みく「みくは自分を曲げないよ!」悠貴「……!」

1:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 20:08:10.58 ID:Hct+TzHV0

~事務所~


ガチャ  バタン

浅利七海「おはようございます~」

P「おう、おはよう七海。その荷物はなんだ?」

七海「実家から送られてきた、白魚の佃煮れす~。みんなにも分けてあげようと思って持ってきたの~♪」

P「そいつはいいな!みんな喜ぶぞ。……多分、一人以外は」

七海「ああ~、みくさんれすか~?」

P「そう。猫キャラのアイドルなんだから、できれば魚を食べられるようになってほしいんだけどな」

七海「あんなにおいしいのに、もったいないれすね~」



2:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 20:11:54.74 ID:Hct+TzHV0

P「まったくだ。……ところで、白魚ってどんな魚なんだ?寿司ネタでしか知らないけど」

七海「白魚はれすね~、とってもか弱いお魚なんれすよ~。網で上げても、空気にふれるとほとんど死んじゃうんれす~」

P「へえ~……知らなかった。七海は魚のこと、本当によく知ってるな」

七海「七海はお魚大好きれすから~」

P「なるほどな。……なら、みくも猫に詳しいのかな」

七海「さあ、どうれしょうね~?」



3:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 20:14:01.39 ID:Hct+TzHV0

ガチャ  バタン

前川みく「おっはにゃ~っ☆」

乙倉悠貴 「おはようございますっ」

七海「おはようございます~」

P「おお、噂をすれば。二人ともおはよう」

みく「噂? Pチャン、みくたちの噂してたのかにゃ?」

P「たちっていうか、みくの話をしていたんだ」

みく「みくの?」

P「ああ。……魚が食べられない猫アイドルの話をな」

みく「えっ? みくがお魚嫌いなのは、Pチャンしか知らないはずじゃ……」



4:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 20:15:35.27 ID:Hct+TzHV0

P「あのな……もうみんな知ってるぞ。みくの普段の言動を見てればすぐわかるしな」

みく「うっ……だ、だってしょうがないでしょ!嫌いなものは嫌いなのにゃ!」

P「お前は小学生か……」

悠貴「……あのっ、みくさんの気持ちわかりますっ。私も、生野菜苦手ですから」

七海「お魚アイドルなのに、泳げない七海はダメダメれすか……?」

みく「ほらねPチャン? みくだけじゃなくて、みんな好き嫌いや得意不得意があるのにゃ! 不公平にゃ!」

P「そりゃそうだが……」



5:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 20:17:23.43 ID:Hct+TzHV0

七海「ダメダメなんれすか……?」ウルウル

P「いや、ダメダメなんてことはないよ」

七海「……そうれすか~、よかったれす~♪」

悠貴「……そういえばっ、七海さん。その荷物は……?」

七海「あ~、そうそう、みくさんと悠貴ちゃんに渡したいものがあるんれすよ~。七海からのプレゼントみたいなもんれす~」ゴソゴソ

悠貴「ホントですかっ? ありがとうございますっ、七海さん!」

みく「ありがとにゃ、七海チャン!」



6:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 20:19:01.20 ID:Hct+TzHV0

P「俺にも、あるのかな……?」

七海「もちろん、プロデューサーの分もあるれすよ~」

みく「ふーん! みくたちに意地悪するPチャンになんて、あげなくてもいいにゃ!」

P「むっ……ふふふ、いつまでそんな余裕でいられるかな?」

みく「? どういう意味?……ってそれは……」


七海「みくさん、悠貴ちゃん、白魚の佃煮どうぞれす~♪」バーン

みく「なんでにゃ!」



7:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 20:21:13.13 ID:Hct+TzHV0

悠貴「ありがとうございますっ……ふっ」

みく「あーっ、悠貴チャン笑ったでしょ!」

悠貴「す、すみませんっ。コントみたいな流れだったので……」

P「七海からのプレゼント、しっかりいただけよ?」

みく「嫌だにゃ!みくはお魚食べられないのにゃ!」


七海「……やっぱり、そうれすよね……」ショボン

みく「!?」



8:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 20:22:56.79 ID:Hct+TzHV0

七海「……七海からのプレゼントなんていらないれすよね……ごめんなさい、みくさん……」グスッ

みく「い、いや七海チャン。そういうわけじゃないのにゃ!」

P「おい、みく」

悠貴「みくさんっ……」

みく「う……た、確かに今のはみくが悪かったにゃ。せっかく七海チャンがくれるっていうのに……ごめんね、七海チャン」

七海「……いえいえ~♪ はい、どうぞ~♪」ケロッ

みく「立ち直り早いにゃ!? お、お魚……」フラッ



9:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 20:25:44.54 ID:Hct+TzHV0

みく「お魚……お魚……おいしくないにゃ……食べられないにゃ……」ブツブツ


悠貴「みくさん……」

七海「生気が抜けてるれすね~」

P 「……」ウーム


P「……みく。ちょっとこっち来てくれるか? あと、二人も」

悠貴「は、はいっ」

七海「はいれす~」

みく「……なに?」


P「……あのな。俺は、みくが魚嫌いなのも、悠貴が生野菜苦手なのも、七海が泳げないのも知ってる。だから、今までそんな仕事は一度もとってきてない」

P「みんなが嫌がることを、無理矢理になんてやらせたくない。わかるな?」

みく「……うん」



10:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 20:28:24.49 ID:Hct+TzHV0

P「ただ、それがいつでも通用するわけじゃない。思い通りにいかないことなんて日常茶飯事だ。どうする? そんなとき」

悠貴「……」

P「それにな。俺は、やっぱり逃げてちゃダメだと思うんだ。……大好きになれとまでは言わないけど、なにか努力をしたか? 少しでも、好きになるために」

P「努力をして、それでも、どうしてもダメなら仕方ない。……でも努力もせず、いつまでも駄々をこねているのは、子供すぎると思わないか? みく」


みく「……みくはもう、子供じゃないにゃ」

P「……そうだな。三人とも、説教じみたこと言って悪かったな」



11:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 20:30:17.62 ID:Hct+TzHV0

悠貴「い、いえっ。そうですよねっ……私ももっと努力しますっ」

七海「七海も泳げるようになりたいれす~」

みく「うん……Pチャンの言うことは確かにわかるにゃ。でも、どうすればいいの? せめてそれだけでも教えてほしいにゃ」

P「そうだな……助っ人を、呼ぶか」ケータイトリダシポパピプペ

悠貴「助っ人、ですかっ……?」

P「ああ。……努力は一人でやるものだけじゃない。時には、手伝ってもらうことも大切だ」

七海「……誰なんれすかね~?」



12:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 20:32:22.17 ID:Hct+TzHV0

ガチャ  バタン

西島櫂「おっはよー!プロデューサー、手伝ってほしいことってなに?」

首藤葵「料理の作り方やったら、いつでも教えてあげるっちゃ!」

P「おう、二人ともおはよう」

みく「な、なるほどにゃ……」

悠貴「水泳部と若女将……」

七海「おお~、確かに適任れすね~」

櫂「ん? 珍しい顔ぶれだね」

葵「みくさん、悠貴ちゃん、七海ちゃん……で、櫂さんとあたし……あ、もしかして」

P「そう、櫂には泳げない七海に指導を、葵には悠貴とみくに美味しい料理を作ってほしいんだ。……二人の苦手な食材を使ってな」



13:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 20:35:15.14 ID:Hct+TzHV0

葵「おお~っ、腕がなるっちゃ! 」

櫂「なるほどね、それで適任ってことか。……ん? 前は茜ちゃんに任せてなかったっけ?」

P「あれは茜の熱意に負けてな。……それに茜に任せていたら、幸子が死にそうになって帰って来たんだ」

櫂「ああ……」

みく「幸子チャン……」


七海「あれ~? 周子さんも泳げないんじゃないれすっけ~?」

P「周子はな……うん……周子だし」

七海「?」



14:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 20:37:25.36 ID:Hct+TzHV0

P「……さて、そろそろ始めようか。まず、櫂と七海は346プロ内のプールに行ってくれ。あとの三人はここに残って……って」


P「聞いてなかったけど、みんなやるんだよな……? もし、どうしても無理なら……」

みく「み、みくは……みくはやるにゃ!」

悠貴「私もやりますっ」

七海「七海も、泳げるようになりたいれす~」

P「……決まりだな。じゃあ、二人ともよろしく頼んだぞ」

櫂「プロデューサー、どっか行くの?」

P「これからちょっと用事があってな……すまないな、俺の方から呼んどいて」



15:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 20:39:28.87 ID:Hct+TzHV0

櫂「いいよいいよ。今日はなにもなかったしね」

葵「これくらい、なんでもないっちゃ!」

櫂「そうそう。よしっ、じゃあ行こうか七海ちゃん!」

七海「はい~。櫂さん、よろしくお願いしましゅ~♪」

ガチャ  バタン


P「……俺も行かなきゃな。悠貴、みく、頑張れよ」

悠貴「はいっ!」

みく「もちろんにゃ!」



17:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 20:41:13.05 ID:Hct+TzHV0

ガチャ  バタン


みく「さてと……葵チャン、よろしくね?」

悠貴「よろしくお願いしますっ」

葵「おう、任せとき! 最高の料理を作るけん、二人は大船に乗ったつもりでゆっくりしてるっちゃ♪」

悠貴「ありがとうございますっ、葵さん!……ところで、なにを作るつもりなんですかっ?」

葵「ふっふっふー、それは見てのお楽しみっ! じゃあ、作ってくるね~♪」タタタッ


悠貴「……」

悠貴「大丈夫、ですよねっ……」

みく「みくは、葵チャンを信じるにゃ……」



18:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 20:43:41.43 ID:Hct+TzHV0

~しばらくして~


葵「お待たせ~!」


みく「……! ついに来たにゃ……」

悠貴「……っ」ゴクリ


葵「しめ鯖、鯖の味噌煮、鯖の塩焼き。どれも腕によりをかけた料理だっちゃ!」

悠貴「わあ~っ、みんな美味しそうですねっ!」

みく「……鯖ばっかりだにゃ」

葵「あはは……実は、鯖しか冷蔵庫に入ってなくて……」

葵「でも、味はあたしが保証するっちゃ! どうぞ、召し上がれ♪ 」

みく「うぅ……いただきますにゃ」

悠貴「……あれっ? 葵さん、魚料理だけなんですかっ……?」

葵「ああ、悠貴ちゃんのは……」

葵「はい、これ!」つキュウリ


悠貴「……えっ?」

みく「…………ぷっ」



19:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 20:45:54.40 ID:Hct+TzHV0

悠貴「わ、私にはキュウリ一本なんですかっ!?」

葵「キュウリだけじゃなかとね! ほかにもあるっちゃ~♪」つニンジン

悠貴「いや、そうじゃなくてですねっ。もっとこう、ちゃんとした料理が出てくるのかとっ……」

葵「ん~……だって、悠貴ちゃんは生野菜が苦手なんやろ? 」

悠貴「はいっ……」

葵「だったら、素材の味をそのままいただくのが一番美味しいっちゃ!」

悠貴「そ、そうなんですかっ……ううっ」

みく「悠貴チャン、覚悟決めるにゃ!」

悠貴「みくさん……」

みく「何事も気合いでなんとかなるにゃ! みくは、みくは――お魚なんかに、負けないにゃ!」キリッ



20:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 20:48:37.65 ID:Hct+TzHV0

みく「お魚には勝てなかったにゃ……うぷっ」

悠貴「キュウリ……ニンジン……ううう」

葵「あたしもまだまだ修行が足りないっちゃね……まさか、みくさんが半分も食べられないなんて……」

みく「葵チャンのせいじゃないにゃ……これはみく自身の問題なのにゃ」

悠貴「……みくさん、そのお料理少しもらってもいいですかっ?」

みく「うん、いいよ。みくもキュウリもらうにゃ」


悠貴「ではっ……はむっ」

みく 「……」 キュウリポリポリ



21:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 20:50:20.36 ID:Hct+TzHV0

悠貴「……! 美味しいですよっ、葵さん!キュウリなんかよりずっと!」

葵「ホント?」

悠貴「はいっ! これなら、いくらでも食べられますっ!」

葵「ありがとうっ、悠貴ちゃん。でも、みくさんが食べられるようにならんと」

悠貴「そうですね……」チラッ



22:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 20:51:51.10 ID:Hct+TzHV0

みく「悠貴チャン、全部食べていいよ? もうみくは限界だにゃ……」キュウリポリポリ

悠貴「……じゃあ、いただきますねっ。残すのももったいないですしっ!」
悠貴「べ、別にっ、全部食べたいとかじゃないですよっ…… 残すともったいないからです、もったいないからっ……」


みく「……誰に言い訳してるのにゃ」キュウリポリポリ



23:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 20:53:42.72 ID:Hct+TzHV0

悠貴「ふ~っ、ご馳走さまでしたっ! 葵さん、片付け手伝いますよっ」

葵「ありがとう! じゃあ、まずお皿を洗って……」

みく「みくも手伝うにゃ!」キュウリポリポリ

葵「なら、みくさんには……って」


悠貴「みくさん、いつまでキュウリ食べてるんですかっ……」

みく「はっ!? む、無意識に食べてたにゃ……」



24:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 20:55:13.28 ID:Hct+TzHV0

~片付け終了~


葵「……結局、二人とも克服することはできんかったね……あたしのせいっちゃ」

悠貴「そんな、葵さんのせいじゃないですよっ!」

みく「そうにゃ! さっきも言ったけど、これはみくたち自身の問題なのにゃ!」

葵「でも……」

悠貴「葵さんの料理、凄く美味しかったですっ」

みく「自信を持ってにゃ、葵チャン」

葵「二人とも……」



26:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 20:59:23.43 ID:Hct+TzHV0

葵「……よしっ! あたし、修行してくるっちゃ!」

悠貴「えっ?」

葵「みくさんでも食べられるような……も~っと美味しい料理を作れるようになるけん、その日まで待っててほしいっちゃ!」

みく「あ、葵チャン……」

悠貴「葵さん、頑張ってくださいっ……」

葵「頑張るっちゃ~!」タタタッ

ガチャ  バタン


悠貴「……ところで」

悠貴「生野菜の美味しい料理は、ないんでしょうかっ……」

みく「……知らないにゃ」



27:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 21:01:44.72 ID:Hct+TzHV0

みく「葵チャンが行っちゃったけど、これからどうするにゃ?」

悠貴「そうですねっ……どうしましょうかっ」

みく「ゲームでもする? ジェンガとか、ルービックキューブとか……」

悠貴 (そういえばっ……)


みく「あ、オセロもいいかも……」

悠貴「あのっ、みくさんっ。一つ、いいですかっ?」

みく「なに?」



28:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 21:03:30.79 ID:Hct+TzHV0

悠貴「みくさんはどうして、猫アイドルでいこうと思ったんですかっ?」

みく「どうしてって……それは、猫チャンが大好きだからにゃ!」

悠貴「でもお魚も、ネズミも苦手なんですよねっ?」

みく「えぇっ!?……そっか、ネズミも苦手ってこともばれてるのかにゃ……」ハァ

悠貴「す、すみませんっ。嫌みっぽくなってしまってっ……」

みく「いや、いいにゃ。……要は、猫っぽくないのに、どうして猫アイドルをやってるかってことでしょ?」

悠貴「まあっ……」


みく「……これは、Pチャンにしか話してないんだけどね。悠貴チャンにも教えてあげるにゃ」

悠貴「はいっ」



29:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 21:06:30.54 ID:Hct+TzHV0

みく「みくはね……子供の頃、猫チャンの気持ちが分かったの」

悠貴「猫さんの……ですかっ?」

みく「ホントだよ?……小さい頃からず~っと猫チャンが大好きで、暇さえあれば一緒に遊んでた」


みく「そしたらだんだん、猫チャンの気持ちがわかってきて……例えば、みくが風邪引いて寝込んじゃったときは、頑張れ、頑張れって応援してくれているように」


みく「みくと一緒に遊んでいるときは、楽しいよ、明日も遊ぼうねって……そんな風に言ってるように感じたの」



30:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 21:10:49.67 ID:Hct+TzHV0

みく「そういうふうに猫チャンと過ごす時間はすごく楽しかったにゃ」

みく「……あの時の気持ちを忘れないために、みくは猫語を使って猫アイドルをやってるのにゃ!」

悠貴「なるほどっ……」

みく「そう、これから何が起こったとしても……あの思い出がある限り――」


みく「――みくは自分を曲げないよ!」



31:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 21:13:16.31 ID:Hct+TzHV0

悠貴「……! すごいですっ、格好いいですっ! 憧れちゃいますっ」

みく「ふふーん、でしょでしょ~? みくはすごいのにゃ!」

悠貴「はいっ! お話聞かせてくれて、ありがとうございますっ!」

みく「これくらい、どうってことないにゃ♪ でも、そのかわり……」ニヤニヤ

悠貴「な、なんですかっ」

みく「悠貴ちゃんにやってほしいことがあるにゃ!」

悠貴「私にっ?」

みく「そうにゃ! ふっふっふ……」

悠貴「?」



32:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 21:15:09.87 ID:Hct+TzHV0

~夕方~


ガチャ  バタン

P「ふ~っ、ただいま。すっかり遅くなっちまったな……」

みく「Pチャン、お疲れ様にゃ! 悠貴チャン、ほらっ」

悠貴「あ、あのっ、おかえりなさいっ、プロデューサーさんっ」

みく「だ~っ、違うにゃ悠貴チャン!」

P「おお、二人ともどうだった?……って悠貴」

みく「悠貴チャン、もう一度!」


悠貴「お、おかえりなさいだにゃん、プロデューサーさんっ……」ネコミミ

P「!?」



33:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 21:17:50.59 ID:Hct+TzHV0

悠貴「頑張ったプロデューサーさんへのご、ご褒美に、悠貴が心も体も癒してあげるにゃ……」プルプル

P「お、おう。ありがとう……でも無理しなくていいぞ?」

悠貴「~~~っ!」カァァァ

みく「あっはっはっは! よくできたにゃ、悠貴チャン!」

P「まあ、お前の仕業だよな……そうじゃなきゃ、悠貴がネコミミつけてこんなこと言わないよな……」

みく「でも、かわいかったでしょ?」

P「……まあな」



34:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 21:20:08.19 ID:Hct+TzHV0

悠貴「かわいいって言われるのは嬉しいですけどっ、猫語はちょっと……は、恥ずかしいですっ……」

みく「悠貴チャンはもっと大胆になるべきだにゃ! モタモタしてると、みくがいただいちゃうよ~?」ニヤニヤ

悠貴「そ、それはダメですっ!」

みく「にゃはは~♪」


P「大胆ねえ……悠貴は、やるときはやるんだよな……」

みく「ん? Pチャン、なんか言った? 」

P「いや、なんでもない。……それより、みくにいい知らせがあるんだ。ほれ、仕事だぞ」


みく「えっと、なになに……か、海鮮料理食べ歩き!? どこがいい知らせなのにゃ!」フシャー

P「えっ!? あ、それ七海のだった……」

みく「も~っ……」



35:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 21:23:44.86 ID:Hct+TzHV0

P「悪い悪い。こっちだ」

みく「えっと……猫カフェ巡り! これだにゃ!これこそいい知らせだにゃ!」

悠貴「よかったですねっ、みくさん」

P「悠貴も一緒にだぞ?」

悠貴「えっ!?」


P「悠貴が喜ぶかはわからないけど……まあ、俺からのご褒美みたいなもの……だな」

悠貴「ありがとうございますっ、プロデューサーさんっ!」

みく「Pチャン、ありがとにゃ♪」

P「喜んでもらえて何よりだよ。……それで、どうなんだ? 食べられるようにはなったのか?」


悠貴「えっとっ……」ウツムキ

みく「それは……」ウツムキ



36:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 21:25:31.17 ID:Hct+TzHV0

P「まあ、そうだよな……そんなすぐには無理だよな」

悠貴「うう……」


P「……でも、いいんだよ。少しずつ、少しずつでいいから前進していけばいい」

悠貴「そうですねっ、焦っちゃダメですよねっ……」ホッ

みく「……今日のPチャンはいつもよりも優しいにゃ」

P「え、俺って日頃そんなに厳しい……?」

悠貴「そんなことないですよっ。プロデューサーさんはいつも優しいですっ」

P「なら、いいんだけど……あれ、そういえば葵は?」

みく「葵チャンなら、料理修行するって言って飛び出していったにゃ」

P「修行か……修行?」



37:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 21:29:23.18 ID:Hct+TzHV0

ガチャ  バタン

七海「ただいまれす~」

櫂「たっだいまー! いや~っ、楽しかった~!」

P「おお、お帰り。どうだった?」

櫂「それがね! なんと、茜ちゃんがいたから勝負を……あ」

P「櫂。七海の指導は……?」

櫂「あ、あはは~……最初のほうにちょっとだけ……」

P「おいおい……」

七海「でも、七海も楽しかったれすよ~?」
 
P「そうか、ならいいか……いやいいのか……?」ウーム



40:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 21:31:05.13 ID:Hct+TzHV0

みく「ねえねえPチャン」ツンツン

P「ん?」

みく「みく、なんだかお腹減ったにゃ。それで、Pチャンが奢ってくれる気がするんだけど……ダメ?」

櫂「あたしもあたしもっ! 結構泳いだから、お腹減っちゃった!」

七海「七海はお寿司がいいれす~」

P「……まあ、別にいいぞ。悠貴はどうするんだ?」

悠貴「わ、私も行きたいですっ」

P「ん、了解。どこに行きたい?」

悠貴「えっと、私はっ……あっ」



41:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 21:33:44.78 ID:Hct+TzHV0

悠貴 「そのっ、プロデューサーさんのおすすめのお店に行きたいですっ!」

P「俺のおすすめ?」

悠貴「はいっ」

みく「みくもみくも!」

櫂「プロデューサーの好きな店、知りたいなー」

七海「そのお店、お寿司はありますか~?」

P「寿司か、どうだったかな……? まあ、とりあえず行ってみるか」

全員「おお~っ!」



42:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 21:36:11.75 ID:Hct+TzHV0

みく「ふう~っ、満腹満腹にゃ……」

櫂「おすすめなだけあって、すごく美味しかったね!」

七海「お寿司じゃなくても美味しかったれす~♪」

P「そうだろ?……悠貴は、どうだった?」

悠貴「はいっ! すごく美味しかったですっ」

P「……そうか、ならよかった。……もうすっかり夜だな。みんな、寮まで送っていくよ」



43:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 21:39:35.26 ID:Hct+TzHV0

~寮・悠貴の部屋~


悠貴「~♪」

悠貴「……ベッド」


悠貴「……」

悠貴「……はあ~っ!」ボフッ

悠貴「ふふふ、気持ちいいっ……」ゴロゴロ

悠貴 (……今日も、また少し発見がありましたっ。みくさんのことっ、プロデューサーさんのことっ……)



44:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 21:41:34.81 ID:Hct+TzHV0

悠貴 (みくさんの猫語にあんな理由があったなんて……驚きですっ)

悠貴 (プロデューサーさんのおすすめのお店、また行きたいなっ。こ、今度は二人で……なんて……)

悠貴 (あ、もうこんな時間……ちょっと早いけど、もう寝ようっと)



悠貴 (ふうっ……今日も楽しかったなっ。でも、明日は――)



45:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 21:43:34.01 ID:Hct+TzHV0

悠貴 (――明日はもっと、楽しい一日になりますようにっ!)



46:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/03/11(水) 21:45:44.87 ID:Hct+TzHV0

これで終わりです。

ぶれない自分を持ってるって、素晴らしいことですよね。……生野菜の美味しい料理ってあるんでしょうか……

見てくれた方々、どうもありがとうございました!



転載元
みく「みくは自分を曲げないよ!」悠貴「……!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1426072090/
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          • 1. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年03月12日 00:17
          • 乙倉くんかわいいなあ
            せっかくネコミミつけるならフェリシアのコスプレしてほしい リリスのほうが圧倒的に似合うだろうけれど
          • 2. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年03月12日 00:24
          • みくにゃん魚苦手なのか…
            とりあえず、おじさんの新鮮なくろまクロマグロ食べさせてあげようボロロロン
          • 3. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年03月12日 00:27
          • バーニャカウダなら生野菜も魚も同時に食わせられたね
          • 4. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年03月12日 00:34
          • サーモンサラダを食わせよう
          • 5. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年03月12日 00:35
          • みくちゃんを魚ネタでいじると、感情を逆撫でする事になりますよ?ふふ…
          • 6. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年03月12日 00:36
          • 最後、ハム太郎wwwwww
          • 7. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年03月12日 00:53
          • 最後なんだっけと思ったがロコちゃんか
            無理はしなくてもいいけど歩み寄り受け入れようとするのは大事よね
          • 8. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年03月12日 01:00
          • みくにゃんの魚嫌いってどこまでのレベルかよく分からんからなあ~
            刺し身や焼き魚とかモロ魚がダメでちくわとか練り物くらいならOKなのか
            魚だけじゃなくイカやタコやエビもダメなのかそれこそ魚介出汁もダメなのか…
            甲殻類や頭足類や出汁系もダメだったらうどん、たこ焼き、お好み焼きにおでんとかもNGになるから
            大阪住んでた時は何食ってたんだ?になるけど
          • 9. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年03月12日 01:43
          • みくは魚臭いのが駄目っぽい
            鰹節はOK
            焼き魚や寿司フライはアウトらしいから魚介でも生臭さがあると駄目なのかもしれない
            なお某ラジオで寿司でえび三昧をしていた模様
          • 10. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年03月12日 01:49
          • P「みんなが嫌がることを、無理矢理になんてやらせたくない。わかるな?」

            拓海「・・・」
          • 11. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年03月12日 01:54
          • みくは間違いなくネコよ、だからたっぷり可愛がってあげたの

            ってのあさんが言ってた
          • 12. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年03月12日 02:12
          • 乙倉ちゃんかわいいなーもっとss増えてくれ
            乙倉ちゃんまじで主役張れるレベル、出番もっと増えてくれ
          • 13. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年03月12日 02:31
          • 女が大好きなのはバーニャカウダだな
            でもあれソースの名前で料理としてはただの生野菜と蒸し野菜だよな……
          • 14. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年03月12日 03:16
          • 周子は泳げなくてもいざってときは水の上くらい平気で歩きそうだから大丈夫
          • 15. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年03月12日 05:15
          • 乙倉ちゃん、俺の極太ナスビをお食べ(カチャカチャボロン)
          • 16. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年03月12日 07:30
          • ※2 15
            小さいことは別に悪いことじゃないんだ
            だからもう自虐はやめてくれ……もう見ていられないよ

            あ、SSは悠貴クンとよしのんがとても可愛かったです
          • 17. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年03月12日 07:41
          • P「みんなが嫌がることを、無理矢理になんてやらせたくない。わかるな?」

            乃々「森久保はアイドル辞めたいです・・・」
          • 18. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年03月12日 08:36
          • >>みくが風邪引いて寝込んじゃったときは、頑張れ、頑張れって応援してくれているように
            伊東ライフかな?(ゲス顔)
          • 19. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年03月12日 08:36
          • 魚はごまかしごまかしで少しずついけるかもしれないけど
            生野菜はなあ
            調味料とかドレッシングでやってくしかないのかな
          • 20. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年03月12日 08:57
          • ※5
            楓さん無視されて可愛そうですね…
          • 21. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年03月12日 10:14
          • 5 乙倉くん、先輩達がまた生野菜スティック食えってさ
          • 22. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年03月12日 10:53
          • 悠貴ちゃんには雪下人参を食べさせよう(TOKIO感)
          • 23. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年03月12日 12:55
          • ※5
            楓さんには俺の極太キュウリをごちそうしますよ(カチャカチャボロン)
          • 24. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年03月12日 13:08
          • ※16
            誰だよ芳乃Pを病室から放ったのは

            水泳の方もうちょっとくわしく書いて欲しい
            なんでもしまむら
          • 25. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年03月12日 14:42
          • ※23
            その馬込半白胡瓜しまえよwwwwww
          • 26. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年03月12日 15:07
          • 小さい小さいと言うが乙倉くんくらい小さいなら俺くらいがちょうどいいのでは?
          • 27. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年03月12日 15:14
          • 野菜は生なら良いって訳じゃない、量が取れない分マイナス

            山岡さんが言ってたから
          • 28. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年03月13日 07:21
          • ※26
            乙倉くんが小さいのは胸部であって身長自体は高いから……
          • 29. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年03月13日 22:21
          • 周子は泳げないんじゃなくて面倒だから泳がないだけじゃなかったっけ

        はじめに

        コメント、はてブなどなど
        ありがとうございます(`・ω・´)

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