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つかさ「お姉ちゃん、こなちゃん、ゆきちゃん、ゲームをしようよ」

1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/08(日) 23:26:31.64 ID:s7rZGtPV0

つかさ「お姉ちゃん、こなちゃん、ゆきちゃん、ゲームをしようよ」

かがみ「どんなゲームなの?」

みゆき「申し訳ありませんが、私テレビゲームとかは苦手で……」

つかさ「大丈夫だよ。誰にでもできる簡単なゲームだから。
     嘘の告白ゲーム、って言うの」

こなた「嘘の告白ゲーム……?」

つかさ「うん。まず、くじ引きをして、質問者と回答者を決めるの。
     それで、質問者は回答者に一人一つずつ質問をしていくんだけど、
     回答者は必ず一つだけ嘘を混ぜないといけないの」

こなた「何か、有名なコピペに似たようなゲームがあったような気が」

つかさ「気にしない、気にしない」

かがみ「嘘は一つしかついちゃいけないの?」

つかさ「そうだよ。嘘が多くても少なくても駄目なの。どこか一ヶ所だけ」

みゆき「質問者が回答者の嘘をついた箇所を当てれば質問者の勝ちなのですか?」

つかさ「うん。逆に回答者が質問者に、嘘を見抜かれなければ回答者の勝ち」

こなた「何か面白そうだね。やってみようか」

みゆき「そうですね。そのゲームなら私にもできそうですし」


死ぬまでにやりたいゲーム1001



7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/08(日) 23:31:50.05 ID:s7rZGtPV0

かがみ「くじはどうする?」

みゆき「このトランプにしましょうか。ハートのエース、ダイヤのエース、
     スペードのエースと、ジョーカーを混ぜて、ジョーカーを引いた人が
     回答者で、それ以外の人が質問者というのはどうでしょう?」

つかさ「うん、それいいねー。じゃあ、ハート、ダイヤ、スペードの順に質問
     していくってことでいい?」

かがみ「順番も決めちゃうの?」

つかさ「やってみると分かるだろうけど、このゲームは質問する順番も大事だから」

こなた「みゆきさん、トランプ貸して。私がカードを切るから、みんな順番に引いてね。
     私は残ったカードにするから」

つかさ「私は――スペードだね」

かがみ「私はハートだったわ」

みゆき「私はダイヤでした」

こなた「ってことは、私がジョーカーかあ。よし、どんと質問こい!」

かがみ「って言われても、いきなり質問なんて思いつかないわよ」

こなた「何でも質問していいよ」

かがみ「じゃあ聞くけど……こなたの初恋の話をしてもらえる?」



9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/08(日) 23:38:39.34 ID:s7rZGtPV0

こなた「え……初恋?」

かがみ「うん。初恋の相手とか状況とか教えて」

こなた「これは『一つの質問』になるの?」

つかさ「さぁ」

かがみ「さぁって……あんたがやろうって言い出したのに」

つかさ「だって、私が考えたゲームじゃないし」

こなた「まあいいや。とりあえず『告白』してみるね。
     私の初恋の相手は、ずばりお父さんだったんだよ」

かがみ「おいおい」

こなた「そのとき、私はまだ六歳だった。お父さんが好きで好きで
     たまらなかった私は、ある日、お父さんと一緒にお風呂に
     入っているときに結婚してってお願いしたの。そしたら
     お父さんは、いいよ、って言ってくれた」

かがみ「これ……嘘よね?」

つかさ「お姉ちゃん、黙って聞いて。質問は一人一回までだから」

こなた「ただしお父さんは、一つだけ条件をつけた。それは、
     お母さんが生きているうちは決して私と愛し合わない、
     という条件だった」



13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/08(日) 23:46:22.63 ID:s7rZGtPV0

かがみ「ちょっと待ってよ。それじゃあまるで……」

こなた「だから私は、ずっと待っていた。お母さんが死ぬのを。
     そして――ある日、お母さんが死んだ。だから私は、
     お父さんと結ばれた。以上、初恋の話でした」

かがみ「えーと……」

つかさ「次はゆきちゃんの番だね」

みゆき「わ、私ですか? いったい何を質問すれば……」

つかさ「それは自分で考えないと」

みゆき「じゃあお聞きしますが、お母様はどのような状況で
     亡くなったのでしょうか?」

こなた「お母さんは、感電死したんだよ」

かがみ「感電死……? あんたのお母さんって、
     病弱だったんでしょ? 病死したんじゃなかったの?」

つかさ「お姉ちゃんの質問は、もう終わりだよ」

かがみ「分かってるけど……」



18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/08(日) 23:53:08.81 ID:s7rZGtPV0

こなた「私が七歳のときの朝だった。お母さんは台所で
     お茶碗洗いをしていた。そのすぐ傍にはトースターが
     置いてあった。お父さんが学生時代から愛用している
     古いトースターだった。そのトースターが、
     水を溜めた洗い桶の中に落ちた。そしてお母さんは
     感電して死んじゃったんだよ。まあ、身体が弱かった
     というのも理由の一つなんだろうけどね」

かがみ「そんな話、初めて聞いたわ」

こなた「まあ、これも嘘なのかもしれないけどね」

かがみ「自分で言うなよ」

つかさ「最後の質問は、私だね」

かがみ「ねえ、つかさ。もうこんなゲームやめにしない?」

つかさ「どうして?」

かがみ「どうしてって、人のプライバシーを覗き見するみたいで
     気分が悪いわ」

つかさ「告白を聞いた人が他の人に秘密をバラさなければ
     済む話だよ」

かがみ「それはそうかもしれないけど……」

つかさ「じゃあ、私の質問。こなちゃんは、お母さんを殺したの?」



23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/08(日) 23:59:03.03 ID:s7rZGtPV0

かがみ「つかさ! あんた、何て質問するのよ!」

つかさ「いいじゃない。ただのゲームなんだから」

かがみ「でも、七歳の女の子が母親を殺せるはずないわよ」

つかさ「どうして? トースターを落とすくらい、誰にでも
     できるでしょ? それで? こなちゃんは、
     お母さんを殺したの?」

こなた「まさか。私がお母さんを殺すわけないじゃん。まあ、
     お父さんと愛し合うためにお母さんが邪魔だったのは
     事実だけどね。でも、私は殺してなんかいないよ」

みゆき「そ、そうですよね」

かがみ「いくらお父さんが好きだからって、お母さんを殺すわけ
     ないものね。よかったわ」

つかさ「ねえ、二人とも、何か忘れてない?」

かがみ「え?」

みゆき「あ、そうでしたね。この告白には、嘘が混ざっているん
     でしたよね」

こなた「さあ、私がどの部分で嘘をついたのか、当ててみてよ」



29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 00:07:38.64 ID:MlNQ2A0O0

かがみ「嘘って、一ヶ所だけなのよね? この告白が全部
     嘘だったってことはないの?」

こなた「嘘は一つしかついてないよ」

みゆき「そのことに関して疑問があるのですが」

こなた「何?」

みゆき「例えば、お母様を殺していない、という意味のことを
     二回言いましたけど、仮にこの部分が嘘だったとして、
     これは二回嘘をついたことになるのでしょうか?」

つかさ「うーん……。よく分かんないなあ」

かがみ「ゲームをやろう、って言い出したのはあんたなんだから、
     それくらい最初に説明しておきなさいよ」

つかさ「でもさあ、同じ意味のことを繰り返しているだけなら、
     それは嘘が『一ヶ所』と考えてもいいんじゃないのかなあ」

かがみ「……そうよね。そうしないと、一番最初の質問の答えの
      部分で嘘をついちゃったら、それを前提として質問に
      答えられなくなっちゃうものね」

みゆき「そう言えば確認していませんでしたが、嘘をついた部分を
     当てるのも、一人一回までなのですか?」

つかさ「それはそうだよ。一人一回までじゃないと、順番に聞いていけば
     いつかは当たっちゃうじゃない」



33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 00:14:47.47 ID:MlNQ2A0O0

みゆき「これはよく考えられたルールですね」

こなた「どゆこと?」

みゆき「例えば、回答者が質問者の質問に対して、極限まで
     短い回答しかしなかったとします。極端な話、『はい』か
     『いいえ』で答えられる質問ばかりされて、『はい』と
     『いいえ』以外の回答をしなかったとします。すると、
     回答者は必ず負けてしまうのです」

つかさ「え? どうしてそうなるの?」

かがみ「だって、嘘をついている箇所が三つしかないことになるから、
     三人が一つずつ『それは嘘でしょ?』って言えば、誰かは
     正解するじゃない」

つかさ「あ、そうか」

みゆき「だから回答者は、質問者の質問に対して、できる限り詳しい
     回答をしなければならないのです。回答が長くなればなるほど
     嘘をついた場所の選択肢が増えるので当てられにくくなります。
     しかしそれは同時に、自分の秘密をより多く曝け出さなければ
     ならないという諸刃の剣でもあるのです」

こなた「ねえ、早く嘘をついた場所を当ててよ。待ちくたびれちゃった」

かがみ「じゃあ……誰から嘘を当てる?」

つかさ「質問をした順番でいいんじゃないのかな?」



36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 00:18:21.28 ID:IAVS4RbBO

ゴクリ…



39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 00:19:51.67 ID:MlNQ2A0O0

かがみ「わ、私から?」

こなた「じゃあかがみんからドゾー」

かがみ「『初恋の相手がお父さんだった』という部分が
      嘘なんでしょ?」

つかさ「まあ、無難な質問だよね。その部分が嘘なら、
     こなちゃんの好きな相手はお父さんじゃなくて、
     お母さんもただの事故死だったってことになるんだから」

かがみ「あんたは黙ってなさい。こなた、そうなんでしょ?」

こなた「……残念でした」

かがみ「ってことは」

こなた「私の初恋の相手はお父さんだったよ。じゃあ、
     次はみゆきさんお願い」

みゆき「私ですか……。どうしましょう」

こなた「早くしてよ」



43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 00:27:22.91 ID:MlNQ2A0O0

みゆき「『嘘を一回ついた』の部分が嘘です」

つかさ「え? 何なのその質問?」

みゆき「つまり、泉さんは嘘をついていないか、あるいは
     二つ以上の嘘をついたのです」

かがみ「そんなのありなの?」

つかさ「さあ。そういう質問をする人がいるとは思わなかったから」

かがみ「本っ当に無責任ね」

こなた「でもさあ、嘘を二つ以上ついたんなら、それはもう
     ゲームとして成り立たなくない? ルール違反だもん。
     ゲームっていうのは、ちゃんとルールを守るから面白いんだよ。
     私はゲーマーとしてルールは遵守するよ」

つかさ「うーん、そうだよね。やっぱり、嘘を二つ以上つくのは
     ルール違反だと思う」

かがみ「じゃあ、『嘘を一つついた』の部分が嘘で、嘘を全くついていない
     というのは、ルールの範囲内ってこと?」

つかさ「そうなるんじゃないかな」

みゆき「では、あらためてお聞きしますが、『嘘を一つついた』の
     部分が嘘なんですよね?」

こなた「残念でした。不正解。私はちゃんと嘘を一つだけ混ぜたよ」



48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 00:34:25.66 ID:MlNQ2A0O0

つかさ「最後に当てるのは、私だね」

かがみ「待って。その前に確認しておきたいんだけど、もしも
     つかさが嘘を当てられなかったら、こなたはどこで嘘を
     ついたのか教えてくれないの?」

こなた「教えないよ」

かがみ「そんな……」

つかさ「まあ、ゲームのルール上、教える義務はないもんね」

かがみ「どの部分で嘘をついたのか分からないまま過ごすなんて、
     すっきりしないわ」

つかさ「ねえ、お姉ちゃん。もう当ててもいい?」

かがみ「……いいわよ」

つかさ「『お母さんを殺していない』の部分が嘘なんでしょ?」

かがみ「つかさ!」

みゆき「……泉さん」

かがみ「ねえ、こなた……。どうして答えないの? あんた
     まさか……?」



50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 00:35:54.81 ID:lib/cALwO

この子たち怖い…



51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 00:36:07.63 ID:WjhmlGHM0

ひさしぶりのらきすたスレだと思ったら…
まあ最初の段階で変な雰囲気はしてたけどさ…



52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 00:39:14.30 ID:MlNQ2A0O0

こなた「あはははは!」

かがみ「こなた……?」

こなた「ちょっとフェイントをかけただけだよ、かがみん。可愛いなあ」

かがみ「擦り寄るな!」

こなた「私は本当にお母さんを殺していないよ。つまり、
     質問者は回答者の嘘を見破ることができなかった。
     私の勝ちだね!」

つかさ「おめでとう」

みゆき「おめでとうございます」

かがみ「え……? じゃあ、本当に、どの部分で嘘をついたのか
     教えてくれないの?」

つかさ「こなちゃんが嘘をついた場所を当てる方法が、一つだけあるよ」

かがみ「何なのよ、その方法って」

つかさ「ゲームを続けることだよ。もう一度みんながトランプを引いて、
     こなちゃんがジョーカーを引いたら、またこなちゃんに
     質問したり、嘘の場所を当てたりできるでしょ?」

かがみ「私はもう、こんな嫌なゲームやらないわよ!」

こなた「それはないんじゃないかなあ、かがみん」



59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 00:48:41.41 ID:MlNQ2A0O0

つかさ「そうだよお姉ちゃん。このまま終わったら、こなちゃんが
     可哀想だよ」

かがみ「可哀想……?」

つかさ「そうだよ。こなちゃんは、私達も質問に答えてくれると
     思ったから、自分の秘密を『告白』したんだよ。それなのに
     まだ一度も『告白』しないうちにゲームを投げ出すなんて、
     卑怯だよ」

かがみ「卑怯」

こなた「そうだよ、かがみん。少なくとも一人一回は『告白』を
     しないと、不公平だよ」

かがみ「不公平」

みゆき「私も気が進みませんけど……やりましょう、かがみさん」

かがみ「わ、分かったわよ。やればいいんでしょ? ただし、
     私が回答者に選ばれてちゃんと回答したら、その時点で
     ゲームを抜けさせてもらうからね。それでいい?」

こなた「いいよ。じゃあ、またトランプを切るね。順番に引いて」

かがみ「……またハートだったわ」

みゆき「私はスペードでした」

つかさ「ああ、ジョーカーを引いちゃったよお」



61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 00:49:39.69 ID:SXfOLQ6zO

ミステリーはいいねえ
リリンが生み出した文化の極みだよ



62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 00:51:09.71 ID:qEryYaEdO

>>61
こんな所にいたんだね、カヲル君・・



69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 00:55:43.71 ID:MlNQ2A0O0

こなた「私はダイヤだった。つまり、回答者がつかさで、かがみ、
     私、みゆきさんの順番に質問していくことになるね」

かがみ「また私がトップバッターかあ。何を質問すればいいんだろ?」

つかさ「お手柔らかに~」

こなた「自分は凄い質問したくせに」

つかさ「それは言わないで~」

かがみ「じゃあ、簡単な質問にするけど、あんたってカンニングとか
      したことないわよね?」

こなた「ちょ、かがみん。いきなり凄い質問をするんだね」

かがみ「いや、つかさは成績悪いけどカンニングとかするような子じゃ
     ないし、この質問なら安全だと思ったのよ」

つかさ「じゃあ答えるけど……私はカンニングしたことあるよ」

かがみ「えっ」

つかさ「最初の質問に対する回答は、終わり」

かがみ「つかさ……嘘でしょ?」

みゆき「かがみさん、落ち着いてください。これは『嘘の告白』ゲーム
     ですから。この部分が嘘という可能性も充分にありますから」



77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 01:06:31.65 ID:MlNQ2A0O0

かがみ「っていうか、もう回答終わりなの?」

つかさ「私はちゃんと、『カンニングとかしたことないわよね?』
     って質問に対して『ある』って答えたよ」

かがみ「いや、それはそうだけどさ、さっきみゆきが言ってたじゃん。
     極限まで短い回答しかしないでいると、回答者は必ず
     負けちゃう、って」

つかさ「次の質問からは長めに答えるから大丈夫だよ。
     これも作戦のうちなの」

かがみ「つかさが作戦なんて言葉使うと、何か不安だなあ」

つかさ「次の質問者はこなちゃんだよね? 早くしてよ」

こなた「うん……。ええと、どうしようかな」

つかさ「何を迷ってるの?」

こなた「さっきのかがみんの質問とは関係のない質問を
     してもいいの?」

つかさ「いいよ」

こなた「じゃあ聞くけど――」

つかさ「こなちゃんのターンは、もう終わりだよ」

こなた「え?」



78:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 01:07:23.33 ID:WjhmlGHM0

このつかさはマジモンのカスやで



88:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 01:11:49.55 ID:MlNQ2A0O0

かがみ「えっ。どういう意味?」

つかさ「こなちゃんは私に対して『さっきのかがみんの質問とは
     関係のない質問をしてもいいの?』って訊いたよね?
     だから私は『いいよ』って答えたよ」

こなた「ちょっと待ってよ。そんなのズルいよ」

つかさ「ズルいのはこなちゃんの方だよ。質問を二回以上する
     なんてルール違反でしょ?」

こなた「それはそうかもしれないけど……」

かがみ「そんなの、私は納得できないわ。だってこなたが回答者
     だったときは、みんな何度でも質問してたじゃないの」

つかさ「そうだね。でも、答える義務はなかったんだよ」

かがみ「そんなのって……」

こなた「もういいよ、かがみん。つかさの勝ちだよ。確かにつかさが
     言うように、私のターンは終わっちゃった。次はみゆきさんの
     番だね」

かがみ「こなた……」

みゆき「泉さんは本当にそれでいいのですか?」

こなた「いいよ。その代わり、みゆきさん、凄い質問してつかさを
     困らせてやってね」



99:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 01:22:53.48 ID:MlNQ2A0O0

みゆき「そう言われても……」

こなた「お願い。できるだけつかさが困るような、意地の悪い
     質問を考えてよ」

みゆき「……分かりました。つかささんに質問です。つかささんが
     カンニングをした理由はかがみさんの成績のことと
     関係があるのですか?」

つかさ「……それは」

こなた「ちょっ、みゆきさん。それのどこが意地の悪い質問なの?」

かがみ「いや、私には分かるわ。確かにこれは凄い質問だわ。
     つかさはまだ『カンニングをしたことがある』以外の
     『告白』をしていないから、嘘を当てられないようにする
     ためにはこの質問にできるだけ長く答えなければならない。
     そこに私を絡めてきたのは……正直、あれだけどね」

みゆき「すみません」

かがみ「いいのよ。みゆきが悪いわけじゃないんだから。つかさ、
     ちゃんと答えなさい」

つかさ「分かった。ちゃんと『嘘の告白』をするよ。私がカンニングを
     したのは、お姉ちゃんのせいだった。お姉ちゃんさえいなければ、
     私は不正行為なんてせずに済んだ」

かがみ「つかさ……?」



108:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 01:32:17.34 ID:MlNQ2A0O0

つかさ「私、小さい頃から、何をやってもお姉ちゃんに勝てなかった。
     勉強でもスポーツでも。唯一勝てるのは、料理くらいかな。
     兄弟のいない人は、こう言うと、こんなふうに思っちゃうんだろうね。
     得意なことがあるなら、その得意なことを伸ばせばいいじゃないか、
     ってね。それができれば苦労しないよ。私には百の苦手なことと、
     一の得意なことがある。一方お姉ちゃんには、一の苦手なことと、
     百の得意なことがある。そして双子だから、小さい頃からいつも
     比較されてきた」

かがみ「つかさ、もういいよ。もうやめて」

つかさ「私、悔しかった。悔しくて悔しくて、必死に努力した。お姉ちゃんに
     バレないように、夜中まで勉強したこともあった。だけど、私と
     お姉ちゃんの差は縮まらなかった。私がどんなに頑張っても、
     お姉ちゃんは私の手の届かない遥か高みから私のことを
     見下ろしていた」

かがみ「でも、あんたは普段から、あまり真面目に勉強していなかったわ。
     私はちゃんと勉強してた」

つかさ「それは結果論だよ、お姉ちゃん」

かがみ「結果論……?」

つかさ「そうだよ。お姉ちゃんのせいで、私は勉強をするのが嫌に
     なっちゃったんだよ。お姉ちゃんさえいなければ、私は今でも
     それなりに真面目に勉強していたと思う。でも、どんなに頑張っても
     お姉ちゃんに勝てないから、私は勉強をしなくなった。
     必死に努力して負けるくらいなら、まったく努力せずに負けた方が
     精神的に楽なんだよ」



112:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 01:39:16.38 ID:MlNQ2A0O0

かがみ「そんなのって……」

つかさ「カンニングをやり始めたのも、お姉ちゃんのせいで勉強を
     諦めてからだよ。でも、私がカンニングをしたって、
     お姉ちゃんは相変わらず私よりもずっと成績がいいんだけどね。
     以上で、『嘘の告白』は終わり」

みゆき「ええと……」

こなた「次は、一人一回ずつ、嘘を当てていくんだよね?」

みゆき「かがみさんからですけど……」

つかさ「お姉ちゃん、いいよ。私の『告白』の嘘の部分を当てて」

かがみ「……嫌」

つかさ「お姉ちゃん?」

かがみ「私、当てたくない。こんなゲーム、続けたくない」

つかさ「お姉ちゃんって、やっぱり卑怯だね」

かがみ「卑怯?」

つかさ「私はちゃんとゲームのルールに則って『回答』したのに、
     お姉ちゃんは途中で逃げ出すんだね。そんなの卑怯だよ」

かがみ「わ、分かったよ……。じゃあ当てるけど、『カンニングを
      したことがある』の部分が嘘なんでしょ?」



120:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 01:48:51.57 ID:MlNQ2A0O0

こなた「あれ? でも、つかさはカンニングをしたことがある、
     っていう前提でみゆきさんの質問に答えたんじゃ
     なかったっけ?」

みゆき「そうですけど、同じ意味のことを繰り返すのは
     『嘘が一つ』というルールには反していないという
     結論になったはずですから、もしもつかささんが
     『カンニングをしたことがある』という部分で嘘を
     ついたのなら、『かがみさんのせいで』カンニングを
     したという部分でも嘘を繰り返していいことに
     なるのではないでしょうか」

こなた「いや、『カンニングをした』というのと、『かがみの
     せいでカンニングをした』というのは違う種類の
     嘘じゃない?」

かがみ「あんた達、ちょっと黙ってよ。どうなの? 本当は
     カンニングをしたことなんてないんでしょ?」

つかさ「……残念でした。不正解」

かがみ「ということは」

つかさ「私はカンニングをしたことがあるよ」

かがみ「そんな――」

つかさ「次はこなちゃんが嘘を当てる番だね」

こなた「『必死に勉強した』という部分が嘘なんじゃない?」



126:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 01:57:22.02 ID:MlNQ2A0O0

つかさ「あはははは。こなちゃん、ひどいよ~」

こなた「つかさが真面目に勉強しているところなんて想像
     できないからね」

つかさ「ますますひどい~。もしかして、さっきこなちゃんの
     質問を飛ばしたこと根に持ってる?」

こなた「あはははは。根に持ってるわけないじゃん。あれは
     私のイージーミスなんだから」

かがみ「あんた達、気持ち悪い馴れ合いをするのはやめなさい。
     つかさも早く答えなさいよ」

つかさ「不正解。私は本当に、真面目に勉強をしたんだよ。
     必死に――本当に必死にね」

こなた「残念だなあ。当ててやろうと思ったのに」

つかさ「あははははは」

こなた「次はみゆきさんだね」

みゆき「分かりました。『ちゃんと嘘の告白をするよ』の部分が
     嘘です。つかささんは、すべて本当のことを話して
     いたのです」

つかさ「あはははははははははは。またそれかあ。ゆきちゃん、
     それ好きだねえ」



134:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 02:03:18.28 ID:MlNQ2A0O0

こなた「つかさ、逃げるのはもうやめなよ。ちゃんと答えなきゃ」

つかさ「うーん、分かった。降参。私の負け。ゆきちゃんおめでとう」

かがみ「それじゃあ」

つかさ「ゆきちゃんの勝ちだね。私は全部本当のことを話して
     いたんだよ。カンニングをしたのも本当だし、お姉ちゃんに
     対してコンプレックスを持っていたのも本当」

かがみ「嘘……」

こなた「なるほどねえ。さっきみゆきさんが言っていた嘘のつき方を
     聞いて、その通りにしたってわけか」

つかさ「そういうこと。ゆきちゃんのヒントがなかったら『嘘を一つつく』
     の部分で嘘をつくなんて思いつかなかったよ」

こなた「何だか楽しいゲームだね。ワクワクしてきた」

かがみ「どこが楽しいのよ……」

こなた「じゃあ、またトランプを切るね」

かがみ「今度こそ、私が回答者になってみせるわ。そして、早くこんな
     ゲームからは抜けさせてもらう」

つかさ「お姉ちゃんってば、また優等生の答えを言ってるけど、本当は
     少しこのゲームを楽しみ始めてるんじゃない?」



137:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 02:09:42.23 ID:MlNQ2A0O0

かがみ「そんなことないわよ……」

こなた「じゃあかがみんから引いて。ジョーカーが出るといいねえ」

かがみ「……スペードだったわ」

つかさ「私はハートのエース。ハートのエースが出てこなーい♪」

かがみ「何なの、その歌」

つかさ「知らない?」

かがみ「知らないわよ」

つかさ「お姉ちゃんでも知らないことがあるんだね。お姉ちゃんは
     何でも知ってるのかと思ってた」

かがみ「何でもは知らないわよ。知ってることだけ……って、何を
     言わせるのよ!」

みゆき「私がジョーカーになってしまいました」

こなた「私がダイヤだから、回答者がみゆきさんで、つかさ、私、
     かがみんの順に質問することになるね」

つかさ「私が一番かあ。じゃあ早速質問するけど、ゆきちゃんは
     犯罪行為をしたことがある?」

こなた「おおっ、また凄い質問が出てきたね」



146:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 02:22:43.50 ID:MlNQ2A0O0

みゆき「……あります」

かがみ「あるのかよ」

みゆき「以上です」

かがみ「もう終わりか。どうやら、つかさと同じ作戦で行くみたいね。
      こなた。分かってると思うけど、不用意な質問はしないでね」

こなた「ノリノリだねえ、かがみん」

かがみ「別にそんなんじゃないわよ。さっきのことがあったから、
     注意してるだけよ」

こなた「じゃあ私の質問行くよ。その犯罪行為は、お金に関係する
     ことなの?」

みゆき「はい。お金に関係することです。以上です」

こなた「終わりか……。もうちょっとよく考えて質問するべきだったかな」

かがみ「最後は、私の質問ね。何だかみゆきの答えるペースが
     速いから調子狂うわ」

つかさ「お姉ちゃん、ちゃんと黒い質問をしてね?」

かがみ「何でそんなリクエストされなきゃいけないのよ、まったく」

つかさ「だって、また一人だけ優等生ぶられてもゲームがつまらなく
     なっちゃうから」



152:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 02:31:20.06 ID:MlNQ2A0O0

かがみ「別に優等生ぶってなんかいないわよ!」

つかさ「じゃあ、そんなお姉ちゃんでも本気を出さざるを得ない
     新ルールを追加しない?」

こなた「何なの、そのルールって」

つかさ「今までのルールだと、別に勝っても負けてもペナルティは
     ないから、お姉ちゃんみたいに本気になってない人は
     適当に答えちゃうかもしれないでしょ? だから、勝ち負けに
     応じて、何かペナルティをつけたらいいんじゃないかな、
     って思って」

こなた「今までの成績ってどうなってたっけ?」

みゆき「第一回の泉さんが回答者のときは、泉さんが勝ちました。
     第二回のつかささんが回答者のときは、私が勝ちました」

つかさ「そう。私が回答者だったとき、あくまでも勝ったのは
     ゆきちゃんであって、こなちゃんとお姉ちゃんは負けてるんだよ」

かがみ「え? 質問者は『質問者』というグループだから、私『達』が
     勝ったんじゃないの?」

こなた「いや、かがみん、それはないでしょ。そんなことしたら質問者が
     有利すぎてゲームバランスが崩壊しちゃうよ。それから、
     かがみんは不用意に質問しないでね。今は私が答えたから
     セーフだけど、もしみゆきさんが答えてたら質問にカウント
     されちゃってるところだったんだから」



158:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 02:39:26.28 ID:MlNQ2A0O0

みゆき「惜しいことをしました」

こなた「ほらね。気をつけてよ」

かがみ「ごめん……」

つかさ「とにかく、今のところお姉ちゃんは一度も勝ってない、
     ってことは自覚しておいてね」

かがみ「(もしかして、つかさがこのタイミングで新ルールを
      追加しようと言い出したのは、すべて計算だったんじゃ……?
      今は私が『質問』をする番だから、私は全員に向けた
      質問をすることができない。なぜなら『全員』の中には
      みゆきも含まれるからだ。みゆきが答えてしまったら、
      質問者である私は不利になる。そしてそれは同時に、
      新ルールの内容を決める決定権を半ば放棄したも
      同然ということだ。――つかさ、恐ろしい子」

こなた「みwikiさん、これまでの個人成績はどうなってるの?」

みゆき「私が1勝1敗。泉さんが1勝1敗。つかささんが0勝2敗。
     かがみさんも0勝2敗ですね」

こなた「この嘘の告白ゲームはゼロサムゲームだから、必然的に勝った
     回数よりも負けた回数の方が多くなるんだよね。ということは、
     ペナルティは負けた回数に応じてつけるべきだね」

つかさ「逆に、勝った回数が多かったら何らかのアドバンテージが
     あった方が面白くなるよね」



165:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 02:50:57.98 ID:MlNQ2A0O0

こなた「でも、どんなペナルティにするの?」

つかさ「その前に言っておかないといけないことがあるんだけど、
     実はこのゲームって、抜け道というか、必勝法があるんだよね」

かがみ「必勝法ですって!? あんた、そんなのを知ってたのに黙って
     いたの!?」

つかさ「でも、私はこの必勝法を使っていないよ。だって、私は0勝2敗
     なんだから」

かがみ「ああ、それはそうだけど」

こなた「その必勝法がどんなのか、教えてくれるよね?」

つかさ「もちろん。必勝法っていうのはね、『嘘をつく』ことだよ」

かがみ「え? それがこのゲームのルールでしょ?」

みゆき「『もちろんそうですよ』」

こなた「かがみんの馬鹿! みゆきさんが答えちゃったじゃん!」

かがみ「あっ、しまった……」

つかさ「まったく、お姉ちゃんはこれだから困るんだよね」

かがみ「……ごめんなさい」

こなた「もういいから、早く必勝法を教えてよ」



173:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 03:03:30.85 ID:MlNQ2A0O0

つかさ「『回答』の部分じゃなくて、『ダウト』のときに嘘をつくんだよ」

かがみ「どういうこと?」

つかさ「例えば、こなちゃんのときのことを思い出してみて。もしも
     こなちゃんが本当はお母さんを殺していたとする」

かがみ「えっ。でも、それは本当だって言ってたじゃない」

つかさ「だから、もしも本当は殺していたとしても、こなちゃんは
     『嘘じゃない』って言い張るだけで勝てたんだよ。
     つまり今までのルールだと、回答者は必ず質問者に
     勝つことができた」

こなた「なるほどね。それは気付かなかったよ」

つかさ「本当に?」

こなた「気付かなかったし、気付いていたとしても、あの時点では
     ペナルティの話なんてまったく出ていなかったんだから、
     私が『ダウト』のときに嘘をつく必要なんてなかったよ」

つかさ「まあ、そういうことだけどね。私のときだって、私は必勝法を
     知っていたけど使わなかったんだから」

かがみ「つかさは必勝法を知っていたのに、どうして使わなかったの?」

つかさ「分からない? 本当に分からないの?」

かがみ「……分からないわよ」



178:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 03:10:05.39 ID:MlNQ2A0O0

つかさ「お姉ちゃんに勝つため、だよ」

かがみ「……え?」

つかさ「正々堂々と、カンニングなんかせずにお姉ちゃんに
     勝つために、私は必勝法を知っていたけど使わなかったの。
     どうしてそんな簡単なことが分からないの?」

かがみ「ごめん」

つかさ「別に謝って欲しいわけじゃないよ。お姉ちゃんがどうして
     私が正々堂々と勝負したいということが分からなかったのか、
     それはお姉ちゃんが本気になっていないからだよ。
     お姉ちゃんはね、心の奥でこう思っているの。

     私 が つ か さ に 負 け る は ず が な い

     ってね。本気を出さなくても、私になんか指先一つで勝てる。
     そう思っているから、私の気持ちが分からないんだよ」

こなた「つかさ、落ち着いてよ。その必勝法とペナルティが、何か
     関係あるの?」

つかさ「……うん、そうだったね。とにかく、回答者が『ダウト』の部分で
     嘘をつかないようにするには、嘘を当てられる前に質問者が
     ちゃんと『私はこの部分で嘘をつきました』って証明しておく
     必要があるの」

みゆき「それでしたら、あらかじめどの部分で嘘をついたのか紙に書いて
     伏せておけばいいですよね」



183:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 03:26:35.12 ID:MlNQ2A0O0

つかさ「うん、そうだね。だけど、その方法だと問題がある」

みゆき「そうですね。嘘を当てられてしまったときは、ただその紙を
     見せればいいだけですが、泉さんのように誰にも嘘を当てられ
     なかったら、誰にもその紙を見せる義務は生じないわけですから」

つかさ「こなちゃんは、このジレンマをどうすれば解決できると思う?」

こなた「えーと……あっ、そうだ。ゲームが終わったときに一番勝った
     回数が多かった人は、全員の紙を見ることができる、っていうのは
     どうかな?」

つかさ「いいと思うよ」

かがみ「でもそれって、こなたとみゆきに有利なルールよね。二人は既に
      一回ずつ勝ってるんだから」

つかさ「それはしょうがないよ。勝った回数が多かったときのご褒美は
     これでいいよね? じゃあ次は、負けた回数が多かったときの
     罰ゲームを考えようか」

こなた「ねえ、その罰ゲームってさあ、ゲームが終わるまで明らかに
     しない方が面白くない?」

つかさ「そうだね。一人一つずつ罰ゲームを紙に書いて伏せておいて、
     一番負けた回数が多かった人は『自分以外が書いた紙の中から』
     罰ゲームを選んで実行してもらうことにしようか」

かがみ「自分以外が書いた罰ゲームの中から……? 自分が実行
     するわけじゃないから、物凄くひどい内容になりそうね」



185:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 03:35:32.01 ID:MlNQ2A0O0

つかさ「しょうがないよ。そうしないと誰かさんみたいに
     本気でゲームをやらない人が出ちゃうから」

かがみ「でも……よく考えると、その新ルールは私に
      不利だわ。ううん。むしろ、私だけに不利な内容よ」

つかさ「どうして?」

かがみ「だって、もし次に私が回答者になって途中で
      抜けたら、私が罰ゲームを実行することに
      なっちゃうわ」

つかさ「ゆきちゃんがついた嘘を見破ればいいだけの話だよ」

かがみ「そういう問題じゃないわ。このルールだと、
      いつ終わるかによって勝敗が大きく変わって
      しまうわ。不公平よ」

こなた「じゃあかがみん、こうしようよ。このトランプ山の
     中からカードを一枚引いて。そのカードの数字の
     数が残りのゲーム回数ってことにしよう」

みゆき「いい考えですね」

かがみ「もし1が出たら、私が逆転するチャンスはなくなるわ」

こなた「少なくともハートとダイヤとスペードの1は抜いて
     あるから1を引く確率は凄く低いよ。さあ、カードを引いて」

かがみ「わ、分かったわよ……」



193:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 03:47:09.64 ID:MlNQ2A0O0

つかさ「何かドキドキするね~」

かがみ「――スペードの10だったわ」

こなた「あと10回もあれば、余裕で逆転できるんじゃない?
     よかったね、かがみん」

かがみ「本当に、あと10回もこんなゲームをやるの?」

みゆき「やりましょう、かがみさん」

かがみ「分かったわよ……」

こなた「じゃあメモ用紙を配るから、この紙に罰ゲームの内容を
     書いて、裏にして伏せておいてね。みゆきさんはもう一枚、
     嘘をついた部分を書いておいて」

みゆき「分かりました」

つかさ「……書けたよ」

かがみ「早っ!」

つかさ「お姉ちゃんが遅いんじゃないの?」

こなた「確かに。私ももう罰ゲームの内容書けたよ」

みゆき「私も、二枚とも書けました」

つかさ「早くしてよ、お姉ちゃん」



199:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 03:56:09.33 ID:MlNQ2A0O0

かがみ「えーと……これでいいわ。書けたわよ」

こなた「じゃあゲームに戻ろうか。みゆきさんがついた嘘を
     当てていこう。まずは、つかさからだったよね?」

かがみ「ええ、そうね。思ったんだけど、これって嘘を当てる
     順番でも、やっぱり有利不利があるんじゃないの?」

つかさ「くじで決めたんだから、しょうがないよ」

かがみ「そうよね……」

つかさ「じゃあ、言うよ。ゆきちゃんが嘘をついたのは、
     『お金に関係すること』という部分でしょ?」

みゆき「違います」

つかさ「そんなあ……。ゆきちゃんの家は裕福だから、
     自信あったのに」

こなた「次は私の番だよね?」

みゆき「ええ。どうぞ」

こなた「犯罪行為をしたことがある? という質問に対して
     『あります』と答えたのが嘘なんでしょ?」

みゆき「不正解です」

こなた「えっ……。もう嘘をつく部分残ってないんじゃない?」



204:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 04:06:23.80 ID:MlNQ2A0O0

かがみ「そうよ、おかしいわ。私の質問は無意味だったし、
     みゆきは『極力短い答え』しか言ってないから、
     もう嘘をつく余地はないはずでしょ?」

みゆき「そんなことないですよ。私はちゃんと嘘をつきましたよ」

かがみ「あっ……。そういうことか。ようやく分かったわ。
     『嘘をついた』というのが嘘なんでしょ?」

みゆき「違います」

かがみ「嘘……」

みゆき「これで私の2勝1敗。泉さんが1勝2敗。つかささんと
     かがみさんが0勝3敗ということになりましたね」

かがみ「ちょっと待ってよ! こんなの納得できないわ!
     もう嘘をつく余地はないはずよ!」

こなた「そうだよね……。いくらみゆきさんとはいえ、本当に
     嘘をついたのか疑わしいよね」

つかさ「うん。私も納得できないけど、それは優勝者が紙を
     確かめるしかないかな」

かがみ「まあ、みゆきが優勝したら意味ないけどね。……ねえ、
      もしも紙に何も書いていなかったり、紙の内容とは
      違うことを言ってたりした場合、どうなるの?」

つかさ「ルールを破ったんだから最下位になるんじゃない?」



206:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 04:11:36.53 ID:MlNQ2A0O0

かがみ「まあ、そうよね」

こなた「当然だよね」

みゆき「私もそれで構いませんよ」

かがみ「何なの、この余裕の笑みは」

つかさ「まるで自分が優勝するって決まってるような顔
     してるよね」

こなた「ちょっと感じ悪いなあ」

つかさ「ねえ」

かがみ「まあいいわ。えーと、残り9回だっけ?」

こなた「10回だよ、かがみん。さり気なく残り回数を
     減らそうとしないでよ」

かがみ「分かってるわよ。……あっ、待って」

こなた「何?」

かがみ「さっきから疑問に思ってたんだけど……。こなた、
      イカサマしてないわよね?」

こなた「このゲームのどこにイカサマする余地があるの?」

かがみ「あんた、誰がどのカードを引くか『いじって』ない?」



212:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 04:18:46.12 ID:MlNQ2A0O0

こなた「そんなことして、何の意味があるの?」

かがみ「回答者と、質問する順番を自由に操ることが
     できれば、ゲームを有利に進めることができるわ」

こなた「例えば?」

かがみ「例えば、私はさっきまで回答者に選ばれたら
      ゲームを抜けると宣言していたわね。だけど、
      まだ一度も回答者には選ばれていない」

こなた「偶然だよ、かがみん。ジョーカーを引く確率は
     1/4なんだからそういうこともあるよ」

かがみ「私を引き止めるために、あんたがカードに細工を
     していないとは限らないわ。特にこのゲームは、
     今までのゲームを見る限り、回答者の方が勝つ
     可能性が高そうだし」

こなた「その代わり、秘密を暴露しないといけないけどね」

つかさ「お姉ちゃん、決め付けるのはよくないよ。そんなに
     疑うんなら、お姉ちゃんがカードをシャッフルして
     みんなに選んでもらえば?」

かがみ「私が……? いいわよ、カードを貸しなさい」

こなた「早くしてよ」

かがみ「……もういいわよ。カードを引いて」



215:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 04:27:04.50 ID:MlNQ2A0O0

つかさ「スペードだね」

こなた「ハートだったよ」

みゆき「ダイヤでした」

かがみ「じゃあ、私が……ジョーカーよね」

こなた「念願の回答者に選ばれておめでとう、かがみん」

つかさ「これで今のところ、一人一回ずつ回答者に
     選ばれたことになるね。やっぱりカードに細工
     なんてしてなかったんだよ」

みゆき「質問をする順番は、泉さん、私、つかささんの
     順ですね」

つかさ「じゃあ、第4回嘘の告白ゲームスタート!」

こなた「どんな質問にしようかなあ……」

かがみ「な、何でもいいわよ」

つかさ「こなちゃん、黒い質問頑張ってね!」

こなた「――かがみって、処女?」

かがみ「えっ……」

つかさ「ほら、お姉ちゃん。早く答えてよ」



222:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 04:36:18.05 ID:MlNQ2A0O0

かがみ「な、何でこんな質問したのよ」

こなた「だってかがみん、私のときに初恋の話を言えって
     言ったじゃん。これでお互い様だよ」

かがみ「どこがお互い様なのよ!」

こなた「もう一度聞くけど、かがみって処女?」

かがみ「……処女よ。私は生まれてから一度も男の人と
     付き合ったことがないわ」

こなた「うひょー♪」

かがみ「変な声出さないでよ。えーと、告白されたことは
     何回かあるんだけど、まだ恋愛とかそういうのは
     考えられない相手ばっかりだったから断って
     きたのよ。こなたの質問への回答は、これで終わり」

つかさ「もしかすると、この『処女』っていうのが嘘なのかも
     しれないよねえ」

こなた「かもしれないねえ」

かがみ「あんた達、いい加減にしないと殴るわよ。さあ、
     みゆき。あんたの番よ。質問して」

みゆき「そうですね……。かがみさんはつかささんのことを
     どう思っていますか?」



227:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 04:45:07.51 ID:MlNQ2A0O0

かがみ「えーと……」

こなた「うわあ、嫌な質問キタコレ。黒いよ。みゆきさんが
     どす黒いよ」

つかさ「要するに、私がお姉ちゃんに対する気持ちを
     打ち明けたから、お姉ちゃんにも打ち明けろ、
     って言ってるんだよね」

みゆき「そんなつもりじゃなかったんですけど」

かがみ「茶化さないでよ。私は、つかさのこと――」

こなた「つかさのこと?」

かがみ「好きよ」

つかさ「えっ」

かがみ「つかさって、いい加減なように見えるかも
     しれないけど、本当は結構努力家なのよ。
     料理だって最初から得意だったわけじゃなくて、
     毎日少しずつ練習して覚えていったの。私、
     今でも憶えてるわ。私とつかさの誕生日に、
     つかさが作ってくれた手作りのケーキ。あれ、
     本当に美味しかった。ありがとう、つかさ。
     私はあんたが大好きよ」

つかさ「……嘘だ。そんなの嘘だ。お姉ちゃんは嘘を
     ついている」



232:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 04:52:14.89 ID:MlNQ2A0O0

かがみ「私は本当に、つかさのことを大切に思っている。
     他の誰よりも。私はつかさのことを守りたかった。
     だから、姉としてしっかりしなきゃ、って今まで
     頑張ってきたんだけど、つかさにはそれが重荷に
     なっていたみたいで残念だわ。……これで、
     みゆきの質問に対する答えは終わりよ」

こなた「うーん、いっぱい喋ったね。たくさん喋って、嘘を
     つく部分の選択肢を増やす作戦か。みゆきさんの
     ときとは真逆だね」

みゆき「次はつかささんが質問する番ですよ」

つかさ「……思いつかない」

かがみ「え?」

つかさ「何を質問すればいいのか、思いつかない。だって
     私、お姉ちゃんに『私のこと好き?』って訊くつもり
     だったの。でも、ゆきちゃんに先に言われちゃったから」

こなた「でも、何かは質問しておいた方がいいよ。質問しないと
     不利になっちゃうから」

つかさ「そうだね……。じゃあ、一応、質問しておく」

かがみ「うん。何でもいいわよ」

つかさ「今までお姉ちゃんが『告白』した内容の中に、嘘が
     含まれてる?」



242:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 05:05:52.98 ID:MlNQ2A0O0

こなた「……こんな質問の仕方があったんだね」

みゆき「気付きませんでした」

こなた「もしも、かがみがまだ嘘をついていなかったら、
     どうなるの?」

みゆき「かがみさんは『嘘を含まれている』という部分で
     嘘をつくしかありません。つまり、質問の答えは
     自動的に『嘘が含まれている』に限定されて
     しまいます」

こなた「じゃあ、既に嘘をついていたら?」

みゆき「かがみさんはこれ以上嘘をつくことができないので、
     『嘘が含まれている』と答えるしかありません」

こなた「あれ? じゃあ結局、かがみが今まで嘘を
     ついていたかいなかったかに関係なく、かがみは
     『嘘が含まれている』って答えるしかないんじゃないの?
     この質問、意味がないんじゃない?」

みゆき「いえ、この質問の嫌らしさは、そういうことでは
     ないのです」

こなた「じゃあ、どういうことなの?」



247:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 05:16:48.81 ID:MlNQ2A0O0

みゆき「それは、この嘘の告白ゲームのルールが大きく
     関係しています。このゲームは質問者が一人
     一回ずつ質問をし、回答がすべて出揃った後で
     嘘をついた部分を当てる、というものですよね」

こなた「それは分かってるよ」

みゆき「では、質問者が『質問』として、今までの告白の
     中に嘘があったと尋ねたらどうなるでしょうか?」

こなた「だから、真偽に関係なく『あった』って答えるしか
     ないってさっき言ってたじゃん」

みゆき「実を言うと、その部分で嘘をついている可能性は
     高いのです――理由は省略しますが。だから、
     質問者が嘘を当てるときに『嘘が含まれている』
     というのが嘘なんでしょう? と尋ねると、かがみさんが
     負けてしまう可能性が高くなってしまいます」

こなた「いや、それはないでしょ。だって、もし既に嘘を
     ついていたんなら、質問者は嘘を当てる権利を
     一回分消費しちゃうんだから」

みゆき「それでいいんですよ。だって、質問者は三人
     いるんですから。自分が当てられなくても、
     他の人に当ててもらえばいいんです。つまり
     この質問は、自分が勝つための質問ではなく、
     回答者を勝たせないための質問なのです」

こなた「うわあ……。何かえげつないなあ」



260:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 05:36:32.40 ID:MlNQ2A0O0

つかさ「解説はそのくらいでいい?」

こなた「でも、スポーツ漫画だと、もっと長ったらしい説明が
     あるもんなんだけど」

つかさ「まだ残りゲーム回数が9回もあるんだから、サクサク
     進めないと」

こなた「まあ、それもそうだね」

つかさ「じゃあお姉ちゃん。私の質問に答えてよ」

かがみ「……いいわよ。今までの告白には嘘が含まれて
     いなかったわ。私は嘘が大嫌いだから、こういう
     ゲームも好きじゃないの。たとえゲームでも嘘を
     つかないといけないなんて気持ち悪いわ。だから
     さっきまではつかさのこと大好きだったのに、こんな
     ゲームを無理矢理やらされてるせいでつかさのことが
     嫌いになり始めているの。もちろん、こなたのことも
     嫌いになりかけているし、みゆきのことも嫌いに
     なりかけているわ。もう早くこんなゲームは終わらせて
     しまいたいと思っているわ。まだ宿題終わってないから
     宿題を片付ける時間も必要だしね。もうこんなゲームは
     やめにしてトランプでもして遊びたいと思っている」

こなた「えっ。この場合は、どういうことになるの?」

みゆき「また私が解説役ですか?」

こなた「だって他に適任いないじゃん」



272:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 05:47:34.69 ID:MlNQ2A0O0

みゆき「要するに、かがみさんは選択肢を増やしたのです。
     かがみさんはまだ嘘をついていませんでした。
     だから本来ならば『嘘をついた』と嘘をつくしかなかった
     のですが、 『嘘が含まれている』という部分にノーと
     答えておきながら注釈をつけることによって、注釈の
     部分で嘘をついたというわけです」

こなた「それって、何か意味があるの?」

みゆき「つかささんの質問を無効化したのです。その代わり、
     三番目の質問の注釈の部分に嘘があるということは
     確定してしまいましたが」

こなた「ああ、そうか。もう、『嘘が含まれている』というのが
     嘘なんでしょ? って質問されるのはほぼ決まって
     いたから、まだ嘘をついていなかった回答者にとっては
     それが最上の一手ってことになるのかな?」

つかさ「……お姉ちゃん、回答はもう終わり?」

かがみ「終わりよ」

つかさ「じゃあ、紙に嘘をついた部分を書いて」

かがみ「……書いたわよ」

つかさ「嘘を当てるのは、こなちゃんからだったよね」

こなた「ずばり『宿題終わってない』の部分が嘘だね。かがみが
     宿題を残してるはずないもん」



274:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 05:56:53.39 ID:MlNQ2A0O0

かがみ「残念でした。不正解よ」

こなた「えっ……もう連休の最終日なのに、まだ宿題
     終わってなかったの?」

かがみ「あんたは提出期限のことを忘れてるでしょ?
      美術の宿題は来週の水曜日までで、別に
      慌てて必要はなかったから、まだ終わって
      ないのよ」

こなた「ああ、そうか……。そういう可能性もあったんだね」

みゆき「次に当てるのは、私ですね」

かがみ「どうぞ」

みゆき「つかささんのことを嫌いになりかけている、という
     部分が嘘です」

かがみ「……みゆきは甘いわね。こんなにひどい目に
      遭わされているのに、嫌いにならないわけない
      でしょ?」

つかさ「そうだよねえええ。私もお姉ちゃんのこと大嫌い
     だから、これでお互い様だよねええ」

かがみ「ええ、そうね。最後はあんたが当てるんでしょ?
     あんた、まだ0勝3敗なんだから、頑張りなさいよ」

つかさ「……それはお姉ちゃんも同じでしょ?」



278:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 06:08:34.11 ID:MlNQ2A0O0

かがみ「ああ、そう言えばそうだったわね」

つかさ「こんなときまでお姉ちゃん風を吹かせるなんて、
     お姉ちゃんらしいよ。『私は嘘が大嫌い』の部分が
     嘘なんじゃない?」

かがみ「外れよ。残念だったわね」

つかさ「嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だうそだうそだうそだうそだ!」

かがみ「つかさ……?」

つかさ「お姉ちゃんは嘘つきだ。だって、今までだって何度も
     私に嘘をついてきたくせに、嘘が大嫌いなはずがない!」

かがみ「私がいつ、あんたに嘘をついたって言うの?」

つかさ「嫌だなあ。あのことを知らないとでも思ってるの?」

かがみ「……何を」

つかさ「それは今度お姉ちゃんが回答者に選ばれたときに質問する
     ためにとっておくね」

こなた「じゃあとりあえず、第4回は終わりだね」

みゆき「ここまでの成績は、私が2勝2敗。泉さんが1勝3敗。
     かがみさんが1勝3敗。……そして、つかささんが
     0勝4敗です」



297:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 06:48:49.21 ID:MlNQ2A0O0

かがみ「ねえ、つかさ。あんたヤバいんじゃないの?」

つかさ「平気だよ。まだ9回も残ってるんだから。まだ誰が
     優勝して、誰が最下位になるかは決まってないよ」

かがみ「それはそうだけど……」

つかさ「今度は私にトランプを切らせてよ」

かがみ「いいわよ。はい」

つかさ「……誰からでもいいよ。カードを引いて」

こなた「じゃあ私から。……いきなりジョーカーだった」

かがみ「私はスペード」

みゆき「私はハートでした」

つかさ「私はダイヤだね。回答者がこなちゃんで、ゆきちゃん、
     私、お姉ちゃんの順に質問することになるね」

こなた「よし、まずはみゆきさんだね。どっからでもかかってこい!」

みゆき「では、第1回の続きのような形の質問になりますが……」

こなた「何でもいいよ」

みゆき「泉さんはお父様と血が繋がっているから、結婚はできないはず
     なのですが、そこのところはどう考えているのでしょうか?」



301:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 06:59:00.94 ID:MlNQ2A0O0

かがみ「またきわどい質問を……」

こなた「何とも思っていないよ。だって、私とお父さんは血が
     繋がってないから」

かがみ「えっ」

こなた「私って、お母さんが不倫して生まれた子供なんだよね。
     まあ、戸籍上は親子ってことになってるから、いったん
     籍を抜いてからじゃないと結婚できないかもしれないし、
     もしかすると日本の法律では一生結婚できないのかも
     しれないけど、私は気にしない。たとえ法律で認められ
     なくても、事実上結婚しているのと同じ関係になることは
     できるしね。――これで終わり」

つかさ「いっぱい喋ったね」

こなた「そうだね」

かがみ「一回の告白につき嘘は一つだけなのよね……?」

こなた「そういうルールだから」

かがみ「つまり、前回の告白と今回の告白で、一つずつ嘘がある、
     って考えていいのね?」

こなた「そうだよ。次はつかさが質問する番だね」

つかさ「こなちゃんのお母さんの不倫相手って、誰なの?」



306:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 07:20:33.62 ID:MlNQ2A0O0

かがみ「あんた達って、本当に嫌な質問するわね。
     感心するわ」

つかさ「わーい、お姉ちゃんに褒められちゃったぁ」

かがみ「褒めてないわよ」

つかさ「そんなの分かってるよ」

かがみ「そりゃそうよね……」

こなた「――私のお母さんの不倫相手、つまり私の
     血縁上の父親は、かがみとつかさがよく
     知っている人だよ。以上」

かがみ「何なの、それ。結局質問には答えてないじゃないの」

こなた「どうして? ちゃんと答えたよ。かがみとつかさが
     よく知っている人物、ってね。もっと詳しく知りた
     かったら、かがみが名前を訊けばいいんじゃない?」

かがみ「望むところよ」

つかさ「お姉ちゃん、待って! 嫌な予感がする。こなちゃんの
     お父さんの名前を訊いちゃ駄目!」

かがみ「つかさ。あんたの指図は受けないわ。こなたの本当の
     父親のフルネームを教えてくれる?」

こなた「……柊ただお、だよ」



313:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 07:30:35.78 ID:MlNQ2A0O0

かがみ「嘘……」

つかさ「やっぱり」

みゆき「柊ただおさんって、誰ですか?」

かがみ「私達の父親の名前よ。ねえ、こなた。それ、
     嘘なんでしょう?」

こなた「さあね。二つ以上の質問には答えないよ」

かがみ「ちょっと待って。もしも、私達のお父さんが
     こなたの本当のお父さんだったら」

つかさ「私達とこなちゃんは、異母姉妹ってことに
     なるね……。私とお姉ちゃんよりもこなちゃんの
     方が誕生日が早いから、もしも本当だったら
     こなちゃんは私達のお姉ちゃんということに……?」

かがみ「さすがにこれはないわ。絶対、嘘よ」

こなた「そう思うなら、嘘を当てるときにその部分が
     嘘だって言えば確認できるよ」

みゆき「ちょっと待ってください。柊ただおさんがつかささん
     達のお父さんということは、『つかささん達がよく
     知っている人物』なのは間違いないですよね。
     だから、その部分で嘘をついていたとしたら、
     泉さんは嘘を二つついたことになってしまいます」



326:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 07:44:51.28 ID:MlNQ2A0O0

こなた「うん、そうだね」

みゆき「ですから、少なくとも2つ目の質問は真実という
     ことになりますね」

つかさ「え? どうしてそうなるの?」

みゆき「『つかささん達のよく知っている人物』というのは
     『柊ただおさん』の上位集合ですから、その箇所で
     嘘をつくことはできないのです」

つかさ「もう少し分かりやすく説明してよ」

みゆき「まず、仮に泉さんの本当のお父さんが柊ただおさん
     ではなかったとすると、泉さんは2番目と3番目の
     質問の両方で嘘をついたことになる、というところ
     まではいいですよね?」

つかさ「うん、それは分かるよ」

みゆき「逆に、本当のお父さんが柊ただおさんだったら、
     2番目の質問も真実ということになります。どちらに
     しろ、2番目の質問の答えが真実であることには
     変わりないのです」

つかさ「あ、本当だ」

こなた「作戦タイムはもういい? そろそろ嘘をついた場所を
     当ててみせてよ。まずはみゆきさんからだよね?」



345:>>338の訂正:2009/11/09(月) 08:16:35.69 ID:MlNQ2A0O0

かがみ「ちょっと待って。このゲームは、同じ意味の嘘を
      繰り返すのは問題ないんでしょ?」

つかさ「うん」

かがみ「ということは、部分集合の箇所が嘘なんだったら、
      上位集合でも嘘をついていいことになるんじゃ
      ないの?」

つかさ「上位集合って何?」

かがみ「AがBに含まれるとき、AをBの部分集合、
     BをAの上位集合と呼ぶの。今回の場合は、
     A『私達のお父さん』が部分集合で、B『私達のよく
     知っている人物』が上位集合ということになるわね」

つかさ「よく分かんないや」

かがみ「つまり、結論部分である『私達のお父さん』に嘘が
     あるのなら、前提部分『私達のよく知っている人物』
     でも嘘をついてもいいんじゃないか、ってことよ」

つかさ「ああ、それなら何となく分かるよ。もっと早くそう言って
     くれればよかったのに」

こなた「ごめん。頭がパンクしそうなんだけど。っていうか、
     この種類のはつかさがカンニングをしてるんじゃ
     ないかってときにも問題になったよね。『カンニングを
     した』というのと、『かがみのせいでカンニングをした』
     というのは違う種類の嘘じゃないか、って」



351:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 08:25:41.65 ID:MlNQ2A0O0

みゆき「その場合は、『カンニングをした』という前提のもとに
     『かがみさんのせいでカンニングをした』という結論が
     成り立っているわけですね。だから『カンニングをした』のは
     上位集合で、『かがみさんのせい』は部分集合という
     ことになります」

つかさ「ごめん。分かったようなふりをしていたけど、やっぱり
     よく分かんない」

こなた「私も分かんないや……」

かがみ「ちょっと難しく考えすぎたかもしれないわね。実はこれ、
      数学の問題じゃなくて、国語の問題なんじゃないかしら」

こなた「どゆこと?」

かがみ「つまり、『同じ意味の嘘なら繰り返してもいい』という言葉の
     解釈の問題なんじゃないかと思うの。こなたは、これは
     意味だと思う?」

こなた「そのままでしょ」

かがみ「じゃあ、こなたが『私は犬が好きだ』っていう嘘をついたと
      するわね」

こなた「いいよ」

かがみ「じゃあ、犬のどういうところが好き? って訊かれたら、
     何て答える?」



356:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 08:36:35.81 ID:MlNQ2A0O0

こなた「飼い主に従順なところが好き、って答える」

かがみ「でも、こなたは本当は犬が好きじゃないんだと
     したら、『飼い主に従順なところが好き』っていう
     答えも嘘になっちゃうわよね。嘘を二回ついた
     ことになるわ」

つかさ「そうだね」

かがみ「でも、ゲームをやっている私達の感覚からしたら、
     どう? こなたの2つめの回答はおかしかった?」

こなた「別におかしくないと思うけど」

つかさ「うん。そんなふうに答えるしかないよね」

かがみ「みゆきは? こなたはルール違反をしたと思う?」

みゆき「いえ……。犬が好きという嘘を前提に質問されて
     いるわけですから、無理にでも好きなところを
     答えるしかないです」

かがみ「つまり、そういうことよ。質問者が回答者の嘘を
     前提に質問をした場合は、回答者は『嘘をつき
     続ける』しかない。つまり、『嘘を繰り返す』しかない
     ということなの。ね? 国語の問題でしょ?」

つかさ「もうそれを追加ルールにしていいんじゃないかな?
     質問者が、回答者の嘘が前提の質問をした場合は
     その嘘を前提とした回答をしていい、って」



372:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 08:55:43.93 ID:MlNQ2A0O0

こなた「そうするしか、ないかな」

みゆき「私もそれでいいと思います。もっといい解釈を
     思いつくまでの暫定的なルールとして採用しても
     いいのではないかと」

かがみ「じゃあ、みんな納得したから追加ルール決定ね」

つかさ「でも、そのルールって、いつから採用されるの?
     今回から? それとも次回から?」

みゆき「それは『法の不遡及』の問題になりますね」

つかさ「ほーのふそきゅー?」

みゆき「その時点では法律違反ではなかった行為を、後から
     できた法律で処罰してはいけない、ということです」

かがみ「あるいは、その行為を行なったときより後にできた
     法律の方が処罰が厳しかった場合、後からできた
     法律で裁いてはいけない、という意味もあるわね」

こなた「分かりにくいから、何か例を出してよ」

かがみ「例えば韓国なんかは、遡及法や事後法が多いことで
     問題視されている国ね。戦後にできた新しい法律で、
     戦争当時の行為を厳しく裁いているの」

こなた「ああ、そういうことか。よく分かったよ。つまり今回は、
     その追加ルールは適用されないということだね」



375:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 09:04:53.28 ID:MlNQ2A0O0

つかさ「そう言えば、ゆきちゃんが回答者だったときも、
     嘘をつける部分が残ってないはずなのに、
     ゆきちゃんが勝っちゃったよね。あれも、実は
     こういうルールの解釈が関係してるのかな?」

かがみ「実を言うと、あのからくりはもう想像がついて
     いるんだけどね」

こなた「へぇ。教えてよ」

かがみ「次にみゆきが回答者になったときに言うわ」

こなた「いま教えてくれればいいのに。ケチ」

かがみ「……まだ分かっていないようね。このゲームは、
     普通に回答や質問をするだけでは勝てないように
     できているのよ。むしろ、いかにして自分にとって
     都合のいい新ルールを作るか、というのがポイント
     なのよ。あんた達が私に、無理矢理ゲームを
     やらせたときみたいにね」

こなた「ねえ、もういいでしょう? 結局私のときには適用されない
    んだから、早く私が嘘をついた部分を当ててよ」

みゆき「そうですね。では、行きます。こなたさんの本当の
     お父さんが柊ただおさんである、という部分が嘘です」

こなた「ぶっぶー。残念でした」

かがみ「ってことは、本当に私とこなたは異母姉妹なの……?」



378:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 09:16:09.98 ID:MlNQ2A0O0

こなた「そういうことだね。お姉ちゃん、って呼んでもいいよ」

かがみ「誰が呼ぶか!」

つかさ「お姉ちゃん」

かがみ「何よ?」

つかさ「お姉ちゃんに言ったんじゃなくて、お姉ちゃんに
     言ったんだよ」

かがみ「分かりにくっ! 普通にこなちゃんって呼びなさいよ」

つかさ「はーい」

こなた「次はつかさが嘘を指摘する番だよね?」

つかさ「うん。じゃあ、言うよ。こなちゃんが嘘をついたのは、
     『戸籍上は親子ってことになってるから、いったん
     籍を抜いてからじゃないと結婚できない』という部分
     でしょ?」

かがみ「ごめん。つかさの言っていることがよく分からないわ」

つかさ「つまりね、こういうことだよ。こなちゃんがこれまで
    『お父さん』と呼んでいた相手は、二人いたんだよ。
    一緒に住んでいるそうじろうさんと、私達の父親である
    柊ただお。この二人のことを、あえてこなちゃんは
    『お父さん』という同じ言葉で呼んでいた。――私達を
    混乱させるためにね」



382:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 09:24:12.01 ID:MlNQ2A0O0

かがみ「ちょ、ちょっと待って」

こなた「――正解だよ。つかさ、初勝利おめでとう」

つかさ「ありがとう」

かがみ「待ちなさいって言ってるでしょ!」

つかさ「お姉ちゃん、何をそんなに怒ってるの?」

かがみ「意味が分からないからよ。ちゃんと説明しなさい」

こなた「じゃあ特別に説明してあげるけど、私の初恋の
     相手というのは、ただおさんだった」

かがみ「あ――?」

こなた「ただおさんは本当の父親として、たまに私と面会
     することを許されていたんだよ。私は六歳のときに、
     ただおさんに連れられて銭湯に行った。銭湯なら、
     六歳の子供は男湯に入ることができるからね。
     そこで私は、ただおさんに、大好きだから結婚して、
     ってお願いした。……というわけ」

かがみ「でも、お父さんとは血が繋がっていない、って
      言ったじゃないの」

こなた「そのお父さんは、育ての父である泉そうじろうの方。
     わざと同じ言葉を使って混乱させてたのに、
     見抜かれるとは思わなかったよ」



429: ◆.wujh7XySo :2009/11/09(月) 12:41:43.51 ID:th+hz1BHO

かがみ「じゃあ、本当に、こなたと私は血が繋がってるの?」

こなた「何度も同じこと言わせないでよ、かがみん」

かがみ「でも……待ってよ。私達とこなたって、誕生日近いでしょ?」

こなた「私が5月28日生まれで、かがみとつかさは7月7日生まれだよね」

かがみ「ってことは、私達のお父さんは、私とつかさのお母さんと同時期に、
    こなたのお母さんと……したんだよね?」

こなた「セックスを、ね」

かがみ「わざわざ言わなくていい!」

みゆき「まあ、別に驚くようなことではないですよ。男なんて、そんなものです」

かがみ「みゆき……?」

つかさ「ゆきちゃん、経験豊富そうだよね~」

みゆき「そんなことないですけど」

かがみ「もういいから、早く次のゲームを始めましょう」



436:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 13:17:58.92 ID:th+hz1BHO

こなた「おっ? かがみんノリノリだね」

かがみ「私はただ、早く終わらせたいだけよ。あと8回も残ってるんだから」

つかさ「ちなみに、ここまでの成績は?」

みゆき「私が2勝3敗です。泉さんとつかささんとかがみさんは1勝4敗ですね」

つかさ「えへへへへ。私にも逆転するチャンスが回ってきたみたいだね」

かがみ「そうみたいね。ところで、確認しておきたいことがあるんだけど」

こなた「何?」

かがみ「今回から、回答者の嘘が前提の質問をした場合は、回答者はその嘘が
    前提とした回答をしてもいい、って追加ルールが加わったわけだけど」

こなた「だけど?」

かがみ「例えばさっきの例で言うと『飼い主に従順なところが好き』って部分が嘘だ、
    って指摘されたときは、それは正解になるの?」



440:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 13:35:59.68 ID:th+hz1BHO

つかさ「ならないんじゃないかな。だって、嘘をついているのはあくまでも
    『犬が好き』って部分なんだから」

かがみ「みんなもそれでいいの?」

こなた「よく分からないからそれでいいよ」

みゆき「私もそれで構いません」

かがみ「そう。じゃあ、カードを引きましょうか」

みゆき「次のカードは、私にシャッフルさせてもらえませんか?」

こなた「どぞ」

みゆき「……いいですよ。引いてください」

かがみ「私はスペードだったわ」

こなた「私はダイヤ」

つかさ「私はハートだったよ」

みゆき「ということは……私がジョーカーだから回答者ですね。
    質問はつかささん、泉さん、かがみさんの順になります」



449: ◆.wujh7XySo :2009/11/09(月) 14:03:51.30 ID:th+hz1BHO

つかさ「私から質問か。どうしようかな」

かがみ「ちょっと待って。私のターンが回ってこないうちに、
    前回みゆきが回答者だったときに、嘘をついた部分が
    残ってないはずなのにみゆきが勝った現象の説明を
    しておきたいの」

こなた「待ってました!」
つかさ「私も聞いておきたいな」

こなた「つかさは質問をしないように気をつけてね」

つかさ「分かってるよ」

かがみ「まず、あのときの状況を思い出して。最初につかさが
    『犯罪行為をしたことがある?』と質問して『あります』
    と答えたわね。次にこなたが『お金に関係すること?』
    って質問して『はい。お金に関することです。以上です』
    とみゆきは答えた。ここまではいい?」

こなた「いいよ」

かがみ「この『以上です』という部分が嘘だったとしたら、
    どうなるか分かる?」

こなた「……え?」



500:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 17:23:23.22 ID:4QInGcNl0

つかさ「お姉ちゃん、それって――」

かがみ「つかさ、質問しちゃ駄目よ」

つかさ「あ、ごめん」

かがみ「これまでのゲームで、私達は大抵、『これで終わり』
     とか『以上』とか『次は○○の番だよ』と言うことによって
     その質問に対する告白が終わったことを示してきたわ。
     だから、『以上です』が嘘だったとしたら、みゆきはまだ
     こなたに対する告白が終わってなかったことになる」

こなた「でも、その後かがみんが『それがこのゲームの
     ルールでしょ?』って訊いて、みゆきさんが
     『もちろんそうですよ』って答えたじゃん」

かがみ「でも、その前にこなたは『今までの成績って
     どうなってたっけ?』って尋ねて、みゆきは答えた。
     質問は一人につき一回だから、その質問に答えた
     時点でみゆきのこなたに対する回答は終わった
     ことになるんじゃないかしら」

こなた「わけが分からないよ。頭痛くなってきた」

かがみ「つかさが『こなちゃんのターンはもう終わりだよ』と
     言ったときのことを思い出して。同じ人が二回以上
     質問をしたらその時点で告白は終わりにしてもいい、
     という暗黙の了解が、あの時点で既にできていたのよ」

つかさ「暗黙の了解……」



503:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 17:30:26.62 ID:4QInGcNl0

かがみ「要するにこれは、ゲームルールの盲点をついた
     大胆な抜け道だった、ってことよ。『嘘を一つついた』
     の部分で嘘をつくことができるのなら、『○○に対する
     告白はこれで終わり』の部分で嘘をついてもいいと
     思わない?」

つかさ「確かにそうだけど……そんなの、ズルいよ!
     卑怯だよ!」

かがみ「ええ、そうね。これは卑怯だと思う。だけど、『以上』
     の部分で嘘をついてはいけないというルールが
     なかったんだから、みゆきはルールを破っていない
     ことになるわ」

こなた「告白を終えるときには必ず『以上』と言わなければ
     ならない。そして、その『以上』の部分で嘘をついては
     いけない。――こういう新ルールを追加した方が
     いんじゃない?」

かがみ「私は賛成よ。つかさは?」

つかさ「賛成」

みゆき「……私も、賛成です」

かがみ「これで決まりね」

こなた「でも、思ったんだけど、仮に『以上です』の部分で嘘を
     ついていたとしても、別の解釈もできるんじゃないかな?」



506:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 17:42:32.60 ID:4QInGcNl0

かがみ「どういう意味?」

こなた「みゆきさんは『お金に関係することです』と言った後で
     『以上です』って言ったよね?」

かがみ「ええ、そうね」

こなた「ということは、お金に関係すること以外に別の犯罪を犯して
     いたんだとしたら、『以上です』で嘘をついたことにならない?
     だって本当は別の犯罪もやっていたのに隠していたんだから」

かがみ「そうか……。そういう考えは思いつかなかったわ」

こなた「こういうときは大抵、みゆきさんの出番なんだけど、残念ながら
     今回はみゆきさんは敵プレーヤーだから相談できないんだよね」

つかさ「例えゆきちゃんがお金に関係する犯罪以外の犯罪をやって
     いたとしても、『以上です』の部分で嘘をついたことには
     ならないと思うよ」

かがみ「……どうしてそんなことが言えるの?」

つかさ「だって、こなちゃんの質問内容は、正確には『その犯罪行為は、
     お金に関係することなの?』だったもん。そして、『その犯罪行為』
     というのは、私の『ゆきちゃんは犯罪行為をしたことがある?』という
     質問を肯定した場合のものだった」

こなた「何を言ってるのか全然分からないんだけど」



520:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/09(月) 17:59:01.28 ID:4QInGcNl0

かがみ「あ――そういうことか。あくまでもこなたは『犯罪行為の中の一つ』が
     お金に関係するか訊いたのよね。だから、『犯罪行為全体』の中に、
     お金に関係しない犯罪が含まれていたとしても、みゆきには答える
     義務がなかったんだわ」

こなた「つまり、みゆきさんは『以上です』の部分で嘘をつく必要がなかった
     ということ?」

かがみ「そういうことね」

こなた「でも、嘘をつく必要がない、というのと、嘘をついてはいけない、
     ということは同義じゃないでしょ?」

かがみ「うーん……。これは論理と言うよりも、ただの言葉遊びとか屁理屈
     みたいなものだから」

つかさ「でも、どっちにしろ同じことだよ。嘘を当てる人は、告白の中の嘘を
     指摘するだけでいいだもん。嘘の中身までは当てなくていいんだから、
     『以上です』が嘘だったら、その意味までは吟味する必要はないよ」

こなた「ああ、確かに。言われてみるとそうだね」

みゆき「そろそろ質問してもらえないでしょうか?」

かがみ「待って。やっぱりルールそのもので嘘をつくのって、卑怯だと思うの。
     だから、今回からは『嘘を一つつく』の部分でも嘘をついてはいけない、
     というルールを追加しない?」

こなた「いいと思うけど……。かがみん、言ってたよね。このゲームはいかにして
     自分にとって都合のいい新ルールを追加するかがポイントだって」



641: ◆.wujh7XySo :2009/11/10(火) 01:24:01.65 ID:ZWbBMbD/0

かがみ「ええ、そう言ったわね。このゲームは、普通に質問や
     回答をしているだけでは勝てないようにできている。
     他の人が気付かなかったような抜け道を探し、何とかして
     他の人を説得して少しでも自分に有利になるようにしないと
     いけない。――でも、今回は話が別よ」

こなた「どうして?」

かがみ「だって、これは別に私一人だけが得をする内容の新ルール
     じゃないでしょ? 質問者になっている人の選択肢の幅が
     狭まって、ほんの少しだけ質問者が有利になるだけよ」

こなた「質問者が有利になるとゲームバランスが崩壊するんじゃない?」

かがみ「でも、ここまでの成績をよく見てよ。回答者は3勝2敗。
     一方、質問者は2勝13敗なのよ。このゲームは明らかに、
     回答者の方が有利にできているわ」

こなた「でも、自分が回答者になったときには有利に働くんだから、
     別にいいんじゃないの?」

かがみ「ええ、そうね。回答者になれれば、ね。でも実際には
     ジョーカーを引けるかどうかはランダムだから、残りの
     7ゲーム、一度も自分が回答者に選ばれずに終わる
     危険があるわ。これは、私だけじゃなくてプレーヤー全員に
     当て嵌まることよ。回答者になれなければ高確率で負けて
     しまうのなら、もはやこれは嘘の告白ゲームなんかじゃないわ。
     ただのババ抜きよ。……普通のババ抜きとはルールが
     逆だけどね」



645:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/10(火) 01:33:28.78 ID:ZWbBMbD/0

こなた「うーん……。確かにそう言われると納得せざるを得ない
     けど、どこかで騙されているような気がする」

かがみ「疑り深いわね」

こなた「だって、今まで散々騙されてきたし。かがみなら、その
     新ルールを利用した、とんでもない必勝法とか抜け穴を
     見つけられるような気がするんだよね」

つかさ「私は別に『嘘を一つつく』の部分で嘘をついてはいけない、
     って新ルールを追加しても構わないと思うけど」

みゆき「私も賛成です」

かがみ「ほら、後はあんただけよ」

こなた「……ねえ、みんな、グルになってるんじゃないの?」

かがみ「え?」

こなた「かがみもつかさもみゆきさんも、何らかの方法で連絡を
     とっていて、共謀して私を陥れようとしているんじゃないの?」

かがみ「どうしたのよ、急に」

こなた「だって私、まだ一度も勝ってないし……」

かがみ「何を言ってるのよ。あんたは1勝4敗でしょ?」

こなた「みんなが本気を出す前のテストプレイで一度勝っただけだよ」



647:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/10(火) 01:40:00.08 ID:ZWbBMbD/0

かがみ「まあ、確かにこなたは4回連続で負けてるけど……」

こなた「ねえみんな、携帯を出してよ」

つかさ「どうしたの、急に」

こなた「携帯の着信音とかバイブの機能をオフにしてメールの
     やり取りをしてるかもしれない。ゲームの最中にも、
     みんな携帯はいじってたしね」

かがみ「そんなことできるわけないでしょ」

みゆき「――どうぞ」

かがみ「みゆき……」

こなた「とりあえずみゆきさんの携帯には、怪しいメールとかは
     残ってなかったね。もしかすると消去しただけかもしれ
     ないけど。次はかがみとつかさだね」

かがみ「私は嫌よ! 携帯はプライバシーの塊なんだから」

つかさ「ねえこなちゃん、携帯はみんなの見える位置に置いて
     おいて、誰も触れてはいけないってことにしておけば
     納得できるでしょ」

かがみ「そうね。そうしましょうか」

みゆき「はい」



648:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/10(火) 01:45:04.94 ID:ZWbBMbD/0

かがみ「まったく、しょうがないわね」

つかさ「バル(ry」

かがみ「ほら、みんなあんたのために携帯を見える
     位置に置いたわよ」

こなた「……みんな、ありがと。じゃあ私も代わりに、
     『嘘を一つつく』の部分で嘘をついてはいけない、
     っていう新ルールを認めるよ」

みゆき「じゃあ、そろそろ第6回のゲームを始めても
     いいですよね? つかささん、どうぞ」

つかさ「やっと質問できるよ~」

みゆき「何でも訊いてください」

つかさ「じゃあ訊くけど、ゆきちゃんが過去に犯した
     犯罪行為を詳しく全部教えてもらえる?」

かがみ「とりあえずイエスかノーで答えられる質問じゃ
     ないからいいけど……。相変わらず容赦ないわね」

こなた「我が妹ながら黒いねえ」

かがみ「その設定を引き摺るのはやめろ!」

つかさ「どうしたのゆきちゃん。早く答えてよ」



653:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/10(火) 01:59:38.95 ID:ZWbBMbD/0

みゆき「まず、私は、万引きをしたことがあります」

かがみ「どうして万引きなんか……」

つかさ「お姉ちゃん、少し黙ってて」

みゆき「万引きをした回数は数え切れません。安いお菓子を
     盗んだこともありましたし、高価なアクセサリーを
     盗ったこともあります。次に、私はクスリの密売を
     したことがあります」

かがみ「クスリって――」

みゆき「もちろん、睡眠薬とか傷薬とかそういうのではなくて、
     非合法な薬物のことです。マリファナとか覚醒剤とか」

かがみ「嘘」

みゆき「それから、置き引きに引ったくりなんかは日常茶飯事
     でしたし、振り込め詐欺の片棒を担いだこともありますね。
     ほら、振り込め詐欺って男の人が電話をかけてくる
     イメージが強いですから、電話の相手が女だというだけで
     みんな油断しちゃうんですよね。後は……援助○際とか
     売春もしましたね」

かがみ「売春」

みゆき「私自身が身体を売ったこともありますし、他の女の子――
     例えば同級生とか後輩、みなみちゃんとかその友達に、
     売春の斡旋をしたこともあります」



660:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/10(火) 02:07:47.48 ID:ZWbBMbD/0

かがみ「嫌……もう聞きたくない」

みゆき「一人暮らしの孤独な老人に近づいて、私に遺産を
     遺すようにと遺言状を書かせたこともありましたね。
     盗んだバイクで深夜の街を暴走したこともありましたし、
     給食費を盗んだこともあります」

かがみ「いや、微妙に時代設定がおかしい犯罪が混じって
     ないか? 今どき給食費とか生徒に持ってこさせる
     学校なんてないだろ」

みゆき「まあ、今思い出せるのはこんなところですね。本当はもっと
     いっぱいあるような気もするんですけど、たくさん犯罪を
     やりすぎたせいで、全部は思い出せません。『以上』です」

つかさ「何か私、ゆきちゃんともっと仲良くなれそうな気が
     してきたよ~」

こなた「いやあ、みゆきさんもなかなか壮絶な人生を歩んでる
     みたいだねえ」

かがみ「いや、あんた達の反応は明らかにおかしいだろ。
     っていうか、みゆきさん『も』って何? こなた、
     もしかして私達と異母姉妹だってこと以外にもまだ
     何か隠してることあるんじゃないの?」

こなた「それは次に私が回答者になったら聞いてよ」

かがみ「そうね……。それにしても、今回のみゆきはよく喋ったわね。
     前回とは大違いだわ」



667:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/10(火) 02:20:47.82 ID:ZWbBMbD/0

みゆき「次の質問者は、泉さんですね」

こなた「うーん、何か凄い話を聞いちゃったから、何を訊けば
     いいのか思いつかないなあ。本当は好きなゲームとか
     アニメに関する質問をするつもりだったんだけど、
     もうそんな雰囲気でもないしねえ」

かがみ「思い出したようにキャラ作りするな!」

こなた「あ、これはどうかな。みゆきさんは、どうしてそんなに
     お金が欲しかったの?」

かがみ「お金……?」

こなた「さっきのみゆきさんの『告白』って、盗んだバイクで
     走り出す以外は殆どお金儲けのための犯罪だった
     じゃん。みゆきさんの家は裕福なはずなのにどうして
     そんなにお金が欲しかったのか気になって」

かがみ「そうね……。確かにそれは私も気になるかも」

みゆき「私のお父さん、**教の信者なんです」

つかさ「えっ」

かがみ「あの有名な新興宗教の、**教?」

こなた「何か聞くのが怖くなってきた」

かがみ「自分で質問しておいて……」



691: ◆.wujh7XySo :2009/11/10(火) 07:19:32.25 ID:3l4ltaHw0

みゆき「私の家には、先祖代々受け継がれてきた莫大な
     財産があったのですが、すべて教団にお布施と
     して吸い上げられてしまいました」

つかさ「でも、ゆきちゃんちはあんなに大きいじゃない」

みゆき「あの家は、もはや名義上は私達の家ではありません。
     教団の東京支部の中の一つになっています」

かがみ「そう言えば、みゆきのお父さんって一度も会った
     ことがないけど」

みゆき「お父さんは教団に監禁されています。人質として。
     だから私とお母さんは、身代金として毎月多額の
     お布施をしなければならないのです。まあ、
     あの東京の家の家賃代わりのような意味も
     あるのですが」

かがみ「警察に相談すれば――」

みゆき「警察なんて、何もしてくれません。教団は政権を
     担当している政党の政治家に何人も信者がいますし、
     警察の幹部だって抱きこまれていますから。私や
     お母さんではなく、お父さんを監禁しているのは、
     お父さんよりも私や母の方がお金を稼ぎやすいと
     思ったからなのでしょう。お父さんはもう、連れ
     去られたときには仕事ができる状態ではありません
     でしたから。だから、とにかく私はお金が必要
     なんです。父を助けるために。そして自分達が
     生きていくために……。以上です」



693: ◆.wujh7XySo :2009/11/10(火) 07:31:04.52 ID:3l4ltaHw0

かがみ「大変だったのね……」

みゆき「同情なんてやめてください。気持ち悪いです」

かがみ「なっ」

つかさ「お姉ちゃん、ゆきちゃんの言うとおりだよ」

かがみ「つかさまで」

つかさ「お姉ちゃんには、ゆきちゃんを救うことなんて
     できないよね? だったら、同情なんかするのは
     ただ傍観して他人の不幸を楽しんでいるように
     しか見えないんだよ。どうしてお姉ちゃんには
     そんなに簡単なことが分からないの?」

かがみ「私はそんなつもりじゃ……」

みゆき「最後の質問者は、かがみさんでしたよね。何でも
     質問していいですよ」

かがみ「いいわよ。あんた達がそのつもりだって言うんなら、
      私にも考えがあるから。みゆき、あんたが今まで
      告白した内容の中に、嘘が含まれていた?」

こなた「えっ。この質問って」

つかさ「私がお姉ちゃんにしたのと同じ奴だ」

みゆき「『嘘が含まれていました。』以上です」



695:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/10(火) 07:40:15.48 ID:3l4ltaHw0

かがみ「――即答したわね」

こなた「だって、この質問は1番目と2番目の質問で嘘を
     ついていようがいまいが、嘘が含まれていた、
     って答えるしかないんだよ。みゆきさんがそう
     解説していたじゃない」

かがみ「さあ、みゆき。この紙に嘘をついた部分を書いて」

みゆき「……書きました。では、つかささんから、私が嘘を
     ついた部分を当ててください」

つかさ「えーと……じゃあ、定石中の定石になるんだろうけど、
     『嘘が含まれていました』っていうのが嘘でしょ?」

みゆき「不正解です」

つかさ「ああ、残念だなあ」

かがみ「もう少しよく考えてから嘘を当てるべきだったわね」

つかさ「え? どういうこと?」

かがみ「質問者の誰かが『嘘が含まれていました』が嘘だ、
     って指摘するのは分かりきっていることなんだから、
     それなら私みたいに『嘘が含まれていなかった』って
     答えて注釈の部分で嘘をつくのが賢いやり方なの。
     でも、みゆきはそうしなかった。いや、できなかった。
     それは、1番目か2番目の告白で既に嘘をついていた
     からだったのよ」



697:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/10(火) 07:51:37.29 ID:3l4ltaHw0

つかさ「そんな――。お姉ちゃん、それを分かっていたなら
     教えてくれればよかったのに」

かがみ「どうして教えなきゃいけないの?」

つかさ「えっ。どうして、って……」

かがみ「何でつかさは、いつも私が助けてくれて当たり前
     みたいな顔してるの?」

つかさ「別にそんなつもりはなかったんだけど」

こなた「つかさ。かがみの言うとおりだよ。私達は同じ質問者
     というグループではあるけど、同時に敵同士でも
     あるんだから。自分が嘘を当てる前に他のプレーヤー
     に当てられちゃったら、かがみは負けてしまう。だから、
     こういう形で蹴落とすのも必要なんだよ」

つかさ「……そうだね。私、確かに、今までお姉ちゃんに甘え
     続けていて、お姉ちゃんが助けてくれるのが当たり前
     だと思っていたかもしれない。でも、それって、よく
     考えると卑怯だよね」

かがみ「そう。あんたは卑怯だわ。私はいつもあんたのことを
     助けてきたのに、あんたは全然私を助けてくれなかった。
     それどころか、助けられることを逆恨みまでしていた」

みゆき「話し合いはそれくらいでいいでしょうか? 次は、
     泉さんが嘘を当てる番ですよね」



702:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/10(火) 08:00:37.96 ID:3l4ltaHw0

こなた「つかさがかがみに騙された後だから、よく考え
     ないと……」

かがみ「騙されていた、ってのは人聞きが悪いわね。
     私はただ、黙っていただけよ。教える義務なんて
     なかったんだから」

こなた「まあ、そうなんだけどね。――よし、これで行くか」

みゆき「決まったみたいですね」

こなた「うん。2番目の告白の『父を助けるために』が
     嘘なんでしょ?」

つかさ「どうしてそう思うの?」

こなた「私がみゆきさんの立場だったら、お父さんは
     既に教団に殺されていると思うから。殺されて
     いたら、もう助けることなんてできないもんね」

かがみ「あんたもサラッとひどいこと言うわね」

こなた「だって、本当のことじゃん」

かがみ「まあ、そうだけど……」

つかさ「ゆきちゃん、そうなの? お父さんのことはもう
     諦めちゃったの?」



705:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/10(火) 08:11:05.49 ID:3l4ltaHw0

みゆき「いいえ。不正解です。私はまだ、お父さんのことを
     見捨てたわけではありません」

こなた「へぇ、そうなんだ。実はみゆきさんもファザコン
     だったりするの?」

かがみ「あんたと一緒にするなよ」

つかさ「お姉ちゃん、そんなこと言っちゃっていいのかな?」

かがみ「え……? どういう意味?」

つかさ「私、知ってるんだよ」

かがみ「何を――」

つかさ「それは、お姉ちゃんが回答者になったときのお楽しみ」

かがみ「嫌な感じね」

つかさ「お互い様だよ。お姉ちゃんもだんだん黒く染まりつつ
     あるみたいだし」

かがみ「別にそんなこと――あるかもしれないけど。この嘘の
     告白ゲームって、人間の嫌な部分を引き出す力が
     あるみたいだから」

みゆき「最後はかがみさんが当てる番ですね。かがみさんが
     当てられたら、今回のゲームはかがみさんの勝ち。
     当てられなかったら、私の勝ちです」



708:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/10(火) 08:22:53.36 ID:3l4ltaHw0

かがみ「そうね。じゃあ、言うわよ。1番目の告白の、全部は
     思い出せないというのが嘘だわ。みゆきは本当は、
     これまでに犯した全ての犯罪を憶えているんじゃないの?」

こなた「どうしてそう思うの?」

かがみ「だってみゆきは記憶力がいいし、忘れるはずがないわ。
     それに――それに、私だったら、自分が犯した罪のことは
     一生忘れることができないでしょうから。朝、目が覚めた
     ときも、友達とお喋りをしているときも、ご飯を食べている
     ときも、眠りにつく瞬間でさえ、ずっと罪の意識から逃れる
     ことなんてできないのよ」

こなた「何だか意味深な台詞だね。まるでかがみにも、何かの罪を
     犯した過去があったみたいな言い方」

かがみ「べ、別にそんなことないわよ」

つかさ「ゆきちゃん。お姉ちゃんとゆきちゃんのどっちが勝ったの?」

みゆき「私の――。私の、負けです。第6回のゲームの勝者は
     かがみさんです」

かがみ「これで、私とみゆきが2勝4敗。つかさとこなたは1勝5敗
     ということになったわね」

こなた「うう、悔しいなあ」

みゆき「そうですね。どうやら私達は、かがみさんの策略にまんまと
     嵌ってしまったみたいです」



715:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/10(火) 08:33:07.62 ID:3l4ltaHw0

つかさ「私達がお姉ちゃんの策略に嵌った……?」

みゆき「ええ、その通りです。かがみさんは、新しく追加された
     ルールを上手く活用して、今回のゲームに勝利した
     のです」

こなた「どういうことなの、みゆきさん。かがみは普通にプレイ
     しているようにしか見えなかったけど」

みゆき「まず、今回のゲームから新しく採用されたルールを
     憶えていますか?」

こなた「ええと、今回から追加された新ルールは、『回答者の
     嘘が前提の質問を質問者がした場合、回答者はその
     嘘を前提とした回答をしていい』というものだったよね」

つかさ「それから、告白を終えるときには必ず『以上』と言わない
     といけなくて、その『以上』の部分で嘘をついてはいけない
     んだったよね?」

こなた「もう一つ。『嘘を一つつく』の部分でも嘘をついちゃいけない
     んだったっけ?」

みゆき「ええ、その3つでしたよね。実は、この3つの新ルールが
     追加される前は、3番目の告白に嘘が含まれている
     可能性が高かったのですが、新ルール採用以降は、
     逆に1番目の告白に嘘が含まれている可能性が高く
     なっていたのです。かがみさんは最初からそのことを
     見抜いていて、新ルールを追加しようと言い出しました。
     だから彼女は見事に勝利を収めることができたのです」



716:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/10(火) 08:43:10.36 ID:3l4ltaHw0

こなた「もう少し分かるように説明してよ」

みゆき「『犬が好き』という嘘をつき、『犬のどういうところが
     好き?』と質問されたら、犬が好きであることを前提と
     した嘘をついてもいいということは、できるだけ早い
     段階で嘘をついておいた方が、回答者は有利になる
     のです」

こなた「あ、そうか。言われてみればそうだよね。その例の
     答えになっていた『飼い主に従順なところが好き』
     の部分が嘘だって指摘しても正解にはならない
     という結論になっていたから、確かに、回答者は
     できるだけ早く嘘をついた方が有利だ……」

みゆき「ええ、そうです。私もそう思って、一つ目の告白に
     嘘を含ませておいたのです。それから、『以上』と
     『嘘を一つつく』で嘘をついてはいけないというのも、
     選択肢の幅を広めるためには重要でした。だから
     かがみさんは1つめの告白にだけ注意していれば
     よかったのです」

つかさ「私達は知らない間に、お姉ちゃんに誘導されて
     いたってこと……?」

こなた「まさか、かがみの提案した新ルールに、そんな
     意味があったなんて……」

かがみ「あはははははははっ! あんた達、深読みしすぎ
     なんじゃないの? 私はただ、適当に嘘を指摘した
     だけだったわ。それが当たったのは偶然に過ぎないのよ」



819: ◆.wujh7XySo :2009/11/10(火) 18:51:19.51 ID:86wUu6mZ0

つかさ「黒いよ! お姉ちゃんが黒くなってるよ!」

こなた「覚醒かがみん最強説!」

かがみ「あんた達、大げさすぎ。これまでにあんた達が語った
     内容に比べたら私なんて可愛いものよ」

こなた「うわあ、この人自分で自分のこと可愛いとか言ってるよ」

みゆき「まあ実際、かがみさんは可愛いですけどね」

かがみ「さっきの告白を聞いた後だと、白々しく聞こえるわ」

つかさ「ところで、これまでの告白に嘘が含まれていたかを
     『質問』するのは禁止しない?」

こなた「そうだね。さっきはつかさがまんまとかがみんに騙され
     ちゃったしね」

みゆき「私も賛成です」

つかさ「……お姉ちゃんは?」

かがみ「まあ、もう誰も引っかからないだろうし、禁止しても
     しなくても同じだから禁止にしてもいいわよ」

つかさ「じゃあ決まりだね。次のゲームからは嘘が含まれてるか
     きいてはいけない、という新ルールを追加」

こなた「じゃあ、第7回のゲームを始めようか」



823: ◆.wujh7XySo :2009/11/10(火) 19:07:05.33 ID:86wUu6mZ0

つかさ「今回は私にシャッフルさせてくれない?」

かがみ「いいわよ」

つかさ「……じゃあ、カードを引いてね」

こなた「ダイヤだった」

みゆき「私はスペードです」

かがみ「――ジョーカーだったわ」

つかさ「私はハートだね。ということは、お姉ちゃんが回答者で、
     私、こなちゃん、ゆきちゃんの順に質問をすることに
     なるね」

かがみ「私が回答か……。きっと、また嫌らしい質問をされるん
     でしょうね」

つかさ「それはお互い様だからしょうがないよ」

こなた「いつもならこの辺で誰かが『その前に――』とか言い出す
     頃だけど?」

かがみ「さすがにもう、だいぶルールの抜け道が減ってきたから、
     ゲームを進めていいんじゃないの?」

みゆき「そうですね。後7ゲームもありますし、早く進めましょう。
     実を言うと、私この後用事があるので、13回分も
     ゲームに参加できないかもしれないんです」



826: ◆.wujh7XySo :2009/11/10(火) 19:20:46.36 ID:86wUu6mZ0

かがみ「そう言えば、私も用事があったんだった。すっかり
     忘れてたわ」

みゆき「かがみさんもですか。奇遇ですね。これで、13ゲームも
     やらずに途中で強制終了エンドになってもしょうがない
     ですよね」

かがみ「ええ、とっても自然な流れだわ」

こなた「ちょっとちょっと、二人とも」

かがみ「何よ」

こなた「自分達がリードしてるからって、都合のいいタイミングで
     終わらせようとしてない?」

つかさ「そうだよ。ずるいよ」

かがみ「別にそんなつもりじゃなかったんだけどね。まあでも、
     確かにこなたとつかさはまだ1勝5敗だから、最下位に
     なる確率が高いんだけどね」

つかさ「どうして? 後7ゲームも残ってるんだから、まだまだ
     挽回のチャンスはあるはずだよ」

かがみ「分かってないわね。私とみゆきが後2回ずつ勝っちゃ
     ったら、こなたとつかさのどちらかが最下位になるのよ?」

つかさ「え……? あ、本当だ。少なくとも4回勝てば最下位に
     なることはないんだもんね」



828:ごめん。>>826訂正。:2009/11/10(火) 19:32:14.27 ID:86wUu6mZ0

かがみ「そう言えば、私も用事があったんだった。すっかり
     忘れてたわ」

みゆき「かがみさんもですか。奇遇ですね。これで、13ゲームも
     やらずに途中で強制終了エンドになってもしょうがない
     ですよね」

かがみ「ええ、とっても自然な流れだわ」

こなた「ちょっとちょっと、二人とも」

かがみ「何よ」

こなた「自分達がリードしてるからって、都合のいいタイミングで
     終わらせようとしてない?」

つかさ「そうだよ。ずるいよ」

かがみ「別にそんなつもりじゃなかったんだけどね。まあでも、
     確かにこなたとつかさはまだ1勝5敗だから、最下位に
     なる確率が高いんだけどね」

こなた「どうして? 後7ゲームも残ってるんだから、まだまだ
     挽回のチャンスはあるはずだよ」

かがみ「分かってないわね。私とみゆきが後2回ずつ勝っちゃ
     ったら、こなたとつかさのどちらかが最下位になるのよ?」

こなた「え……? あ、本当だ。少なくとも4回勝てば最下位に
     なることはないんだもんね」



838:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/10(火) 19:47:43.46 ID:86wUu6mZ0

つかさ「ちょっと待って。全部で13回なんだから、それを4人で
     振り分けるとすると、一番平均的な勝利回数で3334か。
     確かに、4回勝てば勝ち抜けできるんだね」

かがみ「そうよ。このゲームは、優勝を目指すゲームではなく、
     最下位にならないことを目指すゲームだから、4回勝てば
     高みの見物ができる、ってわけよ」

こなた「でも、まだかがみんが負ける可能性もあるよね。例えば、
     2227、2236、2245、2335、2344の『2』の部分や、
     3334の『3』の部分に、かがみがなる可能性だってある」

かがみ「まあ、そうだけどね。でも、あんたとつかさの場合は、
     その例の『2』と『3』になる可能性以外に、1129、
     1138、1147、1156、1228、1237、1246、1255、
     1336、1345、1444の『1』の部分になる可能性も
     あるのよ? どっちの方が最下位になる確率が高いかは
     明らかでしょ?」

つかさ「こなちゃん、お姉ちゃんの精神攻撃に惑わされちゃ駄目
     だよ。お姉ちゃんはただ、私達にプレッシャーをかけてる
     だけなんだから」

こなた「そ、そうだよね。つかさ、ありがとう」

つかさ「お姉ちゃん。私、もう質問するよ」

かがみ「ご自由にどうぞ」

つかさ「お姉ちゃんは、泉そうじろうさんのことをどう思ってる?」



842:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/10(火) 19:57:48.18 ID:86wUu6mZ0

かがみ「何なのよ、その質問」

こなた「私のお父さんとかがみが、何か関係あるの?」

つかさ「こなちゃんは黙ってて。お姉ちゃん、答えてよ」

かがみ「こなたのお父さん――と言っても育て親だけど、
     そうじろうさんのことなんて何とも思ってないわよ。
     ただの、友達の父親に過ぎないんだから。強いて
     言えばちょっと変質者っぽい人よね。でもまあ、
     こなたと私が異母姉妹であることが判明したから、
     ちょっと複雑な思いはあるけどね。……以上よ」

つかさ「あっははっははははhっはあははっはははははは!」

みゆき「つ、つかささん?」

つかさ「嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ!
     お姉ちゃんは嘘をついている! この嘘つきめ!」

こなた「つかさ、落ち着きなよ」

かがみ「私がどこで嘘をついたって言うのよ」

つかさ「どうせ嘘を当てるのも私が最初だから言っちゃうけど、
     お姉ちゃんはそうじろうさんと付き合っている! 私は、
     そのことを最近になって知った。だから、彼のことを
     何とも思ってないなんて嘘だ!」

こなた「でも――でも、かがみんは処女のはずなのに!」



852:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/10(火) 20:10:35.37 ID:86wUu6mZ0

みゆき「いや、処女のはずなのに、という部分で驚く前に、
     自分の育て親と友人が付き合っていたという事実に
     驚く場面なのではないでしょうか」

こなた「あ、それもそうだね。――まさか! お父さんと
     かがみが付き合っているなんて信じられないよ!
     ……これでいい?」

みゆき「それもちょっとわざとらしいですけど……」

かがみ「つかさ! 変なこと言わないでよ!」

つかさ「どうして? 変なことを言ってるのはお姉ちゃんの
     方だよ。私、見ちゃったんだから」

かがみ「……な、何を」

つかさ「お姉ちゃんとそうじろうさんが、SMプレイをしている
     ところをだよ! お姉ちゃんは女王様の格好をして、
     そうじろうさんを縛ったり、蝋燭を垂らしたり、檻に
     入れたり、鞭で叩いたりして楽しんでいた!」

かがみ「やめて! つかさ、やめてよ!」

こなた「なるほど、SMか。それなら『処女』と『付き合う』の
     両方の条件を満たすことができるね。お父さんは
     SMもののゲームとかアニメも好きだったし、納得
     できるね」

みゆき「そこで納得するのもどうかと思いますが……」



858:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/10(火) 20:21:47.68 ID:86wUu6mZ0

こなた「あれ……? でも、よく考えるとおかしいよね」

みゆき「どこがですか?」

こなた「かがみは第4回のゲームのときに、男の人とは
     付き合ったことがない、って言ってたのに。あの
     部分には嘘が含まれていなかったって言ったから、
     かがみはあのとき2回嘘をついたことになるよ」

かがみ「私はあのとき嘘なんてついてないわよ」

つかさ「お姉ちゃん、しらばっくれるつもり?」

かがみ「そうじゃないわ。これは認識の問題なのよ」

こなた「認識……?」

かがみ「ええ、そうよ。私はあの男のことを恋人だなんて
     思ってないから。『付き合っている』わけじゃないわ。
     だって、あくまでも奴隷に過ぎないんだから。
     こなたの質問に対する回答は以上よ」

こなた「とんでもないことをサラッと言った上に、私の
     不用意な質問に答えることによってカウント数を
     減らしちゃったよ!」

みゆき「覚醒かがみさん恐るべし、ですね」

こなた「どうやら、このゲームの真のラスボスはかがみ
     だったみたいだね」



865:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/10(火) 20:36:22.34 ID:86wUu6mZ0

かがみ「そんなことより、つかさに訊きたいことがあるんだけど」

つかさ「何? いつどこで何回お姉ちゃんとそうじろうさんの
     プレイを見ちゃったか訊きたいの?」

かがみ「そんなことはどうでもいいのよ。どうせ、私をストーカー
     しているときに見たんでしょ?」

つかさ「ストーカーだなんて、人聞きが悪いなあ」

かがみ「でも、あんたがやっていることは、まさにストーカーよ。
     それよりも、私が訊きたいのはカードのことよ」

つかさ「カードって、トランプ?」

かがみ「ええ、そうよ。今回のゲームではあんたがカードを
     シャッフルしたわね。そのときあんたは、私がジョーカーを
     引き、自分がハートになるように細工をしたはずよ」

つかさ「どうしてそんなことが言えるの?」

かがみ「だって、今回のあんたの切り札は、私が告白者であり、
     なおかつあんたが一番目の質問者であるという条件が
     重なって初めて成立するものだから。そうじろうと私の関係に
     ついて尋ねたりしたら、こなたやみゆきだって何かおかしい
     と思うから、その部分で嘘をついたんじゃないかって疑うわ」

つかさ「ああ、確かにそれはそうかもしれないね。でも、偶然なん
     じゃないの? 私にはカードにイカサマをする余地なんて
     なかったはずだよ?」



870:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/10(火) 20:47:35.39 ID:86wUu6mZ0

かがみ「いいえ。イカサマをすることはできた。今から、私が
     再現してみせるわ。ちょっと待ってね。――もういいわよ。
     こなた、引いてみて」

こなた「……スペードだったよ。あのとき私はダイヤを引いたん
     だから、再現になってなくない?」

かがみ「ううん。スペードでいいのよ。大事なのは私とつかさの
     カードだから。こなたとみゆきはスペードとダイヤの
     どちらを引いても構わないの。次はみゆきが引いて」

みゆき「ダイヤでした」

かがみ「そして、ここからが重要よ。残っている二枚のカードを、
     私に引かせる前に自分の身体の影に隠して、素早く
     別の二枚のカードとすり替える。……つかさ、あんたが
     私の代わりにカードを引いてみて」

つかさ「――ジョーカーだったよ」

みゆき「凄いですね。どうやったんですか?」

かがみ「簡単なことよ。私の手元に残っているカードもジョーカー
     なの。どちらを引いてもジョーカーになるようにできていた、
     ってわけ。そして、みんなに見せる前に、手元に残った
     ジョーカーをハートとすり替える。こうすれば、私にジョー
     カーを引かせ、なおかつ自分はハートを引くことができる、
     というわけよ。確か、このトランプはつかさが用意したもの
     だったわね? くじにトランプを使おうと言い出したのは
     みゆきだったけど、持ってきたのはつかさだったはずよ」




11 :みゆきまとめ1/2 2009/11/11(水) 23:46:29.25 ID:BunyDtUo

・みゆき1回目
Q.つかさ「私が一番かあ。じゃあ早速質問するけど、ゆきちゃんは犯罪行為をしたことがある?」
A.みゆき「……あります」みゆき「以上です」

Q.こなた「じゃあ私の質問行くよ。その犯罪行為は、お金に関係することなの?」
A.みゆき「はい。お金に関係することです。以上です」

Q.かがみ「え? それがこのゲームのルールでしょ?」
A.みゆき「『もちろんそうですよ』」

×つかさ「じゃあ、言うよ。ゆきちゃんが嘘をついたのは、『お金に関係すること』という部分でしょ?」
×こなた「犯罪行為をしたことがある? という質問に対して『あります』と答えたのが嘘なんでしょ?」
×かがみ「あっ……。そういうことか。ようやく分かったわ。『嘘をついた』というのが嘘なんでしょ?」

残っている部分「以上です」「はい。" "以上です」

・番外

みゆき「それでしたら、あらかじめどの部分で嘘をついたのか紙に書いて伏せておけばいいですよね」
みゆき「そうですね。嘘を当てられてしまったときは、ただその紙を
     見せればいいだけですが、泉さんのように誰にも嘘を当てられ
     なかったら、誰にもその紙を見せる義務は生じないわけですから」
みゆき「いい考えですね」

かがみ「本当に、あと10回もこんなゲームをやるの?」
みゆき「やりましょう、かがみさん」

・かがみ推理
かがみ「まず、あのときの状況を思い出して。最初につかさが
    『犯罪行為をしたことがある?』と質問して『あります』
    と答えたわね。次にこなたが『お金に関係すること?』
    って質問して『はい。お金に関することです。以上です』
    とみゆきは答えた。ここまではいい?」
かがみ「この『以上です』という部分が嘘だったとしたら、
    どうなるか分かる?」
かがみ「これまでのゲームで、私達は大抵、『これで終わり』
     とか『以上』とか『次は○○の番だよ』と言うことによって
     その質問に対する告白が終わったことを示してきたわ。
     だから、『以上です』が嘘だったとしたら、みゆきはまだ
     こなたに対する告白が終わってなかったことになる」
かがみ「でも、その前にこなたは『今までの成績って
     どうなってたっけ?』って尋ねて、みゆきは答えた。
     質問は一人につき一回だから、その質問に答えた
     時点でみゆきのこなたに対する回答は終わった
     ことになるんじゃないかしら」
かがみ「要するにこれは、ゲームルールの盲点をついた
     大胆な抜け道だった、ってことよ。『嘘を一つついた』
     の部分で嘘をつくことができるのなら、『○○に対する
     告白はこれで終わり』の部分で嘘をついてもいいと
     思わない?」



12 :みゆきまとめ2/2 2009/11/11(水) 23:50:35.02 ID:BunyDtUo

・みゆき2回目
Q.つかさ「じゃあ訊くけど、ゆきちゃんが過去に犯した犯罪行為を詳しく全部教えてもらえる?」
A.みゆき「まず、私は、万引きをしたことがあります」
A.みゆき「万引きをした回数は数え切れません。安いお菓子を
     盗んだこともありましたし、高価なアクセサリーを
     盗ったこともあります。次に、私はクスリの密売を
     したことがあります」
A.みゆき「もちろん、睡眠薬とか傷薬とかそういうのではなくて、
     非合法な薬物のことです。マリファナとか覚醒剤とか」
A.みゆき「それから、置き引きに引ったくりなんかは日常茶飯事
     でしたし、振り込め詐欺の片棒を担いだこともありますね。
     ほら、振り込め詐欺って男の人が電話をかけてくる
     イメージが強いですから、電話の相手が女だというだけで
     みんな油断しちゃうんですよね。後は……援助○際とか
     売春もしましたね」
A.みゆき「私自身が身体を売ったこともありますし、他の女の子――
     例えば同級生とか後輩、みなみちゃんとかその友達に、
     売春の斡旋をしたこともあります」
A.みゆき「一人暮らしの孤独な老人に近づいて、私に遺産を
     遺すようにと遺言状を書かせたこともありましたね。
     盗んだバイクで深夜の街を暴走したこともありましたし、
     給食費を盗んだこともあります」
A.みゆき「まあ、今思い出せるのはこんなところですね。本当はもっと
     いっぱいあるような気もするんですけど、たくさん犯罪を
     やりすぎたせいで、全部は思い出せません。『以上』です」

Q.こなた「あ、これはどうかな。みゆきさんは、どうしてそんなに
     お金が欲しかったの?」
A.みゆき「私のお父さん、**教の信者なんです」
A.みゆき「私の家には、先祖代々受け継がれてきた莫大な
     財産があったのですが、すべて教団にお布施と
     して吸い上げられてしまいました」
A.みゆき「あの家は、もはや名義上は私達の家ではありません。
     教団の東京支部の中の一つになっています」
A.みゆき「お父さんは教団に監禁されています。人質として。
     だから私とお母さんは、身代金として毎月多額の
     お布施をしなければならないのです。まあ、
     あの東京の家の家賃代わりのような意味も
     あるのですが」
A.みゆき「警察なんて、何もしてくれません。教団は政権を担当している政党の政治家に何人も信者がいますし、警察の幹部だって抱きこまれていますから。私やお母さんではなく、お父さんを監禁しているのは、お父さんよりも私や母の方がお金を稼ぎやすいと思ったからなのでしょう。お父さんはもう、連れ去られたときには仕事ができる状態ではありませんでしたから。だから、とにかく私はお金が必要なんです。父を助けるために。そして自分達が生きていくために……。以上です」

Q.かがみ「いいわよ。あんた達がそのつもりだって言うんなら、私にも考えがあるから。みゆき、あんたが今まで告白した内容の中に、嘘が含まれていた?」
A.みゆき「『嘘が含まれていました。』以上です」


×つかさ「えーと……じゃあ、定石中の定石になるんだろうけど、『嘘が含まれていました』っていうのが嘘でしょ?」
×こなた「うん。2番目の告白の『父を助けるために』が嘘なんでしょ?」
○かがみ「そうね。じゃあ、言うわよ。1番目の告白の、全部は思い出せないというのが嘘だわ。みゆきは本当は、 これまでに犯した全ての犯罪を憶えているんじゃないの?」



29 :こなちゃんまとめ1 2009/11/13(金) 18:14:34.39 ID:AQZNZBU0

暇じゃないけど暇なので>>11-12のコピペしてまとめてみる。

・こなた1回目
Q.かがみ「じゃあ聞くけど……こなたの初恋の話をしてもらえる?」
A.こなた「まあいいや。とりあえず『告白』してみるね。
     私の初恋の相手は、ずばりお父さんだったんだよ」
A.こなた「そのとき、私はまだ六歳だった。お父さんが好きで好きで
     たまらなかった私は、ある日、お父さんと一緒にお風呂に
     入っているときに結婚してってお願いしたの。そしたら
     お父さんは、いいよ、って言ってくれた」
Aこなた「ただしお父さんは、一つだけ条件をつけた。それは、
     お母さんが生きているうちは決して私と愛し合わない、
     という条件だった」
Aこなた「だから私は、ずっと待っていた。お母さんが死ぬのを。
     そして――ある日、お母さんが死んだ。だから私は、
     お父さんと結ばれた。以上、初恋の話でした」
     
Q.みゆき「じゃあお聞きしますが、お母様はどのような状況で
     亡くなったのでしょうか?」
A.こなた「お母さんは、感電死したんだよ」
こなたこなた「私が七歳のときの朝だった。お母さんは台所で
     お茶碗洗いをしていた。そのすぐ傍にはトースターが
     置いてあった。お父さんが学生時代から愛用している
     古いトースターだった。そのトースターが、
     水を溜めた洗い桶の中に落ちた。そしてお母さんは
     感電して死んじゃったんだよ。まあ、身体が弱かった
     というのも理由の一つなんだろうけどね」

Q.つかさ「じゃあ、私の質問。こなちゃんは、お母さんを殺したの?」
A.こなた「まさか。私がお母さんを[ピーーー]わけないじゃん。まあ、
     お父さんと愛し合うためにお母さんが邪魔だったのは
     事実だけどね。でも、私は殺してなんかいないよ」

×かがみ「『初恋の相手がお父さんだった』という部分が
      嘘なんでしょ?」
×みゆき「『嘘を一回ついた』の部分が嘘です」
×つかさ「『お母さんを殺していない』の部分が嘘なんでしょ?」



30 :こなちゃんまとめ2 2009/11/13(金) 18:27:54.80 ID:AQZNZBU0

・こなた2回目
Q.みゆき「泉さんはお父様と血が繋がっているから、結婚はできないはず
     なのですが、そこのところはどう考えているのでしょうか?」
A.こなた「何とも思っていないよ。だって、私とお父さんは血が
     繋がってないから」
A.こなた「私って、お母さんが不倫して生まれた子供なんだよね。
     まあ、戸籍上は親子ってことになってるから、いったん
     籍を抜いてからじゃないと結婚できないかもしれないし、
     もしかすると日本の法律では一生結婚できないのかも
     しれないけど、私は気にしない。たとえ法律で認められ
     なくても、事実上結婚しているのと同じ関係になることは
     できるしね。――これで終わり」

Q.つかさ「こなちゃんのお母さんの不倫相手って、誰なの?」
A.こなた「――私のお母さんの不倫相手、つまり私の
     血縁上の父親は、かがみとつかさがよく
     知っている人だよ。以上」

Q.かがみ「つかさ。あんたの指図は受けないわ。こなたの本当の
     父親のフルネームを教えてくれる?」
A.こなた「……柊ただお、だよ」

×みゆき「そうですね。では、行きます。こなたさんの本当の
     お父さんが柊ただおさんである、という部分が嘘です」
○つかさ「うん。じゃあ、言うよ。こなちゃんが嘘をついたのは、
     『戸籍上は親子ってことになってるから、いったん
     籍を抜いてからじゃないと結婚できない』という部分
     でしょ?」
-かがみ つかさが先に勝利したため発言権なし

・つかさ&こなた解説
つかさ「つまりね、こういうことだよ。こなちゃんがこれまで
    『お父さん』と呼んでいた相手は、二人いたんだよ。
    一緒に住んでいるそうじろうさんと、私達の父親である
    柊ただお。この二人のことを、あえてこなちゃんは
    『お父さん』という同じ言葉で呼んでいた。――私達を
    混乱させるためにね」

こなた「じゃあ特別に説明してあげるけど、私の初恋の
     相手というのは、ただおさんだった」
こなた「ただおさんは本当の父親として、たまに私と面会
     することを許されていたんだよ。私は六歳のときに、
     ただおさんに連れられて銭湯に行った。銭湯なら、
     六歳の子供は男湯に入ることができるからね。
     そこで私は、ただおさんに、大好きだから結婚して、
     ってお願いした。……というわけ」
かがみ「でも、お父さんとは血が繋がっていない、って
      言ったじゃないの」
こなた「そのお父さんは、育ての父である泉そうじろうの方。
     わざと同じ言葉を使って混乱させてたのに、
     見抜かれるとは思わなかったよ」



31 :つかさまとめ1 2009/11/13(金) 18:48:07.89 ID:AQZNZBU0

・つかさ1回目
Q.かがみ「じゃあ、簡単な質問にするけど、あんたってカンニングとか
      したことないわよね?」
A.つかさ「じゃあ答えるけど……私はカンニングしたことあるよ」
A.つかさ「最初の質問に対する回答は、終わり」

Q.こなた「さっきのかがみんの質問とは関係のない質問を
     してもいいの?」
A.つかさ「いいよ」

Q.みゆき「……分かりました。つかささんに質問です。つかささんが
     カンニングをした理由はかがみさんの成績のことと
     関係があるのですか?」
A.つかさ「分かった。ちゃんと『嘘の告白』をするよ。私がカンニングを
     したのは、お姉ちゃんのせいだった。お姉ちゃんさえいなければ、
     私は不正行為なんてせずに済んだ」
A.つかさ「私、小さい頃から、何をやってもお姉ちゃんに勝てなかった。
     勉強でもスポーツでも。唯一勝てるのは、料理くらいかな。
     兄弟のいない人は、こう言うと、こんなふうに思っちゃうんだろうね。
     得意なことがあるなら、その得意なことを伸ばせばいいじゃないか、
     ってね。それができれば苦労しないよ。私には百の苦手なことと、
     一の得意なことがある。一方お姉ちゃんには、一の苦手なことと、
     百の得意なことがある。そして双子だから、小さい頃からいつも
     比較されてきた」
A.つかさ「私、悔しかった。悔しくて悔しくて、必死に努力した。お姉ちゃんに
     バレないように、夜中まで勉強したこともあった。だけど、私と
     お姉ちゃんの差は縮まらなかった。私がどんなに頑張っても、
     お姉ちゃんは私の手の届かない遥か高みから私のことを
     見下ろしていた」
A.つかさ「それは結果論だよ、お姉ちゃん」
A.つかさ「そうだよ。お姉ちゃんのせいで、私は勉強をするのが嫌に
     なっちゃったんだよ。お姉ちゃんさえいなければ、私は今でも
     それなりに真面目に勉強していたと思う。でも、どんなに頑張っても
     お姉ちゃんに勝てないから、私は勉強をしなくなった。
     必死に努力して負けるくらいなら、まったく努力せずに負けた方が
     精神的に楽なんだよ」
A.つかさ「カンニングをやり始めたのも、お姉ちゃんのせいで勉強を
     諦めてからだよ。でも、私がカンニングをしたって、
     お姉ちゃんは相変わらず私よりもずっと成績がいいんだけどね。
     以上で、『嘘の告白』は終わり」

×かがみ「わ、分かったよ……。じゃあ当てるけど、『カンニングを
      したことがある』の部分が嘘なんでしょ?」
×こなた「『必死に勉強した』という部分が嘘なんじゃない?」
○みゆき「分かりました。『ちゃんと嘘の告白をするよ』の部分が
     嘘です。つかささんは、すべて本当のことを話して
     いたのです」



32 :かがみんまとめ1 2009/11/13(金) 19:02:16.15 ID:AQZNZBU0

・かがみ1回目
Q.こなた「――かがみって、処女?」
A.かがみ「……処女よ。私は生まれてから一度も男の人と
     付き合ったことがないわ」
A.かがみ「変な声出さないでよ。えーと、告白されたことは
     何回かあるんだけど、まだ恋愛とかそういうのは
     考えられない相手ばっかりだったから断って
     きたのよ。こなたの質問への回答は、これで終わり」

Q.みゆき「そうですね……。かがみさんはつかささんのことを
     どう思っていますか?」
A.かがみ「茶化さないでよ。私は、つかさのこと――」
A.かがみ「好きよ」
A.かがみ「つかさって、いい加減なように見えるかも
     しれないけど、本当は結構努力家なのよ。
     料理だって最初から得意だったわけじゃなくて、
     毎日少しずつ練習して覚えていったの。私、
     今でも憶えてるわ。私とつかさの誕生日に、
     つかさが作ってくれた手作りのケーキ。あれ、
     本当に美味しかった。ありがとう、つかさ。
     私はあんたが大好きよ」
A.かがみ「私は本当に、つかさのことを大切に思っている。
     他の誰よりも。私はつかさのことを守りたかった。
     だから、姉としてしっかりしなきゃ、って今まで
     頑張ってきたんだけど、つかさにはそれが重荷に
     なっていたみたいで残念だわ。……これで、
     みゆきの質問に対する答えは終わりよ」

Q.つかさ「今までお姉ちゃんが『告白』した内容の中に、嘘が
     含まれてる?」
A.かがみ「……いいわよ。今までの告白には嘘が含まれて
     いなかったわ。私は嘘が大嫌いだから、こういう
     ゲームも好きじゃないの。たとえゲームでも嘘を
     つかないといけないなんて気持ち悪いわ。だから
     さっきまではつかさのこと大好きだったのに、こんな
     ゲームを無理矢理やらされてるせいでつかさのことが
     嫌いになり始めているの。もちろん、こなたのことも
     嫌いになりかけているし、みゆきのことも嫌いに
     なりかけているわ。もう早くこんなゲームは終わらせて
     しまいたいと思っているわ。まだ宿題終わってないから
     宿題を片付ける時間も必要だしね。もうこんなゲームは
     やめにしてトランプでもして遊びたいと思っている」
A.かがみ「終わりよ」

×こなた「ずばり『宿題終わってない』の部分が嘘だね。かがみが
     宿題を残してるはずないもん」
×みゆき「つかささんのことを嫌いになりかけている、という
     部分が嘘です」
×つかさ「こんなときまでお姉ちゃん風を吹かせるなんて、
     お姉ちゃんらしいよ。『私は嘘が大嫌い』の部分が
     嘘なんじゃない?」



33 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/11/13(金) 21:18:01.61 ID:Hut94i60

まとめてくれた人ありがとう!おかげで状況がわかりやすくなった



38 : ◆.wujh7XySo 2009/11/14(土) 05:57:56.17 ID:8.tMANk0

こなた「ちょ、ちょっとみゆきさん。質問しちゃ駄目って言ってた
     のに」

みゆき「あ……そうでしたね。すっかり忘れてました」

かがみ「というわけで、みゆきに対する回答は以上よ」

こなた「ほら……。もう質問者のMPなくなっちゃった」

みゆき「すみません」

かがみ「そんなことより、つかさ。このトランプを持ってきたのは
      あんただけど、それについて何か反論はある?」

つかさ「そうだね。確かに、トランプを持ってきたのは私だね。
     でも、私がその方法でイカサマをしたという証拠は
     どこにもないんじゃないの?」

かがみ「まだ言い逃れできると思ってるの? 実を言うと、
     このイカサマ方法には問題点があるの」

こなた「問題?」

かがみ「ええ、そうよ。こなたとみゆきが引くカードはダイヤと
     スペードのどちらでも構わないと言ったけど、少なくとも
     最初に選んだこなたには4枚のカードを見せて、その
     中から引かせる必要があるわね。つまり、ダイヤと
     スペードがそれぞれ2枚ずつ必要になってしまうの。
     さらに、最後に私に引かせるときにもジョーカーが
     2枚必要になるわ」



39 : ◆.wujh7XySo 2009/11/14(土) 06:01:08.77 ID:8.tMANk0

こなた「そう言えばそうだね。かがみんはどうやってその問題を
     解決したの?」

かがみ「簡単よ。カードの山の中を探ったら、ダイヤのエースと
     スペードのエースとジョーカーが、それぞれ一枚ずつ
     見つかったのよ」

こなた「えっ。そんなことってあるの?」

かがみ「もちろん、市販のカードにそんな余分なカードが混じって
     いるはずがないわ。全員がカードを引き終わった後で、
     つかさが隙を見て余ったダイヤとスペードとジョーカーを
     忍び込ませたに決まってる」

こなた「つかさは何のためにそんなことをしたの?」

かがみ「私が身体検査をしようと言い出しときのためよ。実際、
     私はカードの山を確認するまでは、身体検査をする
     つもりだった。もう無意味になったからしないけどね」

こなた「ああ、そうか。余分なカードを持っていることがバレちゃっ
     たら、さすがに言い訳できないもんね。でも、カードの山の
     中にあっても同じことなんじゃないの?」

かがみ「いいえ。部屋のどこかに隠すよりも、むしろカードの山に
     忍び込ませた方が言い逃れしやすいわ。例えば――」



40 : ◆.wujh7XySo 2009/11/14(土) 06:04:59.68 ID:8.tMANk0

つかさ「確かにそのカードを持ってきたのは私だよ。でも、その
     トランプは昔からうちで使っているトランプだった。うちは
     姉妹の人数が多いから、カードをなくすことも多かった。
     だから、まったく同じ種類のトランプを買って、予備として
     補充して使っていたんだよ。だから、別に私自身がそう
     なるように用意したものじゃないよ。ダイヤとスペードと
     ジョーカーが紛れ込んでいたのは、ただの偶然なんだよ」

かがみ「――こんなふうに言い訳できる、ってわけよ」

こなた「柊姉妹って……」

みゆき「でも、そのイカサマ方法には、まだ問題点がありますよね」

こなた「何なの、みゆきさん」

みゆき「確かに、最初にカードを引いた泉さんは四枚のうちのどれを
     引いても構いませんが、私はそういうわけにはいきません。
     つかささんは、私には泉さんが引いた以外のカードを引かせる
     必要があったはずです」

こなた「ああ、言われてみればそうだね。私が引いたカード以外を
     みゆきさんが引く確率は3分の2だから、成功する確率が
     高いとも言えるけど、やっぱり危ない橋であることに変わりは
     ないよね」

かがみ「でも、私もつかさも、みゆきに思ったとおりのカードを引かせた」

こなた「どうやったの?」



41 : ◆.wujh7XySo 2009/11/14(土) 06:08:15.94 ID:8.tMANk0

かがみ「実はね、みゆきにはカードを引くときに癖があるの。それは、
     『真ん中のカードを引かない』という癖よ。だから、みゆきは
     3枚のうちの両端のカードを引く。こなたが引いたのと同じ
     カードを真ん中に配置しておけば、思い通りのカードを引かせる
     ことができるという寸法よ」

みゆき「ちょ、ちょっと待ってください。必ず両端のどちらかのカードを
     引くなんて癖、私自身ですら気付いていませんでしたが」

かがみ「気付かないのも無理はないわね。でも、そういう癖があるのは
     事実よ。真ん中のカードを引かないという癖ができてしまった
     原因は、おそらく視力ね」

みゆき「視力」

かがみ「ええ。みゆきはメガネをかけていることからも分かるように、
     目が悪い。おそらく、私達に対して自己申告している以上に、
     視力が悪いはずよ。だから、カードを選ぶときは、無意識の
     うちに両端のどちらかを取るようになってしまったの。中央の
     カードは、左右のカードと重なっている部分が多くて取りにくい
     からね」

こなた「なるほど……。みゆきさんにそういう癖があったのは分かった
     けど、かがみやつかさはいつ気付いたの?」

かがみ「私はついさっきよ。こういう方法を使えばイカサマできるな、
     って思いついて、今までのみゆきのカードの引き方を思い出し、
     気付いたの。でも、つかさはもっと前から気付いていたんじゃ
     ないかしら? そして、利用できると思ったんじゃない?」



42 : ◆.wujh7XySo 2009/11/14(土) 06:12:50.25 ID:8.tMANk0

つかさ「お姉ちゃん、疑いすぎだよ。私は、お姉ちゃんに指摘されるまで、
     そんな方法があるなんて思いもしなかったもの」

かがみ「……そういうことにしておいてあげるわ。証拠は何もないからね」

こなた「でもさあ、トランプのエースとジョーカーを使ってくじ引きをしよう
     って言い出したのは、つかさじゃなくてみゆきさんだよ?」

みゆき「そのことに関して、思い出したのですが――」

こなた「何?」

みゆき「何日か前に、つかささんに簡単な占いの方法を教わったのです」

こなた「占い」

みゆき「ええ。トランプのエースとジョーカーだけを使った、凄く簡単な
     占いのやり方です。それが頭の片隅に残っていたから、私は
     無意識のうちに、近くにあったトランプをくじにすればいいと思い
     ついたのかもしれません」

こなた「じゃあ、つかさは何日も前から周到に下準備をしていたってこと?
     確かに、このゲームをやろうと言い出したのはつかさだから、
     やろうと思えばいくらでも下準備ができるけど……」

かがみ「こなた」

こなた「怖い顔してどうしたのかがみん」



43 : ◆.wujh7XySo 2009/11/14(土) 06:17:47.91 ID:8.tMANk0

かがみ「……もしかして、あんたも、ダイヤやスペードが2枚ずつあること
     には気付いていたんじゃないの?」

こなた「どうしてそう思ったのかな、かがみん」

かがみ「第2回と3回のゲームのとき、私は自分が告白者に選ばれたら
     ゲームを抜けると宣言していた。だけど、あんたがカードを
     シャッフルしているときには私がジョーカーを引くことはでき
     なかった。あんた、本当は最初にカードの山からエースとジョー
     カーを抜き出したときに、カードがダブっていることに気付いてい
     たんじゃないの?」

こなた「知らないなあ。偶然だよ、かがみん」

かがみ「ええ。偶然よね。ダイヤやスペードやジョーカーが2枚あれば、
     あんただってつかさと似たような方法を使ってカードを『いじる』
     ことができたけど、それは偶然だったのよねえ」

つかさ「お姉ちゃん。証拠が何もないことを言い続けるのはやめて、
     ゲームの続きをしようよ」

かがみ「……ええ、そうね。その代わり、これ以上イカサマできないように
     何らかの対策は講じらせてもらうけどね」

つかさ「じゃあ、そういうことで続きをしよう。お姉ちゃん、嘘をついた部分を
     早く紙に書いてよ」

かがみ「書く必要はないわ」

こなた「ってことは」



44 : ◆.wujh7XySo 2009/11/14(土) 06:27:37.04 ID:8.tMANk0

かがみ「そうよ。つかさが指摘した部分が当たっていた。つかさ、
      おめでとう。今回はあんたの勝ちよ」

つかさ「えへへへ。これで、私とお姉ちゃんとゆきちゃんが2勝5敗。
     こなちゃんが1勝6敗だね」

こなた「私が6連敗か……」

みゆき「まだまだ挽回のチャンスはありますよ」

こなた「だけど、残り6ゲームしか残ってないでしょ? 勝ち抜けする
     には後3回勝つ必要があるから、6回中3回……。あーあ、
     これが普通のゲームならもうリセットしてるところだよ」

かがみ「いや、テレビゲームやネトゲを普通のゲームと言うのは
     ちょっとおかしくないか?」

こなた「もういいから、さっさと第8回のゲームやろうよ」

かがみ「投げやりだな。――まあいいわ。とにかく、カードにイカサマ
     できたことがはっきりしたから、次からはできないようにする
     わよ。そのことに関する文句はないでしょ?」

つかさ「ないけど、どうするの?」

かがみ「今までみたいに、シャッフルしたカードを一枚ずつ引くんじゃ
      なくて、シャッフルしたカードをテーブルの上に、裏にして
      並べておくの。シャッフルした人以外が、順番に『その場で』
      カードを表にしていく。シャッフルした人も、最後に残った
      カードをその場で表にする。こうすればイカサマできないわ」



45 : ◆.wujh7XySo 2009/11/14(土) 06:34:36.77 ID:8.tMANk0

みゆき「その方法なら、私の癖も関係ないですね」

つかさ「まあ、お姉ちゃんがそれで満足できるなら、それで
     いいよ」

かがみ「いちいち引っかかる言い方するわね」

こなた「カードだけに引っかかる、ってね」

かがみ「全然上手くない。じゃあ、私がカードをシャッフル
     するわね。それを並べて……もう裏返していいわよ。
     ただし、一度手元に戻したりせずに、ただ裏返す
     だけにするのよ」

こなた「分かってるよ。――ダイヤだった」

つかさ「私はジョーカー」

みゆき「ハートでした」

かがみ「私はスペードだったわ。ということは、つかさが
     回答者で、みゆき、こなた、私の順に質問していく
     ことになるわね」

つかさ「じゃあ、質問していいよ」

みゆき「では、お聞きします。・……これはつかささんにとって
     答えにくい質問かもしれませんが、あえて確認します。
     つかささんは、お父様に虐待されているのではあり
     ませんか?」



46 : ◆.wujh7XySo 2009/11/14(土) 06:47:19.57 ID:8.tMANk0

かがみ「虐……待?」

こなた「お父様って、私とかがみとつかさの実の父親のこと
     だよね? みゆきさん。どうしてお父さんがつかさを
     虐待してるなんて思ったの?」

みゆき「成績のことです。つかささんは成績に関して異常な
     ほどの劣等感を抱いています。これは、誰かに成績
     が悪いことを叱責された結果なのではないかと思う
     のです。しかも、『かがみさんと比較する』という、
     酷いやり方で。そういうことをするのは、大抵、両親の
     どちらかですから」

つかさ「私……」

かがみ「私?」

つかさ「お父さんに、ひどいことをされてきた。子供の頃から、
     ずっと」

かがみ「つかさ――?」

つかさ「かがみはこんなに頭がいいのに、どうして双子の妹の
     お前はこんなに頭が悪いんだ、って言われ続けてきた。
     本当に双子なのか、本当にお前は俺の子供なのか、
     って言われてきた。ほら、私とおねえちゃんは、二卵性
     双生児だからね。二卵性双生児の場合、それぞれの
     父親が違う赤ちゃんが生まれることがあるんだよ」

こなた「えっ。そうなんだ。知らなかった」



47 : ◆.wujh7XySo 2009/11/14(土) 06:56:34.85 ID:8.tMANk0

みゆき「確かにそういう例は世界中にありますね。日本では父親の
     人種は同じだから気付かれにくいですけど、海外では、
     双子の片方の父親は白人で、もう一方の父親は黒人という
     場合もありますから、生まれたときに一目で分かることも
     多いのです」

こなた「みwikiさんが言うんなら、そうなんだろうね。でもその場合、
     母親は同時期に二人以上の男とセックスしたということに
     なるよね」

みゆき「そういうことになりますね」

つかさ「私とお姉ちゃんが生まれた頃、お父さんがこなちゃんの
     お母さんとも不倫をしていたっていうのは、もう知ってるよね。
     同じように、お母さんも、お父さん以外の人と浮気をして
     いたんだよ」

かがみ「――嘘」

こなた「かがみん、大丈夫?」

かがみ「嘘よ。嘘だわ。だって……だってお父さんとお母さんは、
     あんなに仲がいいのに。そりゃあ世間には色んな家がある
     っていうのは知っていたけど、うちは普通の家庭だと思って
     いたのに」

つかさ「お姉ちゃんは、子供だね。どうしようもないくらい、お子様だね」

かがみ「……つかさ?」



48 : ◆.wujh7XySo 2009/11/14(土) 07:09:20.75 ID:8.tMANk0

つかさ「私には、お姉ちゃんが凄く子供っぽく見えるよ。私は子供の
     頃から、大人の汚いところを散々見せつけられてきた。
     お父さんは神主の仕事以外にも、色んな汚い仕事をやって
     いたでしょ? その仕事が上手くいかないと、私に八つ当たり
     を――殴ったり蹴ったりしたんだよ」

かがみ「嘘……。信じられない」

つかさ「成績のことは、都合のいい言い訳になったんだろうね。
     私の成績が悪いことを口実にして、何十分も定規でお尻を
     叩かれたこともあったね。私がどんなに泣き叫んで謝っても、
     お父さんは自分が満足するか疲れ果てるまでやめてくれ
     なかった」

かがみ「やめて。もうやめて」

つかさ「お姉ちゃんさえいなければ。――お姉ちゃんさえいなければ、
     私の成績が悪いことがあんなに目立つことはなかったのに。
     私よりもお姉ちゃんの方が成績が悪ければ、虐待されていた
     のは私じゃなくてお姉ちゃんの方だったのに。お姉ちゃんの
     せいだお姉ちゃんのせいだお姉ちゃんのせいだ。お姉ちゃん
     さえいなければ私は普通の子供として普通に成長することが
     できたのに。お姉ちゃんがいたから私はこんなふうに育って
     しまった。こんなふうにこんなふうにこんなふうに。汚れている。
     私は汚れている汚れている。お姉ちゃんさえいなければ!」

かがみ「ごめん……なさい」

つかさ「謝るな謝るな謝るな! 今さら謝ったって遅いんだよ!」



49 : ◆.wujh7XySo 2009/11/14(土) 07:16:49.97 ID:8.tMANk0

かがみ「ごめんなさい!」

こなた「つかさ。いい加減にしなよ」

つかさ「……こなちゃん」

こなた「つかさだって、本当は――」

つかさ「その前に、言わせて。ゆきちゃんの質問への答えは『以上』
     ってね」

こなた「いいよ。これは質問にカウントすればいいけど、言わせて
     もらう。つかさだって、本当は分かってるんでしょ?
     かがみが悪いわけじゃない、って。悪いのはかがみじゃ
     なくてお父さんなんだ、って」

つかさ「……それは違うよ」

こなた「つかさ」

つかさ「だってお姉ちゃんは、嘘つきなんだもん」

かがみ「私が、嘘つき」

つかさ「そう。何度も言ったでしょ? お姉ちゃんは嘘つきだ、って。
     お姉ちゃんは今初めて知ったような顔をして驚いてみせてる
     けど、本当は知っていたはずだよ。私が虐待されていたことを。
     だって、私だけ床の上で食事させられたり、何時間も雨の中で
     木に縛られたり、髪の毛を今みたいに短く切られたりしたこと、
     お姉ちゃんは知っていたんだから」



50 : ◆.wujh7XySo 2009/11/14(土) 07:25:14.58 ID:8.tMANk0

こなた「髪の毛?」

つかさ「うん。この髪の毛……。これは昔、お父さんに切られた
     ものなんだよ。『かがみと紛らわしいから』という理由で。
     だからお姉ちゃんは髪の毛を伸ばしているけど、私は
     今でも短いまま。――お姉ちゃんは、知っていた。
     だって、小さい頃からずっと同じ家に暮らしてきたん
     だから。でも、助けてくれなかった。一度だって、私の
     ことを助けてくれなかった」

かがみ「私は――」

つかさ「私は、何?」

かがみ「ええと……」

つかさ「ほらね。何も言い訳できないでしょ? お姉ちゃんは
     ずっと、見て見ぬふりをしてきた。ううん。それどころか、
     虐待に加担していた」

かがみ「そんなこと」

つかさ「そんなこと、あるよ。もしもお姉ちゃんよりも私の方が
     成績が良かったら、虐待は少しは軽くなっていたはず
     だから。だけど、お姉ちゃんはいつだって必死になって
     勉強していたよね。虐待されないように。お父さんに、
     自分じゃなくて私が虐待されるように仕向けていた。
     ――こなちゃんの質問への回答は、以上だよ。次は、
     お姉ちゃんが質問する番だよね? お姉ちゃんは
     いったい私に何を訊くのかな? 楽しみだよ」



72 : ◆.wujh7XySo 2009/11/15(日) 00:11:39.36 ID:JxOwhWQ0

かがみ「許してもらうには、どうすればいいの?」

つかさ「えっ――」

かがみ「許してもらえる方法を教えて」

つかさ「お姉ちゃんは……何を言っているの?」

かがみ「私、本当のことを言うと、薄々感づいていた。つかさが
     お父さんにひどいことをされているんじゃないか、って。
     でも、気のせいだと思っていた。ううん。気のせいだと
     思い込もうとしていた。うちは――柊家は、日本中どこ
     にでもある普通の家なんだから、お父さんが隠し子を
     作ったりお母さんが浮気したり、そして、つかさが虐待
     されたりしているなんて、思いたくなかった。信じたく
     なかった。見たくなかった。だから、私は真実から目を
     逸らし続けてきた。柊家の本当の姿から……。それが、
     私の罪よ。この罪を償うには、どうすればいいの?」

つかさ「嘘だ……」

かがみ「つかさ、お願い。教えて」

つかさ「お姉ちゃんが、罪を認めるなんて。私に謝るなんて。
     許しを請うなんて。そんなことって――」

かがみ「つかさ、どうしたの。何でそんなに苦しそうな表情を
     しているの」



74 : ◆.wujh7XySo 2009/11/15(日) 00:17:18.17 ID:JxOwhWQ0

こなた「つかさは、かがみが素直に謝るとは思っていなかった
     んだよ。つかさはかがみを恨み、憎むことで、自我を
     保ってきたから。……だけど、もっと早くかがみに相談
     していればよかったんだよ。もっと早く打ち明けて
     いれば、こんなことにはならなかったのに」

かがみ「こんなこと?」

こなた「いや、こっちの話だから、忘れて」

かがみ「気になるじゃないの。こんなこと、っていうのは、どう
     いう意味なの? つかさがこんなゲームをやろうと
     言い出したり、私のストーカーを始めたりしたこと?」

こなた「かがみん。今はゲームに集中しなよ。まだつかさの
     告白は終わってないんだから」

かがみ「ああ、そうだったわね。つかさ、どうすれば許してもら
     えるのか教えて」

つかさ「――さない」

かがみ「え?」

つかさ「絶対、許さない。何が起ころうと、私はお姉ちゃんを
     許さない。『以上』だよ」

かがみ「そう……。そうよね。今さら許してもらおうなんて、
     虫がよすぎたわよね……」



75 : ◆.wujh7XySo 2009/11/15(日) 00:25:33.52 ID:JxOwhWQ0

みゆき「とにかく、これで全ての告白は終わりましたね。では、
     紙に書いてください」

つかさ「書いたよ」

みゆき「じゃあ、私から嘘を当てていきますね」

つかさ「うん。いいよ」

みゆき「『お母さんが、お父さん以外の人と浮気をしていた』
     というのが嘘なのではないですか? それはつかさ
     さん達のお父さんの思い込みに過ぎず、事実では
     なかったのではないですか?」

つかさ「あはははは。ゆきちゃんって、意外と甘いよね。残念
     でした。お母さんが不倫をしていたのは、本当のこと
     だよ」

みゆき「そうですか。残念です」

つかさ「次は、こなちゃんの番だね」

こなた「ずばり言わせてもらうよ。三番目の告白の、『絶対、
     許さない』というのが嘘だよ。その次の『何が起ころう
     と、私はお姉ちゃんを許さない』というのも同じ意味の
     嘘になるんだろうけど」

つかさ「……どうして、そう思ったの?」

こなた「だってつかさは、もうかがみんを許しているから」



76 : ◆.wujh7XySo 2009/11/15(日) 00:32:12.64 ID:JxOwhWQ0

かがみ「え?」

こなた「ツンデレなのはかがみんだけじゃない、ってことだよ」

かがみ「私はツンデレじゃない! いや、そんなことよりも、
     つかさ。こなたの言ったことは、本当なの?」

つかさ「えーと」

みゆき「つかささん」

つかさ「当たりだよ。これで、全員が2勝6敗になって、同列の
     順位になったね」

かがみ「……つかさ!」

つかさ「ちょ、ちょっとお姉ちゃん。いきなり抱きつかないでよ」

かがみ「今まで、本当にごめんなさい。そして、ありがとう」

つかさ「いいから離れてよ」

こなた「このツンデレ姉妹め!」

つかさ「……あは」

かがみ「あははは」

つかさ「と、とにかく、ゲームを続けようよ。次が9回目だよね?」



79 : ◆.wujh7XySo 2009/11/15(日) 00:36:22.07 ID:JxOwhWQ0

かがみ「えっ。続けるの?」

つかさ「もちろんだよ」

かがみ「今なら全員が同じ順位になってるから、今やめれば
     誰も罰ゲームを受けずに済むのに」

つかさ「私は、やりたい。正々堂々と、お姉ちゃんに勝ちたい」

かがみ「まだそんなこと言ってるの? 私を許してくれたんじゃ
     なかったの?」

つかさ「それとこれとは話が別だよ」

こなた「私も続けたいな。かがみん、10のカードを引いたのは
     かがみなんだから、約束は守らないと」

かがみ「今となっては、そのカードもイカサマされてたんじゃ
     ないか、って気がするけどね。みゆきは?」

みゆき「そうですね。どちらかと言えば、私も続けたいです」

かがみ「わ、分かったわよ。やればいいんでしょ? まったく。
     じゃあ、カードをシャッフルして裏返すわよ」

こなた「ど、れ、に、し、よ、う、か、な。……ハートだったよ」

みゆき「ジョーカーでした」

つかさ「私はダイヤモンド」



81 : ◆.wujh7XySo 2009/11/15(日) 00:42:46.11 ID:JxOwhWQ0

かがみ「私がスペードね。ということは、告白者がみゆきで、こなた、
     つかさ、私の順に質問することになるわね」

こなた「じゃあ質問するよ」

みゆき「どうぞ」

こなた「私のお母さんを殺したのは、みゆきさんなんじゃないの?」

みゆき「――え?」

かがみ「ちょ、ちょっと待ちなさい!」

こなた「何?」

かがみ「あんたのお母さんって、感電死した泉かなたさんのことよね?」

こなた「そーだよ」

かがみ「かなたさんの死に、みゆきが関わっているっていうの?」

こなた「そうは言ってないよ。私は、みゆきさんがお母さんを殺したんじゃ
     ないかと思ってるんだ」

つかさ「第1回のゲームのとき、私はこなちゃんがお母さんを殺したんじゃ
     ないかって尋ねたけど、まさかゆきちゃんが容疑者に浮かび
     上がってくるなんて思わなかったよ」

こなた「みゆきさん。黙ってないで本当のことを言ってよ。私はもう、みゆき
     さんのお父さんと、私のお母さんの関係を、知ってるんだから」



142 : ◆.wujh7XySo 2009/12/01(火) 23:13:15.45 ID:FiTHhNM0

みゆき「記憶にございません。以上です」

かがみ「ロッキード事件かよ!」

つかさ「まさか本当に憶えてない……ってことはないよね」

こなた「どう考えても嘘だよ。だけど、嘘だという証拠は何もない。まだ紙にも
     何も書いてないしね」

かがみ「うーん。みゆきが告白者のときって、本当に一筋縄ではいかないわね。
     普通なら『はい』か『いいえ』で答える質問だったのに、それ以外の
     答えをするんだから」

こなた「こういうときはどうすればいいのかな。憶えていない、っていう部分で
     嘘をついてはいけないって新ルールを追加してみる? そしてかがみか
     つかさが私と同じ意味の質問をするってのはどう?」

かがみ「駄目よ、こなた。忘れたの? 新ルールを追加した場合、それが適用
     されるのは告白者が交替した後からってことになってたでしょ?」

こなた「ああ、そうだったっけ」

かがみ「それに、『同じ意味の嘘を繰り返すのは構わない』というルールがあるから、
     既に『記憶にございません』という部分で嘘をついたのなら、こなたと同じ
     質問をしても無意味よ」

こなた「うう……。もう八方ふさがりだね」

かがみ「それより、こなたはいつからみゆきを疑い始めたの? 今までのあんたの
     『告白』には、みゆきが犯人だと仄めかせるようなものは何もなかったと
     思うんだけど」



145 : ◆.wujh7XySo 2009/12/01(火) 23:31:11.52 ID:FiTHhNM0

こなた「私が最初に何か変だな、と思い始めたのは、第一回のゲームのときだった」

かがみ「そんなに早くから……。いや、早くって言っても、ついさっきだけど」

こなた「うん。あのときみゆきさんは、お母さんがどんな状況で亡くなったのかを
     質問したよね」

かがみ「そうだったけど……」

こなた「それって、よく考えると不自然じゃない? 私が、実の父親のことが好きだ、
     って告白した直後の質問だったんだよ? お母さんが死んだことなんて、
     ただのおまけに過ぎなかった。それなのにどうしてみゆきさんはお母さんの
     死因を気にしたんだろう……って不思議に思い始めたんだよ」

つかさ「言われてみると、確かにそうかもしれないね」

かがみ「でも、今の話にも、みゆきは何も関係なかったじゃない」

こなた「疑惑が確信に変わったのは、第6回――みゆきさんが告白者のときだった。
     私はあのとき、初めてみゆきさんのお父さんが**教の信者であることと、
     みゆきさんの家がお金に困っていたことを知った。そして、思い出したんだよ。
     お母さんが死ぬ何日か前に、私の家にみゆきさんが来ていたことを」

つかさ「えっ? こなちゃんとゆきちゃんは、高校で初めて知り合ったんじゃ……」

こなた「私もすっかり忘れてたんだけどね。いや、あのとき私の家に来ていた親子が、
     みゆきさん達だったことに気付いていなかった、と言った方が正確なのかも
     しれないけど。だって、その親子は、私のお母さんにお金を借りに来たんだ
     からね。父親の方は土下座までしていた。私はそれをドアの隙間から見て
     いたけど、お嬢様のみゆきさんのイメージとは違いすぎたから、高校で再会
     しても全く気付かなかった」



146 : ◆.wujh7XySo 2009/12/01(火) 23:42:41.98 ID:FiTHhNM0

かがみ「お金を借りるのに、普通、子供連れで来るかな?」

こなた「そっちの方がお金を借りやすいと思ったんじゃないかな。幼い子供が
     いたら、それだけで同情を引けるでしょ」

かがみ「結局、あんたのお母さんはお金を貸したの?」

こなた「ううん、貸さなかった」

つかさ「なるほど。そのことで逆恨みをしたゆきちゃんが、こなちゃんのお母さんを
     殺したんじゃないか、って思ったわけなんだね」

かがみ「でも……あんたのお母さんは事故死だったんでしょ。人為的に殺害する
     余地なんてないような気がするんだけど」

つかさ「お姉ちゃん、しっかりしてよ。これは嘘の告白ゲームだよ」

かがみ「あ、そうか。まだ第1回のゲームでこなたが嘘をついた部分は判明して
     いなかったわね」

こなた「っていうか私は、お母さんが事故死した、なんて言ったことはないけどね」

かがみ「ああ、そうだっけ。こなたはただ、こなたがお母さんを殺したのかという
     質問に対して否定しただけだった。……ねえ、もしかして、あんたの
     お母さんは誰かに殺されたということが警察の調べで分かっていたのに、
     あんたは黙っていたんじゃないの?」

こなた「やれやれ。今はみゆきさんが『告白』する番なのに、私ばっかり質問攻めに
     あってるね」



147 : ◆.wujh7XySo 2009/12/01(火) 23:52:43.15 ID:FiTHhNM0

かがみ「あんたが爆弾発言をするからでしょ。教えなさいよ」

こなた「それは次に私が質問者になったときに訊いてもらえないかな」

つかさ「こなちゃん、取り引きをしようよ」

こなた「取り引き?」

つかさ「うん。お姉ちゃんの質問にちゃんと答えてくれたら、私とお姉ちゃんも、
     こなちゃんのお母さんの事件について、ゆきちゃんに質問するって
     約束するよ」

かがみ「いい考えね。こなた、それでどう?」

こなた「分かった、それなら答えるよ。実を言うと、かがみの言ったとおり、
     殺人であることは誰の目にも明らかだった。トースターの本体に
     近い部分のコードが傷つけられ、導体が露出していた」

かがみ「コードが……?」

つかさ「お姉ちゃん、何だかホッとしたような顔してるね」

かがみ「べ、別にそんなことないわよ!」

こなた「それだけじゃなかった。トースターには、見えにくい糸が結びつけ
     られていた。その糸は、窓の外に伸ばされ、垂れていた。つまり、
     犯人はトースターを傷つけて感電しやすい状態にしておき、
     お母さんがお茶碗洗いをしているときにタイミングを見計らって
     糸を引き、感電させた――。そういうことになるね」



156 : ◆.wujh7XySo 2009/12/02(水) 23:05:07.61 ID:0t0hW9A0

つかさ「本当に殺人事件だったんだね」

かがみ「知らなかったわ……」

こなた「だって、言ってなかったから」

かがみ「当然、犯人はまだ逮捕されてないのよね?」

こなた「うん。捕まってない」

かがみ「そっか……。とりあえず、あんたがこのゲームを続けることに拘って
     いた理由は分かったわ。お母さんを殺した犯人が誰なのか、私達に
     推理して欲しかったのね?」

こなた「ええと……まあ、そんなところ」

つかさ「じゃあ、次の質問者の私に任せて」

かがみ「何かいい考えがあるの?」

つかさ「うん。――ゆきちゃんは、こなちゃんのお母さんが殺される前に、
     こなちゃんの家に行ったことがある?」

かがみ「あまりいい質問じゃないような気がするんだけど……。どうせまた
     記憶にございません、って答えるだけでしょ」

こなた「まあ、とりあえず黙って見てようよ、かがみん」

みゆき「――はい、泉さんのお母さんが死ぬより前に、泉さんの家に
     行ったことがあります」



157 : ◆.wujh7XySo 2009/12/02(水) 23:14:34.68 ID:0t0hW9A0

かがみ「普通に答えたわね」

つかさ「だって、別にこなちゃんが子供の頃に、ゆきちゃんがこなちゃんの
     家に行ったことがあっても、イコール犯人ってわけじゃないから。
     この質問なら素直に答えてくれると思って。――まあ、この部分が
     嘘だという可能性もあるわけだけど」

こなた「なかなかいい質問だったね」

かがみ「そうかしら。まだ、みゆきが子供の頃にあんたの家に行った、っていう
     ことが分かっただけじゃないの」

つかさ「お姉ちゃん、気付いてないの?」

かがみ「何を? ――って、しまった。普通に質問しちゃった」

つかさ「ゆきちゃんはまだ『以上』って言ってないから、私のターンが続いて
     いるはずだよ。だから、今ならいくら質問しても大丈夫」

かがみ「そうね。じゃあ改めて訊くけど、つかさやこなたは、何に気付いたの?」

つかさ「ゆきちゃんは、こなちゃんのお母さんが死んだ時間を知っていたんだよ」

かがみ「……え?」

つかさ「こなちゃんは一度も、お母さんが死んだ日時を口にしていないよね。
     ただ七歳くらいのときと言っただけで、季節すら教えてない」

かがみ「ええと、それは、みゆきがこなたのお母さんと生前に会ったことがある
     からでしょ? 別に不思議なことは何もないような気がするんだけど」



159 : ◆.wujh7XySo 2009/12/02(水) 23:25:08.94 ID:0t0hW9A0

こなた「そう。それこそがつかさの狙いだったんだよ。今の質問に答えた
     ことによって、みゆきさんが私のお母さんと会ったことがある、
     というところまで判明したわけだ。もちろんこれが嘘の可能性も
     あるけど、それはダウトのときに確かめればいいし」

かがみ「いや、みゆきが子供の頃にあんたのお母さんと会ってるところを
     見たことあるんだから当たり前でしょ」

つかさ「だーかーらー、その子が本当にゆきちゃんなのか、まだ確定して
     なかったでしょ。私はそれを確かめたかったの」

かがみ「ああ……、そういうことか」

つかさ「お姉ちゃん、さっきから妙に頭の回転が遅いよね。何かお姉ちゃん
     らしくないよ」

かがみ「そ、そんなことないわよ」

つかさ「お姉ちゃん、私達に何か隠し事してない?」

かがみ「してないわよ。そんなことより、ほら、私達がいつまでも喋ってたら、
     みゆきが答えにくいでしょ」

みゆき「お気遣いありがとうございます。つかささんは随分と考えてから
     この質問をなさったみたいですが、そんなに遠回しな訊き方を
     しなくても、ちゃんと『告白』しますよ。私は確かに、泉さんが
     おっしゃったように、父に連れられて泉さんのお宅にお邪魔し、
     お金を貸してくれるように頼んだことがあります。でも、泉さんの
     お母様を殺した覚えはありません。以上です」



161 : ◆.wujh7XySo 2009/12/02(水) 23:41:11.54 ID:0t0hW9A0

こなた「……殺した覚えはない、か。これは『記憶にございません』と同じ
     意味の言葉だと考えてよさそうだね」

かがみ「そう思うけど、あんた、何か深刻な顔してるわね」

こなた「うん。もしかしたら、みゆきさんは本当に憶えてないのかもしれないと
     思ってさ」

つかさ「どういうこと?」

こなた「みゆきさんの『記憶にございません』って告白を、私達は誰も信じて
     なかったけど、本当に、殺したという記憶がないのかも」

かがみ「分かるように説明しなさいよ」

こなた「その頃の記憶がないんだよ、きっと。だから、みゆきさんは、自分が
     殺人者なのかどうか、断言できないのかも」

つかさ「イエスでもノーでもない答えをしたのは、否定しても肯定しても嘘に
     なっちゃうから、ってこと……?」

かがみ「待ちなさい。それはないわ。だって、第6回のゲームのときに、
     みゆきは色んな犯罪の告白をしたけど、そのときにこう言ったわ。
     『まあ、今思い出せるのはこんなところですね。本当はもっと
     いっぱいあるような気もするんですけど、たくさん犯罪をやりすぎた
     せいで、全部は思い出せません』って。そして、この『全部は思い
     出せません』という部分でみゆきは嘘をついていたんだから、
     逆に言うと、全ての犯罪を憶えているはずよ」

つかさ「お姉ちゃん、それは違うよ」



162 : ◆.wujh7XySo 2009/12/02(水) 23:51:51.45 ID:0t0hW9A0

かがみ「何が――って、私は今、迂闊に質問できないんだったわね。こなた、
     私の代わりに訊いて」

こなた「しょうがないなあ。つかさ、何が違うの?」

つかさ「お姉ちゃんもこなちゃんも、勘違いしてるんじゃないかな。このゲーム
     では、同じ意味の嘘は繰り返してもいいことになってるよね」

こなた「そうだけど。……え? まさか、そんなことが?」

かがみ「勝手に分かってないで、私にも説明しなさいよ」

こなた「同じ意味の嘘は繰り返してもいい。例えそれが、一度嘘だと指摘された
     箇所であっても」

かがみ「あ」

つかさ「これって、まさに、ゲームルールの盲点だよね。ゆきちゃんは既に一度、
     全部の犯罪は憶えていないという嘘をついてしまった。それが嘘だった
     ことはもうお姉ちゃんが指摘したけど、ゆきちゃんはそれを繰り返しても
     問題ないことになる」

かがみ「そんなのおかしいわ」

つかさ「何がおかしいの?」

かがみ「それは上手く言えないけど……」

こなた「あれ? ちょっと待って。回答者は一つの告白につき一つだけ嘘を
     混ぜないといけないんだから、みゆきさんはもう負けたんじゃないの?」



163 : ◆.wujh7XySo 2009/12/03(木) 00:01:29.27 ID:pOGV9Cg0

つかさ「確かにゆきちゃんは矛盾したことを言ってるけど、まだ負けたと
     決まったわけじゃないと思うよ。だって、思い出せないという嘘は、
     第6回のゲームのときの嘘だから」

こなた「つまり?」

つかさ「一つの告白につき、嘘は一つ。ということは、この第9回のゲーム
     では、ゆきちゃんは新しい嘘をもう一つつかないといけない、って
     ことになるんじゃないのかな」

かがみ「あんたは誰の味方なのよ」

つかさ「私は誰の味方でもないよ。ただ、このゲームのルールを解説して
     いるだけ。以前に嘘だと指摘された嘘を繰り返してはいけない
     というルールはなかったし、新しい告白のときには古い嘘を混ぜた
     場合、それ以上嘘をついてはいけないというルールもなかった。
     だから、私の説明のように解釈することも問題ないよね」

こなた「頭痛くなってきた。ややこしすぎ」

かがみ「本っ当に複雑なゲームルールね。このゲームを始めるとき、
     つかさは誰にでもできる簡単なゲームとか言ってたけど、あれ、
     絶対に嘘でしょ」

つかさ「だって、私が考えたゲームじゃないから。ルールを聞いたときは、
     簡単そうに思ったんだもん」

かがみ「そう言えば――あ、これはつかさ限定の質問だからみゆきは
     答えちゃ駄目よ。つかさは、誰からこのゲームを教えてもらったの?」



171 : ◆.wujh7XySo 2009/12/04(金) 01:02:02.86 ID:EbPwig20

つかさ「私は誰の味方でもないよ。ただ、このゲームのルールを解説して

つかさ「その質問は、次に私が告白者に選ばれたときにとってのために
     おいてよ」

かがみ「でも、今は第9回だから、残り4ゲームしかないわ。だから、今後
     つかさが一度も告白者に選ばれない確率は、4の4乗分の3の
     4乗、つまり256分の81ね。約3分の1の確率で、つかさが
     告白者に選ばれないことになってしまうから、今のうちに答えて
     おいても損はないと思うけど」

つかさ「お姉ちゃんが何を言ってるのかさっぱり分からないよ」

みゆき「あのー」

つかさ「何?」

みゆき「そろそろ私に次の質問をしてもらえないでしょうか。先ほどから
     ずっと待ってるんですけど」

こなた「そう言えばみゆきさん、さっきから妙に無口になってたよね」

みゆき「だって、今は私が告白者なんですから。不用意に発言すると
     どの部分で嘘をついたのかバレてしまう恐れがありました」

こなた「でも、いい加減待ちくたびれたと?」

みゆき「そういうことです」

かがみ「分かったわよ。今、質問を考えるからちょっと待って」



173 : ◆.wujh7XySo 2009/12/04(金) 01:12:59.20 ID:EbPwig20

こなた「かがみん、さっきの取り引き、忘れてないよね? ちゃんと、
     私のお母さんの死の真相を探るんだよ」

かがみ「分かってるわよ。とりあえず、みゆきが幼い頃、こなたの
     お母さんと会ってたところまでは確定したのよね。いや、
     これが嘘なのかもしれないけど、それを前提にしないと
     話が進まないから、そう考えさせてもらうわ」

つかさ「お姉ちゃん、時間稼ぎしてるでしょ」

かがみ「バレたか」

つかさ「何もいい質問が思いつかないなら、ストレートに動機を
     探ればいいんじゃないかな」

かがみ「ああ、その手があったわね。じゃあ質問するわよ」

みゆき「どうぞ」

かがみ「みゆきは、こなたのお母さんのことを恨んでいた?」

みゆき「……恨んでいました」

こなた「やっぱり」

みゆき「あの頃、私の家は借金地獄で、苦しんでいました。そこで、
     藁にも縋るような思いでお父さんの旧友である泉かなた
     さんにお金を融通してもらえないかと頼みに行って、土下座
     までしたのに、あっさりと断られたんですから。……いいえ、
     『断られた』というのは、ちょっと違うかもしれませんけど」



175 : ◆.wujh7XySo 2009/12/04(金) 01:24:42.64 ID:EbPwig20

こなた「ちょっと違うって、どういうことなの」

みゆき「条件を出されたんです」

こなた「条件」

みゆき「お金を貸すんじゃなくて、あげてもいいと言われました。
     返さなくてもいいと」

こなた「えっ。その代わり……?」

みゆき「殺してくれ、と言われました」

かがみ「誰を――」

つかさ「そうじろうさん? それとも、こなちゃん?」

みゆき「……泉かなたさんです」

こなた「お母さんが――お母さんを、殺して欲しいと依頼した?
     何それ。みゆきさん何言ってるの。わけが分かんないよ」

かがみ「待って。もしかして、こなたのお母さんの病気のことが
     関係してるの?」

こなた「病気」

みゆき「お察しの通りです。泉かなたさんは、不治の病にかかって
     いました。とても苦しい病気です。泉かなたさんは、あまりの
     苦しさに耐えかね、死にたがっていたのです」



176 : ◆.wujh7XySo 2009/12/04(金) 01:34:56.77 ID:EbPwig20

こなた「嘘だよ。お母さんが、私とお父さんを見捨てて死にたがっていた
     なんて、そんなの嘘だよ。お母さんは、あんなに優しかったのに。
     私を捨てるはずがない。私を置いて一人で死のうとするはずがない」

みゆき「お気持ちはお察ししますが、本当です。そんな提案を受け入れる
     わけにはいかなかったので、私とお父さんは諦めて帰りました。
     結局お金はもらえなかったので、私は泉かなたさんを恨んで
     います。以上です」

つかさ「こなちゃんは、ドアの隙間からお母さんやゆきちゃんのお父さんの
     やり取りを覗いていたんでしょ? だったら、その話が本当なのか
     嘘なのか分かるんじゃないの?」

こなた「途中で覗いてるのがバレて、ドアを閉められちゃったから」

つかさ「ああ、そういうことか」

かがみ「確かに『断られた』というのとは、ちょっと違うわね。でも、まさか
     お金のために人を[ピーーー]わけにはいかないし、断られたも同然と
     考えてよさそうね」

つかさ「お姉ちゃん、それは甘いんじゃないかな」

かがみ「え……?」

つかさ「むしろ、ゆきちゃんがこなちゃんのお母さんを[ピーーー]動機が明らかに
     なったというべきなんじゃないかな」

かがみ「あんたは――みゆきが、お金欲しさにこなたのお母さんを殺した
     って言うの?」



179 : ◆.wujh7XySo 2009/12/04(金) 01:46:51.26 ID:EbPwig20

つかさ「もしくは、ゆきちゃんのお父さんの動機が明らかになった、と
     言った方がいいのかもしれないけど」

こなた「ひどい展開になってきたね。容疑者が増えちゃったのか。でも、
     確かに言われてみると、みゆきさんがお母さんを殺した可能性
     よりも、むしろみゆきさんのお父さんがお母さんを殺した可能性の
     方がずっと高そうだよね。当時、みゆきさんは私と同い年か、
     一つ下だったんだから」

かがみ「もう嫌……。どうしてこんな話になっちゃうの?」

みゆき「私のお父さんは、私の知る限り、誰も殺してませんよ」

こなた「もう『告白』は終わったから、何とでも言えるけどね。でも、あえて
     その言葉を信じておくよ」

みゆき「ありがとうございます。それでは、泉さんから、私がどの部分で
     嘘をついたのか当ててください」

こなた「お母さんが、自分を殺して欲しいと依頼したのが嘘だ。私は、
     お母さんを信じてる」

みゆき「残念ながら、不正解です」

こなた「そんな――」

みゆき「次は、つかささんですね」

つかさ「『そんな提案を受け入れるわけにはいかなかったので、私と
     お父さんは諦めて帰りました』という部分が嘘でしょ?」



180 : ◆.wujh7XySo 2009/12/04(金) 01:57:19.65 ID:EbPwig20

かがみ「あんた……自分が何を言ってるのか、分かってるの?」

つかさ「分かってるよ。ゆきちゃんか、そのお父さんなのかは分からない
     けど、きっと二人のうちのどちらかが、その提案を受け入れた
     んだと思う。だから、こなちゃんのお母さんは殺されたんだよ」

かがみ「つかさ、やめなさい。第1回のゲームでこなたがお母さんを
     殺したんじゃないかって尋ねたときもそうだったけど、友達を
     疑うのはやめなさい」

つかさ「どうして? こなちゃんのお母さんは確実に誰かに殺された。
     動機があるのは、今のところ『お母さんが生きているうちは
     決して私と愛し合わない』とお父さん――柊ただおに条件を
     つけられたこなちゃんと、自分を殺してくれたらお金をあげる
     とかなたさんに言われていたゆきちゃんとそのお父さん、
     そして、こなちゃんの育ての父親であるそうじろうさんの四人
     しかいないんだよ。ゆきちゃんがその部分で嘘をついている
     可能性は、決して低くないと思うよ」

かがみ「……ちょっと待って。あんた、今、何て言った?」

つかさ「え? 私、何か変なこと言った?」

かがみ「そうじろう? そうじろうに、かなたさんを殺す動機があった
     って言うの?」

つかさ「あるに決まってるよ。だって、そうじろうさんは私達の父である
     柊ただおに妻を寝取られて、妻の不倫相手の子供であるこな
     ちゃんを育てさせられることになったんだから。きっと、かなた
     さんを憎んでいたんじゃないかな。殺してやりたいほどに」



198 : ◆.wujh7XySo 2009/12/12(土) 09:06:46.07 ID:27C4JYU0

こなた「ああ、それはあるかもしれないね」

かがみ「こなたまで……」

みゆき「不正解です。私とお父さんは、お金を借りたりもらったりする
     のは諦めて帰りました」

つかさ「ああ、残念だなあ」

かがみ「少しホッとしたわ」

みゆき「最後は、かがみさんの番ですよ」

かがみ「そうね。ちょっと待って。どの部分が嘘なのか考えるから。
     ……あれ?」

こなた「どうしたの?」

かがみ「何か、変な気がして」

つかさ「何が変なの?」

かがみ「ええと、どの部分で嘘をついたのか当てる前に、話を少し
     整理させてもらってもいい?」

みゆき「どうぞ」

かがみ「みゆきは幼い頃、泉かなたさんにお金を貸してもらうために、
     父親に連れられてこなたの家を訪れた。幼い子供がいると、
     同情を引けるから……。やっぱり変だわ」



199 : ◆.wujh7XySo 2009/12/12(土) 09:19:02.84 ID:27C4JYU0

つかさ「お姉ちゃん、思わせぶりなことばっかり言うのはやめてよ」

かがみ「分かったわ。はっきり言う。お母さんは何をしてたの?」

みゆき「――え?」

かがみ「父親が新興宗教にのめり込んだせいで、みゆきの家は
     経済的に破綻しようとしていたんでしょ? 切羽詰って
     旧友にお金を借りに来た。それなのに、みゆきのお父さん
     の妻である高良ゆかりさんは、いったい何をしてたの?」

こなた「言われてみると、確かに何かおかしいよね。少しでも多く
     同情を引きたいなら、家族全員で来るのが普通なのに」

つかさ「そう言えば、ゆきちゃんの二回目の告白のときも、お父さん
     に関することばかりで、お母さんに関することは全然話に
     出なかったよね」

かがみ「そう。私はあの『告白』を聞いたときからずっと、何か変だ
     と思ってたのよ。やっと分かったわ。みゆきはお父さんを
     助けるために、必死になってお金を稼いでいた。非合法な
     やり方ではあったけど、みゆきは真剣だった。それなのに、
     みゆきが自分を汚している間、母親は何をやってたの?」

みゆき「それは……」

こなた「私、分かったよ。きっと、助けたくなかったんだ」

かがみ「どういう意味?」



202 : ◆.wujh7XySo 2009/12/12(土) 09:34:07.76 ID:27C4JYU0

こなた「きっと、みゆきさんのお母さんは、みゆきさんのお父さんを
     助けたくなかったんだよ。もうどうでもいいと思ってたんだよ」

かがみ「そのときにはもう夫を見捨ててた、ってこと?」

こなた「夫って言っていいのかどうか……」

かがみ「わけの分からないこと言わないでよ」

こなた「みゆきさんのお父さんって、本当にゆかりさんと結婚していた
     のかな?」

かがみ「あ――」

つかさ「言われてみると、確かに……。お父さんという言葉を使っていた
     けど、戸籍上の父親であるとは、一度も言ってないよね」

みゆき「いい加減にしてもらえませんか」

こなた「みゆきさんが怒った表情してるよ。レア顔だよレア顔!」

みゆき「私の三回目の告白は、もう終わりました。今はどの部分で
     嘘をついたのか当てる番のはずですよね? それなのに、
     どうして今さらそんな話をするんですか」

かがみ「ごめん。何か気になったから」

みゆき「分かりました。はっきり言いましょう。私の両親はちゃんと結婚
     していました。しかし、私が物心ついたときにはもう、二人の
     関係は冷え切っていました。……隠し子のせいで」



206 : ◆.wujh7XySo 2009/12/12(土) 09:42:58.19 ID:27C4JYU0

かがみ「隠し子?」

みゆき「ええ。父には隠し子がいました。他の女に産ませた子供が
     いました。そのせいで、母は父を見限っていたのです。例の
     新興宗教もその一因ではありましたけど」

こなた「じゃあやっぱり、みゆきさんのお母さんは、お父さんを助け
     たいとは思ってなかったんだね」

みゆき「はい。母にしてみれば、それがせめてもの復讐だったの
     でしょう」

つかさ「それは違うよ」

みゆき「どうして違うと言えるのですか?」

つかさ「私、知ってるから」

みゆき「何を」

つかさ「物事には、言うべきタイミングというものが存在するんだよ。
     そのタイミングが来たら教えるよ。それより、ゆきちゃんの
     お父さんの浮気相手――つまり、ゆきちゃんの異母きょうだい
     の母親って誰なの?」

みゆき「物事には、言うべきタイミングというものが存在しますから。
     そのタイミングが来たら教えます」

つかさ「あはははは。その返し方は予想してなかったな」



211 : ◆.wujh7XySo 2009/12/12(土) 10:12:46.31 ID:27C4JYU0

>>206の続き。

みゆき「さあ、もういいでしょう? かがみさん」

かがみ「ええ、いいわよ。足りなかったパズルのピースが明らかになって、
     ついに真相が分かったから。『結局お金はもらえなかったので、
     私は泉かなたさんを恨んでいます』というのが嘘よ」

みゆき「それがあなたの答えですか」

かがみ「ええ」

みゆき「私の負けですね」

つかさ「紙が落ちたけど、見てもいい?」

みゆき「どうぞ」

つかさ「――確かに当たってる。これで、お姉ちゃんが3勝6敗で1位。
     私とこなちゃんとゆきちゃんが2勝7敗だね」

こなた「『結局お金はもらえなかったので、私は泉かなたさんを恨んで
     います』が嘘ってことは……みゆきさんは、お金をもらったんだ」

かがみ「こなた、大丈夫?」

こなた「お金をもらったってことは、殺したんだ。お母さんを殺したんだ。
     ……返してよ。お母さんを返して! 返してよ!」

みゆき「きゃああっ!」

かがみ「こなた、やめなさい! やめなさいったら!」

つかさ「こなちゃん落ち着いてよ」

こなた「だって! だってみゆきさんはお母さんを――」

かがみ「それは違うわ。みゆきは泉かなたさんを殺していない。だって、
     泉かなたさんは、みゆきのお母さんなんだから」



212 : ◆.wujh7XySo 2009/12/12(土) 10:15:23.50 ID:27C4JYU0

こなた「……は?」

つかさ「ふんがー」

かがみ「こなた、落ち着いた?」

こなた「意味分かんない」

かがみ「言ったとおりの意味よ」

こなた「みゆきさんのお母さんは、私のお母さんと同じ人ってこと?
     泉かなた?」

かがみ「みゆき、そうなんでしょ?」

みゆき「はい……」

こなた「え? ええええ? おかしいよ。そんなのおかしいよ」

かがみ「混乱するのも無理はないわね。でも、それが真実だったのよ」

こなた「じゃあ何? 私とみゆきさんは異父姉妹なの?」

みゆき「はい。あなたが私のお姉さんということになります」

つかさ「あ、そういうことか……。ゆきちゃんはさっき、『父には隠し子が
     いました。他の女に産ませた子供がいました』って言ったよね。
     その隠し子っていうのは、ゆきちゃん本人のことだったんだね」

こなた「はあ? もう駄目。わけ分かんない」



214 : ◆.wujh7XySo 2009/12/12(土) 10:26:51.36 ID:27C4JYU0

かがみ「みゆきのお父さん――高良さんには、隠し子がいた。それが
     みゆきだった。みゆきの存在を理由に、高良さん夫婦の関係は
     冷え切ったものになっていた。もちろん、泉かなたさんには既に
     こなたという娘がいたから、しばらくはその妹として育てていたん
     でしょう。でも、高良さんは自分の娘として育てたくて、みゆきを
     引き取った。こなたが物心つく前に。そう考えれば、高良さんと
     みゆきが、かなたさんにお金を借りにきたときにゆかりさんが
     一緒に来なかった理由が分かるでしょ? そして、高良さんが
     かなたさんならお金を貸してくれるだろうと思った理由も」

こなた「でも、それだと『結局お金はもらえなかったので、私は泉かなた
     さんを恨んでいます』が嘘なのは、どういうことなの」

かがみ「つまりね、お金をもらえるかもらえないかに関係なく、みゆきは
     かなたさんのことを恨んでいたんじゃないかしら」

こなた「どうしてみゆきさんがお母さんを恨むの」

かがみ「だって、自分の姉であるあんたは、泉家の長女としてぬくぬくと
     育てられているのに、みゆきの家は借金地獄に陥り、血の
     繋がらない母親であるゆかりさんは自分を憎んでいる……。
     こんな状況に置かれたら、誰だって、自分は母親に捨てられた
     んだと思わない?」

こなた「そうか……。みゆきさんは、凄く苦労したんだもんね。でも、一つ
     だけ救いがある。お母さんを殺したのが、みゆきさんじゃない
     という救いが」

みゆき「……ごめんなさい。違うんです。本当にごめんなさい。私、本当は
     憶えているんです。私が、泉かなたさんを殺したんです」



215 : ◆.wujh7XySo 2009/12/12(土) 10:34:57.93 ID:27C4JYU0

かがみ「……え?」

つかさ「嘘だよね? これ、嘘だよね?」

みゆき「嘘じゃないんです……。私なんです。私が犯人なんです。私は、
     実の母親を殺してしまったんです……。ごめんなさい。ごめん
     なさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」

こなた「みゆきさん、泣かないで。殺したって言っても、色んな意味が
     あるでしょ? 例えば、自殺に追い込んだとか、事故の原因を
     作ったとか、そういうときだって『殺してしまった』って表現を
     することがあるでしょ? 今のままだと、どういう意味なのか
     分からないよ」

みゆき「はい……。本当にごめんなさい。うわああああああああああ!」

こなた「謝るのはいいから。とにかく泣き止んで」

かがみ「このハンカチ使いなさい」

つかさ「いい子いい子」

みゆき「――も、う、大丈夫、で、す」

かがみ「大丈夫そうには見えないけど……」

みゆき「いえ、本当に、大丈夫です。ちゃんと話しますから」

こなた「じゃあ、まずはっきりさせておきたいんだけど、殺意はあったの?
     お母さんを殺したくて殺したの?」



216 : ◆.wujh7XySo 2009/12/12(土) 10:45:04.66 ID:27C4JYU0

みゆき「いえ、殺す、つもり、では、ありません、でした」

こなた「そう。よかった」

みゆき「もう怒らないんですか?」

こなた「うん。でも、どういうことだったのか、ちゃんと教えてね」

みゆき「あの後――こなたさんがドアの隙間から私達のやり取りを
     覗いていることがバレて追い出された後、お母さんが私達に
     向かって、自分を殺して欲しいと依頼したことまではお話
     しましたよね?」

こなた「そこまではさっき聞いたよ」

みゆき「私、悔しかったんです」

こなた「何が悔しかったの?」

みゆき「お母さんが私を愛してくれていないことが、悔しかったんです」

こなた「愛していないって――どうしてそんなことが言えるの」

みゆき「お母さんは、私を二回も捨てようとしていたからです。一度目は、
     私を手放したとき。そして二度目は、自ら命を絶とうとしたとき。
     愛していなかった。お母さんは私を愛していなかった。無関心
     だった。私のことなんかどうでもいいと思っていた。私に対して
     興味を持っていなかった。私を自分の娘だと思っていなかった。
     私のことを他人だと思っていた。だから私は、振り向いて欲し
     かったんです。お母さんに私のことを見て欲しかったんです」



221 : ◆.wujh7XySo 2009/12/12(土) 11:07:33.12 ID:27C4JYU0

こなた「見て欲しかった……?」

みゆき「私の存在を認めて欲しかったんです。今ここにいる私を、
     私のことを、認識して欲しかったんです。――そういうとき、
     幼い子供がやることは一つです」

つかさ「悪戯、だね」

かがみ「悪戯?」

つかさ「お姉ちゃんには分からないかな? ――うん。きっと分から
     ないだろうね。小さな子供が悪戯をして大人を困らせるのは、
     自分のことを見て欲しいからなんだよ。例えは悪いけど、
     好きな子に意地悪をする男子小学生みたいなものかな」

かがみ「ああ、それなら何となく分かるけど」

こなた「自分に注目して欲しくて、みゆきさんは悪戯をしたの?」

みゆき「はい……。でも、まさかあんなことになるなんて思っていな
     かったんです。本当です」

こなた「何をしたの」

みゆき「あの日、お母さんに追い出されるようにして泉家を出る直前、
     私はお水が欲しいと頼みました。それくらいならいいと、お母
     さんは私を台所に通しました。そのとき、一台のトースターが
     目にとまりました」

こなた「……それで?」



236 : ◆.wujh7XySo 2009/12/13(日) 11:25:00.67 ID:8PRZChE0

みゆき「お母さんはこう言いました。これは大切な人にプレゼントされた、
     大切なトースターなのよ、と。その言葉を聞いた瞬間、私の中に
     かつてない衝動が生まれました。壊してやりたい。そう思いました。
     お母さんにとって大切なものを――私よりも大切にしているものを
     この手で壊してやりたいと思いました。そんなとき、こなたさんが
     ――私の種違いの姉が、お母さんを呼びました。お母さんは私に
     お水の入ったコップを渡すと、立ち去りました」

こなた「そんなことあったっけ?」

みゆき「ありました。そして私はこう思いました。ああ、そうか。やっぱり
     お母さんは、こんなときでもお姉さんのことを優先するんだ、と。
     滅多に会えない私のことよりも同じ屋根の下で暮らしている
     お姉さんの方が好きなんだ、と」

かがみ「つかさとは微妙に違うけど、こなたにコンプレックスを持ち、親に
     愛されていないと感じているところは同じね」

みゆき「そのせいで、ますますトースターを壊したいという衝動が強くなり
     ました。いえ、本当はトースターなんかではなくお姉さんを壊して
     やりたかったのですが、さすがにそれは諦めたというところでしたが。
     しかし、ただ壊しただけでは私はひどく怒られるでしょう。どうせなら、
     お母さんの目の前で壊したいと思い、私は近くにあった白い糸を
     トースターの足に巻きつけ、開いていた窓から垂らしました。その後
     私は体よく泉家から追い出されました。そのときは父が一緒だった
     ので、糸を引っ張ることができませんでした。できたのはそれから
     数日後、再び泉家の近くまでやってきて、お父さんとは別行動を
     取ったときでした。窓から覗いてお母さんがいることを確認してから
     私は糸を引っ張りました。当時の私の身長では、お母さんが洗い
     物をしていることまでは分かりませんでした。まさかあんなことに
     なるなんて思わなかったんです」



237 : ◆.wujh7XySo 2009/12/13(日) 11:30:59.97 ID:8PRZChE0

こなた「ちょ、ちょっと待ってよ」

みゆき「どうかしましたか?」

こなた「お茶碗洗いをしているのが分からなかったって、本当なの?」

みゆき「ええ」

こなた「でも、トースターの電源コードに傷をつけたのは漏電しやすくする
     ためだったんじゃないの? 矛盾してるよ」

みゆき「それが――電源コードに傷をつけたのは、私ではないのです。
     私はただ、糸を引っ張っただけです」

つかさ「バルサミコ酢!」

こなた「ということは……みゆきさんとは別に、犯人がもう一人いるってことに
     なっちゃうのか」

かがみ「まさか――」

つかさ「お姉ちゃん、何か思いついたの?」

かがみ「……ううん、何でもない。トースターの電源が傷ついていたのは何か
     偶然だったってことはないのかしら? 例えば、包丁を落としちゃった
     のが原因とか」

こなた「それはないよ。人為的な傷つけ方だって、警察の人が言ってたもん。
     ほら、大きくなってからゆい姉さんに頼んで、姉さんの知り合いの
     刑事さんに聞いてもらったんだよ」



238 : ◆.wujh7XySo 2009/12/13(日) 11:35:47.37 ID:8PRZChE0

かがみ「そう……」

つかさ「じゃあ、こなちゃんのお母さんの事件はほぼ解決したわけだし、
     次のゲームを始めようか。ええと、次が10回目になるんだっけ?」

かがみ「そのはずよ」

つかさ「あれ?」

かがみ「どうかした?」

つかさ「お姉ちゃん、反対しないの? 毎回毎回、私がゲームを続けようと
     すると何かと理由をつけて反対するのがお約束になってたのに」

かがみ「どうせ反対しても無駄だって悟ったから」

こなた「それに、かがみは他のみんなよりリードしてるから、後一回勝つだけで
     安全圏に入れるしね」

かがみ「まあ、それもあるけど……」

つかさ「じゃあ、カードをテーブルに並べたから裏返してね」

こなた「うん。――おっと、いきなりジョーカーだった」

かがみ「私はスペードね」

つかさ「ダイヤだよ~」

みゆき「ハートでした……」



239 : ◆.wujh7XySo 2009/12/13(日) 11:42:19.69 ID:8PRZChE0

つかさ「告白者はこなちゃんで、ゆきちゃん、私、お姉ちゃんの順に質問して
     いくことになるね」

かがみ「今までのこなたの告白は泉かなたさんに関係することばっかりだった
     から、何だか新鮮ね」

こなた「じゃあ……みゆきさんからだね」

かがみ「さっきの話の直後だし、やっぱりちょっと気まずそうね」

みゆき「それは仕方がありません。では、泉さんに質問ですが」

こなた「うん」

かがみ「呼び方が泉さんに戻ったわね」

つかさ「お姉ちゃん、邪魔しないの」

みゆき「泉さんは、私を許してくれますか?」

こなた「……難しい質問だね。さっきは取り乱しちゃったけど、みゆきさんが私の
     妹で、しかもあんな事情があったって分かっちゃったから、何だかどう
     でもよくなっちゃった」

かがみ「どうでもよくなった?」

こなた「うん。それが一番近い言葉かな。結局、殺したいとまでは思ってなかった
     わけだし、あれは不幸な事故だったんだから、許すも許さないもないよ」

かがみ「あんたは……本当にそれで納得してるの?」



241 : ◆.wujh7XySo 2009/12/13(日) 11:50:24.05 ID:8PRZChE0

こなた「だって、しょうがないじゃない。どうせ、当時子供だったみゆきさんを
     法的な罪に問うことなんかできないし、それに――お母さんの方
     だって悪かったんだし。だから、みゆきさんのせいじゃないよ」

みゆき「お姉さん……」

こなた「はいはい。この質問はこれでもう終わり。私はみゆきさんを許す。
     みゆきさんは悪くない。以上」

みゆき「うっ、うっ、ごめんなさい……。本当にごめんなさい」

かがみ「ほらほら、泣かない泣かない。せっかくこなたが許してくれたのに
     台無しじゃないの」

つかさ「でも、この『私はみゆきさんを許す』というのが嘘だっていう可能性
     もあるけどね」

かがみ「せっかくいい雰囲気なのに水を差すな!」

こなた「まあまあ。次はつかさの番だよ」

つかさ「じゃあ、こなちゃんのお母さんの事件は一段落ついたわけだし、
     ずっと気になってたことを訊くよ」

こなた「うん」

つかさ「こなちゃんはお父さん……柊ただおと仲が良かったわけだけど、
     私が本当にお父さんの子供じゃないのかどうか、知ってるのかな?」

かがみ「それは――」



242 : ◆.wujh7XySo 2009/12/13(日) 11:59:43.50 ID:8PRZChE0

こなた「どうしても、知りたい?」

つかさ「うん」

かがみ「あんた、本気にしてたの? お前なんか俺の子供じゃないっていうのは、
     虐待するときの決まり文句でしょ?」

つかさ「お姉ちゃん。少し黙ってて。私はこなちゃんに聞いてるんだから」

かがみ「ごめん……」

こなた「分かった。つかさは本気で気にしてるみたいだから、言うね。お父さん
     ――もちろん言うまでもなくこの場合の『お父さん』は柊ただおの方だけど、
     お父さんに聞いたことがある。お父さんは、DNA鑑定をしたんだって」

つかさ「やっぱり本気で疑ってたんだ……」

みゆき「つかささんの髪を短く切ったのは、もちろん虐待する手段の一つだったの
     でしょうが、髪の毛を手に入れて鑑定するため、というのも理由だったの
     でしょうね」

こなた「その鑑定の結果、つかさは」

かがみ「つかさは?」

こなた「98・9パーセントの確率で、柊ただおの娘であると鑑定されたらしいよ。
     以上でつかさのターンは終わり」

つかさ「……そう。そうなんだ。私、お父さんと血の繋がった娘だったんだ」



243 : ◆.wujh7XySo 2009/12/13(日) 12:04:56.50 ID:8PRZChE0

みゆき「何だか、あまり嬉しそうな顔ではありませんね」

つかさ「うん。何か拍子抜けしちゃったっていうか、意外だっていうか……。
     それならあんなことする必要はなかったのかなっていうか」

みゆき「あんなこと?」

つかさ「ううん。何でもないの。ただ、ずっとお父さんに、お前は俺の娘じゃ
     ない、みきが浮気して作った子供なんだ、って言われ続けてた
     から、信じられないっていうか……。それより、98・9パーセント
     っていうのは何なの? どうして100パーセントじゃないの?」

みゆき「DNA鑑定というのは、100パーセント親子であると鑑定される
     ことは極めて稀なのです」

つかさ「そうなんだ。じゃあ、1・1パーセントはお父さんと血が繋がって
     いない可能性もあるんだね」

みゆき「いえ、それはないと思いますよ。それは言葉の綾に過ぎません。
     つかささんは間違いなく、柊ただおさんの娘なのですよ」

かがみ「……つかさは」

つかさ「お姉ちゃん、どうかした?」

かがみ「つかさ『は』98・9パーセントの確率で、柊ただおの娘であると
     鑑定された……」

つかさ「お姉ちゃん、何だか顔色が悪いよ?」



245 : ◆.wujh7XySo 2009/12/13(日) 12:11:51.49 ID:8PRZChE0

かがみ「つかささん『は』間違いなく、柊ただおさんの娘なのですよ」

こなた「失敗したな。かがみん、気付いちゃったんだね」

つかさ「え? 何? 何なの?」

かがみ「次は私が質問する番ね。じゃあ、質問させてもらうわ」

こなた「いいよ」

かがみ「お父さんと血が繋がっていなかったのは、つかさじゃなくて私だったん
     じゃないの?」

つかさ「――お姉ちゃん?」

こなた「柊みきさんが柊ただお以外の男とも寝ていたのは、かがみとつかさを
     妊娠した時期だった。だから、つかさだけじゃなくて、かがみも、ただおの
     血縁上の娘ではない可能性があった」

つかさ「あっ」

こなた「ただおは疑っていた。つかさだけじゃなくてかがみも。だから、かがみの
     分も一緒に鑑定してもらった。その結果」

つかさ「こなちゃん、やめて。やめてよ」

こなた「1・4パーセントの確率で、かがみは柊ただおの娘であると鑑定された」

かがみ「そう。そうなのね……。逆に言うと98・6パーセントの確率で、私は
     お父さんとは血が繋がっていないのね」



246 : ◆.wujh7XySo 2009/12/13(日) 12:19:48.74 ID:8PRZChE0

こなた「そういうことになるね。残念ながら、私が聞いたのはここまでだから、
     かがみの血縁上の父親が誰なのかまでは知らないけど。以上だよ」

かがみ「そう。ありがとう、こなた」

つかさ「待って! 待ってよ! これは嘘の告白ゲームなんでしょ? だったら、
     お姉ちゃんがお父さんの娘じゃないっていうのが嘘なのかもしれないよ!」

かがみ「いいのよ。つかさ、もういいから」

つかさ「お姉ちゃん……。ごめんね。私が無理にゲームを続けようとしたから」

かがみ「いいって言ってるでしょ。あんたは、自分がお父さんの実の娘なのか
     知りたかったからゲームを続けたがってたんでしょ? あんたは何も
     悪くないの」

こなた「じゃあ、次は、私がどの箇所で嘘をついたのか当ててね」

つかさ「決まってるよ。『1・4パーセントの確率で、かがみは柊ただおの娘であると
     鑑定された』っていうのが嘘なんだよ」

こなた「つかさ。今はみゆきさんが嘘を当てる番だよ」

つかさ「あ、そうだった。ごめんね、ゆきちゃん」

みゆき「いえ、いいんです。それでは当てますが、『残念ながら、私が聞いたのは
     ここまでだから、かがみの血縁上の父親が誰なのかまでは知らないけど』
     というのが嘘ですね。泉さんは、かがみさんの実の父親が誰なのか知って
     いるはずです」



248 : ◆.wujh7XySo 2009/12/13(日) 12:35:47.62 ID:8PRZChE0

こなた「その口ぶりだと、みゆきさんはかがみの父親が誰なのか知っている
     みたいだね」

みゆき「ええ」

かがみ「誰……? 誰なの?」

こなた「その前に言わせてね。第10回のゲームは、みゆきさんの勝ちだと」

かがみ「そんなこといいから、早く教えなさいよ!」

みゆき「分かりませんか?」

かがみ「あ――。そっか。そうだったのね」

つかさ「全然分からないんだけど」

かがみ「ヒントは既に出されていたわ。『父には隠し子がいました』って、
     みゆきは言っていた。そして、みゆきが私の実の父親を知っている
     という事実と併せて考えると――」

つかさ「そうか……。私にも分かったよ。私は勝手に、その隠し子っていうのは
     ゆきちゃん本人だと決め付けたけど、よく思い出してみると、ゆきちゃん
     は一度もそれが正しいとは言ってなかったね」

かがみ「みゆき。私の実の父親は、あんたと同じ人なんでしょ?」

みゆき「はい。そうです」

かがみ「つまり、私とあんたは異母姉妹ということになるのね」



251 : ◆.wujh7XySo 2009/12/13(日) 12:49:34.02 ID:8PRZChE0

みゆき「その通りです」

かがみ「なるほどね。こうやって事実が白日のもとに曝されてみると、みゆきが
     こなたの異父妹だと判明したときのこなたの驚きようが理解できるわね」

こなた「私とつかさは異母姉妹。私とみゆきさんは異父姉妹」

つかさ「私とこなちゃんは異母姉妹。私とお姉ちゃんは異父姉妹」

かがみ「私とつかさは異父姉妹。私とみゆきは異母姉妹」

みゆき「私とかがみさんが異母姉妹。私と泉さんが異父姉妹」

かがみ「……何か、本当に冗談みたいな関係ね、私達って」

こなた「私達四人だけで世界が完結してる、って感じだよね。永遠にループし
     続けるような」

かがみ「どうしてこんな関係になったのかしら、私達」

みゆき「父は、本当はかがみさんのことも引き取りたかったみたいです。でも、
     かがみさんとつかささんは双子でしたから、双子のどちらか一方だけを
     引き取るというわけにはいかなかったみたいですね。私のときは、母が
     私を愛していなかったこともあり、私の戸籍上の誕生日を変更してまで
     一緒に暮らしたがったのですが……」

かがみ「それに、お父さん――柊ただおは、私が他の男の娘であり、つかさが
      自分の実の娘だと知った後も虐待を続けていたわけだし……。ああ、
      狂っているわ。みんな、狂ってる」



252 : ◆.wujh7XySo 2009/12/13(日) 13:07:30.48 ID:8PRZChE0

つかさ「きっと、そのときにはもう原因と結果が逆転してたんじゃないかな。
     最初は本当に、私が自分の娘じゃないと思い込んでいたから虐待
     していた。でも、DNA鑑定をした頃にはもう、そんなことはどうでも
     よくなっていたんだよ、きっと。自分の娘であるかどうかに関係なく、
     虐待を楽しんでいたからやめられなかったんだよ」

かがみ「何でこんなことになっちゃったんだろ……」

つかさ「それはね、呪いのせいなんだよ」

かがみ「呪い?」

つかさ「そう。私達四人は、呪われているんだよ」

こなた「どういう意味?」

つかさ「それが知りたかったら、カードを捲ってね」

かがみ「ああ、うん。やっぱりゲーム続けるのね」

つかさ「途中でやめたら、私達にも呪いが降りかかるよ?」

かがみ「意味が分からないけど、どうせ後3回だし、こうなったら早く終わらせ
     たいから反対しないでおくわね」

こなた「そうだね。残り3回なんだし、ここまで来たら最後まで続けたいよね。
     みゆきさん、今までの成績はどうなってるんだっけ?」

みゆき「私とかがみさんが3勝。泉さんとつかささんが2勝です」



253 : ◆.wujh7XySo 2009/12/13(日) 13:15:28.20 ID:8PRZChE0

こなた「よし、ここで逆転するぞ。――ダイヤだった」

みゆき「私はまたしてもハートでした」

かがみ「ジョーカーよ」

つかさ「私はスペード。ということは、お姉ちゃんが告白者で、ゆきちゃん、
     こなちゃん、私の順に質問することになるね」

かがみ「ええ。みゆき、いつでも質問していいわよ」

みゆき「では、早速……。かがみさんは、私のことを妹として認めてください
     ますか?」

かがみ「ええと」

つかさ「ええと?」

かがみ「正直、今まで私にとっての妹ってつかさしかいなかったし、それに
     つかさと違ってみゆきって妹タイプじゃないわよね」

みゆき「そうですか……」

かがみ「こらこら、話は最後まで聞きなさいよ。でも、私のうちって元々四人
     姉妹だったし、今さら一人くらい増えても困らないわ。これからも
     よろしくね、みゆき。姉としてあんたの手本になれるかどうかは
     分からないけど、困ったことがあったらいつでも相談してね。例えば、
     お父さんの宗教のこととか。以上」

みゆき「は、はい! ありがとうございます」



255 : ◆.wujh7XySo 2009/12/13(日) 13:23:25.82 ID:8PRZChE0

こなた「次は私の番だね」

かがみ「ええ」

こなた「お父さん――あ、この場合のお父さんっていうのは泉そうじろうのこと
    だけど、お父さんって、子供を作ることができないのかな?」

かがみ「どうして、私にそんなことを訊くの?」

こなた「だって、お父さんはお母さんと結婚してたのに、他の二人の男にお母さん
     を寝取られてるし、かがみとお父さんはSMプレイを楽しむような仲なのに、
     かがみは処女だって言い張るし……。これらのことは、お父さんが子供を
     作ることができないという伏線なんじゃないかと思って」

かがみ「伏線とか言うな」

こなた「それより、ちゃんと答えてよ。かがみが質問に答える番なのに、私ばっかり
     喋ってるじゃん」

かがみ「はいはい。あんたの想像通りよ。そうじろうは子供を作ることができません。
     精子が作られないとかいうタイプじゃなくて、そもそもあれが勃たないのよ」

こなた「ふうん。そうだったんだ……。それなのに、どうしてお父さんとお母さんは
     結婚したんだろ」

かがみ「そんなの知らないわよ。もういいでしょ? 『以上』よ。最後はつかさね」

つかさ「じゃあ、訊くよ。泉かなたさんのトースターの電源コードを傷つけたのは、
     お姉ちゃんなんでしょ?」



257 : ◆.wujh7XySo 2009/12/13(日) 14:08:58.28 ID:8PRZChE0

かがみ「そんなわけ、ないでしょ」

つかさ「それがお姉ちゃんの答え?」

かがみ「ええ。そんなことより、どうしてあんたはそんな突拍子もないことを
     考えたの?」

つかさ「うーん……。強いて言えば、何となく、かな」

かがみ「何となくで私を疑ってるの?」

つかさ「ほら、いつもは勘のいいお姉ちゃんが、かなたさんの事件のことに
     関してだけ、妙に頭の回転が鈍くなったり、顔色が悪くなったりしてたし」

かがみ「それだけで」

つかさ「それだけじゃないよ。決定的だったのは、お姉ちゃんがゆきちゃんの
     異父姉だと判明したことだった」

かがみ「それが何か関係あるの?」

つかさ「あははははは。本当にあの事件のときだけ頭の回転が遅くなるんだね。
     分かりやすいなあ」

かがみ「いいから答えなさいよ!」

つかさ「つまり、お姉ちゃんには動機があった、ってことだよ。泉かなたさんは
     『お姉ちゃんの』お父さんに、自分を殺したらお金をあげると言っていた
     らしいから」



258 : ◆.wujh7XySo 2009/12/13(日) 14:15:48.20 ID:8PRZChE0

こなた「本当だ――。気付かなかった。かがみにも、お母さんを[ピーーー]動機が
     あったんだ」

かがみ「こなたまで、何を言ってるのよ」

みゆき「かがみさん」

かがみ「何よ。みゆきまで私を疑ってるの?」

みゆき「そうではなくて、まだ『以上』と言ってませんよ」

かがみ「あ、そうか。あまりにとんでもないこと言われたから、忘れてたわ。
     つかさに対する告白は、以上よ」

つかさ「じゃあ、紙に書いて」

かがみ「――書いたわよ」

こなた「これで、三人の質問が終わったね。次は、みゆきさんからかがみが
     嘘をついた箇所を当てることになるけど――もう、どこが嘘なのか
     バレバレだよね」

みゆき「そ、そうですか?」

こなた「うん。遠慮せずに言っちゃえばいいよ」

みゆき「ええと……泉そうじろうさんが子供を作ることができないというのが
     嘘ですか?」

こなた「みゆきさん。かがみが姉だから、わざと外したでしょ……」



259 : ◆.wujh7XySo 2009/12/13(日) 14:22:49.92 ID:8PRZChE0

みゆき「そ、そんなことないですよ」

こなた「もういいよ。実は姉妹だったって分かったばっかりだから、かがみを敵に
     回したくないというみゆきさんの気持ちも分かるし」

かがみ「何で私が答える前に不正解だって決め付けるのよ」

つかさ「じゃあ、ゆきちゃんが指摘したところが嘘だったの?」

かがみ「違うけど……」

こなた「ほらね。やっぱり」

かがみ「言いたいことがあるなら、はっきり言いなさい」

こなた「つかさの質問に対して『そんなわけ、ないでしょ』、つまり、自分は私の
     お母さんのトースターの電源コードを傷つけた犯人ではないと言った
     のが嘘なんだ!」

かがみ「……そうよ」

みゆき「かがみさん」

かがみ「私がやったのよ。でも、私はそんなつもりじゃなかった。まさか、あの
     ときの行為がそんな残酷な結果に結びつくなんて、想像すらできな
     かったのよ……。実際、第1回のゲームのときに、こなたが泉かなた
     さんの事件のことを話したときだって、あのときのあのトースターが、
     問題のトースターだったなんて全然気付かなかった!」

つかさ「お姉ちゃん。最初から話してみて」



262 : ◆.wujh7XySo 2009/12/13(日) 19:09:20.36 ID:5P0v1o60

かがみ「信じてもらえないかもしれないけど」

つかさ「いいから、話してよ」

かがみ「うん。私には、小さい頃からよく私に会いに来る『知らないおじさん』が
     いたの」

こなた「名前とかは訊かなかったの?」

かがみ「うん。本当に、物心つく前からこっそり密会し続けていたし、今さら
     名前を訊くのも変だよね、って雰囲気だったから」

つかさ「お姉ちゃんは、その『知らないおじさん』とこっそり会っていることを誰にも
     相談しなかったの?」

かがみ「ええ。彼は、いつも私に美味しいものをご馳走してくれたり、遊園地とか
     水族館とか、楽しいところに連れて行ってくれたから」

こなた「一歩間違えば変質者だよ、それ」

かがみ「今にして思えばそうなんだけどね。当時は分からなかった。ただし、
     小学校に上がってからは私もだんだんそういうことが分かりかけていて、
     もう会うのはやめましょう、って言った。そしたらおじさんは凄く悲しそうな
     顔をしていたけど、本当にしばらく会いに来なかった。しかし、再び私の
     前に現れたとき、おじさんは古びたトースターを抱えていた」

みゆき「トースターを」

かがみ「おじさんは、このトースターのコードをカッターナイフで傷つけて、導体を
     剥き出しにして欲しいと私に頼んできた」



264 : ◆.wujh7XySo 2009/12/13(日) 19:18:05.95 ID:5P0v1o60

つかさ「そんなことを頼むなんて、変だと思わなかったの?」

かがみ「思ったわよ、もちろん。だから私も、どうしてそんなことをしないと
     いけないの、って尋ねたわ。そうしたら、おじさんはこう答えた。
     私は家電製品のリサイクルをして生計を立てている。しかし、この
     通り手を怪我してしまったからお嬢さんに手伝って欲しいんだ、って」

みゆき「手を怪我、ですか?」

こなた「みゆきさん、何か思い当たることがあるの?」

みゆき「はい。私の父は、当時既に例の宗教の人達に殴る蹴るの暴行を
     受けていました。顔を庇おうとすると、手を怪我しますよね?」

こなた「ああ、なるほど。関係ないことを上手く結びつけたわけだ」

つかさ「それで、お姉ちゃんはその頼みをきいたの?」

かがみ「ええ。だって、おじさんはいつも私に優しかったし、これまでたくさん
     楽しませてもらったという恩があるから、それくらいなら手伝って
     あげよう、と思ったの。だけどまさか、殺人の片棒を担がされていた
     なんて――」

こなた「自分が柊ただおと血が繋がっていないと知っても平然としていたのは、
     その『知らないおじさん』が実の父親なんじゃないか、って薄々感
     づいていたからだったんだね」

かがみ「そうよ。……こなた、本当にごめんなさい! もっと早く言うべきだ、
     って分かってたのに。気付いたときにすぐ言うべきだったのに。
     お母さんを殺してしまってごめんなさい……」



265 : ◆.wujh7XySo 2009/12/13(日) 19:26:40.36 ID:5P0v1o60

こなた「顔を上げてよ、かがみん。私、怒ってるわけじゃないから」

かがみ「でも、私が」

こなた「悪くないよ。かがみが悪いんじゃないよ」

かがみ「みゆきは、こなたの妹だから許すのは分かるけど、どうして血が
     繋がっていない私のことまで許してくれるの? ――ああ、そう言えば
     みゆきにも謝らないとね。ごめんなさい!」

みゆき「いいんです。かがみさんは、ただ父に利用されただけです。悪いのは
     父ですから」

こなた「そうだよ。かがみんとみゆきさんの話を聞いて、ようやく真相が見えて
     きたから、むしろ感謝してるんだよ? 私の推理によると、きっとこういう
     ことだったんだろうと思う。みゆきさんがトースターに糸を結びつけた
     ところを、みゆきさんとかがみのお父さんは目撃していたんだよ。そして
     これは使えると思った」

かがみ「使えるって、どういうこと?」

こなた「罪の意識が軽い状態でお母さんを殺せると思ったんだよ。みゆきさんは
     こう言っていたよね? 『私は近くにあった白い糸をトースターの足に
     巻きつけ、開いていた窓から垂らしました』って」

つかさ「それがどうかしたの?」

こなた「窓は開いていた。その傍に、トースターが置かれていた。子供は背が
     低いから、外からトースターを取ることはできないけど、大人の身長なら
     余裕だよね」



266 : ◆.wujh7XySo 2009/12/13(日) 19:37:18.24 ID:5P0v1o60

つかさ「なるほど」

こなた「みゆき達のお父さんは、そうやって外からトースターを手に取った。
     もちろん、そのときに一旦白い糸は外したんだろうね。そして、彼は
     トースターを持ってかがみの前に現れ、電源コードをかがみの手に
     よって傷つけさせた」

かがみ「あの人はどうしてそんな回りくどいことをしたの?」

こなた「きっと、不公平だと思ったんじゃないかな」

かがみ「不公平……」

こなた「みゆきさんだけに手を汚させるのは不公平だと思った。みゆきさんは
     苦渋の決断を下したのに、その姉であるかがみが何もしないのは、
     みゆきさんが可哀想過ぎると思ったんだよ。だから、彼はわざと
     かがみを巻き込んだ」

つかさ「だけど、まだ不自然なところがあるよね。トースターが消えたことに
     こなちゃんのお母さんが気付いたらおかしいと思うはずなのに、実際
     にはそうなっていない」

こなた「ああ、それは簡単なことだよ。お母さんも一枚噛んでいただけの話。
     そもそも、トースターっていうのは毎日使うものなのに、何日も糸が
     結び付けられているのに気付かないなんてことがあるわけないでしょ?
     お母さんは、死にたがっていた。誰かに殺してもらいたがっていた。
     だから、わざと見て見ぬふりをしていたんだよ。そして、運命の日、
     みゆきさん達のお父さんは、わざと私の家の近くに来てから、みゆき
     さんと別行動を取った。あの糸を引かせるためにね。つまり――結局、
     あれはお母さんの自殺だったんだよ」



267 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/12/13(日) 19:46:48.46 ID:5P0v1o60

かがみ「自殺」

こなた「そう。あれは自殺だった。だから、かがみんもみゆきさんも、自分が悪い
     なんて思う必要はない!」

つかさ「きれいに纏めたね」

かがみ「こなた……!」

こなた「いきなり抱きつかないでよ、かがみん」

かがみ「だって……」

こなた「いつもは私が抱きつく方だから、逆になると調子が狂うんだよ」

つかさ「さて、こなちゃんのお母さんの事件がようやく解決したところで、第12回
     のゲームを始めようか」

みゆき「もう12回目なんですね。最初のときはもう終わらないかと思いましたが、
     後2回しかないんですね」

かがみ「そうね。今の成績はどうなってたっけ?」

みゆき「私とこなたさんとかがみさんが3勝。そして、つかささんが2勝です」

つかさ「私が最下位かあ。今から2連勝しないと罰ゲームを受けることになっ
     ちゃうね」

かがみ「あんたが言い出したことだから仕方ないわよ。じゃあ、カードを捲って
     ちょうだい」



268 : ◆.wujh7XySo 2009/12/13(日) 19:53:21.56 ID:5P0v1o60

こなた「私はダイヤだよ」

みゆき「スペードです」

つかさ「ジョーカーだった」

かがみ「私はハート。つまり、つかさが告白者で、私、こなた、みゆきの順に
     質問していくことになるわね」

つかさ「うん」

かがみ「じゃあ質問するわよ。さっきも同じことを訊いたけど、つかさが告白
     する番になるまで待てって言われてた質問。――つかさは、誰に
     このゲームのことを教えてもらったの?」

つかさ「――お父さん」

みゆき「お父さんって、柊ただおさんのことですか?」

つかさ「うん。こなちゃんやお姉ちゃんと違って、私にはお父さんと呼ぶ相手は
     一人しかいないからね。この嘘の告白ゲームは、お父さんから教えて
     もらったんだよ」

かがみ「でも、あんたはお父さんに虐待されているんじゃ――」

つかさ「このゲームを教えることそのものが、虐待の一環だったんだよ」

かがみ「ゲームを教えることが虐待。意味が分からないわ」



269 : ◆.wujh7XySo 2009/12/13(日) 20:01:47.06 ID:5P0v1o60

つかさ「思い出してみて。お姉ちゃん達も不思議がっていたでしょ?」

かがみ「何を」

つかさ「どうして私達はこんな関係になったのか、って。まるでループするような
     形の異父姉妹や異母姉妹になっているのか、って」

かがみ「それが、このゲームのせいだって言うの?」

つかさ「罰ゲーム」

かがみ「まさか――」

つかさ「私達の存在は、罰ゲームが生み出したものだった」

みゆき「ということは、私達のお父さんやお母さんは」

つかさ「私達が生まれる前に、彼らはこのゲームをやった。正確には、ゲームを
     やったのは、柊ただお、柊みき、泉かなた、泉そうじろう、高翌良ゆかり、
     そしてお姉ちゃんとゆきちゃんのお父さんの、合計6人だった」

こなた「そして、その中の何人かが罰ゲームを受けることになった……?」

つかさ「そう。罰ゲームの内容は、一人一人違っていたけど、例えば、誰々と結婚
     する、とか、誰々の子供を産む、とか、とんでもない内容だったんだと思う」

かがみ「信じられない……」

つかさ「私だって、最初に聞いたときは信じられなかったよ。そして、自分自身の
     存在を呪った。――ね? これは虐待でしょ?」



271 : ◆.wujh7XySo 2009/12/13(日) 20:11:18.86 ID:5P0v1o60

こなた「『私達は呪われている』という、つかさの言葉の意味が分かったよ。
     そして、これでようやく、お父さん――泉そうじろうとお母さんが結婚
     した理由も分かった」

かがみ「こなたは、こんな荒唐無稽な話を信じるの?」

こなた「だって、信じるしかないじゃん。私達の関係は、いくらなんでも無茶
     苦茶すぎるし。いっそ、ゲームのせいなんだ、って言われた方が
     納得できるよ」

かがみ「それはそうかもしれないけど……」

つかさ「誰にこのゲームを教えてもらったのか、という質問は以上で終わり」

みゆき「次はこなたさんの番ですね」

こなた「どうしようかな……」

かがみ「何を悩んでるの?」

こなた「これを訊いてもいいのかどうか……。つかさは、柊ただおのことを
     どう思ってる?」

かがみ「え? それは何度もつかさの口から聞いたでしょ?」

つかさ「――もう何とも思ってない。以上」

かがみ「もう終わり? 何なの? こなたは何を確認したかったの?」

つかさ「次はゆきちゃんだよ」



275 : ◆.wujh7XySo 2009/12/13(日) 20:57:30.48 ID:5P0v1o60

みゆき「そうですか……。最初からおかしいとは思っていましたが、そういうこと
     だったんですね」

かがみ「え? みゆきまで、何言ってるの?」

みゆき「つかささんに質問します」

かがみ「三人揃って無視かよ」

みゆき「もしかして――柊ただおさんは、もう死んでいるのではありませんか?」


かがみ「 は あ ? 」


つかさ「そんなわけないでしょ。もしもお父さんが死んでるならお姉ちゃんが
     知らないはずがないし、今頃大騒ぎになっているはずだよ。以上」

かがみ「そうよね……。お父さんが死んでるなんて、そんなわけないわよね」

こなた「かがみん、ストップ」

かがみ「何よ」

こなた「かがみん、今、携帯電話を取ろうとしたよね」

かがみ「お父さんに電話しようと思って――」

こなた「駄目だよ。携帯で不正をしないように、全員の目の届くところに置いて
     おき、手を触れちゃいけない、って約束だったでしょ」



276 : ◆.wujh7XySo 2009/12/13(日) 21:06:46.28 ID:5P0v1o60

かがみ「ああ……。あんたは、このときのために、携帯をみんなの見える位置に
     置いておこうなんて言い出したのね」

こなた「何を言ってるのか分からないなあ、かがみん」

かがみ「もういいわ。お花畑の住人である私にも、ようやく、このゲームの目的が
     見えてきたから」

つかさ「お姉ちゃん……」

かがみ「さあ、こなたが嘘を当てる番でしょ? 言えばいいわよ」

こなた「つかさ、ごめんね」

つかさ「ううん。もういいの。お姉ちゃんも、やっと分かってくれたみたいだし」

こなた「じゃあ、言うよ。さっきつかさが三番目に『告白』したことが、すべて嘘だ。
     柊ただおは死んでいる」

かがみ「私がそのことを知らないのは、隠したからね。つかさが――。そして
     おそらく、こなたも一枚噛んでいる」

つかさ「正解だよ。あーあ、これでこなちゃんが4勝、お姉ちゃんとゆきちゃんが
     3勝、私が2勝だね。残りのゲーム数はたったの1回だから、もう私には
     勝ち目がなくなっちゃったね。あはははは……」

かがみ「そう。それこそが、つかさがこのゲームを続けたがっていた本当の理由
     だったのね? つかさは、罰ゲームを受けたがっていた。罰を与えられ
     たがっていた。最初から自分が勝つ気なんてなかった。……そういうこと
     だったのね」



280 : ◆.wujh7XySo 2009/12/13(日) 21:27:34.26 ID:5P0v1o60

つかさ「うん」

かがみ「お父さんは、いつ死んだの? ――いいえ、あんたはいつお父さんを
     殺したの?」

つかさ「もう五時間……ううん、六時間くらい前になるかな」

かがみ「虐待されていたことが原因だったの?」

つかさ「うん……。いつものようにお父さんにひどいことを――性的な虐待を
     受けていたんだけど、私、思っちゃったんだよね。四人姉妹の中で
     どうして私だけがこんな扱いを受けないといけないんだろう、どうして
     私だけがお父さんのおちん○んを咥えないといけないんだろう、私と
     お姉ちゃん達と何が違うんだろう、どうして私だけなんだろう、って。
     そう思ったら頭の中が真っ白になって――気がついたらお父さんが
     血まみれになって倒れていた。無我夢中になっている間に、傍に
     あった刃物――お父さんがいつも私を脅すのに使っている刃物で、
     刺しちゃったみたい。私はすぐに救急車を呼ぼうとした」

こなた「それを私が止めた」

かがみ「こなたが?」

こなた「私は、お父さんがつかさをいじめていることを知っていた。そして、
     つかさに嫉妬していた。どうして私じゃないんだろう。私とつかさの
     何が違うんだろう。同じ姉妹なのに。どうしてお父さんは私を選んで
     くれないんだろう、ってそう思っていた。だから、今朝も陰からお父
     さん達の様子を陰から窺っていたんだ。そして、つかさがお父さんを
     刺したのを見て、私が部屋に乱入した」



281 : ◆.wujh7XySo 2009/12/13(日) 21:36:51.14 ID:5P0v1o60

みゆき「そうでしたか。第1回の『告白』のときに泉さんが嘘をついた箇所は、
     『お父さんと結ばれた』という部分だったんですね」

こなた「うん。お母さんが死んだのに、お父さんは約束を守ってくれなかった。
     私を愛してくれなかった。だから私はお父さんを、そしてつかさのことを
     恨んでいた。そして、つかさがお父さんを刺すのを見たとき、これは
     チャンスだと思ったんだ」

かがみ「チャンス……?」

こなた「うん。お父さんから解放されるチャンス」

かがみ「でも、あんたはお父さんが好きだったんでしょ?」

こなた「好きだったけど、同時に憎んでいた。この気持ちは誰にも理解できない
     と思う。どうせ私のものにならないならいっそ――っていう感じかな。
     つかさはお父さんを刺したけど、それは致命傷ではなかった。すぐに
     救急車を呼んで応急措置を施していれば、助かったと思う。でも、私は
     それを止めた。私はつかさと一緒に、お父さんが出血多量で死ぬのを
     何十分も見守っていた」

つかさ「お父さんは、最期に謝ってくれたよ。私とこなちゃんに。今まですまな
     かった、本当に悪いことをした、俺が悪かった、って……。謝るくらい
     なら、最初からあんなことしなければよかったのにね」

こなた「刺したのはつかさだけど、殺したのは私だった」

つかさ「それは違うよ。こなちゃんに説得されて、私も了承したんだから」

かがみ「その後、お父さんの死体をどうしたの?」



285 : ◆.wujh7XySo 2009/12/13(日) 21:52:55.52 ID:5P0v1o60

こなた「とりあえず、そのままにはしておけないから、大きな旅行鞄を家から
     持ち出して、ビニール袋に詰めたお父さんを鞄に入れて持ち帰った。
     お父さんは小柄だから、余裕だったよ」

つかさ「こなちゃんが泉家にお父さんを運んでくれている間、私は血を拭き
     取って、凶器の包丁を処分した」

かがみ「じゃあ、死体はまだ処分していないのね……?」

こなた「うん」

かがみ「そんな事件があったのに、こんなゲームをやろうって言い出したの?」

つかさ「事件があったからこそ、だよ。これが、お姉ちゃん達と――私の大切な
     人達と遊べる最後のチャンスだったから」

かがみ「そう……。じゃあ、第十三回、最後のゲームをやりましょうか」

つかさ「えっ? いいの?」

かがみ「やりたいんでしょ?」

つかさ「うん……。どうせ、私が罰ゲームを受けることは確定してるけど、ここまで
     きたんだから続けたい。――ねえ、お姉ちゃん。お父さんを殺しちゃって、
     ごめんね」

かがみ「そのことは言わないで。あんたが虐待されているのを止めていれば、
     こんなことにはならなかったんだから。さあ、カードを捲って」

つかさ「ええと、ハートだった」



286 : ◆.wujh7XySo 2009/12/13(日) 21:57:06.36 ID:5P0v1o60

みゆき「ダイヤです」

こなた「スペード」

かがみ「私がジョーカーね。じゃあ、つかさから質問して」

つかさ「お姉ちゃん」

かがみ「何?」

つかさ「私のこと、好き? 今の正直な気持ちを教えて」

かがみ「――大嫌いよ」

つかさ「えっ」

かがみ「私はつかさが大嫌い。以上よ」

つかさ「うん……」

みゆき「かがみさんは、私のことが好きですか?」

かがみ「大好き。以上」

こなた「かがみんは私のこと好き?」

かがみ「大好きよ。以上。さあ、つかさ。あんたが嘘を当てる番よ。どれが嘘
     なのか分かる?」

つかさ「……お姉ちゃん、ありがとう」



289 : ◆.wujh7XySo 2009/12/13(日) 22:08:18.61 ID:5P0v1o60

かがみ「いいの。それより、みゆきまで巻き込んじゃってごめんね」

みゆき「いえ、これでよかったんですよ。つかささん一人にだけ罰ゲームを
     受けさせるのは可哀想ですから」

つかさ「私を大嫌いっていうのが、嘘……?」

かがみ「ええ、そうよ。これで、私とつかさとみゆきの三人が罰ゲームを
     受けることになったわね」

こなた「何か私、悪役みたいだね」

かがみ「そんなことないわよ。じゃあ、罰ゲームを書いた紙を開きましょうか」

つかさ「うん。――あっ、これ、お姉ちゃんの字だ」

かがみ「何て書いてある?」

つかさ「『他のみんなを助けること』って書いてある。何これ。罰ゲームでも
     何でもないじゃない」

かがみ「そういうつかさの書いた紙には、『みんなと仲良くすること』って
      書いてあるけど?」

みゆき「泉さんの紙にも『姉妹全員助け合って生きていくこと』なんて書いて
     ありますよ」

こなた「みゆきさんの紙には、『このゲームで話した秘密は絶対に他の人
     には漏らさないこと』なんて書いてある。なーんだ。結局、四人とも
     まともな罰ゲームをやらせるつもりなんかなかったのか」



290 : ◆.wujh7XySo 2009/12/13(日) 22:15:25.93 ID:5P0v1o60

つかさ「これじゃあ、勝っても負けても同じだね」

かがみ「いいえ。同じじゃないわ。この罰ゲームのおかげで、私はつかさと
     こなたを助けることができる」

こなた「助けるって――」

かがみ「お父さんの死体を隠しましょ。みんなで。死体さえ見つからなければ
     警察が動くこともないし、つかさやこなたが逮捕されることもない」

つかさ「お姉ちゃん、いいの?」

かがみ「ええ。関係ないみゆきを巻き込むのは申し訳ないけど……」

みゆき「私だけ仲間外れにしないでください。ここまで聞かされておいて、
     関係ないことなんてないでしょ? それに」

こなた「それに?」

みゆき「私とかがみさんは、泉かなたさんを殺しました。そして、つかささんと
     泉さんは、柊ただおさんを殺しました。――私達は、みんな人殺しです。
     そして、複雑な関係ではあるけど、姉妹でもあります。助けるのに、
     これ以上の理由なんかいりません」

かがみ「じゃあ、さっそく、四人でこれからの対策を話し合いましょうか。
     大丈夫。四人で考えれば、きっと、どんな困難も乗り越えられるわよ。
     四人で、力を合わせて生きていきましょう」


                 ―― 完 ――



296 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/12/13(日) 22:19:00.30 ID:Uxfb7MAO




297 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/12/13(日) 22:20:15.99 ID:Uxfb7MAO




299 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/12/13(日) 22:21:12.44 ID:Uxfb7MAO




300 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/12/13(日) 22:21:38.57 ID:XzVJF160


罰ゲームは最初からこういう形にするか決めてたのか教えて欲しい
けっこう楽しみにしてたとこだったんだ



302 : ◆.wujh7XySo 2009/12/13(日) 22:26:32.43 ID:5P0v1o60

ここまで読んでくれてありがとうございました。
結果的に一ヶ月以上も付き合わせることになり、すみませんでした。

>>300
途中の展開が既に罰ゲーム状態だったので、
つかさが罰ゲームをしようと言い出したときにはもう、
こういうオチにすることは決めていた。
でも、「死体を隠し一生嘘をつき続ける」というのは、
それだけで酷い罰ゲームじゃないかな?



304 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/12/13(日) 22:35:08.94 ID:XzVJF160

>>302
回答サンクス
そう考えるとすごくきれいにまとまってる

もいっかい乙



305 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/12/13(日) 22:36:33.62 ID:smUEOkSO

乙!!すっごい面白かった!



308 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/12/13(日) 22:43:28.94 ID:JvoPlx2o

長かったな、面白いものを読ませてくれてありがとう。
>>1の本が出版された際はなんとしても読みたいな



312 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/12/13(日) 23:13:38.48 ID:IQXwwcAO

乙!
上でも言ってたが自分も1の本が出たら是非購入したい。



317 : ◆.wujh7XySo 2009/12/13(日) 23:21:07.40 ID:5P0v1o60

俺の本が出たら読みたいと言ってくれる人が何人もいて嬉しいです。

でも、仮に今応募中の小説が新人賞を受賞したとしても、
本として出版されるのは何ヶ月も先になるからなあ。
このスレが残っていれば教えることもできるけど難しいだろうし……。

とりあえず、今は1月31日が締め切りの江戸川乱歩賞に向けて新しい小説書く。


http://elephant.2chblog.jp/archives/51359438.html

http://elephant.2chblog.jp/archives/51650960.html

http://elephant.2chblog.jp/archives/51643692.html



324 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/12/13(日) 23:59:16.71 ID:tf.2XZMo


ついに終わったのか
即興とは思えないほど綺麗にまとめたな



326 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/12/14(月) 00:56:44.16 ID:H6LtnGUo

この人が即興じゃなくてみっちり考えて書いたのを読みたいわ。
上記の賞の結果楽しみにしとこう。wwktk



356 : ◆.wujh7XySo 2010/01/09(土) 23:37:55.09 ID:KnGQIAQ0

結局鮎川哲也賞は駄目だった……。
まあ、自分でもこれは無理かなあと思ってたからショックは少ないけど。
小説推理新人賞とか他の新人賞はまだ結果待ち。

どうせ新人賞なんて一年に十何回もあるんだし、
あまり気にせずに新作書いてる。



359 :A HAPPY NEW YEAR 2 0 1 0 ! 2010/01/10(日) 22:55:46.21 ID:TRRPW.co

またがんばれ
届かずとも応援してるよ



362 :A HAPPY NEW YEAR 2 0 1 0 ! 2010/01/14(木) 21:12:39.12 ID:KhpDNEU0

そうか…残念だったな。拾う神ありと言ってだな。まあ、、次があるさ。



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        コメント一覧

          • 1. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月28日 23:22
          • 読み始めて嫌な予感がすると思ったら予想通りサツジーンで凹んだw

            ま~小説の方は頑張れ、とりあえず頑張れ。
          • 2. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月28日 23:27
          • リクエストした者です!
            まとめありがとうございました!
          • 3. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月28日 23:34
          • 読み終わってすごく面白かったけど、これを読むのは根気がいるな
          • 4. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月28日 23:42
          • 胃が痛くなるような内容だったが、非常に面白かった。
            小説頑張ってください。
          • 5. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月28日 23:46
          • 俺が2年半も前に書いたSSが晒されてる><
            もう許してくれよ……。
            ちなみにまだデビューはしてないよorz
          • 6. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月28日 23:50
          • えっ本物?
            まさかな
          • 7. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月28日 23:51
          • ※5
            マジで?
            まだ目指してるなら頑張れよ
            お腹壊したSSもよかった
          • 8. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月28日 23:54
          • 難しいし読んでて辛かったけど同時に先が気になる話だった
          • 9. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月29日 00:08
          • これを即興とかすごすぐる
            この人の書いたSS他に無いかな
          • 10. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月29日 00:09
          • ※9記事末にURL貼ってあるやん
          • 11. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月29日 00:23
          • 凄い話だった…
          • 12. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月29日 00:37
          • 懐かしいなあ
            記憶に残る話だった
          • 13. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月29日 00:47
          • 面白かった。
            あんま推理物とか読まないけど楽しめた
          • 14. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月29日 00:49
          • 即興オオオオ!!!? ってでけえ声で叫んだぞこの夜中に
            うっそだろ……頭おかしいわ。狂ってる。これね、きちがいの小説ですわ
            オラこんな時だってのにワクワクしてきたぞ
          • 15. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月29日 01:36
          • 面白かったけど胃がキリキリするよぉ><
          • 16. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月29日 01:42
          • 4 最初はどうなるかと思ったが、キレイにまとまったな
            流れも悪くないし、個人的に面白かった
            ただ、読むのは大変だな
          • 17. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月29日 01:47
          • 面白かった。
            夢中で読んでたら
            いつの間にか2時近いorz
          • 18. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月29日 02:03
          • 長すぎワロローン
          • 19. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月29日 02:21
          • 凄い の一言
            本物の作家?って違うんだなぁ…

            途中まで心霊とは別の恐さがあって眠れなくなりそうだったけど、最後は綺麗?に終わったからよかった
          • 20. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月29日 02:30
          • 後付け多くてだれた…

            一応最後まで読んだけど
          • 21. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月29日 02:32
          • 5 読むのがすごいキツかったけど、キレイにまとまっててすごくすっきりした

            面白かったし、作者さんはこれからも頑張って

            応援してるよ!
          • 22. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月29日 02:52
          • 個人的には面白いと思った
            登場人物の会話に時々ついていけなかったから1人くらいアホの子が欲しかったけど
          • 23. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月29日 08:42
          • かなり昔のヤツ持ってきたなwww
          • 24. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月29日 09:26
          • しっかしエグい話やでぇ・・・
            親たちはお互いにどういう感情を抱いていたのか、そして罰ゲームで二人の相手から孕ませられるまでセ◯クスした母親たちの心境がすごいきになる
          • 25. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月29日 10:44
          • なんか恩田陸を思い出したな
            しかしすげーなこれ・・・
          • 26. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月29日 10:46
          • 4 胸クソ悪くなる話だった
            面白かった
            この粘っこいドロドロした感覚は日本人にしか出せないものだな
          • 27. 七草粥
          • 2012年05月29日 10:58
          • 5 えっぐいのに続きが気になって全部読んじゃうのは巧いわ
          • 28. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月29日 11:02
          • 面白かったが疲れた…w
            クズばっかだったがいい〆だった
          • 29. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月29日 11:26
          • このゲームの設定は1のオリジナル?
          • 30. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月29日 15:07
          • なにこの気持ち悪さ
            叔母風呂じゃないんだから
            書いたやつ頭おかしいだろwww
          • 31. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月29日 20:05
          • 何とか読み解けたけど、わかりづらい部分多いな。
          • 32. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月30日 05:10
          • やっべ長く書きすぎて私キモイ(´・ω・`)


            206での、
            こなた「じゃあやっぱり、みゆきさんのお母さんは、お父さんを助けたいとは思ってなかったんだね」
            みゆき「はい。母にしてみれば、それがせめてもの復讐だったのでしょう」
            つかさ「それは違うよ」
            みゆき「どうして違うと言えるのですか?」
            つかさ「私、知ってるから」

            206のつかさの発言だけわかんない。復讐の部分を否定したのなら、罰ゲームで結婚しただけだから復讐でもなんでもない無関心によるものだよっていいたいのかな。でもつかさはみゆきやかがみの関係性を全ては知らないよね。こなたの実父や疑っていたつかさの実父、みゆきの実母も知らない。

            だがしかしこれが即興とはすごい・・・ 最初気持ち悪かったけどそのうちらきすたとか関係なく面白かった。
            エググロなのは変わらないけど。6人の親たちがやったゲームの強制力を考えるとゲーム内の告白も陰惨だったのか、もしくは別に首謀者がいるかかなあ。

            かがみの実父がそうじろうだったら吹いてた。
          • 33. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月30日 09:31
          • この手の話すごい好きだ
            読み進めて展開が気になってしょうがないSSは久しぶりだし

            良い物を読ませてもらったよ
          • 34. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月30日 15:10
          • このSS2年前に見たわー。2年前に見たわー
          • 35. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月30日 15:13
          • この人が今プロになってる可能性もあるのか
          • 36. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月30日 15:13
          • 5 この人が今プロになってる可能性もあるのか
          • 37. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月31日 04:20
          • 5 最初「長過ぎ」と思って閉じようとしたが
            気が付いたらすげー読み進めてた
            すごいわ面白いわ
          • 38. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月31日 05:37
          • 凄いものを読んでしまった…
          • 39. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月31日 12:09
          • 話自体は面白かったけど、らきすたキャラをこんなんにしてしまうのはファンとして若干心が傷ついた
          • 40. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月31日 20:56
          • 5 面白かった!
          • 41. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年06月01日 13:29
          • 大変面白く、興味深かった
            ただやはりオチの罰ゲームが独善的な気もするな、アンハッピーエンドではあるけど
          • 42. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年06月01日 16:21
          • プロは違った
          • 43. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年06月01日 23:36
          • すげえ
          • 44. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年06月02日 11:02
          • 全員姉妹関係とか萌えるわ
          • 45. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年06月04日 02:35
          • スレタイ見たときはワイワイやるぐらいかと思ってたけど全然違ったわ
            ややこしくて途中わからんくなったけどまとめてくれて助かった
            あとアニメとかあんま見たこと無いからわかんないけどこんなドロドロした関係じゃないよね?
            とりあえず面白かったしよくこんなの考えれるなと思った
          • 46. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年06月05日 23:14
          • 長かったけどこのドロドロした感じがおもしろくて一気に読めた
            綺麗にまとまってるしこれが即興とか・・・
          • 47. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年06月06日 02:25
          • 正直飛ばしながらじゃないときつかったけど、面白かったw
            これキャラの台詞凄い気を使って書かないと矛盾が出るだろうに、即興でよくかけるなぁ
            強いて言うならもう少し説明省いてくれると読みやすかったかなぁ
            こういうゲーム読ませる以上はしょうがないんだろうけどね
          • 48. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年06月10日 00:08
          • みゆきの記憶にございませんは嘘なんだからこのターンはこれで終了だよな?
            他にもいくつかミスがあった気がするんだけど、頭良くないから確証が持てない
            誰かこのSSにミスがあったか教えて
          • 49. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年11月24日 15:32
          • これはやっぱり面白いわ
            SSなんか普段読み返さないけど、かがみ見てふと思い出して、つい検索して読み返してしまった
            設定はもちろん、色々とよくできてるなぁ
          • 50. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2013年12月27日 15:25
          • 天才か…
          • 51. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年08月28日 09:18
          • ここまで複雑なSSは初めてだよ
            脳がクラッシュしそうだ
          • 52. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年08月28日 12:07
          • こんな面白いSS(長すぎるが・・・)はめったにお目にかかれない。2時間かけて読んでしまった。正直寝不足だったのが、一気に目が覚めたよ。さあて、今からアキバにでも行こうかな?
          • 53. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年01月12日 13:21
          • 4人が最初の方かなり怖かったけど
            最後いい感じで締まってたな
            でももう普通にらき☆すたをほのぼの観れる気がしないw
          • 54. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年08月07日 23:06
          • 5 俺頭悪いから話理解するのに一日かかったわw
            長いss読んで有意義だと思えたのはこれが初めてだわ
          • 55. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2017年07月19日 09:05
          • 5 らきすた10周年ということでアニメ見てからSSを巡っていたけど、こんな素晴らしいのが眠っていたとは・・・

            今までらき☆すた以外作品のSSをたくさん読んできてたけど、これはダントツで1位だわ

            もう10年近く前のSSとは思えない
            拍手!!!

        はじめに

        コメント、はてブなどなど
        ありがとうございます(`・ω・´)

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