少女「…………」
男「それで理由ってのは?」
美少女「私が、それを阻止する為なの」スッ
男「え、それって、どういう……」
バチバチッ!!
男「ぐあっ!」ドサッ
美少女「ふふふふふ。効き目は抜群ね、このスタンガン……」
美少女「じゃあ行こうか、男君。私の家に……。そこで手足を縛って監禁してあげるからね。ふふっ」
──────
男「うっ……」
美少女「気が付いた、男君?」
男「こ、ここは……? それに、俺は何で縛られて……」
美少女「だって縛っておかないと男君は女さんに告白しちゃうんでしょ? そんなの許せないもの」
男「冗談じゃない! これは犯罪だぞ、美少女さん! すぐに俺を解放してくれ!」
美少女「ダーメ。男君はここで一生を過ごすの。私と一緒に死ぬまで」
男「そ、そんな……」ゾクッ
「ふふ、そんな情けない声を出すな、男よ」
美少女「!? だ、誰!? それにどこから!?」キョロキョロ
「君の真後ろだ」スタッ
美少女「!?」
男「その姿……! まさか」
仮面の男「ああ。君の事が心配でな。こっそり後をつけていたら大変な事になっていたからこうして助けに来たのさ」
男「仮面の男! お前、本当に神出鬼没だな!」
美少女「何なの、あんたは! 離れなさいよ! 向こうに行きなさい!」ブンッ
仮面の男「っと……! 油断した、仮面が落ちてしまったか……!」ポトッ
男「!!?」
男「お前、そんなまさか! 仮面の男の正体って!!」
友「ちっ。とうとうバレちまったな。もっとスマートに事を片付けるつもりだったのによ」
男「友! お前だったのか!!」
男「そうだったのか。友、今までありがとうな!」
友「ははっ。照れるからやめろって。それよりも男、安心しろ。この場は俺が引き受けてやる。だから、さっさと待ち合わせ場所に行って、女さんと幸せな未来を築いちまえよ」
男「友!! お前ってやつは……! なんていいやつなんだ!」
美少女「そ、そんな事はさせないわ! あなたにもスタンガンを」サッ
友「おっと。残念、ハズレだ。二回も食らうほど俺は間抜けにはなりたくないんでな」ヒョイッ
美少女「くっ!」
友「さあ、お休みの時間だぜ。しばらく寝てな、イタズラ猫ちゃんよ」トンッ
美少女「うっ!」ドサッ
──────
美少女「……あ、あれ? ここは?」キョロキョロ
美少女「おかしいわ、私はさっきまで家にいたと思ってたのに……」
美少女「いつのまにか、綺麗なお花畑にいる……。ここはどこなの?」
老婆「ふぇっふぇっふぇっ、お嬢ちゃんや」ポンッ
美少女「きゃあ!」ビクッ
老婆「ここへよく来たねえ。さあ、こっちにおいで」
美少女「だ、誰なの!? あなた!」
老婆「誰だっていいじゃないかね。旅は道連れ言うしのう。さあ、こっちだよ、おいで」
美少女「おいでって……。ここはどこなの? 私、家に帰りたいんだけど……」
老婆「ふぇっふぇっふぇっ、ならついてくるとええ。ふぇっふぇっふぇっ」スタスタ
美少女「あ、ちょっと、待って!」トタタッ
美少女「ね、ねえ、お婆ちゃん。どこまで行くの? それにここはどこなの?」
老婆「ふぇっふぇっふぇっ」スタスタ
美少女「答えてよ、お婆ちゃん。どうして答えてくれないの?」
老婆「おう、着いた着いた。ほら、お嬢ちゃんや。あそこに川があるじゃろ? あの川を渡るとお嬢ちゃんの目指してた場所に行けるよ」
美少女「そうなの……? でも、あの川、橋も何もかかってないし、それに霧が深くて向こうの景色が見えないんだけど……」
老婆「ふぇっふぇっふぇっ」
美少女「ねえ、お婆ちゃん。本当に向こうに私の家があるの?」
老婆「ふぇっふぇっふぇっ」
美少女「お、お婆ちゃん、答えてよ!」
老婆「ふぇっふぇっふぇっ」
美少女「何なの、もう! 怪しすぎでしょ! もういい! 自分で探すから!」
老婆「ふぇっふぇっふぇっ。そんな事が出来るのかいのう?」
美少女「え?」
「ふぇっふぇっふぇっ」
「ふぇっふぇっふぇっ」
「ふぇっふぇっふぇっ」
「ふぇっふぇっふぇっ」
「ふぇっふぇっふぇっ」
「ふぇっふぇっふぇっ」
「ふぇっふぇっふぇっ」
美少女「な、何、この声!? 周りそこら中から!!」
犬「ふぇっふぇっふぇっ、そんな事が出来るのかいのう?」
トカゲ「ふぇっふぇっふぇっ、そんな事が出来るのかいのう?」
カエル「ふぇっふぇっふぇっ、そんな事が出来るのかいのう?」
美少女「いやぁ!! 何これ!? 気持ち悪い!! 何で動物とかが喋るの、やだ!!」ブルブル
「ふぇっふぇっふぇっ、無駄じゃって、お嬢ちゃんや」
「さあ、あの川を渡ろう。ほうら、足を動かしてさ」
「川を渡ろう。怖がらなくてええよ、さあ渡ろう」
美少女「いや、やだ!! 助けて!! 誰か、助けて!!」
美少女「え!?」
白馬「」パッカ、パッカ、パッカ
白馬「」ヒヒーン!!
友「大丈夫か! 美少女!!」ヒラリ
美少女「あ、あなたはさっきの!!」
友「俺が来たからにはもう安心だぜ、子猫ちゃん!」
友「君を怖がらせてるやつらは全員、俺が追い払ってやる!」
美少女「!///」キュンッ
友「さあ来い、化物ども! 俺の愛するイタズラ猫ちゃんを怖がらせた罪だ!」チャキッ
友「この聖剣で一匹残らず、片付けてやるぜ!」ババンッ
美少女「す、ステキ……」ポッ
─────
友「さて、男の縄をほどいてと」スルスル
男「悪い! ありがとうな、友!」
友「気にすんな。礼を言う前に急げ。約束の時間に遅れちまうぜ。レディーを待たせるものじゃないからな」
男「ああ! お前が友達で良かった! サンキューな!」タタタッ
友「おう。とっとと幸せになっちまえ。頑張れよ、男」
美少女「……ぇへへ」ムニャムニャ
友「さてと、後は寝てるこの子をどうするかだな。にしても、やけに幸せそうな寝顔だな……」
友「やる事は無茶苦茶だが、こうして寝てるとやっぱり可愛いな、この子」
友「このまま床に放っておくのは可哀想だし、ベッドにでも運ぶか」ヒョイッ
美少女「うっ……」パチッ
友「お、気が付いたか? 手荒な真似をして悪かったな、子猫ちゃんよ」
美少女「!///」パアアッ
美少女「好き! 私の王子様!」ダキッ
友「!?」
─────
男「」タタタッ
男「助かった! やっぱり持つべきものは友達だな! 友情ってのはいいものだ!」
男「だけど、余分な時間を食ってしまったぞ! このままだと、約束の時間に間に合わない!」
男「とにかく急がないと!」タタタッ
「危ない!」
男「え?」
キキィーッ!!!
男「く、車が!! 避け」
ドカンッ!!
男「ぐああああっ!!」ドサッ
「おい、大変だ!! 人がはねられたぞ!!」
「早く救急車を!!」
女「時間合ってるよね……? 何かあったのかな……? それとも、ひょっとしてイタズラとか……」
男「お、女さん……。お待たせ……」フラフラ
女「お、男君、どうしたの!? ボロボロだし、足が変な風に曲がってるじゃない!」
男「はは……。ちょっと途中で車にはねられてね……。でも、大した事はないよ……」ヨロヨロ
女「だ、ダメだよ! 大した事あるよ! 早く病院に行かないと!」
男「いや、それよりも俺は女さんに伝えなきゃいけない事があるんだ!」
女「え!?」
男「実は、俺、前から女さんの事が好きだったんだ! 付き合って欲しい」
女「え、そんな」テレッ
男「駄目かな……」
女「ううん、実は私も前から男君の事が……」ポッ
男「本当に! やった!」
女「だけどね、男君……」
男「え?」
男「……ど、どういう事? まるでわからないよ!」
女「ここから先はさ、もう言葉は不要だよ、男君」
男「だから、女さんが何を言っているのか俺には全然わからなくて!」
女「拳で語ろうって事」サッ
男「!?」
女「行くよ、男君!! 私と付き合いたかったら、私を倒してみなよ!!」ダダッ
男「そんな!!」
男「ごふあっ!」ドサッ
女「さあ、男君、立ちなよ! 私が欲しかったら、私を超えてみなよ!」
男「ぐっ、無茶だよ……。今の俺は車に轢かれてボロボロだし、足の骨も折れてるし……」
女「じゃあ、私の事は諦めるの、男君! それで男君は本当にいいの!?」
男「良くないよ……。でも……」
「男、カッコ悪いぞ」
男(この声……! 仮面の男、いや、友……!)
「好きな女一人、手に入れられなくて情けなくないのか。お前ならこれぐらいの逆境、跳ね返してくれるって俺は信じてるぜ」
男(そうだな……。初めから諦めてたら無理に決まってるよな……)
男(俺はやる……! 必ず勝ってみせる……! だから)ムクッ
女「起きたね……。じゃあ、行くよ、男君! 覚悟!」ダダッ
男(わかる! 女さんの次の攻撃が目線や体捌きから! これは助走をつけた渾身の右正拳突きだ!)
男(なら、前に友から教えてもらった技! それを今こそ使わせてもらう!)
女「ふんっ!」ビュッ
男「ここだっ! クロスカウンター!」ブンッ
バキッ!!
女「ぐはっ!」ドサッ
男「か、勝った……! 勝てたぞ、友!!」
女「……流石だね、男君。参った……。私の敗けだよ」
女「私と付き合って下さい」
男「喜んで!」
─────
そう、こうして俺と女さんはめでたく付き合う事になった。
結局、俺は入院する事になったんだがな。流石に良い事ばかりじゃない。
だけど……。
女「ホントに男君も無茶するよね。そういうとこ嫌いじゃないけど」
そう言いながら、彼女はお見舞い品の中にあったリンゴを一つ取り出して、器用にその皮をナイフでむいていく。
女「どうしたの? じっと私の方を見て」
俺はその質問にちゃんと答えられず、適当に言葉を濁して誤魔化す。
そんな器用さが、彼女の女らしさと優しさを表しているように思えて嬉しくなったなんて、恥ずかしくて言えやしない。
女「はい。綺麗に切れたよ。どうぞ」
そう言った後に、彼女はちょっと考えた素振りを見せ、それから軽く周りを見回す。
女「あーんとか……して欲しい?」
少しだけ頬を赤く染めてそう尋ねる彼女はとても可愛らしく見えた。幸せだ。
仲の良い友、可愛らしい彼女、これだけ恵まれてていいのだろうかと思いながら、俺は小さくうなずく。
彼女も小さくうなずいて、リンゴをそっと俺の口に運んでくれた。
FIN
男「出来たー!!」
男「これで完成だー!」
男「これなら必ずレスがつく!(確信) ひゃっほーい!」
男「よーし、なら早速スレを立てるぞ!」カタカタ
1、実際にVIPにスレを立ててみる
2、やめとく
多数決安価
先に3票入った方
男「女さんに恋をした俺は気が付けばゼロレンジコンバットの使い手になっていた」
男「よし、さあ行け、俺の渾身の力作!」カタカタ
男「インターネットの世界に飛んでいけ!」カタカタ
男「ヒャッフー!!」カタカタ、ターンッ!!
男「俺のSSを作る戦いはこれからだ!!」
完!!
元スレ
【安価】男「書いたSSにレスがまるでつかない……」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1463211910/
【安価】男「書いたSSにレスがまるでつかない……」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1463211910/
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- ヒロシリウス「シンノリウスよ、アカデメイアへいけ」
- P「ラブスコープ?」
- さやか「かつあげ女!」杏子「げっ…」
コメント一覧 (8)
-
- 2016年05月21日 19:40
- 完成度が高いな←カオスな意味で
-
- 2016年05月21日 19:46
- 友と美少女をくっつけたのはさすがに無理があったな
-
- 2016年05月21日 20:45
- 友がカッコよすぎて草
-
- 2016年05月21日 20:59
- エンドレスエイト見てる気分になった
-
- 2016年05月21日 21:09
- 割といい感じに収まってて草
-
- 2016年05月22日 00:53
- (ここの※欄に)レスしてやろう
感謝したまへ
-
- 2016年05月28日 02:17
- これぞ安価の本来の在るべき姿
-
- 2016年06月10日 18:43
- 格闘極めたのに美少女にサクッとやられるとこだけ微妙な違和感があるな
本編はよかった