P「響が156センチになったら」
- 1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 17:35:25.59 ID:2eKsl9Eb0
響「ねぇねぇプロデューサー!」
P「んー?」
響「一体いつになったら、自分を彼女にしてくれるのっ?」
P「そうだなー」
響「…………」
P「響の身長が、156センチくらいになったらなー」
響「もー!」
- 4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 17:38:03.58 ID:2eKsl9Eb0
響「プロデューサー!」
P「あ、響。ポッキー食うか?」
響「うん!」
P「ほら」スッ
響「わーい! ありがとっ!」ポキポキ
P「はっはっは」
響「おいしー」ポキポキ
P「よかったなあ」
響「って、何誤魔化してるんさ!」
P「5本も食ってからツッコむなよ……」
響「う、うるさい!」
- 5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 17:40:46.52 ID:2eKsl9Eb0
響「大体プロデューサー、言ったよね!?」
P「プリッツもあるぞ、響」
響「わーい! ……って、だから違くて!」ポリポリ
P「とか言いながらしっかり食ってるじゃないか」
響「う、うるさい!」ポリポリ
- 7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 17:45:12.13 ID:2eKsl9Eb0
響「自分、17歳のときにプロデューサーに告白したよね」
P「おう」
響「そのとき、プロデューサーも自分のこと好きって……そう言ってくれたよね」
P「ああ」
響「でも、そのときはまだ自分がアイドルで、トップアイドルになるまでは付き合ったりとかはできない、って。そう言ったよね」
P「言ったな」
響「だから自分、それから、今まで以上に一生懸命頑張って」
P「うん」
響「18歳の時に、トップアイドルになれたんだ」
P「そうだな」
響「……プロデューサー」
P「ん?」
響「……プリッツもう無いの?」
P「はいはい」スッ
- 13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 17:53:36.78 ID:2eKsl9Eb0
響「そうしてトップアイドルになれたのに、プロデューサー、まだ自分とは付き合えない、って」ポリポリ
P「ああ。せっかくトップアイドルになれたのに、ゴシップ記事とか書かれちゃ敵わんからな」
響「……それはまあ、そうかもしれないけど」
P「だろ?」
響「……だから自分も、そういうことなら、って……我慢してたんだ」
P「…………」
響「自分がアイドルでいるうちは、プロデューサーを困らせるようなことを言うのはやめよう、って」
P「…………」
- 14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 17:54:52.61 ID:2eKsl9Eb0
響「でも、自分は、19歳の……今年の夏の単独ドームライブで、アイドルを引退した」
P「ああ」
響「これからは、歌手と女優の両輪で頑張っていくって、そう決めたんだ」
P「そうだな」
響「なのに……」
P「ん?」
響「なんでまだ、プロデューサーは自分を彼女にしてくれないんだよーっ!」
P「響、トッポもあるけど」
響「ありがとうっ!」ポリポリ
- 19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 18:01:20.38 ID:2eKsl9Eb0
響「トップアイドルになれたら、とか」
P「うん」
響「アイドルを引退したら、とか」
P「ああ」
響「そういう理由ならまだわかるよ。でも……」
P「…………」
響「背が伸びたら、って、何!?」
P「あっはっは」
響「笑い事じゃないぞ!」
P「いやすまん、ぷりぷり怒る響があまりにも可愛くてな」
響「か、かわっ……そ、そんなことではごまかされらっちゃられら!!」
P「カミカミファーストバイトか女優志望」
響「上手くないからね!?」
- 20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 18:07:17.75 ID:2eKsl9Eb0
P「いやだがな響。ちょっと聞いてくれ」
響「……何?」ムスー
P「むくれてる響もかわいいぞ」
響「だっ、だからそういうのいちいち挟まなくていいからっ!」
P「はっはっは。いやほら、よく聞くだろ? 男女の理想的な身長差は15センチって」
響「……?」
- 22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 18:08:02.11 ID:2eKsl9Eb0
P「俺、171センチ」
響「うん」
P「響、152センチ」
響「そうだね」
P「その差、19センチ」
響「…………」
P「…………」
響「……だから自分が156センチになったら、って言うのか?」
P「おう」
響「…………」ギリリリ
P「む、むごんでほっぺをひっひゃるないはいいはいいはい」
- 27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 18:13:35.10 ID:2eKsl9Eb0
響「もーっ! 自分もうすぐハタチになるのに、今更背なんて伸びるわけないぞ! しかも4センチも!」
P「いやいや、分からんぞ? 23歳の誕生日の朝までは伸びるという説もある」
響「えっ! ほ、本当!?」
P「ああ、だから多分きっと大丈夫だ」
響「そっかー! えへ、えへへ……」
P「あっはっは」
響「……って、今から更に三年も待てるわけないでしょ!」
P「ですよねー」
- 29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 18:20:46.85 ID:2eKsl9Eb0
響「……もしかして、プロデューサーはもう自分のことが好きじゃなくなっちゃったのか?」
P「それだけは全宇宙が滅んでもありえん」
響「そ……そこまで言ってくれるんなら、なんで……」
P「…………」
響「…………」
P「……響」
響「……?」
P「……ポッキー」
響「もういいよっ!」
- 31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 18:31:21.45 ID:2eKsl9Eb0
小鳥「……響ちゃん、怒って出て行っちゃいましたね」
P「あ、音無さん……すいません、騒がしくして」
小鳥「いえいえ。でもまあ、響ちゃんの気持ちも分かりますよ。もう三年ですもんね」
P「……はい」
小鳥「……まあでも、プロデューサーさんには、プロデューサーさんなりのお考えがあるんでしょう?」
P「…………」
小鳥「ふふっ。ただそうはいっても、あんまり待たせすぎると……」
P「……?」
小鳥「私が響ちゃんを奪っちゃいますよ?」
P「ええっ! そ、それはちょっと」
小鳥「ふふっ。なんちゃって」
P「も、もう……変な冗談やめてくださいよ」
小鳥「でも、女性を長く待たせるのは本当にだめですからね?」
P「……肝に銘じておきます」
小鳥「ふふっ」
- 36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 18:41:32.97 ID:2eKsl9Eb0
―――それからさらに少しの月日が流れ。
―――今日は、20××年10月9日。
―――明日は、響の20歳の誕生日だ。
P(……あれから、響とはあんまり話せなかったな)
P(でも、それも今日で最後だ)
P(明日になれば、俺は……)
クィドルルルル クィドルルルル
P「ん? メールか……響!?」
ピッ
P「……『今から事務所の屋上に来て』……い!? 今から!?」
P「な、なんで今日……?」
P「……ええい! なんかしらんが行くしかないか! 待ってろよ、響!」
P「っと、そうだ。一応『あれ』も持って行こう」ゴソゴソ
P「予定より一日早まっちまうかもしれんが……まあこの際仕方ない」
P「よし! 今行くぞ! 響!」
- 38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 18:53:35.19 ID:2eKsl9Eb0
~事務所の屋上~
P「しかし何だってこんな場所に……?」ガチャッ
P「――――あ」
響「…………プロデューサー」
―――そこにいた響は、真っ赤なドレスに身を包んでいた。
―――普段とは少し違う、大人びた雰囲気。
―――背後の夕陽の紅とまざって、とても。
P「……きれいだ」
響「……へへ」
P「……ここで、着替えたのか?」
響「うん。流石に、こんなカッコじゃ街歩けないよ」
P「だから、ここに呼び出したのか……」
響「えへへ……そういうことっ」
P「…………」
- 40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 18:59:41.04 ID:2eKsl9Eb0
響「ていうか、プロデューサー?」
―――カツカツと、俺に詰め寄る響。
P「え? な、何だ?」
響「何だじゃなくて、もっとなんか言うことないの?」
P「あ、ああ……と、とてもきれいだよ。響」
響「それはさっき聞いた!」
P「あ、ああ……ええと……うん?」
響「…………」
P「響、お前……」
―――背が。
響「……へへ。やっと気付いた?」
P「あ、ああ……そうか、ヒール……」
響「当たりっ! 急にヒールだけはいたらおかしくなっちゃうからね。それで服もこういうのにしたんだっ!」
P「な、なるほど……」
- 42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 19:03:38.65 ID:2eKsl9Eb0
響「……ねぇ、プロデューサー」
P「…………」
響「ちょっぴり反則かもだけど、自分……156センチになったよ」
P「…………」
響「だからさ、その……」
P「……響」
響「!」
P「……悪かったな、今まで……」
響「…………」フルフル
P「……本当は、明日言うつもりだったんだけど……」
響「…………」
P「……今はまず、これを受け取ってほしい」スッ
響「……これは……」
- 47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 19:12:36.92 ID:2eKsl9Eb0
響「プロデューサー名義の……銀行の通帳?」
P「ああ」
響「え、ええと……?」
P「中を」
響「いいの?」
P「ああ」
響「じゃ、じゃあ……って、え? ぜ、ゼロが1、2、3……え? こ、これって……?」
P「……響」
響「プロデューサー……」
P「俺な、響と両想いだったって分かったときから、ずっと考えてたんだ」
響「…………」
P「響のこと、自分のこと、二人のこれからのこと……」
響「…………」
P「響がアイドルやってるうちは付き合うなんてもってのほか。でもそれなら、引退したら?」
響「…………」
- 48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 19:16:28.82 ID:2eKsl9Eb0
P「『付き合おう』って口で言うだけなら簡単だ。そうすれば俺達は恋人同士となり、いわゆるカップル達がしているようなことをするようになるだろう」
響「…………」
P「でも俺は、響とそれだけで終わるような関係になろうなんて、微塵も考えたことは無かった」
響「…………」
P「俺が考えていたのは、そのもっとずっと先……」
響「…………」
P「そしてもう一つ考えていたのは、この俺の気持ちを、考えを、想いを響に伝えるには、どうすればいいのかってこと」
響「……じゃあ、それが」
P「ああ、これだ」
響「…………」
P「もちろん、お金が全てだなんて思わない。でも俺の本気を……覚悟を響に知ってもらうには、これが一番分かりやすいって思ったんだ」
響「…………」
P「……まあでも、トップアイドルになった響からすれば、全然大したことない額だろうけど……」
響「そっ! そんなことないぞ! だってこんな金額……」
- 51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 19:20:49.15 ID:2eKsl9Eb0
響「……プロデューサー……自分がトップアイドルになってからも、後進のアイドルの育成にもすごく力を入れてたよね」
P「……ああ」
響「それだけじゃない。かつての仇敵だった961プロとのコラボイベントなんかも精力的に企画してくれて」
P「…………」
響「本当にいつ休んでるの? って思うくらい、毎日、毎日、遅くまで働いて……」
P「…………」
響「それもこれも全部……このため……だったんだね」
P「……ああ」
- 54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 19:26:47.92 ID:2eKsl9Eb0
P「響」
響「……はい」
P「結婚しよう」
響「……はい!」
- 56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 19:30:45.95 ID:2eKsl9Eb0
P「……随分長く待たせちゃって、ごめんな」
響「…………」フルフル
P「本当は、明日……響の20歳の誕生日に言おうと思ってたんだけど」
響「えっ? そ、そうだったの?」
P「ああ。でも今日急に、響から呼び出されたから」
響「そ、そうだったのか……ごめん」
P「いいって、元々俺が悪かったんだし」
響「……プロデューサー……」
P「改めて……これからよろしくな、響!」
響「うん!」
- 57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 19:37:15.59 ID:2eKsl9Eb0
P「でも何でまた、今日にしたんだ?」
響「あっ。それはその……もし本当に、プロデューサーにその気がないんだったら、もう、10代のうちに終わりにしてもらおうと思って……」
P「……なるほどな」
響「でも、たとえそうだしても……できる限りのことはしておきたくて、それで……」
P「……156センチ、か」
響「…………」コクッ
P「お前は本当に可愛いな」
響「かっ、かわっ――ん!?」
- 59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2014/01/13(月) 19:38:00.08 ID:2eKsl9Eb0
P「――――」
響「――――」
P「……っは」
響「……あぅっ……」
P「…………」
響「…………」
P「……な? ちょうどいいだろ? 15センチって」
響「……ばかっ」
了
転載元
P「響が156センチになったら」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1389602125/
P「響が156センチになったら」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1389602125/
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コメント一覧 (32)
-
- 2014年01月14日 07:05
- まあ、有る意味建設的なPだな。うん。
-
- 2014年01月14日 07:12
- なんだろう…
ゲスなPとかでてくるわけじゃないし、胸糞展開もないのに、
普通に作ってるのにこの微妙に外してる感は…w
-
- 2014年01月14日 07:15
-
響は可愛いなぁ!
-
- 2014年01月14日 07:17
- ○年後設定が出る度にピヨ助の進退が気になってしまう・・・
-
- 2014年01月14日 07:22
- 通帳とか引くわ~
-
- 2014年01月14日 07:29
- 約束を破り待たせ過ぎた結果NTRな展開なら評価した
-
- 2014年01月14日 07:50
-
でも割と大真面目に通帳出してきてるみたいだし、それはそれで可愛いっちゃ可愛い
-
- 2014年01月14日 08:13
- パプワくん思い出した
-
- 2014年01月14日 08:58
-
※9 くり子ちゃんも最終話で156cmになって嫁に来るんだよな
しかし通帳とは現実的過ぎて逆にいじらしいっちゃいじらしい
-
- 2014年01月14日 09:02
- とりあえず貴音はもらっていきますね
-
- 2014年01月14日 10:45
- 俺も指輪だと思ったのに
プロポーズに通帳見せる男の人って……
-
- 2014年01月14日 11:13
- 俺は現実的で誠意あるこのPは好きよ(ロマンスは無いけど)
しかし我那覇君
でかそうなイメージだけど身長152㎝なのよね まぁそれが良いんだけど
-
- 2014年01月14日 11:52
-
将来の事考えてたからと今まで響の事をないがしろにしてたPはカス
-
- 2014年01月14日 11:54
- ハイヒールはよかった
-
- 2014年01月14日 12:29
- その間に響をもらいにいくわ
-
- 2014年01月14日 13:59
- せめて二十歳になるまで待ってくれ的な事言ってやれよ…
付き合う事すらせずにこんなに待たせたら寝とられるのがオチだわ
-
- 2014年01月14日 14:39
-
通帳もええやん
ロマンスである必要なんてない。これが指輪だったらちょっとまたコンセプトが違ってくる
このSSのふたりの関係は「大人と子供」の対比だからな
あまあまですわ~
-
- 2014年01月14日 14:45
- 金が全てだからな。金持ってないやつと結婚しても子供が不幸になるだけ。
-
- 2014年01月14日 18:39
- 男の決意を認めてくれる響マジ良妻なんだが?
-
- 2014年01月14日 21:15
- オレもパプワくんネタだと思ったのに…
-
- 2014年01月14日 21:48
- パプワくんじゃないのか?!
それ以外は特にないです。
-
- 2014年01月14日 22:52
-
金は善き召使であるが、悪い主人でもある。
フランシス・ ベーコン
-
- 2014年01月14日 23:47
- 最後にこれはNTR!って思ったのは俺だけじゃないはず
-
- 2014年01月15日 00:08
-
うほあ!ひびきんかわええ!(42歳男性独身)
-
- 2014年01月15日 02:37
- ※にパプワがあって安心しました。ンババ
-
- 2014年01月15日 10:20
- かっわいったーーー
-
- 2014年01月17日 23:01
- ダンスはやめたのかw
中の人補正で違和感あまりなかったけど。
152cmって中1の平均身長より低いらしいぞ
つまりチビのおまいらは…
-
- 2014年01月18日 03:54
- 身長からドレスアップのくだりはグッときたわ
通帳っつーのも斬新で面白いかもね…しっくりとはこないけど
-
- 2014年01月18日 22:06
- 響「か、かわっ……そ、そんなことではごまかされらっちゃられら!!」
ろくでなしブルース思い出したw
-
- 2016年03月30日 01:48
- 何これ響可愛すぎる
良かった
-
- 2016年07月13日 19:07
- 通帳て、これ書いた奴はさぞかしモテないのだろうな
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そこは指輪とかにしとけよw