桜木「人を好きになるということ」
参考画像：Another 3年3組 座席表
- 1：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 15:33:36.00 ID:4i9lMrW40
――― 私、桜木ゆかりは、夜見山北中学3年3組のクラス委員を務めています
3年3組は、男女分け隔てなく仲が良い、とても良いクラスだと思います
最近は、男子のクラス委員で、真面目で勤勉な、風見智彦くんが私によく話しかけてきてくれます
風見くんとは中学１年の頃からの付き合いで、何かと私の世話を焼いてくれるのですが……
⇒マンガでわかる人間関係の心理学 人と会うのが好きになる！悩みがフッと軽くなる- 2：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 15:35:36.69 ID:4i9lMrW40
風見「やぁ桜木さん、今日も良い天気だね！ 良かったら屋上で一緒にお昼食べない？」
風見「そのプリントの束重そうだね。良かったら僕にも運ぶの手伝わせてくれる？」
風見「桜木さんって兄弟とかいるの？ 僕には弟がいるんだけど、最近やんちゃになってきて兄貴の面目丸つぶれだよ（笑）」
風見「今度の日曜さ、予定あったりする？ 知り合いから映画のチケット貰ったんだけど、良かったら一緒にどうかな？」
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- 7：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 15:37:35.79 ID:4i9lMrW40
桜木「……ふぅ」
藤巻「ねぇゆかり、アンタ風見のことどう思ってるの？」
桜木「えっ？ どうって………真面目な男の子だと思もうよ」
藤巻「はぁ…言いたいことがあるならはっきり言った方がいいわよ。あの手のタイプは好きなものにはとことん執着してくるんだから」
中島「風見くん、桜木さんのことずっと見てるもんね」
桜木「ちょ…ちょっとやめてよ二人とも…。 風見くんとはそんなんじゃないよー……」
藤巻「…どうだかね。ま、何かあったら私たちに相談しな。あんまりしつこいようだったらガツンと言ってやるからさ」
中島「私、恋愛とかそういう経験ないから羨ましいなぁ。でもしつこいのはちょっと苦手だけどね…（苦笑）」
桜木「も…もぉー…だからそういうのじゃないのに…。…でも心配してくれてありがとう、二人とも…」
- 12：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 15:39:31.80 ID:4i9lMrW40
―― 確かに私は風見くんのことが嫌いというわけではありません
……良いか悪いかで言うと、間違いなく良い人だとも思います
そして……彼が私に好意を抱いてくれていることにも気付いています
けれど……私は今までに恋愛というものを経験したことがないので、彼からのアプローチに戸惑っているのは事実です……
そんなある時、私たちのクラスに転校生の男の子がやってくることになりました
- 16：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 15:42:50.69 ID:4i9lMrW40
久保寺「…えぇー、今月私たちのクラスに転入予定だった榊原くんですが、急遽入院先の病院で体調を崩してしまったようで、
予定を変更して５月からの転入となりました。…慣れない夜見山での生活を、クラスみんなでしっかりサポートしてあげてくださいね」
生徒「「「はーい」」」
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赤沢「ねぇゆかり、ちょっといいかしら？」
桜木「え、なぁに？赤沢さん」
赤沢「今度私たちのクラスに転校生が来るでしょ。だから明日クラスの代表として、前もって彼のお見舞いに行っておかない？」
桜木「うん、そういうことなら喜んで♪」
- 19：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 15:44:46.30 ID:4i9lMrW40
風見「ちょっ…ちょっと待ってくれる？ そういうことなら男子クラス委員の僕も一緒に行った方がいいと思うんだ」
赤沢「（ｼﾞﾛｯ）……まっ、いいわ。彼の為に授業ノートのコピーでも持って行ってあげたら喜ぶかもしれないわね」
風見「ま…任せてよ！」
桜木「赤沢さんは転校生さんに随分と親切ですね。もしかしてお知り合いだったりします？」
赤沢「べっ…別にそんなことないわよ！ とっ…とにかく明日彼のお見舞いに行くわよ！いい！？」
桜木「ふふっ。分かりました♪」
- 21：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 15:46:43.82 ID:4i9lMrW40
―― 翌日 夜見山病院 ――
ｺﾝｺﾝ
恒一「はい、どうぞー」
桜木・赤沢・風見「「「失礼します」」」
恒一「えっと……君たちは？」
風見「僕は風見と言います。君のクラスメイトになる予定の者なんだけど、今日は前もって挨拶に伺わせてもらいました」
恒一「そうなんだ。わざわざ来てくれてありがとう（ﾆｺｯ）」
- 24：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 15:48:37.88 ID:4i9lMrW40
桜木「……」
風見「桜木さん？」
桜木「……はっ。ごっ…ごめんなさい…。私は桜木ゆかりって言います。こちらの風見くんとクラス委員を勤めさせてもらってます」
風見「それでこっちは…」
赤沢「赤沢泉美」
恒一「あれ、 君、前にどこかで会わなかったっけ？」
赤沢「…そっ…そうだったかしら？ そっ…それよりゆかりももっと挨拶して！？」
桜木「えぇっ！？// こっ…これから一年間よろしくお願いします（ﾍﾟｺｯ）」
恒一「こちらこそ、よろしくね （ｽｯ）」
桜木「よっ…よろしくお願いします//（ｷﾞｭｯ）」
風見「………」
- 26：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 15:50:27.36 ID:4i9lMrW40
赤沢「風見、早く授業ノートのコピーを」
風見「…あっ、そうだったね。はいこれ、一ヶ月分の授業ノートをまとめておいたよ」
恒一「わぁーありがとう！ 助かるよ！」
赤沢「ところで榊原くん、恒一くんって……呼んでもいいかしら？」
恒一「え？ あ、うん、どうぞ」
赤沢「ありがとう。それじゃこれからよろしくね、恒一くん（ｽｯ）」
恒一「こちらこそ（ｷﾞｭｯ）」
- 28：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 15:52:10.88 ID:4i9lMrW40
桜木「あっ……あのっ！」
恒一「え、なに？桜木さん」
桜木「あ……いえ、やっぱりなんでもないです…。……来月からよろしくお願いしますね♪」
恒一「うん！」
風見「……それじゃ挨拶も済んだことだし、そろそろ失礼しようか？」
赤沢「そうね。それじゃまたね、恒一くん」
桜木「まっ……また学校で会いましょう！」
恒一「うん、また！」
風見「………」
- 29：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 15:53:42.40 ID:4i9lMrW40
―― のどまで出かかった……
私も「恒一くん」って呼んで良いですか？って……
……初めて榊原くんと会った時、何故だか彼のことをもっと知りたいって……そんな風に思ったんです
この気持ちが何なのかは……その時はまだ……分かりませんでした
- 32：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 15:55:56.41 ID:4i9lMrW40
―― ５月 ――
恒一「榊原恒一と言います。これからよろしくお願いします！」
久保寺「…皆さん仲良くしてあげてくださいね」
・
・
・
赤沢「ねぇ恒一くん、もう体は大丈夫なの？」
恒一「うん、今のところは」
桜木「あまり無理をしないで下さいね？ 何かあったらいつでも力になりますから♪」
恒一「ありがとう二人とも。もし何かあったらよろしくね（ﾆｺｯ）」
- 35：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 15:57:51.33 ID:4i9lMrW40
―――
藤巻「ふーん、そういうことか……」
中島「え、何がそういうことなの？奈緒美ちゃん」
藤巻「見て分からない？ ゆかりのやつ、あの転校生に気があるんだよ」
中島「え、そうなの！？」
藤巻「しーっ、声が大きい！ …ゆかりはさ、確かに誰にでも優しい性格ではあるけどさ」
中島「うっ…うん」
- 37：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 15:59:45.95 ID:4i9lMrW40
藤巻「見てみ？ゆかりの顔。男に向けてあんなに楽しそうに笑ってる顔、今まで見たことある？」
中島「な…ないかも」
藤巻「でしょ？ そうなると…ここはアタシたちがゆかりのサポートをしてあげるべきだって思わない？」
中島「サポート？」
藤巻「だから恋の手伝いだよ」
中島「でっ…でも、ゆかりちゃんには風見くんが……」
- 38：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 16:03:12.96 ID:4i9lMrW40
藤巻「あんなストーカー男、ゆかりにはふさわしくないわよ」
中島「す…ストーカーって（汗）でも榊原くんは夜見北にきたばかりだし、まだ彼のこと何も分からないよ？」
藤巻「ま、それは大丈夫だと思うわ。ゆかりは人を見る目があるし、何よりあの子が風見になびかないのは、
アイツが腹黒だって無意識に警戒している証拠でしょ？」
中島「そ…そうなのかな。ところで、榊原くんに注目している子結構いるみたいだけど…奈緒美ちゃんは気にならないの？」１５
藤巻「別に。アタシはもっとワイルドな男が好みだし。そんなことを言うってことはアンタもしかして転校生に気があるの？」
中島「べ……別に私もそういうわけじゃ。カッコいいとは思うけど……榊原くんに対しての印象はそれぐらいかな」
藤巻「まっ、確かにアイツはイケメンね。
だったら余計に……ゆかりの恋路の障害になりそうなやつを近づけさせないようにしないと…（ﾆﾔ）」
中島「な……奈緒美ちゃん、何かワルい顔してるよ？」
―――
- 39：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 16:06:07.41 ID:4i9lMrW40
5行目に余計な文字が入ってしまいましたが、気にしないで頂けると助かります
- 40：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 16:07:28.16 ID:4i9lMrW40
風見「ねぇ桜木さん、この後ちょっと大丈夫？」
―――
藤巻「げっ早速出やがった」
中島「…あはは…」
―――
桜木「え、なぁに？風見くん」
風見「 図書館で面白そうな本を見つけたんだけど、良かったらこれから一緒にどうかな？」
桜木「えっ……でっ……でも……」
- 42：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 16:10:24.95 ID:4i9lMrW40
藤巻「ねぇ風見。ちょっと私たち宿題で分からないところがあるんだけど、アンタ暇なら教えてくんない？」
中島「なっ……奈緒美ちゃん！？」
風見「え……でも僕はこの後……」
藤巻「どうせ図書館に行く暇はあったんでしょ？ ならここで私たちに勉強教えてよ」
風見「う……」
- 43：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 16:11:45.58 ID:4i9lMrW40
桜木「風見くん、無理しなくていいですよ？ 奈緒美ちゃんたちには私が付き合うから、私に構わず図書館に行ってきてください（ﾆｺｯ）」
藤巻「（お…こういう展開になったか）ま、アンタが無理ならいいわよ。クラス委員はもう一人いるんだし」
風見「……ちっ」
藤巻「あん？ アンタ今舌打ちしなかった？」
中島「ちょっと奈緒美ちゃん……」
風見「ごめんね、それじゃ僕は行くよ。また今度ね、桜木さん（ｽﾀｽﾀ）」
- 46：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 16:13:57.91 ID:4i9lMrW40
藤巻「何よあれ、やな感じ」
恒一「あはは…良かったの？ 風見くんのこと」
藤巻「ま、たまにはゆかりからアイツを引き離してやらないとね」
中島「そうだよね……」
恒一「え？それってひょっとして風見くん、桜木さんのこと好きなん…」
桜木「わあぁぁぁぁぁぁぁぁ！！！」
- 50：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 16:16:29.30 ID:4i9lMrW40
恒一「！！？（ﾋﾞｸｯ）」
桜木「あ、ごっごめんなさい！ お母さんから頼まれてたこと急に思い出しちゃって！！ 私、先に帰りますね！！」
藤巻「だったら転校生と一緒に帰りなよ。まだここ慣れてないんだし、途中まで送ってあげたら？」
桜木「！」
恒一「あ…でも桜木さん急用みたいだし、一人で大丈夫だよ」
桜木「あっ、そういえば用事は明日なんでした！ 今日は大丈夫ですから、途中まで一緒に帰りましょ？榊原くん♪」
恒一「あ、そういうことなら。よろしくね、桜木さん」
- 54：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 16:18:33.28 ID:4i9lMrW40
・
・
・
藤巻「さて、これだけお膳立てしてやったんだから、ちょっとは進展させろよ」
中島「まぁゆかりちゃんなら大丈夫なんじゃないかな？」
赤沢「あなたたち、もう下校時刻よ。そろそろ帰りなさい」
- 58：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 16:20:13.54 ID:4i9lMrW40
―― 帰り道 ――
桜木「へぇ～、榊原くんは料理研究部に入ってたんですね」
恒一「うん、そうなんだ。男が料理なんて変わってるって…良く言われるんだけどね」
桜木「あぁー…確かに男の人が料理っていうイメージはあまりないですね…。でも料理できるってとても素晴らしいことだと思いますよ？」
恒一「そうかな？」
桜木「そうですよ。これからは男の人でも料理をして当たり前！っていう世の中になってくれれば良いんですけどね♪」
- 59：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 16:22:34.62 ID:4i9lMrW40
恒一「あはは、そうなってくれると嬉しいな。ところで桜木さんは料理とかするの？」
桜木「えぇ、私はよくお母さんのお手伝いをしていますから。あと休日にはお菓子を作ったりしていますよ」
恒一「お菓子か～、僕甘いもの好きだからお菓子作れるって羨ましいよ」
桜木「そうなんですね！ 今度クッキーを焼こうと思うんですけど、良かったら試食してもらっても良いですか？」
恒一「本当に？ それは楽しみだなー！ 期待して待ってるよ！」
桜木「ふふっ、でもあまり期待されたら緊張して失敗しちゃいますよ？（ﾆｺｯ）」
- 61：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 16:24:15.11 ID:4i9lMrW40
ｶﾞｻｯ
桜木「？」
恒一「どうかした？ 桜木さん」
桜木「…今何か音がしたような。……ううん、やっぱり何でもないです」
恒一「そっか。それじゃ僕はもうすぐだからこの辺で。またね、桜木さん」
桜木「うん……またね、榊原くん♪」
- 62：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 16:26:37.99 ID:4i9lMrW40
―― 彼との帰り道はあっという間でした
榊原くんとお話をしている間は……胸が温かくなって……
別れるのが少し寂しくて……
でも…また明日彼と会えるんだって思うと、何だか学校へ行くのが楽しみに思えてきます
- 63：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 16:28:08.29 ID:4i9lMrW40
―― 翌日 ――
風見「おはよう、桜木さん！」
桜木「あ、おはよう。風見くん」
風見「昨日は何だか変な空気になっちゃってごめんね」
桜木「こ…こちらこそ、図書館に付き合えなくてごめんね？」
風見「あぁそれならもう良いんだ。本ならもう借りてきているから。これ（ｽｯ）」
桜木「私に貸してくれるの？」
風見「同じのがちょうど２冊あったからね。良かったら一緒に読み進めて感想の言い合いをしようよ」
桜木「ど…どうもありがとう。時間がある時に読んでみるね」
風見「うん、是非読んでみてよ」
- 68：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 16:32:48.64 ID:4i9lMrW40
ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ
恒一「おはよう」
赤沢「おはよう、恒一くん」
桜木「！（ﾀｯﾀｯﾀ）おはよう、榊原くん♪ 」
恒一「おはよう、赤沢さん、桜木さん」
風見「………」
- 70：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 16:35:18.34 ID:4i9lMrW40
恒一「ところでさ、桜木さん。昨日言ってたお菓子作りなんだけど、僕も怜子さんに教わって挑戦してみることにしたよ！」
桜木「そうなんですか！？ それじゃ今度お互いに作ってきて試食してみませんか？」
恒一「良いねー、是非そうしようか！」
赤沢「あ…あなたたち随分仲良くなったみたいね…」
恒一「あはは。桜木さんとは結構通じるところがあったみたいで、すぐに打ち解けちゃったよ」
桜木「ふふっ♪」
赤沢「そ…そうなの…。ま…まぁクラスメイト同士で仲良くなることは良いことよね（ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ）」
- 73：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 16:37:07.56 ID:4i9lMrW40
―――
藤巻「お、あの二人結構良い感じじゃない？」
中島「そうだねー。まだ恋人っていうには遠い気がするけど、随分仲良くなってるみたいだね」
―――
風見「桜木さん、さっきの本なんだけど、休み時間にでも読んでくれないかな？」
桜木「えっ？」
- 74：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 16:39:18.86 ID:4i9lMrW40
風見「早く感想が聞きたくなってね。僕も急いで読むから放課後にでも感想を言い合おうよ」
桜木「でっ…でも…」
赤沢「ちょっと風見、ゆかりが困ってるじゃない。それに本なんて一朝一夕で読んだところでちゃんとした感想が出るものではないわ」
恒一「赤沢さんの言う通りだと思うよ。僕もよく小説を読んでいるんだけど、感想を出すにはなるべくじっくり時間をかけて読みたいからね」
風見「……僕は今桜木さんと話してるんだから、二人はちょっと黙っててくれないかな……？」
- 78：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 16:41:18.47 ID:4i9lMrW40
桜木・恒一・赤沢「！？」
風見「で、どうかな？ 桜木さん。僕としては早く感想を聞きたいんだけど」
桜木「ご……ごめんなさい。でもやっぱりすぐには……」
風見「そっか。それじゃまた改めて感想を聞きに来るよ（ｽﾀｽﾀ）」
- 79：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 16:43:06.37 ID:4i9lMrW40
恒一「……風見くんっていつもあんな感じなの？」
赤沢「元々ゆかりには良く話しかけてたみたいだけど、あんなに嫌味な感じの風見を見たのは初めてだわ……」
桜木「………」
恒一「……事情は良く分からないけど、僕、風見くんとも仲良くなってみるよ！」
―――
藤巻「お、榊原…意外と男前なとこもあるじゃん」
中島「う……うん。でもさっきの風見くん…ちょっと怖かったな…」
藤巻「……そうね。このままだと何をやらかすか分からないから、なるべく奴をマークしていないと……」
中島「だ……大丈夫かなぁ……」
―――
- 85：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 16:45:31.26 ID:4i9lMrW40
―― 休み時間 ――
赤沢「ねぇ恒一くん、高校はどこに行くかもう決めたの？」
恒一「あ、僕は中学を卒業したら東京の高校に進学しようと思ってるんだ」
赤沢「へ…へぇ、そうなんだ」
桜木「東京の高校ですかー……私も行ってみたいなぁ」
恒一「来ればいいんじゃないの？」
桜木・赤沢「！？」
- 88：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 16:47:24.78 ID:4i9lMrW40
恒一「東京なら僕も案内できるし、何より知り合いが居た方が楽しそうだしね」
桜木「かっ……考えておきますね//」
赤沢「……私も真剣に視野に入れてみようかしら（ﾎﾞｿｯ）」
風見「（ｽﾀｽﾀ）ねぇ桜木さん、本はどこまで進んだかな？ 僕は120ﾍﾟｰｼﾞまで進んだんだけど、これがまたハラハラする展開でさぁ」
桜木「あっ…ごっ…ごめんなさい、実はまだ読んでなくて……」
- 90：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 16:49:25.02 ID:4i9lMrW40
風見「そうなんだ…」
恒一「ねぇ風見くん、僕も読書が好きなんだけど、良かったら僕も混ぜてもらっていいかな？（ﾆｺｯ）」
風見「………それじゃまた放課後に聞きにくるよ。できればちょっとでも読んでおいてね、桜木さん（ｽﾀｽﾀ）」
恒一「あ……行っちゃった」
赤沢「恒一くんを無視するなんて……あいつどんだけひねくれた性格になってるのよ」
桜木「………」
- 97：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 16:52:47.40 ID:4i9lMrW40
―――
藤巻「これは予想以上にヤバそうな展開ね……」
中島「う…うん…」
藤巻「このままほっとくとストーカーどころじゃ済まなくなるかも……」
中島「で…でも実際にまだ何か悪いことしたわけじゃないし……」
藤巻「そうね……」
―――
- 99：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 16:54:57.36 ID:4i9lMrW40
――― 風見くんが榊原くんのことを無視した時……私は、初めて彼に対し怒りの感情を覚えました
しかし……同時に、私自身が…戒めを受けるべき場面でもあったのです……
……私があの時、風見くんにちゃんと言いたいことを言っていれば……
『あんな悲劇を生まずに済んだかもしれないのに』
- 101：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 16:58:19.25 ID:4i9lMrW40
―― 放課後 ――
風見「（ｽﾀｽﾀ）ねぇ桜木さん、本は読んでくれたかな？」
桜木「…ねぇ榊原くん、これから用事とかありますか？」
恒一「えっ？ いや特にないけど……」
桜木「それは良かったです♪ これから本屋さんに行こうと思ってるんですけど、良かったら付き合ってもらえませんか？」
恒一「で…でも風見くんが」
桜木「それじゃ行きましょっか♪ 榊原くんに是非読んでもらいたい本があるんです（ｸﾞｲｯ）」
恒一「さっ桜木さん？」
ｽﾀｽﾀｽﾀ
- 105：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 17:00:20.59 ID:4i9lMrW40
風見「……さくらぎ……さん……？」
藤巻「ねぇちょっとアンタ」
風見「さくらぎさんに……無視……された……？」
藤巻「ちょっと風見聞いてるの！？」
中島「な……奈緒美ちゃん……」
風見「ふふ……ふふふ……あの転校生のせいだ………そうじゃなければ……桜木さんは……ぼくの……（ｽﾀｽﾀ）」
赤沢「……ねぇ藤巻さん、中島さん、ちょっと……いいかしら」
藤巻・中島「？」
- 108：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 17:02:40.33 ID:4i9lMrW40
―― 本屋 ――
桜木「これこれ、綾辻○人さんの作品なんですけど、ホラーが好きな榊原くんにはとってもオススメですよ♪」
恒一「あ…ありがとう。……桜木さん、ちょっと良いかな？」
桜木「え、なんですか？」
恒一「ここだとちょっと迷惑になるかもしれないから、一旦出ようか」
・
・
・
- 111：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 17:04:46.56 ID:4i9lMrW40
桜木「それで、私に話ってなんですか？（ﾆｺｯ）」
恒一「風見くんのことなんだけど……」
桜木「………」
恒一「さっき、どうして風見くんのこと無視なんかしたの？」
桜木「それは……今日の休み時間に、風見くんが榊原くんのことを無視したから……」
恒一「それで僕の代わりに怒ってくれたんだね……ありがとう。でも気持ちは嬉しいけど……」
恒一「僕は風見くんの気持ちも何となく分かる気がするんだ……」
- 114：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 17:06:10.58 ID:4i9lMrW40
桜木「えっ……？」
恒一「自分が好きな女の子と他の男が仲良くしてたら……やっぱり良い気分はしないんじゃないかな？」
桜木「………」
恒一「僕は好きな人ができたことがないから、あまり偉そうなことは言えないんだけど……桜木さんだったらどうかな？」
桜木「私は………きっと嫉妬すると思います」
恒一「そうだよね。だからさ、あまり風見くんのことを責めないであげて？」
- 117：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 17:09:00.29 ID:4i9lMrW40
桜木「榊原くんって……本当に良い人ですよね……」
恒一「えっ？」
桜木「自分のことを良く思っていない人とも仲良くしたいなんて………普通じゃ中々できないことだと思いますよ？」
恒一「そ、そうかな…？」
桜木「……はい。……風見くんとは明日、きちんと話をしてみます」
恒一「桜木さん……」
桜木「えへへ……ちょっと意地になっていたんだと思います」
恒一「え…？」
- 119：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 17:10:54.41 ID:4i9lMrW40
桜木「好きな人に無視されたら傷つくのと同じように……、
……自分の好きな人が無視されるのも良い気分はしないものですよ？（ﾆｺｯ）」
恒一「…それって……？」
桜木「榊原恒一くん、私はあなたのことが好きです。もし良かったら……私と付き合ってもらえませんか……？」
恒一「桜木さん……」
- 123：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 17:13:17.33 ID:4i9lMrW40
桜木「えへへ……出会って間もないのに告白なんてされたら、やっぱり戸惑っちゃいまよね。
だから、返事はまだしなくて大丈夫です。でも、明日からも普通通り仲良くしてくれると嬉しいです♪」
恒一「返事……」
桜木「え…？」
恒一「今しても……いいかな？」
桜木「…は…はい……」
- 128：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 17:16:21.28 ID:4i9lMrW40
恒一「桜木さんの言った通り、確かに僕たちは出会って間もないけど、君と話していると何だか心が穏やかな気持ちになるんだ。
それって、少なくとも君に好意を抱いている証拠だと思う。だから…もっとより深く君のことを知ることで、
その好意がもっと大きくなるかもしれない。だけどそれには、普通の友達同士の付き合いじゃ駄目なんだと思う…。
……だから……僕なんかで良かったら、これからは恋人として……よろしくお願いできるかな？」
桜木「（ｼﾞﾜｯ）は……はい……！ よろしく…お願いします！（ﾀﾞｷｯ）」
恒一「あはは、こんなところで抱きつかれるとちょっと照れ臭いな// でも……君の事、必ず大事にするからね（ﾁｭｯ）」
桜木「///」
- 134：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 17:18:32.75 ID:4i9lMrW40
――― この日、私と恒一くんは恋人同士になりました
人通りが少ない場所だったとはいえ、あんなところでのキスはちょっと照れ臭かったです
そして次の日、私たちのことを報告するために、風見くんと話をすることにしました
- 140：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 17:20:46.35 ID:4i9lMrW40
―― 翌日 教室 ――
恒一「えっ、休み！？」
赤沢「そうなのよ……昨日からちょっと体調を崩してしまってるみたいで…」
恒一「体調を？」
赤沢「……あなた達に隠していてもしょうがないわね。良いわ、本当のことを教えてあげる」
・
・
・
- 141：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 17:22:44.80 ID:4i9lMrW40
恒一「そんなことが……」
桜木「風見くん……」
赤沢「…それにしてもあなた達が付き合うことになっただなんて、私の方がびっくりしたわよ……」
恒一「あはは…（苦笑）」
赤沢「……ゆかり、しっかり恒一くんのことを捕まえておかないと、油断してたら危ないわよ？」
- 142：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 17:25:25.12 ID:4i9lMrW40
桜木「あ……赤沢さんったら……//」
赤沢「（ま…冗談のつもりでもないんだけどね…）ともかく、風見の様子を見に行きたいのなら地図を渡しておくわ」
恒一「ありがとう、赤沢さん」
桜木「そういえば、幸子ちゃんと奈緒美ちゃんは？」
赤沢「それが彼女たちと連絡つかないみたいなのよ……無断で欠席なんて、今度キツく言っておかなきゃ」
恒一・桜木「………」
- 147：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 17:27:40.54 ID:4i9lMrW40
―― 時は少しだけ遡り 風見家 ――
ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ ﾋﾟﾝﾎﾟﾝﾋﾟﾝﾎﾟﾝﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ
藤巻「出ないわね……」
中島「ねぇ奈緒美ちゃん……やっぱり学校に戻ろうよ…」
藤巻「どうせ今から行っても遅刻だし、一日ぐらいフけても大丈夫だって」
ｶﾞﾁｬｯ
風見「………どうぞ」
藤巻「……失礼するわね」
中島「お……お邪魔します」
ｷﾞｰｰー ﾊﾞﾀﾝｯ
- 150：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 17:30:58.32 ID:4i9lMrW40
風見「それで……僕に何か用？」
藤巻「あんた、ゆかりのこと好きなんでしょ？」
風見「あぁ……好きだよ。……それで？」
藤巻「はっきり言って、アンタはゆかりにふさわしくないわ」
中島「ちょ…ちょっと奈緒美ちゃん……」
- 153：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 17:35:01.32 ID:4i9lMrW40
風見「ほう……何でそんなことが言えるんだい？」
藤巻「アンタ……弟さんを事故で亡くしてたんだってね……」
風見「………知ってたのか」
藤巻「アンタは弟さんのことを深く愛していた……だけど別れは唐突にやってきてしまった。
愛情を注いでいた弟さんが突然いなくなって混乱に陥ってしまったアンタは、
以前から好意を抱いていたゆかりに……その愛情の矛先を変えた……」
- 157：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 17:37:15.65 ID:4i9lMrW40
風見「………何が言いたい」
藤巻「アンタがゆかりに注いでいる愛情はただの偽りよ……」
風見「………なに？」
藤巻「だから……アンタがやってるのはただの愛情の押し売りだって言ってんのよ！！」
中島「な……奈緒美ちゃん、お……落ち着いて！？」
風見「………ふっ、何を言い出すかと思えば。僕の桜木さんへの愛情は本物だよ。
例え弟が死んで混乱してしまったとはいえ、僕の彼女への気持ちは変わらない」
- 160：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 17:39:56.01 ID:4i9lMrW40
藤巻「……昨日ゆかりから電話があってね」
風見「………」
藤巻「あの転校生……榊原と付き合うことにしたんだって」
風見「…………なんだと？」
藤巻「だからアンタがゆかりにいくら愛情を注ごうと、ゆかりがアンタに気持ちがうつることは決してない」
風見「……あんな転校生ごときに……ゆかりがなびくはず……」
- 163：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 17:41:39.34 ID:4i9lMrW40
藤巻「少なくとも榊原はアンタなんかよりずっとしっかりしてるわよ。
自分に敵意を抱いているやつと友達になろうなんて、お人よしにもほどがあるけどね」
中島「それに……榊原くんはきっとゆかりちゃんを大切にしてくれると思う……」
風見「………黙れよ」
藤巻・中島「！？」
- 165：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 17:44:25.28 ID:4i9lMrW40
風見「ゆかりには……僕が必要なんだ……僕がいなきゃゆかりは……あんな転校生なんかと付き合ったら……」
藤巻「アンタなにを……？」
風見「ゆかりを満足させてあげられるのは僕だけなんだ………そうだ、ちょうどいい……」
風見「お前たちにはゆかりを満足させる為の……実験台になってもらう……」
- 169：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 17:47:02.82 ID:4i9lMrW40
藤巻・中島「！？」
風見「僕の純潔がお前たちみたいなメスガキに捧げられるのを光栄に思えよ？（ﾄﾞﾝｯ）」
藤巻・中島「「きゃっ！？」」
風見「そっちの地味な方にはしばらく待っていてもらおうか。暴れないように口と手足を縛らせてもらうよ…」
中島「！！？ んーーーー！！！」
藤巻「ちょっ……ちょっと……家の人に言いつけるわよ！？」
- 172：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 17:50:36.23 ID:4i9lMrW40
風見「無駄無駄。あいつら弟が死んでから仕事にしか興味がなくなってるからな。
言っておくけど逃げようとしても無駄だよ。こいつを置いて逃げられはしないだろう？」
中島「……（涙）」
藤巻「っ…！」
風見「さ、そろそろ大人しくしてもらおうか。……（ﾋﾞﾘｯ）」
風見「ふん……ガキの癖に胸だけは上等だな。こっちはどうだ？（ｽﾙｯ）」
藤巻「やっ…やめろ……（ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ）」
風見「グレーか。見た目の割に案外地味なの履いてるんだな」
藤巻「い……嫌だっ……（ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ ｼｬｰｰｰ）」
- 181：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 17:52:31.57 ID:4i9lMrW40
風見「っち、こいつ漏らしやがった！！ 余計な手間かけさせるんじゃねーよ！（ﾊﾞｼﾝｯ）」
藤巻「いたっ！！！」
風見「（ﾁﾗｯ）ふん、大人しいと思ったらもう一匹の方は気絶してやがる」
藤巻「や……やめてくれ！ ……た……頼む……！！」
風見「……そうだな。前戯はやめにして本番からいっとくか」
藤巻「！！？」
風見「（ｽﾙｽﾙ）っち…濡れてやがる……小便くせぇな」
風見「（ｶﾁｬｶﾁｬ）それじゃ……いれるぞ」
藤巻「……（ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ）」
- 186：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 17:55:13.52 ID:4i9lMrW40
ｶﾞﾁｬﾝｯ
恒一「止めるんだ！風見くん！！」
風見「あ？」
藤巻「さ……さかき……ばら……？（ｶﾞｸｯ）」
桜木「……もうこれ以上誰かを傷つけるのはやめて！！」
- 190：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 17:56:56.44 ID:4i9lMrW40
風見「……さくらぎ……さん？」
桜木「……私の知ってる風見くんは……そんなんじゃなかったよ……」
風見「………」
桜木「皆に勉強を教えてくれて……クラスに揉め事があったら率先して止めてくれて……」
桜木「風見くんは………誰かを傷つけるなんてこと……絶対にしなかった！！！」
- 194：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 17:59:35.31 ID:4i9lMrW40
風見「………もう………遅いんだよ」
桜木「……え？」
恒一「風見くん………？」
風見「お前のせいだ………お前さえ転校してこなければ……ゆかりは……（ｺﾞｿｺﾞｿ）」
恒一「！！ や……やめるんだ……！！そのナイフをこっちに渡して……！！」
風見「………（ﾊﾞｷﾝｯ）」
恒一「ぐっ……！？ か……風見くん………」
- 196：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 18:00:54.91 ID:4i9lMrW40
風見「よく見ておけよ、ゆかり。こんな奴じゃ君のことを守るなんて到底できない……（ﾊﾞｷｯ ﾎﾞｺｯ）」
恒一「…ぐっ……」
風見「ふん……所詮こんなもんだ……やっぱり君を守ることができるのは僕だけなんだ……」
桜木「それは……違うよ……？」
風見「あ？」
- 199：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 18:02:56.02 ID:4i9lMrW40
桜木「恒一くんは……あなたを傷つけたくなかったの……。
……例え自分が傷つけられても……絶対に誰かを傷つけたりなんかしない……とても強い人なんだよ！？」
風見「どうして……どうして分かってくれないんだよ！？……僕はこんなにも君のことを想っているというのに……！！」
桜木「かざみ……くん？」
風見「僕のものにならないんなら……もう君は不要だ。……その男とあの世で仲良くやってろ」
- 202：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 18:07:51.09 ID:4i9lMrW40
桜木「………」
風見「どうした？ 逃げないのか？」
桜木「………私が動いたら……恒一くんがあなたに刺されてしまう……」
風見「最後までそいつの心配か。まぁいい。もう……オマエは……死ね！！」
桜木「………！！！」
- 203：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 18:09:22.15 ID:4i9lMrW40
ｸﾞｻｯ
恒一「…………ガハッ」
風見「………！？ ふふふ………あははははははは！！！！ 最後は好きな女を守って死ぬか！！！！」
恒一「………女の子に………ナイフなんか………向けるもんじゃ………ない……よ……（ﾊﾞﾀﾝ）」
桜木「い………いや………いやぁーーーーーーーーーーー！！！！！！！」
風見「さぁもうこれで邪魔者はいなくなった。さぁゆかり……これからは僕たち二人の時間だよ？」
- 204：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 18:10:57.12 ID:4i9lMrW40
桜木「恒一くん！！しっかりして！！恒一くん！！！！」
風見「黙れ！！！（ﾊﾞｷｯ）」
桜木「きゃっ！！！」
風見「何でだよ……その男はもう動かないんだ……もう君は……僕だけのものなんだよ……？」
桜木「………（ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ）」
- 210：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 18:13:27.92 ID:4i9lMrW40
風見「（ﾍﾟﾛｯ）君の涙は美味しいね。こっちも堪能させてもらうよ？（ﾑﾆｭｯ）」
桜木「！？（ﾋﾞｸﾝｯ）い…いやっ……！！」
風見「大きくて柔らかいね、ゆかりの胸は。スカートも脱がせるよ……？（ｽﾙｽﾙ）」
桜木「お願い………もう……やめて………」
風見「ピンクか。やっぱりゆかりは下着も可愛いのを履いてるんだな」
風見「（ｸﾁｭｯ ﾆｭﾙｯ）それじゃ……いれるよ？」
桜木「………いやぁっ！！」
- 212：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 18:15:02.82 ID:4i9lMrW40
ｺﾞﾝｯ
風見「………ぐっ……あっ………！？ （ﾊﾞﾀﾝ）」
桜木「風見くん……！？」
藤巻「はぁ……はぁ……ゆかり！！……早く……救急車を……！！」
桜木「奈緒美ちゃん……！！」
- 214：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 18:18:16.67 ID:4i9lMrW40
・
・
・
――― この後すぐに警察と救急車が到着し、
恒一くんは危険な状態ながらも無事に生還………風見くんは壷で殴られたショックで……記憶喪失となってしまいました
風見くんのご両親は事情聴取のため、警察に連行されることになったそうです……
- 215：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 18:19:38.14 ID:4i9lMrW40
―― 後日 ――
ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ
赤沢「おはよう、恒一くん」
藤巻「おっす、榊原」
中島「おはよう、榊原くん」
恒一「おはよう、みんな」
桜木「おはよう、恒一くん♪」
恒一「おはよう、ゆかり♪」
- 216：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 18:21:37.34 ID:4i9lMrW40
――― あの事件の後、風見くんは記憶が回復したものの
一部の記憶は欠落したまま……戻ることはありませんでした
その記憶というのは……弟さんを亡くしてからの一切の記憶です
風見くんは遠くの親戚の家に預けられることとなり、今は別の学校で過ごしているそうです
- 218：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 18:24:47.61 ID:4i9lMrW40
・
・
・
恒一「ねぇゆかり、今度あそこの遊園地に行ってみない？」
桜木「恒一くんと一緒なら、どこでもいいですよ♪」
――― 人を好きになるということは、悲しいこともたくさんあるのかもしれません
けれど、この先どんな困難があっても……好きな人のことを信じていこうと思います
恒一「あはは。それじゃあ今度の休み、一緒に行ってみようか」
桜木「はいっ♪ あ、あそこに何か見えますよ！」
恒一「え、どこ？」
桜木「……嘘ですっ♪（ﾁｭｯ）」
終わり
- 223：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 18:26:58.55 ID:PWfRpe+T0
桜木ちゃんは幸せ乙
- 228：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2012/04/11(水) 18:50:50.03 ID:wqk2u35N0
おつ
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コメント一覧 (71)
-
- 2012年04月12日 06:35
- 花道じゃないのか
-
- 2012年04月12日 06:38
- 俺もおもた
-
- 2012年04月12日 06:50
- 俺もおもた
-
- 2012年04月12日 07:02
- 俺も
-
- 2012年04月12日 07:03
- 花道かと……って書こうとしたらもう書かれてた
-
- 2012年04月12日 07:04
- 俺も思た
-
- 2012年04月12日 07:11
- てっきりスラムダンクかと
-
- 2012年04月12日 07:19
- 山崎まさゆきかと思った
-
- 2012年04月12日 07:27
- なんか花道がきもいこと言ってると思ったら
-
- 2012年04月12日 07:40
- 管理人はホモ
-
- 2012年04月12日 08:07
- 花は桜木、男は花道
「大好きです。今度は嘘じゃないです。」
-
- 2012年04月12日 08:18
- 多すぎるだろ……俺もだけど
-
- 2012年04月12日 08:29
- 俺も花道かと……
-
- 2012年04月12日 09:06
- CV草尾毅
-
- 2012年04月12日 09:28
- ゆかり「バスケがしたいです」
-
- 2012年04月12日 09:47
- みんな同じ事考えてるんだな
-
- 2012年04月12日 10:48
- スラムダンクその後の花道SSかと思った、
-
- 2012年04月12日 11:50
-
コメントがほぼスラダンで埋まってる
Anotherタグ付いてるだろうに
-
- 2012年04月12日 11:51
- 世界が終わるまではああああああああああああああ
-
- 2012年04月12日 12:12
- 煌めく瞬間に捕われてが一番好きだった
-
- 2012年04月12日 12:18
- 同じこと考えてるの多すぎワロリン
-
- 2012年04月12日 13:21
- 俺もおもた
-
- 2012年04月12日 13:45
- 天才ですから
-
- 2012年04月12日 14:00
- 今から考えるとｼﾞｬﾝﾌﾟｼｭｰﾄも出来ないﾘﾊﾞｳﾝﾀﾞｰが魅力的に主人公をしていたのは本当にすごい
-
- 2012年04月12日 14:58
- 花道かと思ったのは俺だけじゃないのか
-
- 2012年04月12日 15:00
- 誰かと思えばAnotherの委員長か
俺も花道かとおもた
-
- 2012年04月12日 16:08
- 花道しか想像できなかった
-
- 2012年04月12日 16:14
- スラダンSS読みたい
-
- 2012年04月12日 16:49
- えっスラダンじゃないの？
まだ読んでないけど
-
- 2012年04月12日 16:57
- スレタイ見てスラダンのSSだと思ってくる
アナザーSS好きな人はスラダンSSだと思って見に来ない
誰得状態
-
- 2012年04月12日 17:06
- というかスレタイからスラダンじゃないと判断できそうだが
それかホモスレか
-
- 2012年04月12日 17:08
- 30歳くらいになって落ち着いた桜木かと思ったんだぜ
-
- 2012年04月12日 17:14
- 最新記事から外れるまではスラダンファンが沸きそうだな
-
- 2012年04月12日 17:55
- ただ風見を悪者にして気持ち悪く描いただけで何の「解決」もしてないという内容が胸クソ悪いから、みんな何と言っていいかわからなくてスラダンコメに便乗しているんだよ
-
- 2012年04月12日 18:10
- 風見は罪の無い女の子二人も殺しているからな
風見ファンにとっては胸クソ悪いかもしれないが、この内容は別に悪くないと思う
-
- 2012年04月12日 18:09
- バスケがしたかった
-
- 2012年04月12日 18:17
-
三井が3P決めたとこで泣いた
-
- 2012年04月12日 20:29
- 三井寿よりメガネ君と魚住が好き
-
- 2012年04月12日 20:45
- ダンコ桜木！！
-
- 2012年04月12日 21:23
- もうこれスラダンSSでいいんじゃね
-
- 2012年04月12日 22:08
- 花道かと思ったけどそんなわけないよな
-
- 2012年04月12日 22:49
- ちゃんとAnotherSSって書いてるじゃん、馬鹿なのお前ら？
-
- 2012年04月13日 00:49
- ↓何 怒ってんの？www
-
- 2012年04月13日 01:11
- みんな花道だと思うよなwwwwwww
-
- 2012年04月13日 01:23
- ここにしつこくスラダンコメばかり書いてる奴はゆとり
面白いと思ってやってるんだろうが傍から見てると滑ってるぞ
-
- 2012年04月13日 02:40
- 元スレもこのコメント欄と同じ反応だったよ
-
- 2012年04月13日 03:01
- なんでや！
風見さんになんの恨みがあるんや！
-
- 2012年04月13日 07:50
- 風見は本編でそれだけのことをしたからすかっとした
-
- 2012年04月13日 08:04
- スラダンとかくっそおもんない漫画の話はやめてくれ
-
- 2012年04月13日 10:02
- ※45
コメントにいちいちケチつける奴もゆとり
-
- 2012年04月13日 12:01
- 何このスラダン信者によるコメント荒らし
せっかくの桜木さんSSなのにこれから登場しにくくなりそうじゃないか
-
- 2012年04月13日 19:15
- あ？Anotherだかなんだか知らんがポッと出の深夜アニメが名作スラダンに知名度で勝てるわけねーだろ。スレタイで桜木って書かれてたら大半の人間はスラダン連想すんだよ。
それともお前らのモニターにはスレタイ一覧にタグが表示されてんのか
どうせ放送終わったらすぐ次の枠に取って代わられてお前ら萌え豚はAnotherには見向きもしなくなるんじゃねーのか。スラダンはそうじゃない今でも大勢のファンがいる名作なんだよ。
俺の言ってること否定するやつはAnotherがスラダンに並ぶまで忘れず語り継げよ。俺スラダン読んだことないけど
-
- 2012年04月13日 19:55
- まぁ知名度なら圧倒的にスラダンが上だろうが、ここまでスラダン連呼する意味が分からない
最初のコメでちらほら発言があるのは分かるが、それ以降がしつこすぎだろｊｋ
逆にスラダンファンの評価を下げていることに気付かないのかクソ信者共は
・・・と両方ファンの俺が言ってみる
-
- 2012年04月14日 07:30
- スラダン連呼はネタでやってんだろ。どんだけ心狭いんだよ
それぐらいのことで「今自分がハマってる作品が否定された」とでも感じちゃうのか萌え豚は
-
- 2012年04月14日 08:14
- 明らかに萌え豚がコメ荒らしてるだろ
Anotherが好きならスラダンコメに反応しないで、SSの感想を書けよ
-
- 2012年04月14日 10:34
- 作者も元スレでスレタイがまぎらわしかったと謝罪していたことだし、いい加減許してやれよ
内容は委員長ハッピーエンドで良かったよ
-
- 2012年04月14日 10:57
- ＞スラダン連呼はネタ
＞心が狭い
いくらネタでもやりすぎは良くないと思うよ
-
- 2012年04月14日 11:06
- 別にいいよ
-
- 2012年04月15日 02:51
- ネタにしても50近くやることじゃないわな
-
- 2012年04月15日 13:34
- 花道かとオモタ
-
- 2012年04月15日 14:52
-
藤巻たんは見た目がビッチなだけで
純情乙女なんだよ！！
-
- 2012年04月17日 19:17
- どあほう
-
- 2012年04月17日 19:17
- ・・・税金みてーなもんだ・・・・・・
おめーのヘマはもともと計算に入れてる・・・・・・
・・・つっただろど素人
-
- 2012年04月17日 19:18
- リバウンドを制するものは試合を制す
-
- 2012年04月17日 19:19
- オレたちは強い！！！
-
- 2012年04月17日 19:19
- バスケットの国アメリカの
空気を吸うだけで僕は高く跳べると思っていたのかなぁ・・・
-
- 2012年04月17日 19:20
- 全国制覇が私の夢です
-
- 2012年04月17日 19:20
- ゆっくりでもいい！！
自分の力でやり遂げろ！！
-
- 2012年04月17日 19:22
- 入部したときを思い出してみろよ
今まで 残ったのはあの時 本気で
全国制覇を信じた奴だけだぜ！！
-
- 2012年04月17日 19:22
- 私だけかね・・・？
まだ勝てると思っているのは・・・・・・・・・・
-
- 2019年04月01日 00:55
- >>52>>54>>56
そもそも萌えアニメじゃねぇよスラダン好きの恥晒し「てめぇこそ忘れられないようにしてろ。忘れられてるけどな。」心狭いのも臭いのもお前。タヒね馬鹿ブーメラン。
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