阿笠「最近哀くんの機嫌が悪いんじゃ…」
阿笠「ああ、何故かイライラしておってな…近寄り難いんじゃよ。新一、哀くんから話を聞いてみてくれんか」
コナン「…わかった、聞いてみるぜ」
コナン「灰原、入るぞ」コンコン ガチャ
灰原「…どうぞ」フッ,フッ
コナン「…なんで腕立て伏せなんかしてるんだ?」
灰原「ずっと家に籠りきりで…ストレスが溜まるから…気晴らしにトレーニングしているの」フッ,フッ
コナン「博士の言ってたイライラの原因はこれか…」
灰原「だって仕方ないじゃない!下手に外に出たらジンやウオッカに見つかるかもしれないから、ほとんど家から出られないのよ!ストレスも溜まるわよ!」スタッ!
灰原「確かに博士にはキツく当たってしまったわ…でも子供の体になってから数ヶ月しかたってないはずなのに、体感的にはもう数十年もずっと小学生なのよ!気が狂いそうだわ!」フッ,フッ
コナン「…オレもそれは感じるけどよ。って、今度はスクワット始めやがった」
灰原「でも最近はトレーニングを始めるようになって、だいぶストレスが軽減されるようになったわ。徐々に成果も出始めてきたしね」フッ,フッ
コナン「…ほんとだ、腹筋がうっすら割れ始めてる…」
灰原「近頃は筋肉に作用する薬も自分で作って摂取するようになったわ。もちろん、体に害がなく、薬物検査にも引っ掛からない薬よ?」フッ,フッ
コナン「薬まで飲んでんのかよ…しかも薬物検査って…」
コナン「お、おう…ほどほどにな、灰原」ガチャ バタン
阿笠「…で、どうじゃった?哀くんは」
コナン「…家に籠りきりでストレスが溜まってたらしい。それで博士に強く当たったみたいだ」
阿笠「そうか…たまには何処か旅行でも行くかのう…」
コナン「そうだな。気分転換に何処か連れてってやってくれ。…それと」
阿笠「それと?なんじゃ?」
コナン「…ストレス解消にトレーニングを始めたらしい。博士、知ってたか?」
阿笠「いいや…知らんかったのう。哀くんもそんなことは一言も言わんかった。…最近、少し肉付きが良くなったようには見えたが」
コナン「そうか…今じゃ、自分で筋肉に効く薬を作って飲んでるらしいぜ」
阿笠「な、なんと!薬まで飲んどるのか!?哀くんは!」
コナン「そうらしい。灰原は完璧主義だからな…博士も灰原がやり過ぎないように、見張っててくれ」
阿笠「わ、わかった…注意しておくぞぃ」
コナン「…博士の家に来るのは久しぶりだな、お邪魔しまーす」ガチャ
コナン「ん?…ドアノブが…変形してる!」グニャリ
コナン「ま、まさか…!」ゴクリ
阿笠「そうじゃ、哀くんじゃよ。やったのは」ヒョコ
コナン「は、博士!」
阿笠「ワシも最初は気付かなくてな。だが、日を追うごとにドアノブが変形していったんじゃよ。まさか哀くんがやったとは思わなかったがのう…」
コナン「ほ、他にも…灰原がやったものはあるのか?」
阿笠「あるぞい。例えば、これとかな」ヒョイ
コナン「なんだこりゃ?」
阿笠「ナイフとフォークじゃ。…ぐにゃぐにゃに変形しとるがのう」
コナン「こ、これがか!?」
コナン「…この鉄製のナイフとフォークがか?」
阿笠「ああ。…それ以来、チタン合金製のナイフとフォークを使っとる。並みの強度じゃもたんからな」
コナン「マジかよ…」
コナン「なんでそんなになるまで灰原を止めなかったんだ!」
阿笠「まさかここまでになるとは思わなかったんじゃ!それに…無理やり辞めさせようとしたんじゃが、哀くんが怒ってしまってのう。大暴れして家が半壊したんじゃ。もうワシでは止められんほどに強くなってしまったんじゃよ!」
コナン「…それで、灰原は今何処にいるんだ?」
阿笠「哀くんの部屋じゃ。またトレーニングしてるんじゃろう」
コナン「ちょっと行ってくるぜ」
阿笠「気を付けるんじゃぞ新一!」
コナン「灰原、いるか?」コンコン
灰原「ええ、どうぞ」
コナン「入るぞ…」ガチャ
灰原「何かご用かしら?工藤くん」
コナン「…あれからもトレーニングをしてたみたいだな」
灰原「そうよ。ますます筋力もついてきてし、気分も晴れやかだわ」
コナン「博士から灰原の武勇伝は聞いたが…体格は1か月前とあまりかわらねぇな」
灰原「そうね。それは薬の効果によるもので、筋密度を高めているからボディービルダーみたいなムキムキではないわ。でも高密度に圧縮された筋肉は本物よ。しかも、最近は加減の仕方も分かってきたから、以前のように物を壊すことも無くなったわ」
コナン「…つまり、その小さい体に熊並みの筋肉が詰め込まれていると」
灰原「いい例えね工藤くん。だいたいそんな感じよ」
灰原「あら、私は誰も傷つけてなんかないわよ。博士が私のトレーニングを無理やり辞めさせようとしたから、ちょっと暴れただけよ?」
コナン「ちょっと暴れただけで家が半壊かよ…ほどほどにしろよ?」
灰原「大丈夫、無理はしないわ」
コナン「じゃあな。灰原」ガチャ バタン
コナン「トレーニングの邪魔をしなければ暴れないってさ。好きにさせてくれって」
阿笠「…もう邪魔しようにも邪魔できんよ、ワシも命は惜しいからのう。…最近は物を壊すことも無くなったし、哀くんのストレス発散になるなら好きにさせておくか」
コナン「それが一番だと思うぜ、博士」
元太「まずは握力測定からだな!うりゃ!」グイッ!
歩美「すごーい!元太くん、15㎏もある!歩美は7㎏だったわ!」
光彦「僕は12㎏でした!灰原さんは?いくつでしたか?」
灰原「…どうやら壊れているみたいね。計測不能だわ」ボロッ
光彦「えぇ!こ、壊れてたんですか!?」
コナン「(握力計が壊れてるってどういうことだよ…)」
光彦「おお!凄いですね元太くん!25mはいったんじゃないですか?」
元太「へへっ!結構ボール投げは得意なんだ!灰原は?」
灰原「…ボールが何処かにいっちゃったみたいね。江戸川くん、探してきてくれるかしら?」
コナン「お、おう…(投げたボール一瞬で見えなくなったぞ…加減しろよ灰原!)」タタタッ!
コナン「はぁ…はぁ…100mは離れた体育館のコンクリート壁に…めり込んでやがる…」
灰原「…走ろうとしたら靴紐が切れてしまって、走れなかったわ」
歩美「えー!靴紐きれちゃったの?じゃあ、また今度測るしかないね哀ちゃん!」
コナン「(その靴は買ったばかりだろうが!どうやったら新品の靴の靴紐が切れるんだよ!)」
灰原「…私は…24回くらいね」シュウゥゥ…
光彦「凄いですね灰原さん!危うく抜かれるところでした!」
コナン「(サバ読んでんじゃねぇよ灰原ぁ!お前の所だけ摩擦熱で床が焦げ付いてるんだぞ!?本当は何回とんだんだよ!)」
コナン「…おい!灰原!」
灰原「…なにかしら?工藤くん」
コナン「もう少し力を押さえろよ!ほとんど計測出来てないぞ!」
灰原「分かってはいるのだけど…どうしても力んでしまうのよ」
コナン「力んでって…灰原、オレらは今小学生なんだぜ。あまり目立つようなことはするなよ、ジンやウオッカの目につく」
灰原「…そうね、気を付けるわ」
???「………」
灰原「工藤くんの言うとおりね…もうすこし気を付けないと」スタスタ
灰原「どこにジンやウオッカがいるかわからないし…」スタスタ
ジン「…ようシェリー、久しぶりだな」ヌッ
灰原「!?じ、ジン!」ビクッ
ジン「やれ!ウオッカ!」
ウオッカ「へい!」プシュー
灰原「うっ!…」バタリ
ジン「…ボス、ありがとうございました。ボスのお陰でシェリーを捕まえることが出来ましたよ」
???「…急いで車に乗せなさい。周りの目につきますから」
ウオッカ「へい!ボス!」
蘭「はい…はい、わかりました…」ガチャン
コナン「どうしたの?蘭姉ちゃん」
蘭「阿笠博士からだったんだけど、哀ちゃん、家にまだ帰ってないみたいなのよ…コナンくん知らない?」
コナン「…ううん、知らない」ブンブン
蘭「そう…私、お父さんに哀ちゃんのこと…相談してくるね?」ガチャ バタン
コナン「…まさか、灰原のやつ!」ピッピッピッ!
コナン「おい!博士!いるか!?」
阿笠「…ワシじゃ。新一か、哀くんがまだ家に帰ってきてないんじゃよ!」
コナン「もしかして…ジンたちに捕まったのかもしれねぇ!博士、灰原の探偵バッチの信号…追えるか!?」
阿笠「…どうやら追えそうじゃ!」
コナン「急いで位置を教えてくれ博士!ジンたちがあぶねぇ!」
阿笠「…ん?ジンたちが?哀くんじゃないのか?」
コナン「忘れたのかよ博士!灰原には今、とんでもない力があるんだぞ!」
阿笠「そ、それはそうじゃが…それでも哀くんを心配するべきじゃろ」
コナン「わかってねぇな博士!灰原のパワーは人間レベルじゃねぇ!オレは今日の体力測定で見たんだ…灰原が本気で暴れたらジンたちがミンチになっちまう!」
阿笠「それほどか…直ぐに位置を知らせる、もう少し待っていてくれ!」
コナン「頼むぞ、博士!」
灰原「うっ!…こ、ここは…」
ジン「起きたか、シェリー…ここはアジトの地下監禁室だ。手足も拘束してある」
灰原「んっ!くっ!」ガチャンガチャン!
ウオッカ「無駄だ!鋼鉄製の拘束具だ。外れねぇよ」
灰原「…私を生かしておいて、どうするつもり?」
???「…あなたにはまた、薬の開発をしてもらいます」スタスタ
灰原「!?あ、あなたは!…」
光彦「ふふふ…僕ですよ、灰原さん。光彦です」
灰原「…あなたが黒の組織のボスだったのね!」ガチャン!
光彦「そう…僕も薬を飲んで小学校に潜入し、シェリーと思われるあなたをずっと監視してたんですよ。そして、ついにあなたがシェリーであることを確信しました。今日の学校裏での話を聞いてね。そこでジンたちに連絡し、あなたを拐ったんですよ」
光彦「さらに、江戸川コナンが工藤新一だということも分かりました。生かして置くのは危険ですからね…明日始末します」
灰原「!?や、止めなさい!」ガチャンガチャン!
光彦「ダメです。工藤新一には死んでもらいます。ジン、ウオッカ。頼みますよ」
ジン「はい」
ウオッカ「へい!」
光彦「それでは夕食にしましょう…上に行きますよ」スタスタ
ジン「はい。…シェリー、明日食事を持ってきてやる。大人しくしてろよ」スタスタ
ウオッカ「この部屋にも監視カメラが設置してあるからな!妙なことはするなよ!」スタスタ
灰原「んぐぐぐぐぐっ!」ギチチチチッ!
灰原「うりゃあ!」ブチンッ!
灰原「はぁ、はぁ、右手が外れたわ!残りも外してくわよ!」ガチャガチャ
灰原「ふんぬぁぁぁぁ!」ギチギチッ!
灰原「はぁっ!」バキンッ!
灰原「ふぅ、ふぅ…後は脚だけね!」ジャラジャラ
光彦「今日はカレーですか」
ジン「はい、腕によりをかけて作りました。どうぞお召し上がりください」
光彦「ほう…なかなか美味しいですね!学校の給食にも引けを取りませんよ!」モグモグ
ジン「が、学校の給食ですか…」ショボン
ウオッカ「あ、アニキ!このカレー凄い旨いですよ!今まで食べた中で一番です!」ガツガツ!
ジン「そうか…それはよかっ…ん?」チラッ
光彦「…どうかしましたか?ジン」
ジン「ぼ、ボス!監視カメラを見てください!」
光彦「監禁室ですか?シェリーがなにか…」カチャン!
ジン「シェリーのやつ…拘束具を破壊してやがる!」
ウオッカ「バカな!鋼鉄製の拘束具ですよ!?人間の力じゃ壊せませんよ!ましてやシェリーは小学生なんですよ!?」
光彦「…ですが実際に破壊しています。恐らく、なにか薬でも使って筋力をあげているんでしょう」
ウオッカ「それにしたって…あれは異常ですぜ!」
ジン「シェリーを逃がす訳にはいかねぇ。ウオッカ、いくぞ!」
光彦「待ちなさい!ジン、ウオッカ。シェリーを殺してはいけませんよ!まだ彼女には利用価値があるんです!」
ジン「分かりました。死なない程度に痛め付けますよ!」タタタッ
ウオッカ「へい!了解しましたボス!」タタタッ
光彦「まったく…今日に限って他の組員がいないというのに。まぁ、あの二人ならシェリーを捕獲できるでしょう」
ウオッカ「…見つけたぜぇ!シェリー!」バッ! バァンバァン!
灰原「!?きゃあ!」バッ!
ウオッカ「ちっ、外したか…いてっ!」ボカン!
ジン「バカ野郎!ウオッカ!殺すんじゃないぞ!狙うなら手足を狙え!」
ウオッカ「へ、へい!すみません!」
灰原「(あ、危なかったわ!)」ドキドキ…
ジン「おいシェリー!どうやって拘束具を壊したのかは知らないが…大人しく出てきたほうが身のためだぞ?今なら怪我はさせねぇ」
灰原「イヤよ!私は昔とは違う!あなたたちに縛られていた私じゃないの!私のためにも…工藤くんのためにも、あなたたちを倒して自由になってやるわ!」
ウオッカ「へい!アニキ!覚悟しろよシェリーぃぃぃ!」ダダダッ!
灰原「(く、くる!…そうだ!)」ガシッ!
ウオッカ「無駄だシェリー!今すぐ撃ち抜いて…?」
灰原「うおりゃあああ!」ミシミシ!
ウオッカ「あいつ…机持ち上げてやがる…まさか!」
灰原「ふんっ!」ブンッ!
ジン「!?避けろ!ウオッカぁ!」バッ!
ウオッカ「おわっ!」バッ!
ガッシャーン!
ジン「しかも10mは飛んでたぞ…ウオッカ、想像以上に強いぞ!集中しろ!」スチャッ!
ウオッカ「へい!アニキ!」スチャッ!
灰原「おりゃ、おりゃ、おりゃあー!」ブンッブンッブンッ!
ウオッカ「うおおおおっ!物が!物が幾つも飛んできますぜ!」
ジン「慌てるなウオッカ!避けつつ距離を詰めていくぞ!オレは回り込む、ウオッカはシェリーの気を引け!」ダダダッ!
ウオッカ「へ、へい!」ダダダッ!
灰原「くっ!」ジタバタ
ウオッカ「お、大人しくしやがれ!くそっ!」グイッグイッ
灰原「…この!」ガシッ!
ウオッカ「お、オレの胸ぐらを!」グラッ
灰原「触るんじゃないわよ!」ブンッ!
ウオッカ「うわぁ!」ドカンッ!
灰原「このっ!このっ!このおっ!」ブンッブンッブンッ!
ウオッカ「うげっ!うがっ!うごぉ!」ドガン!ズガン!ボゴン!
灰原「うら若き小学生相手に…!」グルングルン!
ウオッカ「うわああああ!」グルグルグル!
灰原「何すんのよっ!」パッ
ウオッカ「ぐああああっ!」ヒュー… ドガッシャーン!
灰原「はぁ、はぁ、一人やったわね…」ハァハァ
灰原「!?ああああっ!」グサッ!
ジン「ウオッカがやられたが…お陰で左腕をもらったぜ!」ザッ!
灰原「くっ…!」ザッ!
ジン「悪いことは言わねぇ、諦めるんだな。左腕が動かないだけじゃなく、出血でどのみち動けなくなるんだ。降参しろシェリー」
灰原「い、イヤよ!」ブンブン
ジン「…仕方ねぇ。右腕も奪えば気も変わるだろう!」ダッ!
灰原「ふっ!」ダッ!グンッ!
ジン「!?(は、速い!なんて踏み込みだ!懐に入られた!)」
灰原「はあああ!…」グググッ…!
ジン「(体を捻って…!狙いは腹か!だが残念だな!オレのコートは防弾仕様!大抵の衝撃は吸収できる…お前のパンチをしのいだら、次はオレの番だ!)」ニヤリ
ジン「!?ぐはぁっっ!(なにぃ!ろ、肋骨が!…)」ベキメキゴキィ!
灰原「まだまだぁ!」ブンッ!ベコンッ!
ジン「げはあっっ!(な、内蔵が…!)」ビチャビチャッ!
灰原「これで…」グググッ…
ジン「ぐ…!(が、ガードを…腹を守れ!)」バッ!
灰原「最後よジン!」ゴウッ!
ジン「!?(この軌道は…腹じゃない!狙いは…顎か!)」ゾクッ
灰原「うっりゃあああ!」バキィッ!
ジン「ごああああっ!」ピシピシッゴキャッ! ドシャァ!…
灰原「今の感触は…顎の骨が砕けたわね。私の左腕のぶんよ…」ハァハァ
灰原「…残るは円谷くん…いや、ボスだけね、行かないと…」ヨロヨロ
灰原「はぁ…はぁ…こ、ここかしら」キョロキョロ
光彦「…よくぞここまでたどり着きましたね!シェリー!」スッ
灰原「いたわね…あとはあなただけよ。あなたを倒せば、黒の組織も壊滅…私たちも自由になれるわ!」
光彦「そうですねぇ…ま、僕を倒せればの話ですが。これを見てもそんなことが言えますかね?」グイッ!
コナン「ぐっ!」ドサッ!
灰原「く、工藤くん!!」
光彦「この辺りをチョロチョロと動き回っていたので、捕まえたんですよ。コナンくん…いや、工藤新一が死んでもいいんですか?」チクッ
コナン「うっ!…」ツゥー…
灰原「くっ…卑怯者!」
灰原「…あなたたちに追われていたせいで外出出来なかったから、代わりにトレーニングをしていただけよ」
光彦「いや、あれはトレーニングだけで身に付くようなものじゃないでしょう…明らかに薬によるもの…シェリー、あなたが作った薬を飲んだんでしょう?」
灰原「…そうよ」
光彦「やはり…あなたの才能は素晴らしい!ここで命を散らすのは勿体ないです…どうですか?また僕につく気はありませんか?厚待遇で扱いますが…」
灰原「結構よ!私は2度と、あなたのもとには行かないわ!」
灰原「!?」
光彦「そのナイフで自害してください。あいにく銃は持ち合わせていないのでね」
コナン「や、止めろ!灰原!うわっ!」グイッ!
光彦「工藤新一は余計なこと言わなくていいんです!…シェリーのパワーは脅威ですからね、僕が近づくリスクは冒したくないんですよ」
灰原「………わかったわ。その代わり、工藤くんには手を出さないで」
コナン「灰原!?」
光彦「…いいでしょう。シェリーが自害すれば、工藤新一は助けてあげますよ」ニヤリ
コナン「止めろ灰原!こいつは約束なんか守るヤツじゃねえ!」
光彦「うるさいですよ!僕はシェリーと話しているんです!」
灰原「…やるわ」ヒョイ
灰原「心配しないで…工藤くん。あなたが私の敵をとって…お願いよ!」ブンッ!
コナン「やめろおぉ!」
灰原「あああああっ!」グサッ!
光彦「ついにやりましたね!もっと腹の奥まで差し込むんですよシェリー!」
灰原「ぐっ…あぁ!…」グリグリ… ポタポタッ
コナン「は…灰原…」
灰原「く…どう、くん…かはっ!」ビチャッ! ドサァッ!
コナン「灰原ぁー!」
光彦「…どうやら、力尽きたようですね」
コナン「て、てめぇ…!灰原との約束を反故にする気か!」
光彦「当たり前じゃないですか。一番危険なシェリーが死に、残るはあなただけなんですよ?大丈夫、シェリーの使ったナイフで殺してあげますから」ニヤリ
コナン「…このゲス野郎が!」
光彦「誉め言葉として受け取っておきますよ…では、シェリーの生死を確認しつつ、ナイフを回収しに行きますか」スタスタ
灰原「………」ジワァッ…
光彦「それでは…返して貰いますか」グッ
光彦「…ん?抜けな…」グイッ
灰原「スキありぃっ!」バッ!ブンッ!
光彦「!?ごはぁっ!」ドゴッ! ズシャアッ!
コナン「!?は、灰原ぁ!生きてたのか!」
灰原「工藤くん…まだ死ねなかったわ、私」ニコッ
灰原「左手がまだ少し動いたから、右手でナイフを腹に刺すとき、ナイフの刃を左手で握ったのよ。口からの出血はわざと口のなかを噛んで出血させたの。どちらもとても痛かったわ…」ポイッ カチャン!
光彦「そ、そんなことを…!」
灰原「ボス、武器もなければ人質もなし…どうするつもりかしら?」
光彦「ぐっ…!か、金だ!金をやろう!」
光彦「ちっ…ちくしょおおおおっ!」ガバッ!
灰原「自暴自棄になって私に接近戦を挑むなんて…愚かね!」ブンッ!
光彦「ぐはあっ!」バキィッ!フワリッ
灰原「おっと!まだよ!」ガシッ! ブンッ!
光彦「うべぁっ!」ドゴッ!
灰原「まだまだまだまだぁ!」ブンッ!ブンッ!ブンッ!ブンッ!
光彦「うげっ!ぐがっ!ごべっ!ぶべあっ!」ドガンッ!ドゴンッ!ベコンッ!ズドンッ!
灰原「次でフィニッシュよ…」ポイッ
光彦「う…が…」ピクッピクッ
灰原「うおりゃああああ!」ゴウンッ!
鼻骨を粉砕し、前歯を叩き折り、深刻な顔面陥没骨折になった光彦は、もはや誰なのか分からないほど顔が変型していた!
灰原「…はぁ、はぁ…お、終わったわ」ガクンッ
コナン「だ、大丈夫か!?灰原!」ダダダッ
灰原「え、えぇ…大丈夫よ…工藤くん」ハァハァ
コナン「まったく…ムチャしやがって」
灰原「ふふ…でも、鍛えたお陰で…黒の組織を倒せたわ」
コナン「…あぁ、そうだな」
灰原「工藤くんも…一緒にトレーニング、する?」
コナン「…考えとく」
灰原はアポトキシン4869の解毒薬を開発し、コナンとともに元に戻った。もとの姿に戻った後も、灰原はトレーニングを続けている…
宮野「工藤くん!トレーニングしましょ!」グイッグイッ
工藤「嫌だッ!お前のトレーニング、ハードすぎてついていけないんだよ!」ズリズリ
宮野「大丈夫よ。ついてこれるように鍛え込んであげるから!」ズルズル
工藤「無理無理!無理だって!死ぬ、死んじゃうから!あああぁぁぁ…!」ガリガリガリ… バタンッ
元スレ
阿笠「最近哀くんの機嫌が悪いんじゃ…」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1458820448/
阿笠「最近哀くんの機嫌が悪いんじゃ…」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1458820448/
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コメント一覧 (19)
-
- 2016年03月25日 19:26
- よかった、光彦は死ななかったんだね(棒
-
- 2016年03月25日 19:50
- キチ要素が軽いが光彦をいたぶってるのでGood
-
- 2016年03月25日 20:02
- 途中から光彦の台詞がフリーザ様の台詞にしか見えなくなった
-
- 2016年03月25日 20:26
- スポーツデートで良いじゃないか新一(白目)
-
- 2016年03月25日 20:29
- 目新しくて良いね
-
- 2016年03月25日 20:41
- いつものとは違ってて良かったw
-
- 2016年03月25日 20:56
- 何かなあ。やっぱ光彦は重要なポジションから死ぬんじゃなく、例えばストーリーとは全く関係ない所でゴミのように死んで欲しいわぁ。
-
- 2016年03月25日 20:58
- 不随意な反射で殺されそう
-
- 2016年03月25日 21:17
- さりげなく料理シリーズのジンニキじゃなかった?
-
- 2016年03月25日 21:18
- 光彦関係ないssかと思ったら結局この展開かwww
-
- 2016年03月25日 21:26
- どんなに強くなっても京極さんには誰も及ばないんだろうなぁ・・・
-
- 2016年03月25日 23:56
- CV林原で肉体的に戦闘力が高いキャラというとシャドウスキルのエレしか思いつかん
-
- 2016年03月26日 01:51
- 光彦は土星の辺りまで飛ばされてもよかった
ちょっと生ぬるいな今回
-
- 2016年03月26日 15:33
- あ…あひる
-
- 2016年03月27日 07:31
- ちなみに角女はこの3倍は強い
-
- 2016年03月27日 18:52
- 蘭はもともと強いのにトレーニングしたら怪物まったなしじゃないか
-
- 2016年05月23日 02:11
- 熱い話だ!
-
- 2016年07月26日 02:03
- 京極さんとタメはれそう
新一「はあ…はあ…もう嫌だ……。あんなトレーニングに付き合い続けたらマジで死んじまう……!」タタタタ…
新一「蘭!おっちゃん!匿ってくれ!」バァン!!
宮野「やはりここに来たわね、工藤くん」ムキッ!
新一「な、何でここに…」
蘭(身長1m90㎝、体重98㎏)「駄目よ新一…宮野さんは新一の貧弱な体を心配して鍛え直そうと頑張ってくれてるんだから…」ムキムキッ!!
小五郎(身長2m15㎝、体重135㎏)「そうだぞボウズ、それにしてもなんだその情けない貧相な体は…。待ってろ、今英理が作ってくれた特製ドーピングコンソメスープを持ってきてやるからな……」ズシィン!ズシィン!
宮野「さあ、工藤くん…」
蘭「さあ、新一…」
小五郎「さあ、ボウズ…」
新一「うわ……うわあああぁぁぁぁぉぁああああああ!!!!」