佐天「ひとりぼっちになる能力……?」
- 2016年02月18日 10:40
- SS、とある魔術の禁書目録
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佐天「能力に目覚めたはいいけど……何なの? この能力……」
佐天「ひとりぼっちになるって……それ使用者の私が何の得にもならないじゃん……」
初春「………」テクテク
佐天「あ、初春だ! おーい、初春ー! 聞いてよー! 能力に目覚めたんだけどさー!」タッタッタッ
初春「!」
佐天「何かひとりぼっちになるとか言う謎の能力でー」
初春「来ないでください!!」
佐天「え?」
初春「すいません……何でかは分からないけど……今佐天さんとは一緒にいたくないんです……近寄って欲しくないんです……ご、ごめんなさい……」
初春「それじゃっ」タッタッタッ
佐天「……………」ポカーン
佐天「何なの……これ……」
佐天「…………」トボトボ
佐天「……まさか自宅にも入れないとは」
佐天「大屋さん、何で私の部屋の鍵を勝手に変えたりなんか……」
佐天「これ、ひとりぼっちになるって言うより……理不尽に人から嫌われる能力の方が正しいんじゃない……?」
佐天「ああ……だから能力を教えてくれた人も……嘘の能力を教えてくれたんだね……」
佐天「私が……嫌いだから……」
佐天「そっか……人から嫌われる能力か……アハハハ……」
佐天「…………………」
佐天「なんで……ごんなごどに……」ヒグッ
佐天「お腹……すいたな……」
佐天「コンビニで何か買おう……」トボトボ
―――
――
―
店員「………っしゃっせー」
佐天「あの、これ……」スッ
店員「……………チッ」 ピッ ピッ
佐天「………っ!」
店員「はーい、全部合わせて470円になりまーす」
佐天「じゃ、じゃあ500円で……」スッ
店員「はい30円のお返しでーす」ポイッ
チャリーン
佐天「なっ……」
はよ
店員「早く落っこちてるお釣り受け取ってくれませんかねー、後がつっかえてるんですけど」
佐天「えっ……」クルッ
ハヤクシロヨ…… ウッゼエナ…… オッセエヨ……
佐天「ご、ごめんなさい……」スッ スッ
佐天「…………」スクッ
佐天「………あの、商品は」
店員「おらよ」ブンッ
佐天「あうっ!」ゴッ
佐天(な、何も投げなくったって……)ジワッ
佐天「っ!」ダッ
アリヤトヤシターwwwwwwwwww
佐天「ヒグッ……グスッ……」
佐天「ぅぅ……うっ……グスッ」
佐天「何で……何でこんな目にあわなきゃいけないの……」
佐天「私……何か悪い事したのかな……」
佐天「ひどいよ……こんなの……」
佐天「うわぁぁぁぁぁぁ……」
―――
――
―
佐天「…………」ゴクン
佐天「これから……どうすればいいんだろう……」
佐天「コンビニであんなことになっちゃうんじゃ……学校なんて行けないよね……」
佐天「帰るところもないし……冬だから寒いけど……ここで寝るしかないか……ハハハ」
佐天「……」ゴロン
佐天「ベンチ……固いな……寝れるかな……ハハハ」
佐天「グスッ……ヒグッ……」
佐天(誰でもいいから……助けて……)
佐天(助けてよ……)
①上条登場
②御坂登場
上条「インデックスは里帰りしてるからいいものの……はぁ……不幸だ……」
上条「……………ん?」
佐天「グスッ……ヒグッ……」
上条(何やってんだあの子……ベンチでうずくまって……泣いてるのか?)
上条「ってあれ……御坂の友達の……佐天さんじゃないか……」
上条「これはただ事じゃなさそうだな」ダッ
佐天「……?」
上条「久しぶり、大覇星祭以来か? あの時は世話になったな」
上条「で……どうしたんだ? こんな夜中に……それも一人でベンチにうずくまって……何かあったのか?」
佐天「えっ……」
上条「いや、何かあったに決まってるよな……そんなに泣いて……俺に話せることなら話してみてくれないか?」
佐天「あれ……何で……私の事嫌いに……」
上条「ん?佐天さんの事を嫌いになんて思ったことないけど……」
上条「な、佐天さん!?」
佐天「ぅぅぅぅ……! ヒグッ……グスッ……」ギュゥゥ
上条「だ、大丈夫だ! 佐天さん! 大丈夫! 」
上条「上条さんが来たからにはもう大丈夫ですことよー!」
上条「だから、な? 泣き止んで……」
佐天「上条……さん……」グスッ
上条「いったい何があったんだ、話してくれ……」
佐天「じ、実は……」
――
―
上条「理不尽に……人から嫌われる能力だって……?」
佐天「ヒグッ……ハイ……」
佐天「さんに嫌がらせされて……家には……戻れないし……!」
佐天「コンビニでは……グスッ……何もしてないのに……酷いことされるし……!」
佐天「私もう……どうしたらいいのか……」
上条「そうか………ずいぶんと災難な目に遭ったんだな……」
上条「うーん……とりあえず……俺の家に来ないか? いつもは同居人がいるんだが……今はいないし」
佐天「か、上条さんの……家に……?」
上条(って何言ってやがるんですか俺は! 女の子からしたらドン引きだろ! いきなり自宅に誘うなんて!)
佐天「か、上条さんが良いなら……よ、喜んで……」
上条「お、おう……じゃあ行こうか」
――
―
佐天「お、お邪魔します……」
上条「おう、自分の家だと思ってくつろいでくれよ」
佐天「は、はい……ありがとうございます……」
上条「ううっ……しかし、やっぱ寒いな……電気代が不安だが……ストーブつけよ……」カチッ
ブオオオオオオオ……
上条「これで暖かくなるかな……」
佐天「……………」ボーッ
上条「佐天さん?」
佐天「あっ、ごめんなさい……ストーブ暖かいなって……」
上条「そっか、存分に暖まってくれよ」
佐天「はい……」
上条(佐天さんはこんな寒い中……夜の公園で……それも一人ぼっちで……必死に孤独や不安と戦ってたんだろうな……)
上条(…………何とかしてやらないと)
佐天「はい……」
上条「その理不尽に嫌われる能力って……コントロールできないのか?」
佐天「できたら……こんな苦労してませんよ……」
上条「そ、そうだよな……悪い……」
佐天「あっ、いえ……別に怒った訳じゃ……! ごめんなさい!ごめんなさい! 嫌いに……嫌いにならないで!」
上条「だ、大丈夫だ……それくらいで嫌いになんてならないよ」
佐天「そ、そうです……か……」
上条(かなり精神が参ってるみたいだな……無理もないか……誰だって参っちまうよな……皆から理不尽に嫌われるなんて……)
上条「ん?」
佐天「何で上条さんには……私の能力、効いてないんですか……?」
上条「ああ、多分この右手のおかげだ」
佐天「右手……?」
上条「俺の右手は幻想殺しって言って……触れた物が異能の力なら何であろうと打ち消す事ができるんだ」
佐天「幻想……殺し……す、すごい!」
佐天「じゃ、じゃあ……その右手で私に触れたら……」
上条「ああ……その理不尽に嫌われる能力は打ち消されて……効力を発揮しなくなるだろうな」
佐天「! なら!」
上条「でも……あくまで俺が触れてる間だけだ……俺だっていつまでも佐天さんに触れてる訳にはいかないし……」
上条「根本的な解決には至らない」
佐天「そう……ですよね……」
上条「俺無能力者だから……どうやったら能力をコントロールできるようになるのかとか……サッパリ分からないしなあ……」
佐天「………………」
上条「…………あっ、そうだ」
上条「えーっと……」ピポパポ
佐天「だ、誰かに電話ですか?」
上条「ああっ、佐天さんもよく知ってる人にな」
佐天「よく知ってる人……?」
上条「そうさ、俺が分からないのなら……知ってそうな奴に聞けばいいんだ」
プルルル プルルル ガチャッ
上条「おっ、繋がった………」
上条「あっ、ビリビリか? 上条だけど……」
上条「いや、聞きたいことがあるんだけどさ」
御坂『え? な、何を?』バチン バチン
上条「というかさっきからバチンバチンうるさいんだが……何やってるんだ?」
御坂『ああ、私の電磁バリアが精神系の能力を防いでるのよ、それでバチンバチン言ってるわけ』バチン
上条「精神系の能力を……?」
御坂『そう、もう昼間っからずっとこんな感じで……ホント嫌になるわ……いったいどこのどいつよ……昼間から精神系の能力をかけてくるのは……』バチン バチン
上条(……まさか)
上条「おい、ビリビリ! 佐天さんの事どう思う?」
御坂『ハア? 何でいきなり佐天さんの……』バチン バチン
上条「いいから! 答えてくれ」
御坂『友達よ! と・も・だ・ち! 私の……大切な親友よ! 何、文句あんの?』バチン バチン
上条「……フフ、フフフフフフ……ハッハッハッハッ!」
御坂『な、何よ……急に笑って……気持ち悪いわね……』
上条(やったぞ……ビリビリには……佐天さんの能力が効いてない!)
御坂『さ、佐天さんの……? いったいどういうことよ!』バチン
御坂『それに、佐天さんはアンタと同じ、レベル0……』バチン バチン
上条「目覚めたんだよ、今日……能力が」
上条「それも最悪な能力がな」
御坂『最悪な……能力?』バチン
上条「理不尽に……人から嫌われる能力だ」
御坂『えっ……』
――
―
ピンポーン
佐天「あっ……」
上条「来たか……」
上条「待ってろ、ビリビリ! 今あけ……」
待って! 鍵だけ開けてくれればいいわ!
バチン バチン バチン バチン
上条「え?」
危ないから! 鍵開けたら教えて!
上条「わ、分かった……開けたぞ!」
じゃあ下がって! ホントに危ないから!
バチン バチン バチン
上条「お、おう」ススッ
いい!? 開けるわよ!
上条「いいぞ」
御坂「こ、こんばんは」バチン バチン バチン
上条「ああ、悪いな御坂……わざわざ来てもらって」
上条(しかしすごいな……御坂の回り……電気が絶え間無くバチバチとスパークしてるぞ)
上条(佐天さんの能力はあれで防いでるのか……)
御坂「友達の危機よ……当たり前でしょ? それより佐天さんは……」バチン
佐天「み、御坂さん……」
御坂「さ、佐天さん!!」
御坂「佐天さん……今回の事は……本当に……何て言ったらいいか……」バチン
御坂「でも! 私は佐天さんの味方だから! それだけは信じて欲しい!」バチン バチン
佐天「ハイ……ありがとうございます……」
御坂「今すぐにも抱き締めてあげたいけど……この状態じゃあんたの部屋にすら入れないし……」バチン バチン
上条「ああ、じゃあこうすれば……」ポンッ
佐天「か、上条さん……頭……」
上条「部屋に入れる訳だ」
御坂「あんたの右手は……本当に役に立つわね……」
――
―
御坂「落ち着いた……? 佐天さん」
佐天「グスッ……ありがどう……ございまず……」
御坂「大丈夫……大丈夫よ」ナデナデ
上条「あの、この体制結構辛いんですが……」プルプル
御坂「その右手を離したら……あんたの部屋の家電品は全滅よ、勿論佐天さんも無事じゃすまない」
御坂「それでもいいなら離せばいいんじゃない?」
上条「ぐっ……例えお願いされたって離すもんか」プルプル
御坂「だったら文句言わない、分かった?」
上条「な、なるべく早くでお願いしませう……」プルプル
上条「その3つってのは?」
佐天「………」
御坂(仕方ないとは言え……あいつが佐天さんの頭に手を載せて、真剣に話を聞こうとしてるこの状況……シュールすぎる)
御坂(肩でも良かったんじゃないの……何で頭なのよ……まるで親子みたいじゃ……)
上条「おい、ビリビリ……早く教えてくれよ、その3つの解決方法」
佐天「御坂さん……」ウルウル
御坂「あ、ごめんごめん……じゃあ、教えるわ……」
御坂(……今はそういうの考えるのはよそう、まずは佐天さんを助けなきゃ)
上条「その3つってのは?」
佐天「………」
御坂(仕方ないとは言え……あいつが佐天さんの頭に手を載せて、真剣に話を聞こうとしてるこの状況……シュールすぎる)
御坂(肩でも良かったんじゃないの……何で頭なのよ……まるでカップルみたいじゃ……)
上条「おい、ビリビリ……早く教えてくれよ、その3つの解決方法」
佐天「御坂さん……」ウルウル
御坂「あ、ごめん……じゃあ、教えるわね」
御坂(……今はそういうの考えるのはよそう、まずは佐天さんを助けなきゃ)
御坂「分かってると思うけど……これはほぼ無理と言っていい……常にあんたが佐天さんに触れてるなんて不可能だしね……」
上条「まあ、そうだよな」
佐天「ですね……」
御坂「……その2が、能力をコントロールできるようにする」
御坂「これもちょっと厳しいけど……もしもできるようになればこの先こういうことは起こらずに済むわ」
佐天「正直……私能力を使ってる実感がほぼ無くて……そんな状態で本当にコントロールできるようになるのか不安で……」
御坂「うーん……使ってる実感がないとなると……難しいかな……」
上条「おいおい……その1とその2が終わってあとその3しかないが……大丈夫なのか」
御坂「大丈夫、次のは自信があるから」
佐天「こ、これは……?」
上条「何だ……薬か?」
御坂「この薬……飲むと自分だけの現実を無くす事ができるの」
佐天「自分だけの現実を無くす……?」
御坂「言い方が悪かったわね……つまり、正常に戻すのよ……佐天さんを」
上条「正常って佐天さんは正常だろ」
御坂「能力者って言うのは自分だけの現実を確立して……ミクロの世界を操り、それによって物理法則を捻じ曲げ超常現象を引き起こして……自在に操作するんだけど……」
上条「…………?」
佐天「能力……開発前に……」
上条「なっ……! そんなことが可能なのか!?」
御坂「ええ、可能よ……この薬を飲めばね……」
御坂(いつか使うんじゃないかと押収したこれが……役に立つかもしれない日が来るとは……思わなかったわ……)
御坂「……ただ」
上条「ただ、なんだよ」
御坂「能力開発を諦めたと言う記憶は残っても……私達が学園都市で築いてきた思い出は……全て忘れてしまうわ」
佐天「思い出を……全て……?」
御坂「ええ、学園都市でやったこと……全てを忘れるわ……私の事も……黒子の事も……初春さんの事も……そしてそいつの事も」
御坂「何もかもを忘れて、残るのは能力開発を諦めたと言う偽りの記憶だけ」
御坂「でも、今のような最悪な能力とは……お別れできる」
佐天「記憶を……」
佐天「で、でも……そうしないと……一生人から嫌われて……」
初春『来ないでください!!』
佐天「………………」
ハヤクシロヨ…… ウッゼエナ…… オッセエヨ……
佐天「でも……! でも………!」
御坂「佐天さん、辛いけど……貴女は選ばなきゃならない」
御坂「その最悪な能力を背負い……辛い人生を歩むか……」
御坂「この学園都市での記憶を忘れて……外の世界で平和な人生を歩むか」
御坂「どちらかを……今選ばなきゃならないわ」
佐天「そ、そんな……」
上条「……………………」
上条「佐天さん、ごめん……これは流石に……俺は口出しできない」
上条「これからの……佐天さんの人生に、大きく関わる……重要な選択だ」
上条「こればっかりは……他人の意見に流されず、自分自身の手で決めた方がいいと思う」
佐天「そ、そんな……」
上条「すまん、佐天さん……」
御坂「どうしても今決められないなら……後日にでも」
佐天「それは駄目です……そうしたら……御坂さんや上条さんにまた迷惑をかけることになります……」
佐天「今…………決めます………」
御坂「分かったわ……」
佐天「私は……私は…………」
①この最悪な能力を背負って生きていく
②能力を消し、学園都市での出来事を忘れ、外の世界で生きていく
↓このレスから3レスで一番多い方↓
佐天「忘れたく……ないです……!」
上条「……………」
御坂「佐天さん……それじゃあ……」
佐天「この能力と共に……生きます……」
佐天「皆の事……この学園都市で起こった事……忘れたくなんてないから……」
佐天「だから……! グスッ……」
佐天「うっ……ううう………」
御坂「分かったわ……佐手さん……」ギュッ
御坂「私、全力で佐天さんを守る、一緒にその能力に立ち向かいましょう」
佐天「御坂ざん……」
上条「上条さんも手伝いますことよー」
佐天「上条……ざん………」
上条「えっと……その、何だ……何かあったら……すぐ俺に頼ってくれ!」
上条「俺にできることなら何でもする……虐められたら虐めた奴等を叩きのめしてやる!……お腹が空いたなら飯を作ってやる! 絶対に、佐天さんを守る!」
上条「だから、安心しろ」
上条/御坂「佐天さんは……もう一人じゃない!」
佐天「あ……ありがどう……ありがどう……」
――
―
佐天「………」
いじめ女A「あー、佐天じゃーん! また似合わない花飾りしちゃって!」
いじめ女B「うわー、キッモー」
いじめ女C「ホント似合ってないよねぇ……キャハハハ!」
佐天「……………」キッ
いじめ女A「何だその目は、やんのか? 」
いじめ女B「強い能力持ってるわけでもないのにねー」
いじめ女C「一回痛い目見た方が良さそうだな」
御坂「痛い目見るのはあんた達だけどねー」バチン バチン
佐天「み、御坂さん!」
いじめ女A「あ、あいつレベル5の!」
いじめ女B「チッ……覚えてろよ、佐天」
いじめ女C「ベーッだ!」
タッタッタッ
御坂「あいつら……ホントに一回痛い目……」バチン
佐天「やめてください、御坂さん……あんなのでも……大事な友達だったんですから」
御坂「……分かった」バチン バチン
佐天「はい、御坂さんは?」
御坂「私はこれからショッピングに……」
御坂「あっ! そうだ! 佐天さんも一緒に……どう?」
佐天「白井さんに冷たい視線で見られる未来が見えるので……遠慮しときます」
佐天「それじゃ……」
御坂「…………」
黒子「お姉様、遅いのでお向かいに参りましたの」シュン
御坂「ねえ、黒子……佐天さんの事やっぱり……」
黒子「ごめんなさいお姉様……いくら能力を説明されても……この気持ちは変わってくれませんの……」
黒子「何の理由もないのに嫌うなんて……何とも馬鹿らしいとは思うのですが……どうしても……」
御坂「そうかぁ……何とかならないのかなぁ……」
スキルアウト「おい、お前……」
佐天「え?」
スキルアウト「お前、何かすっげえムカつく顔してんな、殴らせろや」
佐天「そ、そんなめちゃくちゃな……」
スキルアウト「めちゃくちゃじゃねえんだよ、ムカつく顔してるテメエが悪いんだよ」
スキルアウト「オラッ! 行くぞぉ!」
佐天「ヒッ……」
おー、おー、ムカつく顔してんのはテメエの方じゃねえのかァ?
スキルアウト「あ? 何んだてめ……ぐおおおおおおっ!?」
バキッ ドゴォッ ドガッ グシャァッ
スキルアウト「」ドサッ
一方通行「ゴミ掃除完了っとォ……」
佐天「一方通行……さん」
佐天「む、無理ですよ……明るい顔なんて……」
佐天「こんな事になってるのに……」
一方通行「………………まっ、せいぜい絡まれないよう注意するんだなァ」
一方通行「……あばよっ」カツカツ
佐天「はい……」
一方通行「……………」クルッ
佐天「………」トボトボ
一方通行(ったく……哀れな能力者もいたもんだぜ……)
一方通行(欲しくて欲しくて堪らなかった能力が……いざ箱を開けてみたらあんな糞みてえな能力とは……皮肉が効きすぎなんじゃねえのかァ?)
一方通行(なァ、神とやら……)
上条「おう、おかえり佐天さん!」
上条「今日は学校楽しかった……」
佐天「………………」
上条「訳ねえよな……ハハハ……」
禁書「帰ってきてそんなテンション低いとこれから食べるご飯が不味くなるんだよ、もうちょっと明るい顔できないの?」
佐天「ごめん……」
上条「コラ、インデックス……」
禁書「全く……だから佐天はきら……」
上条「……インデックス」
禁書「…………何でもないんだよ」
上条「佐天さん! 風呂入ったらどうだ? サッパリするぞ!」
佐天「……そうします」
ガチャッ バタン
禁書「ごめんなんだよ……でも涙子を見るとやっぱり……抑えられなくなっちゃうんだよ………」
禁書「冷たく当たっちゃう自分が憎いんだよ……でもああいう風に言うのが当然と思ってる自分もいて……」
禁書「何かもう……頭がおかしくなりそう……」
禁書「当麻……涙子がお風呂から上がったら右手で涙子の事触ってね?」
禁書「じゃないとまた………」
上条「ああ……分かった」
上条「…………………」
佐天「………………」
佐天「やっぱり、辛いなあ……」
佐天「私は何にも悪いことしてないのに……」
佐天「理不尽だよね……ハハハ……」
佐天「でもしょうがないよね……これが私の能力……」
佐天「理不尽に嫌われる能力なんだから」
佐天「ハハハ……ハハハハハハ……」
佐天「ハハハハハハハハハハハハハハハ………」ポロッ
プルルルル……プルルルル……
上条「………なあ、ビリビリ」
御坂『………ん』バチン
上条「佐天さん……何とかならないのか」
御坂『うーーーん……』バチン バチン
御坂『一応……手は無いこともないんだけど……』バチン
上条「え!? あるのか!?」
御坂『う、うん……精神系のスペシャリストがいて……そいつに聞けばもしかしたら……』
上条「精神系のスペシャリスト!? その人に色々聞けば能力のコントロール方法とか分かるんじゃないか?」
御坂『そうかもしれないんだけど……プライドの問題が……』バチン
上条「おいおい……この際プライドも何もないだろ……」
御坂『そうよね、そうなんだけど……でも……あいつは……』
――
―
食蜂「で、私の所に来たわけねぇ」
御坂「そうよ……悪い?」
食蜂「別に悪くはないんだけどねぇ……私的にはぁ……御坂さんに会えて嬉しいしぃ……」
御坂「……あんたそっち系の人だったのね、軽くドン引きだわ」
食蜂「アハハハハ! 冗談に決まってるじゃない! 本気にしないでよねぇ♪」
御坂「………」
食蜂「………」
御坂「…………」
食蜂「本気にしないでぇ………」
御坂「くだらない話はここまでにして……どうなの?」
食蜂「その佐天さんの能力?」
御坂「そうよ、何とかならないの?」
食蜂「うーん、そうねぇ……」
御坂「どういうことよ」
食蜂「彼女、能力を使ってる実感がないんでしょ?」
御坂「そうらしいわ」
食蜂「なら本当は理不尽に嫌われる能力じゃないんだけども……能力が暴走して……本人の意思関係なく勝手にそんな可愛そうな能力になってるって可能性もあるんじゃなぁい?」
御坂「確かにその可能性はあるかもしれないけど……その暴走状態はどうやって解くのよ」
食蜂「もしそんな感じで本当に暴走してるんだとしたらぁ……自分自身の能力に自分自身が打ち勝つしかないわねぇ……」
御坂「……あんた結構熱血ドラマみたいなこと言うのね」
食蜂「精神系だってちゃーんと熱血しなくちゃねぇ……フフフ……」
佐天「そんなこと言われても……」
上条「でもいい機会だと思うぞ、コントロールの練習……してみたらどうだ?」
上条「なんやかんやで一回もして来なかっただろ?」
佐天「それはそうですけど……御坂さんの電磁バリアがそんなことになってるってことは今、能力が使われてるんですよね?」
御坂「そうね」
佐天「なのにそんな感覚全然ないんですよ……やっぱりそんなんじゃ無理ですよ……」
御坂「佐手さん、貴方のその負け癖……何とかした方がいいわよ」
御坂「無理とかできないじゃなくて……やる!とかやるしかない! とか思うようにしないと」
御坂「自分自身に負けちゃダメ、よ」
佐天「自分自身……」
佐天「あの日々……」
佐天(初春……白井さん……皆……)
佐天「わ、分かりました……」
佐天「でも……どうすれば……?」
御坂「目を瞑って……集中するの……自分の能力を感じて……」バチン
佐天(…………自分の能力を感じる)
佐天(……………………見つからない)
佐天(…………………でも、諦めちゃ駄目だ)
佐天(見つけるんだ……自分の能力を……)
佐天(コントロール……するんだ……)
佐天(……………………………)
佐天(…………この感覚、もしかして)
佐天(能力……………?)
御坂「佐天さん!? うっ!」バチ バチン バチン バチン
上条「の、能力が強くなった……?」
御坂「佐天さん! 能力が……!」
佐天「は、はい……頭痛いけど……少しだけコントロールできました……」
御坂「今度はしっかり演算をして……もう一度試してみましょう! まずは……」
──
─
佐天「うっ……ううう……!」
御坂「もう少し! もう少しよ!」バチン…
佐天「ぬううううううううううう!」
御坂「……………」
佐天「ハアハア……ハアハア……と、止まりましたか?」
御坂「電磁バリア、反応なし! 佐天さん! やったわね! 能力がコントロールできるようになったじゃない!」
佐天「今……能力発動してないんですか?」
御坂「ええ、発動してないわよ?」
佐天「や、やった……」
佐天「やったあああああああああ!」
ダッダッダッ
御坂「あっ、佐天さ……行っちゃった」
上条「良かったな……佐天さん」
御坂「ええ……」
御坂「これで……あの悲しい生活ともおさらばできるといいんだけど……」
佐天「初春! 私だよ! 分かる?」
初春「………………」クルッ
初春「……………佐天さん?」
初春「何ですか? 急に」
佐天「う、初春……!」ポロッ
初春「ぬっふぇ……!?」
初春「何で泣くで泣くんですかぁ?」
佐天「だ、だって……! 嬉しくて……! 」
初春「よ、よく分かりませんけど泣き止んでくださーい!」
──
─
佐天「…………」
佐天「色んな事があったなあ」
佐天(結局あのときコントロールして以来……能力は使ってない)
佐天(使うのが怖いのだ……もしかしたらまた制御ができずに再びあんな目に遭うかもしれない)
佐天(また初春達に嫌われる、色んな人達に理不尽に恨まれる)
佐天(あんなに目に遭うかもしれないと言うのなら……私は永遠にレベル0でも無能力者でも構わない!)
初春「佐天さーん、もう白井さんと御坂さん……待ち合わせ場所に着いてるそうです! 早く行きましょー!」
佐天「うん! 今行く!」
佐天(何故なら……!)
何故ならの後に何が入んのかは適当に脳内保管してや
じゃ、眠いんでとっとと寝るで
元スレ
佐天「ひとりぼっちになる能力……?」
http://viper.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1455714436/
佐天「ひとりぼっちになる能力……?」
http://viper.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1455714436/
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- 2016年02月18日 10:56
- 面白かったけどなんかもっと上手くやれそうな設定感が拭えない
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- 2016年02月18日 11:00
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薬がでてきて読む気が萎えた
そもそも上条にも精神系の能力は効くし設定都合良すぎてつまらん
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- 2016年02月18日 11:03
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俺は好きだよ
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- 2016年02月18日 11:19
- トイレでご飯食べると上から水が降ってくる能力かぁ
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- 2016年02月18日 11:27
- ほんと、ゴミ坂にふさわしい能力
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- 2016年02月18日 11:51
- 能力制御できたら良い能力でしたとかできるだろ。同じご都合展開なら
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- 2016年02月18日 12:56
- 何故なら…素敵な彼氏が出来ました!
上条「涙子は今日も可愛いなぁ」イチャコラ
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- 2016年02月18日 12:57
- 俺にも、この能力があるからコミュ障ネクラ引きこもりぼっちだったのか。
納得。
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- 2016年02月18日 13:08
- で、結局何の能力だったんだよ。
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- 2016年02月18日 13:09
- お前らもコントロールできるように頑張れよ。
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- 2016年02月18日 14:03
- 女子から嫌われる能力かぁ辛いなぁ
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- 2016年02月18日 14:04
- 嫌いじゃないけど
結構投げっぱなしだな
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- 2016年02月18日 15:15
- ※12
でもお前って全生命体から嫌われてるじゃん?
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- 2016年02月18日 17:18
- 意味もなく嫌われるやつは前世の行いが悪かったんだよ。
少しは反省しなさい。
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- 2016年02月18日 17:42
- 全て投げる程度の能力
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- 2016年02月18日 18:10
- ※15 何をだよ
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- 2016年02月18日 18:47
- 嫌いな相手でもこんなことする店員おらんやろ…。まぁ学園都市のバイト学生ならこんなもんか。
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- 2016年02月18日 20:44
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意味不明
何のための能力なの?
その点ぐらい説明しろよ駄作者
こんなゴミ駄作二度と書くなよばーか
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- 2016年02月19日 04:13
- やっぱりあっくんは年下には弱いか
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- 2016年02月19日 08:29
- 御坂は部屋にも上がれないような状態でどうやって生活してたんだろう…
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- 2016年02月19日 22:51
- いじめられる能力のssに知識似てるかな
あっちは傑作だし、こっちは足下にも及ばないけど
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- 2016年02月20日 15:43
- これオンオフ自由なら店員路頭に迷わせつつ賠償金うまうま
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- 2016年02月22日 18:57
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可哀想!
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- 2016年03月02日 06:28
- 御坂の電気打ち消したら佐天さん嫌いにならなきゃおかしくね?
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- 2018年02月21日 08:48
- 仲間だもんげ!
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