ドラえもん「三次元ポケット~!」
スネ夫「どうだい、このジャケット? かっこいいだろ?」
しずか「わぁ~、ステキねぇ」
のび太「すごぉ~い!」
ジャイアン「おいスネ夫、これどこで買ったんだよ!」
スネ夫「パパの友だちに海外のブランド物を扱ってる会社の社長がいてね」
スネ夫「今度発売する新作ジャケットを特別にもらったのさ」
スネ夫「しかも、ちゃんとボクの寸法に合わせてもらってね」
スネ夫「よかったら、ちょっとさわってもいいよ」
ジャイアン「シャレてるよなぁ~」
しずか「さすがスネ夫さんねぇ~」
のび太「ボ、ボクも……」スッ…
スネ夫「のび太はよごすからダメ!」
のび太「ううう……」
スネ夫「よかったら一緒に見ない?」
スネ夫「気に入ったのがあったら、パパに頼めば取り寄せられるかもしれないしさ」
ジャイアン「ホントかよ!」
しずか「ぜひ見てみたいわ!」
スネ夫「でさ、そのカタログは三冊しかないから悪いけど──」チラッ
のび太「分かってるよ! ふーんだ!」スタスタ…
スネ夫「理解が早くて助かるよ、のび太。ハハハハハ……」
のび太「ドラえもぉ~~~~~ん!」
ドラえもん「どうしたんだい?」
のび太「アウ、オウ、エウ」
ドラえもん「スネ夫の奴がかっこいいポケットのあるジャケットを自慢してきたと」
のび太「エウ、アウ、オウ」
ドラえもん「で、いつものように仲間外れにされたと」
のび太「オウ、エウ、アウ」
ドラえもん「だからボクもかっこいいポケットが欲しいと」
のび太「……よく分かるね」
ドラえもん「長い付き合いだからね」
ドラえもん「じゃあ、こんなのはどうだい?」ゴソゴソ…
ドラえもん「三次元ポケット~!」
のび太「三次元ポケット?」
のび太「ドラえもんのお腹についてる四次元ポケットにそっくりだけど、どうちがうの?」
ドラえもん「ボクの四次元ポケットは四次元空間につながってるけど」
ドラえもん「このポケットは特につながってはいないんだ」
のび太「そうなの!? へぇ~、すごいなぁ!」
ドラえもん「たとえばのび太君の机なんか絶対入らない。はみ出しちゃう」
のび太「すごいすごい!」
ドラえもん「だけど……」ガラッ
ドラえもん「引き出しにかくしてある0点の答案くらいは入れられるよ」ガサッ…
のび太「あっ、ちゃんと入った! すごいなぁ~」
ドラえもん「でしょ?」
のび太「なになに?」
ドラえもん「三次元ポケットにビスケットを入れてから」
ドラえもん「叩く」パキッ
ドラえもん「すると、ビスケットが割れるんだ!」ボロッ…
のび太「わぁ~、四次元ポケットじゃそんなことできないよ!」
のび太「すごいや!」
ドラえもん「だろう?」
ドラえもん「防災ずきん代わりになる」
のび太「ハハハ、よく似合ってるよドラえもん」
のび太「これなら災害があっても安心だね!」
ドラえもん「じゃあボクの頭を一発殴ってごらん」
のび太「え、いいの?」
ドラえもん「いいよ」
ポカッ!
ドラえもん「あいたたたた……」
のび太「痛いんだ」
ドラえもん「布が薄いからね」
のび太「そうなんだ! さっすが三次元ポケットだね!」
ドラえもん「うふふふ……」
のび太「このポケットには?」
ドラえもん「四次元ポケットとちがって、スペアがないんだ!」
のび太「そうなんだ! ってことはなくしたらもうオシマイってことだね?」
ドラえもん「そのとおり!」
のび太「わぁ~、四次元ポケットより貴重だなんてすごいなぁ!」
ドラえもん「のび太君にしては、いいところに気づいたじゃないか」
のび太「にしては、は余計だよ」
のび太「じゃあ、この三次元ポケット借りるね!」
ドラえもん「はい」
のび太「よぉ~し、さっそく三次元ポケットでスネ夫たちを見返してやる!」スタタッ
ドラえもん(やれやれ……ムチャしなきゃいいけど)
スネ夫「なんだって? ボクのポケットよりかっこいいポケット?」
スネ夫「面白い! だったらしずちゃんとジャイアンの前で見せてみろ!」
スネ夫「ただし、かっこよくなかったら、どうなるか分かってるよな?」
のび太「いいよ! 君のいうことをなんだって聞いてやる!」
スネ夫「いったな……よし入れよ」
しずか「ドラちゃんの四次元ポケットよりもすごいの?」
のび太「もちろんさ! その名も──」
のび太「三次元ポケット!」
スネ夫「さ……」
スネ夫&ジャイアン&しずか「三次元ポケット!?」
しずか「四次元とつながってないですって!?」
ジャイアン「ホ、ホントかよのび太!」
のび太「だから、あまり大きいものを入れることはできないんだ」
のび太「たとえば四次元ポケットならボクが丸ごと入れるけど」
のび太「この三次元ポケットにはせいぜい片足くらいしか入らない」
のび太「ただし、小さいものなら入れることができるんだ」
スネ夫「なんだってぇ……?」
ジャイアン「うおおっ!」
のび太「そして、外からポケットを叩くと──」パキッ
のび太「クッキーが割れるんだよ!」
しずか「まぁ、すごい!」
スネ夫「う、ぐぐぐ……こ、こんな……!」
のび太「ジャイアン、ちょっとこの上から殴ってみて」
ジャイアン「いいのかよ?」
のび太「いいよいいよ。ガツーンとやっちゃって」
ジャイアン「ならいくぜ!」
ゴツンッ!
のび太「あいたたたたたた……!」
しずか「痛いのね!」
のび太「なんたって布が薄いからね!」
スネ夫「く、くそぉ……!」
しずか「えぇ~!?」
ジャイアン「おいおいおい、マジかよ!?」
スネ夫「つ、つまり……世界に一つしかないってことか……!」
のび太「そのとおり! なくしたらこれっきりなんだ!」
ジャイアン「すげえええ!」
しずか「これが……三次元ポケット……! ステキ!」
スネ夫「ぐ、ぐぐぐ……! の、のび太がこんなポケットを持ってくるなんて……!」
スネ夫「ボクの……負けだ……」ガクッ
のび太「──ってわけ! あの時のスネ夫の悔しそうな顔ったらなかったよ!」
ドラえもん「それはよかった」
ドラえもん「これに懲りて、スネ夫も自慢話を控えめにしてくれるといいけどね」
のび太「ホントだね!」
玉子「あらのび太、ドラちゃんとおそろいのポケットをつけてるの?」
のび太「うん!」
玉子「へぇ、ちょっと見せてみて」
玉子「すごいわねぇ」
玉子「……ん? 中になにか入ってるわね。何かしら……?」ゴソゴソ…
のび太「…………?」
玉子「こ、この答案は……0点じゃない!」ワナワナ…
ドラえもん「あっ!」
のび太「ゲ!?」
玉子「のび太ぁっ!!!」
玉子「クドクドクドクドクド……!」
玉子「ガミガミガミガミガミ……!」
玉子「クドクドクドクドクド……!」
のび太「うへぇ~……助けてぇ、ドラえもぉ~ん」
ドラえもん「ママのお説教をしまえるポケットは……さすがにないなぁ」
~ おわり ~
転載元
ドラえもん「三次元ポケット~!」
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1417017006/
ドラえもん「三次元ポケット~!」
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1417017006/
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コメント一覧 (40)
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- 2014年11月27日 11:42
- 毒にも薬にもならない
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- 2014年11月27日 11:43
- つまり普通のポケットじゃん
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- 2014年11月27日 11:56
- 裏と表が逆の10円玉みたいな感じ。
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- 2014年11月27日 12:04
- ツッコミ不在だ……
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- 2014年11月27日 12:16
- おかしいと気づく出来杉の番はなかったか
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- 2014年11月27日 12:23
- 二次元ポケットが欲しい
-
- 2014年11月27日 12:24
- 現実とは非常である
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- 2014年11月27日 12:26
- ドラえもんの世界は二次元だから三次元も十分多次元空間なんだけどね
てっきり三次元世界(現実の俺たちの世界)に干渉出来るデッドプール的な話かと
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- 2014年11月27日 12:32
- ドラえもんの世界の中に実写のポケットが出てくる話かな?
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- 2014年11月27日 12:36
- 案外小学校低学年とか幼稚園児の話と考えればはリアルかもしれない。
小さい頃はなんでもすごそうに見せて騒いで楽しんでた記憶がある。
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- 2014年11月27日 12:44
- 三次元ポケットすげえな!
ズボンとかパーカーに付けたりしたら便利そうだけど流石に無理か…
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- 2014年11月27日 12:50
- 小学校のテストで0点連発するような知的障害者ののび太をドラえもんが小馬鹿にして出した道具なのかと思ったら、全員が狂ってる世界だった
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- 2014年11月27日 12:50
- 現実世界は四次元だろ
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- 2014年11月27日 12:54
- >>13
いや、3次元だよ。だって、現に、ここで4本の線を垂直に交じらわせる事はできないもんね
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- 2014年11月27日 12:58
- モバマスSSの最初だけ読んで傷ついた心が癒された
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- 2014年11月27日 13:27
- 0点の答案で終わらせるオチが実にそれらしくてほのぼのした
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- 2014年11月27日 13:47
- ※13
お前は時空と次元をごっちゃにしてるんじゃないか?
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- 2014年11月27日 13:58
- いつものドラえもんなのに強烈な違和感と不安感がじわじわやってくる・・・
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- 2014年11月27日 13:59
- のび太のママの名前を初めて知った・・
三次元ポケットってすごーい!
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- 2014年11月27日 14:00
- おかしい内容なのに全然内容がおかしくない
どういうことなんだ・・・
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- 2014年11月27日 14:13
- ありゃ。ドラえもん自体が二次元で出来ている、というメタ系の終わりをすると思ったんだが…
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- 2014年11月27日 14:17
- ちょっとよくわからないから誰か俺のポケットに手を入れて握ってくれないか
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- 2014年11月27日 14:20
- まぁ間違いなくのびたは学習障害だよな
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- 2014年11月27日 14:56
- 魔法科高校の劣等生思い出した。
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- 2014年11月27日 15:43
- >>8
すごいバカ発見
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- 2014年11月27日 15:53
- >>8みたいなのは頭良さそうなこと言ってるけど根本的に何もわかってない馬鹿
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- 2014年11月27日 16:38
- 普通にワロタ
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- 2014年11月27日 16:51
- 叩かれるのかと思ったらどこぞのお兄様でワロタ
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- 2014年11月27日 17:01
- のび太の学校は問題が難しいんだよ
多分
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- 2014年11月27日 18:00
- 本スレの>>4はリトルスターウォーズのオマージュだよね
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- 2014年11月27日 18:27
- マイナスかけるマイナスはプラスみたいなssだなw
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- 2014年11月27日 20:16
- 発想の勝利。
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- 2014年11月27日 21:43
- なんかクロマティ高校をおもいだした
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- 2014年11月27日 21:49
- 22世紀すごすぎワロタw
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- 2014年11月27日 21:51
- >>14
左右前後高さで3次元だろ?それに時間を加えると4次元になる。
時間も空間の一部・・・ってことらしい。一般的に浸透してないだけで。
多分>>13はそういうことを言ってるんだと思う。
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- 2014年11月28日 03:14
- 左右前後高さはヒトや生き物が観測したり影響を与える事が出切るけど、時間に影響を与える事は出来ない。
時間を観測し、自由に時間を弄れる場が有るとしたらそれこは四次元
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- 2014年11月28日 07:46
- カタログが三冊とはスネ夫らしくない
そこは三人用だろ
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- 2014年12月16日 23:11
- ドラえもんが着用しているポケットのレプリカだと思えばあるいは…
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- 2015年03月07日 17:27
- 水は危険っていうコピペと似たような物を感じる
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- 2023年04月16日 04:42
- ポケットを叩いたらビスケットは粉々 嘘でない嘘でない
もひとつ叩いたら小麦粉に戻っちゃう 嘘でない嘘でなぁぁぁあ~い
正気の沙汰でなぁ~あ~い