城島「ぐっさん、高垣楓ちゃんって知っとる?」
・モバマスとTOKIOのSSです
・高垣楓さんが出ます
山口「なんだよ、いきなり」
城島「高垣楓ちゃん、知らん?」
山口「知ってるよ、346の」
城島「かわええよな」
山口「そうだね。まぁアイドルだし……彼女がどうかしたの?」
城島「髪の毛すごいやん」
山口「うん」
城島「あそこで納豆作れるんちゃうかなって」
山口「うん?」
山口「聞き直したわけじゃないって。考えるのは全然いいんだけどさ、それを俺に伝えてどうしようっていうの」
城島「僕だけそんな事思ってるって、なんかアレやん」
山口「もう十分酷いから。俺がそうだねって言うと思ったの?」
城島「付き合い長いし」
山口「そういう問題?」
城島「納豆好きやろ?」
山口「好きだけど、人様の頭で納豆作りたいなんて考えた事ないよ」
城島「はぁ……がっかりやわ……」
山口「こっちの台詞だよ」
山口「長瀬……リーダーがついにボケたみたいだから、一発ぶん殴ってやって」
長瀬「え、リーダーどうしたんすか! なんか悩みあるならちゃんと言ってくださいよ! 肩! 肩揉みましょうか!」
山口「なんでお前もボケてんだよ」
城島「いや、ボケてへんしめっちゃ真剣な話やで。見てみ、僕の目。真面目の極みやろ」
長瀬「……めっちゃ濁ってますね。リーダー疲れてます?」
城島「まぁ四十も半ばになればなかなか疲れがな……いや、ちゃうって。目付きや、目付き」
長瀬「……老犬っすね」
城島「いやいや、僕らと彼女がやるからおもろいやん。一応、僕らもアイドルで、彼女もアイドル。アイドルの二乗やで?」
長瀬「めっちゃ強そう!」
山口「俺らアイドルらしいことしばらくしてないけどな」
城島「それは言わん約束や」
長瀬「まるでリーダーじゃないっすか」
山口「それ、俺らがすげぇ疲れるやつじゃん」
城島「関西人やからおもろいってわけやないけど、普段歌ってる姿とはちゃう彼女が見れるんやないかなぁ」
山口「だからと言って髪の毛で納豆を作るって考えに至るのがおかしいだろ」
長瀬「俺もそれすげぇ思ってました! 家でめっちゃ納豆混ぜてるときにテレビで見て……納豆作れるんじゃねぇ? って!」
城島「長瀬もそう思ってたか。そう考えるのは自然やんな」
山口「お前らよそ様のアイドルなんだと思ってんの?」
*
楓「よろしくお願いします」
城島「いやぁ、なんでも言ってみるもんやな~よろしくお願いします」
山口「……」
城島「山口、人が挨拶してんやからちゃんと返さな失礼やろ」
山口「あ、あぁ、よろしく……」
P「まさかTOKIOさんからオファーをいただけるなんて思ってもいませんでしたよ。うちの高垣もよくこの番組を見てて……」
楓「今日はよろしくお願いします」
長瀬「こっ、こちらこそよろしくお願いします!」
松岡「よろしくお願いします……お前、何緊張してんだよ」
長瀬「いや、目の前にアイドルがいたら緊張するでしょ!」
松岡「俺らは何もんだよ」
長瀬「開拓者」
松岡「なんだよ、そのかっこよさは。全く迷わずに言った言葉がそれかよ」
長瀬「だって島で橋作ったり、石拾ったり……」
松岡「いやいや、それ以前に俺らの職業はなんだよ」
長瀬「……の、農家?」
松岡「アイドルかミュージシャンだよ! スッと出てこいよ!」
長瀬「太一君も来ればよかったのに」
松岡「スケジュールが合わなかったんだからしょうがないよ」
長瀬「またすぽると?」
楓「あれ、もう出てないですよね?」
長瀬「えっ、すぽると終わっちゃったの!?」
松岡「めんどくせぇ」
城島「なんや早速盛り上がっとるなぁ。ならここで一発、僕のウェルカムギャグで
ザ!鉄腕!DASH!!
《高垣楓の髪で納豆は作れるか!?》
長瀬「テンション上がりますね!」
楓「うまくいくかわかりませんけど、納豆のように粘り強くいきましょう。ネバーギブアップの精神で」
城島「おっ、最初から飛ばすなぁ~僕も負けてられんな!」
松岡「なに、これダジャレ大会なの?」
山口「うん。いちいち反応してたら絶対進まないから、俺たちだけでも頑張ろう」
城島「とりあえず改めて趣旨説明とかはいらんよな」
松岡「正直なんなんだって、理解が出来てないけどね。読んで字のごとく、でしょ?」
城島「それ以上でもそれ以下でもないで」
楓「大丈夫……とは?」
山口「こっちからオファーしといてこんな事言うのはおかしいけどさ。高垣さんの髪の毛で納豆を作る、だよ? 誰が聞いてもおかしいって思うでしょ」
城島「ぐっさん、ここでやめるって……高垣ちゃんかえっで(帰って)しもたらどないするんや」
長瀬「……」
松岡「……」
楓「……ふふっ」
山口「ちょっと真面目な話だから、リーダーは黙ってて」
城島「はい……」
楓「……私は、なるべく来た仕事を断らないようにしているんです。もちろんその中には私のイメージに合うもの、合わないものがありますけど……
どういう形であれ、ファンの人に届けたいんです。私の色々な姿を。テレビでしか私を見る事が出来ない人だっていると思います。
ライブに来たくても来れない人もいるでしょう。私のファン、全員と一緒に歩んでいきたいんです。このアイドルという険しい道を。
だから今回のオファーもすぐお返事させてもらいました。プロデューサーもやりましょう、なんて鼻息荒く言ってましたよ」
城島「……立派や」
長瀬「グスッ……」
松岡「……なんでお前泣いてんだよ」
長瀬「いや、だって……俺らと一回り近くも違うのに、すげぇかっこいい事言ってさ……俺、もう感動しちゃって……あとでサインください」
松岡「ただのファンかよ! そういうのは裏でな」
楓「Tシャツに書けばいいですか?」
長瀬「あ、智也君へって書いてください」
松岡「2人とも聞けよ!」
城島「ぐっさんも納得したようやし、じゃあ早速行こか」
楓「どこに行くんですか?」
松岡「……まぁ、連れて来られた場所で大体わかるけどさ」
城島「僕らの基本やんか。まず作り方を習うんわ」
長瀬「高垣さん、両目の色が違う! めっちゃかっこいい!」
松岡「今更かよ」
長瀬「えっと、なんだったっけ……お……お、オッドジョブだ!」
山口「それは007のシルクハット投げる人だな」
松岡「オッドアイ、な」
山口「しょうがないよ。あんまりこういう番組じゃ見ない人だし、テンション上がってんだって」
城島「確かにな~なんたってトップアイドルやからなぁ」
松岡「俺らも一応紅白とか出たりしてるし、トップアイドルって言っちゃっていいんじゃないの?」
山口「最近本業がわかんなくなってきてな」
松岡「あにぃ、船舶免許とか取っちゃってるしね」
城島「僕もクレーン動かせるしなぁ」
長瀬「みんな何やってんすか! 早く行きましょうよ!」
楓「置いていっちゃいますよ?」
山口「はいはい。すっかり打ち解けちゃってるな」
城島「太一おらんし、楓ちゃんメンバーでええんちゃう?」
松岡「今さらっと下の名前で呼んだな」
*
山口「納豆展示館……へぇ、さすが本場って感じだなぁ」
城島「僕らが作るのは藁納豆やからな」
長瀬「わら納豆……? 食べたら笑っちゃうんすか」
松岡「ちげぇよ。藁だよ、藁。昔、縄とか作ったろ?」
長瀬「そっちか!」
楓「わらっちゃいますね、藁だけに。ふふ……」
城島「なんや、今日、僕空気やな」
・藁を用意する(藁についた納豆菌を利用して発酵させる)
・一晩水に浸した大豆を煮る・蒸す(家庭でやる場合は圧力鍋を使用)
・藁を殺菌するために煮込む(新鮮な藁は普通に手に入らないので)
・藁苞を作る(水分を吸った藁は異常に硬いので注意)
・作った藁苞に大豆を詰め、40度前後を維持出来る場所で8~12時間発酵させる
・一晩熟成させて(多分)完成!
楓「意外と自分でも出来るんじゃないかって思いますね」
山口「でも今回は高垣さんの髪の中でってことだろ? 納豆菌を増やせるから藁を使うんであって、髪の毛じゃどうにもならないよ。藁も一緒にぶち込むか?」
松岡「半日も40度を髪の中でキープ出来るかっていうのも難しいな」
楓「途端に前途多難……ですね。ふふ」
城島「これものすご大粒ですね。うわっ、大豆の甘みがすごい」
山口「……あっちは納豆堪能してんな」
楓「あ、でもこれ本当においしいですよ」
松岡「……うん、強いんだけど優しいね、味が」
長瀬「塩でもいけるって店員さん言ってましたよ」
楓「お酒と一緒に食べたい……」
山口「お前ら納豆食いに来た観光客か」
*
山口「このままじゃ企画倒れになりかねん。そもそも無理があったな」
楓「せっかく食べるものなんですから、なっとうくう(納得)出来るものを作りたいですよね。ふふっ」
城島「うっわ~先に言われてしもた」
松岡「今日は特に緊張感ねぇなー」
長瀬「納豆うまい」モグモグ
山口「企画の根本を揺るがす発言だぞ、それ」
楓「頑張れば納豆菌くらい出せそうな気もしますけど……」
松岡「やばいな、トップアイドル」
楓「ライトがくらいと(暗いと)きには私自身が輝きますし」
城島「それが言葉通りの意味やったら、僕らはトップどころかアイドルですらないんかもしれん」
松岡「事務所の予定表に島って書かれるアイドルはいねーよな」
長瀬「あっ、男子ごはんやってる! 太一君出てるよ!」バシバシ
松岡「痛いしうるさいよ。どうしちゃったの、長瀬。今日はいつにも増してゴリラなんだけど」
城島「楓ちゃんが来てくれてテンション上がっとんや。今日くらいは大目に見たってもええやん」
山口「納豆料理って……示し合わせたようなタイミングだな」
長瀬「ケンタロウさん、いつ復帰出来るんだろうなー」
松岡「一時期は植物状態だったらしいし、無事なだけよかったよ」
楓「なんだかオシャレですね」
城島「それできちんと発酵するんやろうかなぁ……」
楓「やっぱり納豆菌出せるようにするしかないですね」
城島「納豆作るんがこんなに難しいなんてなぁ」
長瀬「へー、納豆ってヨーグルトみたいにタネがあれば作れるんだなー」
城島「そりゃ菌やからな」
山口「……菌、か」
楓「どうしました?」
松岡「以前、吉川さんから納豆の作り方教えてもらったなって」
城島「サウナで?」
松岡「いや、あれは俺、倒れてたから」
山口「シゲちゃん、余計な茶々入れないで」
松岡「なんか市販で納豆菌があるみたいでさ。それを大豆に混ぜて作るってやつなんだけど」
楓「まんまカスピ海ヨーグルトですね」
城島「うーん。それじゃあ出来て当たり前やんなぁ」
山口「ほう」
城島「まぁ納豆なんやから納豆菌あるわな」
松岡「蒸した大豆に入れて混ぜるんだったかな。とりあえずそんなんで出来るらしいんだよ」
楓「とりあえず蒸すのはだいず(大事)みたいですね。大豆だけに」
城島「また言われた!」
長瀬「納豆オムレツ超うまそう!」
・市販の納豆はにおい控えめ「ではない」ものを用意する
・一晩水に浸した大豆を蒸す・煮る(固さは任意)
・その大豆に納豆を入れて混ぜる(300gの大豆に対して市販の納豆は1/4)
・容器に入れて40度前後を維持出来る場所で8~12時間(場合によっては24時間)発酵させる
※発酵には酸素が必要なので完全密閉はしないこと
・一晩熟成させて(多分)完成!
山口「ここへさらに藁苞を使えば確実に出来んじゃないか」
松岡「発酵させる環境はどうすんのよ」
楓「あ、それならいい案があります」
長瀬「トップアイドルって体温も自由自在なの?」
楓「さすがに私も人間なので」
P「ん?」
楓「耳を貸してください。こしょこしょ……」
P「うん……うん……あー、なるほどな。わかった」
楓「ふふ……これで根回しはオッケーです」
山口「じゃあ発酵は高垣さんに任せるとして、早速藁苞と納豆の素を作るか」
長瀬「松岡君、今度納豆チャーハン作ってよ」
松岡「暇な時いくらでも作ってやるから。ほら、行くぞ」
*
城島「不安やなぁ」
長瀬「何が?」
城島「長瀬が相方っていうのが」
長瀬「でも俺、最近料理の練習してますよ」
城島「知っとるけど……まぁ、調理という調理もないし、大丈夫やんな。女の子もおることやし」
楓「ちなみに私もあまり。食べるのは得意なんですが」
城島「……なんとかなるやろ」
楓「こんなに大きくなるものなんですね」
城島「それを指で押すと潰れるくらい煮るんや。それくらいは出来るやろ?」
長瀬「包丁を使う時に猫の手が出来るんすから余裕ですよ!」
楓「にゃーんてね。ふふ……」
城島「不安や」
楓「ホクホクですね」
長瀬「うまそう」
城島「お湯を捨てたそこに納豆を入れて、熱いうちにしっかりかき混ぜてな」
長瀬「ビール飲みたくなってきた」
楓「ノンアルコールならちょっとくらい……」
城島「君ら、仕事中やで」
長瀬「リーダーは何してんすか」
城島「藁苞だけで本当に納豆が出来るんかやってみようかなって。それ用の大豆を準備してんのや」
楓「うまくいかなかったらいちだいず(一大事)ですからね」
松岡「これどっから採ってきたの?」
山口「農家の人に分けてもらったのと、そこらへんに自生してた枯れ草」
松岡「そこらへんのって」
山口「イネ科の草に毒なんてないから、しっかり煮沸すればいけるでしょ」
松岡「そういうもんかねぇ」
松岡「うっわ、茶色!」
山口「においもすごいな……農作業中よりワイルドな香りが鼻にくるわ」
松岡「換気しようぜ、換気」ガラッ
山口「屋内でやるもんじゃないな」
松岡「2、3回くらい煮た方がいいよね?」
山口「そうしないと草の苦味が消えないだろうからな」
松岡「了解」
山口「……しかしなんだな」
松岡「どしたの?」
山口「タオルを頭に巻いた男2人が鍋を前に草を煮るって」
松岡「地味というか、異常な絵だよね」
山口「今更だけどな」
松岡「これカッターとか普通のハサミじゃ無理っぽくない?」
山口「大丈夫。持ってきてるから」
松岡「金切鋏? あにぃの?」
山口「マイハサミ」シャキーン
松岡「さすがに笑うでしょ」
山口「やっぱりいい道具を使わないとな」
松岡「俺らアイドルって名乗っていいのか不安になってきた」
松岡「ヘイ、お待ち」
城島「おー、お疲れさん」
山口「そっちは出来た?」
長瀬「準備オッケー!」
城島「楓ちゃん待ってる間に藁苞に詰めよか」
山口「この小さめなのが高垣さん用」
城島「小さい言うても30cmくらいはあるなぁ」
松岡「両端しばって中央に空間作らないといけないからね」
長瀬「これ縦にして顔の横につけたらゲッター3だよ」
松岡「ふふ、お前、もっと視聴者にわかりやすいやつ選べよ」
城島「ちゃんと納豆が藁に埋まるようにやったらええんちゃうかな」
松岡「うっし、やるか」
長瀬「俺、デカいやつに詰めたい」
城島「じゃあ僕は楓ちゃん用のやるわ」
松岡「さっきあにぃと話してたんだけどさ」
長瀬「どしたの」
松岡「今日はいつもになく地味な絵面だなって」
山口「高垣さんいなかったらひどいよ。4人のおっさんが納豆食って、藁煮て、豆詰めてるんだから」
松岡「DASHでも許されるか、許されざるか、ギリギリのラインだよね」
城島「ホンマやなぁ。楓ちゃんは今回の女神やで」
長瀬「納豆の女神」
松岡「お前、ファンに怒られろ」
長瀬「何それ、すげぇかっこいい」
城島「ぐっさんなんか東京から来た漁師(たまにミュージシャン)やで」
松岡「それもそれでいいけどね。逆に」
長瀬「俺はなんて呼ばれてんのかなぁ」
山口「ゴリラだろ」
城島「ゴリラやろうなぁ」
松岡「ゴリラ以外あんの?」
長瀬「そっか、ゴリラかぁ」
松岡「それでいいのかよ」
城島「じゃあこっちはタオルに包んで」
松岡「普通に作る方はどうする?」
城島「毛布なりに包んで涼しくない場所に放置とかかなぁ」
長瀬「機械の裏とか暑いんじゃない?」
山口「局のどこかに置いてもらうか」
楓「お待たせしました」
城島「お疲れ。こっちの準備は万端やで」
楓「こちらもいつでも大丈夫です」
楓「緊張しますね……」
山口「なんつー絵だ」
松岡「美人に藁苞構える40半ばのおっさんとか通報ものだぞ」
長瀬「DASH島で漂流物開ける時くらいドキドキしてきた……」
城島「……えいやっ!」
ズボッ
松岡「……」
長瀬「……」
楓「……刺さりましたね」
城島「手、離しても落ちんな」
山口「どういう原理だ」
長瀬「すげぇ! これが世紀末歌姫の力か!」
楓「今、納豆菌、すごい出してます」
松岡「やべぇな」
山口「それが一番の問題だと思うんだけどな」
楓「秘密兵器がいますので」
ガチャッ
茜「こんにちは!!!」
松岡「うおっ、うるせ」
茜「プロデューサーに呼ばれて来ました!!!」
城島「君、小さいのに声大きいなぁ」
茜「初めまして! 日野茜です!!」
長瀬「俺より声でかい」
茜「よくわかりませんけど秘密兵器です!!」
山口「本人がよくわかってないみたいなんだけど大丈夫?」
楓「えぇ、茜ちゃんは私の近くにいてくれればいいだけですから」
茜「大丈夫です! 楓さんの事は私に任せてください!!!」
城島「頼もしい熱い言葉やなぁ」
山口「それじゃ半日後に回収して、その24時間後にどうなるか」
長瀬「今日からお腹空かせて待ってよう」
松岡「どんだけ楽しみにしてんだよ」
*
国分「久しぶりに呼ばれたと思ったら、俺の仕事回収係? まぁいいんだけどさー」
コンコン
国分「TOKIOの国分です。高垣さんから納豆を回収しに来ましたー」
「はーい」
ガチャッ
茜「お疲れ様です!!」
楓「ご苦労様です」
国分「初めまして、国分太一です。うわっ、本当に藁苞が刺さってる」
楓「意外としっくりきちゃってます」
国分「寝る時もそのままで?」
楓「頭が固定されて結構寝やすかったですよ」
茜「まったく動いていなかったのでちょっと心配しました!」
国分「適応力すごい」
国分「そうですね。では、失礼して……」
ズルッ
国分「すんなり抜けた……あっ、納豆っぽいにおいがする!」
茜「楓さんのいいにおいもします!」
楓「刺さってる時も普通に納豆のにおいが漂ってきましたし、1日置いたあとが楽しみですね」
国分「いや、これいいな。藁の香りが余計雰囲気出してる」
茜「においだけでご飯が進みそうです!」
国分「では、無事回収したので、また24時間後。完成をお楽しみに!」
*
城島「24時間、待ったね」
山口「途中経過すら見てないからね。本当に開けてみるまで出来ているのかわからない」
長瀬「でもご飯は用意しちゃってるんで、何が何でも食べないと」
松岡「最悪、豆で白米食えばいいって」
国分「あと納豆と組み合わせ用にキムチとか置いてあるし大丈夫でしょ」
茜「ご飯大好きなので楽しみです!」
楓(お酒飲みたい……)
緊張の瞬間
果たして納豆は完成しているのか
ガサッ
山口「……おぉ」
長瀬「すげぇ、納豆みたいだ」
松岡「納豆作ってんだから納豆以外になんないだろ」
国分「表面がちゃんと白いね」
楓「粘り気はどうなんでしょう?」
茜「お箸をどうぞ!」
山口「香りがすごいな。普段食べてるものよりかなり強い」
国分「見た目は合格ときたら次は味だね」
松岡「誰からいく?」
城島「ここは作った本人やろ」
楓「……私ですか? ならお先に……茜ちゃん、ご飯はあとで貰うから」
長瀬「早くほかほかご飯にのせてかっこみたい」
茜「わかります! あのなんとも言えない香りがまた……!」
なら味は……
楓「いただきます」
パクッ
モグモグ
山口「……どう?」
楓「……これは」
城島「これは?」
楓「おいしいです。自分の髪の中で発酵したかと思うと、それも調味料になりますね」
城島「じゃあ僕らもいただこうか」
茜「みなさん、ご飯をどうぞ!!」
長瀬「おかわりもあるぞ!!」
国分「味がとにかく濃厚だよね。少し草の風味があるのがまたいいねー」
松岡「料理の材料に使うよりは納豆そのものを楽しむってものかな」
城島「お酒飲みたい言うのもわかるわー。日本酒あたりが合いそうやね」
山口「ただ納豆苦手な人は無理だろうね。そんな人が自分で作ろうなんて考えないか」
長瀬「うめぇ!!!」ガツガツ
茜「ボンバー!!!」ガツガツ
松岡「キムチにごま油垂らしてみたけど、それでもしっかり納豆してるよ。強いわ、こいつ」
楓「がんばらねーば、ねーばねばぎぶあっぷ……」
城島「粘らんかと思ったけど想像以上に糸引くなぁ」
山口「普通に作ったやつも味に変わりはないね」
楓「プロデューサーもどうですか? 私で作った納豆ですよ」
城島「これは大成功って言ってええんやないかな」
山口「だね」
結論
高垣楓の髪で納豆は作れた!
凛「お疲れ様でー……」ビクッ
楓「凛ちゃん。お疲れ様」
凛「お、お疲れ様です……」
楓「どうかした?」
凛「いや、あの……楓さんの髪に……」
楓「これ? 藁苞」
凛「なんでそんなものを……」
凛「はい……」
楓「なんだか集中出来るの」
凛「……はぁ」
楓「わらわらとやる気が満ち満ちてくるの。藁だけに」
凛「そう、なんですか……」
楓「凛ちゃんもいつかわかる時が来るわ」
凛(わかりたくない……)
楓「えぇ。とても楽しくて、面白い現場だったからまた出たいかなって」
凛「なんで今更出ようと?」
楓「……私は歌のお仕事も、バラエティも、ドラマも、そこには差なんてないと思うの。どれも同じくらい大事なもの。
今まで出なかったのは単にオファーがなかっただけで、私としては来る仕事を選り好みせず、
なんでも挑戦したいって、プロデューサーにお願いしてるの(以下略)」
凛「楓さん……」ジーン
楓「ファンの方と一緒に歩んで行きたいもの」
凛「そう……そうだね……うん」
ガチャッ
凛「……プロデューサー。やるよ、私」
P「え、即決? マジか、ならすぐ先方に連絡するわ! まだ先の話になるんだけど、宮川大輔さんと一緒に水戸市で行われる納豆早食い世界大会に参加な!」
凛「うん……!」
凛「……えっ」
楓「Never say never、ねばねばー……ふふ」
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◆以下、おまけ(小ネタ)になります。
元スレに貼られていた画像
元スレ
城島「ぐっさん、高垣楓ちゃんって知っとる?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1443005777/
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コメント一覧 (66)
-
- 2015年09月23日 22:26
- このあととときんが納豆風呂に入ります
-
- 2015年09月23日 22:28
- ちょっとわかりたくない世界かなーって
-
- 2015年09月23日 22:35
- これが噂の納豆Pか
TOKIOの再現度といい 納豆の製造工程といい、思いの外ガチで笑った。お腹空いた
-
- 2015年09月23日 22:39
- どっちもアイドルなはずなのにTOKIOからアイドル臭がして来ないw
-
- 2015年09月23日 22:40
- 結局藁つことるやん!
この最初の発想よりいつのまにかスケールダウンしちゃってるあたり、鉄腕っぽい
-
- 2015年09月23日 22:42
- 初めて、食べたくなる納豆(料理?)が出て来た!!というか、是が非でも食べたい!!!!高垣納豆!!!!
-
- 2015年09月23日 22:47
- ※1
押さえつける役はモモk…げふんげふん…しまむーですね
-
- 2015年09月23日 22:49
- 長瀬「すげぇ! 本物のアイドルだ!」
楓「今日はよろしくお願いします」
長瀬「こっ、こちらこそよろしくお願いします!」
松岡「よろしくお願いします……お前、何緊張してんだよ」
長瀬「いや、目の前にアイドルがいたら緊張するでしょ!」
松岡「俺らは何もんだよ」
長瀬「開拓者」
ここらへんほんますこ
-
- 2015年09月23日 22:51
- 楓さんじゃなくて幸子とか前川さんとかポジティブパッションとか出ても違和感がないな
-
- 2015年09月23日 22:54
- 提督業もやってる彼等が346 とクロスがないのが寧ろ不思議だった。
-
- 2015年09月23日 22:57
- やっぱTOKIOって神だわ
-
- 2015年09月23日 22:58
- 発想の源は狂ってるけどそこを除けばまともだったように思える
-
- 2015年09月23日 23:00
- 》事務所の予定表に島って書かれるアイドルはいねーよな
予定表に空とか深海とか書かれるアイドルなら・・(後はお城のようなホテルとか)
-
- 2015年09月23日 23:09
- なお、凛ちゃんはこの後温泉同好会にも出演する模様
-
- 2015年09月23日 23:10
- 最初から最後まで納豆だったのに納豆Pと気付かなかった
-
- 2015年09月23日 23:26
- 脳内再生が酷過ぎるレベルで余裕だった
訴訟も辞さない
-
- 2015年09月23日 23:26
- 長瀬「すげぇ! 本物のアイドルだ!」
草
-
- 2015年09月23日 23:26
- TOKIOの安定感はすごいな
モバマスのアイドルの趣味活動に対応できそう
-
- 2015年09月23日 23:33
- 髪から作った醤油なら使いたい
-
- 2015年09月23日 23:34
- TOKIO今日はミュージシャンやってたような
-
- 2015年09月23日 23:39
- 温度管理に茜を連れて来る事が自然に受け入れられているw
-
- 2015年09月23日 23:42
- マジキチな発想からの良質なSS
-
- 2015年09月23日 23:48
- 内容もオチもほんとは幸子や菜々やみくにゃんに相応しい仕事だと思った。
-
- 2015年09月24日 00:00
- 納豆の女神で草
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- 2015年09月24日 00:02
- おかしい……独身のイケメンアイドルと美人アイドルが共演してるのに
全く可能性を感じない……
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- 2015年09月24日 00:07
- いや~シルバーウィークの終わりにいいもん読ませてもらったわ。
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- 2015年09月24日 00:09
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「納豆」「響」「CM」
何故かこの単語が思い浮かんだ
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- 2015年09月24日 00:09
- 発想がおかしい
実行しようとするのがおかしい
仕事を受けるのもおかしい
保温工程もおかしい
まず発想がおかしい
今の僕には理解出来ない(誉め言葉)
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- 2015年09月24日 00:20
- 金色のガッシュ!のパティも納豆だったな
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- 2015年09月24日 00:26
- ジャニカテが一つ除いてリーダーのセリフで始まってて草
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- 2015年09月24日 00:35
- >>14
親方に投げられるしぶりん想像して吹いた
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- 2015年09月24日 00:43
- どんだけ納豆好きやねんこの人
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- 2015年09月24日 00:44
- 納豆Pでしたかぁ、タグが変わるだけで、気付かないもんなんですねぇ。
従前、デレマスタグに分類されてた連作なのに、先入観って奴は、ホント怖い物で。
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- 2015年09月24日 01:27
- 納豆の悪臭は公害レベルw
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- 2015年09月24日 01:50
- TOKIOがモバゲする話かと思った
彼らもアイドルでしたね…
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- 2015年09月24日 01:54
- 脳内再生余裕とはこのことやなぁ
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- 2015年09月24日 02:14
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オッドジョブで俺の腹筋は崩壊した
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- 2015年09月24日 02:19
- 開拓者、のくだりで夜中に変な声でてしもうたわ
やっぱりTOKIOは最高やな
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- 2015年09月24日 02:37
- 唐突なラブノベルスで草
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- 2015年09月24日 03:27
- 最近食べてないな納豆
食べねばねーばねーばねばぎぶあぷ
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- 2015年09月24日 04:06
- 開拓者で草
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- 2015年09月24日 04:12
- 髪型的にはさとみんのが楓さんより適役かと思った
あ、SSは面白かったです
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- 2015年09月24日 04:18
- しれっと馴染んでる楓さんかわいい
楓納豆食べたい
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- 2015年09月24日 06:19
- ※35
TOKIOはドリランドだからやるとしてもグリマスだな
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- 2015年09月24日 07:20
- 普通に話として面白いから困るんだよなぁ
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- 2015年09月24日 07:22
- バカなことを大真面目にやるとこんなに面白いんだな
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- 2015年09月24日 07:26
- 駄目だこれw
爆笑したわww
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- 2015年09月24日 08:27
- 元モデル
オッドアイ
駄洒落
酒
納豆菌 ←New!
どんだけ属性がつけばいいんですかね・・・(歓喜)
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- 2015年09月24日 10:40
- 藁納豆の製作は村で経験してんだぜ
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- 2015年09月24日 12:20
- 高垣納豆、市場に出したら二桁万円つくでこれ
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- 2015年09月24日 12:37
- TOKIOだから許せる、というより微笑ましいからもっとやれという気持ちになるのは何故だろう
…開拓者だからだな
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- 2015年09月24日 16:13
- 楓さん、それ他所のスクールアイドルの曲や。
アイドルの髪で作った納豆をオッサン達が食らう絵面とか冷静に考えなくてもド変態プレイなのにふつうに面白かったから困るな。
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- 2015年09月24日 16:24
- 妙齢の女性、それもトップアイドルの髪の毛で納豆を作るとかいう意味の分からない状況なのに、
TOKIOと楓さんならなんとかしてくれるだろうという謎の安心感
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- 2015年09月24日 17:18
- 納豆臭いが蔑称じゃなくなる可能性が微レ存
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- 2015年09月24日 19:02
- 何がアレって脳内再生余裕というね
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- 2015年09月24日 20:02
- 俺もハガレンの4コマ思い出したわ懐かしいな... SSもすげえ面白かった 開拓者のくだりは草不可避
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- 2015年09月25日 19:32
- 藁納豆ってあの独特の納豆臭さがほとんどなくて藁の臭いしかしてこないらしいから髪に挟んでおいても大丈夫だね!
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- 2015年09月25日 21:15
- >>城島「ゴリラやろうなぁ」
リーダーなんj民なん?
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- 2015年09月29日 04:03
- ※58
彡(^)(^)「ちゃうで。そこは「ゴリラやろなぁ」って言うとこや」
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- 2015年10月02日 21:56
- そこは楓さんシャンプーの匂いがする~だろ
さとみんもだけど奈緒のもじゃもじゃもよさそう
にこ外して楓さん入れた歌上手トリオのBibiとか見たい
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- 2016年01月15日 22:19
- 髪の毛に納豆菌増殖したら酒蔵に入れないね楓さん
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- 2017年11月15日 10:13
- 言い値で買う
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- 2018年05月05日 09:07
- この後ぐっさんがあんなことになってしまうとは誰も想像がつかないのであった…
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- 2018年05月06日 23:25
- ↑www
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- 2018年05月06日 23:33
- この後自宅に呼んだのかな?
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- 2018年05月29日 19:56
- 自宅じゃなくて衣裳部屋だゾ