渋谷凛「ポッキーの日」
――事務所
P「凛、ポッキー食べるか?」
凛「え……何、いきなり」
P「今日、ポッキーの日だろ? それに、凛、チョコ好きだろ?」
凛「そうだけど……うん、わかった。もらうね」
P「ああ」
凛「……」ポリポリ
P「……」カタカタ
凛「……ねぇ、プロデューサー」
P「ん?」
凛「ポッキー、いらない?」
P「凛はぜんぶ食べないのか?」
凛「さすがにもらうだけっていうのも、ね」
P「申し訳ないって?」
凛「そういうわけじゃないけど……」
P「そういうわけじゃないのか……」
凛「申し訳ないって思って欲しかったの?」
P「そんなことはないが……」
凛「じゃあいいじゃん」
P「まあ、そうだな」
凛「それで、プロデューサー、食べないの?」
P「ん……あー、そうだな。じゃあ、一本、もらうよ」
凛「うん」
P「ありがとな、凛」
凛「どういたしまして……って、プロデューサーが買ってきたんだけどね」
P「それは言うな」
P「そう言えば、凛」
凛「何?」
P「ポッキーにも色々あるが……それで良かったか? こだわりとかあったりしなかったか? 実は『私はあのポッキーが良かったけれどプロデューサーに悪いしこれで我慢しよう』なんて思ってないか?」
凛「思ってないけど……プロデューサー、それ、そこまで心配すること?」
P「いや、凛ってこだわり強そうだし」
凛「なんか心外なんだけど……さすがに人からもらうものでそういうのはないよ。素直に、嬉しいよ」
P「そうか」
凛「うん」
P「……それで、もし自分で買うなら、これを買ったか?」
凛「んー……気分によるかな。期間限定品があったら、それを買うかも」
P「そうか……なら、次からはそうした方がいいかな」
凛「たぶん発売日から一週間以上経ってたらもう買ってると思うから、そこまで気にしなくてもいいよ」
P「一週間以内に買うのか……」
凛「見かければ、ね。ポッキー、好きだから」
P「凛はチョコレートの中でもポッキーがいちばん好きなのか?」
凛「そういうことでもないけど……」
P「じゃあ、何がいちばん好きなんだ?」
凛「何が……ってなると、難しいかな。その時の気分によって食べたいものは変わるし……でも、うん、チョコレートなら、何でも嬉しいよ」
P「そうか」
凛「うん」
――
P「……」カタカタ
凛「……プロデューサー」
P「ん?」
凛「ポッキーゲーム、したことある?」
P「んんっ!? ……な、なんだよ、いきなり」
凛「そこまで動揺すること……?」
P「いや、凛の口からそんな言葉が出るとは思わなかったから……」
凛「プロデューサー、私のことをどう思ってるの……?」
P「どう思ってるか、って……俺のかわいいアイドル?」
凛「……そう」
P「ああ」
凛「……そういうの、気軽に言わない方がいいと思うんだけど」
P「そうか? でも、かわいいって言わないのもダメじゃないか? 他のアイドルからはよく『かわいいって言って』みたいなことを言われるぞ? アイドル相手に『かわいい』って言うのはプロデューサーの仕事の一つ、みたいなものだと思うが」
凛「それは……まあ、そうかもしれないけど」
P「それに、凛は実際かわいいからな。自慢のアイドルだ」
凛「……ありがと、プロデューサー」
P「べつに感謝されるようなことは言ってないが……それで、どうしてポッキーゲームなんて言い出したんだ?」
凛「……その話題、まだ残ってたんだ」
P「俺は流した覚えはないが……で、どうなんだ?」
凛「べつに、大した理由じゃないけど……未央とか、加蓮が、さ」
P「あー……なんとなくわかった」
凛「うん。まあ、そういうことかな」
P「あいつらはそういう話題、好きそうだからな。俺も――あ、いや、なんでもない」
凛「……プロデューサー、未央と加蓮とポッキーゲーム、やったの?」
P「え!? いや、やってない。やってないぞ!」
凛「……本当に?」
P「本当だ。やってない。絶対やってない。嘘じゃない」
凛「『やろう』って言われた?」
P「言われっ……てない。言われてないぞ、うん」
凛「未央や加蓮に聞いてもいい?」
P「んっ……そ、それは、ちょっと、やめてくれると嬉しい」
凛「ふーん……」
P「な、なんだよ」
凛「プロデューサーの嘘つき」
P「……ごめん」
凛「……ううん、私の方こそ、ごめん。プロデューサーは、やってないんだもんね。それなのに、責めるように言っちゃって……ごめんね、プロデューサー」
P「いや、お前が謝ることでもないと思うが……」
凛「ううん。プロデューサーは、誰ともポッキーゲームなんてやってないんだよね。それなのに、私――」
P「ん? ……あ、ああ、そうだな。俺は誰ともポッキーゲームなんてやってない。うん」
凛「……プロデューサー?」
P「……な、なんだ?」
凛「……誰かとは、やったんだ」
P「……やってないぞ?」
凛「そうなんだ」
P「あ、ああ」
凛「……」
P「……」
凛「……ねえ、プロデューサー」
P「な、なんだ?」
凛「ポッキーゲーム、やらない?」
P「は!? え、いや……は?」
凛「誰かとやったのなら、私としてもいいでしょ?」
P「いや、どういう理屈だよ……というか、アイドルがそんなこと」
凛「プロデューサーがやったのはアイドルと、じゃないの?」
P「……そ、そもそも、やってないし」
凛「往生際が悪いね、プロデューサー」
P「……でも、その、さすがにそれは、な」
凛「……プロデューサーは、私とポッキーゲームするの、嫌なの?」
P「それは……その質問はずるくないか、凛」
凛「……ふふっ、そうだね。ごめん、プロデューサー。冗談だよ」
P「お前……冗談でも、こういうことはするなよ」
凛「うん、そうだね。ごめんね、プロデューサー」
P「……まあ、わかればいいが」
凛「だから、はい」
P「……なんだ、これ」
凛「ポッキー。お詫びに、一本、ね」
P「……そうか。じゃあ、もらうよ」
パクッ
P「……」
凛「……」
P「……何、してるんだよ、凛」
凛「ポッキーを食べてる、かな」
P「……わざわざ俺が食べようとしたポッキーの反対側に口を付けた意味は?」
凛「そこにポッキーがあったから、かな」
P「……ポッキーゲーム、やらないんじゃなかったのかよ」
凛「……プロデューサーこそ、口、離さないんだね」
P「……」
凛「……」
P「……ポッキーを咥えながらって、ちょっと、喋りにくいな」
凛「……そうだね」
P「……早く、食べないとな」
凛「……うん」
終
【おまけ】
凛「そう言えば、プロデューサーがポッキーゲームをしたのって、誰だったの?」
P「ん? ……それ、言わなくちゃダメか?」
凛「……言いたくないなら、いいけど」
P「……みりあと」
凛「えっ……プロデューサー、そういう趣味だったの?」
P「違うぞ!? みりあはポッキーゲームがどういうものか知らなかったみたいでな……それで、どうしてもやりたいって言うから仕方なく……もちろん、すぐに離したけどな!?」
凛「ふーん……私の時は、すぐに、離さなかったのにね」
P「……それ、お前が言うか?」
凛「……ふふっ。そうだね、ちょっと、意地悪だったかも」
P「本当にな」
凛「……ねえ、プロデューサー」
P「なんだ?」
凛「……いつか、私がアイドルを引退した後に……ポッキーなしで、やっちゃ、ダメかな」
P「……その時も、凛がそうしたいって思っていたら、な」
凛「……約束だよ」
P「……ああ」
終
終わりです。
読んで下さってありがとうございました。
転載元
渋谷凛「ポッキーの日」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1447217051/
渋谷凛「ポッキーの日」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1447217051/
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- 黒井「765のプロデューサーは静かに笑う」
- 渋谷凛「プロデューサーも、ご飯くらい誘ってくれれば良いのに」
- モルジアナ「私がいわゆる『薄い本担当』って奴じゃないですか」
コメント一覧 (57)
-
- 2015年11月11日 15:16
- ━━━一
-
- 2015年11月11日 15:18
- この二人の距離感なんかいいね
-
- 2015年11月11日 15:37
-
Pにモバってつけとけカスちゃんと区別しろや
-
- 2015年11月11日 15:38
- え?みりあちゃんとポッキーゲームできるのっ★
-
- 2015年11月11日 15:41
- ※4とりあえず時子様に調教してもらいましょうね(ニッコリ)
-
- 2015年11月11日 15:42
- みりあちゃん、おじさんのポッキーを大きくしたらみりあちゃんの勝ちだよ(ボロン
-
- 2015年11月11日 15:45
- ※4 5 6
連投気持ち悪っ
-
- 2015年11月11日 15:45
- ぼっきーげーむってなぁに?
-
- 2015年11月11日 15:51
- マジでぽこちんサイズのポッキーがあるから笑えねえよな
-
- 2015年11月11日 15:57
- 滅びよ…
-
- 2015年11月11日 15:59
- イチゴポッキーがあるならイチゴパスタだっていけるはずです
-
- 2015年11月11日 16:07
- ※11
フルーツのイチゴをお菓子に使うのと主食に使うのとじゃ全然違うんだぞ、橘ァ
-
- 2015年11月11日 16:10
- オラァ!
俺のホワイトクリームをふんだんに使った白ポッキーだ!
美味しそうに食えや、三村ァ!
-
- 2015年11月11日 16:10
- ※1
っ ━一
-
- 2015年11月11日 16:15
- 俺はちゃんみおとポッキーゲームをしてくるぜッ!
-
- 2015年11月11日 16:21
- ※13
てめぇが食えや(※13の口にぶっ刺し)
-
- 2015年11月11日 16:32
- びみよ
-
- 2015年11月11日 16:34
-
モバマス?
あんなゴミやってるやつはゴミ
-
- 2015年11月11日 16:50
- ※13
ガブリっ☆
……ブチッ
-
- 2015年11月11日 16:51
- 俺は結構吐いたよ
砂糖を
-
- 2015年11月11日 17:00
- やっぱこういう感情あるPのが楽しいね 武内Pも好きだけど…鉄仮面すぎるわ
-
- 2015年11月11日 17:06
- みーりーあーとーやーるー!
-
- 2015年11月11日 17:19
- その点トッポってすげぇよな。最後までチョコたっぷりだもん。
だから今から12歳以下の名前あげた奴きらりんぱわー10分な!
-
- 2015年11月11日 17:24
- ※3
スレタイが渋谷凛な時点で…あっ(察し)
-
- 2015年11月11日 17:25
- しょーことやーるー♪
-
- 2015年11月11日 17:28
- ※23
ゲヘヘヘ
俺はきらりの凹凸のあるボディが大好きでね
-
- 2015年11月11日 17:31
- ※26
凹凸のないボディのドラm(ry)アイドルだっているんですよ!?発言には気をつけてください!
-
- 2015年11月11日 17:33
- 美嘉姐はポッキーゲームなんて子供染みたことよりももっとスゴいこと彼氏としてるよね?あっ、やっぱりー!そうかそうか、因みに参考までにどんなことしたのか教えてよ?え?話せるわけないじゃん?なら話せる範囲で良いよ?さぁさぁ教えてよ♪←顔が真っ赤でテンパる美嘉を見ながら
-
- 2015年11月11日 17:38
- 薫、今からゲームをしよう!薫は俺が支えるこのポッキーをくわえて目隠しをするんだ。そしてポッキーを折らずに全部食べられたら薫の勝ちだ!さぁ、ゲームを始めよう♪←目隠した薫がポッキーをくわえた直後に反対の端をくわえる
-
- 2015年11月11日 17:38
- ※14
っ 一
-
- 2015年11月11日 17:39
- こずえ、おやつだよー
-
- 2015年11月11日 17:43
- ※27
大丈夫、その凸凹のない人は俺が可愛がってるから♪←禍々しい玩具を持ちながら
-
- 2015年11月11日 17:43
- ※28
おう、俺が代わりに教えてやんよ(ズボンを引き下げながら)
※29
一刀両断!(ポッキーを手刀で叩き割る)
-
- 2015年11月11日 17:53
- かな子ーポッキー2本あげよう。あっ、間違えて鼻に挿しちゃった!ははっ鼻がポッキーに押し上げられてまるで豚さんみたいだ!
-
- 2015年11月11日 17:56
- しぶりんSSでたまに見る、距離感図りつつ甘々な雰囲気大好きやねん
-
- 2015年11月11日 17:58
- あれ、ポッキーってキーボードでどうすれば出るんだっけ?
-
- 2015年11月11日 18:43
- ※36
つ━━━一
-
- 2015年11月11日 18:48
- その点かな子って凄いよな
最後まで脂肪たっぷり
-
- 2015年11月11日 18:57
- なんかじんわりする感じでいいな
-
- 2015年11月11日 19:03
- 任せろ、光!
俺はポッキーゲームでも頂点に立つ男だ!
さぁ、来い!(キャストオフ)
-
- 2015年11月11日 19:06
- 巨大なコウモリの焼死体が※欄に…
-
- 2015年11月11日 19:18
-
良いなぁ、この甘さ(口から砂糖ザバー)
あれ?、俺は確かSS読んでいた筈なのに何で口から砂糖と血をぶちまけて倒れていたんだ?
やっぱり純愛砂糖吐きSSは最高だね(親指ぐっ)
-
- 2015年11月11日 19:33
- さぁ、アーニャ。
俺のポッキーでポッキーゲームしようか。
-
- 2015年11月11日 19:33
- ???「11月11日……棒が四本そそり起つ日……モバP×タケP!765P×バネP!時には、シャッフル!!クライマックスは四両連ケツ!!!捗る!!捗るじぇぇぇぇ!!!!」
モバP「オイィィィィ!!!大西ぃぃぃ!!!」
-
- 2015年11月11日 19:42
- 業深き者が多きコメ欄よ、誰かわしとぽっきーげーむをしてくれんかえ?
-
- 2015年11月11日 19:53
- ギャ…コウモリが※43に
-
- 2015年11月11日 19:57
- ウェーイクアッープ
-
- 2015年11月11日 19:58
- 少女漫画みたいなくっつきそうでくっくたない距離感やめろぉ(建前)ナイスゥ(本音)
-
- 2015年11月11日 19:58
- 少女漫画みたいなくっつきそうでくっつかない距離感やめろぉ(建前)ナイスゥ(本音)
-
- 2015年11月11日 19:59
- 正味の話、ポッキーを美味しいと思った事がない。
あ、SSは良かったよ。
-
- 2015年11月11日 20:18
- とりあえず私、バニーの格好をした聖來さんの谷間にポッキー挟んでゲームしてきますわ~
-
- 2015年11月11日 20:40
- ポッキーの作り方
まずPの尻を用意します
-
- 2015年11月11日 23:03
- 次に適当な大きさの棒(意味深)を尻にぶちこみます
-
- 2015年11月11日 23:09
- ※3
P「申し訳ないモバ。以後気を付けるようにするモバ。」
-
- 2015年11月12日 02:15
- ペペロの日はどうなったのか?
-
- 2015年11月12日 06:32
- ポッキーは纏めてガブリエルっと食う。
それ以外やった事ないわ。
-
- 2015年11月12日 07:06
- プリッツをユッキのお尻の中に入れて作ったポッキーを本人の前でむしゃぶりつきたい
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