モバP「家庭教師か・・・」藍子「先生、ご指導お願いします」
P(ここで間違いなさそうだな)ポチッ
ピンポーン
……
…………
??『はい』
P「・・えと、家庭教師を頼まれて来たのですがー」
??『あ! はいっ』
……
ガチャリッ
藍子「どうぞ、中に入ってください」ニコッ
P(この子が、ぼくの教える……)
―――事務所―――
ちひろ「・・・・というわけで、頑張ってくださいね」
P「というわけ、じゃありません」
ちひろ「え? 何かわからないところでもありましたか?」
P「いや! だって!!」
P「家庭教師のアルバイトって・・ぼく、プロデューサーですよ!?」
ちひろ「社長の親友の娘さんの家庭教師・・・・」
ちひろ「体験談、まってますから♪」
P「家庭教師の仕事なんてしたことありません」
ちひろ「大丈夫です! 思うままに教えるのでいいと、言われたそうですから」
P「いや、でもぼくにはプロデューサーの仕事が」
ちひろ「最近、休日でも仕事しているみたいじゃないですか」ボソッ
P「うっ」
ちひろ「仕事がなくても雑用しているようですね~」
P「うっ」
ちひろ「はい♪ お仕事からいったん離れましょう」
P(・・・・やれやれ)
P(ちひろさんから貰った資料で、彼女の簡単なことはわかったつもり)
P(・・・・と、思っていたけど)
藍子「家族は誰もいないので、リビングでいいですか?」
P「あっ、はい、かまいません」
P(この子、すごくティンとくる)
P( ス カ ウ ト し た い ! )
P(・・ハッ! いかん、いかん。今日は仕事じゃないんだ)
藍子「こちらです」ガチャリ
藍子「・・・・」チャクセキッ
P「・・・・」チャクセキッ
藍子「それでは、はじめましょう」
P「うん、そうだね」
藍子「その前に・・」ススッ
藍子「今日は来ていただき、ありがとうございますっ」ペコリ
藍子「・・先生、藍子にご指導、お願いします」ニコッ
カタカタ…コツコツ…
……
ちひろ「穏やかですねー」
社長「そうだね。彼がいないってのに違和感を持つがね」
ちひろ「今頃、家庭教師がはじまったんじゃないでしょうか?」
…………
ちひろ「・・・・」
ちひろ「どうして社長に頼んだのでしょうか?」
社長「んん?」
ちひろ「いえ。家庭教師だったら、ちゃんと適した人にお願いするはずですから・・」
ちひろ「どうして社長に家庭教師をお願いしたのかなー、と」
社長「・・・・」
社長「ちひろ君、きみは一つだけ勘違いしているよ」
ちひろ「え?」
P(今日ははじめて。それじゃあ・・・・)
藍子「先生、本日はどのような授業ですかっ?」
P「あはは、授業だと学校っぽくなるね。・・でも、それを抜きにしても今日は授業じゃないんだ」
藍子「?」
P「今日ははじめてだからね。お互いのことを知ることからはじめよう」
P「多分、お互いを知らないままだと微妙な空気で過ごすことになる気がするから」
藍子「・・・・」
藍子「はいっ! わかりましたっ」
P(・・・・そういえば)
P(担当アイドルとも最初はミーティングだったな)
藍子「16歳の、高校1年生ですっ」
P(うん、資料に間違いはないな)
P「高校生になったばかりってことは、まだ慣れないことも多いんじゃない?」
藍子「えーと・・うーん・・・・」クビカシゲ
藍子「どうでしょう?」エヘヘ
P「どうでしょうって」
藍子「先生はどうでしたか?」
P「・・ぼくのときは慣れるまでに時間かかったかな。中学までの親しかった友人もいなくなったし」
藍子「そうなんですかっ?」ズイッ
P「あ、うん・・・・それで気の合う友人ができるまでは、どうやって生活しようか悩んだよ」
藍子「なるほど、やっぱりそういう悩みはあるんですね・・・・」ウンウン
P(しまった。ぼくの方が話しちゃってる)
P「高森さんは、高校の友人とかとよく遊んでいるの?」
藍子「えと、『よく』ってほど遊んでないんです」
藍子「・・・・」ハッ
藍子「こ、高校でひとりぼっちってわけじゃないですよ」アセアセ
藍子「お散歩が大好きだから、友達といっしょに散歩したりしますし・・」
藍子「そうじゃない時は、一人でもお散歩したりしてますっ」
P「なるほど、散歩・・・・」
藍子「先生はお散歩好きですか?」
P「散歩というか、外をブラブラするのは好きかな」
藍子「そうなんですか? 嬉しいですっ」パアッ
P(アイドルの卵をスカウトするためのブラブラだけど)
P「散歩のどこが好きなの?」
藍子「えーと・・たっくさんありますっ」
P「よし、ぜーんぶ教えて!」
藍子「ぜ、ぜんぶですか?」
P「好きなだけ、ってこと」
P(彼女が話す『散歩』・・・・)
P「すごく知りたい」ワクワク
藍子「・・・・!」
藍子「わかりました。藍子、語りますっ!」キリッ
藍子「え、えっとですね・・・・たとえば、お散歩している時に・・・・」
………
藍子「ワンちゃんが寝てたりしたら、持っているトイカメラで・・・・」
…………
藍子「トイカメラの、その場で確認できないのが好きなんです」
P「わかる! 確認できないからこそ、一期一会って感じだ」
………………
ちひろ「・・・・」
ちひろ「・・もしかして、スカウトさせたいんでしょうか?」
社長「うん? どういうことだね?」
ちひろ「さっき、社長が教えてくれたじゃないですか」
ちひろ「高森藍子さんのお父さんが、プロデューサーさんを直々に指名したって」
社長「ああ。彼のことは、私がよく話のタネにしていたからね」
社長「それで興味を持ったのではないかな」
ちひろ「プロデューサーさんなら、可能性のある子はスカウトする気がするんです」
ちひろ「・・あの、プロデューサーさんですから」
ちひろ「自分の娘をスカウトしてもらいたいのかなーって、想像しちゃいました」
ちひろ「ですよねー」
社長「ただ気まぐれに家庭教師を呼びたかっただけかもしれない」
社長「・・ただ、まあ・・・・」
社長「どんな思惑があっても、一人の少女とプロデューサーが出会ったんだ」
社長「それで、どうなっていくのか・・・・私は楽しみだよ」
ちひろ「私も楽しみです。いろんな意味で」
社長「ああ。いろんな意味で、ワクワクだ」
……
…………
藍子「・・・・それで、ニャンちゃんたちがゴロゴロ転がってですね」ウキウキ
P「どうなる? どうなる?」ワクワク
藍子「二人のニャンちゃんが、頬をぺたーっとくっつけたんですっ!」
P「そ、それは、か、かわいい・・・・!」
藍子「ですよねっ! もう可愛くって、写真撮ったんです!」ウキウキ
藍子「・・・・見事にピンボケしてました」ズーン
P「あはは」
P「でも、思い出はいまでも鮮明に残ってるじゃない。それで十分だよ」
藍子「ふふっ、そうですねっ」
ピンポーン
P「あれ? ダレか来た?」
藍子「あっ、私が出ます」
藍子「先生は、そこで座っててください」
ハイ…ハイ…
トットットット…
P(聞き入ってたら、もうこんな時間か・・・・)
P(もう今日はお開きかな)
トットットット…
ガチャッ
藍子「家族への宅配便でした。ささっ、話をつづけますね♪」
P「それなんだけど、時計」ピッ
藍子「え? あ・・もうこんな時間だったんですね」
P「こんな時間だ」ハハハ
藍子「・・・・もっと、お話したかったんですけどね」
P「家庭教師は今日だけじゃないから、また次の機会にしよう」
藍子「・・・・! はいっ」
P「た・だ・し、次回からは勉強中心だからね」
藍子「あっ、そうでしたね」アハハッ
藍子「・・・・」
藍子「先生、もしよければですけど・・・・」
藍子「少しだけ、いっしょにお散歩しませんか?」
藍子「私の大好きな公園にしようかなって、思ったんですけど」
藍子「それは次回のお楽しみってことで、ふふっ♪」
藍子「・・あ! 先生、あそこにウグイスがいますよっ」
P「ホントだ」
藍子「ひとりだけかなー? もしかして仲間がいるのかな?」キョロキョロ
P「・・・・」
P(今日、話していて、どうしても離れない気持ちがあった)
P(この子には、アイドルとしての可能性がある)
P(そんな確信がある)
P「・・・・」
藍子「あ! お仲間さんがいましたよ、先生っ」
P「・・・・」
藍子「・・・・先生?」
P「・・・・」
藍子「せんせー?」
P「んっ? ああ、ゴメン」
藍子「・・もしかして、退屈でしたか?」
P「ちがう、少しだけ考え事をしていたんだ」
藍子「考え事?」
P「・・・・」ジッ
藍子「・・・・」キョトン
P「・・・・」
藍子「はいっ?」
P「・・・・」
藍子「・・・・?」
P「・・・・」
P「こんな先生だけど、よろしくお願いします」ペコリ
藍子「ええっ!?」
藍子「い、いきなり、どうしたんですかっ?」アタフタ
P「・・・・」ペコリー
P(これが、いい)
…………
………………
ガチャリッ
P「ただいま戻りました」
ちひろ「あ! おかえりなさい」
社長「おかえり! 今日はご苦労だったね!」
ちひろ「フフ、どうでした? 家庭教師は」
P「次回から本番なので、まだ何ともいえませんね」
ちひろ「相手の子はどうでした?」
P「どうとは・・?」
ちひろ「スカウトとか、したんじゃないですか?」ニッコリ
ちひろ「プロデューサーさん?」
P「・・・・」フッ
P「してませんよ。全く、カケラも」
ちひろ「ええっ? 本当ですか!?」
社長「これは予想が外れてしまったね」ハッハッハ
P「いえ、ジッサイ気持ちはあったんですよ。すごく可能性を感じました」
P「でも・・・・」
P「ぼくは、彼女の前では"先生"なんです」
P「先生は、アイドルのスカウトなんてやりません」
こんな駄文を読んでくださり、誠にありがとうございました(土下座)
元スレ
P「家庭教師か・・・」藍子「先生、ご指導お願いします」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1453126044/
P「家庭教師か・・・」藍子「先生、ご指導お願いします」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1453126044/
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- P「お前らには役柄と向き合う姿勢すら足りない!」
- 食蜂「ミサカネットワーク?」
コメント一覧 (37)
-
- 2016年01月19日 16:40
- ティ、ティーチャァー!ティーチャーが不気味に笑っているッ!これはまずい!オー、マイ、ガー!
-
- 2016年01月19日 16:51
- またこれ系か
オチ着けろよ
-
- 2016年01月19日 16:51
- 次回からあーちゃんに教育(意味深)を施すんですねグエッヘッヘ
-
- 2016年01月19日 17:34
- 外をブラブラ(意味深)
-
- 2016年01月19日 17:40
- いい歳した大人が「ぼく」はないだろ・・・。
-
- 2016年01月19日 17:44
- ※6
社会人やってると結構見かけるぞ
-
- 2016年01月19日 17:48
- 上司、年上との会話では「僕」
同僚、年下のみの時は「俺」
ちゃんとした場の時はもちろん「私」
-
- 2016年01月19日 17:48
- 僕「」ってやると叩かれるからってP「」にすればいいってものでもないだろ
-
- 2016年01月19日 17:49
- これは「僕」ではなく「ぼく」なのが味噌だな
-
- 2016年01月19日 17:52
- ※6
社会人ならボクかワタシのほぼ2択だってわかると思うんですけど
オレが通じるのは後輩か現場仕事あるやつくらいでリーマンが仲良くても上司に俺とか若干引くわ
まぁ大正義はコチラなんだけど
-
- 2016年01月19日 17:55
- 漢字で僕ならなぁ
ひらがなだとどうしても幼いイメージになる
-
- 2016年01月19日 17:57
- 書いている子が、まだ若いんだろ。
10代終盤かな?
-
- 2016年01月19日 17:59
- 「ぼく」だと体裁の為の使い分けじゃなく単にお子様な印象受けるわな
-
- 2016年01月19日 18:00
- 多分このPは週末にぷいきゅあがんばえーとかやってるんだろう
-
- 2016年01月19日 18:01
- ぷいきゅあー!
-
- 2016年01月19日 18:41
- 時子様の下僕?
-
- 2016年01月19日 18:42
- ※6
お前私か俺しか使わないの?キモ
-
- 2016年01月19日 19:19
- ぼくひで
-
- 2016年01月19日 19:25
- 逆裁のナルホドくんとかが「ぼく」だけど、モバPは「俺」がしっくりくる
-
- 2016年01月19日 20:09
- 胸にかけて!胸に!
-
- 2016年01月19日 20:12
- 導入はいい感じ。続きが気になるねぇ。
-
- 2016年01月19日 20:24
- 確かに子供の書いた文章感
-
- 2016年01月19日 20:24
- 今までいろんなモバPが出てきたのに今更一人称にケチつけるとか
-
- 2016年01月19日 21:08
- 家庭教師Pか・・・エロいな
-
- 2016年01月19日 21:36
- ※6
ようガキ、自分の意見が否定されてどんな気分だ?
-
- 2016年01月19日 22:23
- ※4
P(これマジ?ウエストに比べて胸が小さすぎるだろ…)
-
- 2016年01月19日 22:23
- いや割と一人称僕の大人結構いるだろ。
-
- 2016年01月19日 23:02
- 僕はね正義のPになりたかったんだよ
-
- 2016年01月19日 23:34
- ※27 だから興奮するんだろ!
-
- 2016年01月20日 02:21
- 教授や講師って普通に僕って言うからなんの違和感も無かったけど
気にする人はよっぽど社会に触れてないのか狭い社会に生きてるか
-
- 2016年01月20日 06:47
- 漢字で「僕」じゃなくてひらがなで「ぼく」だからなあ
精神年齢低く感じる
-
- 2016年01月20日 08:56
- ぼくちゃんに見える
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- 2016年01月20日 09:13
- ぼくひで
-
- 2016年01月21日 16:13
- ???「ボクを忘れてもらっては困りますね。」
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- 2016年02月25日 23:52
- 765もミリオンも、もちろんシンデレラも触れたが、1番結婚したいアイドルは?と聞かれたらそれは、藍子1択なんだよなぁ…
ドラム缶がなんだ!72以下がなんだ!ゆるふわ系乙女が最高なんじゃ!
-
- 2016年07月16日 19:22
- プロデューサーが男と何処にも明記されていない、後は分かるな
はよ