レッサー「私のスカートの中は直パンでしょうか、スパッツでしょうか」【後半】

関連記事:レッサー「私のスカートの中は直パンでしょうか、スパッツでしょうか」【前半】





レッサー「私のスカートの中は直パンでしょうか、スパッツでしょうか」【後半】






378: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/12(日) 00:25:42.51 ID:hy5KGHkM0

レッサー「………」

フロリス「どした?」

レッサー「なんで私あの人の服抱きしめて寝てたんですかね……?」

フロリス(なんだ。服だけ脱いで一緒には寝なかったのか)

レッサー「昨晩あの人の鳩尾にロケット頭突きかましたのは覚えてるんですが……」

フロリス「あ。やっぱあれワザとだったんだ」

レッサー「行き過ぎた愛情表現ってやつですよ」

フロリス「愛情表現……ねぇ」

レッサー「なにニヤニヤしてるんですか。ただの言葉のあやですからね?」

フロリス「つまんね」

レッサー「あなたはどれだけ恋バナにもっていきたいんですか。それだけ興味があるなら自分で恋愛すればいいというのに……」

フロリス「そう言われるとそうかもしれないけど……」

フロリス「他人のを見て、騒いで、はやしたてるから楽しいんじゃん」

レッサー「いい性格してますね」

フロリス「アンタに言われたくはないかな」



379: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/12(日) 00:27:13.08 ID:xN6F+14AO

フロリス(それにしてもコイツは……)

フロリス(今も寝てる間もずっとあの男の服掴んだままでさー)

フロリス(さっさと自分の気持ち自覚して素直になりゃいいのに)

フロリス(ぐあぁー、悶々する)



380: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/12(日) 00:28:53.95 ID:hy5KGHkM0

レッサー「そういえば、あの人はどこに?」

フロリス「電話がかかってきたから外で話してくるって」

レッサー「寒いのになんでわざわざ外へ?」

フロリス「アンタが寝てたからだよ」

レッサー「なんともまぁ優しい人ですねぇ。私を起こさないように気を使ってもらっちゃって……」

フロリス「いや、アンタの寝言がうるさいからだよ」

レッサー「っ!?」

レッサー「……そんなにうるさかったんですか……?」

フロリス「わりと。……ってアンタ自覚なかったの? 普段から結構色々言ってるけど」

レッサー「マジですか……」

レッサー「! まさかあの人と過ごしてたここ数日も何か言ってたり……」

フロリス「するかもね」

レッサー「変なこと言ってないといいんですけど……」

フロリス「変なことは普段から言ってるでしょ」

レッサー「うるさいです」



381: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/12(日) 00:30:11.21 ID:xN6F+14AO

ガチャ

上条「起きたのか」

レッサー「は、はい。おはよーございます……」

上条「? なんか元気ない?」

フロリス「寝言のこと気にしてんだって」

レッサー「ちょっ! フロリスっ!」

上条「あぁ。そんなことか」

フロリス「あれ? あんまり興味ない感じ?」

上条「興味ないっていうか……、初日から寝言は色々言ってたし……」

レッサー「えっ」

上条「レッサーの寝言も慣れたからなぁ」

フロリス「順応性高いな」

上条「まあな」

レッサー「えっ、え、えっ…///」アセアセ

上条「こいつはどうしたの?」

フロリス「恥ずかしいんだろ」ニヤニヤ

レッサー「うぅ……///」

上条(今更だと思うけどなぁ…)



382: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/12(日) 00:32:54.21 ID:hy5KGHkM0

フロリス「ところで、随分長く話し込んでたけど」

上条「クリスマスパーティーの件で話してたんだよ」

上条「明日の昼の少し前から第三学区で小さめの会場借りてやるらしい」

レッサー「第三学区ですか」

上条「ここからだと少し遠いけど……、俺も一緒に行くから迷うことはないだろ」

上条「それからプレゼント交換するらしいから1人1つ用意して欲しいって言われたんだが。お前らお金大丈夫か?」

レッサー「私は大丈夫ですっ」

フロリス「うーん。あんまり高いものはちょっと……」

上条「気持ち程度でいいってさ。それに、どうせ他の奴らも大したものは用意しないだろうし」

上条(健康グッズとかメイド服とかな)

フロリス「ふぅん。なら大丈夫かな」

上条「それでそのプレゼント、今日の昼から買いに行こうと思うんだけど。いいか?」

レッサー「オッケーです」

フロリス「わかった」

上条「じゃあ後で用意して行くか」


ーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーー



383: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/12(日) 00:33:36.08 ID:xN6F+14AO

ーーーデパートーーー


上条「というわけで。デパートに来たが」

レッサー「どうします?」

フロリス「どうするって?」

上条「一緒に探すか別々に探すか、ってことだろ?」

フロリス「なるほど」

レッサー「どうせなら別々に買いません? プレゼント交換ってことは私たちの選んだものが互いに当たる可能性もあるんですから」

フロリス「そうなったら面白くないもんね」

上条「だったらバラバラに買いに行ってまた後で集まるか」

レッサー「そうしましょうか」

フロリス「でも何買えばいいかな」

上条「変なものじゃなければ何でもいいんじゃないか?」

上条「実用的な物とか自分が貰って嬉しいものとか」

上条「クリスマスだしインパクトのあるものとかでもいいかも」

フロリス「そっか。インパクトか……」

上条「迷ったらまた相談すればいいし」

レッサー「そうですね。じゃあ一度解散しますか」

上条「1時間後に一階の喫茶店で」



384: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/12(日) 00:35:47.98 ID:hy5KGHkM0

ーーー6F・生活用品売り場ーーー


上条「なににしようかな~」

上条「やっぱ貰って嬉しいものっていったら生活用品だよな~」

上条「商品券とかが1番だけど、それじゃあ味気ないし」

上条「とりあえず前から欲しかったシリコンスチーマーか仕切り付きフライパンにしておこう」

上条「プレゼント交換なんてイベント。不幸な上条さんがやるとどうせ自分のが返ってくるだろうからな~」

上条「要は自分へのプレゼントって訳ですよ」

上条「HA・HA・HAー!」

上条「………」

上条「………むなしい」



385: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/12(日) 00:36:29.74 ID:xN6F+14AO

ーーー4F・アニメグッズ売り場ーーー


フロリス「まさかキャーリサ様に頼まれてたものが見つかるとはね~」

フロリス「クリスマスセールで安く買えたし。ラッキー♪」

フロリス「しっかしあの方も変な物欲しがるなぁ……」ブツブツ

フロリス「まあいいや。せっかくだから交換用のプレゼントもここで買うか」

フロリス「と言っても何買うか決まらないし……」

フロリス「あの男はインパクトがどうとか言ってたけど……」

フロリス「難しいなぁ……」

フロリス「うーん……」



386: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/12(日) 00:38:22.92 ID:hy5KGHkM0

ーーー2F・衣料品売り場ーーー


レッサー「さーて。私は何にしますかねぇ」

レッサー「プレゼント交換ですから男性女性、どちらに当たってもいいようにしないといけませんし」

レッサー「となるとやはり……」

レッサー「実用性のある『ランジェリー』がベスト!」

レッサー「履いてよし。飾ってよし。被ってよしと使い方は多種多様!」

レッサー「我ながらなんて完璧なチョイスっ」

レッサー「笑いが止まりませんよ。ふはははーっ!」

レッサー「………」

レッサー「やはりツッコミ役のあの人がいないとどうも締まりません」

レッサー「別にツッコまれたい訳じゃないんですけどねぇ……」

レッサー「まぁいいです。無難なものにしておきましょう」



387: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/12(日) 00:38:48.13 ID:xN6F+14AO

ーーー約1時間後・1F喫茶店ーーー


上条「おまたせー」

レッサー「遅いですよぅ」

上条「悪い悪い」

フロリス「そんなに迷ってたの?」

上条「いや、プレゼント自体はすぐに決まったんだけど。そのあと家電とか色々みてたらいつの間にか時間が経っててさ」

フロリス「女2人待たせて家電って……」

レッサー「私たちは家電の魅力に負けたんですか。あー、これはショックですねー」

上条「拗ねるなよ」



388: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/12(日) 00:41:08.76 ID:hy5KGHkM0

上条「そういや2人ともどんなの買ったんだ?」

レッサー「聞いちゃったら別れて買いに行った意味がないでしょう」

上条「いやまぁそうなんだけど」

上条「こういうのってなんとなく聞いてみたりしない?」

フロリス「まぁわからないでもないかな?」

フロリス「教えはしないけど」

レッサー「明日までの楽しみですからね」

上条「そうだな」

レッサー「それよりこの後どうします? 直帰ですか?」

上条「適当にフラフラして……」


prrrrr!


上条「すまん。俺のだ。ちょっと席外すな」ガタ

フロリス「また電話?」

レッサー「明日のことですかね」

フロリス「さあ?」



389: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/12(日) 00:41:40.15 ID:xN6F+14AO

上条「はいもしもしー」

『よーす大将』

上条「どうした? 浜面」

『風呂の修理の件なんだけどさ。夕方って言ってたけど今からでもいいか?』

上条「今から?」

『まずいか?』

上条「今ちょっと外にいるんだよな」

『あらら。そりゃまいったな』

上条「今からじゃないとダメなのか?」

『いやぁ、実は夕方からちょっと予定が出来ちまってよ』

上条「先に俺のほうの予定があったのにか?」

『滝壺との予定なんだよ。悪いな』

上条「爆ぜろ」

『酷くねっ!?』

上条「あれ? 口に出てたか?」

『思いっきり出してたからな!?』

上条「悪い悪い。彼女との予定なら仕方ないな」

『話がわかるねぇ。流石大将だぜ』

上条「でも爆ぜろ」

『でもって何!?』

上条「それか禿げろ」

『ちょっと語感が似てるからって!』

上条「30直前で徐々に後退。40でスダレ禿げにでもなって奥さんと子供に可哀想なモノを見る目で見られてしまえ」

『具体的すぎてちょっと頭皮に寒気が走ったんだけど』



390: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/12(日) 00:43:44.26 ID:hy5KGHkM0

上条「冗談はこれくらいにして」

『どうするよ。明日にするか?』

上条「いや、今から帰るから頼むよ」

『いいのか?』

上条「あぁ。もともとの目的はもうすんでるから別にいい」

『そうか。じゃあ第二位連れて大将の部屋向かってるな』

上条「俺のほうが遅れるかもしれねえからその時は部屋の前で待っててくれ」

『了解。じゃあな』

上条「おう」

ブツ



391: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/12(日) 00:44:18.15 ID:xN6F+14AO

フロリス「お。戻ってきた」

上条「悪いんだけど先に帰るよ」

レッサー「何かあったんですか?」

上条「風呂の件でさ。今から部屋に修理にくるらしい」

フロリス「今から?」

上条「あぁ。だから急いで帰らないといけないんだけど……、2人はどうする? 一緒に帰るか2人で適当に時間潰すか」

フロリス「ワタシはちょっとやることあるから」

上条「レッサーは?」

レッサー「ミルクティー頼んじゃったんでそれ飲んだら帰ります」

上条「わかった。じゃあ先帰ってるな」

フロリス「はいよー」



392: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/12(日) 00:46:51.63 ID:hy5KGHkM0

フロリス「とりあえず今晩は風呂入りに外出る必要はなさそうか……」

レッサー「私はセントーでもいいんですけどねぇ。広いですし」

レッサー「それよりフロリス。やることっていったい……?」

フロリス「あぁ、キャーリサ様に頼まれてたものが買えたからさ。それを郵送する手続きをしようと思って」

レッサー「へぇ。学園都市のデパートは国際便での荷物配達もやってくれるんですか」

フロリス「みたいね。ほんと便利だわ」

レッサー「それで、その頼まれてたものって何なんですか?」

フロリス「えっと確か……『超機動少女カナミンコスプレライバル編 ~黒き衣は女を魅せる~ 』ってやつ」

フロリス「あとセットで『魔女狩り十字軍敵兵・でろでろした触手を持つ巨大イカプラモデル』も」

レッサー「………はい?」

フロリス「なんですかそれ……って顔されてもねー。ワタシは頼まれただけだし」

レッサー「いやいやコスプレってあの方はいったい何をやってるんですかっ!?」

フロリス「エリザード様が『カナミン』ってキャラクターのコスプレやったのに対抗してだってさ」

レッサー「一国のトップがコスプレ……」

フロリス「国のトップとか以前に3児の母としてどうなのかな……」

レッサー「親が親なら子も子。蛙の子は蛙。この表現がこれほど適切な親娘はいませんね、きっと」

フロサー「「あははははっ」」

レッサー「笑い事ですか?」

フロリス「笑うしかないでしょ」

レッサー「ですよねー」



393: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/12(日) 00:47:43.53 ID:xN6F+14AO

ーーー上条宅ーーー


上条「あれ? 浜面たちいないな」

上条「まだ来てなかったのか?」

ガチャ

浜面「おかえりー大将。ご飯にする? お風呂にする? それとも……」

上条「ソ・ゲ・ブ☆」バキィッ

浜面「ごはぁっ!?」

上条「気色悪い……」

上条「いや、それよりなんで部屋の中にいるんだよ」

浜面「ピッキングマスター浜面仕上とは俺のこ……」キリッ

上条「うらぁっ!」バキィッ

浜面「あじゃぱっ!?」

上条「ただの不法侵入じゃねぇか!」

浜面「うぉ……マジで痛い…」プルプル



394: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/12(日) 00:50:09.22 ID:hy5KGHkM0

浜面「あー、ところで風呂の修理だけどよ」

上条「直せそうか?」

浜面「おう。壁はともかく浴槽のほうは大したことなさそうだったからな。あれくらいならすぐに直せる」

浜面「壁も今第二位が直してるから後で俺が仕上げて終わりだ」

上条「サンキュー浜面。助かったよ」

浜面「いいっていいって」

『浜面さーん』

浜面「お。第二位のほう終わったみたいだな」

上条「じゃあ仕上げのほう頼むぜ」

浜面「おう」



ーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーー



395: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/12(日) 00:51:47.25 ID:xN6F+14AO

浜面「だぁー、疲れたー」

垣根『お疲れ様です』

上条「おつかれー。助かったよ2人とも。ほいコーヒー」

浜面「サンキュー」

垣根『ありがとうございます』

浜面「あぁーうめぇ」

上条「ただのインスタントだけど」

垣根『人に淹れて貰うというだけで美味しく感じるんですよ』

浜面「働いたあとだしなー」

上条「そんなもんかね」

浜面「話変わるけどさ。大将どっか旅行でも行くのか?」

上条「旅行? 行かないけど……なんで?」

垣根『あちらに旅行カバンがお二つありますが……』

上条「あぁ、あれか。今イギリスから知り合いが2人泊まりにきててさ。そいつらの荷物だよ」

垣根『イギリスからですか』

浜面「……ちなみにその知り合いって女?」

上条「そうだけど。なんでわかったんだ?」

浜面「読心能力」

上条「嘘つけ。Level0」

浜面「大将といえば女だからな」

上条「なんだよそれ」

垣根『女性2人と同棲とは……流石ですね』

上条「お前も何に感心してんの?」



396: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/12(日) 00:54:33.17 ID:hy5KGHkM0

浜面「クリスマスは両手に花で過ごすんですか。あー、羨ましいねぇ」

上条「お前こそどうせ彼女と過ごすくせに」

浜面「……だと思うだろ?」

上条「違うのか?」

浜面「滝壺のやつ……麦野とか絹旗とか黒夜たちと先に予定組んだとか言い出してさ……」

浜面「せっかく恋人と2人っきりでイチャイチャラブラブのクリスマスを、と思ったのによぉ……」

浜面「ちくしょう! 俺が何したっていうんだよ! なんでこんな仕打ちを受けなきゃなんねぇんだ!」

浜面「サンタのコスプレとか色々用意してたのに! 酷いと思わねぇか!?」

上条「へー、垣根は一方通行のとこでパーティーなのか」

浜面「聞けよ。おい」

垣根『正確には打ち止め様からフレメア様、フロイライン様と共にお呼ばれされただけなのですが』

上条「なるほど。あいつら仲良いもんなー」

浜面「おーい……」

垣根『仲がよろしいのはいいんですが、3人で危ないことも色々するため手を焼いてしまうんですよ』ハハッ

上条「お前も大変だな」

垣根『世話係みたいなものですから』

垣根『(そうでもなきゃあのムカつく第一位の所なんか行かねぇよ)』ボソッ

上条「なんか言ったか?」

垣根『いえなにも』ニコッ

浜面「無視すんなよぉ……」



397: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/12(日) 00:55:45.48 ID:xN6F+14AO

垣根『それではそろそろおいとまさしていただきます』

上条「帰るのか」

垣根『フレメア様たちと約束がありまして』

上条「そっか。気をつけてなー、って第二位だし心配ないか」

浜面「俺もマイスィートハニーの滝壺と約束があるから帰るぜ!」

上条「うるせぇ爆発しやがれ」

浜面「なにお前、俺のこと嫌いなの?」

上条「クリスマスにハーレム作って過ごそうとしてるやつは俺の敵だ」

浜面「あの女どもはそんないいもんじゃねぇよこの野郎。滝壺は除くけど」

上条「惚気んな」

垣根『喧嘩しないでください』

垣根『それでは失礼します』

浜面「じゃあーなー」

上条「おう。サンキューなー」

ガチャ

上条「さてと、俺は晩飯の買い物にでも行くかな。……っとその前に御坂にもパーティーのことメールしておくか」カチカチ



398: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/12(日) 00:58:17.44 ID:hy5KGHkM0

ーーーーーーーーー


ゲコゲコ

美琴「! アイツからメール!?」

美琴「………」カチカチ

美琴「ふむふむ………」

美琴「黒子! クリスマスプレゼント買いに行くわよ!」

黒子「明日のパーティー用ですの?」

美琴「そうよ。それでついでにアイツ個人にプレゼントも買って……」

黒子「それはお姉様のご自由になさいませ」

美琴「へぇ。アンタが邪魔しないとは珍しいわね」

黒子「そんな日もありますの」

美琴「ふーん。まぁいいわ。早速買いに行くわよ!」

黒子「はいですの」

黒子(どうせ恥ずかしがってマトモに渡せるとは思えませんし)

美琴「何買おっかなぁ~♪」



ーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーー



399: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/12(日) 01:00:15.90 ID:xN6F+14AO

ーーー夜ーーー


レッサー「明日のパーティー楽しみですねーっ」ウキウキ

フロリス「そうだね…」

レッサー「反応があんまりですね。楽しみじゃないんですか?」

上条「そうなのか? フロリス」

フロリス「そんなことはないけど……」

レッサー「はっはーん。わっかりましたよ。あんまり楽しみにしてるとガキっぽいとか考えて、できるだけ冷静に振る舞うってことでしょう?」

フロリス「………」ピクッ

上条「なんだそういうことか」

フロリス「いやいや納得すんなよ」

レッサー「フロリスは大人ぶるのが好きですからねー」

上条「中2かよ」ハハッ

フロリス「好き勝手言うなっ」

上条「悪い悪い。それよりレッサー。ちゃんと髪の毛拭かないと風邪ひくぞ」

レッサー「拭きましたよ。ほら」

上条「まだ濡れてるだろ。しっかり拭きなさいっての」

レッサー「あなたも細かいですねぇ。そんなに気にしなくても風邪なんかひきませんって」ケラケラ



400: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/12(日) 01:02:53.15 ID:hy5KGHkM0

ーーー翌日ーーー


ピピッ

上条「38度6分……結構あるな」

レッサー「うぅ……」ゲホッ

フロリス「ほんとにひくとはねー」

フロリス「そういやレッサーって小学校の遠足とかでも当日に風邪ひいて欠席……みたいなことがよくあったってランシスが言ってたなぁ」

上条「よく思い返せば、こいつ結構クシャミしてたり洗濯機の冷水頭から被ったりしてたし……」

レッサー「ごほっ……た…たかが風邪ごときで……」フラフラ

上条「こらこら。ちゃんと寝てなさい」

レッサー「でもぉ……パーティー……」

上条「これじゃ無理だろ。それに他のやつに伝染ったら迷惑だし」

レッサー「うぅ……」

上条「欠席するってちゃんと連絡しておくから」

レッサー「いやですっ! 私も行きますっ!」

上条「無茶言うな。じゃあ出かけてくるからおとなしく寝てろよ」

フロリス「アンタの分もワタシが楽しんできてあげるから」

レッサー「えっ、ちょっ……」

ガチャ

レッサー「マジですかあぁぁ!?」



401: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/12(日) 01:05:27.38 ID:xN6F+14AO

レッサー「びょ…病人置いて遊びに行きますか普通」

レッサー「あんの薄情者どもめぇ……」

レッサー「私だってパーティー行きたかったのに……」

レッサー「なんなんですかもうっ! あの鈍感童貞フラグ建築士!」

レッサー「バーカバーカ! 帰ってきても口聞いてあげませんからねっ!」

レッサー「はぁ…はぁ……」ゲホゲホッ

レッサー「怒ったら……なんだか頭が……」フラッ

レッサー「あ、あれ……? 部屋がぐるぐる回って……」

パタッ


ーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーー



402: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/12(日) 01:07:33.64 ID:hy5KGHkM0

レッサー(…………ん)

レッサー(私…何してたんでしたっけ……)

レッサー(あー……思い出しました。風邪ひいてパーティーに行けなくなってそれで……)

ヒヤッ

レッサー(? 冷たい……タオル?)

レッサー「ん……」

上条「悪い。起こしちゃったか?」

レッサー「………幻覚が見えます」

上条「何寝ぼけたこと言ってんだか」

レッサー「………あれ? 本物?」

上条「そうですよー。正真正銘、本物の上条さんですよー」

レッサー「パーティーに行ったんじゃ……」

上条「風邪ひいてるお前残して行けるかよ」

上条「それに俺はパーティーに行くとは言ってないぞ?」

レッサー「じゃあ何処に行ってたんですか……?」

上条「薬とかリンゴとか冷却シートとか色々買ってきたの」

レッサー「そう……だったんですか……」

レッサー「それならそうと先に言ってくださいよ。置いてきぼりにされたと思うじゃないですか」ムスッ

上条「ゴメンゴメン」



403: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/12(日) 01:10:15.85 ID:xN6F+14AO

上条「それで、リンゴ剥いたんだけど食べれるか?」

レッサー「摩り下ろしたやつがいいです」

上条「わかった。今摩り下ろすからちょっと待ってくれ」

レッサー「はーい」

上条「おろし金どこやったかな……」

レッサー(………置いてかれたわけじゃなかったんですね)

レッサー(なんというか、安心した気持ちになります)

レッサー(風邪で心細くなるほど弱い精神じゃなかったと思ってましたが……)

レッサー(私も脆くなりましたねぇ……)

上条「リンゴ摩り下ろしたぞ」

レッサー「ありがとうございます」ググッ

上条「大丈夫か?」

レッサー「節々が痛む……って感じですかね」

上条「無理するなよ。ここにリンゴ置いておくぞ」

レッサー「ん」チョイチョイ

上条「?」

レッサー「あー」

上条「あー、はいはい」

上条「あーん」スッ

レッサー「あむ」パクッ

レッサー「んむんむ」シャリシャリ

レッサー「ふぅ……」ゴクッ

上条「………」クスッ

レッサー「なんですか?」

上条「いや、なんか小動物に餌付けしてるみたいだなぁーって思ってさ」

レッサー「小動物って、失礼な」

上条「怒るな怒るな。ほら、あーん」

レッサー「あむ」パクッ

レッサー「んむんむ」シャリシャリ

レッサー「ふぅ」ゴクッ

上条(可愛い)



404: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/12(日) 01:14:30.85 ID:hy5KGHkM0

レッサー「そういえばフロリスはどうしたんですか?」

上条「あいつはパーティーに行った。駅に送って行く途中で青髪と会ったから心配いらないと思うぞ」

レッサー「フロリスは友人の体調よりパーティーを優先したんですか、そうですか」

上条「そんな言い方してやるなよ。あいつもお前のこと気にかけてたんだからさ」

レッサー「それくらい言われなくてもわかってますよ。言ってみただけなんですから」

レッサー「それよりも……あなたはよかったんですか? 私につきっきりで。ご友人と楽しく過ごしたかったんじゃ……」

上条「さっきも言っただろ? 風邪ひいてるお前残して行けないって」

上条「レッサーのこと放っておいてパーティーなんか楽しめないよ」

上条「だからそんな風に俺のこと考えてくれるって言うなら、まずはレッサーが元気になってくれ」

レッサー「………はい」

上条「よしよし」ナデナデ

上条「何か欲しいものとか困ったことがあったら言ってくれよ。なんでもするからな」

レッサー「はいっ」

レッサー「…………ん? 今なんでもするって言いました?」

上条「へっ?」

レッサー「言いましたよね?」

上条「…………いやちょっと待て。なんでも、ってのはこの場でのレッサーの看病についての話であってイギリス云々ってことじゃないからな?」

レッサー「私の看病に関してはなんでもしてくれると」ニヤリ

上条「まて……お前何考えてんだ……」

レッサー「何考えてると思います……?」

上条「………っ」



405: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/12(日) 01:18:27.43 ID:xN6F+14AO

ーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーー


上条「………確かにさ。なんでもするとは言ったけど。言ったけども」

上条(ナース服)「これは予想外だよ!!」

上条(ナース服)「なんだよ『ナース服着て密着看病』って!? なんかのプレイかっ!?」

上条(ナース服)「忘れかけてたのに! せっかく忘れかけてたのに人の黒歴史ほじくり返しやがってっ!」

レッサー「黒歴史だなんて……、お似合いだというのに」

上条(ナース服)「褒められてもまったく嬉しくねぇんだよ……」

レッサー「だけどぐちぐち文句いいながらもちゃんと看病してくれるんですね」

上条(ナース服)「まあ、そりゃあな」

上条(ナース服)「ちょっとくらいのワガママなら聞いても問題ないだろうし」ナデナデ

レッサー「……ありがとうございます」

レッサー「ではナースキャップ被ってポーズをお願いします。写真撮りますんで」サッ

上条(ナース服)「調子に乗るなってぇのぉぉぉ!!」



415: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/19(日) 00:33:23.44 ID:fiOOs9cC0

ーーーパーティー会場ーーー


フロリス「へぇ、結構広いんだね」

青ピ「なんでも土御門クンが色々手配したらしいんやけど」

吹寄「あら青髪」

青ピ「やっほー。ふっきー」

フロリス(スーパーであの男と話してた巨乳か)

吹寄「あら、貴女がフロリスさん? はじめまして。上条から話は聞いてるわ。今日は楽しんでいってね」

フロリス「あぁ、ありがと。そうさせてもらうわ」

吹寄「ところで、この変態と一緒に来たみたいだけど……、変なこととかされなかった?」

青ピ「ちょっとふっきー? それどういうこと?」

吹寄「どうもこうも言葉通りよ。貴様も上条と負けず劣らずの変態なんだから」

青ピ「なんと酷いことを言うんや」

青ピ「いやでもその罵倒もなかなか……」

吹寄「うわぁ……」

青ピ「あれ? マジでひいてる? いや冗談やで? ねぇ」

フロリス「ゴメン、あんまり近寄らないで……」

青ピ「フロリスちゃんまで!?」

青ピ(だがその蔑むような目も……)ハァハァ



416: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/19(日) 00:34:22.18 ID:SAX2XTiAO

ーーーーーーーーー


レッサー「 」スゥスゥ

上条(普通の格好)「食べて薬飲んだらすぐ寝ちまったか」

上条「よっぽどしんどかったんだな」

上条「さてと………」

上条「なにすればいいんだろう………」

上条「食事は済んだし薬も飲ませた。暖かくして寝かした」

上条「………こんなもんか?」

上条「風邪ひいて看病された記憶も看病した記憶もないからイマイチわかんねえな」

上条「まぁなにかあったらその時対処すればいいか」

上条「それまでドッシリ構えてよう」



417: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/19(日) 00:36:37.92 ID:fiOOs9cC0

ーーー10分後ーーー


上条「………」

レッサー「……ん」

上条「!」ピクッ

レッサー「……んにゃむにゃ」スゥスゥ

上条「ほっ」

レッサー「……んあぁ」

上条「!」ピクッ

レッサー「うぅん……」スゥスゥ

上条「ふぅ」

上条「ダメだな。いちいち気になってしまう……」

レッサー「……ベイロープぅ」ムニャムニャ

上条「寝言か?」

レッサー「……ランシスぅ」

上条「『新たなる光』の仲間の名前か」

レッサー「誰かぁ……」

上条「フロリスの名前も呼んでやれよ」



418: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/19(日) 00:37:11.54 ID:SAX2XTiAO

レッサー「うぅん……誰かぁ……」スカッ スカッ

上条「はいはい。ここにいるぞ」ニギッ

レッサー「んぅ……」ギュッ

上条(手握ったら落ち着いたっぽいな)

レッサー「 」スゥスゥ

上条(それにしてもこいつ、汗スゴイな)

上条(毛布かけ過ぎたか? でも今毛布とると逆に冷えるよな……)

上条(拭いてやったほうがいいか?)

レッサー「 」スゥスゥ

上条「…………」

上条(いやいやいやいや!)

上条(別にやましいことなんて考えてませんのよ!?)

上条(ただ本人の許可なくそういうことするのは絵面的にもどうなのかなぁー、と思った訳でして……)

上条(って俺はいったい誰に言い訳してんだ?)

上条(というより、そういうこと考えるほうがヤバイだろ……)

上条「………はぁ」

上条(とりあえず腕と顔と首周りだけ拭くことにしよう)



419: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/19(日) 00:39:48.26 ID:fiOOs9cC0

上条(起こさないようにそーっと)フキフキ

レッサー「 」スゥスゥ

上条(片手掴まれてると拭きにくいな)フキフキ

レッサー「んん……」ゴロン

上条(っ!? 寝返りっ……)グイッ

ボフッ

上条「っーーー!」

レッサー「 」スゥスゥ

上条(あっぶね……、もうちょっとでレッサーの顔に左手つくとこだった……)

上条(つーか、この体勢はマズイ。完全に覆い被さってる)

上条(こんな時に目覚まされたら在らぬ誤解が生じてしまう……)

上条(はやいとこ離れないと)



420: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/19(日) 00:40:24.98 ID:SAX2XTiAO

上条(ゆっくり左手を引いて体勢を戻して、と)ジリジリ

上条(なんかこの前の風呂場のこととか、夏の終わりのこととか思い出すな)ジリジリ

上条(柿ピー食べ過ぎて鼻血出して。ティッシュ取りに部屋行ったらつまずいてインデックスの寝てるベッドにドーン……って)

上条(あの時はなんかインデックスの寝顔見たせいで鼻血出したみたいに思われたんだよなぁ)

上条(流石にそんなことで鼻血出すほど純情じゃないっての)

上条(事実、レッサーの寝顔を現在進行形で見ても……)

レッサー「 」スゥスゥ

上条(………なんとも…思わない………うん)

レッサー「 」スゥスゥ

上条(………いや、ちょっとはなんか思うかも)



421: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/19(日) 00:42:33.11 ID:fiOOs9cC0

上条(やっぱ、変なこと言ってないとこいつって可愛いしなぁ)

上条(熱で顔が火照ってるのも色っぽいような……)

上条(なんとも思うなってほうが無理な訳で………ん?)

上条「……」スンスン

上条(……なんだろ。なんかこいついい匂いがするような……)スンスン

上条(汗かいてる割には臭くない感じだし。レッサーの体臭か?)スンスン

上条(でも寝てる女の子の匂い嗅ぐって犯罪臭がするよな)

上条(匂いだけに。なんつっ……)

レッサー「……ん…?」パチッ

上条「 」

レッサー「……? えーっと……」

上条「……オ、オハヨーゴザイマス、レッサーサン」

レッサー「……おはようございます……、というか」

レッサー「近くないですか?」

上条「あはは……」



422: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/19(日) 00:43:29.09 ID:SAX2XTiAO

ーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーー


レッサー「なんだ、わざわざ汗拭いてくれてたんですか」

上条「ま、まぁな。そしたら転んじゃって、とっさに手をついたらあんな体勢になっちゃったんだよ……」

上条(嘘は言ってない)

レッサー「そうでしたか。ありがとうございます」ニコッ

上条「お、おう……」

上条(罪悪感が……)

レッサー「おや? あなたも結構汗かいてますね」

上条「えっ、そ、そうかな? あっ、部屋の温度が高いからかも」

上条(冷や汗だとは言えん)

レッサー「確かにちょっと暑いですね。私のパジャマも汗でグッショリですし」

レッサー「肌に張り付いて気持ち悪いです」

レッサー「タオル貸して貰えます? できれば大きいやつ」

上条「ちょ、ちょっと待っててくれ」



423: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/19(日) 00:46:10.50 ID:fiOOs9cC0

上条「匂い嗅いでたことはバレてないみたいだけど……」

上条「やばいよなぁ……」

上条「これじゃあまるで変態みたいだし……」

上条「とりあえず、一旦落ち着いて看病に専念しよう」

上条「よしっ」



424: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/19(日) 00:46:39.09 ID:SAX2XTiAO

上条「レッサー、タオル持ってきたぞ。あとお湯も」

レッサー「ありがとうございます」

上条「えっと…見たりしたらまずいから俺はトイレにこもってるよ。拭いて着替えたら呼んでくれるか?」

レッサー「あのっ」

上条「なんだ?」

レッサー「手が届かないので背中だけ拭いて欲しいんですが……」

上条「……俺が?」

レッサー「あなた以外に誰が?」

上条「いや、だって男がそういうやるってまずくないか?」

レッサー「あなたのこと信用してますから大丈夫ですよ」ニコッ

上条「っ……」

レッサー「ダメ……ですか?」ウルウル

上条「~~~っ!」



425: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/19(日) 00:49:22.46 ID:fiOOs9cC0

上条「………えっと、痛くないか?」フキフキ

レッサー「もうちょっと強くお願いします」

上条「あ、あぁ」ゴシゴシ

レッサー「ふひゃあぁ~。いい感じです」

上条「そ、そうか……」ゴシゴシ

レッサー「はぅぅ……」

上条「………」ゴシゴシ



426: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/19(日) 00:51:39.91 ID:SAX2XTiAO

上条(……こいつの肌綺麗だなぁ)

上条(じゃなくてっ)

上条(やばいってこれは)

上条(いくらなんでも無防備すぎだろ!)

上条(とりあえず落ち着くんだ上条当麻。素数を数えよう)

上条(えーっと……1……あれ? 1って素数だっけ? 素数に入らないんだっけ?)

上条(どっちだ?)

上条(………素数は諦めよう。代わりに白ワンピの青髪を思い出して……)

上条「………」ゴシッゴシッ

レッサー「ちょっ、強いですっ」

上条「す、すまん。つい力が入っちまった」

レッサー「もうっ」プクッ

上条「っ!」ドキッ

上条(『ドキッ』? なんだ今の『ドキッ』って……)

レッサー「そろそろサッパリした
ので大丈夫です。ありがとうございました」

上条「そ、そうか……」

レッサー「………」

上条「………」

レッサー「あの……着替えたいので流石に……」

上条「あっ、あぁ! 悪いっ。あっち行ってるな」

レッサー「着替え終わったら呼びますので」

上条「わ、わかった」



427: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/19(日) 00:54:09.05 ID:fiOOs9cC0

上条「………」

上条「………どうしよう」

上条「どうしようっていうか……なんだ?」

上条「レッサーが……可愛く見える」

上条「風邪で弱って変態行為、変態発言をしないとあんなに可愛いとは……」

上条「……『ナイチンゲール症候群』……だっけ」

上条「病気の人間と看病する人間との間に擬似的な恋愛感情が生まれるとかいうやつ……」

上条「いや擬似的な恋愛感情で匂いも嗅ぎたがるもんなのか……?」

上条「ちがうな。それはただの俺の性癖か」

上条「………」

上条「だあぁー! くそっ、よくわかんねぇ!」

上条「うむむ……」

モウイイデスヨー

上条「! あ、あぁわかったっ」

上条「とりあえず、あんまり意識しないようにだけしよう」

上条「………さっきからこんなことばっか言ってるな」



428: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/19(日) 00:55:43.36 ID:SAX2XTiAO

上条「あれ? なんで俺のジャージ?」

レッサー(ジャージ)「いやぁ、ゆったりした感じの服が他に無くて……」エヘヘ

上条「まぁ別にいいんだけどさ……」

上条(ちょーっと、前開けすぎじゃありませんかね)

上条(少し屈んだら見えちゃうじゃねえか)

上条(でもここで注意したら俺が意識してるみたいだし……)

上条(ここは気づかないふりして無関心を装うしかないな)

レッサー「よっと」グッ

上条「!」

レッサー「このパジャマあっち持っていきますね」

上条「そ、それなら俺がやるからレッサーは寝てろよっ」

上条(つーか手を伸ばすな。見える見える)

レッサー「えっ。いいですよ」

上条「病人なんだから寝てろって」

上条(ベッドの上で女豹のポーズみたいなのするのやめてくださいお願いします)

レッサー「いやそうじゃなくてですね……」

レッサー「汗がかなり染み込んじゃってますから……ニオイとかが女子としては気になるわけで……」

上条「大丈夫だって。お前の汗っていい匂いだから」

レッサー「えっ?」

上条「あっ」



429: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/19(日) 00:58:26.80 ID:fiOOs9cC0

レッサー「あ、あの……、いい匂いって…どういう……」

上条「はっ? いい匂い?」

レッサー「今あなたが言ったじゃないですか」

上条「俺が? なんて?」

レッサー「わ、私の汗がいい匂いだとかなんとか……」

上条「? なんのことだ?」

レッサー「あ、あれ? 確かに言ったはず……」

上条「熱のせいで妙な幻聴でも聞いたんじゃないか?」

レッサー「げ、幻聴? そんなはずは……」

上条「疲れてるんだよ。ゆっくり寝てな。これは俺が洗濯機に入れておくから」

レッサー「あれぇ?」

上条「幻聴幻聴」

レッサー「??」



430: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/19(日) 00:59:00.66 ID:SAX2XTiAO

上条「………ふっ」

上条「完璧に誤魔化しきったぜ。流石俺。数々の修羅場をくぐり抜けてきただけはある」

上条「思わずニオイを嗅いだことを口走りそうになった時は本気で焦ったが……」

上条「レッサーが押しに弱い性格で助かった」

上条「さて……」

パジャマ『』

上条「………」

上条「洗濯機に入れて……」

パサッ

上条「? なんか落ち……」

パンティー『』

上条「」

パンティー『』

上条「」

パンティー『』

上条「っ………」



431: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/19(日) 01:01:05.82 ID:fiOOs9cC0

ーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーー



上条「はぁ……」

レッサー「あれ? なんだか疲れてます?」

上条「心の中で天使と悪魔がとてつもなく激しい戦いを繰り広げてたんだよ……」

レッサー「どういう……」

上条「いや、気にしないでくれ」

レッサー「はあ……?」

上条「それより体調大丈夫か?」

レッサー「えぇ。ちょっと元気出てきました」

上条「そりゃ良かった」

レッサー「あなたが看病してくれたおかげですよ。ありがとうございます」ニッコリ

上条「っ!」

上条「た、たいしたことしてないって」フイッ

レッサー「照れないでくださいよ」

上条「照れてないっ」

レッサー「じゃあなんで目を合わせようとしないんですか?」

上条「……特に意味はありません」

レッサー「顔赤いですよ」

上条「気の所為じゃね」

レッサー「ふぅーん」

上条「………」



432: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/19(日) 01:02:00.78 ID:SAX2XTiAO

レッサー「えいっ」グイッ

上条「っ!?」グキッ

レッサー「やっぱり顔真っ赤じゃないですかー」

上条「っ………///」ドキドキ

レッサー「そんなに照れるなんて意外と可愛いとこありますねえ」ニシシッ

上条「う、うるさいっ。ほっとけ///」

レッサー「はいはい」ニヤニヤ

上条「くっ……///」

上条(レッサーの顔見たら顔が火照って胸も激しく……)

上条(まさか……本気でこいつのこと好きになったんじゃ……)



434: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/19(日) 01:05:47.59 ID:fiOOs9cC0

ーーーパーティー会場ーーー


美琴「…………」ズーン

フロリス「いやぁ、せっかく張り切って来たのに残念だったねぇ」

美琴「べ、別に張り切ってなんかないわよ!」

フロリス「そうなの?」

黒子「昨晩から張り切りまくってましたの」

美琴「黒子!」

フロリス「ぷぷぷっ」

美琴「アンタも笑うなっ」

美琴「それにしてもあのバカ……人のこと誘っておいて自分は来ないとか信じられないわよ」

黒子「誘われたのではなくお姉様から懇願したと記憶しておりますが……」

美琴「細かいことはいいのよ」

美琴「まったく。せっかくオシャレして来たっていうのに……」ブツブツ

フロリス「やっぱ張り切ってたんじゃん」

美琴「うっさい」



435: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/19(日) 01:06:45.65 ID:SAX2XTiAO

黒子「ですけど、レッサーさんの体調も心配ですわね」

フロリス「あの男もついてるから大丈夫だとは思うけど」

美琴「風邪ひいて看病かぁ……」

黒子「………よくあるお話ですわね」

美琴「なにが?」

黒子「男女のどちらかが床に伏せ、相方がそれを看病。そして看病される側は甲斐甲斐しく自分の面倒を見てくださる相方の姿を見てーーー」

美琴「み、見て……どうなるのよ」

フロリス「惚れるんでしょ」

美琴「 」

黒子「また倍率が上がりそうですわねぇ、お姉様」ニヤニヤ

黒子「もしくは、もう手遅れになっていたりして……」ニヤニヤ

フロリス「レッサーって積極的だからねえ。思い立ったらすぐ行動、ってやつだし」ニマニマ



436: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/19(日) 01:09:08.94 ID:fiOOs9cC0

美琴「な……」ワナワナ

黒子「既にくっついていたり……」

フロリス「かもねー」

美琴「………黒子」

黒子「なんですの? お姉様」

美琴「私も風邪ひくわ。そしてアイツに看病して貰う!」

フロリス「惚れさせるなら逆じゃないの?」

黒子「単純に、お姉様は看病して貰うのが羨ましいだけですの」

美琴「てっとり早く風邪ひく方法って何かない!?」

黒子「お風呂上がりに全裸で過ごすのが一番かと」

美琴「今日からそれやることにするわ!」

フロリス「マジで言ってる?」

黒子「お姉様は熱くなると周りが見えなくなるお方ですので」

フロリス「そういうことなの?」

黒子「目的のためなら何でもなさりますし」

フロリス「というより一周回って基本バカってやつなんじゃ……」

フロリス「というか知り合いが風呂上がりに馬鹿げたことしようとしてるけど、アンタは止めなくていいの?」

黒子「わたくしとしては問題ありません」

黒子(むしろお姉様の生まれたままの姿を、その肢体を拝めるというのに止める理由が見つかりませんの)

黒子(あわよくば、風邪をひいたお姉様が甲斐甲斐しくお世話するわたくしの姿にお惚れになるなんてことも……)

黒子「ぐへへ……」

美琴「頑張るぞぉー!」

フロリス「なにこのパーティー。変人しかいないんだけど」



455: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/24(金) 00:48:02.61 ID:J409aT6AO

レッサー「……暇ですねぇ」

上条「………そーだな」カリカリ

レッサー「……今頃フロリスは楽しんでますかねぇ」

上条「………そーかもな」カリカリ

レッサー「……さっきから何やってるんですか?」ヌッ

上条「!?」ビクッ

上条「か、課題だよ、課題。学校のやつ。時間があるうちにやっておこうと思ってさ」ドキドキ

レッサー「へぇー」ズイッ

上条「っ!」

上条(ち、近い……)

レッサー「日本の高校生はこういう問題をやってるんですか」フムフム

上条(背後から肩越しに見ないでくださいレッサーさん! 当たってますから! なんか柔らかいモノが二つ当たってますから!)

レッサー「日本の学校って、英語はやっぱりアメリカ英語なんですね」フムフム

上条「あ、あぁ……」



456: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/24(金) 00:50:17.31 ID:wGyzgw3T0

上条(やべぇ……すげえ弾力)

上条(女の子の胸ってこんなに柔らかいのか……)ゴクリ

上条(視認できない分、想像力が働いて背中の神経も敏感に……)

上条(まずい……このままでは上条さんの下条さんが鋼の手袋になってしまう!)

上条(だけどこの感触を手放したくないと思ってる自分がいやがる……。情けない)

レッサー「………おや?」

上条(っ!? まさか堪能してるのがバレた!?)

レッサー「んー……」

レッサー「これ、解答欄ズレてません?」

上条「へ? 解答欄? ………あっ、ほんとだ」

レッサー「なにうっかりしてるんですか。ちゃんと集中しないと」

上条「そ、そうだなー」アハハー

上条(集中はしてたんだよ。背中のほうに)



457: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/24(金) 00:51:20.59 ID:J409aT6AO

ーーーパーティー会場ーーー


美琴「こうなったら、やけ食いしかないわ!」ガツガツムシャムシャ

黒子「流石お姉様。素晴らしい食べっぷりですの」

フロリス「あの絵面は女として大丈夫なの?」

黒子「お姉様はなにをなさっていてもさまになりますから」

黒子「あぁ……、両手にチキンを掴んで食べるワイルドっぷり……なんて美しいのでしょう……」ウットリ

フロリス「あの姿を美しいって言う人間、多分アンタだけだろうなぁ」







海原「あぁ……なんて美しい立ち居振る舞いなんでしょう……」

土御門「なんでお前がいるんだ?」

海原「ふっ。愚問ですね、土御門さん」

海原「御坂さんいるところに自分ありですからっ!!」

土御門「うわぁ」



458: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/24(金) 00:53:53.63 ID:wGyzgw3T0

ーーーーーーーーー


レッサー「そういえば」

上条「なんだ?」

レッサー「プレゼント。せっかく買ったのに無駄になっちゃいましたよね」

上条「あー、確かにそうだな」

レッサー「どうせなら私たちでプレゼント交換しません?」

上条「それもいいかもな」

レッサー「では早速」

上条「えっと……」ガサゴソ

上条「はいレッサー」

レッサー「……もうちょっと雰囲気作って楽しみましょうよ」

上条「雰囲気ってなんだよ」

レッサー「音楽流してプレゼントを回していくとか」

上条「2人でそれやるのか?」

レッサー「2人でそれやるんです」



459: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/24(金) 00:54:36.16 ID:J409aT6AO

上条「まあいいけど。音楽流すってどうすんの。アラームでもセットするか?」

レッサー「それは私が担当します。あなたは音楽に合わせて盛り上げてください」

上条「お、おう」

上条(盛り上げる……? 手拍子でもしろと?)

レッサー「ではミュージック、スッタートッ!」

上条(よくわからないけど、適当に合わせるか)

上条(よしっ)

レッサー「ジングルベ~ル、ジングルベ~ル♪」

上条「いや、お前が歌うのかよ!?」

レッサー「ご安心を。これでも歌には結構自信があります!」

上条「お前の歌唱力がどうとかじゃなくて!」

レッサー「鈴がなーーー、げほっ!」

上条「ほらみろ! お前風邪ひいてんだから!」

レッサー「ごほっ、ごほっ……、うぅ…」

上条「まったく」



460: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/24(金) 00:56:49.54 ID:wGyzgw3T0

レッサー「仕方ないですね。音楽は諦めて普通に交換しますか」

上条「はいはい」

レッサー「ではどうぞ」

上条「サンキュ。じゃあこっちからも」

レッサー「お。ちょっと重いですね」

上条「どっちから開ける?」

レッサー「あなたからどうぞ。楽しみは後にとっておくタイプなものですから」

上条「へぇ、初めて知った」ガサガサ

レッサー「初めて言いましたもん」

上条「じゃあオープンっ……」

上条「おぉ、革の手袋か。すげぇしっかりしてるじゃん。高かったんじゃないのか?」

レッサー「意外に大した値段ではなかったんですよ。セール品だったってのもありますが」

レッサー「とりあえずまぁ、値段については言いっこ無しにしましょうよ。プレゼント交換のものにそんな話野暮ですから」

レッサー「それよりも。すごいんですよ、それ。スマホとかのタッチパネルにも対応してますし耐寒耐熱は勿論、耐圧、衝撃吸収、さらには斬撃電撃翌冷撃炎撃すら効かないとかなんとか」

上条「対能力者用手袋なのこれ?」

レッサー「他にはとある科学者がこの手袋をつけて、なんとか神拳を生み出したらしいです」

上条「武術も使えるようになるの? これ」

レッサー「その話は若干信じ難い感じですけど」

上条「他のも十分信じ難い………いや、学園都市製ならありえるかも……」



462: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/24(金) 00:58:55.17 ID:J409aT6AO

レッサー「まぁ、よければ使ってください」

上条「あぁ。大事に使わせてもらうよ」

レッサー「次はこちらを……」ガサガサ

レッサー「おや。ペアのマグカップですか。なかなかいいですね」

レッサー「しかしなぜペアなんです?」

上条「あー、それか。元々自分用に買ったつもりだったんだよ」

レッサー「自分用?」

上条「ほら、俺の不幸っぷりだとプレゼント交換に出したものが自分の元へ返ってくる……、なんてことになると思ってさ」

上条「それで自分用とインデックス用に」

レッサー「ほう? あの女の子用ですと?」

上条「レッサー……?」



463: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/24(金) 01:01:32.53 ID:wGyzgw3T0

レッサー「はぁぁぁぁあ……」

レッサー「やっぱりあなたって人はあの女の子のことばーーっかりなんですねぇ」

上条「え……えっ……?」

レッサー「いったいどれだけ大事にしてるんだか……」

レッサー「私と過ごしていてもあの女の子で頭がいっぱいだなんて」

上条(うっ……、なんかそういうこと言われるとグサっとくる……)

レッサー「私というものがありながら……」オヨヨ

レッサー「私との生活は遊びだったんですねっ!?」

上条「………」

レッサー「………?」



464: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/24(金) 01:02:09.93 ID:J409aT6AO

レッサー(変ですね。いつもなら鋭いチョップとツッコミが来るところなのに……)

レッサー「おーい、どうしましたー?」

上条「あ、いや、…なんでも」

レッサー「いつもなら私のおふざけに対して激しい突っ込みをしてくるじゃないですか」

上条「いやいや、体調崩してるやつにそんなことしないってだけだよ」

レッサー「……そうですか」

上条「そうそう。じゃあそれ。一つは誰かにあげるなりして使ってくれ」

レッサー「そうさせてもらいます……」

上条「おう」



465: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/24(金) 01:05:35.93 ID:wGyzgw3T0

レッサー(……やっぱりなんかおかしいですね)

レッサー(今の私の『突っ込み』のイントネーションにも無反応でしたし)

レッサー(ふぅむ……)

レッサー「………」

レッサー(ま、細かいことは気にしないことにしますか)

レッサー(そういう日もあるんでしょう)

レッサー(じゃあ、やることもないですしまだちょっと頭も重いし寝ますかね)ゴソゴソ



466: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/24(金) 01:06:19.15 ID:J409aT6AO

上条(……なんつーか、こう、変な感じだ)

上条(意識してる女の子に『別の女の子のことを意識してる』と勘違いされるのがこんなにも心苦しいとは……)

上条(まるで少女漫画のような展開。少女漫画とか詳しくしらないけど)

上条(それか人間関係が複雑なギャルゲー)

上条(別に誤解されてるわけじゃないけど一応説明しておくか?)

上条(『別にインデックスのことを考えてたからペアマグカップを選んだわけじゃない。たまたまだったんだ』……って)

上条(いや、こんな風に言うと逆に強調してるか?)

上条(そもそも説明する必要があるのか……でも説明しないと胸がモヤモヤするし……)

上条(うーん)



467: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/24(金) 01:08:34.92 ID:wGyzgw3T0

ーーー1時間後ーーー


上条(よし! 完璧な説明を考え抜いたぞ!)

上条(くどくなく、違和感なく、さりげない説明を!)

上条(これならレッサーに疑問もなにも抱かせずに済む……)

上条(つーわけでっ! レッ……)

レッサー「 」スゥスゥ

上条(寝てるのかよ!)

上条(…………寝てるのか)ゴクリ



468: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/24(金) 01:09:15.97 ID:J409aT6AO

ーーーパーティー会場ーーー


フロリス「アンタたちプレゼントなんだったの?」

美琴「………これ」スッ

『メイド服』

黒子「………これでしたの」スッ

『カナミンコスチューム』

フロリス「あ………」

美琴「高校生っていったいどういう趣味してんのよ……」

黒子「まったくですの……」

フロリス「そ、そうだね……」アハハ

フロリス(カナミンコスはワタシの選んだやつだと口が裂けても言えないな……)



469: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/24(金) 01:12:30.33 ID:wGyzgw3T0

ーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーー


吹寄「それじゃあそろそろ解散ということで」

土御門「お疲れさんだにゃー」


ワイワイ
ガヤガヤ


黒子「楽しいパーティーでしたわね」

美琴「まあね」

フロリス「アンタはあの男がいないからつまらなさそうだったけど」

美琴「そ、そんなことないわよ!」

黒子「今更恥ずかしがりますの?」

青ピ「フロリスちゃんたち~」ヒラヒラ

美琴「アイツの友達の……」

青ピ「みんな今から帰るとこやろ? なんやったらボクがお家まで送っていくで?」

青ピ「女の子だけやと色々危ないやろうから……」

モブ1「おい青髪! お前なに抜け駆けしようとしてんだ!」

モブ2「お前は上条と違ってこっち側の人間だろうが!」

モブ3「つーかお前と一緒にいる方が女の子達が危険だわ!」

モブ4「この害悪めっ!」

青ピ「誰が害悪やねん!?」

モブ's「「「青髪を連れ戻せ!!」」」

青ピ「なっ、ちょっ! 自分らっ、やめっ!」


ギャーギャー!


フロリス「……どうすんの…あれ」

美琴「………さぁ」



470: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/24(金) 01:13:23.45 ID:J409aT6AO

土御門「おーう。お嬢さん方ー」

美琴「あのバカの友達2号」

フロリス(イギリス清教の奴か)

土御門「土御門ですたい」

土御門「今日は楽しんでもらえたかにゃー?」

黒子「えぇ、それはとても」

土御門「だったらよかったぜよ。約1名、カミやんの欠席で元気なさげだったが……」

美琴「げ、元気だったわよ! ずっと元気でした!」

フロリス「誰もアンタだとは言ってないから」

黒子「墓穴掘りすぎですの」

美琴「くっ……、はかったわね!///」

土御門「自爆だにゃー」



471: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/24(金) 01:15:40.33 ID:wGyzgw3T0

土御門「それよりも、帰りはどうするかにゃー? 青ピじゃないが良ければ送っていくぜよ?」

美琴「別に私たちは大丈夫よ。黒子の瞬間移動もあるし」

黒子「Level5のお姉様と風紀委員のわたくしでしたらスキルアウトに襲われる心配もありませんので」

土御門「それもそうだにゃー。いやー、余計なお世話だったぜい」

黒子「いえいえ。ご心配いただきありがとうございますの」

土御門「じゃあ後片付けはこっちでやっておくから完全に暗くなる前に帰るんだぜい?」

美琴「わかったわ。今日はありがとね」

土御門「誘ったのはカミやんだから、礼はそっちに言って欲しいぜい」

黒子(お姉様が素直に言えてたら苦労してませんの)

土御門「じゃあなー………っと、フロリスは残ってくれるかにゃー? ちょろっと話したいことがあるんだが……」

フロリス「ワタシ?」

土御門「ああ」

フロリス「………まぁ、いいけど」

土御門「時間はとらせんぜよ」



ーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーー



472: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/24(金) 01:16:39.18 ID:J409aT6AO

ーーー帰路ーーー


フロリス「………」テクテク



473: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/24(金) 01:19:34.98 ID:wGyzgw3T0

~~~~~~~~~


フロリス『話って?』

土御門『わざわざあの2人を先に帰したんだ。察しはついてるだろう』

フロリス『………』

土御門『カミやんと……お前ら2人のことについてだが』

フロリス『イギリス清教的にはなんかマズイことでも?』

土御門『いやいや、そうじゃなくてだな』

土御門『レッサーがカミやんのとこに来た日。オレはある話をカミやんにしたんだ』

フロリス『あぁ、ワタシらが敵対勢力に追われてあの男のとこに逃げ込んだって話か』

土御門『知ってたのか』

フロリス『レッサーがアンタらの話を盗み聞きしてたんだって』

土御門『なら話は早いな。オレはその話をカミやんにした翌日。イギリス清教や王室に確認をとった。そして……』

フロリス『そんな事実がないことに気づいた』

土御門『あぁ』

フロリス『ん? 翌日に事実確認がすんでたなら、なんでずっとそのことをあの男に隠してんの?』

土御門『それは……』



474: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/24(金) 01:21:27.96 ID:J409aT6AO

土御門『そっちの方が面白そうだったからだにゃー』

フロリス『……あぁ、そう…』

土御門『カミやんってば人がいいからにゃー。困ってる奴はほっとけないって性格だろう?』

土御門『存在しない敵から女の子を守るなんて茶番をいつまでやるかなー、っと思ったんだが……』

土御門『その茶番がいつまでも続いてるのがちょっと気になってな』

フロリス『?』

土御門『てっきりレッサーが早々にネタばらしでもするか、カミやんが気付くかと思ってたんだが……、いつまでたってもそんな気配ないし……』

フロリス『あぁ……、レッサーは自分からそんなことする奴じゃないし、あの男は鈍いとこは徹底して鈍いしねー』

土御門『そうなんだにゃー』

フロリス『まぁ、それで? ワタシに何の用なわけ?』

土御門『だからそのネタばらしのほう。カミやんにやっといてくれ』

フロリス『………は? ネタばらしってワタシらは別に追われてなんかないよー、ってこと?』

土御門『そうそう』

フロリス『なんでワタシが……』

土御門『いやぁ、だって……』

土御門『おどかすみたいに「匿うのはリスクがあるぞ」キリッ なーんて言っちまったのに今更「勘違いでしたー」、って恥ずかしいじゃん?』

フロリス『………まぁ、確かに』



475: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/24(金) 01:23:41.86 ID:wGyzgw3T0

フロリス『でもそれじゃ後でアンタも追及されるから一緒じゃない?』

土御門『オレがカミやんに色々聞かれたら全部とぼけるつもりだぜいっ』グッ

フロリス『うわぁ……』

土御門『土御門さんは天邪鬼ですから』

フロリス『天邪鬼ってそういう意味だっけ?』

土御門『とりあえず頼むぜ……』

モブ1『おい! 今度は土御門の奴が!』

モブ2『金髪碧眼の美少女と仲良さげに談笑してやがる!』

モブ3『あんのシスコン軍曹めぇ…』

モブ4『金髪同士だからって仲良くしやがって…』

青ピ『叩き潰せ!』

モブ's「「「イエッサー!!」」」

土御門『は、はぁっ? ちょ、まっ』

土御門『ってなんで青ピもそっち側に!?』


ギャーギャー!


フロリス『………よし。帰ろ』


~~~~~~~~~



476: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/24(金) 01:25:18.59 ID:J409aT6AO

フロリス「………」テクテク

フロリス「まぁ別に言ってもいいんだけどさー」

フロリス「これであの男が怒ったりしたらなー」

フロリス「ちょっと幻滅っていうかさー」

フロリス「いや、騙してたわけだから怒ってもおかしくないんだけど」

フロリス「レッサーとの関係が悪化したら嫌だしなー」

フロリス「どうしよっかなー」

フロリス「っと。悩んでたらいつの間にか寮の前に」



477: ◆4gxjuRWR1w:2014/01/24(金) 01:28:25.90 ID:wGyzgw3T0

ガチャ

フロリス「たっだいま~」

フロリス「……って」

レッサー「 」スゥスゥ

上条「 」スゥスゥ

上サー「「 」」ギュッ

フロリス「手握り合って(ベッドと床の高低差で)添い寝的なことをっ!?」



490: ◆4gxjuRWR1w:2014/02/01(土) 23:55:19.37 ID:ClL5nvQAO

上条「いやぁ。寝ちゃったレッサーに手握られて身動きとれなくてさ、やることもないし横になってたらそのままうつらうつらと」

フロリス「ふぅん」

レッサー「すみませんね。床固かったでしょう? 身体痛めてません?」

上条「大丈夫大丈夫。枕代わりにしてた左腕がちょっと痺れただけだし」

フロリス「一緒にベッドで寝ればよかったのに」

上条「ぶっ!? な、なに馬鹿なこと言ってんだっ、フロリスっ」

レッサー「そうですよー。流石にまずいでしょう。特別な仲ってわけでもないのに」ヘラヘラ

フロリス「そんなもんかね。……で、なんでアンタはそんなに慌ててんの?」

上条「べ、別に慌ててなんか……」

上条「それより! パーティーのほうはどうだったんだよ」

フロリス「あー、結構よかったよ。おもしろいモンも見れたし」

上条「へぇー?」



491: ◆4gxjuRWR1w:2014/02/01(土) 23:57:32.90 ID:ClL5nvQAO

美琴「くしゅっ」

黒子「あら。誰かお姉様のお噂でもしていらっしゃるのでしょうか」

美琴「い、いや。これは……」ワナワナ

美琴「風邪!? アイツに看病してもらえる!?」

美琴「いやっふぉーっ!」

黒子「誰か黒子のお姉様を返してくださいまし」



492: ◆4gxjuRWR1w:2014/02/01(土) 23:59:37.88 ID:wOUs9ORE0

フロリス「そういえば。レッサー、アンタ体調大丈夫なわけ?」

レッサー「そういえば、って。ふと思い出したように言わないでくださいよ」

フロリス「いや、だってアンタピンピンしてんじゃん。治ったの?」

レッサー「完全復活ですね。いやぁ、学園都市性の薬ぱないです」

上条「元気なったからってあんまりはしゃぐなよ」

レッサー「わかってますよぅ。………ん? フロリス。その袋なんですか?」

フロリス「プレゼント交換で貰ったやつ。焼き菓子みたいだね」ガサゴソ

上条「うわっ、高そう……」

レッサー「ほうほう……、美味しそうじゃないですか」ジュルリ

上条「晩御飯食べてからにしなさい」

レッサー「一つだけっ、一つだけならいいでしょう?」

上条「ダメです」

レッサー「味見ですよ。あ・じ・み」ズイッ

上条「っ!」ドキッ



493: ◆4gxjuRWR1w:2014/02/02(日) 00:00:27.69 ID:sUAVkbBAO

上条「だ、ダメったらダメですっ///」フイッ

レッサー「けちんぼ」

上条「はいはい。フロリスもそれしまっておく」

フロリス「はいよ」

レッサー「ちぇっ」

上条「じゃあ晩飯にしますよー」


ーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーー



494: ◆4gxjuRWR1w:2014/02/02(日) 00:02:36.68 ID:sbD+ixvb0

レッサー「……なんですかこれ」

上条「お粥」

レッサー「2人が食べているのは?」

上条「鶏の唐揚げ」

フロリス「うまうま」モキュモキュ

レッサー「なんですかこの差はっ!?」

レッサー「私もガッツリ肉食べたいです! 肉肉にーく!」

上条「お腹に優しいやつのほうがいいと思ったんだよ」

レッサー「優しさじゃお腹は満たされませんよ」

フロリス「肉おいひーい」モキュモキュ

レッサー「私に対する優しさをまったく持たない人もいますし」



495: ◆4gxjuRWR1w:2014/02/02(日) 00:03:41.10 ID:sUAVkbBAO

上条「じゃあ俺の唐揚げ半分やるから」

レッサー「マジですか」

上条「マジですよ」

レッサー「すみませんね。駄々こねたみたいで」

上条「みたいじゃないだろ」

レッサー「細かいことは気にしない。ほらほらあーん」

上条「はい、あー……」

レッサー「あー」

上条「………」

上条(やばい。なんか口開けて待ってるレッサー見てると嗜虐心がくすぐられる)

レッサー「あ、あの……いつまで口開けて待ってれば……」

上条「わ、悪い悪い。ほら」

レッサー「んんーっ」モキュモキュ

上条(可愛い)

レッサー「んむ? どうひまひた? わたひの顔じっと見つめて」キョトン

上条「なんでもないです」フルフル

レッサー「?」



496: ◆4gxjuRWR1w:2014/02/02(日) 00:05:53.19 ID:sbD+ixvb0

上条「じゃあ俺も………っ!」ハッ

上条(よく考えたらこれって、レッサーと間接キス……っ!?)

上条「………っ」ゴクリ

上条(って、そういうの意識するとキモいよな)

上条(無心無心。無心で食べる)パクッ

上条「………」モグモグ

レッサー「そういえば間接キスですね」

上条「ごふっ!?」

レッサー「!?」

上条「ーーーっ!」ドンドン

レッサー「喉詰まったんですかっ!?」

上条「~~~っ」プルプル

レッサー「ぎゃーっ!? 顔が真っ青にっ!?」

フロリス(おいひぃ)ホッコリ



497: ◆4gxjuRWR1w:2014/02/02(日) 00:07:38.00 ID:sUAVkbBAO

ーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーー


上条「……死ぬかと思った」

レッサー「世界救った人間が唐揚げに殺されるとか笑えませんよ」

フロリス「お風呂上がったよー」ホカホカ

レッサー「じゃあさっきのクッキー食べますか」

フロリス「そだね」

上条「別にいいけどさ。夜中だぞ? しかも晩飯食った後に。大丈夫か?」

レッサー「大丈夫……とは?」

上条「体重」

フロリス「どストレートに言いやがるな」

レッサー「こっちのほうにいくんで問題ありませんっ」タユン

上条「そっ、そうすっか……///」

フロリス「同じく」

上条「えっ?」

フロリス「あ”っ?」

上条「なんでもないです……」



498: ◆4gxjuRWR1w:2014/02/02(日) 00:10:29.50 ID:sbD+ixvb0

レッサー「ではでは」ポフンッ

上条「!?」

フロリス「またソコ座んだ」

レッサー「特等席ですから」

上条「………///」ドキドキ

フロリス「じゃあ食べますか」

レッサー「おぉ、これまた美味しそうな」

フロリス「白黒の選んだやつだったらしいよ」

レッサー「ってことは期待できますねえ。前にあの人にご馳走になったケーキ、随分美味しかったですから」

フロリス「そうなんだ……、ってアンタどしたの? ボーッとして」

上条「えっ。ボーッとしてたか?」

フロリス「ボーッと、っていうより……ニヤニヤ?」

上条「ニヤニヤっ? ニヤニヤしてたのっ? 俺」

フロリス「してたしてた」

レッサー「お菓子を目の前にして喜ぶって、子供ですねえ」

上条「あははー……」

上条(レッサーが座ってきて無意識に喜んでたのか……、本気でやばいな)

フロリス「………」



499: ◆4gxjuRWR1w:2014/02/02(日) 00:11:05.15 ID:sUAVkbBAO

レッサー「コタツで暖まりながら美味しいお菓子を食べて夜をノンビリ過ごす。なんて贅沢なんでしょうか」

フロリス「ほんとだね~」

レッサー「あぁ……ココア美味しい」ゴクゴク

フロリス「おかわり入れようか」

レッサー「珍しいですね。フロリスが気を利かせるなんて」

フロリス「アンタにそういうこと言われたくない。それでいるの? いらないの?」

レッサー「じゃあお願いします」

フロリス「はいよ。アンタは? コーヒーのおかわりどうする?」

上条「じゃあ頼むよ」

フロリス「りょーかい」スタスタ



500: ◆4gxjuRWR1w:2014/02/02(日) 00:12:54.46 ID:sbD+ixvb0

レッサー「~♪」モシャモシャ

上条「………」

レッサー「~♪」ヒョイパクッ

上条「………」

レッサー「……? どうかしました?」

上条「えっ? なにが?」

レッサー「全然食べてないみたいですけど」

上条「そうか?」

レッサー「はい、あーんっ」スッ

上条「むっ」パクッ

上条「……うまい」モグモグ

レッサー「ふふふっ」

レッサー「 」ユビサキペロッ

上条「っ!」

レッサー「 」ペロッペロッ

上条(え、エロい……)ゴクッ



501: ◆4gxjuRWR1w:2014/02/02(日) 00:14:13.27 ID:sUAVkbBAO

フロリス「えいっ」ピトッ

上条「あっついっ!?」ガタッ

レッサー「!?」ビクッ

フロリス「あはははっ。いい反応するじゃん」

上条「お前なぁ……」

フロリス「怒らない怒らない。はい、ココアとコーヒー」スッ

レッサー「どうもー」

上条「サンキュ」

フロリス「相変わらずイチャイチャしやがってさー」

上条「……っ」ギクッ

レッサー「そう見えます?」

フロリス「そりゃもう。イチャイチャ、イチャイチャ」

レッサー「へぇー。ラブラブカップルですって」ヘラヘラ

フロリス「そこまで言ってないし」

上条(イチャイチャ……、ラブラブ……)

フロリス「………」



502: ◆4gxjuRWR1w:2014/02/02(日) 00:16:09.76 ID:sbD+ixvb0

レッサー「む………」ブルッ

上条「なんだ?」

レッサー「い、いえなにも」モジモジ

上条「なんか震えてないか?」

レッサー「あー……」モジモジ

フロリス「トイレでしょ。さっさと行ってきなって」

レッサー「この野郎、はっきり言わないでくださいよ」モジモジ

上条「あぁ、我慢してたのか。我慢は身体によくないぞ」

レッサー「あなたもっ。もう少しデリカシーとか考えてください」

レッサー「それでは、ちょっとお手洗いに」タタッ



503: ◆4gxjuRWR1w:2014/02/02(日) 00:17:20.00 ID:sUAVkbBAO

上条「すっかり元気になったなぁ」ズズッ

フロリス「……そうだねぇ」

上条「あー、コーヒーうま。あったまる」ズズッ

フロリス「……一つ聞いていい?」

上条「何をだ?」

フロリス「好きなの?」

上条「ぶっ!」

フロリス「 」ニヤニヤ

上条「な、なんのことかな……?」

フロリス「いやいや、とぼけれると思うなって。バレバレだから」

上条「……ふっ。上条さんのタイプは寮の管理人さん風のお姉さんですことよ? それなのになんでレッサーを……」

フロリス「誰もレッサーのことだなんて言ってないけど?」

上条「 」



504: ◆4gxjuRWR1w:2014/02/02(日) 00:19:12.97 ID:sbD+ixvb0

フロリス「えー、もしかしてアンタレッサーのこと好きなのーっ? びっくりだなー」

上条「な、なんだその棒読み!? というか図ったな!///」

フロリス「あんまり大きい声出すとレッサーに聞こえちゃうよ?」

上条「………っ」

フロリス「だって、なんか今日のアンタはさぁ。昨日までと違ってレッサーの言動にいちいち反応してるっていうか……」

フロリス「恋する乙女って感じ?」

上条「誰が乙女だ」

フロリス「恋してるのは否定しないんだ」ニヤニヤ

上条「こ、この野郎……///」



505: ◆4gxjuRWR1w:2014/02/02(日) 00:20:18.44 ID:sUAVkbBAO

フロリス「で。実際どうなの? 好きなの?」

上条「うるさい。ほっとけ。余計なお世話だ」

フロリス「仲を取り持ってあげてもいいけど?」

上条「 」ピクッ

フロリス「どうする?」

上条「……何が目的だよ。弱みでも握る気か?」

フロリス「まっさか。世話になってるお礼のつもり」

フロリス(面白そうってのが本心だけど)

上条「………信用していいのか?」

フロリス「もちろん」

上条「じゃあーーー」

ガチャ

上条「!」

レッサー「すっきりすっきり。………どうしました?」

上条「な、なんでもっ」

レッサー「……?」



506: ◆4gxjuRWR1w:2014/02/02(日) 00:22:47.56 ID:sbD+ixvb0

上条「(話は明日たのむ)」ヒソッ

フロリス「(はいはい。任せなって)」ヒソヒソ

レッサー「2人してコソコソいったい何をお話で?」

上条「なんでもないったら。ほら今日はもう寝るぞ! はい片付けた片付けた!」

レッサー「……? なんか変じゃありません?」

フロリス「色々あるんでしょ。色々」

レッサー「うぅむ……仲間はずれにされてる気が……」

上条「はい! じゃあ2人ともおやすみっ!」

フロリス「おやすみ」

レッサー「おやすみなさい……」


ーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーー



507: ◆4gxjuRWR1w:2014/02/02(日) 00:24:03.33 ID:sUAVkbBAO

ーーー翌日・喫茶店ーーー


上条「えっと……コーヒーで」

フロリス「紅茶とチーズケーキ」

店員「かしこまりました」

上条「それで、レッサーは?」

フロリス「留守番してるはず」

上条「そうか……」

フロリス「しっかし驚いたね。アンタ、レッサーの猛アピール完全スルーだったじゃん。なんで急に惚れたのよ」

上条「別に惚れたわけじゃ……」

上条「ただちょっとレッサーが可愛く見えて、近くにいるとドキドキして、気づいたら目で追ったりしてるだけだ」

フロリス「うわぁ……、アンタそれで惚れてないとか言ってんの。病気だよそれ」

上条「なにがだよ。恋の病とでも言いたいのか?」

フロリス「いや頭の病気」

上条「うるせぇ、殴るぞこの野郎」



508: ◆4gxjuRWR1w:2014/02/02(日) 00:27:41.88 ID:sUAVkbBAO

フロリス「鈍感なのは知ってたけど、自分の気持ちにまで鈍感とは……」

上条「鈍感って……誰が?」

フロリス「ダメだこれは……。もうアンタ一回死んで生まれ変わった方がいいよ」

上条「なんで仲取り持つって言ってたのに永遠に別れるハメになるようなこと言うんだよ」

フロリス「なんだ。やっぱ仲取り持って欲しいんだ」ニヤニヤ

上条「ぐぬぬ……」



509: ◆4gxjuRWR1w:2014/02/02(日) 00:29:29.93 ID:sbD+ixvb0

フロリス「やっぱこういうのはちゃんと口に出してはっきりさせた方がいいんだよ」

フロリス「はっきり自分の気持ちを口に出して」

フロリス「ほら」

上条「ほら、って?」

フロリス「『レッサーのことが好きだー』って言うんだよ」

上条「なに言わせようとしてんの? それも人が沢山いる中で」

フロリス「別に大声出せとは言ってないじゃん」

フロリス「それにアンタの気持ちがはっきりしないままだとこっちもちゃんと手伝えないし」

上条「……そうか。なら仕方ないか」

上条「……よし」



510: ◆4gxjuRWR1w:2014/02/02(日) 00:33:05.13 ID:sUAVkbBAO

上条「あー……ごほん」

上条「俺は……、俺は、レッサーのことが好きだ!」

上条「だから、仲を深めるのに手を貸してくれっ!」

上条「………恥ずかしいな///」

上条「なんか本人いないのに告白みたいになってるし………、ってお前手に持ってんの何」

フロリス「えっ? ケータイだけど?」

上条「何やってんの!?」

フロリス「証拠品の録音」

上条「証拠品って何!? お前やっぱりからかってんだろ!」

フロリス「面白がっちゃいるけどからかってはない」

上条「一緒だよっ!」

フロリス「ってかアンタ声大きすぎ。どんだけ気合い入れてんのさ」

上条「ほっとけ!///」



511: ◆4gxjuRWR1w:2014/02/02(日) 00:35:16.92 ID:5OArodrx0

ーーー同店内・2人から離れた席ーーー


『大丈夫だって! ちゃんと協力してあげるから』

『絶対だからな! 絶対だからな!?』


ワーワー
ギャーギャー


レッサー「………」プルプル

レッサー「ま、マジですか……///」カアァァッ



525: ◆4gxjuRWR1w:2014/02/10(月) 00:17:24.61 ID:RZTYGn/00

レッサー(おいおい、マジですか……?)

レッサー(これ、私告白されました……? いや、そのうちされるんですか?)

レッサー(あっれぇー?? なんでこんなことになってるんですか?)

レッサー(元々は2人の様子がおかしかったから、あとつけて秘密とか弱みを握ってやろー……と思ってただけなのに……)

レッサー(聞いちゃいけないやつですか? 知っちゃまずいやつですかっ?)

レッサー(でも今更聞かなかったふりとかできませんし……)

店員「あのー……」

レッサー「ひゃいっ!?」

店員「ご注文お決まりでしょうか……?」

レッサー「えっ、あっ、えっと……ア、アイスティーをホットでっ!」

店員「アイスティーのホットですかっ?」

レッサー「ち、ちがっ。ミルクティーのホットをっ」

店員「かしこまりました。少々お待ちください」クスクス

レッサー「あぅ……///」



526: ◆4gxjuRWR1w:2014/02/10(月) 00:18:53.62 ID:HjvAQoEAO

レッサー(ちくしょう……恥かきました…///)

レッサー(……はっ! 今ので2人にバレたりは……)チラッ


『消せよ!? その録音絶対消せよっ!?』

『はいはい。わかってるって』


レッサー(………大丈夫そうですね)ホッ

店員「お待たせしましたー」スッ

レッサー「あっ。どうも」

店員「ごゆっくりどうぞー」ニコニコ

レッサー「………」

レッサー(せ、せっかく注文したんですからゆっくり飲むことにしましょう)

レッサー(別に話をもっと盗み聞きするために店内にとどまろうとかじゃないですよ、これは)

レッサー(紅茶の味を楽しむのが目的でーーー)ブツブツ



527: ◆4gxjuRWR1w:2014/02/10(月) 00:22:47.83 ID:HjvAQoEAO

ーーー上条・フロリスサイドーーー


フロリス「……じゃ、そろそろ真面目に話そうか」

上条「そろそろ真面目に、ってことはやっぱさっきまではふざけてたんだな」

フロリス「いちいち細かいなぁ」

フロリス「それよりさ、アンタってレッサーとどうなりたいの?」

上条「どうって……」

フロリス「親友? 恋人? 夫婦? どれよ?」

上条「流石に夫婦ってのは……。恋人くらいになれたらいいなとは思うけど……」

フロリス「よし。なら話は簡単」

フロリス「告れ。それで返事もらって終了。はい解決」

上条「はぁっ?」

フロリス「じゃあ解散。ゴチになりまーす」

上条「待て待て待てっ。なに終わらせようとしてんだ。しかもさらっと奢らせようとしてるし」

上条「真面目に相談にのってくれよ」



528: ◆4gxjuRWR1w:2014/02/10(月) 00:24:18.73 ID:RZTYGn/00

フロリス「えー。このアドバイスのどこが不満よ? まさか一国の王女の顔面は殴り飛ばせるくせに、女の子に告白する勇気はないとか言いだすんじゃないだろうね?」

上条「いやいや。その二つを天秤にかけたら、告白のほうが難易度低いに決まってるけどさ」

上条「相手がレッサーじゃ、ちょっとややこしいっていうか……」

フロリス「なにが?」

上条「………俺がレッサーに告白しても、あいつは『イギリスの為に働く人材を確保』としか思わないんじゃないかと思って」

フロリス「あー……」

上条「だってレッサーのこと好きになるってあいつのアプローチにのったってことだろ」

上条「そう考えると安易に告白できなくて……」

フロリス「なるほどねー」



529: ◆4gxjuRWR1w:2014/02/10(月) 00:24:53.82 ID:HjvAQoEAO

フロリス(ったく、レッサーもめんどくさい真似してくれちゃって)

フロリス(だけどそのアプローチがなかったらコイツがレッサーに惚れることもなかったわけだしなー)

フロリス(それに……)チラッ


『あのアプローチが仇となるとは……』グヌヌ


フロリス(反省……ってか後悔してるみたいだし)

フロリス(つーか、尾行バレバレ……)

フロリス(でもどうしよっかなー)

フロリス(ゴリ押しで告白させてもいいんだけど……)

フロリス(それじゃあつまんないし……)

フロリス(こうなったら少しからかってやるか。コイツも……レッサーも)ニシシッ



530: ◆4gxjuRWR1w:2014/02/10(月) 00:27:22.72 ID:RZTYGn/00

上条「フロリスさーん? 聞いてます?」

フロリス「んー? 聞いてる聞いてる」

上条「だからさ。どうすればいいかわからなくなって……」

フロリス「なるほどなるほど」

フロリス「じゃあこうしよう!」

上条「今度はちゃんとした内容なんだろうな……」

フロリス「もっちろん」

フロリス「いい? よく聞いてよ」

上条「おう……」

フロリス「………レッサーを誘惑しろ」

上条「………」

フロリス「無言で拳を振り上げるなって」



531: ◆4gxjuRWR1w:2014/02/10(月) 00:28:30.95 ID:HjvAQoEAO

上条「ちゃんとした内容じゃなかったんですかぁぁ!?」

フロリス「いやいやちゃんとした内容だってば。最後まで話聞きなよ」

フロリス「アンタが心配してるのは、告白してもレッサーが真剣に相手してくれない、ってことでしょ」

上条「まぁ……そうだけど」

フロリス「だったら否が応でも真剣な気持ちにさせればいいわけじゃん」

上条「うん……」

フロリス「つまりっ、レッサーをアンタに惚れさせるってこと!」ビシッ

上条「えぇー……」

フロリス「なにそのまるで馬鹿みたいって反応は」

上条「実際馬鹿みたいじゃん」

フロリス「恋愛ヘタレに馬鹿呼ばわりされたくないな」



532: ◆4gxjuRWR1w:2014/02/10(月) 00:31:13.60 ID:RZTYGn/00

フロリス「まぁ惚れさせるっていうよりも、アンタのことを意識させることが出来れば十分」

フロリス「レッサーだって女の子なんだから気になる異性から告白されて、国の利益云々なんて言わないよ」

上条「そう……かなぁ…」

フロリス「そうだって。それじゃあ色々細かいアドバイスいっとこうか」

上条「細かいアドバイス?」

フロリス「こういうことやればレッサーの気を引ける……みたいな」

フロリス「とりあえず耳かして」

上条「おう」



533: ◆4gxjuRWR1w:2014/02/10(月) 00:32:00.21 ID:HjvAQoEAO

レッサー「ぐっ。急に声を小さく……」

レッサー「耳を澄ましても聞こえません……」

レッサー「はぁ……」

レッサー(あの人が私にマジ惚れするなんて……)

レッサー(本気なんですかね。2人して私にドッキリを仕掛けようとしてるとか)

レッサー(いやでも2人は私があとつけてるのに気付いてませんし……)

レッサー(ぐわあぁぁ! わかりません! いったい私はどうすればっ)


『じゃあそろそろ帰って、ワタシのアドバイスを実行しますか』

『おう。頑張ってみる』


レッサー「!」

レッサー(わ、私も帰らないとっ)ワタワタッ



534: ◆4gxjuRWR1w:2014/02/10(月) 00:33:53.64 ID:RZTYGn/00

上条「じゃあ一応相談にのってもらったお礼にここは奢るよ」

フロリス「サンキュー……あっ、そうだ」

上条「なんだ?」

フロリス「アンタに伝えて欲しいって頼まれてたんだった」

上条「誰から? いったい何を?」

フロリス「イギリス清教の土御門。『新たなる光』の今の立ち位置について」

上条「っ! それって……」

フロリス「そ。敵対勢力がどうのこうのってやつ」

上条「大丈夫……なのか?」

フロリス「うーん、ちょっと言いにくいんだけど……」

上条「言いにくい……」

フロリス「……いやアンタが考えてるほどシリアスじゃないよ? つーか、全部勘違いだし」

上条「……はっ? 勘違い?」

フロリス「うん。まぁめんどくさいからサクッと説明するね」



535: ◆4gxjuRWR1w:2014/02/10(月) 00:35:09.97 ID:HjvAQoEAO

ーーー説明中ーーー



536: ◆4gxjuRWR1w:2014/02/10(月) 00:35:55.56 ID:RZTYGn/00

ーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーー


フロリス「……ってわけ。オッケー?」

上条「………えーっと? じゃあつまり、お前らはどっかの組織とかから狙われたりしてなくて、レッサーもフロリスも学園都市には遊びに来ただけみたいな感じで」

フロリス「土御門が間違った情報伝えて、アンタはそれを鵜呑みにして」

上条「土御門はその後それが誤解だって知ったのに俺に伝えず、いつまでも信じてる俺を陰で馬鹿にしてた、と」

フロリス「そうそう」

上条「あんのシスコン軍曹めぇ……」ワナワナ

フロリス(ほんとは黙ってたワタシらも悪いんだけど……)

フロリス(身の安全のために土御門1人に責任を押し付けよう)

上条「……はぁ。まあお前らに危険が迫ってた、ってことがないなら別にいいか」

フロリス「へぇ、怒らないんだ」

上条「こっちが勝手に勘違いしてただけだし。……土御門は後でしばくけど」

フロリス(ドンマイ、土御門)



537: ◆4gxjuRWR1w:2014/02/10(月) 00:37:04.64 ID:HjvAQoEAO

フロリス(それより、レッサーも店から出たみたいだし足止めはもういいかな)

フロリス「じゃ、言うことは言ったし今度こそ帰ろっか」

フロリス「とりあえず、アンタはそんなこと気にしてないでレッサーのことだけ考えてなって」

上条「そ、そうだなっ。よし」

フロリス(世界を救おうが恋愛ごとになると臆病になるって。そういうとこはやっぱ学生なんだねぇ)

フロリス(だからこそ、からかいがいがある)ニヤニヤ



538: ◆4gxjuRWR1w:2014/02/10(月) 00:38:56.44 ID:RZTYGn/00

ーーー上条宅ーーー


上条「た、ただいま~……」

レッサー「お、おかえりなさいっ!」

上条「お、おう……」

上条(ゆ、誘惑か……)

上条(確かフロリスのアドバイスだと……)



539: ◆4gxjuRWR1w:2014/02/10(月) 00:40:38.11 ID:HjvAQoEAO

~~~~~~~~~


フロリス『帰ったらすぐさま仕掛けること』

フロリス『間髪入れずすぐ』

フロリス『一緒に部屋に戻ると色々勘ぐられるからワタシは外にいるけど』

フロリス『ワタシの言うとおりにすれば絶対レッサーはアンタのことを意識するから』

上条『わかった。それで何をすれば……』

フロリス『よく聞いてよ……』


~~~~~~~~~



540: ◆4gxjuRWR1w:2014/02/10(月) 00:43:32.68 ID:RZTYGn/00

上条(えっと……まずはレッサーに対して少し身体を斜めにして立つ)クルッ

レッサー「? あの……」

上条(次は片手を頭の後ろに)

上条(反対の手を腰に持っていく)

上条(そしてウィンク!)パチンッ

上条「………」

レッサー「………」

上条「………」

レッサー「………あの」

上条「レッサー。何も言わないでくれ。どうやら俺はどうかしてたみたいだ」

レッサー「ですよね。いきなりどうしたのかと思いました」

上条「ちょっとお仕置きしなきゃいけないやつがいるから出かけてくる」スタスタ

レッサー「お気をつけて……」

ガチャッ


『フロリィィィスっ!! 騙したなあぁぁぁ!!』

『えっ! マジで実行したのっ!? 爆笑もんじゃんっ!』

『テメェなあぁぁぁ!!』


レッサー「………まさか細かいアドバイスってあれですか」

レッサー「フロリス……完全に遊んでますね」

レッサー「信じるあの人もあの人ですが……」

レッサー「…………ただウィンクはちょっと可愛かったかも」



570:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/02/18(火) 00:49:03.32 ID:OIccBTQ70

フロリス「痛たたた……」

上条「お前が人のことおちょくった罰だ」

フロリス「だからってチョップはないでしょ。しかも連続って」

フロリス「あ。まさかレッサーにもおんなじように暴力ふるってるんじゃないだろうね」

上条「暴力……?」

上条「……チョップはよくやってるな」

フロリス「それはダメだ」

上条「えっ」



583: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/05(水) 00:20:05.58 ID:2bh4k7/I0

上条「だ、ダメって……、どういう……」

フロリス「よく考えてみなよ。頻繁に暴力をふるう男を好きになると思う?」

フロリス「そういう性癖を持ってるならまだしも、普通はないよ?」

上条「で、でも……、別に暴力ってほどじゃ……」

上条「スキンシップ……、そう。スキンシップみたいなもんだって!」

フロリス「スキンシップねぇ……」

フロリス「仮にチョップがスキンシップだったとしよう」

フロリス「スキンシップの度に攻撃ってどうよ」

フロリス「そんな関係の男女が恋人に発展すると思うの?」

上条「………」

上条「………」

上条「………」

上条「ないな。絶対ないなっ」

フロリス「なんでそんなに鬼気迫る感じなの……」

上条「経験」

フロリス「?」



585: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/05(水) 00:21:53.03 ID:u3lzjJxAO

上条「それはともかく。もしかして俺ってレッサーに嫌われてる可能性高い……?」

フロリス「かもねぇ」

上条「うぅ……」ズーン

フロリス「でも! このフロリス様に任せればっ問題無し!」

フロリス「という訳で、新しいアドバイスをあげようっ」

上条「………」ジトッ

フロリス「……なにさその目は」

上条「なんかまた適当なこと言って遊ばれる気が……」

フロリス「疑うの?」

上条「そりゃなぁ」

フロリス「ふーん。まぁ疑うのは勝手だけどレッサーに嫌われてるかもしれないって事実は変わらないよ?」

上条「そもそもそれも本当か怪しいし……」

フロリス「なら確かめてみようか」ニヤッ

上条「?」



586: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/05(水) 00:24:12.25 ID:2bh4k7/I0

ーーー上条宅ーーー


上条「………」チラチラッ

レッサー「………」ソワソワ

フロリス「~~~♪」

上条(ほんとに嫌われてるか確かめるって……、いったいどうする気なんだろう……)

レッサー(フロリスが何か企んでそうな顔してる気がしますけど、なんなんですかね……)

フロリス(お互い気にしてるねぇ。じゃあそろそろからかい始めますか)

フロリス「あのさ……」

上条「!」

レッサー「な、なんですかっ?」

フロリス「昨日のクッキーでまたティータイムでもしない? 小腹が空いちゃって」

上条「そ、そうだなっ。じゃあ俺が用意するよ」

フロリス「ワタシがやるから座ってていいよー。アンタはコーヒーでレッサーは紅茶でしょ?」

上条「お、おう」

レッサー「お言葉に甘えて……」



587: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/05(水) 00:25:26.48 ID:u3lzjJxAO

上条「………」ソワソワ

レッサー「………」モジモジ

上条(なんかレッサーの様子が変な気が……)

上条(やっぱさっきのセクシーポーズが原因か?)

レッサー「………」チラッ

上条「!」

レッサー「……っ///」プイッ

上条(!? 今……目があった瞬間顔そらされた……?)

上条(マジで嫌われてる……?)

レッサー(どうしましょう……、あの人の顔見れません///)



588: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/05(水) 00:26:54.58 ID:2bh4k7/I0

フロリス「淹れてきたよー。はい」コトッ

上条「……なんで俺の前に紅茶とコーヒーを2つとも置くんだ?」

フロリス「だってレッサーがそこの『特等席』に座るんでしょ?」

上条「!」

レッサー「あっ。いや……そ、その今日は普通にこっち側に座りますから……」

上条「!?」

フロリス「なんで急に?」

レッサー「と、特に理由なんかありませんっ。今日はこっちに座りたい気分だったんですっ」アセアセ

レッサー(あんな話聞いて座れる訳ないですよ///)

フロリス「ふーん。そっか」

フロリス「じゃあさ」

フロリス「ワタシが座ってもいい?」

上条「っ!?」

レッサー「っ!?」



589: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/05(水) 00:28:24.49 ID:u3lzjJxAO

レッサー「は、はいっ? なにを言ってるんですかっ、フロリス!」

フロリス「いやだからアンタが座らないならワタシが座ろっかなー、って」

レッサー「いやいや、いやいやいやいや! なに言ってんですかっ!? マジで!」

フロリス「? そんなに変なこと言ってる?」

フロリス「アンタがいっつも気持ち良さそうに座ってるからワタシも座りたくなって、今回アンタが座らないって言うからワタシが座ろうと思った。ただそれだけじゃん?」

レッサー「そ、そこは私の『特等席』ですよ!?」

フロリス「アンタのじゃないでしょ? だって『特等席』ではあるけど『指定席』じゃないんだから。はい論破」

レッサー「うぐっ」

フロリス「じゃあ座ろーっと」ポフンッ



590: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/05(水) 00:30:46.17 ID:2bh4k7/I0

上条「………」

フロリス「アンタもいつまでぼけっとしてんの」

上条「……ハッ!?」

上条「ツ、ツバメがどうしたって?」

フロリス「 『Swallow』の話は誰もしてない。わかりにくいボケすんな」

上条「っていうかなんでフロリスが俺の脚の間に?」

フロリス「レッサーがここに座りたくないって言ったから代わりに」

レッサー「言ってませんっ!」

フロリス「じゃあ座る?」

レッサー「っ! ……結構です!」プイッ

フロリス「ふふっ。あっそ」



591: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/05(水) 00:32:04.08 ID:u3lzjJxAO

上条「(お、おいフロリス。お前なにやってんだよ)」ヒソヒソ

フロリス「(だからアンタがレッサーに嫌われてるか確かめるって言ったじゃん)」ヒソヒソ

上条「(それがなんでこうなる)」ヒソヒソ

フロリス「(んー、まぁ気にしない。それよりレッサーに嫌われてるかどうかわかった?)」ヒソヒソ

上条「(っ! それは……)」ヒソ

フロリス「(どうなのさ)」ヒソ

上条「(……目があったらそらされた、俺の脚に座りたくないって言った……)」ヒソヒソ

上条「(……これは嫌われてるな)」ヒソヒソ

フロリス(その2つの判断材料で結論だすんだ……)

上条(どうしよう。心折れそう。オティヌスに散々やられても頑張れたのに)

レッサー(さっきから顔近づけてヒソヒソと内緒話なんかして……、なんかムカつきます)モシャモシャ



592: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/05(水) 00:34:56.49 ID:2bh4k7/I0

フロリス「それにしても案外座り心地いいねぇ」グデーン

上条「お、おい。あんまりもたれかかるなよっ」

レッサー「………」モッシャモッシャ

フロリス「いいじゃん別に減るもんじゃないんだし」グデーン

上条「俺の体力が減る」

レッサー「………」モッシャモッシャモッシャモッシャ

フロリス「レッサーが座ってる時はそんな台詞言ったことなかったじゃん」

上条「それは……」

フロリス「やっぱレッサーに座られてるほうがいいわけ?」

レッサー「!」

上条「そ、そんなこと……別に…。どっちも一緒だって」

レッサー「!?」

フロリス(こいつ見事に人のアシスト無視しやがるな)

フロリス(レッサーはレッサーでやけ食いしてるし……)



593: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/05(水) 00:36:40.10 ID:u3lzjJxAO

フロリス「はぁ……」

フロリス「とりあえずこっち来て」

上条「俺?」

フロリス「アンタ以外に誰がいるの」

上条「おぉ……」

レッサー「………むぅ」



594: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/05(水) 00:38:46.28 ID:2bh4k7/I0

ーーーーーーーーー

フロリス「よし。じゃあアンタがレッサーに嫌われてるかもしれないと自覚したところで」

上条「はっきり言わないでくれ。泣きそうになる」

フロリス「メンタル弱すぎでしょ」

上条「ほっとけ」

フロリス「とりあえずアドバイスといこうか」

上条「うす」

フロリス「いつも通り過ごしな」

上条「………え。アドバイスってそれだけ?」

フロリス「それだけ」

上条「もっと具体的な感じを期待してたんですが……」

フロリス「こういうのは下手なことしないほうがいいんだって」

フロリス(それにアンタだったら普通にしてたほうが今のレッサーには効果的だろうし)

上条「そんなもんなのか………、じゃあセクシーポーズさせたのってほんとに意味なかったのか?」

フロリス「むしろ少しでも意味があると思ったアンタにびっくりだわ」

上条「一回殴っといてもいいか?」

フロリス「その時はレッサー連れてイギリス帰るけど」

上条「この卑怯者め」



595: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/05(水) 00:41:06.13 ID:u3lzjJxAO

上条「……まぁサンキューなフロリス」

フロリス「なにが?」

上条「ふざけながらとはいえ俺の相談にのってくれて。こういう時ってどうしたらいいかわかんねぇからほんと助かるよ」

フロリス「どうしたらって……、アンタ恋愛したことないの? 10年以上生きてきて」

上条「えっ。……ほら、国とか魔術側とかの事情みたいなのも含むから……」

フロリス「ああ、なるほど。」

フロリス「でも、急にそんな真面目な感じでお礼言われると……」

上条「?」

フロリス「どうしよう……」

フロリス「すっごい気持ち悪い」

上条「なんでだよ」

フロリス「チキン肌やばい。ゾワゾワする」

上条「チキン肌ってなんだよこの野郎。炒めるぞ」

フロリス「えー」

上条「ったく。とりあえず戻ろうぜ。レッサーを待たせすぎるのも悪いし」

フロリス「はいはい」



596: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/05(水) 00:44:04.32 ID:2bh4k7/I0

ーーーーーーーーー


レッサー「………」モシャモシャ

上条「………」

フロリス「~♪」モシャモシャ

上条(フロリスはいつも通り過ごせって言ってたけど……)チラッ

レッサー「………っ!」プイッ

上条(目もまともに合わせてくれなくなったのにいつも通りもないよな……)

上条(ぐおぉぉ……、いったいどうすればあぁぁ……)

レッサー「熱っ!」

上条「っ!」

フロリス「レッサー? どしたの」

レッサー「い、いえ、紅茶を零しちゃって……」

上条「おいっ、大丈夫かっ?」

レッサー「へっ? だ、大丈夫ですよっ。これくらい……」

上条「火傷してたら大変だ。とりあえず冷やさないと」グイッ

レッサー「えっ! ちょっ」



597: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/05(水) 00:46:54.61 ID:u3lzjJxAO

ジャアァー

上条「冷たいけど我慢してくれ。火傷してたら水で冷やさないといけないから」

レッサー「そ、それよりもっ、手!」

上条「手?」

ギュッ

上条「……! わ、悪いっ///」パッ

レッサー「い、いえっ///」

レッサー「………あ、ありがとうございます///」モジモジ

上条「っ!」

上条(上目遣い+潤んだ瞳とか可愛いすぎんだろぉぉっ!)

レッサー(うぅ、いつもなら軽口の一つでも言えるのに……)

フロリス(おぉおぉ。見せつけてくれるねぇ)ニヤニヤ



598: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/05(水) 00:49:20.45 ID:2bh4k7/I0

上条「ーーーっ!」

上条「ちょ、ちょっと買い物行ってくる!」

レッサー「えっ」

上条「留守番よろしくっ!」ダダダッ

ガチャッ

レッサー「へ……?」

フロリス(逃げたな。アイツ)

フロリス(ま、丁度いいか)

フロリス(そろそろレッサーのほうもからかおうと思ってたところだし)ニヤ



623: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/11(火) 23:37:19.10 ID:F1sBTBpT0

レッサー「えーっと……、どうしましょう?」

フロリス「ほっとけほっとけ。それより火傷は大丈夫なの?」

レッサー「はい。たいしたことはありません」

レッサー「ただ……」

レッサー(手よりも顔の方が火照って……///)

フロリス「ただ、なに?」

レッサー「い、いえ別にっ」

フロリス「ふぅん……」ニヤニヤ



624: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/11(火) 23:38:23.62 ID:zWLVDyEAO

レッサー「それよりもフロリス! さっきのはいったい何のマネですか!?」

フロリス「なにが?」

レッサー「だ、だからっ! あの人の脚に座ったり、ヒソヒソ内緒話したりですよ!」

フロリス「んー? なんか問題でもある?」

レッサー「ありまくりですよ!」

レッサー「だいたいあなたあの人のこと嫌ってたじゃないですか!」

レッサー「そ、それなのに……なんか…こうっ」

フロリス「アンタが言いたいことはよくわかんないけど……」

フロリス「ワタシ、そこまでアイツのこと嫌いじゃないよ?」

レッサー「えっ」

フロリス「むしろ好きかも」

レッサー「えっ?」



625: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/11(火) 23:40:44.63 ID:F1sBTBpT0

レッサー「え…えーっと……?」ワタワタ

フロリス「だってほら。頭悪いけど性格は悪くないし、顔もまぁまぁ? だし」

フロリス「妙な力持ってるし魔術サイドに引きずり込めばイギリスにとっちゃ有益じゃん」

レッサー「そ、それはっ、私がやろうとしてたことじゃないですか!」

フロリス「そうだけど、別にワタシがやっても同じじゃない?」

フロリス「むしろイギリスのためだけにやろうとしてるアンタと、イギリスと自分のためにやろうとしてるワタシだったら、ワタシがやった方が全体的に良くない?」

レッサー「うっ……」

フロリス「イギリスは得をしてワタシは幸せになる。仕事としてやるアンタは自分が幸せになれないじゃん」

レッサー「うむむむむっ……」

フロリス「だからさ、レッサー」

フロリス「応援、してくれるよね?」ニィッ

レッサー「……っ」プルプル



626: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/11(火) 23:41:33.57 ID:zWLVDyEAO

レッサー「誰が……」

フロリス「ん?」

レッサー「誰が応援するもんですか! フロリスのばーかばーか!!」

レッサー「だいたいあなたあの人に相談受けてたじゃないですかっ! それなのに横からかっさらうような真似しようとして!」

レッサー「私より弱っちいくせに! 私よりカップ数ちっさいくせに!」

レッサー「ブリテン・ザ・ハロウィンの時なんかコミカルにやられた出オチのくせにぃぃぃ!!」

フロリス「………」

レッサー「はぁはぁ…」



627: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/11(火) 23:43:58.13 ID:F1sBTBpT0

フロリス「……レッサー」

レッサー「なんですかっ!」キッ

フロリス「ウソだから」

レッサー「……は?」

フロリス「ワタシがアイツのこと好きっていうの、ウソだからね?」

レッサー「……はい?」

フロリス「そんなことあるわけないじゃーん! 本気にしないでよっ」ケラケラ

レッサー「えっ、いや、ちょっと意味わかんないです」

レッサー「ウソだったらなんでそんな……」

フロリス「レッサーの面白い反応が見たかった…っていうのが理由かな?」

レッサー「は……」



628: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/11(火) 23:44:44.93 ID:zWLVDyEAO

レッサー「はあぁぁぁ!?」

レッサー「なんですかっ、なんなんですか!?」

レッサー「そんなくだらない理由で!? こっちがいったいどんな気持ちになったと思ってます!?」

フロリス「てへぺろ☆」

レッサー「そんなんで私の怒りが鎮まるとでも!?」

フロリス「鎮まらないの?」

レッサー「そういうのは女が女にやっても意味ないんですよっ!」

フロリス「ちぇっ」

レッサー「ちぇっ、じゃないっ!」



629: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/11(火) 23:48:24.27 ID:F1sBTBpT0

フロリス「まあまあ。紅茶でも飲んで落ち着きなって」

レッサー「……わかりました」

フロリス「……」ゴクゴク

レッサー「……」ゴクゴク

フロリス「ふぅ……」

レッサー「はぁ……」

フロリス「落ち着いた?」

レッサー「……まぁ」

レッサー「じゃあ説明してもらいましょうか」

フロリス「なにを」

レッサー「だ、だから……あの人のこと本当はどう思っているのとかですよ……」モジモジ

フロリス「本当もなにも、さっき言った通りだけどねー」

フロリス「性格は悪くない、顔もまあまあ、家事とかもできるみたいだし結構いいんじゃない?」

レッサー「それってつまり……」

フロリス「いや別に好きじゃないよ? 恋愛感情有る無しに関わらず」

フロリス「生理的に無理ってやつだね」



630: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/11(火) 23:50:28.21 ID:zWLVDyEAO

レッサー「そ、そうですか……」

フロリス「だからって嫌いってわけでもないけど」

レッサー「そうですか……、そうですか」ホッ

フロリス「……ライバルじゃないとわかって安心した?」

レッサー「ええ、まぁ……」

レッサー「っ!」ハッ

フロリス「へぇ~。安心したんだぁ。そっかそっか」ニヤニヤ

レッサー「フ、フロリス……。あなたハメましたね……」

フロリス「なんのことかな?」

レッサー「今の台詞引き出すためだけに煽ってきたんですかっ!」

フロリス「さぁーねー?」

レッサー「いやらしい真似しやがりますね!」

フロリス「あの男の善意に甘えて転がり込んだアンタが言うか」

レッサー「それはフロリスも同じでしょう!」

フロリス「そうだった」



631: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/11(火) 23:53:08.12 ID:F1sBTBpT0

フロリス「とにかく、アンタがあの男のこと好きだっていうのはわかったからいいや」

レッサー「す、好きだなんて……///」

フロリス「好きじゃないの?」

レッサー「………わかりません」

フロリス「喫茶店でワタシらの話盗み聞きしてアタフタしてたのに?」

レッサー「気付いてたんですか」

フロリス「ワタシはね。アイツは気付いてなかったけど」

フロリス「で。結局どうなのさ」

レッサー「どうって言われても……」

レッサー「好きか嫌いかで言われれば好きですけど……///」モジモジ

レッサー「異性として好きかと聞かれたら……」

フロリス「はいそうです。ってハッキリ言えない、と」

レッサー「………」コクン



632: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/11(火) 23:54:51.83 ID:zWLVDyEAO

フロリス「ふーん」

フロリス「でも異性として好きじゃなかったら、さっきのワタシの言葉に嫉妬したり安心したりしないんじゃないの?」

レッサー「!」

フロリス「それに、アンタはあの男の気持ち知ってるんだからその辺の返事とかはしっかり考えときなよ」

レッサー「………」

フロリス「ま。焦らずじっくり自分の気持ちに向き合えばいいんじゃない?」

レッサー「自分の気持ち……」

フロリス(もう一押しかな?)

フロリス「だからってのらりくらりと逃げたり、自分の気持ち誤魔化したりはできないけど」

フロリス「いつまでもここに居れるわけじゃないんだし」

フロリス「イギリスに帰っちゃったら長いこと会えなくなるだろうからね」

レッサー「っ!」



633: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/11(火) 23:56:34.52 ID:F1sBTBpT0

レッサー「会えなく……なるんですよね……」

フロリス「アイツにとっては遠距離恋愛……じゃなくて遠距離片想いになるからねー。そうなったら普通は諦めるかぁ」

レッサー「うっ」

フロリス「あの男も結構モテるみたいだし、告白とかされて他の人を好きになるかもねー」チラッ

レッサー「うぅ……」

フロリス「例えば禁書目録とか御坂美琴とかと、レッサーのこと忘れて仲睦まじい関係になったりして」

レッサー「………っ」

フロリス(そろそろとどめか)

フロリス「アンタのいう『特等席』も、別の誰か専用になっちゃうんだろうね。きっと」

レッサー「………」

フロリス「………レッサーはそうなっても後悔せずに納得できる?」



634: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/11(火) 23:57:52.38 ID:zWLVDyEAO

レッサー「……そんなの」

レッサー「そんなの納得できるわけないでしょうがあぁぁ!!」

レッサー「ええそうですよ! 私だってあの人のことが好きですよ!」

レッサー「イギリスがどうとか魔術だの科学だの抜きで好きなんですよ!!」

レッサー「モテるとかそんなもん知りません! あの人は私のです! 誰にも渡すもんですかっ!」

レッサー「相手が誰だろうが関係ありません!」

レッサー「レッサーちゃん、一世一代の告白で意思表示してやります!」

レッサー「やってやります! やってやりますとも!!」

レッサー「この気持ちはもう絶対にとまりません!」

レッサー「ふははははっ!!」



635: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/12(水) 00:00:31.30 ID:pDeuM+1S0

レッサー「ふんっ」

フロリス「………ふふっ」

レッサー「なんですかっ」

フロリス「おもしろくなってきたなー、って思って」

レッサー「おもしろがらないでくださいっ!」

レッサー「あの人が帰ってきたらサクッと告ってきゃっきゃうふふしてやりますよ!」

フロリス「……そう上手くいくといいけどね」

レッサー「……なんですか、その言い方」

フロリス「サクッと告白って、今までやってきたアプローチと何か違うわけ?」

レッサー「違うに決まってるじゃないですかっ」

フロリス「でも相手がそう受け取るかはわからないじゃん」



636: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/12(水) 00:03:38.28 ID:NT1VDfpAO

レッサー「で、でもあの人は…ほら……私のこと………なんでしょう…?」ゴニョゴニョ

フロリス「なんて? 聞こえない」

レッサー「ですから……す…き…なんでしょうって……///」

フロリス「はい?」

レッサー「 」イラッ

レッサー「ですから! あの人は私のことが好きだって!」

フロリス「なに自慢? 大声出さなくても聞こえてるって」

レッサー「むきぃーっ!」

フロリス「落ち着け落ち着け。どうどうどう」

レッサー「馬じゃないんですから!」



637: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/12(水) 00:07:23.64 ID:pDeuM+1S0

フロリス「でもあの男、絶賛勘違い中だからなー」

レッサー「なんですか、勘違いって……」

フロリス「アンタに嫌われてるって勘違い」

レッサー「はい? なんでそんな変な勘違いを……あっ」

レッサー「まさかフロリスが変なこと吹き込んだんじゃないでしょうねぇ?」

フロリス「まっさかー」

レッサー「怪しい……」ジトッ

フロリス「いやいや。アンタが素っ気ない態度とったのが原因だからね」

レッサー「素っ気ない……?」

フロリス「照れてるのか、目を逸らしたり脚の間に座ろうとしなかったり」

レッサー「アレっ!? アレだけでそんな勘違いを!?」

フロリス「良くも悪くも思春期の男だからね。色々考えてビビったりするんでしょ」

レッサー「そ、そんな……」



638: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/12(水) 00:09:09.48 ID:NT1VDfpAO

フロリス「まあ、アンタが望むのならワタシが色々手回ししてあげてもいいけど」

フロリス「友達のレッサーが悩んで落ち込んでる姿なんて見たくないし」

レッサー「フロリス……」

レッサー「本音は?」

フロリス「おもしろくなりそうだから引っ掻き回そう」

レッサー「ぶん殴りますよ、この畜生め」



639: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/12(水) 00:10:27.09 ID:pDeuM+1S0

レッサー「でも、協力してくれるんなら別になんでもいいですよ」

レッサー「あなたはあの人から相談受けてるんですから、私に力を貸すのも同じようなものでしょうし」

フロリス「まぁ、そうだけど……」

フロリス「アンタ、ちょっと上からもの言ってない?」

レッサー「………」

フロリス「………」

レッサー「どうか協力してください」ペコリ

フロリス「素直でよろしい」



640: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/12(水) 00:12:36.74 ID:NT1VDfpAO

フロリス「じゃあ引っ掻き回す……もとい、色々お膳立てしてあげますか」

レッサー(……やっぱり不安ですね)

フロリス「でもその前に……」

レッサー「?」

フロリス「レッサー。アンタ、ワタシのことあんな風に思ってたんだね……」

レッサー「あんな風……?」

フロリス「『コミカルにやられた出オチ』」

レッサー「あ、あれは言葉のアヤといいますかなんというか……」

フロリス「そのことに関しては怒っておこうかなぁ」

レッサー「え、えーっと……」

レッサー「てへぺろ☆」

フロリス「………ふ」

フロリス「そんなのは女が女にやっても意味ないってのっ!」

レッサー「ぎゃああぁぁぁ!! 尻! 尻鷲掴みはやめっ!」

フロリス「うっさい!」

レッサー「尻尾引っ張らないでぇぇ!! スカートめくれ上がってますからっ!」

フロリス「しーるーかーっ!」



641: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/12(水) 00:14:52.47 ID:pDeuM+1S0

ギャアギャア!


上条「……思わず買い物を言い訳”に”逃げ出してしまった」

上条「だがしかし、財布が無くて手ぶらで帰ってきてしまったんですが……」

上条「まあいいか。1人になったおかげで落ち着いたし」

上条「もう上条さんは多少のことでうろたえたりしませんことよ」フッ

上条「……しかしあいつら何騒いでんだ? 外まで声が響いてるけど」

ガチャ

上条「ただいまー……って」

フロリス「ふはははっ! 抵抗できるもんなやってみやがれ! この赤色Tバックが!」

レッサー「背中に乗っかって尻揉みしだくのをやめてくださいって! なんかもう全体的に雑なんですよ! もっと上手にやりなさいっての!」ジタバタ

フロリス「上手な揉み方なんか知らな……」

レッサー「? なんですか急に黙って。何かありまし……」

上条「………」

バタン

上条「………あ、鼻血が」タラー



655: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/18(火) 00:02:12.47 ID:p1Cct3JAO

レッサー「……もうダメです、お嫁に行けません」ズーン

フロリス「いまさら下着見られたくらいで何言ってんだか」

レッサー「今までとは状況とか気持ちとか色々違うでしょう……」

ガチャ

上条「ただいま~。いやー財布忘れちゃってさ~」

フロリス「うわぁ、何事もなかったかのように戻ってきやがった……」

レッサー「………見ましたよね」

上条「………ナンノコトデショウ」

レッサー「………」

上条「上条サンナニモミテナイヨー」

フロリス「何色だった?」

上条「赤!」

レッサー「見てるじゃないですかぁーっ!///」



656: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/18(火) 00:10:17.08 ID:YjWrzzvU0

上条「い、一瞬チラッと見えただけだから! 赤っぽい何かが見えただけだから!」

フロリス「どんなやつだった?」

上条「エロい感じのTバック!」

レッサー「ガッツリ見てるじゃないですかぁーっ!///」

上条「ち、違っ!」

上条「フロリスも遊ぶなって!」

フロリス「だって面白いし」

レッサー「………うぅ」

上条「ご、ごめんっ、レッサー。俺もワザと見たわけじゃ……」

フロリス「レッサーお嫁に行けないとか言ってたよ。どうすんの」

上条「どうするって……」

フロリス「こうなったら、せ・き・に・ん。とるしかないんじゃないのかなぁー?」ニヤニヤ

上条「せ、責任!?///」

レッサー「ななな、なに言ってるんですかっ!///」

フロリス「冗談だって。アンタたちほんと反応が面白いわー」

上サー「「面白がるなっ!!」」



657: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/18(火) 00:10:55.62 ID:p1Cct3JAO

フロリス「そういえば、アンタ買い物行かないの?」

上条「お前わかってて言ってるだろ」

フロリス「なんのことかな?」ニコッ

上条「この野郎……」

レッサー「?」



658: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/18(火) 00:15:16.00 ID:p1Cct3JAO

上条「はぁ……、でもほんとに買い物に行かないと食うもん何もなさそうだな」

フロリス「クッキーも無くなっちゃったし」

上条「いつの間に」

フロリス「レッサーがバクバクバクバク食べたからねぇ」

レッサー「ちょっ! 人を食いしん坊みたいに言わないでください!」

フロリス「実際アンタって結構食べるほうじゃん」

レッサー「ぐっ、言い返せない……」



659: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/18(火) 00:16:43.13 ID:YjWrzzvU0

上条「い、いやでも沢山食べる女の子っていいと思うぞっ。俺は」

レッサー「!」

上条「レッサーが食事してる姿とか可愛いし」

レッサー「可愛いっ!?///」

上条「あぁ。可愛かったぞ」

レッサー「そ、そうですか……///」

上条(唐揚げ食べさせてる時とか特に可愛かったしなぁ)

レッサー(可愛い……可愛い……)

レッサー「えへへへぇ……///」

フロリス(なにこの天然女殺し)



660: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/18(火) 00:18:18.31 ID:p1Cct3JAO

上条「あー、それじゃあ食材買うついでにおやつも何か買ってくるよ」

フロリス「ふーん……あっ。じゃあレッサーも一緒について行けば?」

レッサー「えへへへ………へっ?」

フロリス「荷物持ちくらいしてあげなって。ワタシは留守番してるか……」

ガシッ

フロリス「!」

レッサー「そ、それでしたらフロリスも一緒に行きましょうよ!」

上条「そうそう! 買い物なら三人で行こうぜっ!」

フロリス「えっ、ちょっ」

上条「さあ行こうかっ!」

レッサー「そうですね! 行きましょうっ!」

フロリス「えぇ~……」

上条(今レッサーと二人きりにされたら……)

レッサー(死ねます。ってか死にます)



661: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/18(火) 00:21:06.98 ID:YjWrzzvU0

ーーー とあるスーパー ーーー


上条「なんでいきなりアイスコーナー?」

レッサー「コタツにはアイスが付き物だと聞いたことがあるので」

上条「普通はミカンだと思うけど……」

フロリス「おやつにはいいんじゃない?」

上条「まあいっか。じゃあ俺は買い物してるからその間に選んじゃえよ」

フロサー「「はーい」」

上条「一人一個。高いのは無しだからな」



662: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/18(火) 00:21:43.57 ID:p1Cct3JAO

レッサー「どれにしましょうかねえ」

フロリス「………」

レッサー「やっぱり無難なバニラアイスとかチョコミントとかにしときますか」

レッサー「いやでも冒険してみたいところもあるんですよね。このガラナ青汁味とか。いかにもな感じが逆に興味をそそりますし」

フロリス「………」

レッサー「いややっぱり分け合えるもののほうがいいでしょうか。ピノとかアイスの実とか」

レッサー「しかし雪見大福も捨てがたい。いったいどうするべきか……」

レッサー「はっ! わかりました! フロリスが雪見大福を選んでそれを一つ貰えば解決するじゃないですか!」

レッサー「私って頭いいーっ」

フロリス「………アンタふざけてるの?」

レッサー「じょ、冗談ですよ……。流石に雪見大福一つ貰おうだなんて……」

フロリス「そうじゃなくて」



663: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/18(火) 00:23:20.43 ID:YjWrzzvU0

フロリス「なんでこっちが気を利かせてやろうってのにアンタはアイスと睨めっこしてんのかって言ってんのっ」グニグニ

レッサー「いひゃいれふ」

フロリス「ったく」パッ

レッサー「だ、だって! 今あの人と二人きりにされたら私死にますよっ!? フロリスは私に死ねって言うんですかっ!?」ヒリヒリ

フロリス「ごめん意味わかんない」

レッサー「はっ。これだからろくに恋愛したことない女は……」

フロリス「なに自分が恋愛経験豊富みたいな言い方してんだコラ」

レッサー「か、顔が怖いです……」



664: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/18(火) 00:24:23.42 ID:p1Cct3JAO

フロリス「まったくアンタってやつは……」

レッサー「し、仕方ないじゃないですか……」

レッサー「私だってこんな馬鹿な真似してる場合じゃないってのはわかってますよ」

レッサー「でも頭の中がごちゃごちゃして、まともにあの人の顔も見れなくて」

レッサー「言葉の一つ一つにも変に反応しちゃって……」

レッサー「自分でもどうしたらいいのかわからないんですよ……」

フロリス「……レッサー」

フロリス「中学生かよ」フッ

レッサー「年齢的にはそうですよ」ジロッ



665: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/18(火) 00:26:24.02 ID:YjWrzzvU0

フロリス(よくこんなヘタレ根性で任務一つに命投げ出そうとしたなぁ)

フロリス(それともあの男のせいでここまでヘタレになったのか?)

レッサー「どうしましょっかねぇ~……」

レッサー「アイス冷たい……」ヒンヤリ

フロリス「ま、とりあえず」

フロリス「あんまり気にしないで、前みたいに気軽に接してみれば?」

フロリス「そうすればあの男の変な勘違いも解けるだろうし」

レッサー「フロリス……」

レッサー「それができないから悩んでるんでしょうが」

フロリス(逆ギレ……)



666: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/18(火) 00:27:53.06 ID:p1Cct3JAO

上条「選んだか?」

フロサー「「っ!」」ビクッ

上条「そ、そんなに驚かなくても……」

フロリス「ごめんごめん。とりあえずこれにしておく」

上条「雪見大福ね。レッサーは?」

レッサー「じゃあこれで……」

上条「ピノか。なら俺は……お。冷凍みかんとかあるんだ。せっかくだしこれにしておくか」

上条「じゃあ会計してくるな。先に外に行っててくれ」

フロリス「はいはーい」



667: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/18(火) 00:30:09.21 ID:YjWrzzvU0

ーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーー


上条「待たせたなー」

フロリス「遅い」

上条「すまんすまん。小銭出すのに手間取ってさ」

フロリス「寒空の下で女の子二人待たせるなんて……」

上条「だから悪かったって。……えっと、レッサーも待たせて悪いな」

レッサー「い、いえっ。大丈夫ですっ」

フロリス「そんなやせ我慢して。さっきまで指先にはぁはぁ息かけて温めてたくせに」

上条「まじか。……あ、じゃあ俺の手袋使っていいぞ」

レッサー「い、いいですよっ」

上条「我慢するなって。これ全然寒くないんだ。まぁレッサーに貰ったプレゼントのやつなんだけど」

レッサー「いや、でもそれじゃああなたが寒くなりますし……」

上条「いやいや、俺は大丈夫だから」

レッサー「いやいや……」

上条「いやいや……」

フロリス「 」イライラ



668: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/18(火) 00:31:14.34 ID:p1Cct3JAO

フロリス「あぁもう! なら片方ずつつけて空いた手は繋げば!?」

上サー「「っ!?」」

フロリス「そうすれば解決するでしょうがっ」

レッサー「フ、フロリス! あなた何言って……、だいたいそんなのこの人が嫌がるに決まって……」

上条「お、俺はっ! レッサーがいいなら別に……///」ゴニョゴニョ

レッサー「!?」

フロリス「ほぅ」

上条「レッサーが嫌なら別にいいんだぞっ? 嫌なら手なんか繋がなくて……」

フロリス「嫌なわけないよねぇ? レッサー」ニッコリ

レッサー(フロリスから謎のプレッシャーが……)



669: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/18(火) 00:33:38.23 ID:YjWrzzvU0

上条「レッサー……?」

レッサー「………///」スッ

上条「あの……この手は……?」

レッサー「さ、寒いのでっ、手袋を片方貸していただけたら……///」

上条「っ!」

上条「お、おうっ///」

フロリス(……なんでコイツらは今更手を繋ぐくらいで赤面したりするのかね。散々くっついたりしてたくせに)



670: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/18(火) 00:35:13.48 ID:p1Cct3JAO

上条「じゃ、じゃあ…///」

レッサー「は、はい…///」

ギュッ

上条(うっわぁ、レッサーの手柔らけえ……///)

レッサー(大っきい……、やっぱり男の人なんですね…///)

上条(弾力があってプニプニしてる……、もっと強く握りたい……)

レッサー(ゆ、指とかどうしましょう……、絡ませたほうがいいんですかね……いやでもそういうのって恋人がするものですし……)

上条(俺手汗とか大丈夫かな……、くそっ。ちゃんと拭いてから繋げばよかった……)

レッサー(私の手冷たくありませんかね……、手を繋ぐの後悔とかされてませんよね……)

上条(あぁダメだ、頭の中で色々考えて会話が出来ない)

レッサー(気まずすぎます)

上サー((助けて! フロリース!))チラッ

フロリス「……ん? ……あぁ」

フロリス「オッケーオッケー。アイス持ってあげるよ」

フロリス「二人の熱気で溶けたら大変だからねぇ」ニヤニヤ

上サー「「冷やかすなっ!///」」



683: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/25(火) 00:34:44.52 ID:DGozvFrk0

ーーー上条宅ーーー



レッサー「///」プシューッ

フロリス「いつまで赤くなってんのさ」

レッサー「うへへへへ///」

フロリス「キモいぞー」

レッサー「なんかいいですねえ。こういうの。ものすっごい幸せといいますか」

フロリス「いやいや。手繋いで満足してんなよ」

フロリス「目標は恋人になることでしょうが」

レッサー「恋人……恋人ですか……」

フロリス「? どした?」

レッサー「想像すると……うへへへへ///」

フロリス「アホか……」

上条「おーい。昼飯できたから運んでくれー」

レッサー「はっ、はい!」

フロリス「ワタシが行くからアンタは座ってな。今のアンタなら運んでる時にひっくり返しかねない」

レッサー「失礼な……と言いたいところですが否定できないのでお言葉に甘えることにします」



684: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/25(火) 00:35:50.38 ID:oIg8GSMAO

上条「ほい。よろしく」

フロリス「………何、これは」

上条「何って……オムライス」

フロリス「……オムライス」

上条「そう、オムライス」

フロリス「玉子は?」

上条「………あ」

フロリス「これじゃただのチキンライスなんだけど?」

上条「玉子忘れてた! すぐ焼くから!」

フロリス「こいつも浮かれてんのか……」

上条「あぁやべっ、殻入っちゃった!」

フロリス「テンパってんなぁ……」



685: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/25(火) 00:38:06.71 ID:DGozvFrk0

上条「よし出来た出来た。はいお前とレッサーの」

フロリス「ケチャップで文字描こうか」

上条「任せるよ」

フロリス「じゃあレッサーのにL・O……」

上条「やめいっ」



686: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/25(火) 00:39:28.68 ID:oIg8GSMAO

ーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーー


フロリス「ご馳走様」

レッサー「いやぁ、相変わらず美味しかったです」

上条「そりゃよかった」

ポツポツ

上条「ん?」

フロリス「雨降ってきてるじゃん」

レッサー「晴れてるうちに買い物行ってよかったですね」

上条「ほんとだな。珍しくツイてたぜ」

ザァー

フロリス「うわっ。急に本降りにっ」

上条「通り雨だろ」

レッサー「帰るのがもう少し遅かったら私たちも外の洗濯物みたいにビチャビチャになってたでしょうね」

上条「あぁ………って」

三人「「「洗濯物!」」」



687: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/25(火) 00:41:46.06 ID:DGozvFrk0

洗濯物『 』ビッチョリ

上条「ちくしょう……また洗い直し……不幸だ」

レッサー「ま、まぁ全部ダメになったわけじゃないですし」

フロリス「そうそう。タオルとかは無事だったみたいだし」

レッサー「不幸中の幸いってやつですよ」

上条「その代わり俺たちが濡れちゃったけど」

レッサー「これくらい大したことないですって」ヘラヘラ

フロリス「そんなこと言ってたらまた風邪ぶり返すよ?」

上条「そうだぞ、レッサー。ちゃんと拭かないと」

上条「えっと……この辺のタオルはもう乾いてたみたいだな。ほら」ポイッ

レッサー「おっと」

上条「フロリスも」ポイッ

フロリス「サンキュ」



688: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/25(火) 00:42:30.56 ID:oIg8GSMAO

上条「この辺のハンカチとかも大丈夫そうだな」

レッサー「えっ、ちょっ!」

フロリス「それ……」

上条「ん?」

パンティー『 』ピラーン

上条「……oh」



689: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/25(火) 00:44:37.00 ID:DGozvFrk0

レッサー「それハンカチじゃなくて私の下着じゃないですかぁっ!///」

上条「待って! ちょっと落ち着いて! ワザとこれで拭こうと思ったんじゃないから! ハンカチと勘違いしちゃっただけだから!」

フロリス「見るだけじゃ飽きたらず、触って匂いまで嗅ごうとするなんて……」

上条「フロリスも変なこと言わないでっ! 匂い嗅ごうとなんてしてないからっ!」

フロリス「ハンカチと勘違いしたって、ちょっと言い訳としては無理があるでしょ」

上条「言い訳じゃないって!」

フロリス「そこまで飢えてんの?」

上条「だぁーかぁーらっ!」

上条「だいたいレッサーの下着なんて毎日触ってるだろ!?」

フロリス「えっ」

レッサー「えっ」



690: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/25(火) 00:45:42.26 ID:oIg8GSMAO

フロリス「アンタ……マジで……」

レッサー「まい……毎日触って……??」

上条「洗濯の時にって意味だぞっ? 変な意味とかないぞっ?」

上条「毎日洗濯して干して畳んでってしてるのに、今更パンツ一つに興奮したり欲情したりするかっ!」

上条「はぁ…はぁ……」

フロリス「でもさっきレッサーの赤T見て鼻血出してたじゃん」

上条「うぐっ」

レッサー「赤Tって、変な略しかたしないでくださいっ」



691: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/25(火) 00:49:20.83 ID:DGozvFrk0

上条「あれはっ……レッサーが履いてたからであってパンツに興奮したわけではない!」

レッサー「っ!?///」

フロリス「なるほど。パンツそのものじゃなく、レッサーと一体化したパンツに興奮してたと……」

上条「その通りだっ!」

フロリス「……アンタ今すごいこと言ってるけど自覚ある?」

上条「?」

フロリス「ほら」クイッ

レッサー「私と…パンツ…興奮…///」プシューッ

上条「………」



692: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/25(火) 00:51:18.86 ID:oIg8GSMAO

上条「フロリィィィス!」

上条「お前っ、何言わせてんの!? 何言わせてくれちゃってんの!?」

フロリス「今回はワタシのせいじゃないでしょ。自業自得……っていうか自爆?」

上条「いやいや!」

フロリス「おめでとう。パンツフェチの称号を獲得したね」

上条「そんな称号貰っても嬉しくないから!」

フロリス「聞いた話じゃ匂いフェチでもあるらしいじゃん。中々いい趣味してるんじゃない? ワタシには理解できないけど」

上条「それも違うっての! レッサーの汗の匂いとかが好きなわけで匂いフェチとかじゃ…………」ハッ

フロリス「お、おぉ……」

上条「待って引かないで心折れちゃう」

フロリス「引くっていうか……ドン引きだわ」

上条「なあぁぁぁっ!! 忘れて下さいマジでお願いします!」

フロリス「いやまぁワタシは聞かなかったことにしてあげてもいいけどさ……」



693: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/25(火) 00:52:50.58 ID:DGozvFrk0

レッサー「わた、私の汗の匂い……?? 汗の匂いが好き??」

レッサー「??」

上条「 」

フロリス「とりあえず二人とも正気に……」

レッサー「……ふ」

レッサー「ふぎゃああぁぁぁ///」カアァァ

上条「 」

フロリス「正気に……戻りそうもないなぁ」

フロリス「……まったく。面白かったりめんどくさかったりするなぁ」ハァ



702: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/28(金) 23:13:18.72 ID:C8ogSlnF0

レッサー「……うぅ」

フロリス「レッサー、いつまでコタツの中に引きこもってるつもり?」

レッサー「……ほっといてください。こっちは恥ずかしくて顔が見せらんないんですから」

フロリス「いや、ほっとくほっとかないじゃなくて、そこにずっと居られるとワタシが入って暖まれないし」

レッサー「………」

フロリス「黙るなー」バッサバッサ

レッサー「布団をめくらないでくださいっ」

フロリス「なら出てこいよ」

レッサー「………やです」

フロリス「………」ゲシゲシ

レッサー「ちょ、無理矢理足突っ込まないでっ」



703: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/28(金) 23:15:05.92 ID:4WDOUsBAO

レッサー「……そういえば、あの人はいったい何処に?」

フロリス「洗濯物を洗い直した後に風呂場で毛布被って体育座りしてる」

フロリス「ほとんどアンタと同じだね。恥ずかしがって引きこもってる」

レッサー「一つの部屋に二人の引きこもりがいるなんて……」

フロリス「いや、アンタそのうちの一人だから。他人事みたいに言ってるんじゃないから」

レッサー「………」

フロリス「黙るなよ」



704: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/28(金) 23:17:46.53 ID:C8ogSlnF0

レッサー「うるさいです! こちとら変な感じで好きとか言われて、嬉しいやら恥ずかしいやらで頭の中グチャグチャなんですよっ!」

レッサー「少しの間一人にさせてください!」

レッサー「ふんっ」

フロリス「………レッサー」

フロリス「変な感じだろうが好きって言われたんだし同じように言い返せたんじゃないのかなぁ?」ジロッ

レッサー「………」

フロリス「ったく、コイツは……」

フロリス(だけど一応嬉しかったんだ。好きって言われたの)ニヤニヤ

フロリス(ワタシだったらあのカミングアウトは流石に引くけど)

フロリス(まあそれは置いといて。あっちの様子も見ておくか)スタスタ

レッサー「どっか行くならコタツの電源切っていってくださいよー」

フロリス「自分でやれっ」



705: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/28(金) 23:18:25.51 ID:4WDOUsBAO

ーーー風呂場ーーー


上条「………」

フロリス「よーっす」ガチャ

上条「……フロリス」

上条「俺はいったいどうすればいいんだろうか……」

フロリス(うっわ、なんかヤバい顔してる)

上条「さっきの事が全部幻想だったらいいのに……、そしたら俺の右手でぶち殺せるのに……」

上条「ふふふふ……」

上条「はぁ……」



706: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/28(金) 23:20:21.22 ID:C8ogSlnF0

上条「なあフロリス」

フロリス「なに?」

上条「レッサーどうしてる? やっぱり気持ち悪がってたりしてるのか?」

フロリス「えーっと……」

フロリス「顔見せられないとかなんとか」

上条「俺に顔見せたくないのか……」

上条「そこまで嫌われるなんて……」グスン

フロリス「………チッ」



707: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/28(金) 23:21:17.64 ID:4WDOUsBAO

フロリス「あのさぁ。いつまでもウジウジいじけてないで、男ならバシッと決めなよ」

フロリス「そんなにヘタレてるの見てるとこっちがイライラすんの」

フロリス「嫌われてるとか嫌われてないとか、そんなことどうでもよくない?」

上条「どうでもはよくないだろ……」

フロリス「どうでもいいのっ」

上条「押し切ってきたよ……」

フロリス「その自慢の右手でガツーンと当たって砕け!」

上条「砕くの!? いったい何を!?」

フロリス「アンタとレッサーの間の壁的なやつ」

上条「なんかフワッとしてるなぁ」

フロリス「恋愛に関するイザコザなんてフワッとしてるもんだよ」

フロリス「そういうことで、これからどうするのかは自分で考えな」ガチャ

上条「………」



708: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/28(金) 23:22:48.83 ID:C8ogSlnF0

フロリス「さぁて、どうなるのかなーっと」

レッサー「フロリスっ!」

フロリス「どしたのレッサー……って、何その汗」

レッサー「あなたがコタツの電源入れたまま私のこと放置したからですよ!」

レッサー「しかも設定『強』にしやがって! サウナ状態だったじゃないですかっ」

フロリス「アンタがさっさと出てこないからでしょうが」

レッサー「うるさいです。とりあえず汗流すんでそこどいてくださいよ」

フロリス「だから風呂場ならアイツが占拠してるって」

レッサー「ぬあぁぁぁ! そうでしたぁっ!」



709: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/28(金) 23:24:35.56 ID:4WDOUsBAO

フロリス「とりあえずタオルで汗拭けば?」

レッサー「そうしますか……」

ガチャ

上条「レッサー!」

レッサー「っ!」

上条「話があ……」

レッサー「ちょ! ムリムリムリです!」

上条「えっ……、あの……」

レッサー「今はダメです! 離れてください! 近づかないでください!」

レッサー「こっちに来ないでくださいっ!」

フロリス「レ、レッサー……っ」

レッサー「匂いを嗅がないでぇぇぇ!」ダダダッ

フロリス「うっわぁ……」

フロリス「アンタ大丈夫……」

上条「 」

フロリス「あ、ダメだ」



710: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/28(金) 23:28:40.81 ID:4WDOUsBAO

上条「………」

フロリス「おーい」

上条「………」ジワ

フロリス「あっ」

上条「………」バタン

グスグスッ

フロリス「また引きこもっちゃった……」

フロリス「仕方ないなぁ。レッサー連れて来てやるか」



711: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/28(金) 23:30:57.77 ID:C8ogSlnF0

フロリス「おいこらレッサー」

レッサー「っ!」ビクゥッ

フロリス「……何してんの?」

レッサー「何って着替えですよ着替え。汗の匂いが染み付いた服であの人の前に立てますかっ」

フロリス「………はぁ?」

レッサー「とりあえずこれで服についた汗の匂いは大丈夫でしょうけど……、肌とか髪とかは平気ですかね? 自分じゃよくわかりません」クンクン

レッサー「ちょっとフロリス匂い嗅いでみてください……、ってなんで腕掴むんですか?」

フロリス「いいからこっち来な」グイグイ

レッサー「こっちってどっちですか」

フロリス「アイツのとこ」

レッサー「ムリですって! こんな汗かいた後に会えませんって!」

フロリス「着替えたんでしょうが!」グイグイ

レッサー「まだ身体は拭いてないんですよ! 強いっ、強いです! あなたそんなに力強かったんですか!?」

レッサー「せめて消臭スプレーくらい使わせてください!」

フロリス「そんなもんない! 諦めてそのまま会って来い!」

レッサー「ぎゃああぁぁ!」ズリズリ



712: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/28(金) 23:32:27.53 ID:4WDOUsBAO

ーーー風呂場ーーー


『下着! 下着替えてませんでした! それ替えてから!』

『えぇい、知らんわぁ!』

上条「………?」

フロリス「うらぁっ!」ガチャッ!

上条「! な、なんだっ?」

フロリス「ていっ!」ポイッ

レッサー「にょわっ」ドサッ

上条「レッサーっ!?」

フロリス「よしっ」

上条「何っ? なんなの? 何がよしっ?」

フロリス「ほら、アンタは言いたいこと言う。レッサーはちゃんと話聞くこと。それまで出てくるなよ?」

レッサー「ちょ、ちょっとぉ!」

フロリス「じゃっ」バタンッ

レッサー「えぇ……」

上条「………レッサー」

レッサー「は、はいっ!」

上条「話が……あ、ある……」

レッサー「……っ///」



713: ◆4gxjuRWR1w:2014/03/28(金) 23:33:15.64 ID:C8ogSlnF0

フロリス「………」

フロリス「さて」

フロリス「どうなるかな……」ドキドキ



730: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/02(水) 00:16:42.01 ID:5f+xEXMx0

上条「………レッサー」

レッサー「……っ///」モジモジ

上条「話がある」

レッサー「オ、オッケーですわかりましたっ、話を聞きます。でもその前に一度外に出て距離をとりましょうよ。流石に密室で二人きりというのはいささか問題が……///」

上条「そんなもん今さら気にすることじゃないだろ」

レッサー「た、確かにそうかもしれませんが……」

レッサー「じゃなくてっ! ほらっ、私今ちょっと汗かいてて臭いかもしれませんしっ」

上条「大丈夫。問題ない」

レッサー「私的には問題なくないです!」

上条「レッサー」ガシッ

レッサー「っ!///」

上条「なんで……俺のこと避けようとするんだ……?」

レッサー「………へ?」



731: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/02(水) 00:18:17.94 ID:892oJNhAO

上条「お前のアプローチを邪険に扱ってた俺が言うのものなんだけどさ」

上条「やっぱり露骨に避けられると傷つくっていうか……」

上条「胸が締め付けられるみたいで」

上条「元はと言えばチョップしたり下着見ちゃったりした俺が悪いってことはわかってる」

上条「だからそのことについて謝らせてくれ」

上条「ごめん」

レッサー「え、えーっと……?」

上条「………」

レッサー「ま、まぁいいですけど……」

レッサー「というか、私は別に怒ってませんし……」

上条「マジで?」

レッサー「えぇ」



732: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/02(水) 00:21:01.98 ID:5f+xEXMx0

上条「そっか、よかったぁ」

上条「……あれ? じゃあなんで俺のこと避けてたんだ? 目を逸らしたり脚の間座らなかったり」

レッサー「そ、そりゃあ……その…まぁ色々ありますし……///」モジモジ

レッサー「そんな細かいこといいじゃないですかっ!」

上条「それもそうだな。じゃあもう出るか」

レッサー「えっ」

上条「?」

レッサー「お話は……?」

上条「? 終わったけど」

レッサー「……ちょっとタイム」

上条「どうぞ」



733: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/02(水) 00:21:53.85 ID:892oJNhAO

レッサー(まず冷静になって考えましょう)

レッサー(おそらく、フロリスに発破をかけられたこの人が話があると言って、私と浴室に二人きりになった)

レッサー(それで、私に嫌われてると勘違い真っ只中のこの人が謝ってきて、今の私たちの間にあるぎこちなさを無くそうとした)

レッサー(そして話終了。外に出ようとしている……と)

レッサー(告白じゃあ……なかったんですね……)ズーン

レッサー(真剣な顔して迫ってくるからてっきりそうだと思いましたのに……)

レッサー(ものすっっっごい恥ずかしいじゃないですかっ///)カアァァッ

上条「大丈夫か?」

レッサー「あー、はい。大丈夫です。タイム終了」

上条「オッケー」



734: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/02(水) 00:23:38.14 ID:5f+xEXMx0

レッサー「………」

上条「ほんとに大丈夫か?」

レッサー「えぇ……、とりあえず一旦出ましょう」ガチャ

フロリス「………」

上条「うぉ! ……フロリスか、びっくりした。……あ、話聞いてたのか?」

フロリス「聞いてたけどさ……アンタマジか」

上条「何が?」

フロリス「………はぁ」

上条「(よくわからないけど……お前に背中押してもらったおかげだぜ)」ヒソッ

上条「(サンキューな)」オヤユビグッ

フロリス「………」

フロリス「(シ・ネ)」オヤユビグッ

上条「なんでっ!?」



735: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/02(水) 00:25:33.04 ID:892oJNhAO

ーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーー



上条「ふんふふ~ん♪」



フロリス「……随分浮かれちゃって」コタツヌクヌク

レッサー「……そうですね」コタツホクホク

フロリス「鼻歌歌いながら洗濯物畳んでるし……」

レッサー「……そうですねぇ」

フロリス「それに比べてアンタのテンションの低さときたら」

レッサー「話聞いてたんならわかるでしょう? 告白かと思わせてまったく違う話だったというアレ!」

フロリス「あー、はいはい」

レッサー「っていうかフロリス、あなたあの人に発破かけたんじゃないんですか?」

フロリス「説教じみたことはしたんだけどさ」

フロリス「まさかあんな風に捉えるとは……」

レッサー「どんな風に発破かけたんですか?」

フロリス「フワっとした感じ」

レッサー「フワっと?」

フロリス「フワっと」



736: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/02(水) 00:27:00.54 ID:5f+xEXMx0

レッサー「もしかして、フロリスがフワっとした後押ししかしなかったからあんなことになったんじゃ……」

フロリス「ワタシの所為?」

レッサー「そうです。きっとそうですよ! このフワリスのバカ!」

フロリス「おいコラ人の名前を変な風にアレンジするな」

レッサー「なんかフワリスって名前だと強い風で飛んでいっちゃいそうですよね」プププ

フロリス「ぶっ飛ばすぞ」



737: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/02(水) 00:28:34.29 ID:892oJNhAO

フロリス「とにかく、一旦ぶっ飛んだ話を戻そうか」

レッサー「話逸らす気ですか」

フロリス「戻すんだって」

フロリス「とりあえずさ。一歩前進したって考えておけばいいんじゃないの」

レッサー「前進っていうよりも後退してたのがスタート地点に戻っただけな気がしますが……」

フロリス「いや、前進であってると思うよ」

レッサー「? 何を根拠にそんなこと」

フロリス「根拠って言われると説明しにくいんだけど……」

レッサー「フワっとしてますね」

フロリス「フワっとしてんのよ」



738: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/02(水) 00:30:18.98 ID:5f+xEXMx0

上条「フワフワって、なんの話してるんだ?」

レッサー「っ!」

フロリス「アンタの頭がフワフワしてるって話」

上条「なんでいきなり罵倒するの? 泣くよ俺」

フロリス「はいはい」

上条「すげえテキトーにあしらわれたんだけど」

レッサー「そ、それよりどうしました?」

上条「二人の洗濯物、畳んだから渡しに。はい」

レッサー「ありがとうございます」

フロリス「………」

上条「どうした? フロリス」

フロリス「いやぁ、アンタはまた合法的にレッサーの下着を手に取って眺めてたんだと思うと」

上条「っ!///」

レッサー「フロリス!///」

フロリス「冗談だって。サンキュ」

上条「冗談でもやめてくれ。結構心にくる」



739: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/02(水) 00:31:35.92 ID:892oJNhAO

上条「さてと。じゃあ俺もコタツにあたるとするかな」

フロリス「その前にアレ持ってきて」

上条「アレ?」

フロリス「買ってきたアイス。アレ食べたい」

上条「自分で持ってこいよ」

フロリス「コタツから出ると寒いじゃんか」

上条「でもアイスは食うのか」

フロリス「まあね」

上条「仕方ないな。レッサーもいるか?」

レッサー「お願いします」

上条「はいよっと」



740: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/02(水) 00:33:13.84 ID:5f+xEXMx0

上条「レッサーがピノでフロリスが雪見大福だっけ」

レッサー「はい、それであってます」

フロリス「サンキュー」

上条「よっこいせっと」ドシッ

上条「じゃあいただきまーす」

レッサー「おぉ! ハート型のピノが二つも!」

レッサー「うまうま」モグモグ

上条「へぇ、それって都市伝説じゃなかったんだ」

フロリス「結構あるもんじゃないの?」

上条「……一回も入ってたことない」

フロリス「ふっ」

上条「鼻で笑ってんじゃねえよ」

フロリス「あはははっ」

上条「指差しながら大笑いしろって意味じゃないから!」



741: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/02(水) 00:35:12.48 ID:892oJNhAO

レッサー「よかったら一つあげますよ?」

上条「いいのか?」

レッサー「幸せのおすそ分けです」

レッサー「はい、あーん」

上条「あー……ん。うまいうまい」モグモグ

レッサー「ふふっ」ニコニコ

フロリス「やーい、間接キスー」

上サー「「っ!///」」

フロリス「なんでアンタらは言われるまで気づかないの? ワザとなの? それともバカなの? 」

上サー「「ほっとけ!!///」」



742: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/02(水) 00:38:11.23 ID:5f+xEXMx0

上条「ったくフロリスは///」

上条「あー、それじゃあレッサーにもミカンやるよ。お返しな」

レッサー「あ、ありがとうございます///」

フロリス「あーん、ってやんないの?」ニヤニヤ

上条「フロリスっ!///」

フロリス「えー、でもレッサーはやって欲しそうだけど?」

上条「えっ」

レッサー「えっ、えっ?」

上条「えっと……?」

レッサー(フロリスは何言って……)チラッ

フロリス(やっ・て・も・ら・え)クチパクパク

レッサー(目がマジじゃないですか……)

レッサー(ま、まぁ仕方ありませんね)ドキドキ



743: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/02(水) 00:39:29.35 ID:892oJNhAO

レッサー「……」スッ

上条「っ!」

レッサー「お願いします……」アー

上条(目つぶって口開けて……可愛い///)

レッサー「は・や・くっ」アー

上条「あ、あー///」

レッサー「っん。んむんむ」

レッサー「初めての食感で……美味しいです///」

上条「そ、そっか///」

レッサー「………///」

上条「………///」

レッサー「……ピノ」

上条「……?」

レッサー「……もう一つ食べます……?」

上条「……! お、おうっ///」



744: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/02(水) 00:41:02.53 ID:5f+xEXMx0

レッサー「あー」

上条「ん」モグモグ

レッサー「美味しいですか?」

上条「ああ。じゃあお返しに」

上条「あー」

レッサー「っん」

上条「美味いか?」

レッサー「はいっ」

上条「……ふふっ」

レッサー「えへへ」

フロリス(……ワタシも分け合えるヤツにすればよかったかな……)モグモグ



764: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/09(水) 23:30:48.52 ID:YJ14w/fh0

レッサー「 」スゥスゥ

上条「コタツで寝たら風邪ひくってのに……」

フロリス「それって迷信とかじゃなくて本当の話なの?」

上条「確か上半身と下半身に温度差ができて体温の調節が難しくなるからとかだったかな?」

フロリス「ふーん」

上条「毛布でもかけておくか」

フロリス「どうせならギューッ、って抱きしめて温めてやれば?」ニヤニヤ

上条「っ!?///」

フロリス「冗談だから……っておい」

上条「……///」

フロリス「おーい!」

上条「! な、なんだっ?」

フロリス「なんだじゃなくて、何ボーッとして……」

フロリス「アンタまさか……」

上条「べ、別に寝てるレッサーに抱きついたらとか考えてないからな!///」

フロリス「考えてたのか」

上条「………」

フロリス「考えてたのか」

上条「………はい」

フロリス「……変態か」

上条「ほっとけ!」



765: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/09(水) 23:31:54.43 ID:4VRU4DTAO

フロリス「とりあえず、アンタが寝てる女に抱きつく性癖を持ってるってことはそこらへんに置いといて」

上条「ちょっと待て、そこらへんにそんな大事なこと置いとくんじゃない」

フロリス「大惨事になっちゃうね」

上条「おぉ! ちょっと上手い」

フロリス「ふふん」

上条「変態で大変だな」ハハッ

フロリス「つまんね」

上条「なんでお前、今日こんなにあたり強いの? 俺何かした?」



766: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/09(水) 23:35:43.73 ID:YJ14w/fh0

フロリス「何かしたとかじゃなくてさー」

フロリス「なんで何もしなかったのよ」

上条「何の話だ?」

フロリス「浴室で二人っきりになってた時の話。こっちがせっかく発破かけて焚きつけたっていうのに」

上条「何言ってるんだよバッチリ仲直りしたじゃねえか」

上条「さっきも食べさし合いとかして。あぁダメだ、思い出すと頬が緩む」ニマニマ

フロリス「きっも」

上条「なんとでも言え」



767: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/09(水) 23:36:40.70 ID:4VRU4DTAO

上条「だいたいお前は何に対して怒ってるんだよ。お前のアドバイス通りバッチリ決めただろ」

フロリス「それを本気で言ってるんならもう怒りを通り越して呆れてくるね」

上条「??」

フロリス「あの場面はどう考えても告白するところだったでしょうが、ってこと」

上条「こ、告白はまだ早いだろ///」

上条「もうちょっと距離を縮めてからとか……///」

フロリス「アンタたちにこれ以上縮まる距離があるの?」

フロリス「買い物の時も食事の時もベッタベタ、イッチャイチャしてさぁ」

フロリス「次は抱き合って寝るの? 一緒に風呂でも入るの?」



768: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/09(水) 23:39:09.94 ID:YJ14w/fh0

上条「抱き合って……」チラッ

レッサー「 」スゥスゥ

上条「………」ゴクリ

上条「無理! むりムリ無理!///」ブンブン

フロリス「顔を手で覆うな。身体をゆするな。身体全体で恥ずかしがるな」

フロリス「可愛くともなんともないから」

上条「うるせー///」



769: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/09(水) 23:40:50.95 ID:4VRU4DTAO

上条「だいたいっ、恋人同士でもないのにそんなことできるわけないだろ」

フロリス「食べさし合いも膝の上に座るのも恋人同士でなきゃできないっつーの」

上条「ならこの関係を無理に崩さないで保ち続けてもいいじゃんっ。他人から見たら恋人みたいなもんなんだから」

フロリス「ワタシが言いたいのは自分の気持ちくらいハッキリサッサと伝えろってことだよ。このヘタレ」

上条「だ、だれがヘタレだっ!」

フロリス「あんまり大きな声出すとレッサーが起きるよ」

上条「っ……」

レッサー「 」スゥスゥ



770: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/09(水) 23:44:13.78 ID:YJ14w/fh0

フロリス「で。どうするの」

上条「……わかった。ちゃんと俺の気持ちを伝えるよ」

フロリス「いつ?」

上条「明日か…明後日か…明明後日とか……?」

フロリス「い・つ?」ニッコリ

上条「ーーーっ!」

上条「今日中には……なんとか……」

フロリス「………まあいっか」

上条「なんで借金の取り立てみたいになってんの……?」



771: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/09(水) 23:46:25.96 ID:4VRU4DTAO

フロリス「よし。じゃあ……」
上条「?」

フロリス「おーい! レッサー起きろー! このヘタレが話あるってさー!」ガシッ

上条「おぉいっ!? 何やってんの! 何言ってんの!?」

レッサー「 」ガックンガックン

上条「レッサーの首がメトロノームみたいにリズム刻んでんじゃん!」

フロリス「早く起きろって」

レッサー「 」ガックンガックン

上条「マジでやめたげて! っていうかなんでレッサーも起きないの!?」



773: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/09(水) 23:49:09.24 ID:YJ14w/fh0

レッサー「……ぅう」

レッサー「……何故でしょう。フロリスの運転する車に乗って事故にあってむちうちになる夢を見ました」

フロリス「夢でよかったじゃん」

レッサー「心なしか、実際に首も痛いんですよ」

フロリス「寝違えたんじゃない? コタツで寝たりするから」

レッサー「ですかねぇ?」

フロリス「それよりこのヘタレが話あるって」

レッサー「ヘタレ?」

上条「ちょ、ちょっと待ってフロリス」



774: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/09(水) 23:51:00.19 ID:4VRU4DTAO

上条「俺、今日中って言ったよね? 今すぐとは言ってないよね?」

フロリス「今すぐも今からも今日に変わりはないでしょ」

フロリス「それに半日以上経過してるんだから時間だってもうないよ?」

フロリス「それとも夜に星を見ながらロマンチックにするつもりだったとか?」

上条「そ、そうだよっ。悪いかっ」

フロリス「悪くはないけどさ……」

フロリス「雨降ってるよ。めちゃくちゃ」

ザァーザァー

上条「………」

レッサー「あのー……二人が何の話をしてるのかさっぱりなんですが……」

レッサー「私に話っていうのは結局なんなんですか?」

フロリス「ほらほらレッサーが待ってるぞー」

上条「くっ……」



775: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/09(水) 23:53:11.78 ID:YJ14w/fh0

上条「レッサー」

レッサー「は、はいっ」

上条「す……」

レッサー「す……?」

上条「す、すげぇ……涎垂れてるぞ」

レッサー「 」

フロリス「 」



776: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/09(水) 23:53:55.53 ID:4VRU4DTAO

レッサー「………」

レッサー「……///」カアァァッ

レッサー「……っ///」ゴシゴシ

上条「あ、逆」

レッサー「っ!」ゴシゴシ

レッサー「お、おほんっ。お話は以上でしょうか?///」

上条「あ、はい」

レッサー「そ、そうですか……///」

上条「………」

レッサー「………」

レッサー「で、ではちょっと顔洗ってきますね」

上条「お、おう」

レッサー「 」テトテト

上条(右手と右足一緒に動かしてる……)



777: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/09(水) 23:56:27.17 ID:YJ14w/fh0

上条「……フロリス」

フロリス「死ねヘタレ」

上条「言われると思った」

フロリス「なにあの誤魔化し方。涎って……」

上条「自分でもよくわかんねえ……」

フロリス「ありえない……ほんとありえない」

上条「わかってる……わかってるんだけど……」

フロリス「変態にヘタレに女相手に手を出す……男としてどうとかより人としてどうなのよ」

上条「もうやめてくれぇ……俺のHPは残ってないんだ……」

フロリス「そのままゼロを通り越してマイナスまでいってしまえ」



778: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/09(水) 23:57:27.99 ID:4VRU4DTAO

フロリス「この変態」

上条「ぐはっ……」

フロリス「ヘタレー」

上条「うぐっ……」

フロリス「チキンヤロー、女心のわからない唐変木ー」

上条「ぬわぁぁぁ……」

レッサー「………何をやってるんですか、あなたたち」

フロリス「このバカを言葉の限り罵倒してるとこ」

上条「うぅ……」



779: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/10(木) 00:01:40.74 ID:heSd2fem0

レッサー「罵倒って…フロリスあなた……」

上条「いいんだレッサー。元はと言えば俺が悪いんだ。俺がお前に涎垂れてるなんて言ったから……」

レッサー「そ、そんなこと私は気にしてませんからっ。フロリスもやめてくださいっ」

フロリス「へいへーい」

レッサー「大丈夫ですか?」

上条「あ、あぁ……」

レッサー「こんなに疲れた顔して……。いったいどれだけ酷いこと言ったんですか」

フロリス「ソイツがそんな顔してるのは全部ワタシのせいじゃないんだけど」

レッサー「言い訳しないっ」

フロリス「えぇー……」

レッサー「あなたも元気出してください」ナデナデ

レッサー「ねっ?」ニコッ



780: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/10(木) 00:02:43.26 ID:57Ix9vgAO

上条「………」

レッサー「………あの?」

上条「レッサー……レッサーぁぁぁ!!」ガバッ

レッサー「っ!??///」

上条「優しいよぉ…優しさが身にしみるよぉ……」ギューッ

レッサー「っ! ッ!?///」

フロリス「盛るなっ」バコッ

上条「ぶぎゃっ」

フロリス「このバカはまったく……。レッサー大丈夫……」

レッサー「抱きしめられた……ギューって抱きしめられました……///」

レッサー「にへへへへ///」

フロリス(あっ、ダメだ)



791: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/14(月) 23:55:18.85 ID:BRupWidH0

上条「あの……そろそろ正座をといてもよろしいでしょうか……?」プルプル

フロリス「まだ一時間しかしてないけど?」

上条「もう一時間もしてんだよっ。参考書何冊も抱きながら! いったいいつの時代の拷問だ!」

フロリス「この参考書も全然使ってなかったみたいだし丁度いいじゃん。せっかく高いお金出して買ったんなら有効利用しなくちゃ」

上条「有効利用って……」

フロリス「それにアンタ抱きしめるの好きでしょ? いきなり盛ってレッサーに抱きつくぐらいなんだし」

上条「あ、あれは……」

フロリス「あれは? 何か理由でもあって抱きついたの?」

上条「レッサーが可愛かったからつい抱きついた」

フロリス「なんか性犯罪犯した奴が言いそうな台詞なんだけど」



792: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/14(月) 23:57:06.69 ID:BRupWidH0

上条「俺を気にかけてくれるレッサーの優しい表情がもう可愛くて可愛くて」

フロリス「うわぁ……うわぁ」

上条「あの頭なでなでと笑顔で瀕死に近かった俺のHPは完全回復した」

フロリス「やばい……やばいよコイツ」

上条「だから抱くにしてもレッサーならいいけど参考書だとせっかく満タンになったまたHPがガリガリ削られるんだよ」

上条「わかるか? フロリス」

フロリス「わからないしわかりたくないしとりあえずもう一冊追加しとくわ」ドサッ

上条「のおぉぉぉぉ!!」



793: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/14(月) 23:58:07.65 ID:BRupWidH0

上条「ぐぉぉ……。そ、そういえばレッサーはどこ行ったんだ……? さっきから姿が見えないけど」プルプル

フロリス「アンタがセクハラしたあとすぐにトイレにこもっちゃったよ」

上条「セクハラとか言うな」

上条「……って、それじゃあ一時間もトイレにいるのか?」

フロリス「そういうことになるね」

上条「一時間も……。もしかしてレッサーの奴……」

上条「便秘か!」ピーン

フロリス「アンタはデリカシーを身につけたほうがいいと思うよ。マジで」



794: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/14(月) 23:59:16.27 ID:BRupWidH0

上条「わかった、わかったから。デリカシーについてあとでキチンと考えるからこの参考書をどけてくれ。そろそろ本当に脚が限界だ」プルプル

フロリス「えー……」

上条「えー、ってなんだよ。えー、って」

フロリス「今拷問やめたらアンタ、痺れた脚がもつれて転んでタイミングよくやってきたレッサーに抱きつきそうだからなぁ」

上条「不幸な不幸な上条さんにそんな漫画的ラッキースケベが起きるわけないだろうが」

上条「というよりお前今拷問って言ったよな」

フロリス「はいはいそうだねー」

上条「流すな!」



795: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/15(火) 00:00:07.57 ID:SngKziGc0

レッサー「ただいま戻りましたー……、ってどういう状況ですかこれ」

上条「助けてレッサー……」プルプル

フロリス「一時間かけて現実に戻ってきたか」

レッサー「いや部屋に戻ったって意味ですけど。なんですか現実って」

フロリス「抱きしめられてふわふわ意識をトリップさせてたじゃん」ニヤニヤ

レッサー「ちょっとフロリス黙ってくださいっ///」

上条「おーい……放置してないで助けてくれぇ……」プルプル



796: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/15(火) 00:01:12.03 ID:SngKziGc0

レッサー「そうですよっ。なんですかこれ、どういう状況なんですか」

フロリス「Mに目覚めたんだって」

上条「テキトーなこと言うな!」

レッサー「え、Mですかっ?ま、まぁ私もSMには抵抗ありませんけど……///」ブツブツ

上条「フロリスのでまかせだからね!? 本気にしちゃダメだからね!?」

レッサー「ちょっとボンテージと鞭用意してきますんでそのまま少しお待ちくださいっ」

上条「まずレッサーが待って! 別に俺Mに目覚めてないから!」

レッサー「キャーリサ様って普段どんな感じでしたっけ……」

上条「まさかの女王様プレイ!? そんなハイレベルなの求めてませんことよ!?」

フロリス「 」ケラケラ

上条「フロリスも笑ってないで止めろぉぉ!!」



797: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/15(火) 00:02:09.19 ID:SngKziGc0

フロリス「いやぁ、笑った笑った」

上条「満足したならいい加減解放してくれ……」プルプル

フロリス「仕方ないから参考書はどけてあげるか」ドサドサッ

レッサー「手伝います」ドサッ

上条「やっとか……」

フロリス「はいこれで最後」ドサッ

上条「うぉぉ……膝から下の感覚がおかしいことになってやがる」

レッサー「脚の色変ですよ。これ大丈夫なんですか?」

上条「しばらくすれば治るはずだ」

上条「よっと……」スッ

上条「っ!」ピキーン

フロサー「「!!」」



798: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/15(火) 00:03:38.77 ID:SngKziGc0

上条(やっべぇな……)

上条(あぁ……景色がスローモーションに流れてるみたいだ……)

上条(まさか痺れた脚がもつれて転ぶなんて……)

上条(フロリスが言ってたみたいに……)


『痺れた脚がもつれて転んでタイミングよくやってきたレッサーに抱きつきそうだからなぁ』


上条(なんてことになるんだろうか……)

上条(………別に悪くないな)

上条(むしろラッキーじゃねえか)

上条(なんて……)

ダキッ



799: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/15(火) 00:04:24.47 ID:SngKziGc0

フニッ

上条「………あれ? なんか違和感が……」チラッ

フロリス「………」

上条「……フロリス? あれ? なんでフロリスが? レッサーは?」

フロリス「………そっち」

レッサー「 」

上条「…………マジか」

フロリス「……露骨にがっかりした顔する前に何か言うことがあるんじゃないの?」

上条「………お前レッサーより胸ちっ……」

フロリス「黙れぇぇぇぇい!!」ドガッ!

上条「ぶべらっ!?」



800: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/15(火) 00:05:24.47 ID:SngKziGc0

フロリス「人に抱きついておいて言うことがそれ!? まずは謝罪の言葉でしょうがぁぁ!!」

上条「す、すまん! ワザとじゃないんだ!」

フロリス「あたりまえだっ! これでワザとだったらアンタどれだけ節操が無いんだってなるわ!」

フロリス「しかも人が気にしてることさらっと言いやがるし……」

上条「でもお腹周りはレッサーよりフロリスのほうが……」

フロリス「うるさぁぁぁい!!」ドガンッ!

上条「びぶるちっ!?」



801: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/15(火) 00:06:11.90 ID:SngKziGc0

フロリス「フォローになってないからっ!」

上条「し、舌ふぁんだ……」ヒリヒリ

フロリス「ワタシ、デリカシーを身につけろって言ったよな!? 言ったよなっ!?」

上条「ひゃい……、言いまひた…」

フロリス「それなのになんでそんな爆弾発言できるかなぁ!?」

上条「ひゅみましぇん……」

フロリス「レッサーからも何か言ってやってよ!」

レッサー「……羨ましい」

フロリス「そうじゃねぇだろぉぉぉ!!」



802: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/15(火) 00:07:06.47 ID:SngKziGc0

フロリス「あぁもうっ。大声出しすぎて疲れてきた」

フロリス「少し横になるから」

上条「ふぁい……」

フロリス「……変なことしないように」

上条「しません!」

フロリス「ワタシにじゃなくて……」チラッ

レッサー「?」

上条「………しないよ?」

フロリス「なんで疑問形になってんの」

上条「………しません」

フロリス「間が気になるんだけど……」

上条「大丈夫。信じろ」

フロリス「これほど信用できない信じろは聞いたことないな……」

フロリス「………まぁいいか」

フロリス「じゃあベッド借りるから」ゴソゴソ



803: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/15(火) 00:07:56.75 ID:SngKziGc0

上条「はぁ……いてて」

レッサー「大丈夫ですか?」

上条「問題ないよ。なかなか拳の効いたパンチだったけど俺も結構やられ慣れてるからな」

レッサー「そっちじゃなくて脚の痺れのほうです」

上条「あぁ。もう痺れもとれてきたかな……あっ」

上条「言っておくけどさっきのは事故だからな。ワザとフロリスに抱きついたわけじゃないからなっ」

レッサー「わかってますよ。あなたがそういうことを素でやる人ってことくらい」

上条「もしかして、お前らの中で俺はラッキースケベを素でやる人ってことになってんの?」

レッサー「もしかしなくてそうなってますよ」

上条「なにそれ酷い」



804: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/15(火) 00:08:43.63 ID:SngKziGc0

上条「っ!」ズキッ

レッサー「? どうしました?」

上条「舌噛んだときに少し切ってたみたいだ……、ちょっと痛い」

レッサー「どれどれ。口を開けてくださいな。ほらあー」

上条「あー」

レッサー「あーーっ」

上条「あーーっ」

レッサー「あーーっ!」

上条「ちょっと待って。レッサーが口開ける必要はあんの?」

レッサー「ないですね。ついやってしまいました」

上条(なにこいつ可愛い)



805: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/15(火) 00:09:35.25 ID:SngKziGc0

レッサー「では今度こそ」

上条「あー」

レッサー「あー、ちょっと血が出てますね」

上条「マジかぁ。確か口内用の塗り薬があったはず……」

レッサー「どこですか?」

上条「そこの救急箱の中」

レッサー「あぁ、これですか」

上条「サンキュー」

レッサー「ではもう一度口を開けてください」

上条「えっ」



806: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/15(火) 00:10:44.38 ID:SngKziGc0

レッサー「えっ……、って口を開けないと薬塗れませんよ?」

上条「い、いや自分でやるから大丈夫だって」

レッサー「そうですか? 結構奥のほうですから自分でやるのは難しいと思いますが……」

レッサー「まあ他人の指を口に突っ込まれるなんて抵抗ありますもんね」

上条「レッサーの指が俺の口に……?」

上条「………」

上条「や、やっぱりせっかくだから頼もうかなぁ……?」

上条「レッサーさえよければだけど……」

レッサー「いいですよ。是非とも私にお任せあれっ」



807: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/15(火) 00:11:44.57 ID:SngKziGc0

レッサー「ではでは」ニュルン

上条(なんでだろう……ちょっと興奮してきた……)ドキドキ

レッサー「あーんしてくださいねー」

上条(薄々思ってたけど、俺ってば本当にアブノーマルな趣味持つ変態だったのだろうか……)

レッサー「いきますよー。舐めないでくださいね」

レッサー「おりゃっ!」ザスッ

上条「ふぎゃっ!?!?」



808: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/15(火) 00:13:10.01 ID:SngKziGc0

レッサー「ほれほれほれー、ここがいいんですかー?」グニグニ

上条「ひょ! 待っへ! 塗り込むな! いひゃいいひゃいっ!」

レッサー「まったくもう。だらだら涎も垂らしたりしてっ///」

上条「レッサーお前まさか……っ!」

レッサー「い、痛めつけられて喜ぶなんて…ほんと物好きですねっ///」

上条「SMプレイは求めてないって言っただろうがぁぁぁ!!」

フロリス(うるさいなぁ……)



822: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/22(火) 23:21:19.22 ID:p0mhLbbO0

レッサー「はい、おしまいっ」

上条「いってぇ……」

レッサー「お薬舐めとっちゃダメですからね」

上条「わかってる」

レッサー「それからっ」ズイッ

上条「な、なんだよ……」

レッサー「………お口の周り、涎でベットベトですよ」クスッ

上条「っ///」ゴシゴシ

上条「意趣返しのつもりかっ///」

レッサー「ふっふーん」ドヤァァ

上条「くっ……」



823: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/22(火) 23:22:35.83 ID:p0mhLbbO0

レッサー「その歳で涎垂らして恥ずかしいと思わないんですか?」

上条「この場合は仕方ないだろっ」

上条「お前が無理矢理薬を塗りたくったりするんだし」

レッサー「そっちのほうがお好みだったんじゃ?」

上条「だからSMプレイなんかに目覚めてないっつーの」

レッサー「そうだったんですか? 私てっきり……」

上条「まったく……」

レッサー「すみません……」シュンッ



824: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/22(火) 23:23:16.91 ID:p0mhLbbO0

上条「あっ、いやっ、別に怒ってるわけじゃ……」

上条「薬も塗ってもらったし感謝してるんだからな?」

レッサー「でも痛かったでしょう?」

上条「あれくらい大したことは……」

レッサー「涙目でしたよ?」

上条「………」

レッサー「……やっぱり」

上条「そ、そう落ち込むなって。レッサーが悪いわけじゃないんだから」

レッサー「ですけどぉ……」

上条「誤解させた俺にも原因があるんだしお互い様ってことで……」

レッサー「それじゃあ私の気がすまないんですよっ」

上条「ならどうしろと」

レッサー「それは……どうしましょう……」

上条「……じゃあお詫びに何かしてもらおうかな」

レッサー「! いいでしょうっ。なんでもやりますよ!」フンスッ

上条「えっ」



825: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/22(火) 23:25:18.62 ID:p0mhLbbO0

上条「なんでも……?」

レッサー「はいっ」

レッサー「脚のマッサージに雨の中の買い物になんでもござれです! なんなら今日の晩御飯も私が一人で作っちゃいますよー!」

上条「なんでもってそういうこと……」

レッサー「そういうって……?」

上条「レッサーのことだからまた身体で払います的なことかと思って……」

レッサー「………っ!///」カアァァッ

上条「思っただけでそれを望んでるわけじゃないからなっ!?///」

レッサー「で、ですよねーっ! あなたはそういうことにノッてきませんもんねっ!///」

レッサー「ま、まぁっ? あなたがどぉーーしてもと言うのなら、私の身体でできることなんでもやってあげますよっ?///」

上条「っ……!」

レッサー「なんて冗だ……」

上条「本当になんでもしてくれるのか?」

レッサー「へっ……?」



826: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/22(火) 23:26:00.60 ID:p0mhLbbO0

上条「どう……なんだ?」

レッサー「ちょちょちょ、ちょっと待ちましょう。いや待ってください」

レッサー「それはどういう意味の質問でしょうか……?」

上条「どうもこうも言葉通りだけど」

レッサー「えーっと……それはつまり……」

レッサー「あっ! ドッキリ!?」

上条「いや真剣」

レッサー「ほ、ほぅ……」



827: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/22(火) 23:27:09.64 ID:p0mhLbbO0

レッサー(つまりこれって……)

レッサー(よくある『なんでも言うこと聞いてやるぜ!』からのエロい展開ってことですか!?)

レッサー(私とこの人がうっふーんあっはーんなことやらチョメチョメなことをすると!?)

レッサー(いやいやそれはマズイですよっ)

レッサー(言い出したのは私ですけどそういうのはやっぱり早いといいますかなんといいますか……)

レッサー(そもそもそんな愛の無い関係なんてどうなんだって話……)

レッサー(……いや、愛は有るんでしょうか?)

レッサー(この人は私のことが好きで私も好きで……)

レッサー(あれ? あれれ? ということは特に問題ナッシングということですか……?)

レッサー「??」

上条「レッサー……?」

レッサー「……ば」

上条「ば?」

レッサー「ばばばっ、ばっちこいですよっ!///」



828: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/22(火) 23:28:11.95 ID:p0mhLbbO0

ーーーーーーーーー


レッサー「……確かになんでもするとは言いましたが、これは……」

上条「ダメだったか?」ダキッ

レッサー「わ、私は構いませんけど……」

上条「レッサーを抱っこしてると落ち着くんだよ」ギューッ

レッサー「///」

上条「そういうことでしばらく抱き枕にでもなっててもらいます」

レッサー「ま、まあ後ろから抱っこされるのは今までもよくやってましたし別にいいんですが……」

レッサー(これは身体で支払ってることになるんでしょうか……?)

レッサー(変に覚悟決めてかまえてたというのに……)

上条「~♪」

レッサー(まぁでも、この人が満足してるので私もいいんですけど)

レッサー(というかこれはこれで私としても嬉しいですし///)



829: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/22(火) 23:29:08.54 ID:p0mhLbbO0

上条(なんでもするって文句にのってついこんなことをやっちまったけど……)

上条(ほんとにいいんだろうか)

上条(だってセクハラだよなぁ。これ)

上条(やっぱやめたほうがいいかな……)チラッ

レッサー「~♪」

上条(……可愛いな)

上条(もうちょっとだけ抱いておこう)

上条(それにしても……)

上条(レッサーの身体あったけぇ……)

上条(柔らかいしいい匂いするし……)

上条(身体が小さいから腕の中にすっぽり収まるし……)

上条(ほんとにこのまま抱いて寝たくなるな)



830: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/22(火) 23:29:58.28 ID:p0mhLbbO0

上条(流石にそれはできないけど)

上条(どこまでなら大丈夫なんだ?)

上条(………気になるな)

上条(もうちょっと強く抱きしめたら……)ギュウゥー

レッサー「……んっ」

上条「痛かったか?」

レッサー「いえ大丈夫です///」

レッサー(密着感が増して……///)

上条(これはセーフか……なら)

コツッ

レッサー「っ!」ピクッ

レッサー「………///」

上条(頭に顎を乗せるのも大丈夫……)

上条(………お腹触ったら流石に怒るかな……?)

レッサー「………///」ドキドキ

上条(………触りてぇ)ウズウズ



831: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/22(火) 23:31:03.86 ID:p0mhLbbO0

上条(いやいや落ち着け上条当麻。フロリスから変なことするなって釘を刺されただろうが)

上条(抑えろ……抑えるんだ……)

上条(目をつぶって心を静めろ……心頭滅却)

上条(よし……落ち着いてきたぞ……)


『私の身体でできることなんでもやってあげますよ?』


上条「うぉぉいっ!」バシィッ

レッサー「?」



832: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/22(火) 23:31:50.72 ID:p0mhLbbO0

上条(そのセリフを今思い出しちゃダメだろぉぉ!!)ヒリヒリ

上条(我慢できなくなっちゃうからぁぁ!)

レッサー「どうしました?」

上条「な、なんでもない……」

レッサー「なんだか右の頬っぺた赤くありません? 身体もプルプル震えてますし」

上条「右手がちょっと疼いてな……」フッ

レッサー「なんで中二病発症してるんですか」

上条「どっちかっていうと発症してるのは禁断症状かな……、ははは」

レッサー「? まあどうでもいいですけど」

レッサー「も、もうちょっとギュッと腕を回していただけたら……///」

上条「っ!」

レッサー「お願いしても?」

上条「こ、こっちこそいいのか?」

レッサー「………はい///」



833: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/22(火) 23:33:14.58 ID:p0mhLbbO0

上条「じゃあ……///」ギュッ

レッサー「はぅ……///」

上条(あぁ、もう無理我慢できない)

上条「……あのさレッサー。ちょっとだけお腹触ってもいいか?」

レッサー「お腹ですかっ? さ、流石にそれは……」

レッサー「別に嫌だというわけじゃないんですけど最近少しお腹周りにお肉が付いてきた気がして色々と気になっていましてそこを触られるっていうのは……ひゃうっ!?///」

上条「お、おぉ……」フニフニ

レッサー「いいって言ってませんけどっ!?///」

上条「ごめん。我慢できなかった」

レッサー「素直っ!」

上条「も、もうちょっといいか?」

レッサー「………い、いいでしょう。私の身体でできることはなんでもすると言いましたから///」

上条「よっしゃあ!!」

レッサー「喜び過ぎで……ひゃんっ!?///」

上条「ふぉぉぉ……」サワサワ

レッサー「許可貰って即座にって、ほんと容赦しませんねっ!?///」



835: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/22(火) 23:34:28.26 ID:p0mhLbbO0

上条(ヤバい…ヤバい……まさかここまでさせてくれるとは)

上条(あの言葉一つをこんなに守るなんて。こいつどんだけ真面目なんだよ)

上条(……もし最初の条件に、俺と付き合ってくれって言ったらオッケーしてくれたんじゃね?)

上条(……いくらなんでもそれはないか)

上条(それにそんな雰囲気もクソもない告白の仕方とかありえないし)

上条(どうせ告白するなら二人きりでいい雰囲気のところ肩を寄せ合いながらとか……)

上条(ってあれ? 今がその状況じゃね?)

上条(フロリスは寝てていないも同然)

上条(俺の勝手な思い込みかもしれないけど、心なしかいい雰囲気と言えなくもない感じ)

上条(そしてこれでもかというくらい密着してる現状)

上条(何か邪魔が入るような余地もそんなフラグもない……)

上条「完璧すぎる……」

レッサー「何が完璧なんですか?」



836: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/22(火) 23:35:25.50 ID:p0mhLbbO0

上条「俺は今、神がいるならこの状況を創り上げてくれたことを感謝したい」

レッサー「どしたんですか、急に」

上条「具体的には感謝の言葉を並べたあと握手してハイタッチしてハグしたいレベルだ」

レッサー「神様三回ほど消えちゃいますよ」

上条「別に消えても問題ないだろ。レッサーがいればそれでいいし」

レッサー「え? ……えっ、えっ?」

上条「どうした?」

レッサー「あ、いえ。今サラッとすごいことが聞こえた気がして……」

上条「あー、神様が消えてもいいってのは確かにマズいかもな」

レッサー「そっちじゃないんですが……」

上条「?」

レッサー「神様うんぬんのあとに言った言葉が……」

上条「俺なんて言ったっけ? あんまり意識してなかったんだけど」

レッサー「私がいればそれでいい……と」

上条「………」

上条「………///」カアァァッ



837: ◆4gxjuRWR1w:2014/04/22(火) 23:37:22.19 ID:p0mhLbbO0

レッサー「それは一体全体どういう意味なんですか……?」

上条「ふ、深い意味なんかないぞ!?///」

レッサー「必死に否定するところが怪しいですね」

上条「必死になんかなってないって!///」

レッサー「ですけど顔真っ赤ですよ?」

上条「くっ……///」

レッサー「私としては非常に気になるところなんですが……」

レッサー「ま、まさか特別な意味でも含んでいたり……?///」

上条「特別な意味……」

レッサー「告白……とか?」

上条「ない! ないないないっ!///」

上条「そんな意味含んでなんかない!///」

レッサー「そんなに必死に否定しなくても……」

上条「必死にもなるっての」

上条「こっちは今からどんなふうに告白するか考えまくってるんだからそんな軽い感じで言うかっ」

レッサー「………へっ?」

上条「………あっ」

上条「あぁっ!?」



850: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/01(木) 00:41:28.57 ID:7tgQ4ub30

レッサー「………えーっと、今のは告白……なんでしょうか?」

レッサー「いや、告白するっていう告白なんですかね?」

上条「ち、違っ…いや違わないような……」

上条「と、とりあえず今のは無し!」

上条「忘れてくれっ! いや忘れてくださいお願いします!」ドゲザッ

レッサー「えーっ、今の衝撃的な出来事を忘れろというのはなかなか難しいお願いですね」

上条「ーーーっ!」



851: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/01(木) 00:42:56.45 ID:7tgQ4ub30

レッサー「それにしてもやーっと告白してくれるんですかぁー、そうですかぁー」ニマニマ

上条「だからやめてって……やっと?」

レッサー「はい」

上条「やっとって……ど、どういう意味だよ」

レッサー「えーっとですね、ざっくり言っちゃいますと」

レッサー「私はあなたの気持ちに気付いてましたー……みたいな?///」

上条「………はい?」

レッサー「喫茶店であなたがフロリスに相談してるのを聞いちゃったんですよね……あはは」

上条「それってつまり………」

レッサー「盗み聞きってやつですね。すみません」

上条「いやいやそうじゃなくて」



852: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/01(木) 00:43:49.77 ID:7tgQ4ub30

上条(俺は俺の気持ちがレッサーにバレないよう必死だったのに、レッサーにはバレバレだったってことだよな……?)

上条(………なんだそれ)

上条(恥ずかしいぃぃぃぃ!!///)

上条(それならフロリスがあんなに面白がってた理由もよくわかる)

上条(だって滑稽とかそういうレベルじゃねえもん!)

上条(待てよ……、ってことは俺が無理矢理誤魔化したり先延ばしにしようとしてたこともレッサーにはバレてたんだよな)

上条(………カッコ悪!)

上条(どんだけ恥晒してんだよ俺は!? 女々しすぎるだろ!)

上条(くっそぉ……あの時の俺の頬っぺたをおもいっきり)

上条「……ぶん殴りてぇ」

レッサー「!?」



853: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/01(木) 00:44:48.77 ID:7tgQ4ub30

レッサー(えっ、えっ? ぶん殴るって……私を殴るってことですか?)

レッサー(盗み聞き一つにそこまで怒ります?)

レッサー(……いや、怒りますよね)

レッサー(だってこの人からすれば気持ちを弄ばれてたようなものですし)

レッサー(私が同じ立場でもきっと恥ずかしくなって八つ当たりくらいしてしまうかもしれませんし)

レッサー(これがきっかけで一気に私のこと嫌いになったとか言われたら……)

レッサー(うわぁ……、どうしましょう。泣きそうになってきました)

レッサー(こうなったらこの人の気が済むようにしないといけませんよね……)

レッサー(別に怒られるのも痛いのも結構頻繁にあるから平気なんですけど……)

レッサー(嫌われるのだけは嫌です)

レッサー「………よし」



854: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/01(木) 00:45:56.45 ID:7tgQ4ub30

レッサー「あの……」

上条「な、なんだっ?」

レッサー「……っ」スッ

上条「っ!?」

上条(なにこの頬を紅く染めながら眼をつぶって上向きに顔を突き出すポーズはっ!?)

上条(まさか……キス待ちっ!?)

上条(いやいやそんなわけないだろ上条当麻)

上条(だってこの場面でレッサーが俺にキスを求める理由なんかないじゃないか)

上条(そう、そうだ。だからレッサーのこの行為はきっと何か別の意図が……)

レッサー「あのぅ……」

上条「!」

レッサー「やるならあまり焦らさずにバシッとお願いします……」

上条「バ、バシッと……?」

上条(何を?)

レッサー「はい。あとそれと」

レッサー「で、できれば優しく……あまり痛くないようにしてくださいね……?///」

上条「 」



855: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/01(木) 00:46:41.37 ID:7tgQ4ub30

上条(これは……これはこれはこれは!)

上条(そういうことなのか? そういうことなんですか? そういうことなんだな!?)

上条(男らしくバシッと決めつつ優しくしろってことなんだよな!?)

上条(オッケーオッケー。わかりましたよ)

上条(こうなりゃもう後には引けねえ、いや引くもんか)

上条(やってやんよぉぉ!!)



856: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/01(木) 00:47:25.40 ID:7tgQ4ub30

ガシッ

レッサー「っ!」ビクッ

上条「い、いくぞ///」ドキドキ

レッサー「………」コクコク

上条「ん、んー……」

フロリス「………」ニヤニヤ

上条「………ちょっとタイム」

レッサー「は、はい?」

フロリス「ワタシに気にせず続けて続けて」ニヤニヤ

レッサー「フロリス!? あなた起きてたんですか!?」

上条「いつから聞いてた? どこから見てた?」

フロリス「レッサーがなんでもするって言ったあたりから聞いてて、アンタが土下座してるあたりから見てたかな?」

上条「結構状況把握してやがったなこの野郎!?」

レッサー「あの恥ずかしいやりとりが筒抜けだったなんて……///」



857: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/01(木) 00:48:06.31 ID:7tgQ4ub30

フロリス「そんなことより続きはいいの?」

上条「他人に見られながらやる趣味なんかねえよっ」

フロリス「なんだ。つまんない」

上条「つまんないじゃねえ」

上条「あー、レッサーもいい……よな?」

レッサー「あなたがいいならしなくても……」

上条「そ、そうか」

上条(くそう、おあずけか……、ちょっと残念)



858: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/01(木) 00:49:11.37 ID:7tgQ4ub30

フロリス「へぇ、よかったねレッサー。殴られなくって」

レッサー「えぇ、まぁ……」

上条「殴る? 殴るってレッサーを? 何で?」

レッサー「何でって……、あなたとフロリスの話を盗み聞きしてたことを怒って、私を殴りたいって呟いてたじゃないですか」

上条「………えっ?」

上条「いやいやあれはお前を殴りたいって言ったんじゃなくて……」

上条「あれ? じゃあさっき眼をつぶって上向いてたのって殴られるのに備えてたってことか……?」

レッサー「……? そうですけど。他に何が……?」

上条(………ってことはアレはキス待ちとかじゃなかったってことなのか)



859: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/01(木) 00:52:33.61 ID:7tgQ4ub30

上条(マジかよ……じゃあ俺ってまた恥ずかしいことをしようとしてたのか……)

上条(都合のいいように考えて勝手にキスしようとするとか)

上条(アホすぎる……アホすぎる。穴があったら入りてぇ……)

上条「あぁもうっ!!」

レッサー「ど、どしたんですかっ」

フロリス「一人で舞い上がって盛ってたこと自覚して恥ずかしがってるってとこだろうねー」

レッサー「?」

フロリス「アンタは気にしない気にしない」

レッサー「気にしないって言われても……」

上条「恥ずかしぃ……」カアァァ

フロリス「面白いなぁ」ニヤニヤ

レッサー「……なんなんでしょうか。この当事者なのに蚊帳の外にいる感じは……」



868: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/04(日) 23:26:55.11 ID:KKV7MfRp0

フロリス「とりあえずアンタたちの馬鹿みたいな勘違いは置いといて」

レッサー「なんですか馬鹿みたいな勘違いって」

フロリス「言っていい?」

上条「ダメに決まってんだろ」

フロリス「はいはい」

フロリス「じゃあ話戻すけど」

上条「戻すってどこに」

フロリス「告白」

上条「っ!」

フロリス「返事考えなきゃだね、レッサー」ニヤニヤ

レッサー「えぇ、そうなんですよ」ニマニマ

上条「公開処刑はやめろぉぉ……」



869: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/04(日) 23:27:49.50 ID:KKV7MfRp0

フロリス「ワタシ、告白するって告白する奴初めてみたよ」

レッサー「私も初めてです」

フロリス「いったいどんな風に告白するつもりなんだろうねぇ?」

レッサー「わざわざ前置きするくらいなんですからきっと、予想もできないくらいすんばらしぃ演出を用意してくださると期待してますっ」

フロリス「それは随分見ものだね」

レッサー「ですねー」

上条「2人してハードルをどんどん上げていかないでくれっ」

フロリス「でもはじめにハードルを用意したのはアンタだけど」

上条「うぐっ……、痛いところを……」



870: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/04(日) 23:28:39.97 ID:KKV7MfRp0

フロリス「まあでも安心しなって。ワタシは邪魔したりしないから」ヘラヘラ

上条「今さら邪魔もクソもねえだろ」

レッサー「私は私で返事を考えないといけませんし」

レッサー「あぁ、どうしましょう。なんと返事をすればいいのやら」

上条「ちょ、ちょっと聞きたいんだけどまさかほんとに高いハードルとか求めてないよな……?」

レッサー「………むふふふ」

上条「なにその意味深な笑い!」

レッサー「むっふふーんっ///」

上条「やだ……やだ怖い!」

フロリス(ほんとにこの男は他人の好意とかがわからないんだなぁ)

フロリス(バカなんだろうか)

レッサー「むふふふふーんっ///」

上条「マジでやめてっ! 怖い、怖いからっ!」

フロリス(バカなんだな)



871: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/04(日) 23:29:19.96 ID:KKV7MfRp0

ーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーー


上条(……どうすっかなぁ)

上条(そもそもあそこまで言ったんなら、そのまま勢いで告白すればよかったんだよなぁ)

上条(ごまかしたせいで変にハードル上がっちまったし)

上条(俺ってほんとヘタレだな……)

フロリス「だからさっさと気持ち伝えろって言ったのに」

上条「人の心サラッと読むなよ。エスパーかお前は」

フロリス「いや魔術師だけど」

上条「じゃあ読心の魔術でも使ったのかよ」

フロリス「そんなの使わなくても顔見りゃわかるから」

上条「マジかよ……、そんなに顔に出てたのか?」

フロリス「うん。っていうかアンタ結構顔に出るほうだし」

上条「………マジ?」

フロリス「マジ」



872: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/04(日) 23:30:07.24 ID:KKV7MfRp0

上条(じゃあレッサーと顔合わせる時とかヤバいんじゃねえの……?)

上条(顔を向かい合わせないようにするしか……)

フロリス「相手の眼見て話さないと感じ悪いと思うよ?」

上条「だから心読むなって」

フロリス「だから顔に出てるんだって」

上条「うぉぉ……めんどくせぇ……」

フロリス「知るかよ。ポーカーフェイスでも身につけな」



873: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/04(日) 23:31:11.57 ID:KKV7MfRp0

上条「それよりもどうしよう……どうしよう」

フロリス「言っておくけどワタシはこれ以上できることないから」

上条「そんなこと言わないで助けてフロえもん!」

フロリス「タヌキ型ロボット扱いすんな。つーかそれは遠回しにワタシがドラム缶体型だって言ってんのか……?」

上条「なんでそういう風に捉えるの? やっぱレッサーに負けてるって自覚が……」

フロリス「あ?」ジロッ

上条「……なんでもないです」

フロリス「他に言うことは?」

上条「……タヌキ型じゃなくて猫型だぞ」

フロリス「違うだろ」

上条「………すんませんした」

フロリス「よろしい」



874: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/04(日) 23:32:51.49 ID:KKV7MfRp0

フロリス「でも結局ワタシは何もしないんだけどねー」

上条「なにそれ酷いよフロえもん」

フロリス「その呼び方やめろ」

フロリス「だいたいここまできてアンタはワタシに何をしろって言うのさ」

上条「さっき言ってた読心の魔術でレッサーの心を読むとか?」

フロリス「マジで言ってる?」

上条「じょ、冗談だよっ」アセアセ

フロリス(結構本気だったな)



875: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/04(日) 23:34:22.05 ID:KKV7MfRp0

上条「だけどやっぱり他人を頼ってばっかってのはダメだよな」

上条「それにここまできたらもう引き返せないし」

上条「男なら覚悟を決めるべきか!」

上条「こうなったらやってやるぜ!」

フロリス「頑張れ頑張れー。ハードルはめちゃくちゃ高くなってるけど」

上条「なんでそうやる気を削ぐようなこと言うかな」

フロリス「その程度のことでやる気を削がれるなよ、このヘタレ」

上条「だ、誰がヘタレだっ!」

フロリス「アンタ以外いないでしょうが」

上条「ぐぬぬ……」



876: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/04(日) 23:35:34.13 ID:KKV7MfRp0

レッサー「夕御飯出来ましたよー、ってどうしました?」

フロリス「なんでもない、なんでもない」

フロリス「この男がヘタレだって話をしてただけ」

上条「ヘタレじゃ……ない」

フロリス「説得力なさすぎ」

上条「ぐっ……」

レッサー「もう。フロリスもあんまり責めないであげてくださいよ」

レッサー「百戦錬磨のこの人がヘタレな訳ないじゃないですか」

上条「ぐぉっ」

フロリス「あー、そうだねー」

フロリス(まーたハードルが上がっちゃったよ)

レッサー「それよりもご飯食べましょうよ。頑張って日本食を作りましたから」



877: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/04(日) 23:36:48.84 ID:KKV7MfRp0

フロリス「肉じゃがに味噌汁に白米……あとこれ何?」

レッサー「レンコンのキンピラってやつです」

上条「よく作れるな、こんなの」

レッサー「ネットで調べてパパッと作りました。ちょっと自信ないんですけど……」

上条「そうなのか? めちゃくちゃ美味そうだぞ」

レッサー「そ、そうですかっ?」

上条「味も……」ムシャムシャ

上条「うん、美味い。めちゃくちゃ美味い」

上条「やっぱレッサーの作る料理ってお世辞抜きですげぇ美味いよ」

レッサー「ほ、ほんとですかっ!?」

上条「あぁ。味噌汁も出汁がしっかり出てるし」

上条「こんな味噌汁なら毎朝でも飲みたいな」

レッサー「 」



878: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/04(日) 23:38:01.80 ID:KKV7MfRp0

レッサー「(えっ、今のってまさかあれですか。告白よりも一段階上のやつですか?///)」ヒソヒソ

フロリス「(いや、多分何も意識してないただの感想だと思うよ)」ヒソヒソ

レッサー「(や、やっぱりそうですか……そうでしょうね)」

レッサー「はぁ……」

上条「どうした?」

レッサー「いえなんでも……」

上条「?」

フロリス(なんでコイツは意識してそういうセリフを言えないくせに無意識だとサラッと言えるの?)

上条「いやぁ、ほんと美味いなぁ」

フロリス(……やっぱバカだからか)



889: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/10(土) 23:18:45.93 ID:dlp8dJj30

ーーー風呂ーーー


チャプッ

上条「かぁ~っ! 五臓六腑に沁みるなぁもう」

上条「やっぱ風呂っていいなぁ……」

上条「なんて言ってる場合じゃねえな」

上条「今日が終わるまで残り3時間弱。どうするべきか」

上条「………ふむ」

上条「『レッサー。俺と付き合ってくれ』」キリッ

上条「……ダメだな。インパクトが弱い」

上条「………なら」

上条「『お前という幻想を俺の右手で守らせてくれ』」キリリッ

上条「……いやいや。俺の右手じゃ幻想は守れないだろ」

上条「そもそも意味わかんねえし。カッコつけようとしてよくわかんなくなるダメなパターンじゃねえか」



890: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/10(土) 23:21:46.83 ID:dlp8dJj30

上条「………じゃあ」

上条「『毎日俺のパンツを洗ってくれ』」キリッキリリッ

上条「……これは、プロポーズだな」

上条「流石に重いし引かれるよな」

上条「でもなんだろう? この既視感というかどこかで似たようなセリフを聞いた記憶は……」



『こんな味噌汁なら毎朝でも飲みたいな』



上条「そうそう、こんな内容で……」

上条「……って俺のセリフじゃねえぇかぁぁぁ!!」

上条「俺は……俺はまた何の気なしになんてことをぉぉぉ……」



891: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/10(土) 23:23:25.34 ID:dlp8dJj30

ーーーーーーーーー


>ジャネエェカァァァ


レッサー「何か叫んでますね」

フロリス「大方、またうっかり口を滑らしたことを悔やんでるんじゃない?」

レッサー「いやはや、まさか告白に続いてプロポーズまでされるとは思いませんでしたよ」

フロリス「本人は意識してなかったけどね」

レッサー「ほんとそうです。あの人は無意識に口説くような言葉を言ってくるから困るんですよ」

フロリス「へえー。そーなんだー」

レッサー「なんですか、そのどうでもいい、って反応は」

フロリス「だってアンタ困る困るって言いながらずーっとニマニマしてんだもん」

レッサー「嘘でしょう?」

フロリス「本当。顔に出しすぎ」

レッサー「そんなこと言われましても勝手に顔に出るんですから仕方ないじゃないですか」ムゥ

フロリス「アンタもアイツもポーカーフェイスを覚えればいいのに」

レッサー「無表情のカップルなんて傍から見たら不気味すぎでしょう」



892: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/10(土) 23:24:21.57 ID:dlp8dJj30

フロリス「ふーん、そっかそっかー」ニヤニヤ

レッサー「なんですか、ニヤニヤして」

フロリス「アンタの中では既にカップルなんだなぁー、って思ってさ」

レッサー「……っ!///」

フロリス「別に恥ずかしがって否定とかしなくていいからね? 今更だし」

フロリス「つーか随分前から互いに好き同士だったくせに何で今までくっつかなかったのかなぁ」

フロリス「面白かったからいいけどさ。……まぁ、もどかしくもあったけど」

レッサー「………っ///」プルプル



893: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/10(土) 23:25:57.25 ID:dlp8dJj30

レッサー「………はぁ」

フロリス「ん? どうした? 素直に認めたの?」

レッサー「えぇ……、えぇそうですよ、そうですとも、そうなんです!」

レッサー「ぶっちゃけ私の中ではすでに明るい将来設計まで考えちゃってますけど!?」

レッサー「お家は庭付き一戸建て! 子どもはラクロスチームを作れるくらいの人数を!」

レッサー「毎朝みそ汁作りだろうがパンツの洗濯だろうがばっちこいってもんですよ! ふはははっ!」

フロリス「そ、そう……、わかったから落ち着け。ご近所さんに迷惑だしバスルームまで聞こえちゃうから」

レッサー「おっと、これはうっかり」

フロリス「ったく、アンタも結構なメルヘン脳だったのか……」



894: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/10(土) 23:26:58.17 ID:dlp8dJj30

レッサー「別にメルヘン脳でもいいじゃないですか。むこうだって私にぞっこんラブなんですから」

フロリス「ぞっこんラブ……」

レッサー「私とあの人でイチャイチャラブラブな関係を築くんです」エヘヘ

フロリス(ちょっと前までそんな関係だったと思うけど)

フロリス「っていうか、アンタもそういう気持ちなんだったら受け身の姿勢やめてアンタから行けばいいじゃん」

レッサー「うーん……、それも悪くはない考えなんですけど」

レッサー「ここまできたらむこうから言ってきて欲しいんですよねー」

フロリス「じゃあ誘い出すくらいのことすれば? アイツが言いやすいように」

レッサー「そうですねぇ。やってみましょうか」



895: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/10(土) 23:28:02.23 ID:dlp8dJj30

レッサー「ではっ!」スクッ

フロリス「では、ってどこ行く気だおい」

レッサー「どこって、バスルームですよっ」

レッサー「二人きりになって、背中をお流しして、『レッサー、こうして毎晩俺の背中を流してくれないか』なんてセリフを引き出してきます!」

フロリス「うっわぁ……なんていう妄想を……。聞いてるこっちが恥ずかしくなってくる……」

レッサー「それでぇ、私のせくしぃなボディに我慢できなくなったあの人が狼となって……キャーっ!///」

フロリス「妄想も大概にしろって。つーか一緒に入る気?」

レッサー「Yes! というわけで行ってきます!」

フロリス「待て待てっ! 服を脱ごうとするなバカ!」

レッサー「むっふふーん」

フロリス「ストップストーップ!」



896: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/10(土) 23:31:18.22 ID:dlp8dJj30

ーーーーーーーーー

レッサー「殴らなくてもいいじゃないですかぁ……」グスッ

フロリス「言葉で止まらないなら拳で止めるしかないでしょ」

レッサー「なんですかその無駄にかっこいいセリフは……」

フロリス「とりあえず落ち着いたならそのはだけた服を直しなって。いきなりアイツに見られるとまた恥ずかしがるんだから」

レッサー「はじめから見せるつもりならいいんですけど不意打ちだとどうも恥ずかしがっちゃうんですよね」ゴソゴソ

フロリス「痴女の思考はよくわかんないや」

レッサー「別に痴女でも露出狂でもないですから!」



897: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/10(土) 23:32:25.54 ID:dlp8dJj30

レッサー「……そういえばあの人なかなか戻ってきませんね」

フロリス「言われてみれば随分長いこと風呂に入ってるな……」

レッサー「まあ恥ずかしくなって一人になりたがる気持ちはわかりますけど」

フロリス「アンタもトイレにこもったりコタツに潜ったりしてたもんね」

レッサー「うるさいですよフロリス」

レッサー「でも入浴中に長いこと考え込むのはどうなんでしょう……、頭がボーッとしてくるとおもいますけど」

フロリス「実は考えすぎて倒れてたりして」

レッサー「まっさかー」

フロリス「だよねー」

レッサー「………」

フロリス「………」

レッサー「ちょ、ちょっと見てきます!」バタバタ

フロリス「……まさかとは思うけど」


> ギャー! フロリース! ヘルプヘールプ!


フロリス「マジか……」



898: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/10(土) 23:34:48.67 ID:dlp8dJj30

ーーーーーーーーー


上条「 」グッタリ

フロリス「まさか本当に倒れてるとはね……」

フロリス「のぼせるまで風呂入ってるとかバカかこの男は」

フロリス「それからアンタもアンタでいつまで照れてんの」

レッサー「だ、だってあんなモノを間近で見ることになるなんて思わなかったんですもん!///」

フロリス「そんなことに照れててよく色仕掛けとか出来てたな……」

レッサー「ほっといてくださいっ」

レッサー「それよりどうしましょう」

フロリス「冷やしたタオルでも頭にのせて、うちわか何かで扇いでおけば?」

レッサー「ではフロリスお願いします」

フロリス「いやレッサーも手伝いなよ」

レッサー「ほら、私はこの人に膝枕しませんと」

フロリス「意味わかんないし……」

レッサー「文句言いつつも用意してくれるフロリスほんとツンデレ!」

フロリス「黙れバカっ!///」



919: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/22(木) 23:16:39.20 ID:zxxRIVow0

上条(……っ)

上条(なんだ……? あたまがグワァングワァンする……)

上条(あー……そうだ……風呂で考えごとしてたんだっけ……)

上条(なんて告白したらいいか考えて……それでのぼせて…)

ピチャ

上条(……冷たい)

パタパタ

上条(涼しい……、誰かが世話してくれてるのか……)



920: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/22(木) 23:17:44.29 ID:zxxRIVow0

レッサー「おかげんはいかがですかー?」

上条「…………レッサー……?」ポケーッ

レッサー「もう、びっくりしましたよ。いつまで経っても出てこないので見に行ったら全身真っ赤にしてバタンキューで」

レッサー「フロリスと二人がかりで引き揚げて、部屋まで運んで……し、下着をはかせて……///」

レッサー「とにかく大変だったんですからねっ」



921: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/22(木) 23:18:37.01 ID:zxxRIVow0

レッサー「それにしてもあなたはいったい全体、のぼせて倒れるまで何を考えていたっていうんですかねー?」ニヤニヤ

レッサー「ま、あんまりそこんとこは深く突っ込まないでおいてあげますが」

上条「………レッサー」ポケーッ

レッサー「はいはいなんですか?」

上条「………好き…だ」ポケーッ

レッサー「………………パードゥン?」

上条「 」カクッ

レッサー「いやいや、いやいやいやいやっ!?///」

レッサー「待ってくださいっ、起きてくださいっ、もっかい言ってくださいっ! そんな愛の言葉の伝え方がありますかっ!?」

上条「 」クカァー

レッサー「くかぁー、じゃなくてぇぇぇ!!」



922: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/22(木) 23:19:54.16 ID:zxxRIVow0

フロリス「なに騒いでんの、レッサー」

レッサー「フロリスぅ……」ジワッ

フロリス(あ、なんかめんどくさそう)

レッサー「告白がっ、のぼせてっ、ぽろっとっ、また倒れてっ」

フロリス「ゴメン全然わかんない。とりあえず落ち着こう」

レッサー「あぁもうっ、マジですかぁぁぁ!?」

フロリス「落ち着けって」ペシッ

レッサー「あうっ」



923: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/22(木) 23:20:54.27 ID:zxxRIVow0

ーーーーーーーーー


フロリス「……つまり、このバカは散々期待させたあげく、のぼせた頭でぽろっと好きでーす、って言ったわけか」

レッサー「 」コクコクッ

フロリス「あれだけ引っ張っておいてムードもへったくれもない……」

フロリス「でもコイツっぽいといえばコイツっぽいけど……」

レッサー「わ、私はもっとロマンチックな雰囲気を味わいたかったというのに……」

フロリス「例えば?」

レッサー「例えば、夜に星を見ながらとか……」

フロリス「それ確かコイツも言ってた」

レッサー「マジですか!?」

フロリス「雨降ってるからできないって話だったけど」

レッサー「ぐぬぬぬぬっ」



924: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/22(木) 23:21:48.73 ID:zxxRIVow0

レッサー「それよりもこんな告白のされかたって……」

レッサー「しかも、告白した本人は言うことだけ言って寝るなんて……」

レッサー「こんな…こんなことって……」ヨヨヨ

フロリス「………うん、まぁレッサーの言いたいことも十分わかるよ?」

フロリス「好きな男からの告白がそんなテキトーな感じだったなんてショックだろうね」

フロリス「でもさ」

フロリス「アンタぶっちゃけ喜んでるでしょ、顔がにやけっぱなしなんだけど」

レッサー「あ、わかります?」ケロッ



925: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/22(木) 23:22:32.16 ID:zxxRIVow0

レッサー「そりゃまぁ期待してた愛の言葉がこんなテキトーな感じだったなんてショックですよ?」

レッサー「ショックですけどー……」

レッサー「……うふっ、うふふへへへっ///」

フロリス「キモい」

レッサー「おっと失礼」



926: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/22(木) 23:23:30.66 ID:zxxRIVow0

レッサー「とにかく、やっぱりそれでも嬉しいものなんですよ」

フロリス「ふぅん」

レッサー「ただ、お返事として私の気持ちを伝えられてないことは残念ですが」

フロリス「あぁ……コイツ寝ちゃったもんね」

フロリス「……あれ? じゃあコイツがアンタの返事聞いてたらアンタどうしてたわけ?」

レッサー「そりゃあ思う存分イチャコラと甘えてやるつもりでしたが?」

フロリス「その間ワタシは?」

レッサー「隣で指を咥えて眺めていてくださ…あぁぁぁっ!!」

フロリス「散々手回ししてやったワタシに対しての仕打ちがそれかっ!?」

レッサー「こめかみグリグリはやめぇぇぇっ!!」ジタバタ



927: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/22(木) 23:24:40.25 ID:zxxRIVow0

レッサー「おぉぅ……」グッタリ

フロリス「ったく、アンタってやつは……」

レッサー「ほんの冗談だというのにぃ……」

フロリス「いや別に冗談でも本気でもいいんだけどさ」

レッサー「だったらなにゆえそこまで怒りますか」

フロリス「アンタの態度が気に食わなかっただけ」

フロリス「それよりアンタの恋人(仮)はどうすんの? このまま寝かせるの?」

レッサー「恋人………」

レッサー「いい響きです///」

フロリス「トリップするなー」



928: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/22(木) 23:26:40.37 ID:zxxRIVow0

レッサー「おっとそういえば、このままではこの人風邪をひきかねません」

フロリス「叩き起こすか」

レッサー「それは流石に可哀想ですよ」

フロリス「アンタの告白のされかたほど可哀想なものはないって」

レッサー「うるさいです」

フロリス「まぁとりあえず毛布被せて寝かせておこう」

レッサー「ではでは」ゴソゴソ

フロリス「おい……おい。何やってんのアンタは」

レッサー「何ってそりゃあ……」

レッサー「添・い・寝っ☆」パチコンッ

フロリス「………はぁ」

レッサー「なんですかそのバカを見るような目は」

フロリス「実際バカを見てるんだから仕方ないでしょ」

レッサー「眠ってる人に対して言いたい放題とは感心しませんね」

フロリス「アンタに言ってるんだこのバカ」



929: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/22(木) 23:27:31.66 ID:zxxRIVow0

レッサー「そんなことよりそろそろ夜も更けてきたことですし寝ましょうよ。マクラとってくださいフロリス」

フロリス「本気で添い寝するつもりなんだ……」

レッサー「フロリスも一緒に寝ます? 私の隣ですけど」

フロリス「お断りだバカたれ」

レッサー「じゃあ電気消してくださーい」

フロリス「まったく……」

パチッ

レッサー「ふんふふっふーん♪」

レッサー「あ、変な声が聞こえてきたらゴメンなさい」

フロリス「いや、マジでやめてよ。そういうの」

レッサー「冗談ですからご心配なく~」

フロリス(浮かれてるなぁ……)

フロリス(幸せそうでよかったけど)

レッサー「それではおやすみなさい」

フロリス「ん、おやすみ」



930: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/22(木) 23:28:08.55 ID:zxxRIVow0

ーーー翌朝ーーー


チュンチュン


上条「………」

レッサー「 」スゥスゥ

上条「………ふっ」

上条(どういう状況ですかこれはぁぁぁぁ!??)

上条(なんでレッサーが俺の隣で寝てんの!?)

上条(デジャヴ! いつかの風呂場での朝を思い出す!)

上条(いったい何がどうなってこんなことに……)チラッ

レッサー「 」スゥスゥ

上条「………可愛い」

上条(じゃなくてぇぇぇ!!)



931: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/22(木) 23:29:06.67 ID:zxxRIVow0

上条(本当にどうしてこうなった!?)

上条(思い出せ! 昨日の夜の出来事をしっかり思い出すんだ!)

上条(……そう。確かレッサーに告白しようとして風呂場で考えてたら頭がぼーっとして……)

上条(……レッサーが面倒見てくれてた……ような気がする)

上条(それで……)

レッサー「………んん」

上条「っ!?」

レッサー「……おや、おはようございますぅ」

上条「お、おはよう……」



932: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/22(木) 23:29:54.82 ID:zxxRIVow0

レッサー「昨晩はどうもぉ」

上条「さ、昨晩……?」

レッサー「………まさかとは思いますけど、覚えてません……?」

上条「いや……うっすらとなんとなーく、おぼろげだけど覚えて……」

レッサー「………」ジトォー

上条「ません。はい、すみません」

レッサー「うっわぁ……うわぁうわぁ」

上条「まって本当に昨日の夜に何があったんだ」

レッサー「………本当に覚えないんですか? これっぽっちも?」

上条「風呂場で倒れて、レッサーがが面倒見てくれてた……ような気がする」

レッサー「その後は?」

上条「その後……?」



933: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/22(木) 23:30:41.92 ID:zxxRIVow0

上条「………」

レッサー「………」

上条「………てへっ。忘れちゃった」

レッサー「………はぁ。やっぱりですか」

レッサー「あなたって人はうっかり告白予告したり寝ぼけて告白したり……」

上条「………え?」

レッサー「フロリスが言った通り、あなたらしいと言えばあなたらしいんですけど……」

上条「ちょ、ちょ、ちょっ」

レッサー「こっちがどんな気持ちになるか、考えて欲しいもんですよ」

上条「ちょい待ちっ!」

レッサー「はい?」



934: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/22(木) 23:31:33.90 ID:zxxRIVow0

上条「今……告白したって言った……?」

レッサー「はい」

上条「俺が?」

レッサー「はい」

上条「レッサーに?」

レッサー「はい」

上条「…………」ガンガン

レッサー「誰も記憶操作とかしてませんから右手で頭を殴らない」



935: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/22(木) 23:32:35.97 ID:zxxRIVow0

上条「ノ、ノーカン! ノーカンにしようっ!///」

上条「やり直しを要求するっ!///」

レッサー「いいですよ」

上条「だってそんな告白じゃ俺もお前も納得できな………え?」

レッサー「やり直し、いいですよ」

上条「いい…のか?」

レッサー「あなたが納得していないのなら仕方ないですし」

上条「そ、そうか?」

レッサー「その分またまたハードルが上がりますけど」

上条「うっ」



936: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/22(木) 23:33:52.60 ID:zxxRIVow0

レッサー「予告して、先延ばしにして、今度はやり直し……いったいどこまでヘタレっぷりを発揮するんですか」

上条「返す言葉もございません……」

レッサー「でもそんなところも好きなんですけどねぇ」

上条「…………ん?」

レッサー「さぁーて。ではではあなたの言う通りノーカンにして仕切り直しとしましょうかっ///」

上条「お前今なんて……」

レッサー「むっふふー。なんでしょうねぇ? 私のお返事のつもりだったんですけどなかったことになっちゃいましたからわかりませんねぇ?」

上条「返事って……」

上条「ーーーっ///」

レッサー「ふふふっ///」



937: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/22(木) 23:34:22.94 ID:zxxRIVow0

レッサー「それでは今度こそムードたっぷりの素敵な愛の言葉を期待してますよ」

レッサー「とうまさんっ///」ニコッ



938: ◆4gxjuRWR1w:2014/05/22(木) 23:35:37.70 ID:zxxRIVow0

終わりです

長々とお付き合いありがとうございました

次なんか書くときは絶対もっと短くする
絶対



転載元
レッサー「私のスカートの中は直パンでしょうか、スパッツでしょうか」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1382283500/
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         コメント一覧 (22)

          • 1. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年05月28日 17:21
          • 長すぎわろた
          • 2. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年05月28日 19:11
          • 前後別れてこの長さとは…
          • 3. MCC
          • 2014年05月28日 19:28
          • 5 ディ・モールト・ディ・モールト・良いぞッ!!
          • 4. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年05月28日 22:22
          • 敢えて言う



            フロリスクッソウザい
          • 5. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年05月28日 22:45
          • レッサーとは意外
          • 6. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年05月28日 23:19
          • 5 寧ろここからが見たいんじゃないか!
          • 7. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年05月28日 23:29
          • トイレ行ってこよ
          • 8. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年05月29日 01:09
          • >>フロリス「スキンシップの度に攻撃ってどうよ」
            ビリビリ じゃないとアレ駄目なんだよ お願い寒い目で見つめないでよ

            こういうサブキャラの補完的SSは原作を読む上でも助かる
          • 9. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年05月29日 02:45
          • ここから先が気になるのに
          • 10. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年05月29日 10:56
          • レッサー可愛いよなー
          • 11. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年05月29日 11:14
          • つづきはまだですか
          • 12. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年05月30日 14:38
          • 4 ・・・GOOD

            レッサーが一番好きな俺得だった
          • 13. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年05月31日 11:13
          • 5 ※このあと目茶苦茶セックスした
          • 14. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年06月05日 06:33
          • ここからが見たいんだよお
          • 15. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年07月06日 19:17
          • 5 腕利きよな
            こういう下支えがいるからこそかまちかも好きに量産できるというもの
          • 16. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年07月07日 02:15
          • 1 こんだけ長くやって、このオチはねぇよ……。
          • 17. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年10月16日 21:15
          • 5 ssで、これほど早くくっつけって思ったことはねーよ
          • 18. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年02月27日 21:33
          • 帰ってきたインデックス「は?なにこれ?なにこれなんだよ?」
          • 19. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年03月03日 16:21
          • 5 前半読了した時点で☆5なのよな
            レッサーくっそかわええ・・・
          • 20. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年03月03日 17:57
          • 5 全部読んだ。次は短くするって?
            まずはそのふざけた幻想を…ぶちころすッ!
            っていうか二人のイチャイチャ書いてくださいよー!金出して読みたいレベルだわ
          • 21. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2018年10月08日 00:35
          • 5 は〜〜!!最高。
            ただ!!この後が見たいなぁって!!!思っちゃいますよねえ!!!
          • 22. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2019年04月11日 04:09
          • 5 おかしいだろオラァ!!!!ここから先はどこだよオラァ!!!!

        はじめに

        コメント、はてブなどなど
        ありがとうございます(`・ω・´)

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