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QB「魔法少女の戦闘訓練」

1: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/21(日) 22:11:21.68 ID:1oqazRxS0

QB「……というわけさ。どうだい?」

マミ「どうだい?って言われても……」

まどか「よく分からないかなあ」

ほむら「もう少しちゃんと説明してくれないかしら?」

杏子「さやか、ポテチ取って」

さやか「あんたはもう少しちゃんと話を聞けっ!!」



2: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/21(日) 22:13:37.26 ID:1oqazRxS0

QB「実は指令が下りていてね。魔法少女の戦闘指導をより充実させたいと思っているんだ」

ほむら「……何を企んでいるの?」

QB「契約して間もない魔法少女が、絶望する間もなく戦闘で命を落としてしまう。キミ達なら、これがいかに効率の悪いことか分かるよね」

さやか「効率って……」

QB「とはいえ、これはキミ達魔法少女にとっても見逃せない問題であるはずだ」

マミ「まあ、そうね……」

QB「そこでキミ達に協力してほしいことがあるのさ」



3: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/21(日) 22:16:12.69 ID:1oqazRxS0

QB「簡単に言うと、キミ達の戦闘データを取らせてほしい」

さやか「何?魔女と戦ってくれば良いの?」

QB「いや、もっと解析しやすい形でデータを取りたいからね。戦闘シュミレーションを使いたい」

杏子「シュミレーションだあ?」

QB「そうさ。この装置を使えば、仮想世界の中で、現実世界と同じように身体を動かしたり、魔法を使うことが出来る」

ほむら「その仮想世界の中で魔女と戦えばいいのね?」

QB「いや、魔女の再現は困難だからね。キミ達には魔法少女と戦ってもらうよ」



4: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/21(日) 22:18:51.26 ID:1oqazRxS0

さやか「あたし達の戦闘データを取るのに、魔法少女と戦うわけ?魔法少女の戦いを再現できるくらいのデータがあるのならわざわざそんなことしなくても良さそうだけどね」

QB「あくまでデータが必要なのは、敵に対するキミたちの対応の方だからね」

杏子「ふーん……」

ほむら「私達がシュミレーションの中で死んだらこっちでも死ぬなんてことは?」

QB「まさか。そんな騙し討ちのような真似はしないよ」

ほむら「散々してきたじゃない」

QB「それは見解の相違だね」



5: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/21(日) 22:19:26.75 ID:1oqazRxS0

マミ「QB。そのデータを使えば、世界中の魔法少女たちの助けになるのね?」

QB「そうさ。特にマミ、キミの戦闘におけるセンスは抜群だ。きっと役に立つだろう」

ほむら「本当に、戦闘指導にしか使わないのね?」

QB「信用無いなあ。勿論そうだよ」

さやか「そりゃああんた、いままでやってきたことがやってきたことだからね……」

QB「優秀な成績を残した場合は、グリーフシードのプレゼントもあるよ」



6: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/21(日) 22:20:18.45 ID:1oqazRxS0

杏子「お、それはいいな」

マミ「じゃあ、私が……」

さやか「いいえ、ここはこのさやかちゃんに任せてくださいっ!」

ほむら「ええ、実験台には丁度いいと思うわ」

ほむら(時間を停めて調べてみたけど危険なことはなさそうだし)

さやか「実験台って……」

まどか「QB、本当に危険なことはないんだよね?」

QB「だから大丈夫だって……。さ、それじゃあ詳しいルールの確認だ」

QB「対戦は勝ち抜き方式で行うよ。対戦相手に勝利した場合のみ次に進めるようになっている」

QB「それから毎回戦闘終了後に体力や魔力は全回復するから、出し惜しみなしの全力で戦うと良い」

QB「お互い、ソウルジェムを破壊するか戦闘不能にすればそこで戦闘終了だ。さやかが負けるか、最後まで勝ち抜くとこちらに戻ってこれるようになっているからね」

さやか「ん、わかった」



7: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/21(日) 22:20:54.65 ID:1oqazRxS0

QB「それじゃ、賞品の話だね」

1~3勝:賞品無し
4勝:グリーフシード1個
5勝:グリーフシード2個
6勝:グリーフシード3個
7勝:グリーフシード5個

マミ「最大で7戦ね」

杏子「すげえな。全部勝つと5個も貰えるのか」

QB「参加料としてグリーフシード1つを貰うけどね」

さやか「げ……!」

QB「まあ初回はさやかだし、サービスしてあげるよ」

さやか「さやかだし、ってどういうことよ」

QB「……次に対戦相手だ」

さやか「ちょっと!!」

1戦目:鹿目まどか(1周目)
2戦目:千歳ゆま
3戦目:呉キリカ
4戦目:暁美ほむら



8: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/21(日) 22:21:20.06 ID:1oqazRxS0

さやか「あたしの知らない魔法少女も入ってるのかあ」

マミ「1周目、って。もしかして……」

まどか「」チラ

ほむら「……」

さやか「ねえQB、5戦目以降は?」

QB「それは後のお楽しみさ。とりあえず4勝目指して頑張ってくれ」

まどか「さやかちゃん、頑張って!」

QB「さ、ソウルジェムをここに置いて。……うん、それじゃスタートだ!」



9: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/21(日) 22:22:08.26 ID:1oqazRxS0

vs鹿目まどか(1周目)

ステージ:芸術家の魔女の結界


※以下、さやか視点の地の文が入ります。



10: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/21(日) 22:23:59.04 ID:1oqazRxS0

ここは、魔女の結界……。

でも、魔女は居ないのか。

ヘンな感じ。

QB『さやか、聞こえてるかい?』

さやか「あーQB?うん、バッチリ」

QB『これから1戦目を開始するよ。結界の中に居る鹿目まどかが相手だ』

QBにそう言われて向こうの方を見ると、確かに少女が立っていた。

ただし、黒いシルエットの。

さやか「ねえQB!?なんか真っ黒いのが居るんだけど!?」

QB『ああ、言ってなかったね。相手になる魔法少女の身体は黒いシルエットになっているよ。動作が多少見づらいから注意するといい』

QB『あと、ソウルジェムだけはその魔法少女特有の色がついているから、普段よりは狙いやすいかもしれないね』

なるほどね、大体わかった。

真っ黒で分かりにくいけど、確かにあれはまどかのシルエットだ。



12: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/21(日) 22:25:16.47 ID:1oqazRxS0

QB「……きゅっぷい。これで、キミ達もさやかの様子が見られるようになったよ」

マミ「凄いわねえ、これ」

まどか「なんだか、真っ黒なわたしって変な感じ……」

ほむら「……」



13: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/21(日) 22:26:00.35 ID:1oqazRxS0

ほむらの話によると、今までの時間軸で契約したまどかの武器は弓。

早く距離を詰めたほうがいいのかもしれない。

まどか「……」

とか考えていると、真っ黒いまどかの両の手がゆっくりと弓を構えているのが見えた。

さやか「やばっ」

まどか「……!」ビュンッ

魔力のこもった弓が飛んでくる。

因みにこれも真っ黒だ。

さやか「ま、この距離なら避けるのは簡単なんだけどね」

スピードだけなら杏子やマミさんにだって負けてないからね、あたし!



15: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/21(日) 22:26:45.68 ID:1oqazRxS0

まどか「……!!!」ヒュンヒュンヒュンッ

まどかは手を休めることなくこちらに弓を発射してくる。

さやか「よっと」

あたしはそれを避けつつ、時には剣でいなしつつ、徐々に距離を詰めていく。

まどかも矢を撃ちながら後退してるようだけど、このスピードなら、すぐ接近戦に持ち込める!



16: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/21(日) 22:27:48.96 ID:1oqazRxS0

さやか「さあ、そろそろこっちからも攻めてくよ!」

相変わらずまどかは後退しながら弓を構えるだけ。

って、あれ?

まどか、どうして弓を上に向けて……。

まどか「……!!」ビシュッ

さやか「ひゃあっ!?」

まどかが宙に向かって放った矢は、空中で分裂して雨のようにあたしに襲いかかる。

さやか「ちょ、そんなの、聞いてな……痛!!」ザシュ

左腕に一発貰った。

負傷した左腕に回復魔法をかけつつ、矢の雨を掻い潜ってまどかに接近する。

再び弓を宙に向けるまどか。

間に合え……!!



17: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/21(日) 22:28:46.34 ID:1oqazRxS0

さやか「悪く思わないでね、親友っ!」ズバ

まどか「!!」パキンッ

急加速して接近、何とかまどかが第二の矢の雨を射出する前にソウルジェムを砕くことに成功した。



18: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/21(日) 22:29:30.24 ID:1oqazRxS0

QB「美樹さやかの勝利だね」

杏子「へえ、やるじゃん」

まどか「さやかちゃん、最後に急に加速してなかった?」

QB「回復に当てていた魔力を脚力の方に回したんだろう。あと一瞬遅れていたら危なかったね」

まどか「そうなんだ」

マミ「まあ、見たところ鹿目さんは遠距離型だったみたいだものね。あまり落ち込まないで」

まどか「べ、別に落ち込んでませんっ!」

ほむら「……」



19: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/21(日) 22:31:45.27 ID:1oqazRxS0

QB『それじゃあ、次は2戦目だね。準備はいいかい?』

さやか「もっちろん!」



20: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/21(日) 22:32:15.43 ID:1oqazRxS0

vs千歳ゆま

ステージ:公園



21: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/21(日) 22:33:04.48 ID:1oqazRxS0

さやか「で、次の相手は……」

千歳ゆま。

誰……!?



22: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/21(日) 22:34:04.02 ID:1oqazRxS0

ほむら「次の相手は千歳ゆまなのね」

杏子「知り合いか?」

ほむら「ちょっとした、ね」

ほむら(本来はあなたの方が付き合いは長いはずだけれど)



23: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/21(日) 22:34:45.58 ID:1oqazRxS0

ゆま「……」

目の前に立っていたのは、どうみても小学生。

いや、下手したら幼稚園生……?

さやか「いや、流石に気が引けるって言うか……」

ゆま「……!」

その幼稚園児?は武器(多分ハンマーだと思う)を構えた。

ゆま「……!」ブオン

流石に重いのか動きは多少鈍いものの、さっきまであたしの居た場所にハンマーが振り下ろされる。

地面に軽くクレーターが出来た。

あれ、ここは砂場じゃないんだけど?



24: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/21(日) 22:35:35.65 ID:1oqazRxS0

前言撤回。

猫耳の超ロリっ娘だからと言って油断してはいけないと言うことだね!

これでもかというほど萌え属性が詰め込まれている気がするけど、それに触れている時間は……。

ゆま「……!!」ブオン

無い!

すぐさまあたしも剣を召喚する。

さて、どうやって攻めていこうか……。



25: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/21(日) 22:36:07.29 ID:1oqazRxS0

さやか「とうっ!!」

とりあえず剣を手元に何本か召喚し、投擲して牽制してみた。

ハンマー幼女はそれを避け、こちらに距離を詰めてくる。

ゆま「……!」ブオン

やりづらい。

剣とハンマーなんて正面からぶち当たればどっちが勝つかなんて分かり切っている。

なんとか、背後を取りたいけど……。



26: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/21(日) 22:36:56.59 ID:1oqazRxS0

杏子「チビの癖にやるな」

マミ「美樹さん、やりづらそうね」

QB「どうだい、ほむら。君から見て今のさやかは」

ほむら「まあ、あれに真っ直ぐ突っ込まないだけ成長はしてるんじゃないかしら」

まどか「さやかちゃん、頑張ってー!」



27: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/21(日) 22:38:26.16 ID:1oqazRxS0

さやか「っし、もういっちょやりますか!」

魔力を両脚に集中させる。

パワーで敵わないのなら、スピードで!

ゆま「……!?」アセ

予想通り、あたしが高速で移動し始めると、ハンマー幼女は戸惑ったような態度を見せた。

さやか「今!」

背中を見せた一瞬を狙い、突っ込んだ。



28: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/21(日) 22:39:37.14 ID:1oqazRxS0

反応が一瞬遅れたハンマー幼女は、あたしの特攻に構わず両手でハンマーを持ち上げる動作を見せた。

さやか「でも……これなら、間に合うっ!」

あたしの斬撃が幼女を捉える。

勝った!!



29: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/21(日) 22:41:12.89 ID:1oqazRxS0

ゆま「……!!!」ブオンッ

さやか「!?」

戦闘不能になったはずの幼女の両手がハンマーを振り下ろす。

ダメ、避けられ……!

さやか「が……はあっ!!」グシャ



30: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/21(日) 22:42:21.76 ID:1oqazRxS0

まどか「さやかちゃん!」

杏子「なんだなんだ!?どうなってやがる!?」

ほむら「千歳ゆまは強力な治癒魔法を持つ魔法少女。あれだけの傷を一瞬で回復したのでしょうね」

マミ「それにしても、あんな真正面から攻撃を受け止めるような真似しなくたって」

ほむら(痛覚遮断の魔法かしら……いくら回復が使えるからって、ひどい戦い方ね)

ほむら(まあ、でも……確かにそれくらいしなきゃ今のさやかには敵わないか)

ほむら(それにしても、やっぱり彼女の精神面での強靭さは並の魔法少女の比ではない……)

ほむら(いくらあれをやらないと勝てないって分かっていたとしても、私だってあんな戦い方はできないでしょう)



31: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/21(日) 22:42:56.88 ID:1oqazRxS0

さやか「ぐっ……!!」

意味わかんない……!

意味わかんないけど、何とかしなきゃ……!!

ゆま「……!!」ブオン

さやか「がっ……!!」ドシャ

痛……今度は腹に貰った!

ゆま「……」

吹っ飛ばされた分、距離は取れたかな……。

さやか「……」

今すぐ追ってこないってことは、やっぱり向こうも相当ダメージを受けてるはず……。



32: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/21(日) 22:43:59.80 ID:1oqazRxS0

さやか「……」

全身に回復魔法を巡らせながら、今の状況を整理する。

さっきの攻撃、あの子は受け流したわけでも防御したわけでもない。

確実に通ってたはず……ってことは、あの一瞬で回復した、ってこと……?

ゆま「……」

幼女は体勢を立て直すと、またこちらに向かってくる。

さやか「パワーだけじゃない。あたし以上の回復力を持ってるなんて……」

でも、やるしかない。

あたしは剣を持ち直して、迎撃の準備をする。

お互い、これが最後の一撃になるってことは何となく分かっていた。



33: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/21(日) 22:45:04.21 ID:1oqazRxS0

ゆま「……!!」ブオン

さやか「今っ!」

幼女がハンマーを振るう瞬間、あたしは魔力を脚に込めて横に跳んだ。

さやか「うそ、間に合わ……!!」グシャ



34: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/21(日) 22:46:13.56 ID:1oqazRxS0

美樹さやか、戦闘不能―――

戦績:1勝



35: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/21(日) 22:47:28.95 ID:1oqazRxS0

QB「残念、さやかの負けだね」

ほむら「そうね」

さやか「……はっ!?」

まどか「さやかちゃん、大丈夫!?」

さやか「うん……痛みは、消えてるみたい」

まどか「良かった……」



36: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/21(日) 22:48:08.91 ID:1oqazRxS0

さやか「あー!それにしても、悔しいなあ」

ほむら「まあ一言で言うと相手が悪かったわね。正直、あなたが一撃貰った時点であなたの勝ちは無くなっていたと思ってたわ」

さやか「ひどい!どうしてさー!」

ほむら「あれだけの攻撃を受けたら、回復魔法に魔力を割かなきゃいけない。最後に攻撃が避けられなかったのもそのせいでしょう」

さやか「うぐ……!全部お見通しですか……」

マミ「まあ仕方ないわ。美樹さんもよくやったわよ」

さやか「マミさーん……」

ほむら(以前のように戦い方が悪かったせいで負けた、という感じでは無かったしね)

ほむら(『相手が悪かった』というのも悪い意味でなく本音なのだけれど……)

ほむら(これもマミと杏子の指導の賜物ね)



37: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/21(日) 22:49:21.42 ID:1oqazRxS0

QB「お疲れさま美樹さやか。しかし、2戦目で敗退だから賞品は無いよ」

さやか「うー、分かってますー……」

QB「やってみて何か感想とかあるかい?」

さやか「うーん……。普段魔女と戦う時は3人と一緒じゃん?だから、ひとりで戦うのは新鮮だったし、しんどかったかな……」

マミ「確かに、私達と比べると美樹さんは極端に単独での戦闘に慣れていないのね」

QB「ボクとしては有意義なデータが取れてうれしいよ」

さやか「あーはいはいどういたしまして」

QB「次は誰がやるんだい?」

杏子「そんじゃ、あたしがやろうかね。さやかとの格の違いを見せてやるよ」

さやか「何をー!」



38: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/21(日) 22:58:13.40 ID:1oqazRxS0

QB「じゃあグリーフシードをひとつ貰おうか」

杏子「ほれ」ポイ

QB「確かにもらったよ。次に、杏子の対戦相手を発表しよう」

1戦目:百江なぎさ
2戦目:優木沙々・魔女×2
3戦目:飛鳥ユウリ
4戦目:若葉みらい

まどか「さやかちゃんの時とはまた違うメンバーだね」

マミ「魔女×2って何よ」

杏子「どういうことだオイ……。ユウリ以外知らない奴らばっかりじゃねえか……!」

QB「まあそういうこともあるさ。さ、杏子。ここにソウルジェムを置いて」

杏子「ちっ、しゃーねー」

QB「それじゃ、始めるよ!」



49: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:09:10.87 ID:nUenuduM0

vs百江なぎさ

ステージ:桜の並木道


※以下、杏子視点の地の文が入ります。



50: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:09:49.35 ID:nUenuduM0

杏子「ん……」

ここは……見滝原中の通学路に当たる場所か。

ひとっこひとり見当たらねー並木道ってのも珍しいもんだね。

なぎさ「……」

おっと、早速お出ましかい。

しかしコレ、黒いシルエットって、モニターで見るよりもキモいな。



51: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:10:16.93 ID:nUenuduM0

相手は見たところ……小学生くらいか?

魔法少女の衣装は随分ふわふわしたのを纏ってるみたいだが……。

さて、どんな魔法を使うのかねえ。

杏子「!」

とか考えていると、なぎさとか言うのが武器を取り出した。

あれは……ラッパか?

なぎさ「……!」

ラッパを宙に向けて吹くと、無数のシャボン玉が飛び出した。



52: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:10:51.02 ID:nUenuduM0

相手の魔法少女が右手の人差し指をくるくるさせると、それに呼応してシャボン玉が奴の周囲をふわふわとまわりだす。

直ぐに攻撃してこないってことは、遠距離型か……あるいは、カウンター待ちか。

いずれにしろ、あたしから突っ込むっきゃなさそうだ。

杏子「そら!」

まずは離れたところから槍を伸ばして牽制。

なぎさ「!」

周囲の泡に弾かれた。

と、弾けた泡がいくつもの小さい泡になって槍の先端にまとわりつくのが見える。



53: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:11:43.62 ID:nUenuduM0

杏子「げっ」

なぎさ「」ニヤ

小さな泡が槍を伝ってあたしの方に高速で流れてくる。

なぎさ「……!!」パチン

なぎさが指を鳴らすと、あたしの手元で泡が爆発する。

杏子「がっ!!」



54: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:12:28.21 ID:nUenuduM0

チクショウ!

あたしはさやかやマミと違って武器はコレひとつしか出せないから簡単に捨てられないんだよ!

なぎさ「……!」

なぎさがまたラッパを吹く。

大量の泡が飛んでくる。

杏子「ふんっ」

確かに量は多いが、所詮結界で弾き飛ばせる程度の威力だ。



55: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:13:07.93 ID:nUenuduM0

杏子「今度はこっちの番だよ!」

槍を多節棍に変形し、走りながら相手に攻撃を食らわす。

相手のシルエットが泡になり、弾けて消えた。

次の瞬間、背後に魔力を感知する。

なぎさ「……!」

杏子「そんなこったろうと思ったよ!!」

すぐに元の槍に戻し、背後のなぎさに突きを食らわす。

なぎさ「……!!」

今度こそ本物だったらしい。

泡使いの魔法少女は今度こそ倒れた。

杏子「はん、ザマーミロ」



56: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:13:46.83 ID:nUenuduM0

QB「杏子の勝ちだね」

まどか「さっすが、杏子ちゃん!」

ほむら「次が気になるわね……。魔法少女と魔女2体ってことでしょ?」

さやか「それだけ数が居たらそもそも乱戦になっちゃうんじゃ……」

QB「それじゃあ早速次の対戦に移ろうか」



57: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:14:23.79 ID:nUenuduM0

vs優木沙々・魔女×2

ステージ:霧の魔女の結界



58: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:15:06.43 ID:nUenuduM0

杏子「……お」

さっき負傷した右手も痛くない。

まあ、それは置いといて。

今回の相手は……。

白馬の魔女「……」

霧の魔女「……」

沙々「……」クフフ

魔女が2体に魔法少女がひとり。

さてどうするか、だが。



59: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:16:05.19 ID:nUenuduM0

杏子「食らえ!」

実は、あたしの答えは既に決まっている。

ひとつの結界に魔女が2体も大人しく閉じこもっているわけがない。

つまり、あいつは……。

霧の魔女「……!」ガキン

魔女をどうにかして操っているわけだ。

なら、まともに2体の魔女を相手にするよりは直接あの魔法少女に一撃叩き込んでやったほうが早い。



60: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:16:58.68 ID:nUenuduM0

白馬の魔女「……!」

霧の魔女「……」

まずは適当に攻撃をいなしつつ魔女の性質を把握する。

すぐに分かったのは、あいつらがそれなりに強い力によって制御されているってことだ。

魔女にしてはやたらと上手に連携した攻撃が飛んでくる。

沙々「……」クフフ

逆に魔法少女は攻撃に参加する気配が無い。

つまりこいつは魔女の制御で精一杯ってことだ。



61: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:17:57.14 ID:nUenuduM0

白馬の魔女「……!」

霧の魔女「……」

次に魔女の方。

馬みたいな巨大な魔女の方は、突進する攻撃を繰り返してくるだけだ。

そこそこ速いし一撃食らうだけで致命傷になりそうだが、あんな単調な攻撃にそうそうやられはしない。

厄介なのはもう一方の魔女だ。

あいつは霧みたいなものを発生させつつ、自分もその中に隠れて身を護っている。

あの霧の中に飛び込むのは危険だろうから、あたしは霧と馬の両方を避けながら魔法少女を狙わなければいけないわけだ。



62: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:19:03.71 ID:nUenuduM0

杏子(魔女達はあの魔法少女に操られてる……なら、それを逆手に取るっきゃねえ!)

あたしは、静かに槍を構え直して。

杏子「だったら、あんたから潰してやるよ!」

馬の魔女「……!」

大声で馬の魔女に喧嘩を売ってやった。

あたしは馬の魔女の突進を横っ飛びで避けると、体勢を崩した馬の魔女に槍を向けた。

霧の魔女がそれをかばうように霧を展開する。

杏子「そこだ!」

一瞬相手の魔法少女から護衛が居なくなったのを狙って、あたしは魔法少女の方に多節棍での一撃を放った。

沙々「!?」



63: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:19:49.60 ID:nUenuduM0

沙々「……」バタ

たった一撃で無様に倒れた魔法少女を見て、残りの魔女2体に槍を向けた。

あとはこいつらを片すだけだな……。

QB『杏子、聞こえるかい?』

杏子「おい、こっちは戦闘中だぞ!邪魔すんじゃねー!!」

QB『違うよ、今回の勝利条件はあくまで魔法少女の撃破だからね。この戦いはキミの勝ちだ』

杏子「そういうことは先に言え!!!」



64: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:20:40.70 ID:nUenuduM0

QB「というわけで、杏子の勝利だね」

まどか「すごい、あっさり倒しちゃった……」

マミ「お見事ね」

さやか「ひとりで魔女2体を相手にするなんて……」

ほむら「杏子の対魔女戦のキャリアは並大抵ではないもの。私だってあんなにグリーフシードを貯めたことは一度も無いわ」

マミ「そうね……。あの子縄張りに拘る傾向があったけど、あの量のグリーフシードを蓄えていたとなると明らかに風見野以外の場所でも魔女を狩っていたとしか思えないわよね」

QB「確かに、キミ達と一緒に魔女を狩るようになるまでは、度々他の地域まで魔女を狩りに行っていたようだね」

QB「ボクに魔女が居ない地域はどこか、なんてことも聞いてきたこともあったし。もしかすると、魔女を2体同時に相手にすることも経験していたのかもしれない」

まどか「へえー……」

QB「それじゃ、次は3戦目だね」



65: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:21:12.90 ID:nUenuduM0

vs飛鳥ユウリ

ステージ:あすなろ市のとある裏路地



66: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:22:03.65 ID:nUenuduM0

杏子「やーっと、知ってる魔法少女かよ」

ユウリ「……」ザッ

杏子「久しぶりじゃんか。……つっても、仮想世界だけどな」ジャキ



67: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:23:05.01 ID:nUenuduM0

杏子「さ、行くぜっ!!」

ユウリ「!」ジャコッ

ユウリの武器は注射器……型のガトリング銃。

マミのと違ってひとつの銃に魔力の弾を込めるから無限に連射できる厄介な代物だ。

ユウリ「……!!」ガガガガガ

杏子「ふんっ!」キンッ

しかも、あの弾に当たると魔力や体力を『吸われる』。

ユウリ「……!」ガシャ

杏子「ちっ……」

あの時と違ってもうひとりの邪魔もいないし、今度こそあたしが勝つ!



68: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:23:51.36 ID:nUenuduM0

まどか「は、速い……!杏子ちゃんの動きが全然見えないよ」

さやか「なんか、さっきまでの杏子と全然雰囲気が違うね」

マミ「よほど縁のある相手なのかしら?」

ほむら「あなたも知らないの?」

マミ「ええ」

さやか「ほむらもマミさんも知らないのか……。一体誰なんだろ」



69: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:25:00.05 ID:nUenuduM0

杏子「しゃらくさいんだよ!」

槍を多節棍に変化させての連撃。

それなりの魔法少女でも防御に転じざるを得ないほどの手数を繰り出しているつもりなんだがな……。

ユウリ「……」

ユウリの奴は想像以上に正確にこちらの攻撃を捌いてくる。

しかも、こちらの攻撃のわずかな隙を縫うようにして弾を撃ち込んでくる。

お互い、一発たりとも相手の攻撃を食らっていない。

杏子(埒が明かねえ……!)



70: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:25:43.94 ID:nUenuduM0

頭の中で次の策を講じつつ攻撃を続ける。

ユウリ「……」チラ

ユウリの目線が一瞬あたしから逸れたのを感じる。

いくら身体が真っ黒だろうと、その気配すら感じ取れないあたしじゃない。

杏子「その程度かい、ユウリ!」

ユウリの動きを注意深く見ながら、あえてワンパターンな攻撃を続ける。

あいつが仕掛けてきたときがチャンスだ。



71: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:28:27.71 ID:nUenuduM0

ユウリ「……!!」バンッ

ユウリの狙いがあたしから逸れた。

杏子「なるほど……ねっ!!」ガキン

跳弾だ。

弾に魔力を仕込んで、壁に反射した弾を使って後ろからあたしを狙うつもりだったんだろう。

確かに路地の狭さを活かした良い手だが、あたしには通じ……。

ユウリ「……」ニヤ

杏子「!?」

ユウリの影が背後に迫る。

ユウリ「……!!」ブスリ

杏子「がっ!!?」

巨大な注射針が体を貫通した。



72: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:29:01.39 ID:nUenuduM0

杏子「……なあんて、ね」シュッ

ユウリ「!?」

杏子「じゃあな」

あたしの一撃がユウリのソウルジェムを捉えた。



73: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:29:48.46 ID:nUenuduM0

QB「杏子の勝ちだね」

さやか「ち、ちょっと待ってよ!最後の方、何が起こったか全然分からなかったんですけど!!」

ほむら「あれは……まあ確かに、知らないと分からないわよね」

マミ「佐倉さんが相手の跳弾を槍で弾いたところまでは見えた?」

まどか「はい。杏子ちゃんは後ろを向いて弾を弾き返して、そこを相手の魔法少女が背後から注射器で一撃……」

さやか「でもその瞬間、杏子が相手の後ろに移動してたじゃないですか!」

マミ「実は、跳弾を処理していたほうの佐倉さんは分身なの」

まどか・さやか「「分身!?」」

マミ(厳密には幻術らしいけどね)

ほむら「杏子自身は隠してたつもりでしょうけど」

マミ「私と暁美さんは佐倉さんがずっとこそこそ練習してたの、知ってるものねえ」

まどか「でも、杏子ちゃんそんな技が使えるなんて一言も……」

ほむら「そのあたりは本人に聞くといいわ」



74: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:30:35.04 ID:nUenuduM0

QB『というわけで、杏子。通信を繋げさせてもらったよ』

杏子「はっ。まーバレちゃったもんは仕方ないよねえ」

さやか『あんな技が使えるなんて聞いてないぞー!!』

杏子「そりゃ言ってないしね。あれがあたしの固有魔法なんだよ」

まどか『固有魔法?あんな便利な魔法なら、もっと使えばいいのに……』

杏子「あたしの昔の話は覚えてるよな?情けねー話だけどさ、あのとき親父に魔女だって責められて、魔法を使うのが怖くなっちまったんだ」

杏子「使えないなら使えないでいいかと思ってたんだけど……。まあ、そこは心境の変化って言うか、色々あってさ。ちょっと練習してたわけ」

杏子「完成するまではなるべく秘密にしときたかったんだけどなー。まさかこんなところで使う羽目になるとはね」

杏子「まあマミはこの技を教えてくれた張本人だし知ってるだろうけど」

ほむら『私も知ってるわ』ファサ

杏子「うっせ。そりゃお前は何度もあたしと会ってるわけだし、こういう話をしたのもどうせ一度や二度じゃねーんだろ」

ほむら『まあね』

杏子「ま、そんなわけだから」

QB『それじゃ切るからね』



75: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:32:52.23 ID:nUenuduM0

まどか「そんな事情があったんだね」

さやか「……っていうかマミさん、杏子が『完成』って言ってたのは?」

マミ「あの魔法『ロッソ・ファンタズマ』は本来13人もの佐倉さんの幻影を相手に見せて攪乱するというもの」

さやか「13人!?」

マミ「ええ、強力な魔法だったわ。それこそ、それに頼り切っても大抵の魔女には苦戦しないほどにね」

まどか「でも、その魔法無しだって杏子ちゃん、あんなに強いのに……」

ほむら「そうよ、その魔法を使わずになお生き抜くために、佐倉杏子はあれほど強力な魔法少女になった」

ほむら(もしかして、杏子があの魔法を取り戻すきっかけになったのが……)

マミ「暁美さん、どうかした?」

ほむら「いいえ。ちょっと考え事をしていただけよ」



76: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:33:47.70 ID:nUenuduM0

QB『杏子、時間を使わせてしまって悪かったね』

杏子「いんや、丁度良かったよ。やっぱりあのレベルの魔法少女となると連戦はキツいしな」

QB『そろそろ次の戦闘に移るけれど、構わないかい?』

杏子「ん。……あー、その前に」

QB『どうかしたのかい?』

杏子「ユウリは……飛鳥ユウリは、元気か?」

QB『……いいや。残念だけれど、彼女はもうこの世にはいないよ』

杏子「そうかい。それだけ聞ければ満足だよ、サンキュ」

QB『それじゃ、次の戦闘だ。これに勝てばグリーフシード1個は取り戻せるよ。頑張ってね』

杏子(ユウリ、あんた……)



77: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:35:47.60 ID:nUenuduM0

vs若葉みらい

ステージ:レイトウコ



78: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:36:26.15 ID:nUenuduM0

さて、次は……。

どこだ、ここ。

随分物々しい場所だ。

通路の両脇には水で満たされた巨大な試験管が規則正しく配置されている。

まるでSF映画に出てくる研究所だ。

……オイ、まさか本当にこの試験官の中に人間を入れたりしてるわけじゃねーだろーな。

とか何とか考えていると。

みらい「……」

いよいよお出ましかい。



79: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:37:29.97 ID:nUenuduM0

みらい「……!!」

みらいとかいう女がステッキを一振りすると、そこから何十体ものクマの人形が現れた。

召喚魔法か。

さっきの魔女の操作といい、あたしの相手は妙な魔法を使う魔法少女が多いらしい。

みらい「……!」

クマ人形「「「「……!」」」」ダッ

クマの人形達が襲いかかってきた。

一対多の戦闘は、使い魔の相手で慣れている。

仕方ねー、適当に相手しながら本体の方を叩くか。



80: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:38:50.88 ID:nUenuduM0

杏子「ふっ、はっ、そりゃ!!」

クマ人形の処理は難しくない。

いくら数が多かろうが、まとめて潰せばいいだけのこと。

杏子「ほら、食らいな!」ジャキ

クマ人形の隙間を縫うようにして、魔法少女に直接攻撃を繰り出す。

みらい「……!」ガキン

受け止められた。

さっきまでステッキだったはずのものがいつの間にか大剣に変形している。

なるほど、こんな魔法も持ってやがるのか。



81: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:39:47.75 ID:nUenuduM0

杏子「っ!」ヒュン

相手の斬撃の威力を利用し、一度退いた。

こいつ、召喚魔法が使えるだけじゃない。

パワーもあたしと同じくらいか……チクショウ、強えな。

みらい「……!!」

みらいは武器をステッキに戻すと、それをもう一振りして見せた。

すると、さっきまで居た小さなクマ人形達が合体していく。

そしてあたしの身長の倍はあろうかというほどの巨大な1体の人形になった。

みらい「……!!」

さらにもう一振り。

そのクマ人形の脇に2体、あたしと同じくらいの大きさのクマ人形を召喚した。

みらい「……」ジャキ

そしてステッキを大剣に変化させる。

杏子「チッ……!」

やっと本気モードってとこか。



82: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:40:33.11 ID:nUenuduM0

まどか「わ!クマの人形が3体も!」

さやか「しかも、さっきの魔女使いと違って自分自身も戦えるみたいだし。あんな強い魔法少女が居るんだ……」

ほむら「あれだけ大掛かりな魔法を次々に使えるのは凄いわね」



83: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:41:28.34 ID:nUenuduM0

クマ人形(大)「……!!」ブンッ

でっかいクマ人形が襲いかかる。

たしかに強力な攻撃だが、あまりにも大振りだ。

杏子「ふん、隙だらけだよ!」ブンッ

多節棍でカウンター。

クマ人形A「……!」ガッ

クマ人形B「……!」ガッ

しかし、ご丁寧に2体のクマ人形がそれを阻止する。

そして、その後ろからは……。

みらい「……!!」

みらいの、さっきよりも更に巨大な剣が襲いかかる。

杏子「結界!」シュインッ

みらい「!?」ガッ

とりあえず結界を張ったが、これが突破されるのも時間の問題のはずだ。

みらい「……!!!」ベキベキッ!

クマ人形「「「……!!」」」バキバキッ!

杏子(どうする……)



84: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:43:03.78 ID:nUenuduM0

みらい「……!」ゴシャッ

杏子「!!」

くそ……突破された!

クマ人形A「……!」ブンッ

クマ人形B「……!」ブンッ

杏子「そう簡単に……やられやしねーよっ!!」ガキン

仕方ねー、ここは狙いを変えたほうがいいか。

みらい本人を狙うのはやめだ。

面倒だが、一体一体クマ人形を倒していく。

クマ人形(大)「……!!」ブオン

みらい「……!」ブオンッ

杏子「ふん、当たらないね!」



85: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:43:56.44 ID:nUenuduM0

杏子「ふんっ!」ジャキ

クマ人形A「……!?」ドシャ

杏子「一丁上がり、っと」

クマ人形B「!!」ブンッ

杏子「だから当たんねーっつーの」ドス

クマ人形B「!?」バタッ

とりあえず小さい方のクマは2体とも仕留めたが……。

杏子「」チラ

みらい「~~~~~!!!」イライラ

っし、かなりキてるみたいだな。



86: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:44:34.84 ID:nUenuduM0

みらい「……!!」

また召喚魔法だ。

今度はあたしと同じくらいのサイズのクマ人形を十数体呼び出し、

みらい「……!!」

さっきの魔法で人形達をくっつけ、巨大クマ人形を4体召喚した。

クマ人形(大)「「「「……!!」」」」グオオ

さっきの奴と合わせると巨大クマ人形が5体プラスみらい本人か。

杏子「……」ジャキ

ここが耐え時だ。



87: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:45:07.40 ID:nUenuduM0

まどか「あわわわ……またクマが出てきた!杏子ちゃん、大丈夫なの!?」

QB「ふむ……まどかには、杏子が劣勢に見えるかい?」

まどか「それは……。だってあんなの、きりが無いじゃない!」

マミ「うふふ。そう見えるように演出しているのが佐倉さんの凄いところね」

ほむら「まあ、相手の戦い方にもかなり問題はある気がするけれど……」

まどか「またさっきの分身魔法ってこと?」

ほむら「さあ、どうかしら」

さやか「……なるほど。分かったかも、杏子の狙い」



88: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:46:00.19 ID:nUenuduM0

クマ人形(大)A「……!」ブンッ

クマ人形(大)B「……!」ブンッ

クマ人形(大)C「……!」ブンッ

杏子「チッ!」

やっぱ……かわし続けるだけでもしんどいな。

これだけの混戦でも相討ちはしない程度の連携は取ってるみてーだし。

クマ人形(大)D「……!」ブンッ

クマ人形(大)E「……!」ブンッ

みらい「……!!」ブオンッ

杏子「くっ!!」ジャキ

さっきと違って、攻撃に転じる暇もねえ……。

この数が相手なら結界は数秒も持たないだろうし……。

杏子「」チラ

みらい「……!」ブンッ

もう少しの、辛抱だ。



89: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:46:41.91 ID:nUenuduM0

クマ人形(大)A「……!」ブンッ

クマ人形(大)B「……!」ブンッ

クマ人形(大)C「……!」ブンッ

杏子「くっ」サッ

クマ人形(大)C「」ニヤ

クマ人形(大)D「……!!」ブンッ

杏子「が……っ!!?」ドシャ

チクショウ、さっきの動きはフェイントか……!?

みらい「……!!」ニイ

杏子「くそ、間に合え……結界!!」シュインッ

クマ人形(大)E「……!!」ドグシャ

杏子「!?」

一撃で粉砕された、だと……!?

みらい「……!!!」ブオンッ

ここまでか……。



90: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:47:31.98 ID:nUenuduM0

ピシ、ピシッ

パキ

パリンッ!



91: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:48:17.26 ID:nUenuduM0

杏子「……っと、ギリギリだったぜ」

真っ黒に濁り切った、みらいのソウルジェムの破片を見下ろす。

杏子「あたしの勝ちだな」



92: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:49:13.55 ID:nUenuduM0

QB「というわけで、4戦目も杏子の勝ちだね」

マミ「流石ねえ」

まどか「ち、ちょっと待ってよQB!」

QB「何だい?」

まどか「最後……みらい、さん?が攻撃する前に、ソウルジェムが割れたみたいだけど……杏子ちゃん、一体どんな魔法を」

さやか「ちっちっちっ。まどか、杏子は魔法なんて使っちゃいないのだよ」

まどか「へ?だって、現に……」

さやか「ソウルジェムの残骸を見てごらん」

まどか「……えっと、真っ黒になってるみたいだけど。……あ!もしかして!!」



93: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:50:24.47 ID:nUenuduM0

ほむら「そうよ。魔力が切れたせいで戦闘不能になったの」

さやか「って、ほむら!いいとこ取るな!」

マミ「普通は魔力切れを起こすような戦い方をする魔法少女なんてそうそういないと思うけどね」

ほむら「序盤からガンガン強力な魔法使いまくってたものね、あの子」

まどか「杏子ちゃん、そこに目をつけたんだ」

ほむら「そのあたりは本当に流石よね。戦略的というか、小賢しいというか」

さやか「小賢しいって……」

ほむら「でも、あの杏子が魔力切れを狙わなきゃ勝てないほどだったのだから、本当に強かったのでしょうね、あの子」

マミ「そうね……もう少し周りが見えていたら相当強いんじゃないかしら?」



94: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:51:06.80 ID:nUenuduM0

QB『杏子、4戦目勝利おめでとう』

杏子「おー、ありがとな。今回は本当にヤバかったよ」

QB『杏子さえ大丈夫ならすぐに5戦目に入るけど、どうする?』

杏子「とりあえず相手の魔法少女を教えてくれよ」

杏子(4戦目でこの強さなら、5戦目はマミクラスの魔法少女か、あるいはそれ以上……?)

杏子(正直、勝てる自信はあんまりねーな)

QB「了解したよ。5戦目は、これさ」

5戦目:美樹さやか(円環の理)

杏子「!??」



95: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:51:40.01 ID:nUenuduM0

さやか「え、え?あたし??」

まどか「あれ、どうやって読むの?『えんかんのり』……?」

ほむら「『ことわり』かしら?」

マミ「暁美さん、心当たりは?」

ほむら「いえ……初めて聞くわ」



96: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:52:40.58 ID:nUenuduM0

杏子「へっ……」

杏子「面白そうじゃねーか。よっしQB、すぐ始めるぞ!」

QB『キミがそう言うのならそうしようか』



97: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:53:16.39 ID:nUenuduM0

vs美樹さやか(円環の理)

ステージ:くるみ割りの魔女の結界



98: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:54:15.80 ID:nUenuduM0

杏子「……ここは」

魔女の結界?

あたしが見たことのない場所だってのはいいとしても……。

結界にしては、やけに広い。

それにこの街……見滝原か?

杏子「!」

剣「」クルクルクルクルクルクルッ

杏子「へっ……お出ましってわけか」ガキンッ

さやか「……」



99: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:55:13.13 ID:nUenuduM0

杏子「行くぜ!」ダッ

さやか「……!」ダッ

初めて会ったときのように槍と剣の突きがぶつかり合う。

さやか「……!」シュッ

先に剣先を引っ込め、距離を詰めてきたのはさやかだった。

気づくと両手に一本ずつ剣を握り、二刀流の構えを取っている。

杏子「くっ……!!」

急いで多節棍に切り替え、展開する。

さやか「……!」シュッ

あっさりと避けられた。

さやか「……!!」ババババババババ

2本の剣での連撃。

さやか「……!!」ババババババババ

杏子「ぐっ……!!」ザシュ

避けきれない……。

こいつ、マジであのさやかか?



100: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:55:48.74 ID:nUenuduM0

さやか「」ポカーン

まどか「え?……あれが、さやかちゃん?」

ほむら「杏子が、圧倒されてる……」

マミ「どうなってるの……??」



101: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:56:30.27 ID:nUenuduM0

杏子「くっ……!」バッ

さやかの剣戟の間を縫って後ろに跳ぶ。

向こうから間合いを詰めてくれば、こちらにも手はある。

さやか「……!」ババババババ

杏子「くうっ……!」キンッ

だが、このさやかにはそんな企みもお見通しらしい。

あくまで深い追いせず、投剣で確実にあたしの動きを封じてくる。

狙いも正確だ。

的確にあたしのいやなところを突いてくる。

杏子「くそっ、マジで強えじゃねーかよ……!」



102: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:57:23.04 ID:nUenuduM0

さやか「……!!!」ドシュ

杏子「!?」

今度はさやかが自らの胸に剣を突き刺す。

くそ、今度は何を考えてやがる……!

さやか「……!」

???「……!!」グオオオオ

さやかの後ろに現れたのは……。

杏子「……そんな、バカなことがあるか」



103: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:58:05.29 ID:nUenuduM0

ほむら「どういうことよ……!」

さやか「ねえ、何あれ!?あたしの後ろにいるのって、まさか……」

ほむら「インキュベーター、説明しなさい!!」

QB「ボク達にも解析不能だ。あれは、一体……?」

まどか「ねえ、ほむらちゃん。ほむらちゃんは、あの魔女のこと……」

ほむら「……」ギリ



104: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:58:32.13 ID:nUenuduM0

杏子「てめー、一体なんなんだ!」ジャキ

さやか「……!!」

人魚の魔女「……!!」ジャキ

さやかがまるで剣を指揮棒のように振っている。

それに合わせて魔女が襲い掛かってくる。

杏子「……!!」キイン

人魚の魔女「……!!」キイン

くっ、ダメだ。

押し負ける……。



105: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 22:59:20.26 ID:nUenuduM0

さやか「……!!」ニヤ

杏子「!?……しまった」

さやか「!!!」ザシュッ!



106: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 23:00:06.88 ID:nUenuduM0

佐倉杏子、戦闘不能―――

戦績:4勝



107: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 23:00:56.21 ID:nUenuduM0

QB「残念、杏子の負けだ」

まどか「そんな……。杏子ちゃんがあんなにあっさり負けちゃうなんて」

杏子「……っ」ガバ

マミ「佐倉さん、大丈夫?」

杏子「ああ。……それよりQB、あれはどういうことだ?」

QB「さっきほむらにも説明したばかりなんだけど、あいにくボクにも分からない」

杏子「はあ!?なんでだよ!」

QB「最初にさやかが戦った鹿目まどかも、今ここにいる鹿目まどかではない。別の時間軸から呼び出した存在であることは、キミ達も想像がついているだろう?」

まどか「えと、それは……」

ほむら「気を遣わないでいいのよ。……ええ、全員気づいているはずよ」

QB「この機械はね。様々なパラレルワールドからあらゆる魔法少女の情報を取り出して再現する装置なのさ」

マミ「じゃあ、あの美樹さんは魔法少女で間違いないのね?」

QB「そうさ。それ以上のことはボクにも分からないけどね」

マミ「ふうん……」



108: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 23:01:38.06 ID:nUenuduM0

QB「さあ、次は誰にする?」

マミ「私が」

ほむら「ちょっと!」

マミ「あら、危険は無いんじゃないの?暁美さん、調べたんでしょう?」

ほむら「どうしてそれを……」

マミ「何となくだけど分かるわ。あなたの考えそうなことはね」

ほむら「でも……!」

マミ「あなたが大丈夫というなら、私はそれを信じるわ。それに……さっきの、気になるじゃない?」

ほむら「……どうなっても知らないわよ」

QB「だから安全なんだってば」

ほむら「……ふんっ」



109: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 23:07:17.62 ID:nUenuduM0

本編はこれで一旦区切ります。



短編・杏子とユウリの出会いのお話

<CAUTION!>
この物語は【かずみ☆マギカの重大なネタバレ】を含みます。



110: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 23:08:03.67 ID:nUenuduM0

ミチル「んー!いい天気ぃー!!」

ユウリ「ねー、ミチル。その……巴マリさんだっけ?」

ミチル「マミさんだよ」

ユウリ「あ、そう、マミさん。見滝原にいる、ってのは分かったけど、どうやって探すつもり?」

ミチル「んー。とりあえず魔女が出るまで待つしかないよね」

ユウリ「え?あてがあって来たわけじゃないの?」

ミチル「あるわけないじゃーん。だって会ったのも1回きりだし?」

ユウリ「え、もしかしたら今日会えないかもなの?」

ミチル「そしたら明日も来よ!どうせ夏休みだし!」

ユウリ「そんな適当な……」

ミチル「そうと決まったら甘いもの食べるぞー!見滝原の名物スイーツは、っと……」

ユウリ「あ、ちょっとミチル!待ってよー!」

ユウリ(そんなわけで私達。和紗ミチルと飛鳥ユウリは、ミチルの命の恩人、巴……マチコさんだっけ?を探しに見滝原に来ています)



111: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 23:09:22.84 ID:nUenuduM0

――――――――――――
――――――――
――――

ミチル・ユウリ「んまーいっ!!」

ユウリ「うーん、すごいなーこのタルト……。どうやって作ってんだろ」

ミチル「聞いてみよ!もしかしたら教えてくれるかも!」

ユウリ「うん……。あ、でも今はダメみたい」

ミチル「だね。……それじゃ、行こっか!」



112: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 23:09:54.42 ID:nUenuduM0

―――とある魔女、結界内

杏子「ふん」ズリュ

魔女「っ!!!」グシャ

杏子「一丁上がりっと」

杏子「しっかし、この街を管轄する魔法少女はいないのか?」

杏子「グリーフシード取り放題じゃんか。ここあたしのシマにしちゃおうかな」



113: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 23:10:32.29 ID:nUenuduM0

ゆま「……」

杏子「おいガキ」

ゆま「……」

杏子「災難だったね。でも現実なんてこんなもんさ。泣いたって震えたって死んだ両親は帰ってこないよ」

杏子「生き残った幸運に感謝するんだね」

ユウリ「……ちょっと!その言い方は酷いんじゃないの!」バッ



114: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 23:11:30.17 ID:nUenuduM0

杏子「ああん?誰だテメエ……」

ユウリ「あなた、お名前は?」

ゆま「……」

ユウリ「ケガ……は無い、か」

杏子「おい、何なんだよお前」

ユウリ「アタシは飛鳥ユウリ。魔法少女よ」

杏子「そっちのは」

ミチル「あはは、バレてた?わたしは和紗ミチル。魔法少女だよ」



115: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 23:12:41.23 ID:nUenuduM0

杏子「お前らこの辺の魔法少女じゃねーだろ。縄張り外の奴は邪魔なんだよ。とっとと帰りやがれ」

ユウリ「用事が済んだらね」

杏子「用事い?」

ユウリ「巴……えっと、マキさん。そう、その人に会いに来たの」

杏子「あん?マミの知り合いか?」ギロ

ユウリ「ミチルの恩人なの。あなたも巴マユさんの知り合い?」



116: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 23:13:52.81 ID:nUenuduM0

杏子「ま、そんなとこかね。それにしても、恩人ねえ……」

ミチル「そう。魔女の結界に囚われてたわたしを助けてくれたんだよ!」

杏子「ふーん。……で」チラ

ユウリ「」パアッ

ユウリ(精神面でのショックを和らげるには、えっと……)

杏子「あんたは変身なんかしてなにやってんだよ」

ユウリ「そりゃ、治療を……ちょっと我慢してね!」ブス

ゆま「!」ビク

杏子「ちょっと待て」ギロ



117: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 23:14:47.95 ID:nUenuduM0

ユウリ「なに!いちいち睨まないでよ、もう」

杏子「その注射器……。まさか『誰かを助けたい』だなんてくだらねー願いで魔法少女になったわけじゃねーよなあ?」

ユウリ「そうだけど。……てか何?くだらないって。バカにしてんの?」

杏子「やっぱ気に入らねえ、お前ら。だいたいマミに会いたいなんて碌な奴じゃねーと思ってたんだ」

ユウリ「ふーん。やる気?」イラ

杏子「捻りつぶしてやるよ」イラ



118: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 23:15:58.24 ID:nUenuduM0

杏子「2人まとめて相手してやる。かかって来な」ジャキ

ユウリ「のぞむところよ。ほら、ミチルも!」ガキン

ミチル「もー、おバカさん2人……。まとめて、リーミティ・エステールニ(弱)!!」ズキュン

杏子「ぐはあ!?」ドシャ

ユウリ「アタシも!?」ドシャ

杏子「テメー、いきなり何しやが……!」

ミチル「はいはいそこまで。あのね、わたし達それなりに急いでるの。続きは用事が済んでからね」

杏子「……一週間後」

ユウリ「なに?」

杏子「一週間後の同じ時間、ここに来い。テメーら2人まとめて相手してやるから、逃げんなよ」

ミチル「オッケー」

ユウリ「ちょっとミチル、あんた勝手に……!」

ミチル「元はといえばユウリが挑発に乗ったからでしょ」

ユウリ「うぐ……」

ミチル「そんじゃね、えーっと」

杏子「佐倉杏子だ」

ミチル「杏子、チャオ。……って、ユウリその子は?」

ユウリ「落ち着くまで面倒見ないと不安で……」

幼女「……」

ミチル「ユウリは将来いい女の人になれるよ」



杏子(にしても、あいつらマミを探しに来たんだよな?)

杏子(ここは見滝原どころか風見野ですらねー街なんだけど……)

杏子(もしかして、マミが居るのか……?)

杏子(だったら早く出たほうが、いや、でもそれじゃ逃げてるみたいで癪だし……)

杏子「……」ブツブツ



119: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 23:16:40.52 ID:nUenuduM0

――――――――――――
――――――――
――――

ユウリ(そして、一週間後)

ミチル「結局会えなかったなー、マミさん」

ユウリ「そんなことより!今日はあいつでしょ!あ・い・つ!!」

ミチル(うわー、燃えてるなあ……)

ユウリ「絶対コテンパンにしてやるんだから!」



カオル「……」コソコソ

カオル(ユウリのやつ、『気に入らない魔法少女を倒しに行く!』とか言ってたけど、もし相手が本気で殺しにかかってくるようなやつだったらどうするんだよ……)

カオル(サッカーの自主練サボって来ちゃった……。あー、後で頑張らないと)



120: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 23:17:27.72 ID:nUenuduM0

杏子「……来たね」パキッ

ユウリ(ロッキー食べてる……)

ミチル「チャオ、杏子。さあ、さっさと終わらせようよ」

杏子「ふん、そのつもりさ」パア

ユウリ・ミチル「……」パア



カオル「……」コソコソ

海香「……」コソコソ

カオル「……って、わあ!?なんで海モゴモゴ」

海香「大声出さないの」ボソ

カオル「どうして海香が……って、あたしと同じ理由に決まってるか」

海香「ええ。ま、実益も兼ねてね」ボソ

カオル「?」



121: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 23:18:54.38 ID:nUenuduM0

杏子「そらっ!!」ジャキ

ユウリ「イニエツィオーネ・アソルビーレ!」ガガガガガ

ミチル「……」

杏子(ユウリの武器はあの注射器か。注射器の癖に銃弾とか、カンベンしてほしいけどな)

杏子(で、後ろのミチルは、様子見か……?いや、トラップを張ってる可能性もあるか……)

杏子(いずれにせよ、今は手が出せねーから注意して観察するしかねーな)



カオル「ユウリ、本気だな」ボソ

海香「ええ。対照的に、ミチルはやる気ゼロね」ボソ

海香(ただやる気ないだけなのに、勝手に色々深読みされてそうだけど)



122: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 23:19:29.32 ID:nUenuduM0

杏子「この程度かい?」ザシュ

ユウリ「そっちこそ」ガガガガガ

杏子「なんだと?」カチン

ユウリ「なによ」カチン

ミチル(はやく終わんないかなー)



123: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 23:20:10.40 ID:nUenuduM0

杏子「ほらよ、食らいな!!」ドンッ

ユウリ「がっ!?」グシャ

杏子「さあ、年貢の納め時だ、ぜっ!?」

ユウリ「イニエツィオーネ・アソルビーレ!!」ガガガガガ

杏子「ち、しつこい!」キンキンキンッ



ミチル(あ、海香とカオル。やっほー)フリフリ

カオル(あのバカ……)



124: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 23:20:59.75 ID:nUenuduM0

ユウリ「ミチル!あんたも手貨して!」

ミチル「へ?」

杏子「!」チラ

ユウリ「目、逸らしたね?チャーンス!」ガガガ

杏子「がっ……!?」ドシュ



海香「ユウリの弾が入ったわね」ヒソ

カオル「これは一気にユウリ優勢かな?」ヒソ

カオル(てかユウリ、ミチルに助けなんて期待してないくせに、注意逸らすために使ったな……あくどい)



125: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 23:21:37.92 ID:nUenuduM0

ユウリ「これは勝負あったね」

杏子「たかが一発でやられやしねーよ……ぐっ!?」ガクンッ

ユウリ「イニエツィオーネ・アソルビーレはただの銃弾を撃つ技じゃない」

ユウリ「ま、どうなるかは今のあんたがよく分かってると思うけど」

杏子(体力と魔力が……吸われてる、のか?チクショウ、そんなのアリかよ……)

ユウリ「さあ、まだやる?」

杏子「当然。後悔させてやるよ」



126: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 23:22:24.92 ID:nUenuduM0

杏子(とはいえ、あたしが使える手札はもう1枚だけ……)

ユウリ「イニエツィオーネ・アソルビーレ!!」ガガガガガ

杏子(一か八か、やってやろうじゃんか!)

杏子「ロッソ・ファンタズマ!!!」バババ

ユウリ「!?」

ユウリ(まだこんな魔法を……!)

杏子(3人か……上出来じゃんか!!)ダッ



海香「……」コソ

カオル「海香?」



127: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 23:23:12.48 ID:nUenuduM0

ミチル「リーミティ・エステールニ」ピカッ

杏子「ぐはっ!」ドサ

ユウリ「ミチル!?」

ミチル「そこまでだよ。こんなところで無茶しちゃダメ」コツン

杏子「グリーフシード……てめ、勝手に……」

ミチル「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ。自分のソウルジェム、見てごらんよ」

杏子「げ……無茶しすぎたか」

ミチル「ユウリも」

ユウリ「アタシ?」

ミチル「イニエツィオーネ・アソルビーレ連射しすぎでしょ。ほら、杏子からグリーフシード受け取って」

ユウリ「う、でも……」

ミチル「早く」

ユウリ「……はい」



海香「この魔法は……そうね、やっぱりカオル向けかしら」ブツブツ

カオル「海香……?」



128: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 23:23:51.13 ID:nUenuduM0

ミチル「それじゃ、わたしはカオルと海香と帰るから。ユウリ、ちゃんと仲直りしておくんだよ」

ユウリ「ちょ、ちょっと待って!色々ツッコみどころが!!」

ミチル「つべこべ言わない。チャオー」

ユウリ「……本当に行っちゃった」

杏子「……っつ」

ユウリ「あ、立てる?」

杏子「立てるに決まってんだろ」

ユウリ「ほんっと可愛くないね、あんた」

杏子「うっせーな」

ユウリ「」クス

杏子「なんだよ」

ユウリ「あはははっ。いや、アタシ達って、意外と似た者同士かもって思って」



129: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/22(月) 23:24:38.76 ID:nUenuduM0

杏子「はあ?どこがだよ」

ユウリ「まあ、いいじゃんいいじゃん。それよりアタシの話聞いてよ!」

杏子「何で?」

ユウリ「せっかくだし。あ、後であんたの話も聞かせてね」

杏子「おい、人の話聞けよ」

ユウリ「いいから。えっと、あれはいつだったかなー……」



おしまい



137: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/23(火) 20:48:35.65 ID:vG8+sq1s0

マミ「はいQB。グリーフシードはこれでいいかしら?」

QB「うん、確かに受け取ったよ。あと杏子、報酬のグリーフシードだ」

杏子「ん。……つっても、さっき渡したのがそのまま返ってきただけだけどな」

QB「それじゃ、マミの対戦相手だね」

1戦目:神名あすみ
2戦目:浅見サキ
3戦目:双樹あやせ・ルカ
4戦目:御崎海香・牧カオル

マミ「これはまた……随分ハードそうね」

杏子「3戦目からは2人が相手か」

さやか「流石のマミさんといえど、これはちょっと大変なんじゃ……」

QB「マミ、心の準備はいいかい?」

マミ「ええ、心配はいらないわ。ここにソウルジェムを置けばいいのよね?」

QB「うん。それじゃ、始めるよ!」



138: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/23(火) 20:49:25.78 ID:vG8+sq1s0

vs神名あすみ

ステージ:夜の偽街



139: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/23(火) 20:51:11.94 ID:vG8+sq1s0

マミ「……」

ここは……?

QB『やあマミ。聞こえているかい』

マミ「ええ、大丈夫よ」

QB『特に問題が無ければ、戦闘を始めるよ』

マミ「あ、ひとつだけ」

QB『なんだい?』

マミ「ここは、魔女の結界?」

QB『すまない、ボクもよく分からない』

マミ「そう、ならいいの。ごめんなさい」

魔女の結界にしては、やけにカラフルでおどろおどろしさが無いのが気になる……。

それに、ここって。

何度も見たことがある場所のような……?



140: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/23(火) 20:52:28.16 ID:vG8+sq1s0

あすみ「……」ニタニタ

お出ましね。

この場所のことは気になるけれど……戦いに、集中しなくちゃ。

マミ「速攻で行くわよ!」バンバンバン

自分の周囲に銃を召喚し、発砲。

あすみ「」ニタニタ

相手の女の子は、ニタニタと気持ちの悪い笑みを浮かべながらも、きちんと攻撃は避けてくる。

マミ「」シュルルルルル

リボンを併用。

あすみ「……!?」アセ

身体能力はあまり高くないのか、すぐに捕まった。

マミ「さ、それじゃ……終わりにしましょうか」

銃を構える。

少女と目があった。

瞬間、意識が闇に呑まれていく。



141: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/23(火) 20:54:45.92 ID:vG8+sq1s0

「ねえ、聞いた?巴さんのところのマミちゃん」

「もう、手遅れだった」

「不気味な子。あの事故でひとりだけ生き残ったんですって」

「大丈夫、ボクがキミの力になってあげられる」

「やめて」

「何か話しタラどうダ。黙っテイたら何もワからナイぞ」

「えーマミちゃンのおウチ遊びニイきたーイ」

「深夜にデ歩イテいるそウジャないカ」

「ゴめん。モウ……マミさんトハ一緒にやッテいけないヨ」

「やめて!」

「オマエが居なくタッテ何とカナるんダカラサ」

「居タノカ。気ヅかなカッタヨ」

「もうワタシニ関わラナいデ」

「あタシハ……マミさんみタイニはなレナイかラ」

「やめて!!!」



142: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/23(火) 20:56:44.34 ID:vG8+sq1s0

マミ「……っ!?」ドシャ

あすみ「」ニヤニヤニヤニヤニヤ

文字通り頭の割れるような激痛が走る。

はっとして目の前を見た。

べっとりと血のついたモーニングスター。

真っ黒な顔面に貼りついた意地の悪い笑み。

私の敵である幼い魔法少女が、立っていた。

マミ「……そう、これがあなたの魔法なのね」

自分のソウルジェムを見た。

魔法少女にとって精神へのダメージは、時に肉体へのそれよりも大きなものになり得る。

今の私のソウルジェムも、それを如実に表していた。

あすみ「」ケラケラ

魔法少女がモーニングスターを振り回す。

なるべく少女の方を見ないようにして、マスケット銃で受け止める。

やっぱり、力は強くないらしい。



143: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/23(火) 20:58:48.12 ID:vG8+sq1s0

マミ「これで決めるわ!」ジャキ

背後に無数の銃を召喚する。

これを一斉に放てば……!

「アナタニ ワタシヲ コロシテマデ」

何を……!

「イキル カチガ アルノ???」

マミ「ぐっ……!!」ガクガク

身体が……言うことを聞いてくれない!

「カワイソウナ トモエマミ」

「セッカク ヒトリデ ミンナヲ マモッテキタノニネ」

マミ「あ……」

「シンジャエ」



144: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/23(火) 21:08:07.30 ID:vG8+sq1s0

あすみ「……!!」バタッ

マミ「はあ、はあっ……!!」

QB『おめでとう。マミ、キミの勝ちだね』

マミ「ありがとう、QB」

間一髪で発砲が間に合った。

ダメね、私。

……未だにあの時のことがトラウマになっているだなんて。



145: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/23(火) 21:11:20.86 ID:vG8+sq1s0

まどか「良かった!マミさんの勝ちだ!」

杏子「精神攻撃か……。1戦目から厄介なのに当たったなあ、マミの奴」

ほむら「インキュベーター、ちょっとマミに繋いで頂戴」

QB「?別にいいけど」



146: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/23(火) 21:15:47.62 ID:vG8+sq1s0

ほむら『マミ、聞こえる?』

マミ「暁美さん?」

ほむら『いい?誰だって思い出したくないトラウマのひとつやふたつ、あるものよ。そんなのいちいち気にしていたらきりが無いわ』

マミ「な、何の話?」

ほむら『まる分かりなのよ、あなた。不安がってるのが、顔を合わせなくてもね』

マミ「うっ……」

ほむら『さっきのさやかにつながる手がかりのひとつくらい、突き止めるまでは帰ってこないでね』

マミ「わ、分かったわよ!」

ほむら『それじゃ期待してるから』

マミ「な、何なのよう、もう……」

マミ(一番つらいトラウマ抱えてる後輩にそんなこと言われたら、頑張るしかないじゃない……)



147: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/23(火) 21:20:07.49 ID:vG8+sq1s0

ほむら「ふう」

さやか「なんだよー、ほむらー!いいとこあるじゃん!」

ほむら「聞いてなかったの?私はあのさやかに関することが何か分かればと思っただけよ」

さやか「はいはい、ツンデレツンデレ」

ほむら「違うわよ!」

QB「それじゃ、2戦目行くよ」



148: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/23(火) 21:24:37.16 ID:vG8+sq1s0

vs浅海サキ

ステージ:あすなろタウンホール前



149: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/23(火) 21:26:17.71 ID:vG8+sq1s0

マミ「!」パン

両手で頬を叩く。

仕切り直しだ。

マミ「さあ、かかっていらっしゃい!」

サキ「……」



150: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/23(火) 21:48:04.31 ID:vG8+sq1s0

マミ「あなたの武器は……なるほど、鞭ね。それじゃ、速攻で行くわよ!」

銃の多重召喚。

そして、連射!

サキ「……」サッ

マミ(自分自身に魔法をかけた……加速?)

サキ「……!」

そして、あの子が武器を掲げると。

マミ「きゃあっ!?」バチバチッ

雷魔法。

初めて見るけど、これは……。

マミ(か、かっこいいっ!!)キラキラ



153: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/23(火) 21:57:02.32 ID:vG8+sq1s0

杏子(うわあ、あいつが考えてることが手に取るように分かる……)

ほむら(あんなこと言わない方が良かったかしら……)

さやか「さっすがマミさん!もう本調子だよ!」

まどか「うん!」

杏子(あたしにもこんな純粋な頃があったなあ)

ほむら(感慨深い)



154: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/23(火) 22:00:17.91 ID:vG8+sq1s0

サキ「……!」バッ

今度は鞭での攻撃ね。

マミ「これでどうかしら?」

自分の周囲にリボンを巡らせる。

かかった。

リボンが鞭を持ち主の手から奪い去ろうとする。

サキ「……!」アセ

マミ「隙だらけよ?」バン



155: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/23(火) 22:04:19.32 ID:vG8+sq1s0

サキ「……!」

避けられた。

また加速……もしかして、これも電撃魔法の一種なのかしら?

マミ「逃がさないわよ」シュルルルッ

一度に何本ものリボンを伸ばし、魔法少女を追う。

マミ「そこ!」バンバン

勿論銃での追撃も忘れない。



156: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/23(火) 22:12:49.06 ID:vG8+sq1s0

サキ「……」ダンッ

マミ「やっと当たってくれたわね。これでとどめよ、ティロ……」

サキ「……!!!」バババ

自分に電撃を浴びせた……?

マミ「っ!」

瞬間、攻撃の気配を感じて防御姿勢を取る。

サキ「……!!」ブンッ

速い……予め防御姿勢を取っていなかったら危なかった。



157: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/23(火) 22:14:20.67 ID:vG8+sq1s0

QB「雷を操る魔法少女、浅海サキ……」

QB「その極致は、生命活動をもコントロールする魔法『イル・フラース』」

QB「いよいよ、本領発揮かい?」



158: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/23(火) 22:19:12.41 ID:vG8+sq1s0

マミ「くっ……!」ガキン

サキ「……!」ババババ

一転して劣勢。

サキ「……!」ブンッ

鞭での攻撃……間に合わない!

マミ「きゃあっ!」バシ

サキ「……!!」スッ

マミ「きゃあああああああっ!!」ビリビリビリッ!



159: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/23(火) 22:20:05.66 ID:vG8+sq1s0

サキ「……!」ババババ

かかった!

マミ「……そこよ!」シュルルルルッ

サキ「!?」ガチッ

マミ「ティロ・フィナーレ!」バン

サキ「!」パリンッ



160: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/23(火) 22:24:23.21 ID:vG8+sq1s0

QB「マミの勝……」

さやか「出たあーーーーーっ!!マミさんのリボン弾だあっ!くうぅ、やっぱりカッコイイ!!」

まどか「やっぱり、最初の方に撃ってた弾のうち何発かはリボンを仕込んでたんだね!」

ほむら「まあ、あれを初見で対処しろというのは無理があるわよね」

杏子「戦闘後に紅茶飲んでみたり、ふざけてるようだけど、強いのは間違いないんだよなあ」



161: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/23(火) 22:27:06.79 ID:vG8+sq1s0

QB「おめでとう、マミ。まどかとさやかが大喜びしてるよ」

マミ「うふふ、なんだか照れちゃうわね」

QB「さあ、それじゃあ次の戦闘を始めるよ。準備はいいかい?」

マミ「ええ、大丈夫」



162: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/23(火) 22:30:47.98 ID:vG8+sq1s0

vs双樹あやせ・ルカ

ステージ:あすなろ市遊園地 ラビーランド



163: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/23(火) 22:35:34.05 ID:vG8+sq1s0

マミ「あら……」

いいわね、遊園地。

これが終わったら皆を誘って行ってみようかしら。

あやせ「……」ニコ

ひとりだけ……か。

もうひとりはどこに隠れているのかしらね?



165: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/23(火) 22:42:40.27 ID:vG8+sq1s0

あやせ「……!」ドドド

ドレスを纏った魔法少女はすぐに炎の弾を繰り出してきた。

マミ「!」バンバンバン

不意打ちを警戒しつつ銃弾で対応する。

なまじもうひとり潜んでいることが分かっているだけに、厄介ね……。

あやせ「……!」ガキン

マミ「……くっ!」ガキン

サーベルでの近距離攻撃。

これは、もうひとりが出てくるのを待ってる場合じゃないかもね……。



166: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/23(火) 22:47:04.63 ID:vG8+sq1s0

杏子「なーQB、相手は2人じゃなかったのか?ひとりしかいないように見えるんだけど」

QB「それはそうだろう。双樹あやせとルカはふたりでひとつ。二重人格の魔法少女だからね」

まどか「に、二重人格!?」

QB「そうさ。2人がそれぞれ契約をしたから、ソウルジェムもちゃんとふたつある」

さやか「マミさん、それ知ってるの?」

QB「さあね。少なくとも、ボクからは話していないよ」

杏子「だからそういうことは先に言えっつーの!」



167: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/23(火) 22:52:49.33 ID:vG8+sq1s0

マミ「いいわ、不意討ちがしたいのなら好きになさい。今は、全力であなたの相手をしてあげる」バンッ

あやせ「……!」キンッ

マミ「!」

銃弾がサーベルで弾かれた。

次の瞬間、魔法少女の周囲を無数の炎の弾が周り始めた。

あやせ「……!!」ニコ



168: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/23(火) 23:00:48.09 ID:vG8+sq1s0

無数の炎の弾が襲い来る。

でも。

マミ「!」バンバンバンバンバン

スピードはそう速くない。

冷静に対応すれば、一弾一弾撃ち落とすことだって難しくない。

あやせ「……!」ボボボ

マミ「何度やったって同じよ」バンバンバン

悪いわね、銃の扱いには自信があるのよ。



169: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/23(火) 23:04:28.33 ID:vG8+sq1s0

まどか「すごい……!」

さやか「どうなってるの?」

杏子「やってることは単純さ。一弾一弾狙いをつけて、炎の弾を撃ち落とすだけ」

さやか「いや、だって炎の弾だって動いてるんだよ!?それにマミさんの銃って単発式でしょ?どうやったらあんな……」

ほむら「理屈じゃない。それが出来てしまうのが、巴マミという魔法少女なのよ」

杏子「そうそう。だいたい、マミ相手に遠距離対決を挑もうだなんてのが無茶なんだ」



170: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/23(火) 23:09:35.88 ID:vG8+sq1s0

マミ「さあ、来なさい……」シュル

私は、待っていた。

あの子がサーベルを出して近づいてくるのを。

あやせ「……」ニコ

雰囲気が、変わった……?

あやせ「……!!」ボボッ

さっきのと違う魔法!

マミ「くっ!」バン

あやせ「……」ニコ

マミ「きゃあっ!?」ドンッ

そんな、押し負けた!?



171: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/23(火) 23:12:26.37 ID:vG8+sq1s0

マミ「なるほど……。熱と冷気、2つの魔法を組み合わせたわけね」チラ

あやせ「……」

相反する属性の2つの魔法、それにこの雰囲気の変わり様……。

あやせ「……!!」ボボッ

マミ「くっ!」

どういう理屈かは分からないけれど、ひとりの身体にふたり分の魂を憑依させている……?



172: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/23(火) 23:14:58.85 ID:vG8+sq1s0

何より厄介なのは、あの魔法が相反する2つの魔法を組み合わせたものだというところ。

あれは、普通の攻撃じゃ破れない……。

あやせ「……」

避けるのも限界ね。

ええ、正々堂々勝負してあげる。

マミ「ティロ―――」

あやせ「……!!」

あなたと私、どちらの魔法が強力か……!

マミ「―――フィナーレ!!!」

勝負よ!



173: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/23(火) 23:19:53.28 ID:vG8+sq1s0

あやせ「……」モクモク

ふたつの魔法が激突して出来た煙が場を覆う。


ピカッ


あやせ「!」

マミ「ティロ・フィナーレ」


パリンッ。

2つのソウルジェムが同時に割れた。



174: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/23(火) 23:27:24.69 ID:vG8+sq1s0

QB「うん、マミの勝ちだね」

まどか・さやか「やったあ!!」パン

杏子「なあほむら、1発目のティロ・フィナーレは押し負けてなかったか?」

ほむら「ええ、そのままマミに直撃したように見えたけど……」



175: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/23(火) 23:43:39.68 ID:vG8+sq1s0

QB『だってさ、マミ。ふたりが不思議がってるよ』

マミ「ええとね。万が一に備えて、一応リボンで結界を張っていたのよ。まさか本当に押し負けるとは思っていなかったから、びっくりしたけれど」

ほむら『その次のティロ・フィナーレは随分発動が速かったみたいだけど』

マミ「結界のリボンを解いて銃に変換したから、多少時間が節約できたんじゃないかしら。あとはあの子、随分油断していたみたいだったから」

杏子『マミ、リボンってそんなに自由に使えんの?』

マミ「練習したら出来るようになったわ」ドヤ

ほむら(本当に相当練習したんでしょうから何とも言えないわね……)



191: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/24(水) 22:13:46.29 ID:DJ+emOHH0

QB『それじゃ、次はいよいよ4戦目だね』

マミ「あ、ちょっと待ってQB」

QB『どうしたんだい?』

マミ「あるんじゃない!ああいういかにも魔法っぽい魔法!」

QB『何のこと……ああ、さっきの雷や炎のことについて言っているのかい』

マミ「私含めこの辺りの魔法少女は皆現実的な魔法ばっかり使うんだもの……。銃とか槍とか剣とか」

QB『時間停止は現実的じゃないのかい?』

マミ「あれはファンタジーじゃなくてSFでしょ」

QB『そうなのかい?』

マミ「そうよ。やっぱりQBにはロマンが分からないのかしらね」

QB『さっぱりわからないよ』



192: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/24(水) 22:15:06.27 ID:DJ+emOHH0

マミ「さあ、それじゃあそろそろ始めましょうか。4戦目」

QB『準備はいいね?』

マミ「ええ。どこからでもかかっていらっしゃい」



193: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/24(水) 22:20:32.40 ID:DJ+emOHH0

vs御崎海香・牧カオル

ステージ:ショッピングセンターBUY-LOT



194: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/24(水) 22:25:21.88 ID:DJ+emOHH0

マミ「まさかこんなところで戦うことになるとはね」

海香「……」

カオル「……」

マミ「今回は間違いなく2人が相手ね」

海香「……」パアア

長髪の方の魔法少女が魔法で本を取り出し。

カオル「……」グッ

短髪の方がそれに合わせてファイティングポーズを取る。

マミ「うふふ、こんなにワクワクするのって久しぶり」ジャキ



195: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/24(水) 22:37:56.24 ID:DJ+emOHH0

恐らく長髪の子が支援担当、そして短髪の方が攻撃担当……。

マミ「だったら、あなたから潰すのが定石よね!!」バンバンバンバン

海香「……!」キン

なるほど、バリアを張れるわけね。

カオル「……!!」シュン

マミ「重いわね……!」ガキン

そしてもうひとりの蹴りを、マスケット銃で受け止める。

動きが即席のコンビのそれではない。

こちらのリズムを乱されないようにしないと……。



196: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/24(水) 22:47:43.22 ID:DJ+emOHH0

海香「……!」フォン

本から魔力の球が……。

カオル「……!!」ドン

まずい!

マミ「くっ!」サッ

長髪の子が生み出した魔力の球を、短髪の子が蹴ることで攻撃する。

何のことは無い、サッカーのパス・シュートのような攻撃だけど……。

恐らく、私の攻撃では押し負けてしまう……。

カオル「……!」ドドドドドド

マミ「!」ドン

激しい蹴りの連続。

休む暇は与えない、ってわけね。

そして、当然……。

海香「……!」ジャキ

マミ「くううっ……!」ツー

幸い、かすり傷程度で済んだけれど……。

この子、槍も使うことが出来るなんて。



197: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/24(水) 22:58:28.86 ID:DJ+emOHH0

さやか「苦戦してるね……」

杏子「そりゃーさっきと違って正真正銘の1対2だもんな」

まどか「杏子ちゃん、やっぱり1対2って厳しい戦いになるもの?」

杏子「まあ、そりゃそうだろ。一人目の攻撃を避けたと思ったら二人目の攻撃が。それを受け止めるとまた一人目の攻撃がやってくる……」

杏子「足りないところを補い合うことも出来る。戦術の幅も圧倒的に広がる」

杏子「対複数の戦闘では、個々の能力を足し算したのとは比較にならないくらいに、相手が強く見えるもんさ」

ほむら「それに……。あの2人の息の合い方。お互いの方を殆ど見ることなく、意識は常にマミの方へ集中させている」

ほむら「お互いを信頼し、長い時間をかけることで培ってきた連携攻撃……。あれを破るには一筋縄では行かないでしょうね」



198: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/24(水) 23:12:14.64 ID:DJ+emOHH0

カオル「……!」ガガガ

海香「……!」フワ

マミ「っ!!」ドンドンドン

2人のリズムがだんだん掴めてきた。

やはり攻撃の主体は短髪の子の方。

長髪の子はそれを的確にアシストしたり、あるいは私の隙をついて攻撃したり。

マミ「それなら……!」シュルルルルルルッ

まずはあなたたちの連携を崩してあげなくちゃね。

カオル「!?」

リボンでの牽制。

今回は銃だけで戦っていたから、驚いたでしょう?

でもあなたの相手は、また後で。

マミ「まずは、あなた!」ドンドンドン

海香「……!」キン

マミ「まだまだっ!」ドンドンドンドンドン

海香「!?」ドンッ

一発入った!

でも……。

カオル「……!!」ガガガ

やっぱり、こっちの足止めはこれくらいが限界みたいね。



199: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/24(水) 23:16:21.38 ID:DJ+emOHH0

海香「……!!」バッ

マミ「?」

本を広げて、一体何を……。

マミ「うっ!」ギュン

海香「……!!」バシバシバシバシ

何かが、身体から抜き取られた……?

カオル「……!」ニッ

あの魔法は、一体……。

マミ「いいわ、さっさと決着を着ければ同じこと!」シュルルルルッ

カオル「……!」サッ

海香「……!」サッ

マミ「!?」

動きが、変わった……?

カオル「……!!」ドンッ

マミ「きゃああっ!!」



200: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/24(水) 23:18:33.11 ID:DJ+emOHH0

杏子「オイオイ何なんだアイツら……。さっきまでと違って、マミの嫌なところを的確に突いてきやがる……」

ほむら「インキュベーター、あの魔法は?」

QB「御崎海香の『イクス・フィーレ』だね。対象の情報を読み取る魔法さ。今回は、マミの動きの癖や弱点を読み取られたんじゃないかな」

まどか「そんな魔法が……!」

さやか「これ、マミさんマジでピンチなんじゃ……」



201: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/24(水) 23:23:28.13 ID:DJ+emOHH0

マミ「はあ、はあっ……」

まずいわね。

海香「……」

カオル「……」

このまま戦いを長引かせても、どんどん私に不利になっていくだけ。

ここは、ひとつ……。

マミ「行くわよっ!」シュルルルルルルッ

海香「……!」サッ

カオル「……!」サッ

マミ「まだまだ!」ドンドンドンドンドン

海香「……!」キン

カオル「……!」サッ

一瞬でいい。

あの2人の連携が崩れる、その瞬間を狙えば……!



202: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/24(水) 23:27:07.49 ID:DJ+emOHH0

マミ「今!」ドンドンドンッ

よし、これで……!

海香「……!!!」ピカアアッ

本が光った!

カオル「!」ニイ

そんな、まさか……!

カオル「「「……!!!」」」バババッ

この魔法は……!

マミ「きゃあああああああああっ!!!」

―――ロッソ・ファンタズマ!??



203: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/24(水) 23:30:17.35 ID:DJ+emOHH0

マミ「……間一髪ってところね」バンバン

カオル「!??」パキンッ

海香「!??」パキンッ

ふう……。

今回は、本当に危なかった……。



204: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/24(水) 23:35:25.68 ID:DJ+emOHH0

杏子「どういうことだオイ……!!」

QB「それは海香の魔法についてかい?それともマミがどうして生きていたかについてかい?」

杏子「マミの奴が生きてるのはどうせリボンで自分にそっくりな囮を用意したからだろ」

まどか「そんな魔法が……!」

さやか「マミさん、強すぎです……」

QB「海香の魔法のことなら、ボクにも正確なことは分からないけれど、ひとつの仮説を立てることなら可能だよ」

杏子「聞かせろ」

QB「彼女の魔法『イクス・フィーレ』を使ったのさ。いつかは知らないけれど、キミが戦っているときにこっそりとキミの魔法を抜き取ったんじゃないのかな」

杏子「あたしには、心当たりなんてねえぞ」

QB「それこそが彼女の魔法の強みなんだろう」

杏子「チッ……!」



205: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/24(水) 23:42:40.65 ID:DJ+emOHH0

マミ「……なるほど、そういうこと」

杏子『マミ、お前も聞いてたのか!?』

マミ「ええ。でも妙ね。佐倉さんがあの魔法を使ったのって私と居たときだけよね?あんな大胆な魔法を使って、2人ともそれに気付かないなんてこと、あるかしら?」

ほむら『あるいは、周囲が見えなくなるほどに戦いに夢中になっていたのかしら』

杏子『!』

杏子(そうか……。あの時なら、マミは居なかったし、あたしも勝つことに頭がいっぱいになってた……)

マミ「佐倉さん、心当たりがあるの?」

杏子『……ねーよ。考えてみたけど、見つからなかった』



206: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/24(水) 23:55:37.97 ID:DJ+emOHH0

マミ「さあ、それじゃ……私も5戦目の相手を教えてもらえる?」

QB『大丈夫なのかいマミ?休憩しなくても』

マミ「魔力も体力もどうせ回復するんだから平気よ」

マミ(それに、私の相手がまた『あの美樹さん』になるかもしれない)

QB『よし、それじゃ発表しよう。キミの5戦目の相手は……』



214: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/25(木) 23:02:11.23 ID:klMXW80I0

5戦目:百江なぎさ(円環の理)

マミ「!」

来た……!

『円環の理』だわ!

QB『マミ、準備はいいかい?』

マミ「ええ!見てなさい、佐倉さんの仇、必ず取ってみせるわ!」



215: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/25(木) 23:05:39.30 ID:klMXW80I0

ほむら「遂に来たわね」

杏子「百江なぎさ、っていうと、あたしが1戦目に戦ったシャボン玉の奴か」

さやか「多分、あたしのときみたいにパワーアップしてるんだろうね」

ほむら「それだけじゃない。また魔女を使役してくる可能性があるわ」

さやか「『円環の理』って、一体なんなんだろ……?」



216: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/25(木) 23:07:56.47 ID:klMXW80I0

vs百江なぎさ(円環の理)

ステージ:くるみ割りの魔女の結界



217: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/25(木) 23:12:26.30 ID:klMXW80I0

マミ「……」バババ

現在分かっている情報を整理する。

百江なぎさ、魔法少女。

佐倉さんとの戦いを見るに、主な攻撃方法はシャボン玉。

見たところ、あのシャボン玉は攻撃だけでなく、防御に補助と用途が広そうだった。

美樹さんのパワーアップぶりを見るに、シャボン玉というベースになる部分は守りつつ、かなり強力な魔法を使ってくるでしょうね。

そして……あの、魔女を生み出す魔法。

もしかしたら美樹さんだけが使える力なのかもしれないけれど……用心するに越したことは無いわね。

さあ!

あなたの正体、確かめさせてもらうわよ!



218: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/25(木) 23:21:54.43 ID:klMXW80I0

なぎさ?「」モジュモジュ

なぎさ?「」ベベ

マミ「!!」ビクッ

え、え、え、何あれ!?



219: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/25(木) 23:23:55.69 ID:klMXW80I0

杏子「何だありゃあ!?」

まどか「お人形、さん?」

さやか「いずれにしろ、最初に見た百江なぎさのシルエットとは似ても似つかないように見えるけど……」

ほむら(あのシルエットは……お菓子の魔女?)

ほむら「もしかして……。百江なぎさ、あなたは……!」



220: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/25(木) 23:27:57.67 ID:klMXW80I0

いえ、こんなことで相手のペースに乗せられてはダメ!

マミ「手加減なしで行くわよ!」バンバンバン

なぎさ?「……!!」ピョンピョンピョン

すばしっこい!

マミ「くっ!」シュルルルルルルッ

なぎさ?「……!!」ダダダダダダ

リボンが追い付かないなんて!

なぎさ?「……!」ダダッ

物陰に隠れた!

分からない。

これは、罠なのかしら……。



221: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/25(木) 23:30:29.43 ID:klMXW80I0

???「また繋がったみたいだね」

???「今のうちに、接続を済ませるわ。早く」

???「今やっているところさ」

???「急いで。ぐずぐずしているとすぐに決着がついてしまうから」



222: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/25(木) 23:42:14.09 ID:klMXW80I0

なぎさ「……!!」バッ

マミ「!!」

今度は、佐倉さんの時と同じ……。

一体、何のつもり?

なぎさ「……!」プププププ

佐倉さんの時と同じようにラッパを上に向けると、そこから無数の泡が飛び出した。

マミ「させない!」バンバンバンバンバン

泡が分裂するのもお構いなしに、銃弾を撃ち込む。

マミ「はあっ!」バンバンバンバンバン

なぎさ「……!」

予想通り、何度か分裂を繰り返した泡にさらに衝撃を加えれば打ち消すことが出来るようだ。

マミ「これで、終わりよ!」シュルルルルッ

リボンで魔法少女を捉える。

なぎさ「……!」ニヤアアアアアアアッ



223: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/25(木) 23:42:59.19 ID:klMXW80I0

???「っ!??……間に合って!!」



224: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/25(木) 23:46:02.70 ID:klMXW80I0

キインッ!!

なぎさ「……!?」ガチ

マミ「っ!??」

今、この子から魔女が……!!

お菓子の魔女「」ユラユラ

この魔女って、もしかして……!!

マミ「くうっ……!」ジャキ

それに、今。

私は頭を食いちぎられるはず、だったのに……。

一瞬、あの魔女を弾いたのは……。

そして私を守ったのは、何?



225: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/25(木) 23:49:22.25 ID:klMXW80I0

???「ちょっと!何をしたんだい!?」

???「干渉」

???「まだ接続が不安定なんだ……勝手なことをされたら困るよ」

???「その状態で『繋ぎ目』が切れたらもっと困るでしょう。お願いだからさっさと済ませてちょうだい」

???「今80%まで来たところだ。……もう少しだけ、待ってくれ」



226: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/25(木) 23:51:23.93 ID:klMXW80I0

ほむら「やっぱりそうなのね……!」ギリ

ほむら(お菓子の魔女……。数多くの時間軸で、マミの命を奪った魔女)

まどか「ほむら、ちゃん……?」

ほむら(それに……。今、あの魔女が何かに弾かれたように見えた)

ほむら(あれはマミの魔法じゃない。だとしたら、一体……)



227: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/25(木) 23:54:25.93 ID:klMXW80I0

マミ「ぐっ!」ドンドンドン

お菓子の魔女「……!」グオオ

なぎさ「……」

あのなぎさという魔法少女は魔女の背に乗って私たちの戦いを見物し始めた。

彼女自体は私でも追い詰められたくらい、そう強くは無い……。

お菓子の魔女「……!!」ガバア

マミ「!!」サッ

でも、この魔女は……!

前に戦ったときよりとは比にならないほどに強くなっている……!!



228: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/25(木) 23:57:50.25 ID:klMXW80I0

マミ「これで、どうっ!?」シュルルルルッ

リボンでの拘束を試みる。

お菓子の魔女「!?」ギュウウッ

やった、捕まった!

なぎさ「……」ニヤ

お菓子の魔女「……!」ブチイイッ!

マミ「そんな、私のリボンが……」

お菓子の魔女「……!」グオオオッ

マミ「こ、来ないでっ!」バンバンバン

お菓子の魔女「……!」グオオオオオッ

そ、そんな……。

銃弾が、効いてない……!?

マミ「~~~!!」バンバンバンバンバン

止まれ、止まれ、止まれ!!!

お菓子の魔女「……!!」ガバアアッ

バクンッ!!



229: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/25(木) 23:59:35.80 ID:klMXW80I0

???「―――接続、完了したよ」



235: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/26(金) 22:27:28.52 ID:YR1Clm2T0

QB「残念、マミの負」

まどか「マミさんっ!」

さやか「大丈夫ですか!!」

マミ「……あら、私」サス

マミ(首は……ちゃんとつながってるわね)ホッ

ほむら「やっぱり、あの『円環の理』の魔法少女、相当強いわね」

杏子「なあ、さっきのは何なんだよ?あんたらばっかり知ったような顔してさ」

マミ「そうね、佐倉さん達は知らないものね」

ほむら「マミを倒したのは『お菓子の魔女』。以前私とマミが共闘して倒した魔女よ」

マミ「そして、暁美さんによれば……。いくつもの時間軸で私の命を奪ってきた魔女、そうよね?」

ほむら「……」コクン

杏子「そう、か……」

まどか「だから、あの時どうしてもわたしとさやかちゃんを結界の中に入れさせてくれなかったんだね」

ほむら「ええ、そうよ」



236: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/26(金) 22:34:51.65 ID:YR1Clm2T0

さやか「結局、『円環の理』って、何なんだろう……」

ほむら「でも、私は見過ごすわけには行かない。魔女を使役する魔法少女が居たとしたら……」

まどか「それはきっと良くないことだもんね」

さやか「うん。……それが仮に平行世界のことだったとしても、何とかして、やめさせなくちゃ」ギリ

杏子「とはいえ、『円環の理』の正体なんてまだ欠片も掴めてねーぞ」

ほむら「とりあえずは、私も挑戦してみるわ。きっと5戦目に出てくるでしょうし」

マミ「それなんだけど……」



237: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/26(金) 22:40:29.12 ID:YR1Clm2T0

マミ「暁美さん、今日の会はこのあたりでお開きにしない?」

ほむら「突然何を言うのよ」

マミ「……何だか嫌な予感がするの。暁美さんが暁美さんでなくなってしまうような……それとも、どこか遠くに行ってしまって、二度と戻って来ないような……」

杏子「??マミにしては随分わけわかんねーこと言うじゃんか」

さやか「そうですよ、マミさん!とっとと『円環の理』の正体を暴いて、それでとっちめてやりましょう!」

さやか「QB。その機械を使えば平行世界のあたしたちを再現できるってことは、こっちのあたしたちが平行世界に跳ぶことも出来るんでしょ?」

QB「さあね。やってみないことには分からないけれど……」

さやか「でも、魔法少女には不可能はないって!ね、まどか!」

まどか「う、うん……」

マミ「そ、そうよね……」

ほむら「……」



238: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/26(金) 22:46:21.48 ID:YR1Clm2T0

QB「マミ、賞品のグリーフシードだよ」

マミ「え、ええ。ありがとうQB」

ほむら「マミ。そんなに気になるの?」

マミ「……分からないの。自分でもどうしてこんなに不安なのか」

ほむら「大丈夫よ。さやか、杏子、マミ。3人全員無事だったわけだし、私自身この機械のチェックは済ませてる」

ほむら「インキュベーター、ほら。グリーフシードよ」ポイ

QB「きゅっぷい。やる気だね」

ほむら「当り前でしょう。さあ、対戦相手を発表しなさい」



239: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/26(金) 22:52:52.16 ID:YR1Clm2T0

QB「ほむらの対戦相手はこんな感じだよ」

1戦目:暁美ほむら(2周目)
2戦目:宇佐木里美
3戦目:神那ニコ
4戦目:美国織莉子・呉キリカ

ほむら「美国織莉子。そして、呉キリカ……」

QB「知っているのかい?」

ほむら「……ええ、いつかの時間軸でね」

ほむら(あの時はマミ、杏子、そして千歳ゆまが味方に付いていて、それでもまどかを守りきれなかった……)

ほむら(勝てるのかしら、あの2人に。たったひとりで)

QB「準備はいいかい?ソウルジェムをここにセットしてくれ」

ほむら「ええ」

QB「それじゃ、始めようか」



240: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/26(金) 22:56:15.36 ID:YR1Clm2T0

vs暁美ほむら(2周目)

ステージ:高架下の河川敷



241: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/26(金) 22:57:21.98 ID:YR1Clm2T0

ほむら「……」

私の身体だ。

右手、左手、右足、左足。

大丈夫、どれも違和感なく動く。

ほむら「インキュベーター……。やはり科学力に関しては人間のそれとは桁違いね」

周りを見渡すと、ここは魔法少女になったばかりの私が巴さんと修業した場所だった。

ほむら「なるほどね……」

そして、少し離れたところには三つ編みでメガネの私が立っていた。

ただし、彼女の顔・肌・服、その他すべてが、墨汁に浸したみたいに真っ黒だった。

それは、かつての私のシルエットでしかなかった。



242: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/26(金) 22:58:32.92 ID:YR1Clm2T0

真っ黒な私が、やはり真っ黒なゴルフクラブを掲げて走ってきた。

私はそれを見て、時間を止める。

カチリ。

所詮魔法少女になって間もない頃の私だ。

戦闘のいろはを、碌に理解していない。

ほむら「さようなら」

盾から取り出した拳銃で、彼女の唯一色がついているソウルジェムを撃ち抜いた。



243: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/26(金) 23:00:18.46 ID:YR1Clm2T0

QB「暁美ほむらの勝利だね」

さやか「瞬殺……」

杏子「ま、そりゃそうだよなあ。対魔法少女戦なら余程の力を持った魔法少女でないと相手にすらならないね」



244: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/26(金) 23:07:14.04 ID:YR1Clm2T0

vs宇佐木里美

ステージ:『失敗作』廃棄場



245: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/26(金) 23:10:49.17 ID:YR1Clm2T0

ほむら「……」カチリ

里美「……!」ピタ

魔力が使い放題なら容赦する必要はどこにもない。

ステッキを掲げる予備動作の前に時間を停める。

一切の魔法は使わせない。

ほむら「悪いけれど、急いでるの」

そう言い捨てて、拳銃の引き金を引いた。



246: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/26(金) 23:16:51.15 ID:YR1Clm2T0

QB「……暁美ほむらの勝ちだね」

さやか「ま、マジで容赦ねえ……。あたしらからすると文字通り一瞬で決着がついたようにしか見えないんだけど……」

まどか「やっぱりほむらちゃん、強い……」



247: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/26(金) 23:17:54.75 ID:YR1Clm2T0

vs神那ニコ

ステージ:地下水道



248: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/26(金) 23:29:11.84 ID:YR1Clm2T0

ほむら「……」カチ

時間を停めた私は、驚いた。

なぜなら相手の魔法少女―――神那ニコと思しき黒のシルエットが、目の前に3人分あったから。

戦闘が始まった一瞬、私が時間を停めるよりも先にこんな魔法を使うとは……。

ほむら「でも、全部撃ってしまえば問題無いものね」バンバンバン

3人分のソウルジェムに銃弾を突き付けて、時間停止を解除する。

ニコ「「「……!!」」」パリンッ

3つのソウルジェムが砕ける音がする。

そして、3つのシルエットがまるで煙のように綺麗に消えていく。

ほむら「しまった……!!」

時間停止があれば圧倒的に有利に立ち回れる。

その事実が、いつの間にか私を油断させていた。

ほむら「全員おとりとはね……やってくれるじゃない」

じっと周囲の魔力の気配を探るが、奇襲の気配はない。

ほむら「逃げられたか……」

この時点で、私の優位性は完全に崩れてしまった。



249: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/26(金) 23:39:03.83 ID:YR1Clm2T0

魔力の探知を続けながらじっくり考えることにする。

相手がどのような魔法を使うのかも分からない、この地下水路がどのような構造になっているのかも分からない。

となると、時間停止が長くは使えない以上今から時間を停めて彼女の居場所を突き止める、という選択肢はあり得ない。

あのニコという魔法少女は戦闘開始時点でわざわざおとりを3体も配置し、自分はすごすごと逃げ去った……。

いえ、そうとは限らない。

もともと私と同じように戦闘開始直後に奇襲をかけるつもりで、実は私の背後に潜んでいたのかもしれない。

そして私が一瞬で3体のおとりを倒したのを見て、作戦を変更することにした。

……どちらの可能性も残るわね。

いずれにせよ、さっきの杏子やマミの戦いを見た限り、3戦目というのはそれなりの強さを持った魔法少女が出てくるはず。

しかも、彼女は3体ものおとりを配置するような頭の切れる魔法少女。

それが無策で逃げ出すと言うのは考えにくいから……。

やはり、罠を張っているのか、それとも発動に時間を要する魔法を練り上げているのかのどちらかになるわね。

私から相手を探すのは自殺行為になるけれど……そうするしか無い、か。



250: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/26(金) 23:43:50.82 ID:YR1Clm2T0

私の魔法が『時間停止』ということが気付かれていなければ、彼女は私が相当強力な魔法少女であると思い込んでいる可能性がある。

ハッタリが通じると言う点では私に有利に働くものだけれど、彼女にとっては余計に警戒心を高める材料になる……。

おとりをつくる以外にも、厄介な魔法を使ってくるかもしれない……。

ほむら「……」

これ以上は考えても仕方ないわね。

行きましょう。



251: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/26(金) 23:48:47.83 ID:YR1Clm2T0

地下水路はまるで迷路だった。

ほむら「!」サッ

ほむら(……ミサイル?)

予想通り、通路には罠が張ってあることもしばしばあったが、時間をかけて迷路をさまよった結果、どうにか彼女のもとに辿り着くことが出来た。

ニコ「……」

恐らくはあれも偽者……。

ニコ「……!!」

とはいえ……。

ほむら「まずはあなたを倒してから、かしらね」ジャキ



252: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/26(金) 23:53:24.93 ID:YR1Clm2T0

ニコ「……」パキパキパキ

指からミサイル……!?

通路に張ってあったトラップはこれを利用したのね。

ほむら「……っ!」バン

私だって、マミに負けるつもりはないくらい銃の腕には自信がある。

ニコ「……」

また増えた……!!

厄介ね、時間を停めるか……。

いや、待って。



253: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/26(金) 23:55:02.54 ID:YR1Clm2T0

ほむら「なんだ……」カチ

ほむら「あなた、本物だったんじゃない」

今度こそ間違いなく、『神那ニコ』のソウルジェムを撃ち抜いた。



254: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/26(金) 23:57:15.14 ID:YR1Clm2T0

杏子「終わった……のか?」

まどか「ほむらちゃん、どうやって本当のニコさんを見分けたんだろう……?」



255: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/27(土) 00:04:49.39 ID:LnkwN16D0

QB『だって』

ほむら「杏子の時と似たような種明かしになってしまうけれど……ソウルジェムの色よ」

ほむら「分身に指ミサイル、通路に仕掛けたトラップ……。かなりの魔法を使っていたわけだから、ソウルジェムの色が明るいのはおかしいことになる」

ほむら「彼女が分身したとき、もともと私と戦っていた『神那ニコ』だけソウルジェムが濁っていたのに気付いた。そういうことね」

さやか『そっか……。でも、案外あっさり倒せちゃったよね?あんなに何重にも罠を張ったりなんかして、かなり用心深い魔法少女だと思ってたんだけど』

ほむら「彼女のソウルジェムの色、かなり濁っていたわ。私の魔法を勘違いして、要らぬ警戒の為に魔法を使いすぎてしまったんじゃないかしら」

ほむら「あなたなら経験してると思うけど、ソウルジェムが濁った時には身体能力よりも先に注意力が落ちるから。次に私が出す手も予想しきれなかったんじゃないかと思うわ」

杏子『なるほどねー』

ほむら「それより……。第4戦よ、早くして頂戴」

QB『キミがそこまで急かすなんて珍しいね。そんなに因縁深い魔法少女なのかい?』

ほむら「ええ……とってもね」



268: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/28(日) 22:40:06.49 ID:7s2PAN+30

vs美国織莉子・呉キリカ

ステージ:魔女MARGOTの結界



269: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/28(日) 22:44:37.45 ID:7s2PAN+30

ほむら「……」カチ

迷わず時間を停める。

奇襲が成功することは最初から期待していない。

織莉子「……」

キリカ「……」

私にとっての彼女達2人のことを端的に表すのなら、まさに『天敵』という言葉が相応しい。

この見滝原中で、この結界の中で、私たちは戦い、そして負けたのだ。

あの時のマミや杏子があれを『負け』と捉えたかどうかは知らないが、私にとっては間違いなく『負け』以外の何物でもなかった。

こんな形だけれど、あの時のリベンジを果たしてみせる!



270: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/28(日) 22:53:32.15 ID:7s2PAN+30

織莉子「……!!」

キリカ「……!」

2人にそれぞれ数発ずつ銃弾を撃ち込み、時間停止を解除した。

呉キリカの方は少々慌てているようだけれど、恐らくはすべて予想済みの美国織莉子によって全ての銃弾が無力化された。

相変わらず厄介な能力ね。

美国織莉子……。

彼女は未来を知る力を持つ魔法少女。

そして呉キリカ。

彼女の魔法は『速度低下』。

速度を落とす魔法と言えど使われた側としては相手の速度が上がっているのとなんら変わりない。

美国織莉子の未来予知のせいでこちらの攻撃は通りにくくなる一方で、呉キリカの速度低下のせいでこちらは防御すらままならなくなってしまう。

2人とも魔法少女としてのキャリアは浅いが、コンビネーションは抜群……。

ほむら「さあ、どう切り崩していこうかしらね……」



271: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/28(日) 23:00:01.52 ID:7s2PAN+30

キリカ「……!!」ガシャ

結局のところ、私の手札は時間停止ただ一枚のみ。

問題は、その一枚しかないカードをどれだけ効果的なタイミングで使えるか、にある。

ほむら「!」バンバンバン

織莉子「……!」キンキンキン

銃弾が水晶で弾かれた……!

キリカ「……!」ブオン

ほむら「くっ!」カチ

解除。

キリカ「……!?」スカッ

ほむら「!」バンバン

キリカ「……」サッ

やっぱり、時間停止なしでは回避すらままならないのね……。



272: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/28(日) 23:07:50.29 ID:7s2PAN+30

織莉子「……!!」ヒュンヒュン

キリカ「……!!」ブオン

美国織莉子の水晶玉に、呉キリカの鉤爪攻撃。

2人の猛攻が私を襲う。

じり貧だ。

お互い、かなりハイペースで魔力を消費しているが、それでも魔力が先に尽きるとしたら私の方だろう。

1対2で戦って一層分かったのだが、あの2人の魔法の組み合わせは非常に凶悪だ。

速度低下で私の回避能力を下げ、未来予知で私がギリギリ避けられないところを突いてくる。

おかげで私は2人の攻撃の度に時間を停めなくてはならなくなっている。

つまり、今のところ時間停止のタイミングを完全に相手に握られている状態だ。

いくら時間停止の状態で銃弾を撃とうと、相手にとってはそれすら織り込み済み。

あの水晶玉に弾かれて、終わりだ。

ほむら「それなら……!」



273: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/28(日) 23:16:36.76 ID:7s2PAN+30

織莉子「……!!」ヒュンヒュン

キリカ「……!」ブオン

ほむら「今」カチ

さっきまでの『避ける』タイミングではなく、2人が攻撃を繰り出す瞬間に時間を停める。

彼女たちにとっては、今まで攻撃が終わる瞬間にカウンターが来ていたのが、今度は攻撃を始める瞬間にカウンターが来ることになるはずだ。

ほむら「解除」

織莉子「……!」キイン

キリカ「……!?」バン

呉キリカが対応し切れていない。

今が、攻め時だ。

ほむら「!」バンバンバン

キリカ「……!!」サッ

ほむら「くっ、やっぱり速い……!」バン

織莉子「……!!」ス

ほむら「!?しまっ……」



274: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/28(日) 23:19:36.41 ID:7s2PAN+30

???「そろそろだと思うのだけれど」

???「何のことだい?」

???「見ていれば分かるわ。……私も準備しなくちゃね」



275: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/28(日) 23:25:35.58 ID:7s2PAN+30

ほむら「うぐっ……!?」

織莉子「……っ!??」バアンッ

美国織莉子に背後を取られた。

私はそのまま背中を貫かれる……はずが、何故か彼女の方が吹き飛ばされている。

今の感覚は、一体……?

キリカ「……!」ブオン

ほむら「!」バンバンバン

突然の出来事に動揺したのか、呉キリカの速度低下の魔法の精度が狂っている。

キリカ「……!」キイン

ほむら「今のあなたなら、見える―――」バン

キリカ「……っ!??」ドシャ

そうして、天敵の片割れを撃ち抜いた。



276: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/28(日) 23:27:16.82 ID:7s2PAN+30

まどか「やった……の?」

杏子「みてーだな。にしても、ほむらのやつ……」

マミ「あの魔法は、一体……。暁美さん……」



277: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/28(日) 23:32:23.00 ID:7s2PAN+30

織莉子「――――!!!」

殺気……。

雰囲気が、変わった……!

ほむら「それでも……あなたひとりになら、負けないっ!!」バンバンバン

織莉子「……!!」キイン

見事なものね……。

あれだけのプレッシャーを発しておきながら、当の本人は至って冷静。

私の銃弾に対する対処も、さっきと同じか……あるいはそれ以上に正確だ。

水晶玉の速度も、徐々に上がって……。

上がって?



278: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/28(日) 23:37:00.82 ID:7s2PAN+30

ほむら「しまった……!!」ガキン

織莉子「……」ニヤ

美国織莉子の狙いは、最初から私の『盾』だったのだ。

今や私の盾は彼女の攻撃で動かなくなってしまっていた。

時間が、停められない……!

織莉子「……!」ヒュンヒュンヒュン

ほむら「あああっ!!」ドンッ

思えば、あの異常なプレッシャーそのものがブラフだったのかもしれない。

彼女は思ったより冷静だった……というよりも、冷静でないのは私の方だったのかもしれない。

呉キリカを倒したことで、油断していた。



279: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/28(日) 23:42:16.76 ID:7s2PAN+30

さやか「!……ほむら、盾が!!」

まどか「おかしいよ……!さっきの水晶玉、そんなに速くなかったのに。どうしてほむらちゃんは避けられなかったの?」

QB「キリカの魔法が残留していたようだね。美国織莉子はそれに気づいていて、なおかつそれをほむらに悟らせないようにわざと水晶玉のスピードを下げて発射していた」

QB「そして、目標である盾を撃ち抜く段になって本来のスピードで発射したのさ」

まどか「そんな……」

杏子「仲間がやられてからの一瞬でそこまでの作戦を練り上げるたあ……相当な切れ者だね、あの織莉子って奴。あの魔法を失ったほむらじゃあ、ちょっとキツいかもね」



280: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/28(日) 23:48:44.08 ID:7s2PAN+30

ほむら「!」バンバンバン

織莉子「……!!」ヒュンヒュンヒュン

水晶玉の速度が下がってゆく。

今度こそ、呉キリカの魔法の効果が切れてきているらしい。

美国織莉子の顔にも、心なしか焦りが見て取れる。

織莉子「……!!」ヒュンヒュンヒュン

ほむら「くっ」サッ

戦闘中、ずっと未来予知を使っていたのならかなりの魔力を消費しているはずだ。

ほむら「お返しよ」バンバンバン

織莉子「……!!」サッ

勝ちを急がなければ、勝機は私にあるはずだ。



281: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/28(日) 23:53:58.51 ID:7s2PAN+30

逆に、美国織莉子としてはここらで決着をつけないと危ないはず。

織莉子「……!!」フワ

大量の水晶玉が召喚される。

ほむら「……」ジャキ

恐らくは、これが最後の攻撃。

織莉子「……!!!」ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン

来た……!

ほむら「!」バンバンバン

流石に未来予知が使えるだけあり、どの水晶玉も厄介な軌道で飛んでくる。

ある水晶玉は銃で撃ち落とし、ある水晶玉は避け。

ほむら「これで、最後ね」バン

最後の水晶玉が、割れた。

織莉子「……」

ほむら「私の勝ちよ。今、あなたに引導を渡してあげる」ジャキ


織莉子「……」ニヤ



282: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/28(日) 23:56:51.45 ID:7s2PAN+30

ほむら「……」ガキンッ

上方から急襲する水晶玉を壊れた盾で受け止める。

織莉子「……っ!??」

『あの時』と同じだ。

残りの魔力を振り絞った、最後の一撃。

私は未来予知なんて魔法を使わなくても、この一撃が来ることをずっと予想していた。

ほむら「悪いわね、あなたと戦う時だけは、何があっても絶対に油断しないようにと誓ったの」

あなたとの真剣勝負、楽しかったわ。

ほむら「さようなら」バン



283: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/29(月) 00:00:49.68 ID:OH2nTHw50

QB「暁美ほむらの勝ちだね、おめでとう!」

まどか「やった!すごいよほむらちゃん!」

杏子「しっかし、目がマジだったなあいつ……。ワルプルギスの夜と戦う時と同じ顔だったぞ」

さやか「何があったんだろ……」

マミ「それより、あの魔法よ!QB、教えて。お願い」

QB「少なくともボクには心当たりはないね。背後への魔力の放出。初めて見る魔法だよ」

マミ「暁美さんは……大丈夫なのよね?」

QB「さっきからマミらしくないね。マミが何を心配しているのかよく分からないよ」



284: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/29(月) 00:02:46.92 ID:OH2nTHw50

ほむら「……」

さあ、頭を切り替えなくちゃ。

次は『円環の理』が出てくるはず。

ほむら「インキュベーター、5戦目の相手を教えなさい」

QB「やる気満々だね。次、5戦目の相手は……」

5戦目:暁美ほむら(リボン)

ほむら「……私?」



291: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/29(月) 22:41:12.77 ID:OH2nTHw50

ほむら「リボンって、どういうこと?」

QB『心当たりがないのかい』

ほむら「ええ……。やっぱり、どこかの平行世界の私のことよね」

それに……。

5戦目に出てくるということは、『円環の理』の魔法少女と同程度には強いはず。

もしかすると、リボンの私も『円環の理』に何らかの形で関わっている可能性がある……?

ほむら「いくら考えても知らないのだから仕方ないわね。インキュベーター、始めるわよ」

QB『了解』



292: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/29(月) 22:41:52.76 ID:OH2nTHw50

vs暁美ほむら(リボン)

ステージ:荒野



293: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/29(月) 22:42:44.81 ID:OH2nTHw50

ほむら「……!」

さっきまでと同じように、戦闘開始と同時に時間を停めようとして、気づく。

相手が見当たらない……?

一面見渡す限りの荒野だから、どこかに潜んでいるというのはあり得ない。

一体、どこに……?

ほむら「っ!!」

強力な魔力を察知し、宙を見上げる。

その先には……。

リボほむ「……!」

青空をも覆ってしまいそうなほどの巨大な翼を広げた『暁美ほむら』が居た。



294: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/29(月) 22:43:46.60 ID:OH2nTHw50

杏子「はああ!??オイ、何だよあの魔法は!あれがほむらだっつーのか!??」

QB「魔力で翼を形成したのか。……興味深い魔法だね」

まどか「あれが、ほむらちゃん?」

さやか「どうなってるのよ……!?」



295: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/29(月) 22:44:57.95 ID:OH2nTHw50

ほむら「あれが……私?」

それは、まさに目を疑いたくなるような光景だった。

魔法の性質が多少変質したり、あるいは現在の私よりも強力なものであったり、ということは予想していた。

でも、これはそんなレベルのものじゃない。

思わず、本当に『暁美ほむら』なのかと疑ってしまうような……。

リボほむ「……!」ギッ

ほむら「!?」

彼女の次の行動もまた予想外のものだった。

彼女がどこからか召喚した武器は、弓。

ほむら「あれは、まどかの……!」

リボほむ「……!」ヒュンッ

ほむら「まずい!」カチ



296: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/29(月) 22:46:29.67 ID:OH2nTHw50

強力な魔力が放出される気配を察知し、慌てて時間を停め、回避する。

解除。

ほむら「……っ!!!」

轟音と共に砂塵が舞う。

想像を上回る威力だった。

さっきさやかが戦った、1周目のまどかとは比にならない。

時間を停めるのがあと一瞬遅れていたら、私はあの一撃で戦闘不能になっていたに違いない。



297: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/29(月) 22:47:27.97 ID:OH2nTHw50

リボほむ「……!」ヒュンヒュン

ほむら「くっ……!!」カチ

4戦目の時と同じ。

あの矢を避けるため、攻撃の度に時間停止の魔法を使わざるを得なくなっている状態だ。

銃弾で狙おうにも相手の動きが素早過ぎて捉えきれない。

翼に当てることなら出来るけれど……。

あれは魔力で形成された代物だ。

多少の風穴を開けたところで、すぐに再生されてしまう。



298: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/29(月) 22:50:55.24 ID:OH2nTHw50

ほむら「く……!」バンバン

リボほむ「……」ヒュンヒュン

同じ『私』のはずなのに、攻撃パターンはまるで似ても似つかない。

リボほむ「……」ヒュンヒュン

彼女の魔法は強力だが、魔力の消費が明らかに激しい。

あの翼が維持できなくなって、地上に降りてくるとき……勝負をかける!

ほむら「……」バン

リボほむ「……!!」ビュンッ

しまった、避けきれ……。

ほむら「うぐっ!!!」ドンッ

右足がやられた。

リボほむ「……!!!」バサアッ

リボンの私が翼を更に広げる。

闇が、空を覆い尽くしていく。

リボほむ「……!!!!!」ドシュッ!!

恐らくはこれが最後の攻撃なのだろう。

私は無我夢中で時間を停めた。



299: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/29(月) 22:53:38.76 ID:OH2nTHw50

私の魔力も残り少ない。

早く、逃げなければ……。

ほむら「うっ!?」ドシャ

さっき痛めた右足が私の歩を止める。

ほむら「早く、立ち上がら、ないと……!!」

今になって激痛が私を襲う。

早くしないと、時間停止が――――。

解けた。

視界が黒に染まる。



300: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/29(月) 22:55:33.88 ID:OH2nTHw50

ほむら「―――――っ」

さっきまで意識を失っていたことに気づき、周囲を見渡す。

ほむら「どうして?」

私が倒れていたのは、さっきの荒野だった。

見れば私が倒れていたところだけ、地面が不自然な形に盛り上がっている。

一瞬遅れて、理解した。

そうじゃない。

周りの地面が削り取られたのだ。

ゾッとした。

リボンの私の最後の攻撃は、それほどまでに強力だったと言うことだ。



301: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/29(月) 22:57:05.13 ID:OH2nTHw50

QB『暁美ほむら、目覚めたかい?』

ほむら「インキュベーター。どういうこと?私は彼女の攻撃でやられたはずじゃ……」

マミ『あなた、リボンの暁美さんと同じ魔法を使ったのよ』

ほむら「?」

マミ『覚えていないのね。……あなたは、攻撃が当たる直前に周囲に魔力のバリアを張ったの』

ほむら「そう、なの」

当然、私にはそんな魔法を使用した記憶は無い。

ほむら「彼女、私にとどめを刺す前に魔力が尽きたのね」

QB『どうやらそのようだよ。全く、本当にキミと同一人物なのか疑ってしまうよ』

ほむら「ふふ、あなたと意見が合うなんて本当に珍しいわ。そうよ、私にはまどかを守り続ける使命がある。あんな命を捨てるような戦い方、出来ないもの」

まどか『ほむらちゃん……』



302: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/29(月) 23:13:32.35 ID:OH2nTHw50

杏子『……で、ほむら。結局あの魔法、何なんだ?』

ほむら「さあ。……無意識のうちに使った魔法だもの」

さやか『ずっとあたし達に秘密にしてたとか、そういうのじゃないの?』

ほむら「私は背中を預ける相手にそんな隠し事をするほど愚かではないわ」

杏子『うぐ……』

ほむら「別に杏子のことを責めているわけでは無いわ。あなたのあの魔法は未だに不完全だし、うかつに話したら却ってマミを心配させかねないものね?」

杏子『まあね……』

マミ『ねえ……。暁美さん、やっぱり様子がおかしいわ。今日はここでやめにしましょう?』

このタイミングでは、マミの心配はもっともだ。

無意識に使用した、身に覚えのない魔法。

何が起こるか分からない魔法少女にとっては、そういう小さな『きっかけ』も逃してはいけないものだ。

しかし、一方で私はもうひとつの『きっかけ』にもすぐ手が届く場所に居る。

マミ『暁美さん?』

マミは私がさっきの魔法を使う前から、ずっと私が戦うのを不安がっていた。

無意識に魔法を使ったから、なんて真っ当な理由じゃない。

今のマミはもっと、見えない何かに突き動かされて動いている。

ほむら「いいえ。……私は、続けることにするわ」

そして私もまた、その『見えない何か』に誘われて選択をしようとしていた。

ただし、マミとは反対の方向に。

マミ『暁美さん……』

予感があった。

この戦闘の先に、その『見えない何か』はある。



303: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/29(月) 23:19:38.70 ID:OH2nTHw50

QB『しかし、6戦目まで辿り着けるとは驚きだよ。暁美ほむら』

ほむら「ありがとう。それで、6戦目の相手は?」

QB『ええと、これだね』

6戦目:聖カンナ・魔女『ヒュアデスの暁』

ほむら「魔女……」

QB『かなり強力な魔女だと聞いている。覚悟は出来ているかい?』

ほむら「勿論よ」



304: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/29(月) 23:20:17.13 ID:OH2nTHw50

vs聖カンナ・魔女『ヒュアデスの暁』

ステージ:魔女『双頭の邪翼』の結界



305: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/29(月) 23:22:31.65 ID:OH2nTHw50

ほむら「……っ!!」

目の前にたたずむ魔女を見て、愕然とした。

ヒュアデスの暁「……!!」

見覚えがある、どころの話ではない。

偶然似ているだけ、では済まされない。

あの姿は、まるで。

私の最強最悪の宿敵。

ほむら「ワルプルギスの夜……!」



306: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/29(月) 23:23:46.63 ID:OH2nTHw50

さやか「なにあれ!?ワルプルギスの夜にそっくりじゃん……!?」

マミ「そんな……。聞いたことが無いわ。あんな魔女が存在するだなんて!」

QB「聖カンナの力で生み出された合成魔女、『ヒュアデスの暁』」

QB「ワルプルギスの夜には及ばないまでも、実力は折り紙つきさ。あの魔女相手にほむらがどこまでやれるか、楽しみだね」



307: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/29(月) 23:34:01.62 ID:OH2nTHw50

ヒュアデスの暁「……!」キャハハハハッ

使い魔A「……」アハハハハッ

使い魔B「……」アハハハハッ

使い魔C「……」アハハハハッ

ヒュアデスの暁が使い魔を召喚する。

憎らしいほどに似ている。

魔法少女の影。

あの巨大な魔女に吸収されてしまった儚い希望の欠片。

目立つ違いはといえば、彼女はワルプルギスの夜のように反転せずに浮かんでいること、そして……。

ヒュアデスの暁「……!ズッ

ほむら「!」サッ

明らかにあの魔法少女、聖カンナに操られているということだ。

恐らく杏子の時と同じで、この魔女を倒さなくてもあの魔法少女さえ倒せば私の勝ちになるのだろう。

カンナ「……」

ヒュアデス「……!」

とはいえ、魔女の頭上に陣取ったあの魔法少女に攻撃する術を私は持たない。

使い魔A「……!」ザシュ

使い魔B「……!」バンッ

使い魔C「……!」ドン

ほむら「……くっ」バンバンバン

現に、使い魔との戦闘で手一杯なのだから。

ヒュアデスの暁「……!」ヒュン

ほむら「まずい!」カチ



308: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/29(月) 23:39:40.36 ID:OH2nTHw50

強い。

5戦目の私も強かったが、それでもこの魔女に比べればかわいいものだ。

小細工やちょっとした未知の魔法では覆せないほどの、圧倒的な力の差。

使い魔A「……!」ザンッ

ほむら「ぐうっ……!?」ドシャ

使い魔B「……!」バンバン

ほむら「く……!」バンバン

使い魔C「……!」ドン

ほむら「あああああっ!!!」ズシャッ

ヒュアデスの暁「……」キャハハハハハハッ

懐かしくすら感じる。

この絶望的な感覚……。

私はこれをさやかや、マミや、杏子と、乗り越えて……。

乗り越えて?



309: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/29(月) 23:45:51.33 ID:OH2nTHw50

???「Fort!」

???「Da!」

おかしい。

???「Fort!」

???「Da!」

そんなはずは無い。

???「Fort!」

???「Da!」

現に私は、こうして……。

???「Fort!」

???「Da!」

でも、ともうひとりの私が囁く。

???「Fort!」

???「Da!」

それなら、それは一体、いつのことだった?

???「Fort!」

???「Da!」

まさか、私は……。

???「Fort!」

???「Da!」

ワルプルギスの夜に、勝利していない?

???「「「「「「「Fort!」」」」」」」

???「「「「「「「Da!」」」」」」」



310: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/29(月) 23:48:42.36 ID:OH2nTHw50

プツンッ。

まどか「モニターが、消えた……?」

さやか「QB、何やってんのよ!早く戻して!」

QB「そんな、そんなはずは……」

マミ「QB?」

QB「だってこれは、この星の人間たちでは読むことすらままならないコードを使って作成された……」

杏子「おい、どうしたってんだよ!?」

QB「プログラムが、書き換えられてゆく……!?」



311: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/29(月) 23:53:29.86 ID:OH2nTHw50

私の驚愕は終わらない。

突然現れた子供たちが、ヒュアデスの暁を攻撃し始めたのだ。

???「Fort!」

???「Da!」

ヒュアデスの暁「……!?」

カンナ「……!?」

???「Fort!」

???「Da!」

ただの子供じゃない、魔法少女でもない。

なにか、得体のしれないものが、ヒュアデスの暁を追い詰めている。

???「……」ザシュッ

ヒュアデスの暁「……!??」グシャ

???「……」ドンッ

カンナ「……!??」ガクッ

子供たちと最強の魔女の戦いは。

こうして、あっさりと終わってしまったのだった。



312: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/29(月) 23:54:36.63 ID:OH2nTHw50

vs#########

ステージ:######



313: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/29(月) 23:58:12.29 ID:OH2nTHw50

QB「修正プログラム……この部分の作動を一度止めて……これで!」

まどか「ついた!直ったよ、QB」

さやか「あれ……さっきと、場所変わってない?」

QB「やられた……!乗っ取られたんだ。ボクは許可を出していない」

杏子「おいQB。ほむらは……大丈夫なんだろうな!?」

QB「この事態はイレギュラーだ。はっきり言って、どうなるかはボクにも予想がつかない」

まどか「そんな……私たち、ここでほむらちゃんを見守ることしか出来ないって言うの!?」



314: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/30(火) 00:05:27.59 ID:+sfzcjWp0

真っ暗な世界。

私の前には、ゆったりと椅子に深く座っている少女がひとり。

ほむら?「……いらっしゃい」

それは、私と全く同じ顔をして、私と全く違う笑い方をする女だった。

ほむら「どういうこと?あなたは誰なの!?」

ほむら?「あら、暁美ほむらよ?気づかなかった?」

にたあ、と嫌な音がしそうな意地の悪い笑みを浮かべる。

その顔は、身体は、肌は、目は、口は。

当り前のように色がついていた。

ほむら「私がそんな答えを求めていないのは分かっているでしょう。ちゃんと質問に答えなさい」

ほむら?「……そうね。今の私は魔法少女ではないの」

そう言って、また口の端を歪めた。

ほむら?「あえて言うなら、そう……」

気取ったように上を向いて、私の方を少しも見ずにこう言った。

悪魔ほむら「悪魔」



315: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/30(火) 00:10:49.58 ID:+sfzcjWp0

今日はここまでです。

やっと悪魔さん出せた……。



321: ◆hLNbQg6EspwH:2014/09/30(火) 16:26:32.27 ID:+sfzcjWp0

対織莉子戦があまりにも説明不足だったので補足しておきます。

4戦目でほむらが戦った美国織莉子・呉キリカは『まどかを暗殺しようとした時間軸の彼女ら』を想定しています。

この時間軸では美国織莉子はオラクルレイのような攻撃は使わず、水晶玉の召喚のみで戦っています。

(本編の織莉子と別編の織莉子は、魔法を制御出来る・出来ないという差があったり、救世の方法についても考え方が異なるなど、かなり違いが多い存在です。そのことを考えると、このときオラクルレイは使えなかったんじゃないかと思います)

4戦目ではこの戦いの再現を一番に考えていたので、織莉子にはオラクルレイを使わせませんでした。


次に、ほむらは初手時間停止で至近距離で銃弾を何発か撃ち込んでいます。

(ソウルジェムを狙ったものも含む)

これに対してキリカは対応する手段を持ちませんが、戦闘開始の瞬間を警戒して未来予知の魔法を使っていた織莉子が、すべての銃弾に対応して水晶玉を召喚することで防御している、ということにしています。

(若干無理があるが流石にそれくらいのハンデはつけないと全員初手で瞬殺されてしまうため)


以上です。

続きは明後日になります。



329: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/03(金) 22:44:55.17 ID:VBigDkMl0

ほむら「あ、悪魔……?」

驚いたような、呆れたような。

どちらともつかないような声が思わず漏れ出る。

悪魔ほむら「それにしても」

そんな私をよそに、自称悪魔の暁美ほむらは暗闇の中をぶらぶらと歩き回り始めた。

この空間に私など存在していないかのようにひとりごちながら。

悪魔ほむら「珍しい結界ね。……ふうん、現実世界側ではなく、シミュレーターの世界の方が結界の本体になっているのね」

時には納得したように。

悪魔ほむら「記憶改竄もかなり強力なものが施されている……。力を失った女神さまの方はともかく、インキュベーターまで煙に巻くなんて」

時には感心するように。

悪魔ほむら「ねえ、あなたはどう思う?」

自称悪魔が明後日の方向を向いて問いかけると、見覚えのある白い小動物が現れた。

QB「ふむ、ボクとしても興味深いよ。そもそも、平行世界の魔法少女を観測できる時点で他の魔女とは一線を画するほどの力を持っていると言ってもいい。まあ『暁美ほむら』の魔法少女としての力を鑑みればそういうことができても不思議ではないけど」ヒョコ

ほむら「インキュベーター!?」

反射的に銃を構える。

ほむら「やっぱり何か企んでいたのね」ジャキ



331: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/03(金) 23:07:49.82 ID:VBigDkMl0

悪魔ほむら「勘違いしないでほしいのだけれど、『これ』は私の所有物よ。あなたが考えているものとはまるっきり別物だと思うけれど」

QB「きゅっぷい」

ほむら「……さっきから、あなたが何を言っているのかまるで分からない」

悪魔ほむら「……相変わらず鈍いのね。いいわ、説明してあげる。あっち側で眠っている女神さまの方も叩き起こさなくちゃいけないしね」

例の嫌らしい笑みを浮かべながら、この女は相も変わらず意味深な発言ばかりを繰り返す。

ほむら「それなら、遠慮なく聞かせてもらうわ。……『円環の理』というのは、何?」ジャキ

改めて銃を自称悪魔の方に向け、問いを繰り出す。

悪魔ほむら「……ふふっ、あはははははっ!!」

ほむら「何が可笑しいのかしら?ちゃんと答えないと、次こそは撃つわよ」

悪魔ほむら「ごめんなさいね。あなた達の勝手な思い込みが、随分滑稽に見えていたものだから」

ほむら「この……!」

引き金を引こうとした瞬間、拳銃そのものが消えて無くなってしまった。

ほむら「っ!?」

悪魔ほむら「あなた達、何を勘違いしたのか知らないけれど、円環の理は魔女を使役する悪の集団なんかじゃないわ。それに、そんなに必死になって探さなくても今までずっとあなた達のすぐ隣にいたのに」

ほむら「どういう、ことよ……!」

悪魔ほむら「いいわ、そろそろ起きてもらわないと困るしね。……さあ、そろそろお仕事の時間よ」パン

そう言うと、自称悪魔は小さく手を叩いた。



332: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/03(金) 23:15:05.88 ID:VBigDkMl0

まどか「っ!?」フラ

さやか「まどか、大丈夫!?」

まどか「ぐうううっ!!!」ズキ

杏子「おい、どうした!」

まどか「頭が、痛い……き、おく……が……!!」ズキズキズキッ

さやか「わかんない、まどかが急に……」

マミ「治癒魔法をかけるわ。美樹さん、手を貸して」

さやか「はいっ!」

まどか「……いい、いらない!」ズキ

さやか「まどか!でもあんた、まだ頭を抱えて……」

まどか「平気。全部、思い出したから……やらなくちゃ、いけないこと……」

マミ「鹿目さん……?」

杏子「おい、まどか!無理すんな!」

まどか「……QB、それ借りるね」

QB「へ?」

シュンッ

マミ「っ!??」

杏子「まどかが、消えた……!?」



333: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/03(金) 23:26:54.88 ID:VBigDkMl0

ほむら「……何も、起こらないようだけれど」

悪魔ほむら「いいえ。たった今、このとりとめのない茶番劇がようやくクライマックスに向かって動き出した。あなたはそれを認めようとしていないだけ」

ほむら「何を、言って……。っ!?」

急に脳裏を掠める、見たことのないはずの映像。

悪魔ほむら「どんな素晴らしい物語でも、どんな夢のような時間でも、いつか覚めるときは来る。もう記憶は戻り始めているのでしょう?」

ほむら「私の、記憶……」

見たことが無いはずなのに、見たことがあるような、そんな奇妙な感覚。

悪魔ほむら「6戦目、聖カンナと戦ったとき、あなたは何を考えていたのかしら?」

ほむら「私は……。そう、私はワルプルギスの夜に……敵わなかった」

モノクロだった記憶に、徐々に色がついてゆく。

悪魔ほむら「そうよ、あなたひとりの力ではね」

ほむら「そうだ、私は……」

意識が途切れた。



334: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/03(金) 23:27:59.42 ID:VBigDkMl0

――――――――――――――――――
――――――――――――
―――――――


        ⑤


        ④


        ③


        ②


        ①


           ―――――――
      ――――――――――――
――――――――――――――――――



335: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/03(金) 23:35:37.66 ID:VBigDkMl0

ほむら「……っ」ズキ

激痛で目が覚めた。

マミ「暁美さん!」

さやか「ほむら、大丈夫!?」

見渡す限りの廃墟の中、ボロボロになったマミとさやかが私に話しかけている。

ほむら「……ワル……ギ……夜、は……」

言葉を発しようと思っても、喉の奥に血が溜まってしまっているのか、思うように喋ることが出来ない。

杏子「完全に倒すことは出来ないまでも、追い払うことは出来た。アンタのおかげだ。なあほむら、お前がこんなところで死ぬだなんて間違ってるよ!」

さやか「まどかも避難所で待ってる。契約はしてないって。あんたの望んだ結末が叶ったんだよ!だからみんなで帰ろう、ほむら!!」

良かった、私の目的は果たされたようだ。

ほむら「……」

なんとか体を動かして、ソウルジェムを見た。

想像通り、取り返しのつかないほど深い黒に染まっている。

私は笑った。

もう、笑うしかなかった。



336: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/03(金) 23:37:41.22 ID:VBigDkMl0

マミ「暁美さん!!」

マミは泣いていた。

整った顔を涙や血でぐちゃぐちゃにして、私の名前を一生懸命に呼びながら。

その声に、私はずっと励まされ、慰められ、宥められ、そして導かれてきた。

ほむら「私……もう……助か……ない、から……」

かすれた声を押し出すようにして言葉を発すると、今度はさやかが泣き出した。

さやか「どうしてよ!!あんたのおかげで、あたし……!どれだけ、感謝してると……!!」

感謝しているのは私の方だ。

私の過去を話したとき、今までの警戒しきった態度が何かの間違いに思えるくらい私への協力を惜しまなかったさやか。

口下手な私に代わってマミや杏子と共同戦線を結んでくれたのも彼女だった。

杏子「ふざけんなよ……!あんたが居なくなったら、まどかはどうすんだ!あたしはあいつに無理矢理にでも契約させるからな!『暁美ほむらを生き返らせろ』って!!」

嘘だ。

ずっと自分に自信が無かったまどかを、誰にも見つからないようにこっそりと励ましてくれていたのを私は知っている。

あの日からまどかは『魔法少女じゃなくてもみんなの力になれる』と言ってくれるようになったのだ。

私が死んだ後にまどかが契約しようとしたなら、杏子は引っぱたいてでもそれを止めようとするだろう。

揃いも揃ってお節介ばっかりだ。

結局、私は彼女たちのことを心から信用することは最後まで出来なかったというのに。

まどかがこの場にいないのが唯一心残りではあるが、散々人の命を踏みにじって来た人間の最後としては十分すぎるほど恵まれているに違いない。

ほむら「も……時間が……早く……ソウル……を……」

視界が黒一色に染まった。



337: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/03(金) 23:40:15.34 ID:VBigDkMl0

意識が闇に呑まれていく中、色々なことを考えた。

もっと彼女たちのことを信じたかった。

彼女たちと一緒に色んなことをやってみたかった。

戦うだけじゃない。

放課後に寄り道して遊んだり、マミの家に集まってくだらない話をしたり。

それに……。

一度は本気で正面からぶつかってみたかった。

私はいつも何かを怖がっていて、自分を出すことも、相手と深く関わることも、無意識に避けようとしてしまっていた。

もしももう一度、チャンスがあれば……。

神様、どうか―――。



338: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/03(金) 23:42:03.37 ID:VBigDkMl0

ほむら「―――思い出したわ、何もかも」

気づくと、また『結界』の中に戻っていた。

悪魔ほむら「……そう、おめでとう。もうすぐ円環の理があなたを導きにやって来る。そのときまで静かに待っていると良いわ」

ほむら「……いいえ、その必要はないわ」ファサ

私はいつものように長い黒髪を払った。

ほむら「確か、あなたは魔法少女じゃないって言っていたわよね?」

足元から、『黒』が徐々に上ってくるのを感じる。

悪魔ほむら「それが、どうかした?」

ほむら「それなら7戦目の対戦相手の発表が、まだ終わっていないのよね」

『黒』は膝のあたりを越えて、腰の高さまで上ってきている。

悪魔ほむら「あなた、何を……!?」

初めて見た、悪魔の心底驚いた顔。

いい気味だわ。

あなたが何者かは分からないままだけれど、せめてこの茶番劇のクライマックスには付き合ってもらおうと思って、ね。

ほむら「『最強の魔法少女』、私も知らないの。楽しみね」

『黒』が全身を覆い切った。

ほむら「7戦目の対戦相手を発表するわ」



339: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/03(金) 23:43:31.83 ID:VBigDkMl0

vs鹿目まどか(アルティメット)

ステージ:格闘王の魔女の結界


以下、三人称視点になります。



345: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/05(日) 22:06:05.33 ID:FByIl/ig0

結界が書き換わってゆく。

真っ暗闇だった頭上には青空が広がり、2人のほむらの周りを囲むように石造りの観客席がそびえ立つ。

そして、その観客席は人型の黒いシルエットで埋め尽くされていた。

悪魔ほむら「コロッセオ……ね。それで、あれは使い魔かしら」

まさに、文字通りの闘技場が出来上がった。

そして、悪魔ほむらと対峙するように神々しく現れたのはまさしく『最強の魔法少女』の黒いシルエット。

まど神「……!」

長い髪をなびかせ、弓を携え、突き刺さるような眼差しは真っ直ぐに悪魔を捉えている。

魔女ほむら「やっぱり、まどかなのね」

そう呟いたのは、さっきまで『暁美ほむら』だった魔女。

姿形は魔法少女の時のままでありながら、たった今現れたまどかと同じように全身が真っ黒に染まっている。

そんな彼女は、いつの間にか、まどかの背後にあたる観客席にどっかりと座っていた。

悪魔ほむら「……驚いたわ。あなた、喋れるのね」

魔女ほむら「幸いなことにね。……さあ、7戦目を始めましょう?」

まど神「……!」ギイ

弓を引き絞るのに合わせて宙に魔法陣が浮かぶ。

悪魔ほむら「インキュベーター。逃げなさい、早く」



346: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/05(日) 22:21:16.65 ID:FByIl/ig0

「「「Verteidigen!!!」」」

まどかの攻撃を防いだのは、あの子供たちだった。

悪魔ほむら「あなた達……!助かったわ、ありがとう」

子供たちは相も変わらずニタニタと気味の悪い笑みを浮かべているが、その顔には僅かに焦りが見て取れる。

悪魔ほむら(たった一撃防ぐのに、魔力の半分以上は持って行かれたみたいね……あの子たちひとりひとりが並みの魔法少女には負けないくらいの強さを持っているはずなんだけど)

まど神「……」

悪魔ほむら(それに……まだまだ本気じゃない。あの子の本気の一撃は、ワルプルギスの夜を一撃で葬り去るどころか、地球を覆うほどの絶望の塊をたった一撃で追い払って見せたほどのもの)

悪魔ほむら(私も世界を書き換えるほどの力を持つとはいえ、それはあくまで彼女の力のほんの一部に過ぎない。私一人じゃ勝てるはずがない)

悪魔ほむら「それなら……」

悪魔が右手の人差し指をまどかの奥に居る魔女に向ける。

悪魔ほむら「これで!」

黒い光線が真っ直ぐに飛んでゆく。

まど神「……」

何の動作も無しに、黒い光線が消滅する。

悪魔ほむら(予想はしていたけれど……ここまで圧倒的だと、笑ってしまうわね)



347: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/05(日) 22:33:33.54 ID:FByIl/ig0

魔女ほむら「早くも打つ手なし、かしら?」

悪魔ほむら「笑わせないで。陰に隠れて偉そうに吠えているだけのあなたに言われたくないわ」

魔女ほむら「残念だけれど、吠えているのはあなたの方よ。さあ、もっとあなたの力を見せて」

悪魔ほむら「……」

無言で弓を取り出す。

魔女ほむら「へえ、あなたも弓矢なのね」

悪魔ほむら「……」

まど神「……!」

悪魔の弓はゆらめく炎をまとい、まどかの弓は宙に魔法陣を描き始める。

悪魔ほむら(勝負になるとは思えないけど……!!)シュンッ

二本の矢が、というよりも魔力の塊が衝突する。

予想通り、押し負けたのはほむらの矢の方だった。

「「「Verteidigen!!!」」」

子供たちがすかさず防壁を張ったが、爆風を防ぎきることは出来なかった。



348: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/05(日) 22:45:08.08 ID:FByIl/ig0

悪魔ほむら「ありがとう、あなた達。もう下がっていて」

子供たちは笑うのをやめないまま首を横に振った。

悪魔ほむら「言うことを聞いて。私は大丈夫だから」

魔女ほむら「大した自信ね。その子たちの力を借りても防御することすらままならないの……!?」

???「お待たせ」

魔女が驚いて振り向いた先に居たのは、もう一人の『鹿目まどか』……いや、『円環の理』だった。

悪魔ほむら「遅いわよ」

円環の理「これでも結構急いだんだけ、ど……っ!?」フラ

悪魔ほむら「!」ダキ

円環の理「うぇひひ、ちょっと無理しちゃったかなあ」

悪魔ほむら「しっかりしてよ……。まだラスボス戦が控えているのよ?」

円環の理「……」クラ

悪魔ほむら「ちょ、ちょっと……大丈」

円環の理「……なーんてね。捕まえた」ガシ

悪魔ほむら「あなた、何を……」

円環の理「いっただっきまーす」シュウウ

悪魔ほむら「あ、ちょっと!やめなさい!!」バタバタ

円環の理「よし!さやかちゃん、パース!!」



349: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/05(日) 22:48:14.79 ID:FByIl/ig0

さやか「っ!?」クラ

杏子「おい!今度はさやかかよ!」ダキ

さやか「……そうだ、あたしは……あの悪魔……円環の……」ブツブツ

マミ「ちょっと美樹さん、大丈夫!?」

さやか「……記憶……まどか……暁美ほむら……倒さなきゃ……」ブツブツ

杏子「おい、さやか!大丈夫か!?」



350: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/05(日) 22:57:18.50 ID:FByIl/ig0

悪魔ほむら「……やってくれたわね」

円環の理「あなたに言われたくないなって」

悪魔ほむら「美樹さやかの記憶を奪って、どうするつもり?」

円環の理「勿論記憶を取り戻してもらうんだよ。5人揃わないと始まらないでしょ?ピュエラ・マギ・ホーリー・クインテットはさ」

魔女ほむら「……お取込み中のところ悪いけれど、失礼するわね。あなたは、鹿目まどかでは無いのね?」

円環の理「はじめまして、ほむらちゃん。そうだよ、わたしはあなたの知っている『鹿目まどか』じゃない」

悪魔ほむら「この子はあなたの世界とは違う平行世界で契約して魔法少女になった『鹿目まどか』よ」

円環の理「わたしの願いは『過去と未来、全ての魔女を消し去りたい』。その願いを叶えたわたしは『円環の理』という概念になって、ソウルジェムの濁り切った魔法少女達をわたしのところに導いているの」

魔女ほむら「なるほど……。じゃあ、私のことを迎えに来てくれたのかしら?」

円環の理「もちろん!まあ、ほむらちゃんの結界が強力過ぎてわたしもすっかり洗脳されてたんだけど……」

悪魔ほむら「学習しないわね、あなたも」

円環の理「誰のせいだと思ってるの!」

魔女ほむら「円環の理については大体分かったわ。それなら、あなたは結局何者なの?」



351: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/05(日) 23:09:34.43 ID:FByIl/ig0

円環の理「この悪魔さんはね、わたしの願いが気に入らなくてわたしに逆らったいけない子なの」

悪魔ほむら「自分の信念に従ったまでよ」

円環の理「そのせいでどれだけこっちが大変な目に遭ってるか……。概念としてのわたしの力が弱まって、過去の魔女については消すことが出来なくなっちゃったし、『円環の理』っていう概念が認知すらされなくなってきているし……」

悪魔ほむら「平行世界の私の因果も大変なことになってるしね」

円環の理「本当だよ!魔女化するとき毎回毎回ほむらちゃん毎に違う結界作るし、決まって皆を引き込んで洗脳しようとするし!」

悪魔ほむら「っていうかその度に悪魔の助けを借りてる女神ってどうなのよ」

円環の理「だから元はといえば完全にあなたのせいじゃん!」

悪魔ほむら「まあ落ち着きなさい。この子が置いてけぼり食らってるわ」

円環の理「だから誰のせいだと……!うう、コホン。とにかく、そういうわけだから、ほむらちゃん!わたしと一緒に行こう」

魔女ほむら「ええ、そうね」

円環の理「ほむらちゃん……!」

魔女ほむら「でもその前に、この子を倒してもらおうかしら」

まど神「……!!」ゴゴゴ

円環の理(わたしより強そうなんだけど)



352: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/05(日) 23:14:09.09 ID:FByIl/ig0

円環の理「じゃあ、こっちも助けを呼ぼうか!」

悪魔ほむら「ちょっと。もしかして彼女たちにも6戦分戦わせるつもりじゃないでしょうね」

円環の理「あっ……」

悪魔ほむら「あなたと違ってここまで来ようと思ったら相当な時間がかかるわよ」

円環の理「そもそもここに来れるかどうかすら怪しいよね」

悪魔ほむら「分かってるじゃない。はぁ……インキュベーター、出て来なさい」

QB「短絡回路の構築なら済んでいるよ」

悪魔ほむら「上出来ね。今すぐ繋いで」



353: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/05(日) 23:16:54.05 ID:FByIl/ig0

悪魔ほむら「美樹さやか、聞こえるかしら」

さやか『この悪魔!今度は何をするつもりよ!!』

悪魔ほむら「円環の理の手伝いよ」

さやか『は?』

悪魔ほむら『詳しいことはこっちで言うわ。ここまで直通で来れるルートを用意したから、巴マミと佐倉杏子も連れて一緒に来なさい。それじゃ』

さやか『あ、ちょっと!』



354: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/05(日) 23:24:10.20 ID:FByIl/ig0

さやか「切れた……」

マミ「美樹さん……。私、さっきから何が起こっているのかさっぱりで」

さやか「あたしもそうです。とりあえず、あいつが向こうに呼び出してくれるみたいです」

杏子「なんなんだよ……」

さやか「あ、来ます」

シュンッ

QB「まどかも、さやかも、マミも、杏子も……皆行ってしまったね」

QB「どうしてボクだけが呼ばれないのかな。わけがわからないよ」



356: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/05(日) 23:42:33.17 ID:FByIl/ig0

さやか「!」

杏子「!」

マミ「!」

悪魔ほむら「……来たわね」

さやか「ちょっとあんた!本当に好き放題やってくれたわね!絶対に許さないんだから!ね、まどか!」

円環の理「……えっとね、さやかちゃん」

さやか「ん?」

円環の理「一応、今はわたしが助けてもらってる立場だから、このほむらちゃんを導き終わってからでいいかな?」

さやか「こんなやつに助けてもらう必要なんてないよ!」

悪魔ほむら「あら、いいのかしら?彼女ひとりだけで『あれ』に勝てるとは思えないのだけれど」

まど神「……」ゴゴゴ

さやか「まどか……!これって、完全な時の……」

円環の理「ごめん!そういうことだから」

魔女ほむら「話は済んだかしら?」

円環の理「さやかちゃん。わたし達はこっちを何とかするから、3人でほむらちゃんをお願い」

さやか「……わかった。その代わり、これが終わったら次はあんたの番だからね!」

悪魔ほむら「勝手にするといいわ」

杏子「さやか……。どういうことなんだ?」

さやか「説明は後で。ねえ、ほむら!」

魔女ほむら「何かしら?」

さやか「あんたの相手はあたし達。文句は無いね?」

魔女ほむら「結構よ。……着いてきなさい」

マミ「美樹さん……」

さやか「マミさん、杏子。2人とも、今はあたしを信じてほしいんだ」

杏子「……しゃーねー、行くか」

さやか「!……うんっ!」

円環の理「さやかちゃん、杏子ちゃん、マミさん……。ほむらちゃんを、お願いします」ボソ



357: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/05(日) 23:52:55.74 ID:FByIl/ig0

魔女のほむらが先導して、闘技場の階段を下りていく。

魔女ほむら「……」コツ コツ

杏子「なあ、どこまで行くんだよ」

魔女ほむら「闘技場には地下がつきもの……。さあ、ここよ」ガチャ

ほむらが扉を開くと、そこには第二の闘技場が広がっていた。

杏子「!」

マミ「地上のコロッセオの方と比べると、少し狭いかしら……?」

さやか「シンプルでいいね。本当になにもない空間」

さやかの言うとおり、円形の部屋は極めてシンプルなつくりだった。

魔女ほむら「さて、それじゃ。最終決戦を始めましょう」バババ

影さやか「……」

影マミ「……」

影杏子「……」

さやか・マミ・杏子「!?」

魔女ほむら「もうひとりの自分との戦い……王道の展開でしょう?」

影さやか「……!」ジャキ

影マミ「……!」ジャキ

影杏子「……!」ジャキ

魔女ほむら「お手並み拝見と行こうかしら」



358: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/05(日) 23:54:21.36 ID:FByIl/ig0

魔女のほむらが先導して、闘技場の階段を下りていく。

魔女ほむら「……」コツ コツ

杏子「なあ、どこまで行くんだよ」

魔女ほむら「闘技場には地下がつきもの……。さあ、ここよ」ガチャ

ほむらが扉を開くと、そこには第二の闘技場が広がっていた。

杏子「!」

マミ「地上のコロッセオの方と比べると、少し狭いかしら……?」

さやか「シンプルでいいね。本当になにもない空間」

さやかの言うとおり、円形の部屋は極めてシンプルなつくりだった。

魔女ほむら「さて、それじゃ。最終決戦を始めましょう」バババ

影さやか「……」

影マミ「……」

影杏子「……」

さやか・マミ・杏子「!?」

魔女ほむら「もうひとりの自分との戦い……王道の展開でしょう?」

影さやか「……!」ジャキ

影マミ「……!」ジャキ

影杏子「……!」ジャキ

魔女ほむら「お手並み拝見と行こうかしら」



366: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/06(月) 22:14:26.75 ID:/dos8iCE0

円環の理「……とか言って、格好つけてみたは良いものの……」

まど神「……」

悪魔ほむら「正直、私達二人がかりでも勝てるか怪しいところよね。まあ、あの3人を頼ったところで何の助けにもならないくらいのレベルだから、どっちみち私達で倒すしかないのだけれど」

円環の理「一応確認しておくけど……あれって、魔法少女の『鹿目まどか』だよね?」

悪魔ほむら「ええ。要は私に割かれる以前のあなたね」

円環の理「そんなのを呼び出せるって……」

悪魔ほむら「魔女本人はそこまで強くないのが不幸中の幸いかしらね。まあ、そのお陰で私達が一番しんどい部分を引き受けることになるわけだけれど」

円環の理「さやかちゃん達、うまくやってくれるよね」

悪魔ほむら「あっちは心配しなくていいでしょう。想像以上にあの魔女は魔法少女時代の自我を保っているようよ」

円環の理「そう、なんだ」

悪魔ほむら「どうかした?」

円環の理「ううん。後で話すよ」

悪魔ほむら「そう」

円環の理「それじゃ、そろそろ始めよっか!」

まど神「……!」



367: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/06(月) 22:22:13.13 ID:/dos8iCE0

魔女ほむら「さあ、やってしまいなさい」

影さやか「……!」ガキンッ

さやか「くっ!」ガキンッ

影マミ「……!」バンッ

マミ「きゃっ!?」サッ

影杏子「……!」ジャキ

杏子「おい、ちょっと待て!!」ドス

魔女ほむら「何かしら?」

杏子「その前にこれはどういうことなのか、ちゃんと説明しろ!」

マミ「あなた……暁美さんなのよね?」

魔女ほむら「そう言えば、あなた達はまだ記憶が戻っていないのね」

さやか「あたしも、記憶は無いまんまだよ。まあ、なんとなく想像はついてるけど」

魔女ほむら「それじゃあ、思い出してもらいましょうか。……これでいいのかしら?」パン



368: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/06(月) 22:49:25.99 ID:/dos8iCE0

さやか・マミ・杏子「っ!!」クラ

魔女ほむら「うまく行ったようね」

杏子「ああ、思い出したよ」

マミ「どういうこと……?暁美さんは、ソウルジェムが砕けて魔女になったはずじゃ……!!」

魔女ほむら「だから、私がその魔女なのよ」

杏子「っ!?……嘘だ!あんたみたいな魔女が居るわけないだろ!あんたは今、当然のようにあたし達と会話してるし、見た目だって真っ黒になっちまっている以外は、今までと全く同じじゃねーか!」

魔女ほむら「さあ、そういう魔女も居るんじゃない?」

さやか「それは、さっきの悪魔のせいなんだ」

マミ「悪魔?」

さやか「さっきの、もうひとりのほむらのことです。あいつが円環の理を引き裂いたせいで、平行世界のほむらの因果はもうめちゃくちゃ……」

杏子「ますます良くわかんねー……。円環の理って、結局何なんだよ!」

さやか「魔法少女にとっての死後の世界みたいなもの、って言えばいいかな。その主が、平行世界のまどか」

さやか(厳密には違うけど)

さやか「それでついさっき、平行世界で円環の理に居たときのあたしの記憶を返してもらったってわけ」

魔女ほむら「そういうこと。あなたがやけに事情に詳しいのにも納得だわ」

マミ「それじゃあまさか、さっきまで私達と居た鹿目さんって……」

さやか「その通りです。あのまどかはこの世界のまどかじゃない、円環の理なんだ」

杏子「なるほどね……こいつは今から円環の理に連れて行かれるのか」

さやか「そういうこと。魔法少女にとって円環の理は最後の救済、だから……わざわざ抵抗する道理はないはず、なんだけど」

魔女ほむら「魔女が魔法少女と戦うのも、覆しようがないくらいには道理よね」

マミ「暁美さん、あなたを倒すことがあなたの救済になるのなら……」

杏子「ああ、全力でぶっ倒してやるよ」

魔女ほむら「うふふ、やっとその気になってくれたようで嬉しいわ」



369: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/06(月) 22:56:46.07 ID:/dos8iCE0

マミ「各個撃破で行くわよ!」

杏子「おう!」

さやか「はいっ!」

マミの声を合図に、3人はそれぞれの影に向かい合う。

さやか「あんたは、さっき杏子と戦ってたよね」ジャキ

影さやか「……!」ジャキ

さやか(……やっぱり円環バージョンか。そう簡単には勝たせてくれないね)ガキンッ

マミ「あなたの相手は、私よ!」バンバン

影マミ「……!」シュルルルルルッ

杏子「この世に佐倉杏子はひとりで十分なんだよ!おらっ!」ジャキ

影杏子「……!」ジャキ



370: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/06(月) 23:09:28.09 ID:/dos8iCE0

悪魔ほむら「これを使うのは、いつ以来かしらね」

左手をかざすと、巨大な弓が現れた。

円環の理「3人とも弓使いって言うのはどうかとおもうけどね……」

同じく、円環の理も弓を取り出した。

まど神「……!!」ビシュンッ

悪魔ほむら「任せて」キイン

円環の理「頼んだよ!」ギイ

本来ならば相反する立場にあるはずの悪魔と女神のコンビネーションは抜群だった。

円環の理「当たって!」ビシュンッ

まど神「……!!」ビシュンッ

悪魔ほむら「押し切られるわ、防御を!」

円環の理「くうっ……!」パアア

悪魔ほむら「食らいなさい!」ビシュンッ

女神が攻めれば悪魔が守り、悪魔が攻めれば女神が守る。

しかし、魔女が召喚した『鹿目まどか』の力は圧倒的だった。

円環の理「概念クラスふたりがかりでも抑えきれないなんて……」

悪魔ほむら「まあ、言ってしまえば彼女は私達の上位概念みたいなものだしね」

円環の理「わたし、死んだらどうなっちゃうんだろ」

悪魔ほむら「ちょっと、弱気にならないでよ!」



371: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/06(月) 23:19:37.61 ID:/dos8iCE0

悪魔ほむら「来るわ、構えて!」ギイ

まど神「……!!」ビシュンッ

悪魔ほむら「今!」ビシュンッ

円環の理「っ!」ビシュンッ

三人の弓が衝突する。

悪魔ほむら「……っ!!!」キイン

が、またも押し切られてしまった。

円環の理「思いついた」

悪魔ほむら「何?」

円環の理「作戦。やってみる価値はあると思うの」



372: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/06(月) 23:27:10.59 ID:/dos8iCE0

影マミ「……!!」バンバン

マミ「くっ……!」シュルルルルルッ

マミ(単純な戦闘力だけじゃない。戦略を組み立てる能力や、細かい癖まで全てが再現されている)

マミ「っ……」チラ

さやか「はああああっ!!」

影さやか「……!!」キイン

杏子「おらあっ!」

影杏子「……」ガキン

魔女ほむら「……」

マミ(このままじゃ、暁美さんの魔女と対峙する前に魔力を使い果たしてしまう)

影マミ「……!!」バンバン

マミ(何とか、しなきゃ……!)サッ



373: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/06(月) 23:34:25.11 ID:/dos8iCE0

杏子(おい、マミ!)

マミ(な、何?)

影杏子「……!」

杏子(あたしを撃て!!)

マミ(ええっ!?)

影マミ「……!」

杏子(いいから、早く!……さやか、頼むぞ)

さやか(任せて!)

マミ「もうっ……。行くわよ!」バンバンバンッ



374: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/06(月) 23:43:42.15 ID:/dos8iCE0

杏子「!」サッ

まず、射線上にいる杏子が銃弾を回避する。

影杏子「っ!?」サッ

その先に居たのは、影の杏子。

突然の攻撃に若干慌てつつも、回避することで冷静に対処する。

さやか「それっ!!」ビシュ

しかし、真の狙いは別にあった。

さやかが投剣で影のさやかを追い詰めた先、そこには……。

影さやか「っ!??」

突然現れた銃弾が、影のさやかを襲う。

影杏子「!」

杏子「あんたの相手は、あたしだよっ!」ジャキンッ

助けに向かう影の杏子の背を、杏子が捉える。

影マミ「……っ!?」アセ

マミ「隙だらけよ」シュルルルッ

影マミ「!!」

マミ「終わりね」バン

魔女ほむら「……全員、倒したのね」

さやか「……」

杏子「……」

マミ「……」

魔女ほむら「……お見事」パチパチパチ

そう言うと、ほむらの魔女は満足げに拍手を贈った。



379: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/07(火) 22:33:25.71 ID:GRyHMmTi0

円環の理「……それじゃあ、作戦通りに!」

悪魔ほむら「了解よ」

まど神「……!!」ギイ

悪魔ほむら「こっちよ!」ビシュン

悪魔ほむら(まずは彼女の注意を円環の理から逸らす……)

まど神「……!!」ビシュンッ

悪魔ほむら「……っ!!」キイン

悪魔ほむら(ひとりで防御する分、魔力の消費は今まで以上……)

円環の理「今っ!」ビシュンッ

まど神「……」

円環の理(簡単に弾かれちゃう……。けど!)

円環の理「もう一回!」ビシュンッ

まど神「……!」ビシュンッ

悪魔ほむら「させない」キイン

円環の理「まだまだ!」ビシュンッ

まど神「……」イラ

悪魔ほむら(円環の理も消耗が激しい……でも、そろそろ)



380: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/07(火) 22:34:12.78 ID:GRyHMmTi0

まど神「……」ギイイイイ

円環の理「来るよ!」ギイ

悪魔ほむら「ええ!」

悪魔ほむら(私が彼女の攻撃を防ぐ間)

円環の理(わたしがちまちまと攻撃。効かないけど)

悪魔ほむら(すべてはこの一瞬のため)

円環の理(相手の最大出力の攻撃に、打ち勝つ!!)

まど神「……!!!!!」ビシュンッ!!!

円環の理「いち」

悪魔ほむら「にの」

円環の理・悪魔ほむら「さんっ!!」ビシュンッ!!!



381: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/07(火) 22:35:13.85 ID:GRyHMmTi0

――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――
―――――――――――

円環の理が提案した作戦というのは、至極単純なものだった。

円環の理「マミさんの3戦目ね、相手が二重人格の魔法少女だったの。二人の魔法は、熱と冷気。正反対の性質を持っていた」

悪魔ほむら「……」

円環の理「その二人が魔法を同時に打ち出す技を使ってて……それが凄く強力だったの。マミさんのティロ・フィナーレが押し負けるくらい」

悪魔ほむら「それは、強いわね」

円環の理「神様のわたしと、悪魔のあなた。わたし達なら、きっと同じことが出来るはず。純粋な魔力の大きさで負けていても、打ち勝てる見込みがある」

悪魔ほむら「……やってみる価値はあるわね」

円環の理「タイミングが重要だから、気を付けて。少しでもずれたら、威力は大幅に落ちちゃうはず。いちにの、さんで」

悪魔ほむら「分かったわ」



382: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/07(火) 22:36:15.48 ID:GRyHMmTi0

円環の理「やった……!?」グッ

悪魔ほむら「それ言ったらダメな奴でしょうに」

爆風が晴れた先、そこには。

まど神「……」

相変わらず最強の魔法少女が佇んでいた。

まど神「……っ」グラ

円環の理「でも、効いてるよ!」

悪魔ほむら「ええ……。もうひと押しってところね」

まど神「……!!」ビシュンッ

悪魔ほむら(とはいえ)キインッ

円環の理(わたし達も、残りの魔力はあと僅か……)ビシュンッ

まど神「……!!」ビシュンッ

悪魔ほむら(次の一撃で仕留められなければ)パアア

円環の理(わたし達の負け、だね)ビシュンッ



383: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/07(火) 22:40:24.99 ID:GRyHMmTi0

悪魔ほむら(さっきの攻撃……ほぼ完璧だったけれど、まだ、ほんの少しだけタイミングにズレがある)

悪魔ほむら(あのタイミングじゃきっと仕留められない。何とかしないと……)

まど神「……」ビシュンッ!

悪魔ほむら「っ!?しまった……!」

偽街の子供達「……Verteidigen!!!」

突然現れた子供たちが、最後の魔力を振り絞って矢の攻撃を防ぐ。

悪魔ほむら「あなた達……隠れてって、言ったのに!どうして……」

偽街の子供達「……Italienisch」ニヤニヤ

悪魔ほむら「それよ!!」

まど神「……」ギイイイイイ

悪魔ほむら「提案があるわ」

円環の理「今!?次の大きな攻撃が来るよ!??」



384: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/07(火) 22:41:43.29 ID:GRyHMmTi0

円環の理「……ああもうっ!分かったよ!!」ギイッ

悪魔ほむら「さあ、行くわよ……!」ギイッ

まど神「……!!!!!」ビシュンッ!!!!!

偽街の子供達「Tiro!!!!!」

偽街の子供たちが一斉に手を挙げる。

悪魔ほむら「!」コクン

円環の理「!」コクン

悪魔ほむら・円環の理「フィナーレえええええ!!!!!」ビシュンッッッ!!!!!!!



385: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/07(火) 22:43:08.42 ID:GRyHMmTi0

まど神「―――っ!!!???」ズシャアアアアッ!!!

悪魔ほむら(お願い……!)

円環の理(もう、倒れて……!!)

まど神「……!!!」ユラ

派手に倒れた魔法少女が、その身を起こした。

悪魔ほむら「そんなっ……!?」

円環の理「っ!!」パアア

まど神「……」フラ

悪魔ほむら「!」

まど神「……」シュウウウウ

一瞬、ぼろぼろになった身体を傾けた後、ついに最強の魔法少女が静かに消滅する。

悪魔ほむら「……はあああああ」フラ

円環の理「今度こそ、やったね……」フラ

確かに自分たちが勝利したことを確認した悪魔と女神が同時に倒れる。

悪魔ほむら「どうなることかと思った……」

円環の理「神様も悪魔もまとめて吹き飛ばされちゃうところだったね……」

悪魔ほむら「まさか最後の最後で巴マミに助けてもらうことになるとはね」

円環の理「本人居ないけどね」ウェヒヒ



386: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/07(火) 22:45:20.24 ID:GRyHMmTi0

円環の理「今回も……ありがとう。おかげで助かったよ」

悪魔ほむら「別に……私はやりたいようにやっているだけよ」

円環の理「でも、やっぱり言わせて。もう限界だよ」

悪魔ほむら「……」

円環の理「あなた、どうやってこの結界に侵入したの?」

悪魔ほむら「まともな方法ではとても侵入できる状態では無かったわ。佐倉杏子や巴マミの相手が円環の理の使者だったでしょう。あのとき私のいる世界を参照していたから、そこから無理矢理通路をこじ開けて……」

QB「そう。この魔女は逐一他の平行世界を参照してその魔法少女のコピーを創り出す。彼女がボク達の世界を参照した時を見計らって、なんとか結界の内側に入り込んだのさ」

円環の理「インキュベーター……。そう、あなたが」

悪魔ほむら「もしこの魔女が百江なぎさや美樹さやかを呼び出してくれなかったら、本当に私が入ることは出来なかったかもね」

円環の理「平行世界の観測に、強力な洗脳、自らが招かざる者の侵入を決して許さないほどの硬い結界。そして、自分の力を遥かに上回る魔法少女の召喚。勿論、魔女自身もかなり強いけど……」

悪魔ほむら「……」

円環の理「さっきも言ったけど、いくら平行世界のほむらちゃんの因果が大きくなったからって、こんなに強い魔女は今まで居なかった。分かってるでしょ?世界のバランスが大きく崩れ始めてるって。今回は魔女が魔法少女時代の自我を強く持っていたから、何とか生き延びられたけど、次はどうなるか……」



387: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/07(火) 22:47:09.78 ID:GRyHMmTi0

悪魔ほむら「あら、女神さまは随分弱気なのね」

円環の理「気づいてるくせに。わたしの力だけじゃなくて、あなたの力もだんだん弱まっていってること」

悪魔ほむら「!」

円環の理「あなたが引き裂いた人間の『わたし』も、本当に守り切れる?」

悪魔ほむら「黙りなさい……!」

円環の理「嫌だよ、だって」

悪魔ほむら「黙れ!!!」

円環の理「……」

悪魔ほむら「……あなたは、『鹿目まどか』なんかじゃない。あなたはただの概念に過ぎないのよ。魔法少女を導くシステム、ただそれだけよ」

円環の理「……」

悪魔ほむら「もう、帰るわ。後はあなたの仕事でしょう?さようなら、円環の理」

QB「あ、待ってよ!」

偽街の子供達「Lügner!!」ゲシッ

QB「え!?」

シュンッ



円環の理「……ほむらちゃん」



388: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/07(火) 22:49:31.46 ID:GRyHMmTi0

QB「……まどか。いや、『円環の理』と呼んだ方がいいのかな」

円環の理「QB。あなた本当に置いてかれちゃったんだね」

QB「まあ、よくあることだよ。どうせ、向こうに代わりがいるしね」

円環の理「ふーん……」

QB「ひとつ、質問があるんだ。キミは人間の時の記憶から引きはがされた『鹿目まどか』だろう?」

円環の理「うん」

QB「それなら、どうして別人のふりをしているんだい?」

円環の理「……やだなあ、意味が分からないよ」

QB「意図的に『鹿目まどか』の時とは異質な魔力を放出しているね?喋り方も何だか無理があったように見えたし……何より」

円環の理「やめてよ」ウル

QB「悪魔の暁美ほむらに対して、たったの一度だって名前を呼ばなかったじゃないか」

円環の理「やめて……!」ポロポロ



389: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/07(火) 22:51:05.73 ID:GRyHMmTi0

QB「暁美ほむらは、キミに対して少なからず罪悪感を抱いているはずだ。だって、本来裂くことの出来ない『鹿目まどか』という存在にわざわざ区切り目を作って、引き裂いてしまったんだからね」

円環の理「違うの。わたしは、『円環の理』じゃなきゃいけないの……」ポロポロ

QB「??わけがわからないよ。まどかはまどかだ。だいたい、人間の時の記憶だけ中途半端に奪われたって、ベースになる性格がまるごと失われるわけじゃない」

QB「キミが堂々と『鹿目まどか』であることを主張すれば、ほむらだって自分の過ちから目を背けることは出来なくなるだろうに」

円環の理「それ、は……」ポロポロ

QB「はあ。やっぱり人間の感情は理解できそうにないよ。それじゃ、ボクはマミ達のところに行くから」



円環の理「う、ううううううっ……!!」ポロポロ

円環の理(ほむらちゃんは、『わたし』のことを『鹿目まどか』じゃないって思い込むことで、何とか自分を保とうとしてる)

円環の理(ほむらちゃんが救いたかったのは人間の『鹿目まどか』だけだし、実際にほむらちゃんが救えるのも人間の『鹿目まどか』だけ……)

円環の理(でもね、わたしもちゃんと『鹿目まどか』なんだよ?ほむらちゃん、それに気づいたらきっと悲しむだろうから、ずっと言えないままだけど……)

円環の理(神様失格だなあ、わたし。……ほむらちゃんの友達としても、神様としても、どっちも中途半端にしかなれなくて、そんなわたしは)

円環の理「うええええええんっ、ほむらちゃああああああんっ……!!!」ポロポロ

円環の理(とっても悲しい気持ちになって、声をあげて泣いてしまったのでした)



390: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/07(火) 22:52:23.36 ID:GRyHMmTi0

魔女ほむら「……コルノ・フォルテ」パア

杏子「ちっ、今度は召喚魔法かよ……!」

さやか「あんたの能力、想像以上に厄介、だねっ!!」ズバア

魔女ほむら「今なら分かるわ。4戦目や5戦目で私の知らない魔法が発動されたのは、魔女としての力が目覚め始めていたからなのね」

マミ「ティロ・フィナーレ!!」バンッ

魔女ほむら「リーミティ・エステールニ」バン

マミ「互角、だなんて……!」

魔女ほむら「うふふっ。まさか、他の魔法少女達の技が使えるようになるとはね」

さやか「とりゃあっ!」ズバ

魔女ほむら「カピターノ・ポテンザ」キイン

さやか「今度は身体硬化……!」

魔女ほむら「まだよ……。コル!」

コルノ・フォルテ「……!!」

さやか「さっきの……牛っ!?」

杏子「おらあ!」ズシャ

コルノ・フォルテ「……っ!?」ズシャ

さやか「サンキュ!」

杏子「なあ、さやか……。さっき、あんた自分が円環の理に居たって言ったよな」

さやか「え?う、うん」

杏子「お前、死んじまってたのか」

さやか「まあね。……別の世界の話だけど」

杏子「ここでは、死ぬなよ。お前ひとり死んじまうだなんて、あたしが絶対に許さない」

さやか「……うんっ」

杏子「よし。……そんじゃ、まずはこいつを倒さないとな!」

さやか「うんっ!!」



391: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/07(火) 22:53:30.50 ID:GRyHMmTi0

魔女ほむら「プロルン・ガーレ」パキパキ

マミ「指からミサイル!?」

杏子・さやか「そりゃっ!」キインッ

魔女ほむら「うふふっ」バサアッ

杏子「あれは!」

さやか「さっきの……翼!?」

魔女ほむら「やっぱり、これが馴染むわね」ギイ

マミ「さっきの……リボンの暁美さんだわ!」

魔女ほむら「さあ、行くわよ!」ビシュンッ

杏子「結界っ!」キインッ

マミ「佐倉さんっ!」

杏子「……まずいな。あの威力の攻撃を連発されたら、かなりきついぞ」

さやか「しかも空中戦となると……あたしと杏子じゃあ」

マミ「問題ないわ」シュルルルルルッ

マミのリボンが空中に足場を創り出す。

さやか「さっすがマミさん!」

杏子「……器用だよなあ、ホント」



392: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/07(火) 22:54:42.78 ID:GRyHMmTi0

勿論、それに対してほむらが対抗する手を持っていないはずがない。

魔女ほむら「アヴィーソ・デルスティオーネ」ボボッ

ほむらの周りに炎が現れ、ゆっくりと回転する。

マミ「あれは、私が戦ったときの……!!」

魔女ほむら「セコンダ・スタジオーネ」

炎がリボンの橋を襲う。

さやか「オクタヴィア!!」

さやかが自らの胸を突き刺し、叫んだ。

人魚の魔女「……!!」

人魚の魔女が炎の前に立ちはだかる。

杏子「ナイス、さやか!!行くぜっ!!」ジャキ

橋から飛んだ杏子が魔女のほむらに槍を突き出す。

魔女ほむら「っ!」ガキンッ

杏子「剣で受け止めたか……!」



393: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/07(火) 22:55:55.66 ID:GRyHMmTi0

魔女ほむら「もっと、もっとよ……!!ファンタズマ・ビスビーリオ」

マミ「っ!?」バンバンバン

不意にマミが銃を召喚し、そのまま杏子とさやかに向かって発砲する。

さやか「ちょ、マミさんっ!?」

杏子「おい、何やってんだ!」

マミ「くっ……!!」シュルルルルルッ

魔女ほむら「自分の腕をリボンで抑えるとはね……。それじゃ、ティロ・フィナー」

さやか「させるかあっ!!」ズバッ

魔女ほむら「速度低下」ギュンッ

さやか「!?」

魔女ほむら「これでも、食らいなさいっ!!」ブオン

さやか「が、はっ……!?」バキ

ハンマーの一撃がさやかを襲う。

杏子「てんめえっ!!」ブンッ

魔女ほむら「……」ガガガガガ

杏子の一撃をかわしたほむらが、注射器型のガトリングを発砲する。

杏子「ぐっ……!?」バンッ



394: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/07(火) 22:59:01.09 ID:GRyHMmTi0

魔女ほむら「期待外れね」バサッ

ほむらはそう言って、空中から魔法少女達を見下ろした。

マミ「……強い」

さやか「でも、負けられない……!!」

杏子「聞き分けの悪いこいつを、まどかのところに届けてやるまではなあ!」

魔女ほむら「……ラ・ベスティア」

杏子「げえ!あのクマ人形か!」

マミ「任せて!」シュルルルルッ

さやか「いっけえ!」ザシュ

マミがクマ人形達の動きを止めたところを、さやかが一気に薙ぎ払う。

魔女ほむら「……ピエトラディ・トゥオーノ!!」

さやか「!」

ヨーヨーのような電撃がさやかを襲う。

さやか「……っ!」

さやかは強く地面を蹴って、その電撃に自ら突っ込んでゆく。

魔女ほむら「っ!?」

さやか「これでも、食らええええっ!!!」ザシュ

魔女ほむら「うっ……!??」ズシャ



395: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/07(火) 23:00:21.30 ID:GRyHMmTi0

マミ「……今!」バン

魔女ほむら「っ!?」バン

墜落するほむらを狙ってマミがさらに一撃。

杏子「おりゃあっ!」ブンッ

魔女ほむら「っ!!」バサッ

杏子の追撃は避けられたものの、ほむらにかなりのダメージが溜まっているのは明らかだった。

さやか「形勢逆転かなー?」

魔女ほむら「さやか……さっきのは」

さやか「いやあ、千歳ゆまちゃんのを見習ってね。多用は禁物だけど便利だよね、痛覚遮断」

魔女ほむら「!」

まるで成り立ての魔法少女のような無茶な特攻だが、だからこそほむらにダメージを与えることが出来たのだ。

しかも、さやかの剣は一時的に雷を纏い、より強力な武器と化していた。

結果的にほむらの放った電撃を利用されたことになる。

魔女ほむら(それに、奇襲にさえ成功すればマミや杏子が追加でダメージを与えてくれることは計算していた……!)

魔女ほむら「だったら、私も……」パアア

ほむらがゆまの回復魔法を使用する。

マミ「!させないっ」バンバンバン

3発の銃弾は、全て突然ほむらの前に現れた水晶玉に弾かれた。

マミ「予知していたわね……!!」

魔女ほむら「当然でしょう?これでまた逆転よ」



396: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/07(火) 23:01:36.19 ID:GRyHMmTi0

魔女ほむら「……」ギイ

杏子「また、弓かよ!」

マミ「待って、さっきと様子が違うわ」

魔女ほむら「その通り」バシュンッ!

ほむらが打ち上げた一本の矢が、無数の矢となって部屋中に降り注ぐ。

さやか「これは、まどかの……!」

マミ「守り……切れないっ!!」

杏子「マミ!」キインッ

戦況は依然、ほむらが圧倒的に優勢なまま。

魔女と化したほむらの多彩な戦術の前に、さやか達は窮地に立たされている。

さやか(それなのに……)

魔女ほむら「――!!」プププププ

今度はラッパから泡が噴き出す。

マミ「その攻撃なら、効かないわ!」バンバンバン

さやか(今、この戦いを楽しんでいるあたしがいる)

銃弾が全ての泡を弾けさせる。

その隙にほむらに近づいたのは杏子だった。

杏子「今度こそ!」ブンッ

魔女ほむら「っ!?」ザシュ

さやか(そして、それはあたしだけじゃない)

さやか「はああああっ!!!」ザシュ

魔女ほむら「!!」ガキンッ

杏子(あれは、ほむら自身の……!)

マミ(まさか、あんな小さな盾で美樹さんの攻撃を防いでしまうなんて……!)

魔女ほむら「逃がさない!」シュルルルルルルッ

マミ「今度は、私の……!」

杏子「させるかっ!」ズバッ

ほむらが繰り出したリボンを、杏子の槍が切り裂いた。

さやか(杏子も、マミさんも……それに、誰よりも)



397: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/07(火) 23:04:13.21 ID:GRyHMmTi0

さやか「ほむらっ!!」

魔女ほむら「何かしら?」バサッ

さやか「あんたはさ、今楽しい?」

魔女ほむら「ふふっ、最高の気分よ」

さやか「あたし達も、最っ高の気分だよ!」

さやか「……でも!!やっぱりあんたは魔女だから!あたし達が、この手で、とどめを刺してあげるから!!!」

魔女ほむら「ふふふ……やれるものなら、やってみなさい!」

杏子「マミ、足場を!」

マミ「ええ!」シュルルルルルッ

杏子「おらあああっ!!!」ブンッ

杏子が槍を手にほむらに迫る。

魔女ほむら「あなたは本当に、それしかないのかしら……っ!??」

ほむらが杏子の刃をかわすと、別の方向からもうひとりの杏子が迫る。

杏子「へっ……。必殺、ロッソ・ファンタズマってな」ジャキ

魔女ほむら「くっ……!?」サッ

マミ「今!」バンバン

寸でのタイミングで2人の杏子の攻撃をかわした瞬間、マミの銃弾がほむらを襲う。

魔女ほむら「当たらないわね!」バサッ

飛行でこれを回避。

マミ「残念」

魔女ほむら「っ!?」

背後から弾丸が命中する。

魔女ほむら(しまった、跳弾……!!)

さやか「オクタヴィア!!」

翼を失って、落下すると、そこには自身の魔女を呼び出した美樹さやかが待ち構えていた。

魔女ほむら「速度、低下……っ!!」

落下速度を低下させ、体勢を立て直す準備に入る。

さやか「今です、マミさんっ!!」

杏子「頼んだぞ、マミ!!」

魔女ほむら「っ!?」

マミ「オッケー、行くわよ……。ティロ・フィナーレえええええ!!!!!」バアアアンッ!!!

マミの渾身の一撃が、魔女の身体を完璧に捉えた。



398: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/07(火) 23:06:57.27 ID:GRyHMmTi0

完敗、ね……。

最後にあなた達と戦えてよかった。

マミ。

さやか。

杏子。

くだらない理由で、私のところに来るようなことがあれば、絶対に許さない。



そして、まどか……。

どうか、あなたも、元気で……。



399: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/07(火) 23:22:32.89 ID:GRyHMmTi0

???「ほむらちゃん、ほむらちゃんっ!!」

白い小部屋で誰かが私の名前を呼んでいる。

そんなに肩を揺さぶらないで、私はちゃんと……。

???「ほむらちゃんっ!!!」

ほむら「ま……まどか?まどかなのね!?」

まどか「ほむらちゃん!うん、わたしだよ!まどかだよ!!!」

どうして……?

私は魔女の姿で負けたから円環の理に導かれるはずなのに。

まどか「ここは、どこなんだろう?」

……そうか。

私はすべてを理解した。

ほむら「神様が、私達に少しだけ時間をくれたのね」

まどか「神様??」

ほむら「……ねえ、まどか。少し、質問をしてもいいかしら」

まどか「??うん……」

ほむら「鹿目まどか。あなたは自分の人生が尊いと思う?家族や友達を大切にしてる?」」

まどか「!!……うん、大切だよ。家族のみんなも、友達も。勿論、ほむらちゃんもだよ」

ほむら「そう。もしそれが本当なら、今とは違う自分になろうだなんて、絶対に思わないことね」

まどか「!」

ほむら「まどか、私ね。ワルプルギスの夜との戦いで、死んでしまったの」

まどか「っ!!?そんな……」ウル

ほむら「これから、魔法少女の神様に連れて行ってもらうのよ。でも、まどか」

まどか「ほむらちゃん……」ポロポロ

ほむら「まどかには、やっぱりまどかのままでいてほしい。たとえどんなことがあったとしても。……ごめんなさい、私、最初から最後までお願いばっかりね」

まどか「……どうして、ほむらちゃんが」ポロポロ

ほむら「泣かないで、まどか。これでも、私は私なりに結構満足しているの。目的はちゃんと果たせたみたいだし、マミやさやか、杏子にも看取ってもらえた。それに……」

まどか「……」ポロポロ

ほむら「最後にこうして、あなたと話すことも出来た」

まどか「!」

ほむら「ずっと見守っているわ、まどか。元気でね」

まどか「ほむらちゃん。……わたし、ほむらちゃんのこと、絶対に忘れないからね!いつまでも、友達だよ!!」

ほむら「!……ええ、友達」ニコ

まどか「ほむらちゃ……!!」

まどかが呼びかけてくれた時にはもう、私の姿は消えていた。

こうして、私『暁美ほむら』の魔法少女としての人生が、完全に終了した。



400: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/07(火) 23:36:48.32 ID:GRyHMmTi0

QB「やあ、お手柄だったね」

崩壊する結界の中に、QBが現れる。

さやか「あれ、QBこっち来れたの?」

QB「いや、ボクはあっちの個体とは別だよ」

そう言って、QBはさやかの肩に飛び乗った。

QB「Berauben!!」

さやか「っ!?……」クラ

杏子「おい、さやか!QB、何をした!?」

QB?「Fort!」

マミ「違う……あれはQBじゃない!!」

ウソツキ「Da!!」

現れたのは、悪魔の使い魔。

偽街の子供のひとりだった。

杏子「げっ!な、何の用だよ!!」

ウソツキ「Tschüss!」

マミ「き、消えた……」

杏子「マジで、何の用だったんだよ……!?」



401: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/07(火) 23:44:43.36 ID:GRyHMmTi0

円環の理「それじゃ、行こっか。ほむらちゃん」

ほむら「ごめんなさい。要らぬ手間をかけさせて」

円環の理「うぇひひ。まあ、それが仕事だしね」

ほむら「……ふうん、あなたは目が黄色いのね」

円環の理「神様だからね」

ほむら「神様関係あるのかしら、それ……。あれ?」

円環の理「??」

ほむら「目元、赤くない?」

円環の理「えっ!?……いや、気のせいじゃないかな?」

ほむら「だったら何で隠すのよ」

円環の理「隠してないよ!あ、そうだ!悪魔のほむらちゃんの話しようよ!ほら、さっきの」

ほむら「露骨に話題逸らさないでよ」

円環の理「逸らしてないよ」

ほむら「……ほら、やっぱり赤い。泣いてたの?」

円環の理「えっ!?ち、違うよお……」

ほむら「泣いてたのね」

円環の理「泣いてないったらー!!」




QB「魔法少女の戦闘訓練」 おしまい



422: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/12(日) 22:13:17.21 ID:zshtyFk10

エピローグ



423: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/12(日) 22:15:01.27 ID:zshtyFk10

in 悪魔世界

ウソツキ「Hallo!」

悪魔ほむら「お帰りなさい。お疲れさま、美樹さやかの記憶は預かっておくわね」

ウソツキ「Ja!」

悪魔ほむら「そうそう、カボチャのケーキを作ってあるわ。他の子たちはもう食べているはずだから、あなたも混ざってきなさい」

ウソツキ「Lch pack's!」

悪魔ほむら「あとワガママとレイケツ。そろそろインキュベーターを解放しなさい」

ワガママ「Ja」ニタニタ

レイケツ「Ja」ニタニタ

QB「うう……助かったよ、ほむら」ボロ

悪魔ほむら「あの子たち、最近はサッカーにはまっているようね」

QB「ボクをボールにするのはどう考えても非合理的だと思うんだけどなあ」

悪魔ほむら「子供ってそういうものよ。とりあえず、今回の魔女のデータを一通り見せてちょうだい。解析は済んでいるでしょう?」

QB「勿論さ。それじゃ、まずは概要からにしようか。……ええと、これだね」



424: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/12(日) 22:19:03.40 ID:zshtyFk10

格闘王の魔女

性質は熱望。最後まで自分以外の何者をも信じることが出来なかった魔法少女のなれの果て。相手のことを信じるため、理解するために全力での真剣勝負を望む。世界のすべてを打ち倒したとき、この魔女はあらゆる事物を理解し尽くしたことに満足して静かに消滅するだろう。



425: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/12(日) 22:19:44.96 ID:zshtyFk10

悪魔ほむら「……」

QB「……」

悪魔ほむら「……まるで、少年漫画ね」

QB「とはいえ、彼女も間違いなく『暁美ほむら』だよ?」

悪魔ほむら(一時期入院してるのが退屈すぎて色んな漫画を読んだからかしらね……。いえ、あの世界では巴マミと仲が良かったみたいだし、彼女に影響された可能性も……。ああいうの、いかにも巴マミが好きそうな展開だものね)

QB「しかし強力だったね」

悪魔ほむら「ええ。私と円環の理が倒さなかったら冗談抜きに『世界のすべて』があの魔女に倒されていたかもね」

QB「……ねえ、ほむら。あの魔女のことが羨ましいとは思わなかったかい?」

悪魔ほむら「まさか。どうして私が魔女のことを羨むのよ」

QB「彼女達は敵対することも無く、強い絆で結ばれていた。見ていただろう?あの世界のほむらは、さやか・マミ・杏子のことを名前で呼んでいた」

悪魔ほむら「別に。何とも思わないわよ」

QB「そうかなあ。キミが魔女だった時、キミが創った見滝原の街は……」

悪魔ほむら「この私の前であの頃の話をするだなんていい度胸ね」

QB「えっ?」

悪魔ほむら「最近、あの子たちも運動不足でストレスが溜まっているみたいだから。サッカーの続きをするのも悪くないかもね」

QB「ま、待ってくれ」

悪魔ほむら「はい、集合!」パンパン

偽街の子供達「Ja!」ニタニタ

QB「」



426: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/12(日) 22:20:32.68 ID:zshtyFk10

ネクラ「Fort!」ゲシッ

ノロマ「Da!」ニタニタ

ミエ「Fort!」ゲシッ

マヌケ「Da!」ニタニタ

QB「耳毛が……。耳毛があっ!?」ブチ



ウソツキ「……」

悪魔ほむら「あら、ウソツキ。あなたはサッカーしないの?」

ウソツキ「……」ヒソヒソ

悪魔ほむら「あの後のこと?……別に、興味は無いわ」

ウソツキ「……」ヒソヒソ

悪魔ほむら「円環の理なんて、私にとってはどうでもいいの。人間の『まどか』が私のすべてなんだから」

ウソツキ「……」ニタニタ

悪魔ほむら「え?私が円環の理と一緒に戦うことになった経緯?そんなことを聞いてどうするのよ……」

ウソツキ「……」ニタニタ

悪魔ほむら「分かったわよ。話せばいいんでしょ、もう……」



427: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/12(日) 22:21:47.12 ID:zshtyFk10

―――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――

円環の理「……ほむらちゃーん、お迎えに来たよー?」

魔女「……!!」グオオ

円環の理「うう、今回も抵抗かあ。仕方ない、ほむらちゃん!ごめんねっ!!」パアア

魔女「……!!」ガキンッ

円環の理(あれ?……あんまり効いてない?)

円環の理「もう一回!ええいっ!!」パアア

魔女「……!!」ガキンッ


円環の理「……??」

魔女「……??」


円環の理「え、え、えええーーーっ!??」

円環の理(ど、ど、ど、どうしよう!?……今までわたしが導こうとすると抵抗する魔女は居たけど、こんなに強い魔女は初めてだよ!)

円環の理(……っていうかわたし、これでも一応神様なんだけど!?神様の攻撃を防ぐ魔女ってどういうこと!??)

魔女「……!!」バシンッ

円環の理(あ、しまった……。考え事してたら……)

円環の理「きゃあっ!?」グシャ

魔女「……!!」グオオ

円環の理(まずい、本当にまずいよ!とりあえず、一旦逃げないと……)

魔女「……!」キイ

円環の理(体が、動かない……!?そんな、どうして……)

魔女「……!!」バシンッ

円環の理「誰か、助け……神様……!!」


キインッ

魔女「……!??」

???「神様が神様に助けを求めるだなんて、何だか滑稽ね。……あいにく神様なんかとは正反対の存在だけれど、助けに来てあげたわ」

円環の理「ほ、ほむらちゃんっ!?」

悪魔ほむら「!」ズキ

悪魔ほむら「……久しぶりね。円環の理」



428: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/12(日) 22:22:25.82 ID:zshtyFk10

円環の理「あの。ほむらちゃん、どうして……」

悪魔ほむら「あの魔女の触手には強力な麻痺作用がある。それであなたは動けなくなっていたのよ」

円環の理(そっちじゃないよ、ほむらちゃん……)

魔女「……!!」グオオ

円環の理「ほむらちゃん、危ない!」

悪魔ほむら「あなたの魔法はどうも相性が悪かったようね。私のなら……」バシュッ

魔女「……!??」ドシャ

円環の理「い、一撃……」

悪魔ほむら「見とれてる場合じゃないでしょう?早く導いてあげて」

円環の理「う、うん!」

――――――――
―――――――――――――
―――――――――――――――――――



429: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/12(日) 22:23:44.27 ID:zshtyFk10

in 円環世界

円環の理「……っていうことがあって。まさかあんな形で会うことになるとは思わなかったけど。あのときのほむらちゃん、カッコ良かったなあ……」

ほむら「カッコ良かったなあ、って……。話を聞いている限り、本来ならあなたと悪魔の私は敵対しているはずの存在なんでしょう?」

円環の理「うん……。だから、魔女のほむらちゃんを導いた後、悪魔のほむらちゃんと改めてお話しすることにしたんだ」



430: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/12(日) 22:25:01.64 ID:zshtyFk10

―――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――

円環の理「ほむらちゃん!」

悪魔ほむら「あら、まだ居たの?」

円環の理「今回は助けてくれてありがとう。でも、ここで会ったからには……。返してもらうよ、わたしの力」

悪魔ほむら「どうぞ。出来るものならね」

円環の理「!出来るもんっ!」パアア

悪魔ほむら「そう」バシュ

円環の理(あ、片手で……)

悪魔ほむら「私から力を奪うつもりなら、本気でかかってきなさい。今の攻撃、さっき魔女と戦っていた時の威力の半分も無かったわ」

円環の理「ねえ、ほむらちゃん。こんなの、絶対おかしいよ……!どうしてこんなことするの?」

悪魔ほむら「私の願いはあなたにごく普通の人間として生きていてもらうこと。そのためには、何を犠牲にしたって構わない。覚悟は出来ているわ」

円環の理「……」

悪魔ほむら「あなたはどうなの?魔法少女を救うのがあなたの願いなら、私を倒さなくちゃいけないんじゃないの?」

円環の理「わたし、は……」

円環の理(出来ないよ……。ほむらちゃん以外の皆を救うために、今のほむらちゃんを力ずくで倒すだなんて……)

悪魔ほむら「その程度の決意に、私は負けない」クル

円環の理「待って!」

悪魔ほむら「あなたが負けそうなときには、また力になってあげる。あなたが消えたら、この世界がどうなるか分かったものじゃないもの。私はあくまで私の世界を守るため、あなたに力を貸す」

円環の理「……」

悪魔ほむら「じゃあね」

円環の理「待って!」



悪魔ほむら(彼女は『鹿目まどか』なんかじゃない。まどかはもっと意志の強い子だった。魔法少女を救うためなら、私に立ち向かうことだってしてみせたに違いない)

悪魔ほむら(そうよ、彼女は『円環の理』という名の概念に、システムに過ぎない。彼女に協力するのはあくまで私の世界を守るため。決して彼女にほだされてはいけない)

悪魔ほむら(どんな罪をも背負ってみせる。まどかを守るためならば……)



円環の理「ほむらちゃん……」

円環の理(ほむらちゃんにとっての、『わたし』は……)

――――――――
―――――――――――――
―――――――――――――――――――



431: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/12(日) 22:27:10.54 ID:zshtyFk10

in 悪魔世界

悪魔ほむら「……とまあ、そんな感じね。どう、これで満足かしら?」

ウソツキ「……」ニタニタ

悪魔ほむら「円環の理とは……本当に、ただ成り行き上協力するようになっただけよ。私は彼女に何の感情も抱いていないわ」

ウソツキ「嘘つき」

悪魔ほむら「っ!?」

ウソツキ「」タタッ

悪魔ほむら「……気のせい、よね」

悪魔ほむら(疲れているだけよ。そう、疲れているだけ)

悪魔ほむら(私が迷っていては、目的は果たせない……。今は、前だけを見ていないと。関係の無いものは全部視界から外して……)

ウソツキ『嘘つき』

悪魔ほむら「!」

悪魔ほむら(……いえ、もうやめましょう)

悪魔ほむら(今は、休みたいわ……ゆっくり、疲れを取って……)



432: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/12(日) 22:29:02.92 ID:zshtyFk10

in 円環世界

円環の理「……こんなんじゃ、神様失格だよね」

ほむら「やっぱりね。あなたは自分に厳しすぎるだけよ」

円環の理「そんなことない。わたしは、神様だから、ちゃんとしてなくちゃ……」

ほむら「あなたは神様である以前に、ごく普通の14歳の女の子なのよ?」

円環の理「ふふっ」

ほむら「?」

円環の理「さっき、QBにも同じこと言われた」

ほむら「インキュベーターに?それはまた、ちょっと癪ね」

円環の理「そういうところは相変わらずだね」

ほむら「そうかもね。……それに、迷っているのはあなただけではないわ」

円環の理「そんなこと無いよ。悪魔のほむらちゃんは、いつも前だけを見て……」

ほむら「いいえ、あなたも分かる日が来るわ。きっと、そう遠くないうちにね」

円環の理「??」

ほむら「ふふっ。……ねえ、まどか」

円環の理「なあに?ほむらちゃん」

ほむら「私はあなたの味方だから」

円環の理「……うん。ありがとう」



433: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/12(日) 22:29:35.63 ID:zshtyFk10

エピローグ終了。

おまけ行きます。



434: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/12(日) 22:30:26.26 ID:zshtyFk10

おまけ ~The Exhibition Match~



435: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/12(日) 22:31:17.61 ID:zshtyFk10

―――数日後、マミホーム

マミ「……それで、QB?話って?」

杏子「つまんねー話だったら承知しねーぞ」

QB「この前の、ほむらの魔女の時。キミ達はシミュレーションを通して何人もの魔法少女と戦っただろう?」

まどか「そうらしいね」

さやか「全然覚えてないけど」

杏子(円環の理の記憶を奪われたさやかは、周辺の記憶も全部持って行かれて、あの魔女のことを全く覚えていないらしい)

マミ(色々な魔法を使ってみたけれど、ただの記憶喪失と違って、本来あったはずの記憶がまるごと抜け落ちていたから、結局記憶は戻らないままだった……)

さやか「……で?それがどうしたの?」

QB「あの時のプログラムを参考に、同じような装置を作ってみたんだ」

杏子「はあ?無理でしょ、そんなの。だって平行世界の魔法少女を呼び出したのはお前じゃなくてほむらの魔女の力だろ?」

QB「そう。だから、完全に再現したわけじゃない。あくまで、装置の基本となる部分を参考にしただけさ」

まどか「どういうこと?」

QB「この装置はね。魔法少女同士の戦闘を可能にするものなのさ」

マミ「この前のもそうだったわよね?」

QB「簡単に言うと、1人用ゲームと複数人で対戦できるゲームの違いのようなものだね。この装置を使えば、例えばこの場でマミと杏子が戦うことが出来るのさ」



436: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/12(日) 22:32:46.45 ID:zshtyFk10

杏子「へえ……」

マミ「私は、遠慮しておくわ」

杏子「珍しいじゃん」

マミ「何だか、これを使うことが暁美さんに対する冒涜に思えて……」

さやか「あたしは寧ろ逆だと思うけどな」

マミ「美樹さん?」

さやか「聞いた話だからちゃんとは分からないけど、結界の中の戦いって、ほむらが望んでたことだったんでしょ?最後にほむらと直接戦ったときも、凄く満足そうだったって聞いたし」

まどか「わたしも、そう思います」

杏子「……そうかもな。あいつは、あたし達と戦えたのが本当に嬉しそうだった」

マミ「……うん、確かにそうかもしれないわね」

QB「結局、どうするんだい?」

杏子「やるよ。ほむらの弔い合戦だ。いっちょ派手にやってやろうじゃん!」

まどか(微妙に使い方が間違ってる、ような……)

マミ「うふふ、それなら相手は私が」

QB「さやかは?」

さやか「あたしはいいかなあ……。正直、このふたりのレベルにはついていく自信が無いと言うか……」

まどか「わたしも見てるね」



437: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/12(日) 22:33:28.74 ID:zshtyFk10

QB「それじゃあ杏子、マミ。この装置について更に詳しく説明しよう。このシュミレーションでは、武器と固有魔法を好きに選択することが出来るんだ」

杏子「マジ!?すげーじゃん、それ!」

QB「槍使いの杏子が銃を手に取るも良し。マミがリボンでなく、雷や炎を使うようになっても良し、だよ。勿論普段通りにしても問題ないけれど」

まどか「なんだか、面白そうだね!」

QB「それじゃあ杏子、マミ。武器はどうする?」

杏子「せっかくだし、剣にするか」

さやか「おおっ、マジ!?」

マミ「私は弓に。美樹さん、佐倉さんの戦い方、ちゃんと見ておくのよ?」

さやか「はいっ!」

QB「固有魔法は?」

マミ「無しにしましょう」

杏子「いいねえ、ガチンコ勝負か」

QB「それじゃ、ソウルジェムをここに」

マミ「佐倉さん、負けても恨みっこなしよ」

杏子「こっちのセリフだ!コテンパンにしてやるよ」

さやか「ねえQB。一応聞いとくけど、この装置危険は無いんでしょうね」

QB「このやりとりはもう2回目だよ……。キミ達、ボクのことどれだけ信用していないんだい」

さやか「信用されてないのはあんたのせいでしょうが」

QB「ボクには感情が無いから分からないね。……さあ、それじゃあ始めようか」



438: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/12(日) 22:34:10.05 ID:zshtyFk10

佐倉杏子vs巴マミ

ステージ:廃教会

佐倉杏子 武器:剣 固有魔法:なし

巴マミ 武器:弓 固有魔法:なし


以下、三人称視点になります。



439: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/12(日) 22:34:48.16 ID:zshtyFk10

杏子「……ここかあ」

マミ「……」

ところどころひび割れたステンドグラスからは夕日が差し込み、埃っぽい教会の中は赤く照らされている。

杏子「さあ、やろうぜ」

杏子が剣を召喚し、くるくると回して挑発する。

マミ「臨むところよ」

それにならって、マミも弓を召喚した。



440: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/12(日) 22:35:17.03 ID:zshtyFk10

杏子「おらっ!」

先に仕掛けたのは杏子だった。

剣を真っ直ぐに構え、マミに向かって飛びかかる。

杏子(……って、軽っ!?そうか、いっつも槍を振り回してるんだもんなあ、あたし)

自分でも驚くほどのスピードでマミに迫ってゆく。

マミ「っ!」ガキン

マミ(リボンが使えないのは辛いわね……)

対するマミは弓を硬化させて受け止める。

マミ「こうかしら!」バシュッ

次の瞬間、魔力で矢を形成し、至近距離の杏子に向けて放つ。

杏子「くっ!」

一度退いて距離を取らざるを得ない杏子。

杏子(まずいな、離されちまった)

マミ「それっ!」バシュバシュバシュ

いくら武器が異なるとは言え、得意とする間合いに変わりは無い。

相変わらず杏子は近距離タイプのままであり、マミは遠距離攻撃を得意とする。

杏子(当然、何とかして近づかなきゃならないわけだが……)

マミ「はあっ」バシュバシュバシュ

杏子「あの矢の猛攻を潜り抜けるってのは……どうしようか」



441: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/12(日) 22:36:55.35 ID:zshtyFk10

さやか「うーん、マミさんが押してるね」

QB「そうだね。杏子はもともと接近戦で実力を発揮するタイプだ。まして、槍以上にリーチの短い剣では、近づかないことには勝負にすらならないだろうね」

まどか「杏子ちゃん、スピードもあるし普段の戦いでは間合いを詰めるのに苦労してるイメージはあんまりないけど……」

さやか「普段はね。でも、それ以上にマミさんがとんでもないことやってるからなあ」

QB「矢を引く動作が無いね」

まどか「えっ!?……あ、ほんとだ!」

さやか「魔力でつくられた矢を、これまた魔力を使って操作してるんだね。手で矢を引き絞るのを魔力で済ませてるから、本来なら出来ないような連射が可能になる。……つまり、弓を構えてるだけで勝手に矢が飛んでいくのと同じ状態だよね」

QB「そうすると、距離を取らないと回避することすら難しくなる」

さやか「結局、近づけないままマミさんに翻弄されっぱなしになっちゃうんだよね」

まどか「そ、そんなことが……」

QB「杏子はこの状況をどうやって乗り切るのかな」



442: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/12(日) 22:37:39.32 ID:zshtyFk10

杏子「くっ……」

マミ(剣を構えた!?あんなに離れたところで??)

マミ「何を考えているのか知らないけれど、無駄な抵抗ね!!」バシュンバシュンバシュン

魔力の矢が一斉に杏子を襲う。

杏子「それは……どうかなっ!!」ブンッ

杏子が剣を大きく振るうと、衝撃波が発生した。

衝撃波はたちまちマミの矢を弾き飛ばしてゆく。

マミ「っ!?」サッ

何とか回避に成功したマミだが、背後の壁に真一文字のひびが入っているのを見て舌を巻いた。

マミ「驚いたわ……。まさかそんな技が使えるとはね」

杏子「あんたに言われたくねーわ」



443: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/12(日) 22:38:18.28 ID:zshtyFk10

さやか「杏子、カッコいいっ!!何あれ!?」キラキラ

まどか「凄いよ、杏子ちゃんっ!!」キラキラ

QB「土壇場であんな魔法を使うとは……。このシミュレーションから得られるものは想像以上に大きそうだね」

さやか(あの技、絶対後で教えてもらおう)



444: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/12(日) 22:39:04.23 ID:zshtyFk10

マミ(参ったなあ、あんな魔法を使われるなんて)

杏子(とりあえず流れを止めることは出来たが、相手はマミだ。どうせすぐに次の手を打って来るに決まってる)

マミ(リボンは封じられたけど、魔力の運用は圧倒的に私の方が得意。つまり、新しい武器という条件の中で有利になるのは私の方)

杏子(マミの器用さを考えれば、新しい武器を使うってのは確かに向こうに有利だが、あたしが使ってるのは槍に近い剣だし、何よりマミにはリボンが使えないハンデがある)

マミ(それに、私は佐倉さんの先輩で、かつての師匠でもある)

杏子(それに、これはあたしも成長してるってことをマミに見せるチャンスでもある)

マミ(この勝負……)

杏子(絶対に……)

マミ・杏子「負けられないっ!!!」



445: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/12(日) 22:39:41.49 ID:zshtyFk10

まどか「凄い。ふたりとも、目がギラギラしてるみたい……」

さやか「うんうん、燃えてるねえ……。流石、永遠のライバルって感じ」

QB「でもマミは杏子の元師匠だよ?」

さやか「関係ないんだよ、そんなの。マミさんは杏子の師匠として、勿論負けるわけにはいかないし、杏子は杏子で、マミさんに成長したところを見せてやりたいっていう想いがあるはずだし。それに……」

QB「それに?」

さやか「杏子がマミさんに弟子入りした時、どれくらい強かったのか知らないけどさ。今の杏子だったら、本当にマミさんに勝ってもおかしくないくらい、力の差は埋まってると思うんだ」

QB「キミは随分杏子に肩入れするんだね」

さやか「勿論マミさんも応援してるけどさ。でも、あたしにとっては杏子って、ある意味姉妹弟子みたいなもんなのよ。杏子がマミさんを倒せるなら、あたしもいつかきっと……って、そう思えるから」

まどか「さやかちゃん……」



446: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/12(日) 22:43:08.09 ID:zshtyFk10

杏子「行くぞっ!」

衝撃波を放つ用意をしながら、一気に距離を詰める。

これに対しマミは、弓を持っていない右手を静かに掲げた。

杏子(今度は何する気だ……?)

マミ「ふふっ」

右手に二本目の弓を召喚する。

杏子「はあっ!??両手弓だなんて、聞いたことねえぞ!?」

マミ「手数は今までの2倍。さあ、耐えてみせて!」バシュンバシュンバシュン

杏子「っ!!」カキンッ

杏子(くそ、案の定次の手を持ってるのかよ!それもこんなに早く対応されるなんて……かなりキツイな)

マミ「さっきの衝撃波は使わないの?」クス

杏子(チッ……!)カキンッ

使えるはずが無かった。

マミが放つ矢の数があまりに多いため、今の杏子はその処理で精一杯だ。



447: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/12(日) 22:43:47.36 ID:zshtyFk10

まどか「また、マミさんが優勢……!」

QB「両手弓とは凄いね。弓使いの魔法少女は今までに何人も見てきたけれど、あの域まで達するのはそのうちでもほんの一握りだ」

さやか「やっぱ、マミさんすげーわ……」

QB「あれを一度も被弾せずに、正確に処理している杏子も大概だと思うけどね」

さやか「剣で受ける、身体ごと避けるの二通りしかやってないけど、それにしてもあんなに高速で出来るものなんだね……」



448: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/12(日) 22:44:49.30 ID:zshtyFk10

マミ「はあっ!」ビシュンビシュンビシュン

杏子「くっ……!」カキン

杏子(さっきの衝撃波は我ながら悪くなかったけど、小手先の技術でマミに張り合おうとするのは無謀だ。あたしの強みを活かすような戦い方じゃないと……)

杏子(あたしの、強み……)

マミ「だんだん動きが鈍ってきてるわよ、佐倉さん?」ビシュンビシュンビシュン

杏子「……それだっ!!」

マミ「?」

杏子「行くぜ、マミ……!!」



449: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/12(日) 22:45:17.95 ID:zshtyFk10

杏子「おらあっ!」

剣を構えた杏子が一気に加速する。

マミの放った大量の矢はことごとく回避され、あっという間に距離が詰められてゆく。

マミ「っ!?」

マミ(速い!あれは、まるで……)

杏子「そうさ!!」ザシュ

マミ「あぐっ!?」ドシャ

激しい攻防の末、お互い無傷の均衡状態を破ったのは杏子だった。

杏子「さやかの戦法を借りたんだ。さあ、今度こそ挽回してやるよ」ジャキ



450: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/12(日) 22:46:02.05 ID:zshtyFk10

さやか「わお!ついに攻撃が通ったよ!しかもあたしの戦法だって!何のことかさっぱりだけど!」

QB「両脚に魔力を集中させたんだ。防御は脆くなるが、その分素早い動きが可能になる」

さやか「へえ……。確かにあたしがやりそうなことではあるかもね」

まどか「それにしても、今初めて攻撃が当たったってことは……」

QB「うん。逆に言えば杏子はあれだけの猛攻を受けながら、一度も直撃を許さなかったということだ。改めて、彼女のポテンシャルの高さを感じずにはいられないなあ」

さやか「まあ、杏子なら『マミの攻撃の癖は分かり切ってるからさ』とか言いそうだよね」

まどか「うぇひひっ。杏子ちゃん、確かに言いそう」

QB「それにしても離れ業だとは思うけど……」



451: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/12(日) 22:46:39.36 ID:zshtyFk10

マミ「やるじゃない、佐倉さん……」ヨロ

杏子「へん、マミの攻撃の癖は分かり切ってるからさ」

マミ「言ってくれるじゃない……。こうなったら」

マミが左手を弓ごと高く掲げた。

マミ「魔力消費が大きいからあんまりやりたくなかったけど、仕方ないわよね!」

マミの背後に大量の弓が出現する。

杏子「っ!??」

杏子(あの魔法は、銃の時と同じ……!)

マミ(私は一撃貰ったところで、大した痛手にはならない……。けど、佐倉さんは違う!たった一度でも攻撃が通れば、それが機動力を封じる足掛かりになる)

マミ「さあ、避けてみなさい!」ビシュンビシュンビシュンビシュンビシュンッ

背後の弓から、魔力の矢が一斉掃射される。

杏子「一か、八かだ!!」ブンッ

回避は不可能だと判断した杏子は、衝撃波で対応する。

マミ「やるわねえ……でも」

杏子「ぐうっ……!?」ザシュ

杏子(しまった、一発……)

右足に一本、矢が当たってしまった。



452: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/12(日) 22:48:07.42 ID:zshtyFk10

杏子「ち、くしょう……」

マミ「衝撃波の魔法に、美樹さんの速度強化の魔法。あなたは良くやったと思うわ」

杏子「もう勝った気でいるのかよ。勝負はこれからだぜ?」ジャキン

歪んだ笑顔で憎まれ口を叩く。

が、その額には嫌な汗が一筋伝っている。

マミ「無理よ。高速で接近する手段を失ったあなたに、私を突破することは不可能。佐倉さん、回復魔法も苦手だものね?」カラン

そう言って、マミは右手の弓を捨てた。

杏子「……」

じり、と杏子が半歩後ずさる。

マミ「ねえ、佐倉さん。私ね、弓使いの魔法少女の弟子が出来たら、ずっと教えようと思っていた技があったの」キイン

そう言いながら、マミは空いた右手に魔力を集中させる。

杏子「へえ、そうなのか」

一方杏子はマミに異変を悟られないよう、ゆっくりと負傷した右足に魔力を注ぎ込む。

マミ「残念ながら『この世界』ではその機会は無かったけれど。別の世界の私はうまくやっていたようね」

言葉を紡ぎつつ、魔力の矢を生成する。

マミ「……受けてみなさい。これが私の最強の弓魔法」ギイ

杏子(……来る!)

杏子は右足に溜めた魔力を一気に解放し、痛覚を遮断した。



453: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/12(日) 22:48:59.28 ID:zshtyFk10

マミ「フィニトラ・フレティア!!」バシュンッ

マミが真上に向けて矢を放つ。

杏子「っ!!!」

杏子(あれは、まどかの……!!)

ほむらの魔女の結界で、さやかが一戦目に戦った魔法少女。

平行世界のまどかの必殺技が、マミの弓から繰り出される。

一本の矢が上空で何本もの矢に分裂し、雨のように降り注ぐ。

杏子(痛覚さえ遮断すれば……大丈夫、何とか避けられる!)

マミ「甘いわねえ」

杏子「!?」

矢に当たる直前で大きく跳躍し、躱す……その、はずだった。

杏子(力が……入らねえ!?)

杏子「ああああああああああっ!!!」ドシャ



454: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/12(日) 22:51:05.94 ID:zshtyFk10

in マミホーム

シュンッ

杏子「っ!」

マミ「……ふふっ、私の勝ちね」

QB「どうやら、そのようだね」

まどか「杏子ちゃんっ!」

さやか「杏子!大丈夫!?」

杏子「……ああ、何ともないよ」

QB「マミ、本当に見事だったね。初めて弓を握ったようには見えなかったよ」

マミ「銃に似たところは多いから、あまり違和感は無かったわ」

QB(銃と弓なら全然違うと思うんだけど……)

杏子「あー、くっそー。悔しいなあ、あああああっ!!」

マミ「あと一歩ってところだったわね」

杏子「嘘つけ。まだまだ余裕そうだったじゃねえか」

まどか「えっ!?」

マミ「そんなことないわ。でも、まだまだ先輩として負けてあげるつもりは無いわよ?」

さやか「やっぱり、マミさんの壁は厚いかあ……」

杏子「ふんっ……。とりあえず、勝負も終わったことだし種明かしと行こうじゃん。最後、あたしが動けなかったのは何だ?どんな魔法を使った?」

マミ「あれは、その前の矢に麻痺作用を込めておいたのよ」

杏子「麻痺?その割に、あの矢を食らった後も違和感は感じなかったぞ」

マミ「それがあの魔法のミソよ。違和感を感じられたらすぐに治癒されてしまう。だから麻痺作用は本当に局部的に、右足だけにかかるように抑えたの。それこそ、痛覚と区別がつかなくなるくらいにね」

杏子「!」

マミ「右足、痛みで動かせなかったでしょう?そんな状態じゃ、まさか麻痺の魔法がかけられているとは思わないものね」

杏子「あたしが痛覚遮断を使うこと……読んでたのか」

マミ「勿論。流石にただ一撃与えただけであなたの動きを封じるだなんて思っていないわよ」

さやか「杏子が動けないことを強調するような発言は、ブラフだったんですか!?」

マミ「ええ。私が痛覚遮断のことを考慮に入れていないように見せかければ、佐倉さんは安心して罠にはまってくれると思ったの」

杏子「汚えぞっ!」

マミ「そういうテクニックをよく使うのは寧ろあなたの方じゃない」



455: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/12(日) 22:52:10.48 ID:zshtyFk10

杏子「それだけでも完全に騙されてたってのに、あのフィニ……なんだっけ」

マミ「フィニトラ・フレティアよ」

杏子「そうそれ。まどかのやつより数段強力じゃん」

まどか「えっと……平行世界の私、だよね」

マミ「私の考えていたフィニトラ・フレティアは、矢を打ち上げた後真上で分裂するだけでなく、雨になって降り注ぐ途中にも分裂し続ける魔法なの」

杏子「平行世界のまどかのはまだ不完全だった……ってことか」

マミ「どうかしら。ただ単に魔力を節約したかっただけかもしれないし」

まどか「ええ?そうですかね……?」

杏子(いや……本当に撃てなかったんだろうよ。あんなのマミ以外の魔法少女に使えてたまるか)



456: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/12(日) 22:55:02.14 ID:zshtyFk10

QB「キミ達、マミの話ばかりしているけど、杏子も凄かったよ」

杏子「ああ?」

さやか「うん、凄かったよ。槍と剣って結構違うでしょ?」

杏子「確かに、軽かった」

まどか「……それだけ?」

さやか「いや、流石にもっといろいろあると思うけど……」

マミ「あの衝撃波、驚いたわ」

杏子「あー……。火事場の馬鹿力ってやつかな。つーかあれくらいしないと近づくことすら出来なかったじゃん」

さやか「そうだ杏子!あの技教えてよ!!ねえ、どうやるの!?」

杏子「嫌だよ」

さやか「今度一緒にバイキング食べに行こう!あたしの奢りで!ね?」

杏子「しゃーねーなあ……」

まどか「杏子ちゃん!?」



杏子(……ほむら、見てるか?さやかもマミもあたしも、しばらくあんたの所には行かないつもりでいるよ)


さやか「杏子ー!早くーっ!!」

杏子「分かったよ。ビシバシやるから覚悟しな」

さやか「上等だあっ!」


杏子(だからさ、しばらくはそこから見守っててよね。あたし達、頑張るからさ)



515: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 22:29:45.27 ID:Hai71B6S0

沙々「はあ……」

見滝原市にほど近いとある公園。

制服姿でベンチに腰かけている優木沙々は、またひとつ大きなため息をついた。

沙々「全く。どうしましょうかね、いやマジで……」

QB「どうしたんだい、沙々?」

沙々「ああ、QB。どうしたもこうしたもねーですよ。一体何なんですかあの見滝原の魔法少女どもは!」

QB「というと?」

沙々「ありえねーでしょうがっ!!ワルプルギスの夜ですよ?歴史に名を遺すほどの最強最悪の魔女ですよ?それがどうしてたった数人の魔法少女に撃退されちまうんですかっ!?」

QB「とはいえ、彼女たちも無傷で済んだわけでは無い。現に、暁美ほむらは……」

沙々「あーハイハイ、知ってますよ。時間停止の能力を持つ魔法少女でしょ?チッ、佐倉杏子も巴マミも纏めてワルプルギスの夜にやられると踏んでたからわざわざ見滝原の近くでずっと張ってたのに」

QB「つまり、縄張りを横取りしようと思っていたのか」

沙々「当たり前でしょォ!?あんな絶好の狩場、そうそう有ったもんじゃねーんですよ!!それに、見滝原の横取りを企んでたのはわたしだけじゃないですからね」

QB「それは初耳だなあ」

沙々「フン、まあこの際だから教えてやりますよ。美国織莉子と呉キリカ。どちらもワルプルギスの夜が撃退されたのを見て、すぐに見滝原から退散したようですけどねェ」

QB(やや状況を誤解していると思うけれど……。一体どこからそこまでの情報を仕入れてくるんだろう)

沙々「最悪あいつらがまだ残っていたら、洗脳で手駒にして奇襲をかける手もあったのに……」

QB「だったら潔く諦めるんだね。ボクとしても、キミ達魔法少女同士で争われるのは不都合だ」

沙々「チッ……!!」

沙々(とはいえ、この白いゴキブリの言う通りなんですよねェ……。青いルーキーはわたしより弱そうだから問題外。情に厚くてチョロそうな巴マミは何とかなるにしても、警戒心の強い佐倉杏子は洗脳する以前に近づくことすら難しそうで……)



516: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 22:31:37.39 ID:Hai71B6S0

沙々「でも、わたしマジで困ってるんですよねェ……。洗脳って結構燃費悪いから、魔女を一体倒すにも結構な魔力が必要で。そもそも魔法少女相手には有利でも、魔女を相手にするとイマイチ使いづらいんですよねェ、この魔法」

QB(固有魔法に文句をつけるとは……。それって自分の願いを否定するようなものなんだけど)

沙々「はあ、もういいや。仕方が無いから地道に魔女を狩ることにします」

QB「珍しく殊勝だね」

沙々「つーか、何をするにも根本的に力が足りないような気がしてるんですよねェ。ほら、魔女を倒すのもあんまり魔力を使ってるようじゃダメダメじゃないですか」

沙々(好き勝手するための魔力が減っちまうわけだし)

QB「まあ、確かにそうだね。そもそもキミは洗脳魔法に頼り過ぎな節があるようだし。そういうところで魔力を必要以上に消費しているんだろう」

沙々(その通りだとは思いますけど、面と向かって言われるとムカつく)

QB「うーん。一応、キミにも勧めておくことにするよ」

そう言って、QBは装置を取り出した。

沙々「何ですかそれ」

QB「魔法少女との戦闘をシミュレーションで体験できる装置さ」

沙々「シミュレーション!?胡散臭っ!!」

QB「失礼な……。どうして皆決まって同じ反応をするのか、理解できないよ」

沙々「で、続きは?」

QB(話は聞いてくれるんだね)

QB「これを使えば、他の対戦を希望する魔法少女と戦うことが出来る。勿論、あくまでシミュレーションだからここで負けても死にはしないよ」

沙々「ふーん……」

QB「それに、このシミュレーションの中では武器と固有魔法が自由に変更できるようになっているんだ。経験値不足で悩んでいるキミにはうってつけだと思うよ」

沙々「なるほどねェ……。危険は無いんですよね?」

QB「うん」

沙々「それなら……。ちょっとだけやってみましょうかね」

QB「それじゃ、武器と固有魔法を決めてくれ」

沙々「武器も固有魔法も適当に選んじゃってください。洗脳じゃなきゃ何でもいいから」



517: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 22:32:30.32 ID:Hai71B6S0

in 織莉子の別荘

QB「やあ」ヒョコ

キリカ「しろまる。残念だったね、鹿目まどかは契約しないよ」

QB「そのようだね。一体、キミ達が裏で何をしていたのか、今どうしてこんなところにいるのか……。聞きたいことは沢山あるけれど、まあいい」

織莉子「それじゃあ、帰ったら?キリカ、案内してあげなさい」

キリカ「えー」

QB「ちょっと待ってくれ。まだ話は終わってないよ」

キリカ「興味ないね。織莉子は疲れているんだ。早く帰って」

QB「そうは行かないよ。ボクはキミに用事があって来たんだからね、織莉子」

織莉子「私に?」

QB「未来予知の魔法は安定してきたかい?」

織莉子「……いいえ」

織莉子は不信感を隠すことなく、疑いの目をインキュベーターに向ける。

QB「魔力運用の助けになるかもしれない。ちょっとこれを見てくれないかな」



518: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 22:33:38.86 ID:Hai71B6S0

―――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――

織莉子「なるほど……。戦闘シミュレーションね。いいわ、やってみましょう」

キリカ「織莉子!?」

織莉子「インキュベーターは嘘だけはつかないわ。魔法少女側に害はないようだし……。それに、いつまでもあなたに頼り切りではいけないもの」

キリカ「織莉子。そんなこと気にしなくても……」

織莉子「大丈夫よ。予知でもまずいことは起こらないようだし」

キリカ(戦えば魔力の制御が出来るようになる、って……。そんなに単純なことなのかなあ)

QB「決まりだね。それじゃ、武器と固有魔法を選んでくれ」

織莉子「お任せするわ。適当に選んでちょうだい」

QB「了解したよ。……それじゃ、準備はいいかい?」

キリカ「いいのかなあ」

織莉子「あなたは心配し過ぎよ。すぐに終わるから、大丈夫」

キリカ「むー」

QB「いいかな?」

織莉子「ええ。始めて」



519: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 22:34:13.27 ID:Hai71B6S0

優木沙々 vs 美国織莉子

優木沙々 武器:鞭  固有魔法:結果を作ってからの攻撃(因果の逆転)

美国織莉子 武器:キリカの爪 固有魔法:困っている人の心の声が聞える能力(相手が嫌、苦手と考えていることも分かる)

ステージ:公園



520: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 22:36:22.16 ID:Hai71B6S0

沙々「……」

織莉子「……」

沙々「!?」

沙々(げえっ!?美国織莉子!??)

織莉子「あなたが対戦相手ですね。よろしくお願いします」

沙々「え、あ……こ、こちらこそ」

沙々(どうして美国織莉子が……。あの白ゴキブリ、絶対後で殺す……!!)

織莉子「えっと……。何か、言いました?」

沙々「へ?いや、別に」

織莉子「そうですよね、ごめんなさい。早く始めましょうか。……っ!?」ジャキ

織莉子(私の武器、キリカの爪なの!?)

沙々「わたしの武器は、鞭ですか……」

織莉子(……固有魔法はまだ分からないけれど、キリカの力を借りて負けるわけには行かない!)

織莉子「早速ですが、行きますよ!はあっ!!」

沙々(あっちは爪ですか。距離を詰められなきゃこっちが一方的に攻められますね)

織莉子「っ!??」バシュ

沙々「それっ!」ビュンッ

織莉子・沙々「!??」



521: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 22:37:03.12 ID:Hai71B6S0

沙々(どうなってるんですかぁ、コレ!?)

沙々が改めて自分の鞭を見つめるが、鞭自体に妙な魔力は感じられない。

織莉子「あれは……一体?」ヨロ

沙々(……ってことは、これは武器の力じゃなくて固有魔法の方。なんだか、強いのか弱いのかよく分かんない能力ですねェ……)

織莉子(彼女が鞭を振るう前に、私に当たったように感じられた……。そんな魔法があるだなんて)

沙々「とにかく、まずは使ってみるっきゃないですよねェ!!」

織莉子「!!」バシュ

沙々「行きますよォ!!」ヒュンッ

織莉子「ぐっ!!」バシュッ

沙々「まだまだァ!!」ヒュンッ

織莉子(強い……!全く手が出ないなんて)



522: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 22:39:23.38 ID:Hai71B6S0

キリカ「織莉子おおおおお!!しろまる、あの魔法は!?」

QB「因果の逆転」

キリカ「はあ!?」

QB「あの鞭を振るう前に、『鞭が織莉子に当たる』という結果が生じるのさ」

キリカ「わけがわからないよ……」

QB「それはボクのセリフだよ」

キリカ「くっ、今すぐ織莉子を助けに行ってあげたいのに」

QB「無理だね」

キリカ「別に期待してないよ」

QB「そうかい」

キリカ「それより、私の武器じゃ近接戦闘に不慣れな織莉子の力になれるかどうか……。私のせいで負けただなんてことになったら!あああ、不安だーーー!」

QB(黙って見てくれないかな)



524: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 22:48:48.27 ID:Hai71B6S0

織莉子「……っ!!」バシュ

沙々「成す術無しってとこですかねェ?くふふふふっ」ヒュンッ

織莉子(このままじゃ、本当に……)

沙々「その爪。接近戦に慣れてないあなたじゃ、武器としての意味がありませんよねェ?」

沙々(今まで、接近戦を好む魔法少女とも戦って来ました。そうして同じ数だけ負けて来ましたよ、ええそうですとも。あ、思い出すだけでムカついてきた)

沙々(あの時も、あの時も……。強力な固有魔法があるにも関わらず、スピードの遅さがネックになって負けてきたんだっけ……。ウザいったらこの上ない思い出です、どれもこれも)

織莉子「!」

織莉子(今、彼女の声が……!)

沙々(それでも、流石に今回は負ける気がしませんねェ。武器が強力で相性が良いのもあるけど……何より接近戦の戦い方が全ッ然分かっちゃいないんだから)

沙々(近接武器で遠距離・中距離攻撃型の相手と戦う際には、素早い動きでの攪乱・接近が基本……。そんなことも分かっちゃいないとあると……余裕ですよねェ)

織莉子(気のせいじゃない!……これが、私の固有魔法なのね)

沙々「そろそろ終わりにしてあげます」

織莉子「そうだ、キリカならいつも……!!」ジャキンッ


キリカ『速度低下の魔法さ。これで遠距離攻撃を使う相手にも対応できる』


織莉子(でも、速度低下は……)


キリカ『もしくは脚力強化かな?これは近接攻撃型の魔法少女にとっては必須技能だね』


織莉子「それよっ!!」キイン

沙々(脚に魔力を込めた!?)

織莉子「はあっ!!」ズバアッ

沙々「っ!?」ザシュ

織莉子「そうよ。……私は、まだやれる」ジャキ

沙々(鞭と違って、一撃が重い……!)

沙々「いってーェ。調子に……」

織莉子「っ!?」バシュ

沙々「乗るなァ!!」ヒュンッ

織莉子「っ……」

沙々「くふふふふふっ」



525: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 22:49:45.12 ID:Hai71B6S0

キリカ「ねえ、しろまる」

QB「なんだい?」

キリカ「漫画とかに必ずいるよね、勝った気になって自分の弱点をべらべら喋る小悪党」

QB「それが、どうかしたのかい?」

キリカ「いや、なんとなく。まあ、私と織莉子の愛はそう簡単に負けやしないってことだよ」

QB「……??」



526: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 22:50:24.28 ID:Hai71B6S0

織莉子「まだよっ!」キイン

沙々(速い……背後を取られる!)

沙々「でも!」

織莉子「っ!?」バシュ

沙々「はあっ!!」ヒュンッ

沙々「どこに居ても関係ないですよねェ。だってわたしが鞭を振れば必ず当たるんですから。くふふふふふっ」

織莉子「くっ……!!」

沙々「さあ、これで本当にさよならです」

織莉子「まだよ」ジャキンッ

沙々「はあ?」

織莉子「ヴァンパイアファング!!」ビュンッ



527: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 22:53:39.91 ID:Hai71B6S0

沙々「っ!?」

織莉子「……っ!?」ググ

沙々「ふんっ!」ビシュン

織莉子(ヴァンパイアファングが……鞭に絡め取られた!?)

沙々「だから、無駄なんですよォ。わたしの攻撃の方が先に当たるんだから」

織莉子「くっ……!」

織莉子は絡め取られた爪を何とか振りほどこうとするが、鞭による拘束はかなり強力だった。

沙々「くふふふふっ」パアア

織莉子(もう片手に、二本目の鞭が……!)

沙々「それじゃ……さよならァ、織莉子さん!!!」

織莉子「っ!!」ズバ

沙々「っ!?」グシャ

この瞬間、攻撃を受けたのは、織莉子では無く沙々の方だった。

織莉子「……残念でしたね」

沙々「クソッ……あんたも、もう片手で!」

沙々が二本目の鞭を振る直前、織莉子は自由な左手で攻撃したのだ。

沙々(まずい……。一気に魔力を使ったせいで、固有魔法が出せない……!!)

織莉子「良いことを聞いたわ」

沙々「っ!?」

織莉子「この爪は、私とキリカの絆の証」ジャキ


キリカ『スピードと手数で勝負。それが私の戦い方さ』


織莉子「一手で……」

沙々「うあああああっ!」ビシュンッ

沙々が振り回した鞭は、織莉子にあっさりとかわされてしまった。

織莉子「十手!!」ザシュッ

沙々「くっそォォォォォォォ!!!」グシャ



528: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 22:55:47.42 ID:Hai71B6S0

沙々「……っ」

QB「気が付いたかい?」

沙々「わたしの負けですか……」

QB「そうだよ」

沙々「……くそッ!くそッ!くそォッ!!」

QB「……沙々。固有魔法に頼りすぎだよ」

QB(っていうか固有魔法に頼らない練習なのに、全然ダメダメじゃないか)

沙々「うっせェ!こうなったら、わたしが勝てるまで付き合ってもらいますからね!」

QB「別にいいけど……」

沙々「あと、白ゴキブリ。相手が美国織莉子だった恨みは、後でまとめて晴らしてやりますから、覚悟しておいてくださいねェ」

QB「白ゴキブリって」

沙々「さあQB!さっさと準備してくださいよォ!!」

QB「分かったよ」

沙々「次こそは、ボッコボコにしてやりますよォ、どこかの魔法少女さん。くふふふふふふ……」

QB(結構アホだなあ、この子……)



529: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 22:56:46.43 ID:Hai71B6S0

織莉子「……っ」

キリカ「織莉子!大丈夫だったかい!?」

織莉子「キリカ。大丈夫よ、見てくれていたんでしょう?」

キリカ「勿論さ!カッコ良かったよ、織莉子!」

織莉子「ふふっ、ありがとう」

QB「お見事だったよ、織莉子」

織莉子「そう。インキュベーター、ひとつだけ気になっていることがあるのだけれど」

QB「何だい?」

織莉子「あの子、私のことを知っていたみたいだったけど……」

QB「覚えがないのかい?悪いけど、ボクにもよく分からない」

織莉子「そう」

キリカ「用済みだってさ、しっしっ」

QB「その扱いはあんまりじゃないかな……」

織莉子(たまにはこういうのも悪くないかもしれないわね。勿論、すぐに未来予知が安定するだなんてことは無かったけれど……)

キリカ「織莉子?」

織莉子「キリカ、今日は街に出ましょうか。一緒に買い物でもしましょう?」

キリカ「!!……うんっ!勿論だよ、私はどこまででもキミについていくからね!」



530: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 22:59:57.05 ID:Hai71B6S0

沙々vs織莉子編終わり。

織莉子とキリカはワルプルギス戦の際、裏で色々動いていて、それも一応文章化されてはいるのですが……。

おまけの雰囲気をぶち壊しかねないレベルの激重ストーリーになってしまったので封印することにしました。



531: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 23:00:55.05 ID:Hai71B6S0

最後になぎマミvsほむあん編を投下します。

こちらはイントロダクション無しでいきなり戦闘が始まります。

ここがどういう世界(というか時間?)かはあまり深く考えず、純粋に戦闘をお楽しみくださいませ。



533: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 23:02:20.82 ID:Hai71B6S0

百江なぎさ・巴マミvs 暁美ほむら・佐倉杏子

ステージ:夜の偽街

百江なぎさ 武器:モーニングスター 固有魔法:壁抜け

巴マミ 武器:ほむらの盾 固有魔法:時間停止(1秒間のみ)

暁美ほむら 武器:リボン 固有魔法:速度低下

佐倉杏子 武器:剣 固有魔法:未来予知



534: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 23:03:25.94 ID:Hai71B6S0

とあるビルの屋上に4人の魔法少女たちが降り立つ。

なぎさ「よろしくなのです。マミ」

マミ「こちらこそ、なぎさちゃん」

ほむら「頼んだわよ」

杏子「任せな」

ここは夜の見滝原、偽物の街。

今宵、カラフルなパッチワークに彩られたこの世界は、悪夢のためのものではなく彼女たちの貸切りになっていた。

なぎさ「先攻は譲るのです」

四人の中では最年少のなぎさが、モーニングスターを構えて挑発する。

杏子「そりゃ、どうもっ!」

挑発に乗ったのは杏子だった。

両手に剣を構えてなぎさへと飛びかかる。

ほむら「……」

杏子「おらあっ!」ブンッ

剣先がなぎさを捉えようかという瞬間。

杏子「!?」スカッ

マミとなぎさの姿が屋上から消えてしまった。


ほむら「……逃げられた」



535: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 23:04:43.31 ID:Hai71B6S0

時間を停めたマミは、なぎさの壁抜けの魔法を利用して、ともにビルの内部へと逃げ込んだ。

その後、念には念をということで、ふたりは別のビルに移動していたのだった。

マミ「……そう、上手よ。流石なぎさちゃんね」

なぎさ「ふふん。このくらい、なぎさにかかればちょちょいのちょいなのです」

マミ(私もなぎさちゃんも魔力放出は抑えた。とりあえず、そんなに早く居場所が漏れることはありえないはず……)

マミ「一旦、作戦会議にしましょうか」

なぎさ「はいなのです」

マミ「まずは私たちの方だけれど……。私の武器が盾……というか、内部に収納してある重機や爆弾ね。それで、なぎさちゃんの武器はモーニングスター」

なぎさ「剣や銃に比べると、少し使いづらそうなのです」

マミ「うーん、そうよね……。固有魔法の方は、私が時間停止。なぎさちゃんが壁抜けね」

なぎさ「真っ向勝負で勝つのは少し難しそうなのです」

マミ「そうよねえ……。やっぱり、ヒットアンドアウェイでちくちく攻めるしかないかしら」

マミが提案したのは時間を停めている間に壁抜けを利用して奇襲を仕掛けることだった。

攻撃を仕掛けた後は、再び時間停止と壁抜けを併用して身を隠せば良いので、反撃を貰うリスクは少ない作戦ではある。

なぎさ「ただ……。向こうの武器と固有魔法は、杏子が剣を使う以外はさっぱりなのが気になるのです」

マミ「それが厄介よねえ……。暁美さん、武器すらわからないんだもの」

なぎさ「マミが時間停止を使えるのはバレバレだったのに、杏子の援護をする様子を見せなかったのが気になるのです……」

マミ「ええ。普通に考えたら、私が時を停めて反撃に出るのは簡単に予想できるはずなのに」

さっき、なぎさの方から挑発しておいて逃げることを選んだのも、ほむらの出方を警戒してのことだった。

なぎさ「何か、特殊な固有魔法を持っているのかもしれないのです。マミやなぎさの反撃を無効化できるような」



536: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 23:10:12.18 ID:Hai71B6S0

杏子「……で?あいつら逃げちまったみたいだけど、どうするのさ」

ほむら「一度、情報を整理しましょう」

杏子「分かった」

ほむら「まず、相手ふたりの特徴だけど」

杏子「なぎさの武器がモーニングスター。マミは盾だね」

ほむら「マミの固有魔法は時間停止でほぼ確定と見て良いでしょう」

杏子「今逃げたのもそれだよな」

ほむら「ええ。ふたりの姿が消える直前、巴マミが盾に手をかけていたわ」

杏子「マジか。そこまで見てなかったよ」

ほむら「あなたは百江なぎさの方に攻撃していたのだから当然よ。……それと、あの盾の中には恐らく大量の武器が入っているわ」

杏子「ああ、そっか……あんたが集めてたやつだな」

ほむら「小型拳銃、時限爆弾、バズーカ、炸裂弾……。ひとつひとつ挙げていったらきりがないわね」

杏子「うわあ、嫌だなあ……」

ほむら「逆に言えば、近接戦闘だと私たちに分があるはずよ。百江なぎさの本来の武器はシャボン玉。あのモーニングスターを使いこなせるとは考えにくい」

杏子「実際、あたしが攻めたらあっさり逃げやがったもんな。今も魔力の反応を悟られないようにしてるみたいだし」

ほむら「その割には挑発してきたのは向こうの方だった……。一体何を考えていたのかしら?」

杏子「さあねー。ただ、こちらの手札が分からないとあっちゃあ、向こうも手を出しにくかったんじゃない?」

ほむら「確かに、そうかもしれないわね」

実際、ほむらが動きを見せなかったのは、なぎさとマミが杏子に反撃を仕掛けてきたときに、不意打ちでふたりを拘束するためだった。

結局ふたりには悟られることは無かったが、透明にしたリボンを杏子の背後に伸ばしていたのだ。

杏子「時間停止に未来予知。それにあんたのリボンの魔法。出来るだけ隠し通せればいいな」

ほむら「そうね……」

ほむら(魔法少女同士、しかも複数での戦いとなれば、勝敗の行方を左右するのは何よりも『情報』)

ほむら(私たちは巴マミや百江なぎさの武器や魔法について大体の情報を手に入れているからどうやって立ち回るかを考えるのも難しくない)

ほむら(逆に彼女たちは迂闊な手を打てないはず。その意味で言えば、私たちは相当有利な立場にある、けれど……)

ほむら「巴マミを相手にとって、それだけで話が済むのか……。いえ、ああ見えて百江なぎさも……」



537: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 23:11:23.51 ID:Hai71B6S0

なぎさ「うわあ、凄いのです……」

マミ「まあ、分かってはいたけれど……。実際に見てみると、何とも言えないものがあるわね……」

ふたりは、マミの盾に収納してある武器をひとつひとつチェックしていた。

今後の作戦を考える上でヒントになるものがあるかもしれないからだ。

マミ(……これ、盗聴器よね?)

なぎさ(こんなに集めて何に使うつもりなのでしょう……)

使えそうな武器の数も種類も期待以上。

本来ならば喜んで然るべき場面だろうが、ふたりの顔はやや引きつっていた。

なぎさ「これだけあるなら、わざわざ相手に近づくメリットが無いような気がするのです」

マミ「でも、なぎさちゃんの武器は……」

なぎさ「無理にモーニングスターを使う必要は無いと思うのです。今回なら、使わない方が有利に戦えると思うのです」

マミ「そっか、確かに……」

なぎさは、マミが想像していたよりもはるかに優秀な魔法少女だった。

魔力の量は大きくないし、強力な魔法を持っているわけでもない。

しかしながら―――いや、だからこそなのかもしれないが―――彼女の観察力、洞察力には、長年魔法少女を務めてきたマミでさえ目を瞠るものがあった。

その強みが、今回の戦いでは遺憾なく発揮されている。

普段と異なる武器と固有魔法で挑む戦闘シミュレーション。

並の魔法少女では、その変化に対応することで手一杯になってしまってもおかしくない。

まして今回は二対二の戦闘である。

自分と、敵と、それから味方。

全体を見渡して適切な戦略を構築することが必要となるわけだが……。

魔法少女としてのキャリアが長いマミ、ほむら、杏子は、経験則に従うことでその問題をクリアしている。

が、なぎさはそうではない。

ベテランのマミ達には決して出てこないであろう、小学生らしい自由な想像力を働かせることで経験不足をカバーしていた。

そして今まさに、『魔法少女の戦い方』に縛られない柔軟な発想が、ふたりに新たな戦略をもたらそうとしていた。

なぎさ「……マミ、少し話を聞いてほしいのです」



538: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 23:14:29.88 ID:Hai71B6S0

ガコンッ!!

杏子「何だあ!?」

ほむら「下の方よ。鉄球でビルの壁を破壊しているようね」

ガコンッ!!

杏子「何だってそんなこと!」

ほむら「さあ……。」

ガコンッ!!

杏子「……チッ、とりあえず行くぞ!!」

ほむら「未来予知の方、ちゃんと準備しておいてね」

杏子「あんまり期待すんなよ。さっきなぎさに攻撃した時も発動できなかったし」

ほむら「ピンチにならないと使えない、みたいなやつかしら?」

杏子「さあ……。お前こそ、ちゃんと速度低下の準備しとけよ」

ほむら「ええ」

ガコンッ!!

杏子「行くぞ!」



539: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 23:15:44.66 ID:Hai71B6S0

ほむら「……居ないわね」

ほむらと杏子は、ビルの外に出てなぎさとマミを探していた。

自分たちが居たビルの壁が鉄球によってところどころ破壊された形跡はあるが、肝心のなぎさの姿が見当たらない。

バンッ

ほむら(銃声?)

杏子「……危ねえっ!!」

杏子がほむらを抱えて跳んだ。

さっきまでほむらが立っていた位置を銃弾が通り抜ける。

ほむら「……ごめんなさい、うっかりしていたわ」

バンッ

杏子「っ!!一旦ビルの中に戻るぞ!」

ふたりは急いで元のビルの中へと逃げ込んでいった。



540: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 23:16:32.37 ID:Hai71B6S0

杏子「くそっ、壁を壊してたのはただ単におびき寄せる目的だったのか……?」

予想外の奇襲に杏子がぼやく。

ほむら「そうかもしれないし、違うかもしれない。いずれにせよ、今ここを出るのは危険ね」

ほむら(でも、何か違和感があるような……)

バゴンッ!!

ほむら・杏子「!??」

突如、ビルの内部に爆発音が響いた。

ほむら「速度低下っ!!」キイン

杏子「何だこれ!?」

ほむら「逃げるわ!急いで!!」

ほむら(迂闊だった……。最初から、これが狙いだったのね)

急いで外に出たふたりを待っていたのは銃弾の雨だった。

バンッ

バンッ

バンッ

ほむら「くっ……!」

杏子「ほむら、こっちだ!!」

ほむら「ええ……!」



541: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 23:17:20.75 ID:Hai71B6S0

なぎさ「……とりあえず、これくらいにしておくのです」

マミ「あなた、本当に小学生よね?」

なぎさ「当然なのです」

マミ「……整理しましょうか。確定したのは、暁美さんの固有魔法」

なぎさ「速度低下なのです。あれさえ無ければビルに仕掛けた爆弾で2人とも木端微塵だったかもしれないのに……」

マミ(発想がテロリストよ……)

なぎさ「杏子の固有魔法は……よく分からないのです」

マミ「銃弾、全部かわされたわね」

なぎさ「危機回避?」

マミ「そんなところかしら。弾がどこに飛んでくるか分かっているような避け方だったわね」

なぎさ「……とすると、相手に近づかなきゃいけないヒットアンドアウェイ戦法はやっぱり避けた方が良さそうなのです」

マミ「そうねえ……」

なぎさ「あと、ほむらの武器は相変わらず分からないけれど、きっと近接型なのです」

マミ「反撃の気配が無かったと言うことは、少なくとも遠距離ではないわよね、きっと。……そうなると」

なぎさ「このまま銃や爆弾を使って攻撃するのが良さそうなのです」



542: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 23:18:33.06 ID:Hai71B6S0

とある廃屋にて。

ほむら「……やられたわ。盾の中の武器を使われたのね」

杏子「魔力反応も感じられないし、このままだとヤバいぞ……」

ほむら「現状、相手の場所を特定するなら銃弾を使ってもらうしかなさそうね」

杏子「マジかよ!?あれ撃ってるのどうせマミだぞ!」

ほむら「速度低下をかければ銃弾が当たることはまずないでしょう」

杏子「いや、そりゃそうだろうけどさあ……」

確かに速度低下の魔法は強力だ。

ただ、それは裏返せば魔力の消耗が大きいと言うことでもある。

杏子やほむらは未来予知や速度低下を使うたびに不利になるのに、マミとなぎさが使っているのは魔法も何も関係ない、ただの銃のみ。

杏子(このままじゃ、明らかにジリ貧だ……。何かないか、何か……)

ほむら「……」

杏子「……そうだ!ほむら、あんたさ、リボンからマスケット銃作れるだろ!ほら、マミみたいに」

ほむら「出来なくはないけど、マミのようなスピードでの連射は無理よ。そもそも、マスケット銃って単発式よ?」

マミに対抗するには、あまりにも手数が足りないことは明白だった。

杏子「おい……。このままだと、あたしらマミひとりに負けることになるぞ」

ほむら「正直、こんなことになるとは思ってなかったわ」

杏子「あたしもだよ……。てか、何だよこれ!こんなの魔法少女の戦い方じゃねーだろ!」

ほむら(普段から現代兵器を使っている私だったらともかく、巴マミがこんなテロ行為を思いつくとは考えにくい)

ほむら(だとしたら、今巴マミを動かしているのは、恐らく……)



543: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 23:20:58.96 ID:Hai71B6S0

なぎさ「……という手筈で動いてほしいのです」

マミ「分かったわ」

マミ(まさか、なぎさちゃんに司令官役を譲ることになるとは……流石に思いもしなかったわね)クス

なぎさ「……それにしても、なかなか出てこないのです」

マミ「そうね。でも、あそこにいるのは分かってるわけだし。焦らなくても大丈夫よ」

マミ(いつかQBが言っていたわね。暁美さんは、固有魔法が強力な分、魔力の総量や制御に関しては平均よりもかなり劣っている)

マミ(彼女、相当な努力家だから色々な方法を使ってそんな弱さをカバーしてきたのでしょうけれど……。今、こうして魔力を感知できるというのは、そういうことなのでしょうね)

マミ(佐倉さんも諦めて魔力は垂れ流したままにしているようだし。相手の弱点を利用するようで、気は進まないけれど……。これも戦略のひとつ。悪く思わないでね、暁美さん)

なぎさ「マミ、この戦いが終わったら魔力探知の魔法も教えてほしいのです」

マミ「ええ、良いわよ。なぎさちゃんなら、きっとすぐに出来るようになるわ」



544: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 23:22:13.51 ID:Hai71B6S0

杏子「……準備はいいね?」

ほむら「ええ。どうせ魔力探知で私たちの居場所は割れているはず。外に出たらすぐに攻撃されてもおかしくはないわ」

杏子「了解。気をつけろよ」

ほむらは杏子の方をちらりと見ると、申し訳なさそうに俯いてしまった。

ほむら「……足を引っ張ってしまってごめんなさい。私が魔力の放出をコントロールできていたら」

杏子「……調子狂うじゃん。あんたはもっとあんたらしく、堂々としててよ」

ほむら「そうね。……ええ、もう大丈夫よ。あなたこそ気を付けて」

杏子「ああ」ニッ

杏子は静かに息を吸い込み、声を張り上げて合図をかけた。

杏子「……行くぞっ!!」

ほむら「ええ!」

杏子の合図を頼りに、同時に倉庫を出る。

バンッ

杏子「来たぞ!」

ほむら「速度低下!!」

杏子「よし、これなら当たらねえな……」

バンッ

バンッ

バンッ

銃弾を避けつつ、それが飛んでくる方向を確認する。

ほむら「あっちね!杏子、行くわよ!」

杏子「おう!」



545: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 23:25:21.14 ID:Hai71B6S0

杏子「……どういうことだオイ」

ほむら「居ない、わね」

ついにマミとなぎさを見つけたふたりは、彼女たちが居るビルに侵入していた。

そうしてビルの中を捜索したのだが、既に彼女達の姿は無い。

杏子「幸い、爆弾のトラップは無かったが」

ほむら「せめて、一度接触できれば……。でも、このままじゃ」



546: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 23:27:20.39 ID:Hai71B6S0

なぎさ「こっちなのです!」

マミ「もういいの?」

なぎさ「こういうのはちまちま攻めたもの勝ちなのです!」

一方、マミとなぎさは壁抜けの魔法を利用して元々居たビルから脱出していた。

なぎさ「危機回避も速度低下も、きっとそれなりに魔力を消耗するはずなのです。わたしたちがこうやって逃げ回っていれば、向こうは魔力切れで自滅するはずなのです」

マミ「だといいけれど……」

なぎさ「今はなるべく遠くまで逃げておくのです。それで、こちらに攻め込んできたところをさっきと同じように狙うのです!」



547: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 23:29:32.95 ID:Hai71B6S0

ほむら「まずいわ」

普段は冷静なほむらの顔にも、流石に焦りが見て取れる。

杏子「時間停止で逃げられたら、あたしたちはどうしようもないもんな……」

ほむら「……仕方ないわね」

杏子「??」

ほむら「博打になるから出来るだけ使いたくなかったのだけれど。提案があるわ」



548: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 23:31:08.44 ID:Hai71B6S0

マミ「……!」

なぎさ「マミ?」

マミ「こちらに向かってくるわ。準備を」

なぎさ「了解なのです」

マミ「流石に学習したらしいわね。どうやら、建物と建物の隙間を通ってきているみたい。銃弾を警戒しているのね」

なぎさ「でも、この建物の目の前は広場なのです。どう頑張ってもこちらが有利なのは変わらないのです」

マミ「……あっ」

なぎさ「??」

マミ「方向が……。あのままだと彼女達、別の場所に向かってしまうわ」

なぎさ「よくよく考えてみたら、向こうはなぎさ達の場所も分かっていないのです」

マミ「距離を取りすぎたかしら」

なぎさ「そうかもしれないのです」

マミ「あ、どんどん遠くに行っちゃうわ」

なぎさ「うーん……」

マミ「一瞬だけ魔力を解放しましょうか。流石にこういう長引かせ方は良くないでしょうし」

なぎさ「マミがそれで良いなら、なぎさはマミに従うのです」

マミ「一瞬だけなら、正確な居場所までは悟られないはずよ。それじゃ、私がやるわね」



549: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 23:32:29.73 ID:Hai71B6S0

ほむら「!」

杏子「マミが魔力を解放してくれたか」

ほむら「……あっちの方向ね」

杏子「みたいだね。さっすが、あんたの読み通りじゃんか」

ほむら「大変なのは、ここからよ」

いくらマミとなぎさを取り逃がしたと言っても、建物や街のつくりから、逃げた方向の見当くらいはついている。

そんな中、わざと方向を間違えたふりをすれば、相手の方から居場所を知らせてくれるだろうと言うのがほむらの目論見だった。

杏子「それじゃ、作戦通りに」

ほむら「ええ」



550: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 23:33:54.23 ID:Hai71B6S0

マミ「……近づいてくるわ」

なぎさ「そろそろ魔力も少なくなって、焦り始めている頃だと思うのです。妙な動きを見せたら……」

マミ「勿論、すぐに逃げましょう」

マミは小さく息をつく。

マミ(……とはいえ、私たちの有利は確実。多少想定外のことが起ころうと、壁抜けと時間停止があれば、逃げるのは難しくない)

マミ(それに、広場以外の方向から攻撃してくる素振りを見せたら、相手をせずに逃げてしまえばいい。暁美さんも佐倉さんもそれを分かっているはずだから、結局彼女たちは広場から来るしかない)

マミ「残念だけど、あなた達が勝つ手段は、もう残されていないものね」

なぎさ「……」

なぎさ(マミの言う通りなのです。この状況からわたし達が負けるだなんて、どう考えてもあり得ないはず……)

なぎさ(それなのに、胸騒ぎがするのです。この感覚は、一体……)

マミ「なぎさちゃん、あそこの物陰よ」

不意にマミがなぎさに呼びかける。

なぎさはびくんと跳ね上がって、困ったような顔をマミに向ける。

なぎさ「ごめんなさい。考え事をしていて、聞いていなかったのです……」

マミ「……もう。集中しなくちゃダメよ」

なぎさ「ごめんなさい」

マミ「……あそこの物陰。ふたりとも隠れているわ」

なぎさ「了解なのです」

マミ(あそこまでの距離は……100メートルも無いわね。十分注意しないと)

なぎさ(気のせいなのです。この勝負、何があろうとわたしたちの勝ちは揺るがないのです)



551: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 23:35:46.64 ID:Hai71B6S0

マミ「……おかしいわねえ」

なぎさ「……そうなのです」

ふたりが物陰に隠れている、というマミの警告からおよそ5分が経過した。

彼女たちが動く様子は、まだ無い。

マミ「でも、結局待つことしか出来ないものね……」

なぎさ「そうなので……っ!?」パリンッ

マミ「っ!??」

静かな部屋にソウルジェムが割れる音が響く。

マミは反射的に盾に手をかけた。

マミ「時間停止!!」カチッ

ほむら「……どうぞ。止まらないけどね」

止まったはずの時間で、ほむらの声が響く。

マミ「っ!??」

あり得ないはずの事態に、マミの心臓が大きく跳ねる。

慌てて拳銃を構えようとするが、その動作が完了する直前。

杏子「そんじゃな」ジャキ

杏子の剣先が、マミのソウルジェムを捉えた。



552: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 23:36:23.17 ID:Hai71B6S0

マミ「……はっ」

なぎさ「……はっ!」

ほむら「起きたかしら?」

杏子「大丈夫かあー?」

マミ「終わった……の?」

なぎさ「どうしてなのです!?何が起こったのです!?」

ほむら「落ち着きなさい。百江なぎさ、巴マミ」

マミ「……説明して。一体、どんな魔法を使ったの?」

杏子「そんじゃ、ほむら」

ほむら「私は疲れたわ。説明はあなたに任せる」

杏子「はあー……。まあ、いっか」



553: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 23:36:53.42 ID:Hai71B6S0

杏子「説明する前に、あたしから質問したいことがある。マミもなぎさも、あたし達が建物の陰に隠れてると思ってた?」

マミ「……ええ。だって、そこから魔力の反応が」

杏子「やっぱりか。ほむら、大成功だってよ」ケラケラ

ほむら「運が良かったわ」

マミ「どういうこと?」

少しむすっとした顔でマミが問う。

杏子「魔力を放出、探知するのに使うのは何だ?」

マミ「これでしょう?」

マミがソウルジェムを差し出した。

杏子「そう、それなんだよ」

なぎさ「まさか……!!」

杏子「あたし達は、建物の陰にソウルジェムを置いてきたんだ」

マミ・なぎさ「!?」



554: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 23:37:41.98 ID:Hai71B6S0

杏子「簡単な話だよ。ソウルジェムさえあそこにあれば、あんた達は勝手にあたし達自身もそこに居るって勘違いしてくれる」

マミ「そう……。私たち、まんまと騙されたのね」

杏子「へへっ、ほむらが魔力の制御が出来ないのを逆に利用したのさ。まあ、ソウルジェムが割られたりなんかしたら、一巻の終わりだったから心底ヒヤヒヤしたけどね」

ほむら「仮想世界じゃなかったら絶対にやらないわね、あんなこと」

なぎさ「わたしたちのところまで来るのに時間がかかっていたのは……」

杏子「しらみつぶしに一か所ずつ見て回っていたから。魔法を使えば流石に探知されるだろうから、かなり気を遣ったけど」

マミ「それにしても、まさかあそこまで反応が遅れるだなんて……」

杏子「あたしがなぎさのソウルジェムを狙った瞬間、ほむらが速度低下をかけたからね」

マミ「結局、暁美さんの武器は何だったの?」

ほむら「リボンよ。あなたのね」

マミ「っ!?」

ほむら「時間停止との相性、最悪だったでしょう?何度ああやってあなたに苦しめられたことか……」

マミ「そっか、時間停止が発動しなかったのかと思ったけど、そういうわけでは無かったのね」

杏子「そーゆーこと」



555: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 23:39:53.63 ID:Hai71B6S0

杏子「そんなわけで、ほむらイエーイ!!」

ほむら「……何よ」

杏子「何よ、はねーだろ。ハイタッチだよ、ハ イ タ ッ チ !」

ほむら「興味ないわ」

杏子「ノリわりーな」

ほむら「悪かったわね。それより、百江なぎさ」

なぎさ「はい!?」

ほむら「今回の戦略を思いついたのはあなたでしょう?」

なぎさ「ま、まあ……そうなのです」

ほむら「マミには無い発想で、良かったと思うわ。あなた、きっといい魔法少女になるわよ」

なぎさ「へ……?」

ほむら「だって、あなた私に似ているもの」ファサ

杏子「……んだよ、結局ナルシストじゃねーか」ケラケラ

ほむら「うるさいわね……」



QB「魔法少女の戦闘訓練」 おまけ ~The Exhibition Match~ おしまい



556: ◆hLNbQg6EspwH:2014/10/20(月) 23:42:32.15 ID:Hai71B6S0

延び延びになってしまいましたが、これで本当に終わりになります!

ちょっと振り返ってみたのですが、おまけとかサブの戦闘も含めると25戦書いたことになるんですね……。

①さやかvsまどか(1周目)
②さやかvsゆま
③杏子vsなぎさ
④杏子vs沙々・魔女×2
⑤杏子vs真ユウリ
⑥杏子vsみらい
⑦杏子vsさやか(円環)
⑧杏子vs真ユウリ(+ミチル)
⑨マミvsあすみ
⑩マミvsサキ
⑪マミvsあやせ・ルカ
⑫マミvs海香・カオル
⑬マミvsなぎさ(円環)
⑭ほむらvsメガほむ
⑮ほむらvs里美
⑯ほむらvsニコ
⑰ほむらvs織莉子・キリカ
⑱ほむらvsリボほむ
⑲ほむらvsカンナ(偽街の子供達乱入)
⑳悪魔ほむら・円環の理vsまどか(アルティメット)
㉑さやか(円環)・杏子・マミvs影魔法少女達
㉒さやか(円環)・杏子・マミvs魔女ほむ
㉓杏子vsマミ
㉔沙々vs織莉子
㉕なぎさ・マミvsほむら・杏子

個人的には23戦目が好きです。

最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございました!!



転載元
QB「魔法少女の戦闘訓練」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1411305071/
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    コメント一覧

      • 1. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年10月21日 03:27
      • ながい
      • 2. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年10月21日 03:30
      • 4 わりと面白かったが長く書いてたせいなのか展開があちこち行ってて理解しづらかった(俺の頭が悪いだけかもしれんが)
      • 3. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年10月21日 04:16
      • だから長いってば
        1/9なんて見たら読む気失せるわ
      • 4. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年10月21日 05:30
      • 長かったけど興味をそそられる内容だったので割とすんなり読めた
      • 5. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年10月21日 07:35
      • 格闘王……カービィかww
      • 6. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年10月21日 08:56
      • 最後の置いて騙す作戦みたいの好きだなあ
        話はちょっと散漫だったけどタイトルから予想しなかった内容で意外と楽しめた
      • 7. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年10月21日 10:31
      • こういうまどマギのゲームやってみたいなぁ。
      • 8. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年10月21日 10:55
      • かすみマギカ読んでないから所々わからないのが惜しい

        ドリームマッチって感じで良いと思う
      • 9. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年10月21日 12:14
      • (一ヶ月掛けて書いたんだから長くて当然じゃん)
      • 10. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年10月21日 12:43
      • 面白かった!魔法って存在そのものがチートだなと思いました(コナミ)
      • 11. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年10月21日 15:27
      • 今でもまどマギSSがこうして読めるのは嬉しい
        +内容も面白いでなかなか良かった
      • 12. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年10月21日 15:50
      • 格闘王の魔女www
        ほむらさんが素体とは思えないほどマッシブな性質でワロタ

        かずみ読んでたらもう少し面白く読めたろうな、てのが残念だ
      • 13. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年10月21日 16:15
      • 1 かずみなんてゴミ漫画()読んでないと楽しめない時点でアウト
      • 14. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年10月21日 16:18
      • あすみが出演してるじゃないか!公式じゃないんだからまずいなあ、じつにまずいもっとだせ
      • 15. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年10月21日 16:46
      • 百合以外のまどかSSもっと増えろ~


        内容は正にドリームマッチ、マドペンもこっちの路線が良くね。
      • 16. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年10月21日 17:17
      • 虚渕じゃなくてきのこが書いたまどマギ外伝ということで(Fate厨並感)

        いや正直面白かったわ
        まどかのパンツ盗んで暴れるほむほむがいないだけでシリアスになるもんだな
      • 17. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年10月21日 19:10
      • 面白かった
        長かったけど、それでも差し引いて面白かったよ
      • 18. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年10月21日 22:32
      • おもしろいんだがな…SSでこれやる意味よ
        SSよりも漫画かなんかの方が分かり易いだろうし読み易いと思った
      • 19. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年10月21日 22:52
      • こんなゲームほしい
      • 20. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年10月21日 23:22
      • かずみの作者はほむら嫌いって呟いていたやつじゃん
      • 21. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年10月22日 10:57
      • EXVSかな?
      • 22. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年10月22日 11:49
      • ドン!

        0% 0% 0%





        格闘王の魔女は消滅した!
      • 23. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年10月23日 20:21
      • 面白かった
        四人vsワルプルとかも描写して欲しかったな

        他の作品はないのだろうか
      • 24. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年11月06日 00:45
      • 5 長いけどクソ面白いと思う
        1ページだけよむのでも大分楽しいぞ


        こういうゲームでないかな
        おうバンナムあくしろよ
      • 25. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年11月08日 11:21
      • ほむら厨キモい
      • 26. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年11月08日 20:57
      • 5 是非絵付きで見たい。或いはゲームでやりたい。
        ジャ●プ格闘漫画系テンプレのハマり具合が大変心地良いわwww
      • 27. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2015年01月12日 12:20
      • すごく面白かった
        状況の描写がうまいね
      • 28. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2015年04月03日 01:58
      • 2 戦闘は良かったけど魔女ほむと悪魔ほむと円環の辺りがわけわからん
      • 29. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2016年01月12日 22:19
      • 5 長いけどどっちかというとこういう物が好きな俺的にはとても面白かった!!
        乙!
      • 30. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2016年01月28日 17:41
      • ※28
        たぶん予備知識の問題かと
      • 31. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2016年06月23日 17:10
      • こういうのは好きだけど
        流石に一気読みするとダレるな…

    はじめに

    コメント、はてブなどなど
    ありがとうございます(`・ω・´)

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