P「響とサボ太」
- 1:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/08(水) 16:08:47.76 ID:KyIfcymC0
P「立派に育てよー」ジャワー
響「ん?ねぇプロデューサー、それってなに?」
P「観賞用のサボテンだよ、名前はサボ太と言うんだ」
響「ふーん、サボ太か・・・いい名前だね!」
P「そうだろう?」
響「ちょっと見せてもらってもいい?」
P「ああ、どうぞ」
響「じゃあ・・・」スッ
P「響は観賞植物は好きなのか?」
響「うーん、考えたことないからわからないけど・・・けどこのサボ太は可愛いと思うぞ」
P「ふふふ、流石にお目が高い」
響「うん、こういうのだったら自分も少し欲しいかも」
P「そうか?・・・よし、だったらそのうち増やしてみるつもりだから、それが上手くいったら響にも分けてあげようか?」
響「え、ホント?いいの?」
P「ああ、構わないよ」
響「じゃあお願いしてもいい?」
P「わかった、それじゃあもしも増やすことができたら持ってくるよ」
響「うん、楽しみにしてるね!ありがと、プロデューサー!」
P「どういたしまして」
しかし不幸なことにサボ太はそのしばらく後に亜美と真美の喧嘩に巻き込まれてポキっとなってしまい、そしてゴミ箱に埋められてしまったのでした(双海姉妹ランクEコミュ・チャンス1参照)
- 2:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/08(水) 16:10:19.45 ID:KyIfcymC0
双海姉妹が帰った後
P「・・・はぁ」
響「ただいまー!」ガチャ
P「ん?・・・ああ響か、おかえり」
響「うん、ただいまプロデューサー!」
P「今日の仕事はどうだった?」
響「もちろん完璧さー!」
P「そうか、流石は響だな」
響「えへへ、まぁね!」
P「響は今日はこれであがりだったっけ?」
響「うん」
P「よし、それじゃあ気をつけて帰るんだぞ」
響「了解さー!ええと、荷物は・・・」ゴソゴソ
P「」ハァ
響「?」
- 3:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/08(水) 16:12:12.92 ID:KyIfcymC0
P「・・・ああそうだ響、帰る前に少しいいか?そういえば響に言っておかないといけないことがあるんだった」
響「ん?なに?」
P「そのな、サボ太のことなんだけど・・・実はさっき鉢が床に落ちてしまって、それで折れてしまったんだ」
響「え?そ、そうなの?」
P「ああ、少し不幸な事故があって」
響「そ、そうなんだ・・・サボ太が」
P「・・・だからこの前は増やせたらあげると言ったけど、ごめん、それは無理になってしまった」
響「・・・そっか」
P「すまないな響、約束してたのにこんな事になってしまって」
響「ううん、それはいいんだけど・・・」
P「そうか、そういってくれると助かるよ」
響「・・・」ジー
P「・・・ん?どうした、響?なんだ、俺の顔に何かついてるか?」
響「ねぇ、プロデューサー」
P「?」
響「・・・サボ太にお墓作ってあげようよ」
- 4:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/08(水) 16:14:08.42 ID:KyIfcymC0
響「・・・これでよし」
P「お疲れ様、響」
響「うん、プロデューサーもお疲れ様」
P「しかしサボテンにお墓か・・・賛成しておいてなんだけど、やっぱり少し不思議な感じだな」
響「そうだね、自分もちょっと変な感じだ」
P「・・・なぁ響、聞いていいか?どうして突然お墓を作ろうなんてことを言い出したんだ?」
響「別に深い意味はないぞ?自分もサボ太のこと可愛いって思ってたからね、だから弔ってあげたいって思ったんだ」
P「・・・」
響「自分、弔うっていうのはその相手が大切だったこと、時々でいいから思い出してあげることだと思うんだ。だから、こうやってお墓を作ってあげればここに思い出しに来れるでしょ?プロデューサーがサボ太っていうサボテンを育ててたんだ、って」
P「なるほどな、そういうことか」
響「うん」
P「・・・思い出してあげる、か」スッ
- 5:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/08(水) 16:16:38.68 ID:KyIfcymC0
P「なぁ響、少し聞いてくれるか?」
響「ん、なに?」
P「今回のサボ太の事なんだけどさ、なんというか善意が裏目に出てしまった結果起きた事でな・・・それで俺はサボ太のために怒ってあげること、できなかったんだ」
響「うん」
P「だからこうやってサボ太のためにお墓を作ってあげることができて・・・良かった、って今思ってる」
響「・・・そっか」
P「ありがとう響、なんというか・・・救われたよ、こうやってサボ太のためになることができて。響がこうやって提案してくれなかったら、きっと俺はサボ太に何もしてあげることができなかったと思うからさ」
響「・・・ううん、そんなことはないよ」
P「?」
響「もし自分が何も言わなくても、プロデューサーは絶対にサボ太のために何かしてあげてたと思う。自分、知ってるから。プロデューサーがサボ太を大切にしてたこと」
P「・・・」
響「サボ太だってそう思ってると思うぞ?プロデューサーが大事に思ってたこと、きっと伝わってたって思うから。だからね?こんな事になっちゃったけど・・・これまでのこと、サボ太はプロデューサーに感謝してるよ。今まで大切にしてくれてありがとう、って。自分、植物の言ってることはわからないけど・・・でも、このことはわかる気がするんだ」
P「・・・そうか」
響「うん」
P「・・・」パン
P「サボ太・・・これまでありがとう、安らかに眠ってくれ」
響「・・・」
P「」スッ
P「・・・響」
響「ん?」
P「・・・今日は、本当にありがとう」
終わり
- 6:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/08(水) 16:17:36.11 ID:KyIfcymC0
以下おまけ
- 7:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/08(水) 16:18:30.83 ID:KyIfcymC0
お墓作り
P「・・・しかし、お墓を作ると言っても墓標はどうしようか?何も用意していないけど」
響「うーん・・・だったら折れちゃったサボ太をそのまま墓標にしちゃえばいいんじゃないか?そうすればわかりやすいしね」
P「ああ、なるほど!よし、それじゃあそれでいこう」
- 8:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/08(水) 16:19:33.61 ID:KyIfcymC0
お墓をつくってからしばらくしたある日のサボ太のお墓の前
響「・・・」パン
響(サボ太が折れちゃってからしばらく経ったけど・・・プロデューサーは元気で頑張ってるよ。・・・もちろん、自分もね!だから、安心して見守ってて)
響「」スッ
響「・・・よし、それじゃあ今日も一日頑張るさー!」
響「」ジー
響(・・・けど、まだサボ太は緑色なんだね?サボテンって枯れても色が変わらないのかな?)
響「どうなんだ、サボ太ー?」ツンツン
響「・・・ん?」
- 9:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/08(水) 16:20:46.20 ID:KyIfcymC0
バァーン!
響「プ、プロデューサー!大変だ!」
P「おわっ!?な、なんだ、響か・・・どうしたんだ、そんなに慌てて?」
響「た、大変なんだ、事件なんだよ!サ、サボ太が!」
P「?」
響「サボ太が、生きてる!」
P「な、なんだって!?」
- 10:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/08(水) 16:22:24.73 ID:KyIfcymC0
P「えーと・・・」ジー
響「ど、どう?プロデューサー?」
P「・・・本当だ、確かに新しく根っこが生えてきてる。ははっ、生きてる・・・生きてるよ、響!」
響「ホ、ホント?」
P「ああ、本当だよ」
響「そ、そっか・・・よかったぁ」
P「ああ、本当によかった・・・それにしてもよく気づいてくれたなぁ、ありがとう、響!助かったよ、もしも響が気づいてくれなかったら危うくサボ太を見捨ててしまうところだった」
響「えへへ、どういたしまして!」
P「しかしサボテンって強いんだな・・・こんな風に折れてしまっても生きているなんて」ヒョイ
P「・・・って、あれ?」
響「ん?どうしたんだ?」
P「・・・こっちにも根っこ生えてる」
響「え?」
P「ほら、見てくれ」
響「・・・あ、ホントだ。確かに根っこ生えてきてるぞ・・・」
P「へぇ・・・こんなこともあるんだなぁ」
響「うん、なんだかラッキーだね!」
P「ああ、そうだな」
- 11:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/08(水) 16:24:02.58 ID:KyIfcymC0
P「とにかく生きてるってわかったんだ、まずはサボ太を鉢に移してやらないと」
響「そうだね!」
P「しかしこっちの方はどうしようかな、流石に机の上に二つ置くのはスペースが・・・ああ、そうだ!」
響「?」
P「響、もし良かったらだけど・・・こっちの方、響にわけてあげようか?」
響「え、ホントに?いいのか?」
P「もちろん!元もと増やせたらあげる、って約束していたし・・・それに今回のことは全部響のおかげだからな」
響「うわぁ、ありがと、プロデューサー!それじゃあ大事にするね!」
P「ああ、どういたしまして!・・・こっちこそ本当にありがとう、響!」
ワーワー
伊織「・・・」ジー
伊織「アイツらは事務所の前で一体なにをあんなに騒いでるのかしら・・・?」
終わり
- 12:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/08(水) 16:24:38.73 ID:KyIfcymC0
これで終わりです
読んでくださった方、本当にありがとうございました
- 14:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/08(水) 16:34:33.00 ID:rVE6CUcXo
いいはなしだった乙
- 15:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします:2014/01/08(水) 16:51:28.22 ID:fJ3eldr/0
乙
ほっこりしたよ
転載元
P「響とサボ太」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1389164927/
P「響とサボ太」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1389164927/
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コメント一覧 (41)
-
- 2014年01月08日 21:16
- サボテン育てようかな…
初心者には難しいかな?
-
- 2014年01月08日 21:17
- またハムスターが踏みつぶされたのかな?
-
- 2014年01月08日 21:20
- サボテンは生命力強いから簡単だよ
日当たりのいいところに置いて水を上げすぎないように気をつけるだけ
水のやりすぎには弱いから具体的な量は売ってる花屋さんとかに聞けばいい
-
- 2014年01月08日 21:30
- 前にPがサボテンに話しかける形で進んでいくSSあったよな
-
- 2014年01月08日 21:33
- 良かった
-
- 2014年01月08日 21:33
- 良かった
-
- 2014年01月08日 21:38
- ほっこり
サボテン君もいいよな
-
- 2014年01月08日 21:42
- サボテン踏みつぶしたらただじゃすまないぞおい
-
- 2014年01月08日 21:50
- サボテン君かと思いきや普通のサボテンだったでござる
-
- 2014年01月08日 22:02
- ※2
内ベランダの片隅で土も無く水も与えられず転がってるサボテンが約5年目に突入するも未だ生きてます
-
- 2014年01月08日 22:12
- さぼったことかと
-
- 2014年01月08日 22:44
- 響「いけサボ太!針千本だ!」
-
- 2014年01月08日 23:01
- ※13
ついに召喚獣まで・・・
-
- 2014年01月08日 23:39
- ※11
すごいなそれ
水分は雨だろうなと思うが
土なしでも生きてるのか…
-
- 2014年01月08日 23:42
- 家のサボテンもボキッと折れたけど普通に生えてるよ
サボテンは強い
-
- 2014年01月09日 00:17
- おい、うちのサボテンもサボ太なんだが
-
- 2014年01月09日 00:24
- サボテン踏み潰したクソガキ共には天誅だな…
-
- 2014年01月09日 00:44
- ハム蔵のあのSS見た後からか知らんが素晴らしく思える
やっぱり響はちゃんと弔いできるいい子だよ
-
- 2014年01月09日 00:58
- ※11
ド根性大根か何か?(驚愕)
-
- 2014年01月09日 01:10
- 数年後そこにはサボテンとバントラインを歌い上げる響の姿が
-
- 2014年01月09日 01:23
- ※21
ムービーシアターもろとも吹っ飛ぶわけですね、分かります。
-
- 2014年01月09日 01:29
- P「見ろよ無惨なこの姿をよォ!!(憤怒)」 AMとMMは激烈な虐待を受けて終了。
-
- 2014年01月09日 02:27
- なんでアイマス×サボテンSSは良作ばかりなのか、甚だ謎である
-
- 2014年01月09日 06:00
- サボテン踏んだら足がいt…いや、考えるのはよそう
-
- 2014年01月09日 06:36
- サボテンかわいいよサボテン
花咲いたら凄い綺麗だし興味ある人は軽く調べてから育ててみると良いと思う
-
- 2014年01月09日 08:13
- 家のプランターにもサボテンが生えてるが完全放置が10年超えても元気だな。
モコモコ増えてる。
-
- 2014年01月09日 10:05
- さぼてんが、しんじゃったけど、
おはかにうめたら、いきてたらしい。
さぼてんがすごいのか、おはかがすごいのか、
ぼくはさぼてんだとおもいます、えっへん。
-
- 2014年01月09日 11:08
- グチョッとハム蔵の対極に位置するかのようなSS
-
- 2014年01月09日 11:45
- ※11
なにそれこわいけどかわいい
-
- 2014年01月09日 12:14
- サボテンが花をつけている…
-
- 2014年01月09日 17:50
- うちの妹は三回連続サボテンを枯らしてる
いつも愚痴ばかり話してるらしいが実際関係あんのかな
-
- 2014年01月09日 19:12
- 短いけど良かった
-
- 2014年01月09日 19:38
- ※5
P「サボテンを買ってきた」
あれもよかった
-
- 2014年01月09日 21:45
- ※5 ※34
それ好きなんだよなぁ
最初読んだ時は綺麗な涙がでたわ
-
- 2014年01月10日 01:53
- アイマスカテゴリから来て、ハム蔵のSSのすぐお隣りなことに悪意を感じる。
-
- 2014年01月10日 07:19
- ※13
サボ太「針千本」→ジャボ太「針万本」にパワーアップするのか
※5、34、35
自分も好きだぞ
いい話だよな
※8、10
サボテン君が出てくるSSもあったよな
765プロに来たあまとうが写メって携帯の待ち受けにしたりとか
-
- 2014年01月10日 22:44
- サボテンが花をつけている…オチだと思ったのに
-
- 2014年01月10日 23:13
- http://elephant.2chblog.jp/archives/51957547.html
サボテンの勇次郎
-
- 2014年01月11日 00:40
- ※39
さんくす
-
- 2016年08月23日 08:31
- サボテンというか、多肉植物の生命力の強さは異常。
千切った葉っぱを土に撒くだけで根付くからね。
的な話かと思った