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介護ヘルパー「魔王討伐に来ました」

1 : ◆WnJdwN8j0. 2014/12/10(水) 14:29:00.80 ID:2KyXm9aX0

高齢者問題は我が県のみならず、この剣と魔法の世界でも若者の戦闘職離れが問題となっていた。



魔王「…で」



ヘルパー「勇者さーん!ここ、どこかわかるー?」

勇者(88)「はいぃ?」

魔王「…なぁ、何でわざわざ年寄りをよこした?」

勇者「?」

ヘルパー「あぁすみません、勇者さん耳が遠いんです」




2 : ◆WnJdwN8j0. 2014/12/10(水) 14:29:25.61 ID:2KyXm9aX0

ヘルパー「あのねー!どうして、わざわざお年寄りを来させたんだってー!」

勇者「あぁ」

勇者「確かワシが20代の頃ね~…あの、えーと、何て言うんだっけ、武器とか薬草とか、こう色々売ってる…」

ヘルパー「万事屋さんかなー?」

勇者「そうそう万事屋。あそこで、剣を買ったのね。あの頃の剣は今みたく立派じゃなくて、ちょっと使ったら手入れが必要になるね」

ヘルパー「あぁー!まだ技術が発展してなかったもんねー!」

勇者「そう。それをね、ワシ父親が戦士だったから真似して振ってみたら、手からすっぽ抜けちゃって」

ヘルパー「勇者さんも元々剣を使えたんじゃないんだねー!」

勇者「そうなの。でね、その頃隣に住んでおった友達にワシ馬鹿にされて、それから毎日毎日…」

魔王「おい、その話どれ位続くんだ」

ヘルパー「勇者さん一度話し出すと止まらないんですよ」

勇者「ん?今何て言ったの?」

ヘルパー「勇者さんは今でも強くていい男だって言ったんだよー!」

勇者「えへへへ」

魔王「明らかなお世辞を間に受けるな!」



3 : ◆WnJdwN8j0. 2014/12/10(水) 14:30:03.37 ID:2KyXm9aX0

魔王「とにかくそのジジイが我を倒そうって言うんだな!?」

ヘルパー「こら!人生の先輩に向かってジジイとは何ですか!」

魔王「我はこう見えても100年生きている!」

ヘルパー「じゃあ勇者さんは貴方より若いじゃありませんか!」

魔王「魔王と人間の体は違う!!」

勇者「~?」

ヘルパー「あのねー!勇者さんがあの魔王を討つんだよねー!」

勇者「そうそう」

魔王「かかってくるのなら年寄りとはいえ容赦はせんぞ」

ヘルパー「やる気満々だってさ!戦えるー?」

勇者「ちょっと調子悪いねぇ」

ヘルパー「ちょっと待ってねー!体調チェックするから!」


勇者 Lv100
攻撃:62 防御:54 素早さ:57 魔力:未知数 血圧:125/65 脈拍:63 体温:35.5
状態:腰痛


ヘルパー「体調は大丈夫だよー!腰は湿布貼ってるー?」

勇者「あれ、どうだったかな?ちょっと見てみて」

ヘルパー「はいはい、ちょっとズボンめくるよ、失礼しまーす!」

魔王(グダグダじゃねぇか…)



4 : ◆WnJdwN8j0. 2014/12/10(水) 14:30:41.92 ID:2KyXm9aX0

ヘルパー「はい!湿布貼ったから大丈夫!さー戦おう!」

勇者「はいはい」

魔王「無理だろ」

ヘルパー「勇者さーん!あれやって、雷鳴烈風派!」

勇者「~?」

ヘルパー「ら、い、め、い、れっ、ぷ、う、は!」

勇者「~?」

ヘルパー「雷のやつ!」

勇者「あ~」



魔王(話にならんな、こんなジジイでは)鼻ホジホジ



バチバチバリバリイイィィィッ


魔王「」


ヘルパー「惜しいねー!外しちゃったねー!」

勇者「あらら」

魔王「ちょっ、何だ今のは!?」

ヘルパー「勇者さんは魔法も仕えるんですよ。ねー!」

勇者「ねー」

魔王(それにしても半端な威力じゃなかったぞ)



5 : ◆WnJdwN8j0. 2014/12/10(水) 14:31:13.82 ID:2KyXm9aX0

魔王(加齢で肉体は年寄りだが、魔法能力はそう簡単には衰えない…)

勇者「フガフガ」

ヘルパー「あら、入れ歯ずれちゃったねー!直そうかー!」

魔王(しかし魔法を警戒して…)

魔王「心臓を貫く!」ダッ

ヘルパー「来たよー!」

勇者「むぅ?」

魔王(相手は腰痛のジジイ…我の攻撃をよけることはできまい!!)

魔王「喰らえええぇぇっ!」

ヒョイ

魔王「…何!?」

勇者「ふー」

魔王「ぐ、偶然だ!今度こそ!」

ヒョイヒョイ

魔王「あ、当たらん!?」

勇者「~?」

ヘルパー「あのねー!当たらないって驚いてるー!」

勇者「あー」



6 : ◆WnJdwN8j0. 2014/12/10(水) 14:31:51.39 ID:2KyXm9aX0

勇者「経験かねぇ」

魔王「経験!?」

勇者「お兄ちゃんの動き見たら、どこを狙ってるかわかるの」

魔王(な…)

魔王「そうか…年齢と共に肉体は衰えても経験による勘は研ぎ澄まされる…」

魔王「面白い、面白いぞ勇者!貴様の力をもっと見せよ!!」

勇者「~?」

ヘルパー「あのねー!もっと戦いたいんだってー!」

勇者「ワシは戦いとうない」

魔王「じゃあ何で来たんだよ!?」



7 : ◆WnJdwN8j0. 2014/12/10(水) 14:32:28.60 ID:2KyXm9aX0

勇者「ワシは風呂が1番好きでね」

魔王「聞いとらん!」

勇者「美人さんに入れてもらう風呂は最高なんだぁ」

ヘルパー「もー勇者さんたら、お世辞がお上手ー!」

勇者「えへへ」

魔王「そんなことはどうでもいい!」

勇者「ワシお気に入りの温泉の素があってね」

魔王「それもどうでもいいわ!」



8 : ◆WnJdwN8j0. 2014/12/10(水) 14:33:07.15 ID:2KyXm9aX0

魔王「直接攻撃が避けられるなら…我の魔法はどうだ!!」

ゴゴオオォォォ

勇者「おや、地震かのう」

ヘルパー「勇者さん、魔法だよまほー!」

魔王「喰らえええぇぇ!」


ドゴオオォォォォン


魔王「フッ…直撃したな。これでは跡形も残るま…」

バッ

魔王(殺気…ッ!?)

勇者「破ああぁぁぁ!!」

魔王「なぬっ!?」


ズシュッ



9 : ◆WnJdwN8j0. 2014/12/10(水) 14:33:34.56 ID:2KyXm9aX0

魔王「く、不意打ちか…しかし我にダメージは無いぞ」

勇者「~?」

ヘルパー「痛くないって言ってるよ!」

魔王「そんなことより何故我の魔法を喰らって生きているんだ!?」

勇者「生きてる理由?」

勇者「ワシは風呂が1番好きでね」

魔王「もうその話はいい!」



10 : ◆WnJdwN8j0. 2014/12/10(水) 14:34:00.03 ID:2KyXm9aX0

ヘルパー「今折角話してるんですから遮らないで下さい!」

魔王「何で我が怒られるんだ!?」

勇者「ワシお気に入りの温泉の素があってね」

魔王(すげーどうでもいい)

勇者「それの効能が魔法耐性でね」

魔王(…ん?)

勇者「それのお陰で、魔法が効かない体になったの」

魔王「」

ヘルパー「ねー!あれお医者さんに勧められたけど、すっごくいいよねー!」

魔王(何でこのヘルパーも生きてるんだ)



11 : ◆WnJdwN8j0. 2014/12/10(水) 14:34:27.87 ID:2KyXm9aX0

魔王「直接攻撃は当たらない、魔法は効かない…だがそちらの攻撃も我には効かないようだな」

ヘルパー「そうですか?」

勇者「丈夫だねぇ」

魔王「ハッハッハ!所詮年寄りの攻撃など…」

ガクッ

魔王「…え?」

ヘルパー「効いてきたね」

勇者「ねぇ」

魔王「か、体がしびれて…こ、これは…」

勇者「ワシの最強魔法」

魔王「な…に…!?」

勇者「えーとね…どんな魔法だっけ?」

ヘルパー「喰らった者の血糖値を上げ、動脈硬化を促進させる魔法です」

魔王「」



12 : ◆WnJdwN8j0. 2014/12/10(水) 14:34:54.88 ID:2KyXm9aX0

その後魔王は動脈硬化による脳梗塞を起こし、体には麻痺が残ったのであった。

魔王「」

ヘルパー「魔王さーん!いい朝ですねー!」

魔王「はぁ…」

脳梗塞により言語障害と気分障害を併発させた魔王は、あれからすっかり大人しくなってしまった。

勇者「魔王さんや」

魔王「んー?」

勇者「将棋やらんか?」

魔王「んん~」

勇者「~?」

ヘルパー「やりたいってー!」

勇者「そうかいそうかい」


こうして勇者と魔王の戦いは平和的解決を見せた。
しかし高齢者問題はまだ解決の糸口を見せていない。牙を失った現代の若者がこれからどう世界を守っていくのか、それはまた別の話である。


終わり



13 : ◆WnJdwN8j0. 2014/12/10(水) 14:36:03.78 ID:2KyXm9aX0

読んで下さりありがとうございました。
勇者のモデルとなったのは作者の知り合いにいる、90代のジロウさんです。



転載元
介護ヘルパー「魔王討伐に来ました」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1418189330/
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      • 1. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年12月10日 15:12
      • 勇者の最強魔法がエグイ
      • 2. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年12月10日 15:20
      • わろた
      • 3. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年12月10日 15:24
      • ジロウさん雷あやつれるのか
      • 4. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年12月10日 15:29
      • ジロウさんすげー
      • 5. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年12月10日 15:42
      • リアルに糖尿病の俺氏、最強魔法にチビる
      • 6. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年12月10日 15:43
      • 最強魔法怖すぎ
      • 7. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年12月10日 15:53
      • 高齢者問題は我が県のみならず

        ンァッ↑ハッハッハッハーwア゛ン!!
      • 8. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年12月10日 16:17
      • 野々村スタートはずるいwwwwwwwwwwww
      • 9. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年12月10日 16:57
      • 米3
        人間の神経系は電気信号が行きかってる
        攻撃対象の体調を変化させるのは電磁的干渉をつかって脳に働きかけ
        内分泌をryとか想像したw
      • 10. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年12月10日 16:59
      • 最強魔法怖すぎィ!
      • 11. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年12月10日 17:42
      • なんて凶悪な最強魔法なんだ
        命を奪うよりも戦略的に理にかなってるところがエグい
      • 12. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年12月10日 18:07
      • > 魔法仕える
        ここでヘルパーはもうダメ。
        ジジイ勇者がゴッドバードヘッドカッターを体得するヒッチハイク旅に付き合ってこい。
        で、その後、音楽CDリリースしてミリオン売れ。DL販売などというナメたハイテクは封印プレイでな。
      • 13. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年12月10日 18:51
      • 5 ワロタww
        久々にSSで爆笑した
      • 14. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年12月10日 19:38
      • 所々、妙に生々しいと思ったらジロウさんか

        なら仕方なし
      • 15. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年12月10日 19:57
      • 最強魔法やめれw
      • 16. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年12月10日 20:31
      • ジロウさん雷鳴烈風派つかえんのか…
      • 17. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年12月10日 21:00
      • ジロウさんあんた……
      • 18. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年12月10日 21:54
      • なんて怖い魔法なんだ
        脳梗塞からの障害は回復しないし痴呆まで発症したら進行速いからな…
      • 19. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年12月10日 23:58
      • ワロタwww
      • 20. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年12月11日 01:17
      • キアリク(リハビリ)
      • 21. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年12月11日 07:46
      • 途中からジローさんくさいなあと思ったらやっぱりジローさんだった
      • 22. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年12月11日 12:39
      • 高血圧にする魔法とかガン細胞増殖させる魔法とか覚えてそう
      • 23. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年12月11日 12:44
      • 身内に糖尿がいる僕、えぐさに恐怖する
      • 24. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年12月20日 12:33
      • 死ぬだけならまだいいけど生きたまま苦しみ続ける最強魔法は喰らいたくない。
      • 25. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2015年01月04日 22:31
      • 5 魔王さん両足切断待ったなし!w
      • 26. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2016年01月12日 14:53
      • いやだこんな最強魔法
        いっそ一撃で黒こげにしてくれwww
      • 27. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2016年01月12日 22:15
      • くっそわろたwwなにこれwww
      • 28. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2016年01月13日 00:07
      • 5 ジロウさん強すぎワロタwww

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