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一方通行「家がないだァ?」 垣根「お前のせいだよ!」

3: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/20(日) 23:08:04.22 ID:ZsIybmDL0

一方通行「俺この家出て行くわ」

番外個体「えっ」

打ち止め「ど、どうしていきなりってミサカはミサカはびっくりしつつ尋ねてみたり」

黄泉川「ここを出たら住む場所がないじゃんよ」

一方通行「住む場所だァ? 無いなら作ればいいだろォがァ!!」グォッ

芳川「頭がおかしくなってしまったのかしら」

一方通行「あァ!? ホームレスさンに謝れ芳川ァァァ!! アイツらはこんな暖房冷房効いた裕福な暮らししてねンだよ!
寒さ暑さ凌ぐ為に工夫して自分で家作ってンだ! ダンボールと新聞紙馬鹿にすンじゃねェぞォォォ!!」

黄泉川「いきなり何の話じゃん」

番外個体・打ち止め「「……」」

芳川「あなたたち、彼の言動に何か心当たりがあるのかしら?」

打ち止め「いやぁ……、話すと長くなるからミサカはミサカは要約して経緯を説明してみる」



4: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/20(日) 23:08:47.37 ID:ZsIybmDL0

昨日の夜

打ち止め『ホームレスの人ってみんな思いやりがあって優しいねってミサカはミサカのホームレスに対するイメージが変わったことを報告してみる!』

一方通行『あァ? ドラマとか漫画ってのは全部誰かが作ったストーリーなンだよ。 現実がこうだとは限ンねェぞ』

打ち止め『むぅっ、そうやってまたミサカの夢を壊すんだねってミサカはミサカはぶーたれてみたり』ブー

番外個体『第一位だって居候の身だし、ホームレスみたいなもんなんじゃないの? ぎゃは』

一方通行『そンなら黄泉川以外全員が当てはまンなァ』

打ち止め『まぁまぁそれくらいにして、いい場面なんだからみんなで観ようよってミサカはミサカはテレビの音量を上げてみる!』ピッ

一方通行『ったく、ホームレスなンざほっときゃいいのによォ……』



5: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/20(日) 23:09:56.49 ID:ZsIybmDL0

ホームレスA「やめろ!俺たちの家を壊すな!」

チンピラ「家だとォ? このダンボールの山がかァ? あはぎゃは!」ゲシゲシ

ホームレスA「くそっ……酷すぎる……」

チンピラ「酷いだとォ? 俺ァ善意でゴミの片付けやってンだぜェ?」

ホームレスB「ふざけんじゃねーよ!」ドンッ

チンピラ「あァ?」

ホームレスB「お前にはゴミに見えるかもしれねえ……、だけど俺たちにとっては大事な家なんだよ!
このダンボールひとつひとつにだって価値があるんだ!
なんだってお前みたいな人間にゴミ呼ばわりされなくちゃらねえんだよ!!」

チンピラ「オマエ……面白ェな」

ホームレスB「いいぜ……お前が俺たちの家をまだゴミだと言うのなら……
まずはその腐った常識を捻り潰す!!」

チンピラ「ぐはァァァっ!!」バタッ



6: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/20(日) 23:11:14.98 ID:ZsIybmDL0

一方通行『…………』キラキラ

打ち止め『今週もホームレスのお兄さんかっこよかったなーって
おーいどうしちゃったの?ってミサカはミサカはなんだか
目が輝いているあなたに話しかけてみる』

番外個体『……もしかしてさっきのドラマに感化されちゃったとか? あは、ウケる』

一方通行『……俺ァ、ホームレスさンに対して酷い事を言っちまった。
あんな辛い目に遭ってるなンて知らなかった』

番外個体『ぎゃは☆ マジで感化されてんの? あれぇ?
ドラマは作り話だって言ってたのは誰だったっけぇ?』

一方通行『そうだ! 俺がホームレスさンを救ってやりゃァいい話じゃねェか!!
クカカ、いいねェ最ッ高だねェ、なンで今まで気づかなかったのか不思議なくらいだぜェ!!』




打ち止め「……って感じだったんだけどってミサカはミサカは説明を終えてみる」

番外個体「あれマジだったの? ミサカ、お酒でも入ってるのかと思ってたんだけど」

黄泉川「未成年にお酒はだめじゃんよ」



7: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/20(日) 23:12:41.94 ID:ZsIybmDL0

芳川「じゃあ彼はここを出てホームレスにでもなるつもりなのかしら」

黄泉川「いくらなんでもそれは無いと思うじゃん」

一方通行「おい」

打ち止め「なあにってミサカはミサカは耳を傾けてみる」

一方通行「思ったんだけどよォ、ホームレスってのは家が無い人って意味だよなァ?」

黄泉川「まあ、直訳すればそうなるじゃん」

一方通行「けどよォ、ホームレスさン達は自分で作ったダンボールの家があるンだぜ?
ならそれはホームレスじゃねェよな?」

芳川「ちょっと何を言っているのかわからないわ」

番外個体「元々沸いてる頭が蒸発してるみたいだね、ひゃひゃひゃ」

打ち止め「家と認識できる基準がかなり下がってるんだよってミサカはミサカは分析してみる」

一方通行「だァァ!! もォいい! 俺ァ学園都市中のホームレスさン達に
救いの手を差し伸べるって決めたンだ! ここに居てもしょうがねェ。 じゃあなァ」



8: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/20(日) 23:14:03.08 ID:ZsIybmDL0

黄泉川「……」

芳川「……」

打ち止め「……」

番外個体「……あのさ」

芳川「大丈夫。 みんな同じことを考えているわ」

打ち止め「あの人はテンションが上がると単純なんだよってミサカはミサカは指摘してみる」

黄泉川「本当じゃんよ……それに言ってること滅茶苦茶だったじゃん」


一方通行は気づいていなかった。ここは学園都市。
人口の半数以上は学生だ。学生は基本的に所属している学校の寮に住むことになっている。
そして大人はほとんどが研究者か教師だろう。
研究者は住み込みが多いだろうし、教師も専用のマンションがある。
つまり、学園都市で家が無いという状況に陥る人間は万に一人もいない。
いるわけがないのだ。

所詮、ドラマは幻想の映像化に過ぎない、ということだった。



9: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/20(日) 23:15:10.53 ID:ZsIybmDL0

一方通行「勢い余って出てきちまったが……具体的に何をするのか全く考えてねェンだよな。
まァなんとかなるか。 とりあえずホームレスさンを見つけねェと何も始まらねェ」


カツカツ キョロキョロ

カツカツカツカツ キョロキョロキョロ

カツカツカツカツカツカツ キョロキョロキョロキョロ



<ナンカキョロキョロシテルオニイチャンイルヨー
<ミチャイケマセン



一方通行「結構歩いたけどホームレスさンってなァいねェもンだなァ。
恥ずかしがり屋さンなのかァ? あのドラマ見る限りだと結構いたように見えたんだけどよォ」

一方通行(それにしてもあの最後に出てきたホームレスさンはただものじゃねェ。
ヒーロー臭がプンプンしてやがった。 決め台詞かっこよかったしなァ)

一方通行「……」

一方通行「そ……その腐った常識を捻り潰す!」クアッ

海原「何してるんですか?」

一方通行「うわァァァァァァァァ!!!!!!」



10: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/20(日) 23:15:57.99 ID:ZsIybmDL0

一方通行「消えたい死にたいもういやだ……」ブツブツ

海原「何をそんなに落ち込んでるんですか、その腐った常識を捻り潰しますよ?」ニコッ

一方通行「うわァァァァァあああン!!!!」

海原「まあまあ落ち着いて(笑)」

一方通行「落ち着けるかァァァ!!! テメェもいちいち人の黒歴史
ほじくり返してンじゃねェよォォォォ!!」

海原「その腐った常識を捻り潰す(笑)」

一方通行「うァァァァァ!!!」



海原「はいすみません調子に乗りすぎましたごめんなさい許してください」ドゲザ

一方通行「次俺の癪に障ったらテメェのストーキング行為を赤裸々に
第三位に語るからな。 そりゃもうドン引きじゃ済まないくらいに」



11: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/20(日) 23:16:29.63 ID:ZsIybmDL0

海原「そんな、あんまりですよ!」

一方通行「おォ? 適当に言ってみただけなンだが、マジでストーキングしてやがンのかァ?
自分で墓穴掘っちまったなァ、ぎゃはは」

海原「カマかけたんですか!? 酷いです!」

一方通行「テメェよりはマシだと思ってるけどなァ」

海原「まさかとは思いますが貴方……僕の後をストーキン」

一方通行「してねェよ、きめェこと言うな」

海原「ですよね、そんな恐ろしい……」ホッ

一方通行「それテメェが言える台詞じゃねェだろ」

海原「なん……ですって……!?」

一方通行(何コイツ)



12: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/20(日) 23:16:58.18 ID:ZsIybmDL0

海原「そういえばここで何をなさってたんですか?」

一方通行「あァ? ホームレスさン探しだ」

海原「……え?」

一方通行「聞こえなかったかァ? ホームレスさン探しだ」

海原「いや聞こえましたけど、なんでまたそんな事を」

一方通行「『そンなこと』? オマエ今『そンなこと』っつったか」

海原「え、ああ、言ったような……」

一方通行「ふざけてンのかテメェェェァァァ!!! 今すぐ謝れ!!
世界中のホームレスさン達に謝れェェェ!!」

海原(ええ…!? どういうことなの)



13: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/20(日) 23:17:34.03 ID:ZsIybmDL0

一方通行「っつーワケでェ、俺は学園都市にいるホームレスさン
だけでも助けてやりてェンだ」

海原「はい」ボロボロ

海原(昨日のドラマのホームレスヒーローに感化されたんですね)

一方通行「名づけて『ホームレスさン救出大作戦』だなァ」

海原(ネーミングセンス皆無ですね)

一方通行「あ、そういえば家出してきたンだったな……どォしよう」

海原「帰ればいいじゃないですか」

一方通行「それは駄目だ。 ホームレスさン達は自分で
家を作ってンだ。 家が無ェなら作る」

海原「それだと貴方もホームレスですよね」

一方通行「えっ」

海原「えっ」

一方通行「……」

海原「……」

海原(この人何が目的なんだろう)



14: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/20(日) 23:18:11.58 ID:ZsIybmDL0

一方通行「……あれ? そもそも俺の目的はなンだ?
ホームレスになることじゃねェよな?ホームレスさンを救出することだよな?
……それだと家出てくる必要なくねェ?」

海原「そうですね(むしろ何で家出した)」

一方通行「……」

海原「……」

一方通行「いや、今更戻れねェしなァ……」

海原「プライド(笑)ですか」

一方通行「……海原ァ」

海原「すみません」

一方通行「俺すげェいいこと思いついたわ」



15: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/20(日) 23:18:47.74 ID:ZsIybmDL0

グループの隠れ家

一方通行「うォ、予想以上にほこりだらけ……」

海原「残っていて良かったですね。 暗部が解散したから撤去されているものだとばかり」

一方通行「アパートの方は潰れてたけどなァ。 まァ一戸建ての方が
広いし大人数でも大丈夫だろ」

海原「大人数、ですか?」

一方通行「あァ。 ホームレスさンを俺が養ってやるンだよ」

海原「また随分ぶっ飛んだ発言ですね」

一方通行「俺の家にもなるし一石二鳥。 生憎金は腐るほどあるからなァ。
借金もチャラになったし」

海原「まあ、いい考えだと思いますよ。 一つ問題点がありますけどね」

一方通行「ンだァ? 言ってみろ」

海原「ここが学園都市だということですよ」



16: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/20(日) 23:19:37.22 ID:ZsIybmDL0

一方通行「あァ? だから何だってンだ?」

海原「わからないんですか? ここは学生の街ですよ?
みんな寮が与えられてるんです。教職員たちもマンションがあるし、
ホームレスがいるわけがないんですよ」

一方通行「……え?」

海原「夢を壊すようで申し訳ないんですけど、貴方のやっていることは
全くの無駄ですね。 ここまで付き合っておいてなんですけど」

一方通行「ホームレスさンがいない……だとォ?」

海原「イエス」

一方通行「あ……あは、そ……そりゃァ、イイことじゃねェか!! ぎゃは、
みンなちゃンと屋根のある部屋に住めてるなンて幸せだなァオイ、
…………チクショォォォォ!!!」

海原「……」

一方通行「……いいンだ、所詮幻想だったって事だなァ……。
おかげで目が覚め……」

海原「いえ、幻想では終わらせませんよ」

一方通行「あァ? 何言ってンだ。 学園都市にホームレスさンなンて……」

海原「確かにいませんよ。 表の住人でしたらね」

一方通行「表……? まさか」

海原「ええ、いるんですよ。 裏の世界には」



17: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/20(日) 23:20:02.00 ID:ZsIybmDL0

海原「お願いします住まわせてください僕家がないんです」ドゲザ

一方通行「は……ァァァァああ!?」

海原「……実はさっき、ショチトルに家を追い出されてしまって住む場所がないんです」

一方通行「ってことは……オマエはホームレスさンなのかァ?」

海原「はい」

一方通行「家が無くて困ってやがンのかァ?」

海原「はい。 できれば、ここに住まわせて頂きたいのですが」

一方通行「……ォ」

海原「?」

一方通行「お……おォォォ!! まかせろォォォォォ!!」キラキラ

海原(やった、助かった)


こうして、一方通行のホームレスさン救出大作戦は海原の入居によって幕を開けた。



39: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/21(月) 16:11:42.28 ID:x1ljWl2B0

一方通行「住むっつったのはイイけどよォ、
この状態じゃ暮らせる気が全くしねェわ」

海原「そうですね……、まずは掃除からでしょうか」

一方通行「おゥ、がんばれよ」

海原「何言ってるんですか、貴方もやるんですよ」

一方通行「いや、俺家主だしィ?」

海原「だから何ですか」

一方通行「少しは家主を労われクソ野郎」

海原「住めるような状態になってから言ってください」



40: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/21(月) 16:12:35.20 ID:x1ljWl2B0

一方通行「分かった分かったよ分かりましたァ!
こんなホコリはなァ、風で適当にぶっ飛ばせばいいンだよォォ!!」カチッ


ビュォォォォォオッ!!!!

ドーンッ ガッシャーン!!! パリィィィン!!


海原「……」

一方通行「……」

海原「……」

一方通行「……ごめン」シュン



42: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/21(月) 16:13:44.99 ID:x1ljWl2B0

一方通行「ってェか、電気も水も通ってねェしよ」

海原「ああ、随分放置してましたし、止まったのかも
しれないですね……」

一方通行「まだ昼間だから電気はともかく、
水がねェンじゃ掃除できねェだろ」

海原「そうですね、どうしましょう」

一方通行「これはあれかァ? なンかセンター的なとこに
申し込み的なことをするのかァ?」

海原「まあ、普通はそうなんですけど、ここは元々
グループの隠れ家ですし、一般のものと繋がっているとは
少々考えにくいですね」

一方通行「ンじゃ、俺がベクトル操作して強制的に
引っ張り出すってェのはどォだ?」



43: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/21(月) 16:14:26.67 ID:x1ljWl2B0

海原「できるんですか?」

一方通行「できンじゃね?」

海原「随分アバウトな」

一方通行「できるに決まってンだろォ!!!!

海原「いきなり大声出さないでくださいよ」

一方通行「あ、悪ィ」

海原「鼓膜破れましたよ」

一方通行「おめでとォォォォ!!!!!」パチパチ

海原「……掃除しましょうか」



44: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/21(月) 16:15:02.45 ID:x1ljWl2B0

海原「本当に電気と水が通るとは思いませんでした」

一方通行「俺をナメて貰っちゃァ困る」

海原「いや、自分にそういう趣味はないので……」

一方通行「そっちじゃねェよ!!!!」

海原「ほら、掃除するから窓開けてください」

一方通行「うわァ何コイツマジでムカつくわァ……あ」

海原「? どうしました?」

一方通行「いや、……窓開けようと思ったンだけどよォ……」

一方通行「さっきの風で全部割れたンだった」

海原「」



45: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/21(月) 16:15:32.28 ID:x1ljWl2B0

海原「それは、要するにあれですか」

一方通行「あ?」

海原「暖房をしても一向に部屋が暖まらない、と」

一方通行「まァ、風通し抜群だからなァ」

海原「そんなの凍死しますよ! こんな真冬……
でもないですけどまだ雪降ってるし」

一方通行「……なにアホみてェな事ぬかしてやがンだァァァ!!!」グォォォ

海原「ええっ!?」

一方通行「屋根のある空間に住めるだけありがたいと
思いやがれこのクソったれがァァァ!!!! ホームレスさン達は
もっと寒くてひもじィ思いしてンだよォォ!! ダンボールと新聞紙で
寒さ凌いでンだよォォォォ!!!!」

一方通行「ハッ、ダンボール! そォか、ダンボールを
窓ガラスの代わりにすればイイじゃねェか!!」ピコーン

海原(もう手が付けられない)



46: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/21(月) 16:16:04.67 ID:x1ljWl2B0

一方通行「これでもう寒くねェ!!」

海原「まあ、確かに風通しはなくなりましたけど」

一方通行「なンだよ、まだなンかあンのかァ?」

海原「いや、自分は一方通行さんに『窓開けて』
と言ったはずなんですが」

一方通行「」

海原「折角ダンボールを貼ってくれたところ言いにくいのですが、
風通しよくないと掃除ができな……」

一方通行「うわァァァァン!! 助けてホームレスさァァァァン!!」ビェェェン

海原(一応自分もホームレスなんですけど)



47: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/21(月) 16:16:34.29 ID:x1ljWl2B0

一方通行「さみィ……」ガクブル

海原「掃除が終わったらダンボール貼って休憩にしましょう」

一方通行「俺もう動けねェ……」ガクブル

海原「とりあえずリビングですね、自分が掃くので
貴方はこの雑巾で拭いてください」

一方通行「水、つめてェ」ジャブッ

海原「あたりまえじゃないですか」サッサッ

一方通行「あー、さみィだりィもォいやだァ」フキフキ

海原(このペースだと当分終わらなそうですね……)


ピーンポーン


番外個体「やっほう、第一位。 からかいにきたよ」

打ち止め「おじゃましまーす! って
ミサカはミサカは元気よくあいさつしてみる!」



48: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/21(月) 16:17:31.68 ID:x1ljWl2B0

一方通行「オマエら遅ェンだよ」フキフキ

打ち止め「これでも結構急いできたんだから! って
ミサカはミサカは長い距離歩いて疲れたことを隠してみたり」エッヘン

一方通行「それ隠せてねェからな」

番外個体「それにしてもきったないねえ。 いきなり呼んで何?
ホームレスうんぬんはどうしたのさ?」

一方通行「俺がここでホームレスさンを養うことにしたンだよ」

番外個体(えっ、ホームレスなんていないはずじゃ……)

番外個体「まさかあなたの後ろの奇妙な人がホームレス?」

一方通行「あァ?」チラッ

海原「チ……チイサイミサカサントオオキイミサカサン……ミサカハーレム……ダトォ!?」ブツブツ

一方通行(やべェ忘れてた)



49: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/21(月) 16:18:01.20 ID:x1ljWl2B0

海原「はっ、はじめまして! 貴方が噂に聞くミサカさん!
話は一方通行さんから聞いています!」フーフー

一方通行「いや、話してねェけど」

海原「え、あ、いや、小さいほうのミサカさんの話なら聞いたことありますよ!
こちらは……お姉さん的な感じでしょうか!?」フーフー

番外個体「いや、ミサカはどっちかっていうと妹かな」

打ち止め「そうだよ! ミサカの方が上司なんだから! って
ミサカはミサカは自身の有能っぷりをひけらかしてみたり!」エッヘン

海原「よくわからないですけど、ミサカという固有名詞を持つ方に
悪い人はいないんです! どうですか、これから一緒にご飯でも」フーフー

一方通行「ふざけンな。 今は掃除だろォが。
コイツらも掃除手伝わせるために呼んだンだからよ」

番外個体「え、ミサカ掃除とかめんどくさいんだけど」

一方通行「イイからやれよ(人数居た方がサボれるしなァ)」

打ち止め「ミサカはお掃除するよ! って
ミサカはミサカはできる女をアピールしてみたり!」エッヘン

海原「くああああ! ミサカハーレムゥゥゥゥ!!」フンガッフンガッ

一方通行「オマエさっきから鼻息うぜェ」



50: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/21(月) 16:18:31.18 ID:x1ljWl2B0

一方通行「オマエらなるべくあの変態の半径30メートル以内
には近づかねェよォに努力しろ」コソコソ

打ち止め「それだとミサカたちはおうちの中に入れないよって
ミサカはミサカは計算してみる」コソコソ

一方通行「ほんともう家から出るくれェの勢いでアイツには
近づくな。 じゃねェとオマエらの貞操が危うい」コソコソ

番外個体「何? ちびっこだけじゃなくてミサカの心配も
してくれてんのお? 第一位やっさしーい☆ ぎゃは」コソコソ


海原(一方通行さん……あんなにミサカさん達に
顔を近づけて一体何を……!?)ゴゴゴゴゴ


一方通行「ほらもォ既にアイツの視線とオーラがやべェ。
アイツは遺伝子レベルでオマエらに付きまとってくンぞ」コソコソ

番外個体「なにそれこわい」コソコソ

打ち止め「貞操って何? ってミサカはミサカは疑問に思ってみる」コソコソ

一方通行「ガキは余計な詮索してねェで黙って言うこと聞いてろ」コソコソ



61: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/22(火) 18:45:31.39 ID:b3874Gkc0

一方通行「ガキ共はキッチンと風呂場の掃除だ」

番外個体「じゃあ、分担しようよ」

打ち止め「ミサカはお風呂掃除やりたーい! って
ミサカはミサカの希望を言ってみる!」

一方通行「ざけンな! 滑って転んだら危ねェだろォが!」グォォ

番外個体「でもちびっこの身長じゃあキッチンには届かないし」

一方通行「分担しねェで一緒にやれって言ってンだよ!」

打ち止め「そんなに過保護にしてもらわなくてもミサカは
お風呂掃除くらいできるのにってミサカはミサカは
黄泉川のお手伝い経験を生かして掃除に取り掛かってみたり」

海原「それでは監督も含めて自分が一緒に」

一方通行「テメェはトイレとその他二部屋の掃除してろォ!
オマエ掃除が終わるまで絶対リビングに出てくンなよ!」

海原「ミサカさん達を見ないとモチベーションが上がらないのですが……」



62: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/22(火) 18:46:09.22 ID:b3874Gkc0

一方通行「……オイ、海原ちょっとこっちこい」

海原「何でしょう? ミサカさん達の連絡先でも
教えて頂けるのでしょうか?」

一方通行「オマエの頭どォなってンだ!? 断じて違ェからな!」

海原「そうですか、なら貴方に用はない」

一方通行(ガキ共呼ぶンじゃなかった)

海原「ミサカさーん! 自分も手伝いますよぉー」

一方通行「テメェふざけンなっつってンだろォが!
一旦俺の話に耳を傾けよう。 な、お願いしますホントに」タノム

海原「まったくしょうがないですね」ヤレヤレ

一方通行(オマエ何様なんだよォォォ!?)



63: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/22(火) 18:46:42.53 ID:b3874Gkc0

一方通行「いいか良く聞け。 オマエにトイレと
二部屋を任せたのには理由があンだよ」


海原「ミサカさん達から自分を遠ざけるためでしょう」

一方通行「あァ……って違ェ! いや違わないけど違ェ!
……オマエがよォ、一人でトイレ含め三部屋も綺麗に掃除
できたらガキ共がかなりびっくりすると思うンだよなァー」

海原「!!」

一方通行「もしかしたら頭なでて褒めてくれるかもしれ」

海原「任せてください、自分頑張ります」フフン

一方通行(何コイツちょろすぎンだろ)

海原「そうと決まれば自分はまずトイレ掃除から
取り掛かるとしましょうか」

海原(……ハッ! トイレはミサカさん達も使うから滅茶苦茶念入りに
掃除しないとミサカさん達が不衛生に! 待ってて下さいミサカさん!
貴方達の健康は自分の手に委ねられています!!」ダダダッ

一方通行(……途中から全部聞こえてたンですけど)トリハダ



64: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/22(火) 18:47:31.35 ID:b3874Gkc0

一方通行(まァ、とりあえずこれで海原をガキ共の近くに置くことは避けられた。
それにアイツの事だからトイレと二部屋はかなり綺麗にすンだろ)

一方通行「となると俺は必然的にリビングの掃除か(サボれねェな……)」

打ち止め「うわーん! 袖に泡がついちゃったよー! って
ミサカはミサカは現状報告しながらあなたに向かって
走っていってみるーー!!」ダッ

一方通行「オイ待てクソガキ窓際走ンじゃねェ!!
ガラスの破片が散らばってンだよ危ねェだろうがァァァァ!!!」

打ち止め「うひゃあ!? 透明で鋭利な破片たちが
ミサカの行く手を阻んでいる!てミサカはミサカは
これじゃあなたのところに行けないよーっ!」

一方通行「なンか用事あンなら窓際通らねェで
反対側通ってこいよォ!」



番外個体「」ゴシゴシ

番外個体(……ミサカも構って欲しいとか思ってないし)ゴシゴシ



65: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/22(火) 18:48:42.35 ID:b3874Gkc0

一方通行「ったくよォ、掃除が完璧に終わってから
持ち場を離れやがれってンだ」

打ち止め「ごめんなさいってミサカはミサカは謝ってみる」シュン

一方通行「オラ、分かったら掃除に戻れ」

打ち止め「はーいってミサカはミサカはお風呂場にダッシュ!!」ダッ

一方通行「だから走ンなっつってンだろォォォ!!!」グォッ

番外個体「……あーっ!! ミ、ミサカも服に泡が付いちゃったー!!」ダダダッ

打ち止め「いてっ!」ドン

番外個体「うわっ!」バタッ

一方通行「もォォォ!! なンで静かに掃除できねェンだよ
オマエらはァァァァ!!!!」




<ナンデシズカニソウジデキネェンダヨオマエラハァァァ


海原「……楽しそうですね」ゴシゴシ



66: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/22(火) 18:49:20.90 ID:b3874Gkc0

一方通行「あー、掃除ってなァだりィわ」フキフキ

一方通行(リビングはさっき俺が派手に散らかしちまったから
いろんなもンが壊れてやがるしよォ……)フキフキ

一方通行「テレビとヒーターはねェと困るよなァ……」フキフキ

番外個体「あっそういえばさ」

一方通行「あァ? オマエ風呂場は終わったのかァ?」

番外個体「終わったよ。 今はキッチンの方掃除してる。
一応一通りの家電は揃ってるみたいなんだけど」

一方通行「そォか……。 ンじゃ、俺が壊しちまった
テレビとヒーター以外は買わなくて大丈夫か」

番外個体「んでさ、これ持ってきたの忘れてたんだよね」ドサッ

一方通行「……オイオイ何の冗談だこりゃァ? 炊飯器二台も
いらないンですけどォ? ってか家電揃ってるってことは
ここにも一台炊飯器あンだろ」

番外個体「想定外。 黄泉川が持ってけってうるさかったしさ。
炊飯器三台あれば料理できないあなたでもたくさんご飯食べられるよ」ギャハ



67: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/22(火) 18:49:47.77 ID:b3874Gkc0

一方通行「炭水化物のみで生活しろということか」フキフキ

番外個体「だって冷蔵庫の中空っぽだし」

一方通行「いや、それくらい知ってるけどよ。
そもそも米もねェから炊飯器あってもしょうがねェな」フキフキ

番外個体「じゃ、じゃあ、……ミサカが一緒に買い物行ってあげようか!?」モジモジ

一方通行「あァ? 言われなくても掃除終わったら行くつもりだ。
オマエらに荷物持ちしてもらうからな」フキフキ

番外個体「えっ、あ、……そーだよね!! しょ、しょうがないから
ミサカも付き合ってあげるけど!? このミサカが荷物持って
やるんだから感謝するんだね! ぎゃは☆」

一方通行(俺杖ついてンだけどなァ)

打ち止め「番外個体―っ! 上のほうミサカじゃ届かないよーって
ミサカはミサカは助っ人を要求してみたりー」ヒョイッヒョイッ



68: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/22(火) 18:50:31.51 ID:b3874Gkc0

一方通行「ゴミとかいらねェもンあったらここら辺に置いとけ」

打ち止め「キッチンから結構ゴミ出てきたよ! って
ミサカはミサカはあなたの側に置いてみたり」ドサッ

番外個体「そのゴミどーすんの?」

一方通行「ベクトル操作で圧縮すンだよ」カチッ

打ち止め「おおーっ! すごくコンパクトになったね! って
ミサカはミサカはあなたの能力の応用性に改めてびっくりしてみたり」オーッ

海原「掃除終わりましたよおぐはっ!!」ガシッ

一方通行「おォ、でっけェゴミも出てくるもンだなァ、
圧縮のしがいがあるわァ」ニヤ

海原「来て早々にそれはないと思うんですけど!!」

一方通行「圧縮圧縮ゥ」


番外個体「……ねえ、あの笑顔が妙に清々しい人どう思う?」コソコソ

打ち止め「うーん、いい人っぽいんだけど、なんだか
体が勝手に逃げちゃうかもってミサカはミサカは
危機管理能力が働いてることに疑問を抱いてみたり」コソコソ

番外個体「清々しいけどなんかどす黒いよね」コソコソ



69: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/22(火) 18:51:02.75 ID:b3874Gkc0

海原「ついでに廊下も掃除してきましたよ」フフン

一方通行「あァ、廊下忘れてたわ」

番外個体「じゃあ残りはリビングだけ?」

打ち止め「あなたはずっとリビングに居たのに
一番掃除が進んでいないのは何故? って
ミサカはミサカはあなたのサボりっぷりを注意してみる!」

一方通行「ゴミの圧縮してただろォが!」プンスカ

海原「それに比べて自分はかなりのスペースを
掃除しましたよ」エッヘン

一方通行「そォだなァ」ウン

番外個体「そうだね……」ハッ

海原「」ジーーー

海原(さあ!褒めて!なでて!)キラキラ

番外個体「……」

打ち止め「……」

海原(……照れてるんでしょうか)



70: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/22(火) 18:51:32.62 ID:b3874Gkc0

番外個体「……ささっとリビングも掃除しちゃおっか」

打ち止め「そっそうだね! ってミサカはミサカは奇妙なえがむぐっ!」

番外個体(それ以上先は心の中にしまっとけ!)コソコソ

番外個体「じゃ、じゃあさ、第一位はゴミの圧縮してよ!
ミサカ達が掃除するからさ!」

一方通行「悪ィ。 バッテリー無くなりそォだから充電するわ」イソイソ

打ち止め「大義名分を作って堂々とサボろうとしてる! って
ミサカはミサカはバッテリーが無いならしょうがないってあきらめてみたり」

一方通行「ここ、俺のテリトリーなァ。 入ってくンなよォ」ジュウデンチュウ

番外個体「自分の周りだけ掃除するとか小学生かよ、ひゃひゃ」ケラケラ

打ち止め「その例えはミサカには理解できないかもって
ミサカはミサカは小学校の知識が乏しいことを明かしてみる」

番外個体「適当に言ってみただけだよ」フキフキ



71: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/22(火) 18:51:58.89 ID:b3874Gkc0

一方通行「あー……」ジュウデンチュウ

打ち止め「充電中のあの人はいつも以上にだらけてるよねって
ミサカはミサカは観察してみたり」サッサッ

番外個体「充電してるときは通常モードよりも
演算力下がってるのかな」ガシャガシャ

打ち止め「その可能性もあるかも! って
ミサカはミサカは考えてみる!」サッサッ

海原「」フキフキ

一方通行「なンかねみィ……ふァ……」ジュウデンチュウ

番外個体「ちょっと、寝ないでよ。 もやしは体力が無くて
ほんと困るよね、ぎゃは☆」サッサッ

一方通行「ンだとコラァ!!もう一回言ってみろォォォォ!?」ジュウデンチュウ

打ち止め「もやしって単語にことごとく反応するあなたは見てて
かわいいかもってミサカはミサカはちょっとした親心を語ってみる」フキフキ

一方通行「ンァ……叫ンだらめまいがァ……」ジュウデンチュウ

番外個体「低血圧みたいな症状だよね」フキフキ

海原「」ジャボジャボ

海原(……完全に蚊帳の外ですね)シュン



78: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/23(水) 19:12:59.66 ID:ddLYr4UT0

―――
――


海原「一方通行さん、終わりましたよ」ユサユサ

一方通行「ふァ……? ン、寝ちまってたか……あ?」ジュウデンカンリョウ

打ち止め「」スースー

番外個体「」スースー

一方通行「なンでこいつら俺に寄りかかって寝てンだよ……」

海原「まったくもって羨ましい限りです」

一方通行「挟まれてるから動けねェじゃねェか……」

海原「自分が代わりましょうか?」

一方通行「全力で拒否する」キョヒッ

海原「そこまで必死にならなくてもいいじゃないですか」

一方通行「必死になるわボケ」



79: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/23(水) 19:13:42.30 ID:ddLYr4UT0

一方通行「よっと……」ソーッ

海原「起こさずに抜け出すなんて器用ですね。
……二人のミサカさんが寄り添って寝てると
なんだか微笑ましいです」ニコニコ

一方通行「やっとマシな言葉が出てきたなァ」

海原「何言ってるんですか。 自分はいつだって紳士です」

一方通行「どォ見ても変態だがな」

海原「そんな腐った常識は捻り潰しますけどね(笑)」

一方通行「オマエなンなの!? 俺になンか
恨みでもあンの!?」ウェェン

海原「恨みというか、……恨みですね」シミジミ

一方通行「意味深な言い方すンなよ気になるじゃねェか!」

海原「言ってみただけですよ」

一方通行(うがァァァァ!!!)



80: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/23(水) 19:14:27.72 ID:ddLYr4UT0

海原「これからどうするんですか?」ブルブル

一方通行「あァ……とりあえず休憩挟んで買い物だな。
食材と家電を揃えないと生活できねェ」

海原「ミサカさん達は起こさないんですか?」ブルブル

一方通行「後で起こす。 部屋に布団とかあったか?」

海原「押入れは何もなかったですよ」ブルブル

一方通行「じゃあ必要なのは食材とテレビとヒーターと寝具か」

海原「そうなりますね。 それにしても寒いのですが」ガクブル

一方通行「……あァ、ダンボール貼るの忘れてたな、よっこらせ」ヨイショ

海原「年寄りみたいですね(笑)」

一方通行「ンだとコラ!? こちとら杖付いてンだから
しょうがねェだろォが!」プンスカ

海原「冗談ですよ。 ダンボール貼るの自分も
手伝いますね。 よっこらせ」ヨイショ

一方通行「オマエ人の揚げ足担ぐの大好きだなァオイ!」



81: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/23(水) 19:15:12.27 ID:ddLYr4UT0

海原「さっきも思ってたんですけど、ダンボール貼ると
日光も凌いでしまいますよね」

一方通行「昼間なのに夜みてェだな」

海原「昼間から電気点けてたら電気代が凄いんじゃ
ないんですか?」

一方通行「あ? 契約してねェし請求とか来ねェだろ。
まァ、請求来たら払うけどな」

海原「さすがレベル5」スゲェ

一方通行「なァ、新聞紙とかねェ? 隙間風が
気になってしょうがねェわ」ヒューヒュー

海原「新聞紙はさっき全部捨ててしまいましたね。
自分のメモ帳ならありますけど……」ハイ

一方通行「……オマエ何でこンな可愛らしいメモ帳
携帯してンの? そォいう趣味が?」ゾワッ

海原「あっ、いえ、それはショチトルからの
誕生日プレゼントでして……」アセアセ

一方通行「ショチトルだァ? オマエそれさっきも
言ってたな。 アイツだろ? 前に暗部にいたヤツ」

海原「まあ、そうなんですけ、ど……ぐすっ」ポロポロ

一方通行「えっ」ビクッ

海原「うっ、グスッ……ショチトル……」ボロボロ

一方通行(え!? 何でいきなり泣いてンの!?)



82: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/23(水) 19:15:46.24 ID:ddLYr4UT0

一方通行「お、オイ、どォしたンだよ」アセアセ

海原「……いえ、取り乱してすみません。 なんでもな」

一方通行「ショチトル」

海原「うぇぇぇぇん!」ボロボロボロ

一方通行「ごめンごめンごめン!!」アセアセ

一方通行(何あったか知らねェけど、こいつに
『ショチトル』ってのは禁句っぽいなァ……)

一方通行「……い、いやァ、隙間風なンて俺の勘違いみてェだ!
全然風とかねェしむしろ快適だからそのメモ帳はしまっとけ」ブルブル

海原「……」ズビビッ

一方通行(これはこれで絡みづれェな……)

一方通行「そ……そろそろガキ共起こして買い物行くか!
ほら、オマエが起こしてや」

海原「いいんですか!? やったぁぁぁ!!」キラキラ

一方通行(ええェェ……?)



83: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/23(水) 19:16:16.52 ID:ddLYr4UT0

番外個体「ふぁぁ……あれ? 第一位? ……はっ!
ミサカ寝ちゃってたの!?」アワアワ

一方通行「おォ、二人して俺に寄っかかって寝てやがったな」

番外個体「えっ、……こ、こんなに可愛いミ、ミサカが添い寝
してあげたんだから感謝しなよ! ぎゃは」アセアセ

一方通行「アリガトウ」ボウヨミ

番外個体「なっ///」

海原「なっ」

一方通行「なっ?」

海原「なんということだ……許可を貰ったというのに
起こせなかったじゃないですかああ」ズーン

一方通行「オマエが騒ぐからだろ。 オラ、起きたなら
買い物行くから準備しろ」

海原「こうなったら小さいミサカさんだけでも……」ワキワキ

番外個体「ちびっこ、買い物行くってさ。 起きなよ」ユサユサ

打ち止め「うーん、あと五分ーってみしゃかはみしゃかは
寝起きの定番のセリフを……むにゃむにゃ」

番外個体「叩き起こすよ?」

打ち止め「起きる! ってミサカはミサカはおはようございます!」ビシィ

海原「なん……ですって……!?」ドーン



84: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/23(水) 19:16:46.36 ID:ddLYr4UT0

―――
――


近所の商店街


一方通行「クソガキ共はそこのスーパーで一週間分くれェの
食材買って来い。俺と海原は向かいの家電量販店に行く」

番外個体「それが人に物を頼む態度なの?」

一方通行「ハイハイ、お願いしますゥ」ボウヨミ

番外個体「いちいちムカつくねぇ、第一位は」

打ち止め「ねえねえお菓子買ってもいい? って
ミサカはミサカはおねだりしてみる!」

海原「好きなだけ買っていいですよ」ニコッ

一方通行「勝手に返事してンな! 買うなら少しにしとけよ。
番外個体もなンか欲しいのあったら買っとけ」ホラ

番外個体「ちょ、いくら一週間分って言ってもこんなに
お金使わないんだけど?」

一方通行「そンじゃ服とか適当に買えばァ?」

打ち止め「えっ! お洋服買っていいの!? って
ミサカはミサカは驚きつつ確認を取ってみる!」

一方通行「勝手にしろ」



85: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/23(水) 19:17:32.32 ID:ddLYr4UT0

番外個体「じゃあ好きにさせてもらうね」ギャハ

一方通行「おォ。 買い物終わったらそこの公園にいろ。
まァ、いざとなったら携帯で連絡するからいいけどよ」

打ち止め「了解―! ってミサカはミサカはスーパーに
向かって猛ダッシュ!!」ダダダダッ

番外個体「ちょっと! 迷子になるから走らないでよっ!」マッテー




一方通行「……」

海原「……大丈夫なんでしょうか」

一方通行「……まァ、大丈夫だろ」

海原「またアバウトですね」

一方通行「いつもあンな感じだからなァ」

海原「しかし、貴方は彼女たちに対して
奇妙なくらい優しいというか過保護ですよね」

一方通行「誰が奇妙だ誰が」

海原「ふふっ、過保護なのは認めるんですか」

一方通行「うるせェ余計なお世話だコラ」プイッ



86: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/23(水) 19:17:59.86 ID:ddLYr4UT0

家電量販店


一方通行「えっと、まずはヒーターだなァ……」ドレドレ

海原「電気ストーブの方がいいですよね」

一方通行「俺は暖まれば何でもいい」

海原「これなんてどうです?
『点けた瞬間一気にポカポカ! 灼熱電気ストーブ!』」

一方通行「キャッチコピーがデンジャラスだ。
灼熱とかポカポカとか矛盾してンだろ。 却下」

海原「じゃあ温風器とかはどうです?」コレ

一方通行「温風器かァ……俺あれ苦手なンだよなァ」ウン

海原「なんでですか?」

一方通行「なンかあれよォ、こう、なンていうかよ、
ポワー……ってなるンだよな」ポワー

海原「当たりすぎてるだけなんじゃないですかね」

一方通行「まァ、とにかく、普通のでいいンだよ。
そンな捻る必要はねェ」

海原「温風器も十分普通ですけどね」



87: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/23(水) 19:18:27.80 ID:ddLYr4UT0

海原「そういえば、ホームレスを養うんですよね?」

一方通行「ホームレス『さン』」

海原「えっ」

一方通行「ホームレス『さン』」

海原「……ホームレスさんを養うんですよね?」

一方通行「あァ。 今のとこオマエだけだがな」

海原「学園都市にはただでさえホームレスさんがいないですし、
広告みたいなものを出したらいいんじゃないでしょうか?」

一方通行「甘ェな」

海原「?」

一方通行「広告なンて出してみろ。 ホームレスさンに成りすまして
養ってもらおうとするクソ共が絶対に沸いてくンだよ」





スーパー


上条「今日はお肉が安い……! 買いだめしようかな……
いや、それだと野菜が買えなくなるなあ……」ウーン



88: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/23(水) 19:19:06.48 ID:ddLYr4UT0

打ち止め「あっ! ヒーローさんがいるよ! って
ミサカはミサカは番外個体に知らせてみる!」

番外個体「ヒーロー? ああ、あの人ミサカもロシアで
一回会ったことある」ソウイエバ

上条「あれ? 打ち止めじゃないか! 久しぶりだな!」オーイ

打ち止め「久しぶりーってミサカはミサカは
感動の再開に思わずうそ泣きしてみたり!」シクシク

上条「うそ泣きかよ! あー、えっと、こっちは……
妹達、なのか?」オソルオソル

番外個体「うん、ミ番外個体だよ。 あなたとは一回ロシアで
会ってるんだけど……まあその時ミサカは虫の息だったし
覚えてるはずないか」

上条「あ、あの時一方通行の側に倒れてたのって
お前だったのか……」ソウイエバ

打ち止め「今日はね! あの人とお買い物に来てるんだよ!
ってミサカはミサカはぶっちゃけてみる!」ジャーン

上条「ええ!? 一方通行がここにいるのか!?」ゾワワッ

番外個体「第一位は違う店で買い物してるよ。 ミサカ達は
食材担当なんだけど、ぶっちゃけ何買ったらいいかわかんないんだよね」

打ち止め「お菓子! お菓子! ってミサカはミサカは
高ぶるテンションを抑えられない!」ピョンピョン



89: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/23(水) 19:19:33.38 ID:ddLYr4UT0

上条「じゃあ、買い物上手の上条さんが一緒に食材を
選んであげませう」

番外個体「すごく助かるよ。 あなたは何を買うの?
どれどれ? じゃがいも、にんじん、たまねぎ、お肉……」

上条「ああ、うちは今日カレーなんだ。 どういう風の吹き回しか
うちの居候が突然カレー作るとか言い出してな」

打ち止め「いつも一緒に居るシスターさん? あのシスターさんは
食べる専門って話を聞いてるんだけどってミサカはミサカは
小耳に挟んだ情報を言ってみたり」

上条「そうなんだよ。 いつもは手伝いなんて絶対にしないんだけど、
『カレー作らないと死んじゃう!』とかいきなり言い出して……」コワイ

番外個体「女の子なんでしょ? 料理に目覚める時期が
遅いか早いかだよ。 ミサカが言えたことじゃないけど」

打ち止め「ミサカはお料理できるもん! ってミサカはミサカは
いつも黄泉川の手伝いをしていることをアピールしてみる!」エッヘン

番外個体「あれは料理じゃなくて炊飯器のボタンを
押してるだけじゃんよ」

上条「口調が黄泉川先生みたいになってるな」ハハハ



90: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/23(水) 19:20:15.51 ID:ddLYr4UT0

家電量販店


一方通行「よし、んじゃヒーターはこれでいいな」

海原「本当に何の変哲も無いただのヒーターですね」

一方通行「シンプルと言え。 シンプルと言え」

海原「大事なことなので二回言いました(笑)」

一方通行「オマエの言い方いちいち癪に障るンだけど」

海原「気にすんなよ」

一方通行「うがァァァァ」グォォ

海原「そういえば思ったんですけど、これどうやって
持ち帰ればいいんでしょうか?」

一方通行「あ? 何言ってンだ、宅配してもらうに決まってンだろ」

海原「自分もさっきまではそのつもりだったんですけど……」

一方通行「何か問題でもあンのかよ」

海原「ええ。 住所がわかりません」

一方通行「」



91: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/23(水) 19:21:12.94 ID:ddLYr4UT0

一方通行「はァァ!? 住所知らねェのオマエ!?」

海原「知らないというか……無いんだと思うんですよ」

一方通行「あァ!? どォいうことだよ」

海原「似たようなことさっきも言ったような気がしますけど、
あの家は元々グループの隠れ家だったじゃないですか」

一方通行「……あァ、それでさっき電気と水を無理矢理
引っぱり出したンだもンなァ」

海原「それですよ。 一般のものとは切り離されているんです。
あの家は、表では『存在しない家』ということになるのではないかと」

一方通行「……つまり、あの家の住所は表のリストに存在しねェから
宅配できませェン、ってことか」

海原「……そうなりますね」

一方通行「クソがァ……! ンじゃどォすりゃいンだよ……
俺の能力で持つにしてもさすがに量が多すぎンぞ……」



店員「」ガラガラガラガラ←台車押してる



海原「……」

一方通行「……台車、使えばいいじゃねェか」ピコーン



92: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/23(水) 19:22:02.96 ID:ddLYr4UT0

海原「でもさすがにお店の物を貸していただく訳には……」

一方通行「ンな事しねェよ。 俺が台車を調達してきてやる。
近くに確かホームセンターがあったはずだ」

海原「じゃあ、お願いしてもよろしいでしょうか」

一方通行「あァ、任せとけ。 その間にオマエは
テレビ探しておけよ。 小さ過ぎねェヤツな」ヨロシク

海原「わかりました」





ホームセンターに行く途中


一方通行(気になンなァ……ショチトルだったか?
海原の野郎、最初に『ショチトルに家を追い出された』とか
言ってなかったか? ってことは一緒に住ンでたのか)

一方通行「俺とクソガキみてェな関係なンだろォなァ、多分。
いや、よくわかンねェけどよ」



93: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/23(水) 19:23:00.20 ID:ddLYr4UT0

一方通行(あー、考えてもしょォがねェ。 他人にずかずかと
干渉すンのは気が引けるしな。 さっさと台車買ってくるか)

一方通行「……にしてもあの家はとことん不便だな。
さすが暗部と言ってやりてェところだが今は俺たちの家だ。
一般常識が通用しねェとやりにくくてしょォがねェ……」ハッ

一方通行(お、おォ……前回のリベンジが出来そォだなこりゃ、
気分がノッて来たぜェあはぎゃはっ! 誰もいねェし今しかねェ!!)



一方通行「一般常識が通用しねェ家だァ!?
そンな腐った常識は捻り潰し」



垣根「常識が何だって?」

一方通行「」



106: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/24(木) 16:56:36.17 ID:4zSRuBPq0

――その時だった。



「おおォォォォァァあああああァァァァァァァあ!!!!!!」



一方通行がこの世の物とは思えない咆哮を放った。
ブシャァァッという音と共に、噴射にも近いそれが彼の背中に出現する。

理性が消し飛ぶ。

黒よりも黒いその翼は、垣根に照準を合わせると、
空間を裂いて一直線に突き進んだ。

一方通行の咆哮は止まらない。



対する垣根の表情は余裕で満ち溢れていた。



「ッハ! なんだよこりゃ? 再会がてらにお手合わせってか!?
いいぜ第一位、望むところだ!!」



垣根は挑発にも近い台詞を一方通行に投げかけ、
向かってくる黒い翼を軽い身のこなしでかわした。



「な……!?」

「悪いな一方通行。 もう昔の俺じゃねえんだよ!
間抜けな顔晒してねえでさっさとリベンジマッチの開始といこうじゃねえか!!」



刹那、ブアサァァッ!!と。、垣根の背中から6枚の白い翼が現れる。
黒と白、第一位と第二位の戦いが始まった。



107: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/24(木) 16:57:26.50 ID:4zSRuBPq0

地面が揺れる。 アスファルトが砕ける。
気流が乱れ、木々が倒れる。

そんなことはお構いなしに二人は翼を
交えて交戦していた。
幸いしたのは、ここが人気の無い路上であった
ということだろう。



「おおおォォォォォ!!!!」

「ぬるいな一方通行! キレちまってんのか!?
まともな演算が出来てねえなあ!!」



一方通行の攻撃は全くと言っていいほど
標的に当たらない。
対する垣根は恐ろしいほど全く攻撃をしてこない。
自分の攻撃が当たらずにもがく第一位を
嘲笑うように見下している。


一方通行は今、完全にこの男に遊ばれて
いる状態だった。


普段の一方通行なら冷静になって考えるだろう。
しかし今は理性が飛んでいる。
一方通行は無我夢中にその漆黒の翼を振るうだけだった。



「ふざけンじゃ……ねェぞォォォォ!!!!」



その行動に普段の一方通行の思考パターンは一切ない。
駄々をこねる子供のようにも見えるその動きは、
近くにある広場にまで被害を拡大させた。



108: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/24(木) 16:58:14.39 ID:4zSRuBPq0

(おかしい……一方通行は周りの被害を
最小限にする努力をしていたはずだぞ)



一方通行の状態の異常にいち早く気づいたのは
戦いの当事者である垣根だった。
だが、垣根が思考する暇も与えずに一方通行は暴走する。



「どいつもコイツも……何だって俺の邪魔ばかり
するンだよォォォォ!?」



垣根にはその言葉の意味は分からなかった。
自分はただ一方通行に声を掛けただけなのだ。
しかし今の状態を見る限り、自分が一方通行の暴走の
引き金になったのは間違いない。

こんな一方通行と戦っても面白くない。

そう感じた垣根は一旦冷静になろうと思い、
一方通行に話しかけようとした。



―――瞬間。


垣根の目はその光景を見逃さなかった。
見逃せなかった。


一方通行の黒翼が一直線に向かっている、

その先に。



109: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/24(木) 16:58:58.25 ID:4zSRuBPq0

「あああああぁぁぁぁぁああああああ!!!!!!!!!」




断末魔にも近い叫び声が鼓膜を突いた。
その声の主は一方通行ではなかった。

一方通行は翼を振るうのをやめようとしない。



「がァァァァ!!!!」

「てめぇぇえぇええええ!!! 今てめぇが何やったか
分かってんのかぁぁぁああああ!!?」



一方通行には垣根の言葉の意味が分からなかった。

自分が何をやった? ただ垣根に向かって翼を振るっただけだろう。
垣根に対して遠慮する心など最初から持ち合わせていない。

そこまで考えた一方通行は、ようやく気が付いた。
自分が周りに多大なる被害を及ぼしていたことに。


(俺が……やったのか……!?)


一方通行は理性を取り戻す。 状況を整理する。
ふと前に目をやると、垣根が音速にも近い速さで
こちらへ向かって来ているのが見えた。

今度は垣根が暴走していた。



110: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/24(木) 16:59:58.96 ID:4zSRuBPq0

「……っくゥ!!」


一方通行はかろうじて黒翼で垣根を受け止めた。
だがそれでも垣根の勢いは止まらない。
暴走状態の力に押し負けた一方通行は勢いよく
投げ出され、後ろの瓦礫の中に転がっていった。


「っが、ァ……!!」


ギシ、ギシと瓦礫の軋む音がする。
垣根が瓦礫の上に上がって来ている音だった。

暴走している垣根を放って置いたら更に被害が拡大する。
これ以上壊すわけにはいかない。
故に、ここで排除しよう、と一方通行は決めた。

一方通行はおぼつかない足取りで起き上がり前を見た。
そして、目を疑った。


垣根の能力の象徴、戦意の象徴とも言える、
あの6枚の純白の翼が。 消えていた。



111: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/24(木) 17:00:53.61 ID:4zSRuBPq0

「てめぇは……俺の人生をことごとくぶっ壊して……
何がそんなに、楽しいんだよ……」



目の前にいるのは、先ほどまで交戦していた学園都市第二位だ。
その男の目尻には、うっすらと涙が浮かんでいるのが見えた。



「前にやりあった時は俺を再起不能にして……
まあ、でっけぇ機材付きでなんとか生きながらえたけどよ……。
一週間前くれぇに五体満足で復活したんだ。 見ろよ。
てめぇに付けられた傷なんて一つも残ってねえ」



一方通行は何も言わなかった。 垣根の言っていることは
事実だし、過ぎてしまったことは今更変えられない。
彼は黙って垣根の話に耳を傾ける。



「だが問題があったんだよ。 俺がすやすや眠ってる間に
表の世界では俺はもういねぇってことになってた。
唯一の身寄りである暗部も今じゃ解散しちまってる」



数秒の沈黙。
一方通行は黙って垣根の顔を見ている。
垣根は一方通行を見ていない。

視線の先にあるのは。



「……なあ、第一位。 てめぇにはあれが何に見える?」



112: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/24(木) 17:01:30.31 ID:4zSRuBPq0

「……あ?」



一方通行は視線をそこへ移した。
あるのは、瓦礫。
垣根が瓦礫の下のほうを指差した。
そこには、最早ゴミとしか呼べないくらいにぐちゃぐちゃになっている、



ダンボール、があった。




「ダンボール……かァ?」

「ああ……やっぱりてめぇにはそう見えちまうのか。
……なら良いこと教えてやるよ。 あれはな……」








「俺の……『家』だよ」



113: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/24(木) 17:02:09.84 ID:4zSRuBPq0

ドクン! と心臓が動いたのが分かった。
段々と鼓動が早くなる。 何が何だか分からなくなる。
どういうことだ? 意味がわからない。
頭が思うように働かない。 思考ができない。

そんな一方通行を目の前に、垣根はフッと鼻で笑った。



「俺には家もなけりゃぁ身寄りもねぇんだよ」



その言葉に、一方通行の表情が驚愕に染まった。
彼の口から、喉から、掠れたような声が漏れた。




「家が……ないだァ?」


「お前のせいだよ」




信じられなかった。 自分は何をしているのか、と。
目の前にいる男はダンボールが家だと言った。
その家を壊したのは自分だ。 そして。

――家が無いと言った。



コイツは、俺が最も救うべき『ホームレスさン』だったンじゃねェか。



114: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/24(木) 17:02:50.05 ID:4zSRuBPq0

「おっ、おォォォォォあああああ!!!!!!」



一方通行の背中から再び、二本の黒々とした
翼が噴射した。
垣根は突然のことに驚いたが、素早く距離を取り
臨戦態勢に入った。



「俺はァァァァ!! オマエをォォォォ!!!!」



訳の分からないことを叫んでいる一方通行を前に、
垣根はただ見ているしか出来なかった。
今の彼は、何故か攻撃してはいけない気がした。

一方通行が、自分の中の何かと戦っているように見えたから。


ふと、一方通行がこちらに向かって歩いて来ているのが
視界に入った。 黒翼はまだ健在だ。
垣根は臨戦態勢を解かない。 でも攻撃はしない。
自分でも何が何だか分からない。
第一位のペースに飲まれているのではないかと思った。
そこに。



スッ……、と。



垣根の目の前に手が差し出された。



115: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/24(木) 17:03:23.56 ID:4zSRuBPq0

攻撃と勘違いした垣根は素早く避けようとし、
近くの瓦礫に倒れこんでしまった。
一方通行は倒れた垣根の側に行き、もう一度
手を差し伸べる。
垣根はきょとんとした顔でその差し出された手を見る。
手の主はもちろん一方通行だった。



「……俺たちの家に来い」



そう告げると、一方通行は無理やり垣根の手を掴み、
強制的に握手をした。



「てめぇ……何のつもりだ。 俺の身寄り全て潰して挙句に
家も壊してくれたくせに今更……」

「うるせェ黙れ」

「んだと……!?」

「罪滅ぼしって訳じゃねェから安心しろ。 ただ、オマエが
ホームレスさンだと分かった以上、見捨てるのは俺の
ポリシーに反する」

「だからなんだってんだ!?」





「俺が、オマエの身寄りになってやる」



116: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/24(木) 17:03:55.74 ID:4zSRuBPq0

次の瞬間、垣根は驚きを隠せなかった。
目の前の一方通行ではなく、その後ろだ。
黒よりも黒く、闇の中の闇。 悪の象徴であるはずの
その漆黒の翼がみるみるうちに、

白く変化していったのだ。



「お……お前、本気なのかよ……?」

「あァ」

「はっ……ハハッ、そうか……こういうことかよ!
アレイスターの野郎、こうなることはお見通しだったって
わけか! クソが……!」



そして、一方通行は垣根の手を再度掴みなおした。




「……よろしくな。 垣根」




その表情は、普段の彼からは想像できないくらいに
穏やかで、少年のように純粋で無拓な笑顔だった。



117: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/24(木) 17:04:23.43 ID:4zSRuBPq0

一方通行「……って何やらすンだボケ」ゲシッ

垣根「いてっ」ドサッ

一方通行「ったく……壮大な茶番繰り広げちまったじゃねェか」

垣根「え!? 何!? 今までのって茶番!?」

一方通行「違うのかよ」

垣根「うわぁぁぁぁん! 俺の感動を返せぇええええ!!」ビェェン

一方通行「ごめンごめン! 嘘だから!」

垣根「何が嘘なの!? さっきの話!?」

一方通行「え、いや、今の茶番って言ったのが」

垣根「やっぱりさっきのは茶番だったのかあぁあああ!?」ビェェェン

一方通行(コイツってこンなだったっけ)





―――
――


垣根「住まわせてくれてありがとう」シクシク

一方通行(やっと理解してくれたかァ……めんどくせェヤツだな)

垣根「……そういえばお前ここで何してたわけ?」



118: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/24(木) 17:05:02.88 ID:4zSRuBPq0

一方通行「え? ……あァ、危うく目的を見失う所だった。
そこのホームセンターに用があったンだよ」

垣根「用があった? なんで過去形?」

一方通行「いや、台車を買ってこよォと思ったンだけどよ、
それよりも便利なもン拾っちまったから行く必要なくなった」ニヤァ

垣根「……え?」

一方通行「テメェは今この瞬間から台車として生きろ」ビシィ

垣根「」





家電量販店


海原「遅かったですね」

一方通行「いい台車がなかなか無くてよォ。
でもとびっきり便利な台車持ってきたから勘弁な」コレ

垣根「どうも」ペコリ

海原「」

一方通行「コイツは俺たちの家で台車を担当してくれる
立派なホームレスさンだ」ナデナデ

垣根「自分、がんばります!」エッヘン

海原「あ……はい」ナニコレ



119: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/24(木) 17:05:31.23 ID:4zSRuBPq0

海原「そういえばさっき外で騒ぎがあったみたい
なんですけど一方通行さんは見ました?」

一方通行「あァ、それ多分俺らだわ」

海原「」

垣根「そんなに気にする程でもねぇって。 ちゃんと未元物質で
壊したもん全部直して来たからよ」エッヘン

一方通行「さすが第二位だなァ」ヨシヨシ

垣根「調子乗って触りまくってんじゃねぇぞこら!!」プンスカ

海原(この人第二位なんだ……)

一方通行「ってか海原、俺は選んでろって言ったのに
何で勝手に会計終わして来てンだよォ!? なんだこのテレビ!!
確かに小さすぎずとは言ったが大きすぎンだよ! 何インチだこれ!?」

海原「100インチですね」

一方通行「あの家のどこに置けンだよそれ!!
もォちょっと頭使ってくンねェかなァ!?」グァァ

海原「いえ、単なる貴方への嫌がらせですよ」シレッ

一方通行「だからって購入すンなよォォォ!!」

垣根「あ、俺の未元物質でサイズとかいい感じに調節
できっから問題ねぇぞ?」

一方通行「」



120: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/24(木) 17:05:59.21 ID:4zSRuBPq0

一方通行「オマエの能力ってチートだよなァ」

垣根「お前もチートだろ」

一方通行「いや、オマエには負けるわ」

垣根「マジで? じゃあ俺が第一位でいいの?」

一方通行「前言撤回。 オマエの能力チーズだわ」

垣根「チーズ!? 何でチーズなの!? いや、確かに
チーズらしきものは作れっけどよ」ミニョーン

一方通行「オイ、ミニョーンって何の音だそれ、
え、もしかして今チーズ作ってンのかそれ」

垣根「あーなんかスライムみてぇになっちまったな。
食ってみるか? 多分チーズだ」ホレ

一方通行「いや、食わねェよ!? 何試食と同じノリで
意味の分からない物質食わせようとしてンの!?」

垣根「害とかねェから安心しろ。 俺はホームレス生活中は
自分の未元物質食って生活してたんだ」

一方通行「オマエすげェな! なンかもう尊敬するわ!!」コエエ

垣根「えっ? じゃあ俺が第一位でいいの?」

一方通行「無限ループって怖ェェェェ!!!!」ヒェェェェ

海原(レベル5って頭おかしい人の集まりなんでしょうか)



139: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/25(金) 19:15:28.57 ID:GmaflRQr0

近所の公園


上条「ぜー、ぜー……もう、無理……!」ゼーハー

打ち止め「全部運び終わったね! ってミサカはミサカは
ヒーローさんが手伝ってくれたことに感謝してみる!」

番外個体「さすがに買いすぎたかな。 一週間分以上
ありそうだよね、この量だと」ギャハ

上条「とりあえず……米が、重かった……」ゼーハー

番外個体「ご飯あれば一応生活できるかなーと思ってね」

打ち止め「ちゃっかりふりかけも買ってきたんだから!
ってミサカはミサカは気の利く女をアピールしてみたり!」エッヘン

番外個体「このミサカの方が気が利くけどね」フフン

打ち止め「むっ! このミサカよりも有能なミサカなんて
いないのに! ってミサカはミサカは対抗意識を燃やしてみる!」ゴゴゴ

上条「まあまあそれくらいにして。 俺そろそろ帰らないと
居候に噛み付かれるんだけどさ、お前らどうすんの?」

番外個体「あー、ミサカたちは服を見たかったんだけど……
この荷物置いていくわけにはいかないよね」

打ち止め「買い物の順番を間違えちゃったかなって
ミサカはミサカは愕然としてみたり……」シュン

番外個体「……また今度一緒に買い物行ったときに買おうよ。
そしたらお菓子もまた買ってあげるし」

打ち止め「本当!? ってミサカはミサカは目を
輝かせてみたり!」タノシミー



140: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/25(金) 19:16:12.37 ID:GmaflRQr0

上条「仲いいんだなーお前ら。 見てて癒されるよ」ホノボノ

番外個体「はあ? あなた、眼科行ったほうがいいよ」

打ち止め「仲良しなのは事実だから仕方ないね! って
ミサカはミサカは番外個体に擦り寄ってみる!」スリスリ

番外個体「ちょっ、まじ鬱陶しいんだけど!!」

上条「ははっ、こりゃ一方通行のやつも大変そうだな。
じゃ、あまり一方通行を困らせるなよー」バイバイ

打ち止め「ミサカはあの人を困らせたことなんて一回も
ないんだからーっ! ってミサカはミサカは手を振りながら
叫んでみるー!」バイバイ

番外個体「ミサカはあの人を困らせないと生きて
いけないから無理な要求だけどね」バイバイ




―――
――


打ち止め「あっ! あの人が来たよ! って
ミサカはミサカは番外個体に知らせてみる!」ネーネー

一方通行「おォ、待たせちまったみてェで悪ィな」

番外個体「遅いんだよ。 って言ってもミサカたちも
今来たばっかりなんだけどさ」

垣根「うわ、なんだこの食材の山……というか米の山!!
どうやってここまで持ってきたんだよ」スゲェ

一方通行「オマエらだけで持ってきたのか?」

打ち止め「手伝ってくれた人がいたの! って
ミサカはミサカは報告してみる!」



141: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/25(金) 19:16:46.67 ID:GmaflRQr0

一方通行「手伝ってくれただァ? そいついいヤツだな。
次会ったら礼しなきゃなンねェな。 うちのクソガキのお守りを
してくれてありがとォってな」

打ち止め「子供じゃないもん! ってミサカはミサカは
憤慨してみたりー!」ブーブー

海原「あれ? ミサカさん達、服は買ってこなかったんですか?」

番外個体「あー、荷物が多すぎて行けなかったんだよね」

垣根「台車が必要か?」

一方通行「ンだよ、コインロッカーとかに荷物なンざ
放り込ンどきゃよかっただろォが」

番外個体「ミサカ、そういうのよくわかんないんだよね」

垣根「台車が必要か?」

打ち止め「でもでも、今度またお買い物に行ったときに
買うことにしたから大丈夫なの! ってミサカはミサカは
次の予定を計画中!」

海原「その時は自分もご一緒してよろしいでしょうか」ワキワキ

一方通行「俺も同伴なら構わねェがな」

海原「えっ(冗談のつもりだったのに)」



142: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/25(金) 19:17:19.81 ID:GmaflRQr0

一方通行「とりあえず食材と家電は一旦家に運ぶ。
ンでさっさと寝具揃えてさっさと帰りてェ」

垣根「台車が必要か?」

番外個体「思ったんだけどこんな量どうやって家まで運ぶの?
てかこのテレビ大きくない? 家庭用のものなの?」

海原「一方通行さんへの嫌がらせのためだけに購入しました」

番外個体「へぇ、あなたすごく奇妙だけど気が合いそう」

海原(奇妙だと思われていた……ですって!?)

一方通行「オイ、変なとこで意気投合してンなそこ」

垣根「そろそろ台車使おうぜ」

打ち止め「思ってたんだけどこの人はどなた?
ってミサカはミサカは質問してみたり」

垣根「キタァァァ! 俺の時代ぃぃぃ!!」ウォォ

一方通行「うっせ黙れ」

垣根「しゅん」シュン

一方通行「擬音を口で言うなよ。 コイツはただの台車だ。
気にする必要は全くねェ」

海原「さりげなく酷いですね」

垣根「俺は台車だからな、どんどん使え!」エッヘン

番外個体「洗脳されてるみたいだけど」

打ち止め「どっちかというと自己暗示かもって
ミサカはミサカは推測してみる」



143: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/25(金) 19:18:23.12 ID:GmaflRQr0

垣根「よし、この荷物を運ぶんだよな。 任せろ。
未元物質ででっけぇ台車作って……」

一方通行「何言ってンだ」

垣根「えっ」

一方通行「台車のオマエが台車生産してどォすンだよ。
それだとオマエは台車の役割果たしてねェだろォが」

垣根「……それもそうだな」ウン

一方通行「いいか、オマエは台車。
コレは大前提であり、最重要項目なンだよ忘れンな」ビシッ

垣根「でもよ、俺がいくら化け物っつっても一応人間だ。
手は二つしかねぇからそんなに大量の荷物は持てねぇ……」

一方通行「何言ってンだ」

垣根「えっ」

一方通行「オマエのその翼は何のためにあるンだよ」

垣根「あ、そうか! 少しずつ手で持って飛んで運べば……」

一方通行「だからオマエは万年第二位なンだよ」

垣根「えっ」



144: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/25(金) 19:19:08.42 ID:GmaflRQr0

一方通行「オマエの翼は何で6枚あるか
考えたことあるか?」

垣根「……そういえば考えたことねぇな」

一方通行「オマエの脳みそはスッカスカだな。
同じレベル5として恥ずかしいわ」 

垣根「な、んだと……!?」

一方通行「オイオイ、こんな小っせェ事でキレてたら
真の台車とは呼べねェぞ?」ギャハ

垣根「ぐっ……。 で、何だよ?
何で俺の翼は6枚あるんだ? 教えてくれよ!?」

一方通行「荷物を運ぶために決まってンだろォが!!」グォォ

垣根「!?」

一方通行「オマエがさっき言った、『手で持って飛んで運ぶ』
は限りなく正解に近ェ。 だがそれだと6枚の翼の力を
最大限に引き出せてねェンだよ」

垣根「ま、まさか……」

一方通行「4枚の翼で荷物を持つ。 残りの2枚で飛ぶ。
これが真の台車であるオマエにしかできねェ芸当だろォが!!」

垣根「クソッ……さすが、第一位だぜ……」ガクッ



番外個体「……何あの茶番」

海原「さあ……?」



145: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/25(金) 19:19:45.90 ID:GmaflRQr0

垣根「よし! 全部持った!」バサァ

一方通行「携帯にGPS送ったから、そこまで運ンでくれ。
俺らニ○リの寝具コーナーに居っから荷物置いたら来い」

垣根「まかせとけ。 置いたらマッハで向かうわ」ブァッサァ



打ち止め「あのお兄ちゃん、天使さんみたいだねーって
ミサカはミサカはメルヘンの世界に来た気分!」

一方通行「心配すンな。 アイツは自分がメルヘンだと
いうことを誰よりも分かってる」シミジミ

海原「自分にはもう何が何だか」

番外個体「ミサカもよくわかんない」

一方通行「アイツの事が分かっちまうよォになったら末期だ。
オラ、さっさと寝具買いに行くぞ」

打ち止め「イェーイ! ミサカが一番乗りー! って
ミサカはミサカはニト○に向かってもうダッシュ!」ダダダッ

一方通行「オイ、転ンだら危ねェから走ンなって
いつも言ってンだろォがァァァ!!!」ダダダッ



海原「……微笑ましい光景ですね」

番外個体「……そうかな」

番外個体(……ミサカも追いかけて欲しいとか思ってないし)



146: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/25(金) 19:20:24.23 ID:GmaflRQr0

某家具店


海原「どれくらい買えばいいんでしょうか?」

一方通行「そォだな、これから人数増えることも考慮して……
まァ、あるだけ買えばいいンじゃね?」

海原「またアバウトな」

打ち止め「ねぇ見てー! このお布団すごくふかふかして
気持ちいいよ! ってミサカはミサカはお布団に顔を
うずめてみたり!」フカフカ

一方通行「あー、そりゃ羽毛だな。 羽毛っていいよなァ。
軽いし暖けェしよォ。 寝具の最骨頂だよな」ウン

垣根「俺も羽毛大好きだわー。 もう俺羽毛じゃねーと
眠れねぇもんな」ウン

番外個体「ミサカには布団の違いとかよくわからないかな」フカフカ

海原「じゃあ、この羽毛布団のセットを5人分買いましょうか」

一方通行「足りなくなったら買いに来ればいいしな」

垣根「あー、俺羽毛とか作れっかなー」モハモハ



147: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/25(金) 19:20:53.45 ID:GmaflRQr0

一方通行「……」

垣根「♪」モハモハ

一方通行「……なァ」

垣根「なんだ?」モハモハ

一方通行「オマエ戻ってくンの早ェよ!!」

垣根「だってマッハで戻るって言ったじゃん」モハモハ

一方通行「だってとかじゃンとか言うな!
オマエマジでチート過ぎて付いて行けねェンだけど!」

垣根「おい! 演算してる最中にチートとか言うなよ!
チーズ出来ちまったじゃねぇか!」ミニョーン

一方通行「え!? 俺のせい!?」

垣根「あれ、これさっき作ったやつよりチーズっぽいかも。
食ってみっか? さっきよりはチーズだ」ホレ

一方通行「だから食わねェよ!!」

垣根「あ、俺チーズ作る才能あんのかもしんねぇ」モグモグ

一方通行「うォォ!? 食いやがったァァ!!」



海原「……」

番外個体「……」

打ち止め「二人とも固まってどうしちゃったの? って
ミサカはミサカは心配してみる」



148: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/25(金) 19:21:33.03 ID:GmaflRQr0

―――
――


垣根「待って待って! これ以上は無理!」ギュウギュウ

海原「布団はやっぱりかさばりますね」グイグイ

一方通行「もっと羽広げろやコラ」グイグイ

垣根「マジ無理だって! なんか形変形してるし!」ギュウギュウ

番外個体「羽がビニール袋みたいになってるね」ギャハ

打ち止め「さすがに5人分は持てないんじゃないかなって
ミサカはミサカは気を使ってみるんだけど……」

垣根「最終信号! 救いの手キタコレ!」ギュウギュウ

一方通行「さっき大量の食材(ほとんど米)と家電(100インチテレビ他)
持てたやつが布団ごとき運べねェはずがねェだろ」グイグイ

打ち止め「それもそうかもってミサカはミサカは納得してみる」

垣根「うぁぁぁぁああ!! 救いが絶たれたぁああ!」ギュウギュウ



149: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/25(金) 19:22:05.57 ID:GmaflRQr0

一方通行「しょうがねェな、俺が圧縮してやるよホラ」カチッ ギュッ

垣根「最初からそうしろよぉぉぉぉおお!!」

海原「おお、すごくコンパクトになりましたね」

一方通行「もはや真空を通り越してるからな。
開封するときに少々危険を伴うかもしれねェ」

垣根「ええっ!? なにそれこわい!」

一方通行「安心しろよ。 開けるのはオマエだから」ヨロシク

垣根「今の言葉のどの辺に安心できる要素が
あったの!? ねぇ!?」

海原「自分じゃなくて安心しました」ホッ

番外個体「ミサカも安心したよ」ホッ

垣根「お前らのことじゃねんだよぉぉ!!!」

打ち止め「ミサカは開けるの手伝ってあげてもいいよ! って
ミサカはミサカはお兄ちゃんを気遣ってみる!」

垣根「!! 何て優しい子なのお兄ちゃん嬉しい!!」パァァ

一方通行「ふざけンな! 爆発するかもしンねェンだから
オマエは絶対に布団に近づくンじゃねェぞ!」ビシィ

打ち止め「そっ、そんな危険なものなの!? って
ミサカはミサカは布団から距離をとってみる」

垣根「ばっ、爆発……だと……!?」

海原「羽毛布団が凶器に変貌しましたね」



150: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/25(金) 19:22:38.46 ID:GmaflRQr0

元グループの隠れ家


打ち止め「たっだいまー! ってミサカはミサカは
元気よく挨拶してみたり!」

垣根「さっき荷物置きに来た時も思ったんだけどよ、
なんでこんな真っ暗なの?」

一方通行「あァ、窓にダンボール貼ってるからだ」

海原「一方通行さんが窓ガラス全部割ったんですよ」

番外個体「え、第一位が割ったの? ミサカ、
最初から割れてたものだと思ってたよ」ギャハ

垣根「まあでも、ガラスの代わりにダンボールってのは
いい考えだ。 ダンボールは素晴らしい」

一方通行「おォ! 分かってくれるか! さすが
ホームレスさンだな! ダンボールの利便性はすげェよな!」

垣根「あァ、俺なんか未元物質でダンボール作っちゃうくらい
ダンボールの虜だぜ……」

打ち止め「そこまで!? ってミサカはミサカは
ダンボールのすごさを感じてみたり」

番外個体「この人たち頭おかしいから放っといたほうがいいよ」



151: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/25(金) 19:23:19.58 ID:GmaflRQr0

垣根「でも窓がないと何かと不便だろ。 ここは俺が
未元物質で窓ガラスを作ってやるよ」イソイソ

海原「それは助かりますね」

一方通行「その能力ホント便利だよなァ……」

垣根「おい便利とか言うな! 便器になっちまった
じゃねぇか!!」プンスカ

一方通行「オマエさっきから何なンだよ!?
『自分だけの現実(パーソナルリアリティ)』に簡単に
割り込まれてンじゃねェよ!!」

垣根「お前が言うと何か演算ごちゃごちゃになんだよ!」

一方通行「それは俺が第一位だからか!? ええ!?
関係ねェンだよォォォォ!!」

海原「お二人はいつも元気ですね」ホノボノ

垣根「よし、窓ガラス出来たぞ」ジャーン

一方通行「おれ、もう、だめだァ……」ズーン

打ち止め「大丈夫? ってミサカはミサカは
うなだれてるあなたを心配してみたり」ナデナデ



153: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/25(金) 19:23:53.98 ID:GmaflRQr0

―――
――


番外個体「第一位、ご飯炊けたよ」ホカホカ

一方通行「おォ、適当に盛り付けとけ」

海原「晩御飯は白米のみですか」

一方通行「今日はもォいいだろ。 疲れた。
白米食えるだけありがてェと思えクソ野郎」

打ち止め「ねえねえ、ミサカが買ってきたふりかけなら
あるよ! ってミサカはミサカは見せびらかしてみる!」

海原「打ち止めさんは一方通行さんと違って気が利きますね」

一方通行「俺が気が利いた事してみろ。 キャラじゃねェ」

番外個体「そうだね、気持ち悪いだけだよ。 ひゃひゃ」ケラケラ

海原「……そういえば垣根さんが見当たらないのですが」

一方通行「あァ? どっかでチーズでも作ってンじゃねェの?」

垣根「誰がチーズだ誰が」ヌッ

一方通行「うォ!? いきなり出てくンなよ……」



154: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/25(金) 19:24:28.05 ID:GmaflRQr0

垣根「ちょっとさ、こっち来てみ」コッチ

一方通行「ンだよ、飯食ってからじゃ駄目なのかよ」

垣根「いち早く誰かに見てもらいてぇ。
つかお前に見てもらいてぇ」

一方通行「きしょい事ぬかしてンじゃねェよ……ったく」ヨイショ




玄関


一方通行「……」

垣根「……どう?」ワクワク

一方通行「……何コレ」

垣根「何って……表札だけど」

一方通行「いや、そンくれェ分かるわ。 そォじゃなくて、
なンで『チーズ工場』って書いてあンの?」

垣根「名前あったほうが愛着湧くだろ?」

一方通行「え、何その当たり前だろ? みたいな顔。
何? 俺が『すげェな垣根! チーズ工場!』とか
言うとでも思ったの?」

垣根「まさか。 ただの嫌がらせだよ」



155: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/25(金) 19:24:56.20 ID:GmaflRQr0

一方通行「オマエとことん意味分かンねェ……。
大体家に名前とか普通付けねェだろ。 つか工場って
もはや家じゃねェしな!!」

垣根「俺に常識は通用しねぇんだよ」

一方通行「あァ、そォですね!!! 何かもォマジで疲れた。
この表札は没収な」

垣根「あっ、取らないで!」

一方通行「あァ? チーズ工場なんてだせェ表札付けてたら
何だと思われンだろォが」

垣根「いや、それ取るとさ、家爆発するようになってんだ」

一方通行「」

垣根「だって俺、どうしても家の名前を(嫌がらせ込みで)
『チーズ工場』にしたかったからさ……つい☆」テヘッ

一方通行「つい☆ じゃねンだよォォ!!? 何してンだテメェ!?」

垣根「ここに未元物質で作った爆薬があります」

一方通行「なんでそンな物騒なもン作ってんだよォ!?」

垣根「これと同じタイプのものが家の基礎に何個か
埋め込まれています」

一方通行「基礎!? どうやって埋め込ンだンだよ……」

垣根「表札を取るときに発生する微弱な摩擦熱を感知し、
爆発します。 だからちょっと触っただけでもドーン☆」

一方通行「まじで言ってンのかオマエ!? 危なすぎンだろォォォ!!」



156: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/25(金) 19:25:31.37 ID:GmaflRQr0

垣根「――って訳で、今からこの家はチーズ工場
だからよろしく」モグモグ

海原「」

番外個体「」

打ち止め「」

一方通行「オマエら、絶対表札には触るなよ……
さっき爆薬の威力見たんだが、あれは相当やべェ」ゾゾッ

海原「なんでそんなことを……」ワナワナ

垣根「ちょっとしたジョークだろうが!!」プンスカ

一方通行「ジョークになってねンだよォォォォ!!」

番外個体「羽毛爆弾といい表札爆弾といい……
なんだか物騒な家になっちゃったね。 ミサカ、そういうの
嫌いじゃないけど。 ぎゃは」ケラケラ

打ち止め「ミサカはもう表札の側に行かないことにするよ!
ってミサカはミサカは慎重になってみる」

一方通行「一応表札が動かねェよォに未元物質で
コーティングさせたンだが、万が一もあっからな……」

垣根「まぁ、メルヘンにいこうぜ☆」

一方通行「気楽に行こうぜ☆ みてェなノリで言うなァァ!!」



157: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/25(金) 19:26:19.24 ID:GmaflRQr0

―――
――


番外個体「じゃあ、ミサカたちはそろそろ帰るね」

一方通行「家まで送る」

番外個体「いいよ。 黄泉川が迎えに来てくれてる
みたいだからさ」

一方通行「そォか。 気をつけて帰れよ」

打ち止め「また遊びに来るね! ってミサカはミサカは
お別れの挨拶をしてみる!」バイバイ

海原「いつでも来てくださいね」バイバイ

垣根「チーズ工場だ。 覚えておくんだぞ」バイバイ

番外個体「じゃ、また来ると思うからぜいぜい
家事でも覚えておくんだね、ぎゃはは」バイバイ

一方通行「余計なお世話だコラ」




海原「……ミサカさんたちも泊まるものだとばかり思ってました」シュン

一方通行「アイツらはホームレスさンじゃねェからな」



158: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/25(金) 19:27:11.87 ID:GmaflRQr0

垣根「なぁ、そろそろ眠いんだけど」ファァ

一方通行「ン、もうこんな時間か……風呂沸いてるっけ?」

垣根「まだじゃねぇの?」

海原「じゃあ、お風呂が沸くまで布団でも敷いておきます?」

垣根「そうだな。 じゃぁさっき買った……ハッ」

垣根「……」

一方通行「垣根くゥゥン。 後は任せたぜ」

海原「……自分は食器を洗ってきますね」

垣根「そんな! あんまりだ一方通行!」ウェェン

一方通行「爆発させたら表札引きちぎるからな」

垣根「それやったらお前が一番困るんじゃねぇの!?」

一方通行「そォならないためにも頑張れ」ファイト

垣根「てめぇらも手伝えよぉぉぉ!!!」ビェェェン



172: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/26(土) 20:30:59.10 ID:+jgMr4ep0

一方通行「ったく……しゃーねェな。 元はと言えば俺が撒いた種だ。
安全に開封するためのアドヴァイスくれェは出してやっても構わねェ」

垣根「本当か! 助かるぜ一方通行!」パァァ

一方通行「まァ、あれだ。 爆発っつっても火薬が入ってるわけじゃねェし、
テメェが作ってくれやがった表札爆弾よりはかなりマシだ。 かなりな」

垣根「そんなに根に持たなくてもいいじゃねぇか……」

一方通行「一応お前の家でもあるのに何でそンなにしれっと
してンのか俺には理解できねェよ!!」

垣根「家じゃねェ! チーズ工場だ!」プンプン

一方通行「家だよ! 表札どころか中身まで改ざんする
つもりかテメェは!!」プンプン

垣根「改ざんじゃおかしいだろ! リフォームだ!」プンスカ

一方通行「何!? これからリフォームするつもりだったの!?
そンな恐ろしいことしねェでくれ頼むからマジで!」ドゲザ

垣根「ったくしゃーねぇな。 ホラ、んじゃお前も
羽毛爆弾の解体手伝えよな」ホラ

一方通行「チッ……ここの家主は俺なンだぞ……」



173: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/26(土) 20:31:41.70 ID:+jgMr4ep0

海原「何か思ったより楽しそうじゃないですか。
自分も混ぜてくださいよ」

一方通行「これっぽっちも楽しくねェがな」

垣根「なんだなんだ? 結局みんなで爆弾解体すんのか?」ワキワキ

一方通行「お前はいつでも楽しそうだなァ……」

海原「何か一方通行さんのテンションがすごく
下がってるんですけど」

垣根「……失恋したんだよ」

一方通行「だから何でオマエは突拍子もねェこと
言い出すの!? 予測不可能!!」

海原「失恋……ですか。 一方通行さん。
自分に出来ることがあれば言ってください。 相談に乗ります」

一方通行「お、オイ何いきなり同情してンだオマエ!?
ってかオマエら何かとノリが良すぎンだよ!」

垣根「え? 海苔?」

一方通行「マジでオマエ何なンだ!?」ウガァァ

海原「失恋……辛いですよね……」グスッ

一方通行「こっちはこっちで意味わかンねェし……!
頼むから会話をしてくれ! 俺まで頭おかしくなるわ!」

垣根「十分おかしいけどな」

海原「そうですね(笑)」

一方通行「ノォォォォォ!!!!」



174: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/26(土) 20:32:22.57 ID:+jgMr4ep0

垣根「とりあえずよ、一方通行が圧縮した羽毛爆弾が
ここに5つあるんだけどさ」

海原「サッカーボールみたいですね」

一方通行「……あァ、そォだな」

海原「気持ちは分かりますけどそんなに落ち込まないで下さい」ナデナデ

一方通行「失恋じゃねェからな!?」

垣根「なあ、これどうやって開封すんだ?」

一方通行「あァ……、それは今真空を通り越してやべェ状態だ。
細けェ理論とかはぶっ飛ばして、とりあえずやべェ状態だ」

海原「どこかに穴を開けて徐々に空気を入れていったら
元に戻るのではないでしょうか?」

一方通行「まァ、それでいいンじゃねェかな」

垣根「アバウトだな……実際に手を下す俺の身にもなれ」

一方通行「じゃあ誰か俺の身にもなってくれよォ……」

垣根「やだ」

一方通行「だろォと思ったわ」



175: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/26(土) 20:32:58.49 ID:+jgMr4ep0

垣根「じゃあ穴開けていいのか? 適当に安全ピンで刺すぞ?」

一方通行「いや、安全ピンじゃでけェな。 空気が一気に入って
羽毛布団が破裂する恐れがある」

垣根「さすが羽毛爆弾。 侮れねぇ」

海原「しかしそれよりも細いものですと電子顕微鏡クラスの
精密作業になってしまうのでは?」

一方通行「まァ、そォなっちまうな」

垣根「オイオイ、電子顕微鏡なんてさすがに作れねぇぞ?」

一方通行「台車のオマエにそンな高度な技術は期待してねェよ」

垣根「じゃ……どうすんだ?」

一方通行「オマエには未元物質でガラスを作ってもらう」

海原「ガラス……ですか?」

一方通行「あァ。 これは第一位と第二位の連携がねェと
できねェ高レベルな作業だからな」

垣根「なんだそれ……燃えるな」ゴォォ

一方通行「まずは、手のひらサイズのガラスを作ります」

垣根「あいよ」ジャーン

海原「一瞬で……!」

一方通行「そンでこのガラスに俺がいい感じに
凹凸をつけていきます」カチッ グニャ

海原「ガラスが圧縮されているようだ……」

一方通行「ハイ、これで簡易顕微鏡の出来上がりです」ジャーン



176: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/26(土) 20:33:36.95 ID:+jgMr4ep0

垣根「なんだこれ? 虫眼鏡みてぇな感じか?」

一方通行「まァ、そンなもンだな。 拡大レベルが
圧倒的に違うがなァ」ホレ

海原「うわぁぁぁぁぁ! 気持ち悪いぃぃぃぃ!!」ヒェェ

垣根「どうしたんだ!? 何が見えたんだよ!?」

海原「ひぃっ、もっ、もうこの家に住めない……!!」

垣根「お前一体何を見たんだよ!?」

一方通行「空中でかざしてたから多分ホコリでも
見えたンだろ」

垣根「これ……どれくらいまで拡大されて見えるんだよ」

一方通行「さァ……未知の領域まで見えるンじゃね?
未来とか見えたらメルヘンでいいかもな」ハハハ

垣根「この虫眼鏡で俺は今から爆弾を解体すんのか……」ゾワッ

一方通行「無闇にそれ覗くと後悔すっかもなァ」ギャハ

海原「もう自分には手遅れです……」グッタリ



177: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/26(土) 20:34:08.87 ID:+jgMr4ep0

―――
――


垣根「」グッタリ

一方通行「やっと終わったなァ。 っていってもあと2つ
残ってンぞ。 オラ、くたばってンな起きろ」グイグイ

垣根「もうあの世界に行きたくない……」グッタリ

一方通行「わがまま言ってンなよ第二位だろ!?」グイグイ

垣根「もう……なんでもいい……」グッタリ

海原「一方通行さんは見てないから平気なんですよ。
あの簡易顕微鏡、精神を破壊しますよ……」ゾワッ

一方通行「そんなに凄まじい拡大能力があンのかよ。
やっぱ適当に作っと駄目だなァ」ユサユサ

垣根「もう、いいだろ……? 3つ開封したんだから……」グデーン

海原「そうですよ。 3人しかいないですし、
今は十分じゃないですか?」

一方通行「……まァ、それもそォだな。 残りは人数が
増えたらまた開ければいいか」

垣根「俺はもう絶対にやんねぇからな……」ガクガク



178: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/26(土) 20:34:48.59 ID:+jgMr4ep0

一方通行「……この精神殺傷虫眼鏡は次回の
解体作業まで封印しとくか」

海原「簡単に目に付く場所に置いてあったら
記憶がフラッシュバックします」ガクガク

一方通行「……なンかそンなに言われっと俺も気になンなァ」

海原「え……あ、一方通行さん? お気を確かに!」アワアワ

一方通行「なンつーか……好奇心ってェの?」ワクワク

海原「……いつも一方通行さんをからかってきましたけど、
今回ばかりはあなたの身の安全を考慮して発言させて頂きます。
……やめたほうがいい」

一方通行「え、何そのマジな顔」

海原「本気ですよ。 自分はホコリで済みましたけど、
見てくださいあの人を」

垣根「」ガクブル

海原「一体何を見たのか分からないですけど、
あなたもああなるかもしれないんですよ!」

一方通行「海原……」ジーン



179: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/26(土) 20:35:28.09 ID:+jgMr4ep0

―――
――


一方通行「」ガクガクブルブル

海原「だから言ったのに……」

垣根「お、お前……何見たんだよ……?」ガクガク

一方通行「うわァァァやめろォォォ! 思い出させるなァァ!!」ガクガク

海原「……自分は一番マシだったみたいですね」ホッ

一方通行「封印しろォォ!! 引き出しにインしろォォ!!」

垣根「そうだ!! こんなものはポイだ!!」ポイッ

一方通行「圧縮圧縮ゥゥ! 引き出しを圧縮ゥゥゥ!!」ギュゥゥゥ

海原「こんなのもう取り出せないじゃないですか」

一方通行「取り出させるものかァァァァァ!!」

海原「まさか作った本人がこうなるとは」

垣根「お前の能力で記憶を圧縮できねェのかよ!?」

一方通行「その手があったかァ! 待ってろ垣根ェ、
脳みそごと圧縮してやンよォォォ!!」

垣根「待って待って! それは死ぬって!!」



180: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/26(土) 20:36:04.91 ID:+jgMr4ep0

海原「まあ、とりあえず一件落着じゃないですか」

一方通行「あァ、そォだな」ボウヨミ

垣根「まったくだ」ボウヨミ

海原「羽毛がふかふかですよー?」フカフカ

垣根「お、おぉ……ふかふかだな……」フカフカ

一方通行「何か俺眠くなって来たわァ……」フカフカ

海原「お風呂入ってから寝てくださいねー」

一方通行「……垣根」

垣根「なんだよ」

一方通行「オマエの能力って便利じゃン?」

垣根「まァ、大抵のものは似せて作れるけど」

一方通行「何でそれで家作ンなかったの?」

垣根「……」



181: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/26(土) 20:36:38.78 ID:+jgMr4ep0

垣根「アレイスターの野郎だよ」

一方通行「……はァ? 何でここで総括理事長が
出てくンだよ」

垣根「……聞くか? 俺のホームレス生活」

海原「興味深いですね」

一方通行「おォ、実際に体験したヤツの話は
聞いたことねェからな。 話してみろよ」

垣根「じゃあ、俺が五体満足で研究所から出た後からな」





―――1週間くらい前

ホームセンター近くの広場


垣根『意味わかんねぇ。 朝起きたらいきなり体に付いてた
でっけぇ機材なくなってるし、研究所から追い出されるし』

垣根『……挙句に俺の身寄り全部無くなっちまってるときた。
どうすりゃいいんだよ』



182: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/26(土) 20:37:11.85 ID:+jgMr4ep0

垣根(金もねぇからホテルにも行けねぇ。 クソッ、
俺の財産は全部上に回収されちまったのか?)

垣根『……仕方ねぇ。 ここらに未元物質でちょいと
家でも建てるか』イソイソ

垣根(……あ? 未元物質が思うように生成できねぇ……?)

垣根『……確実に演算を乱すための『異物』が紛れ混んでやがる』

垣根『誰の仕業だ……? この俺が演算を乱されるなんてありえねぇ。
あるとしたら唯一俺の上に君臨してる第一位かもしくは……』ハッ



<プルルル プルルル



垣根『あァ? ……非通知? 誰だよ……ったく』ピッ

???『ご機嫌よう。 未元物質』

垣根『!? てめぇは……』

アレイスター『そんなに警戒しなくてもいいと思うのだがね。
ふむ。 どうやら私の思惑は君にばれてしまったようだ』



183: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/26(土) 20:38:01.77 ID:+jgMr4ep0

垣根『思惑……だと? まさかとは思ったが能力が
思うように使えねぇことと関係してやがんのか』

アレイスター『関係していると言えば関係しているかもしれないが、
それはあくまで一時的なものだ。 時が来れば戻そう』

垣根『時……? おい、まさかてめぇの『プラン』だかに
組み込まれてんじゃねぇだろうな』

アレイスター『ふふ。 安心したまえ。 ただの退屈しのぎだよ。
君はドラマを見たりはするのかね?』

垣根『あ? ドラマ? 何言ってんだ?』

アレイスター『『ホームレスヒーロー』というドラマが先週から
始まったのだが知らないのか? あれは非常に興味深い』

垣根『……ホームレスヒーロー?』

アレイスター『ふふ。 これから面白いことが起こりそうでな。
私が一番目をつけている『彼』が動いてくれるようだ』

垣根『彼? まさか第一位か』

アレイスター『さて、どうだろうか。 それはさて置き、
君には今からホームレス生活をしてもらう』



184: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/26(土) 20:38:35.87 ID:+jgMr4ep0

垣根『あ? ふざけてんのか』

アレイスター『ふざけてなどいないがね。 私は今娯楽を
欲している。 そのための下準備をしているだけだ』

垣根『……悪いがてめぇのお遊びに付き合ってやるほど
暇じゃねぇんだ。 他当たれ』

アレイスター『どうするかは君の自由だ。 選択肢は一つ
しかないと思うがね。 安心したまえ。 『彼』が救いの手を
差し伸べてくれるだろうからな』

垣根『……』

アレイスター『私はその様子を『滞空回線』を通して観察
させてもらうよ。 やれやれ、久しぶりに面白いものが見れそうだ』



プツッ ツーツーツー



185: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/26(土) 20:39:07.86 ID:+jgMr4ep0

――時が進んで今日の昼


垣根『クソッ、アレイスターの策にはまっちまってる……
このままじゃマジでホームレスじゃねぇか。 いや、今も
十分ホームレスなんだけどよ』

垣根(食料的なものなら未元物質で作れるみてぇだが、
このダンボールもそろそろ限界だな)

垣根『ったく、ホームセンターで分けてもらってくるか……ん?』



一方通行『――』



垣根(第一位……! なんでこんなとこに居やがる!?
クソッ、アレイスター濁した『彼』ってのが気になるな……)

垣根『ここは様子見で話しかけてみっか』




――そして一方通行と出会う場面へ戻る。



186: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/26(土) 20:39:50.06 ID:+jgMr4ep0

垣根「お前と出会ったら能力が使えるようになったから、
野郎は第一位と第二位を出会わせたかったんだろ。
多分アレイスターは今も俺らを観察してる」

一方通行「はァ!? 待てよ、俺がホームレスさンを救出
しようと考えたのはつい昨日の話だぞ!?」

海原「……予測されていたってことですかね」

垣根「だろうな」

一方通行「クソッ……俺の行動が全部上に筒抜け
だったってことかよ……!」

垣根「いや、多分あいつは純粋にこの状況をドラマ
見てるような気分で楽しんでるだけだ」

海原「見られていると分かると……なんだかやりにくいですね」

垣根「あいつの思惑通りってのも気にくわねぇ」

一方通行「でも、その話を聞く限りだとアレイスターも
ホームレスヒーローが好きだってことだよな?」

垣根「まあ、そう言ってたしな」

一方通行「アレイスターのやつ……分かってるじゃねェか!!」

海原(ええー!?)

一方通行「いいぜ! だったらとことん俺らの生活を
見せ付けてやろうじゃねェか! あはぎゃは! 最高だねェ!
俺が家主な以上退屈な思いはしないぜアレイスター!!」

垣根「ってかよ、思い出したわ。 あん時なんか言ってたよな。
そんな腐った常識がどーたらこーたらって。 あれ何?」

一方通行「」



187: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/26(土) 20:40:30.61 ID:+jgMr4ep0

―――
――



アレイスター「ふむ、どうやら私が観察していたことが
ばれてしまったようだ。 まあ、観察は止めないがね」


アレイスター「こちらの方も順調に進んでいるようだし、
これから毎日退屈しなさそうだ」


アレイスター「……私も仲間に入りたいとかは決して
思っていない。 断じてな」



188: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/26(土) 20:41:06.74 ID:+jgMr4ep0

~一週間後~


垣根「暇だー」ゴローン

一方通行「同じくゥー」ダラーン

海原「一週間前の張り切りが嘘のようですね」

一方通行「だりィんだもン」ゴローン

垣根「さみぃんだもん」ダラーン

海原「まったく……買出しに行く僕の身にも
なって下さいよ……」

一方通行「あ、コーヒー買ってきた?」

海原「買って来ましたよ」ホラ

垣根「雑誌買ってきた?」

海原「買ってきましたよ」ホラ

一方通行「海原ァ! この銘柄じゃねンだよォ!」プンスカ

海原「適当でいいって言ったじゃないですか!」

垣根「海原! この雑誌じゃねんだよ!」プンスカ

海原「あなたのはこれで合ってますよ!」



189: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/26(土) 20:41:38.78 ID:+jgMr4ep0

垣根「ちっ、引っかからなかったか」

一方通行「まァ、とりあえずこれでいいけどよ」ゴクゴク

海原「一週間で異常に馴染みましたね……」

垣根「なあ、昼飯何―?」

一方通行「俺、肉じゃねェと食わねェかンな」

海原「何わがまま言ってるんですか。 昨日ハンバーグ
食べたじゃないですか」

一方通行「お前のハンバーグはパン入れすぎて
パンの味しかしねンだよ!!」

海原「節約ですよ。 お肉は高いんです」

一方通行「俺の金なンだから高くても買えよ!」

海原「悪いですし」

垣根「じゃあ俺がゲーセンで使ってくるよ」

一方通行「お前は駄目だ! お前に使わせたら
一瞬でなくなりそォで怖ェ!!」



190: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/26(土) 20:42:15.60 ID:+jgMr4ep0

海原「そんなに文句言うならたまには二人が
ご飯作ってくださいよ」

一方通行「えっ」

垣根「えっ」

海原「お昼ですし、軽いものでいいですから。
食材は揃ってますので」

一方通行「……いや、俺……料理とかしたことねェし」

垣根「俺……未元物質でしか料理作ったことねぇし……」

海原「使えないですね……学園都市のトップ2は
料理もできないんですか? 恥ずかしくないんですか?」

一方通行「」プチッ

垣根「」ブチッ

一方通行「いいぜェやってやンよゴラァァァ! 美味すぎて
腰抜かすンじゃねェェぞォォォ!?」

垣根「俺の料理の腕見せ付けてやンよ第一位ぃぃぃぃ!!」

海原(この人たちちょろい)



208: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/27(日) 19:20:10.60 ID:jxJYaiKn0

一方通行「どっちが美味ェ一品作れっか勝負だなァ第二位!!」

垣根「料理の腕っぷしぐれぇはてめぇに勝たねぇと
気がすまねぇんだよぉぉぉ!!」グォォ

一方通行「ハッ! テメェじゃ俺には一生かかっても
勝てねンだよ! 俺はこの三台の炊飯器を使って三種類の
炊き込みご飯を作ってやンよォォ!!」

垣根「量と種類で攻めるつもりか!! ならこっちは
未元物質チーズフォンデュで手軽さアピールだコラァァああ!!」ミニョーン

海原「盛り上がってるとこ悪いんですけど、
それ全然料理じゃないですからね」

一方通行「ンだと?」

垣根「やんのかコラ?」

海原「炊き込みご飯なんて具材入れてボタン押すだけじゃないですか」

一方通行「俺は炊飯器で何でも作れる女教師を
見てきてンだよ! ボタン押すのも料理の内だろォが!」プンスカ

海原「垣根さんなんてもはや食材一つも使わないじゃ
ないですか。 というかチーズフォンデュは料理じゃないです」

垣根「チーズフォンデュなんだから適当な食材つけて
食うんだよ! れっきとした料理だコラチーズ馬鹿にすんなコラ!」プンスカ



210: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/27(日) 19:20:58.15 ID:jxJYaiKn0

海原「とにかく、勝負とかはどうでもいいので、二人で
食材を調理してください。 調理ですよ」

一方通行「ったく、何作りゃいンだよ……」

垣根「チーズ……」ミニョーン

海原「未元物質は使わないでくださいね。 自分、
食べる勇気がないもので」

一方通行「海原のせいでテンション上がったけど
海原のせいでテンション下がったわ。 海原のせいで」グデーン

垣根「同じく」グデーン

海原(レベル5ってのは気分の上下が激しい人の集まり
なんでしょうかね……)

垣根「なー、ここにカレーのルーあるしこれでよくね?」

一方通行「カレー……だァ?」

海原「カレーですか。 簡単ですしいいと思いますよ」

一方通行「オイ海原。 今何つった」

海原「えっ」

垣根「『簡単ですしいいと思いますよ』」モノマネ



212: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/27(日) 19:21:42.94 ID:jxJYaiKn0

一方通行「オマエ今、『簡単』つったか。 カレー作るのを
『簡単』っつったか」

海原「え、ええ……言いましたね……」

一方通行「ふざっけンじゃねェぞォォォォ!!!」グォォォ

海原(テンション上がったと思ったら下がってまた上がったー!?)

一方通行「オマエはカレーが何たるかを全く知り得てねェ!!
一見簡単そうに見えてなァ! 実は奥が深い一品なンだぞ!?」

垣根「おおっ、第一位が熱弁を始めたぞー」

一方通行「一流の料理人はなァ、あえて簡単な物を作らせて
料理の腕を見るンだよ! カレーも例外じゃねェ!
作る人によって味が変わるンだよ!!」

海原「そ、そうですね……すみません。 自分の言葉が
軽かったですね。 慎みましょう」

一方通行「あァ……分かればいいンだ。 俺は料理人として
カレーに命を懸けるぞ。 今から調理を始める。
オマエは黙ってそこで見てやがれ」

海原「楽しみにしてます」

垣根「まあ、料理したことない一方通行が言っても
何の説得力も無いんですけどね」ケラケラ

一方通行「」



213: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/27(日) 19:22:21.84 ID:jxJYaiKn0

一方通行「……オマエさァ、折角上げたテンションと雰囲気を
どうしていとも簡単にぶっ壊すかなァ?」

垣根「事実を言ったまでだ」キリッ

一方通行「いらねェとこでノリノリなくせに……」

垣根「よっしゃカレー作るか!」

海原「垣根さんのやる気スイッチが押されたようです」

一方通行「ええ!? 俺今やる気出そうな事
言ったっけ!?」

垣根「とりあえずルーを入れるんだよな!」ドボドボ

一方通行「ええええーーーー!? 何してンの!?!??!」

海原「あー……、先にルーを入れてしまいましたね」

垣根「え? 駄目なの?」

一方通行「駄目だよ! 作ったことねェけど作り方くれェ
俺は知ってンだぞ! 一人で突っ走るなよォォ!!」

垣根「とりあえず煮込んでみる」グツグツ

一方通行「待って! 火止めて! 垣根止めて!」ウワァァ

海原「……最初からこんなんで大丈夫なんでしょうか」



215: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/27(日) 19:22:57.52 ID:jxJYaiKn0

垣根「なあ、普通にカレーっぽくなってるんだけど」

一方通行「オマエの中のカレーって何!? 具材皆無なの!?」

海原「……なんか心配なので自分も手伝います」

一方通行「じゃあ海原は具材切っててくれ! 俺は垣根を
制止するので手一杯だ!」

海原「わかりました」

垣根「別にルー入れてから具入れても問題ねぇだろ」

一方通行「普通は具を煮込ンでから最後にルーなンだよ!
アクとか出るだろォが! ……まァ、まだなンとかなる。
垣根、オマエもう一つ鍋持ってこい」

垣根「なんだ一方通行、味噌汁にも挑戦すんのか?」

一方通行「ちげェよ!!! 具を煮込むンだよ!!」

海原「なるほど。 ルーと具を別々に作って最後に
合わせるんですね」

垣根「何でそんなめんどくせぇこと……」

一方通行「オマエのせいなンだよォォォ!!」ウガァァァ



217: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/27(日) 19:23:36.86 ID:jxJYaiKn0

垣根「じゃ、俺皮むきしていいか?」

一方通行「ンァ? ……まァ皮むきくれェなら大丈夫か。
オマエに包丁は危険すぎる。 これ使え」ホレ

垣根「皮むき器だと!? てめぇ、俺をお子様扱いしやがって!」プンスカ

一方通行「お子様扱いしてねェよガキ扱いしてンだ!」

垣根「クッソ、なめやがって……。 見てろ第一位!
俺の高速皮むきイリュージョンを!!!」

海原「あっ、そのじゃがいもはもう剥き終わって……」

垣根「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」シャッシャッシャッシャッシャッ

海原「うああああ!!!垣根さんストップ! ストーーーップ!!」

垣根「どこまで剥けばいいんだ? こんなちっこくていいのか?」チマッ

一方通行「何してンだテメェェェェェェェ!!!!!?」



218: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/27(日) 19:24:19.59 ID:jxJYaiKn0

垣根「え? 皮剥いてただけだけど?」キョトン

一方通行「オマエ素でそれ!? タチ悪ィな!」

海原「もう、自分が皮むきしますので……」グッタリ

一方通行「海原悪ィな……いつもより大変な
昼飯になりそォってか既になってンなァ……」ヨシヨシ

海原「次から文句言わずに自分がご飯作りますので……」

一方通行「疲労困憊だな。 まァ、あれだ。
アイツは今後一切台所に入れンなよ」

垣根「なあー、これ切っていい?」シャキーン

一方通行「!! 垣根待て! その包丁を置け!
俺が今そっち行くから一旦包丁置いてくれ!」

垣根「俺……みじん切りなら知ってるんだぜ?」キラーン

一方通行「!? まっ、待て、オマエの今
切ろうとしてるものは何だ……?」

垣根「え? 肉だけど?」トントントントントントントン

一方通行「うわァァァァァァァァ!!!!!???」



219: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/27(日) 19:24:45.28 ID:jxJYaiKn0

海原「見事にひき肉状態ですね」

一方通行「手遅れ……だった……」ズーン

垣根「とりあえずみじん切りすればいいんだろ?」トントントントントン

一方通行「オイィィィィィ!! じゃがいもォォォォォ!!」

海原「トラウィスカルパンテクウトリィィィィィィ!!」ドゴォォン

垣根「ぐぁっ」バタッ

一方通行「う、海原……!?」

海原「あ……すみません、取り乱してしまいました」ニコッ

垣根(な……何だ今の攻撃!?)ガクガク

一方通行(コイツ……怖ェ……)ガクガク

海原「さあ、カレー作りの続きをしましょうか」ニコッ

一方通行・垣根「……はい」ガクブル



220: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/27(日) 19:25:20.64 ID:jxJYaiKn0

―――
――


一方通行「……なんとかカレーらしきものは出来たな」モグモグ

海原「具がみじん切りで歯ごたえが無いですけどね」モグモグ

垣根「……俺の知ってるカレーじゃねぇ」モグモグ

一方通行「オマエが邪魔しなければもっとまともな
カレーが出来てたンだけどな」

海原「まあ、初めての料理ってことでいいじゃないですか」

一方通行「オマエは器がでけェなァ……」

垣根「第一位はもはや器がねェもンな」ケラケラ

一方通行「オマエに対しての器は捨てて来ちまったよ」

海原「それにしても、一方通行さんは普通に料理
できるんじゃないですか。 びっくりしましたよ」モグモグ

一方通行「あァ、大体のレシピは前にクソガキの雑誌か
なンかで読まされて記憶してるンだがよ、作ったのは
今日は初めてだ」モグモグ

海原「初めてなのに応用利かせるなんてすごいですよ」

一方通行「そォかい」モグモグ



221: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/27(日) 19:25:57.01 ID:jxJYaiKn0

海原「あ、カレーと言えば思い出しました」

一方通行「なンだよ」

海原「近所に最近カレー店が出来たらしいんですよ」

一方通行「カレー店? 聞いてねェな」

海原「口コミで流行ってるんですよそのお店。
先ほど買い出しに行ったときに番外個体さんに会いまして」

一方通行「あァ、そォ…………え!?」ガタッ

垣根「おい、いきなり立ち上がるなよ」

一方通行「え? え? 何? オマエらいつの間に
二人で会うようになったの!?」アセアセ

海原「偶然会ったんですよ」

一方通行「な……何だ偶然かよ……」ホッ

垣根「父ちゃン安心したぜェ」モノマネ

一方通行「ンだとコラ!?」



223: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/27(日) 19:26:32.93 ID:jxJYaiKn0

海原「家の前まで来たんですけど、何故か
帰ってしまわれたんですよね」

垣根「親父に彼氏を紹介する娘の心情……か」シミジミ

一方通行「ンだとコラ!?」

海原「垣根さん、一方通行さんに誤解を与えそうな
表現はやめたほうが身のためですよ」

一方通行「アイツはそンな血迷った選択はしねェ」

海原「さりげなく酷い……」グスン

垣根「まあ、ミサワちゃんは一方通行に構って欲しいみたいな
雰囲気を出してたからな。 照れて帰ったんだろ」

一方通行「……え?」

垣根「え?」

海原「え?」



224: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/27(日) 19:27:06.99 ID:jxJYaiKn0

垣根「……いや、明らかにそうだろ」

一方通行「……いや、アイツは俺に対して
負の感情だらけなンだぜ? 構ってほしいはずが……」

海原「……確かに打ち止めさんと一方通行さんが
じゃれてるのをうらやましそうに見ていた気がします」ソウイエバ

垣根「オマエらより恋愛経験豊富な俺が言うんだから
間違いねぇんだよクソ共が!」

一方通行「一言余計だクソッたれ!」プンスカ

垣根「クソって言うほうがクソだクソッたれ!」プンスカ

海原「お二方、仮にも食事中なので言葉を選んでください」

一方通行「」

垣根「」

一方通行「……まァ、深く考えンのは止めようぜ」

垣根「それでいいならいいけどよ」



225: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/27(日) 19:27:58.78 ID:jxJYaiKn0

一方通行「……何の話してたっけ?」

垣根「ミサワちゃんの話」

一方通行「いや、その前」

垣根「カレー店の話」

一方通行「あ、そうか。 オマエ何気に
記憶してたのか」

垣根「お前は記憶出来てなかったんだな」

一方通行「ンだとォ!?」ガタッ

海原「また話がそれるからそれくらいにして下さい」

一方通行「チッ……」

垣根「ふっふーん」フフン

一方通行「……」イライラ

海原「で、そのカレー店の割引券貰ったので、
そのうち行きませんか、って話なんですけど」



226: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/27(日) 19:28:34.92 ID:jxJYaiKn0

一方通行「割引だァ? そンなもンなくても
金は腐るほどあンぞ」

海原「貴方はまずその金銭感覚を直してください」

垣根「なあ、俺本場のカレー食ってみてぇ」

海原「本場かは分からないですけど、美味しいと評判ですよ」

一方通行「ンじゃ行くっきゃねェな。 垣根はそこで
正しいカレーの作り方でも学んでろ」

垣根「俺も店出せるかなあ……」キラキラ

一方通行「調子乗ってンなよ!!」

垣根「大丈夫だ。 俺は既に工場を一つ作っている」キリッ

一方通行「ここのことか!? チーズ工場のことか!?」

海原「それは表札だけにしていただきたいものですね」

垣根「そんなに人気ねぇのかよ」シュン

一方通行「一瞬でも人気が出ると思っちまったら末期だ!」



227: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/27(日) 19:29:19.56 ID:jxJYaiKn0

海原「あ、この割引券の期限が今週中なんですけど、
明後日辺りはいかがでしょうか?」

一方通行「あ? 何言ってンだ。 今日行くに決まってンだろ」

海原「えっ」

垣根「このカレーのテンションがある内に行かなければ
何も学べない……常識だ」

一方通行「珍しく常識を肯定しやがったコイツ」

海原「今日ですか……今カレー食べたのに
夜もカレー食べるんですか」

一方通行「何か不満かよ」

垣根「不満なんてあるわけがねぇ」ニヤリ

一方通行「だよなァ」ニヤリ

海原(変なところに火をつけてしまいましたね……)



228: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/27(日) 19:29:51.25 ID:jxJYaiKn0

―――
――


一方通行「ンだァ? ちっせェ店だな。 穴場ってヤツか?」

海原「美味しいお店は目立たない所にこっそりとあるものですよ」

垣根「『インドックスカレー』って……なんつー名前だ……」

一方通行「センスねェ店名だなァ」

海原「店名からするにインドカレーを扱っている
みたいですね」

垣根「これは本場カレーktkr?」ワクテカ

一方通行「どォだかなァ」

海原「なんか入りにくいですね……」

一方通行「外居ても寒ィだけだしさっさと入ろォぜ」ガラッ


上条「ヘイらっしゃーい」

一方通行「」



240: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/29(火) 15:04:29.36 ID:Nt9Tt/zW0

上条「あ……一方通行!?」ビックリ

一方通行「……よォ」

海原「へえ、なかなか綺麗なお店じゃないですか」

垣根「客少ねぇな」

上条「は、はは……いらっしゃいませー……」

上条(え、何これ何か危険な人たち来ちゃったよ)

一方通行「オマエそンな露骨に嫌な顔すンなや。
ちょっと傷つくぞ」

上条「ああ、ごめんごめん。 ちょっとびっくりしてな」

一方通行「びっくりしたのはこっちだ馬鹿。
何でテメェ、学生の身分で店開いてやがンだ?」

上条「いや、ダメ元で申請したら意外にも許可が
降りてさ。 俺も未だに信じられない」

一方通行(……まさかアレイスターのやつ、こいつらまで
退屈しのぎに使ってンじゃねェだろォな)

垣根「あ」

海原「垣根さん? どうしました?」

麦野「ん?」クルッ

垣根「」ビクゥ

麦野「あっ」



241: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/29(火) 15:05:16.01 ID:Nt9Tt/zW0

上条「どうした?」

一方通行「あ? ……第四位かァ」

海原「お二方のお知り合いなんですか?」

一方通行「知り合いっつか、レベル5だから知らねェ
やつの方が珍しいンじゃねェか?」

海原(またレベル5ですって……!?)

垣根「先日はどうも」ガクガク

麦野「いえいえ滅相も無い」ニコニコ

一方通行「何だ? お前ら面識あンのか」

麦野「面識というか、因縁のようなものね」

垣根「は、ははは……」ガクブル

上条(何があったんだろう……)

一方通行「まァ、詮索は後回しだ。 腹減ったし」

上条「これ、メニューな」ハイ

垣根「白湯? これ飲みてぇ……」ガクブル

海原「それただのお湯ですよ」



242: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/29(火) 15:05:55.79 ID:Nt9Tt/zW0

インデックス「何だか騒がしいんだよ?」ヒョコッ

上条「おお、インデックス! お客さんだ!
たくさん注文来るから覚悟しとけよ」

一方通行「ンだァ? シスターが厨房に入ってンのか」

上条「そうなんだよ。 実はアイツの作るカレーは
この世のものとは思えないくらいに美味くてな」

一方通行「あの食い専がか」

上条「そう思うだろ? こないだいきなりカレー作りたいとか
言うから作らせたらこれがすごいんだよ。 カレー粉から作るとか
そういうのじゃねーんだ」

海原「といいますと?」

垣根「もしかしてカレー粉を自分で作っちゃうーみてぇな?」ケラケラ

麦野「当たりよ」

垣根「マジかよ」

インデックス「私の十万三千冊に不可能はないんだよ!」エッヘン

一方通行「コイツも大概チートだなァ」

上条「スパイスも自分で作るからな」

麦野「ここでしか味わえない味よ」ウットリ



243: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/29(火) 15:06:27.89 ID:Nt9Tt/zW0

一方通行「垣根、オマエこの店から技術を盗むのは
諦めろ。 オマエには不可能だ」

垣根「んだと? 俺に二言はねぇんだよ!」ガタッ

一方通行「マジでやめとけ。 俺でも出来ることじゃねェ」

海原「自分もやめたほうがいいと思いますよ」

垣根「何だよお前ら! 昼間はあんなにノってたくせに!」

一方通行「いや、ここの技術は俺らには真似できねェ。
もし真似したら体中の血管が破裂する」

麦野「え?」

垣根「なにそれこわい」ガクブル

麦野「そんな危険な技術でカレーを調理してたわけ……?」ガクガク

上条「……ぶっちゃけ俺もどうやって作ってるかは
よくわからないんだよな」

一方通行「生命の瀬戸際でカレーを作ってるから
うめェカレーが出来るンだろ」

麦野「なるほど」ポン

浜面「おーい料理長! 俺一人じゃさすがにムリっす!」

インデックス「忘れてた! 今行くんだよ!」



244: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/29(火) 15:06:59.53 ID:Nt9Tt/zW0

一方通行「ン……? 何か今の声聞いたことあるなァ」

上条「浜面知ってるのか?」

一方通行「だよなァ! アイツだよなァ!? 何で
ここで働いてンだ!」

上条「バイトだよ。 さすがに俺とインデックスだけじゃ
店回せないって」

一方通行「学生が学生を雇ってンのか! 何でもアリか!」

浜面「上条、注文多すぎるからお前も厨房に……え!?」

一方通行「……よォ、無能力者」

浜面「なっ、何でここに……っ!」アワアワ

垣根「お客様だぞ」

浜面「!? 第二位……!」

麦野「カレー食べに来たんだからさっさと作って
出してやんなさいよ」

浜面「あれっ、俺の扱いが酷い!」

海原「お腹空きましたね」

一方通行「いいからさっさと作れや」

浜面「うぅっ……俺が不憫だ……」メソメソ



245: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/29(火) 15:07:57.43 ID:Nt9Tt/zW0

上条「じゃあ俺もちょいと厨房入ってくるわ」

垣根「早めに白湯を持ってきてくれ」

海原「だからそれただのお湯ですよ」

麦野「ここからお湯出るわよ」ジャー

垣根「おおっ、これが白湯か……!」キラキラ

海原「だからそれただのお湯ですよ」

一方通行「……まあ、アイツが営業してるンだったら
夕方のみ営業ってのも納得だなァ」

海原「そういえばそんなこと書いてましたね」

麦野「上条と浜面は学校終わったら直でここに
来てるらしいのよね。 シスターはいろいろと極秘の下準備を
しているみたいだけど」

垣根「んだよ! 白湯ってただのお湯じゃねぇか!」プンスカ

一方通行「だからさっきから言ってンだろォがァァァ!!」




厨房


インデックス「とうま! こっちに入ってきちゃダメって
何回言ったらわかるの!?」プンプン

上条「ごめんなさいすみません」ドゲザ

インデックス「ここから先はいくらとうまでも見せるわけには
いかないんだよ!」

浜面「従業員でさえ知ることを許されていない
最後の仕上げ……あれがこの店の味の秘密か。
あ、俺の名前も仕上だな」フフッ

浜面(……何言ってんだろ)



246: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/29(火) 15:08:27.76 ID:Nt9Tt/zW0

―――
――


インデックス「お待たせー!」ドウゾ

麦野「いい香りねぇ……」ウトウト

一方通行「オマエさっきから何杯食ってンだよ……」

垣根「これは何カレーだ?」

浜面「この店で一番ベーシックなチキンカレーだ」

上条「俺のおすすめなんだよな」

浜面「このチキン作ったの俺だからな!」

麦野「聞いてねぇ」

垣根「そうか、ひよこから一生懸命育てたんだな……」

海原「浜面産ですか」

浜面「えぇ!? お前らの話のぶっ飛び具合に
付いて行けねぇ!」

一方通行「このカレーうめェなァ……」モグモグ



247: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/29(火) 15:09:05.52 ID:Nt9Tt/zW0

インデックス「美味しくないはずがないんだよ!」エッヘン

上条「なんか目の前で美味そうに食われるとこっちも
腹減ってくるよなー」

浜面「わかるわー。 俺いつも具材切ってるとき
つまみ食いしたくなるもん」

インデックス「……減給」ボソッ

浜面「絶対にしません」キリッ

海原「でも本当に美味しいです。 どう表現したらいいか
わからない味ですね。 とてもいい意味で」モグモグ

垣根「俺のチーズと相性良かったりしてな」ミニョーン

一方通行「オイ、それは家でやれ。
店の人に迷惑だろォが」

垣根「わかってるよそんくれぇ。 俺のチーズを
独り占めしてぇんだろ?」フフン

一方通行「しねェよ!」

麦野「何? チーズ?」

一方通行「あ? コイツの能力で作ったやつだよ。
最近チーズしか作らねェンだよな」

麦野「美味しいじゃない」モグモグ

一方通行「食いやがったァァァァァァァ!?」ガタッ



248: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/29(火) 15:09:43.07 ID:Nt9Tt/zW0

垣根「は……初めて俺のチーズが他人に評価された……!」ジーン

麦野「私、チーズ嫌いだけどこのチーズは好きだわ」モグモグ

海原「チーズ嫌いなのによく食べましたね」

麦野「好奇心旺盛なのよ」

垣根「俺、お前のこと誤解してたわ……これからは
良きチーズ仲間として語り合おうぜ!!」

麦野「拒否」

垣根「」ガーン

麦野「でもこのチーズは評価するわ。 さすが第二位ね」

垣根「第四位……」ジーン

一方通行「何かアイツら仲良くなってンだけど」

海原「それほど嬉しかったんでしょうね」

上条「レベル5ってすげぇな……
ちょっとうらやましい」



249: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/29(火) 15:10:30.50 ID:Nt9Tt/zW0

一方通行「しかし、また色んなメニューがあるよなァ。
何かもう一品くれェ食えそォだわ」

海原「昼もカレー食べたはずなのに全然飽きませんね」

上条「なんだ、お前昼もカレーだったのか」

一方通行「あのチーズ野郎のせいで散々だったがな」

浜面「爆発でもしたのか?」

一方通行「いや、ルーを先に鍋に入れて煮込んだ挙句に
全ての具をみじン切りにしやがってよ。 最終的には
具が全部溶けちまった。 かろうじて肉は残ってたがな」

海原「見た目はただの具無しカレーでしたね」

上条「具があるはずなのに無いってそりゃ酷い」

一方通行「アイツ最後は包丁振り回して踊ってたからな」

上条「怖ぇぇぇ……」ガクガク

浜面「その光景が容易に想像できるな……」

一方通行「あンな無残なカレーは二度と食いたくねェな」

インデックス「今聞き捨てなら無い言葉を聞いたかも!」

一方通行「あン?」



250: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/29(火) 15:11:22.86 ID:Nt9Tt/zW0

インデックス「『無残なカレー』って何のことなのかな?」

一方通行「え? あァ、お前のカレーのことじゃねェよ」

インデックス「私はカレーに対してえこひいきをしないんだよ!
世界中のカレーに平等に愛を注いでいるの!」バーン

上条「インデックス? いきなりどうしたー?」オーイ

インデックス「具が全部溶けちゃったから無残?
それは酷すぎるんだよ! 第一、あえて具を溶かしたり、
ひき肉を使ったりする調理法もあるというのに!」

一方通行「なっ、何ィ!?」ガタッ

インデックス「お客様、お食事の最中に勢いよくお席を
立たれては他のお客様のご迷惑になります」

一方通行「えっ、あ、悪ィ……」

海原(何今の)

インデックス「つまり、あなた達が作ったカレーは少しも
無残ではないということなんだよ! 分かってくれた?」

一方通行「そ、そォだったのか……俺ァ、一般レシピの
基本的なカレーしか知らなかったって事だな……」ガクッ

インデックス「このド素人が!」ベシッ

一方通行「いてっ」

上条「インデックスさん!?」



251: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/29(火) 15:12:00.98 ID:Nt9Tt/zW0

垣根「話は聞かせてもらったぜ一方通行! やはり俺は
勝ち組のようだなフハハハハハハ!!」

一方通行「調子に乗ってンなよ万年第二位がァ!
テメェは偶然が重なっただけなンだよ! 自惚れンのは
一億と二千万年早ェ!!!」グァァ

垣根「八千年くれぇ経ったらカレーが恋しくなんだろーが!!」

浜面「なんだよコイツら……テンション高すぎだろ」

海原「自分は毎日この人たちを世話していたと思うと……」

一方通行「海原ァ! 世話してやってンのは俺だろォが!」プンスカ

浜面「え? 何? 一緒に住んでんの?」

海原「住む家を失ってしまったので一方通行さんに
養って頂いてるんですよ」

浜面「あ……なんかごめん。 大変なんだな」

海原「いえいえ、おかげで毎日退屈してないです」フフッ

垣根「オラかかってこいや第一位!!!」ブァサッ

一方通行「いいぜェ、リベンジマッチだァ!!」カチッ

上条「店の中での能力禁止!!」キュイーーン←そげぶ

一方通行「」バタッ

垣根「」バタッ



252: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/29(火) 15:12:35.95 ID:Nt9Tt/zW0

麦野「オイ、私のチーズ製造機に何してくれてんじゃコラ」

上条「あ、麦野さん? こ、これは不可抗力ってゆうか……」

麦野「言い訳どか聞いてねぇからな」ゴゴゴゴゴ ビュイーン!!

上条「待って! 能力禁止だってばー!」キュイーーン

麦野「クソ。 やっぱ効かねぇのかよ」チッ

上条(怖いよー、レベル5怖いよー)ガクブル

浜面「お前ら頼むから店は壊さないでくれよ?」

インデックス「壊したら損害賠償を請求するんだよ!」ビシィ

海原「よくそんな難しい言葉知ってますね」

インデックス「私の十万三千冊は全知全能なんだよ!」エッヘン

上条(もはや魔術関係なくね?)

一方通行「……う……」ムクッ

垣根「ん……」ムクッ

麦野「チーズ製造機!」ダキッ

垣根「うぎゅっ!!」ギュウウウウウ

一方通行(……えぇ?!)



268: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/30(水) 18:08:37.63 ID:79xM2NjZ0

浜面「麦野のやつ酒でも飲んだのか?」

インデックス「未成年は飲酒しちゃいけないんだよ!」

一方通行「何でお前はそンなに常識人になってンの?」

麦野「言っておくけどこれは私専用のチーズ製造機だからね!」

垣根「」ブクブク

上条「せっかく起きたのにまた気絶してるし……」

海原「麦野さんは垣根さんをチーズ製造機として
欲しているみたいですね」

浜面「哀れだ……」ナムナム

上条「男としてどころか人として見てもらえないなんて……」ナムナム

一方通行「ま、アイツにはお似合いのポジションなンじゃね?」

海原「家では台車扱いですしね」

上条「なにそれ可哀相」

一方通行「アイツが進んで引き受けてンだからちっとも
可哀相じゃねンだよ」



269: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/30(水) 18:09:11.00 ID:79xM2NjZ0

浜面「何で台車なんだ?」

一方通行「……一週間前の話なンだがなァ、大量の買い物を
して、持ち帰るのには台車が必要ってことになってよ」

海原「買ったもの全部垣根さんに家まで運んでもらったんですよ」

上条「……あ、それってもしかして打ち止めと番外個体も
一緒に行かなかったか?」

一方通行「アイツらは別行動だったがな。 ……何でオマエが知ってる?」

上条「いや、偶然スーパーで二人に会ってさ。 荷物多かったから
どうやって持ち帰るのか疑問だったけど、そういうことだったのか」

海原「じゃあ、公園まで荷物を運んでくださったのは
上条さんだったんですか」

一方通行「マジか……さすが俺が認めた男だなァ。
礼してやンよ。 今度何か奢るわ」

上条「ま、マジっすか!」キラキラ

浜面「こいつ『奢る』って言葉に弱すぎだろ……」



270: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/30(水) 18:09:48.41 ID:79xM2NjZ0

インデックス「みんなー! 食後のデザートとかもあるんだよー!」

一方通行「……そういえばメニューたくさんあるンだったな」

海原「だいぶ話がそれましたね」

一方通行「話それるのなンて日常茶飯事だけどな」

麦野「カレーパフェひとつお願い」

インデックス「了解なんだよ!」

一方通行「待て。 今カレーパフェっつったか」

麦野「言ったわよ?」

海原「一方通行さん! 見てください! デザートメニューの
全てがカレーです!!」

一方通行「マジだ……。 カレープリンとかカレー饅頭とか
もはやカレー馬鹿としか思えねェぞこりゃ……」

麦野「それがいいんじゃないの」モグモグ

一方通行「うォ!? もうパフェ食ってやがる! カレーと生クリームが
絶妙に絡まってやがる! だが匂いはカレーだ!!」

浜面「うちの料理長はカレーに対しての情熱が
異常なんだよ……」

海原「センスがぶっ飛んでますね……」

麦野「ここのメニューを全部制覇するのが私の目標よ」モグモグ

上条「さすが常連。 インデックスに匹敵するカレー愛がある」

インデックス「日々メニューが増えるから制覇なんて無理かも!」

麦野「増えようが全制覇してやるわ」モグモグ

インデックス「むむっ、強敵が現れたんだよ……!」



271: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/30(水) 18:10:26.42 ID:79xM2NjZ0

垣根「んぐ……体が重てぇ……」ヨロッ

浜面「おお、第二位が起きたぞ」

麦野「チーズ製造機。 私の隣に座りなさい」コッチ

垣根「……はい」トボトボ

一方通行「あの垣根が手玉に取られてやがる……」

海原「いろいろ思うことがあるのでしょう。 今は
そっとしておいてあげるべきかもしれません」

一方通行「第四位との因縁を聞き出したかったンだけどなァ」

麦野「因縁って言ってもそんなに面白いもんじゃないわよ?」

上条「俺の経験からするに、レベル5が面白いと感じるのは
世界が滅亡してもおかしくないレベルだと思う」ガクガク

浜面「それは同感だわ」ガクガク

麦野「そんなことはもうしないわよ」

上条「『もう』ってことは過去にやったことがあるのか……?」

浜面「……」

上条(あるのかよ)ガクブル



272: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/30(水) 18:10:58.54 ID:79xM2NjZ0

垣根「……俺が話してやるよしょーがねぇ」ヨイショ

一方通行「大丈夫か? 真っ青だぞ」

垣根「第一位が人の心配とかマジウケるwwwwwwww」ケラケラ

一方通行(何コイツ……)イラ

垣根「あれだ、前に俺のホームレス生活話した時に
途中だいぶ省略しただろ。 あんときの話だ」



―――
――


垣根『未元物質で家が作れねぇとなると……ダンボールか?』

垣根『ハッ、第二位様が無様なこった。 金もねぇし、
アレイスターの言ったとおり選択しはひとつしかねぇみてぇだ』ハン

垣根(どこでダンボールを調達すっかだな……さすがにゴミを
漁るのは避けてぇな。 新品のダンボールが欲しい)



麦野『』←ダンボール箱持ってる



垣根(あれは……第四位!!)

垣根(クソ、少し気まずいが新品のダンボールを手に入れる為に
手段を選んでる場合じゃねぇよな)



273: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/30(水) 18:11:32.33 ID:79xM2NjZ0

垣根『第四位!』バッ

麦野『わっ、……第二位じゃない。 何の用よ。
まさかここでやり合おうってワケじゃ……』

垣根『頼む! そのダンボール箱を俺に譲ってくれ!』ドゲザ

麦野『……ハァ?』キョトン

垣根『俺の命はお前のダンボール箱に掛かってる!
それがあれば俺は助かるんだ!』

麦野『いきなり何の話よ……。 大体、この箱の中に
荷物入ってんだから、あげられるわけないでしょ』

垣根『そこをなんとか!』オネガイシマス

麦野『……そんなに欲しいならアンタ、能力で
それっぽいの作ればいいじゃないの』

垣根『……今は訳アリで食料しか作れねぇんだよ』

麦野(何で食料が作れるのよ……)



274: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/30(水) 18:12:09.21 ID:79xM2NjZ0

垣根『お前がどうしてもダンボールを譲らねぇってんなら、
力づくで奪い取ってもいいんだぜ』

麦野『へえ、面白いじゃない』

垣根『本当に譲る気はねぇんだな?』

麦野『生憎、ね』フフッ

垣根『ハッ、第四位ごときが未元物質に勝てると思うなよぉぉぉ!?』



シーン……



麦野『……』

垣根『……しまった』ハッ

麦野『あっれぇー? どうしたのかにゃーん? 力づくで
奪うとかってほざいてやがったのはどこのどいつ
だったかなあ!?』ビュイーーーン!!!



<ドガーーーーーン!!!



垣根『』ガクガクブルブル



275: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/30(水) 18:12:47.37 ID:79xM2NjZ0

麦野『……ま、私もそこまで鬼じゃないし。 
いい事教えてあげる。 そこのホームセンターで
ダンボールが貰えるわ』

垣根『お、お前……』ガクガク

麦野『これに懲りたら二度と私の前に現れないでね。 じゃ』スタスタ

垣根『……ホームセンター、か』

垣根(最初からそこ行けばよかったな……)



―――
――


垣根「その後も何度か第四位とエンカウントしては
サバイバルな戦いを一方的に仕掛けられたな」ガクブル

麦野「私の前に現れないでって何回も言ったのに
無視するからよ」

垣根「ハッ! 今の俺は能力がフルパワーで使えるんだぜ?
舐めたクチ聞いてっと次はこっちから」

麦野「あなたのチーズ……とても美味しいわ」

垣根「麦野……」ジーン

一方通行「つまりコイツが馬鹿だってことだな」



276: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/30(水) 18:13:21.85 ID:79xM2NjZ0

海原「レベル5でも麦野さんはまだしっかりしてる方ですね。
安心しました」

垣根「おぅ? なんか今聞き捨てならねぇ言葉が聞こえた」

一方通行「俺たちが狂ってるみてェな言い様だったなァ」

海原「狂ってるんですよ」ズバッ

上条(言い切りやがった!)ヒェェ

海原「レベル5というくくりにするのが間違っていましたね。
第一位と第二位が異常です。 おかしいです」

垣根「カチンと来たぜ海原あああああ!!」グァァァ

一方通行「表出ろや海原ァァァァ!!」グァァ

インデックス「お客様、当店の敷地内での暴力行為は
ご遠慮ください」

一方通行「あ、お、おォ……悪ィ……」

垣根「はは、冗談だよ冗談」

浜面(料理長の威圧ハンパねぇ)



277: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/30(水) 18:14:02.92 ID:79xM2NjZ0

一方通行「また話それたなァ」


麦野「カレーフルーチェひとつ」

インデックス「了解なんだよ!」

一方通行「お前さっきからマジで食いすぎじゃねェ!?」

麦野「全制覇が目標なんだもん」

一方通行「あっそォ!? もォどォでもいいけどよ!」

海原「自分も何かデザートに挑戦してみましょうかね」ドレドレ

垣根「ダブルカレー饅頭ってなんだ? カレー饅頭と違うのか?」

麦野「それは私のおすすめよ」

浜面「……俺はそれやめたほうがいいと思うな」

一方通行「え、何その意味深な感じ」

上条「カレーシュークリームとかの方がいいと思う」

海原「じゃあ、自分はそれをお願いします」

一方通行「……じゃあ、俺はカレータルトで」

垣根「俺このダブル饅頭な!」

麦野「カレーが抜けてるわよ」



278: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/30(水) 18:14:51.28 ID:79xM2NjZ0

上条「じゃ、俺らで作ってくるから待っててくれ」

浜面「あれ……また作らなきゃなんねぇのか……」ズーン

インデックス「三人で作ればすぐなんだよ!
前みたいに一人で作ってなんて言わないから元気だして!」

浜面「うん……俺、がんばる!」



一方通行「意味不明なメニュー頼んじまったなァ……」

海原「よくあんなメニューが思いつきますよね」

麦野「あのシスターはもっと評価されるべきよ」

垣根「もっと氷華されるべきだな」ウン

麦野「ねぇ、チーズ作ってよ」

垣根「しゃーねぇな。 ホラ」ミニョーン

一方通行「垣根嬉しそうだな」

海原「今さらですけど何でチーズなんでしたっけ?」

一方通行「……俺のせいだな」

垣根「今ではお前に感謝しているぜ! チーズの素晴らしさに
気づけたのもお前のおかげだ!」グッ

一方通行「お前のチーズはチーズであってチーズじゃねェよ」



279: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/30(水) 18:15:17.65 ID:79xM2NjZ0

厨房


浜面「オイ上条早くしろよ! 饅頭が破裂しちまう!」

上条「待ってくれよ! 今タルトにカレーかけてんだよ!」

浜面「それ一方通行のだろ!? 適当にかけとけよ!」

インデックス「一品一品を丁寧に作って欲しいかも!」マゼマゼ

浜面「お前はフルーチェ混ぜてるだけだろーが!
つか、破裂しそうな時点で丁寧じゃねぇんだよぉォォおお!!!」

上条「んじゃタルトは適当でいいや! シュークリーム焼かなきゃ!」

浜面「ちょ、おい! 助けてくれよ! みんなで作るっていったじゃん!
一人にしないっていったじゃん!!」

インデックス「フルーチェフルーチェー♪」フフン

浜面「ノォォォォォォォォォ!!!」



<ノォォォォォォォォォ!!!!



一方通行「何か厨房が騒がしいなァ」

海原「料理してるとは思えない叫び声が聞こえたんですけど」

麦野「大丈夫よ。 いつものことだから」

海原「いつも、ですか……」

一方通行「何か心配になってくンなァ……」

垣根「まだかなー♪」



280: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/30(水) 18:15:50.05 ID:79xM2NjZ0

―――
――


インデックス「おまたせなんだよー!」

垣根「おお! やっと来たか!」

インデックス「フルーチェは私が作ったんだよ!」

麦野「美味しそうな香りだわ……」ウットリ

上条「えっと、タルトと……シュークリームな」

海原「上手に焼けてますね」

一方通行「……オイ。 タルト適当すぎねェ?」

上条「あ、いやぁ、ちょっと急いでたから……」ハハハ

一方通行「それ普通の客に言ったらクレーム来ンぞ……」ハァ

垣根「ウルトラダブルカレー饅頭は?」ワクワク

麦野「名前違うわよ」

浜面「……ほらよ」グッタリ

一方通行「なっ」

海原「!」

垣根「でけぇぇぇええええええ!!」ドドーーン

麦野「食べるの大変だけど美味しいわよ」



281: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/30(水) 18:16:20.33 ID:79xM2NjZ0

浜面「それ、作るのすげぇ大変なんだぞ……」グッタリ

一方通行「これ作ってて叫ンでたのかァ……?」

海原「なんと……」

垣根「うんめぇ! うんめぇぞこれ!!」パクパクパクパク

インデックス「ちなみにダブルカレー饅頭は営業終了
までに食べきれないと倍額支払いになります」

海原「そんな!」

麦野「私は食べ切れなくて倍払ったわ」

上条「レベル5には効かない脅しだよな」

一方通行「倍っていくらだ? 一万くれェか?」

上条「そんなにしねぇよ! せいぜい五千円だ!」

海原「たくさんご馳走になってますけど……大丈夫ですか?」

一方通行「いつものことだろ。 気にしねェ」モグモグ

垣根「」モグモグモグモグモグモグ

麦野「すごいじゃない……! もう半分食べてるわ!!」



282: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/30(水) 18:16:47.68 ID:79xM2NjZ0

――営業終了時間


垣根「うぷっ、うっ……まだ……」モグ

一方通行「オマエ無理すんなよ……最初に飛ばしすぎたンだよ」

海原「倍額って言っても差し障りない金額のようですし、
ここは一方通行さんに甘えては?」

垣根「第一位に甘えなんざ……プライドが……っぷ」

上条「この状態だとしばらくはカレーに近づけないほうがいいな……」

浜面「感覚がフラッシュバックするかもしんねーしな」

麦野「三日前の私を見ているようね」

一方通行「オマエもこうなったのかよ!」

麦野「私はプライドを捨てたわ」キリッ

一方通行「ドヤ顔で言われても……」

垣根「も……無理……」ガクッ

浜面「あ」

上条「気絶したな」

一方通行「ったく……俺がおぶって帰るわ。 カレー臭ェ」ヨイショ

海原「それはみんなですよ」



283: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/30(水) 18:17:21.83 ID:79xM2NjZ0

一方通行「じゃ、世話ンなったな。 意外と美味かったぜ」

インデックス「意外は余計なんだよ!」

上条「また来いよな!」

浜面「次はダブルカレー饅頭頼むなよ?」

海原「どうでしょうね。 垣根さんならリベンジを
考えるかもしれませんね」フフッ

一方通行「ありえるなァ」ハハハ




―――
――

麦野「じゃあ、私はこの辺で」

一方通行「あ? 何言ってンだ。 送るに決まってンだろ」

麦野「いいわよ。 そこのホテルだしさ」

海原「ホテル? 麦野さんはこの辺に住んでいる方では
ないのですか?」

麦野「元々はアイテムの隠れ家使ってたんだけどさ、
暗部が解散したから潰れちゃったのよ」

一方通行「……何?」



284: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/30(水) 18:18:14.22 ID:79xM2NjZ0

麦野「要するに住むとこなくなっちゃったから、
ホテル暮らしってわけ。 お金はたくさんあるしね」

海原「住むところが……ないと?」

一方通行「つまり……家がねェのか?」

麦野「まあ、そういうことになるわね」

一方通行「何だ……オマエもホームレスさンだったのか……。
もっと早く出会っていてやれればなァ……クソッ」

麦野「え? どうしたのいきなり」

海原「実は自分も垣根さんも家を失っているんですよ」

麦野「えっ、じゃあどこに住んでるのよ」

一方通行「俺たちの家だ」

麦野「俺たちの家?」

一方通行「あァ。 俺がホームレスさンを救出するためだけに
作った家だ。 俺がコイツらを養ってる」

麦野「そうだったの……アンタもぶっ飛んだ事するわね」

一方通行「他人事みてェに言うなや。 オマエに家が無いと
分かっちまった以上、オマエも俺の救出対象に加わった」




一方通行「俺たちの家に来い」



285: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/30(水) 18:18:48.52 ID:79xM2NjZ0

麦野「は……? 何言ってんのかわかんないけど、
私にはお金があるから生活に支障はないのよ?
ホテル暮らしでも十分生きていけるわ」

一方通行「御託はいい。 オマエは家がねェ。 俺が家を
提供する。 これで解決だろォが。 金があるンだったらテメェも
自分のためだけに使わねェでもっと人のために使おうぜ」

麦野「人の……ため?」

一方通行「あァ。 オマエの財力で何人の人が助かるか
考えたことあっか?」

麦野「……そもそも人を助けようなんて思ったことないわ」

一方通行「だろォな。 俺もそうだったからなァ。
何事にもきっかけってのは必要だ。 オマエの場合、
今この瞬間をきっかけに行動できんだろォが」

麦野「……」

一方通行「どォだ? 手始めに俺と一緒にホームレスさンを
養ってみねェか?」

麦野「……じゃ、そうさせてもらうわ」ニコ



286: ◆LMXQc2mCMY:2011/03/30(水) 18:19:21.87 ID:79xM2NjZ0

海原「それでは、これからよろしくおねがいしますね」ペコリ

麦野「ええ、よろしく」ペコ

一方通行「言ったのはいいものの、ぶっちゃけ俺の財力で
足りてるンだよなァ……」ウーン

麦野「第二位もいるし、あふれてるんじゃないの?」

一方通行「いや、垣根は何故か無一文だ」

麦野「使えねぇ」

一方通行「まァ、金の使い道はそのうち考えるか。
オマエホテルに荷物あンだろ? 台車やるからとって来い」

麦野「台車?」

海原「おーい垣根さん! 起きてください!
台車の出番ですよ」ベシバシビシ

垣根「んーう……ハッ! 台車!!」バッ

一方通行「俺たちここで待ってるからよ。
コイツに荷物持たせて来い」

麦野「荷物持ちってことね。 チーズ製造機! 行くわよ」コッチ

垣根「え? 何? 麦野に付いてけばいいの?」ポケー



302: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/01(金) 16:38:32.32 ID:zeMpQ8sK0

―――
――


麦野「これと、これ、と……あとこれも」ポイッポイッ

垣根「え、ちょ、多い! 服が多い!」ドッサリ

麦野「レディーに衣服は必需品よ」

垣根「その言い方だと男は服いらねぇってことになんぞ!?」

麦野「頭が堅いわね第二位。 女におしゃれは必須って
脳内変換できなかったのかしら?」フフン

垣根「おしゃれ、ねぇ……。 いつもその黄色い
ワンピース着てるのしか見たことねぇんだけど」

麦野「これはお気に入りなのよ」

垣根「せっかくこんなに服持ってんだったらいろんな
コーディネート出来んじゃねぇの? ほら、これとか」ヒョイ

麦野「ちょっと、何合わせてんのよ!」

垣根「たまにはパンツ履いてみたらどうだ? スキニーなんか
だと脚のライン出るから綺麗に着こなせんだろ」ホレ

麦野「余計なお世話よ! 着るものくらい自分で
選べるっつーの!!」

垣根「何だよ……せっかく俺が選んでやってんのによー」ブー

麦野「このホスト崩れが!」

垣根「地味に傷つく」シュン



303: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/01(金) 16:39:06.50 ID:zeMpQ8sK0

麦野「っつか、アンタ学校行ってないわけ? 寮とか
あるんじゃないの?」

垣根「あー、一応所属はしてたんだがよ……しばらくぶりに
表に出たら俺の存在が消えてたんだよな……」シュン

麦野「え……なんか、ごめん」

垣根「構わねぇよ。 俺は今が楽しければそれでいい」

麦野「そっか」

垣根「お前こそ学校行ってねぇのかよ?」

麦野「行ってないわ。 だからアイテムの隠れ家使ってたのよ」

垣根「なるほど」

麦野「……第一位たちと暮らすのってそんなに楽しい?」

垣根「まあ、楽しくねぇっつったら嘘になるな」

麦野「私、他人と一緒に暮らしたことないから少し
緊張してるのよね」

垣根「緊張? するだけ無駄だろ。 ってか緊張
する暇もねーよ」ケラケラ

麦野「……第一印象ってアテにならないものね」

垣根「あ?」



304: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/01(金) 16:39:41.93 ID:zeMpQ8sK0

麦野「第一位もアンタも、もっと残虐な人かと思ってた」

垣根「……あながち間違っちゃいねぇな」

麦野「?」

垣根「何事にもきっかけってのは必要だろ? 一方通行が
何であんなに丸くなってんのかは知らねぇが、
俺は完璧にアイツがきっかけで平和ボケしちまった」ハハハ

麦野「きっかけ、ねぇ……第一位と同じこと言うのね」フフ

垣根「なっ、いいこと言ったと思ったのに先越されて
たのかよ……チクショウ!」ガクッ



<ナンダトォォォォォォォォォォオオオオ!!!????



垣根「……あれ、今の声一方通行じゃねぇか?」

麦野「待ちくたびれて叫んでるんじゃないの?」

垣根「早く行かねぇと命の危険があるな……乗れ」バッサバッサ

麦野「乗れって、どこに……」

垣根「いい感じに下の翼に乗れ」コッチ

麦野「荷物にまぎれろってことね」ワシャワシャ



305: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/01(金) 16:40:15.64 ID:zeMpQ8sK0

―――
――


一方通行「そ、そんなァ……」ズーン

海原「そんなに落ち込まないでくださいよ」ユサユサ

一方通行「俺のプライドっつーか……モチベーションが
一気に下がっちまったなァ……」ズーン

垣根「遅くなっちまって悪い。 っつかさっきの叫び声なんだよ?」バッサバッサ

麦野「ホテルの入り口まで聞こえたわよ」ヨイシ

一方通行「あァ……そりゃおめでとォ」ズーン

垣根「何だコイツ、テンション下がりすぎだろ」

海原「これは自分のせいです。 すみません」

麦野「第一位をこんなにするって相当の実力の持ち主ね」

垣根「何言ったんだよ? やっぱ失恋の話か?」ケラケラ

海原「いえ……」



――垣根と麦野が去った後


一方通行『一週間で三人のホームレスさンを救えるたァ
順調じゃねェか……さすが俺」フフン

海原『少々強引な気もしましたけどね』

一方通行『人間はなァ、遠慮ってもンを無意識にしちまう。
だから多少強引な方が良かったりすンだ』



306: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/01(金) 16:40:51.78 ID:zeMpQ8sK0

海原『遠慮、ですか……』

一方通行『あァ。 オマエだって例外じゃねェぞ?』

海原『一方通行さんに対して遠慮する気持ちなど最初から
持ち合わせていないのですが……』

一方通行『サラっとイラつくこと言ってくれンなァオイ』

海原『矛盾してますよ(笑)』

一方通行『オマエの言い方が悪ィンだよ言い方が!!』

海原『それにしても、家が無い方って
結構身近に居るものなんですね」

一方通行『他にも居そうだよなァ……。
暗部解散に伴って住処を失っちまったやつがよ』

海原『あ、でも結標さんは暗部に居たときから
居候の身でしたよね』

一方通行『え? 結標ってホームレスさンなの?』

海原『いや、居候……あれ、でも定義的には
ホームレス……ですね』

一方通行『じゃ、じゃあ結標に連絡して救出しねェと!』

海原『あ、いや、結標さんは確か教職員をやっている方の家に
住まわせて頂いていると聞いたのですが……』



307: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/01(金) 16:41:28.74 ID:zeMpQ8sK0

一方通行『なン……だと……!? つまり俺が救出活動を
する前に既に救出されていたと……!?』

海原『……まあ、考えてみれば似たような事ですね』

一方通行『既に……ホームレスさン救出大作戦は
他のやつの手によって実行されていたって事なのかァ!?』

海原『いや、それは違うと思いますけど……』

一方通行『くそォ!! 俺が救って……やれなかった!!』

海原(ホームレスを独り占めしたいんでしょうか)

海原『……居候=ホームレスなら、上条さんの所のシスターさんも
ホームレスですよね』

一方通行『!?』

海原『……そんなこと言ってたらキリがないですよ?』

一方通行『な……何だとォォォォォォォォォオオオオオオ!?』ガクッ



―――
――


垣根「……まあ、確かに自分が一番先に思いついたと思った
ものが先越されてたら悔しいけどよ」

麦野「これはしょうがないんじゃないの?」

海原「どうやら全てのホームレスさんを自分が救出したい
みたいなんですよ」

麦野「それって無理よね」

垣根「無理だな」



308: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/01(金) 16:42:32.47 ID:zeMpQ8sK0

一方通行「くそォ……」

海原「……一方通行さん。 貴方はネガティブすぎるんですよ。
もっと良いほうに考えてみましょう」

一方通行「良いほう……?」

海原「貴方よりも先に行動していた方々は貴方の先輩でしょう?」

一方通行「先輩……だと!?」

海原「ええ。 その方々によってホームレスさんは
助けられたんですよ。 何も落ち込む要素なんてないでしょう?」

一方通行「そ、そォだなァ……考えてみりゃァ、
ホームレスさンが助かったンだよな……」

海原「貴方はもっと先輩方を敬うべきなんですよ」

一方通行「……そォだな! 海原の言う通りだ!
何かテンション上がってきたぜェ!!あはぎゃは!」ギャハハハ

垣根「コイツちょろいなー」

麦野「扱いなれてるわね」




――小萌宅


小萌「っくしゅん!」ゾワッ

結標「あら、風邪かしら?」

小萌「ち、違うのですよ! 何今背筋が
ゾワッとしただけなのですよ!」

結標「風邪の前兆かもしれないから
今日は早く寝たほうがいいわ」

小萌「結標ちゃん! 先生は大人なのですよ!
体調管理くらい自分でできるのです!」プンプン



309: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/01(金) 16:43:12.15 ID:zeMpQ8sK0

――チーズ工場


麦野「……何この表札」

一方通行「垣根が作りやがったンだよ。 触ンなよ」

麦野「何で?」

海原「爆発しますよ」

麦野「!?」ズザァァァ

垣根「やーねぇ、ジョークよ☆」キャピ

一方通行「誰だオマエ」

垣根「ただいま俺のチーズ工場!」ダダダッ

一方通行「いつからオマエの工場になったんだよ……」

麦野「ま、チーズ製造機らしいじゃない」フフ

海原「それ呼びにくくないんですか?」



310: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/01(金) 16:43:39.86 ID:zeMpQ8sK0

麦野「おじゃましまー……」

一方通行「お邪魔しますじゃねェだろ」

麦野「あっ、そうね……。 た、ただいま」テレ

垣根「おっ、第四位も照れたりすんだな!」ハハハ

麦野「第二位テメェちょっとこっち来い」

垣根「ごめんなさいすみませんチーズつくりますから」ミニョーン

麦野「ん、ちょっと上達したわね」モグモグ

海原「そんなにチーズ極めてどうするんでしょうか」

一方通行「マジでここを工場にするつもりか」

垣根「ゆくゆくは」

一方通行「いや絶対にやめてくれ!!」



311: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/01(金) 16:44:16.52 ID:zeMpQ8sK0

麦野「しかし随分質素な家ねぇ……」

一方通行「隠れ家だったンだからしょうがねェだろ」

麦野「それにしたって質素すぎるわ」

一方通行「シンプルと言え、シ……」ハッ

海原「あれっ、二回言わない!」

一方通行「同じ手は二度食らわねェンだよ!!」ハハハ

海原「プライド(笑)ですか」ププッ

一方通行「ぐァァァァァァああ!!!!」ウガァァ

垣根「おい一方通行! ホームレスヒーロー始まるぞ?
見なくていいのか?」

一方通行「見るに決まってンだろォォォォォ!!」バッ

海原「その腐った常識を捻り潰す!!」バン

垣根「ホームレス馬鹿だな」ケラケラ

一方通行「うるせェ黙れ!」ウガァ

麦野(緊張してた私が馬鹿みたい)

海原「お風呂沸かしましょうか?」

麦野「ああ、お願いするわ」



312: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/01(金) 16:44:57.62 ID:zeMpQ8sK0

一方通行「おいオマエ前に出ンなよ!
見えねェだろォが!!」

垣根「俺は目が悪いんだよ!」

一方通行「近づいて見たら余計目悪くなるわ!」グイッ

海原「見るならソファ座って見てくださいよ鬱陶しい」

垣根「しゃーねぇな」ボフ

一方通行「しゃーねェって何だオイ」ボフ

麦野「荷物ってどこに置いたらいいかしら?」

海原「ああ、リビング出てすぐのとこに部屋あるので、
適当に置いててください」

麦野「分かったわ」トテトテ

一方通行「おォォォ!! 決め台詞来るぞォ!」キラキラ



<その腐った常識を捻り潰す!!



一方通行「きたァァァァァァァ!! ヒーロォォォォォ!!」ワァァ

垣根「うるせぇぞ!!」

海原「近所迷惑ですよ!」

麦野「何騒いでんのよ?」

一方通行「テメェらのその腐った常識を捻り潰してやンよ!」ビシィ

海原「開き直りましたね」



313: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/01(金) 16:45:31.46 ID:zeMpQ8sK0

一方通行「♪」ルンルン

麦野「第一位はあのドラマに感化されてんのね」

海原「らしいです」

垣根「テンション上がると周り見えなくなるよな、あいつ」

海原「それは貴方もですけどね」

垣根「そんなこと言ったら麦野もですけどね」

麦野「なら海原君もでしょうね」

海原「……」

垣根「……」

麦野「……」

一方通行「♪」ルンルン

海原「……お風呂……沸いたのでどうぞ?」

麦野「あ、じゃあ私先に頂くわ」



314: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/01(金) 16:46:16.14 ID:zeMpQ8sK0

海原「あ、じゃあバスタオルを……」

麦野「日用品は大体自分の持ってるからいいわ」

垣根「あの衣服の中にいろんな必需品が
まぎれていたというのか」

麦野「じゃ、覗いたらブチコロシカ・ク・テ・イね♪」


<バタン←ドア閉める音


海原「……さすがに覗くなんてしませんよ」

一方通行「覗くほど興味ねェしな」ハハ


<キコエテンゾコラァァァ!!


一方通行「やべ、まだ入ってなかったか」

海原「思ったんですけど、ホームレスと言えど
紅一点では過ごしにくいのでは?」

一方通行「アイツはンな事気にする奴じゃねェだろ」

海原「まあ、そんな気はしますけど」



315: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/01(金) 16:46:53.13 ID:zeMpQ8sK0

垣根「よし! それじゃあ麦野も風呂に入ったことだし!」

一方通行「何だ? 何かすンのか? まさかと思うが
覗くなンて考えて……」

垣根「え? もちろん覗くよ?」ケロッ

一方通行「うわァァァァ!! 平然と言いやがった!」

海原「落ち着いてください垣根さん! 確かに男性なら
覗きたい気持ちも分かりますけど、相手は麦野さんですよ!?」

垣根「そのスリルがまた楽しいんじゃねぇか」

一方通行「ダメだコイツもォ末期だ……」

海原「ぶち殺し確定ですね……」

垣根「じゃあここらでいっちょゲームでもすっか!」

一方通行「……え? 何? 気が変わったの?」

垣根「まさか。 覗きでチキンレースしようぜ!」

海原「」

一方通行「何考えてンだよオマエはァァァァ!!!!」ウワァァ



330: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/03(日) 16:42:03.44 ID:Qi9+W0sR0

―――
――


垣根「というわけで半強制的に順番を決めました」ジャーン

一方通行「半もなにも強制だったじゃねェか……」

海原「……本当にやるんですか?」

垣根「俺に二言はねぇんだよ」

一方通行(適当にやって適当に降りるか……)

垣根「ちなみにビリには罰ゲームを用意しています」

海原「えっ」

一方通行「何だと……!?」

垣根「ま、罰ゲームは後々考えるとして、はいこれ」ホレ

海原「カメラ……?」

垣根「一番いい絵が撮れたやつが勝ちな」

一方通行「ま、マジかよ……」

垣根「じゃ、一番手行って来い!」

海原「なんでこんなことに……」ウウ



331: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/03(日) 16:42:32.53 ID:Qi9+W0sR0

風呂場


海原(……とりあえず脱衣所まで来ましたけど、このドアの向こうに
麦野さんがいるんですよね)

海原(写真を撮るってことはこのドアを開けないといけない
ということですよね……?)

海原「これどう考えてもバレるじゃないですか……」

海原(これが御坂さんだったらどれほど良かったことか)

海原(……)

海原(麦野さんを撮らないと駄目とは言ってませんでしたよね)

海原「……すみません麦野さん」パシャ


ガチャ


麦野「何してんの?」ヒョコッ←顔だけ

海原「っっ!!!???」ビクゥ



332: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/03(日) 16:43:00.56 ID:Qi9+W0sR0

麦野「何か用あるならドア越しにでも言えばよかっ……」

麦野「カメラ……?」ジー

海原「あ、その、自分は……」アセアセ

麦野「……へえ、私の写真を撮るつもりだったのね」

海原「いや、そんなつもりはっ」アセアセ

麦野(海原君が覗きするなんて考えられないわね……
ま、第二位の差し金ってとこかしら?)

麦野「……ま、なんでもいいけど。 オタノシミは後で、ね?」ニヤ

海原(ひぃぃっぃぃぃいぃぃいいい!!!)ガクガクブルブル




リビング


垣根「おっ、時間掛かったな。 いい写真が撮れたと見た」

一方通行「なンか海原顔色悪くねェ?」

海原「……ばれてしまいました」テヘ

一方通行「」



333: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/03(日) 16:43:31.96 ID:Qi9+W0sR0

一方通行「えええェェェェェェェ!? オマエ何してンの!?
何いきなりバレちゃってンのォォ!?!?」

海原「……遺言……残しておきますね……」カキカキ

一方通行「……もう続行不可能だろ」

垣根「何言ってんだ? 次俺の番な」

一方通行「マジで!? オマエとことん狂ってンな!!」

垣根「……海原、お前下着撮ってくるとはなかなか
やるじゃねぇか」

海原「ははは……あはははー」ポロポロ

一方通行「ダメだコイツはしばらく放っておいてやろう」

海原(御坂さーん……番外個体さーん……打ち止めさーん……)シクシク

垣根「初っ端から見つかるとは少し予想外だったが、
まあその分スリルが増えたし倍楽しめるよな! 一方通行!」

一方通行「俺に同意を求めンじゃねェよ!!」

垣根「下着の写真に勝つにはやっぱ裸体しかねぇよな。
麦野にはもうバレてんだろ? ってことは警戒してやがるか
もう来ないと油断してやがるかのどっちかだ」

一方通行「……」

垣根「だがアイツはレベル5だ。 この状況をあくまで楽しむ
つもりかもしれねぇ……。 麦野の思惑通りの展開ってのは
少々癪に障る。 だから俺の作戦は」


垣根「正面突破だ!!!!!!」ドーン


一方通行「それもォ覗きってレベルじゃねェよ……」



334: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/03(日) 16:44:01.34 ID:Qi9+W0sR0

風呂場


垣根(よし、脳内シュミレーションしとこう。 まずカメラを構える。
銃のように構えるとなお良し。 そして風呂のドアの前までは慎重に。
忍者になったつもりで。 ドアまで辿り着いたら一気にドーンと突撃、
裸体をパシャリ、だ)

垣根(これで一方通行のハードルが上がると共に俺の優勝
間違いなしだぜ)フフン

垣根「銃装備忍者正面突破作戦開始だ!」サッ


ソローリソローリ


垣根(もしかしたらもう気づかれてるかもしんねぇな……
正面突破だし関係ねぇけどな)

垣根(よし。 後はこのドアを思いっきり開け放って……!)



垣根「突撃となりの麦野ちゃああああああん!!!!」バンッ パシャパシャパシャパシャ



麦野「きゃあああああああああ!!???」バッシャーーン



335: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/03(日) 16:44:35.74 ID:Qi9+W0sR0

垣根「クソッ、ミルク風呂にしてやがったのか!」チッ

麦野「く、来るとは思ってたけどまさか普通に入ってくるなんて……」

垣根「予想の斜め上を行くのが垣根帝督だからな」エッヘン

麦野「今この場で分解してあげてもいいのよ?」

垣根「第四位が何を偉そうに。 今の状況分かってますかー?」パシャパシャ

麦野「」ブチッ

垣根「なあちょっと湯船から立ち上がってくんね?」パシャパシャ

麦野「第二位テメェ調子乗ってんじゃねぇぞぉぉぉぉおおお!!!」ビュイーン

垣根「未元物質ガード」キュイーン

麦野「なっ!」

垣根「甘っちょろいぜ。 服を着て出直してくるんだな」アバヨ

バタン

麦野(……アイツ頭おかしいわ)ジャバッ



336: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/03(日) 16:45:08.17 ID:Qi9+W0sR0

リビング


垣根「ただいま」キラーン

一方通行「なンかすげェ音したンだけど風呂壊してねェよな?」

垣根「大丈夫だ。 問題ない」キリッ

一方通行「あ、そォ……。 つかオマエのやってることって
訴えられたら負けてもおかしくねェぞ?」

垣根「ちょっとしたジョークだろ? 冗談が通じねぇヤツは
この先生きていけねぇぞ」

一方通行「だからジョークになってねンだよ!!
オマエ一回辞書で冗談の意味引いて来い!!」

垣根「え? ちょっとしたおふざけじゃないの?」

一方通行「おふざけの度が過ぎてるっつってンだよ!!!」

垣根「ほら、次お前の番だろ。 早くしねぇと
麦野が上がってきちまうぜ」

一方通行「俺はオマエのこの先が心配だよ……」

垣根「ちなみに優勝賞品は今日取った写真の所有権な」ワキワキ

一方通行「別にいらねェンだけど……」シブシブ



337: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/03(日) 16:45:39.65 ID:Qi9+W0sR0

風呂場


一方通行「脱衣所に入るのも気が引けるなァ……」ピッピッ

一方通行(うわァ、垣根のヤツどんだけ連写してンだよ……
ミルク風呂なのが幸いしたなァ)

一方通行(もう俺勝たなくてもいいだろ……つか最初から
勝つつもりねェしなァ……何撮ろう)

一方通行「はァ……とりあえず脱衣室入っとくかァ」ガチャ

麦野「」ニヤリ←バスタオル装備

一方通行「……おじゃましましたァ」バタン

麦野「待てコラオイコラ」グイッ

一方通行「ンだよせっかく戻ろうとしたのに」

麦野「絶対来ると思ってたから待ち構えててやったのよ」フフン

一方通行「……そォか」

麦野「とりあえずそのカメラを渡しなさい」

一方通行「どうぞ」ハイ

一方通行(垣根ざまあ)

麦野「ぜんぶ画像削除、と……え、下着の写真もある……」

一方通行「それは海原だ。 他は垣根」

麦野「私が可哀相すぎるわ……。 ま、ぶっちゃけ
気にしてないんだけどさ」

一方通行「あァそォ。 じゃさっさと着替えて垣根をシメてくれ。
じゃねェとまた巻き添えくらっちまう」



338: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/03(日) 16:46:13.67 ID:Qi9+W0sR0

麦野「……ちょっと、あんた素っ気なさすぎよ?
目の前にタオル一枚の綺麗な女がいるのにその反応は
男としてどうなのよ」

一方通行「綺麗な女って自分で言うのはどォかと……」

麦野「うっさいわね。 少しくらい動揺してもいいと思うんだけど?
海原君も同様してたし」

一方通行(単純に麦野が怖かっただけなンじゃ……)

麦野「第二位は……度が過ぎてるけどまあ、うん」

一方通行「アイツは頭狂ってンだよ」

麦野「まあ、とにかくこの私を見て少しくらい
興奮しないわけ?」ナイスバディ

一方通行「生憎だが全く興味がねェ」シレッ

麦野「」カチン




リビング


<ウァァァアアアアア!!!


垣根「……あいつ何やってんだ?」

海原「……見つかったんでしょうね」

垣根「気になるから見てくるわ」ヨイショ

海原「チャレンジャーですね……もう麦野さんが
かわいそうです」



339: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/03(日) 16:46:48.13 ID:Qi9+W0sR0

風呂場


垣根「一方通行? 何して……!?」

一方通行「かっ、垣根ェ! たす、助けろ!!」ギュウウウ

麦野「チッ、またテメェかよ……」ムギュウ

垣根(なっ、何だこの状況……!? バスタオル一枚の麦野が
一方通行の上に乗っかって胸を顔に押し付けているだと!?)

垣根「麦野……お前結構大胆なんだな……いや人の事
言えねぇけどさ」

麦野「あ? 勘違いしてんなよクソが。 コイツがあまりにも
男らしくねぇから矯正してやってるだけだろーが」ムギュウ

一方通行「むっ、ン、は、し、死ぬっ! 息、が!」ギュウ

垣根「うらやましすぎるぜ一方通行……」

麦野「興奮した? ねぇ興奮した?」ギュウギュウ

一方通行「こっ、興奮したから!! ン、むゥ! ど、けっ」グイグイ

麦野「しょうがない、許してやっか。 寒いから服着る。
テメェら出て行けや」シッシ



340: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/03(日) 16:47:23.22 ID:Qi9+W0sR0

リビング


一方通行「はァ……はァ……死ぬかと思ったァ……」ゼーハー

垣根「何であんな状況になったんだよ教えろよ俺もやる!」

一方通行「知らねェよ……」

海原「どうしたんですか一方通行さん」

一方通行「も……聞かないでくれ……トラウマだ……」グッタリ

垣根「贅沢なトラウマだなオイ!! 俺にも分けろ!!」

海原「皆さん散々ですね……」




―――
――


垣根「んじゃ順位発表な。 一位は問答無用で俺だろ?
麦野の入浴シーン連写だし」

海原「もうそれでいいですよ」

垣根「二位は海原の下着写真だな。 んでビリは
何も写真を撮らなかった挙句に写真のデータを紛失し、
更に麦野の胸を独り占めしやがった一方通行だ」

一方通行「理不尽だ……不条理だ……」

垣根「コイツのせいで優勝商品が無くなっちまった。
だから罰ゲームを二回に増やす!」

一方通行「マジかよ……」

垣根「罰ゲームは俺がいきなり決めるからよろしく」

海原「あ、麦野さん上がってきました」

麦野「全員正座しなさい」



341: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/03(日) 16:47:52.77 ID:Qi9+W0sR0

麦野「まず海原。 何故下着撮った」

海原「え、あ、あの……」

垣根「麦野、海原は悪くねぇ。 全部俺がやったことだ」

海原「垣根さん……」

麦野「私は海原に何故下着を撮ったかって聞いてるの」

垣根「だとよ。 海原」ホレ

海原(この人……)

麦野「何で私じゃなくて下着撮ったの?」

海原「……」

一方通行「そこに下着があったからだろ」

垣根「なるほど」

海原「……下着が目に付いたので撮ってしまいました
申し訳ありませんでした」ドゲザ

麦野「私<下着ってのが気に食わなかったけど
まあ許すわ」

一方通行(あくまで自分の魅力を押し売るつもりか……)



342: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/03(日) 16:48:27.15 ID:Qi9+W0sR0

麦野「第二位は合格よ」

垣根「やった!」

海原(あれ? なんか方向変わってません?)

麦野「でもまた同じようなことしたらブチコロシじゃ済まないから」

垣根「了解ですぜ姉さん! ついでにお胸に顔
埋めてもいいですか!!??」

麦野「黙れ調子のんな」

垣根「」ガーン

麦野「第一位はもっと男になるべきよ。
私の魅力が分からないようじゃ駄目ね」

一方通行(こいつはナルシストなンだな)

麦野「みんなシメようと思ってたけど眠くて気力
失せたわ。 私はどこで寝たらいいかしら?」

海原「ああ、一部屋使っていただいて構いませんよ」

一方通行「待て、今まで俺ら二部屋とリビングを
ローテーションで使ってたじゃねェか。
麦野が一部屋使ったら俺らはどこで寝たらいいンだ?」

麦野「え? みんな同じ部屋で寝たらよくない?」



343: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/03(日) 16:49:05.84 ID:Qi9+W0sR0

垣根「つまりどういうこと?」

麦野「男部屋と女部屋に分ければいいってこと」

一方通行「何が悲しくて野郎三人同じ部屋で寝なきゃ
なンねェンだよ……」

海原「同感ですね」

麦野「しょうがないじゃない。 部屋広いんだし大丈夫でしょ」

一方通行「まァ、いずれこうなるだろうとは思ってたがな」

垣根「修学旅行みてぇでいいじゃねぇか!」ワキワキ

海原「ポジティブですね」

麦野「見習いなさい」

一方通行「じゃ、布団適当に敷いてくるわァ」

麦野「布団私の分もあるのよね?」

一方通行・海原・垣根「あ」

麦野「?」

一方通行「……二つがまだ爆弾のままだったなァ」

海原「……ということは」

垣根「……」

垣根「……悪夢再来か」ゾワ



356: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/06(水) 17:28:16.99 ID:irSd8VAT0

麦野「何? 悪夢って何なのよ」

海原「いろいろあって布団が爆弾になったんですよ」

麦野「どういうことなの……」

一方通行「垣根、精神殺傷虫眼鏡持って来い」

垣根「やっぱりあれ使うのかよ! っつか、
お前が引き出し圧縮したせいで取れねぇよ」ガタガタ

一方通行「まァ、作ろォと思えば一瞬で作れるけど……」

垣根「俺はもう嫌だ! あの世界はこりごりだ!」ガクブル

麦野「なんだかトラウマがあるみたいね……」

海原「こればっかりはしょうがないんです」

麦野「その、精神殺傷虫眼鏡って何なの?」



357: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/06(水) 17:28:49.37 ID:irSd8VAT0

一方通行「あァ……俺と垣根の協力で作り上げられた
拡大レンズのことなンだがよォ」

海原「拡大レベルが異常なんですよ」

麦野「ふーん……。 じゃあ畳とかうっかり覗いたら
ダニとかが見えちゃうってこと?」

垣根「ぎゃぁぁああああああああああああああああ」

一方通行「gykぁあjさdhふぉあんsぉdfはえ」

麦野「!?」ビクゥ

海原「……そんなものじゃないですよあれは」ボソッ

麦野「そう……よくわからないけど凄いってことね。
このサッカーボールみたいなのが布団兼爆弾かしら?」

海原「そうです。 真空を通り越してるらしいので、
穴開けたらパーンといくそうですよ」

麦野「それで虫眼鏡で小さい穴あけて膨らませたって
とこかしら。 ……頭が堅いわね」

一方通行「あァ? どォいうことだオイ」

麦野「だって考えても見なさいよ。 能力で圧縮したんでしょ?
だったら反対の力加えて内側から押し広げればいいと思うのよ」

一方通行「……」

海原「……」

垣根「……え?」



358: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/06(水) 17:29:23.90 ID:irSd8VAT0

麦野「トップ2が揃ってるのにそのアイデアは
頂けないわね」ヒャヒャ

一方通行「……いや、お、俺は分かってたけどォ?」アセアセ

垣根「嘘だろ」

一方通行「……うン」

垣根「第四位に頭脳が劣るとは情けねぇぜ……」ガクッ

海原「自分が気づいていればよかったですね……」

麦野「あんたらは馬鹿なのよ。 麦野様に感謝なさい」フフン

一方通行「だンだン素が出てきてンぞォ」

垣根「言ってやるなよ」

麦野「あ? さっさとやれボケ。 眠ぃんだよ」



359: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/06(水) 17:29:58.43 ID:irSd8VAT0

一方通行「もォ二つまとめて戻すからな」

垣根「こう考えると、前回の俺の死ぬ気の作業は
無意味だったってことだな……」

海原「そうですね」

垣根「さらっと言いやがったなおい」

一方通行「俺思ったンだけどよ、圧縮の反対ってやったこと
ねェンだわ。 どォやンの?」ネミィ

海原「いや自分に聞かれましても」

垣根「お前の能力だろうが。 自分で把握しておけよ」

一方通行「内側から押し広げるってさァ、まァ理論上?は
できるかもしンねェけどさァ……」オソルオソル

麦野「まあ、あれよ。 勘よ」

海原「何てアバウティックな!」

垣根「アバウティックって何だよ!」



360: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/06(水) 17:30:28.14 ID:irSd8VAT0

一方通行「そォだな、麦野の言うとおりかもしンねェ。
プラズマ作った時も大体勘だったし」ファァ

麦野「え、何あんたプラズマとか作れんの?」

一方通行「あァ。 上条に向けてぶっ放したなァ……ねみ」シミジミ

海原「恐ろしい……」

垣根「おい、俺なんかこいつに一回殺されてんだぞ?」

麦野「はいはい」

一方通行「じゃ、勘で適当に戻すわ」カチッ グイグイ

垣根「スルースキル高ぇな……」シュン

一方通行「どれくれェの力で押したらいいンだ……?」ボー…

麦野「勘ほど頼れるものはないでしょ」

海原「アバウティーですね!」

垣根「お前ボキャブラリーねぇよな」



361: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/06(水) 17:30:56.53 ID:irSd8VAT0

一方通行「! ひらめいたぜェ!! ぎゃは!」

垣根「何かいい方法でもあったのか?」

一方通行「いンやァ、単純に逆にすればいいと思っただけだ。
圧縮した時と同じ要領で内側から押し広げる、つまり」

海原「え、まさか圧縮時とおなじ力量で……!?」

一方通行「せいかァい♪ 正解者には安らかに眠れる
羽毛布団をォォォ!!!!!」ギュイーー

垣根「え、ちょ、オイ!? そんなことしたら破裂……」

海原「駄目だこの人眠気で思考が狂ってます!」

一方通行「誰もォ!! 俺をォ!! 止められないィィィィ!!」ヒャッハーーー



パァァァァアアアアアアアアアアン!!!!!!!!!!!



麦野「」

垣根「やりやがった……」



362: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/06(水) 17:31:29.95 ID:irSd8VAT0

一方通行「あゥ……いてェェェ……」

海原「一方通行さん! 大丈夫です……か……」

垣根「」

麦野「な」

一方通行「俺としたことが……加減を誤ったな……
あ? 何ジロジロ見てンだ」

海原「あの……」

麦野「はい」つ鏡

一方通行「あァ……? 顔になンかつい……!?!?!」バッ





一方通行「前髪がねェェェェェェェええええ!?!?!」



363: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/06(水) 17:32:05.16 ID:irSd8VAT0

垣根「……風圧で消し飛んだか」

麦野「顔の目の前で爆発してたものね」

一方通行「なっ……こ……」ガタガタ

海原「デコセラレータ(笑)」

一方通行「ンだとコラァァァァァァァ!?」グァァァ

垣根「その面で凄まれても威力ねぇな」ケラケラ

麦野「なんか可愛らしいわね」

一方通行「きめェ! まじこれ何とかできねェのかよ!?」

海原「自業自得なんじゃ……」

垣根「布団も木っ端微塵だしな」

麦野「私は何で寝たらいいのよ?」

海原「布団使ってくれて構いませんよ。
男性陣は誰か一人ソファで寝てもらうので」

垣根「お前ミサカシリーズ以外には紳士だな」

海原「何言ってるんですか。 自分は誰にでも紳士ですよ」

垣根「言ってろ」

一方通行「誰か俺の前髪の心配してくれよォォォ!」ウワァァン



364: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/06(水) 17:32:33.66 ID:irSd8VAT0

垣根「いいじゃねぇか。 顔洗いやすいぜ?」ハハハ

一方通行「利便性求めてねンだよ! 見た目だ見た目!」

麦野「第一位も見た目を気にするのね」

一方通行「気にするわボケ!! 第一前髪ねェとか
論外だろォが!!!」

海原「そんなに髪が欲しいなら今流行のエクステを
付けてみてはいかがでしょうか?」

一方通行「え、エクステ……?」

垣根「おお、いいじゃねぇか!」

麦野「私もエクステつけたことあるわよ。 手入れが
大変だけどね」

海原「まあ、簡易カツラってとこでしょうかね?
女性の間で結構流行ってるみたいですよ」

一方通行「な、なんだかわかンねェけど前髪が復活
すンなら行くわ、すぐにでも行くわ。 明日早速行くわ」



365: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/06(水) 17:33:00.11 ID:irSd8VAT0

垣根「その面で表歩くのかよ?」

一方通行「帽子被るわボケ!」

海原「でもここまで綺麗に前髪だけないなんて
すごいですよね。 写メ撮ろ」パシャ

麦野「あ、それ私にも送って欲しいわ」

垣根「俺にも転送しといてくれ」

海原「分かりました」パシャパシャパシャパシャ

一方通行「うァァァァ!! もォやだァァァ!!」ウェェェェン



<ガンッ ゴンッ ドンッ



垣根「おい夜なんだから静かにしろよ、
隣の家から石投げられてんぞ!」

一方通行「オマエらのせいなンだよ!!」ウガァァ



366: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/06(水) 17:33:29.32 ID:irSd8VAT0

―――
――


男子部屋


垣根「とりあえずひと段落したな」ゴロン

一方通行「なァ、一人ソファで寝るンじゃなかったのか?」

垣根「何言ってんだよ。 まだチキンレースは終わってねぇ
だろ? 戦線離脱は許さねぇぞ」

海原「そういえばそんなことしてましたね……」

一方通行「もしかして罰ゲームすンの? もォ勘弁して
くれよ……麦野ももう寝たし明日でいいだろ……?」

垣根「麦野が寝たからこそ出来る罰ゲームだろ」ホラ

一方通行「あ……? カメラだと?」

海原「ま、まさか」

垣根「優勝者からの命令だ。 麦野の寝顔を撮って来い」

一方通行「マジで言ってンのかオマエ……もう俺
散々すぎンだろ……。 前髪なくしたのが罰ゲームだったって
ことにしてくンねェ? 頼む」



367: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/06(水) 17:33:59.79 ID:irSd8VAT0

垣根「前髪は自業自得だろ。 それにさっきのチキンレースで
お前写真撮らなかったじゃねぇか。 海原も頑張ったんだし
ここは平等にお前にも一枚撮ってもらわねぇと海原の気が
収まらないんじゃねぇかと思ってな」

海原「いや、そんなことは思ってないですけど、
一方通行さんの罰ゲームですしね。 自分は
口出しできませんよ」

一方通行「オマエ垣根に寝返るのかよォ!?」

海原「自分はもともと貴方の味方ではないですし」

垣根「というわけだ。 行ってこい」

一方通行「くっそォ……」




女子部屋


麦野「」スースー

一方通行(寝てやがるな……さっさと撮って戻るか)

麦野「んー……」ギュッ

一方通行「っ!?」ガクッ

一方通行(っとァ……危ねェ……腕掴まれて
バランス崩すたァ情けねェな……)



368: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/06(水) 17:34:32.88 ID:irSd8VAT0

一方通行(……あれ? 腕掴まれてたら動けなくねェ?
なんが抱き枕並みにしっかり巻きつかれてっけど)

麦野「……」スースー

一方通行(まいったな……とりあえず写真撮っておこう)パシャ

麦野「……」スースー

一方通行(……よし。 起こさないように腕ほどいて……)

麦野「ね……今写真撮ったでしょ」

一方通行「!!」ビク

麦野「ふふ、最初から起きてたっての。 何?
罰ゲームでもやらされてんの?」ムニュ

一方通行「あ、あァ……」

麦野「やっぱ前髪ないと面白いわね」ヒャヒャヒャ

一方通行「うっせェ……つか、その、胸……腕にあたってンだけど」

麦野「当ててんのよ」グイグイ

一方通行「そォかよ……」ハァ

麦野「ったく……アンタは面白くないわね……」パッ

一方通行「悪かったな。 垣根あたりにでもやっとけ」

麦野「気が向いたらね」



369: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/06(水) 17:35:04.76 ID:irSd8VAT0

男子部屋


一方通行「撮ってきたぞ」ホラ

垣根「遅かったな? また麦野とラッキーイベント
あったんじゃねぇだろうな?」

一方通行「ねェよ」

海原「麦野さん、かわいらしい寝顔ですね」ホノボノ

垣根「あ! 何お前ちゃっかり最初に見てんだよ!」


<ガチャ


麦野「はっあーい♪ おねんねの時間ですよーか・き・ね・く・ん?」ニヤァァァ

垣根「えっ……」

麦野「カメラ粉砕じゃごらぁぁぁぁ!!」ビュイーーン


<ドゴァァァァァン


垣根「ああ! 俺まだ見てないのに!!」

麦野「次同じようなことしたらブチコロシじゃすまねぇって
言ったよなぁ? あぁ?」グイッ

垣根「ぐぇっ、あ……くる、し……」



370: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/06(水) 17:35:34.74 ID:irSd8VAT0

一方通行「オマエらうるせェぞ時間考えろ」

麦野「こいつの腐った脳ミソ破壊したらなあ!」ギュウ

垣根「かっ、は……あ……」ビクビク

海原「む、麦野さんっ、そろそろ許してあげても……」オドオド

麦野「はん、二度と私をネタにゲームすんな」ポイッ

垣根「がっは、ゲホッ」ゼーハー

一方通行「テメェこそ自業自得だな」ハハハ

垣根「はぁ、はぁ……俺はめげねぇぞ……」ハァハァ

海原「もうその根性尊敬しますよ」

一方通行「いらねェ根性だ」



371: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/06(水) 17:36:00.98 ID:irSd8VAT0

――翌朝


垣根「んがー、んがー」ゲシッ

一方通行「ン、……ふあァ……痛ェ」ムクッ

海原「」スースー

垣根「んがー、んがー」ゴロゴロ

一方通行「コイツ寝相悪すぎンだろォ……」



リビング


麦野「あ、おはよう一方通行。 朝食作っておいたわよ」

一方通行「あァ? オマエ料理できンのか……」

麦野「まあ、軽食くらいならね」

番外個体「ミサカもあなたと違って少しは作れるけどね」ビャハ

一方通行「……何でオマエがいンだよ」

番外個体「ミサカが来ると不満? ま、そのほうがこのミサカに
とって都合がいいんだけどさ。 遊びに来ただけだよ」

一方通行「クソガキはどォしたよ?」

番外個体「調整。 昼には終わるって言ってたよ」

一方通行「そォかい」



372: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/06(水) 17:36:26.68 ID:irSd8VAT0

番外個体「それにしても綺麗におでこオープンだねぇ、ぎゃはは」

一方通行「うっせェ。 ジロジロ見ンな」ギロッ

番外個体「あひゃひゃ! ギロッだって! ウケるんだけど!」ギャハハ

麦野「随分と仲がいいみたいね」

一方通行「あァ!?」

番外個体「ミサカたち仲良しに見えるんだって! ミサカ的には
あなたと仲良しとか勘弁して欲しいんだけどね!」

一方通行「言ってろ」

麦野「第三位のクローンねぇ……ふふ、面白そう」

番外個体「ねえ、第一位。 今日出かけるんでしょ?
ミサカも連れて行ってよ」

一方通行「あァ? ……構わねェが何で出かけるって
知ってンだよ」

番外個体「海原君から昨日メール来たんだよね」

一方通行「!!??!!??」ガタッ

麦野「ちょっと、いきなり立たないでよ」

番外個体「え? 何嫉妬? 第一位ってみにくーい☆」ギャハ



382: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/08(金) 17:20:57.62 ID:2eFo7SlZ0

一方通行「おまっ……いつの間に連絡先交換してやがった!?」

番外個体「そんなこと聞いてどうするの? ミサカにもプライバシー
ってものがあるんだけどさ、あひゃひゃひゃ」ケラケラ

一方通行「海原の野郎……!」ググ

海原「呼びましたか?」ヒョコッ

一方通行「何て素晴らしいタイミングで出てきてくれやがンだ
このクソったれがァァ!! ミンチ決定だコラァァァ!!」

海原「あ、番外個体さんおはようございます」ニコッ

番外個体「おはよう海原くん」ニコ

海原(天使の微笑み……)クラッ

一方通行「華麗にスルーしてンじゃねェぞォォォ!!!」グァァァ

麦野「ちょっとうるさいわよ。 さっさとご飯食べてよ」モグモグ



383: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/08(金) 17:21:28.80 ID:2eFo7SlZ0

海原「麦野さん料理できるんですか! いやあ、助かります」イタダキマス

番外個体「ミサカもこの目玉焼き作ったんだけど」

海原「やはりそうでしたか、この狂いの無い円といい白身の
焦げ具合といい……そしてこの黄身の絶妙な半熟加減!
貴方にしか作れないだろうと思っていました」

番外個体「いや、そんなに丁寧に作ったものじゃないんだけど……」

海原「なんと、適当に作ってもこんな素晴らしい目玉焼きが
作れるなんて貴方は女神ですか。 天女ですか」モグモグ

番外個体「ちょっと麦野この人どうにかしてよ」

麦野「もう手遅れよ」モグモグ

一方通行「何で俺のこと無視すンだよォォォ!!」ウェェン



384: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/08(金) 17:21:57.30 ID:2eFo7SlZ0

垣根「朝っぱらから元気だなお前ら……」クァァ

麦野「おそよう。 早く飯食えやコラ」

垣根「お、この目玉焼き綺麗に焼けてんな」

海原「あ、それ自分にください」

垣根「え、何で……」

海原「番外個体さんが作った目玉焼きが穢れた貴方に
食されるのを見ていられないんですよ」

垣根「お前の方が穢れてるだろ」

一方通行「うゥ……みンな俺を無視する……」グスッ

麦野「いい子いい子」ヨシヨシ

一方通行「麦野ォ……何て優しいンだテメェは……!」パァァ

麦野「テメェ……?」

番外個体(えっ? 麦野と第一位が戯れてる!? なにあれ、
どういう関係なの?)オロオロ

垣根(ありゃあミサワちゃん、麦野に嫉妬してるな……)

海原「麦野さん、白米のおかわりいただけますか」

麦野「分かったわ」スクッ

垣根(お? 海原のやつ珍しく空気読んだのか?)

海原「あ、やっぱり番外個体さんによそってもらおう」ヒョイッ

麦野「え、ちょ」

垣根(海原ェ……)



385: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/08(金) 17:22:39.75 ID:2eFo7SlZ0

番外個体「しょうがないなあ」ヨソイ

麦野「あ、ついでにそこの換気扇止めてくれる?」

番外個体「これかな?」カチッ

垣根「ミサワちゃん、ついでに牛乳取ってくんねえか?」

番外個体「はいどうぞ」トン

一方通行「番外個体、ついでに俺もおかわり」

番外個体「それくらい自分でよそいなよ」

一方通行「……何で俺だけ」

海原「ざまあ(笑)」ニヤ

一方通行「海原ァ……アイツに一回でも手ェ出してみろ?
一瞬でひき肉にしてカレーにでもブチ込ンでやるよ」

海原「ミサカさんたちは崇拝すべき対象ですから
そんな愚行はいたしませんよ。 自分は紳士ですし」

一方通行「崇拝すべき対象をストーカーする紳士、か」

海原「誰のことですかそれ」

一方通行「普通にオマエだろ」

垣根(ミサワちゃんはツンデレか……)

麦野「なんだか入り組んだ人間関係が構築されてるわね」



386: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/08(金) 17:23:06.15 ID:2eFo7SlZ0

番外個体「ねえ、出かけるってどこにいくの?」

一方通行「あァ? 俺は美容室だが他は知らねェ」

麦野「知らないわけないでしょ。 昨日布団木っ端微塵に
したのって誰よ」

一方通行「それに関してはせちゅじつに謝ります」カミッ

垣根「せちゅじつ?」

麦野「せちゅじつ?」

番外個体「せちゅじつ?」

海原「せちゅじつ(笑)」

一方通行「うわァァァァァァァァァァン!!!」ビェェ

垣根「打たれ弱ぇのな」

海原「打たれても反射してましたからね」

垣根「うまいっ! 座布団一枚!」

麦野「何もうまくないわよ」

一方通行「ぐすっ……えぐ……」グス



387: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/08(金) 17:23:37.14 ID:2eFo7SlZ0

番外個体(あ、……さっき麦野がやってたみたいに
ミサカが慰めてあげれば……!)ソワソワ

垣根(お、ミサワちゃんのデレが来るか!?)

番外個体「あ、あくせ……」

海原「そんなに落ち込まないでくださいよ一方通行さん」ヨシヨシ

番外個体「ぁぅ……」シュン

垣根(海原ああああああ!!)ノォォ

海原「さすがに自分もからかいすぎたと思いました」

一方通行「海原……。 いや、俺の方こそすまなかった。
こンくれェなンともねェよ」

海原「そうですか。 なら良かったです。 でも本当に
悪かったと思っているので……」

海原「せちゅじつに謝ります。 すみませんでした(笑)」

一方通行「」

麦野「ぶっ」

垣根「海原ェ……」

一方通行「うわァァァァァァァァ!!!!!」ビェェェェェン

番外個体(……海原君マジ策士)



388: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/08(金) 17:24:11.67 ID:2eFo7SlZ0

垣根「あ、あいつは放っておいて。 買い物といったら
もちろん俺は台車として付いてかなきゃなんねぇよな?」

麦野「そうね。 荷物持ちがいないとどうにもならないわ」

垣根「荷物持ちじゃねぇ! 台車だ!」プンスカ

麦野「大して変わらないじゃないの」

海原「それは言わないでおいてあげてください」

番外個体「ミサカはどうしたらいいかな?」

垣根「ミサワちゃんは一方通行に付いて行ってくれよ。
あいつ一人で美容室なんぞ行かせたら何が起きるかわかんねぇ」

番外個体「は、ミサカは第一位と一緒に行動とか死んでも
お断りなんだけど……」チラッ

一方通行「……俺ァ一人で大丈夫だよ。 第一位前髪
付けてもらってるとこ見られるとかどンな恥辱プレイだ」

番外個体「え? 恥辱プレイしてほしかったの?
あなたってばМっ気あったんだね」ビャハ

一方通行「して欲しいなンて誰が言ったよ誰が」

海原「なら自分も一方通行さんに付いていきます」



389: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/08(金) 17:24:38.66 ID:2eFo7SlZ0

一方通行「はァ? 何でオマエまで来ンだよ
垣根と一緒に荷物持ちしてやがれ」

海原「先日一方通行さん同伴ならミサカさんと一緒に居ていいって
言ってたじゃないですか」

一方通行「そんなこと言ったっけ……」

海原「言いましたよ」

垣根「じゃあ俺と麦野で買い物、一方通行海原ミサワちゃんで
美容室。 これでいいよな?」

麦野「何が悲しくて第二位と買い物デートしなくちゃ
なんねぇんだよ……」チッ

垣根「ちょっとそれ傷つくからやめて」



390: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/08(金) 17:25:09.58 ID:2eFo7SlZ0

―――
――


美容室


一方通行「え? 何ここ?」

海原「美容室ですけど? 頭逝ったんですか」

一方通行「いや馬鹿にすンなよそれくらい分かるわ。
じゃなくて店名だよ店名。 『床屋~貴方の髪の毛結います~』
って何? センスねェにも程があンだろ」

番外個体「でもここ口コミで評判だよ?」

一方通行「……そォいや『インドックスカレー』も
オマエからの口コミだったな」

番外個体「口コミってすごいよね」

海原「まあ、ここは最近オープンした店ですし。
それに割引券も持ってるんですよ」ホラ

一方通行「オマエ割引券好きだな!」

結標「ドアの前で騒いでないで入るなら入りなさいよ」

一方通行「」



391: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/08(金) 17:25:47.11 ID:2eFo7SlZ0

海原「こんにちは結標さん。 お店は順調ですか?」

結標「ええ、おかげさまで。 ……あれ、超電磁砲?」

番外個体「あ、ミサカはお姉様のクローンだよ。 第三次製造計画の」

結標「なるほどね。 納得したわ」

一方通行「え、何? ここって結標の店なの!?」

結標「あら、知らなかったの?」

一方通行「知るかボケ! あァ!? もしかして店名の
『~貴方の髪の毛結びます~』って、結標だから結びますってかァ?!」

結標「え?」キョトン

一方通行「えっ」

番外個体「……」

海原「勘違い乙(笑)」

一方通行「うわァァァァァァン!!」ビェェェ



392: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/08(金) 17:26:18.31 ID:2eFo7SlZ0

デパート


麦野「布団ってどこにあるのかしら……」キョロキョロ

垣根「あのなぁ、普通に家具店行ったほうが早いと
思うんだけど」

麦野「デパートはいろんなものが売ってるのよ?
いちいち移動する手間が省けるじゃないの」

垣根「怠け者かよテメェは」

麦野「飛べるアンタに言われたくないわね」

垣根「やろうと思えばお前抱えて飛んでやっても
いいんだけどな(どさくさに紛れて胸触れるかな)」ワキワキ

麦野「私がそんな言葉でキュンと来るとでも思った?
セクハラまがいのこと考えてるのバレバレよ」

垣根「何言ってんだよそんなこと考えてねぇよ
(マジかよ読まれてるよ)」

麦野「あ、家具コーナーあったわ!」タタタッ

垣根(この俺が振り回されている……だと!?)



393: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/08(金) 17:27:05.20 ID:2eFo7SlZ0

麦野「せっかく買うならいろいろコーディネート
したいわね……」モフモフ

垣根「あまりかさばらない物にしとけよ?」

麦野「このベッドとかいいんじゃないかしら?」コレ

垣根「言ってる側から!? っつーかさすがに
それは持てねぇぞ……」

麦野「思い出したの。 私ってベッドじゃないと寝れないのよね」

垣根「いや昨日思いっきり敷布団で寝ただろ」

麦野「あれは寝たふりよ」

垣根「……その嘘は無理があるぞ」

麦野「どうせ私のお金だし私が使うものだしチーズ製造機
ごときに言われて妥協するつもりは最初からないわ」

垣根「今は台車だ!! そこだけは間違えるんじゃねぇ!!」プンプン

麦野「私の中ではいつでもチーズ製造機なのよ」

垣根「でも今は台車なんだよ!!」

麦野「じゃあ台車兼チーズ製造機でよくない?」

垣根「なるほど」ポン



394: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/08(金) 17:27:41.01 ID:2eFo7SlZ0

麦野「枕は低反発のがいいわね」

垣根「しかし見てるだけってのは暇だな……
麦野、他に買うものとかねぇのか?」

麦野「ああ、そういえば洗剤とかが切れてた気がするわ」

垣根「んじゃお前が選んでる間に買ってくるよ」

麦野「え、私を一人にするの……」ウルッ

垣根(!?)

麦野「こんな乙女に一人で家具コーナーにいろなんて……
誘拐されるかもしれないわよ!?」

垣根「そうだな……ってそれはねぇよ。 うん」

麦野「そこはノれよ。 っつか細かいのは後でで
いいだろ? まずはベッドなんだよボケ」

垣根「いや、細かいものを先に買うだろ荷物的に!」

麦野「私に何度もセクハラまがいのことをしてくるあんたに
対しての嫌がらせよ」

垣根「ずっとベッド持ちながら移動しろってか?」

麦野「そうね。 私はそのベッドの上でくつろいでようかしら」

垣根「すげぇシュールな絵……」



395: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/08(金) 17:28:14.94 ID:2eFo7SlZ0

美容室


結標「……そんな馬鹿みたいなことがあったのね」

一方通行「馬鹿とか言うな! いいから早く前髪つけろよ!」

結標「そんなに焦らないの。 前髪は逃げていかないわ」

一方通行「実際前髪が逃げたっつか消えてンだよ!」ウガァ

海原「だから自業自得じゃないですか」

一方通行「もォその話はいいからよォ!」

番外個体「へえ、第一位のくせに逃げるんだ?」

海原「見損ないました」

結標「尊敬してたのに……」グスッ

一方通行(えっ、何この流れ)

番外個体「女の子を泣かせた罪は重いよ?」

海原「女性を泣かせるなんて紳士の風上にもおけませんね」

結標「目標だったのに……」グスン

一方通行「え、いや、あの……え?」



396: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/08(金) 17:28:55.70 ID:2eFo7SlZ0

海原「ほら、こういうときどうすればいいんですか?
そんなことも分からないんですか?」

番外個体「まさかこの状況からも逃げようなんて
考えてるんじゃないだろうね?」

結標「好きだったのに……」グス

一方通行(俺なンかしたっけ??)

一方通行「あー……わかったよ。 悪かった」

海原「違いますよね?」

一方通行「えっ」

番外個体「もっと心込めて謝りなよ」

一方通行「……ごめんなさい」

結標「だから違うって言ってんでしょ!」バチコーン

一方通行「痛ってェ!!」バタッ

結標「あっ、私としたことが……ごめんなさい。
せちゅじつに謝るわ」ペコリ

一方通行「」



404: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/10(日) 19:43:42.15 ID:tAWgjGHq0

海原「ナイスです結標さん」

結標「これでよかったのかしら?」

一方通行「もォ……死んでもいい……」シクシク

番外個体「効果バツグンだね、ぎゃは」

海原「打ち合わせしたかいがありました」

結標「楽しそうねあなたたち……。
じゃ、そろそろ始めてもいいかしら?」

一方通行「さっさと帰りてェ……」

結標「エクステって言ってもいろいろあるんだけど」イロトカ

一方通行「……俺ァ美容院なンざ来たことねェ
からわかンねェぞ」

結標「え? じゃあ自分で髪切ったりしてたの?」

一方通行「まァ……そォだな。 切りすぎても能力で
伸ばせるし、特に困ったことは……ハッ」



405: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/10(日) 19:44:11.73 ID:tAWgjGHq0

結標「伸ばせる……?」

海原「よくよく考えれば前髪も能力で伸ばせますね」

番外個体「……そういえば見たことあるかも」

一方通行「……」

一方通行「じゃ、俺帰ってもいいか?」

結標「何言ってるの。 来たからには何かして行きなさい」

一方通行「いや、でも前髪伸ばせるしよォ……」

海原「ではイメチェンしてみたらどうでしょうか」

一方通行「イメチェンだァ?」

海原「例えば髪を染めるとか」

一方通行「一回染めたら定期的に染めねェと
駄目だろ。 面倒だから却下だ」

結標「イメチェンね。 オッケーまかせなさい!」



406: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/10(日) 19:44:49.30 ID:tAWgjGHq0

一方通行「いや、俺は別にこのままでいいンだが」

結標「遠慮しないでちょうだい」

一方通行「オマエに任せるのが怖ェンだよ!」

海原「じゃあ、自分は番外個体さんとそちらの
ソファで待機してますので」

番外個体「漫画とかあるじゃん、読もーっと」トテテ

海原「小走りな番外個体さん……無邪気で美しい」クラッ

結標「んじゃ、とりあえずエクステつけましょうか」

一方通行「何で? 髪は足りてンぞ? どこに付けるンだ?」

結標「とりあえず腰くらいまでの白髪にしようかなと思って」

一方通行「はァ!? オマエ何考えてるンですかァ!?
俺は男ですけどォ!?」

結標「イメチェンを甘く見ないでちょうだい。 貴方の凶悪な
イメージを払拭するには性別の壁を乗り越えるくらいの暴挙に
出ないと駄目だと思うのよ」

一方通行「自分で暴挙って言ったなオイ! マジでやンのか?!」



407: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/10(日) 19:45:25.01 ID:tAWgjGHq0

結標「大丈夫よ。 世の中には髪の長い男性もいるわ」

一方通行「俺も髪の長い部類に入ってると思うンですけどね!!
つーか腰までとか長いってレベルじゃねェだろ!」

結標「ちょっと前髪伸ばしてくれない?」

一方通行「聞いてねェもンな!」オイ

結標「あ、髪伸ばせるんだったらエクステいらないじゃない。
もう全部の髪腰くらいまで伸ばしてくれない?」

一方通行「何つゥ無理難題を押し付けやがンだ!
そンな簡単に伸ばせるもンじゃねンだよ!」

結標「……小さい頃ね、海に行ったのよ」

一方通行「え、いきなり何……」

結標「幼稚園の遠足みたいなものだったかしらね。
その頃の私は今と違って髪が短かったわ。 丁度今の
貴方くらいの長さね」

一方通行「へェ……」



408: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/10(日) 19:45:52.22 ID:tAWgjGHq0

結標「私はその時仲の良かった友達と海辺で遊んでいたわ。
その子は腰までは行かないけど結構髪が長かったの」

結標「遊んでるうちにね、もうちょっと奥行ってみようって
ことになって。 先生の目を盗んで沖に出たわ」

結標「最初は足がつかない深さに興奮して浮き輪に
捕まりながらはしゃいでいたのだけれど、段々と自分たちが
流されていることに気づいたのよ」

結標「遠ざかっていく陸、広がっていく水平線。 怖かったわ。
人間ってパニックになると怖いものよ。 私は友達のことなんて
忘れて無我夢中でバタ足したわ。 でもどんなに足掻いても
陸は遠ざかっていくの」

結標「段々流れが速くなってきて、疲れ果てて、
半分諦めかけてたときにね。 横にいるはずの友達が
いないことに気づいたの」

結標「周りを探したらその友達はちょっと離れたところにいた
のだけど、私だけが沖に流れていってて、友達は
全然流されていなかったわ」

結標「よく見たら、その子の長い髪がね、すぐそばの……
茂みの木に引っかかってたの」



409: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/10(日) 19:46:19.20 ID:tAWgjGHq0

結標「髪の短い私は何にも引っかからずに沖へ沖へと
流されるだけだったわ」

一方通行「……もォ、いい。 悪ィな……思い出させちまって。
だから髪伸ばしてやがったのか……」グズッ

結標(まあ、嘘なんだけど)

一方通行「俺ぐれェの髪の長さ見ると思い出しちまうって
ことだよな? すまねェ、自分のことしか考えてなかった」

結標「分かって貰えたならそれでいいわ。 でも貴方が本当に
髪伸ばすの嫌なら無理強いしないわよ?」

一方通行「今更何言ってンだ。 伸ばしてやるよ」

結標(キタ!)

一方通行「思い出させちまった侘びだ。 髪くれェ
好きにさせてやンよ。 ちょっとトイレ借りるわ」ズビッ

結標「え? ここでやればいいじゃない」

一方通行「さすがに髪伸びてるとこ見られンのは
恥ずいだろォが!!」



番外個体「何あれ。 第一位が泣きながらトイレに
駆け込んで行ったんだけど」

海原「漏らしたんでしょうか」



410: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/10(日) 19:46:50.03 ID:tAWgjGHq0

チーズ工場(家)


垣根「思いのほか早く帰ってこれたな」ヨイショ

麦野「お姫様になった気分だった」

垣根「そりゃ俺が抱えてるベッドの上で優雅にティータイムしてたら
なあ……。 周りの視線が痛かったわ」

麦野「小腹が空いたわ。 チーズ」

垣根「ん、ちょっとまって。 新作あんだわ」ミニョーン

麦野「何? いろんな種類のチーズ作れるようになったの?」

垣根「種類っつーか……」

麦野「カルボナーラとか?」

垣根「いやそれチーズじゃねえからな。 ほら、出来た」ホレ

麦野「……別にいつもと変わらないじゃない」



411: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/10(日) 19:47:20.00 ID:tAWgjGHq0

垣根「まあ味は変わってねえかもな。 ちょっと裂いてみろよ」

麦野「裂く……?」ミニョニョニョ

麦野「すごい! 綺麗に裂けるわ!」ミニョニョニョ

垣根「裂けるチーズを参考にして作ってみたんだ」

麦野「これ面白いわね!」ミニョニョニョ

垣根「食べるだけじゃつまんねえかなと思ってよ。
次はスライスチーズに挑戦しようと思ってる」

麦野「カマンベールチーズを作って欲しいわ。
私あれ一番嫌いなのよ」

垣根「何で嫌いなのに食うんだよ」

麦野「チーズ製造機から生産されるチーズは食べられるのよ」

垣根「……それって遠まわしに俺のチーズはチーズじゃねえ
って言ってるようなもんだよな」ズーン

麦野「第一位も言ってたじゃない。 『オマエのチーズは
チーズであってチーズじゃねェ』って」

垣根「無駄に似てる!」スゲェ

麦野「それにあれよ。 あんたのチーズはチーズじゃないのよ」

垣根「何回も言うなよちょっとヘコむ」ズーン



412: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/10(日) 19:47:53.11 ID:tAWgjGHq0

麦野「馬鹿ね……ちょっと捉え方変えてみなさいよ」

垣根「どういう意味だ?」

麦野「常識が通用しないとか言って常識で考えちゃってるのね……
少しは頭捻れよレベル5の恥が」ゲシッ

垣根「なんだと……第四位の分際でテメェ……」

麦野「チーズであってチーズじゃないってどういうことだと思う?」

垣根「そりゃ、所詮チーズもどきってことだろうが」

麦野「だからアンタは万年第二位なのよ!」バン

垣根「第四位のお前に言われてもなんとも思わねえけどな!!」バン

麦野「いい? チーズであってチーズじゃないアンタのチーズは、
従来のチーズの価値観をそっくり引っぺがした新種のチーズ
だと思わない?」

垣根「チーズの価値観だと?」

麦野「そうよ。 チーズの常識が通用しないチーズよ」

垣根「!!」

麦野「このチーズは、チーズであり、チーズではない。
これはれっきとしたチーズということなのよ分かった!?」

麦野(どういうことだろ?)



413: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/10(日) 19:48:23.89 ID:tAWgjGHq0

垣根「あ、ああ……こんなことにも気づけなかった俺は
やっぱり万年第二位だな……。 このチーズを極めれば
チーズアレルギーの人や麦野みてえにチーズ嫌いなやつにも
チーズという夢のカケラを渡してやることが出来るかも
しんねえ……」

麦野(なんか納得してるみたいだしいいか)

垣根「よし、もう一方通行になんと言われようとくじけねえ。
俺の最終目標はこの家を本格的にチーズ工場にすることだ!」デーン

麦野(チーズって何だっけ)




美容室


番外個体「ぎゃあ! 白髪貞子!!」バッ

海原(ちょっ、番外個体さんが腕にしがみついて……)アワアワ

一方通行「海原ァァァ!! 番外個体から今すぐ
離れやがれェェェ!!!」ダダダダッ

番外個体「ぎゃああこっち来るなああああ!!」ムギュウウウウウウ

海原(おぅふ……腕に胸がぁあああぁあぁあぁ……)ポワー



414: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/10(日) 19:49:00.17 ID:tAWgjGHq0

結標「ちょっと貞子、暴れてないでさっさと椅子に座ってちょうだい」

一方通行「オマエが伸ばせっつたのにそれはなくねェ!?」

番外個体「ううっ……」グス

一方通行(そォいやこいつホラー系駄目だったなァ……)

海原「天国……」フラフラ

一方通行「クソ海原ァァァァァ!!」グァァァ

番外個体「ぎゃう!」ギュウ

海原「ふぇあああ……」ギュウウウウウ

一方通行(クソったれがァあああァあっァァあ!!!!!!)

結標「ほら、いつまでも貞子でいたい気持ちは
全然わからないけど早く座ってちょうだい」

一方通行「ったくしゃあねェ……! さっさとこの鬱陶しい
髪切ってくれ!!」



415: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/10(日) 19:49:33.91 ID:tAWgjGHq0

結標「どういうのにしよっかなー」パラパラ


一方通行「ン? 何見てンだ?」

結標「ヘアカタログよ」コレ

一方通行「オイこれ女物じゃねェかよ!
こんなふわっふわした髪お断りだからな!?」

結標「さっき好きに髪いじっていいっていったじゃん」

一方通行「あくまで男前提でだよォ!!」

結標「こう、のれんみたいに前髪よけてるのが
シュールで面白いわね。 写メっとこ」ピロリーン

海原「あ、それ自分に送っておいてください」

番外個体「あ、ミサカも」ケロッ

一方通行「切り替え早すぎンだろオマエらァァァ!!」

結標「ホラ、笑いなさいよ」ホレホレ

一方通行「これで満足かあ゛ァ゛ァ!?」ニヤァァァァァァァァアア



416: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/10(日) 19:50:09.31 ID:tAWgjGHq0

番外個体「ぎゃああああ!」ギュッ

海原「おふっ」ムギュ

一方通行(しまったァァァァァ!!)

一方通行「結標ェ!! 早く前髪だけでも切ってくれ!!」

結標「そんなに焦らなくても髪は逃げていかないわよ」ホゾン

一方通行「逃げねェから困ってンだよ見て分かれよ!!」ウガア

結標「貞子の分際で……」ボソッ

一方通行「え!? 何!? 分際って言ったの!?
理不尽にも程があンだろォ!!」

結標「はい前髪切りますよー目に入らないようにしてくださいねー」シャキン

一方通行「ぎゃああああ!! ハサミを目に向けるなァァァ!!」ギャアア

結標「はいちょっきーん」ザクッ

一方通行「えっ」

結標「……あら、眉上ぱっつんになってしまったわ」テヘ



417: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/10(日) 19:50:56.29 ID:tAWgjGHq0

一方通行「何してくれやがンだボケェェェェェ!!!??」

結標「何よ。 失敗しても伸ばせるしいいじゃない」

一方通行「オマエ俺の能力を何だと思ってンだ!?
第一さっきのでほとんどバッテリー使ったわ!」

結標「えっ」

一方通行「えっ!? どうせ伸ばせるしいいや!
みてェな適当な感じで切ったの!?」

結標「うん」

一方通行「うン。 じゃねンだよォォォ!! 人の髪を
何だと思ってンだテメェはァァ!!」

結標「……おもちゃ?」

一方通行「……はァ……。 そォいえば俺の周りはこンなやつ
しか居なかったわ。 うン。 分かってたよ。 うン」

結標「……まあ、私も悪かったしせちゅじつに謝るわ」ペコ

一方通行「」



418: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/10(日) 19:51:28.74 ID:tAWgjGHq0

右脳と左脳が割れた気がした。
切り開かれるその隙間から、何か鋭く尖ったものが頭蓋骨の
内側へ突き出してくる感覚が確かにあった。
脳に割り込んだ何かはあっという間に一方通行を飲み込んでいく。


そして訪れるのは、
一つの暴走。



「ォ」



自身を構成する柱が砕ける音がした。
こうなってしまった彼はもう誰にも止めることは出来ない。



「ォォォおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!!!」



噴射。 怒りの象徴。 暴走の象徴。
その一対の黒い噴射は瞬く間に数十メートルも伸び、
店の内装を削り取った。



419: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/10(日) 19:52:05.00 ID:tAWgjGHq0

「結標さん! 逃げてください!」

「ちょっ……なんなのよ一体!?」

「第一位! 落ち着いてよ! ミサカたちが悪かったから!」


外野が騒いでいる。
しかしその声は黒い噴射の轟音にかき消され、
彼の耳に届くことは無かった。

もっとも、届いても無意味だっただろう。



「あ、ァァァァあああああああああ!!!!」



この感情は何だ? 悲しみ? 嫉妬? 怒り?

わからない。

何に対して?

わからない。

この感情はどこに向ければいい?

わからない。


むしゃくしゃする。



420: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/10(日) 19:52:39.33 ID:tAWgjGHq0

何に対して翼を振るうわけでもなく、ただがむしゃらに振り回している。
長く美しい白髪がぐしゃぐしゃに絡まっている。 その隙間から
見えた彼の紅い目には涙が浮かんでいるようにも見えた。



たすけて


誰か



海原光貴、結標淡希、番外個体の三人には、
一方通行がそう言っている気がしてならなかった。

その中で、番外個体が一方通行の元へ近づこうとして、
噴射の勢いで飛ばされたハサミに当たって倒れた。
海原が慌てて腕を掴み自分たちの方へ引き戻すが、
彼女の太ももからは一筋、二筋の血が流れていた。


(あの人を止める方法は無いの? ミサカたちじゃ
歯が立たない。 こんなことでお店がめちゃくちゃになる
なんておかしいよ!)


さらに咆哮が与えられ、店内が黒一色に染められた。
幸いにもこの店は学園都市最先端技術の未元物質コーティングを
採用していたため、能力対策は万全だった。



421: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/10(日) 19:53:17.30 ID:tAWgjGHq0

だが能力とはいえ、未知の力に対しての対策など出来るはずもない。
壁の軋む音が聞こえ、メキメキと亀裂の入った箇所が目立つ。

彼の黒い翼が与えるのは、人の領域を超えた絶望。
もしコーティングが破れ、店を吹き飛ばし、彼が街中へ出てしまえば。
そう考えただけでも恐ろしい。 そして一方通行の心は
再び砕け、二度と取り戻せなくなるかもしれない。
圧倒的な力を前に三人はただ呆然とすることしかできなかった。

しかし誰もが希望を失わなかった。 彼を助けたい。 救いたい。
そういった思いが確かにあった。


そんな彼らの前に、



―――最後の希望が舞い降りる。



422: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/10(日) 19:53:47.62 ID:tAWgjGHq0

それは、10歳前後の少女の形をしていた。
肩まである茶色い髪に、活発そうな顔立ち。
空色のキャミソールの上から男物のぶかぶかのワイシャツを
羽織った服装の『希望』は、店のドアを開けるなり、
少女なりに状況を察したのだろう。
吹き荒れる突風のなか、一生懸命に進み
一方通行の元へとやってきた。



「調整終わったよってミサカはミサカは報告してみる」



彼女は咆哮を続ける一方通行の背中へと近づいていく。
一方通行がゆっくりと振り返る。
ブォ!という音と共に生み出された風圧で内壁が
きしむ音がした。

その場に居た全員が悲劇を想像した。
あの黒い噴射に巻き込まれ、ぐしゃぐしゃになる
光景を思い浮かべた。

だが、

ガキィィィ!という凄まじい音と共に、
黒い翼は打ち止めの目の前で停止する。



423: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/10(日) 19:54:23.02 ID:tAWgjGHq0

「一方通行さん……!」


海原光貴は安堵の声を漏らしていた。
他の二人も同じことを思っているだろう。

彼の自我はまだ完全に崩壊まで至っていない、と。

一方通行の表情が強張っている。
自分の中での葛藤。 打ち止めという少女によって、
押し負けていた自我、理性が呼び戻された証だった。


「ァ……がァァァ!!!!」


何かを振り切るように一方通行は翼を振るった。
その翼の先には打ち止めがいる。

だが決して彼女は動じない。 

ガキィィン!と再び打ち止めの手前で翼は停止した。
まるで見えない壁に阻まれているように。



424: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/10(日) 19:55:04.05 ID:tAWgjGHq0

「ミサカはあなたを信じてるのよって
ミサカはミサカは微笑んでみる」



光の世界はまぶしすぎた。
急に暗がりから出た彼の目では、何も見えなかった。

自分がこんなところにいるなんて間違っているんじゃないだろうか、
と考えていた時期もあった。

そんな彼でも今ではこの明るさに目が慣れて来た。



それなのに。



光よりも光だった。

手を伸ばしたかった。



―――目が眩む。



425: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/10(日) 19:56:18.23 ID:tAWgjGHq0

「ああああああァァァァァァァァァ!!!!!!」



彼の咆哮が再び放たれる。
しかしそこにはもう圧倒的な重圧は感じられなかった。
彼女はそれを眺めていた。 次々に振りかざされる攻撃に
対し、目を瞑ることすらしなかった。 信頼があった。
だから彼女は驚かなかった。

一際大きく翼が振りかざされ、渾身の一撃が彼女に
振り下ろされる。
それが彼女の顔の前でピタリと止まった時、
一方通行の動きも止まった。

俯く彼の表情は、長い白髪に隠れて誰にも見えない。

その背中にある一対の翼が、音もなく空気に溶けるように
消えていった。 それと同時に一方通行の体から全ての力が抜けた。
彼女は両手を広げて一方通行を受け止める。
彼の体重に押しつぶされそうになりながらも、彼女は一方通行を
自身の小さな手でしっかりと、それでいて優しく包み込むように抱きとめた。


彼女は一方通行の耳元に口を寄せて、小さな声でこう言った。



「お店……めちゃめちゃになっちゃったね
ってミサカはミサカは眺めてみる」



435: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/13(水) 09:50:24.39 ID:7CXOR5C/0

―――
――


一方通行「……本当に申し訳ございませンでした」ドゲザ

結標「いや、私たちも悪いのよ。 そんなに落ち込まないで?」

番外個体「ミサカも便乗しちゃったし……」

海原「今回ばかりは度が過ぎました。 反省してます」

打ち止め「みんなも悪いけど、お店に八つ当たりしたあなたも
悪いんだからねってミサカはミサカは念を押してみる」ビシ

一方通行「あァ……弁償代は置いていく」

海原「お互い様、ということにしておきましょうか」

一方通行「何か納得行かねェけどなァ」

打ち止め「あなたが納得しないと終わらないの!
ってミサカはミサカは説得してみる」プンプン


ガチャッ


小萌「結標ちゃーん、調子はどうで……ぎゃあああああ!
どうしたのですかこの惨状はああああ!?」ギャアア

結標「あら、小萌? せっかく来てくれたとこ悪いのだけど、
こんな状態だからしばらく営業は休止するわ」



436: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/13(水) 09:50:56.25 ID:7CXOR5C/0

一方通行「あン? いつだかの子供教師じゃねェか」

小萌「結標ちゃん、これは一体何があったのですか……?」

結標「ちょっと派手に散髪してしまっただけよ。 気にしないで」

海原「もしかしてこの方ですか? 結標さんが居候させて
頂いている家屋の主人は」

結標「ええ、そうよ」

一方通行「何だと!?」ガシッ

小萌「ふえぇ!? いきなり何なのですかっ!?」

一方通行「オマエが結標を救ってくれた先輩かァ!!?」ユサユサ

小萌「せ、先輩……? 何のことなのか先生にはさっぱりなのですよ」キョトン

一方通行「とぼけンなァァ!! 会いたかったぜ先輩よォォ!
これからも結標をよろしく頼むぜ!!」パァァ

小萌「よ、よくわからないですけど先生にまかせるのですよ……?」

結標「……?」

海原「すみません自分が余計なことを言ったばかりに……」



437: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/13(水) 09:51:24.76 ID:7CXOR5C/0

一方通行「ひゃっはァ! 先輩に会えて一気にテンション
上がっちまったぜェ……結標ェ! とりあえずこの髪切って
くれねェか!」ヒャッハァァァ

結標「ごめんなさい、ハサミが全部使い物にならなくなっているわ」

一方通行「」

番外個体「まあ、そうなるよね」

海原「家に帰ってから切ったらどうです? バッテリーも
もう無いのでしょう?」

一方通行「……俺は一体ここに何しに来たンだ?」ズーン

結標「テンションが下がってしまったわね」

番外個体「まあ、いいんじゃない? その髪型も似合ってるよ」ギャハ

海原「細身ですし、ボーイッシュな女性に見えなくもないですね」

黄泉川「……そもそも何で一方通行の髪がさらさら
ストレートロングになってるじゃんよ」

芳川「とうとう女装の道に走ってしまったのかしら」



438: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/13(水) 09:51:52.99 ID:7CXOR5C/0

一方通行「!? あれ!? オマエらいつからいた!?」

黄泉川「ついさっきじゃんよ」

芳川「打ち止めを一人で出歩かせるわけがないでしょう?」

打ち止め「二人に送り迎えしてもらったんだよって
ミサカはミサカは今更な報告をしてみる!」

海原「何だか人が増えてきましたね」

結標「とりあえず店の中を片付けたいのだけど……」

一方通行「ハッ! 黄泉川!?」

黄泉川「えっ? どうしたじゃ……うぉっ」ガシッ

一方通行「よくよく考えてみりゃあオマエも先輩じゃねェか!」ユサユサ

黄泉川「は、はあ……? 何のことじゃんよ?」ユサユサ

一方通行「何でこンなに身近にいるのに今まで気づかなかったンだ!
俺を救ってくれてありがとう! 打ち止めと番外個体をよろしく!」

芳川「言葉が支離滅裂だわ」

番外個体「ホームレス関係になるとああなるみたいだね」

海原「最初の頃よりはマシになってると思うのですが
気のせいでしょうかね」



439: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/13(水) 09:52:19.62 ID:7CXOR5C/0

黄泉川「何かその髪型でいると一方通行じゃないみたいじゃん」

一方通行「まァな、いっそのこと変装しちまうかァ?」

結標「なんかまたテンション上がったみたいね」

打ち止め「あっ、ミサカそういえばお買い物したかったんだった!
ってミサカはミサカは前に買えなかったお洋服に未練がある
ことを打ち明かしてみたり」

番外個体「そういえば前にもらったお金まだ使ってなかったね」

一方通行「何だオマエらまだ服買ってなかったのか」

打ち止め「あなたに選んでもらいたいの! って
ミサカはミサカは願望を言ってみたり!」

一方通行「しゃあねェ、今の俺は先輩に会いまくって
気分がイイからなァ! よし今から行くかァ!」

海原「え、一方通行さん? 貴方その格好で買い物行くんですか?」

一方通行「髪が長かろォが短かろォが俺は俺だ。
何か文句あンのかよ」

結標「周りからどんな目で見られるか分からないわよ?」

一方通行「今に始まったことじゃねェだろ」

打ち止め「あ、だったらあなたのお洋服も買って
着替えちゃえばいいんじゃないかなってミサカはミサカは
思いついてみたり!」



440: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/13(水) 09:52:47.11 ID:7CXOR5C/0

一方通行「やっぱり変装ってことだな? 燃えるねェ!
とりあえずキャップ被るだけ被っておくか」

打ち止め「わあ、すごい綺麗……ってミサカはミサカは
ボーイッシュなモデルさんを見ているような気分になってみたり」

番外個体「だったらいっそ服も女物にしちゃおうよ」ギャハ

一方通行「いいねいいねェ最ッ高だねェ!!
それで俺と分かるやつが居たら結婚してやってもイイぜェ!!」

打ち止め「えっ、じゃあミサカが一番に見破る! って
ミサカはミサカはこの人は誰にも譲らないって宣戦布告
してみる!」

黄泉川「思ってたより楽しそうでよかったじゃん」

芳川「あの子が家を飛び出したときはどうなることかと
思っていたけどね」

一方通行「結標ェ! 次来る時はちゃンと散髪しねェと
ただじゃおかねェからなァァ!!」ダダダッ

打ち止め「捨て台詞にしては手抜きすぎるかもって
ミサカはミサカはあなたの後を追いかけてみたり!」マッテー

海原「あれ、一方通行さんお金払いました?」

結標「店の修理代を異常な額置いていったから問題ないわ」



441: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/13(水) 09:53:12.70 ID:7CXOR5C/0

黄泉川の車


黄泉川「で、何で私の車に乗ってるじゃん?」

一方通行「せっかく車で来たなら乗せてくれてもイイだろ」

芳川「後部座席がぎゅうぎゅうじゃないかしら」

打ち止め「ミサカはこの人の膝に乗ってるから狭くないよ!
ってミサカはミサカは現状報告!」

一方通行「人の膝乗ってる時にはしゃぐンじゃありませン」ビシ

打ち止め「いてっ! もーっ、どうしてあなたはいつも
チョップばかりするのってミサカはミサカは文句を言ってみる」

芳川「彼なりの愛情表現よ」

打ち止め「きゃーっ、あなたってばミサカのこと愛してくれてたのね!
ってミサカはミサカはやっぱりこの人はミサカが独占するって
再三にわたって宣戦布告してみたり!」キャッキャッ

一方通行「やれるもンならやってみろ」

海原「中睦まじいですねー」ホノボノ

黄泉川「見てて飽きないじゃんよ」ニコニコ

番外個体(……)



442: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/13(水) 09:53:44.11 ID:7CXOR5C/0

一方通行「……あァ? オマエ脚怪我してンじゃねェか」

番外個体「……別に大したことないよ」プイ

打ち止め「本当だ、太ももが少し切れてるってミサカはミサカは
番外個体を心配してみる」

海原「ああ! 何でもっと早くに自分が気づいてあげられなかった
のでしょうか! と海原は海原は自分を戒めます!!!」アアアア

打ち止め「むっ、その口癖はミサカのアイデンティティーなのにって
ミサカはミサカは敵対意識を燃やしてみる!」

一方通行「そこ、小っせェことで張り合ってンな。 痛むか?」

番外個体「別に。 このミサカはあなたを傷つけることばかり
してきたからそれの罰ってことにしといてよ」

一方通行「いきなり何言ってンだァ? とりあえず止血しとくから
ちょっと大人しくしとけ」カチッ

番外個体「大丈夫だってば!」バッ

一方通行「っ……?」

番外個体「……黄泉川、ちょっと車止めてよ」

黄泉川「どうしたじゃんよ? もうすぐ着く……」

番外個体「いいからっ!」



443: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/13(水) 09:54:21.07 ID:7CXOR5C/0

バタンッ ダダダッ


一方通行「お、おいっ!」

海原「自分が追いかけます」ダダッ

一方通行「待て、俺もいk」ピー バタッ

打ち止め「バッテリーが切れちゃった!
ってミサカはミサカはあわててみる!」アワアワ

芳川「どうしたのかしら……」

黄泉川「悩み事でもあるのかじゃん……?」

打ち止め「今日は買い物無理そうだね……って
ミサカはミサカはしょんぼりしつつ言ってみたり」

芳川「とりあえず彼のバッテリーの充電をしてあげた
ほうがいいんじゃないかしら」

黄泉川「そうじゃんね。 一方通行の家に行くじゃん」



444: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/13(水) 09:54:47.73 ID:7CXOR5C/0

商店街


海原「番外個体さんっ」ガシ

番外個体「……っ!」

海原「どうしたんですか一体?」

番外個体「……海原君には関係ないよ。
このミサカの問題だからさ」

海原「……話したくないことなら無理に聞こうとはしません。
でも周りの皆さんは番外個体さんを心配していますよ」

番外個体「……」

海原「少しカフェにでも行って休憩しませんか?
疲れも溜まっているのでしょう」




カフェ


海原「……悩み事っていうのは一人で抱えるとだんだん
大きくなってしまって持ちきれなくなってしまうものです」

番外個体「……」

海原「一気にとは言いません。 徐々にでいいんです。
他人に持つのを手伝ってもらってはいかがですか?」



445: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/13(水) 09:55:16.33 ID:7CXOR5C/0

海原「一方通行さんならきっと親身に相談に乗ってくれますよ?
彼に言いにくいことなら自分でも構いませんし」

番外個体「……ミサカのは悩み事とかそういう次元の
問題じゃないんだよ。 宿命って言ってもいいくらい」

海原「……宿命、ですか」

番外個体「上位個体と第一位見てるとさ、イライラするんだよね」

海原「上位個体……打ち止めさんのことでしょうか」

番外個体「うん。 このミサカは一方通行を抹殺するためだけに
作られた個体でさ。 悪意ばっかりが表にでるようにチューニングされてる」

海原「なんとなく一方通行さんから聞いたことはありますね」

番外個体「そんなミサカをさ、あの人は救ってくれたんだよ。
それで、これからも護ってやるって言ってくれた」

番外個体「悪意ばっかり出るって言ってもさ、やっぱ嬉しいよ。
ミサカの存在価値丸ごと引っぺがして新しい人生をくれたんだもん」

海原「一方通行さんはああ見えて根は優しいですからね……」



446: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/13(水) 09:55:49.39 ID:7CXOR5C/0

番外個体「今の生活があるのは全部あの人のお陰なのに、
それなのにミサカは何様なんだろうね? あの人のこと罵倒してばかり。
さっきだって素直にありがとうって言えばよかったのに。
それに、ちびっこが見るといつも思っちゃうんだよね」

番外個体「何であのミサカとこのミサカはこんなに違うんだろうって。
あのミサカは素直なのになんでこのミサカはひねくれてるのって」

海原「……何言ってるんですか。 番外個体さんと打ち止めさんは
違う人間なんですから、違ってあたりまえですよ」

番外個体「人間かあ……ミサカも普通の人間だったらこんなに
悪意まみれにならなくて済んだのかな……」

海原「思ったんですけど、番外個体さんが思ってるほと貴方は
悪意にまみれてないですよ? 今だってそうじゃないですか」

番外個体「今はね。 対一方通行用に製造されたミサカは
一方通行にしか悪意を抽出しないから」

海原「でも一方通行さんに感謝してるんですよね?」

番外個体「……」

海原「なら、それでいいじゃないですか」ニコ



447: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/13(水) 09:56:17.38 ID:7CXOR5C/0

番外個体「どういうこと?」

海原「別に無理しなくても、今までどおりでいいってことですよ」

番外個体「今までどおりって……そしたらミサカはいつかあの人に
嫌われちゃうかもしれないんだよ」

海原「一方通行さんはそんな人じゃないですよ。
番外個体さんも知ってるはずですよ」

海原「番外個体さんのそういう所を全て知った上で、
貴方を護ると言っているのでしょうし。 言葉にしなくても
一方通行さんには伝わっていると思いますけどね」

番外個体「そうかな……」

海原「言葉にするのは徐々に頑張ればいいんです。
悩むだけ時間の無駄ですよ」

番外個体「……ぶっちゃけ、上位個体が羨ましいんだよ。
ミサカはあの子みたいにはなれないからさ」

海原「確かになれないかもしれないですね。 でもそれが
マイナスになるなんて誰も言ってませんよ?
打ち止めさんには打ち止めさんの良さ、番外個体さんには
番外個体さんの良さがあるんですから」

番外個体「……ふふ」



448: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/13(水) 09:56:46.40 ID:7CXOR5C/0

番外個体「……なーんか馬鹿らしくなってきちゃった!
ミサカらしくなーい! 忘れて忘れて!」

海原「……」

番外個体「あーあ、帰ったら何て言い訳しよっかなー。
もーめんどくさいのミサカだいっキライなんだけど」

海原「いつもの番外個体さんですね」ニコ

番外個体「む、忘れてって言ったのに忘れてないな!」ベシッ

海原「いてっ」

番外個体「きゃは☆ ……でもありがとうね。 なんか
気持ち楽になったよ。 いつかあの人にありがとうって
言ってみせるから!」

海原「自分でよければ手伝いますよ」

番外個体「何言ってんの、問答無用で手伝わせるよ?
ミサカの相談に乗ったからには途中下車は認めないから」ギャハ



449: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/13(水) 09:57:25.04 ID:7CXOR5C/0

チーズ工場(家)


垣根「ひーーーっひーーっふぅぅぅううううう」ゲラゲラゲラ

打ち止め「カキネ笑い過ぎかもってミサカはミサカは
指摘してみる!!」ビシ

垣根「だって! こいつ! 白髪ストレートロング!
おまけにぱっつん!! どこぞの清楚なお嬢様目指してんのかよ
ってかんじだわ!! ひーーっ」ゲラゲラ

麦野「やばいわよ、これもう過呼吸の域入りかけてる」

一方通行「……」グデーン

垣根「お ん な の こ か よ っ !!!」ゲラゲラゲラゲラゲラ


ガチャ


番外個体「た、ただいまー……」オソルオソル

麦野「あ、おかえり」

打ち止め「あーっ! 一体どこ言ってたのって
ミサカはミサカは言及してみたり! ネットワークも
繋がってないから心配したんだから!」ポカポカ

番外個体「ごめんごめん、ちょっと用事があったんだよ」

海原「そうなんですよ、すっかり忘れてたみたいで」



450: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/13(水) 09:57:54.43 ID:7CXOR5C/0

打ち止め「むー、用事があったなんてしらなかったし、
お買い物がまた延期になったし……ってミサカはミサカは
ぶーたれてみる」ブー

海原「買い物なら明日改めてみんなで行きましょう」ニコ

打ち止め「ほんと!? わーいってミサカはミサカは
大はしゃぎ!!」ワーイ

番外個体「あれ、黄泉川たちは?」

打ち止め「帰ったよ! ってかてか! 今日はここに
お泊りしてもいいって! ってミサカはミサカはテンションが
急上昇!!」

海原「なっ、ダブルミサカがお泊り……ですって!?」

麦野「またセクハラまがいのこと考えてるんじゃ……」

海原「まさか。 自分は紳士です」

番外個体「時と場合により変態だけど」

海原「大丈夫ですよ、番外個体さんに対しては
いつでもどこでも紳士で居ると誓えます」キリッ

番外個体「そこらへんが既に変態だよね。
まあ嫌いじゃないけどさ」

麦野「えっ」

垣根「えっ?」

一方通行「えっ!?」ガバッ



451: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/13(水) 09:58:20.84 ID:7CXOR5C/0

垣根「ちょ、お前髪の毛食ってるぞ! ひーっ」ケラケラ

一方通行「ンァ!? ったく鬱陶しい毛だなァ……
っつか番外個体今なんつった」

番外個体「何が?」

一方通行(聞き間違いじゃなけりゃ、海原のこと
嫌いじゃねェって言ったよな……)

海原「もう自分幸せすぎて言葉が出ないっす」ジーン

一方通行「番外個体……オマエどォしちまったンだ」

番外個体「えー? また嫉妬? 第一位ってば
ねちっこーい☆ ぎゃは」ハッ

番外個体(……またやっちゃった)



452: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/13(水) 09:58:51.81 ID:7CXOR5C/0

―――
――

洗面所


垣根「何切ろうとしてんだよ」

一方通行「何って……髪だけど……」

垣根「何で切るんだよ」

一方通行「邪魔だから……?」

垣根「そんなこと許されねえぞ」

一方通行「何故……?」

垣根「聞いた話だとお前、女装に賛成したらしい
じゃねえか?」

一方通行「……酔った勢いみてェなもンだ。
当てにすンな」

垣根「明日みんなで服買いに行くらしいじゃねえか」

一方通行「だから何だよ」

垣根「優勝者からの最後の罰ゲーム」

垣根「明日まで髪切るな、ついでに女装しよう!」デーン

一方通行「」



453: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/13(水) 09:59:45.77 ID:7CXOR5C/0

リビング


海原「結局髪切らないんですね」

一方通行「罰ゲーム発動されちまった……」

海原「そういえば麦野さんが見当たりませんけど」

一方通行「あァ、第四位なら風呂入ってたわ」

垣根「お前今日シャンプー大変そうだな」ケラケラ

一方通行「こンな長ェ髪シャンプーしたことねェンだけど……」

打ち止め「じゃあミサカがお背中お流しいたしましょうか?
ってミサカはミサカはあなたの背中に突撃―っ!」ドーン

一方通行「うおォっ!? クソガキ! もォ夜なンだから
声のトーン押さえやがれェェェ!!」

垣根「お前も大概うるせえよ!!」

海原「貴方もうるさいですよ」

一方通行「オマエもうるせェ!!」

海原「自分はうるさくないと思うんですけど」

一方通行「オマエは存在がうるせェンだよ!!」ウガア

海原(どういうこと)



ガンッガンッドンッ



垣根「おいまた隣の家から石飛んで来てんぞ!」

一方通行「何で隣のやつも毎晩毎晩人ン家に石
ぶつけてくンだよ!?」



454: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/13(水) 10:00:20.51 ID:7CXOR5C/0

番外個体「ちょっとうるさいよ? 何時だと思ってるのさ」

一方通行「事の発端は全部垣根だ!」

垣根「え!? 絶対俺じゃないよね!? ねえ!?」

打ち止め「カ、カキネが発端だよってミサカはミサカは
責任転嫁してみたり……」

垣根「最後の希望が寝返ったああああああ!!」

一方通行「寝返ったも何も最初からオマエに付いてねンだよ!」

垣根「このロリコンが!!」バンッ

一方通行「ンだとこのメルヘンチーズが!!」バンッ

垣根「何その呼び名素敵」

一方通行「えっ」

海原「意外にも気に入られちゃいましたね」



ガンッガンッガンッドガガガドンッ



打ち止め「隣の家からの石の音が尋常じゃなくなってるかもって
ミサカはミサカは小声で注意を呼びかけてみる」



455: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/13(水) 10:01:04.78 ID:7CXOR5C/0

一方通行「よォしここまで来たら上等だかかってこいよ
隣の誰かさンよォォ!!」ゴォォ

垣根「コイツ……戦う気だ!!」

打ち止め「何馬鹿なこと言ってるの! 静かにすれば
済む話でしょってミサカはミサカは冷静に注意してみる」

番外個体「ちびっこがすごくかっこよく見えるよ」

海原「さすが打ち止めさんですね」

一方通行「オラァ隣人!!! 石ぶつけるくれェなら
正面からかかってこいよコラァァァァ!!!」ウォォォ

垣根「ちょ、お前さすがに窓開けて叫ぶのは……」



<ピーンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン



垣根「やべえまじで押しかけてきやがった!!」

一方通行「上等だァァ!! 直々にチーズ工場の家主が
出迎えてやンよォォォ!!」


ガチャ


木原「毎晩毎晩うっせええええんだよおおおおおぉぉぉ!!!!!」

一方通行「」



467: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/15(金) 17:43:44.88 ID:T9OJ7nsu0

木原「っつーか夜に限らず一日中この家うっせえんだよ!!!」

一方通行「き、木原くン……何で生きてンだ……」

垣根「何だ? こいつお前の知り合いかよ?」

木原「ああ!? 知るかこんな女!!」

垣根「ぶっ」

一方通行「えっ」

垣根(お前……普段着でも十分女装できてんじゃねえか)コソコソ

一方通行(嘘だろ……)

木原「お前の女かコイツ!? なら吠えねえように
調教しとけよこのクソ猿が!!」

垣根「んだと!? っつーか誰がコイツの彼s」ムグゥ

一方通行(ちょっとオマエ黙ってろ)コソコソ

一方通行「あーあー、ン」←声色調整

一方通行「うるさくしてごめンなさい。 今から気をつけるから、
許してもらえねェですか?」←精一杯の女声+上目遣い



468: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/15(金) 17:44:20.26 ID:T9OJ7nsu0

垣根(!?)ゾワ

木原「……なんだコイツいきなり」

一方通行「ほら、ていとくも謝って。 オマエも騒いでたでしょ」グイ

垣根「さっ……触るなああああああ」ゾワワワワワ

一方通行(いいから合わせろよめんどくせェ!!)コソコソ

一方通行「ていとくったら照れやがって可愛いンだから」ギュッ←腕に抱きつく

垣根(あぎゃあああああああ!!!!!)ゾワーーーーーーーッ

木原「おいおい何だよこの状況は!? 人が殴りこみに
来てやってるってのに目の前でいちゃいちゃしやがって!!」

垣根「俺だって意味わかんねえんだよおおお!!」

木原「だからうるせえっつってんだろがああああ!!!!!!!」ウガァァ

一方通行「全員うっせェンですよォォォ!!!!!!!」

木原「何なんだよコイツ!? さっきからキャラが定まってねえぞ!?」

垣根「いいかげん離れてくれえええええ!!」

一方通行「だからうるせェって言ってるでしょ!! ていとくも
反省してるし、今日は帰ってくれねェですか」シッシッ

木原「くっそこのアマ誰かに似てる! すんげえムカつく!!」



469: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/15(金) 17:44:50.58 ID:T9OJ7nsu0

リビング


打ち止め「なんか玄関がすごく騒がしいけどって
ミサカはミサカは気になってみたり」ソワソワ

番外個体「隣に住んでる人ってどんな人なんだろ?
あの人のことだし近所付き合いなんてできないだろうね」

打ち止め「ちょっと覗いてきてもいいかなって
ミサカはミサカは気になりすぎてやばいぜ」ソワソワ

海原「打ち止めさんのアイデンティティーが崩壊しつつある……」

番外個体「どんだけ気になってんのさ」

打ち止め「あの人が他人と会話してるのを見ると
ミサカはすごく嬉しい気分になるのって
ミサカはミサカは親心的な何かを語ってみたり」

海原「いいお母さんになれそうですね」

打ち止め「見てきていいのね! やったあ!
ってミサカはミサカはドアをちょっとあけて覗いてみたり」ソローッ

海原「あれ、会話が一方通行」

番外個体「寒いね」ギャハ


<テイトクッタラテレヤガッテカワイインダカラ

<オイオイナンダヨコノジョウキョウハ!!


打ち止め「」



470: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/15(金) 17:45:19.14 ID:T9OJ7nsu0

海原「? どうしたんですか?」

打ち止め「……なんか見てはいけないようなものを
見てしまった気がするってミサカはミサカは
激しく後悔してみたり……」

番外個体「なにそれ、超気になるじゃん。 見てくる」

海原「自分も気になるんですが」

打ち止め「ミサカはあんな風に育てた覚えは微塵も
ないのよってミサカはミサカは……ぐすっ」



玄関


木原(今ドアから覗いてたガキ……いやまさかな)

一方通行「ってことでェ、私たちこれからオタノシミなンでェ、
とっととお引取りくださいなァ」シッシ

垣根「恐ろしいこと言うんじゃねえよおおお!!!」ウワァァ

一方通行(嘘に決まってンだろオマエは馬鹿か!?)コソコソ

木原「はいはい。 お前ら見てたらなんか気分萎えちまったわ。
せいぜい叫ばねぇように楽……」



<ドンガラガッシャーン!!!!!



471: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/15(金) 17:45:55.05 ID:T9OJ7nsu0

一方通行「あ……?」

海原「いてて……番外個体さんが身を乗り出しすぎるから
こうなったんですよ」

番外個体「だって見えなかったんだもん」ムクッ

垣根「お前ら何して……」←一方通行に抱きつかれてる

海原「」

番外個体「」

一方通行「!!!!」バッッッ

垣根「いや、待て誤解だ! これはワナだ!!!」アワアワ

打ち止め「だから後悔するって言ったのに……」

海原「お二人にそんな気があったなんて……」

番外個体「こ、これは予想外……」ハハハ

木原「……何だ? 修羅場か?」



472: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/15(金) 17:46:21.03 ID:T9OJ7nsu0

垣根「誤解だあああ!! 一方通行がいきなり
抱きついてきやがっただけなんだよ! 俺は白だ!
潔白なんだよ信じてくれ!!」

一方通行「俺に異常があるみてェな言い方すンなよ
余計にに誤解されンだろォが!!」

打ち止め「でも変な喋り方してたのをミサカは
聞いてしまったのってミサカはミサカは
事実を突きつけてみる」

一方通行「しょうがなかったンだよ!! 木原のクソ野郎が
さっさと帰らねェからこンな暴挙に出るしか……」

木原「一方通行……?」

一方通行「あァ!?」クルッ

木原「……」

一方通行「……あ」



473: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/15(金) 17:46:50.13 ID:T9OJ7nsu0

―――
――

リビング


木原「どおりでムカつくと思ったぜ!」

一方通行「何でオマエ普通に上がって来てンの?」

打ち止め「まあまあいいじゃないって
ミサカはミサカはなだめてみる」

木原「ちょっと見ねぇうちに少しでかくなったな?」ヨシヨシ

打ち止め「あれ、ミサカはあなたと初対面じゃないの?
ってミサカはミサカは記憶をさかのぼってみる」

一方通行「ああ、そォいやあン時はオマエ終始
気絶してたから直接の面識はねェのか」

海原「気絶!? 打ち止めさんを気絶させるなんて
貴方は何をしているんですか!?」ウガァ

一方通行「あれはしょうがなかったンだよ!!」

打ち止め「ミサカが気絶してる間に何があったんだろう?
ってミサカはミサカは気になってやばいぜ」

木原「懐かしいな。 あん時は一方通行と俺が
打ち止めの親権を巡って壮大な戦いを繰り広げたんだったか」

一方通行「はァ!? ……いやざっくり間違ってはいねェけど!」



474: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/15(金) 17:47:20.93 ID:T9OJ7nsu0

垣根「親権って……お前らどういう関係なんだよ」

木原「嫁と姑みてえな?」

垣根「よくわかんねえ」

海原「今打ち止めさんがここにいるってことは
親権を勝ち取ったのは一方通行さんですか」

一方通行「もォそれでいいわ。 っつか木原オマエ
何で生きてンだよ? あン時確か空で燃え尽きたよな?」

木原「いやあ、気が付いたら隣の家にいてよ。
多分根性で乗り切ったんじゃねえかな」ウン

番外個体「根性でどうにかなるって科学者としてどうなの……」

木原「科学者の癖に科学を否定するたあ何たる科学者だよさすが俺」

一方通行「俺の知ってる木原くンじゃねェ」

木原「いやーそれにしても一方通行は女の子になっちゃったかー」

一同「「「「えっ」」」」

木原「えっ?」



475: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/15(金) 17:47:51.97 ID:T9OJ7nsu0

一方通行「ちょっとオマエよく俺を見ろ」

木原「俺に体を見て欲しいのか?」

一方通行「違ェ!! どォ見ても俺は男だろォが!!」

木原「え、だってさっきコイツのこと『ていとく可愛い』とか
言ってたじゃねえか? 付き合ってんだろ?」

一方通行・垣根「「んなわけあるかあああああああああ!!!!!」」

木原「じゃあそれは女装なのかよ? そういう趣味が?」

一方通行「これは罰ゲームなンだよ! クソ垣根のせいで
めんどくせェことになっちまったじゃねェか」

垣根「お前が変な芝居すっからだろーが!!」

木原「何だよてっきり股間を工事しちまったのかと思ったぜ」ムギュ

一方通行「ンあっ!?」ビクゥ

番外個体「」

海原「」

垣根「」

打ち止め「」



476: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/15(金) 17:48:19.66 ID:T9OJ7nsu0

木原「……マジで付いてるもん付いてんな」

垣根「なんつー声出してんだ……」ゾワ

海原「やはりそっちの気があるのでは……」

番外個体「はいはいちびっこはミサカとあっちの
お部屋でテレビ見ようかー」

打ち止め「ミ、ミサカはミサカは何も見てないよ
聞いてないよー!」←目隠しされてる

一方通行「誤解だあああああ!!! うわァああああああン!!」ビェェェ


―――
――


木原「じゃ、俺帰るわ。 これお土産な」ホレ

一方通行「何で漬物石……?」

木原「いや、最初マジでこの家に特大の石ぶつけて
やろうと思っててよ。 使わなかったからやるよ」

一方通行「別にいらねェけどな」



477: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/15(金) 17:48:46.22 ID:T9OJ7nsu0

垣根「帰ったか」

一方通行「嵐のような時間だった……」グッタリ

打ち止め「ミサカはどんなあなたでも大好きだからね
ってミサカはミサカは元気付けてみる」ヨシヨシ

一方通行「誤解だからな……俺はいたってノーマルだからな……?」

番外個体「さっきのあなたの声でミサカ、いろんな所が
勃っちゃったよ☆」ギャハ

海原「じゃ、じゃあ自分も真似して番外個体さんを……!」

番外個体「ちょっ、そういう意味で言ってるんじゃないって!
嫌味だよ嫌味!!」アワワ

一方通行「……」グデーン

海原「いつもならつっかかってくるばずなのに……」

番外個体「相当疲れてるんだろうね」

垣根「あ、麦野お前いつからそこいたんだよ?」

麦野「……」

番外個体「何だ、お風呂上がってたの? しゃ、次
ミサカとちびっこで入ってきていいかな」

一方通行「とっとと入れ」



478: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/15(金) 17:49:16.88 ID:T9OJ7nsu0

垣根「……? どうした? ボーっとして。
のぼせたのかよ?」

麦野「……かっこいい」ボソ

一方通行「あン?」


麦野「あの人かっこいい……」ポー

一同「「「「!?」」」」


一方通行「えっ、マジで言ってンの??」

麦野「ねえ今の人誰なの?」

垣根「麦野が恋に落ちた……だと!?」

麦野「さっきの人誰なの? どこの人?」

打ち止め「一目惚れってやつかなって
ミサカはミサカは推測してみたり」

海原「一目惚れと言えば、そんなお米の品種が
ありましたよね」



479: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/15(金) 17:49:46.49 ID:T9OJ7nsu0

番外個体「何それミサカ知らない」

垣根「学園都市の外にある品種だからな」

一方通行「ああ、海原はもともと外に住んでたンだったか」

海原「なんだ、皆さん外の情報とかはあまり知らないんですね」

打ち止め「ミサカは学園都市から出たことがないからね
ってミサカはミサカは外に夢を抱いてみる」

番外個体「でも他のミサカは外にいるのもいるし、
ネットワークで調べれば一発だと思うよ」

麦野「ねえ」

打ち止め「そっか! ってミサカはミサカは早速
ひとめぼれをネットワークで検索してみる」

垣根「それって便利だよな」

一方通行「俺も一応ネットワークに繋がってンだぜ」

海原「なんと!? ミサカさんたちとそこまでして
繋がりを持ちたいんですか!!」

一方通行「違ェよ! 違わないけど! 繋がってねェと
廃人状態になンのオマエ知ってンだろ!」

麦野「テメェら無視決め込んでんじゃねぇぞコラァァァァァアアアアア!!」



489: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/18(月) 20:10:34.48 ID:lkZrkix20

――翌日

セブンスミスト


打ち止め「やっとお洋服が買える! ってミサカはミサカは
歓喜の声をあげてみる!」

海原「好きなだけ買っていいですからね」

一方通行「俺の金だ俺の」

垣根「家主が固いこと言ってんじゃねえよ」

木原「俺はお前をそんなケチな子に育てた覚えはねぇ」

麦野「どうせ金持ってんだしいいじゃない」

垣根「そーだそーだ!」

一方通行「たった一言でそんなに責めることなくねェ!?」

海原「言葉は選んで発言してください」

番外個体「ねえ早く買い物したいんだけど」

垣根「そうだな、さっさと一方通行を女の子に仕立ててやんねぇと」

木原「あの店とかふわふわした服あっていいんじゃねえか?」

垣根「おお、いかにも女の子って感じがすんな」

海原「目つきの悪さがネックですけど……」



490: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/18(月) 20:11:08.02 ID:lkZrkix20

一方通行「……なあ」

木原「あ? どうした」

一方通行「いや、どうしたじゃなくてさァ。
なんでナチュラルに混ざってンの?」

木原「細けえこと気にすっとハゲるぞ?」

一方通行「科学者が迷信語ってどォすンだよ」

木原「科学者のくせに科学を否定するたあ何たる科学者だよさすが俺」バンッ

一方通行「そォですねェカッコいいですねェ」

木原「そんなお前は可愛いぜ」

一方通行「嬉しくねェよ。 って話逸らしてンじゃねェよ!」

木原「こいつに呼ばれたんだよ」

麦野「私が呼んだのよ」

一方通行「麦野オマエ行動力ありすぎだろ……」



491: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/18(月) 20:11:38.05 ID:lkZrkix20

麦野「思い立ったら即行動。 常識でしょ?
昨日あんた達全員私のことスルーしまくったから
自分で住所突き止めたわよ。 隣だったけど」

一方通行「女って怖ェ」

番外個体(肉食系女子、か……)

海原「ストーカーになれますね」

一方通行「オマエが言うと褒めてるようにしか
聞こえねェのは何でなンだろォな」

海原「その言い分だとまるで自分がストーカー
極めてるみたいじゃないですか」

一方通行「傍から見りゃ極めてンだよ」

打ち止め「ねえねえ早く着せ替え人形しようよ!
ってミサカはミサカはあなたの袖を引っ張ってみたり」グイグイ

一方通行「あァ? 着せ替え人形ってもしかして
俺のことか、俺のことだよな? 俺をおもちゃにするたァ
いい度胸してンじゃねェかクソガキ!!」



492: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/18(月) 20:12:09.08 ID:lkZrkix20

垣根「よし一方通行。 お前は今から着せ替え人形だ。
リカちゃんを見習えよ」

打ち止め「ミサカはおうちで着せ替え人形で遊んでるから
この中で一番あなたの服を着せ替えする才能に長けてると思うの!
ってミサカはミサカは自己の優秀性をアピールしてみる」エッヘン

番外個体「ミサカもファッション誌読んだりしてるし、
服のセンスはあると思うんだけど」

麦野「あ、服のセンスなら第二位も馬鹿に出来ないわよ。
前に私の服勝手にコーディネートしてたけど普通にセンスあったわ」

垣根「聞いたか!? 俺のファッションセンスは第四位公認だ!」

一方通行「オイオイ俺の話スルーか!? 着せ替え人形なンざ
ごめンだからな!?」

垣根「一方通行。 罰ゲームだってこと忘れてねェか?」

一方通行「罰ゲームは着せ替え人形になることじゃなかったはずだろ……」

垣根「優勝者の言葉は絶対っていう暗黙のルールがあるだろ?
つまり……そういうことだ」

一方通行「知らねェよそンなルール!」



493: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/18(月) 20:12:39.74 ID:lkZrkix20

木原「ファッションセンスなら俺も結構あっと思うぜ」フフン

一方通行「フフン、じゃねェよ! 木原くンの服見て育って来たから
俺にもセンスが移っちまったンだよ! つまりセンスは皆無だ!」

木原「俺の真似してるとか可愛いなお前。 ムカつくけど」ヨシヨシ

一方通行「頼むから会話してくれ会話」



―――
――


番外個体「ミサカそこのお店に入りたいなー」

一方通行「オマエ……そんな露出度高い服着てどォすンだよ」

番外個体「そりゃもちろんあなたを悩殺するために決まってるよ」

一方通行「残念だったな、もっと上品な服じゃねェと
悩殺されねェンだわ」

番外個体「ねえちょっとくらいいいじゃん、着てみたいんだよ」グイグイ

打ち止め「ミサカも付いていく! ってミサカはミサカは
大人っぽい服を着てみたかったり」

一方通行「ガキはガキらしい服着てろ」



494: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/18(月) 20:13:33.96 ID:lkZrkix20

打ち止め「むー、そうやっていつも子供扱いするんだから
ってミサカはミサカは文句を言ってみる」ブー

一方通行「そもそもサイズが合わねェだろ。 あっちの店はどうだ?
マセガキにゃぴったりな服だらけだぞ」

打ち止め「おおおーー!! 子供っぽくない! かといって
背伸びしすぎたデザインでもない服がたくさんある!
ってミサカはミサカは一目散に駆け出してみる!」ダダダッ

一方通行「おいコラ一人で突っ走ンな迷子になンだろ!
ったく……、ここからしばらく別行動な。
俺はクソガキに付いてっから各々好きなとこ行け」

垣根「何だよ、みんなで着せ替えすんのが面白いのに」

一方通行「後でいいだろ……。 何かあったら携帯で呼べ」

木原「すっかり親御さんになっちゃって……」ホロリ

番外個体「ちぇー、ミサカと一緒に露出高い服着て
貰いたかったのになー」

海原「番外個体さん、入らないんですか?」

番外個体「え? 何が?」

海原「このお店入りたかったのでしょう?
自分がご一緒しますよ」ニコ

番外個体「え、あ……んじゃ付き合ってもらおうかな」



495: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/18(月) 20:14:10.85 ID:lkZrkix20

麦野「あ、木原さん。 よかったら私の服選んで
くれないかしら?」

木原「ああ? いいけどあのガキが言うには俺には
服のセンスがねぇらしいぞ?」

麦野「別にセンスなんて関係ないわ。
木原さんに選んでもらいたいのよ」

木原「そうか? モノトーンの矢印Tシャツとか
選んじまうかもしんねぇけど」

麦野(それはさすがに嫌だわ……)

麦野「ま、とにかく私の買い物に付き合って。
あの店行くわよ」グイッ

木原(さりげなく俺のセンスを敬遠しやがって……)シュン

木原「……ってオイ!? そこ下着売り場!! ちょ、え!? マジ!?」グイグイ





垣根「……やべえ、ハブられた」



506: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/19(火) 16:49:28.49 ID:38uRWaUi0

海原サイド


海原「番外個体さんは何着ても似合いますね」ウットリ

番外個体「でしょ? ミサカって何気にナイスバディだからね」

海原「自分、悩殺されました」ズキューン

番外個体「海原君を悩殺しても面白くないんだけど」

海原「まあ、常に番外個体さんの一挙一動に悩殺されてるので」ズキューン

番外個体「よく疲れないよね。 逆に尊敬するよ」

海原「番外個体さんに尊敬されるなんて自分には1000世紀
早いです。 自分なんてゴミです。 ほこりですから」

番外個体「海原君の中のミサカって一体なんなんだろう……」

海原「そりゃもちろん、崇拝すべき対象ですよ」

番外個体「意味も分からず崇拝されるこっちの気持ちを考えればいいのに」



507: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/19(火) 16:49:58.50 ID:38uRWaUi0

海原「次こっちの服着てみてくれませんか?」

番外個体「あれ、崇拝してる割には着せ替え人形にされてる」

海原「ちょっとこの網タイツ履いてもらえません?」ワキワキ

番外個体「絶対崇拝してないよねこれ」

海原「あ、なんなら自分が着せてさしあげましょうか!?」

番外個体「ちょ、何言ってんの変態! ミサコン!
自分で着替えるもんそれ貸して!」

海原「おうふ、番外個体さんに罵られた……」

番外個体(もうこの人どうにかして欲しいよー)

海原「着替えましたか?」

番外個体「え、まっ、まだに決まってるじゃんちょっと
開けようとしないでよ!」アワアワ



508: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/19(火) 16:50:25.41 ID:38uRWaUi0

海原「そろそろ自重するべきかもしれませんね」

番外個体「存在を自重してくれないかな……」

海原「遠まわしに死ねと?」

番外個体「その変態の人格だけは滅して欲しいね」

海原「これは自分のアイデンティティーなので」

番外個体「もっと他のとこで個性出しなよ……。
はい、着替えたけどどう?」バッ

海原「セクシーすぎてもう鼻血出そうです」ブハ

番外個体「もっと他の言い回しはないわけ?」

海原「この姿の番外個体さんを独り占めしてる自分が憎い!」

番外個体「なんか海原君に慣れてるミサかが恐ろしいや」

海原「慣れてもらえて嬉しい限りですけどね」

番外個体「もうちょっと普通にしてればいいのに……」ボソ

海原「十分普通なんですけど……」

番外個体「全然普通じゃないからね」



509: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/19(火) 16:50:55.92 ID:38uRWaUi0

麦野サイド


木原「オイこの小娘、男を強引に女物の下着売り場に連れ込むとか
頭おかしいんじゃねぇのか!?」

麦野「小娘じゃない、し・ず・り!」

木原「麦野、お前頭おかしい」

麦野「名前で呼んでくれないのね……」

木原「お前なぁ、こういう場所には女友達か彼氏と来いや。
俺みてぇなおっさんは場違いにも程があんだよ……」

麦野「え、木原さん全然若いじゃないの」

木原「えっ」

麦野「全然おっさんじゃないわよ。 私の方が年上に
見られてしまうかもしれないくらいだし」

木原「お、おう……」

木原(いつも老けて見られてんのかな……可哀相に)

麦野「さ、どの下着にしようかなー♪ あ、
この下着とかどう?」ヒラッ

木原「だからって俺が選ぶわけねえだろうが!!」ダッ

麦野「あっ、ちょっと待ってよ!」

麦野(さすがに初っ端から下着はハードルが高すぎたわね)



510: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/19(火) 16:51:22.37 ID:38uRWaUi0

上品な店


木原「こういうな? 上品な服の方が可愛く見られるもんだぞ?」

麦野「露出多いほうが興奮しない?」

木原「まあ、着こなし方にも寄るけどよ……」

麦野「パンモロよりもパンチラのほうがいいのかしら?」

木原「俺は断然パンチラだな。 パンツが見たいんじゃねぇ、
パンチラが見たい……って何の話だよ!?」

麦野「なるほど、パンチラが見たい、っと……」メモメモ

木原「待て待て、お前は俺に何を求めてんだ」

麦野「愛……かな」テレ

木原(こりゃ癖のある女に引っかかっちまったな……)

麦野「結論は、上品な服でパンチラ、でいいかしら?」

木原「よくねぇよ! 意図的にパンチラかましてる時点で
上品でもなんでもねえよ!」

麦野「大丈夫よ、自然に見せれば問題ないわ」

木原「見せる見せないの話じゃねえんだよ!」



511: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/19(火) 16:51:55.65 ID:38uRWaUi0

麦野「冗談よ。 私は自分を安売りしないから安心して」

木原「冗談に聞こえなかったぞ……」

麦野「ねえ、どんな服が私に似合うと思うかしら?」

木原「うーん……さっきも言ったけど俺センスねぇからな……
女物とか更にわかんねえよ」

麦野「じゃあ、私に来て欲しい服を選んでみてくれない?」

木原「着て欲しい服か……あれだな、ゆったりしたやつだな
そのほうが動きやすいだろ?」

麦野(動きやすさ重視って……)

木原「まあ、動きやすさで言ったらジャージがダントツなんだけど、
それはさすがにねぇだろ? だと……これとかどうだ」

麦野「ドルマンTシャツね……結構いい線行ってるんじゃないかしら」

木原「お、そうか? 調子出てきたぞ。 下はロングスカートとかどうだ?
下着見えにくくていいと思うぜ」

麦野(やっぱりセンスないわ)

麦野「利便性じゃなくてファッションを第一に考えてみて」

木原「俺はこれでも十分いい線行ってると思う」

麦野「……ドルマンだけ買うわ」



512: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/19(火) 16:52:26.74 ID:38uRWaUi0

一方通行サイド


打ち止め「どう? ってミサカはミサカは感想を求めてみる」

一方通行「ン、いいんじゃね?」

打ち止め「もう、さっきから何着てもそれしか言わないじゃない
ってミサカはミサカはあなたの適当さを指摘してみる」

一方通行「ガキは何着たって変わらねェンだよ」

打ち止め「むきーっ! そんなにばっさり言うことないじゃん!
ってミサカはミサカは心の中でグレてみる」

一方通行「欲しいのあンならさっさと買え。 オマエのせいで
別行動する羽目になったンだからな」

打ち止め「うう……それは言い返せないって
ミサカはミサカは反省してみる」グス

一方通行「そこまで責めてねェよ……ったく」ナデナデ

打ち止め「!」

一方通行「……あン?」



513: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/19(火) 16:52:59.90 ID:38uRWaUi0

打ち止め「あ……あなたになでなでしてもらえるなんて
今日はいいことありそうな予感! あ! なでなでされたのが
既にいいことだった! ってミサカはミサカははしゃいでみる!」ワー

一方通行「やっぱガキだな……」ハァ

打ち止め「あ、そういえば番外個体が海原お兄ちゃんと一緒に
行動してたみたいだけど放っといてよかったの?
ってミサカはミサカは聞いてみる」

一方通行「あ! ……まァいいか。 あれだ、あまり俺が
アイツの人間関係に干渉すンのも悪いだろ」

打ち止め「ちょっと見ない間に心が広くなったのねって
ミサカはミサカは感動してみる」

一方通行「オマエ変なとこガキっぽくねェよな」

打ち止め「ミサカはガキじゃないんだから!
ってミサカはミサカは再三にわたって忠告してみる」

一方通行(っつってもやっぱ海原と二人は危険すぎるよなァ……
よりによって海原って。 垣根あたりと行動してれば……いや、
それはそれでムカつくな。 俺が引っ張ってくりゃよかった話か)ブツブツ



514: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/19(火) 16:53:28.95 ID:38uRWaUi0

打ち止め「何ブツブツ言ってるの? ってミサカはミサカは
問いかけてみたり」

一方通行「ン、あァ……ちょっと考え事だ。
それより買うもン決まったのか?」

打ち止め「うん、このスカートが欲しいなって
ミサカはミサカは広げてみる!」ヒラ

一方通行「それだけでいいのかよ?」

打ち止め「うん、これだけで十分だよって
ミサカはミサカは言ってみる」ニコ

一方通行「欲のねェガキだなァ……。 ま、いいことかァ?」

打ち止め「でね、あなたに前もらったお金、全部番外個体が
持ってるんだけど……ってミサカはミサカは今手元に
お金が無いことを明かしてみる」

一方通行「ンなの関係ねェだろ、俺が買ってやるっつってン
だからよ。 あっちはあっちで勝手に買ってンだろ」



515: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/19(火) 16:53:58.70 ID:38uRWaUi0

打ち止め「買ってもらってばっかりでごめんねって
ミサカはミサカは謝ってみる」

一方通行「ガキはガキらしく買ってもらってればいいンだよ。
自分で買いてェなら手伝いでもして駄賃貯めてるンだな」

打ち止め「あなたに言われなくても既に実行中なんだから
ってミサカはミサカは日ごろの黄泉川の手伝いを振り返ってみる」

一方通行「ほら、それ寄越せ。 さっさと買って
番外個体と合流すンぞ」

打ち止め「なんだ、やっぱり気になってるんじゃないって
ミサカはミサカはにやけてみる」ニヤニヤ

一方通行「どォいう意味のにやけ顔だそれ」

打ち止め「二人とも素直じゃないんだからって
ミサカはミサカはまたまたにやけてみる」ヒュー

一方通行「何なンだよオマエ……」



516: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/19(火) 16:54:27.15 ID:38uRWaUi0

垣根サイド


垣根(何なんだよいい感じにペア作りやがって……
奇数なんだから絶対誰かあぶれるに決まってんじゃねえか)ブツブツ

垣根「あー暇くせえ、することねぇ。 一方通行を着せ替えるために
ここに来たようなもんだったからなあ!」

インデックス「公共の場では静かにすべきかも!」クワッ

垣根「あ? ……お前、カレー屋の!」

インデックス「あ、この間食べに来てくれた垣根!」

垣根「おお……名前まで覚えてやがるとは想定外……
っつかここで何してんだ?」

インデックス「ここで何してるって聞くのは馬鹿だと思うんだよ」

垣根「お前いい度胸してんな、俺はこう見えて学園都市で
ナンバー2の頭脳持ってんだぜ?」

インデックス「ふーん」

垣根「ちょ、すげえとか言わねぇのかよ!」

インデックス「頭の良さとかよくわかんないかも」



517: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/19(火) 16:54:55.97 ID:38uRWaUi0

垣根「俺のこと馬鹿呼ばわりしたくせにか」

インデックス「だってここはお店なんだよ?
買い物しかすることないと思うんだよ」

垣根「……まあ、そうだけどよ。 あ、お前一人か?
俺今暇でさ、一緒に行動してもいい?」

インデックス「とうまが知らない人には付いて行っちゃ駄目って」

垣根「え、俺って知らない人に分類されてんの?
この流れで?」

インデックス「どうせナンパだと思うんだよ!」

垣根「どうせとか言うなよ傷つく! なあ頼む俺のツレが
みんな迷子になっちまって」

インデックス「要するに一人取り残されたんだね」

垣根「勘が鋭すぎるぞお前……」

インデックス「お前じゃなくてインデックスって言うんだよ!」



518: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/19(火) 16:55:30.38 ID:38uRWaUi0

垣根「悪い悪い。 んでインデックス、何買ってたんだ?」

インデックス「とうまとはまづらにお洋服をプレゼントするんだよ!」

垣根「なんだコイツめちゃくちゃいい子じゃねえか……」

インデックス「お店も繁盛してるし、二人への
感謝の気持ちを込めてるの」

垣根「感動もんだなオイ……じゃ、あれだな、俺の場合は
養ってくれてる一方通行になんか買ってやんなきゃなんねえな」

インデックス「そうするといいかも! きっとあくせられーたも
喜ぶと思うんだよ!」

垣根「じゃあ何を買って……いけね、俺無一文だった」

インデックス「え? お金持ってないの?」

垣根「忘れてた……金がねえから養ってもらってんのに……」

インデックス「貸してあげようか?」

垣根「いや、遠慮する。 こんな小さな女の子にもらった金で
プレゼントなんてレベル5の風上にも置けねえ」

インデックス「じゃあ、働けばいいかも」

垣根「……何故俺は今まで働こうという選択肢が
思いつかなかったんだ? ただのニートじゃねえか……
そうと決まればインデックス! お前の店で雇ってくれ!」

インデックス「無理なんだよ」



519: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/19(火) 16:56:06.27 ID:38uRWaUi0

垣根「そ、即答……」ガクッ

インデックス「人は足りてるし、相応の技術が必要なの。
能力に頼るような人はお呼びじゃないんだよ」

垣根「見かけによらず辛口だな……」

インデックス「コネを使おうなんて考えないで正々堂々
面接してもらえばいいと思うかも!」

垣根「そ、そうだな……インデックスの言うとおりだよ」

インデックス「そこに求人誌が何冊か置いてあるから
持って帰ればいいと思うよ」

垣根「何だ、こんなうすっぺらいのか……求人誌ってぇと
タウンページみたいなのかと思ってたのに」

インデックス「そんなに仕事があったら日本は不景気じゃないんだよ」

垣根「お前と同年代の女の子は絶対そんなこと言わないだろうな……」



527: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/20(水) 15:39:44.27 ID:68UQ6j7s0

海原サイド


海原「それはそうと、ここで服購入されるんですか?」

番外個体「あー、どうしようかな。 ミサカはこういう服
着てみたかっただけだし……」

海原「買って一方通行さんに見せてあげたらどうです?
きっとあの方も悩殺できますよ」

番外個体「べ、別にあの人を悩殺しようなんて思ってないし」

海原「最初に言ってたじゃないですか」

番外個体「だからそれは嫌味だって」ソワソワ

海原「……この際単刀直入に聞きますけど、
番外個体さん、一方通行さんのこと好きですよね?」

番外個体「え、……まあ、感謝はしてるけど」

海原「恋愛的な意味で」

番外個体「……何でそういう見解に辿り着くのか
ミサカには理解不可能なんだけど」



528: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/20(水) 15:40:13.93 ID:68UQ6j7s0

海原「傍から見てるともう、一方通行さんに構って欲しい
オーラがすごいんですよ」

番外個体「……勘違いだよそんなの」

海原「違うなら違うでいいんですけど、昨日カフェで
話してた内容も、自分には一方通行さんに関わる女性に
対する嫉妬心が結構あるように感じたんですよね」

番外個体「海原君、ミサカを観察しすぎてて怖い」

海原「こんなだからストーカーとか言われるのかも
しれないですね」

番外個体「でもそんな海原君も嫌いじゃないよ。
ミサカの相談に親身になってくれるしね」

海原「まあ、番外個体さんのことが好きですからね」

番外個体「いや、それは知ってるよ」

海原「いえ、そうではなくて……真剣に言ってるんです」

番外個体「……え?」

海原「自分は、普通に番外個体さんが好きです。
女性として」



529: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/20(水) 15:40:40.12 ID:68UQ6j7s0

番外個体「……えーっと……」

海原「……いきなりすみません」

番外個体「あの……ミサカ、こういうこと言われたの
初めてだからなんて言っていいかわかんない」

海原「何も言わなくていいですよ。 自分が勝手に
言っただけなんですから」

番外個体「……」

番外個体「海原君の言うとおりかもしんない」

海原「……というと?」

番外個体「麦野が第一位にひっついてたら焦るし、
ちびっことあの人がじゃれてたら苛々するし、
構って欲しいから悪態ついてたのもあるかも」

海原「そうですか……」

番外個体「ぶっちゃけ、今のミサカネットワークに悪意なんて
ほんの少ししかないんだよね」

海原「……では、一方通行さんに素直になれないのは
ネットワークのせいではなかったと?」



530: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/20(水) 15:41:05.41 ID:68UQ6j7s0

番外個体「そ、海原君の言ったとおり、ただの嫉妬だよ」

海原「では、やはり一方通行さんのことが……」

番外個体「……うん」



番外個体「好きなのかもしれない」



一方通行「えっ」

海原「!」

番外個体「っ!?」



531: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/20(水) 15:41:34.62 ID:68UQ6j7s0

一方通行「あ……悪ィ、盗み聞きとかじゃなくてだな……
偶然通っちまったっつゥかよ……」アセアセ

番外個体「き、聞いた……?」カァァァァァァ

一方通行「いいいや、聞いてねェ! 何かシリアスな雰囲気
だったから話しかけられなかっただけで……
ただ、好きとかどうのっては……聞こえた、か?」

番外個体「あ、う……っ」カァァァァァ

海原「番外個体さん、しっかりしてください」

一方通行「……なンか邪魔したみてェで悪ィな」

海原(番外個体さん、ちゃんと言わないと誤解されたままですよ!)

番外個体(も……もうどうにでもなれ!!!)

番外個体「……第一位っ!」

一方通行「な、何だよ……?」



532: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/20(水) 15:42:04.39 ID:68UQ6j7s0

番外個体「こっ、このミサカは! 第一位のことが好きなの!
分かった!? このもやし!!」バン

一方通行「なっ……、はァ?」

番外個体「馬鹿! アホ! 死ね! もういいもん!
あ、ちびっこ! ミサカの買い物付き合ってよ!」グイ

打ち止め「えっ、あ、あの人はどうするのってミサ……」

番外個体「知らない!」スタスタ




一方通行「……」ポカーン

海原「……追わないんですか」

一方通行「いや、ちょっと状況の整理が追いつかねェ」グルグル

海原「……自分はフラれましたよ」

一方通行「!?」バッ



533: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/20(水) 15:42:52.78 ID:68UQ6j7s0

海原「分かってはいましたけど、やっぱり悲しいですね……」

一方通行「オマエ……」

海原「言って置きますけど、ミサカさんだから好きなんじゃないですよ。
番外個体さんが好きなんです」

一方通行「そォか……」

海原「番外個体さんの気持ちに答えてあげたらどうですか」

一方通行「……ったく……面倒くせェ」

海原(ん、メールが……)




―――――――――

From:番外個体さん
件名:なし


ありがとう



―――――――――




海原(完敗ですね……)フフ



534: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/20(水) 15:43:19.24 ID:68UQ6j7s0

番外個体「第一位の馬鹿! もやし! あの人のお金なんか
全部使ってやる! たくさん服買ってやる!」ポイポイ

打ち止め「今着替えちゃいなよってミサカはミサカは
提案してみる」

番外個体「あああああああ!! 苛々するうう!!」ガンガンガン

打ち止め「このワンピースとかいいんじゃないかなって
ミサカはミサカは薦めてみる」

番外個体「んじゃ着替える。 着替えて気持ちリセット。
これで第一位悩殺決定だね、ぎゃははは!!」ゲラゲラ

打ち止め「大丈夫かなあ……ってミサカはミサカは
心配してみたり」

番外個体「どうよちびっこ!」バーン

打ち止め「わあ! いつもとイメージがすごく違う!
ってミサカはミサカは暗に女の子っぽいって言ってみる!」

一方通行「あァ、こりゃ悩殺もンだわ」



535: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/20(水) 15:43:47.52 ID:68UQ6j7s0

番外個体「っ!? 何でここにいんの!?」バッ

一方通行「あンな捨て台詞吐かれたら
追いかけたくもなンだろ」

番外個体「な、何度でも言ってあげるけどね!
もやし! 馬鹿! アスパラ!」

一方通行「ったくめんどくせェなァ……」

番外個体「めんどくさくて悪かったね! このミサカは
そういう性格なんだよ!」

一方通行「知ってる。 オマエちょっと落ち着け」

打ち止め「そうだよ、あまり騒ぐとお店の迷惑になるよって
ミサカはミサカは注意してみる」

番外個体「ぐ……しょうがないな」

一方通行「オマエ何様だよ……せっかく人が
気持ちに応えてやろォとしてンのによ」ポリポリ

番外個体「……え?」



536: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/20(水) 15:44:16.27 ID:68UQ6j7s0

一方通行「いや、正直びっくりした。 オマエが俺のこと
そンな風に思ってるとか知らなかった」

番外個体「う……」

一方通行「ま、あれだ。 オマエもどォせ言われて気づいたタチだろ?
俺もクソガキに言われて気づいたからな」

番外個体「ちびっこに?」

打ち止め「だって、番外個体と海原お兄ちゃんが話してると
いつもつっかかるでしょってミサカはミサカはそれは嫉妬だって
教えてあげたの」

一方通行「ま、そォいうこった」

番外個体「え……どういうこと?」

一方通行「オマエ……その切り返しは
場の空気が冷めンぞ……」

番外個体「だってわかんないんだもん」



537: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/20(水) 15:44:48.12 ID:68UQ6j7s0

一方通行「ったく……ちょっとこっち向け」

番外個体「何さ……」


チュ


番外個体「…………へ」キョトン

一方通行「理解したか」

番外個体「ま……マジで言ってんの……?」

一方通行「冗談で言うかボケ」

番外個体「え、その……えっと」カァァァ

一方通行「お、一丁前に照れるよォになったか」ニヤニヤ

番外個体「うるさい。 ……どうぞよろしく?」

一方通行「何で疑問系なンだよ……。 まァ、よろしくな」

打ち止め「お……おめでとーーーーー!!
ってミサカはミサカは祝福してみたりーーー!!!」ワァァ

海原「番外個体さん! よかったですね!」ヌッ



538: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/20(水) 15:45:20.07 ID:68UQ6j7s0

一方通行「オマエいつの間に……」

海原「さすがに一人取り残されるのは悲しすぎたので」

番外個体「でもこれ……傍から見たらすごい面白い絵
になってるよね?」

打ち止め「この人の髪型がこんなだから……ってミサカはミサカは
雰囲気ぶち壊しの原因を指摘してみる」

一方通行「何でこのタイミングだったンだよ……」ハァ

番外個体「あなたが割り込んで来たのが悪いんだよ」

一方通行「まァそォだけどよ」

海原「いいじゃないですか、想いが実ったんですから」

番外個体「恥ずかしいからその話もうやめようよ」

一方通行「お、オマエとりあえず会計済ましてこい。
垣根たちと合流すンぞ」

海原「うまく話題を変えましたね」

打ち止め「今日はいいことがありそうっていうのは
あながち間違いではなかった! って
ミサカはミサカはなでなで効果がすごいってことを
確信してみたり」



539: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/20(水) 15:45:48.42 ID:68UQ6j7s0

―――
――


垣根「いや、お前やべえな、スカート異常に似合うわ」パシャパシャパシャパシャパシャ

海原「そのうちメイド服とか着ていただきたいですね」パシャパシャパシャパシャ

木原「パンチラしねえかなーパンチラしねえかなー」パシャパシャパシャパシャ

一方通行「……」グデー

打ち止め「あの人の目が助けてと訴えている!
ってミサカはミサカは意思疎通してみたり」

麦野「あの男共は揃いも揃って……」

番外個体「みんな馬鹿なんだよ」

海原「次はこれを着ていただきたいのですが」

垣根「やっべー! 超露出してんじゃねえか!」ワキワキ

一方通行「絶対着ねェ! 断固拒否する!」

垣根「優勝者の言葉は絶対なんだよ!」バン

一方通行「どこまでが罰ゲームなんだよ!?」



540: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/20(水) 15:46:19.12 ID:68UQ6j7s0

海原「いいんですか? この服は番外個体さんが
貴方に着てほしいと選んだ服なのに」

一方通行「えっ」

番外個体「あ、え……うん、着て欲しいな。
写真とって待ち受けにして見せびらかすからさ」ギャハ

一方通行「くっそォ!! オマエら俺をおもちゃにしやがって……」

打ち止め「まあ、たまにはいいじゃないってミサカはミサカは
試着室に放り込んでみたり」ドンッ

木原「打ち止め何気にひでぇ……」

麦野「純粋な子が周りに染められていくわ……」



一方通行「ほら、これで満足か」バッ

一同「「「」」」

一方通行「あ? 何だよ固まって……」

垣根「お前……脚綺麗すぎ……」

海原「女性の敵ですよこれは……」

木原「ちょ! 背中もマジでやべぇぞ!」

垣根「マジか見る!」



541: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/20(水) 15:46:49.86 ID:68UQ6j7s0

麦野「……男に興奮してどうすんのよ」

打ち止め「今は女の子になってるしいいんじゃない
ってミサカはミサカはフォローしてみる」

番外個体(……)

垣根「やっべすべすべなんだけど!!」サワサワ

一方通行「うわァァ!! 何触ってンだやめろ!!」ゾワ

木原「お前本当は性別どっちだよ?」

一方通行「男だっつってンだろォが!!!!」グォォ

木原「あー……確かに付いてたもんな」ツー

一方通行「ひゃうっ!? ちょ、オマエらふざけンのも大概に……」

番外個体「そっ、その人に触るなあーーーー!!」ドン

垣根「おおっ?」

木原「なっ?」

海原(GJ!)



542: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/20(水) 15:47:16.82 ID:68UQ6j7s0

番外個体「ミ、ミサカだってそんなに触ったことないのに、
みんなしてずるいよ!!」

一方通行「ちょ、おま」

番外個体「この人はミサカのなんだから、こ、このミサカしか
触っちゃいけないの!」プンスカ

麦野「えっ?」キョトン

垣根「……ん?」

番外個体(ぎゃああああミサカ何言ってんのおおおお!!??!)カァァァ

打ち止め「あ、この二人実は付き合ってるんだよって
ミサカはミサカは報告してみる」

海原(その調子です番外個体さん)グッ

垣根「何だよお前らやっと付き合ったのか」

一方通行「やっとって何だよ」



543: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/20(水) 15:47:48.77 ID:68UQ6j7s0

木原「一丁前に彼女なんて作っちゃって……
でもその格好だと百合にしか見えねえ……」

麦野「ワーストってやっぱり第一位のことが好きだったのね」

番外個体「うう……」カァァァ

垣根「ミサワちゃんが唐突に壮大にデレたから
何があったのかと思ったぜ。 とにかくおめでとう」ニヤニヤ

番外個体「みんな前から気づいてたの……?」カァァ

一方通行「とりあえず着せ替えごっこはもう終わりに
しねェか……?」

海原「そうですね、写真もたくさん撮れましたし」

垣根「んじゃそろそろ帰るか。 みんな荷物寄こせ。
台車の俺が責任を持って家まで運んでやる」

番外個体「あ、海原君。 第一位の写真ミサカに
送っておいてね」

海原「了解しました」

一方通行「オマエ……」



555: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/22(金) 18:08:35.50 ID:/zwzR3W60

――数日後

チーズ工場(家)


一方通行「なァ、垣根と麦野はどこ行ったンだ?」←髪は元に戻りました

海原「ああ、麦野さんは木原さんとご飯食べに行くって行ってました。
垣根さんはどっかで道草食ってるんじゃないですかね」

一方通行「さすが垣根だなァ、飢えを雑草で凌ぐたァホームレスの鏡だ」ウン

海原「今はホームレスじゃないですよ」

一方通行「元ホームレス様の話だコラ。
この家のメンバーの中で一番壮絶な生活してただろ」

海原「そうですね」

一方通行「そォですよ」

海原「……この家に一方通行さんと二人きりって、
なんだか久しぶりですね」

一方通行「そォだな……最初以来じゃねェか?」



556: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/22(金) 18:09:03.50 ID:/zwzR3W60

海原「今日はミサカさんたち来ないんですか?」

一方通行「そォ毎日来れるもンじゃねンだよ。 通院してる身だ」

海原「そうですか……残念です」シュン

一方通行「……一応言っとくけどアイツはもォ俺のもンだからな?」

海原「分かってますよ」

一方通行「ま、オマエのこといい友達だとか言ってたから
関わるなとは言えねェけどよ」

海原「番外個体さんがそんなことを……嬉しい限りですね」

一方通行「オマエもあまり変態を前に出すのは控えとけよ」

海原「そんなに変態ですかね……」シュン



557: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/22(金) 18:09:41.54 ID:/zwzR3W60

一方通行「それにしても暇だなァ」ゴロゴロ

海原「いつも何してましたっけ?」

一方通行「ン……寝て起きて飯食ってダラダラして……」

海原「要するにニートですね」

一方通行「買い物とかたまに行ってンだろォが!」プンプン

海原「まあ、そうですけど」

一方通行「……よし、じゃあアレやろォぜ。 Wii」

海原「この家にありましたっけ?」

一方通行「黄泉川ンとこからパクって来たンだよ」

海原「それって打ち止めさんが困るんじゃ……」

一方通行「クソガキの了承は得てるンだよ」

海原「だったらパクったとか物騒な言い方しないでくださいよ」



558: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/22(金) 18:10:08.18 ID:/zwzR3W60

一方通行「俺これやってみてェンだよな! Wii Sports!」コレ

海原「体力のない貴方にできますかね?」

一方通行「確かに体力はねェけどゲームくらいなら大丈夫だろ」ワキワキ

海原「そうだといいですけどね」

一方通行「これどォやって設置すンだよ」

海原「どれ、貸してください。 自分がやりますよ」ヨイショ

一方通行「嫌だ。 俺がコードつなげる」ヤダ

海原「何駄々こねてるんですか、いつまでたっても
始められませんよ」

一方通行「じゃあどこに繋げたらいいか口で言えよ。
俺がその通りに繋ぐから」

海原「どんだけ繋ぎたいんですか……」



559: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/22(金) 18:10:46.36 ID:/zwzR3W60

一方通行「ったくこのテレビ無駄にでけェから
後ろのプラグに手が届かねェンだよ……」

海原「ポジティブに考えてください。 大画面ですよ?
大迫力でゲームが出来るじゃないですか」

一方通行「だから早くやりてェンだよォォ!!
どこに繋げたらいいンだよォォ!!」ウワァァ

海原(この一方通行さんを番外個体さんが見たら
どうなることだろう)


―――
――

一方通行「よし、接続完了!」

海原「何でそれだけで30分もかかってるんですか」

一方通行「あれだ、ウォーミングアップだ。
マラソン選手とかも本番前に体を温めンだろ?」ホクホク

海原「何のウォーミングアップをしたんですか貴方は」

一方通行「野球やろうぜ野球」ピッ

海原「聞いてないですもんね」



560: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/22(金) 18:11:15.40 ID:/zwzR3W60

一方通行「俺バッターすっから海原はキャッチャーやれよ」

海原「え? ピッチャーじゃなくてですか?」

一方通行「何言ってンだ、ピッチャーはキャッチャーの指示に
したがってボールを投げるンだろ? だったら必然的に
キャッチャーを操作してることにならねェ?」

海原「いや、プレイヤーはピッチャーの動きをするんですから、
キャッチャーを操作してるとは考えにくいんじゃ……」

一方通行「細けェこたァいいンだよ!! さっさと投げやがれ!」

海原「分かりましたよ」ヒュッ


<ストラーイク!


一方通行「オ、オマエ……その無駄の無い無駄に洗練された
無駄な動き……。 さては初心者じゃねェな?」

海原「何を隠そう自分はショチトルと毎日のように
このゲームで競い合っていましたからね」フフン



561: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/22(金) 18:11:42.59 ID:/zwzR3W60

一方通行「クッソ……ハンデを要求する!
オマエは左で投げろ!」

海原「おや、学園都市の第一位ともあろうお方が格下に
ハンデを要求するなんていかがなものかと」

一方通行「愉快に素敵にカチンときたぜェェェ!!
ハンデなしでオマエをボッコボコにしてやンよォォ!!」ウォォ

海原(ちょろい)

海原「では投げますよ」ヒュッ

一方通行「うおおォォォォ!!!」ブォォォォォン


<ストラーイクツー!


海原「2ストライクですよ」ニヤニヤ

一方通行「クッソ何で当たらねェ!?」ブォンブォン

海原「あまり振り回さないでくださいよ。
自分に当たりそうで怖いです」



562: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/22(金) 18:12:10.70 ID:/zwzR3W60

一方通行「角度か? 角度がいけねェのか?
今のボールの速度と高さだと……ここがベストポジションか!」ピコーン

一方通行「オラ海原ァ! もういっぺン投げろ!」カモン

海原「3アウト狙いますよ」ヒュッ

一方通行「もらったァァァ!!」ブォォォン


<ストラーイク! 3アウトチェンジ!


一方通行「なっ、変化球……だと!?」

海原「変化球の種類はたくさんあるんですよ」ニヤニヤ

一方通行「第一位が三振とは情けねェ……」ガクッ

海原「次は自分がバッターですね」

一方通行「はン! 変化球があると知った以上、
とことん変化球投げて三振取ってやるぜェェ!!」

海原(ストレートは使わないと宣言したようなものですね)



563: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/22(金) 18:12:37.09 ID:/zwzR3W60

一方通行(このボタンを押しながら投げるとフォークが投げれンのか……
フォークって何だ? フォークみてェにぶっ刺す勢いの球ってことか?)

一方通行「よォし、第一球は君に決めたァァァ!!
構えろ海原ァァァ!!」

海原「どんなボールだろうが受けて立ちます」

一方通行「いくぜオラァァァァ!!!!」ビュッ

海原「見切りました」キラーン


<カキーーン!! ホームラン!!


一方通行「な……なンだ、と……!?」ゼェゼェ

海原「誰も塁に出てないので一点しか入りませんが……
まあ、いい出だしでしょう」

一方通行「フォークのくせにバットに刺さりもしねェのか……」

海原「何ですかそれ」

一方通行(投げ方が甘かったかァ? じゃあ次はスライダーにすっかな。
最近の垣根はスライスチーズに挑戦してるみてェだし負けてらンねェ)ブツブツ



564: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/22(金) 18:13:05.11 ID:/zwzR3W60

海原「そろそろ疲れてきたのではないですか?」ニヤニヤ

一方通行「はン、甘ェな。 この俺がこンくれェで疲れるもンか」ゼーハー

海原「その割には息が上がってますけど」

一方通行「深呼吸だよ見てわかンねェのか。 精神統一には
深呼吸が一番なンだよ」

海原「すってーはくのがー」

一方通行「しンこきゅゥー」スー

海原「すってーはくのがー」

一方通行「しンこきゅうゥー」ハー

一方通行「って何やらせてンだオイ!!」バン

海原「アクセロリズム体操は終わりですか」

一方通行「終わりも何も始まってすらいねェよ!
つか何だそのネーミング!」

海原「ほら、早く次のボール投げてください。
放置してるからキャラクターが暇そうにしてるじゃないですか」

一方通行「何か今日のオマエは余裕に満ち溢れてるなァ……
いや、いつもだけどよ」



571: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/27(水) 17:32:02.57 ID:NYIbFvck0

一方通行「じゃあ投げンぞォ」

海原「構いません」

一方通行「宣告しておく。 次に俺が投げるボールはやべェ」

海原「どんな風に?」

一方通行「そりゃ、あれだ。 虫眼鏡の拡大レベルくれェだ」

海原「へぇ」

一方通行「とにかくやべェ。 羽毛布団の圧縮率くれェやべェ」

海原「はぁ」

一方通行「下手したら表札に振動が伝わって家が
爆発しちまうかもしンねェ」

海原「やばいじゃないですか」

一方通行「だが安心しろ。 オマエが空振ってくれりゃァいい話だ」

海原「……」

一方通行「……今の一連の流れはジョークだ」

海原「そうですか」

一方通行「何、オマエ疲れてンの? 反応薄くて寂しいなァ」

海原「貴方そんなキャラでしたっけ」

一方通行「投げまァァァァァす!!!! うォォりゃァァァァ!!!」ビュッツ

海原「ちょっ」



572: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/27(水) 17:32:50.86 ID:NYIbFvck0

肩に力が入りすぎた。


勢いよく振り下ろされた一方通行の手に握られていた白色のリモコン型コントローラーが、
するりと彼の手から飛び出してしまった。

コントローラーの向かう先には100インチの大型テレビ。
この家に来たときに一方通行がテレビを壊してしまったために新しく買い換えた物だ。
このままでは大画面にコントローラーが直撃してしまう。
そうなってしまえばゲームの続行は不可、再びテレビの調達に出向かなければならない。


(めんどくせェ)


一方通行は自身の能力をコントローラーに向けて行使する。
進行方向のベクトルを操作、正反対の向きに変更。
直後、今まさに大画面の手前まで迫っていたリモコン型のコントローラーが、
何かに引っ張られるように元来た道を戻っていく。

リビングと廊下を仕切る扉がある。
今のコントローラーの行く先はその扉だ。

まァ、扉くらいなら壊れても構わねェよな、と一方通行は思案する。

不意にその扉が勢いよく開け放たれた。




「一方通行!! 俺ついに仕事が決まっごぶおぉッ!!!」




コントローラーは垣根提督の顔面にクリーンヒットした。



この間わずか1秒。



573: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/27(水) 17:33:22.92 ID:NYIbFvck0

垣根「痛ってえぇええええええええええぇぇ!!!!!!」ジタバタ

一方通行「ナイスタイミング。 オマエのおかげで扉もリモコンも
壊れずに済ンだわ」

海原「一方通行さん、何でストラップ付けてないんですか」

一方通行「熱くなって忘れてたわ」テヘ ペロッ

海原「何ですかそれ」

垣根「鼻がああああ鼻あああああああ!!!!」ジタバタ

一方通行「何オマエ鼻がどうかしたのか?」

垣根「今まさにオマエが投げた(?)リモコンが
俺の鼻頭にめり込んだんだよおお!!!」

一方通行「悪ィ」テヘ ペロッ

海原「だからそれなんのつもりなんですか」

一方通行「俺の凶悪なイメージを払拭しよォかな、と」テレ

海原「逆に怖いです、逆に」

一方通行「っつか今何だかンだでオマエ空振ったよな!? よな!?」

海原「いや、さすがに貴方がリモコンをボールのように投げたことに
驚きすぎて思考がフリーズしましたよ」

一方通行「それほどでもォ」テレ



574: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/27(水) 17:33:55.42 ID:NYIbFvck0

海原「いや、褒めてないですし。 自分から見たら、一方通行さんの手から
リモコンが投げ出されたと思ったら後ろに飛んでって垣根さんにぶつかった
っていう状況ですよ。 まさに一瞬の出来事ですよ」

垣根「待て待て俺なんかドア開けたらリモコン飛んできたんだぞ」

一方通行「いきなり入ってくるオマエが悪いだろ」

垣根「理不尽!」

一方通行「さてさてゲームを続けよォか」

海原「次こそは打ちますよ」

一方通行「俺の剛速球を食らいやがれ!」

垣根「待て待て待て待て!! 何ナチュラルに俺をのけ者にしてんの!?」

一方通行「え、オマエそォいうポジションじゃン」

垣根「そんなポジション確立した覚えねぇよ!! 大体この間買い物
行ったときも俺だけ一人で寂しかったんだからな!?」

一方通行「よしよし」ナデナデ

垣根「えへへー」

一方通行「何コイツ……」ウワァ

垣根「そういう流れじゃなかったのかよ!? 何なんだお前!」



575: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/27(水) 17:34:21.82 ID:NYIbFvck0

一方通行「何かと言われれば、プロ野球選手だ」

海原「突拍子もない」

一方通行「俺なら野球選手くれェちょちょいと頑張ればなれるがな」

海原「そんな反則な能力持ってたら誰も勝てませんよ」

一方通行「学園都市の野球って殺伐としてて怖ェよなァ。
小せェ子供とか観覧してたら泣くやつ出てくンだろ」

海原「能力禁止のルールを採用してる大会もありますよ」

一方通行「そォなのか? そっちは平和そォでいいな」

海原「貴方も随分言動が丸くなりましたよね」

一方通行「まァ、闇とは手を切ったし、いつまでもウジウジしてたら
クソガキに余計な心配与えちまうしなァ」

海原「番外個体さんも心配しますよ」

一方通行「オマエに言われなくても分かってンだよ」イラ

海原「嫉妬しなくてもいいじゃないですか」ニヤニヤ

一方通行「嫉妬してねェ!!」

海原「一方通行さんってウブなんですね」ニヤニヤ



576: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/27(水) 17:34:49.68 ID:NYIbFvck0

一方通行「違ェし! 俺はガツガツ行く方だし!」

海原「まあ、どっちでもいいですけど、一方通行さんのメールが可愛らしい
という情報は番外個体さんから既に入手済みですので」

一方通行「はァァァ!?」

垣根「ちょっと待てお前らなんでまたナチュラルに俺をハブるわけ!?」

一方通行「何オマエらどんなメールのやりとりしてンの!?」

海原「気になるんですか」ニヤニヤ

一方通行「いや、気になるわけねェし……いや、ただアイツの身を案じてだなァ」

海原「自分はいつでも変態なわけじゃないですから安心してください」

一方通行「うわ、ついにコイツ変態って認めやがった」

海原「いえ、自分が変態だなんて一時も思ったことは無いのですが、
番外個体さんからも何度も言われてますので、さすがに認めざるを得ないかなと」

一方通行「もうオマエ番外個体って言うな、絶対言うな、二度と言うな」

海原「何てわかりやすい嫉妬なんでしょう」

一方通行「なんということでしょう、みてェなニュアンスで言うな!」



577: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/27(水) 17:35:19.77 ID:NYIbFvck0

海原「さっきから言うな言うなって無理な要求を」

一方通行「オマエの口を縫い付けてやろォか!?」

海原「いえ、自分にそういう趣味はないので……」

一方通行「はァ!? ……ちげェよ!! 何想像してンだきめェ!!」

海原「え、裁縫のなにが気持ち悪いんですか?」

一方通行「えっ」

海原「自分は、口を裁縫するなんていうアブノーマルな趣味は
ないといったのですが……」

一方通行「いや、それはそれで変態嗜好だなァ」

海原「あ、もしかして一方通行さんは口を口で塞いじゃうー
みたいな想像しちゃったってことですか? そうですよね?」ニヤニヤ

一方通行「うわァァ!! 来ンな! こっち来るなァァ!」

海原「あっ、番外個体さん」

一方通行「えっ!?」バッ

海原「うっそー」

一方通行「うううああああああああァァァァァァァ!!!!!!」

垣根「頼むから俺も会話に混ぜてくれよぉおおお!!」ウェェェン



578: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/27(水) 17:35:49.92 ID:NYIbFvck0

―――
――


一方通行「なんで俺が一人なんだよ」

海原「仕方ないじゃないですか、ランダムですし」

垣根「やっと俺にもコントローラーが……」キラキラ

一方通行「俺ぶっちゃけテニスのルール知らねェンだけど」

海原「ならこちらが優勢ですね」

垣根「だな」

一方通行「鬼! 悪魔! フェアプレー精神がなってねェ!」

垣根「一人の寂しさをその身をもって味わうがいいさ」

海原「自分はフェアプレー精神など持ち合わせていません」

一方通行「いいし! 第一位の勘で受けて立つし!」

垣根「じゃあ最初俺がサーブだな」ポーン

一方通行「よっしゃスマッシュゥゥゥ!!」パーン

一方通行「……あ? 何かそっちに点入ったンだけど」

海原「最初のサーブは後ろの人が返さないと駄目なんですよ」

一方通行「だァァ! テニス難ィィ!!!」

番外個体「テニスってなんかいやらしい響きだと思わない?」



579: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/27(水) 17:36:18.36 ID:NYIbFvck0

一方通行「おォォォ!?!?」バッ

番外個体「やっほう、遊びに来たよ☆」ギャハ

打ち止め「ミサカもいるよ! ってミサカはミサカは
自己の存在をアピールしてみる!」

海原「あれ、今日はお二人共来れないはずだったのでは?」

番外個体「え? 今日は調整はないってこの人に言っておいたはずなんだけど」

一方通行「……」

海原「……なんてわかりやすいのでしょう」ニヤニヤ

垣根「独占欲、か」ウン

一方通行「うわァァァァン!!」ビェェ

番外個体「ちょっと何泣いてんのみっともない」フキフキ

垣根「あらやだお母さん」

打ち止め「ミサカのポジションが乗っ取られてる!
ってミサカはミサカは焦ってみる」

一方通行「丁度いい、番外個体オマエ俺と組め」

番外個体「え? あ、いいけど」



580: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/27(水) 17:36:44.20 ID:NYIbFvck0

一方通行「っしゃァァ! 孤独から脱出したぜざまあみろ垣根!」

垣根「くそ……こんなに早く抜け出すとは」

打ち止め「えっと……ミサカは……」

海原「あ、打ち止」

垣根「打ち止めちゃん、お兄ちゃんと代わりばんこにやろうぜ」

打ち止め「うん! ってミサカはミサカはカキネのお膝に
乗っかってみたり」

海原(あれ、取り残された)

一方通行「仕切りなおしだァ! 第一ゲーム始めンぞォ!!」

番外個体「ミサカ、あまりゲームとか得意じゃないんだけどね」

垣根「じゃあ打ち止めちゃん最初にやっていいぜ」ホラ

打ち止め「やったーってミサカはミサカはリモコンを構えてみる!」



591: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/30(土) 21:51:25.50 ID:ksyL7fN/0

――30分後


垣根(……打ち止めちゃんが一向に俺と代わってくれない)

打ち止め「あーっ、打てなかったってミサカはミサカはしょんぼりしてみる」ショボ

海原「大丈夫ですよ打ち止めさん。 今のは一方通行さんが
大人気なかったです」

一方通行「大人気ねェもクソもあるかァ!! これは立派な戦争だ、
敵対している以上容赦はしねェンだよ!!」

番外個体「大人げない……」

一方通行「あ、悪ィ……」ショボ

打ち止め「いいのよ、ミサカがあなたのスマッシュを打ち返せるように
なればいい話だもんってミサカはミサカは慰めてみる」ヨシヨシ

一方通行「打ち止めァ……」ジーン

海原「次は自分がサーブですね」

一方通行「ばっちこォい!!」

番外個体「さっきからミサカにボールが全然回ってこないんだけど」

海原「一方通行さん、チームワークが大事ですよ。
貴方ばかり打っていては番外個体さんもつまらないでしょう」



592: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/30(土) 21:52:01.01 ID:ksyL7fN/0

一方通行「俺、反射が得意だろォ? だからつい反射的に
ボールを打っちまう癖が付いてだなァ」

打ち止め「全然関係ないよってミサカはミサカは論破してみる」

番外個体「ま、たかがゲームだし気にしないけどさ」

一方通行「オイ、オマエ今「たかが」っつったか」

番外個体「だから?」

一方通行「ゲームなめンじゃねェぞコラァァ!!」バン

番外個体「はいはい」

打ち止め「知らない間にあの人の扱いが上手くなってるって
ミサカはミサカはびっくりしてみる」

海原「前は口を開けば喧嘩でしたもんね」

垣根「おい、お前ら俺を無視してんじゃ」

海原「ではサーブを打ちますね」



593: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/30(土) 21:52:29.25 ID:ksyL7fN/0

一方通行「ばっちこォい!!」

垣根「ねぇ、ちょ」

番外個体「ミサカの華麗なレシーブ!」パーン

打ち止め「そしてミサカの瞬速スマッシュ!」バーン

垣根「なあ」

一方通行「さらに一方通行の豪速スマッシュ返し!」ポーン

海原「閉めの海原カウンタースマッシュ!」バコーン

垣根「……」

一方通行「そのだせェネーミングと一緒にぶっ飛べ海原!」パーン

海原「なんと、自分のスマッシュ返し返しを更に返してくるとは!」バシーン

一方通行「甘ェ! スマッシュ返し返し返し返し返しだァ!」ポーン

番外個体「あれ、回数違くない?」

一方通行「え?」ピタ

打ち止め「もらったあああ! ってミサカはミサカは
二人の死角へジャンピングスマーッシュ!!」バチコーン



594: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/30(土) 21:53:01.13 ID:ksyL7fN/0

打ち止めのスマッシュが一方通行達のコートへ突き刺さる。
特別速いわけではなかったのだが、確実に死角を突いたそのボールは、
容赦なくその進路を進んでいく。

まだワンバウンド。
もう一度地面に付く前に打ち返せば相手側に点が入るという事態は避けることが出来る。


「クソったれ……!」


一方通行は、今まさに地面へ向かって放物線を描いているそのボールに
プレイヤーを向かわせる。


「もう間に合わないよ!」


番外個体の悲痛な叫びが耳を突く。 彼女も一方通行同様に
プレイヤーをボールへ向かわせたのだが、距離があったために追いつかなかった。

頼みの綱は、一方通行の操作するプレイヤーのみだ。

一方通行がラケットを振る動作をすると共に、画面の中の一方通行は
滑り込みをするような形でラケットをボールへ突き出す。
打てるか、打てないか。
操作をし終えた一方通行は、画面を見つめていることしかできない。





「入ったあああああああ!!!」





刹那に響く歓喜の声は、打ち止めのものだった。
ラケットは、わずかにボールへ届いていなかったらしい。



595: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/30(土) 21:53:36.81 ID:ksyL7fN/0

「初めてミサカのスマッシュが決まった!
ってミサカはミサカは興奮してみたり!!」

「やりましたね打ち止めさん」

「クソォ……オマエが途中で茶々入れなかったら打ててたのによォ」

「彼女に責任転嫁するなんて情けない第一位だね、ぎゃはは」


打ち止め(垣根)・海原チームは、点を入れることが出来たと喜びを語り、
一方通行・番外個体チームは、何でもっと早く動かなかったんだ、
オマエが余計なこと言わなければ、と今の点の損失責任を互いに
なすりつけ合っていたりしていた。



各々が一戦の余韻に浸っている中、一方通行はあることに気づいた。



「……あ? 垣根のやつはどこ行ったンだァ?」


垣根がいない。
さっきまでは打ち止めの近くに座っていたはずだ。
トイレにでも行っているのだろうか? と思ったがどうも違うらしい。



596: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/30(土) 21:54:10.38 ID:ksyL7fN/0

「垣根さんならさっきふらふらと外に出て行きましたよ」

「外だァ? 何でだよ」

「ミサカがコントローラーを占領してたからつまんなくなって
いじけちゃったのかなあってミサカはミサカは反省してみる」

「いや、いじけるとか多分ねェからそンな落ち込むな」


そういえばゲームをやっている最中に垣根が何か話しかけてきていたような
気もしたようなしないような……と一方通行は記憶を穿り返してみるが、
ゲームに全神経を集中させていたためにどうも思い出せない。
話しかけても反応してもらえないからいじけたのか? だがそんなことは日常茶飯事だ。
思えば垣根はやたらゲームをやりたがっていた。
打ち止めの言ったことはあながち間違いではないのかもしれない。

――と、その思考に、垣根の声が割り込んだ。

玄関の方から声がしたようだったが、ドアが閉められているために上手く聞き取れなかった。
多分、「おいてめぇらー!」的なことを叫んだのではないかと思われる。
全く、近所迷惑にも程がある。


「ったく何なンだ……オイ、うるせェぞ!」


うるさいぞ、と注意した一方通行も大概うるさいのだが、
そんなことを言っている場合ではない。
一方通行は重い足取りで、めんどくせェとでも言いたげな表情を浮かべながら
玄関のドアを開けた。



そこで彼は、信じられないほど恐ろしい光景を目の当たりにすることになる。



597: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/30(土) 21:54:48.40 ID:ksyL7fN/0

玄関を出て数メートル先に、石垣がある。
垣根は見るからに不機嫌そうな顔でそこに突っ立っていた。
何がしてェンだよ、と呟きかけた一方通行は、垣根の手の位置を見て、
全身の血の気が冷めていく感覚を味わった。

垣根の右手は石垣に隠れており、一方通行には見えていない。
そこまでは問題ない。 だが次が問題だ。
その右手の目の前にある石垣。 その右手のある高さ。
そこには、汚い字で「チーズ工場」と書いてある『表札』が貼り付けられてあるのだ。


「オ、オマエ……その手は一体どォいうつもりだ……」

「これ以上俺をのけ者にするってんならなあ……
俺にだって考えがあるんだよおおお!!!」

「待て! 少し落ち着け垣根!」

「これが落ち着けるかああ!!」


どうやら先ほどの予想は大方当たっていたようだ。
これくらいでいじけるなんて大人気ない。 と言いたいところだが、
今垣根を逆撫でするような言葉を吐けば、この家がどうなってしまうかは言うまでもない。

例えるなら、今垣根は核爆弾の起爆スイッチを片手に、
俺を仲間に入れないとお前たちを殺す、と言っている様な状況だろう。
その通りすぎて例えになっていないのだが。



598: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/30(土) 21:55:32.16 ID:ksyL7fN/0

「今自分が何しよォとしてンのか分かってンのか!?」

「俺に常識は通用しねんだよおお!!!」


さすが学園都市第二位。 常識うんぬんの前に会話が成立していない。
故に一方通行は無理やり言葉を解釈する。



何しよォとしてンのか分かってンのか!?(中にはまだ人がいる)

常識は通用しねえ!(人が死んでも構わねえ!)



「この野郎ォ…………!!」

家の中には自分が保護すると決めている三人がいる。
一方通行の中では、垣根や麦野もそれに相当するのだが、
今の垣根は自分の保護すべき対象を破壊しようとしている。

だが。

一方通行の心は揺らがない。 何があろうと垣根は保護すべき対象だ。
そしてこの家、「チーズ工場」も。




「いいぜェ……、オマエが自分の勝手でチーズ工場を破壊して
俺の大切なやつらを奪おうってンなら……、
まずは常識が通用しねェなンて言うその腐った常識を捻り潰してやる!!」



599: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/30(土) 21:56:09.23 ID:ksyL7fN/0

(やべえ、一方通行に火つけちまった)


垣根帝督は焦っていた。
最初からこの家を爆破しようなんて気は更々無かった。
ちょっと脅して、自分を仲間はずれにするのを止めてもらおうと思っただけだった。

だが目の前の白い人間は真っ赤な闘志に燃えている。
白から赤に変色するのではないかと思うくらいにオーラがヤバい。 マジでヤヴァい。


「何か騒がしいってミサカはミサカは外の様子を伺いに来てみたり」

「二人とも何して……あれ? その表札って……」

「かっ、垣根さん!? 何してるんですか!?」

(今更、冗談でしたーなんて言ったらまた総無視コース一直線だよな。
どうしてこうなった……)

「オマエの根性を叩きなおしてやンよォォォ!!!」


グオッ、と一方通行が一直線に垣根の元まで駆け寄る。
チョーカーのスイッチは通常モードのままのようだった。
あくまで素で殴り合いをしようというワケだ。 一方通行も男らしいところがあるものだ。



600: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/30(土) 21:56:49.78 ID:ksyL7fN/0

「おらァァァァ!!」

「うぉっ!?」


間一髪だった。 垣根の手が表札に触れそうなギリギリの位置にあるというのに、
一方通行は容赦なく垣根に殴りこんできた。
垣根がとっさに表札から手を離したからよかったものの、そのままの位置に手を置いていたら、
殴られた衝撃で表札に手が当たり、微弱な摩擦熱を感知して爆発、
などという最悪な事態になっていたかもしれなかった。


(あっぶねえええええええええ!! お前こそ自分が何したか分かってんのかよ!?)


爆薬は正真正銘の本物だ。 未元物質で作られた爆薬は威力があるからと、
研究素材に使われた過去もある。
彼がそんな危険物質を冗談半分で家の基礎に謎の技術で埋め込み、
表札をスイッチにするなどという暴挙に出た理由は、
先ほどのように、何かあったときに脅せるようにという何とも幼稚な発想からだった。

何も実際に埋めることなんてなかったのでは? と思う方が大勢居るかもしれないが、
「俺に常識は通用しねえ」と返答して置くとしよう。



601: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/30(土) 21:57:20.48 ID:ksyL7fN/0

第一位と第二位の殴り合いは続いた。
互いに能力は一度も使用していない。 男と男の真剣勝負、である。
そもそもは垣根の度が過ぎた脅し、一方通行の派手な勘違いが原因なのだが、
最早そんなことはどうでもいい。
日ごろ溜まっているお互いへの鬱憤を晴らすだけの殴り合いに変わっているからだ。


「何なんだお前は彼女出来たからって調子に乗りやがって!!」

「彼女いねェからって嫉妬してンじゃねェよこの童貞がァ!!」

「童貞じゃねえよ!! 馬鹿にしてんじゃねえぞコラ!!」


一方通行は垣根の胸倉を掴んでは殴り、殴り、殴り、ぶん投げる。
能力を使用していないなめに、胸倉を掴んでもさほど持ち上がらないし、
投げても派手に転がったりはしない。
対する垣根は、一方通行のみぞおちにストレート、アッパー、更に首根っこを掴み
地面へ押し付け頭を足で踏みつける、という酷い有様だった。


「ぐァ……か、は」

「どうしたもう降参かよ? 能力使っても全然構わねえんだぜ!?」

「うる……せェ……」



602: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/30(土) 21:57:58.64 ID:ksyL7fN/0

一方通行は、ペッと乱暴に口の中に溜まった血液を地面に吐き捨てる。
そして、よろよろとおぼつかない足取りで立ち上がり、
目の前の男を、その深い紅色の瞳で睨み付けるように見据えた。


「もうやめなよ!」

「さすがにやりすぎだよってミサカはミサカは制止の声をあげてみる!」

「うるせェ黙ってろ」


あまりの惨状に耐えかねた番外個体と打ち止めが彼の側へ駆け寄るも、
一方通行は、邪魔だと二人の護るべき少女を睨み付けた。


「おーおーカッコいいねえ!! ミサワちゃんも惚れちゃうわけだこりゃ」

「ふざけてンなクソが……次で終わりだ」

「ああ、いいぜ……全力で来いよ。 ああ、今までも十分全力だったか?」

「言ってろ生涯童貞が」

「だから童貞じゃねんだよおおおおおおお!!!!!」


垣根のその叫び声を合図に、学園都市のツートップは勢いよくその拳を交差させた。



603: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/30(土) 21:58:37.16 ID:ksyL7fN/0

――勝敗は決した。


能力を使用しないで一方通行が垣根に勝つなど不可能だ。
相手が番外個体のような女性だったとしても負けていたかもしれない。
それほどに彼の身体能力、体力は著しく欠落していた。

が、

今はそれは関係ない。
体力差以前に一方通行と垣根には結構な身長差がある。
身長が大きい人程それに比例して腕も長い。
故に拳を交差させてお互いの顔にお互いの鉄拳が、などという展開にはならなかった。
一方通行の拳は寸止めのような状態になり垣根に届くことなく散った。
一方、垣根の拳は一方通行の顔面に勢いよくめりこみ、垣根の全力を
モロに受けた一方通行の体は、その勢いを失うことなく後ろへ投げ出された。

まあ、もし垣根に拳が当たっていたとしても同じ展開になった可能性も否めないが。


これで一件落着、と殴った瞬間垣根は思った。
その直後、後ろに飛んでいく一方通行の背後を見て愕然とする。


一方通行が飛ばされた先にあるのは、




『表札』だ。



604: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/30(土) 21:59:29.38 ID:ksyL7fN/0

(やべえええええええええええええ!!!!!!!!!)


垣根は焦った。 今までこれほど焦ったことなんてないというくらいに焦った。
しかしどうすることも出来なかった。
己の全力を受けた一方通行の身は恐るべき速度で『表札』の付いた
石垣に向かって進んでいる。


垣根には今この瞬間に見えているこの光景が、スローモーションになって見えた。


これで俺たちはまた、「ホームレス」になるのかな、と。
半ば悟り気味にそう思考した次の瞬間、




一方通行が表札の付いた石垣に激突し、石垣はその原型をなくした。



605: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/30(土) 22:00:27.84 ID:ksyL7fN/0

垣根「――っ!」

海原「……」

打ち止め「……」

番外個体「……」

一方通行「」ピクピク

海原「……あの、垣根さん」

垣根「……あ、れ?」

番外個体「これって、触ったら爆発するんじゃ……」

打ち止め「表札は粉々になっちゃってるよって
ミサカはミサカは一応報告してみる」

一方通行「」ピクピク

番外個体「ねえ、大丈夫?」ユサユサ

一方通行「あ……あァ……これくらいどォってこたァ……」ピクピク

打ち止め「あとで病院で診てもらおうねって
ミサカはミサカはあなたの体を心配してみる」

一方通行「あァ……。 それより垣根、こりゃどォいうことだ」

垣根「えっ……?」ダラダラ



606: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/30(土) 22:01:12.21 ID:ksyL7fN/0

海原「とぼけないでください。 表札が粉々になってるのに爆発なんて
起きないじゃないですか」

垣根「いやぁ、そのぉ……」

垣根(確かに爆薬のテストはしたはず……まさか、しけった……?)

一方通行「いや、正直爆発しなくて安心したンだがよ」

垣根「……だったらもういいじゃねえか」

一方通行「別に爆弾うンぬンはどォでもいいよ。
だがオマエはずっと俺たちに嘘を付いてたってことだよなァ」

海原「そこまでしてこの家をチーズ工場にしたかったんですか」

打ち止め「まあそんなに責めなくてもってミサカはミサカは
表札に触らないように気をつけていたのが無駄だったと知って
なんだかむなしくなってみたり」

番外個体「ミサカたちは嘘に踊らされてたってわけ?」

垣根「……ハッ、だから最初からジョークだって言ってたじゃねえかよ!
端から嘘なんか付いてねえんだよバァーカ! ターコ!」ベー



607: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/30(土) 22:01:52.55 ID:ksyL7fN/0

―――
――


打ち止め「あーっ、ミサカがピーチ使いたかったのに!
ってミサカはミサカは文句を言ってみたり!」ブー

番外個体「ミサカだってピーチ使いたいし。 お姉ちゃんは
妹に譲ってあげないと駄目なんだよう?」

一方通行「コラ喧嘩すンな。 平等にじゃンけンしろ」

打ち止め「むー、じゃあミサカはデイジーでいいよって
ミサカはミサカは心の広さをアピールしてみる」

番外個体「あっ、やっぱちびっこがピーチ使っていいよ、
ミサカはデイジーでがまんしてあげるし!」

打ち止め「今更遅いよ、番外個体はミサカに甘えてピーチを
使えばいいんじゃないかな? ってミサカはミサカはピーチを推してみる」

番外個体「いやだ! ミサカがデイジーを使う!」

打ち止め「もうデイジー選んじゃったから無理だもんね!
ってミサカはミサカはピーチを譲ってあげたことを誇ってみる」

一方通行「どっちも同じよォなのなンだからどっちでもいいだろ……」

海原「女性には女性の見方というものがあるんですよ。
それにしても貴方がキノピオなんて可愛らしいキャラクターを
選ぶなんて意外ですね」



608: ◆LMXQc2mCMY:2011/04/30(土) 22:02:48.19 ID:ksyL7fN/0

一方通行「そォか? マリオ系のゲームする時はいつもコイツを使ってるンだが」

海原「ワリオとかワルイージとか選びそうだな、と思って」

一方通行「いや、キノピオの模様がよォ、なンか妙に親近感沸くっつゥか……」

海原「ああ、赤と白ですもんね」

打ち止め「あなたがキノピオならミサカはキノピコを使おうかなって
ミサカはミサカは番外個体にデイジーを譲ってみる」

番外個体「ああ! ミサカもキノピコ使いたい!」

一方通行「だァァ! オマエさっきから何なンだよ!!」

番外個体「だって……」モジモジ

一方通行「もォ俺が勝手に決めンぞ。 オマエら姉妹なンだから
仲良くマリオとべビィマリオでも使ってろ」

打ち止め「じゃあ番外個体がべビィマリオだね!
ってミサカはミサカは暗に妹は妹らしく小さいほうを使えと言ってみる」

番外個体「むきーっ! 肉体年齢的にはミサカの方が上なんだから
べビィマリオはちびっこが使いなよ!」

一方通行「あァァァァ!! 埒が明かねェェェェェ!!!!」グァァ

垣根「……あの、さっきは俺が悪かったから無視しないで……
俺もマリオカートやりたいよー……」ズビ



627: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/09(月) 01:22:11.74 ID:wlCiw1je0

数時間後


垣根「おらああああ!! 俺の赤甲羅さばきを目に焼き付けろおおお!!」

一方通行「ちょ、オマエそれ全部俺に当たってンぞ!!」

打ち止め「カキネが一位になった! ってミサカはミサカは実況してみたり」

垣根「ハッハァ!! どうだ一方通行! 第二位に繰り下がった気分はよ!?」

一方通行「クソッたれがァ! 何で俺のアイテムはバナナしか出ねンだよ!」

番外個体「ゲームしてる最中にそんな卑猥なこと言わないでよ」ギャハ

一方通行「オマエ最下位じゃねェか……」

番外個体「だからミサカはこういうゲーム得意じゃないんだって」

垣根「随分一位と二位の差が開いたんじゃねえか?
敵がいねえってのは暇なもんだな……ってうお!?」

海原「隙ありですよ」

一方通行「うォォ!? 何でオマエ逆走してンだァァァ!!」

海原「もちろん一方通行さんの邪魔をするために」

番外個体「その手があった! ミサカも逆走しよーっと」

一方通行「オィィィィ!!」



628: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/09(月) 01:23:02.85 ID:wlCiw1je0

打ち止め「ふああ……なんだか目が疲れてきちゃったかも
ってミサカはミサカは疲労を訴えてみる」

一方通行「半日ぶっ続けでゲームしてりゃ目も疲れるだろ。
ここらでゲームは終わりにするか」

番外個体「ミサカは肩が凝っちゃったよ」

海原「自分がマッサージしてさしあげましょうか?」

一方通行「さァァァァせるかァァァァ!!」グァァァ

海原「下心なんてありませんよ?」

一方通行「俺の気持ちの問題だボケ!」

海原「自分、マッサージの腕はある方だと自負しているのですが」

一方通行「マッサージなら俺のベクトル指圧マッサージで
血行改善間違いなしだろォ!!」モミモミ

番外個体「あー……そこそこ……」ポワー



629: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/09(月) 01:23:32.11 ID:wlCiw1je0

海原「能力を使うなんて卑怯じゃないですか」

一方通行「あるもン使わねェとかもったいねェだろォが!」モミモミ

番外個体「ふにゃー……」

垣根「能力の無駄遣いとはこのことか……」

打ち止め「ミサカも能力使って電気マッサージが出来ると思う!
ってミサカはミサカは再チャレンジを試みてみる」

垣根「お、じゃあ試しにお兄ちゃんにやってみてくれよ」

打ち止め「分かった! ってミサカはミサカは
うつぶせになるようにカキネに促してみる」

垣根「なんだ、全身マッサージしてくれるのか?
肩だけでも十分だったんだけどな」

打ち止め「ミサカは小さいから寝転がってもらったほうが
やりやすいのってミサカはミサカはカキネにまたがってみる」

垣根「軽いな……」ホノボノ

打ち止め「じゃあ始めまーす! ってミサカはミサカは
開始の合図をしてみたり!」



630: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/09(月) 01:24:00.81 ID:wlCiw1je0

垣根「そうだな、最初は腰のあた」

打ち止め「えいっ」ビリッ

垣根「りっ!?」ビクン

打ち止め「あ、あれ? 強すぎたのかな……
ってミサカはミサカはカキネを心配してみる」

垣根「あ、ああ大丈夫だ。 伊達に第二位やってるわけじゃねえ。
ただ、もう少し弱めのほうが嬉しいかな」

打ち止め「えいっ」ピリピリ

垣根「おっ、あ、はははははははひゃ!! ちょ、ま、
あはははははは!!! くすぐ、た、ひゃはははは!!」ジタバタ



一方通行「垣根のやつ……打ち止めのマッサージ実験体に
自ら名乗り出るたァ尊敬するぜ……」モミモミ

番外個体「前にあなたもマッサージされてたもんね……」フニャー

一方通行「あれは地獄だな。 痛みとくすぐったさに
クソガキの気が済むまで付き合ってやる羽目になる」



631: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/09(月) 01:24:35.26 ID:wlCiw1je0

番外個体「ミサカならもっとうまくマッサージできると思うよ」

一方通行「いや、今は遠慮しとくわ」

番外個体「夜のマッサージの方がお望みだった?」ギャハ

一方通行「オマエなァ、仮にも女なンだからそォいうこと
ベラベラ喋ンなよ……」

番外個体「仮にもって酷いんじゃないの」

海原「まあまあ落ち着いて。 ここは間を取って
自分が一方通行さんをマッサージしてさしあげましょう」

一方通行「えええええええ!? どォしてそォなンだよ!!」

海原「垣根さんと打ち止めさんはあちらで実験中ですし、
番外個体さんのマッサージは終えてしまいましたし、
残るは一方通行さんしかいないじゃないですか」

一方通行「待て待て待て! 何でマッサージする前提なンだよ!」

海原「自分のマッサージの腕を披露したいんですよ」

一方通行「いや本当マジ勘弁してくれませンかねェ!
俺全然凝ってないンで! つーか自分で血行調整できるンで!」アセアセ



632: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/09(月) 01:25:03.26 ID:wlCiw1je0

番外個体「じゃあやっぱりミサカが夜のマッサージを……」

一方通行「オイ番外個体!? ちょ、オマエその手は何だ!?
待てベルト外そうとすンな! 頭おかしいンじゃねェのか!?!?」

番外個体「ミサカ、公衆の面前でもOKよって言ったらどうする?」

一方通行「どうもしねェよ!! 何言ってンだオマエは!?」

番外個体「……あ、そ。 ま、あなたはチキンでもやしだし仕方ないよねー。
今まで一回もミサカに手出したことないし? そんなもんだよねー」ツーン

一方通行「はァ? いきなり何すねてンだよ……」

番外個体「ばーか! もやし! ホワイトアスパラ!
新しくチェリーボーイも追加してあげるから喜ぶんだね! ギャハハ!」

一方通行「」プッチーン

一方通行「……よォし上等じゃねェかコラ。 ヤってやンよ」

番外個体「え……え?」



633: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/09(月) 01:25:29.19 ID:wlCiw1je0

一方通行「なァに逃げてるンですかァ? オマエから誘ってきたンだろォが」

番外個体(うそ、何かのスイッチ入れちゃった……?)

番外個体「え、ちょ待ってよ、場所考えてよ変態!」

一方通行「あァ? 公衆の面前でもOKなンじゃないンですかァ?」

番外個体(ここここ心の準備が……)

番外個体「あ、あの、ミミ、ミサカは……」

一方通行「…………ったく、冗談だよ冗談。
その減らず口もちったァ自重しやがれってンだ」

番外個体「へ? ……あ……?」

番外個体(じょ、冗談か……何だ……)ホッ

海原「そういう一方通行さんこそ発言を自重してくださいよ。
打ち止めさんがすぐ近くにいるんですよ」

一方通行「あ、やべ」チラ



634: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/09(月) 01:26:02.01 ID:wlCiw1je0

垣根「がぁぁぁぁああああああああ!! いてええええ!!
すと、ストップうううううううううう!!!」ビリビリビリ

打ち止め「ごめんなさい!ってミサカはミサカは電流を弱めてみる!」ピリピリ

垣根「ひゃあああああははははははああうひゃあははは!!!」ジタバタジタバタ

打ち止め「うわああん! 全然進歩しないよーって
ミサカはミサカは試行錯誤してみるんだけどおおお」ピリピリ



一方通行「……垣根大丈夫かあれ」

海原「……どうでしょう」

番外個体「あなたの時ほどじゃないから大丈夫だとは思うけど」

海原「これよりも酷い光景だったなんてそんな」

番外個体「正直あんな第一位は見たくなかったね……」

一方通行「忘れてくれ頼む」



635: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/09(月) 01:26:28.26 ID:wlCiw1je0

海原「というわけで肩だけでもマッサージさせてください」

一方通行「何でだよ!! 触ンな!」

海原「そんなに嫌がることないじゃないですか……。
さすがに少し傷つきますよ」シュン

一方通行「いや、オマエのことが嫌いなわけじゃねンだぞ?
ただよォ、オマエが近くにくっとなンか、こう……胸がこう……
キュンってなって苦しくなンだよ」

海原「」

番外個体「」

一方通行「……え、何? 何その顔」



636: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/09(月) 01:27:02.82 ID:wlCiw1je0

―――
――


麦野「ちょっと、起きなさいってば」ユサユサ

一方通行「ン……あ?」

木原「おはようさん、もう晩飯の時間だけどな」

打ち止め「あなたが起きるまでみんな待ってたのよって
ミサカはミサカは報告してみる」

一方通行「……あのあと昼寝したンだったか」ボー

番外個体「夜寝れなくなっちゃうんじゃないの?」ギャハ

一方通行「ン……」ギュウ

番外個体「んえ!? え!?」

打ち止め「やっぱりこの人に眠気は鬼門なのかもって
ミサカはミサカはうらやましい気持ちを押し殺してみる」

木原「かーっ、大胆だねえ一方通行!」

麦野「……」チラッ チラッ

木原(何か視線を感じる……)



637: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/09(月) 01:27:34.61 ID:wlCiw1je0

垣根「それはそうとマジで腹減ったわ。 俺ら日中ゲームしてて
昼飯食うの忘れてたんだよ」

麦野「どんだけゲームにのめり込んでたのよ……。
まあいいわ。 ご飯は買ってきてあるからそれを食べましょう」

海原「何を買ってきてくださったんですか?」

麦野「ふふ、チーズ製造機兼台車。 喜びなさい」

垣根「何だ? 俺の好物でも買ってきてくれたのか?」

麦野「ええ。 ダブルカレー饅頭よ」バーン

垣根「」

打ち止め「わあ、大きいお饅頭だ! ってミサカはミサカは
驚いてみたり!」

番外個体「こんなに大きいの食べれないよ」

一方通行「一人一個なわけねェだろ、小分けするわボケ」ギュー

垣根「オイコラそこ目の前でイチャイチャすんじゃねえ!」



638: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/09(月) 01:28:02.95 ID:wlCiw1je0

麦野「一つはみんなで分けて食べるといいわ」

海原「残り二つは取っておくんですか?」

麦野「二つは私と第二位の分よ」

垣根「」

麦野「さあ、お互い己の限界に再チャレンジしようじゃないの」

垣根「嫌な記憶がフラッシュバックしやがる……」グルグル

木原「ほれ、皿寄こせ。 取り分けてやる」

一方通行「ン」つ皿

番外個体「カレー餡が詰まってる……」

打ち止め「外側はカレー味のお餅だよ!
ってミサカはミサカはつまみ食いしちゃってみたり」

一方通行「クソガキ!! ちゃンと手は洗ったか!?」

打ち止め「え、あ、うん洗ったよ! ってミサカはミサカは
予想外の突っ込みどころにびっくりしてみる」



639: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/09(月) 01:28:33.96 ID:wlCiw1je0

番外個体「あ、そうそう、ミサカたち今日泊まっていくから」

一方通行「そォかい」

木原「あ、じゃあ俺も泊まるかな」

一方通行「はァ!? なンでだよ! 家隣だろォが帰れ!」

木原「いいじゃねえか、一人は寂しいんだよ」

一方通行「オマエのキャラじゃねェだろ……」

海原「でも、実際一人は寂しいですよ」

麦野「そうね……私も一人が寂しくて、誰かと話したかったから
インドックスカレーに毎日のように通ってたわ」

打ち止め「そうだよ、ミサカもあなたに出会うまでは一人で
心細くて、どうしたらいいかわからなかったものって
ミサカはミサカは昔を振り返ってみる」

番外個体「ミサカは一人が寂しいって感情を知らなかったけど、
あなたのおかげで大勢は楽しいってことが分かったよ」

垣根「……俺も、一方通行に楽しさを教えてもらったな」

一方通行「オマエら……」



640: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/09(月) 01:29:08.01 ID:wlCiw1je0

海原「ホームレスさん救出大作戦、でしたっけ?
もう、ホームレス限定にする必要なんてないのではないですか?
助ける人に条件を付けるのは終わりにしませんか?」

一方通行「条件……? ……そォか、俺は今まで無意識に
差別しちまってたのか……」

海原「ホームレスさんを助けるではなくて、困っている人を助ける
という心構えに変えてみてはいかがですか?」

一方通行「……そォだな、でもそォなると俺一人じゃ足りねェ」

海原「では、自分たちも手を貸しましょう」

一方通行「あァ、オマエらにも救える人がいるかもしれねェしな」

麦野「みんなでやればたくさんの人を救えるってわけね」

木原「やりがいがありそうじゃねえか」

番外個体「ま、あなたがどうしてもっていうなら」

打ち止め「ミサカは常に黄泉川のお手伝いをして
黄泉川を助けてるんだから! ってミサカはミサカは先手必勝!」

垣根「じゃあまずは空腹で困ってる俺たちの救出だな!」

一方通行「ハッ、オマエらしいな」


海原「じゃあ、食べましょうか」

一方通行「そォだな」






一同「いただきます!」





おしまい



648: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/13(金) 19:34:07.78 ID:HU1ySd250

とある垣根の就職活動


垣根「いよいよ面接か……緊張してきたな」ドキドキ

垣根「面接ってどういう風にすればいいんだ? やっぱり自分の
いいところを全面的に出したほうが採用されるよな……」ウン

垣根「いや、緊張しちまって上手く喋れねえ可能性があるな。
昨日電話入れた時だって……」



垣根『あの、もしもし!』

『お電話ありがとうなのです、どのようなご用件なのですか?』

垣根『あ、あの、求人誌見たんですけど、その、アルバイトを、』

『アルバイトの面接希望なのですか?』

垣根『はい! そうなんです!』



649: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/13(金) 19:34:38.20 ID:HU1ySd250

『じゃあ失礼なのですけど、お名前と年齢を伺ってもよろしいですか?』

垣根『はい! お名前は垣根帝督です! 年齢は……あれ、いくつだっけ』

『年齢は……』

垣根『えっと、17! 17くりゃ、くらいです多分!』

『はぁ……じゃあ履歴書持って明日の午前10時にお店まで来て欲しいのです』

垣根『はい! 楽しみにしてます!』



垣根「……電話越しであんなに緊張すっとは思わなかったな」

垣根「……この店か。 営業してねぇみてーだけど何なんだろ」

垣根「よし、深呼吸スーハー……、いざ! 垣根帝督参る!」ガチャ

垣根「……鍵閉まってやがる」ガチャガチャ

垣根(今の時間は午前9時……さすがに早く来すぎたってことか?)ガチャガチャ

垣根「くっそおおお! この店は10時開店だったりしやがんのか……!!?」ガチャガチャ

結標「ちょっと、店のドア壊さないでちょうだいね」



650: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/13(金) 19:35:20.09 ID:HU1ySd250

垣根「あん?」

結標「あら、もしかしてお客様だったりするのかしら? ごめんなさい、
今お店いろいろあって休業中なのよ」

垣根「な、なんだと……!? そんなはずはねえ!」ガチャガチャ

結標「そんなはずあるのよ」

垣根「てめえ何様だ……俺の面接を邪魔するってんなら女でも容赦しねぇぞ」ギロ

結標「面接? ……もしかして貴方が今日面接予定の垣根さん?」

垣根「えっ? あ、はい」

結標「なんだそうだったの。 まだ時間じゃないから気づかなかったわ」

垣根「え? 待て、え? じゃああんたは……」

結標「私はこの店の店長よ」

垣根「」



651: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/13(金) 19:35:49.43 ID:HU1ySd250

―――
――


結標「予定より1時間早いけど面接を始めるわ」

垣根「はい、よろ、よろしくお願いします……」ガチガチ

垣根(何だこの店、ボロボロじゃねぇか……)

結標「じゃあ履歴書を出してもらえるかしら」

垣根「は、はい!」スッ

結標「……住所が書いてないんだけど」

垣根「あ、いやそれはなんつーか、家はあるんだが住所がないっつー……」

結標「ふざけているのかしら?」

垣根「いえ! 大真面目です! いやあ店長すっげぇ美人ですね!」

結標「あら、そう……?」テレ

垣根(よし、単純なヤツだ)

結標「職歴は……ないのね」



652: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/13(金) 19:36:21.30 ID:HU1ySd250

垣根「まあ……ないっちゃないですね」

結標「あるっちゃある、ってことかしら?」

垣根(ここは職歴あるっていった方が有利だったか?
いや、でも暗部のことは言っちゃ駄目だよな……)

結標「まあいいわ。 ここは専門職だしあまり関係はないわ」

垣根「そ、そうか」ホッ

結標「……垣根君」

垣根「何でしょうか店長」

結標「貴方、資格は一つも持っていないの?」

垣根「まあ、そうっすね」

結標「……ここは美容室なんだけど」

垣根「それくらい知ってますけど?」

結標「……美容師免許を持ってないと働けないのよ?」



653: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/13(金) 19:36:55.06 ID:HU1ySd250

垣根「び、美容師免許……だと!?」ガタッ

結標「ええ、持っていないのなら……残念だけど採用はできないわね」

垣根「そんな……! 俺、今から免許取ってくる!」

結標「無理よ、最低でも2年はかかるわ」

垣根「俺に常識は通用しねぇんだよおおおおお!!!」ブァッサァ

結標「きゃっ! 羽!? ちょっとストップ! これ以上お店を壊さないで!」

垣根「あ、……悪い、つい能力が出てきちまった……」

結標「前にそんな感じの羽みたいなのでこの店はボロボロになったのよ」

垣根「だから休業してるってわけか」

結標「そうね、今修復してる最中なのよ」

垣根「修復……? そうだ、いいこと思いついたぜ店長!」ピコーン



654: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/13(金) 19:37:33.65 ID:HU1ySd250

結標「何? 貴方がお店を直してくれたりする?」

垣根「ああ、朝飯前だ」

結標「えっ」

垣根「交換条件みてぇで気が進まねぇが、
俺がこの店を直せたら、採用してくれ! たのむ!」ドゲザ

結標「ちょ、ちょっと土下座なんてしないでよ!」アセアセ

垣根「頼む! 俺が世話になってるヤツに恩返しがしてぇんだ!
そのためには自立しねぇと駄目なんだよ! いつまでもスネかじってる
わけにはいかねぇんだよ!」

結標「垣根君……」

垣根「……頼む」

結標「……わかったわ。 直すだけ直してみてちょうだい。
出来上がり具合で私が判断してあげるわ」

垣根「ほ、本当か店長!」パァァ

結標「特別よ。 貴方の言ってることはとても分かるわ。
私も同じ理由で美容師になったんだもの」



655: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/13(金) 19:38:15.32 ID:HU1ySd250

垣根「店長……」

結標「自立して、一人前になって、恩返しをする。
それが私の目標なの。 まだまだ一人前とは言えないのだけど」

垣根「俺……採用してもらえるように頑張ります!」

結標「期待してるわ。 これ、ボロボロになる前の店内の写真よ」

垣根「この通りに直せばいいんだな、よーし燃えてきたぁああ!!」ゴォォ



10分後


垣根「終わったぜ」ピカーッ

結標「も……元通りだわ……信じられない……」

垣根「俺にかかればこんくらいちょろいもんだぜ」

結標「これは採用せざるを得ないわ……」

垣根「! ということは……」



656: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/13(金) 19:38:56.71 ID:HU1ySd250

結標「ええ、明日から出勤していいわよ」

垣根「っしゃああああああああああ!!!!!!!!!」ヤッホーーーー

結標「ただし条件があるわ」

垣根「へ、……なんだ?」

結標「2年以内に美容師免許を取得すること。
雑用だけで採用なんて甘い考えは持ち合わせてないわ。
働くならちゃんとハサミを持てるようになってもらわないと」ビシ

垣根「はっ、楽勝なんだよそんくれえ!」

結標「ふふ、2年後が楽しみね」

垣根「ああ、店長を出し抜いてるかもしんねぇな」

結標「それくらい精進してくれたらとても助かるわ」

結標(一方通行が置いていった修理代、結局使わなかったわね……)

垣根「じゃあ、俺は帰って仕事が決まったことをあいつに報告してぇから
今日はこの辺で帰るわ」

結標「あっ、待って」



657: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/13(金) 19:39:45.75 ID:HU1ySd250

垣根「何だ? まだ何かあんのか?」

結標「これ、今日の分の給料よ」ドサ

垣根「……!?」

結標「前にこの店で暴れた人が修理代として置いていってくれたのだけど、
もう貴方が直してくれたから使いどころがないのよ」

垣根「いや、それはいいんだがこの量、ざっと見て100万はあるんじゃ……」

結標「ただ働きってのもなんかあれだし、持っていってちょうだい」

垣根「……いや、今は受け取れねえ」

結標「どうして?」

垣根「俺はまだそんな大金をもらえる程働いてねぇだろ。
俺の給料はそこから少しずつ貰うことにする」

結標「……そう」

垣根「その金全部を給料として貰い終わった時には、
俺も立派な美容師になってんだろ」



658: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/13(金) 19:40:27.31 ID:HU1ySd250

結標「……期待してるわ」

垣根「期待をいい意味で裏切ってやるよ。 じゃ、また明日な、店長」ガチャ

小萌「おわっと! ごめんなさい!」

垣根「あ? 客か?」

結標「あら小萌、来てくれたの?」

小萌「差し入れを持ってきたのですよ! こちらの方はどちら様なのですか?」

結標「この店の新しいメンバーよ」

垣根「え、ああ、どうも……」ペコ

小萌「あー! もしかして昨日意味の分からない電話をくれた子なのですか!?」

垣根「意味分からないってなんだよ! あれでも頑張ったんだぞ!」

小萌「まあ、結標ちゃんに仕事仲間が出来たみたいで、
先生はとっても嬉しいのですよ」ニコ

垣根「せ、先生……? 店長、こいつなんなんだ?」

結標「……私を助けてくれた人、よ」



>>572へ続く



668: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/20(金) 03:04:51.14 ID:IIXroB1e0

とある麦野と生卵


ピーンポーン

麦野「木原さーん、待ちくたびれたわよー」ピンポンピンポン

麦野「この私を待たせるなんてそこに痺れる憧れるー」ピンポンピンポンピンポン

木原「だぁああああ!! 朝っぱらからうっせぇんだよこの生娘がぁああ!!」ガチャ

麦野「おはよう木原さん、寝坊したの?」

木原「寝坊してねえよ! まだ約束の時間まで3時間あんだろーが!!」

麦野「見て、前に木原さんが選んでくれた服を着てきたわ」

木原「おお……なかなか似合って……って逸らしてんじゃねえよ!」

麦野「今起きたばかりなの?」



669: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/20(金) 03:05:34.95 ID:IIXroB1e0

木原「今何時だと思ってんだよ!」

麦野「午前6時ね」

木原「あー、寝起きで叫んだらめまいしてきたわ……」フラ

麦野「大丈夫? 少し休んだほうがいいんじゃないかしら」

木原「休んでる最中だったんだよおおおおおおお!」




――しょうがないので家に入れてあげました


麦野「朝ごはんはまだよね。 私が作ってもいいかしら」

木原「勝手にしろ……」グッタリ

麦野「ふんふふ~ん♪」ルンルン

木原「朝から元気なヤツだな……。 着替えてくるか」



670: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/20(金) 03:06:10.02 ID:IIXroB1e0

麦野「あ、着替えなら私がコーディネートしたものがソファの上に
置いてあるわよ」

木原「ん? ああ、サンキュ……ええ!?」ガタッ

麦野「どうかしたの?」

木原「いつの間にタンス開けてんだお前!?」ガタガタ

麦野「さっき了承を得たじゃない」

木原「いや知らねえ!! 俺が寝起きなのをいいことに何してんだ!」

麦野「うちの家主が持ってるような服がたくさん詰まっていたわ」

木原「ぎゃああああああああああああ」

麦野「はら、もう朝ごはん作り終わるわよ」カタ

木原「クソ……、俺の何かが欠けた気がするわ……」トボトボ



671: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/20(金) 03:06:43.32 ID:IIXroB1e0

―――
――


木原「目玉焼きか、なかなか美味いじゃねぇか」モグモグ

麦野「頑張って卵を割ったわ」

木原「スクランブルエッグもいい味付けだ」モグモグ

麦野「愛情こめてかき混ぜたわ」

木原「玉子焼きも甘すぎなくて丁度いいな」モグモグ

麦野「砂糖控えめで醤油を多めにしたわ」

木原「……卵しかなくてごめん」

麦野「冷蔵庫を開けたら卵しかなくてびっくりしたわ」

木原「卵が安くてつい……」

麦野「しかも全部賞味期限が明日だったわよ?」

木原「しまった……どうしよう」



672: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/20(金) 03:07:13.21 ID:IIXroB1e0

麦野「ざっと見て100個はあったわね……」

木原「クソォ……安いからって買いだめするんじゃなかった……」ガク

麦野「でも安いうちに買っておきたくなる気持ちはわかるわよ」

木原「小娘の分際で分かってくれるのか……いいやつだな……」ホロリ

麦野(分際……?)イラ

木原「卵が1パック70円は誰でも買っちまうだろ……? でも何故か
他の客は全く見向きもしてなかったから俺が買い占めてやったんだけどな」

麦野(70円……? あれ、冷蔵庫の中には4個入り1パックが大量にあったような)

麦野「……まあ、賞味期限が切れる前に全部調理しておいたほうがいいわね」

木原「そうだな……生よりは熱を通したものの方が長持ちする
ような気がするしな……」



673: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/20(金) 03:07:43.88 ID:IIXroB1e0

麦野「それでも早く消費するに越したことはないわよ」

木原「じゃあ全部玉子焼きにでもしとくか……?」

麦野「待って、それじゃあ卵がもったいないわ。
せっかくだからいろんな卵料理を作りましょうよ」

木原「え? 何だお前も一緒に作ってくれんのか?」

麦野「私、料理には結構自信があるのよ」エッヘン

木原「何か悪いな。 今日は飯食いに行く約束してたのに」

麦野「木原さんといれるならどこでもいいのよ……」ボソ

木原「ん?」

麦野「ううん、何でもないわ」



674: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/20(金) 03:08:12.17 ID:IIXroB1e0

木原「じゃあ何から作るかなー。 やっぱ最初は目玉焼きか?
いや、今食ったものは除外だろ……?」ブツブツ

麦野「何ぼそぼそ言ってるの? 材料を買いに行かないと
何も始まらないでしょ」

木原「えっ、卵料理って卵だけで作るもんじゃねぇのか?」

麦野「卵だけで作れる料理なんて目玉焼きくらいでしょ……」

木原「いや、俺ぶっちゃけ料理とか全くわかんねぇからよ……
今まで卵かけご飯とか目玉焼き位しか作らなかったし」

麦野「それは栄養的にやばいわよ」

木原「だよな……俺も卵産めるんじゃねぇかって最近
思い始めてきたしな……」

麦野「これは末期ね……」



675: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/20(金) 03:08:42.10 ID:IIXroB1e0

スーパー


麦野「とりあえず使えそうなものは全部買っておきましょ。
ついでにいろいろ食材も買って……」ポイポイ

木原「オイオイこんなに買う金持ってねぇぞ?」

麦野「私が出すから大丈夫よ」ポイポイ

木原「いや、確かにお前はレベル5だから金あるだろうけどな、
女に金出させるってのはちっと気が進まねぇんだよ」ポリポリ

麦野「全然気にしなくていいのよ?」

木原「男のプライドってもんがあんだよ」ショボ

麦野「そんなプライドはタンスに閉まっておいて、
ここはしずりんに甘えてちょうだい」

木原「お前さっき絶対俺の下着とか漁っただろ」



676: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/20(金) 03:09:17.76 ID:IIXroB1e0

麦野「人聞きの悪いこと言わないでほしいわ」プイ

木原「何だやってねぇのか」ホッ

麦野「ぐちゃぐちゃに詰め込まれてたから綺麗に畳んでおいたわよ」

木原「オイィィィィ!!!! しっかり見てんじゃねぇかああああ!!」

麦野「人の下着を漁るなんて痴女みたいなことするわけないじゃない」

木原「そういう問題じゃねえええんだよおおお!!」ブンブン

麦野「そんなに恥ずかしがらなくてもいいのに……///」ポッ

木原「その顔やめろおおおお! 頬を赤らめるな!」

店員「お会計24079円です」

麦野「あ、カードでお願いするわ」スッ

木原「……カードかっけぇ」



677: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/20(金) 03:09:50.92 ID:IIXroB1e0

木原宅


麦野「まずはたまごプリンを作りましょう」

木原「プリンか、それならかなり保存がきくな」

麦野「プリンは極めて簡単よ。 木原さんにもできるわ」

木原「本当か? じゃあ俺が作ってみてもいいか?」

麦野「この箱の裏に作り方が書いてあるからその通りにしてみて欲しいわ」

木原「なんだ簡単じゃねぇか。 フルーチェが作れる俺に
死角はねぇな!」ハハハ

麦野「分量を間違えないようにだけしてちょうだいね」

木原「お安い御用だな」

麦野(さてと、木原さんがプリン作ってる間に私はお昼ご飯用に
かに玉を作るとしようかしら)

木原「……なあ、麦野ちゃんよ」

麦野「えっ、な、何?」ドキ



678: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/20(金) 03:10:20.47 ID:IIXroB1e0

木原「俺は今からこのレシピの①を実行しようと思うんだがよ……」

麦野「あ、うん……卵割ってかき混ぜるだけ、よね?」

木原「毎日毎日卵割ってるとな……申し訳ない気持ちになんだよな。
生まれるはずだったこの小さな命をよ……」

麦野「え……」

木原「こいつらはひよことして生まれるはずだったんだよ……
なのに生まれることさえ許されない……悲しすぎんだろ!?」ズビ

麦野「いや……無精卵だしほっといても生まれないわよ……?」

木原「え?」

麦野「というか、仮に生まれたとしても鶏肉にされるでしょ」

木原「え?」

麦野(この人科学者よね……?)



679: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/20(金) 03:10:54.86 ID:IIXroB1e0

―――
――


木原「よし、あとは冷やすだけだな」

麦野「思ったよりスムーズだったわね」

木原「俺プリン作る才能あるわ」ウン

麦野「とりあえずこれで卵が50個減ったわね」

木原「え……お前かに玉に卵何個使った?」

麦野「30個使ったわ」ドーン

木原「多っっっ!!!! でかっっっ!!!」

麦野「プリンが固まるまで1時間以上はかかるから、
かに玉でお昼休憩でもしましょうか」

木原「ん、ああ……もう昼か……熱中してると時間って早いな」



680: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/20(金) 03:11:29.19 ID:IIXroB1e0

麦野「どう?」

木原「ん、悪くはねぇな」モグモグ

麦野「そう? 良かったわ」ニコニコ

木原「お、おお……」

木原(何だコイツ笑うと可愛いじゃねぇか)

麦野「うーん、ちょっとあんが甘すぎたかしら……」モグモグ

木原「いや、俺としてはこれくらいが丁度いいな」モグモグ

麦野「量足りなかったりしたかしら? もう少し何か作る?」モグモグ

木原「いやいやいやこれのどこをどう見たら足りないと思えんだよ。
普通に多いわ。 多すぎんだよ」モグモグ

麦野「木原さんは意外と小食なのかしら。 ごちそうさま」ペロリ

木原「いや、俺はむしろ食う方だぞ? まあ最近まともな
料理食ってなかったから少し胃は小さくなっちまったかもしんねぇけどよ」モグモグ



681: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/20(金) 03:12:00.05 ID:IIXroB1e0

麦野「呼んでくれればいつでもご飯作りにくるわよ?」

木原「そりゃ助かるな。 気持ちだけもらっとく」

麦野「そんな遠慮しなくてもいいのに……」モジモジ

木原「俺が怠け者みてぇで嫌なんだよ。 作るなら俺も一緒に作る。
んで俺も一人で料理出来るようになりてぇな」

麦野「そういうことなら教えてあげるわ」

木原「お前料理スキルだけは人一倍だからな……ん?」

麦野「『だけ』は余計よ。 どうしたの?」

木原「いや、お前いつの間に食い終わってやがった?」

麦野「うーん……ちょっと前?」

木原「俺まだ半分も食ってねえぞ……?」

麦野「見たら分かるわよ?」



682: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/20(金) 03:12:35.13 ID:IIXroB1e0

木原「……お前の胃袋どうなってんだ」

麦野「こんなのダブルカレー饅頭に比べれば
屁でもないわ」エッヘン

木原「食事中に屁とか言うなよ!」プンスカ

麦野「あ、ごめんなさい」



―――
――


麦野「プリン出来たわよー」

木原「も、もう食えね、うぷ……」

麦野「あと一口じゃない、それくらい食べちゃいなさいよ」

木原「う、一口……一口がでけぇ……」ウプ

麦野「はい、あーん♪」

木原「ちょ、ま、押し付けんな、ねじ込むな、もが」ムググ



683: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/20(金) 03:13:19.66 ID:IIXroB1e0

麦野「はい、完食お疲れ様! 食器洗ってくるわね」スタスタ

木原「むぐ、もぐ」ゴクン

木原「は、はー……うっ、腹がくるし……」

木原「べ、ベルト抜こう……チャックもあけておこう……」カチャカチャ ジー

木原「ふー、幾分か楽になったわ……うっぷ」ゲフ

麦野「はいプリン持ってきたわ、よ……!?」

木原「今の俺見てまだ俺が何か食える状態に見えんのかよ……」ゲプ

麦野「えっ、あ、木原さん、前、あの、開いてるわよ……」カァァ

木原「あ、悪い……腹がきつくて開けてたんだわ」カチャカチャ

麦野「そ、そう……///」

木原(コイツ人のパンツ平気で触ったくせに何恥ずかしがってんだ……?)



684: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/20(金) 03:13:50.69 ID:IIXroB1e0

麦野「うん、プリンなかなか美味しいわ」モグモグ

木原「お前まだ余裕で食えるのかよ……」

麦野「でもこれだけ卵料理食べてると飽きてくるわね……」モグモグ

木原「もう飽きたのかよ! 俺なんか一週間前からずっと卵しか食ってねぇのに!」

麦野「あと50個残ってるんだけど……正直もう料理は疲れたわ」

木原「お前あれか、物事長続きしねぇタチか」

麦野「それで、いい考えがあるんだけど……」

木原「何だ?」

麦野「ちょっと出かけましょう」

木原「オイオイ勘弁してくれよ……
動いたら今にも腹がはち切れそうなんだよ」



685: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/20(金) 03:14:23.64 ID:IIXroB1e0

麦野「今にも賞味期限を迎えようとしている卵がいるのよ?
お腹がはち切れるのとどっちが大変なの!?」

木原「いや普通に腹はち切れる方がやべぇだろ」

麦野「とにかく外出るわよ」ガチャ

木原「はいはい……」シブシブ

麦野「……あれ、第二位がいるわ」


垣根「ふんふっふ~ん♪ 一方通行のやつどんな反応すっかなー?
喜ぶか!? 驚くか!? やべテンション上がりすぎて声に出てたわ。
待ってろ一方通行!」ルンルン


木原「……なんかあいつ気持ち悪いくらいテンション高ぇけど」

麦野「いいことでもあったんでしょ。 さっさと行きましょ」



686: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/20(金) 03:15:03.24 ID:IIXroB1e0

インドックスカレー


上条「麦野さんじゃないですか!」

浜面「え? 麦野?」ヒョコ

インデックス「むぎの!?」ヒョコ

麦野「久しぶりね」

上条「最近めっきり来なくなったから寂しかったですよ!」

麦野「ちょっと忙しくてね」

木原「なんだお前ここの常連なのか?」

麦野「まあそんなとこかしら」

浜面「何だ麦野男作ったのか?」ニヤニヤ

木原「あ? いや俺は……」

麦野「そうそう、彼氏できたのー♪」ダキッ



687: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/20(金) 03:15:40.34 ID:IIXroB1e0

上条「!」

浜面「ま、まじか……!」

インデックス「全メニュー制覇という目標を放り出して
いちゃいちゃしてたなんて見損なったんだよ!」プンプン

木原「いやいやいや、嘘に決まってんだろ……」

浜面「え? そうなんすか?」

インデックス「結局どっちなのか分からないんだよ!」

麦野「ごめんごめん、今は冗談よ」アハハ

木原(今は……?)

上条「な、なんだ……」ホ

浜面「ま、麦野に寄ってくる男とか物好きにも程があるよな」ハハハ

麦野「はーまーづーらー? ……覚えとけよ」

浜面「……すんません」



688: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/20(金) 03:16:14.17 ID:IIXroB1e0

麦野「今日は料理長に頼みがあってきたのよ」

インデックス「何なのかな?」

麦野「この卵で……何か作って欲しいのよ」ドン

上条「た、卵が2、4、6……50個!」

麦野「明日で賞味期限が切れてしまうのよ。
さっき私たちで50個消費したんだけど、もう限界で……」

インデックス「何でこんなにたくさん卵があるの?」

木原「ああ、俺が安さに釣られて買占めちまったんだ」テヘ

上条「買占め……だと!?」ガタッ

浜面「オイ、上条?」

上条「安いからといって買占めるのは頂けない!
何事にも限度ってものがあるんですのことよ!!?」

木原「いきなりなんだコイツ……」



689: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/20(金) 03:16:47.73 ID:IIXroB1e0

麦野「この人節約術のプロ(自称)だからいろいろ学んだほうがいいわよ」

木原「え? あ、ああ……」

上条「――つまり節約というのは、いかに最低出費で、いかに効率よく、
かつ無駄の無い買い物がうんたらかんたら……」クドクド

インデックス「とうまってば節約スイッチ入っちゃってるんだよ……」



―――
――


浜面「卵料理って何作ったらいいんだ?」

麦野「何でもいいわ。 材料を提供したから半額でいいわよね」

インデックス「甘いんだよ! 4分の3で妥協してあげてもいいけど」

麦野「料理長が値段をまけてくれるなんて珍しいわね」

インデックス「計算機で計算した結果なんだよ!」エッヘン

上条「何か科学に馴染みすぎてねーか……?」



690: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/20(金) 03:17:23.96 ID:IIXroB1e0

インデックス「じゃあこの間メニューに追加したカレープリン改を作るんだよ!」

麦野「相変わらずのネーミングね」

木原(何だこの店のメニュー!? ぜんぶカレーじゃねぇか!
カレーパフェ!? 狂ってやがる!)

木原「っつか俺は腹パンパンだからなんも食わねぇぞ?」

麦野「食べれないときは持ち帰れるから大丈夫よ」

浜面「じゃあ俺と料理長で厨房入ってくるわ」

上条「ああ、任せた」

麦野「それにしてもいつも客がいないわよね……
経営は大丈夫なの?」

上条「心配しなくてもちゃんと来てますよ。 ここは夜がピークなんで」

木原「カレー店なのに珍しいな」

麦野「まあ貸切みたいで気が楽だけどね」



691: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/20(金) 03:18:04.44 ID:IIXroB1e0

ガラッ


上条「お、噂をすればお客さん、いらっしゃいませー!」

ショチトル「……」

上条「お一人様でよろしいですか?」

ショチトル「……複数いるように見えるか?」

上条「え、ああ、お一様ですね、どちらのお席に……」

ショチトル「……」

上条「……」

麦野「……ねえ! あなた良かったら私の隣に座らない?」コッチコッチ

ショチトル「……」

上条「えと……お好きな席にどうぞ?」

ショチトル「……隣失礼する」



692: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/20(金) 03:18:39.81 ID:IIXroB1e0

麦野「どうぞ」ニコ

木原「オイ何してんだ小娘」ボソボソ

麦野「寂しそうな顔してたんだもん。 放っとけないでしょ」ボソボソ

木原「だからってお前な……」ボソボソ

ショチトル「……」

麦野「……」

木原「……」

木原(なんか空気重くなったー!)

上条「ご、ご注文は?」

ショチトル「……」

上条(何なんですかこの子ー!?)



693: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/20(金) 03:19:21.74 ID:IIXroB1e0

浜面「カレープリンお待ちー!」ヒョコ

上条(はまづらぁああ……! ナイスタイミング!)

麦野「見た目は前のと変わってないわね」

木原「オイオイ俺食わねぇっつったのに何で二個頼んでやがんだ」

インデックス「ごめんなんだよ……あなたも食べるのかと思って
作っちゃったんだよ……」シュン

木原「あ、いやそんなに責めてねぇから落ち込むなよ?」

浜面「お? そっちは麦野の友達かなんかか?」

ショチトル「いや私は……」

麦野「そうそうたった今友達になったのよ」



694: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/20(金) 03:19:53.99 ID:IIXroB1e0

ショチトル「……!?」

浜面「そうか! じゃあ俺の友達でもあるな!」ヨロシク

上条「おい、一応客なんだから礼儀くらいだな……」

ショチトル「……別に気にしていない」

浜面「ほら、気にしないって言ってるしさ!
この店のいいところはフランクな店員がいることだろ?」

上条「いつ誰がそんなこと言ったんだよ!
……あー! もうなんでもいいや!」

麦野「そうそう、堅苦しいのは似合わないわ」モグモグ

インデックス「むぎの、新作の感想は?」

麦野「……前と違ってプリンの中にもカレーが入っていてユニークね。
カラメルもカラメルの絶妙な甘さと苦さのバランスがとてもいいわ」

インデックス「なかなか好評価で嬉しいんだよー!」パァァ



695: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/20(金) 03:20:23.86 ID:IIXroB1e0

麦野「あ、木原さんが食べないっていうからあなたにプリンあげるわ」

ショチトル「いいのか?」

麦野「遠慮しないでちょうだい。 そういえば名前は?」

ショチトル「……ショチトル」

麦野「ショチトルね。 私は麦野沈利よ」

ショチトル「……」パク

麦野「どう? おいしいでしょ? この店のメニューは全部
一級品なのよ」ニコ

ショチトル「……」パクパク

麦野「……初対面で言うのもどうかと思うんだけど、
あまり思いつめない方がいいわよ?」

ショチトル「……」ピク



696: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/20(金) 03:20:53.99 ID:IIXroB1e0

麦野「図星かしら? まあ、私に相談しろなんて言わないけど、
一人で抱え込むのはお勧めしないわ。 そうだ、せっかくだし
アドレス交換しましょうよ!」

ショチトル「ケータイ、というものか? 持ってはいるが生憎
使い勝手があまり分からなくて……」

麦野「ちょっと貸してくれる? ………はい、登録しておいたわ。
メールの練習相手くらいにはなってあげられるわよ」

ショチトル「……ありがとう」

麦野「いえいえ」ニコ

ショチトル「…………喧嘩したんだ」

麦野「……」

ショチトル「一緒に住んでいる人なんだが……
家から追い出してしまって」

麦野「……仲直りできていないのね?」

ショチトル「……」コク

麦野「……話してくれてありがとう。
初対面の分際で何って思うかもしれないけど、
私でよければ相談相手になるわ」



697: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/20(金) 03:21:24.25 ID:IIXroB1e0

ショチトル「エツァリって言うんだ」

麦野「一緒に住んでた人ね。 彼氏さん?」

ショチトル「いや、義兄……のようなものだ」

麦野(複雑なご家庭なのかしら……)

ショチトル「居候している分際でエツァリを追い出したんだ……」

麦野(……私達が第一位を追い出す、みたいな感じかしら)

麦野「喧嘩の原因は何だったの?」

ショチトル「……」

麦野「あ、無理に聞こうってんじゃないのよ。
話したくないならそれで……」

ショチトル「タンスの中を……見られたんだ」

麦野「……タンス?」



698: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/20(金) 03:22:10.40 ID:IIXroB1e0

ショチトル「引き出しを間違えただけだというのは分かってるんだが……
その……下着の入っている引き出しだったんだ」カァァ

麦野「……エツァリ君に下着を見られてしまったというわけね」

ショチトル「恥ずかしさのあまり追い出してしまったんだが、
それきり家に戻ってこなくて……」

麦野「それは心配ね……どこにいるか分からないの?」

ショチトル「一度メールというものを送ってみたんだが、
『自分は未熟だから修行してくる』と返ってきてそれっきりなんだ」

麦野「相当ショックだったんじゃないかしら……」

ショチトル「今は本当に悪かったと思ってる。
あの時は気が動転してたんだ」

麦野「年頃の女の子はみんなそうよ」

麦野(……私も木原さんに同じことしたわよね)

ショチトル「麦野。 私はどうしたらいいんだ?」



699: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/20(金) 03:23:54.81 ID:IIXroB1e0

麦野「そうね……エツァリ君が帰ってくるのを待つしかないわね」

ショチトル「やっぱりそれしかないのか……」

麦野「すぐ帰ってきてくれるわよ、そんなに落ち込むことないわ。
話を聞く限りだと、エツァリ君はショチトルのこと大好きみたいだし」

ショチトル「エツァリお兄ちゃん……」ショボ

麦野「きっとエツァリくんは、ショチトルに相応しい兄になろうと
奮闘してるのよ。 帰ってくるころには一回りも二回りも
成長してるんじゃないかしら」

ショチトル「そうかな……帰ってくるかな……」

麦野「帰ってくるわよ! お兄ちゃんはショチトルを見捨てるような
人間だったの?」

ショチトル「……」フルフル

麦野「……お兄ちゃんが帰ってくるまで、私が遊びに行ってあげるから!」

ショチトル「……ありがとう。 何だか気持ちが楽になった」

麦野「そう、良かったわ」ニコ



700: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/20(金) 03:24:30.92 ID:IIXroB1e0

―――
――


麦野「じゃ、そろそろ私達は帰るわね」

ショチトル「……あとでメールを送るからな」

麦野「楽しみにしてるわ」

浜面「麦野! お前にちょっとプレゼントがある」

麦野「何? 指輪でもくれるの? 物だけもらっておくわ」

浜面「違ぇから! ほら、これだ」ドン

木原「なっ……!」

麦野「こ、これ……!」

浜面「どうだ? 卵入りダブルカレー饅頭だ!」

ショチトル「ダブルカレー饅頭……?」

木原「ちょっと待て、何で3つあんだよ」

浜面「いや、残りの卵と店にある卵全部使ったからさ……」

インデックス「ええ!? 卵全部使っちゃったの!?」

上条「悪いインデックス……浜面が吹っ切れちまって
歯止めが利かなかったんだ」

浜面「もう俺一人でダブルカレー饅頭作れるし!
お前らの手伝いなんていらねーんだよ!!」ハハハハハ



701: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/20(金) 03:25:12.70 ID:IIXroB1e0

麦野「というか浜面、金持ってんの?」

浜面「……持ってません」

麦野「ま、それくらい私が買うわよ。 持ち帰って晩御飯にするわ。
第二位とリベンジマッチよ」

木原「嘘だろ……お前帰ってからそれ丸々食うつもりなのか……!?」

麦野「さすがの私もダブルカレー饅頭は食べきったことがないのよ。
第二位と勝負するのはすこし不利になりそうね……」

インデックス「むぎのの食べっぷりだけは評価してあげるんだよ!」

麦野「だけ……?」

木原「それよりこれどうやって持ち帰るんだ?」

麦野「……」

浜面「……」

上条「……」

インデックス「……気合で頑張るんだよ」



702: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/20(金) 03:25:47.19 ID:IIXroB1e0

―――
――


麦野「友達が出来たわ……」ニヨニヨ

木原「良かったな、これからは俺じゃなくてそいつと遊べ」

麦野「それとこれとは違うわよ」

木原「めんどくせぇな……」ポリポリ

麦野「料理覚えるんでしょ、意地でも叩き込んでやるわ」

木原「おー怖ぇ怖ぇ。 さすが人のパンツに手を出すだけあるわ」ケラケラ

麦野「あ……その、それに関しては……悪いと思ってるわ……」

木原「あ? どうしたいきなり」

麦野「い、いや、なんでもないわ。 ほら家入りましょ。
少しくらい寄っていって」ガチャ

木原「言われなくてもそのつもりだけどな。 っつかこの石垣の惨状は何だ?
爆発でもしたのか?」

麦野「何があったのかしら……」



703: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/20(金) 03:26:19.62 ID:IIXroB1e0

麦野「ただいまー! ……あれ」シーン

木原「んだ? 誰もいねぇのか? っつか饅頭重いんだよ……」

麦野「……何この殺人現場のような光景は」

木原「あーあー、ガキ共揃って雑魚寝しやがって……ったく、
夜寝れなくなってもしらねぇぞ?」

垣根「ん……? 麦野か……」ムク

番外個体「騒がしいな……」パチ

木原「ほら寝れなくなる前にさっさと起きちまえ」ポンポン

打ち止め「うーん、あと5分……ってミサカはミサカは
定番のしぇりふを言ってみゆ……」ムニャムニャ

垣根「なんだもう外真っ暗じゃねぇか!?」ガバッ

海原「げふっ」

垣根「おふっ、なんだ海原か……こんなとこで寝てんじゃねぇよ……」

海原「そんな理不尽な……」



704: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/20(金) 03:26:51.43 ID:IIXroB1e0

―――
――


番外個体「第一位が全然起きないよ」ユサユサ

打ち止め「この人は寝るときは寝るからねって
ミサカはミサカはこの人に眠気は鬼門だと言ってみる」

海原「もう放っておいたらいいんじゃないですか?」

木原「いや、もったいねぇだろ」

垣根「もったいない?」

木原「お前さ、コイツが寝てたらまず何を思う?」

垣根「いや……寝てるなーって思うな」

木原「甘ちゃんだなー。 そんなんだからいつまで経っても
コイツに勝てねぇんだよ」

垣根「なんだと!?」プンプン



705: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/20(金) 03:27:22.23 ID:IIXroB1e0

番外個体「ミサカだったら寝込みを襲うね」ギャハ

麦野「私は顔に落書きするわ」

打ち止め「ミサカは一緒に寝るよ! ってミサカはミサカは
自分の意見を出してみたり!」

海原「自分だったら……弄り倒しますね。 録画しながら」

木原「それだ」ピンポーン

垣根「なんて酷いやつらなんだ……」

打ち止め「ミサカは酷くないもんってミサカはミサカは
誤解を解いてみる」

垣根「打ち止めちゃん以外のやつらだよ」ナデナデ

木原「よーし録画準備OK! まず最初はこの耳かきの先に
付いてるふわふわしたやつで耳を……」


なんやかんやで>>636へ続く



706: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/20(金) 03:29:06.04 ID:IIXroB1e0

【1日まとめ】


4:00 麦野起床

6:00 麦野が木原の家へ
   海原起床

7:00 垣根起床

9:00 麦野・木原買出し
   垣根面接開始

9:30 卵料理開始
   一方通行起床

11:00 かに玉完成
    Wii sports プレイ中

12:30 プリン完成
    垣根帰宅

13:00 麦野・木原インドックスカレー来店
    チーズ工場に番外個体・打ち止め乱入

14:00 ショチトル来店
    表札破壊

15:00 第一次マッサージ戦争勃発

16:00 昼寝TIME

18:00 麦野(と木原)帰宅

19:00 一方通行起床

19:30 晩御飯



715: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/27(金) 00:43:08.12 ID:9YFceV260

病室


番外個体「……結局入院とかもやしにも程があるよね」

一方通行「肋骨折れてンだからしょうがねェだろ……」

番外個体「そんな体でよくあんだけはしゃげたもんだね」

一方通行「もっと過酷な状況生き延びてきた俺にとっちゃ
こンくれェ痛くもかゆくもねェンだがな」ケラケラ

番外個体「どれ」ツン

一方通行「あぐっ!?」ズキ

番外個体「痛いんじゃん」ケラケラ

一方通行「オマエ……俺は一応けが人なンだぜ……?
もっと労われよ、癒せよ、崇めろよ」

番外個体「欲張りだね。 ひとつに絞りなよ」

一方通行「俺を崇めろ」

番外個体「却下」



716: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/27(金) 00:43:33.34 ID:9YFceV260

一方通行「ひとつに絞れっつったのオマエだろ」

番外個体「ほら、まだ二つ残ってるじゃん」

一方通行「何この流れ? クイズ? じゃ、俺を労われ」

番外個体「そうじゃないでしょ」バチコーン

一方通行「ぐほァッ!?」ズキン

番外個体「目の前にミサカがいたら問答無用で癒しでしょ?」バチコーン

一方通行「ちょ、ま、げふゥ!」グハ

番外個体「あ、怪我してるの忘れてた」パッ

一方通行「死ぬかと思った……」ズキズキ

番外個体「ごめんごめん、いつものノリでやっちゃった」テヘ

一方通行「テヘ☆ じゃねンだよ!」



717: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/27(金) 00:44:07.71 ID:9YFceV260

番外個体「あなたがテヘって言うと不気味」ゾワ

一方通行「悪かったなこンな顔で!!」

番外個体「ミサカもこんな可愛くてごめんね」

一方通行「自分で言ったな……」

番外個体「だってミサカ可愛いでしょ?」ウルウル

一方通行「……まァ、それなりには」

番外個体「じゃ、はい」グイ

一方通行「……何だよ顔近ェな」

番外個体「この鈍感野郎」ブス

一方通行「あー、わァったよ。 オラ、目ェ閉じてろ」

番外個体「何で?」



718: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/27(金) 00:44:44.74 ID:9YFceV260

一方通行「え、あ、いや、こォいうのって普通目ェ閉じるンじゃねェの?」

番外個体「素直に恥ずかしいって言いなよ」ケラケラ

一方通行「違ェし! 恥ずかしくなンかねェし!
いいぜオマエの目ガン見でキスしてやるよォ!!」グイ


ガラッ


海原「一方通行さーん、お見舞いに……」

一方通行・番外個体「」←キスする直前

海原「……」

海原「ごゆっくりどうぞー」ガチャ

一方通行「うわァァァァァァァァァァァ!!!!」ボフッ///

番外個体「にゃあああああああああ!!!!」ボフッ///



719: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/27(金) 00:45:18.09 ID:9YFceV260

―――
――


打ち止め「でね、ミサカはね、りんごでうさぎさんを作ってきたの!
ってミサカはミサカはお披露目してみる!」

一方通行「うさぎさン……だとォ!? 海原ァ!
クソガキに包丁持たせやがったのか!?」

海原「大丈夫ですよ、怪我はしていませんので」

一方通行「そォいう問題じゃねンだよ! 危ねェだろォが!」

打ち止め「ミサカはもう一人でうさぎさんも作れるんだよ!
そんなに過保護にしなくても大丈夫かもってミサカはミサカは言ってみる」

一方通行「オマエは包丁の危険さを知らねェからそンなことが言えンだよ」

打ち止め「え? 包丁で指を切らないようにすればいいんじゃないの?
ってミサカはミサカは細心の注意を払って包丁を握っているって言ってみたり」

一方通行「うちの包丁はな、黄泉川ンとこの包丁と仕組みが違ェンだ」

打ち止め「仕組み? ってミサカはミサカは聞き返してみる」



720: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/27(金) 00:45:48.98 ID:9YFceV260

一方通行「あァ。 12歳未満のガキがうちの包丁を持つと、
そのガキは包丁に生気を吸い取られちまうンだ」

海原「なんと……!」

一方通行「もォ子供じゃねェからって何回も包丁を使ってるとな、
段々包丁に生気が吸い取られて、しまいには自分が包丁になっちまうンだ……」

打ち止め「い、いくらなんでもそんな見え透いた嘘にミサカが騙される
わけがないってミサカはミサカは震えながら言ってみたり」ブルブル

一方通行「包丁になっちまったガキは、自分の周りにいた人間を片っ端から
刺し殺していくらしいンだ……」

打ち止め「え……」ガクガク

一方通行「……そォか……俺は包丁になっちまった打ち止めに
刺されて死ぬ運命なンだな……」ホロリ

打ち止め「……ミ、ミサカは12歳になるまで包丁は使わないって
ミサカはミサカは誓いを立ててみたり」ガクブル



721: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/27(金) 00:46:23.40 ID:9YFceV260

番外個体「うっわ、茶番すぎて笑えないわ」

一方通行「しょうがねェだろ、こォでも言わねェと危なくて気が休まらねェ」

番外個体「あなたは過保護すぎるんだよ」

一方通行「本来ならオマエにも刃物は握って欲しくねェンだが、
そォすっとオマエの飯が食えねェからな。 妥協してンだ」

番外個体(えっ、ミサカの作るご飯食べたいのかなこの人)


海原「自分は12歳以上だから包丁になる心配はありませんね……
打ち止めさん、貴方が12歳になるまでは自分があなたの手足となり
包丁を扱って見せましょう」グッ

打ち止め「海原お兄ちゃん……! 足になる必要はないよ……!
ってミサカはミサカは感嘆の声を上げてみる!」キラキラ

海原「今ここに『包丁同盟』が誕生した……!」


一方通行「なンか海原も騙されてくれたみてェだけどまァいいか」

番外個体(帰りに料理本買っていこうかな……)ソワソワ



722: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/27(金) 00:46:56.67 ID:9YFceV260

一方通行「そォいや他のやつらはどォした? 家にいンのか?」

海原「ああ、垣根さんと麦野さんなら下の階で診察受けてると思いますよ。
なんか二人ともお腹が痛いらしくて」

一方通行「腹が痛いだァ? 昨日のでけェ饅頭のせいじゃねェのか?
あいつら妊婦みてェになってたしよォ」

海原「診察が終わったらここに寄るように言ってあるので、
そろそろ来るんじゃないですかね?」


ガラッ


垣根「……よお」ゲッソリ

一方通行「垣根……か?」

垣根「俺のせいで入院させちまって……悪いな……」

一方通行「いや、それはいいンだが、オマエ何でそンなげっそりして……」



723: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/27(金) 00:47:28.41 ID:9YFceV260

ガラッ


麦野「遅くなったわ……第一位……元気?」ゲッソリ

一方通行「オマエもかァァァァァ!?」

木原「ほら、ここ段差あっからつまづくなよ?」ヨイショ

麦野「ごめんなさいね……木原さん……」

一方通行「やべェ木原くンが介護師に見える」

海原「お二人とも大丈夫なんですか? 腹痛は治まったんですか?」

垣根「一方通行……ちょっとベッド半分貸して……」ノソノソ

番外個体「やめてよ、ミサカだって入りたいけど我慢してるのに」グイグイ

一方通行「オイィィィィ!? やめろ! 二人共来ンな!
俺骨折れてンだよ! うぎゃァァァァ……」ギュゥゥゥゥゥ



724: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/27(金) 00:48:06.38 ID:9YFceV260

麦野「木原さん、ちょっとそこの椅子とってくれないかしら?」

木原「これか? ほら」

麦野「ありがとう、よっこらせ」

海原「なるほど、これは重症ですね」

打ち止め「どうしてこんなに弱ってしまっているの?
ってミサカはミサカは疑問に思ってみる」

木原「それなんだがよ、さっき二人とも手術してきたばっかりなんだ」

一方・海原・番外・打止「「「「!?」」」」

木原「食べすぎによる胃袋裂傷だとよ。 昨日カレー饅頭を
無理して完食したのが原因だろうな」

一方通行「マジで饅頭が原因だったのかよ……」

打ち止め「入院しなくて大丈夫なのってミサカはミサカは
二人を心配してみたり……」



725: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/27(金) 00:48:40.59 ID:9YFceV260

木原「本当なら入院しなきゃなんねぇ位重傷らしいんだが
こいつらときたら入院を頑なに拒みやがってよ」ヤレヤレ

一方通行「何考えてンだオマエら……そンな状態じゃ
まともな食事できねェだろォが、おとなしく入院して点滴でも打っとけ」

垣根「何言ってんだお前に続いて俺らまで入院なんてしたら
入院費用が馬鹿になんねぇだろ!?」

一方通行「第一位なめンじゃねェェェ!! それくらいどォってことねェンだよ!」

麦野「そういうことじゃなくて……」

一方通行「あァ? 何だよ」

麦野「アンタに負担をかけたくないのよ。 私も台車も」

垣根(何故ここで台車って呼ぶし)

一方通行「負担だァ? オマエらそンなこと気にしてンのかよ」

麦野「第一位にとっては『そんなこと』でも私たちにとっては『大事なこと』なの」



726: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/27(金) 00:49:10.35 ID:9YFceV260

垣根「そうだそうだ! いつまでも俺らがおとなしく
養われてると思ったら大間違いだぜ!」

海原「そうですね、一方通行さんに甘えてばかりでは自立できませんしね」

垣根「それに俺の場合入院したら仕事に行けなくなるだろ……
せっかく受かった仕事だから毎日行きたいんだよ」

一方通行「仕事ォ? オマエ仕事してンのか」

垣根「昨日言ったのにスルーしたじゃねえかあああああ!」ウワァァァン

一方通行「そ、そォだったか……?」

海原「ああ、そういえば帰ってきたときに仕事がどうのって言ってましたね」

一方通行「まァ……良かったじゃねェか。
ぜいぜい長続きするよォに頑張るンだな」ケラケラ

垣根「ハッ、俺にはもう既に美容師になるという目標ができたからな!
そう簡単に辞めねぇよ!」

一方通行「えっ、美容師?」

垣根「えっ、駄目なの?」



727: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/27(金) 00:49:41.98 ID:9YFceV260

一方通行「いや……チーズ工場はどォした?」

垣根「ああ……まあ趣味程度に?」

一方通行「……そォか」

垣根「……」

一方通行「……」

垣根(えー? 何この空気!?)

番外個体「……ねえ、『あれ』渡さなくていいの?」

一方通行「……」

打ち止め「あれって何? ってミサカはミサカは聞いてみたり」

一方通行「あンま気にすンな。 たいしたことじゃねェ」

番外個体「素直じゃないな、ミサカ勝手に出しちゃうよ」コレ



728: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/27(金) 00:50:31.17 ID:9YFceV260

垣根「……表札?」

木原「ああ、そういえば石垣ごとぶっ壊されてたな」

番外個体「さっき第一位が作ったんだよ」

垣根「一方通行が?」

一方通行「……悪ィかよ」プイ

垣根「いや、お前チーズ工場嫌がってたじゃねぇか。
なんでまた同じもん作ってんだよ?」

一方通行「同じじゃねェよよく見やがれ!!!」プンスカ

垣根「ええ!?」

一方通行「前の表札はオマエのきったねェ字で適当に作られてただろ!?
これは俺の達筆な字で丁寧に作られてるンだよ見て分かれ!!」

麦野(要するにまったく変わってないわね)



729: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/27(金) 00:50:59.83 ID:9YFceV260

一方通行「何つーか……俺の中じゃもォあの家は『チーズ工場』以外の
何でもねェンだよ。 最初は嫌だったはずなンだけどよ」

木原(俺だけ話について行けてねえな)

一方通行「だから、オマエのそのチートなチーズ能力使って石垣適当に直して
この表札適当に貼り付けてこい」

垣根「い、いいのか……!?」

一方通行「あァ、家主公認の表札だ。 胸張って付けろ」

垣根「お前が認めてくれるなら、美容師兼台車兼工場長目指すわ俺!!」

一方通行「物騒な仕掛け付けたら追い出すからな」



730: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/27(金) 00:51:38.15 ID:9YFceV260

一週間後


一方通行「やっと退院かァ……」カツカツ

一方通行(アイツらのことだから迎えに来ると踏んでたが、
誰も来なかったな……)カツカツ

一方通行(別に寂しいとか思ってねェし!? 予想が外れて
悔しいだけだし? ……それじゃまるで迎えを期待してたみてェじゃねェか!)ガァァァァ



一方通行「……ン?」

垣根「お、一方通行じゃねえか」トントンカンカン

一方通行「何してンだオマエ」

垣根「何って、お前に言われた通り石垣直して表札貼ろうとしてんだよ」

一方通行「いや、そォじゃなくて何で能力使わねェの?」

垣根「いや、自分で壊したもんは自分の力で直そうと思ってな」



731: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/27(金) 00:52:16.42 ID:9YFceV260

一方通行「能力も自分の力の一環だろォが……」

垣根「ま、あれだ。 何でも楽しようとしちゃいけねぇ。
能力使いまくって仕事してたら店長に怒られたわ」

一方通行「そりゃそォだろ」

垣根「だから一週間ずっと俺一人の力で直し続けてたんだよ、
すごくね? 俺すごくね?」

一方通行「すげェすげェ」

垣根「よし、後は表札貼るだけだな」

一方通行「さっさと貼っちまえよ」

垣根「……一方通行、お前が貼ってくれ」

一方通行「はァ? 何でだよ」

垣根「やっぱ、家主のお前に表札を貼ってもらいてぇんだよ」



732: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/27(金) 00:53:09.67 ID:9YFceV260

一方通行「誰が貼ったって同じだろォが……」

垣根「頼む! 一生に何回かのお願い!」ドゲザ

一方通行「軽い願いだなオイ。 ……ったく、貸せオラ」


ペタ


一方通行「チーズ工場一丁あがりィ」テーレッテレー♪

垣根「まいどーー!」ワァァ

一方通行「お前時間考えろ、もう夜だぞ」

垣根「俺の心はいつでも真昼の太陽さ」キリ

一方通行「頭狂ってンな、さっさと家入れうざってェ」

垣根「お前が先入れよ。 家主ファーストって言うだろ?」

一方通行「初めて聞いたわそンなの」



733: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/27(金) 00:53:40.74 ID:9YFceV260

垣根「俺が玄関までエスカレートしてやっからよ」ホレホレ

一方通行「玄関目の前だけどな。 オマエの頭の沸騰がエスカレートしてンぞ」

垣根「家主様のお帰りでーす!!」ガチャ

一方通行「だからうっせェ……」


パンッ  パンッ パパンッ ←クラッカー


海原「一方通行さん退院おめでとうございます!」

打ち止め「おめでとー!ってミサカはミサカは
祝福してみたり!」

麦野「おめでとう、第一位」

木原「めでてぇなあああああ!!!!」

番外個体「まったく待ちくたびれたよ、おかえり」


一方通行「オマエら……」ウルウル



734: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/27(金) 00:54:13.04 ID:9YFceV260

垣根「ミサワせんせー、一方通行が泣きそうでーす」ハーイ

番外個体「ほらほらこっち来てみてよ」ジャーン

一方通行「な、何だこの豪華な料理は……!?」

番外個体「あなたの退院を祝ってみんなで作ったんだよ」

打ち止め「主に番外個体が作ったんだけどねって
ミサカはミサカは暴露してみたり」

一方通行「オマエ、料理出来たのか……?」

番外個体「勘違いしないでよね、病院であなたが私の料理が食べたいみたいな
こと言ってたから一週間猛練習したとかじゃないんだから」

海原「なんというテンプレ」

木原「ほらお前らとりあえず座れ、一方通行ちょっとそこのビデオカメラ取ってくれ」



735: ◆LMXQc2mCMY:2011/05/27(金) 00:54:46.20 ID:9YFceV260

一方通行「これか? ビデオでも見ンのか?」

木原「ああ、退院祝いにこの間撮ったビデオ見せようと思って」

麦野「そのビデオってまさか……」

番外個体「ミサカは今酷い嫌がらせを見た」

打ち止め「ミサカは何も知らないよーってミサカはミサカは
目を泳がせてみたり」

海原「皆さん座りましたね? じゃ、一方通行さんの退院を祝して!」



一同「カンパーイ!」



その晩のチーズ工場はとても賑やかで、近所の住民が警察に苦情を通報したという。



★おしまい★



転載元
一方通行「家がないだァ?」 垣根「お前のせいだよ!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1300630014/
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          • 1. MCC
          • 2015年04月16日 20:47
          • 2 微妙!
          • 2. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年04月16日 20:55
          • あぁ、お店やさンシリーズに感化されちゃったんだろうなぁて感じの作品
            ただあそこまでのクオリティがないから見ててしんどくなる
          • 3. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年04月16日 21:43
          • なんでこんな古いのを?
          • 4. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年04月16日 23:36
          • 店屋シリーズはおもしろかったなー
          • 5. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年04月17日 00:29
          • 面白かったよ。「きぬはた荘」を思い出した。
          • 6. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年04月17日 00:44
          • みじん切りのところで爆笑してしまったww
          • 7. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年04月17日 02:23
          • 3 垣根がタイトルに出てて期待したけど一通さんキャラ崩壊しすぎだろ
            レベル5使ってギャグやるならキャラ崩壊はほぼ垣根に任せればいいのに
            ま、最後まで読むけど
          • 8. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年04月17日 04:13
          • 割りと面白かった
          • 9. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年04月17日 07:41
          • 1 キャラがいきてないな
            11ページもこんなダラダラしたもん読んでられんと2ページで切った
            メリハリなく一貫性もなくトークが噛み合ってもない
          • 10. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年04月17日 08:25
          • 浜面が学生とか…うん
            キャラ崩壊ってレベルじゃねえな
            ギャグ(?)も面白くないし
            どうでもいい場面が無駄に長いし
            読むの止めた
          • 11. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年04月17日 09:27
          • 5 古き良きとあるSS
            こういうノリが欲しいんだ
          • 12. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年04月17日 09:46
          • 1 誰だコイツらとしか言い様がない
          • 13. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年04月17日 12:08
          • キャラ崩壊で叩いてるやついるけど、禁書SSでキャラ崩壊なしの方が珍しいわ。
          • 14. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年04月18日 10:24
          • 浜面は学生だよ
            学校行ってないだけで
          • 15. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年04月18日 10:25
          • 浜面は学生だよ
            学校行ってないだけで
          • 16. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年04月19日 00:35
          • 5 なんで不評なのか分からんが
            俺は大好きだ
            今後とも頑張ってくれ
          • 17. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年04月19日 14:56
          • まろみを感じる
          • 18. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年07月15日 15:05
          • 2 仲良しほのぼのSSを中途半端に真似しただけみたい。
          • 19. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2016年11月20日 21:38
          • 嫌いじゃない

        はじめに

        コメント、はてブなどなど
        ありがとうございます(`・ω・´)

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