貴音「らぁめんふぁいたぁ貴音」
さて、一人暮らししてる人なら解ると思うんだけど、自分一人のために毎日自炊するのって結構めんどくさいんだよね。
だから、今日はちょっと手抜きして近くのラーメン屋で晩御飯を済ますぞ!
響「お兄さん、しょうゆラーメン一つ下さい!」
店員「あいよ! しょうゆラーメン一丁入りましたー」
ここのしょうゆラーメン、美味しいってネットで評判だったからなぁ。楽しみだぞ!
?「何をそんなに怒っているのです。ここは神聖なるふぃぃるど。騒音はご法度ですよ」
な、なんだかよく分かんないけど、あの銀髪の美人さんが危ないぞ!よーし……
響「ちぇすとー!」ドゴォ
男「うぁらばっ!?」
響「何があったか知らないけど、女の子に手をあげるのはよくないぞ!」
客A「おい、あの子…」
客B「ファイト中のファイターを…殴っただと!?」
ザワザワ
ん? なんか変な空気だぞ……
響「じ、自分、何か変なことしちゃったかな……」
?「何と……貴女、らあめんふぁいとをご存じないのですか?」
響「ら、ラーメンファイト?」
?「……どのみち、これでは今宵のふぁいとはお預けでしょう。店主、お会計を!」
響「そろそろ説明して欲しいぞ! 一体さっきの騒ぎは……ラーメンファイトって言うのは何なんだ?」
?「それよりも、お互い名を名乗りましょう。このままでは、説明にも不便です」
響「そうだね。自分、我那覇響! 高校一年生だぞ!」
貴音「私は、四条貴音と申します。流れのらあめんふぁいたぁをやっております」
響「で、そのラーメンファイターってのは何なんだ?」
響「だから、そのラーメンファイトってのは何なんだよぉ!」
貴音「これは失礼致しました。らあめんふぁいととは、互いのらあめんに対する強い拘り、想いをぶつけ合う、古代中国より伝わる神聖なる戦いなのです」
響(絶対嘘だ……)
響(わ、ワケが分かんないぞ……)
貴音「どうやら、納得できないという顔ですね。ちょうど良いです。本日は私も不完全燃焼でしたし、近場のらあめん屋にて実際に決闘(ふぁいと)を見て頂きましょう」
響「ラーメンファイトの事は全然分かんない上に多分見ても信じられないだろうけど、自分さっきのお店でラーメン食べ損ねたから付き合うぞ!」
ガラッ
貴音「たのもう!」
ザワザワ
「お、おいあれ!」
「あれは……銀色の王女、四条貴音!? この町に来てたってのか!」
響「な、何この雰囲気!? なんだか殺気だってるぞ!」
響「そんな……ホントにそんなバカバカしい戦いがあるっていうの!?」
「おい、お前ファイトしてみたらどうだ?」ヒソヒソ
「ば、バカ言うな! 相手はあの四条貴音だぞ! 俺じゃ核兵器もってたって勝てねぇよ!」ザワザワ
響(これラーメンの話だよね?)
?「その勝負、ボクが受けていいかな?」
「あ、アイツは!」
「フレイムのスタイルを持つラーメンファイター……灼熱王子、菊池真!」
真「誤解が無いよう言っとくけど、ボクは女の子だからね?」
貴音「も、もちろん分かっておりますとも」アセアセ
響(分かってなかったな……)
貴音「ばぁりぃかぁたぁで」
真「バーリィカータァ(何でもあり)ね。噂通りのファイターだね、貴音。で、フィールドはどうする?」
貴音「わざわざ移動することもありません。この店で結構ですよ」
「この店は激辛ラーメンが売りの店……そこでフレイム(激辛)のスタイルを得意とする菊池真にファイトを挑むなんて、いくらあの銀髪の王女でも傲慢が過ぎるぜ!」ザワザワ
真「へぇ……このボクと、激辛ラーメンの店で勝負したいなんて……ずいぶんなめられたもんだね」
貴音「私はふりぃ(ラーメンなら何でも良し)のすたいる。戦いの形も場所も拘りません。ただ眼前のらぁめんを食すのみです」
たかまこ「「ふふ、ふふふふふ」」ゴゴゴゴゴ
響「ふ、二人の周りからなんとなく凄そうなオーラが出てるような気がしないでもない!」
真「ラーメンファイトォォオッ!」
たかまこ「「レディーゴー!」」
小鳥「先に動いたのは灼熱王子ッ! やっぱり地の利は大きいわ!」
響「お姉さん誰?」
小鳥「私は熱きラーメンファイトがあるところ必ず現れるジャッジメント、音無小鳥よっ! 後、お姉さんって言ってくれてありがとう! ウチに来て私をファックして良いわよ!」
響「今日だけで一生分の変人にあった気分だよ」
小鳥「なっ!? この激辛ラーメン店で辛さ控えめのラーメンを注文するなんて!?」
響「何かまずいのか?」
小鳥「当たり前よ! 貴女は牛丼屋でピザを注文する? カレー屋でお蕎麦を頼む? 激辛がうりの店に来て、その店の売りを楽しまないなんて論外よ!」
響「じ、自分が食べたい物を注文したらいいんじゃないかな?」
小鳥「かぁーっ! これだから素人は!」
響「なんという理不尽」
貴音「ふっ、菊地真。そういうのを、捕らぬ狸の皮算用と言うのですよ」ヒョイパクゴクゴク
真「っな!?」
貴音「主人、おかわりを。次は辛さを一段階上げて」
響「何が起こったの?」
小鳥「貴音ちゃんは、この店自体を味わい尽くすつもりなのよ!」
真「バカな、できるわけない! 何品あると思ってるんだ!?」
貴音「品? 激辛好きの癖に考えは甘いのですね」
貴音「らぁめんからとっぴんぐまで、全て満喫する。そう申しているのですよ」
真「嘘……だろ?」
小鳥「あえて初めに辛さ控えめにすることで次の一杯をより満喫し、注文する毎に新鮮な発見と喜びを味わえる……まさかアウェイであることを逆手にとるなんて!」
真「その上、この方法なら徐々に舌を慣らせるから、激辛が苦手な人でも何とか完食することが出来るってワケか……」
小鳥「この場合はバーリィカータァだから、そのフィールドをより楽しんだ方が勝ちよ」
響「それってどっちの勝ちか判りにくくない?」
小鳥「その点は大丈夫。ラーメンファイト中の攻防は精神ダメージとなり……」
真「ガハッ」
小鳥「相手に伝わるわ」
響「と、吐血したーー!」
貴音「ふふふ、まだまだ行きますよ。大将、次はこの超辛らぁめんを」
真「なっ、早すぎる! ぐはっ!!」
小鳥「凄いことになるわ」ムフー
響「何それ怖い」
真「くぅ……まだだ! まだ負けないよ! これをくらえ!」パッ
響「真が何かを掴んだ!」
小鳥「あれは……特性スパイス!」
響「どうして?」
小鳥「不適合者(にわか)が不用意に手を出すと、かえってラーメンの味を壊しかねないからよ」
響「なるほど。でもここは真のフィールド」
貴音「ぐふっ!!」
小鳥「通った!!」
真「今、水を飲んだね?」ニヤリ
貴音「ええ。しかしそれが……はっ!?」
響「え?」
小鳥「響ちゃんは覚えがない? 激辛料理を食べている最中、ついつい水を飲みすぎてから料理を食べたとき……」
小鳥「それまで平気で食べられてた物が、急に食べられないほどに辛く感じること」
響「あー、舌をリセットしちゃうとたまになるな」
小鳥「ちなみに今の辛いは辛(つら)いよ!」
響「聞いてれば分かるってば」
小鳥「この失敗は痛いわね……やはりフィールドの利は大きいみたい。流石の貴音ちゃんも攻めあぐねてるわ」
響「貴音……」
響「貴音、あんな辛そうな顔して……」
小鳥「今のも辛(つら)いよ!」
響「ピヨ子、ちょっと黙ろうか」
響「貴音!」
貴音「……響?」
響「ラーメンファイトの事は相変わらず全然分からないけど……でも、食事中にそんな辛そうな顔するのは間違ってるよ!」
貴音「……」
響「食事は作った人に感謝して、笑顔で食べなきゃ!」
貴音「ありがとうございます、響。お陰で目が覚めました」スッ
貴音「全てのらぁめんに、全ての職人に。十全の感謝を込めて……」
貴音「いざ、頂きます!!」パシンッ
小鳥「凄いスピード……他を圧倒するラーメン吸引力とそのブラックホールの如き胃袋。これが本来の銀色の王女、四条貴音の戦い方なのね」
真「ぐはっ!!」
貴音「とっぴんぐ!! もやし! 味たま! きむち!」
真「ぬあっ!! ぐふっ!! まこっ!!」
貴音「餃子! ちゃぁはん!」
真「がはぁああっ!!」
貴音「でざぁと!!」
真「ぐぁあああああああっっ!!!」ドサッ ビリビリビリィ
響「服が破けたーーーっ!?」
小鳥「それまで!!」
小鳥「菊地真、敗北確認! 勝者、四条貴音!!」
響「貴音ぇ!」
貴音「響。此度の戦い、勝てたのは間違いなく貴女のお陰です。真にありがとうございました」
響「そんな。自分はただ思った事を言っただけだぞ。でも真、大丈夫なのかな?」
真「ボクがどうかしたかい?」ケロッ
響「うおっ!? 真!?」
真「ま、服は直らないんだけどね////」
小鳥「ボーイッシュながら確かな女の身体した真ちゃんハァハァ」
真「殴りますよ?」
小鳥「もう殴ってるじゃん!」ボロッ
貴音「いえ。私も今回は良い経験をさせて頂きました」
真「でも……悪いことは言わない。この町を早めに出た方が良い」
真「君の為を思って言ってるんだ! この町には、この町には……」
真「『あのお方』達がいる」
響「ねえ、これラーメンの話だよね?」
真「貴音もファイターなら聞いたことくらいあるだろ? ラーメンファイト界に君臨する最強のお方、閣下の名を」
貴音「ええ。しかしまさかこの町におられるとは……」
貴音「タダでは、済まされない。そう言うことですね」
響「どういう事だってば」
真「何だって!?」
貴音「私もふぁいたぁを名乗る身。強者との戦いを望まずして、何が決闘者でしょうか?」
真「……ふっ。やれやれ、呆れたおてんば王女様だ」
貴音「褒め言葉と受け取っておきますよ。では」
真「またどこかで会おう」
貴音「ええ。では、またお会いできる日を楽しみにしておりますよ。強敵(とも)よ」ガラッ
響「ねぇ貴音」
貴音「何でしょうか?」
響「よく分からない話に気をとられてすっかり忘れてたけど、貴音お代払ってなくない?」
響「おりませんねって……ダメじゃないか! 早く戻ろうよ!」
貴音「良いのですよ、響。これが、らぁめんふぁいとの運命(さだめ)なのですから……」
店主「真ちゃん、お代なんだけど……」
真「ああ。いくらですか? いやぁ、久々だなぁ。ファイトに負けて全額払うの」
店主「真ちゃん、この店じゃ閣下や四天王以外には負けなしだったもんね……」
店主「8,200円だよ……」
真「うわぁ、やっぱ結構痛いなぁ……ところで親父さん。さっきから何でうつむいてるんですか?」
店主「いや、真ちゃん……服」
真「……あ////」
真「お、お代はツケといて下さいぃぃいいいいっ!!!」ビューン
店主「……もう死んでもいい」
おわり
強敵、菊地真を退けた貴音。しかし、そんな彼女に迫る新たなる強敵!
??「こんなラーメンで満足してるようでは、銀色の王女も対したことないようですね」
貴音「何ですと!」
??「んっふふー、まこちんに続き、○×お姉ちゃんまでやられたみたいですな→」
??「これ以上余所者に舐められる訳にはいきませんよぅ…」
???「あらあらぁ、閣下の麺力が怒りで膨れ上がってるみたいねぇ」
??「あふぅ、わざわざ閣下が出陣する迄もないって思うな」
??「ラーメンファイトぉ? アンタ達何言ってんのよ?」
響「良かった……自分やっぱりおかしくなかったんだ」
???「うっうー!おろかなるファイターどもはみんなあの世行きかなーって」
次回、ラーメンファイター貴音
「魚介系スープ好きな人の気持ちが分からない」
小鳥「次回も替え玉替え玉!」
続かない!!
ラーメンが食べたかったので、勢いで書いてしまいました。特にヤマもオチも意味もないssです。お付き合い下さった方、お時間取ってすみません
明日も仕事なのでラーメンはお預けです
転載元
貴音「らぁめんふぁいたぁ貴音」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1419257189/
貴音「らぁめんふぁいたぁ貴音」
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コメント一覧 (19)
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- 2014年12月23日 02:58
- こんな夜中にラーメン食いたくなっただろどうしてくれる
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- 2014年12月23日 03:11
- さっきラーメン食べたばっかりだってのに…
フードファイトの方はまとめないのか管理人
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- 2014年12月23日 04:07
- 響より真や貴音の方が食生活的に絶対くさい
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- 2014年12月23日 07:08
- さてモーニングラーメンと洒落こむか
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- 2014年12月23日 08:34
- ふーどファイトのSSってここにもうあるだろ、俺読んだことあるぞ
俺の勘違いだったらすまん
あとラーメンファイトは続かなくていいですw
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- 2014年12月23日 10:11
- テンポがよくて良かった
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- 2014年12月23日 10:17
- みなさん目を覚ましてください
ラーメンなんて邪道です!うどんを食べましょう!
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- 2014年12月23日 10:47
- ちゃんと設定作ってんじゃねえよ!
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- 2014年12月23日 11:40
- 真の名字間違えてるとさめるよね……
にわかが注目集めるためにアイマスを利用してるんだなぁ~って思ってしまう
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- 2014年12月23日 12:30
- ※10
転載の際にこっそり直さない管理人も
アクセス欲しいだけのアイマスにまったく興味ない同類だな
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- 2014年12月23日 15:31
- ※11
いや、さすがにそれはいいだろ別にww
なにもここはアイマスオンリーじゃないんだよ?
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- 2014年12月23日 18:04
- >>6
普通にあったわ…読んだの忘れてた
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- 2014年12月23日 20:14
- 股間の麺力が高まってきたゾォ!
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- 2014年12月23日 20:34
- 真「ラーメンファイトォォオッ!」
たかまこ「「レディーゴー!」」
Gガンの燃えあがれ闘志が脳内に流れてきたんだが・・・
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- 2014年12月23日 21:04
- 続編はよ
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- 2014年12月24日 10:04
- 貴音は全メニュー食べて真もけっこう食ってるはずなのにこの店安いな
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- 2014年12月24日 14:27
- うん、続かないで結構です(笑)
-
- 2014年12月25日 03:36
- ※14
メンはメンでも海綿体やろ
観てるこっちもいつの間にか全裸になってたぜ
ふぅ...