杏「花と雨宿り」
杏「何やってんの」 美波「え?」
に引き続き杏とCPクール組のお話です
ザアアアアアアア・・・・
杏「くっそ~・・・・」バシャバシャ
杏「降水確率30%って言ってたくせに~」
杏「やっぱアレか・・・杏が珍しく外出なんてするからか・・・・・」
杏「とりあえずあそこの店で雨宿りさせてもらおう・・・・・」
杏「え~と・・・花屋さんかな?」
杏「すみませ~ん、少し雨宿り・・・・・」
??「いらっしゃいま・・・・杏?」
杏「あれ・・・・・凛ちゃんじゃん。」
凛「何があったの?」
凛「うん、杏は何してたの?」
杏「気まぐれで外出なんてしたらこの有様だよ。」
凛「そっか・・・・だから雨が・・・・」
杏「やっぱそれ言っちゃう?」
杏「いや、そこまで杏図々しくないし・・・・傘でも借りてとっとと退散しますよ・・・・」
凛「あ、そう・・・じゃあ・・・・」
??「あら凛、お客さん?」
凛「あ、お母さん。」
杏「お、オジャマシマス・・・・」
凛「!?」
凛母「どうしたの?びしょ濡れだけど・・・・」
凛「傘持たないまま外出してこうなったんだって。」
杏「い、いえ大丈夫です・・・・傘さえ貸して頂ければ・・・・」
凛母「そのままじゃ風邪ひいちゃうでしょ、いいから入ってきなさい。」
杏「は、はぁ・・・・」
凛母「凛、杏ちゃんの着替え用意してあげてね。」
凛「うん、わかった。」
杏「ふぁ~生き返った~ありがとね。」
凛「どういたしまして。」
杏「悪いね~服まで貸してくれちゃって。」
凛「私の小学生の頃の奴だけど・・・・サイズは大丈夫?」
杏「ん、大丈夫、強いて言うなら胸の所がちょっとキツイかな~」
凛「嘘でしょ。」
杏「ハイ、嘘です。」
杏「何が?」
凛「杏でも、かしこまったりするんだなって。」クスクス
杏「む~杏だってそのくらいはわきまえてるよ。」
凛「そうなんだ・・・・・」
凛「どうして?」
杏「杏が風呂入ろうとしたら「凛も一緒に入ってあげなさい」なんて言うからさ・・・・」
凛「まぁ心配だったんじゃない?私も杏は今でもシャンプーハット使ってたり、きらりに洗ってもらってるイメージあるからさ。」
杏「馬鹿にするなよー!」
凛「ゴメンゴメン。」クスクス
凛母「杏ちゃん、風邪とかはひいてない?」
杏「あ・・・はいおかげさまで・・・・」
凛母「それはよかったわ、今日はもう遅いから泊まっていきなさい。」
杏「そ、そこまでしてもらうのは悪いですよ・・・・」
凛母「もう杏ちゃんの分のご飯も作っちゃったから・・・・お父さんも帰ってきたし皆で食べましょう。」
杏「で・・・でも・・・・」
凛「杏・・・・もう諦めなよ。」
杏「・・・・・はい。」
杏「あ~美味かった。」グデー
凛「すっかり馴染んでるし・・・・」
杏「まぁいいと言われたらそれに合わせるのが杏だから。」
凛「そうだね、フフ・・・・」
杏「気にしなくていいよ、お構いなく。」
凛「そう・・・・」
杏「どうせ後は寝るだけだしね。」
凛「雨、止まないね・・・・・」
杏「そうだね・・・・」
凛「・・・・・・・・」ハァ
杏「どうしたの?」
凛「いや・・・・・」
凛「雨を見てるとさ・・・・・嫌なこととかつい・・・・思い出しちゃってね・・・・」
凛「まぁもう大丈夫だけど・・・・」
杏「それは良かった。」
凛「・・・・・・」
凛「あのさ・・・・」
杏「何?」
凛「この際だから、杏に聞きたい事があって・・・・・」
杏「ん?まぁ・・・・・」
凛「あの時・・・・私達は勿論、他の皆も不安に駆られてたって・・・・」
杏「そうだね・・・・・」
凛「でも・・・杏だけはいつも通りだったって、きらりが言ってたよ。」
杏「・・・・アイツ・・・余計な事を・・・・・」
杏「別に杏には関係ない事だったしー」
凛「私達の事は?」
杏「まぁ一応は心配してたけど、まぁなるようになるかなって。」
凛「そ・・・・そう・・・・」
杏「それに、ここで潰れるなら、その程度の覚悟だったって事でしょ。」
凛「厳しいね・・・・」
杏「一応プロですから!」ドヤァ
杏「杏は卯月ちゃんみたいに良い子じゃないからねー」
杏「まぁ、信用もしてなければ、疑ってもいない、半々かな。」
凛「半々・・・・」
杏「杏にとってはちゃんと稼がせてくれればそれでいいんだよ。」
凛「そう・・・・・」
杏「杏達のプロデューサーは、アイツしかいないんだからさ・・・・」
杏「杏達はそれについていくしかないんだよ。」
凛「そっか・・・・・」
杏「ま、それが気に喰わないなら、勝手にやめてもらってもいいけど?」
凛「う・・・・・」
凛「え?」
杏「例えるなら、テストでいい点とれても、それを現実に応用できない、そんな感じの奴だし。」
凛「だったら・・・・」
杏「さっきも言ったでしょ、杏には関係ない事だって、それに・・・・・」
凛「それに?」
杏「ああいう事は、自分自身で乗り越えなきゃ、先に進めないと思うんだ。」
凛「・・・・・・・」
杏「はぁ?」
凛「どんな時でもいつも通り振る舞える・・・・」
杏「・・・・・・」
凛「美城常務が来てからの・・・・色んなゴタゴタの中でも・・・杏は狼狽えなかった。」
杏「やることやってただけだよ。」
杏「ついにそう来たか・・・・」
凛「どんな時でもぶれない、鋼の精神が。」
杏「褒めすぎだよ。」
凛「私はダメ・・・ちょっとした事で・・・すぐ壊れそうになる・・・・ガラスの心・・・・」
杏「凛ちゃんはイベントに恵まれすぎてたからね、仕方ないよ。」
凛「ふーん、怠け者が困ってる仲間のフォローとかするの?」
杏「う・・・・」
凛「怠け者が・・・複雑な数式の計算を暗算で解けるの?」
杏「やめ・・・・」
凛「本当は・・・杏が最初から本気出せば・・・・今までの事もっと楽に解決できたんじゃないの?」
杏「やめてよ!」
凛「!?」ビク
杏「ハァハァ・・・好き勝手言いやがって・・・・」
杏「さっきも言っただろ・・・・杏は関係ない事には手を出さない・・・・当人が解決しなきゃいけない事もあるって・・・・・」
凛「杏・・・・・」
杏「何でも・・・杏に押し付けるんじゃない・・・・こんな小さな体に・・・受けきれるわけないだろ・・・・」
凛「え?」
杏「杏は鋼の精神・・・そんな大それたもんじゃない・・・・」
杏「いつでもぶれない?どんな時でも狼狽えない?」
杏「そりゃそうだよ。」
杏「だって杏は・・・人間じゃないから。」
杏「だってそうでしょ?普段は全く動かないで、仕事の時や身近の誰かが困ってる時だけ動く・・・・」
杏「そんなの・・・・杏がいつも持ってる人形と同じだよ・・・・」
凛「そんな・・・・」
杏「杏は・・・・・きっかけっていうネジを巻かないと動かない・・・・ブリキの人形・・・・」
凛「・・・・・・」
杏「そんなの・・・・・生きてるって言える?」
杏「杏の時計は・・・・最初から止まってるんだよ・・・・」
凛「違う!」
壁ドン!
凛「ハァハァ・・・・・」
杏「・・・・杏、女の子に壁ドンされる趣味はないけど?」
凛「違う・・・・杏は人形なんかじゃない・・・・人間だよ。」
杏「はぁ?」
凛「いくらネジが止まろうと・・・・杏は生き続ける・・・・だって・・・・」
凛「杏のネジは・・・・私達がずっと巻き続けるから!」
杏「!」
杏「だから杏に押し付けるなって・・・・」
凛「勿論、巻きすぎだって言ってくれれば、止めればいい。」
凛「杏が困ってるなら・・・・ちゃんと聞いてあげるから・・・・」
杏「凛・・・・・」
凛「ずっと動いてるなら・・・・・ちゃんと不満も吐き出してくれるなら・・・・」
凛「それは、生きてる人間の証じゃない?」
杏「・・・・・」
凛「はは・・・・・」
杏「ん・・・でもありがとね、何かすっきりした。」
凛「そ、良かった。」
杏「・・・・・・」
ギュッ
凛「杏!?」
杏「ゴメン、しばらくこのままでいて・・・・・」
凛「うん・・・・・」
杏「うう・・・・・うええええん・・・・・」ポロポロ
凛「よしよし・・・・・」ナデナデ
杏「うん・・・・何とか・・・」グス
凛「フフ・・・・」
杏「もう・・・・どうすんだよこの空気・・・・」
凛「困ったね・・・・」
??「ワン!」ピョン
杏「わっ!」
杏「へぇこの子が・・・・って・・・」
ハナコ「ワンワン!」ペロペロ
杏「ちょ・・・・くすぐったいってwww」
凛「フフ・・・あ、そうだ。」
カシャ
杏「ちょ・・・・何撮ってんの・・・・」///
凛「犬と戯れる杏・・・あまりにもレアな光景だったから・・・・」
杏「おい!」
杏「ハハハ・・・・もうしょうがないなぁ・・・」
凛「そろそろ寝よっか。」
杏「そうだね・・・」
凛「それじゃ・・・」
しぶあん「おやすみ~」
杏「ZZZ・・・」
凛「・・・・」ジー
凛(寝顔だけ見ると、本当に子供みたいだね・・・)
凛(こんな小さな体で、ずっと私達の事陰で見守ってくれてたんだね・・・・)
凛(これからは、私達も杏を見守っていくよ。)
凛(だから、今はおやすみ・・・・)
杏「う~ん・・・・じゃあもう働かなくていいのか・・・・」(寝言)
凛「それはダメ。」
凛「いい朝だね。」
凛母「杏ちゃん、よかったらまたウチに泊まりに来てね。」
杏「はい!ありがとうございます!」
凛「ハハ・・・・全く・・・」
杏「何?」
凛「はいこれ。」スッ
杏「花?」
凛「マツバギクだよ、良かったら大切にしてね・・・」
杏「あ、ありがとう・・・・・」
凛「うん。」
凛母「またね~」
杏「あ、そうだ凛ちゃん。」
凛「ん?」
杏「ガラスはガラスでも・・・壊れそうになっても何度も耐え抜いてきた・・・「防弾ガラスの心」も、悪くないと思うよ?」
凛「え・・・・」
杏「じゃあね~」タタタ・・・
凛「もう・・・・・ありがとね・・・・」
杏「しかし花か・・・・」
杏「どこに飾ろうかな・・・」
杏「ん?待てよ・・・・」
杏「マツバギクの花言葉は確か・・・「怠け者」・・・・」
杏「ったく・・・・・あの野郎・・・・」
~おわり~
元スレ
杏「花と雨宿り」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1447167778/
杏「花と雨宿り」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1447167778/
「シンデレラガールズ」カテゴリのおすすめ
- モバP「結婚の華」
- 渋谷凛「汚してあげる」
- ちひろ「モバPさんの右手がボロボロ?」
- ちひろ「愛海ちゃんが泣きながらプロデューサーさんの胸を揉んでる……」
- 杏「とある冬の日」
- 安部菜々「コンドっ……ムを事務所で失くしました……!」
- 佐久間まゆ「まゆのタイミングが良すぎる裏側、ですか…?」
- 【モバマス】ルイージ「なぜ見た目がルイージになる薬を作った」ルイージ「にゃは♪」
- 愛梨「プロデューサーと二人きり♪」
- モバP「最近、アイドルたちになめられてる気がするんです……」
- 仁美「凄い!細川忠興みたーい☆」 まゆ「はい?」
- モバP「誰がため幸運」
- モバP「3月14日はふんどし返しの日だ!」
- 瑞樹「特番で、笑ってはいけないアイドル24時」
- モバP「結婚の幻」
- モバP「コンビニでのちょっとした葛藤」
- モバP「それゆけ凛ちゃん!」
- モバP「俺は極悪プロデューサー」
- モバP「二人とも……何してるんですか……」
- 木場真奈美「ほぅ……立派なマンションだな……」
「ランダム」カテゴリのおすすめ
- 律「修学旅行中お腹が痛くなったときにありがちなこと」
- 雪歩「プロデューサー……何で、約束守ってくれないんですかぁ?」
- 藍子「うーひっく、どうせ彼氏は居ませんよ」
- リンク「必ず、ゼルダを助けてみせる!」
- 暦「安価で遊びに行くか」
- ほむら「まどか、あなたには悪いけど・・・・・・」
- 件名『私メリー、あなたの後ろにいるの』 男「メール…だと!?」
- 美希「世界の中心で愛を叫ぶの!」
- ゲンドウ「初号機に取り込まれてしまった……出たい」
- マミ「佐倉さんと美樹さんの洗濯物……」
- リヴァイ「なに? 160~169㎝は中身長だと?」
- 響「プロデューサーがラノベ馬鹿にしてくる」
- モバP「ダイナミックスカウト」
- 越前「え?桃先輩って童貞だったんすか?」
- 北条加蓮「幸福なお伽噺」
- P「俺の地元で響がロケか」
- 女店長「面接はじめっから」男「はい」
- 男「これより……貴様のケツをさわる」女「ほう……」
- 幼馴染「譲れないっ!」男の妹「こっちの台詞っ!」
- 勇者「ショタチ●ポください」
コメント一覧 (24)
-
- 2015年11月19日 05:32
- 老師にも葛藤がおありだったんですね・・・
-
- 2015年11月19日 05:50
- 面白かったです。
-
- 2015年11月19日 06:11
- 相変わらずの高性能っぷり
全部に杏が干渉したらヌルゲーやわな。映画ドラえもんに出来杉でない理由みたいな
-
- 2015年11月19日 06:24
- 痛々しすぎるな
-
- 2015年11月19日 07:52
- 後は李衣菜だけか。
-
- 2015年11月19日 07:57
- 蒼い杏とか割と斬新すぎる…
-
- 2015年11月19日 08:04
- ちょうしにのるからくそかする
-
- 2015年11月19日 09:16
- なんか凛の性格が悪い
とりあえず凛は杏に謝れよと
-
- 2015年11月19日 11:02
- ※5
えっ?クール限定だろ?李衣菜は…
冗談は置いといて、もしそれ来たら今までの面子より気楽に見れそうだ。李衣菜もアニメである意味杏並みに安定してたからな
-
- 2015年11月19日 11:27
- 別人レベルだ
-
- 2015年11月19日 12:13
- 杏から鉄の意志と鋼の強さを感じる
-
- 2015年11月19日 12:40
- CPだとだりーなで終わりだけど
クローネ側はほぼクールなんだよね
-
- 2015年11月19日 13:39
- 前から気になっていたけど、杏が他人への呼称でちゃんづけはどうなのかなーって。
-
- 2015年11月19日 13:39
- クローネにフレデリカがいた時点で美城常務も妥協したか
もう見た目だけでいいやと判断したのだろうか
-
- 2015年11月19日 13:52
- 人形ならドールハウスにしまっても良いですよね
-
- 2015年11月19日 14:54
- ※13
杏はわりと敬称つけて呼んでるぞ
呼び捨てにせよ敬称つけるにせよ人を選んでるっぽいから統一性ないだけで
-
- 2015年11月19日 15:31
- 杏が寝てる時に耳元で、杏は働くぞ、杏は働くぞと延々テープ流したい。
-
- 2015年11月19日 19:28
- ちなみに中身的にはフレとしゅーことしきにゃんはかなり近いぞ
つまりしゅーこはCu初のシンデレラガールだった?
-
- 2015年11月19日 19:52
- 体は剣で血潮は鉄かな。
-
- 2015年11月19日 22:35
- ※13
杏は割りとちゃん付け多いぞ。年上でも名前呼び捨ても多かったりと謎判定だけど
今のところ分かってる中ではちゃん付けと呼び捨てが半々くらいだ
-
- 2015年11月20日 01:51
- うーん……微妙かな。
心情変化が急過ぎる。起承転結の「承」が抜けているように見えました。多少長くても良いから「承」と「転」は丁寧に描写してほしかったかな。
まぁSSだし、そこは作者の自由だと言ってしまえばそれまでですが。
-
- 2015年11月20日 03:28
- 上手いこと言おうとして言えてない感
-
- 2015年12月02日 12:53
- ポエット!!!!!
-
- 2016年02月20日 22:00
- 世の中上手く渡っていると見えて、実は闇が深い杏すき