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姪「テツガクをしましょう」

1 : ◆Memo/g4n8M 2014/05/28(水) 22:52:29 ID:TaU3XeC2


姪「テツガクです。テツガクの時間です」

男「いきなりなんで哲学?」

姪「新たな道を切り開くには、知識を広げ深めることが必要不可欠です」

男「発展途上の姪ちゃんは知識欲の塊だね」

姪「無知に無恥な人には、きっと悲しい未来が訪れます」

男「それは言いすぎだけども。まあ、あながち間違っちゃいないかなあ」

姪「にぃは幸せになりたいですか?」

男「そりゃなりたいさ。多くは望まないけども、人並みにはなりたいね」



2 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/28(水) 22:53:36 ID:TaU3XeC2


姪「では学びましょう。テツガクです」

姪「テツガクが幸福を呼び寄せるのです」

男「なにこの子。小学生なのに怖い」

姪「にぃは、なんねんせいですか?」

男「高校三年生の受験期です」

姪「違います。そんなことは尋ねていません」

男「何年生かって……ははん、そういうことね。小学十二年生だよ」

姪「……」



3 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/28(水) 22:55:07 ID:TaU3XeC2


男「その蔑みの視線は、なにかな?」

姪「なぞなぞなんてしてません。ふざけないでください」

男「ふざけたつもりはないんだけども……じゃあ、どう答えればよかったのさ」

姪「にぃは燃えやすいかどうかを問うたのです。難燃性ですか?」

男「焼かれるの?!」

姪「言葉のたとえです。勉強に熱中できる人には、教える苦労はいらぬ心配です」

男「そういうことね。なんとも小学生らしからぬ」



4 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/28(水) 22:55:55 ID:TaU3XeC2


姪「にぃは焼きを入れられないと勉強できません?」

男「今のは駄洒落かな」

姪「違います。…………違うもん」

男(かわいいですね!)

姪「不名誉な脱線をしたので話しを戻します。テツガクです」

男「いきなり哲学と言われてもねえ」

姪「とっつきにくいでしょうから、まずは簡単なところから始めましょう」

男「姪ちゃんはすごい方向に興味が湧くんだね」



5 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/28(水) 22:56:45 ID:TaU3XeC2


姪「大学受験に励むにぃならば知っているでしょうが、原子番号が26である鉄は」

男「ちょっと待った」

姪「もう躓きましたか。早いですね」

男「哲学だよね?」

姪「もちろん鉄学です。原子記号えふいー(Fe)の鉄について学びを深めましょう」

男「ごめん。姪ちゃんの関心の高まりに追いつけない」

姪「どんなに嫌がろうとも脱落はさせません。知識とは武器です」

男「この一方通行具合は、もはや暴力の範疇ではなかろうか」



6 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/28(水) 22:57:22 ID:TaU3XeC2


姪「元素周期表に書かれている原子名『鉄』は、第八族元素に区分されています」

姪「これは第三族から第十一族の間に存在してるので」

姪「一般には遷移(せんい)元素と呼ばれております」

男「高校生の内容なのに、姪ちゃんは博識だね」

姪「鉄の原子量は約55.845で、取るに足らない微細な幅で量にブレがあります」

男「へ、へー……そうなんだ」

姪「ばばん! 問題です!」

男(かわいいですね!)



7 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/28(水) 22:58:03 ID:TaU3XeC2


姪「原子名『鉄』の元素記号はえふいー(Fe)です」

男「忘れようがないね。あまりにも覚えやすい」

姪「では、鉄の英語名を省略せずに答えなさい」

男「あいあーるおーえぬ。アイロン(Iron)」

姪「……」

男「アイロン(Iron)」

姪「大っ嫌い」

男「なんで?!」



8 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/28(水) 22:58:43 ID:TaU3XeC2


姪「ラテン語のフェッルム(ferrum)と間違えるところだよ!」

男「えふいーがなんの省略形かを知りませんでした。ラテン語由来なのね」

姪「元素記号はギリシャ語由来とラテン語由来だと思ってください」

姪「そしてにぃは無知を恥じてください」

男「まさかこんなことで無知の烙印を押されるとは。お兄ちゃんは驚きです」

姪「水に融点や沸点が存在するように、もちろん鉄にも状態変化は起こります」



9 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/28(水) 22:59:52 ID:TaU3XeC2


男「テレビで溶鉱炉の映像が流れるとすごいよね」

男「まるでオレンジジュースが氾濫してるみたいで」

姪「……………………っ!!」

男「ちょ、近いって。あとで買ってあげるから、目を輝かせながら顔を近づけないで」

姪「瓶のジュースがいいです。水割りで飲みたいです」

男「なんと贅沢な要求。しかし奮発しよう。おばさんとおじさんには内緒ね」

姪「にぃ、ありがと!」

男(かわいいですね!)



10 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/28(水) 23:00:40 ID:TaU3XeC2


姪「えっと……どこまで話したっけ?」

男「融点と沸点」

姪「そうでした。それで、オレンジジュースの沸点は」

男「うぷっ」

姪「どうしました?」

男「なんでもないです。思い出し笑いをしました」



11 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/28(水) 23:01:39 ID:TaU3XeC2


姪「余計なことを考えるのはよくないです。お勉強に集中してください」

男「はい」

姪「鉄の融点は1気圧下で摂氏1536℃」

姪「ちなみに火葬をこの温度で行うと骨すら残りません」

姪「沸点はこれよりもうんと高くて、なんと2863℃にまで達します」

男「なんかもう魂まで燃え尽きそうだね」

姪「お、お化けのお話しは禁止ですっ」

男(かわいいですね!)



12 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/28(水) 23:03:03 ID:TaU3XeC2


姪「にぃは1500℃の液体金属があったら何したい?」

男「『宝くじの一等が当たったらどうする』のノリでえげつない質問をしてきたね」

姪「私はにぃとね……うえへへ」

男「『と』? 姪ちゃんに道連れにされちゃうの?」

姪「ちょっとした余談ですが、1気圧下3180℃でようやく蕩けるレニウムさんがいます」

男「初耳。そんなのいるんだ」

姪「原子番号の75番目ですよ?」

男「何番目に居ようと知らないです」



13 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/28(水) 23:03:41 ID:TaU3XeC2


姪「にぃは薄情な人ですね」

男「よもや元素周期表の話題で薄情と言われるとは」

姪「レニウムさんの沸点は、ほぼ5600℃」

男「5000℃の世界がまったく想像できない」

姪「鉄の温度を軽く凌駕していますので、もし溶かす作業中に落ちたら……」

男「そもそも煮え立った鉄のプールが、すでに極上の地獄なわけでして」

姪「でしたね」

男「うん」



14 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/28(水) 23:04:29 ID:TaU3XeC2


姪「こ……こわいです……」

男「怯えちゃうのに言っちゃったのね」

男(かわいいですね!)

姪「そういえば、鉄はどうやったら手に入るの?」

男「それは……どうやってるんだろうな」

男「岩を削ったらぽろり、ではないんだろうし」

姪「半分正解です」

男「ああ、知ってたのね」



15 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/28(水) 23:05:40 ID:TaU3XeC2


姪「鉄が生のままごろんと転がってたらどれほどよいものか」

姪「もしそうだったら、にぃのように苦労知らずで文明は発展していたでしょう」

男「そこはかとなく馬鹿にされてる気がしてなりません」

姪「『赤鉄鉱』という名前はご存知ですか?」

男「ご存じではないです」

姪「では、『磁鉄鉱』は?」

男「存じ上げないです」

姪「にぃは受験生なんですよ……」



16 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/28(水) 23:06:33 ID:TaU3XeC2


男「世の終わりを見たような表情をするほどのことじゃないと思うな」

姪「にぃの浅学非才さに絶望しました。にぃの歩む将来は悲観的です」

姪「義務教育を終えてからは怠惰の日々だったのですね……」

男「人類初じゃないかな。両手を地につけてうな垂れた小学生にここまで言われたのは」

姪「言い方ですね。『磁鉄鉱』ではなく、最初から『四酸化三鉄』と言っていれば」

男「すみません。どっちも知らないです」

姪「……っ」

男「震えてる……姪ちゃんが怒りに震えておる……」



17 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/28(水) 23:07:03 ID:TaU3XeC2


姪「『マグネタイト』」

男「それならなんとなーく聞き覚えがあるかも」

姪「ですが、『四酸化三鉄』に似た言葉も授業で聞いたことは」

男「それもあるよ。テストにも出てきたし、忘れないさ」

姪「はぁー、よかったぁ」

男「踏み入った化学の分野に安堵する小学生って……」

姪「一応は復習です。『四酸化三鉄』は、例えばー……」



18 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/28(水) 23:08:25 ID:TaU3XeC2


男「三人の俺に姪ちゃんが四人ひっついているようなものだよね」

姪「……ぎゅっ」

男(かわいいですね!)

姪「えふいー(Fe)のお兄ちゃんに、おー(O)の私がひっついているこの状況です」

男「四酸化三鉄の鉄は幸せ者だな」

姪「でもみんなが欲しがるのはお兄ちゃんであって、オトモの私はいらない子」

男「鉄だけを取り出したい場合は邪魔になってくるわけだ。なんと不条理な摂理」



19 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/28(水) 23:09:18 ID:TaU3XeC2


姪「四酸化三鉄を作るのに引き剥がしたい。取り除くにはどうしましょう」

男「でも姪ちゃんにはずーっと一緒にいてもらいたいなあ」

姪「わ、わたしもにぃと一緒に居たいです」

男(かわいいですね!)

姪「あっ、コークスさんだ!」

男「コークス? どこにコークス?」



20 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/28(水) 23:09:58 ID:TaU3XeC2


姪「ひゃー、連れて行かれたー……」

男「……」

姪「おトイレ、行ってきます!」

男(かわいいですね!)



21 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/28(水) 23:11:35 ID:TaU3XeC2



姪「ただいま戻りました」

男「おかえり。おいで」

姪「しかし残念! にぃにはくっつきません!」

男「そんなっ!?」

姪「私はコークスさんに連れ去られてしまったのです」

男「無機物に対して殺意を抱いたのは、人生で初めてかも入れない」

姪「そして私は念願の二酸化炭素でメジャーデビューです」

姪「コークスさん一人に私が二人。まさに両手にチューリップ」



22 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/28(水) 23:13:40 ID:TaU3XeC2


男「コークスさんとは対話での解決が望めない場合、武力行使も辞さない所存でございます」

姪「でもにぃは、コークスさんのおかげで純粋な鉄(Fe)になりました」

男「もうぎゅってできないね」

姪「いじわるやだ。ぎゅっ」

男(かわいいですね!)

姪「『三酸化二鉄』の『赤鉄鉱』も同じ原理です。受験頑張ってください」

男「これが鉄学か……奥が深いな」



23 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/28(水) 23:14:41 ID:TaU3XeC2


姪「休んでいられません。続きのテツガクです」

男「まだ鉄のオンパレードが続くのか」

姪「鉄は終わりです。でもべつのテツガクです」

男「ということは、とうとう哲学か」

姪「はい。お待ちかねでした」

男「モンテスキュー? ジャン・ジャック・ルソー?」

姪「にぃはなにを言ってるですか?」



24 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/28(水) 23:16:20 ID:TaU3XeC2


男「なにをって……哲学でしょ」

姪「テツガクなのに、えっと……もんてっくるそー? じゃんじゃすきゅー?」

男「いい具合にこんがらがってるね。そこに疑問符が出るなら、次はなんの学問かな」

姪「姪を学ぶと書いて、姪学(テツガク)です!」

男「姪にテツなんて読み方があったのか……」

姪「にぃはしっかりと学んで、姪についての正しい知識を身に付けていきましょう」

姪「いつなんどき役に立つか分かりません。備えあって憂いなしです」

男「是非とも詳しくなりたいとは思うけど、どんな場面を想定しても役立つ光景が浮かばない」



25 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/28(水) 23:16:53 ID:TaU3XeC2


姪「私とにぃは三親等です。三親等、知ってます?」

男「さすがにそれくらいはね。姪、甥、曾祖父母、叔父叔母でしょ」

姪「完璧です」

男「こんなのはパッと言えなきゃ」

姪「えっとね。えっと……」

男「他に姪学とやらにはどんなのがあるの?」

姪「あのね。その……ないです」



26 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/28(水) 23:17:37 ID:TaU3XeC2


男「ないの?」

姪「あえぅ……」

男「姪ちゃんことだから、まだなにかしら隠し球があるでしょ」

姪「あっ! そ、そうだ! 姪学あった!」

男「でしょう。あるでしょう」

姪「ばばん! 問題です!」

男(かわいいですね!)



27 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/28(水) 23:18:27 ID:TaU3XeC2


姪「私の好きな人はにぃですが、にぃのどこが好きでしょうか!」

男「これも姪学?」

姪「ダメ?」

男「駄目なもんですか。そうだなあ……腕かな」

姪「はずれー」

男「ハズレか。いつも飛びついてくるのが腕だから、てっきり」

姪「正解は『ぜんぶ』でした! ぎゅっ」

男「かわいいですね!」



28 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/28(水) 23:19:06 ID:TaU3XeC2


おわり



29 : ◆Memo/g4n8M 2014/05/28(水) 23:22:00 ID:TaU3XeC2

まっくろくろすけを容赦なく叩き潰すメイちゃんかわいい



転載元
姪「テツガクをしましょう」
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1401285149/
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      • 1. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年05月29日 01:48
      • もう何年も前だけど
        ボッチな叔父と敬語で話す姪の話を2ちゃんで読んだよ

        知ってる人いるかな?あれ面白かったよね
      • 2. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年05月29日 01:59
      • ※1このssつまらんからそのssのタイトル知りたい
        誰か教えてくれ
      • 3. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年05月29日 02:10
      • ???「パラドックスの時間です。」
      • 4. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年05月29日 02:17
      • トリップ付けてるss書きはつまらない
        これ常識
      • 5. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年05月29日 02:41
      • ※2
        ごめんSSじゃないんだ、それでもいいなら
        「俺の姪の口調がウザイ」で調べてみてくれ確か二つ位スレが立ったはず
      • 6. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年05月29日 02:59
      • ※5
        今おれは絶望している あぁー懐かしいと思って調べたら2007年のスレじゃねえか もう7年もたつのかよ
      • 7. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年05月29日 05:29
      • ラノベ中毒の受験生(理系?)が暇つぶしに書いたとしてはじょうd・・・うーん・・・
      • 8. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年05月29日 05:42
      • アイロンマン!
      • 9. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年05月29日 10:25
      • いいんじゃね?
      • 10. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年05月29日 14:06
      • 中身のない駄文をそれっぽく見せるという点で、これは現代ラノベの風刺なんだよ
        そう見るとほら、上d……、ごめん、やっぱクソつまらん
      • 11. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年05月29日 18:23
      • 1レス目で読むのやめたわ
        哲学しようとか言って知識広げるとか馬鹿じゃねーの?
        哲学は知識を広げるものじゃなくて深めるものだろうが
        中学生がスレ立ててんじゃねーよw
      • 12. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年05月30日 10:58
      • ※11
        中身を読まずに批判する典型的な例
      • 13. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
      • 2014年05月30日 11:13
      • ※12中身を見るともっとガッカリするのでこの作品に限っては見なくていい

    はじめに

    コメント、はてブなどなど
    ありがとうございます(`・ω・´)

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