一色「え、小町ちゃん卒業旅行いくの?」小町「そうなんですよー」
- 2016年04月16日 23:10
- SS、やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。
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一色「へー、楽しそう……え、3人?」
小町「ええ、3人で」
一色「…………それはつまり」
小町「そうなんですよねぇ、お兄ちゃん一人で3日なんてちょっと心配なんですよ」
一色「………………」
小町「…………」
一色「その情報、結衣先輩たちには……?」
小町「『まだ』誰にも言ってません、いろはさんが一番最初です」
一色「……い、一応確認するんだけど、なんでわたしに?」
小町「本当は奉仕部の2人って思ったんですけど、1年かけてあんまり進展しなかったので小町的にちょっとポイント低くて……」
一色「うーん……雪ノ下先輩と結衣先輩は互いに遠慮しちゃってるとこあると思う」
小町「あ、いろはさんもそう思います?」
一色「まぁ、分からなくもないんだけど……」
小町「ですよねー……ということで、もしいろはさんが、うちのお兄ちゃんのことを悪しからず思っているなら……」
一色「ありがとうっ!」
小町「いろはお姉ちゃん!」
一色「気が早いよ!?」
小町「それじゃあ前日くらいに合鍵渡しますね」
一色「え、当日小町ちゃんがいる時に行ったらだめなの?」
小町「おおっと、もしやいきなりうちの両親に紹介されちゃいます?」
一色「あ、そっかー……う、うーん、やっぱ前日に鍵もらいにいこうかな」
小町「はい、お待ちしてます!」
一色(先輩と先輩の家で2泊3日……)
小町(まぁあのお兄ちゃんのことだから、いくらいろはさんでも急にどうこうってことはないと思うけどね)
八幡「おう、気ぃ付けてな」
小町「うん、行ってきま~す」
母親「それじゃね」
父親「いってくる」
八幡「うっす」
八幡「……なんか随分あっさり行ったな……まぁ良いけど……さて、二度寝でもするか」
八幡「今日から自由か……さーてどんな自堕落な生活を送ってやろう……あー課題があるんだったか」
玄関「ガチャッ」
八幡「えっ?」
一色「お邪魔しまーす、あ、先輩、おはようございます」
八幡「ああ、おはよう……ってそうじゃないだろ……お前、今どうやって」
一色「はい、小町ちゃんに合鍵もらいました」
八幡「はぁ? なんでだよ」
一色「小町ちゃんがいない間、先輩の生活が心配だそうで」
八幡「そうか……よし、俺の事なら心配いらんぞ、大丈夫だ、安心しろ、そして帰って良いぞ」
一色「うわー、ナチュラルに酷いですねえ……まぁいつものことですけど」
八幡「お前もナチュラルに靴脱いであがってんなよ……ていうかそのでかい荷物はまさかだよな?」
一色「はい、今日から3日間、お世話になりますね! あ、お世話しに来たんでした」
八幡「マジかよ……」
一色「小町ちゃんと出会ったのは偶然だったんですけどねー」
八幡「くそう……悠々自適な3日間のはずだったのに」
一色「先輩さっき心配いらないとか言ってたじゃないですか」
八幡「ああ、3日間引きこもるから何も心配いらないだろ」
一色「腐っちゃいますよ? もしくはカビちゃいます」
八幡「言ってくれるじゃねえか……」
一色「で、それパジャマですよね?」
八幡「まぁ」
一色「じゃあ脱いでください、洗濯しちゃいますから」
八幡「は!? お前洗濯すんの!?」
一色「なんですか? まさか先輩、3日間もずっと洗濯せずにいるつもりだったんですか?」
八幡「え…………?」
一色「…………(信じられないものを見る目)」
八幡「じゃ、じゃあ頼む」
一色「はい」
八幡「それじゃ着替えてくるわ」
一色「はい」
八幡「……」
一色「……」
八幡「なんでついてくるの?」
一色「え、先輩が脱ぎっぱなしにするからそれを拾って洗濯するんじゃないですかぁ」
八幡「いや、流石に洗濯物くらい持ってくから……」
一色「そうですか、それぐらいは出来るんですね」
八幡「そりゃ子どもじゃないんだから」
一色「言われなければ3日間ずっと同じパジャマで過ごそうとしていた人が何を仰ってるんですかねー」
八幡「ぐうの音も出ねえ」
一色「小町ちゃんに言いつけちゃいますよ?」
八幡「40秒で支度してくる」
一色「はっやーい」
一色「おお、先輩の私服久しぶりです」
八幡「あれ、見たことあったっけ」
一色「はい、クリスマス前のディスティニーランドで……」
八幡「あ、ああ……」
一色「はい……」
八幡(あれはいろんな意味で気まずくなるな)
八幡「……ま、まぁ、これ洗濯頼むわ」
一色「あ、は、はい……」
一色(あ、まだあったかい……これ、先輩の体温……)
八幡「お、おい、一色? どうかしたか?」
一色「はっ、な、なんでもありません! さぁ洗濯洗濯~」
一色「先輩~?」
八幡「ん?」
一色「もう、なんで着替えたのに寝てるんですかぁ!」
八幡「いや、だってこれ部屋着だし……」
一色「むぅ、ほら、掃除機かけますからね!」
八幡「おお、すまんな」
一色「いえ、別にこれくらいは」
八幡「……」
一色「ふっふーん♪ ふんふーん♪」
八幡「……」
一色「なんですかなに見てるんですかもしかして掃除機かけてるわたしの後ろ姿見てこいつ意外と良い奥さんになりそうだなとか思っちゃいましたか?」
八幡「え、いや、べ、別に」
一色「そうですか」
八幡(なんで心の中読まれちゃったの?エスパーなの?)
一色「さて」
八幡「ん?」
一色「恒例のベッドの下チェックを……」
八幡「待て待て待て待て待て待て待」
一色「予想以上にガチの反応じゃないですか」
八幡「お互いのためを思って言ってるんだぞ」
八幡「いやだってほら、お前だってそういうの見たらなんか気まずくなるでしょう」
一色「別に興味がない訳ではないですけどねー……それに先輩がどういうものを好んでいるのかわたし気になりますし」
八幡「い、いや、しかしだな」
一色「まぁまぁ、掃除の一環ですからお気になさらず遠慮せず」
八幡「むしろお前が遠慮して気にしてくれ」
一色「……分かりました、わたしも鬼じゃありません、今回は止めときますよ」
八幡「お、おう……なんで偉そうなんだよ」
一色「それじゃ廊下の掃除いってきますね」
八幡「おう……」
八幡(聞いてねえし)
八幡「……焦った……今のうちに片付けておこう……次いつ狙ってくるか分からんからな」
階段「トントン」
八幡「おーい、一色?」
一色「はい、なんですか?」
八幡「何してんだ?」
一色「え? いえ、掃除は終わりましたし、洗濯はもう少し時間がかかりそうなので、微妙に間があるので雑誌を」
八幡「あー……なるほど」
一色「あ、小町ちゃんから冷蔵庫の中の物は使って良いと伺ってるので、適当にお昼ご飯作りますからね」
八幡「お、おう、ってお前、料理とかできんの?」
一色「は? 先輩なめてるんですか? 少なくとも先輩よりはできますよ」
八幡「は? 一色なめてんのか? 俺の料理の腕知ってんの?」
一色「小町ちゃんから全部聞いてますが」
八幡「すみません」
一色「と言っても、雪ノ下先輩ほどじゃありませんけどね、まぁ、お口に合うか合わないかは食べてからのお楽しみってことで」
八幡「おう、まぁ、楽しみにしてるよ」
一色「ええ、せいぜいお腹空かせておいてくださいね」
八幡「それじゃ何食べても美味しく感じちゃうだろ……」
一色「えへっ」
八幡「あざとい……」
一色「あざとくないですよぅ」
八幡「へいへい」
一色「あ、終わったみたいですね、いってきまーす」
八幡「おう……え、あれ?」
ドア「ガラッ」
八幡「おい、一色」
一色「こ、これは先輩のパンツ……はっ、なんですか先輩!別に何も考えてませんからね!」
八幡「……明日から俺が洗濯やるわ」
一色「いえ、先輩、わたしがやりますから」
八幡「いやいや、流石に後輩の女子に男のパンツ洗わせるとか酷いでしょ」
一色「でもですね、先輩……その……明日からわたしの洗濯物も……あるんですが……」
八幡「…………」
一色「…………」
八幡「べ……」
一色「……べ?」
八幡「別々に洗うか……」
一色「いえ、水道代と電気代の無駄ですから、一緒にやっちゃった方が経済的ですよ」
八幡「そ、それはまぁそうかもしれんが」
一色「一緒に洗うとなれば、片方がもう片方の洗濯物を触る訳じゃないですか?」
八幡「そうだな」
一色「わたしが先輩の洗濯物を触るか、先輩がわたしの洗濯物を触るか」
八幡「参った」
一色「ですよねー」
八幡「ん? ああ、うちは共働きだし結構仕事忙しいから、あんまり外で洗濯物干したりできないんだよ」
一色「急な雨とか対応できませんもんね」
八幡「それに日が暮れてから洗濯物を取り込むとなんか湿ってたりするだろ」
一色「はい」
八幡「ま、そういうのを防ぐためにな」
一色「なるほど~」
八幡「一色の家にはないのか?」
一色「うちは庭に干す派ですねえ」
八幡「その方が良いんだろうけどな」
一色「ええ、お日様の匂いですよ」
八幡「ああ、最高だよな、お日様の匂いがする布団」
一色「そこですか……まぁ丁度いいですね、先輩の布団干しちゃいましょう、じめじめしてそうですし」
八幡「さっきからお前なんなの? 俺のことカビ扱いしてない? なぁ、おいこら」
八幡「おっ、そうだな」
一色「さてさて、やっちゃいましょう」
八幡「お手並み拝見だな」
一色「まぁ、お昼はあんまり手間も時間もかけてられないんで、簡単に済ませますよ」
八幡「ほう」
一色「冷えたご飯とー、卵とー、長ネギ、豚肉、にんじん、玉ねぎ~っと」
八幡「お、もしかして」
一色「はい、チャーハンですよ」
八幡「ほほう……」
一色「先輩そこで突っ立ってられると邪魔なのであっちでテレビでも見ててください」
八幡「いやでもなんかウチで一色にだけなんかさせてるのも落ち着かないっていうかね」
一色「じゃあご飯食べ終わったらお皿洗いでもしてください」
八幡「おお、まぁ、そういうことなら……」
一色「あとテーブル拭いてくださいね」
背中「ぐいぐい」
まな板「とんとん」
八幡(手馴れてるな……)
一色「ふふんふーん」
鍋「じゅーっ」
一色「すぐ出来上がりますから」
八幡「お、おう」
一色「よっ」
一色「えーとお盆は……見当たらないからカウンターに置いちゃいますよ?」
八幡「おう、こっちで受け取るわ」
一色「はい、お願いします」
八幡「……美味そうだな」
一色「先輩のお口に合うと良いんですけど」
八幡「おお、スープもあるのか」
一色「まぁ、簡単なやつですけど、一応わかめときのこの中華スープを」
八幡「充分だろ……んじゃ頂くわ」
一色「はい、召し上がれ」
八幡「もぐもぐ」
一色「……」
八幡「もぐもぐもぐ」
一色「……もぐ……」
八幡(一色の作ったチャーハンはしっとり系で味付けは塩コショウと醤油の至ってシンプルなやつだ)
八幡(しかし具材の火加減とかが良いのか玉ねぎとかの歯触りが良いし、味の濃さも俺の好み)
八幡(一色……なかなかすげえスキル持ってるじゃねえか……)
八幡「もぐもぐもぐもぐ」
一色「……もぐもぐ……」
一色「先輩食べるのめっちゃ早いですね、ちゃんと噛んで食べたんですか?」
八幡「いや、男の食事って割とこんなもんだと思うが……」
一色「そうですか……それで、どうでした?」
八幡「え? あ、ああ、いや、うん、ふつーに美味かった」
一色「普通、ですか」
八幡「あ、いや、普通っていうのは別に悪い意味じゃない、なんかこう、落ち着く感じっていうか、毎日食べても飽きないっていうの?そういうのよ」
一色「ま、毎日っ!?」
八幡「あー……えっと……」
一色「そ、そうですか、じゃ、じゃあ良かったです」
八幡「お、おう……」
一色「……もぐもぐ……」
八幡(こいつって結構……)
一色「……もぐ……先輩」
八幡「ん?」
一色「あ、あの、見られてるとなんか食べづらいんですが」
八幡「お、おう、すまん……一色は家で料理とかすんの?」
一色「え?」
八幡「いや、なんか手馴れてたから」
一色「んー、毎日ではないですけど……週末とかにおか……母を手伝ったりするくらいですかね」
八幡「ほー……それでもあんなに上手いんだな」
一色「え、い、いやあ……そ、それほどでもありますけど?」
八幡「ふっ」
一色「あーもう!なんなんですか!ペース狂うじゃないですかー!」
八幡「な、なんだよ急に?」
一色「もう、知りません! ごちそうさまです」
一色「先輩、わたしの使ったスプーンで変な事しないでくださいね」
八幡「しねーよ……小学生じゃないんだから」
一色「えっ、なんですか先輩ってもしかして小学生の頃、好きな女子の縦笛とか舐めてたタイプですかそれはガチで気持ち悪いです見損ないました」
八幡「する訳ねーだろ……ていうかそんなやつホントに存在するのかね」
一色「さあ……わたしも現場は見たことないですけど」
八幡「まぁ知らないだけであるのかもしんないけどな……それで、午後はどうするんだ?」
一色「んー、そうですねえ、じゃあ先輩と駅前にでも」
八幡「出かけたくない」
一色「はぁ……まぁ良いです、春休みの課題やらなきゃいけないですし、その後は夕飯の支度ですかね」
八幡「おお、課題とか意外に真面目だな」
一色「先輩はホントにわたしの事なんだと思ってるんですかね」
八幡「んじゃ俺もやるか」
一色「先輩まだ終わらせてなかったんですか?」
八幡「いや君ね、春休みは今日からだよ」
一色「ですよね」
一色「真面目ですか」
八幡「そうしたら残りは心置きなくだらけた生活できる」
一色「なるほど……先輩らしいです」
八幡「だろ」
一色「あ、そうだ、じゃあわたしの課題手伝ってくださいよ」
八幡「嫌だよ自分でやれよ」
一色「えー、良いじゃないですかー?」
八幡「……自分の力でやらないと身につかないぞ」
一色「それは確かにそうかもしれないですけどー……、あ、じゃあわたしも先輩に教えてあげますよ!」
八幡「なんでだよ」
一色「でも先輩得意なのって文系だけなんですよね?」
八幡「それはまぁそうだが」
一色「じゃあわたしでも教えられるかもしれないじゃないですかー」
八幡「……そもそもお前、理数得意なの?」
一色「いえ、普通です」
八幡「よし分かった、2人で居間でやろう」
一色「おお、良いですねぇ、勉強会みたいで」
八幡「言っとくけど教えないからな」
一色「はーい」
八幡「……」
一色「えーと……あれ?でもここは……」
八幡「……」
一色「あ、そうか……よし、次」
八幡「おい一色」
一色「はい?」
八幡「お前勉強する時いつも喋りながらやってんの?」
一色「いえ、基本黙ってますけど」
八幡「じゃあ今日も静かにやろうぜ」
一色「む……わかりました、あとで文句言わないでくださいね」
八幡「なんだよそれ……」
一色「……」
八幡「……」
ペン「かりかり」
一色「……」
消しゴム「けしけし」
八幡「……」
八幡(な、なんだか落ち着かない……静かになるとそれはそれでいろいろ気になっちまうな)
八幡(互いの息遣いとか、ノートをペンが走る音とか、ガラステーブル越しに見える程よい太さの一色の脚とか――)
一色「せ、先輩、のど乾きませんか?」
八幡「おっ、おう、そうだな!」
一色「じゃあちょっとお茶淹れますね!」
八幡「おう」
ポット「こぽこぽ」
一色(う~……いざ先輩と黙って向かい合うとちょっと緊張する……)
一色「はい先輩、どうぞ」
八幡「おう、ありがとな」
一色「えっ? あ、はい」
八幡「……なんだよ?そんな鳩が豆鉄砲くらったみたいな顔して」
一色「いえ、その、先輩が素直にお礼を言ってきたのがびっくりで」
八幡「……そうか?」
一色「そうですよー、なんだ先輩、やればできるじゃないですかー」
八幡「いてえ、背中を叩くな」
八幡(自宅だからちょっとガードが緩くなってしまっているのだろうか……小町相手みたいな対応をしてしまった)
一色「はー、やっぱり日本人は緑茶ですよねー」
八幡「お前結構渋い趣味してるよな」
一色「そうですか? 別に今どきお〇いお茶とか普通に飲んでますよ?」
八幡「いや、でも落語のネタ使ってきたりとか、結構あれだろ」
一色「んー、どうなんですかねー、自分では割と普通だと思ってますけど」
八幡「まぁ、良いけどな」
一色「なんですかその無関心な感じー」
八幡「ほら、ずっとお茶飲んでないで課題やっつけるぞ」
一色「はーい」
一色「ですねー、思ったより進みました」
八幡「ってもう5時近いな……なんだかんだで3時間以上やってたのか?」
一色「おお、わたし、一度にこんなに勉強したの始めてです」
八幡「マジかよ」
一色「わたしはこまめに休憩をとるタイプなんです」
八幡「へいへい」
一色「さて、そうすると少しずつお夕飯の準備にシフトしなきゃですね」
八幡「あんまり手の込んだものじゃなくて良いぞ?」
一色「あ、はい、別にそういうのを作るつもりはありませんから」
八幡「さよか」
一色「だって初日からご馳走作ったら翌日以降大変じゃないですかー?」
八幡「……確かにな……」
一色「一応お聞きしますけど、先輩何か食べたいものあります?」
八幡「ん? ……いや、一色が作りやすいもので良いぞ」
一色「嫌いなものとかはないんですよね?」
八幡「そうだな」
一色「分かりました、それじゃあ冷蔵庫の中身と相談して適当に作らせて頂きまっす!」
八幡「あざとい……」
一色「えぇー、あざとくないですよぅ!」
一色「いえ、先輩にはまたお皿洗いをやってもらうということで」
八幡「おう……あー、じゃあ風呂でも洗ってくるわ」
一色「お風呂……」
八幡「……」
一色「お、おおおお願いしますね!」
八幡「お、おう……」
八幡(なにもやましいところなどないのになんで緊張するんだ……くそう、一色め)
一色「は?」
八幡「いや、豚のしょうが焼きはまぁ良いとして、筑前煮って……」
一色「え、ダメでした?」
八幡「いや全然ダメじゃないけどな? でも一色のチョイスって妙にこう……所帯じみてるというか」
一色「一応お肉だけじゃバランス悪いと思いまして」
八幡「その気遣いはすごく立派なんだけどね、そこで筑前煮を持ってくるセンスの良さに脱帽だよ」
一色「なんかよく分かりませんが褒められてるんですかね?」
八幡「ばっか、最大級の賛辞だよ」
一色「ふふん!」
八幡(どやはす……くそ、不覚にも可愛いと思ってしまった……コイツまじで侮れないな)
八幡「おっと、温かいうちに頂くか」
一色「はい、どうぞ」
八幡(しょうが焼き、みそ汁に筑前煮、漬物と死角が見当たらない)
八幡(昼のチャーハンとスープと言い、こいつの家事スキルは雪ノ下に匹敵するかもしれん)
八幡(まぁ毎日自炊しているであろう雪ノ下と同等ではないかもしれないが、なんというか俺好みの食事だ)
八幡(もしかしたらこの辺は小町と事前に打ち合わせしたのかもな)
八幡(なんにせよ実際に食事を準備したのは一色だし、その点で評価が下がることはありえない)
一色「先輩、そろそろお皿終わりました?」
八幡「ああ、もう洗い終わる」
一色「ありがとうございます」
八幡「ん?いや別に飯作ってもらったんだしこのくらい……」
一色「そ、それでですね、あの」
八幡「ん?」
一色「お風呂はその、どっちが先に入りますか?」
八幡「……難しい質問だな」
一色「はい」
八幡「さすがに一旦お湯を抜くってのもな」
一色「はい、それはいくらなんでももったいないですよね」
八幡「だな……一色が先に入るか」
一色「わ、わたしですか」
八幡「一応ほら、綺麗なお湯で入れる方が良いだろ?」
一色「そ、そうですね、じゃあ先にお風呂頂きます」
八幡「お、おう」
一色(しかもわたしが先ってことは先輩がわたしの入ったお湯に入るってことで……)
一色(ううっ、なんだかすごく恥ずかしい……)
一色(でもここまで来て引き下がれないし……!)
一色「よ、よし!」
八幡(落ち着け、相手は一色だ……あざとくて可愛い素敵な女の子だ)
八幡(ってそれじゃあダメじゃねえか余計緊張するわ)
八幡「ダメだ……部屋で読書でもしよう……」
一色「いない……お部屋かな?」
ドア「コンコン」
八幡「ん?」
一色「あ、あの」
八幡「お、おお、あがったのね」
一色「は、はい」
八幡「じゃ、じゃあ俺入るから……」
一色「はい……ど、どうぞ、ごゆっくり……」
八幡「お、おう」
ドア「パタン」
八幡(え、なに? なんか風呂上りで顔真っ赤にした一色がドア開けただけでもんのすごい良い匂いが部屋に残ってるんだけど)
八幡(アイツ、歩くアロマボトルなの?)
八幡(いかんいかん、風呂入ろう)
八幡(しかしこの時俺はあまりの動揺に理解できていなかったのだ――――)
八幡(――――俺がこれから入る風呂は、その一色が浸かっていた命の水だという事を――――)
八幡(1つ息を吐いて意を決し、いざ風呂場のドアを開けると――)
八幡「うお……」
八幡(それは部屋の残り香を2段階くらい濃密にしたような何かの香り)
八幡(花か? 果実か? いや、一色だ)
八幡(え、なに、小町と1つしか違わないのになんでこんなに違うの……つーかなんかくらくらしてきた)
八幡(いかん、全力で換気しよう)
八幡(はぁ……まさか風呂に入るのにこんなに疲れるとか……よし、そろそろ良いか……)
一色「せ、先輩?」
八幡「ぬあっ!」
一色「わっ、び、びっくりした」
八幡「びっくりしたのはこっちだよ……なに、なんなの、どうしたの」
一色「い、いえその、お、お背中を流そうかとっ」
八幡「…………は?」
一色「だ、だってその、小町ちゃんがたまにやってるって」
八幡「やってねえよ、お前それ騙されてるよ」
一色「え、そ、そうなんですか?」
八幡「ありえないだろそんなこと」
一色「で、でも先輩と小町ちゃん仲良いし……もしかしたらと」
八幡「ないからないから……はぁ、あとで小町にはきつく言っとくから、お前はさっさとそのドアを閉めて出て行け」
一色「む……な、なんですかぁ、その態度!」
八幡「…………ちょっと疲れてるんだよ……頼むからゆっくり入らせてくれ」
一色「わ、わかりました……すみません」
八幡「……いや、なんだ、その、気持ちはありがたく受け取っとくから」
一色「! は、はい!」
八幡「…………はぁ…………さっさと入ろう…………それにしてもこいつどうするかな……」
八幡「これが親の心、子知らずか……」
一色「あ、先輩」
八幡「お、おう」
一色「……」
八幡「あー、あれだ、明日から銭湯いこうぜ」
一色「そ、そうですね、それが良いかもですねー」
八幡「ははは……」
一色「ふふ」
八幡(その後は一色となんとなくテレビ見たりだべったりしてそこそこ良い時間になってから寝た)
八幡(ちなみに一色は小町のベッドを借りることになっているらしい)
八幡(隣の部屋で一色が……考えないようにしよう)
1日目 終了
一色「……せんぱ~い……おはようございま~す……」
一色「寝てる寝てる」
一色「……なんか先輩って寝てると結構……」
八幡「ん……」
一色「わわ……」
八幡「……んん……」
一色「ほっ……よし、ご飯作ろっと」
八幡「……朝か……」
八幡「……みそ汁の匂い……そうか、一色か」
八幡「ふあぁ……起きるか」
階段「とんとん」
八幡「うーっす」
一色「あ、先輩、おはようございます」
八幡「お、おう」
一色「うわあ、先輩の寝起きって酷い顔ですね」
八幡「余計なお世話だ」
一色「ほら、顔洗ってきてください、もうすぐご飯の準備できますからね」
八幡「おう」
一色「丁度良いですね、準備できましたよ……ホントに顔洗いました?」
八幡「良い匂いだな……ってお前それどういう意味?」
一色「いえ別に」
八幡「お前ね……」
八幡(みそ汁、焼き魚、昨日の筑前煮、厚焼き卵と漬物か)
八幡「豪勢だな」
一色「そうですか? まぁちょっと野菜少な目なんですけど……」
八幡「でもみそ汁が具だくさんだし」
一色「はい、そこでちょっとバランス取ろうとしてるんです」
八幡「おう、じゃあ頂くか」
一色「はい、召し上がれ」
八幡「ずず……うん、みそ汁美味いな」
一色「出汁巻き卵も自信作ですから、食べてみてくださいよ」
八幡「どれどれ……おお、出汁が良くきいてて良いな」
一色「大根おろしと合わせて食べるのも美味しいですよ」
八幡「へえ、うちではあんまり食べない組み合わせだが……おお、うめえ」
一色「ふふ」
八幡「なんだよ?」
一色「いえ、なんでも」
八幡「……」
一色「ふふ」
一色「はい、お粗末様でしたー」
八幡「それじゃあ皿洗って寝るか」
一色「寝るんですか?」
八幡「……と思ったが残りの課題をやっつけちまおうかな」
一色「ああ、それが良いかもですねー、わたしは洗濯回してきちゃいますね」
八幡「おう、頼むわ」
八幡(なんか意外とあっさりこの状況に馴染んじまってるな……でもあんまり不快じゃないんだよな……)
八幡(ふえぇ、いろはすしゅごいよぉ……)
八幡「おう、そうだな、さっさと終わらせるぞ」
一色「ですねー」
八幡「……」
一色「…………」
八幡「………………」
一色「……………………」
八幡「…………………………」
一色「………………………………」
八幡「ふう」
一色「……ん、先輩もう終わりですか?」
八幡「ああ、全部片付いたぞ」
一色「えっ、早くないですか!?」
八幡「分からないところは考えないからな、提出さえできれば良い」
一色「うわー、最低ですね」
八幡「良いんだよ、わたし立文系の俺に理数など関係ない」
一色「そこまで潔いともういっそ気持ちいいですね……」
八幡「そっちはあとどのくらいなんだ?」
一色「んー、たぶん1時間くらいだと思いますけど」
八幡「ふむ……それ終わるまで待つか」
一色「でも先輩、もうすぐ12時ですよ、お腹空かないんですか?」
八幡「いやまぁ全然余裕」
お腹「ぐぎゅぎゅるるる」
八幡「……」
一色「ぷっ、ふふ、あはは、あはははは」
八幡「……笑い過ぎだろ」
一色「くふふ、ぷくくくっ……あー、おかしい……じゃあちゃっちゃと作っちゃいましょうか」
八幡「……」
一色「そんな難しい顔しても無駄ですよ? ぷくくく」
八幡「……おう……ラーメンか」
一色「言っておきますがあんな脂っこいのじゃありませんからね?」
八幡「あんな……? ああ、なりたけのことか、そんなの求めてねえよ」
一色「ですよねー」
八幡(この短時間、お湯を沸かすところも含めて10分前後で作り終わるとか)
八幡(しかも具もちゃんとしている……味噌ラーメンに合う辛めの肉野菜炒めとコーン、ねぎ、か)
八幡「……いただきます」
一色「いただきまーす」
八幡(……うーん、うまい……)
一色「え」
八幡「俺もう宿題終わったから午後は部屋でのんびり昼寝するわ」
一色「むう……まぁ、先輩はやることやった訳ですしあとはどう過ごそうと自由ですよね」
八幡「まあな」
一色「わかりました、まぁ、ゆっくりしてください、今夜食べたいものはありますか?」
八幡「今、昼飯食ったばっかだし特に考えられんな……」
一色「ふむ……まぁそれもそうですかね」
八幡「まぁ、お前は何作っても美味く作ってくれそうだし、適当で大丈夫だぞ、あ、もし買い物が必要なら」
一色「一緒に行ってくれるんですか?」
八幡「そんなに目ぇキラキラさせんなよ……お金渡すだけだよ……」
一色「むぅ……お金は小町ちゃんから預かってますから大丈夫ですけど」
八幡「そうか……まぁ、そんじゃ課題頑張れよ」
一色「は~い……」
八幡「…………」
八幡「……zzZ」
一色「…………」
一色「……………………」
一色「よしっ、終わりっと」
一色「はー……疲れたぁ……もう3時過ぎてる……先輩何してるんだろ」
階段「とんとん」
ドア「コンコン」
一色「先輩? 起きてますか?」
一色「……もしかして……」
一色「失礼しまぁす……あ、やっぱり」
八幡「……zzZ」
一色「寝てる……ふふ、やっぱり先輩の寝顔可愛いなぁ……あ、そうだ」
スマホ「パシャッ」
一色「えへへ」
一色「しかしシャッター音でも起きないですか……」
一色「そ、そそそ添い寝とか……しちゃったり……なんかして……」
八幡「zzZ」
一色「先輩あったかい……あう……眠気が……」
一色「……zzZ」
一色「zzZ」
八幡「……なんで一色が……」
八幡(え、なに? 俺なんかやっちゃったの? いやでも互いに着衣の乱れはありませんし? これセーフだよね?)
八幡「……ったく、無防備すぎるだろ、お前……」
八幡(つーかこいつの寝顔って初めて見たけど……なんかこう……いや、これ以上はやばい)
八幡「おい一色、起きろ」
一色「ん~……」
八幡「おい、起きろって」
一色「……んん……ぇ……?」
八幡「……起きたか」
一色「………………」
八幡「言っとくけどここは俺の部屋でそこは俺のベッドだからな? 勘違いするなよ?」
一色「…………そうですね、わたし、先輩のベッドで! 先輩と! 寝ちゃったんですね」
八幡「勘違いしてないのにすげえ否定したい、なにこれ」
一色「えへへ……すごく良かったですよ?」
八幡「ベッドの寝心地だよなそうだよな」
一色「ふっふーん、慌てふためく先輩も見れましたし、起きますかねー」
八幡「お前ほんっと良い性格してるよな」
一色「ありがとうございます、よく言われます」
八幡「そこはそんな良い笑顔ではにかむところじゃない……」
八幡(本当に良い性格してるわ、コイツ)
一色「じゃあお夕飯作ってきますね」
八幡「おう、頼むわ」
一色「わたしもです」
八幡「ていうか今更思ったんだが、もしかして俺一人だけ銭湯に来るんでも良かったんじゃ」
一色「えー……なんで先輩はそう個人行動したがるんですか?」
八幡「いやそういう意味じゃねえよ……そこまで近くもねえし、大変だろ」
一色「そうですか? わたしは先輩とお話しできて楽しいですけど」
八幡「……それにほら、元は2人してうちの風呂を使う事が問題だった訳で」
一色「2人でお風呂にはいっ……!?」
八幡「ちげえよ、そういう意味じゃねえ、ていうか分かってて言ってるだろお前」
一色「まぁ良いじゃないですか、久しぶりのビン牛乳美味しかったですし、広いお風呂は楽しいですし」
八幡「それはまぁ、言えてるわ……ただの牛乳のはずなのに家で飲むより美味いよな、あれ」
一色「不思議ですよねー」
八幡「…………」
一色「…………あっ、あれって春の大三角ってやつですか?」
八幡「星座か……大三角って夏と冬にしかないんじゃなかったの?」
一色「そうでしたっけ?春もあったような気がするんですけどねー」
八幡(帰り道、そんな他愛のない会話とまだ涼しい春先の夜風が火照った身体に心地よかった)
2日目終了
一色「せんぱ~い……寝てます……よね?」
八幡「zzZ」
一色「…………」
一色「今日で終わりかぁ、3日ってすごい早いなぁ」
八幡「zzZ」
一色「………………き、きき、キスとかしちゃおっかな……」
八幡「zzZ」
一色「でもそれはなんかあの2人に対してフェアじゃないような気もするし……」
一色「でもでも、フェアとか言ってたらきっとわたしは……」
一色「…………わたしだって、先輩のこと、ほしい……ま、負けたくないし……」
一色「…………」
一色「…………………………………」
天使「だめよ! やっぱりこういうのは正々堂々、自分の魅力で、先輩に選んでもらうのよ!」
悪魔「そんな消極的なこと言ってたら無理よ、だって先輩よ?」
天使「うっ……」
悪魔「それに、あの雪ノ下先輩と、結衣先輩、他にも先輩の事を狙っている女子って結構いるっぽいよ?」
天使「はわわ……」
悪魔「据え膳よ!せっかくこんな美味しいチャンスを小町ちゃんがくれたのよ! 彼女を裏切るの!?」
天使「確かに妹さんの厚意を無駄にするなんて……だめだよね!!」
悪魔「キース! キース! キース!」
天使「キース! キース! キース!」
一色「…………っ」
悪魔「キース! キース! キース! キース! キース!」
一色「…………や、やっぱりこういうのはお付き合いしてからだよね…………うんうん」
天使「へたれやがったコイツ……」
悪魔「ちっ……」
一色「ふぅ……よし、美味しい朝ごはん作るぞっと」
ドア「パタン」
八幡「……………………………………………………………………あーびっくりした」
八幡「……すぐに降りてったら不自然だよな……朝飯できるまで二度寝するか」
八幡「ん、お、おう」
一色「あれ、起きてたんですか?」
八幡「いや、ぐっすり寝てたわーむしろ寝すぎて辛いくらいだわー」
一色「そうですか、それじゃさっさと降りてきて顔洗ってくださいよー」
八幡「わかったわかった」
八幡(なんかフツーに接してくるな……もしかしてあれは俺の見た夢だったのか?)
八幡(むしろあんな夢見ちゃうとかちょっと危ないレベルだろ……夢じゃない方が良いまである)
八幡「おお、焼き魚か」
一色「はい、美味しそうなほっけがあったので」
八幡「あれ、でもこれ一つしかなくね?」
一色「さすがにこれを一人一つは多すぎると思うので、二人で食べれば良いかなと」
八幡「お、おう、そうか」
一色「?」
八幡「じゃ、じゃあいただこうか」
一色「はい、召し上がれ~」
八幡「……みそ汁うめえ」
八幡(やだ、俺の胃袋捕まれちゃってる? ちょっとチョロ過ぎませんかねえ?これぞチョロ胃ンってか)
八幡「ほっけも良い感じだな」
一色「ですねー、美味しいです」
八幡「……この一色の出汁巻きともお別れだな」
一色「先輩、それ結構気に入ってくれたみたいですね」
八幡「厚焼き卵って甘いもんだと思ってたけど、結構はまる」
一色「じゃあ、小町ちゃんに教えておきますね」
八幡「……いや、別に良いだろ」
一色「え?」
八幡「いやほら、なに、小町に教えちゃったらもう一色はお呼びじゃなくなっちまうんじゃねーの?」
一色「……へ? え? ええっ!? せ、せせ先輩それってもしかして口説いてますか?」
八幡「さあな」
一色「あっ、ちょっと先輩、教えてくださいよ! せ~ん~ぱ~い~!」
八幡「おっと小町からLINEだ……これから朝ごはん食べて観光して夕方くらいには帰ってくるってよ」
一色「そうですか……もう、終わりなんですね」
八幡「……急にしんみりすんなよ」
一色「しますよ……思ったより楽しかったですし」
八幡「そうだな」
一色「えっ?」
八幡「最初はどうなることかと思ったけど、その、なに、……いや、いいや」
一色「ちょっ、先輩!なんでそこで止めるんですかそこで!」
八幡「調子に乗るから言わん」
一色「ええ~、良いじゃないですかぁ! わたし、褒められて伸びるタイプですし!」
八幡「はいはい、ご馳走様、さっさとお前も食べろよ」
一色「あーもう! 先輩ってばー!」
八幡「なんだ?」
一色「先輩」
八幡「どうかしたか?」
一色「いえ、先輩に用はないんですけど、先輩の部屋に用があります」
八幡「はぁ、どゆこと?」
一色「先輩のお部屋って漫画とかいろいろあるので、ちょっと読んでみたいなーと」
八幡「ええー……」
一色「なんですかその心底嫌そうな反応は……」
八幡「いや、別に良いけどよ……」
一色「洗濯が終わって暇になったのでちょっと時間潰させてくださいよー」
八幡「ああ……まぁ、んじゃどうぞ」
一色「はーい」
八幡「お前の趣味が分からんけど、この辺の日常ものなら取っつきやすいかな」
一色「ほうほう、じゃあ読んでみますね」
八幡「え、ここで読むの?」
一色「だって次の巻取ったり、別の漫画選ぶのにここにいた方が簡単じゃないですか?」
八幡「まぁそりゃそうだが……」
一色「ですよねー」
八幡(うーん、まぁいいか……家事やってくれてる訳だしな……)
八幡「ん? あれ、もうそんな時間か」
一色「はい、それじゃあささっと作ってきますね」
八幡「おう、頼むわ」
一色「はーい、頼まれましたっ」
八幡(あざとい……)
八幡(それにしても、気が付いたら2時間くらい経ってるが意外と苦じゃないもんだな……)
八幡(……まいったな)
一色「せんぱーい、もうすぐできますよー」
八幡「はやっ」
一色「余りものチャーハンですよ」
八幡「ああ、ほっけちょっと余ったもんな」
一色「はい、わたしが準備した食事を残しておくのも申し訳ないので」
八幡「いや良いんじゃね? 一色のチャーハン美味いしな」
一色「は、はぁ? な、な何言ってるんですかそれって」
八幡「んじゃいただきまーす」
一色「え、あ、はい! どうぞ! ……いただきます」
一色「うう、先輩食べるの早いです……ちゃんと噛んでないです味わってないです……」
八幡「いやいや男はマジでこんなもんだから……スローフードとか知らないから」
一色「まぁ、美味しそうにがっついて食べてもらうっていうのも悪い気分じゃありませんけど」
八幡「……おう」
一色「さて、わたしは午後はどうしましょうかね」
八幡「あん?」
一色「いえ、一応その、お夕飯はご家族が戻られるのでしょうし、わたしが準備する訳にも……」
八幡「ああ……」
八幡(そうか、一色は小町の旅行中、俺の世話をするためという名目でうちに来ていて)
八幡(そして今日の残りの家事と言えば夕飯の支度と、あとはまぁせいぜい風呂の準備程度)
八幡(つまり一色の『仕事』は終わったのだ)
八幡「ならどこか行くか?」
一色「え?」
八幡「いや、お前がこの3日間俺といて気が休まらなかったから、午後は自分の家でのんびりしたいってんなら別に良いが」
一色「先輩それって」
八幡「いやほら、お礼になるかは分からんが、労をねぎらうというか、そういうあれだよでも別に無理にとは」
一色「いきます!」
八幡「おわっ」
一色「行くに決まってるじゃないですか!」
八幡「お、おう」
一色「じゃあどこ行きましょうか」
八幡「どこでも良いぞ」
一色「ですよねー」
八幡「いやこれは自分で決めるのが面倒な訳じゃないぞ、あくまで一色の希望を優先するという意味で」
一色「分かってますってば……んー、どこが良いかな……せっかくだから、ららぽーととか……」
八幡「いや待て、ららぽは午後だけじゃあまりにキツくないか?」
一色「確かに……そうですねえ、あんまり長い時間じゃなくて、普段そんなに行かないような……あ、そうだ」
八幡「どこか思いついたか?」
一色「はい、それじゃ先輩、行きましょう!」
八幡「え、どこに行くのん?」
八幡「マジか……いや稲毛行のバスに乗った時点でまさかとは思っていたんだが」
一色「ですよねー」
八幡「一色、お前スケートできんの?」
一色「小さいころに2回くらいやっただけですね……先輩は?」
八幡「俺もまぁ、久しぶりだけどな、一人でやるスポーツはそこそこ大体まぁまぁできる」
一色「ほほう、お手並み拝見ですね」
八幡「ふん、ほえ面かくなよ」
一色「まぁ動いてれば温かくなりますよ、ほらほら先輩、滑りましょう」
八幡「よっ、おぉ、なんか懐かしい」
一色「おお、先輩ちゃんと立ってるじゃないですか」
八幡「お前俺の事なんだと思ってんの?」
一色「まぁまぁ、じゃあわたしも……お、おお……久々過ぎて……」
八幡「腰が引けてるぞ、一色」
一色「う……これはちょっと慣れれば……きゃっ」
八幡「おっと」
一色「あ、す、すみません」
八幡「い、いや、別に」
一色「せ、先輩、ちょっと慣れるまで、このままでも良いですか」
八幡「……おう」
一色「ふふ、ありがとうございます」
八幡(手袋越しの一色の手……それが妙に気恥ずかしくて俺は前だけをみてゆっくり滑り出した)
一色(手袋越しだけど初めて先輩と手繋いじゃった……大体計画通り!)
一色(でも思った以上に恥ずかしい……)
一色(……先輩、耳まで真っ赤になってる……ふふ、先輩も恥ずかしいんだ……)
一色「ですねー、でも面白かったです」
八幡「だな……次は戸塚と来るか」
一色「なぜそこで戸塚先輩……」
八幡「それで、どうするんだ?これから」
一色「はい、あとはちょっと甘いもの食べてそれから帰ろうかなと」
八幡「そうだな、確かに小腹がすいたわ」
一色「先輩なにか食べたいものありますか?」
八幡「いや、そういうのは一色の担当だろ」
一色「いや、このスケートもわたしが決めたんですけど」
八幡「うっ」
一色「まぁ気にしないでください、一応先輩に聞くっていう筋を通したかっただけですので」
八幡「は?」
一色「だって先輩に聞いたって絶対そう返ってくるって分かってましたもん」
八幡「お前ホント良い性格してるわ」
一色「それじゃあ駅に戻る途中にケーキ屋さんあるみたいなんでそこ行きましょうか」
八幡「あいよ」
一色「前に先輩と行ったところよりはケーキ屋さんって感じが強いですね」
八幡「ああ、そんなこともあったな」
一色「何を遠い昔のように……どれにしよっかなー」
八幡「あ、俺はこのタルトとブレンドで」
一色「はやっ!」
八幡「まぁ、お前はゆっくり決めろよ」
一色「ううー、そんなこと言われても焦りますよ~」
八幡「まぁケーキの種類結構多いしな」
一色「どれも美味しそうなんですけど……うう、じゃあ苺のミルクレープとアイスティーにします」
店員「かしこまりましたー」
八幡「……そういや一色」
一色「なんですかー?」
八幡「お前、家の人にはなんて言って来たの?」
一色「友達の家にお泊りって言ってきました」
八幡「ベタだな」
一色「他に言いようがなかったんですもん……」
八幡「頬を膨らませるな、あざといぞ」
一色「あざとくないですってばー!」
一色「あ、わたしです」
店員「こちらになりますね~、こちらタルトとブレンドコーヒーになります」
八幡「うっす」
店員「ごゆっくりどうぞ~」
一色「ふわぁ……美味しそうですね」
八幡「だな、じゃあ」
一色「ちょっと待ってください!」
八幡「え、あぁ、また写真撮るの?」
一色「良く分かりましたね」
八幡「前も撮ってたろ」
一色「よ、よく覚えてましたね……」
八幡「そりゃまぁ……」
八幡「おう」
一色「ん~、柔らかくて甘くて美味しいです」
八幡「だな」
一色「そう言えば先輩のタルトってなんのタルトなんですか?」
八幡「あんことクルミだってよ」
一色「えっ……なんですかそれ」
八幡「なんですかって言われてもな……でも結構うまいぞ」
一色「むう、一口食べてみても良いですか?」
八幡「おう」
一色「では、いただきます……ん、あ、美味しい」
八幡「コーヒーとよく合うしな」
一色「じゃあこっちも」
八幡「あ」
一色「おー……あんこの甘みがコーヒーの苦みで良い感じに……」
八幡「ま、まあ結構いけるだろ?」
一色「じゃあ先輩にもわたしのミルクレープ差し上げますよ」
八幡「ん? い、いや別に良いよ」
一色「ほらほら、試してみてくださいよ」
八幡「わ、わかったよ……うん、うまい」
一色「なんならお茶も飲みます?」
八幡「流石にそっちは遠慮しとく……」
八幡(俺のフォークが一色のフォークで一色のフォークが俺のフォークで……これもうわかんねえな)
八幡「そうだな」
一色「それとご馳走様でした」
八幡「いや、そもそもこれはお礼だったからな、気にするな」
一色「それじゃあ……帰りますか?」
八幡「……そうだな、お前の帰りが遅くなっても悪いしな」
一色「……いえ、それは別に……」
スマホ「ぶいーんぶいーん」
八幡「ん? うお……マジか」
一色「どうかしたんですか?」
八幡「思ったより大阪観光が楽しかったらしくて、新大阪発17時過ぎの新幹線なんだと」
一色「……えーとそうなると……?」
八幡「のぞみを使っても2時間ちょいはかかるから、最終的にうちに帰ってくるのは20時くらいにはなるな」
八幡「夕飯は適当に食べておいて、だそうだ」
一色「先輩の家って先輩に対して結構……」
八幡「言うな……」
一色「じゃ、じゃあ、あの、よろしければ、お夕飯も……」
八幡「……そうだな、頼んで良いか?」
一色「はいっ」
八幡「ん? ああ、別に構わんぞ」
一色「流石に3日目ともなると買い置きの食材も段々心もとないものになってしまったので」
八幡「そりゃそうだよな」
一色「一応小町ちゃんから食費としてお金は頂いているので大丈夫ですが」
八幡「妹の手回しが半端ねえ」
一色「ところで先輩、なにか食べたいものありますか?」
八幡「なんでもと言いたいところだが……そうだな、せっかくだから一色の得意料理が良いかな」
一色「おお、またかと思いましたが先輩にしては具体的です」
八幡「だろ」
一色「んー得意料理か……そうですねえ、それじゃあ唐揚げ作ります」
八幡「一色の得意料理が唐揚げだったとは思わんかったな」
一色「そうですか? 結構美味しいですよ」
八幡「ほほう、自信ありか」
一色「得意料理ですからね! 父は夏になるとわたしの作った唐揚げでビール飲みたいと言ってきますし」
八幡「じゃあ楽しみにしてるわ」
八幡(しかしこう、スーパーで女子と2人で食材買い出しとか……こうね、あれだよね、ちょっとね)
八幡(誰かに見られたりしたらあらぬ誤解を招いちゃうよね……なんつって)
折本「あっれ~、比企谷じゃ~ん」
八幡(フラグだったわ)
一色「あ、こんにちは~」
折本「あれ、一色ちゃんと一緒なの? なになに? どういうこと?」
八幡「いや、ちょっとなにそのあれだよあれ」
折本「ぷっ、比企谷キョドり過ぎだから」
八幡「……一色に飯作ってもらうんだよ」
折本「ええっ!? 何、二人付き合ってんの!?」
八幡「いやまだ付き合ってないし」
折本「へぇ……まだ?」
一色(ま、まだ!? 今先輩、まだって……それってもしかしてもしかして……)
八幡「えっ、いや、ちが、それはなんというか言葉のあやというか」
折本「ふぅん……まぁでもこうして見ると結構お似合いかも」
八幡「だから付き合ってないって」
折本「まだね」
八幡「うぐ」
折本「ま、あんまり邪魔しても悪いし、じゃ~ね~」
八幡「お、おう」
一色「失礼しま~す」
一色「……」
八幡「なんだよ」
一色「いえ、いつにも増して挙動不審だったなと思いまして、笑いをこらえるのが大変でした」
八幡「お前な……」
一色「ところであの人、誰でしたっけ?」
八幡「お前な……クリスマス会の準備の時に散々顔あわせてたろ」
一色「……そうでしたっけ? あーそうだったかもですねー」
八幡「お前、絶対覚えてないよな……」
一色「やだなー、そんな訳ないじゃないですかー」
八幡「ったく……いくぞ」
一色「はーい」
一色(もしかして先輩、少しはわたしの事を意識してくれてるのかな……?)
一色「ふふふ、揚げたてなので口の中やけどしないように気を付けてくださいね」
八幡「子どもじゃあるまいし……」
一色「ふーふーしてあげましょうか?」
八幡「過保護すぎるだろ」
一色「あ、レモンはどうします?」
八幡「いや、かけなくて良い、食感も楽しみたいからな」
一色「ですよねー」
八幡「それじゃ、いただきます」
一色「はい、めしあがれ」
八幡「がぶっ……ふぉっ」
一色「ふふふ……どうですか?」
八幡「悔しいが美味い……やるな、一色」
一色「どれどれ……はふはふ……うん、我ながらいい出来です」
八幡「一色の女子力が天井知らずで上がっていく……平塚先生はちょっと見習った方が良いな」
一色「平塚先生って料理しないんですか?」
八幡「聞いたことねえなぁ……」
一色「あ、ちなみにこの唐揚げ、冷めてもイケますからね」
八幡「マジか、弁当に最適じゃねえか」
一色「わたし、たまに前日に作った唐揚げを翌日のお弁当に入れてます」
八幡「主婦かよ……」
一色「たくさん食べましたね」
八幡「うーん、普段より食ったわ」
一色「良かったです」
八幡「ん、小町からだ……東京着いたってよ」
一色「そうですか……じゃあ、そろそろ、ですかね」
八幡「そう、だな」
一色「じゃあ荷物まとめてきちゃいますね」
八幡「おう、それじゃ俺は皿洗っとくわ」
一色「はい、お願いしまーす」
八幡「……駅まで送るぞ」
一色「おお、先輩が優しい」
八幡「ほれ、荷物よこせ」
一色「あ、ありがとうございます」
八幡「うわ、重っ」
一色「女子の荷物は多いんですよ」
八幡「そういうもんか」
一色「……」
八幡「なんだよ」
一色「……いえ、じゃあ行きましょう」
八幡「おう」
一色(やっぱりわたし、先輩の事、ほんとに好きだなぁ……)
一色「そうですね、明後日から家族でおばあちゃんのとこです」
八幡「忙しいな」
一色「大体毎年行ってるんですよねー」
八幡「そうなのか」
一色「先輩は?」
八幡「家から出ると思うか?」
一色「カビ生えちゃいますよ?」
八幡「生えねーから……比企谷菌とかないから……たまに部屋の換気してるから……」
一色「そういう問題では」
八幡「そういや入学式の準備とかやんないの?」
一色「ありますよー、小町ちゃんをお迎えするためにも頑張ります!」
八幡「おう、ありがとよ」
八幡「いや、こっちこそありがとよ、いろいろ助かったわ」
一色「いえ、わたしも楽しかったですから」
八幡「おう……んじゃ、荷物」
一色「……はい…………っ」
八幡「んむっ」
一色「……隙あり、ですよ、先輩」
八幡「な、おま……っ」
一色「言っておきますけど、あやまりませんからね」
八幡「……お前、俺に告白させるとか言ってなかった?」
一色「なっ、ちょっ、そ、それ……き、聞いてたんですか!? 起きてたんですか!?」
八幡「いやーあの時は焦ったよマジで」
一色「サイテーです先輩! サイテーです先輩! サイテーです先輩!!」
八幡「3回も言わなくて良いだろ」
一色「うう~……恥ずかしい……」
八幡「もうキ……しちゃったんだから良いだろ……むしろ俺はされちゃったっていうか奪われちゃった訳だけど」
一色「それとこれとは話が別なんですよ~」
八幡「はぁ……ったく……」
一色「う~、先輩、新学期から、覚えておいてくださいね!」
八幡「……新学期まで連絡してこないのか」
一色「っ……先輩、家着いたら連絡しますから!」
八幡「おう……気を付けて帰れよ」
八幡(それにしてもまさか……はぁ……荷物の方に意識が向いてたし、荷物を受け取る一色が近づいてきても自然だったし)
八幡(……うーん、いやしかし……まぁこれで良かったのかも……って、あれ? 向こうから来るのは……)
小町「お兄ちゃん、迎えに来てくれたの?」
八幡「お、おう、なんだ、小町たちも今ちょうど帰ってきたのか?」
小町「そそ、いやーナイスタイミングだねえ」
八幡「んん?」
小町「ちゃーんと、お父さんとお母さんの注意はひきつけておいたからね」
八幡「……まさか小町」
小町「いやー意外だったなー、まさかお兄ちゃんと一色さんの仲があんなに」
八幡「小町」
小町「なぁに、お兄ちゃん?」
八幡「……プリンで良いか」
小町「うむ、よきにはからえ」
八幡「ったく……」
小町「いやーめでたしめでたし! お兄ちゃんと小町の未来は明るいね!」
終わり

じゃあの
元スレ
一色「え、小町ちゃん卒業旅行いくの?」小町「そうなんですよー」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1460801571/
一色「え、小町ちゃん卒業旅行いくの?」小町「そうなんですよー」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1460801571/
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- 絵里「ちょっとジャンプしてみなさい」海未「ジャンプですか?」
コメント一覧 (77)
-
- 2016年04月16日 23:27
- いろはすおめでとう!!
-
- 2016年04月16日 23:40
- いろはす~
-
- 2016年04月16日 23:42
- いろはす~
-
- 2016年04月16日 23:54
- いろはす〜
-
- 2016年04月17日 00:04
- アクアリンクか、稲毛区民かな
-
- 2016年04月17日 00:12
- いろはす~
-
- 2016年04月17日 00:14
- いろはすー
-
- 2016年04月17日 00:15
- いろはす~
-
- 2016年04月17日 00:18
- 何で物が喋ってるんですか…?
-
- 2016年04月17日 00:35
- 小町が一番可愛いわ
-
- 2016年04月17日 00:37
- いろはす〜
-
- 2016年04月17日 00:54
- 貴様バカしているのか!?
-
- 2016年04月17日 00:57
- いろはす~
-
- 2016年04月17日 00:58
- 途中で諦めた
もぐもぐとか物が喋るのキツいわ
ドア先輩とかならネタとしてわかるんだが
-
- 2016年04月17日 01:04
- やいN1
-
- 2016年04月17日 01:05
- 一色って誰だったっけ?
って素で考えてしまった
-
- 2016年04月17日 01:51
- いろ派としては大変良かった
いろはすはせせらぎの様に喋るんやで
-
- 2016年04月17日 02:32
- ぼるびっく〜
-
- 2016年04月17日 02:51
-
話は悪くないんだけどちょくちょく無機物が「とんとん」とか「ガチャッ」とか喋る俺ガイル風ファンタジー世界だからいまいち楽しめない
-
- 2016年04月17日 03:20
-
内容はすき
効果音を喋らせるのはきらい
-
- 2016年04月17日 03:37
- 八幡は料理できる子だよ
効果音が喋るのがなんか嫌だったけど、最近いろ派SS少なかったから嬉しいね
-
- 2016年04月17日 03:42
- ・擬音をセリフとして喋らせる
・無機物に「」つけて喋らせる
この2点で全部台無しですわ
文章の書き方とか知らんのかね
-
- 2016年04月17日 05:00
- いろはす〜
-
- 2016年04月17日 05:43
- いろはす~
読者様()が多いね
-
- 2016年04月17日 06:01
- 読者様じゃなくてもこの書き方は気になるだろう
何にでも読者様かよ
-
- 2016年04月17日 07:21
-
いろはすかわいいから浄化された
合理的に先輩に近づけるいろはすさいかわ!
-
- 2016年04月17日 07:48
- ココアさんもしまかぜも那珂ちゃんもマリーさんもメリーもあやねるも皆可愛い
-
- 2016年04月17日 07:52
- ※12
先生なにやってんすか
-
- 2016年04月17日 08:03
-
いろはすってだけでポイント高いです
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- 2016年04月17日 08:08
- このいろはす可愛すぎませんかね…
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- 2016年04月17日 08:12
- いろはすー
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- 2016年04月17日 08:44
- 阿部寛「いろはす~」
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- 2016年04月17日 08:58
- やはりいろはす正妻だったか
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- 2016年04月17日 09:21
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ヒロインいろはす以外に評価するとこなしワロタ
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- 2016年04月17日 09:48
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最早冒頭だけで俺得SS
もういろはす正妻でいいよ
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- 2016年04月17日 10:00
- いろはすは非処女やし
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- 2016年04月17日 10:59
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うん、いろはす可愛い。このいろはす可愛かった。
お誕生日おめでとう。
無生物に「」をつけて擬音を喋らせることについてはちょっとクスッとしただけだったから、嫌悪感を示す人がいることにビックリ。
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- 2016年04月17日 11:18
- 天使と悪魔のくだりがくさい
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- 2016年04月17日 11:21
- 小町「来月は家族とUFJ!楽しみすぎて調べまくってる ❤ ごみいちゃん抜きだけど ❤ 行きは父さんの運転で帰りはあたしの運転だな(´・ ・`) ❤ たのしみー ❤」
うん、かわいい
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- 2016年04月17日 13:23
- パジャマ寝るときしか着ないのに頻繁に洗ってたらめんどくせえだろ
すぐぼろくなるぞ
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- 2016年04月17日 13:34
- いろはす~
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- 2016年04月17日 14:57
- 1レス目で臭くて見るのやめた
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- 2016年04月17日 15:11
- いろはす~
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- 2016年04月17日 15:11
- 結局、あの後一色から帰宅したという連絡が来ることはなかった。
新学期を迎え、一色があの日から一度も帰宅していないことを知り、焦燥と絶望を抱えながら街を探し歩く八幡宛に届いた一通のビデオレターな展開はよ
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- 2016年04月17日 15:53
- ssでこんなこと言うの野暮だけどそもそも小町と一色って面識ないよね
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- 2016年04月17日 19:11
- ※40
え?パジャマは一夜過ぎたら洗濯機で洗ってるんだが……。
パジャマで外出することがあるから万が一臭いがついていたらアレだし。それを防ぐために洗ってるんだけど……これって普通じゃないの?
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- 2016年04月17日 19:56
- ※44その薄い本はどこで買えますか?
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- 2016年04月17日 20:32
- 何故だかガチャ「ドア」を思い出した
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- 2016年04月17日 20:36
- パジャマって身体に色塗るだけじゃなかったのかよ・・・
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- 2016年04月17日 21:23
- まぁSSだからね、こんな感じでもね
いいんじゃないでしょうか
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- 2016年04月17日 21:44
- ※46
洗う頻度はその人の潔癖度によるからなんとも言えないけど少なくとも普通の人はパジャマで外に出掛けない
お前さんパジャマと部屋着の意味がごっちゃになってないかい?
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- 2016年04月17日 23:35
- いろはす〜
最高に好きだわ
いろはすss久々で歓喜
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- 2016年04月18日 00:11
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パジャマで外出ワロタw
あ、SSは微妙だった
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- 2016年04月18日 01:15
- 小町の卒業旅行だから勝手に大学なんだと認識してた
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- 2016年04月18日 03:23
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いろはす~
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- 2016年04月18日 06:30
- ※22
あのな、小説の文章の書きかたってことなら、
セリフの頭に名前を置く習慣も邪道なんだよ。
落語や講談の速記でも戯曲でもないんだから。
批評はいいが、いいかげんな脅かしは好かん。
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- 2016年04月18日 06:45
- >八幡(落ち着け、相手は一色だ……あざとくて可愛い素敵な女の子だ)
この三段論法が脱臼したような独白ひとつでも、称賛されていいと思うぞ
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- 2016年04月18日 08:13
- いろはす〜
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- 2016年04月18日 14:25
- チョロ谷チョロ幡?
チョロタニクン?
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- 2016年04月18日 14:33
- ドア「喋ったらあかんのか」
まな板「あかんらしいわ」
背中「そら悪いことしたわな」
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- 2016年04月18日 21:39
- ドア「喋ったらあかんのか」
まな板「あかんらしいわ」
背中「そら悪いことしたわな」
千早「くっ」
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- 2016年04月19日 02:28
- いろはす〜
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- 2016年04月19日 07:29
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いろはす~
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- 2016年04月19日 16:23
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親の心子知らず
誰が上手いこと言えと・・・
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- 2016年04月19日 20:32
- パジャマを毎日洗う訳では無いという驚愕の真実を知れただけでこのSSを読む価値はあった
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- 2016年04月19日 22:38
- おっ、そうだな(便乗)
これもうわかんねえな
で何となく萎えた
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- 2016年04月22日 06:12
- 萎えポイントって人それぞれなんやなぁ
まぁ俺も誤字誤変換は許容できるくらいには慣れたものの
助詞の誤用や言葉を間違って覚えてるのが目立つものでは萎えるしな
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- 2016年04月22日 11:46
- 両親といく卒業旅行なんて聞いたことない……
友達といくもんだろ?
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- 2016年04月22日 20:43
- パジャマって洗濯するんですか...?(ヒキニート並感)
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- 2016年04月22日 20:43
- 最近いろはす不足してたからよかった
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- 2016年04月26日 20:35
- 9も言ってるけどなんでものにしゃべらせてんのこと人
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- 2016年04月28日 01:54
- ものが喋るのはssだからあんま気にせず読めたな
こういうまったりしたのはわりと好き
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- 2016年04月29日 15:20
- は?
物は喋る、これ常識よ
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- 2016年04月30日 21:21
- くりすたるがいざ〜
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- 2016年05月08日 23:14
- ※22
SSに文章の書き方もくそもあるんか?
いや俺も物が喋ってんのはなんか嫌だったけど、好みの問題の範疇だろ
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- 2016年05月08日 23:15
- あ、そこに引っかかっただけでSS自体は楽しめたよ
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- 2020年08月22日 10:56
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いろはす~
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