P「世にも奇妙なアイドルマスター」(伊織編・貴音編&律子編)
関連記事:P「世にも奇妙なアイドルマスター」(あずさ編・千早編・雪歩編・美希編・響編・春香編(別作者)&真編)- 1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 22:51:59.88 ID:IoyoyrM90
いくつか思いついたので、投下していきます。
P「誕生日と言いますと、あなたは何をプレゼントされましたか?
ケーキ? ゲーム? それとも思わぬサプライズでしょうか?」
P「その一方で、年をとると望まぬ義務も与えられます。年金、返ってくるのでしょうか?」
P「おや、この物語の主人公も、もうすぐ15になるようですね……。彼女が貰ったもの、それは奇妙な世界へのパスポートでした」
⇒世にも奇妙な物語―小説の特別編- 4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 23:02:00.36 ID:IoyoyrM90
5月5日 水瀬邸
使用人『伊織お嬢様、15歳のお誕生日おめでとうございます!!』
兄A「おめでとう、伊織」
兄B「お前もこれで15か」
お父様「ああ、立派に成長して……、私も嬉しいよ、伊織」
伊織「ありがとう、みんな」
お父様「15というと、昔ならすでに成人だな」
伊織「お父様、いつの時代の話? この平成の世には元服なんてないわよ」
お父様「うむ……、冗談を真顔で返されると悲しいものがあるな……」
兄A「しかし、15となると……」
兄B「ああ、始まるな」
伊織「お兄様? 始まるって何の話?」
お父様「ああ、我が水瀬家は、代々15になるとある義務を背負うことになる」
- 5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 23:06:41.67 ID:Jg5I1nOz0
伊織「義務? 初耳よ?」
お父様「それはまだ早かったからな。しかしだ、伊織も15歳だ。これは息子だろうが娘だろうが関係ない。いわば我々に課された、義務だ」
伊織「ゴメンナサイ。全く話が読めないんだけど……」
お父様「持つ者は持たぬ者に対して、義務を背負う。それでこの世はバランスよく回っているのだ」
伊織「は?」
お父様「高貴には、義務を」
兄A「高貴には義務を!」
兄B「高貴には義務を!!」
使用人『高貴には義務を!!!』
伊織「ど、どういうことよ?」
『Noblesse oblige』 水瀬伊織
- 8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 23:23:18.97 ID:5a7HcmxY0
伊織「はぁ……、さっきの朝食はなんだったの?」
伊織(高貴には義務を? なによそれ。伊織ちゃんは三大義務に応えてるわよ!
にしても私以外全員知ってたって言うのは気に食わないわね)
伊織「あら?」
子供「うわーん! 風船が木に引っ掛かったよー!! 誰か取ってよー」
伊織(風船ぐらいで泣かなくていいじゃない。諦めて新しいもの買いなさいよ)
ドドドドンッ!
伊織「へ?」
??「高貴には義務を! 高貴には義務を!!」
伊織「え、ちょ、ラガーマン!?」
ラガーマン「高貴には義務を! 高貴には義務を!!」
- 10:hayabusa.2chとかいうのがうざい:2012/05/04(金) 23:27:36.27 ID:5a7HcmxY0
ラガーマン「高貴には義務を! 高貴には義務を!!」
子供「ノブリスオブリージュ!!」
ラガーマン「高貴には義務を!!」
伊織「な、なにこれ? コントの撮影?」
ラガーマン「水瀬伊織様、あなたには風船を取る義務がございます」
伊織「は、はぁ!? 義務って何よ義務って!! もしかして今朝の奴!? 意味が分からない……」
ラガーマン「高貴な身分を持つ者は、持たぬものに義務を果たさなければなりません」
伊織「どきなさいよ! 私は先に行かなきゃ……」
ラガーマンズ『高貴には義務を! 高貴には義務を!!』
伊織「か、壁が出来ている……」
- 12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 23:31:26.57 ID:5a7HcmxY0
伊織「あの暑苦しい中に入る気にはならないわ……」
子供「うわーん! うわーん!!」
伊織「ああ、もう! 分かったわよ! 取ればいいんでしょ、取れば!! ちょっと待ってなさい!」
子供「うぇ?」
伊織「っと……、木登りなんて猿みたいな真似初めてよ……」
伊織「はい、取ってあげたわよ」
子供「ありがとうお凸のお姉ちゃん!」
伊織「誰が凸のお姉ちゃんよ!!」
ラガーマン「義務は果たされた! 撤収!!」
伊織「あっ、待ちなさいよ! 行っちゃったわ……。どういうことよ。ノブリスオブリージュ?」
伊織「つまりはなに? 私が庶民に義務を果たせってこと?」
- 15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 23:35:58.96 ID:5a7HcmxY0
伊織「ってこんなことしてる場合じゃないわ。事務所に行かないと。今日はたんまりプレゼントをもらうわよ!!」
765プロ
春香「伊織、誕生日おめでとう!」
やよい「おめでとうございますー!」
伊織「まっ、今日ほど素晴らしい日はないわね」
真「え? 今日はこどもの日でしょ?」
伊織「あんたね……」
真「ははっ、冗談だよ! 誕生日おめでとう!」
伊織「分かってるならいいのよ、分かってるなら」
P「おっ、伊織か。15歳の誕生日おめでとう。誕生日で悪いけど、今日は仕事が詰まっているぞ」
伊織「売れっ子だから仕方ないわね。さて、今日の仕事は……」
雪歩「きゃああああああ!!」
- 16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 23:38:42.77 ID:5a7HcmxY0
真「雪歩!? どうしたの……、で、出たぁ!!」
伊織「騒がしいわね、何が出たのよ……」
G「チャオ」
伊織「Gじゃないの。プロデューサー、一思いに殺しなさい」
ドドドドンッ!
伊織「え?」
ラガーマン「高貴には義務を! 高貴には義務を!!」
プロデューサー「ノブリスオブリージュ!!」
ラガーマン「高貴には義務を!!」
伊織「ど、どこから出てきたのよ!」
雪歩「お、男の人……」フラッ
- 17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 23:44:30.60 ID:8MgY5+6x0
ラガーマン「水瀬伊織様、あなたにはGを抹殺する義務があります」
伊織「ぎ、義務ですって!? ってあんたたち一体なんなのよ! 窓から入ってきて、不法侵入じゃない!」
ラガーマン「高貴な身分を持つ者は……」
伊織「分かってるわよ! だからあんたらはなんなの!?」
ラガーマン「義務が果たされぬ場合、あなたから特権をはく奪します」
伊織「へ? どういうことよ」
ラガーマン「水瀬の子じゃなくなる、という意味です」
伊織「なんでそうなるのよ!」
ラガーマン「それが。特権階級を持つ者の義務です」
ラガーマンズ『高貴には義務を! 高貴には義務を!!』
伊織「うう……、あんな気持ち悪い物体、近づきたくないけど、これ以上いられると酸素がなくなっちゃいそうね……」
伊織「そーっと、そーっと」
G「チャオ☆」
伊織「チェストー!!」
- 19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 23:48:59.34 ID:IoyoyrM90
G「チャ、チャオ……」チーン
伊織「や、やったわよ……」
ラガーマン「……」
伊織「な、なんで黙るのよ!!」
ラガーマン「あっちあっち」
伊織「え?」
G2「りゅんりゅん」
伊織「……」シュー
G2「ぎゃおおおおん!」
ラガーマン「義務は果たされた、撤収!」
真「な、なんだったの今の?」
伊織「知らないわよ!!」
雪歩「に、にくだるまですぅ……」
真「あーあ、トラウマっちゃったか」
- 21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/04(金) 23:54:04.67 ID:5a7HcmxY0
伊織「はぁ……、どっと疲れちゃったわ……」
P「おーい、伊織ー。仕事に行くぞー」
伊織「分かったわよ、今行く」
伊織(誕生日なのに、何よこの超展開の連続は……)
P「それじゃあ、まずは……」
伊織「はぁ……、これを死ぬまでしなきゃいけないの?」
P「何言ってんだ?」
伊織「何でもないわよ!!」
P「わっ、そうカリカリするなって」
伊織「そういうつもりじゃないわよ」
伊織(何でラガーマンだとか聞きたいことは山ほどあるけど、一体全体どうなってるのよ)
- 23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 00:00:29.71 ID:sPxdux1b0
車内
伊織「で、今日の仕事は何よ?」
P「まずはバラエティだな。芸人が多く集まる番組だから、色々学べるものがあるんじゃないか?」
伊織「別に学びたいと思わないわよ」
P「で次は女子ボクシングのレポートだな」
伊織「女子ボクシング?」
P「オリンピック出場目指して某芸人が頑張ってるからな。最近ブームになってるんだとさ」
伊織「まあダイエットには良さそうね」
P「それで次は密着取材、バッグドラフト。消防署に取材だ」
伊織「その企画バッグドラフトって言いたいだけでしょ? 洒落になんない名前ね」
P「まあ昼飯を食う時間もあるが、なかなかハードだからな。今日1日頑張ってくれ」
伊織「分かってるわよ」
- 24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 00:06:35.23 ID:6eLrHA2W0
バラエティ番組
司会者「アツアツ!! おでんリアクション対決!!」
芸人A「ヤバイヨヤバイヨ! ぐつぐつしてんじゃん!」
芸人B「訴えるぞ!!」
伊織「わぁ、すごく熱そうですねぇ。みなさん頑張ってくださいねぇ」
伊織(この茶番いつまで続ける気よ)
司会者「ほら伊織ちゃんも応援してんだからさ! さっさといこうよ!!」
伊織(まったく、この人たちから何を学べるって言うのよ……)
芸人A「じゃあ俺がやるよ!」
芸人C「俺が俺が!!」
芸人D「俺だよ!」
伊織(様式美にもほどがあるでしょ……)
ドドドドンッ!
伊織「え!?」
- 28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 00:16:38.05 ID:6eLrHA2W0
ラガーマン「高貴には義務を! 高貴には義務を!!」
司会者「ノブリスオブリージュ!」
ラガーマン「高貴には義務を!!」
伊織「ちょっと! 何撮影中に乗り込んできてるのっよ!!」
ラガーマン「水瀬伊織様、あなたにはこの空気の中で、『じゃあ私が』と言う義務がございます」
伊織「はぁ!? 芸人の仕事をしろって言うの!?」
ラガーマン「ええ、それが義務ですので」
伊織「そんな義務初めて聞いたわよ!」
ラガーマン「ええ、私どもも初めてです」
伊織「もう何が何だか分からないわ……」
ラガーマン「持つ者は、持たざる者への義務が……」
伊織「何度目よそれ!!」
- 29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 00:18:04.16 ID:6eLrHA2W0
伊織「第一! アンタらには私に説明義務があるんじゃないの!?」
ラガーマン「のヮの」
伊織「とぼけんな!!」
ラガーマンズ『のヮの』
伊織「あんたらもするの!?」
芸人ズ『のヮの』
伊織「私にもしろって言うの!?」
伊織「ってアツアツおでんなんて芸人の義務じゃないの!?」
ラガーマン「水瀬様、彼をご覧ください……」
伊織「へ? 芸人B? リアクション芸の大御所じゃないの」
- 32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 00:24:49.27 ID:sPxdux1b0
ラガーマン「ええ、誰に聞いてもそう答えるでしょう」
伊織「分かってるなら邪魔しない方がいいじゃないの」
ラガーマン「しかし、彼は持たざる者なのです」
伊織「は?」
ラガーマン「こちらをご覧ください」
伊織「ちょ、勝手にテレビが……」
ノブオリ劇場 芸人B、リアクションの宿命編
ラガーマンA『俺がやるよ』
ラガーマンB『いやいや俺が……』
ラガーマンC『俺がやるよ!』
ラガーマンズ『どうぞどうぞ』
ラガーマンC『チクショー!!』
伊織「全部あんたらが演じるの!?」
- 34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 00:31:40.62 ID:sPxdux1b0
ラガーマンC『や、やめろ! 熱いって死ぬって! 熱っ!!』
ラガーマンズ『わはははは!!』
ラガーマンC(そう、俺がリアクションを取ることで笑いが生まれる……。辛くても耐えるんだ!! 生活のためだ)
伊織「な、なんなのよこれ……」
ラガーマンC『ただいま! 今日も帰ったぞー』
ラガーマンD『おかえり、お父さん!!』
ラガーマンE『おかえりなさい、あなた』
伊織「子役も奥さん役もラガーマンじゃない!!」
ラガーマンC(俺は幸せなんだから……)
- 35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 00:38:00.43 ID:sPxdux1b0
ラガーマンF『しかし、彼のリアクション芸は、息子を傷つけることになるのでした』
ラガーマンC『ただいま、帰ったぞ』
ラガーマンD『……』
ラガーマンC『どうした? ほっぺの傷』
ラガーマンD『知らないよ! お父さんなんかピラニアに食べられて死んじゃえ!!』
ラガーマンC『ど、どうしたんだ!?』
ラガーマンE『あなた、少しいいかしら?』
ラガーマンC『なんだ?』
ラガーマンF『妻が話す内容は、彼を深く傷つけたのでした』
伊織「なんか雲行きが怪しくなってきたわね」
- 39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 00:43:29.75 ID:sPxdux1b0
ラガーマンE『Dが学校で虐められてるみたいなの』
ラガーマンC『なんだって!?』
ラガーマンE『ほっぺの傷、アツアツおでんを受けてできた傷なの……』
ラガーマンC『そんな……』
伊織「えっ?」
ラガーマンD『やめてよぉ!』
ラガーマンG『あははは! こいつの父ちゃん芸人なんだぜ!』
ラガーマンH『お前もアツアツおでん食えよ!』
ラガーマンD『熱いよー! 誰か助けて……』
ラガーマンズ『わははははは!!』
伊織「なんか洒落になんないわね……」
- 42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 00:51:15.69 ID:GKaIbN1o0
ラガーマンF『彼は考えました。このまま息子を傷つけてまで、アツアツおでんを食らうべきか、おでんを辞めて貧しい生活に戻るか――』
ラガーマンC『俺はリアクション芸人をやめるぞー!』
ラガーマンF『彼は芸人を辞める決意をしました、しかしテレビはそれを赦しませんでした』
ラガーマンI『はぁ? 辞めたい? 冗談じゃないよぉ!』
ラガーマンJ『アンタが辞めたら誰がアツアツおでん食うの? アツアツおでんはな、アンタの義務なんだよ』
ラガーマンC『そ、そんな……』
プツン
伊織「ちょ、中途半端で終わらないでよ! 続き気になるじゃない!」
ラガーマン「続きは今です。もし、彼の義務を肩代わりする人がいれば、それは幸せなことでしょうね」チラッ
伊織「な、何で私を見るのよ」
ラガーマン「彼はアツアツおでんの痛みを伝える力がありません。しかし、アイドルであるあなたなら……」
伊織「え? なに? アツアツおでんやめたいの?」
- 44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 00:54:41.20 ID:GKaIbN1o0
ラガーマン「高貴には義務を。水瀬伊織様、あなたには彼を、家族を、リアクション芸人たちを救済する義務がございます」
伊織「ぎ、義務なの……?」
ラガーマンズ「高貴には義務を! 高貴には義務を!!」
伊織「……」
芸人A「じゃあ俺はやるよ!」
芸人C「ここは俺が!」
芸人D「いやいや俺が!!」
伊織「わ、私が!!」
芸人ズ『どうぞどうぞ!!』
伊織「死んだら恨んでやるわ!!」
- 45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 00:58:45.09 ID:GKaIbN1o0
芸人B「あ、あんた……」
伊織「ノブリスオブリージュよ。高貴な者には、義務を――」
芸人A「あーん」
伊織「あーん!!」
伊織「あっつちゃぁああああああああああ!! あづいあづい! あづいわあああああ!!」
P「伊織……、強く生きろ!!」
芸人B「あ、ありがてぇ……」
ラガーマン「こうして、世界からアツアツおでんがなくなったのです――。撤収!!」
伊織「ひりひりふるわ……」
- 48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 01:06:12.00 ID:omaxPBq10
P「良く頑張ったな、次は女子ボクシングだぞ」
伊織「じょ、女子ボクシング……。今度はなんの義務が来るのよ……」
伊織(今思うと、義務は持たざる者のが来るのよね。風船の子供は背が足りなくて、雪歩真はGが怖い)
伊織(芸人Bはアツアツおでんの危険性を世間に広めることげできなかった。じゃあ次は?)
女子ボクシングジム
ボクサーA「ワンツー! ワンツー!!」
P「オリンピックを夢見て、サンドバックに己の拳をぶつけているんだ」
伊織「せいが出るわね」
ボクサーB「いくでぇ」
ボクサーC「はいっ!!」
- 49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 01:15:24.83 ID:GKaIbN1o0
トレーナー「それじゃあ実戦形式で行きましょう。ボクサーBとボクサーD、来なさい」
ボクサーB「なんや、アンタか。七光り」
ボクサーD「うう……、好きでやってるのじゃないのに……」
伊織「なんか雪歩みたいな子ね。なんでボクサーをやってるのかしら」
ドドドドンッ!
伊織「え? まさか……」
ラガーマン「高貴には義務を! 高貴には義務を!!」
トレーナー「ノブリスオブリージュ!!」
ラガーマンズ「高貴には義務を!!」
伊織「も、もう読めてきたわ……」
ラガーマン「水瀬伊織様、あなたにはボクサーDの代わりに、試合に出る義務がございます」
伊織「やっぱり!!」
- 51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 01:22:27.59 ID:GKaIbN1o0
ボクサーB「なんや、凸が出るんか?」
伊織「凸言うな!! 今度は何でよ!! ていうかなんとなく理由はわかるんだけど……」
ラガーマン「ラガーマン劇場を……」
伊織「いらないわよ!!」
ラガーマン「ボクサーDの父は偉大なるボクサー、母もボクササイズ事務所を経営しています。故に彼女はサラブレッド」
伊織「で、あの雪歩擬きには何がないのよ?」
ラガーマン「彼女には力がありません。そして、高貴な者は、率先して争いに出なければいけないのです」
伊織「な、なんでこんなことに……」
ボクサーB「ええ顔してるやん。んじゃ行くでー」
伊織「ちょ、ちょっと手加減をして……」
ボクサーB「そんなん知らへん」
P「伊織いいいいい!!」
- 53:オチは決まってる。でもそこに行きつくのが若干カオス:2012/05/05(土) 01:31:07.94 ID:omaxPBq10
ボクサーB「はぁ……、はぁ……。自分やるやんか。顔面狙っても当らへん」
伊織「ぜぇ、ぜぇ……。当たり前でしょ! こっちはアイドルなのよ! 商売道具に傷つけるわけ行かないでしょ!」
ボクサーB「減らず口を……」
ラガーマン「カンカンカンカン!! タイムアップ!」
伊織「ぜぇ……」
ボクサーB「はぁ……」
ラガーマン「10対3。勝者、ボクサーB!」
ボクサーB「まあ素人やのによくやったやん」
伊織「な、なんでこうなったの……」
ボクサーD「あ、あの! ナイスファイトでした! わ、私ダメダメですけど、勇気が出ましたぁ! ありがとうございますぅ!」
伊織「が、頑張りなさい……」
ラガーマン「撤収!!」
- 54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 01:36:02.45 ID:omaxPBq10
伊織「つ、次は……」
P「消防署に密着取材だ。少し距離があるから、寝てていいぞ」
伊織「そうするわ……。散々な誕生日よ……」
P「お休み、伊織」
伊織「おやすみなさい……」
P「はぁ……、2人で祝いたかったんだけどなぁ。伊織の誕生日」
伊織「Zzz…」
P「ほっ、聞こえてないか。担当アイドルにこんな感情を持つなんて、俺はプロデューサー失格だな」
伊織「Zzz…。この変態プロデューサー……」
P「さてと、飛ばしますかね」
- 56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 01:40:22.01 ID:GKaIbN1o0
消防署
伊織「消防車にも乗れるのね。こんなに赤いのには理由があるのですかぁ?」
隊員「外国から輸入した蒸気ポンプや消防車が赤であったことから、わが国でも赤色としたというのが一般的な理由のようです」
伊織「あれ? あまり詳しくは分からないみたいですねぇ」
隊員「それに、赤色は注意をひく色であること、炎の赤を連想させ警火心を起こさせるなども理由の一つに数えられるでしょう」
伊織「勉強になりますぅ」
P「猫被ってるいおりんマジ最高」
隊員「すみません。無線が……。何!? 火事だと!? すぐ行きます!!」
伊織「火事ですって!?」
P「俺たちも急ごう!」
伊織「ええ、密着取材だからね」
- 57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 01:46:14.73 ID:GKaIbN1o0
現場
野次馬『火事だー! 逃げろー!!』
伊織「現在必死の消火活動を行っています。私たちは外から見守るしかありません」
P「ケホッ、ケホッ……。ここまで煙が来たのか……」
伊織「熱くて仕方ないわ……」
隊員「全員救助できたか!?」
母親「いやああ! まだ私の息子が!」
息子「うううう……」
隊員「救助急げ! うわっ!!」
隊員「なんてことだ……、燃えた木材が落ちてきて入れそうにないぞ!」
母親「そんな! お願いです! 息子を! 息子を助けてください!!」
隊員「全力を尽くします! しかしあれじゃあ大人が入れそうにないぞ……」
伊織「……え?」
ドドドドンッ!
- 59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 01:54:35.82 ID:sPxdux1b0
ラガーマン「高貴には義務を! 高貴には義務を!!」
隊員「ノブリスオブリージュ!!」
ラガーマンズ「高貴には義務を!!」
伊織「火事現場には暑苦しすぎるでしょ……」
ラガーマン「水瀬伊織様、あなたには大人に変わって子供を救助する義務がございます」
伊織「は、はぁ!? 私が行くの!?」
ラガーマン「火の手が弱まらない以上、少年を助けることが出来るのは、身長的にもギリギリ可能な、水瀬伊織様だけでございます」
伊織「そ、そんなのが義務って言うの!? 私だって人よりお金持ちで生まれただけよ! これは遠まわしに死ねって言ってるようなもんじゃない!」
P「伊織……」
ラガーマン「では、御自分の義務を放棄すると」
伊織「死ぬなんて義務、あるわけないわ。勘当したければすればいいわ」
息子「たす……、けて……」
母親「だ、誰でもいいから! 助けてください!」
- 63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 02:00:39.51 ID:omaxPBq10
伊織「ほんと、最悪の誕生日よ……」
息子「熱いよ……」
母親「いやあああ!!」
伊織「……チッ」
伊織「服を貸しなさい」
隊員「は、はい!?」
伊織「服を貸せって言ってるのよ!! 聞こえなかったの?」
隊員「し、しかし民間人に……」
伊織「あの子を助けれるのは私だけなんでしょ? 良いわ、義務なんだから」
P「伊織!!」
伊織「安心して。私がそう簡単に死ぬように見える?」
P「お前……、いくのか?」
- 64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 02:02:57.94 ID:omaxPBq10
伊織「仕方ないでしょ? 早くしなさい。さもないと死ぬわよ」
隊員「女性隊員用の服をどうぞ!!」
伊織「にしても重いわね。命令よ、着せなさい」
P「ああ!」
伊織「ねえ、プロデューサー」
P「なんだ?」
伊織「私が無事に帰ってきたら、アンタの伝えたいこと、何でも言っていいわよ?」
P「ま、まさか……」
伊織「にひひ! さあ、見てなさい。高貴なる者の義務を!!」
ラガーマン「高貴には義務を!!」
ラガーマンズ「高貴には義務を!!」
- 68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 02:08:17.38 ID:omaxPBq10
伊織「待ってなさい、今助けるわよ……。ック、熱いわね!!」
息子「う、うう……」
伊織「足が挟まってるの? 今こじ開けるわ!! んしょ、んしょ! こんな仕事、真にさせなさいよ!」
伊織「ふぅ……、これで動けるわよね。今負ぶっていくわ……、キャ!!」
伊織「う、ウソ……。火の手が強くなってる!? これじゃあ出れないじゃない!! 熱い……」
伊織「あ、あついわ……。ごめんなさい、プロデューサー。わたし、もう……」
ドドドドンッ!
- 70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 02:15:26.10 ID:6eLrHA2W0
――! 目を覚ましてくれ伊織!!
伊織「ん。んん? ここは天国?」
?「伊織いい!!」
伊織「な、なにすんのよ! この変態プロ……デューサーなの?」
P「あ、ああ! 俺がわかるのか!?」
伊織「わたし、助かったの?」
P「ああ、助かったんだ。あの子供も入院してるぞ」
伊織「死んだと思ったのに……。どうして?」
P「ああ、それだがな……」
兄A「よっ」
兄B「元気そうじゃん」
お父様「そうみたいだな。無事で何よりだよ」
伊織「お兄様に、お父様?」
- 71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 02:21:08.96 ID:sPxdux1b0
P「分かってなさそうだから言っとくと、この3人が伊織を助けたんだ」
伊織「え? あの場にいなかったのに……。どうして?」
兄A「ああ、それはだな」
兄B「ノブリスオブリージュ!」
お父様「高貴な者には義務があるのだよ」
ラガーマンズ「うっす!!」
伊織「な、何よそれ。私が出る必要なかったじゃない……」
P「いや、そんなことないぞ。お前が子供を助けたんだ。あと少し救助が遅れたら、子供は死んでいたそうだ」
お父様「良くやったな、伊織。私はお前が誇らしいよ」
伊織「お父様!!」
お父様「よしよし、怖かっただろう?」
兄A「伊織、お前が庶民に義務があるなら、」
兄B「俺たちは大事な妹に義務があるんだよ」
伊織「うわあああん! 馬鹿よ! みんな馬鹿よ!!」
- 74:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 02:26:02.64 ID:sPxdux1b0
1年後
ドドドドンッ!
ラガーマン「高貴には義務を! 高貴には義務を!!」
P「ノブリスオブリージュ!」
ラガーマンズ「高貴には義務を!!」
やよい「わわっ! 良い男がたくさん来ました!」
伊織「はぁ……、今度は何よ?」
ラガーマン「水瀬伊織様、あなたは高槻やよい様に変わり――」
伊織「バンジージャンプをしろって言いたいの?」
ラガーマン「その通りでございます」
伊織「だと思ったわよ……。やよい、紐貸して」
やよい「え? でも伊織ちゃんは……」
伊織「ノブリスオブリージュよ。だから、」
伊織「アーイキャーンフラーイ!!」
ラガーマン「撤収!!」
- 75:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 02:30:43.22 ID:sPxdux1b0
伊織「はぁ、もうクタクタよ……」
P「ご苦労さん。はい、飲み物」
伊織「助かるわ……。100%、分かってるじゃない」
P「当然だろ? 俺は伊織が欲しいものに応える義務を持ってるんだからな」
伊織「出来れば私の義務も肩代わりしてほしいわね」
P「そ、それは勘弁かな……」
伊織「覚悟しなさい。どうせあんたも背負うことになるんだから」
P「へ? どゆこと?」
伊織「去年の誕生日、あんたに言ったわよね? アンタの伝えたいこと、何でも言っていいわよって」
P「あっ……」
伊織「まあバタバタしてたから、私も忘れてたんだけど」
- 77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 02:36:28.68 ID:6eLrHA2W0
伊織「ねえ、今なら聞いてあげてもいいわよ? ほら、今日で私16だし」
P「え、えっとだな……。誕生日おめで」
伊織「へたれるんじゃないわよ! こっちだって緊張してるんだから……」
P「あ、ああ。そのあれだ……。伊織が好きなんだ! 意地っ張りで、なんだかんだ言いつつ優しい伊織が大好きなんだ!」
伊織「なんだかんだって何よ。まっ、そこまで情熱的にアプローチされたら、応えてあげようかしらね?」
伊織「一生私といなさい。それがあんたの義務よ」
P「じゃあ伊織は俺といてくれ。それが伊織の義務だ!!」
伊織「にひひ! 覚悟しなさいよ? めいっぱい愛しちゃうんだから!!」
- 80:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 02:42:03.02 ID:sPxdux1b0
P「義務は人を縛りますが、それは自由の裏返しでもあります。その義務の中、私たちは生きてい」
ドドドドンッ!
P「おや、まだ終わってなかったみたいですね」
伊織「え?」
ラガーマン「高貴には義務を! 高貴には義務を!!」
春香「ノブリスオブリージュ!!」
アイドル達「高貴には義務を!!」
伊織「え? ちょっと、なに、これ? なんでみんないるの?」
ラガーマン「水瀬伊織様、あなたにはプロデューサーをアイドルで共有させる義務がございます」
伊織「は?」
- 81:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 02:47:49.96 ID:omaxPBq10
ラガーマン「ですから、プロデューサーを持たぬ者、13人とプロデューサーを共有する義務が……」
春香「高貴には義務ですよ、義務!」
千早「高貴には義務を」
美希「高貴には義務をなの!」
亜美真美「ノブオリ~!」
雪歩「高貴には義務ですぅ!」
真「高貴には義務を!」
やよい「たかきにぎむです!!」
律子「高貴には義務ね」
あずさ「高貴には義務がいりますね~」
響「高貴には義務だぞ!」
貴音「高貴には、義務を」
小鳥「高貴には義務ピヨ!」
伊織「そんな義務いらないわよおおおおおおお!!!」
――
P「14股ですか、うらやましいなぁ」
世にも
奇妙な
アイドルマスター
- 86:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 02:51:08.61 ID:GKaIbN1o0
伊織編終了。誕生日になに書いてんだ俺。
なんか全員分書く義務があるみたいなんでプロット、書き溜め0のお姫ちんを。
5分ぐらい休みます
- 88:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 02:52:13.78 ID:jhIKLeHi0
5分だけでいいのかよ すごいなおい
- 90:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 02:59:13.99 ID:omaxPBq10
P「食事は大勢で食べる方が好きですか? それとも誰にも邪魔されず一人で食べる方が好きですか?」
P「食事は緩やかにおこなわれ、自らを再発見する。そんなことを言った人がいます」
P「誰かって? 誰でしょうね」
貴音「お腹がすきました……。どこかにらぁめん屋は……。いや、この際何でも……」
貴音「はて、あそこにお店がありましたか?」
『孤高のグルメ』 四条貴音
- 94:流石に今回は元ネタあります:2012/05/05(土) 03:07:19.65 ID:omaxPBq10
貴音「たのもう!」
店主「おや、いらっしゃい」
貴音「おひとりで」
貴音(お昼時と言うこともあってか、お客さんはたくさんいますね。
高校生のあべっく、すーつの似合う殿方、走り回る子供。新しいお店でしょうか?)
ラジオ『さてここで代打の原、このチャンスを活かすことが出来るか!?』
店主「はいお冷置いとくね」
貴音「ありがとうございます」
貴音(さて、めにゅーはいかがでしょうか? 50品目、良くある定食屋ですね。らぁめんがないのが残念ですが、まずはこれを頼みましょう)
- 95:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 03:15:08.79 ID:sPxdux1b0
貴音「親子丼をお願いします」
店主「はいよ」
貴音「ふむ、注文して4分、非常に速いですね。それでは、いただきましょう」
貴音(プリプリのお肉、トロトロの卵が私の口に広がります。まるで羊水に使った赤子のように、肉は卵によって守られています。
仲睦まじい親子の姿がありありと目に浮かびますね。悲しいかな、彼らはその人生、いや鳥生を全うすることが出来ませんでした。
私たちは命を食べている、それは忘れてしまってはいけませんね)
貴音「御馳走様でした」
店主「おっ、早いじゃない姉ちゃん! 勘定かい?」
貴音「いえ、生姜焼き定食を」
店主「まだ食うのかい? んじゃ作るよ!」
貴音「あと、お冷を」
- 97:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 03:22:00.19 ID:6eLrHA2W0
店主「はいどうぞ!」
貴音「いただきます」
貴音(生姜の香りが食欲をそそりますね。ふむ、このたれも興味深い。市販のそれとは違いますね。
しかし残念なところがあるなら、小麦粉をかけ過ぎたのでしょう。味が少々強いですね。
しかし、箸が進む、箸が進む……)
貴音「御馳走様でした」
店主「んじゃ勘定だけど……」
貴音「はんばーぐ定食を」
店主「え?」
貴音「はんばーぐ定食です」
店主「ま、まだ食べるのか? まあお金払ってくれりゃ何でもいいんだけどよ……」
貴音「あと、お冷を」
- 99:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 03:28:33.19 ID:6eLrHA2W0
店主「はいどうぞ」
貴音「いただきます」
貴音(はんばーぐ。響が言うにはこれを嫌いな子供はいないそうですね)
子供「ブーン!! ブーン!! あっ、おばさんハンバーグ食べてる! もーらい!」
貴音「はっ!」
子供A「え? 箸が箸で止められた!?」
子供B「左手で食ってやがる!」
貴音(ふむ……、いささか不便ですね。しかし、食事だけは譲れません。私の理想、それは誰にも邪魔されない静かな食事)
貴音(はんばーぐの焼き加減は良好、いい具合に焦げ目がついて、視覚としても美味しそうです)
子供B「なあ、もう行こうぜ?」
子供A「は、放してくれよ!!」
貴音(右手がプルプルしますが……。ふむ、でみぐらすですね。オロシもあったのですね)
- 101:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 03:32:14.13 ID:6eLrHA2W0
子供B「なあ、もうお箸放したらどうだ?」
子供A「そうするぜ! あばよおばさん!!」
貴音「ふぅ……」
貴音(子供は宝と言いますが、いかんせん過保護が過ぎるのではないでしょうか?
両親の教育が精進しますことを願っております)
店主「じゃあ会計を」
貴音「店主殿、この店一番のおすすめはどちらでしょうか?」
店主「へ? うちはこの昔懐かし定食ってのがあるけど」
貴音「では、それを頂きましょう」
店主「ま、まだ食うの?」
貴音「それと、お冷をお願いします」
店主「お、おう……」
貴音「楽しみでございます」
- 103:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 03:37:08.41 ID:6eLrHA2W0
貴音「これが昔なちゅかし……。失礼、昔懐かし定食ですか」
貴音(なるほど、派手さこそはございませんが、どこか家庭の味に近しいものがありますね。目玉焼きですか……)
男「はぁ!? なんでお前はソースかけるんだ!? 普通醤油だろ? そんなんだから765プロに落ちるんだよ!」
女「何言ってんのよ! 目玉焼きにはソースよ! 醤油なんかかけるから、961プロに落ちんのよ!」
貴音「塩をかけましょう……」
男女『やいのやいのやいの!!』
店主「また始まったよ……。何で毎回ここで喧嘩するかな……」
貴音「……この、痴れ者が!!」
店主「!?」
男女『!?』
- 105:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 03:45:42.54 ID:sPxdux1b0
貴音「目玉焼きに醤油かそうすで揉めるとは……、なんと小さなことよ!! お店に迷惑と思わないのですか!?」
男女『うっ……』
店主「あ、あの姉ちゃん。俺は気にして……」
貴音「相手の好みも受け入れず、それどころか乏しめ合う。なんと愚かなことよ!! あなた方は、永遠の愛を誓うのは不可能でしょう」
男「だってこいつが……」
女「悪いのはあんたよ!」
貴音「なぜ自分の好きではなく、嫌いをぶつけ合うのですか!! 何が嫌いかじゃなくて、何が好きかで自分を語りなさい!!」
貴音「恥を知りなさい!!」
男女『は、はいっ!!』
男「その、たまにはソースもかけちゃおうかな」
女「そうね、たまには醤油も悪くないわね」
貴音「目玉焼きにはしんぷるな塩が一番です」
店主「その、助かったよ。あの2人、いつも目玉焼きに醤油かソースかで揉めてたんだ」
貴音「店主、鉄火丼定食を」
店主「俺の話スルー!?」
- 107:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 03:55:16.63 ID:GKaIbN1o0
貴音「ついでにお冷頂けますか」
店主「は、はぁ」
貴音(マグロの赤身にまよねーず入りつけだれをかけたのでしょうか? まるでとろのようですね。食が進みます)
貴音「御馳走様でした」
店主「じゃあお会計を」
貴音「ういんなあ炒めと豚汁を。それとお冷を」
店主「は、はい」
貴音(ふむ、ういんなあ炒め、給食のようですね。一方で豚汁、胡麻を入れたのか、香りと味に深みがありますね)
店主「会」
貴音「おにぎりを」
店主「」
貴音「それとお冷をお願いします」
- 110:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 04:02:01.88 ID:GKaIbN1o0
すうつの似合う男「お、おい……。あの娘どれだけ食う気だ?」
男「まだ食っていくぜ」
女「ま、まさか……。あの人、全料理制覇する気!?」
貴音「から揚げ定食を」
店主「へ、へい!」
貴音「それと……」
男「お冷、だろ?」
貴音「はて? どうして分かったのでしょうか?」
店主「お待ち!!」
貴音「いただきます」
貴音(ふむ……、妙に騒がしくなってきましたね。なにか面白いいべんとでも行われているのでしょうか?)
貴音「御馳走様。次は鳥南蛮定食を」
女「そしてお冷! だよね?」
貴音「よしなに」
- 112:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 04:09:53.00 ID:6eLrHA2W0
子供A「あのおばさんまだ食ってるぜ!」
子供B「全部食うのかな? みんなにも知らせてこようぜ!!」
ざわ…っ、ざわ…っ
貴音「かきふらい定食を。そしてお冷を」
店主「お待ち!」
貴音「焼き魚定食を」
男「アンドお冷だぜ!」
店主「お待ち!」
店主(や、やべえ……。手がプルプルしてきたぜ。でもな、この娘の幸せそうな顔を見るとな、俺が作らなきゃって思うんだよな)
貴音「ふむ……」
女「なあ男今何杯!?」
男「もう30は超えてるぞ……」
貴音「梅おろしちきんかつを」
女「はいお冷!」
- 113:眠いよー:2012/05/05(土) 04:14:18.26 ID:6eLrHA2W0
貴音「ダシ巻き卵を」
すうつ「お冷!」
貴音「ろうすかつ丼を」
店主「へいお待ち!」
子供A「な、すげーだろ?」
子供B「フードファイターだぜ!!」
子供C「おばさんスゲー!!」
子供D「食い過ぎだぜ!」
貴音「ふぅ、うどんせっとを」
店主「了解しやし」
強盗「おい! 動くんじゃあねえ! 金をよこせ!!」
- 117:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 04:18:35.00 ID:6eLrHA2W0
女「きゃあああ!」
男「ご、強盗!?」
強盗「貴様らも財布をよこしな! おいそこの銀髪の姉ちゃんもだ! 店員! 何作ってやがる!!」
貴音「御馳走様でした。次は力うどんせっとを」
店主「あいよ!」
強盗「おい! 聞こえてんのか!? 無視するんじゃねえよ!」
貴音「はて、肉も汁につかり、深みが生まれましたね……」
強盗「食うのを辞めてこっちに金を出しやがれ! お前も作るんじゃねえよ!」
店主「なあ、あんた。邪魔しないでやってくれないか?」
強盗「ああ!?」
- 119:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 04:22:33.22 ID:omaxPBq10
店主「見てくれよ、この素敵な食いっぷりを」
貴音「ふむ……、これはなかなか」
強盗「な、なんていい顔で食いやがるんだ!」
店主「な? 今日の俺は何でも作れそうだ。君も強盗なんて馬鹿な真似を辞めて、ここで食べてかないか?」
強盗「ば、ばかにするんじゃねええ!!」
パーン!!
女「いやああっ! ってあれ?」
強盗「あ、あわわわわ……」
貴音「まだ、食べている最中です」
貴音「すみませぬ店主。銃弾を箸で直に持ってしまったので、交換したいのですが」
強盗「な、なんだと……」
- 120:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 04:26:05.51 ID:omaxPBq10
貴音「食事は、あらゆる生命活動の原点です。それを妨害しようとするなど、言語道断。万死に値します」
強盗「な、なんだ? なんなんだここは!?」
店主「ただの定食屋だよ」
貴音「いかにも。それと麻婆豆腐定食を」
店主「あいよ!!」
強盗「お、おれはどうすればいいんだ?」
男「最後まで見届けよう。店主と、彼女の戦いを」
強盗「あ、ああ……」
女「残り3食よ!!」
貴音「御馳走様でした」
- 121:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 04:32:23.65 ID:sPxdux1b0
貴音「御馳走様でした」
男「あと2食、なにがあるんだ!?」
貴音「天そば定食を」
店主「あいよ!」
強盗「お冷だ……」
貴音「感謝いたします」
貴音(天ぷらがぷりぷりですね。まるで彼女のかつての髪形のような形状ですね)
ラジオ『さあここで最終バッターになるか!? それとも奇跡の大逆転なるか!?』
貴音「御馳走様でした」
子供ズ「後一つ! 後一つ!」
一同『あと一つ! あと一つ!』
店主「これが最後のメニューだ!」
貴音「ころっけ定食を」
男「ラストキター!!」
客『うおおおおお!!』
- 125:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 04:38:28.80 ID:omaxPBq10
貴音「ふむ……、これはこれは……。どこか懐かしい味、このころっけは不思議と故郷で食べたものと似ていますね……」
店主「ぜぇ……、ぜぇ……」
貴音「御馳走様でした」
男「完食だぜ!!」
客『うおおおお!』
強盗「なあ、俺自首するよ。いつまでも金目の物狙うわけにいかないしな」
すうつ「それがよいでしょう」
店主「お、終わったのか!?」
男「なあ、女。高校出たら結婚しような」
女「ええ、そうしましょう! 毎朝目玉焼きよ!!」
貴音「ふぅ……」
店主「やりきったぜ……」
すうつ「今ひとたび、この二人に拍手を!!」
- 127:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 04:42:54.23 ID:GKaIbN1o0
店主「あっ、勘定だけどよ……」
貴音「親子丼」
店主「へ?」
貴音「親子丼を注文いたします」
店主「え?」
貴音「それと、お冷も下さい」
客『ええええええええ!?』
貴音「? はて、おかしなことがございましょうか?」
店主「も、もう勘弁してください……」
貴音「左様でございますか。では御馳走様でした。支払いは、事務所の方まで……」
貴音「ではいつか、またお会いしましょう」
店主「は、はい……」
貴音「はぁ。お腹がすきました。どこかにらぁめん屋は……」
- 128:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 04:46:59.03 ID:6eLrHA2W0
ラジオ『おーっと! 大暴投だー! まさかの押し出しサヨナラです!!』
P「それにしてもお腹がすきましたね」
P「普段何気なく行く食堂、その隣に座る人は、もしかしたら奇妙な世界の住人かもしれません」
P「どこかラーメン屋ないなかぁ」
世にも
奇妙な
アイドルマスター
- 131:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 04:56:38.28 ID:sPxdux1b0
玉置浩二のハイヌーンよりアイデアを失敬。かなり簡略化した上に、盛り上がらなかったですが、眠いので勘弁してください。
今宵はこれぐらいで。続きはどうしましょうかね? 律ちゃん編と春香編がなんか出そうだけど、眠いので寝ます。
お付き合いいただき、ありがとうございました。
- 133:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 04:59:23.29 ID:Zvv2hKqQ0
きちんと完結させるあたりすごいと思うわ
乙
- 1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 11:48:18.87 ID:sPxdux1b0
寝てたら落ちてたから立て直し。765プロ全員かけるのかな……。
P「心配性と言うのは、その人しかわからない辛さがあります。他人からしたらどうでもいいことでも、その人にしたら死活問題なのかもしれません」
P「ちゃんと録画したのか、ちゃんと鍵を閉めたのか……。人によって程度は有りますが、彼女の場合はどうでしょうか?」
律子「ふぁーあ、えっと時間は6時半ね。事務所に9時だから多少余裕があるわね」
律子「~♪」
律子「よっと! 我ながらおいしそうな目玉焼きね。醤油醤油っと……。あっ、切れてる。帰りに買わなきゃ」
律子「それじゃあ行きましょうか」
- 4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 11:56:04.96 ID:sPxdux1b0
車内にて
律子「えっと今日の予定は……」
律子「あれ? 家の鍵ちゃんと閉めたかしら?」
律子「大丈夫よね……」
律子「……」
律子「気になって仕方ないわ……。時間に余裕があるし戻りましょう」
律子「ふう、ちゃんと閉めてたわね。安心安心。それじゃあ行きましょう」
律子「えっと、ラジオでもつけようかしら」
ラジオ『タバコの不始末は火事になります。タバコの火は消しましょう』
律子「私には関係のない話ね」
律子「あれ? ガスの元栓閉めたかしら?」
- 6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 12:01:53.34 ID:sPxdux1b0
律子「一度心配しだしたらドキドキして仕方ないわ……。戻って確認しましょう」
律子「鍵を開けて、靴を脱いで……」
律子「ガスの元栓は……、あっ、閉まってるわね」
律子「なんだろ、今日は妙に心配になってくるわね。時間もそろそろやばいわね、遅刻したら美希に怒れないわ」
律子「行ってきます」
車内にて
律子「あれ? 鍵閉めなおしたかしら?」
『心配な女』 秋月律子
- 10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 12:06:31.88 ID:6eLrHA2W0
P『あれ、律子。どうしたんだ?』
律子「すみません。少し遅れちゃいそうです」
P『遅刻か? お前が遅刻って珍しいな。寝坊でもしたのか?』
律子「いえ、そうじゃないんです。ただ……」
P「ただ?」
律子「鍵を閉めたかが心配になりまして」
P『はっ?』
律子「だから鍵を閉めたかが心配で何度も戻ってるんです。他にもガスの元栓閉めたかとか、テレビの電気つけっぱじゃないかとか……。極めつけは」
P『極めつけは?』
律子「お手洗いに行くと、手が汚れてしまったかのように思えて、時間をかけて手を洗わないと気が済まないんです」
P『心配し過ぎじゃないか、それ?』
- 11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 12:10:25.53 ID:6eLrHA2W0
律子「そうかもしれません。でも……、あっ信号が変わったんで行きますね」
P『ああ、気を付けて来いよ』
律子「ふぅ、一体全体どうしちゃったのかしら……」
事務所
律子「遅れてごめんなさい!!」
社長「おや、珍しいね。いつもなら30分以上前には来て、今日のスケジュールの確認をしているというのに」
律子「ちょっと道中色々ありまして……」
伊織「しっかりしなさいよ? あんたはプロデューサーなんだから、これがこっちの営業なら大惨事よ」
律子「そうね、しっかりしなきゃね」
P「うっし、全員揃ったな。じゃあ軽くミーティングだ」
社長「うむ、今日の流行情報はこれだ!!」
- 12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 12:16:18.90 ID:GKaIbN1o0
律子「それじゃあ今日のスケジュールは……」
伊織「どうしたの、律子」
律子「ちょっと待って、この時間で合ってたかしら?」
伊織「は? 何言ってるのよあんた」
律子「ちょっとまって、確認するわ。おはようございます、竜宮小町のプロデューサーですが……」
亜美「なんか今日の律ちゃん変だね」
あずさ「なにか余裕がありませんね」
伊織「撮影時間いつもと同じじゃないの?」
律子「あっ、左様でございますか。ありがとうございます!!」
律子「撮影時間はこれで良しっと」
伊織「じゃあ行きましょう。どこでやるの?」
律子「場所は……。これで正しかったかしら?」
伊織「へ?」
- 13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 12:19:45.01 ID:GKaIbN1o0
律子「そういえば場所が取れなかったとか言ってたような言ってなかったような……」
伊織「聞いてないわよそんなこと」
律子「え? でも……、もう一回確かめましょう。もしもし、何度もすみません。竜宮小町の……」
亜美「しんぱいしょーだね」
あずさ「そうですね~」
伊織「心配にあるのが悪いとは言わないけど、これは気にし過ぎじゃないかしら?」
律子「あっ、そうですか。ありがとうございました!!」
律子「場所変更はなしね。行きましょう」
伊織「気にし過ぎよ」
律子「そうなんだけどね……」
- 14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 12:24:37.15 ID:sPxdux1b0
車内
亜美「律っちゃん、今日の予定なぁに?」
律子「料理番組と歌番組ね」
伊織「料理って作る方よね?」
律子「そうね。ちなみに今回は私も出るみたいよ?」
あずさ「まぁ、楽しみですね~」
律子「サプライズライブ以来私にも仕事が入るようになったのよね。どこがいいんだか」
伊織「過小評価し過ぎよ」
律子「自分のことは自分が一番分かってるわよ」
伊織「その割には自分の行動に自信が持ててないじゃない」
律子「そ、それは……。あれ?」
伊織「何よ、急に思い出したみたいな顔をして」
律子「タイムカード、通したかしら?」
- 15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 12:30:28.12 ID:sPxdux1b0
律子「そ、そう思うと手が震えて……」
亜美「わわっ! 律っちゃん危ないYO!」
律子「ご、ごめんなさい……。いつも決まった時間にしてたけど、今日は遅れちゃったし……」
伊織「ちょっと! なに引き返そうとしてるのよ! 間に合わないじゃない!」
律子「き、気になって仕方ないの!! そうじゃなきゃ事故に遭いそうで……」
あずさ「あのー、今小鳥さんに聞いたら、ちゃんと通ってるって」
伊織「あずさ、ナイスアシスト!!」
律子「も、もしかしたら見間違えじゃ……」
伊織「どこまで小鳥は無能なのよ!!」
あずさ「えっと、じゃあプロデューサーさんにも聞いてみますね?」
亜美「前に進んでYO!!」
- 16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 12:34:04.98 ID:omaxPBq10
あずさ「プロデューサーさんも入ってると言われましたが……」
律子「も、もしかしたら!」
あずさ「社長もそうおっしゃってましたよ?」
伊織「3人が同じこと言ってるんだから大丈夫でしょ! 早く行きなさーい!」
律子「は、はいぃ!!」
亜美「今日の律っちゃん面白いけど、なんか嫌だなぁ」
伊織「石橋をバズーカで壊して川の水をすべて抜いてから渡らないとダメとか言いそうね」
律子「だ、だ、大丈夫よね? ちゃんとお給料入るわよね?」
あずさ「どうしたのかしら?」
- 17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 12:36:30.88 ID:omaxPBq10
スタジオ
律子「すみません、ギリギリになって」
スタッフ「大丈夫ですよ。楽屋に着替えは有るので、着替えてこちらに集合してください」
律子「行きましょう。時間はあまりないわ」
伊織「誰のせいだと思ってるのよ」
律子「そ、それは反論できないわね……」
亜美「うーん、なんだかなぁ」
あずさ「変ですね~」
律子「わ、私は大丈夫ですから!!」
- 19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 12:41:45.89 ID:omaxPBq10
楽屋
亜美「メイド服だYO!」
あずさ「あらあら、コックさんですね~」
伊織「私のは……、給食を作る人みたいな服ね、これ」
亜美「いおりん似合ってますなぁ」
あずさ「給食のおばさんって感じです」
伊織「褒めてないわよね、それ!?」
律子「何してるのよ。えーと私は、チャングムみたいな服ね……。あら?」
伊織「どうしたのよ、固まって」
律子「い、いや……。これ解れてるわよね?」
伊織「あら、ホントね。でも気にするほどでもないんじゃ……」
律子「だ、誰か裁縫道具持ってない!? このまま出て服が解れて下着になったら……」
伊織「んなアホなことがあるか!!」
- 20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 12:45:25.68 ID:omaxPBq10
律子「で、でも可能性は0じゃないし生放送でそんな痴態を見せつけたら……」
あずさ「あのー。私持ってるんですけど……」
律子「ホントですか!? 助かります!」
伊織「何で持ってるのよ」
あずさ「今日のラッキーアイテムって占いで言ってたの」
伊織「あー、随分ピンポイントな占いね」
亜美「当たっちゃったね」
律子「これをこうして……。痛っ」
あずさ「どうしました、律子さん」
律子「針が刺さっちゃって血が……」
伊織「こ、今度はどうしたのよ!」
- 23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 12:49:56.10 ID:6eLrHA2W0
律子「し、死んじゃうの?」
伊織「あるかー!!」
亜美「そうだよ、これぐらい舐めたら治るって!」
律子「でももし、私のつばに毒が入っていたら?」
亜美「律っちゃん人間でしょ!? ドクドクの実食べたの!?」
伊織「毒は舌だけにしなさいよ!」
あずさ「あらあら、消毒液はあったかしら……」
律子「し、し、死んじゃうの私……」
あずさ「ありました~」
伊織「あずさナイスよ!」
あずさ「何時でも怪我をした人に手当てが出来ると思って」
律子「ぐああ……、血が抜けていく……」
亜美「オーバーだね」
- 24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 12:54:15.18 ID:sPxdux1b0
>> 22 別作者が春香編を書いてくださって、そのあと真、伊織、貴音は書いたよ。
律子「し、死ぬかと思ったわ……」
スタッフ「竜宮さん、出番です!」
律子「は、はーい。今いきます……」
伊織「律子、包丁の扱いには気を付けてよね……」
律子「大丈夫よ。これでも料理は涼に教えてもらってるんだから」
亜美「涼ちんに料理を……。あんま面白くないよ?」
あずさ「そうですね~」
律子「ギャグのつもりはないわよ!!」
伊織「はいはい、ショートコントはその辺にして頂戴」
律子「だからそんなつもりじゃ……」
- 26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 12:59:50.20 ID:GKaIbN1o0
リーダー「愛があればラブイズオーケー!! 愛のエプ□ン!」
竜宮「この後すぐ!!」
律子「とか言いながら本当はCMもあってすぐじゃないのよね……。これで詐欺だって訴えられないかしら……」
伊織「律子、あんたわざとやってない?」
律子「ち、違うわよ! 私は常に本気よ!!」
亜美「なんかあざといよ?」
あずさ「まぁまぁ、律子さんは心配性なだけですよ」
律子「そうなら良いんですけどね」
伊織「いや、ここまで来ると……」
亜美「どったのいおりん」
伊織「何でもないわ」
リーダー「それじゃあ調理開始や!」
- 27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 13:00:57.53 ID:e/f8O8o/O
貴音が意味不明過ぎる、ただのギャル曽根にしか見えん
- 28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 13:05:49.26 ID:omaxPBq10
>>27 あれは元ネタもあんな感じ。再現率が限りなく低くてゴメンナサイ。
あずさ「えっとお味噌を……」
亜美「折角だからデスソース使っちゃえ!」
伊織「きゃあ! この伊勢海老まだ息があるじゃない!!」
律子「料理は余裕よ、余裕を持っていけば……」
律子「あ、あれ……。包丁ってこんなとがってたっけ?」
伊織「どうしたのよ、包丁を持ってフリーズして……。ってまさか……」
律子「ど、ど、ど、どうしよう……。包丁でざっくり切ってしまったら……。生放送で指つめちゃったらどうしよう……」
伊織「律子! しっかりしなさい!」
律子「もし前回の放送でフグをさばいて徹底的に洗浄していなかったら……」
伊織「考えすぎよ! そもそもフグを調理するのに免許がいるのよ!?」
律子「でも……」
伊織「でももテロもないわよ! 包丁は私がするわ!」
- 30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 13:12:58.43 ID:omaxPBq10
律子「お、お願いするわ! 私の指紋を拭いて……」
伊織「時間がないからいいわよ! 律子はフライパンで野菜を炒めて頂戴!」
律子「わ、分かったわ! 火を強火……」
伊織「律子っ、ってまたフリーズしてるし……」
律子「どうしよう……、火を消し忘れて大惨事になったら」
伊織「なるかー! って野菜焦げちゃうわよ!」
律子「え? あっ、ホントだ! えっとこうして」
律子「どうしよう、焦げた野菜を食べさせて癌に発展したら……」
伊織「気にし過ぎよ! ああ、もう! 律子は胡椒とか塩もってきて!」
律子「わ、分かった!」
伊織「一体全体律子に何があったのよ……」
- 31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 13:17:25.76 ID:sPxdux1b0
律子「胡椒を……」
伊織「それをかけたら良いのよ。って今度は何!?」
律子「もし胡椒をかけてくしゃみをして料理を汚してしまったら……」
伊織「貸しなさい! 次塩!」
律子「これ、塩よね? 砂糖じゃないわよね?」
伊織「書いてるじゃない」
律子「で、でも実はシールの下には砂糖って書かれててドッキリ成功だなんて看板が出たら……」
伊織「塩ぱっぱ!!」
律子「もし醤油が中国産なら……」
伊織「味の素がスポンサーなのよ!」
伊織「ぜぇ……、ぜぇ……。まさか律子の心配性がここまでひどいとは……」
律子「ゴメンナサイ……」
伊織「もう良いわよ。でも仕事が終わったら病院に行った方がいいわよ?」
- 32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 13:23:25.84 ID:GKaIbN1o0
律子「びょ、病院って……。まさか黄色い救急車で……」
伊織「違うわよ! あんたのその異常な心配性、下手したら強迫性障害かもしれないわ」
律子「きょ、強迫性障害!?」
伊織「声がおおきいっ! マスコミに変に勘ぐられたらいやでしょ?」
律子「そ、そうね……」
伊織「まあ聡明なあんたのことだから、意味は分かると思うけど。とにかく今日の収録が全部終わったら病院に行くことを勧めるわ。私からも紹介しておくわ」
律子「伊織、助かるわ」
伊織「律子がこんなんじゃ仕事になんないもの。早く何とかして頂戴」
律子「き、期待されてる……。もしその期待に応えられなかったら私は水瀬の地下組織で……」
伊織「無いわよ!!」
リーダー「料理できたか? そんじゃあ死食や!」
- 33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 13:26:25.11 ID:GKaIbN1o0
リーダー「なぁ亜美ちゃん、なんでしょうかこれは……」
亜美「食材ぜーんぶ使ったミックスお味噌汁だYO!」
リーダー「試食した?」
亜美「のヮの」
リーダー「いやいや。もしかしたら奇跡のケミストリーを……、ぐふっ!!」
亜美「リーダー!!」
リーダー「か、核兵器や……。アトミックや」
あずさ「あら、塩入れ過ぎちゃいましたね」
亜美「砂糖入れちゃったから中和すると思ったんだけどなぁ」
伊織「じゃあ次は私らの番ね……。律子?」
- 34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 13:30:41.12 ID:omaxPBq10
律子「どうしましょう……。そこまで美味しくなかったら、逆に微妙なまずさだったら……」
伊織「何を心配してるのよ」
律子「中途半端な料理を出したなら番組の空気が最悪になるわ! そして私は今後この局に入れなくなって……」
伊織「あのね、これはリアクションを見る番組じゃないわよ?」
律子「でも……」
伊織「この伊織ちゃんの手料理なんだから、美味しいに決まってるじゃない! ね?」
リーダー「うん、普通にまずい」
伊織「ぬわあんですってえええええ!!」
律子「ああ、両者不味いだなんて……。今後正統派料理番組には出れないんだわ……。
そして私たちみたいにアイドルは料理下手ってレッテルを張られて……」
伊織「考えすぎよ!!」
少しお昼取ってきます。
- 39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 14:00:52.91 ID:GKaIbN1o0
復活。投下してきます。
リーダー「お疲れ様でしたー!」
竜宮『お疲れ様でしたー!』
亜美「亜美たちさ、扱い悪くない!?」
あずさ「青森まで名札を持っていかれましたからね~」
伊織「あんたらは紛れもなく料理の天災よ……」
律子「どうしうおうどうしようどうしよう……」
伊織「あんたはしゃきっとしなさい! 次は歌番組ね」
亜美「気を取り直していくよ!」
あずさ「頑張らなくちゃね」
律子「どうしよう移動中車で子供を轢いてしまったら……」
伊織「……、もしもし新堂。ヘリを出してちょうだい」
- 40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 14:03:50.83 ID:6eLrHA2W0
律子「ヘ、ヘリ……。もし落ちたら、もしUFOとぶつかったら……」
伊織「後ついでに強い睡眠薬も持ってきて」
律子「わ、私殺されっ」
伊織「あんたは黙ってなさい!!」
律子「今のって心臓の音もって意味じゃ……」
伊織「Be silent!?」
亜美「律っちゃんさ、生きにくくない?」
あずさ「そうですよ? 可能性の低いことで悩んでても仕方ありませんよ?」
律子「な、何でわかってくれないの……? こんなに怖くて仕方ないのに……」
伊織「こりゃ重症ね」
律子「わ、私だけなの? コワイノハワタシダケ?」
伊織「変態プロデューサーに代打頼もうかしら?」
- 41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 14:09:10.55 ID:GKaIbN1o0
律子「え? 私いらないの? ね、ねえ!? いらないの!?」
伊織「うわっ!」
律子「どうしてどうしてどうしてどうしてどうして? 今まで一緒に頑張って来たじゃない!」
亜美「律っちゃん落ち着いて!」
あずさ「ど、どうしましょう……」
律子「竜宮は私のもの私のもの私のもの私のもの……」
亜美「いおりんが死にそうだよ!」
伊織「し、新堂……。早く……」
律子「どうし……て……」パタン
伊織「遅いわよ、馬鹿。私たちはプロデューサーに送ってもらいましょう。新堂、律子を病院までお願い」
新堂「承知いたしました」
伊織「あっ、プロデューサー? アンタ今暇よね。じゃあ私たちを迎えにきなさーい!!」
- 42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 14:16:34.91 ID:GKaIbN1o0
律子「ん、ここは……」
医者「目が覚めましたか?」
律子「病院? はっ、歌番組は!? 竜宮小町は!?」
伊織「律子、もう終わったわよ」
律子「え? どういうこと?」
伊織「昨日の話よ。あまりにも律子が追い詰められていたから、勝手で悪いけど入院してもらったわ」
律子「にゅ、入院って……。それじゃあ竜宮は……」
伊織「変態プロデューサーに代理頼んでるわよ。もっとも、あいつは私たち以外もプロデュースしてるから、
早いとこ治って貰わないと、私たちも満足に動けないわ」
伊織「律子、私たちはあんたがいらないなんて思ったことないわ。あんたも入れて竜宮なんだから」
律子「伊織!」
伊織「なに?」
律子「私の家、泥棒入ってないわよね?」
- 45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 14:20:44.40 ID:6eLrHA2W0
伊織「へ?」
律子「換気扇つけっぱじゃないよね? 鍵あけっぱじゃないよね? ガスの元栓閉まってるよね?」
伊織「し、知らないわよ……」
律子「心配だ心配だ心配だ……」
伊織「分かったわよ! うちのスタッフ送るから安心して頂戴!」
律子「で、でもそのスタッフが泥棒なら……」
伊織「私を信用しなさいよ!!」
律子「ひぃ!」
伊織「そこまで心配なら、ガードマンもつけてあげるから。なんなら従弟に見張らせるわよ。じゃあね律子。また来るわ」
律子「い、伊織……。私、信じていいんだよね? 伊織たちのこと信じていいんだよね?」
- 46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 14:28:02.01 ID:omaxPBq10
律子(それから、私は少しずつリハビリを始めるのでした。しかし――)
涼「律子姉ちゃん、お見舞いに来たよ」
律子「涼?」
涼「765プロの方から聞いてたんだ。仕事が忙しくて、なかなか時間が取れなくてごめんね。はい、これでも食べて元気だしなよ?」
律子「これ、何?」
涼「あっ、うん。お菓子作ったんだ。みんな美味しいって言ってくれたし、味は自信あるよ?」
律子「先に食べて?」
涼「へ?」
律子「心配なの。もしこの中に針が入ってたら、もし毒が入ってたら、もし腐ってたら……」
涼「だ、大丈夫だよ! もう、毒見なんて酷いなぁ。うん、これ美味い」
律子「だ、大丈夫なのね……」
涼「お菓子一つにここまで心配になるなんて……。伊織さんが言ってたのは大袈裟なことじゃなかったんだ」
律子(分かってはいるけど、心の中で心配になってしまう自分がいるのも事実。次第に私は人を信じれなくなりました……)
- 47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 14:33:41.06 ID:sPxdux1b0
涼「竜宮以外立ち入り禁止……、どうしちゃったの律子姉ちゃん……。あんなやせ細ってく姿見たくないよ」
伊織「状況は最悪ね……。こんなの張り出されたら、こっちも心配になってくるじゃない」
涼「どうしてこんなことに……」
亜美「律っちゃん、元に戻るのかな」
あずさ「早く戻ってほしいのですが……」
伊織「律子の心の持ちようとしか言えないわ。でも、これはゆゆしき事態よ……」
涼「それにしてもみなさんは律子姉ちゃんに信頼されてるんですね。少しうらやましいかも。僕なんか従弟なのに何もできなくて……」
伊織「今の律子が異常なだけよ。次期に戻って、あんたにまた女装させるわ」
涼「ぎゃおおおおん!」
律子「わ、私には竜宮しかないの……。あっ、竜宮の番組録画出来ているのかしら? 心配よ心配よ心配よ……」
- 49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 14:42:00.09 ID:GKaIbN1o0
律子(そして、私の最も恐れてた事態が訪れました)
司会『本日の一位! 竜宮小町の新曲、憂鬱が初登場1位! デビュー以来初のミリオンヒットとなりました!』
律子「え? ミリオンヒット? 100万枚?」
司会『プロデューサーの秋月律子さんが心労で入院し、最悪のピンチを迎えた竜宮小町ですが、ここで奇跡の巻き返し!』
伊織「まっ。100万枚なんか大したことないわ」
亜美「よゆーだよ!」
あずさ「あらあら~」
P「お、お前らなぁ……」
司会『となかなか強気なコメント! これなら律っちゃんも安心か!?』
律子「う、嘘よ」
律子「嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ
嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ
嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ嘘よ」
律子「ウソヨソンナコト、ワタシイラナイノ?」
- 50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 14:48:59.17 ID:omaxPBq10
医者「秋月さーん、けんし……。い、いないぞ!? 大変だ! 秋月さんが失踪したぞ!!」
律子(心配心配心配心配心配心配心配心配心配心配心配)
真美「じゃあね亜美~」
亜美「まったあっとで~♪」
亜美「あれ? 律っちゃん、退院したの?」
律子「ええ、心配だから……、ねっ!!」バチッ
亜美「あっ……」
律子「大丈夫。少し眠っててもらうだけよ。さて、お次はあずささんが心配だわ。道に迷ってないかしら?」
あずさ「あらあら、ここはどこかしら~。岡科町? おかりょうまちっていうのかしら?」
あずさ「そうね、プロデューサーさんに……」
あずさ「あら? 律子さん? どうしてここに?」
律子「すみません、心配でしたので」バチッ
あずさ「え……」
律子「伊織も心配だわ。あの子、責任感強いから、潰れちゃうんじゃないかしら?」
- 51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 14:58:05.23 ID:omaxPBq10
伊織「な、なんですって!? 律子が脱走した!? 分かったわ、すぐに行くわ!!」
伊織「亜美とあずさにも連絡しなきゃ! もしもし、亜美!?」
亜美『あ、ああ……』
伊織「亜美!? どうしたの亜美!?」
亜美『り、律っちゃんが……。気を付けていおりん……』
伊織「律子がどうしたの!? まさか……」
律子「伊織、見つけたわ」
伊織「!?」
律子「心配したのよ? リーダーとしてみんなをひっぱてるみたいだったけど、潰れちゃうんじゃないかって」
伊織「り、律子……」
律子「でも大丈夫。もう何も心配しなくていいんだから」バチッ
伊織「あっ……、が」
律子「これで竜宮小町のみんなが揃ったわ。さあ最後の仕事に行きましょうか?」
- 52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 15:04:37.81 ID:omaxPBq10
伊織「う、うう……、ここは車?」
律子「あら、目が覚めた?」
伊織「律子!? あんたいったい何をする気なの!?」
律子「なにって、お仕事よ。竜宮小町は私を合わせてこそでしょ? あんな男がプロデュースしていいものじゃないわ」
伊織「な、何言ってるのよ!!」
律子「入院してて気づいたの。竜宮は私以外がふれちゃダメなの。100万ヒットだってそう、あの男が陰でいろいろしたに決まってるわ」
伊織「違う! あいつはそんな奴じゃない! 私たちは律子を励まそうと頑張って来たのに! あっ……」
律子「ごめんなさいね、少し眠ってて頂戴。これから私たちは竜宮城に行くのよ。何も心配せず、ずっと4人でね……」
律子「だって……」
律子「私たちはずっと……でしょう?」
- 54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 15:10:58.79 ID:omaxPBq10
律子「あっ」
律子「部屋の鍵、ちゃんと閉めたかしら?」
――
P「これから死のうという人にも、心配ごとはあります。残された家族、仲間。
しかし彼女は最後まで、結局は自分の心配しかしていなかったのです」
P「この後、この4人が無事竜宮城へたどり着けたか、それは誰にもわかりません」
P「……、そう言えば俺も部屋の鍵閉めてきたっけ? ちょっと見てきていいですか? え、ダメ?」
世にも
奇妙な
アイドルマスター
- 56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 15:16:35.36 ID:CuSysKky0
俺も人生のスタート地点に何か忘れてきた気がする
とりに戻るか
- 57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 15:17:13.10 ID:vAyIZbDx0
おつん
世にもだなー
- 58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 15:23:18.49 ID:6eLrHA2W0
律子編終了。これで残りは春香(別作者がすでに書いている)、やよい、亜美、真美、
小鳥、社長、Pってとこでしょうか? この後続けても、途中でバイトの時間になって、帰りも非常に遅いので、
落とすなりほかの方が書くなりしてくだされば幸いです。
- 60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 15:33:12.48 ID:wSWxqTiIi
『オンナ免許』菊地真
っていうタイトルだけ浮かんだけど、SMAP中居の奴のパクリだった
- 62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 15:38:24.54 ID:sPxdux1b0
>>60
真「今日はレディースでーだ! 雪歩、映画見にいこ!」
雪歩「うん!」
映画館
店員「失礼ですが、オンナ免許はお持ちでしょうか?」
雪歩「はい」
真「へ? オンナ免許? なにそれ」
雪歩「真ちゃん、オンナじゃないの!?」
真「え!? えっ!? えええええ!?」
って感じ? やっちゃいなよ
- 65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 15:56:11.71 ID:wSWxqTiIi
>>62
本当にただタイトル思いついただけなんだ、すまない
どのみち出先で書けないから、誰か書いてくれないかな
- 68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 16:33:41.26 ID:sPxdux1b0
それでは、バイトに行ってきます。万一残っていたら春香編を書こうかなと。ダメだったらまた別の機会にします。
読んでくださった方、ありがとうございました。
- 70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/05(土) 16:45:22.51 ID:3zPKbXgq0
乙
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コメント一覧 (19)
-
- 2012年05月05日 19:33
- いちげと?
-
- 2012年05月05日 19:35
- 最初の2つが明るいと思ったら最後でやりやがった・・・(誉め言葉)
-
- 2012年05月05日 19:41
- 貴音のは映像向き
-
- 2012年05月05日 20:50
- 誕生日なのに報われない伊織まじ凸ちゃん
-
- 2012年05月05日 21:08
- 貴音のやつはどうでもいいことだけどやり遂げたらすごいことを
周りがどうでもいいくらいに騒ぎたてるタイプの話だから
会話だけのSSだと再現しにくいかも
-
- 2012年05月05日 23:09
- 乙!二日続けて楽しませてもらったよ!
-
- 2012年05月05日 23:51
- 貴音編の元ネタはこれね
http://www.youtube.com/watch?v=KlTn6RCYHQM
シンプルなショートショートを演出と演技力で魅せ切る
よにきもらしい佳作だと思う。
律子編の「うん、普通にまずい」と伊織の万能ぶりには笑えた
この掛け合いのテンポの良さは凄いと思う
-
- 2012年05月06日 00:41
-
奇妙じゃのお
-
- 2012年05月06日 01:04
-
今回も面白かったです。最後の話とかは本家より面白く感じました。
作者さん、纏めてくれた管理人さんお疲れ様でした。
だがお姫ちんをおばさん呼ばわりしたガキは許されない!w
-
- 2012年05月06日 07:04
- ところで、Pはオールバックにサングラスなんだらうか?
-
- 2012年05月06日 08:50
- あの、何だっけ、じゃんけんの奴書いてほしいな
-
- 2012年05月06日 23:24
- この律子は伊良部総合病院の神経科にぶち込んだ方がいい
-
- 2012年05月07日 00:34
- be silentとかおかしな町とか小ネタも多いなw
-
- 2012年05月07日 18:53
- いおりんの万能っぷりがwww
-
- 2012年05月08日 12:28
- 伊織ん頑張ったのにオチがwww
-
- 2012年05月08日 20:53
- タモリ「雪歩ちゃん、髪切った?」
-
- 2014年05月31日 21:19
- おい、律子編で死星が太陽を覆ってるぞ。
-
- 2020年03月17日 08:10
- お姫ちんをおばさん呼ばわりしたガキは万死に値する
-
- 2020年10月14日 23:13
- 律子編であずささんがしれっと岡科町に迷い込みそうになってるwww迷い込んだところでギバちゃんとは別方面で町民たちのボケを潰すだけやろwwwww