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ほむら「体が縮んだわ…」まどか「じゃあ代わりにわたしが頑張るね!」

1:1:2011/07/17(日) 23:22:55.80 ID:seDYDNCv0

ほむら(病院で目覚めてみると、体が縮んでいた…)

ほむら(おまけに、どういうわけか『ほむほむ』としか喋れなくなっている…)

ほむら(ううん、こんな体になっても挫けない)

ほむら(今度こそ、まどかを救ってみせる…!)


猫が小さくなった理由(わけ)



2:1:2011/07/17(日) 23:23:51.70 ID:seDYDNCv0

―街中―

子供「あれー? なんだろーこれ」

ほむら「ほむっ?!」

子供「わー、捕まえた。動くお人形さんだー」

ほむら「ほむっ!ほむっ!ほむっ!」

子供「ねー、お母さんー。お人形捕まえたよ」

ほむら「ほむむむむむむむむっ!」バシッ

子供「あー、逃げちゃった」



4:1:2011/07/17(日) 23:25:19.75 ID:seDYDNCv0

―路地裏―

猫「みゃー」ダダダダダダダダダ

猫「みゃー」ダダダダダダダダダ

エイミー「みゃー」ダダダダダダダダダ

ほむら「ほむぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!」テテテテテテテ



5:1:2011/07/17(日) 23:26:06.06 ID:seDYDNCv0

―武器庫―

ほむら「ほむほむ」ハアハア

棚「…」デーン

ほむら「…」

ほむら「ほむっ!ほむっ!」ピョンコピョンコ

棚「…」

ほむら「…」

ほむら「…」グスグス



6:1:2011/07/17(日) 23:26:47.71 ID:seDYDNCv0

ほむら(とてつもない苦労を要したけど)

ほむら(何とか使えそうな武器一式を調達できたわ…)

ほむら(ううう、こんな体で本当にまどかを守れるのかしら)

ほむら(ううん。挫けてなんていられない。まどかは絶対に守らなきゃいけないんだもの)

ほむら(クラスメイトとして接触できない以上、今後はキュゥべえがまどかに接触しないように見
張ることしかできないわね)

ほむら(インキュベーター。あなたの思う通りにはさせないわ…!)



7:1:2011/07/17(日) 23:27:42.36 ID:seDYDNCv0

―廃ビル―

QB(これは…!ものすごい才能を感じる)

QB(これだけの素質があれば、僕らのエネルギー回収のノルマも難なく達成できそうだね)

QB(さっそく彼女には契約してもらおう)タタタ

ほむら『そうはさせない』

QB「ん? 誰だい君は?」

ほむら『お前に名乗る名前はないわ』

ほむら「ほむっ!」チンマリ

QB「…」

ほむら「…」



8:1:2011/07/17(日) 23:28:50.89 ID:seDYDNCv0

QB「えーと。本当に何なんだい君は?」

ほむら「ほむほむほむ」

ほむら『お前を好き勝手にさせない者よ。キュゥベえ』

QB(見たところ、一応魔法少女のようだけど)

QB(僕はこんな生き物と契約した記憶はない)

QB(イレギュラーか。でも放っておいても問題なさそうだね)

QB「悪いけど、僕は君にかまっている暇はないんだ」

ほむら「ほむっ?!」

QB「それなりに興味はあるけど先を急がせてもらうよ」

ほむら「ほむっ!ほむっ!ほむっ!」

ほむ(くっ…、害がないとみて私のことを無視するつもりね)

ほむ(残念だけど、その隙が命取りよ…!)

ほむら「ほむっ!」ジャキ

QB「ん?」

ほむ「ほむむむむむむむ!」パンパンパン

QB「…」ペシペシペシ



9:1:2011/07/17(日) 23:30:07.70 ID:seDYDNCv0

ほむら「ほむっ?!」

ほむら(そんな! 銃が効いてない…)

ほむら(盾に何とか収納できたのはいいけど、銃そのものが縮んでしまうなんて…)

QB(何か撃たれた気がするけど、特に体に問題はない)

QB(やっぱり今はまどかの下に行くのを急ごう)

QB「じゃあね。今日の僕は忙しいんだ」

ほむら「ほむー!ほむー!」

ほむら『ま、待ちなさい!』



10:1:2011/07/17(日) 23:30:52.97 ID:seDYDNCv0

ほむら「ほむむむむむむ!」ガガガガガガ

QB「…」ペペペペペペペペ

ほむら「ほむー!」バシューン

QB「…」ペシン

ほむら「ほむっ」ポイッ

QB「…」ピカーン

QB(…しつこいなぁ)

QB「てぃっ」ウシロアシゲリ

ほむら「ほむっ?!」バシーン

QB「じゃあね。何か用事が出来たらこちらから会いに行くよ」タタタ

ほむら「ほむぅ…」グテ



11:1:2011/07/17(日) 23:32:16.06 ID:seDYDNCv0

ほむら「…」ボロボロ

ほむら(ううう、キュゥべえにすら負けた…)

ほむら(こんな体で、ワルプルギスどころかキュウベェ一匹満足に倒せないなんて…)

ほむら(こんなことじゃ、まどかを守れない…)

ほむら(約束、守れないよ…)

ほむら(ごめん、ごめんね。まどか…)

ほむら「ほむぅ…」グスグス

ほむら「……」グスグス

ほむら「…」

???「あれ…?この子…」



12:1:2011/07/17(日) 23:33:38.94 ID:seDYDNCv0

―――――

ほむら(…ん。私、いつの間にか気を失って…)

ほむら(誰かに…、抱きかかえられている?)

まどか「あ、起きたみたい」

ほむら「ほむっ?!」

ほむら(ま、まどか?!)

まどら「さやかちゃーん、この子起きたみたいだよ」

さやか「あ、ほんとだ」

ほむら「ほむぅ…」

ほむら(まどかの腕の中…)

ほむら(気持ちいい…)グッテリ



13:1:2011/07/17(日) 23:34:34.90 ID:seDYDNCv0

さやか「にしても、何なんだろうねこれ」

まどか「『まどか』って呼ぶ声がしたから来てみたけど、この子が呼んだのかな?」

さやか「まー、へんな生き物だから変なことしてもおかしくないとは思うけど」

ほむら「ほむっ?!」

ほむら(変とは何よ!変とは!)

ほむら「ほむほむほむほむ!」

さやか「あ、何かほむほむ言ってる」

まどか「さやかちゃんが変とか言ったから怒っているんだよ、きっと」

さやか「えー、そんなに賢いのかなーこれ」

ほむら「ほむ!ほむほむ!ほむむ!」

まどか「こらこら、暴れないの」ナデナデ

さやか「ホントだ、確かにこっちの言葉を理解してるっぽいね」

まどか「ちっちゃいけど、わたしたちとあんまり変わらないんじゃないのかな」

さやか「でも、そのちっちゃいのが問題なんだよなー」



14:1:2011/07/17(日) 23:35:59.70 ID:seDYDNCv0

まどか「そういえばこの子、名前はなんていうんだろう?」

さやか「そういえばそうだね、聞いてみるか。おい、お前の名前はなんですか―?」ウリウリ

ほむら「ほむほむ」

ほむら(貴方に答えるつもりはないわ、美樹さやか。ついでに頭をつつかないでちょうだい)

さやか「ほむほむとしか言わないね」

まどか「やっぱり喋れないみたいだね…、困ったなぁ」

まどか「どうにかしてあげたいけど、どうすればいいんだろう」

さやか「飼い主とか…、いるのかコレ?」

まどか「ねえさやかちゃん。わたしこの子助けたい」

さやか「うーん、まどかがそうしたいなら私は止めないけどさ」

さやか「大丈夫?何されるかわかんないよ」

まどか「でも、こんなところに一人じゃかわいそうだよ…」

まどか「他の動物に襲われたのか、ボロボロだったし」

まどか「さやかちゃん、お願い。この子を助けるの手伝ってくれないかな?」

さやか「まぁ、まどかの頼みと会っちゃ断れないね」

さやか「よーし、このさやかちゃんが一肌脱いであげよう!」

まどか「ありがとう!さやかちゃん!」



15:1:2011/07/17(日) 23:37:29.57 ID:seDYDNCv0

さやか「そうと決まれば名前をつけなくちゃね!」

まどか「そうだね!何にしよう。あなたは何がいい?」

ほむら「ほむほむほむ」

ほむら(ま、まどかがつけてくれるなら何でも…)

さやか「よーし、じゃあ『ほむほむ』でけってーい!」

ほむら「ほむっ?!」

ほむら(そ、それは安直すぎるわ美樹さやか!)

まどか「…さやかちゃーん。それは簡単すぎだよ…」

さやか「えー、でもこいつほむほむとしか喋れないし」

さやか「それに覚えやすくて可愛くていいと思ったんだけどなー」

まどか「うーん、確かに言われてみればそうかも」

ほむら「ほむむっ?!」

ほむら『ま、まどか?!』

まどか「うん!わたしもほむほむでいいと思うな。あなたはどう?」

ほむら(…まどかが笑顔でこちらを見ている)

ほむら(可愛い…)

ほむら『ほむほむで問題ないわ!まどか!』

ほむら「ほむっほむっ」

まどか「あ、この子も気に入ったみたい!」

さやか「よーし、お前は今日からほむほむだー!」

まどか「よろしくね!ほむほむ」

ほむら「ほむっ!」

ほむら(ええ、よろしくまどか。と美樹さやか)



16:1:2011/07/17(日) 23:39:03.85 ID:seDYDNCv0

さやか「…あれ?」

まどか「どうしたの、さやかちゃん?」

さやか「何か、周りの景色が…」

ほむら(…!)



17:1:2011/07/17(日) 23:40:00.45 ID:seDYDNCv0

―魔女の結界内―

さやか「な、何よここ…!」

まどか「さ、さやかちゃん…」

さやか「まどか!わたしから離れちゃだめよ!」

まどか「う、うん」

ほむら「ほむっ!ほむっ!」

まどか「大丈夫だよ、あなたはわたし達が守ってあげるから…」

ほむら(違うのまどか!早くここから離れて!)



18:1:2011/07/17(日) 23:41:07.11 ID:seDYDNCv0

さやか「ひっ…、なによこいつら!」

使い魔「…」

使い魔「…」

使い魔「…」

まどか「囲まれちゃった…」

さやか「く、来るなら来てみろ!さやかちゃんの鉄拳をお見舞いするぞ!」

まどか「さ、さやかちゃん危ないよ!」

さやか「安心してまどか! まどかとほむほむは絶対に守って見せるから!」

ほむら「…」

ほむら(このままでは二人とも使い魔の餌食に…)

ほむら(この体でどこまでやれるかわからないけど、仕方ない…!)



19:1:2011/07/17(日) 23:42:07.73 ID:seDYDNCv0

ほむら「ほむっ!」

まどか「あ、ほむほむ!」

さやか「ちょっ、ほむほむ!あんたはまどかの腕の中にいなさい!」

ほむら「ほむほむほむっ!」

さやか「え…。あれ、拳銃?」

まどか「ちっちゃいけど、そうみたい…」

さやか「まさか、ほむほむの奴、あたし達を助けるために戦うつもりじゃ…」

まどか「えっ、そんなのダメだよ!やられちゃうよ!」

ほむら「ほむ…!」

ほむら(いいの、まどか)

ほむら(私は貴方を守るためにここにいる)

ほむら(この体でどこまでやるかわからないけど、時間くらいは稼いで見せるから…!)



20:1:2011/07/17(日) 23:43:25.42 ID:seDYDNCv0

まどか「だめっ!」

さやか「あ、まどか!」

まどか「だめだよ!ほむほむを一人になんてできない!」タタタ

ほむら「ほむっ!ほむっ!」

ほむら(来ないでまどか!このままじゃどうにもならないの)

ほむら(私が…何とかしないと)

まどか「みんな一緒だよ。一人でなんてだめだよ!」

ほむら(まどか…)

まどか「ほむほむ!」ギュッ


ほむら(でも、私がまどかを守らないと…!)
まどか(わたしがほむほむを守らないと…!)




21:1:2011/07/17(日) 23:45:08.02 ID:seDYDNCv0

―カッ!

まどか「えっ…?」

さやか「へ…?」

ほむら「ほむ…?」


―変身…! 魔法少女・鹿目まどか!(ほむら衣装)―



22:1:2011/07/17(日) 23:45:46.53 ID:seDYDNCv0

さやか「ま、まままままままどかが変身した?!」

まどか「な、なななななななにこれ?!」

ほむら「ほ、ほむむむむむむむ?!」

ほむら『ど、どどどどどどどういうこと?!』

ほむら『まどかが魔法少女に変身するなんて』

ほむら『しかも私と、同じ衣装だなんて―!』



32:1:2011/07/21(木) 18:04:18.90 ID:1Y+uWPJ00

まどか「え…? 今まどかって…」

ほむら『ま、まどか?』

ほむら『私の言ってることがわかるの?』

まどか「う、うん。ほむほむなんだよね、この声」

ほむら『ええ、そうよ』

まどか「あ、あのこの格好は、えっと…」

使い魔『…』
使い魔『…』
使い魔『…』

ほむら(まずい、とにかく今は…)



33:1:2011/07/21(木) 18:06:03.45 ID:1Y+uWPJ00

ほむら『聞いて、まどか。今のあなたは、魔法少女と呼ばれる姿になっている』

まどか「ま、魔法少女? それってアニメに出てくる…」

さやか「まどか…? 誰と話してるの?」

まどか「え…?さやかちゃんには分からないの?」

ほむら「ほむほむほむ」

ほむら(やはり、まどかにしか言葉は通じていないようね)

ほむら『色々、説明したいけど…。私にも分からないことがあるのだけれど、とにかく今はこの場
    から離れるわ』

ほむら『美樹さやかを抱いて、走りなさい』

まどか「ええっ!わ、わたしの力じゃさやかちゃんを抱えられないよ!」

ほむら『大丈夫、その姿なら身体能力も上がっている』

ほむら『今のあなたなら出来るはず。信じて!』

まどか「え。う、うん。わかった、やってみるよほむほむ!」



34:1:2011/07/21(木) 18:08:36.39 ID:1Y+uWPJ00

まどか「さやかちゃん!」

さやか「は、はいっ!って、なにまどか?」

まどか「ここから離れるよっ」ダキッ

さやか「おう。って、えええっ!」

さやか(ま、まどかが私を抱えてる。な、何で?!)

ほむら(お姫様抱っこ…。いいなぁ美樹さやか)

ほむら(と、馬鹿なこと考えている場合じゃないわね)

まどか「行くよ!」ダッ

さやか「ちょ、ちょっと待っ…。うぉわっ!」

使い魔『…!』

ほむら『使い魔が追ってくる。後ろを見ないで走って、まどか!』

まどか「うん。わかったよほむほむ!」



35:1:2011/07/21(木) 18:10:27.12 ID:1Y+uWPJ00

    ダダダダダダダ

まどか(すごい…。さやかちゃんが全然重く感じない)

まどか(速く走れるし、走っても全然疲れないし…)

まどか(これなら、いざとなったらあの変なのとも…)

ほむら『あまり無理をしてはだめよ、まどか』

まどか「ほむほむ?」

ほむら『体が強くなっても、あなたは普通の女の子なのだから。戦おうとかは、考えないで』

まどか「う、うん」

ほむら『とにかく走って。ここから抜け出すわ』

ほむら『全員無事に、逃げることを考えましょう』

まどか「うん!」ダダダ

さやか「もう、何が何やら…」



36:1:2011/07/21(木) 18:11:53.80 ID:1Y+uWPJ00

使い魔『…』

まどか「って、うわ!ほむほむ前!」

ほむら(しまった…!前にもう使い魔が)

使い魔『…』
使い魔『…』
使い魔『…』

まどか「か、囲まれちゃった…」

さやか「う、うわぁ…。もしかして大ピンチ?」

ほむら「ほむ…」

ほむら(…まどかは、今私と同じ姿をしている)

ほむら(もしかしたら、能力も…)



37:1:2011/07/21(木) 18:13:42.24 ID:1Y+uWPJ00

ほむら「…ほむむ」

ほむら『…まどか』

まどか「な、なに?ほむほむ」

さやか「あ、やっぱりほむほむと喋れているんだ、まどか」

まどか「う、うん。この姿になってから、なんだか言ってることがわかるようになって…」

ほむら『時間がないわ。よく聞いて』

ほむら『左手に、盾がついているでしょう』

まどか「う、うん」

ほむら『その盾の中身を、動かせる?』

まどか「え、えーと」ゴソゴソ ブンブン

まどか「よくわからないよほむほむ…」

ほむら『そう…』

ほむら(やっぱり、そこまでは上手くいかないようね)



38:1:2011/07/21(木) 18:15:40.67 ID:1Y+uWPJ00

まどか「ほむほむ、やっぱり私がこの変なのと戦うしか…」

ほむら『! だめよ、まどか!』

まどか「で、でももうそれしか…」

ほむら『あなたにそんなことはさせられない』

ほむら『お願いだから、自分を大事にして…』

まどか「ほむほむ…」

ほむら(…でも、今の私にまどかを守る力はない)

ほむら(一体、どうしたらいいの…)



39:1:2011/07/21(木) 18:17:21.57 ID:1Y+uWPJ00

―チュドドドドドドドドド―

まどか「きゃ…!」
さやか「うわっ…!」
ほむら「ほむっ…!」

   シュタッ

マミ「危なかったわね。でももう大丈夫」

まどか「あ、あなたは…?」

マミ「あら? あなたももしかして魔法少女」

さやか「ま、魔法少女?ってまどかも?」

まどか「あ、あの。わたし…その…」

マミ「どうやらその様子だと、まだキュゥべぇと契約したばっかりのようね」

まどか「きゅ、きゅうべえ? それって…」



40:1:2011/07/21(木) 18:23:11.92 ID:1Y+uWPJ00

マミ(あら…、キュゥべぇを知らないの?おかしいわね…)

マミ「その制服、あなたたちも見滝原の生徒みたいね。2年生?」

さやか「あ、あのー?」

マミ「そうそう、自己紹介しないとね」

マミ「でもその前に、ちょっと一仕事片付けちゃっていいかしら。待っててね」 バッ

使い魔「!」ドカーン

まどさや「す、すごーい…!」

ほむら(…巴マミ)

ほむら(普段なら、彼女とまどか達は接触するべきじゃないのだけれど…。
    今回ばかりはありがたい)

ほむら(とりあえず、この場は何とかなったようね)



41:1:2011/07/21(木) 18:28:08.23 ID:1Y+uWPJ00

―マミ宅

マミ「それじゃあ、あなたは本当にキュゥべぇと契約していないの?」

まどか「はい…」

マミ「キュゥべぇ、本当?」

QB「僕も彼女と契約した記憶はないよ」

QB(本当は念話で呼び出して契約するつもりだったけど)
QB(途中でマミとばったり会っちゃったから、計画が狂っちゃったよ)

さやか「それにしても魔法少女ねー。現実世界に本当にいるとは…」

マミ「本当よ。私も実際になるまでは信じられなかったけど」

さやか「それで街を守る正義の味方? くぅ~、かっこいいなぁ!」

ほむら「ほむほむほむほむほむ」

まどか「そんな憧れるようなものじゃないって、ほむほむが言ってるよさやかちゃん」

まどか「大変だし、なにより普通の人間としての生活は望めないって」

さやか「ええー!そうなんですか、マミさん?」

マミ「ええ。でも後悔はないわ。それで街の人が助かるんですもの」



42:1:2011/07/21(木) 18:33:13.94 ID:1Y+uWPJ00

ほむら「ほむほむほむ」

まどか「え…、それはちょっと酷いよーほむほむ」

さやか「ほむほむは何だって?」

まどか「ええと、甘いとか、その先は何もないとか、幸せはないとか」

さやか「ありゃー、かわいい体してほむほむは意外と毒舌だったのか。このやろー」ウリウリ

ほむら「ほむー!ほむー!」

まどか「やめろばかー、って言ってるよさやかちゃん」

さやか「あはははは、かわいいやつめー」

マミ「…」



43:1:2011/07/21(木) 18:35:30.86 ID:1Y+uWPJ00

マミ「…で、その子はいったい何なのかしら?」

まどさや「ほむほむです」

ほむら「ほむ」

マミ(結局、何だかわからない…)



45:1:2011/07/21(木) 18:43:24.13 ID:1Y+uWPJ00

マミ「ええと、その子のおかげで鹿目さんは魔法少女に変身できたのよ、ね?」

まどか「はい。なんかこう、くっついたらいきなり」

さやか「あれはびっくりしたよ。いきなり変身するんだもん」

マミ「キュゥべぇ、どういうこと?魔法少女の契約ができるのは貴方だけじゃなかったの?」

QB「僕にだってわけがわからないよ。こんなことは今までだって一度もなかったし」

QB「ただ、分かっていることがいくつかある」

マミ「なに、キュウベェ?」

QB「一つ目は、まどかは魔法少女じゃないってことだ」



46:1:2011/07/21(木) 18:44:24.52 ID:1Y+uWPJ00

さやか「え、なにそれ?」

QB「さっき、マミが説明したけど魔法少女になるには自身のソウルジェムが必要だ。ところが、   まどかからはそれは感じない」

QB「つまり、まどかはまだごく普通の人間だってことだよ」

マミ「でも鹿目さんは変身してたわよ? 手にソウルジェムがついていたし」

まど「あのー、ソウルジェムって、わたしの手についていた宝石のことですよね?」

マミ「ええ、本当はそれを使って変身するのだけれど」

QB「あれは、まどかのソウルジェムじゃないよ。そこの小さな生き物のものだ」

さや「え、ほむほむの?」

マミ「と、いうことは、その…そこのほむほむは」

QB「そう。それが二つ目、それは魔法少女だよ」

ほむ「ほむ…!」



47:1:2011/07/21(木) 18:46:15.86 ID:1Y+uWPJ00

まど「ほむほむが、魔法少女?」

QB「そう。まどかの手についていたソウルジェムはそこの生き物のものだ」

QB「つまり、まどかはほむほむの力を使って変身していたんだよ」

マミ「他人のソウルジェムを使って変身するなんて…」

さや「よくわからないけど、結構使い回しが効くんですね魔法少女って」

QB「本来はできないよ。そんなことは」

マミ「ええ、私も聞いたことがないわ。そんな話は」

QB「だから、どうしてそんなことが可能なのか。そこが僕にはわからないんだ」

QB「そもそも僕には彼女と契約した記憶がないし。わからないことだらけだよ」

マミ「ええと…。ほむほむはその理由を知っているのかしら?」



48:1:2011/07/21(木) 18:47:59.99 ID:1Y+uWPJ00

ほむら「ほむ、ほむむむむ、ほむほむ、ほーむほむ、ほむ」

まどか「…うんうん」

さやか「ほむほむは何だって?」

まどか「朝起きたら体が縮んでいたことも、ほむほむとしか喋れないことも、自分のソウルジェム
    で私が変身したことも」

マミさや「うんうん」

まどか「全部、こっちが説明してほしいって」

マミ「…」
さやか「…」
まどか「…」

まどさやマミ「…はあ」

ほむ「ほむぅ…」



60:1:2011/07/24(日) 22:53:45.93 ID:N3Zv0Knh0

さやか「というかさ、もしかしたら単なる偶然だったんじゃないの?まどかが変身したのって」

まどか「うーん、そうなのかな?」

さやか「ちょっと試しに、もう一回やってみれば?」

まどか「うん。ほむほむ、いいかな?」

ほむら「ほむっ!」

まどか「そんじゃ、…えい」ダキッ



61:1:2011/07/24(日) 22:54:51.74 ID:N3Zv0Knh0

―ピカッ!

まどか「わ、変身できた」

さやか「うーむ、こうしてみるとなかなかカッコイイ姿だなぁ」ジロジロ

まどか「は、恥ずかしいよさやかちゃん」

ほむら「ほむほむ」ニジリニジリ

まどか「わ、わ、ほむほむは頭に上らないで…」///

マミ「うーん。二人が抱き合うと変身するのかしら?」

マミ「普通はソウルジェムをかざして変身するのだけれど」

さやか「でも、まどかはそれまでずっとほむほむを腕に抱いてたよね?」

まどか「あ、それなら今分かったんだけど」

ほむら「ほむほむ」

まどか「私とほむほむが同時に変身したいと思ってくっつくと変身できるみたい」

まどか「最初の時もそんな感じだったし…」ヘンシンカイジョ

さやか「へー、そうなんだ。じゃあ、私とは?」



62:1:2011/07/24(日) 22:57:03.91 ID:N3Zv0Knh0

ほむら「ほむっ?!」

さやか「まどかにできるなら、私とはどうなんだろ?」

マミ「確かに、ちょっと興味があるわね」

さやか「よーし、それならさっそく変身だー! いくよー、ほむほむ」

ほむら「ほむっ!ほむむむむっ!ほむむぅぅぅぅぅ!」

マミ「…なにか嫌がっているように見えるけれど、どうしたのかしら?」

まどか「ええと…、わたし以外と変身するのはお断りだって」

さやか「なんだとー! このやろー、まどかはよくてあたしはダメとはどういう了見だー!」

ほむら「ほむほむ」

まどか「なんか乱暴に扱われそうだって。ついでに抱きつきたくないって言っている」

さやか「こ、この…。かわいいのにかわいくねー!」

マミ「まあまあ美樹さん落ち着いて。ほむほむもちょっとだけだから、ね?」

まどか「わたしからもお願い、ほむほむ。何が起こってるのか知りたいし…」

ほむら「ほむぅ…」

まどか「頑張って、一回だけなら我慢するって」

さやか「あたしが何したっていうのよ…ううう」



63:1:2011/07/24(日) 23:00:21.65 ID:N3Zv0Knh0

まどか「うーん、変身できなかったね」

さやか「ていうか、ほむほむが変身する気なかったんじゃないの…?」

ほむら「ほむほむほむほむ!」

まどか「失礼な。やると決めた以上、嫌でもキッチリと役目は果たすって、ほむほむが」

さやか「何であたしはそんなに嫌われているのよ…」

マミ「一応私とほむほむや、私のジェムで鹿目さんが変身できるかどうか試してみたけど…。
   結局、変身が出来たのは鹿目さんとほむほむの組み合わせだけだったわね。

さやか「うーん、なんでまどかだけ変身できるんだろ?
   もしかして、まどかには特別な力があるとか?」

ほむら「ほむっ?!」

QB「たしかにまどかには魔法少女として物凄い才能がある」

まどか「わたしに…才能?」

マミ「そうなのQB?」

QB「うん。僕が見てきた中では一番の才能だ。
   ただ、それとこの件となにか関係があるとは思えないな」

さやか「結局、理由はわかんないままかー」

QB「ところで二人とも」

まどさや「?」

QB「色々あって話があって後回しになってたけど、頼みがあるんだ」

ほむら「…!」

QB「僕と契約して、魔法少女になってよ!」



64:1:2011/07/24(日) 23:02:21.91 ID:N3Zv0Knh0

ほむら「ほむっ!ほむっ!ほむっ!ほむっほむっほむっほむっ!」

さやか「うおっ、ほむほむどうした?!」

まどか「ええと…、あの…」

マミ「鹿目さんでも、わからないことを言っているのかしら?」

まどか「いや、あの…その…」

さやマミ「?」

まどか「とても口には出せないことを…」

さやマミ「…」



65:1:2011/07/24(日) 23:04:03.90 ID:N3Zv0Knh0

まどか「ああ、だめだよ!ほむほむ、そんなこと女の子が言っちゃ!」

さやか「…ほむほむは、キュウベエのことが嫌いなのかねー?」

マミ「キュウベエもほむほむに攻撃されたって言ってたから、そうなのかもしれないわね」

QB「ところで話を戻していいかい?」

さやか「ああ、ごめんごめん。で、契約だっけ?」

ほむら「ほむほむほむほむほむほむほむほむほむほむ!」

まどか「わわわ」アセアセ

マミ「…中々話は進みそうにないわね」



66:1:2011/07/24(日) 23:06:29.21 ID:N3Zv0Knh0

―帰り道―

ほむら(結局、まどかはあの場ではQBとの契約はしなかった)

ほむら(契約しなくても変身できるし、強く叶えたい願いもないから当然と言えば当然ね)

さやか「にしても魔法少女かー」

まどか「…マミさんはずっと一人で戦ってたんだね」

さやか「まどかはどうするの。キュウベェとちゃんと契約して魔法少女になる?」

まどか「うーん、でももう変身できるし、叶えたい願いも見つからないよ」

さやか「えー、でもせっかく何でも一つ願いが叶うのに、それって勿体なくない?」

ほむら「ほむほむほむ」

さやか「ほむほむは何だって?」

まどか「魔法少女になった時点で、普通の人間としての幸せは無い。
    勿体ないとか、そんな気持ちでなるものじゃないって」

さやか「まあ、一つ願いを叶えるから、そのかわりあんな化け物と戦うってのはちょっとねー」

まどか「うん…。でも…」

さやか「?」



67:1:2011/07/24(日) 23:08:09.31 ID:N3Zv0Knh0

さやか「ところでさ、ほむほむはどうすんの?」

まどか「あ、そういえばそうだね」

さやか「一応、元々は人間らしいけど、住んでいる家とかあるの?」

まどか「そうなの、ほむほむ?」

ほむら『ええ、大丈夫よ。
    一人暮らしだから、この体の説明もする必要はないし。特に問題無いわ』

まど「ってええっ! 一人暮らし?!」

さや「ど、どうしたのまどか?」

まど「ほむほむが一人暮らしだから何の心配もないって…」

さや「はぁ?!そんな体で一人暮らしってできるわけないじゃん!」

まど「そうだよ、ほむほむ!そんなの無理だよ!」

ほむ『心配いらないわ。
   今までだって一人でやってきたし、何とかしてみせる』

まど「…」



68:1:2011/07/24(日) 23:09:17.38 ID:N3Zv0Knh0

まどか「…ねぇ、ほむほむが良かったらでいいんだけど」

ほむら「ほむ?」

まどか「わたしの部屋に、一緒に住まない?」

ほむら「ほむっ?!」
ほむら(まどかに部屋に?!)



69:1:2011/07/24(日) 23:11:50.09 ID:N3Zv0Knh0

さやか「そーだ!それがいいよ。絶対に一人じゃ無理だって」

まどか「体が小さいから、お父さんやお母さんにも見つからないと思うし。ご飯も用意できるか
    ら、ね?」

ほむら『い、いえ。そこまで迷惑かけるわけにはいかないわ』

さやか「それにさー。魔女だっけ?あんなのが街をうろうろしてるんだからさ。
    何かあった時のために、ほむほむはまどかの傍にいたほうがいいと思うんだよね」

まどか「ほむほむがいないと、わたし変身できないしね」

ほむら「ほむむむむむ…」
ほむら『貴方をこれ以上危険に巻き込むわけには…』

さやか「何だって?」

まどか「わたしをこれ以上に危ない目に合わせるわけにはいかないって」

さやか「だったらさ、なおさらまどかの傍にいてあげてよ。魔法少女になれば、少なくとも逃げる
    ことはと思うしさ」

さやか「お願い。まどかを守ってあげてよ、ほむほむ」



70:1:2011/07/24(日) 23:13:42.47 ID:N3Zv0Knh0

まどか「さやかちゃん…」

ほむら(美樹さやか…)

まどか「ほむほむ、私からもお願い」
まどか「何でも一人でできるのかもしれないけど、それってすごく大変だと思うんの」
まどか「だから、そんな体になった時くらい誰かに迷惑かけても、バチは当たらないと思う」
まどか「こんな私だけど…、少しでも頼ってくれると、ちょっと嬉しいな」

ほむら『まどか…』

ほむら「…」



71:1:2011/07/24(日) 23:14:38.68 ID:N3Zv0Knh0

ほむら『…本当に、お邪魔していいのかしら?』

まどか「! うん!大歓迎だよ、ほむほむ!」

さやか「そうそう。魔法少女のマスコットはいつでも一緒にいる物なんだからさ!」

まどか「もー、さやかちゃん。ほむほむは人間なんだから、マスコットは失礼だよ」

ほむら『別にかまわないわ』

さやか「ほむほむ言ってて、かうぃーやつめー」ウリウリ

ほむら『前言撤回するわ。止めて頂戴』

まどか「あはは…」



72:1:2011/07/24(日) 23:15:35.85 ID:N3Zv0Knh0

ほむら(美樹さやかの言うことにも一理ある)

ほむら(今の私にまどかを守る力がない以上、万が一のためにいつでも傍にいるべきね)

ほむら(それに近くにいれば、キュウベエの勧誘を追い払うこともできるわ)

ほむら(……)

ほむら(…)

ほむら(まどかと同棲…、まどかと同棲…)ホムホム



73:1:2011/07/24(日) 23:18:45.39 ID:N3Zv0Knh0

―まどか部屋・夜―

まどか「いらっしゃい、ここがわたしの部屋だよ。ほむほむ!」

ほむら『ありがとう、お邪魔するわ』

ほむら(まどかの部屋…)
ほむら(外から見たことは多々あったけど、入るのは本当に久しぶり…)
ほむら(今日からここでまどかと…)ホムホム

まどか「ちょっと散らかってて、ごめんね」

ほむら『かまわないわ、急にお邪魔しなければならなかったのだし。
    それに片付けなら手伝うわ。しばらく居候させてもらう身なんですもの』

まどか「ありがと。でも無理しないでね。大きいものとかは自分でやるから」

ほむら『ええ』

ほむら(まどかの下着はどこにあるのかしら)
ほむら(それに私物のチェックも必要ね)ホムホムホム



74:1:2011/07/24(日) 23:20:45.61 ID:N3Zv0Knh0

―数分後

ほむら『だいぶ片付いたわね』

まどか「ごめんね。手伝わせちゃって」

ほむら『気にする必要はないわ』
ほむら『こちらも有益な情報が得れたし』

まどか「?」

ほむら『何でもないわ。気にしないで』

まどか「それならいいんだけど…。あ!」

ほむら『どうしたの? まどか』

まどか「ほむほむ、着替えはどうしよう…」

ほむら『着替え?』

まどか「うん。いつまでもその恰好のままじゃ汚れちゃうでしょ?」

ほむら『ああ、それなら大丈夫』
ほむら『魔法少女の衣装は汚れないから、いつまでも着ることができるの』
ほむら『まあ、同じ服をずっと着ているっていう感覚は、気持ちのいいものではないけれど』



75:1:2011/07/24(日) 23:22:46.53 ID:N3Zv0Knh0

まどか「そういえば、ほむほむはずっと魔法少女の姿をしているね」

ほむら『この姿だと、変身していないと行動するのが大変になるの』
ほむら『魔法少女の身体能力じゃなければ、外を歩くのも苦労したわ』

まどか「じゃあ、私の部屋くらいは元の姿に戻ったらいいんじゃないかな?
    危険はないし、何か行きたい場所があったらわたしが運んであげるよ!」

ほむら『そこまで迷惑かけるわけには…』

まどか「いいのいいの。気にしないで!」
まどか「それにここはしばらくはほむほむの家になるんだから、ちゃんと休まないとだめだよ?」

ほむら『そういうのなら…』シュン

まどか(え…? 病院の服?)

ほむら『…やっぱり、元の姿だと行動がだいぶ制限されるわね』

まどか「あの…、ほむほむ? その服は?」

ほむら『…あ』



76:1:2011/07/24(日) 23:25:16.72 ID:N3Zv0Knh0

ほむら(しまった…。着替えがなかったから、病院服のまま…)

まどか「もしかして…、ほむほむって小さくなる前はどこか体が悪かったの?」

ほむら『心配はいらないわ。大した病気じゃないの』

まどか「でも入院してたんでしょ。無理しちゃだめだよ!」

ほむら『魔法少女なら、魔法で体も強化できる』
ほむら『それに病気と言ってももう退院を待つだけだったの。大丈夫よ』

まどか「ほむほむ…、でも…」

ほむら(余計な心配をかけせてしまったようね…)



77:1:2011/07/24(日) 23:27:27.09 ID:N3Zv0Knh0

ほむら『まどか』

まどか「うん?」

ほむら『そんなに心配をしないで。確かに小さくなったことは大変だけど、それ以外のことは以前
    と同じ。自分の体のことはよくわかっているの。大丈夫よ』
ほむら『それに今の私には、あなたがそばにいてくれるだけでも十分ありがたいわ』

まどか「…えへへ、こんなわたしでも役に立てているなら嬉しいな」

ほむら『あまり自分を卑下しないで。その優しさは人に自慢出来るものよ』

ほむら(そう…、あなたは他人に優しすぎる)
ほむら(だからあなたは必ず…)



78:1:2011/07/24(日) 23:30:14.76 ID:N3Zv0Knh0

まどか「でも、いつまでもその服じゃ大変だよね」

ほむら『私はかまわないわ。この体で着れる物があるだけ、マシというものよ』

まどか「そういうわけにも…、あ、そうだ」

ほむら『?』

まどか「たしかここに…」ゴソゴソ

ほむら『??』

まどか「よかった、まだ捨ててなかった! はい、ほむほむこれ!」



79:1:2011/07/24(日) 23:32:11.94 ID:N3Zv0Knh0

ほむら『これは…、人形の服?』

まどか「うん。小さいころ遊んでいたお人形さんの服!
    もしかしたら…って思ったんだけど、これ着れないかな?」

ほむら(まどか…、やっぱり優しいわ)
ほむら(こんな私に、何かできるわけないのに、こんなにも気を使ってくれる)
ほむら(まどか…ありがとう)

ほむら(…でも、これは…)



80:1:2011/07/24(日) 23:34:30.37 ID:N3Zv0Knh0

ほむ『…あの、まどか』

まど「どうしたの? ほむほむ」

ほむ『さすがに、その、これは…』

まど「?」

ほむ『この年齢で着るのは、恥ずかしいというか…』

ほむ(というか、昔テレビでやっていた本物の魔法少女の衣装…。なんでこんな服だけ残っている
   というの?!)



81:1:2011/07/24(日) 23:35:36.14 ID:N3Zv0Knh0

まどか「えー、でもほむほむは可愛いからきっと似合うよ!」

ほむ『…か、かわいい?』

まど「うん!美人さんだし、黒髪だし!あ、そうだ確かこっちにも」ゴソゴソ

ほむ『ま、まどか…?』

まど「やっぱり、これもまだあった!あ、これも!」

ほむ(ひっ…、な、なんであんな衣装がぞろぞろと?!)

まど「うん、こっちも着れそうだね!」

ほむ『…』コソコソ



82:1:2011/07/24(日) 23:36:57.16 ID:N3Zv0Knh0

まどか「…ほ~む~ほ~む?」

ほむら『!』ビクッ

まどか「さー、お着替えしましょうね」ニコニコ

ほむら(い、いやぁぁぁあぁぁぁ!)



98:1:2011/07/28(木) 19:08:19.55 ID:4pVNOdv80

ほむら(結局、いろんな服を着せられて、まどかの玩具にされてしまったわ…)
   (けど、まどかのおもちゃにされるというのもこれはこれで)

まどか「うん! これで着るものはなんとかなりそうだね!」

ほむら『…あれを着て、外に行きたくはないわね』

まどか「えー、でもかわいかったよほむほむ♪」

ほむら『私は恥ずかしかったわ…』

まどか「うーん。でも魔法少女の服装もあまり変わらないと思うんだけど…」
   「というか、いま思い出すと結構恥ずかしいよ」///

ほむら『…そうね。慣れって恐ろしいわ』



99:1:2011/07/28(木) 19:10:18.85 ID:4pVNOdv80

まどか「これで、あとの問題は食事だけだね」
   「お夕飯の残りでよければ、私が隠れて持ってきてあげる」

ほむら『何から何までごめんなさい…』

まどか「いいんだよ。困ったときはお互い様だし」
   「それに今日は命を助けてもらったんだから、そのお礼!」

ほむら『まどか…』

まどか「あ、もうこんな時間。遅くなっちゃったね」

ほむら『そうね。今日は色々あったもの』
   『まどか、貴方は明日も学校があるのでしょう? 早く休みましょう』

まどか「うん、でもその前にお風呂入らなくちゃ!」

ほむら『そうね。埃っぽいところを歩いていたのだし、汗も流すべきね』

まどか「うん。それじゃあいこ!」

ほむら『ええ。行ってらっしゃい』



100:1:2011/07/28(木) 19:11:19.51 ID:4pVNOdv80

まどか「え?」

ほむら『…?』

まどか「やだなぁ、ほむほむ。なにいってるの?」



まどか「ほむほむも一緒に入るんだよ?」



101:1:2011/07/28(木) 19:12:40.70 ID:4pVNOdv80

ほむら「ほむっ?!」
    (な、なななななななななんんですって―?!)

ほむら『そそそそそそそ、それには及ばないわ!』

まどか「でもその体じゃ、一人でお風呂入るの大変だよ?」
    「湯船が大きいから、溺れちゃうかもしれないし。お湯を汲むのだって…」

ほむら『だだだだだだ大丈夫よ! 魔法少女に不可能はないわ!それくらい何とか…』

まどか「それくらいで、魔法を使うのはもったいないよ…」

ほむら『あ…あう…』



102:1:2011/07/28(木) 19:14:09.81 ID:4pVNOdv80

まどか「…ねぇ、ほむほむ」

ほむら『…何かしら?』

まどか「わたしとお風呂に入るの…、そんなにいや?」

ほむら『そ、そういうわけじゃ…』

ほむら(逆にどうにかなりそうだわ…)

まどか「よかった、じゃあ入ろ! お母さんたちに見つかったら大変だから、慎重にね」ヒョイ

ほむら『は、はい…』ドキドキ



103:1:2011/07/28(木) 19:15:16.53 ID:4pVNOdv80

―風呂上り

ほむら(まどかと遂に一緒にお風呂に入ってしまった…)
    (今日のことは脳と心に刻み込むわ)

まどか「さっぱりしたね! ほむほむ」

ほむら『ええ、そうね。手伝ってくれてありがとう』

まどか「へへ、どういたしまして♪」

ほむら(後顧の憂いも洗われたわ)

まどか「じゃあ、寝ようか。はい、ほむほむはここ」ポンポン

ほむら『…』

まどか「あしたはちゃんと寝れる場所作るから、今日はここで」
    「わたし、寝相はいいから、たぶん潰さないとは思うんだけど…」

ほむら『お邪魔します…』ゴソゴソ

まどか「うん。それじゃあおやすみ」

    カチッ

ほむら『おやすみなさい、まどか』

まどか「…」

ほむら『…』



104:1:2011/07/28(木) 19:16:21.89 ID:4pVNOdv80

ほむら(体が小さくなって、一度は絶望したけれど)

    (こうしてみると、悪いことばかりでもなさそうね)

    (何より、24時間まどかの護衛につくことができるのが大きい)

    (問題はこの状態でワルプルギスとどう戦うかということだけど…)

    (それにはこれまで以上に、戦力を集める必要がある)

    (巴マミや、佐倉杏子とどうにかして同盟を結ばないと…)



105:1:2011/07/28(木) 19:17:09.34 ID:4pVNOdv80

まどか「…ねえ、ほむほむ?」

ほむら『…まだ起きていたの、まどか? 明日も早いのでしょう?』

まどか「うん。そうなんだけど…、ちょっと聞きたいことがあって」

ほむら『?』

まどか「ねぇ、ほむほむは、本当はなんて名前なの?」



106:1:2011/07/28(木) 19:18:01.59 ID:4pVNOdv80

ほむら『…名前?』

まどか「うん。だってほむほむは、本当は普通の女の子だったんでしょ?」

まどか「『ほむほむ』っていうのは私たちが勝手につけちゃった名前だから、
     本当の名前、聞きたくって」



107:1:2011/07/28(木) 19:19:50.06 ID:4pVNOdv80

ほむら『…』


ほむら『ほむほむでいいわ』

まどか「え…?」

ほむら『今の私は、人間でも何でもない、ただの無力な生き物ですもの』

まどか「そんなこと…」

ほむら『あなたもわかっているでしょう。
    今日一日、貴方がいなければおそらく私はこうしてベットで寝ることもできなかった』     『今の自分のこの状況を、ちゃんと認識していたいの。一人じゃ何も出来ない身だって』
    『…ごめんなさい。だから、名前はしばらく聞かないで。ほむほむで通してほしい』

まどか「…うん、わかった」

ほむら『そんな顔しないで、ほむほむという名前は気に入っているわ』
    『助けてくれた恩人の、貴方達がつけてくれた名前ですもの』

まどか「…うん、そういってもらえるなら嬉しいな」



108:1:2011/07/28(木) 19:21:44.77 ID:4pVNOdv80

※訂正

ほむら『…』



ほむら『ほむほむでいいわ』

まどか「え…?」

ほむら『今の私は、人間でも何でもない、ただの無力な生き物ですもの』

まどか「そんなこと…」

ほむら『あなたもわかっているでしょう。
    今日一日、貴方がいなければおそらく私はこうしてベットで寝ることもできなかった』
    『今の自分のこの状況を、ちゃんと認識していたいの。一人じゃ何も出来ない身だって』
    『…ごめんなさい。だから、名前はしばらく聞かないで。ほむほむで通してほしい』

まどか「…うん、わかった」

ほむら『そんな顔しないで、ほむほむという名前は気に入っているわ』
   『助けてくれた恩人の、貴方達がつけてくれた名前ですもの』

まどか「…うん、そういってもらえるなら嬉しいな」



109:1:2011/07/28(木) 19:23:16.40 ID:4pVNOdv80

ほむら(…これでいい)

    (いずれ私は、まどかの前から姿を消さなくてはいけない)

    (それだったら、一匹の奇妙な弱い生き物のままで、いい)



111:1:2011/07/28(木) 19:24:12.09 ID:4pVNOdv80

ほむら(…そう)
    (今の私は一人じゃ何もできない)
    (まどかを守ることも、魔女と戦うことも、ワルプルギスを倒すことも)
    (もう誰にも頼らない、そう決めた、けど…)

ほむら『…』

    『…ねえ、まどか』

まどか「ん?」

ほむら『少し話しておきたいことがあるの』
    『あなたを巻き込んで傍にいさせてもらう以上、話す義務があると思うから』

まどか「なあに、ほむほむ?」



ほむら『私が…、魔法少女になった理由』



112:1:2011/07/28(木) 19:25:41.80 ID:4pVNOdv80

   『私はね、あるものを守りたかったの』

   『それが好きで、大切で、ずっと幸せでいてほしいと思った』

   『そのためなら、どんな運命も受け入れようと思った』

   『その願いで、私は魔法少女になったの』



113:1:2011/07/28(木) 19:27:42.16 ID:4pVNOdv80

まどか「ほむほむは、なにかを守るために魔法少女になったんだね」

ほむら『ええ』

まどか「もしかして恋人かな?」

ほむら『さあ、どうかしら?大事な家族かもしれないし、生まれ育った街かもしれないわね』

まどか「うーん、そこは教えてくれないんだ?」

ほむら『恥ずかしいから。ここ先はノーコメントにさせてもらうわ』

まどか「えー、別にからかったりしないよ」

ほむら『ごめんなさい。でもこれは、私にとって大切なことなの』

まどか「魔女と戦うことになっても叶えたかった願いだもんね。しょうがないか」



114:1:2011/07/28(木) 19:28:36.38 ID:4pVNOdv80

ほむら『…鹿目まどか』

まどか「なあに?」

ほむら『これを聞いてもらったうえで、頼みたいことがある』



ほむら『貴方に、魔法少女として私と一緒に戦ってほしい』



115:1:2011/07/28(木) 19:29:20.83 ID:4pVNOdv80

ほむら『本当は私一人で、戦うつもりだった』

    『でも、今の私はこの通り、一人じゃ何も出来ない体』

    『このままじゃ、魔女と戦うことも、守ろうとしたものも守ることもできない』

    『だから、私の力を使える貴方に頼みたい』

    『私と一緒に戦って、その…、ほしいの』



116:1:2011/07/28(木) 19:30:18.18 ID:4pVNOdv80

まどか「…」

ほむら『もちろん、ずっととは言わない』

まどか「…」

ほむら『この体が元に戻るまで…、いえ、ある時期を過ぎるまででいい。
     おそらく一か月もかからない』

まどか「…」

ほむら『当然危険はある。そこは否定しない。
     でも、貴方に怪我をさせないように全力で尽くすわ』

まどか「…」

ほむら『だから、お願い。私と一緒に…』
ほむら(あなたの、残酷な運命を…)



117:1:2011/07/28(木) 19:31:56.43 ID:4pVNOdv80

まどか「…嬉しいな」

ほむら『…え?』

まどか「わたしね、自分に価値なんてないと思ってたの」

ほむら『そんなこと…』

まどか「ううん。私って、昔から得意な学科とか、人に自慢できる才能とかなにもなくて」

ほむら『…』

まどか「やりたいこともなくて、特になにかできるわけでもなくて」

ほむら『…他人に、自分が何が出来るかを堂々と言える人なんて、早々いないわ』

まどか「うん。でもね、わたしは自分の中にもそれがなかったんだ」

ほむら『…そうなの』

まどか「でも、今日ね。魔法少女になって、さやかちゃんの抱えて逃げた時。
     初めて自分のやりたいことが見えたような気がしたの」
    「わたしがもし誰かを助けることが出来るのなら、それはとても嬉しいなって」



118:1:2011/07/28(木) 19:33:37.56 ID:4pVNOdv80

ほむら『…魔法少女は甘いものじゃないわ』

まどか「…うん」

ほむら『戦いは毎回命がけだし、そのまま命を落とすこともある』

まどか「うん。今日のを思い出してもなんとなくわかるもの」

ほむら『何となく、ではないわ。事実よ』

まどか「…うん」

ほむら『だからよく考えて。本当に貴方はそれでいいの?』

まどか「ふふ、変なの。ほむほむから誘ったのに、なんだか戦ってほしくないみたい」

ほむら『当たり前だわ。こんなこと頼むほうがどうかしている。
    それをわかっていて頼んでいるの』

ほむら『だから、これは私の勝手を押し付けているだけ』

ほむら『貴方が、私に気を使うことなんてこれっぽっちもないのよ?』



119:1:2011/07/28(木) 19:34:40.72 ID:4pVNOdv80

まどか「ううん。そんなんじゃないの。
     ほむほむが頼まなくても、きっとわたしのほうからほむほむに頼んでいたと思うし」

ほむら『まどか…』

まどか「それにね。怖いけど、でもそれ以上に頑張れるような気がするんだ」

ほむら『…どうして?』

まどか「だって、一緒に戦ってくれるんでしょ、ほむほむ」


ほむら(…!)


ほむら『…当り前よ』

まどか「うん。それならきっと、頑張れる」



120:1:2011/07/28(木) 19:35:30.87 ID:4pVNOdv80

ほむら『…ありがとう』


ほむら『安心して、私がいる以上、まどかには傷一つつけさせないわ』

まどか「あはは、やっぱり頼もしいな。…じゃあ、ほむほむ」

ほむら『…うん』

まどか「これから、よろしく!」

ほむら『ええ、よろしくまどか』



121:1:2011/07/28(木) 19:36:31.75 ID:4pVNOdv80

ほむら(今の私はまどかを守れない)

    (それはどうあがいても変えられない、純然たる事実)

    (でも、私の能力と、助言と、経験はまどかを守ることができる)

    (こんな状態になってもあきらめない)

    (絶対に、今度こそ、まどかを救ってみせる…!)



122:1:2011/07/28(木) 19:37:13.84 ID:4pVNOdv80

まどか「ねぇ…ほむほむ?」

ほむら「ほむ?」

まどか「わたしね。昨日、あなたの夢を見たの」

ほむら「ほむ…」

まどか「あなたが、なにかと戦っている夢」

ほむら「…」

まどか「もしかしたら、あれって正夢だったのかな?」

ほむら「ほむ…」

まどか「もし、ほむほむもなにかと戦っているなら、話して」

ほむら「…」

まどか「わたし、力になりたいの。頼りないかもしれないけど」

ほむら「…」

まどか「おやすみ、ほむほむ」

ほむら「…ほむほむ」



134:1:2011/07/31(日) 15:22:53.12 ID:xegW7lXz0

―翌日 学校―
さやか「それじゃあ、まどかは魔法少女になることにしたんだ?」

まどか「うん。色々考えたけど、やっぱりほむほむやマミさんの手伝いをしたいって思ったの」

さやか「そっかー。じゃあ、まどかもあの変なのと戦うんだよね…」

まどか「あ、でもね。当分は見習いだって」

さやか「へ?なんでまた」

まどか「えっとね、
    『いきなり実践は早すぎる。巴マミの戦いを見たり、練習してからにしましょう』
    ってほむほむが」

さやか「はー。厳しいねーほむほむは」

まどか「そんなことないよ。むしろ危なくないように、大事にしてもらっている感じだよ」

さやか「まぁ、まどかだしねー。なーんか、肝心な時にドジ踏みそうだから、わたしとしてもそっ
     ちのほうが安心かなー」

まどか「さやかちゃん…ひどい…」

さやか「あっはっはっは、ごめんごめん」

まどか「ううう…」



135:1:2011/07/31(日) 15:24:11.86 ID:xegW7lXz0

さやか「わたしもいきなり戦うのは反対。マミさんに頼んでみようよ。
     わたしも一緒にいってあげるからさ」

まどか「うん。ありがとうさやかちゃん」

さやか「ところで、その肝心のほむほむは? おうちでお留守番?」

まどか「あ、ほむほむならここに…」ガサゴソ


―鞄の中

ほむら「ほむ」チンマリ



136:1:2011/07/31(日) 15:25:58.16 ID:xegW7lXz0

さやか「同伴かよ!」

まどか「だって、なにかあってもすぐに対処できるように、ついてくるって聞かなくって…」

ほむか「ほむほむ」

さやか「しかも何かドールハウスみたいなのが入っているし!」

まどか「うん。むかし遊んでたドールハウスをバックに入れてみたんだ。
    そのままだと息苦しいし、少しは快適になるかと思ったんだけど…」

さやか「道理で、いつもより大きなバッグ使ってるわけだ…」

まどか「あ、でも重くはないよ。
     魔法で、体も強くしてもらってるから」

さやか「…なーんか魔法の無駄使いしてるような気がするなー」

まどか「わたしもそう思うんだけど、ほむほむが迷惑はかけられないって…」

ほむら「ほむほむ」



137:1:2011/07/31(日) 15:28:15.21 ID:xegW7lXz0

さやか「おいこら、ほむほむ。授業中に騒いだりして迷惑かけるんじゃないぞ」

仁美「あら、さやかさんまどかさん、おはようございます」

まどか「あ、仁美ちゃんおはよう」

さやか「そういうことだからね、あんたは変な生き物なんだから節度を守ってキッチリと…」

仁美「…?さやかさん、誰と話してますの?」

さやか「え?あ、い、いやー、何でもないよ。ねー、まどか?」

まどか「う、うん」

仁美「?」

ほむら「…」シーン

さやか『ちゃんとそこらへんはわきまえているみたいね…』

まどか『ほむほむは頭がいいから、そのくらい言わなくても大丈夫だよ、さやかちゃん』

さやか『ホントかな…』



138:1:2011/07/31(日) 15:29:09.31 ID:xegW7lXz0

―数学
先生「では、この問題は…鹿目さんお願いします」

まどか「ふぇっ?! あ、あの…」

ほむら『ほむほむ』

まどか「あ、あの、y=2x+6です…」

先生「はい正解です。では次は…」

まどか『ふぃー、ありがとね。ほむほむ』

ほむら『ほむ』

さや『…』



139:1:2011/07/31(日) 15:29:43.85 ID:xegW7lXz0

―英語
先生「では、この訳は鹿目さんで」

ほむら『ほむほむほむ』

まどか「えっと…×××は***の△△△にした、です」

先生「はい。ここの構文は…」

まどか『分からなかったから、助かったよほむほむ』

ほむら『ほむ』

さやか『…』



140:1:2011/07/31(日) 15:30:13.64 ID:xegW7lXz0

―体育
先生「鹿目さん?!いつの間にそんなに足が速く?!」

まどか「あ、あははー…」

さや「…」



141:1:2011/07/31(日) 15:30:58.91 ID:xegW7lXz0

―昼休み―
さやか「ていうか、ほむほむまどかに過保護すぎ!」

ほむら「ほむっ?!」

まどか「さ、さやかちゃん声が大きいってば…」

さやか「いやいや、いくらなんでもバックアップしすぎだってば」

まどか「『迷惑かける以上、これくらいは当然よ』って聞かなくて…」

さやか「にしても、あんた頭良かったのね…」

まどか「そうだね、びっくりしちゃったよ。鞄に隠れてるから、黒板とか見えてないはずなのに」

ほむら「ほむほむ」

さやか「むー、これが魔法少女のマスコットの底力か」

まどか「あんまり、関係ないと思うけど…」

ほむら「ほむほむ」モグモグ

さやか「ねー、ほむほむ。良かったらアタシにもアドバイスを…」

ほむら「ほむほむむ」

まどか「『通訳しなくちゃいけないからまどかの迷惑になるし、何より面倒だわ』だって」

さやか「へいへい、予想できてましたよ…」

ほむら「ほむ」

まどか「『わかっているのなら。無駄な質問しないで』だって」

さやか「うがー、腹立つ―!ていうか、まどかも一々翻訳するなー!」



142:1:2011/07/31(日) 15:32:31.04 ID:xegW7lXz0

マミ「二人ともここにいるのかしら…」

さやか「あ、マミさんだ。マミさんー、こっちですー!」

マミ「ああ、よかった。見つけられて。あら、ほむほむもいるのね」

まどか「はい。何かあった時のためにって、できるだけ一緒にいるようしているんです」

マミ「鹿目さんは一人で変身できないものね。良い判断だと思うわ」

さやか「それがマミさん聞いてくださいよー、こいつったら酷いんですよー!」


ほむら「ほむほむ」

まどか「あ、お茶欲しいの? はい」

ほむら「ほむ」クピクピ

まどか「どういたしまして♪」

マミ「ふふっ、こうして見るとかわいいわね」

さやか「マミさん!騙されちゃいけません!こいつとんでもなく性悪ですよ!」

マミ「あらあら」



144:1:2011/07/31(日) 15:36:39.34 ID:xegW7lXz0

―説明終了―
マミ「それじゃあ、鹿目さんは魔法少女として魔女と戦うことにしたのね?」

まどか「はい。マミさん、よろしくお願いします」

マミ「ええ、こちらこそよろしくお願いするわ」


まどか「でも、ほむほむがいうには、まだ実戦には早いって」
     だから、しばらくはさやかちゃんと同じく見学ってことで…その、いいですか…?」

マミ「ええ、それは構わないわ。というより、私もそれを提案しようと思っていたの」

まどか「そうなんですか?」

マミ「ええ、そうよ。しばらく様子を見ましょうってね」

さやか「よかったぁ…。二人なら魔女退治も楽になるから、てっきり、すぐにでも戦ってもらうの
    だと思ってましたよ」

まどか「でも、どうして…?」

さやか「もしかして、まだ力不足だから前線には出せないとか、そういうやつですか?」

マミ「ええ。それもあるのだけれど…」



145:1:2011/07/31(日) 15:39:15.45 ID:xegW7lXz0

マミ「…鹿目さん。今のあなたは魔法少女の力を持っているけれど、でもそれは正規の流れを踏ん
    でなったわけじゃない、言わば特別な存在だわ」

まどか「はい」

マミ「だから、出来るだけ慎重になるべきだと思うの。何が起きるかわからないから、変身も今は
    まだできるだけ控えたほうがいいと思うわ」

まどか「ほむほむもそう言ってました。マミさんには負担をかけるけど、それが良いって」

マミ「あら、私と同じ意見なのね。そうなの、ほむほむ?」

ほむら「ほむ」

まどか「『迷惑かけるけど、まどかを守ってほしい』ってほむほむが言ってます」

マミ「ええ、引き受けるわ。かわいい後輩ですもの」

まどか「ありがとうございます!マミさん!」



146:1:2011/07/31(日) 15:41:29.41 ID:xegW7lXz0

さやか「うーむ。こんな見た目でも頭は良くて、しかもベテラン魔法少女。ギャップ萌えってやつ
    ですな」

マミ「本当。実力は相当なものだと思うわ。
    これで、私たちと同じ大きさなら、とても頼りになると思うのだけれど…」

まどか「…ううう、頼りなくて済みません…」

マミ「え?あっ、ち、違うのよ?鹿目さんが頼りないとかそう言いたいんじゃないの。
    ただ、ほむほむが仲間になってくれるなら、心強いって話で…」


QB「僕はどうかと思うけどね」

さや「あ、キュウベエ」

ほむ「ほむっ!」



147:1:2011/07/31(日) 15:43:10.36 ID:xegW7lXz0

QB「前にも言ったけど、僕は彼女と契約した記憶がない」
 「それに、そんな変な姿になっているんだ。一応、警戒はしておくべきだと思うよ」

ほむら「ほむむむむむ…」

マミ「こら、キュウベエ。言いたいことはわかるけど、本人の前で言うことじゃないわよ」
  「それに、この子は自分の身を顧みず、鹿目さんや美樹さんを守ろうとしたじゃない」
  「少なくとも、そういう気持ちを持った子ってことは間違いないと思うけど」

さやか「そうだぞ、キュウベエ。あまり疑り深いと女の子にもてないぞー」

QB「やれやれ、僕は現実的な話をしているんだけどね」
 「まあ、何はともあれ、そんな体じゃあまり害がないのもまた事実だ」
 「そこらへんの判断はマミにまかせるよ」

マミ「QB、彼女はもう仲間よ。慎重なのもいいけど 少しは信頼してあげなさい」
  「そんな態度なら、ご飯抜きも考えなきゃならないわね♪」



148:1:2011/07/31(日) 15:45:07.12 ID:xegW7lXz0

QB「まったく、わけがわからないよ」

マミ「ふふふ、拗ねないの。さ、お昼を食べちゃいましょう」

さやか「おお、そうそう!早く食べないと」モグモグ

まどか「わたしも…」ムグムグ

ほむら「ほむほむ」


ほむら(巴マミとの協力関係は上手くいきそうね)

    (今の私一人じゃ、まどかを守りきれないかもしれない。そのため彼女の存在は心強いわ)

    (もしかしたら、もっと早くこうするべきだったのかも…)



149:1:2011/07/31(日) 15:47:14.16 ID:xegW7lXz0

―「ソウルジェムが魔女を産むなら―!」 ―


ほむら(…大丈夫)
    (今日明日で訪れる場面じゃない)

    (上手く隠し通せれば、回避できるはずだわ…)

    (現状を把握しなさい。暁美ほむら。今の私は無力なんだから、出来るだけ多くの人の協力
     を得ないといけない)

    (そのためには、多少のリスクには目をつぶらないと…)



150:1:2011/07/31(日) 15:48:17.85 ID:xegW7lXz0

―「嫌だぁ…もう嫌だよ、こんなの…」―

ほむら(…でも)

    (まどかに何か危害が及ぶようなことになるなら…)

    (そのときは…どうしたら…)


マミ「じゃあ二人とも。また放課後にね」

まどさや「はい、マミさん!」

ほむら「…ほむ」



164:1:2011/08/03(水) 22:36:37.52 ID:Z8MjpLZz0

―帰宅 まど部屋―
まどか「はー、やっぱりすごかったなぁマミさんは…」

ほむら『そうね。さすが長年魔法少女を続けているベテランなだけはあるわ』

まどか「わたしも、あんな風に戦えるようになるのかな?」

ほむら『戦い方は人それぞれよ。自分の能力にあった戦法をとるのが一番ね。
     まどかには、わたしに近い戦闘スタイルをとってもらうことになると思うけど…』

まどか「そうなんだ。そういえば、ほむほむはどんなふうに戦うの?」

ほむら『そうね。いい機会だし、わたしの魔法少女としての力について説明しておきましょうか』



165:1:2011/08/03(水) 22:39:43.82 ID:Z8MjpLZz0

―説明終了
まどか「…あんまり、マジカルじゃないね」

ほむら『…ごめんなさい。改めて説明したら自分でもそう感じたわ』

まどか「でも、ほむほむの武器は盾なんだね」

まどか(何かを守りたいから、魔法少女になったってほむほむは言ってた)

    (その願いだから、盾になったのかな?)

ほむら『ええ。私だけ少し変身するわね』シュン

    『これで攻撃も防げるし、中に色々なものが収納できるのよ』

まどか「四次元ポケットみたいだね」

ほむら『そういう認識で構わないわ。本当は他にも、能力があるのだけれど…』

まどか「それって、最初に変身した時の?」

ほむら『ええ。中身の話よ』

    『ちょっと、待ってて』カシャ



166:1:2011/08/03(水) 22:42:01.87 ID:Z8MjpLZz0

まどか「…」

ほむら『…やっぱり、私だと使えるみたい』

まどか「…え? え?」キョトン

ほむら『まどかにはわからなかっただろうけど、
     能力そのものが無くなったわけではないみたいだわ』

    『やはり、本来とは違う手段で魔法少女になったから、色々と弊害が出ているみたい』

まどか「と、いうことはやっぱり…」

ほむら『ええ、火器で戦うことになるわね』



167:1:2011/08/03(水) 22:45:06.85 ID:Z8MjpLZz0

まどか「でも、わたしに鉄砲なんて撃てるかなぁ…」

ほむら『そこは練習するしかないわ、まどか。習熟までに時間がかかるけど、それしかないもの。
     撃てるようになるまでは、爆弾を投げて戦いましょう。私も最初そうだったわ』

まどか「ごめんね、なんだか足手まといで…。マミさんにも迷惑かけちゃうし」

ほむら『気にする必要はないわ。誰しも最初はそうだもの』

    『それに巴マミとのコンビなら、遠距離からの攻撃が主流になるから爆発に巻き込むこと
     もないと思うし。
     彼女もフォローはしやすいはずよ』

まどか「うーん、確かに剣とかで戦ってる人がいたら危ないよね。爆弾って」

ほむら『…』

まどか「あれ、どうしたの?」

ほむら『何でもないわ。
     ただ昔、チームを組んでいた人に同じことを言われたのを思い出しただけ』



168:1:2011/08/03(水) 22:46:12.47 ID:Z8MjpLZz0

まどか「ほむほむにも、昔一緒に戦ってた人がいたんだね」

ほむら『…ええ。もう昔の話だけど』

まどか「…」

ほむら『…』

まどか(あ、あれ? な、なにか空気が重いよ~…)



169:1:2011/08/03(水) 22:47:43.44 ID:Z8MjpLZz0

まどか「そ、そういえばさ!」

ほむら『なあに?まどか』

まどか「どんな人だったのかな、そのほむほむの昔の仲間の人って!」

ほむら『…それを聞いてどうするの?』

まどか「う、うん。ほむほむと一緒に魔女と戦ってたんだから、
     きっと凄い人たちだったんだろうなーって」
    「だから、どんな人だったのか知りたくて!」

ほむら『…』



170:1:2011/08/03(水) 22:50:54.52 ID:Z8MjpLZz0

ほむら『死んでしまったわ』

まどか「…え?」

ほむら『もういないの。みんな死んでしまった、魔女との戦いで』

まどか「…」

ほむら『たくさんの魔法少女が死ぬところを見てきた。
     この目で。良い人も悪い人もみんな死んでしまった』

    『…ごめんなさい。一緒に戦ってくれるって言ってくれたのに。後から、こんな話をして』

    『でも覚えておいて。魔女との戦いは、そういうことなの』

    『…まどか、嫌になったら何時でも言って。あなたが戦えなくなっても、
     それを責められる人なんていないわ。そうなったら、私はあなたの前から姿を消す』

    『だから、無理だけは絶対にしないで』



171:1:2011/08/03(水) 22:52:42.50 ID:Z8MjpLZz0

まどか「…っく」

ほむら『…まどか?』

まどか「…ぐす……」

ほむら『…どうして泣いているの?まどか』

まどか「ご、ごめんね。辛いこと聞いちゃって」グスグス

ほむら『かまわないわ。悪気があったわけじゃないもの』

まどか「…ほむほむ」ギュッ

ほむら『ま、まどか?』

まどか「…わたし、魔法少女を辞めないよ。そうしたら、またほむほむは一人になっちゃうもの」

    「そんなの、淋しすぎるもん…」

ほむら『…いいの?』

まどか「…うん」



172:1:2011/08/03(水) 22:54:47.35 ID:Z8MjpLZz0

ほむら『貴方のことは何があっても守るわ、まどか』

まどか「えへへ、ありがと。でもわたしもね、ほむほむのこと守れるように頑張るよ」

ほむら『それじゃあ、立場が逆だわ』

まどか「それでいいんじゃないかな。お互いに助けあえば、きっと何だってうまくいくよ!」

ほむら『そうね…』


ほむら(本当にそんな関係になれたら…)



173:1:2011/08/03(水) 22:56:20.10 ID:Z8MjpLZz0

ほむら『それじゃあ、明日から武器を使う練習をしないとね』

まどか「うん! でもわたしにできるかな…」

ほむら『出来るようになってもらわないと困るわ、これしか攻撃手段が無いのだもの』

まどか「うん、わたし頑張るよ。ほむほむ!」

ほむら『そう。なら最初から厳しくいくわよ。まどか』

まどか「え、ええーっ! す、少し遠慮してほしいなー…」

ほむら『…ふふっ』



174:1:2011/08/03(水) 23:01:37.76 ID:Z8MjpLZz0

―翌日 放課後―
まどか「マミさん、遅いねー…」

ほむら『そうね』

ほむら(射撃に関しては彼女にも経験があることだし、教えるのを手伝ってもらいたいのだけれ
     ど…)


ほむら『そういえば、今日は美樹さやかはどうしたのかしら?』

まどか「あ、さやかちゃんはね。今日は病院に行ってから合流するって」

ほむら『そう』

まどか「さやかちゃんね。幼馴染の男の子が入院してて、毎日お見舞いしているんだよ!」

ほむら『そうなの?』

まどか「うん。音楽のCD買ってきてあげたりしてるんだ」

    「その人、バイオリンがすごく上手でね。音楽のことが大好きなんだよ!」

ほむら『美樹さやかはその人のことが好きなのね。さっさとくっ付いてしまえばいいのに』

まどか「え?!そ、それは簡単に言いすぎだよ…」

ほむら『何故かしら?こういうのは伝えられるときに伝えるべきだと思うわ』

    『そのうち、伝えることも出来なくなることだってあるのだから』



175:1:2011/08/03(水) 23:03:16.79 ID:Z8MjpLZz0

まどか「でも今がなくなっちゃうのが怖くて、言えないっていうのもあるんじゃないかな」

ほむら『今を取るか、未来を取るかという話ね。私は未来を掴むけど』

まどか「でも、さやかちゃんならいつか上条君に自分の気持ちを伝えられるよ。きっと」

ほむら『いつか言うなら、今からでもいえると思うけど。
     結局、美樹さやかは根性無しのへたれということよ』

まどか「あはは…」


ほむ(…本当に)

ほむ(伝えられる機会があることが、どれだけ幸せなことか…)



176:1:2011/08/03(水) 23:05:43.02 ID:Z8MjpLZz0

   RRRRRR

まど「あ、マミさんからだ…、え?ええっ!」

ほむ『どうしたの、まどか?』

まど「た、大変だよ! さ、さやかちゃんが…」

ほむ『落ち着きなさい。息を吸って、頭の中を整理するのよ』

まど「う、うん。―あのね、さやかちゃんが、病院で…孵化しそうな魔女を見つけたって!」

ほむ『!』

まど「さやかちゃんが先にキュウベエと結界に入っちゃって…。
    マミさんが今追いかけているらしいんだけど…」

ほむ『まどか!巴マミに伝えて!』

まど「え?」

ほむ『その魔女はいつものとは違うわ!私たちが行くまで手を出さないでって!』

まど「う、うん!」



177:1:2011/08/03(水) 23:08:35.63 ID:Z8MjpLZz0

マミ『どうしたの、鹿目さん?』

まどか「あ、はい。マミさん、ほむほむが言うにはその魔女はものすごく強いらしいです」

マミ『あら、そうなの?』

マミ(使い魔が大きくなったら、元の魔女と同じ姿になるけれど…。
    どうしてわかったのかしら?)

まどか「はい。だから、私たちが行くまで手は出さないでって…」

マミ『…悪いけれど、それは出来ないわ。
    もう美樹さんが結界の中に入ってしまっているんですもの』

マミ『それにそんな強い魔女なら、なおさら見習いのあなたを危険にさらすわけにはいかないわ』

まどか「マミさん…。でも…」

マミ『ほむほむに伝えて、鹿目さん。
    忠告は受け取ったわ。でも、美樹さんが危険にさらされているのは間違いないから、
    十分に注意して魔女と戦うって。そうお願い』

まどか「はい…」

マミ『それじゃあ、結界に入るから切るわね。鹿目さん、あなたは結界に来てはダメよ?』



178:1:2011/08/03(水) 23:10:17.42 ID:Z8MjpLZz0

   Pi!

ほむ『巴マミは、なんと?』

まど「あ、うん。さやかちゃんが危ないから待つことは出来ないって…」

ほむ『!』

まど「あと、そんなに強い魔女ならわたしは来ちゃだめだ、って言ってたけど…」

ほむ(まずい…!)

まど「ほむほむ、やっぱりわたしたちも追いかけるべきだよね?」

ほむ『それだけじゃない。巴マミがまずいわ』

まど「え? それって…」

ほむ『説明は後。行くわよまどか』

まど「え、う、うん」

ほむ『巴マミには悪いけれど、そうも言っていられないの。とにかく病院へ急ぐわ』

まど「わかった…!」タタタ

ほむ(お願い、間に合って…!)



179:1:2011/08/03(水) 23:16:36.62 ID:Z8MjpLZz0

―結界内
まどか「結界に入ったよ!ほむほむ」

ほむら『さっそく変身するわよ、まどか』

まどか「うん!」

まどほむ『変身!』



180:1:2011/08/03(水) 23:17:24.68 ID:Z8MjpLZz0

    カッ!

ほむら『いくわよまどか!』ニジリニジリ

まどか「…えーと、ほむほむの位置は頭の上なの?」

ほむら『邪魔かもしれないけど、我慢してちょうだい。ここじゃないと周囲の確認ができないわ』

まどか「う、うん」

ほむら『とにかく急いで先に進みましょう。マミたちが危ないわ』

まどか「うん!」タタタタ



181:1:2011/08/03(水) 23:18:20.26 ID:Z8MjpLZz0

まどか「そんなに今回の魔女は強いの?ほむほむ?」

ほむら『ええ、これまでとはわけが違う』

    『巴マミともいえども、油断をしたらやられるわ』

まどか「そ、そんな…」

ほむら『安心してまどか。そうならないように今私たちは急いでいるの』

    『決して倒せない相手ではないわ。マミを支援しながら戦えば勝てる相手よ』



182:1:2011/08/03(水) 23:19:11.99 ID:Z8MjpLZz0

まどか「…不思議だなぁ」

ほむら『?』

まどか「なんだか、ほむほむって何でも知っているみたい。魔女のこととか私のこととか」

ほむら(…しまった。安心させようとして喋りすぎてしまったかしら…?)

まどか「でも、うん。なんだか怖くなくなった。戦えそうだよ」

    「ほむほむのおかげ。ありがと!」

ほむら『…別に何でも知っているわけではないわ』

    『でも、魔女のことならこれまでの経験から知っていることが多いの』

    『私は戦える身ではないけど、この経験と助言と能力であなたを守るわ、まどか』

まどか「うん!」



183:1:2011/08/03(水) 23:20:38.76 ID:Z8MjpLZz0

使い魔『…』ウジャウジャ

まどか「使い魔!多すぎるよ!」

ほむら『相手にしている暇はないわ。まどか、無視して突っ切るわよ』

まどか「わかった!」ダダダ

ほむら(…私が魔法少女になった時よりも、明らかに足が速い)

    (やはり、元となる身体が丈夫だと変わってくるものね)

まどか「わ、わ、追いつかれちゃうよ!ほむほむ!」

ほむら『心配はないわ。悪いけれど、盾の方の腕をあまり動かさないでちょうだい』ヨジヨジ

まどか「ほむほむ?」



184:1:2011/08/03(水) 23:22:00.51 ID:Z8MjpLZz0

―ヒョイ ポイポイ

使い魔『?』

―ドゴーン!

使い魔『!』


まどか「うぎゃー!」

ほむら『爆弾を後ろに、投げて援護するわ。貴方はただ前を向いて走りなさい』

まどか「ううう…。耳がジンジンする」

ほむら『すぐに慣れるわ。さ、早く』

まどか(結構スパルタだなぁ…ほむほむ)ダダダ



185:1:2011/08/03(水) 23:23:02.07 ID:Z8MjpLZz0

―マミ 戦闘中
まどか「開けた場所に出た!」

ほむら『巴マミは…』

まどか「あ、あそこ!」



マミ「悪いけど、一気に決めさせてもらうわよ!」

さやか「マミさん、いっけー!」

マミ「ティロ・フィナーレ!」



まどか「ティロ・フィナーレだ!」

ほむら『…!』



186:1:2011/08/03(水) 23:23:46.98 ID:Z8MjpLZz0

―ドゴォォォォォォォン

マミ(手ごたえはあった。だけど…)

魔女「」ガバ

マミ(! 来た!)



187:1:2011/08/03(水) 23:24:52.90 ID:Z8MjpLZz0

マミ「フェイクが…」

魔女「♪」アーン

マミ「通用すると思って!」シャッ

魔女「♪」パク

魔女「…?」


―ドンドンドンドンドン!―


魔女「?!」

マミ「悪いけれど、後輩が見ている手前負けられないの!」

魔女「…」

マミ(確かに、油断していたら危なかったわ。ほむほむのおかげね)

   (でも、奇襲を交わしてしまえばこっちのもの)

   (一気に畳み掛けるわ!)



188:1:2011/08/03(水) 23:26:51.23 ID:Z8MjpLZz0

―ドンドンドンドンドンドンドンドン!―

魔女「…」

魔女「…?」

魔女「…」チラリ


さやか「いけー!マミさん!」


魔女「♪」



ほむら(…!)

まどか「よ、よかったぁ~。マミさん無事だったみたい」

ほむら『まどか!急いで』

まどか「…え?」

ほむら『あの魔女はマミを見ていない!』


ほむら『狙っているのは美樹さやかの方よ!』



189:1:2011/08/03(水) 23:28:07.23 ID:Z8MjpLZz0

魔女「」ガバ

マミ「え?」

さやか「あ」

魔女「♪」アーン


マミ「美樹さん!」ドンッ

さやか「…え、あ、え?」

魔女「♪」

マミ「」



ほむら「ほむ?!」

ほむら(マズイ!)

    (ここからじゃどうやっても間に合…)

まどか「マミさん!」



190:1:2011/08/03(水) 23:29:07.64 ID:Z8MjpLZz0

―カシャ! 

―ピタ



191:1:2011/08/03(水) 23:29:43.02 ID:Z8MjpLZz0

ほむら「…?!」

まどか「え、な、なにこれ?!」

ほむら(時間が…止まった?)

まどか「ほむほむ、なんだか周りのものが急に…」



192:1:2011/08/03(水) 23:31:02.80 ID:Z8MjpLZz0

ほむら『まどか、チャンスよ!今、私たち以外の時間は止まっているわ』

まどか「じ、時間?」

ほむら『これが私の能力なの。時間を止める能力。
     今なら、動けるのは私たちだけ。マミも美樹さやかも助けられるわ』

まどか「本当に?!」

ほむら『でも急いで。あまり長くは止められない。マミ達を助けることを第一に行動するわよ』

まどか「うん!」



193:1:2011/08/03(水) 23:31:55.18 ID:Z8MjpLZz0

マミ(魔女、口…)

マミ(逃げ 無理 赤い 舌)

マミ(終わり お母さん…)

マミ(暗…――)


まど「――マミさん!」

―ドゴォォォォォォォォォォン!!

魔女『?!』



194:1:2011/08/03(水) 23:32:47.98 ID:Z8MjpLZz0

マミ「…」

マミ(私、今、死…)

マミ「…」

   「あ……鹿目…さん?」

まどか「マミさん!マミさん!しっかりしてください!」

ほむら「ほむほむほむ!」

まどか「え、そんな! ショック症状って…!」

マミ「う…あ……」

まどか「安心してください。とにかくいったん離れます!」カシャ



195:1:2011/08/03(水) 23:34:03.25 ID:Z8MjpLZz0

魔女『? ?』

マミ(…あ、景色が急に)
   (鹿目さん?私を抱えて…)

まどか「さやかちゃん!」

さやか「まどか?! あんた急にどこから…ってあれ?場所が…」

まどか「さやかちゃん、話は後!マミさんをお願い!」

さやか「お、おう!って、まどかは?」

まどか「わたしは…」



196:1:2011/08/03(水) 23:34:35.93 ID:Z8MjpLZz0

魔女『??』キョロキョロ

まどか「…魔女を!」

ほむら「ほむっ!」

まどか「行ってくるね!さやかちゃん!」バッ

さやか「え?!ち、ちょっとまどか?!」



197:1:2011/08/03(水) 23:35:28.67 ID:Z8MjpLZz0

魔女『! ~♪』バク

魔女『??』

―ドゴォォォォォォォォォォン!

魔女『!』

―ドガァァァァァァン!

魔女『?!』

―ヴァォォォォン!

魔女『?!?!?!』

―ドゴォォォン!

魔女『……』

魔女『…』

魔女『』



198:1:2011/08/03(水) 23:36:57.23 ID:Z8MjpLZz0

さやか「すご…! あれまどかがやっているの?」

マミ(――鹿目さん…)


QB(マミがやられそうだったから、さやかに契約を迫れると思ったけど。
   上手くいかなかったみたいだね)

QB(まったく、エネルギー回収の見込みもないのに魔女を倒してしまうなんて、厄介な存在だよ)



208:1:2011/08/07(日) 12:58:11.59 ID:H/TzFB3z0

―マミ宅―
まどか「マミさん、ベットに運んだよさやかちゃん」

さやか「悪いね、まどか。運ばせちゃって」

まどか「ううん、いいの。魔法少女のわたしならこれくらいなんともないから」

さやか(魔法少女なら…か)


さやか「…マミさん、大丈夫かな?」

まどか「大きな怪我は無かったし、今はショックで眠っているだけだと思うけど…」

ほむか「ほむほむ、ほむむ」

まどか「うん…ほむほむも大事は無いって言ってる」

さやか「そっかぁ、よかったぁ…」



209:1:2011/08/07(日) 12:59:26.75 ID:H/TzFB3z0

さやか「さて…これからどうしよっか? まどか」

まどか「そのことなんだけど…。さやかちゃん、今日わたしマミさんの家に泊まっていこうと思うの」

さやか「え?」

まどか「実はもう家に連絡はしてあるんだ。先輩の家にお泊りするって。…ちょっと怒られちゃったけど」

まどか「あんなことがあった後で、一人は辛いと思うから…」

さやか「…そっか、そうだよね。よーし!それじゃあアタシも…」

ほむら「ほむっ!」ペシン

さやか「痛っ!なーにすんのよ!ほむほむ!」

まどか「『あまり大人数だとかえって迷惑になるわ』だって」

さやか「だからって、ハタくことはないでしょーが!」

まどか「さやかちゃん、今日はもう遅いし…。マミさんはわたしとほむほむでお世話するから」

さやか「うーん…。しかたないか。ごめんね、まどか。押し付けるみたいになっちゃって」

まどか「いいの。気にしないで、さやかちゃん」



210:1:2011/08/07(日) 13:00:24.25 ID:H/TzFB3z0

さやか「それと、まどか。ちょっと聞いておきたいんだけど」

まどか「なあに?」

さやか「…あんた、まだ魔法少女を続けられる?」


まどか「うん」

さやか「即答かい」

まどか「えー、おかしいかな?」



211:1:2011/08/07(日) 13:02:43.60 ID:H/TzFB3z0

さやか「だって、今日の見たでしょ。あんなに強かったマミさんが、あんな風になっちゃって」

    「まどか達がこなかったら、わたしもマミさんも確実に死んじゃってた。そんなのわたしでもわかるよ」

    「遊びじゃないんだよ? 死んじゃうんだよ。何か一つ間違ったら」

    「死んじゃったら、もうまどかは家族やあたしたちと会えないんだよ。分かってるの?」



212:1:2011/08/07(日) 13:04:53.80 ID:H/TzFB3z0

まどか「…うん。わかってるよ。ほむほむにも何度も念を押されたし」

さやか「…じゃあ、何で」

まどか「それでも、守りたいものがあるの」

さやか「…自分が犠牲になっても?」

まどか「そんなんじゃないよ。わたしだって死にたくないし、死ぬつもりもない」

    「でも、今のわたしにできることがあって、それが誰かのためになるならそうしたいの」

    「それがもしかしたら…、それがわたしのやりたかったことなのかもしれないから」



213:1:2011/08/07(日) 13:07:22.80 ID:H/TzFB3z0

さやか「まどか…」

まどか「それにね、一人で戦うわけじゃないもん!ほむほむも一緒だし!」

まどか「ほむほむはわたしを守ってくれるって言ったもん。ねー?」

ほむら「ほむむっ!」

まどか「一人じゃ無理かもしれないけど、二人なら何とかなるよ!きっと」

さやか「…そっか。まどかは決めたんだね」

    「でも、無理だけはしないでよ。あんたに何かあったらあたし…」

まどか「うん、わかってる。ありがと、さやかちゃん」

さやか「じゃあ、マミさんのことよろしくね、まどか!」

まどか「うん!また明日!さやかちゃん!」



214:1:2011/08/07(日) 13:08:34.02 ID:H/TzFB3z0


マミ「…」スゥスゥ


まどか「マミさん、よく眠っているね」

ほむら『そうね』

まどか「…今日のわたし、マミさんを守れたんだよね?」

ほむら『ええ。胸を張っていいわ』

まどか「…よ、よかった、よかったよ…」グスッ

ほむら『…』ナデナデ



215:1:2011/08/07(日) 13:09:36.44 ID:H/TzFB3z0

まどか「…えへへ。ありがと、ほむほむ」

ほむら『礼には及ばないわ』

まどか「そんなことないよ。ほむほむがいなかったら、きっと何もできなかったし…」

ほむら『それは、私も同じことよまどか』

まどか「じゃあ、二人の勝利!だね!

ほむら『…そうね、二人の力があったから勝てたのよ』



217:1:2011/08/07(日) 13:11:46.10 ID:H/TzFB3z0

まどか「あ、力といえばほむほむ。あれが、ほむほむの力なんだよね?」

ほむら『時間停止のこと?そうね、あれが私の魔法少女としての能力よ』

まどか「すごいなぁ、時間を止めちゃうなんて」

ほむら『それほどでもないわ。止められる時間も限られているし、制約もあるわ』

ほむら『何より、私はあれしか能が無くて、それ以外の能力が無いの。総合的な能力を見れば、巴マミのほうがずっと上よ』

まどか「それでもすごいよ!ほかにも武器とかの知識もあって。わたしにはそういうのも無いもん…」

ほむら『必要だから身についただけよ。別に勉強熱心なわけではないわ。それから…、まどか』

まどか「なあに、ほむほむ?」

ほむら『あまり、この能力のことを他人に話してはダメよ』



218:1:2011/08/07(日) 13:15:23.59 ID:H/TzFB3z0

まどか「え? 別に誰かに話すつもりなんてなかったけど…どうして?」

ほむら『さっきもいったけれど、この力は強力だけど弱点が無いわけではない』

ほむら『加えて、私の力はこれ一辺倒で他の能力に乏しい。率直に言って、この力を失ったら私は終わりだといってもいいわ』

ほむら『だからこの能力は隠す必要があるの。できれば、知っているのは自分だけという状況が望ましいわ』

ほむら『だから、むやみやたらと使ったり話したりしてはいけない。注意してね、まどか』



219:1:2011/08/07(日) 13:18:47.79 ID:H/TzFB3z0

まどか「…それってマミさんにも?」

ほむら『…ええ。できるだけ、どうしようもない状況に陥らないかぎりは、彼女の前で力を使うことも避けたいわね』


ほむら(…いつかの時間軸では、私は弱点を突かれて錯乱した巴マミに拘束されて命を奪われかけた)

    (あの時は、まどかに助けてもらえたけど)

    (でも、今はそうはいかない。助けてくれる人なんて、いないもの。できるだけ、リスクは回避しなれば…)


まどか「ほむほむ!」



220:1:2011/08/07(日) 13:20:13.13 ID:H/TzFB3z0

ほむら『きゃっ!』

まどか「あ、ご、ごめん。急に大きな声出しちゃって…」

ほむら『い、いえ。大丈夫よ。ただ、巴マミが寝ていることだしもう少し静かにしましょう…』

まどか「う、うん。それでね、ほむほむ。…それはだめだよ」

ほむら『え?』

まどか「マミさんは敵じゃないよ、ほむほむ。力のこと言わないのって、そういう風に考えているからじゃないのかな?」

ほむら『そ、それは…』

まどか「何でもかんでも話しておく、ってことじゃないけど…。でも、そういう風に考えて仲間と接するっていうのは間違っているよ」

ほむら『…仲間』

まどか「そう。マミさんは仲間なんだよ、ほむほむ。仲間で、頼れる先輩。
    だからさ、マミさんのこと信用しようよ。敵になったりしないよ、絶対」



221:1:2011/08/07(日) 13:22:10.70 ID:H/TzFB3z0

ほむら『…』

まどか「力のこと、あんまり話しちゃいけないのはわかった。けど、それだけを守ろうとして仲間を守ろうとしないのは、嫌だよほむほむ」

ほむら『…そうね』


ほむら(…忘れていた。今の私は、私以外の力がないと、まどかを守れない)

    (こちらが信用しなければ、相手も信用しない。まどかの言うとおりだわ)


ほむら『…ごめんなさい。ずっと一人だったから、必要以上に他人を疑う癖がついているみたい。反省するわ』

まどか「わ、わ、いいよほむほむ。わたしも偉そうなこと言っちゃって…」

    「…ただ、そこまで人を信じてあげられないのは、やっぱり」

ほむら『…ええ。問題があると思うわ』

    『まどかの言うとおり…、だと思うもの』



222:1:2011/08/07(日) 13:28:23.34 ID:H/TzFB3z0

まどか「問題じゃないよ。何でもかんでもすぐ信用するのはよくないって、ママも言ってたし」

    「でも、友達や先輩を信じられないのは、嫌だよ。ほむほむ」

ほむら『そうね。仲間になったのなら信用すべきだと、私も思うわ』

まどか「うん。そっちのほうがいいよ、絶対」

ほむら『でも、まどか。それと能力のことをできるだけ隠しておくのことは別よ』

    『この力が私たちの生命線だということは、理解してほしい』

まどか「うん、わかった」

    『…でも、誰かが危なくなったら躊躇なく使いましょう』

    『それで、後悔はしたくないものね』

まどか「…そうだね」



223:1:2011/08/07(日) 13:30:18.37 ID:H/TzFB3z0

まどか「それでね、ほむほむ。これからのことなんだけど…」

ほむら『ええ。まず私から話をさせてもらっていいかしら』

まどか「わかった。じゃあ、ほむほむからお願い」

ほむら『まず、巴マミのことから話しましょう』

まどか「うん」

ほむら『見た限りでは大きな傷は無い。怪我が全く無いというわけではないけど、魔法少女の回復力なら問題ないレベルよ』

    『…問題は精神のほう。今日の出来事によって、相当なダメージを負っていると考えられる』

まどか「…うん。あのマミさんを思い出すと、今でも辛いよ…」

ほむら『…おそらく、すぐさまの戦列への復帰は無理。しばらくは療養してもらうことになるわね』

まどか「わたしもそのほうがいいと思う。あんな目にあって、またすぐ戦えなんて、そんなこと言えないよ」



224:1:2011/08/07(日) 13:32:03.05 ID:H/TzFB3z0

ほむら『問題はここからよ、まどか』

    『巴マミはしばらく戦えない』

    『そうなると必然的に、私たちだけで当分魔女に対処していくことになるわ』

まどか「…そうだね」

ほむら『今日の戦いで能力が使えるようになったけれど、それでも苦しいことには変わりはない』

    『だからこれからは、できるだけ私の指示に従ってほしいの。魔力の配分やいざという時のための逃げ道とか、私の知識で可能な限りサポートするわ』

ほむら『だから、巴マミが回復するまででいいわ。それまでは、できるだけ私の指示に従ってほしいの』


ほむら(本当はまどかを戦わせるのは、心苦しい)

    (でもここで魔女を放っておけば、確実にまどかと美樹さやかは街を守るために契約して魔法少女になる。それは阻止しなくては)

    (私が戦えれば一番いいのだけれど…。ごめんね、まどか)



225:1:2011/08/07(日) 13:32:53.91 ID:H/TzFB3z0

まどか「うん、ほむほむの言うとおりにする」

ほむら『! いいの?』

まどか「新米のわたしじゃ一人じゃ戦えないし、ほむほむが色々教えてくれるならそれに従うよ」

ほむら『…ごめんなさい。貴方に何もかも押し付けてしまって』

まどか「ううん、気にしないで。わたしが好きでやろうって決めたことなんだから。謝ることはないよ、ほむほむ」

ほむら『それでも、私は貴方に感謝している。私は何もあなたにしてあげられないのに…』

まどか「そんなことないよ。ほむほむがいてくれて、わたしは嬉しいよ?」

ほむら『まどか…』



226:1:2011/08/07(日) 13:33:46.66 ID:H/TzFB3z0

まどか「…ねえ、ほむほむ」

ほむら『なに、まどか?』

まどか「わたし…考えたんだけど」


まどか「マミさんをね…このままずっと魔法少女の仕事から解放してあげられないかな?」


ほむら『…え?』



227:1:2011/08/07(日) 13:35:59.86 ID:H/TzFB3z0

まどか「今日のマミさん見てね、思ったんだ。わたしがマミさんの代わりになれないかなって」

    「わたしにはほむほむがいるけど、マミさんは一人で戦ってたんだよね。ずっと、長い間」

    「だから、これからはわたしが頑張ってマミさんには休んでもらいたいってそう思ったの」

    「お願い!ほむほむ。わたし頑張るから。だからマミさんを休ませてあげて」

ほむら(まどか…)

ほむら『…それは』


QB「それは無理だよ、まどか」



228:1:2011/08/07(日) 13:37:07.00 ID:H/TzFB3z0

まどか「キュゥべえ?!」

ほむら『…キュゥべえ』

QB「魔法少女は願いを叶えた時から、魔女と戦い続ける義務を負う。魔女と戦わない魔法少女なんて存在しないんだよ、まどか」

まどか「で、でも少しぐらい休んだって…」

QB「運命はそんなことを許してくれないんだ、残念なことにね」

  「奇跡の願いを叶えた魔法少女に、安息の時などないんだよ」


ほむら(…よくもそんなことが言えたものね)

    (自分の都合のいいように、奇跡と運命を動かしているくせに…!)



229:1:2011/08/07(日) 13:43:17.06 ID:H/TzFB3z0

マミ「…鹿目さん、そんなに心配しなくて大丈夫よ」

まどか「! マミさん、起きたんですか!」

マミ「ええ、ありがとう。今日は助かったわ。ほむほむもありがとう」

ほむら「…ほむ」

マミ「それからね、鹿目さん。わたしね、出来るだけ早く復帰できるように頑張るわ」

   「だからそれまでの間、ほむほむと一緒に街を守ってちょうだい。お願いね」

まどか「え?で、でも…」

マミ「鹿目さん、聞いて」

   「確かにね。一人で魔女と戦うのは辛かった。怖くなって、泣いたことだって何度もあったわ」
   「でもね、全部私が望んでしていることなの」

   「キュゥべえと契約したのも、街を守って魔女と戦うことも全部ね」

   「だから後悔なんてないわ。止めたいわけでもない。だって全部自分で決めたことだから」

   「今日はちょっと情けないところを見せちゃったかもしれないけど…、でも大丈夫」

   「だから、その気持ちだけで嬉しいわ。心配してくれてありがとう、鹿目さん」



230:1:2011/08/07(日) 13:44:25.91 ID:H/TzFB3z0

まどか「マミさん…」

ほむら『…まどか。私もまどかの意見を聞くことは出来ないわ』

まどか「ほむほむも…」

ほむら『魔法少女が魔女と戦わずにすむ方法なんてない。そういう契約で私たちは存在している。それを回避することは不可能よ』

    『それにまどか。今日は上手くいったけど、あなたの魔法少女としての腕はまだまだ低い。一人で行動するにはまだまだ不安が残る。』

    『一人前になったと思っているなら、大間違いよ』

まどか「ううう…」



231:1:2011/08/07(日) 13:45:48.63 ID:H/TzFB3z0

マミ「…何か言われたの?」

まどか「『一人前になったと思っているなら。大間違いだ』って言われちゃいました…」

マミ「そうね。私も鹿目さんを独り立ちさせるには、まだ早いと思うわ」

まどか「マ、マミさんまで…」

マミ「それが普通。あせらずじっくり地道に努力することが重要よ」

  「…それにね。鹿目さんが力不足ってことだけじゃないの」

まどか「え?」

マミ「このところ、この街では物凄く魔女が多い。異常とも言っていいくらいなの」

  「あなたたちが帰ってからも、何回か戦闘があったりもしたわ。私もこのところ連戦続きでだいぶ疲弊していて、だいぶ苦しかった」

  「そんな状況の街で、鹿目さんだけを戦わせるわけにはいかないの。私もできるだけすぐに復帰しないと、今度はあなたが参ってしまうわ」

まどか「そうだったんですか…」


ほむら(…おそらく、それは私がこんな体になったのが原因ね)

    (本来私が倒しているはずだった魔女や使い魔が、そのまま残っているんだわ)



232:1:2011/08/07(日) 13:47:40.48 ID:H/TzFB3z0

ほむら『…彼女が速く復帰しなければならい理由はまだあるの。まどか』

まどか「ううう…、あんまり苛めないで」

ほむら『…別に苛めたいわけじゃないわよ?』

    (…でもちょっと可愛い)

ほむら『これから先、この街に恐ろしい魔女が出現する』

    『その魔女に対抗するために、私たちは力を集めなければならないの』

まどか「おそろしい…魔女?」

ほむら『ええ、ワルプルギスの夜と呼ばれている魔女。これに勝たなければ私たちに未来はないわ』



233:1:2011/08/07(日) 13:49:08.31 ID:H/TzFB3z0

まどか「ワルプルギスの…夜?」

マミ・QB「!」

マミ「鹿目さん、ワルプルギスの夜のことを知っているの?」

まどか「え? あの、ほむほむが言っていて…」

    「この街に現れるから、その、力を合わさなくちゃいけないって」

マミ「…! 何ですって…!」

QB「驚いた。君はワルプルギスの夜が来ることを知っているのかい? ほむほむ」

ほむら「…」

マミ「キュゥべえ、その話は本当なの?ワルプルギスの夜が現れるという話は」

QB「事実だよ、マミ。というか今日はそのことを告げにここに来たんだ」

 「ワルプルギスの夜は確かに現れる。近いうち、この街にね」

マミ「そんな…」



234:1:2011/08/07(日) 13:50:46.18 ID:H/TzFB3z0

まどか「あ、あのー、マミさん? 何なんですか、その、『ワルプルギスの夜』って」

マミ「…凄まじい力を持った魔女の名前よ。最強の魔女とも言われているわ」

  「出現しては、恐ろしい大破壊をもたらす悪魔のような魔女」

  「この魔女のせいで、廃墟になった街も存在するの。その所業は世の中では大災害と認知されているけど」

まどか「廃墟…? 廃墟になった街…?」

    「…そ、そんな。そんな魔女が、この街に…」

マミ「安心して鹿目さん。そんなことはさせない」

  「私が、…いえ私だけでは無理ね。私たちが力を合わせないと、とても対抗できないわ」



235:1:2011/08/07(日) 13:51:50.80 ID:H/TzFB3z0

まどか「マミさん…」

マミ「ごめんね。今はこんな頼りない姿だけど…」

  「でも安心して。できるだけ早く体調を整えて、戦えるようにするわ」

QB「そうだね、僕もそのほうが良いと思うよ」

まどか「キュゥべえ…」

QB「ワルプルギスの夜は今まで、誰も倒すことができなかった魔女だ」

 「もし戦うのなら、最善を尽くすのが当たり前だと思うね」

まどか「…戦うよ。うん、わたしは戦う」

    「だって、わたしもこの街を守りたい。無くしたくないもの」

マミ「ふふっ、そうね。何としてでも、守らないとね鹿目さん」

  「そのためには、早く一人前にならないと。実力をつけないとね」

まどか「はい!マミさん!」

ほむら「ほむほむ!」

    『私も協力するわ、まどか』

まどか「ほむほむも!ありがとう!」

ほむら「ほむ」



236:1:2011/08/07(日) 13:53:45.70 ID:H/TzFB3z0

マミ「そういえば、ほむほむは何かを守るために魔法少女になったのよね、鹿目さん?」

まどか「? はい。そう言ってましたけど」

マミ「もしかして、この街を守るのが彼女の目的なのかしら?」

   「ワルプルギスの夜が来るのなら、思い入れが無ければ、わざわざこの街に来ることはないのだけれど」

まどか「あ、そういえばそうですね」

マミ「ちょっと聞いてみましょうか。実はそうなんでしょ? ほむほむ」

ほむら「ほむ」

まどか「えっと…『答えるつもりはない。でも関係あることは認めるわ』ですって」

    「ワルプルギスを倒したら、わたしが変わりに魔法少女になることもないし、自分もこの街から離れるって言ってます」

マミ「当たらずとも遠からず、ってことかしら。でも街を守るのに協力してくれるなら嬉しいわ」

まどか「これからは、三人で頑張りましょう。マミさん、ほむほむ」

マミ「ええ!魔法少女トリオ、結成ね!」

ほむら「ほむっ!」



237:1:2011/08/07(日) 13:55:20.96 ID:H/TzFB3z0

まどか(こうしてわたしたちは、ワルプルギスの夜を倒すために動き始めました)

    (ほむほむと出会って、私の運命が少しずつ動き出した、そんな感じがしました)

    (ワルプルギスの夜はものすごく強い魔女だと、その後も何度も聞かされました。でも、あきらめるつもりはありません)

    (だって、この魔女を倒さないと、大事なものを失ってしまうから)

    (だから、わたしは絶対にあきらめません)



まどか「ねぇ、ほむ――」

ほむら『…?』

まどか「…ううん、何でもない」

    「ほむほむ、一緒に頑張ろうね!」

ほむら「ほむ!」



238:1:2011/08/07(日) 13:57:35.98 ID:H/TzFB3z0

今日はここまでです。

なんか最終回のような引きになりましたが、まだ続きます。
次は木曜日か金曜日になると思います。

ご拝読ありがとうございました。



239:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区):2011/08/07(日) 13:58:40.22 ID:UE1OaA0so

お疲れ様でした。



250:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都):2011/08/08(月) 13:27:37.88 ID:J4mU8P+q0

ところで前々から思ってたんだがほむほむのSGの汚れは今どうなってんだ?



251:1:2011/08/11(木) 19:27:52.26 ID:wSx6q2mH0

>>250
体が縮んだ分、消費量が落ちているので現時点ではあまり穢れは溜まっていません。
さすがにまどかが戦い始めれば穢れは増えますが、その時はグリーフシードが手に入るので。

続きを投下します。



252:1:2011/08/11(木) 19:29:17.98 ID:wSx6q2mH0

QB「…」


QB(まどか達は、ワルプルギスの夜には勝てない)
 
 (彼女たちの絶望は、ソウルジェムを濁らせそして魔女に変える。今回も多くのエネルギーを生んでくれそうだ)

 (だけど、このままだと魔法少女じゃないまどかの分のエネルギーは確保できないね…)



253:1:2011/08/11(木) 19:30:50.14 ID:wSx6q2mH0

―某所、夜―

杏子「マミの奴がくたばったって?」

QB「正確には一時的なリタイアだよ、杏子」

杏子「はん、街を守るだのなんだの甘いこと抜かしてるから、そんなことになるんだ」

   「で、今はあの街は誰のテリトリーでもないってわけか」

QB「それは違うよ。実はあの土地にはもう新しい魔法少女がいるんだ。マミの後輩の子のね」

杏子「おい、ちょっと話が違うんじゃねーか? 危ない地域があるから来てくれって言ってきたのはてめぇだろ」

QB「違わないよ。不可解なことだけど、その子は僕と契約していないんだ」

杏子「?なんだそれ」

QB「契約していないのに、魔法少女になっている。そんなイレギュラーな存在に、一つのエリアを任せるのは僕としても不安でね」

杏子「ああ、まあなんでもいいか。こんな魔女だらけの絶好の縄張り、みすみすルーキーのヒヨッ子にくれてやるってのも癪だし」

QB「どうするつもりだい? 杏子」

杏子「決まってんじゃん、要するに、ぶっ潰しちゃえばいいんだろ?」


杏子「そいつ、『かなめまどか』って奴をさ」

QB「…」



254:1:2011/08/11(木) 19:32:12.16 ID:wSx6q2mH0

―見滝原市―
杏子(さてと、街についたぞ。どーやってそいつを探すかなー)

   (ま、魔女を狩ってるなら、適当にこっちも狩ってればそのうち会えるだろ)

   (さてと、そうと決まれば寝床と飯を確保しねーとな)

   (そのうちゲーセンも、見つけねーと)

   (…ん?)



255:1:2011/08/11(木) 19:33:35.15 ID:wSx6q2mH0

まどか「…」フラフラ


杏子(…なんだ、あいつ)

   (妙にふらふらして。具合でも悪いのか?)

   (ま、どうでもいいか。とりあえず寝床寝床っと)



まどか「…」ドン

杏子「…ぐえっ!」



256:1:2011/08/11(木) 19:35:26.14 ID:wSx6q2mH0

杏子「つつつ…。おい!どこ見て歩いてんだてめー!」

   「…あれ?」

   「っかしーな。確かになにかとぶつかったはずなんだ、け、ど…――」



まどか「…」バタンキュー

杏子「…」



257:1:2011/08/11(木) 19:36:31.05 ID:wSx6q2mH0

杏子(おいおいおいおい、どういうことだ?!)

   (こいつ、死んで―!)

   (は、いねーよな。たぶん)

   (て、ていうか、なんでぶつかっただけで倒れたんだ? アタシは何もしてねーぞ!)

―ガヤガヤ

杏子(うわわ、やべ。人が集まってきやがった!)



258:1:2011/08/11(木) 19:37:36.53 ID:wSx6q2mH0

杏子「お、おい。大丈夫か、アンタ?」

まどか「…」

杏子「ち、ちょっと。返事してくれよ。なー、おい!」ユサユサ

まどか「…」グッタリ

杏子(ま、マジか?! ちょっとヤバくねーかこれ!)

   (び、病院か? あ、でもアタシ、なんとかカードとかもってねーし…)

   (と、とにかく、ここから移動しよう。死んだりしたら、どっかに隠さねーといけねーし!)オンブ
  
   (確かこの辺に公園かなんかが…)



259:1:2011/08/11(木) 19:38:27.15 ID:wSx6q2mH0

通行人A「あ、あのー?」

杏子「ひっ!」

通行人A「だ、大丈夫ですか? もしよろしければ救急車か何か…」

杏子「だ、大丈夫だ、こいつはアタシの知り合いでな! こういうのには慣れてるんだ!」

   「さ、さー。どっか休めるとこ、いかねーとな!それじゃな!」ダダダ

通行人A「あ…」



260:1:2011/08/11(木) 19:39:40.32 ID:wSx6q2mH0

杏子「なんとか公園についた…」

   「ちくしょう、なんであたしがこんな目に…」

まどか「…」

杏子「…とりあえず息はあるみたいだな」
]
   「この野郎、起きたらぜってぇ一言なんかいってやる」

   「そのためには、起きるまで見ていてやらねーとな!」

   「…お?」



261:1:2011/08/11(木) 19:41:20.12 ID:wSx6q2mH0

杏子(そういえば、これはあいつのバッグ)

   (一応放置するのもなんだから、持ってきてやったんだっけ)

   (暇だし、中でも見てみるか)

   (どっかに小銭かなんか入ってねーかな。百円あれば、駄菓子が買えるし。うしうし)


杏子(ん? こんなところに名前が――)




『鹿目まどか』



262:1:2011/08/11(木) 19:42:11.97 ID:wSx6q2mH0

杏子(…)
  
   (…)

   (…ふーん)



杏子(『しかめまどか』っていうのかこいつ。変な名前だな)



263:1:2011/08/11(木) 19:43:03.01 ID:wSx6q2mH0

杏子(しかし『かなめまどか』だったら、とっとと潰して話が進んだのになー)

   (『めまどか』まで合ってて、『か』もあったのに)

   (世の中上手くいかねーな)

   (おっとっと、寝ている間に小銭小銭っと)ゴソゴソ


まどか「…う、うーん」

杏子(やべ!起きたか?!)



264:1:2011/08/11(木) 19:44:14.52 ID:wSx6q2mH0

まどか「え、あれ?ここは…」

杏子「よう、起きたか?」

まどか「え?! あ、あのー、誰ですか?」

杏子「ひでぇな、恩人に向かって。とにかく駄菓子、おごれ駄菓子」

まどか「え、ええー?!!」



265:1:2011/08/11(木) 19:45:26.23 ID:wSx6q2mH0

―数分後

まどか「…ごめんなさい。迷惑かけちゃったみたいで」

杏子「んー、別にいいよ。もう過ぎたことだし」

   「うんまい棒おごってもらったしな」ハムハム

まどか「でも…」

杏子「それより、なんでいきなりぶっ倒れたんだ?」

   「てっきりアタシが殺したのかと思って、ビビったぞ?」



266:1:2011/08/11(木) 19:46:22.14 ID:wSx6q2mH0

まどか「わたし最近、ちょっとやることがあって。それで、うまく体を休めてなかったから、たぶん…」

杏子「ふらふらの状態で歩いてて、ぶつかっただけでぶっ倒れた、ってことか」

まどか「…はい」

杏子「あー、なんだ。何やってるのかはしらねーけどよ」

   「あんまり無理するんじゃねーぞ、体壊したらおしまいなんだからな」

まどか「うん。でも、今は無理しないといけないの」

    「どうしても、やらなくちゃいけないことがあるから…」

杏子「ふーん。ま、忠告を聞くも聞かないもアンタの勝手だ」

   「それで取り返しがつかなくなっても、後悔するんじゃねーぞ」



267:1:2011/08/11(木) 19:48:00.25 ID:wSx6q2mH0

まどか「…ありがとう」

杏子「へ?」

まどか「だって、見ず知らずのわたしにこんなに親身になってくれて…。倒れても、ここまで看病してくれたし…」

杏子「そんなんじゃねーよ。ぜーんぶアタシの為だ。気に病む必要はねーよ」

杏子(うんまい棒タカれたしな!)

杏子「んじゃーな。アタシだからよかったものの、これからはもうぶっ倒れんじゃねーぞ」スタスタ



268:1:2011/08/11(木) 19:48:55.88 ID:wSx6q2mH0

まどか「あ、あのっ!」

杏子「ん?まだなんかあんのか? んじゃ、もう一本うんまい棒くれ」

まどか「え、あ、はい。それじゃわたしの…」

杏子「さんきゅー」ウマウマ

まどか「それであのー、…名前」

杏子「名前?」

まどか「名前、教えてくれませんか?」


杏子「ああ、そんなことか。杏子。佐倉杏子だ」

まどか「杏子ちゃんていうんだ。わたしは…」

杏子「ああ知ってる。まどかだろ。鞄に書いてあったしな」

   「じゃーな、まどか。もう会わねーだろうけど」スタスタ

まどか「バイバイ、杏子ちゃん!」



269:1:2011/08/11(木) 19:49:38.63 ID:wSx6q2mH0

杏子(あー、なんか時間喰っちまったな。早く寝床探さねーと)


まどか(ほむほむ、心配してるだろうな。早く、家に帰らないと…)



270:1:2011/08/11(木) 19:50:59.20 ID:wSx6q2mH0

―放課後

さやか(マミさんが魔女にやられかけてから、数日が経った)

    (まどかはマミさんが復帰するまでの代わりということで、ほむほむと一緒に魔法少女をしている。今日もパトロールの最中だ)



さやか「それにしてもまどかは凄いねー。拳銃やらでっかいマシンガンやらガンガン撃ちまくるんだもん!」

まどか「だ、だって、これしか武器がないし…」

さやか「く~、まどかがそんな子だったとは。お母さんは悲しいぞー!」

まどか「へ、変なこと言わないでよ!さやかちゃん!」

さやか「でも実際、驚いているんだよ? あんなに簡単に使いこなしてて」

    「…まさか本当に、どこかで撃ってたんじゃ」



271:1:2011/08/11(木) 19:52:24.72 ID:wSx6q2mH0

まどか「それはね、ほむほむのおかげなの」

さやか「ほむほむの?」

まどか「マミさんの時に変身した頃からなんだけど…」

    「なんだかソウルジェムを通して、ほむほむ魔法少女の経験とか癖とかが、そのままわたしに流れ込んでいるみたいなの」

さやか「そうなの?」

まどか「うん。見てもらったんだけど、銃を撃つ時の仕草とか持ち方がそっくりだ、ってほむほむが」

さやか「そういえば変身しているとき、たまに髪をかきあげるようになったけど、アレも癖?」

まどか「うん。わたし髪長くないからから、あんまりしたくないんだけど…」

   「なんか、つい気が付いたらやっちゃっているっていうか…」

さやか「まあ、ほむほむくらい長い髪なら様になるんだろうけど、まどかじゃね~」

まどか「う~…。あんまり言わないで」ファサ

さやか「あ」

まどか「…うう」



273:1:2011/08/11(木) 19:54:15.80 ID:wSx6q2mH0

さやか(あたしは相変わらず、まどかの魔女退治についていっている)

    (何が出来るというわけではないけれど、親友が危ない目にあっているのに、のほほんと日々を過ごすことなんてできなかったから)

    (あたしも魔法少女なれば、なりさえすれば…)



まどか「それは、ダメだよ。さやかちゃん」

さやか「何で?! だってまどか一人にこんなこと危険なこと…」

まどか「わたしは大丈夫。ほむほむもいるし、大丈夫だよ!」

さやか「で、でも一人より二人の方が…」

まどか「…さやかちゃん。魔法少女って思っているよりもずっと辛いんだよ?」

    「できれば、わたしはさやかちゃんに魔法少女になってほしくない」

さやか「まどか…でも」

まどか「わたしは後戻りできるし、マミさんはそれしか選択肢がなかった」

    「さやかちゃんは引き返すことは出来ないし、でも選択肢を選ぶ時間がある」

    「だからよく考えて。本当に普通の生活が出来なくなってもいいか。今日にでも死んでしまうような日々を過ごすようになってもいいか」


まどか「わたしは、…大丈夫だから」

さやか「…」



274:1:2011/08/11(木) 19:56:00.36 ID:wSx6q2mH0

さやか(そのまどかの言葉に、あたしは何も言えなかった)

    (でも、口では大丈夫って言っていても、『魔法少女は辛い』ってまどかは言っていた)

    (まどかは優しい子だから。そんなまどかが戦っている姿は、見ていて苦しかった)



まどか「たぁっ! やっ!」

―パンパンパン、ガガガガガガガガッ!、チュドーン

さやか「まどか―! 頑張れー!」



さやか(まどかは一緒にいて応援してくれるだけで、心強いっていってくれたけど)



さやか「おつかれさん!まどか!」

まどか「ありがとう!さやかちゃん!」



さやか(このままでいいわけ、ないよね…)



QB「…」



275:1:2011/08/11(木) 19:57:30.26 ID:wSx6q2mH0

―病院 屋上―

QB「君はどんな祈りで、君のソウルジェムを輝かせるんだい?」

さやか「あたしは…」



  (さやかはさ――)

  (――どうして、僕に音楽なんか聴かせるんだ。嫌がらせの――)

  (もう聴きたくなんか――!)



さやか「恭介の腕を――」



  (他人の願いを叶えるのなら、なおのこと自分の望みをはっきりさせておかないと)
  
  (あなたは彼に夢を叶えてほしいの?それとも彼の夢を叶えた恩人になりたいの?)



276:1:2011/08/11(木) 19:58:14.65 ID:wSx6q2mH0

さやか(違う!)

    (あたしは見返りが欲しいわけじゃない)

    (それにこれは、まどかを助けるためでもあるんだから!)


QB「君の祈りはエントロピーを凌駕した!」



295:1:2011/08/14(日) 15:14:48.76 ID:oY4Gb8J70

―放課後―

ほむら(…まどかの様子がおかしい)

    (魔女退治に力を入れ過ぎている。それこそ、いつかの美樹さやかのように)

    (これまでの世界から、魔法少女になってからは自信がついて行動が大胆になる傾向はあったけど…)

    (今回は少し違う。明らかに、自分から戦いの場に身を置こうとしている)

    (一人で魔法少女を長く続ける状況になったのだから、気合を入れる気持ちはわかるけれど…)

    (…少し、好戦的すぎるわ)

    (変身する回数も日に日に増している。魔女だけでなく、使い魔まで念入りに狩って)

    (魔女の数が多くてグリーフシードには困っていないから、私のソウルジェムには問題ないけれど…)

    (問題はまどかの体のほう。疲労が目に見えて出ているし、調子も良くない)

    (ここは、無理矢理にでもブレーキをかけるべきね)



296:1:2011/08/14(日) 15:16:34.92 ID:oY4Gb8J70

まどか「ふう、今日は使い魔退治だけで終わりそうだね」

ほむら『…そうね。魔女が現れる気配も無い。今日はここまでにしましょう』

まどか「うん!でも、もう少し街を回ろう?今日はまだ元気があるし」

ほむら『いえ、止めておいたほうが良いわ。一戦終えた後だし、無理は禁物よ』

まどか「大丈夫だよ! それにもし魔女が人を襲ってたら大変だもん」

    「できるだけ見回りはしておかなくっちゃ。ね?」

ほむら『…』



297:1:2011/08/14(日) 15:18:41.20 ID:oY4Gb8J70

ほむら『…まどか』

まどか『なに?』

ほむら『やっぱり今日はもう引き上げましょう。そして明日はお休み。変身も禁止するわ』

まどか「ふえっ?! ほ、ほむほむどうしたの急に?」

ほむら『明日は休みだといっているの。パトロールも魔女退治も』

    『変身はもっての外。あなたのこれからの仕事は体を休めること。いいわね?』

まどか「だ、だめだよ。今、この街を守れるのは私たちしかいないんだから!」

ほむら『だからこそ、よ。まどか、あなた授業中も寝てばかりいるでしょう?』

まどか「う…」

ほむら『それに、今日の貴方は明らかに動きが鈍くなっていたわ。危ない場面も増えてきている』

ほむら『自覚していないようなら言っておくけど、今の貴方は、非常に危うい状態よ。疲労で明らかに行動に支障が出始めている。いつ致命的な失敗を犯しても不思議ではないわ』

まどか「そ、そうかな…?」

ほむら『ええ。貴方が危なくなったら、こちらで判断して時間を止めているのは知っているでしょう?』

   『今日だけで6回。周囲の確認もおろそかになっているし、足を滑らしたり等のイージーミスも多い』

   『お望みなら、ここ三日間の貴方の失敗を全て紙に書き出してあげましょうか?』

まどか「い、いいよ…」アセアセ

ほむら『そう、残念ね…』

まどか(寝る前に一生懸命何か手帳に書いていたから、ホントに書き出しているんだろうなぁ…)



298:1:2011/08/14(日) 15:19:51.53 ID:oY4Gb8J70

ほむら『まどか、今この街を守れるのは私たちしかいない』

    『だからこそ、私たちは自分の身をしっかりとさせていなきゃいけないの。何かあったら、魔女を退治する人間がいなくなってしまうのよ?』

まどか「う、うーん、でも…」

ほむら『でも、じゃないの。体調管理は初歩の初歩よ。いざというときに「戦えませんでした」じゃ、話にならない』

    『それとも、こんなことも貴方は指示されないとわからないのかしら?それなら遠慮なく指示を出させてもらうけど?』

まどか「ず、ずるいよ、ほむほむ!それを出されたら…」

ほむら『これはそういうことなの。魔女と戦う上で必要なのことなのよ』

    『とにかく、今日明日はもう変身しないわ。しようとしても、私が許さない。体をゆっくり休めること。いいわね?』



300:1:2011/08/14(日) 15:22:42.97 ID:oY4Gb8J70

まどか「…わかった。明日までお休みするね」

ほむら『ありがとう』

まどか「ううん、いいの。わたし、ちょっと焦ってたみたい」

ほむら『…まどか。いい機会だから言っておくわ』

    『魔女退治に力を入れる気持ちはわかるけど、最近の貴方は無理し過ぎている』

まどか「そうかな…」

ほむら『ええ。明らかにやっていることは貴方のキャパシティを越えている。暴走といってもいいわ』

    『目に見えて疲れがたまっているし、満足に休養もとれていない』

    『そんなことではいつか身を滅ぼすわ。その行動は命取りよ』

まどか「…わたしは一生懸命にやっているだけなんだどなぁ」

ほむら『その気持ちは大事よ。魔女退治は遊びではないもの』

    『でも、力を入れ過ぎるのも問題。無理な行動をし続ければ、やがてツケが回ってくる』

    『まどか、自分が何ができるのか、範囲をよく見極めなさい。無理はいつまでも続かない。無茶をしないことが重要なの』

    『自分をもっと大事にして。貴方になにかあったら悲しむ人が大勢いることを忘れないで』

まどか「…ほむほむもその中の一人なんだよね?」

ほむら『…当り前じゃない』

まどか「…ありがとう。ほむほむ」



301:1:2011/08/14(日) 15:23:52.32 ID:oY4Gb8J70

ほむら『…できれば、使い魔のことは無視して、魔女のみと戦うやり方にしてほしいけど…』

まどか「ごめん。それはできないよ」

    「使い魔だって、人を襲うもの。見過ごすわけにはいかないよ」

ほむら『…そうよね』

まどか「ごめんね、心配してくれているのに…」

ほむら『いいえ。あなたのやろうとしていることは、間違いではないわ』

    『ただ、今の状態をこのまま続けるのは無理。それは理解してほしいの』

まどか「…うん」



302:1:2011/08/14(日) 15:26:01.06 ID:oY4Gb8J70

ほむら『…そうね。こうしましょう』

    『これから、パトロールは私一人で行うわ』

まどか「! そ、そんなのダメだよ!ほむほむ一人じゃ…」

ほむら『大丈夫よ。この体にも慣れてきたし、時間停止も使えるから逃げるだけなら何とかなるわ』

    『何かあったら携帯電話で連絡するわ。それで合流して、魔女や使い魔を狩る。これでいきましょう』



ほむら(これなら、まどかの負担を軽くできる。場合によっては、使い魔を放置することも…)



303:1:2011/08/14(日) 15:37:12.62 ID:oY4Gb8J70

まどか「…本当に、大丈夫?」

ほむら『ええ、むしろ心配なのは貴方のほう』

まどか「え、わたし?」

ほむら『忘れないで。あなた個人は普通の少女と変わらないの。私がいないときに、絶対に無茶はしないでほしい』

まどか「…わたしってそんなに危なっかしいかなぁ」

ほむら『ここ最近は特にね』

まどか「…わかった。ほむほむも無理しないでね」

ほむら『ええ』

まどか「約束だよ?」

ほむら『…私もそんなに危なっかしく見えるのかしら?』

まどか「ま、まあ、小さいから。ちょっと心配かな?」

ほむら『元々、私がやるはずだった事を、貴方にやってもらっているんですもの』

    『このくらいは、本来自分でやるべきことなのよ』

まどか「…でも、無理はダメだよ?」

ほむら『ええ。お互いに…ね?』

まどか「うん」



304:1:2011/08/14(日) 15:38:43.65 ID:oY4Gb8J70

ほむら『じゃあ、さっそく行ってくるわ。一回りするだけだから、時間はかからないと思う』

まどか「それじゃあ、何かあったら電話してね」

ほむら『ええ。電話するわ』ヨイショ


まどか「…大丈夫?」

ほむら『大丈夫よ』

まどか「やっぱり何だか重そうだよ…?背中に電話を紐でを背負って…」

ほむら『仕方ないじゃない。電話を盾にしまって小さくしたら、使えなかったのだから』

まどか「マナーモードは切ってあるよね?」

ほむら『ええ。一度この状態で電話がかかってきたとき、振動で大変な目にあったから…』

まどか「大変だったよね…。お魚みたいに、ピチピチ跳ねて」

ほむら『一度、試しておいて本当に正解だったわ…』



305:1:2011/08/14(日) 15:40:18.07 ID:oY4Gb8J70

まどか「じゃあ、行ってらっしゃい!部屋でご飯用意して待っているよ」

ほむら『お構いなく。それじゃあね、まどか。まっすぐ家に帰るのよ』

まどか「あはは。なんだかほむほむって、お姉ちゃんみたい」

ほむら(まどかが妹…、それもいいわね)

まどか「じゃあ頑張って、ほむほむ!」

ほむら『ええ、まどかも気を付けて』シュタッ

まどか「うん、ほむほむも気を付けてね!」



306:1:2011/08/14(日) 15:47:02.66 ID:oY4Gb8J70

まどか(うーん、ああは言ったけど、本当に一人で大丈夫かな?)

    (体が小さくても、使い魔と戦おうとしていたし。ほむほむのことだから、いざとなったら絶対に無茶するよね…)

    (ああ、でもだめだめ!わたしのせいで心配かけちゃってるんだから、今日は休まないと…)

    (…でも明日になったら、パトロールを二人で半分ずつ、範囲を分けるように提案してみようかな?)

  
まどか「…あれ?」



仁美「…」フラフラ



307:1:2011/08/14(日) 15:48:22.57 ID:oY4Gb8J70

まどか「仁美ちゃん? なにしているの?」

仁美「…あら、鹿目さん、御機嫌よう」

まどか「ど、どうしちゃったの?ねえ、どこ行こうとしてたの?」

仁美「どこって、それは…ここよりもずっといい場所、ですわ」

まどか「いい場所って…。ひ、仁美ちゃん、な、なにを言っているの?」

仁美「ああ、そうだ。鹿目さんもぜひご一緒に…」


まどか(こ、これって…。あ、魔女の口づけ!)

    (ということは、仁美ちゃんは魔女に?! た、大変!)



310:1:2011/08/14(日) 15:53:35.51 ID:oY4Gb8J70

    RRRRRRRRRRRRRR

まどか「ほむほむ!ほむほむ!」

ほむら『…どうしたの、まどか?こちらは今のところ何もないわ』

まどか「仁美ちゃんが大変なの!魔女の口づけがあって、それで…」

ほむら『! 今どこ?!』

まどか「仁美ちゃんを追っているんだけど…、港の倉庫街の方!」

ほむら『すぐに向かうわ。私が来るまで絶対に動いちゃだめよ!』

まどか「で、でも!」

ほむら『ダメ! ただでさえ一戦終えた後で本調子じゃないのだから、おとなしくしていなさい!』

    『とにかく志筑仁美を見張っていて。何かあったら逃げること、いいわね!』

まどか「あ、ほむほむ!」



311:1:2011/08/14(日) 15:54:36.66 ID:oY4Gb8J70

まどか(…切れちゃった)

仁美「…さあ、鹿目さん。行きましょう?素晴らしい世界へ」

まどか「う、うん」



まどか(ごめん、ほむほむ。見張ることは出来ないみたい)

    (仁美ちゃんは何としても守らないと…。出来るなら、他の人たちも)

    (わたし一人でできるかな…。ううん、今はわたし一人しかいないんだから、わたしがなんとかしないと…)

    (お願い。ほむほむ、早く来て。それまでは、わたしが頑張るから…)



312:1:2011/08/14(日) 15:55:20.42 ID:oY4Gb8J70

―倉庫内

男1「これより我々は肉体を捨て、神の座に…」

まどか「だめっ!」


 ガシャーン


男2「何をする!」

女1「ああ、神へと至る道が…」

男3「あ、ああ…」


まどか(いけない、逃げないと…)タタタ



313:1:2011/08/14(日) 16:06:08.40 ID:oY4Gb8J70

    ドンドンドン ガシャガシャ ガタガタ

まどか(とりあえず、ドアの前に置けるだけものを置いたから、しばらくは大丈夫だよね…)

    (バケツはひっくり返したし、持っていた洗剤はぶつかった時に取り上げたから、あんなことはもうできないはず)

    (これで、一応は何とかなったかな?)


 ガンガンガンガンガンガンガンガン 


まどか(凄い勢い…。でも、わたしに注意が向いてるなら、その間はみんな死んじゃうようなことはしないよね)

    (まだ、バリケードは持ってくれそう…。このままなら、ここでほむほむが来るまでやり過ごせるかな?)

    (…でも、何が起きるかわからないし、やっぱり逃げ道を探そう)

    (また、ほむほむに怒られちゃうなぁ…。無茶しないって約束したのに)

    (ううん、とにかく逃げ道を探さないと…)

    (何かあったら、怒られることも出来なくなっちゃうしね)



 ィィィィィィィィィィィィィィン



314:1:2011/08/14(日) 16:11:10.12 ID:oY4Gb8J70

まどか「…!魔女の結界が…」

まどか(いけない。今のわたしじゃ…)


魔女「…」


まどか「魔女?!」

魔女「…」ヴーン

まどか(戦わなきゃ!)ゴソゴソ

    (武器は…。鞄に入っていた拳銃と爆弾が二つしか…)

    (でも、何とかしないと…)



315:1:2011/08/14(日) 16:12:34.07 ID:oY4Gb8J70

魔女「…」ヴーン

まどか「えい!」パンパンパン

魔女「…」ヴーン

まどか(だめ…効果がないよ。何とかして爆弾を当てなきゃ…)

使い魔「…」ワラワラ

まどか「使い魔…こっちなら…!」パンパン

使い魔「――」

まどか(こっちは拳銃でも倒せるけど…。でも、魔女を倒さないときりがないよね)

    (とにかく、投げて当てられるとこまで近づいて、それから…)


―ガシッ―



316:1:2011/08/14(日) 16:14:05.31 ID:oY4Gb8J70

まどか「あ…いやっ!」

使い魔「…」

まどか(後ろにいたのに…。わたし気付かなかったの?!)

ほむら『自覚していないようなら言っておくけど、今の貴方は、非常に危うい状態よ。疲労で明らかに行動に支障が出始めている。いつ致命的な失敗を犯しても不思議ではないわ』

まどか(わたしのバカ…。ほむほむはちゃんと言ってくれてたのに!)

まどか「嫌っ!離して!」

まどか(爆弾は…。嘘…落しちゃってる!)

まどか「や、やだっ…こんな…」 パンパンパン

使い魔「…」ゾロゾロ



317:1:2011/08/14(日) 16:15:13.22 ID:oY4Gb8J70

    カチカチカチ

まどか「…弾が、もう」

使い魔「…」ガシッ
使い魔「…」ガシッ

まどか「いやだっ、助けっ…」


使い魔「…」トテテテ
使い魔「…」トテテテ
使い魔「…」トテテテ

魔女「…」ヴーン


まどか(あうっ…体が…わたし、どうなって…)

    (早く…、早く何とかしないと…)

魔女「…」ヴーン

まどか(そんな…、ここで、終わり?)



318:1:2011/08/14(日) 16:16:27.91 ID:oY4Gb8J70

まどか「…」


まどか(…ダメだなぁ、わたし。守って見せるって決めたのに)

    (それとも罰なのかな…これって)

    (きっとわたしが、弱くて、嘘つきだから…バチが、当たっちゃったんだ)

    (…こんなことなら、もっと色々頑張っておけばよかったな)

    (…ごめんね、ほむほむ。ちゃんと言うことを聞いておけばよかった)

    (…また、泣かせちゃうね)

    (…ごめんね)

    (……)

    (…)



319:1:2011/08/14(日) 16:17:14.91 ID:oY4Gb8J70

???「うぉりゃっ!」ザン!



魔女「…!」

まど「え…?」



320:1:2011/08/14(日) 16:18:17.64 ID:oY4Gb8J70

   ザン ギン ガッ ガガガガガガガガッ

魔女「! ! !」

???「これでとどめだ!」ザシュ!

魔女「…」シュゥゥゥゥゥ

まど(魔女が…消えた?)



???「おっしゃ! 快勝!」

まど「あ、あなたは…」




杏子「…ん? こんなところで何やってんだ、お前?」

まど「杏子…ちゃん?」



329:1:2011/08/18(木) 19:35:44.71 ID:T6HakH5U0

杏子「何だ。結界に巻き込まれてたのか。生きててよかったな」

まどか「杏子ちゃん…その姿…」

杏子「ん? ああ。まあ、なんだ。あんまり気にしないでくれ」

まどか「そ、そんなこと言われても…」



杏子「アンタは、今日は何もなかったし、何も見なかった」

まどか「え?」

杏子「そうしろってこと。いいな」

まどか「無理だよ。あんなこと…」

杏子「無理でもすること。でなきゃ、ロクなことにならねーぞ」

まどか「杏子ちゃん…」



330:1:2011/08/18(木) 19:37:41.41 ID:T6HakH5U0

杏子「さーて、帰るとすっか。噂のルーキーも姿を見せないみたいだし。…っと」

まどか「…?」

杏子「こりゃラッキー! 財布がいっぱいだ!」

まどか「え?え?」

杏子「いやー、今日はツイてるな。グリーフシードも手に入れて、金の工面もつくとは」ゴソゴソ

まどか(倒れている人の、ポケットを漁ってる?!)

杏子「お、これなんかパンパンだ。よく膨らんでるぜ…、って小銭かよ。まあ、いいか」


まどか「だ、だめだよ。杏子ちゃん!」

杏子「あん?なんでだよ。どうせ、死のうとしてた連中じゃねーか」

まどか「それは…」

    (魔女に操られていたから…)

杏子「それに曲がりなりにも助けてやったんだから、これくらいの役得は当然だろ?」

まどか「で、でも…」

杏子「あー、うぜえ。こんなの魔女なんかに魅入られるやつが悪いんだよ、…ってもわかんねーか」

  「とにかく、金をもらうことには変わりねェ。嫌なら、見んな。あっち行ってろ」

まどか「杏子ちゃん!」



331:1:2011/08/18(木) 19:39:13.03 ID:T6HakH5U0

杏子「…あんだよ。邪魔すんなら容赦しねーぞ」

まどか「ダメだよ。そんなこと」

杏子「アタシはアンタと違って、まともな人生を送ってねーんだ。こうでもしないと生きていけねーの」

まどか「…友達」ボソッ

杏子「あん?」

まどか「友達なの」

杏子「? ああ、なるほど。友達が倒れているのか。んじゃ、そいつは勘弁してやるよ。どいつだ? 緑のこいつか?」

まどか「杏子ちゃんも、友達だよ」

杏子「へ?」

まどか「友達がお金取られるのも、お金を取るのも嫌だよ」

杏子「…」

まどか「…」



332:1:2011/08/18(木) 19:41:27.51 ID:T6HakH5U0

杏子「うぜぇ」


まどか「…!」ビクッ

杏子「友達だ? 一回しかあったことがないのに?」

まどか「…うん」

杏子「調子に乗るんじゃねェ。アタシはそんなふうに思ってない。迷惑なんだよ」

まどか「でも、杏子ちゃんは助けてくれたから…」

杏子「あんなのは気まぐれさ。捨て猫に餌をやるようなもんだ。あれぐらいでいい人間だなんて判断するのはバカのすることさ」

まどか「…」

杏子「…ちっ」シュン

まどか(…変身した!)


杏子「もう一度だけだ。嫌なら見んな。さもねーと、無理やり見ないでもらうことになるぞ」ジャキ

まどか「そんなこと、できない。目を瞑ったって何も変わらないから」

杏子「そうかい。引く気は無いってか」

まどか「…」

杏子「ならしかたねーな。加減はしてやるよ」

まどか「…」グッ

杏子(ちっ…! 後味悪ぃ…)



さやか「まどか!」バリーン



333:1:2011/08/18(木) 19:42:35.40 ID:T6HakH5U0

まどか「きゃっ!」

さやか「せりゃぁぁぁ!」バキッ

杏子「うぉっ!」

さやか「まどか! 大丈夫?!」

まどか「さやかちゃん、…え?」

さやか「魔女の気配がして、急いで駆けつけたんだけど、なによこれ! なんなのこいつは!」

まどか「さやかちゃん、その恰好…」

さやか「ん、ああこれ? まあちょっとした心境の変化というやつで…あはは」

まどか「そ、そんな…」

さやか「まあ、大丈夫だって!ちゃんと色々考えてから決めたからさ。後悔はないよ」

まどか「…」

さやか「これからは、3人…いや4人か。魔法少女で頑張ろうよ、まどか!」



334:1:2011/08/18(木) 19:44:52.17 ID:T6HakH5U0

まどか「…何で」ポロポロ

さやか「えっ…?」

まどか「どうして…さやかちゃん…」ポロポロ

さやか「ど、どうしたの…まどか?」

まどか「…う……」ポロポロ

さやか「ま、まどか…。そんなに、怖かったの? だ、大丈夫よ。これからはあたしも守ってあげるから!」

まどか「ち、…違うの。違うんだよ…さやかちゃん…」ポロポロポロ

さやか「…ごめん、もしかして怒ってる?まどかがあれだけ言ってくれたのに。忠告無視する形になっちゃって」



まどか「…」

さやか「ごめん、本当にごめん」

まどか「…わたし…さやかちゃんには…普通のままでいてほしくって…」

さやか「うん、ありがとう。でも、まどか一人にあんなこと背負わせたくなかったから」

まどか「…さやかちゃん」

さやか「あたし、自分の気持ちに嘘はつけなかったの。バカだからさ」

まどか「…」

さやか「…本当にごめんね。まどか」



335:1:2011/08/18(木) 19:46:17.50 ID:T6HakH5U0

杏子「…っつつ。舌噛んじった」

さやか「!」



杏子「ったく、びっくりさせやがって。いきなり斬りかかるとは、いい度胸してんじゃねーか」

さやか「あんた…。どういうつもりよ! まどかに武器向けるなんて」

杏子「ああん? なんでてめえにそんなこと喋らなくちゃならねーんだ?」

さやか「魔法少女でしょ! 人に武器向けるなんてどういうつもりかって聞いてんのよ!」

杏子「どうしようがアタシの勝手だろうが。それとも何か? 魔法少女は人を守らなきゃいけない義務でもあんのか?」

さやか「なっ?!」

杏子「バカじゃねーの、お前。まさかとは思うけど、やれ人助けだの正義だの、そんな冗談かますために、魔法少女になったわけじゃないよな?」

さやか「…だったら、何だって言うのよ!」


杏子「…っつたく遊び半分かよ。ホント、ムカつくわ」

さやか「っ!!」

杏子「見逃してやるから帰んな。今日はもう一戦やらかしたあとだし、お遊びに付き合ってる気分じゃねーんだ」

さやか「お遊び…ですって?」

杏子「そうだ、お遊びだ。何にも分かってねェ。早いとこ、宗旨替えするのが身のためだよ」

さやか「…何よ、偉そうに。アンタにアタシの何がわかるっていうの…!」

杏子「知るかよオマエのことなんか。新人のアンタよりはこの力のことを知っているだけだ。バカに持たせるもんじゃないってね」ホフ

さやか「なん…!」

杏子「…あー、眠ぃ。今日はもう帰るわ。さやか、っつたか。噂のイレギュラーなルーキーとは違うみたいだしな。
   とりあえず今日は見逃してやるから。正義の味方ごっこ頑張れよ」ヒラヒラ



336:1:2011/08/18(木) 19:47:12.27 ID:T6HakH5U0

さやか「…あんたなんか」ジャキ

杏子「…帰れつったのが、聞こえなかったか?」

さやか「あんたなんかぁぁぁぁぁっ!」ダッ

杏子「…あー、うぜぇ」



さやか「だぁりゃぁ!!」

杏子「超うぜぇ」ダッ



337:1:2011/08/18(木) 19:48:43.21 ID:T6HakH5U0

まどか「さやかちゃん…。杏子ちゃん…」
 
    ガンギンガン! バキッ ドゴッ

まどか「なんとか…なんとかしないと」

    ガガガガガ ギッ ガッ

まどか「このままじゃ、二人とも…」



QB「まどか、近づいたら危険だよ」

まどか「…キュウベエ」

QB「二人を止めたいかい、まどか? でも今の君じゃ無理だ。
   魔法少女でもなんでもない、今の君じゃね」

まどか「…」

QB「見たところ、二人とも止める気はないみたいだし。こうなったら、どちらかが倒れないと終わらないね」

まどか「…うん。そうだと思う」

QB「うん、分かってるみたいだね。ま、イレギュラーでも魔法少女なんだから当然か」

まどか「…キュウベェが何が言いたいのかも、わかるよ」

QB「なら話は早い。僕と契約して魔法少女になってよ、本物のね」

まどか「…」

QB「それに君だって薄々感じていたはずだ。不便だってね」

まどか「…不便?」

QB「そう、二人そろわないと変身も出来ないなんて不便極まりない。僕と正規の契約をすれば、そんな煩わしいこともなくなる。
   この状況も打開できるし、悪い話ではないと思うよ」



338:1:2011/08/18(木) 19:50:53.04 ID:T6HakH5U0

まどか「…わかってないね。キュウベエは」

QB「ん?」

まどか「わたしは、ほむほむとの関係を煩わしいなんて思ってないし、不便だなんて感じたこともない」

    「そんなこと気にならないくらい、色々なものをわたしにくれたもの」

QB「やれやれ、わけがわからないよ。人間は。どう考えても、メリットが釣り合っていない」

まどか「キュゥべえの言うメリットと、わたしの大事だと思っているものはたぶん違うよ。だから契約しない。大事なものを失っちゃうから」

QB「でもどうするつもりだい? さっきも言ったけどこの状況はどうにならないよ。現実は非情さ。それとも、君はさやかを見殺しにするのかい?」


まどか「それも、ちょっと違うかな?」

QB「?」

まどか「キュウベエはもうどうしようもならないと思っているみたいだけど、わたしはそうは思わない」
QB「そうかな。状況は、君にとっては絶望的に見えるけれど」

まどか「わたしは契約はしないし、さやかちゃんや杏子ちゃんも見捨てたりしない。きっとあるはずだよ、その方法が」

QB「強欲だね、君は。まあ人間らしいともいえる。でも『二兎を追う者は一兎をも得ず』とは君らの言葉じゃなかったかな?」

まどか「そうかもしれない、でも」



まどか「それが、わたしのやりたいことだから!」ダッ



339:1:2011/08/18(木) 19:51:58.51 ID:T6HakH5U0

さやか「あうっ――!」

杏子「…まったく手間かかりすぎだっつーの」

さやか「こ、この…!」ヒール

杏子「しかも回復かよ。弱いくせにしぶといなんて、ゴキブリかオマエは」

さやか「うるさいうるさい! あんたなんかに負けるもんか――!」ダッ!

杏子「別に勝ちたいわけじゃないんだけどな。とっとと帰りたいし」ヒュン

さやか「この…避けんな!」

杏子「無茶言うな。ほれ、腹がら空き」ドゴ

さやか「うがっ!」

杏子「重傷負わせてもすぐ回復。キリがねぇなこりゃ」

さやか「こん…げほっ…げほっ!」

杏子「大して強くもないのに、先輩に対する態度がなってないね。もう少し痛めつけてあげようか?」

さやか「あんたなんか…先輩じゃない!あたしの先輩はマミさんだけだ!」

杏子「なんだ。あんたもマミの後輩だったのか。通りで甘いわけだ。アイツ、後輩の育成には向いてないんじゃないかね」

さやか「マミさんのことを悪く言うな! うぉりゃぁぁぁ!」ブン



340:1:2011/08/18(木) 19:53:21.16 ID:T6HakH5U0

杏子「…挑発されたら、すぐ頭に血が上る」ヒュン

さやか「あっ…!」

杏子「少しは学習しろ、ボケが」ヒュン


   ドゴッ


さやか「――――!」

杏子「胸にデカいの一発。傷が治せても、しばらく動けないだろ」

さやか「げほっ!…げほっ!…こん!…がはっ!」

杏子「もういい。面倒くせぇ。言って殴ってもわからない、バカとなりゃあ、あとは死ね」

さやか「…」ブルブル


杏子「さっくり決めてやる。消えな、大バカ野郎」ジャキ



341:1:2011/08/18(木) 19:54:51.18 ID:T6HakH5U0

まどか「杏子ちゃん!」

 
杏子「…何考えてるんだオマエ?」


さやか「ま、まどか…」

さやか(まどかが…あたしの前に…)


杏子「どけよ。氏にたいのか」

まどか「止めて。杏子ちゃん」

杏子「見逃してやるっていったのに、挑んできたのはそいつだ。そいつだってわかってて戦ってたはずだ。アタシをどうこういうのは筋違いだよ」

まどか「うん。でも止めて」


杏子「…」

さやか「まどか…逃げ…」

まどか「ごめんね、さやかちゃん。でも、それはだめ。友達を見捨てるなんて、できないもん」

さやか「まどか…」



342:1:2011/08/18(木) 19:55:49.60 ID:T6HakH5U0

杏子「…また友達かよ」

まどか「そうだよ。友達。だから、大事にしなくちゃいけないの」

杏子「…悪いが、今回は止める気はねェ。こいつはここでリタイアしたほうが絶対にいい」

   「間違いなく、ロクな末路にならねーぞ」

まどか「…」グッ

杏子「…そうかよ。引く気は無いんだな」

まどか「…」コク

杏子「…そうかい。じゃあな、まどか」

まどか「…」

杏子「嫌いじゃなかったよ」ヒュン

さやか「まどかっ!」

まどか「…っ!」



343:1:2011/08/18(木) 19:56:33.99 ID:T6HakH5U0

    がきん!


さやか「え――?」
杏子「なっ?!」



ほむら「ほむほむほむ!」



344:1:2011/08/18(木) 19:57:22.90 ID:T6HakH5U0

杏子「な、何だこのちっこいの!」

杏子(アタシの攻撃を止めたがった?!)

さやか「ほむほむ!」

杏子「ほ、ほむほむ?」

ほむら「ほむ!」



杏子「何だテメェは! どっから来やがった!」

ほむら「ほむ、ほむむ!」

杏子「なにいってるのかわかんねーよ!」バッ

ほむら「ほむっ! ほむっ!」

杏子「くっそ、ちょこまか動きやがって――!」

まどか「ほむほむ!」



345:1:2011/08/18(木) 19:58:18.46 ID:T6HakH5U0

ほむら『遅れてごめんなさい! 見つけるのに手間取ったわ』

まどか『ほむほむ! 来てくれるって、信じてたよ!』

ほむら『さっそくだけど――大丈夫?』

まどか『うん、大丈夫!』

ほむら『佐倉杏子は手練れよ。加えてあなたの状態から見て長期戦は無理。短時間で済ませましょう』

まどか『ううん、わたし出来ることなら杏子ちゃんとは戦いたくない。何とか説得したいの。できないかな?』

ほむら『まどか…? あなた佐倉杏子と知り合いなの?』

まどか『うん、ちょっとね』

ほむら『後で聞かせてもらうわ。それよりも変身するわよ』

まどか『わかった!』

ほむら『どちらにするしろ、相手と対等な立場にならないとね』

まどか『うん!』



ほむら「ほみゃ!」ペシ

杏子「がっ! この野郎、鼻に蹴り入れやがって!」



346:1:2011/08/18(木) 19:59:35.09 ID:T6HakH5U0

ほむら『…契約しないでくれて、ありがとう』

まどか『わたしには、もうほむほむがいるからね』

ほむら『…いくわよ!まどか!』

まどか「…うん!」



まどほむ「『変身!』」ピカッ



347:1:2011/08/18(木) 20:00:40.41 ID:T6HakH5U0

杏子「んなっ?!」

杏子(が、合体した?!)

まどか「さやかちゃん、運ぶよ!」ヒョイ

さやか「あっ…」

杏子(なんだ…この威圧感! とんでもねー魔力を持ってやがる! こりゃあ気を引き締めねーとやべぇな)



さやか(こ、これが、まどか?)

まどか「ここで待ってて、杏子ちゃんはわたしが何とかするから!」

さやか「う…うん」

さやか(な、なんか、近くにいるだけでいろんなとこがビリビリする)

さやか(魔法少女になったから…まどかの凄さがわかるのかな?)

杏子「…そうかい、アンタが『かなめまどか』だったのか」

まどか「うん。…あれ? バックに書いてあった名前を見たって…」

杏子「…まあいいさ。探す手間が省けた。そっこーで潰してやる!」ダッ!

まどか「杏子ちゃん!」シュン!

    シュ バッ シュシュ ガキンキン ガッ

さやか(げっ…どうやって戦っているんだが全然わかんない)

さやか(あたしって、こんなに力不足なの…?)



348:1:2011/08/18(木) 20:01:31.31 ID:T6HakH5U0

杏子「この野郎!」

まどか「杏子ちゃん!止めて!」シュン

杏子(全然攻撃が当たらねー!)

まどか「杏子ちゃん!」

杏子(どうなってやがるんだ。出たり消えたり、こいつの能力か?!)

まどか「お願い! 話を聞いて!」シュン

杏子(畜生! またかよ!)

ほむら「ほむ!ほむむ!」

まどか「うん、わかってる。けど…!」

杏子(しかもなんだ。あの頭に乗っているちっこいの!)

杏子「おぅりゃ!」ブン

まどか「!」シュン

杏子(わからねーことが多すぎる…。力もルーキーだと思わないほうがいいか…?)



349:1:2011/08/18(木) 20:02:38.72 ID:T6HakH5U0

杏子「…」スッ

まどか「杏子ちゃん?」

杏子「おい、何で戦わねー?」



まどか「…魔法少女同士で戦うのなんておかしいよ」

杏子「はっ? おかしなこと言うじゃねーか。戦うために変身したんだろ?」

まどか「それはちがうよ。杏子ちゃん。同じ立場じゃないと話を聞いてもらえないと思ったから、変身したの」

まどか「だからいうね。魔法少女同士で戦うなんておかしい。こんなの絶対おかしいよ」

杏子「おかしくねぇよ。魔法少女なんてのは、結局は自分の欲望に身を捧げた奴らのことだ。だから自分のために戦う。なんであろうともな。こんなの普通のことだよ」

杏子「それを人助けだのなんだの。そんなこというほうが頭おかしいっての」

さやか「なんですっ…ごほっ!ごほっ!」


まどか「…それはちがうよ杏子ちゃん」

杏子「あん?」



350:1:2011/08/18(木) 20:03:30.16 ID:T6HakH5U0

まどか「魔法少女は祈りによって存在している」

    「何かを祈って、その祈りでソウルジェムを輝かせる。そういう契約」

    「それを欲望っていうのかもしれないけど、それでもただ自分の為だけに祈るなんてことはない」

    「祈りっていうのは、祈りたい誰かや誰かの為にするものだもの」


杏子「…」

ほむら(まどか…)

まどか「杏子ちゃんも…そうだったんじゃないの?」

杏子「…」



351:1:2011/08/18(木) 20:04:33.76 ID:T6HakH5U0

杏子「…」

まどか「…」

杏子「…やめだ」

まどか「えっ?」

杏子「アンタも、その頭に乗っているヤツもわけわかんねぇ。正体も能力もまるでわからねえとあっちゃね。今日のところは帰らせてもらうよ」

さやか「ちょっと、逃げる気?!」

杏子「勘違いすんじゃねェよ。雑魚が」

さやか「なっ…!」

杏子「テメェはいつでも潰せるが、まどかはそうはいかねぇ。やるならキッチリ体調を整えねえとな」

まどか「杏子ちゃん…」

杏子「そういうわけだ。アタシはそのつもりだけど、アンタはどうする、まどか?」

まどか「…杏子ちゃんいいなら、それでいい。でも、杏子ちゃんとはこれからも戦いたくないよ、わたし」

さやか「ちょっと、まど――ごほっ?!」

杏子「…そうかい。じゃあな」シュッ

まどか「…杏子ちゃん」



まどか(帰った…。ううん。帰って、くれたのかな?)

まどか(…ありがとう)



352:1:2011/08/18(木) 20:05:12.06 ID:T6HakH5U0

まどか「さやかちゃん!大丈夫?」

さやか「…うん。なんとか体も治ってきたみたい」

まどか「よかった…」


さやか「それよりもなんなのあいつ?! まどかの知り合い?!」

まどか「う、うん。そんなに知っているわけじゃないけど」

さやか「だめだよまどか、あんなやつの相手しちゃ! 絶対襲ってくるよ!」ガクガク

まどか「わわわ、ゆ、ゆらさないでさやかちゃん」

ほむら「ほむっ!」ペシ

さやか「痛っ!」

まどか「た、助かった…」

さやか「…まどか。何であいつ逃がしたの? あんなやつ、野放しにしちゃ絶対に…」

まどか「…それよりもさやかちゃん。なんで魔法少女に――」



353:1:2011/08/18(木) 20:05:55.78 ID:T6HakH5U0

    グラッ



まどか「…え?」

さやか「まどか?」

ほむら「ほむ?」



まどか「…あ…れ?」

さやか「ちょっとまどか?! どうしたの!?」

まどか「…」バタッ

さやか「まどか?!」

ほむら「ほむほむほむ?!」

さやか「まどか! 起きてよまどか! ねぇ、ちょっと!」

まどか「…」

ほむら「ほ…ほむ……ほ……む………ほ――」


まどか(あ――ほむ――)

まどか「―――」



364:1:2011/08/20(土) 20:40:37.11 ID:+32FbJjI0

―マミ宅―

マミ「――そう…美樹さんは、その願いで魔法少女になったのね」

さやか「はい」

マミ「…後悔は、しないわね?」

さやか「当然です! だって、ここで願いを叶えなくちゃ絶対後悔するって思ったんですから!」


まどか(…さやかちゃんの声?)

まどか(あれ…あたし…)



365:1:2011/08/20(土) 20:43:32.45 ID:+32FbJjI0

ほむら『まどか?』

ほむら「ほむ、ほむむ」

マミ「あら、鹿目さんが起きたの?」

さやか「え、まどか?!」

まどか「あれ…? ここは…」

さやか「まどかー! 無事でよかったよ!」

まどか「あ…さやかちゃん。それにマミさんも」

マミ「鹿目さん。体は大丈夫? どこも痛むところはない?」

まどか「はい、特には。あの…わたしは」

さやか「まどかが急に倒れちゃったから大変だったんだよ?」

まどか「わたしが?」

マミ「ええ。美樹さんが、鹿目さんを担いでここまで運んで来たの。突然でびっくりしちゃったわ」

さやか「全然起きないから、全力で運んだんだ。感謝してよね~、まどか~」

ほむら「ほむほむんむ!」

さやか「はいはい。あんたもたくさん心配したよね~ほむほむ」



366:1:2011/08/20(土) 20:45:15.36 ID:+32FbJjI0

マミ「鹿目さん、本当に大丈夫? どこか痛むところは無い?」

まどか「あ、はい。大丈夫です」

マミ「あなたは、私たちと違って体の治りは普通と変わらないわ。だから、酷い傷を負っていないか心配したのだけれど…」

まどか「なんだか疲れがたまってたみたいで、急にクラっと…」

さやか「ここ最近ずっと一人で戦ってたからね。無理もないよ」

まどか「一人じゃないよ、さやかちゃん。ほむほむもいたし」

さやか「それでも戦う時は一人じゃん。でもこれからはさやかちゃんに任せなさ~い!」

マミ「そうそう美樹さん。鹿目さんにもどうして魔法少女になったのか、説明してあげないと」

さや「おっ、そうだね。まどか、あたしはね…」



367:1:2011/08/20(土) 20:48:00.98 ID:+32FbJjI0

ほむ『…まどか、まどか』

まど「…」

ほむ『…まどか?』

まど『あ…ほむほむ』

ほむ『本当に大丈夫? ぼうっとしているようだけれど』

まど『うん…大丈夫だよ』

ほむら『…倒れるまで、疲弊していたなんて。私の認識が甘かったわ、ごめんなさい』

まどか『…ううん。ほむほむは悪くないよ。わたしが勝手に無茶しただけ』

ほむら『貴方を守るって約束したのに…。私なにも出来ていないわね、貴方にばかり負担をかけて…』



まどか「そんなことない!」

さやか「ん?」
マミ「鹿目さん?」

まど「あ…、ごめんなさい。ほむほむとの話でつい…」



まどか『…ほむほむは頑張ってる。十分、助けてくれてるよ?』

ほむら『…』


ほむら(甘かった)

    (今のまどかを一人にすれば、こういう事態になることも予測できたはずなのに…)

    (やはり、今のまどかは危ういわ。こうなったら、できるだけ一緒にいるべきね)


まどか『本当なら、戦えるわたしがもっとしっかりしなくちゃいけないのに…』

ほむら『あなたが気に病む必要はないわ。それより後で佐倉杏子とのことを聞かせてほしいのだけれど』

まどか『あ…うん。わかったよ』



368:1:2011/08/20(土) 20:49:41.91 ID:+32FbJjI0

―数分後、説明終了

まどか「じゃあ、さやかちゃんは上條くんのために…」

さやか「そ。でもそれだけじゃないよ。あたしは、まどかや街の人たちを守るために魔法少女になったの。恭介のことはきっかけだけ」

さやか「だから、まどかは安心していいよ。これからはあたしも街の平和を守るから!」

まどか「…うん。わたしももっと頑張るよ。さやかちゃん!」

マミ「でも、張り切るのもいいけれど無茶しちゃダメよ二人とも。特に鹿目さん」

まどか「え?! わ、わたしですか?」

マミ「ええそう。美樹さんに聞いたわよ?一人で危ないことをしていたってね」

まどか「さ、さやかちゃん!」

さやか「え? い、いや~マミさんに事後報告は必要かと…」



369:1:2011/08/20(土) 20:51:21.87 ID:+32FbJjI0

マミ「鹿目さん。隠し事はダメよ。それと無理もダメ」

マミ「今回は美樹さんやほむほむが来てくれたから良かったものの、そうでなかったら本当に危なかったのよ?」

まどか「はい…すみません」

マミ「街を守ること。そのことは立派だけど、そのためには自分のことも大事にしなくっちゃ」

まどか「ほむほむにも同じことを言われました。他人を助けたかったら、まずは自分を一番に考えろって…」

マミ「あら、そうなの?」

ほむら「ほむっ!」

マミ「ほむほむはやっぱり頼れる先輩ね。そう、そのとおりよ。美樹さんも、よーく覚えておいてね」

さやか「はい!マミさん!」

マミ「倒れるまで体を酷使するなんて、そんなんじゃまだまだ一人前には程遠いわよ?鹿目さん」

まどか「ううう…」

マミ「これからも、やっぱり鹿目さんにはほむほむが憑いていてもらわないといけないみたいね」

ほむら「ほむほむ」

マミ「お願いね、ほむほむ。鹿目さんに無理させないよう、しっかり管理するのよ?」

ほむら「ほむ!」



さやか「…な~んか信用無いね、まどか?」

まどか「…」シュン



370:1:2011/08/20(土) 20:53:30.86 ID:+32FbJjI0

さやか「そうだ! まどかにはしばらく休んでいてもらおうよ、マミさん!」

まどか「さやかちゃん?!」

さやか「これまで一人でずーーっと街を守ってきたんだし。あたしが魔法少女になったんだから、ここでまどかには一休みしてもらわないと」

まどか「そんな、さやかちゃんに悪いよ…」

マミ「いえ、美樹さんの言う通りだと私も思うわ、鹿目さん。あなたは、ここで少し休んで体調を整えるべきね」

まどか「でも、さやかちゃんは魔法少女になりたてなんですよ! ひとりで魔女となんて…」

マミ「それなら、大丈夫。私も明日から魔法少女として復帰するわ」

さやか「え?! マミさん、もう大丈夫なんですか!」

マミ「ええ。正直、まだ本調子というわけではないけれど、もう休んでいるわけにもいかないもの」

まどか「マミさん…」

マミ「ワルプルギスの夜と戦うためにも、実戦の勘も戻さなくちゃいけないし、それに先輩として美樹さんの指導もしないとね」

マミ「それに二人がかりなら、魔女にもそうそう遅れも取らないと思うわ」



さやか「マミさん…。よろしくお願いします!」

マミ「こちらこそよろしくね、美樹さん。そういうわけで鹿目さん」

まどか「はい」

マミ「あなたは、しばらく体をしっかり休めること。体調を整えてから、ワルプルギスの夜と戦うための対策を立てましょう」

まどか「わかりました、マミさん」

さやか「まどかが守った街は今度はあたしが守るからね!大船に乗った気でいなよ~」

マミ「美樹さんは私と特訓よ。鹿目さんと違って、あなたはまだ半人前ですらないんですからね」

さやか「うっ…はーい」



371:1:2011/08/20(土) 20:54:46.35 ID:+32FbJjI0

マミ「それにしても、この街に佐倉さんが現れるなんて…」

さやか「…マミさんは知ってるんですか、あいつのこと」

マミ「ええ。佐倉杏子さん。ベテランの魔法少女よ。ちょっと過激な行動が多いってことは聞いていたけど…」

さやか「過激なんてもんじゃないですよ。あいつ無防備なまどかに武器を向けたんですよ! それに人助けを心底バカにして、自分の為だけに力を使うって」

マミ「…自らの祈りの代償に戦うのが魔法少女の宿命だもの。そんなふうに考える魔法少女が少なくないのも確かね。残念なことだけど」

さやか「そんな…」

マミ「でもどうして、佐倉さんはこの街に来たのかしら?」



372:1:2011/08/20(土) 20:56:13.80 ID:+32FbJjI0

QB「それなら、僕が知っているよ」

まど「キュウベエ? いつの間に…」

QB「彼女はマミがリタイアしたと聞いてこの街に来たんだよ。新人の魔法少女を潰してしまえば、この街のグリーフシードを独り占めできる。そう考えたんだろうね」

さやか「グリーフシードを?」

QB「そう。グリーフシード蓄えておけば、使える魔法の量も増える。そうなれば、魔女や他の魔法少女を戦う時に有利になるからね」

さやか「そんな理由で、使い魔を放置するっていうの!」



マミ「美樹さん。これはそこまで単純な話じゃないわ」

   「穢れが溜まって、魔法が使えなくなれば魔女にやられてしまう。グリーフシードを持っておくことは、魔法少女にとって死活問題なの」

   「グリーフシードが尽きて、ソウルジェムに穢れが溜まってきていたとしたら…。そんな行動をとっても、誰も責めることは出来ないわ」

さやか「でも、アイツは絶対そんな理由で放置してるんじゃない! そうでしょ? キュウベェ」

QB「まあ、彼女はベテランだしね。そこまで追いつめられるようなことは早々ないはずだよ」

さやか「やっぱり…!」



373:1:2011/08/20(土) 20:58:15.92 ID:+32FbJjI0

さやか「マミさん、あたし決めました。あたしはあんな魔法少女には絶対になりません。あんな…、あんな最低な奴みたいに誰が!」

マミ「美樹さん…」

まどか「さやかちゃん…」

マミ「…美樹さん。あなたの人を守ろうとする考えはとても素晴らしいと思うわ。でもだからって考えることを止めてはダメよ?」

さやか「…それはアイツのことを理解しろってことですか?」

マミ「そこまでは言わないわ。でも理解できないことと、理解しようとしないことは全く違う行動よ?」

さやか「アタシは絶対にアイツのことは認めません」

マミ「美樹さん!」

さや「あんな奴、誰が認めるものか! マミさんはあんな奴の肩を持つんですか! あたしはマミさんみたいな…!」



まどほむ「さやかちゃん!『ほむ!』」

さやか「――あ」

まどか「喧嘩はダメだよ!さやかちゃん!」

ほむら「ほむほむ!」

さやか「まどか…。別にアタシはマミさんと喧嘩なんて…」

まどか「…」

さやか「…ごめん、まどか。マミさんもごめんなさい」

マミ「いえ。私も偉そうなことを言ってごめんなさい」

さやか「そんな、マミさんは悪くないですよ! ほらほら、もうアイツの話は止めて。これからの話をしましょうよ、ね?」

マミ「…そうね。そうしましょう」

まどか(さやかちゃん…)



374:1:2011/08/20(土) 21:00:54.99 ID:+32FbJjI0

マミ「それじゃあ、ワルプルギスの夜が来るまでまだ猶予はあるのね?」

まどか「はい。ほむほむがそうだって」

ほむら「ほむ」

マミ「キュゥべえ?」

QB「こちらの見立ても同じさ。現れるのはまだ先だろうね」

さやか「猶予はある…か」

マミ「その間に鹿目さんと美樹さんを一人前にして、可能な限り準備をする。それに加えて街のパトロールと魔女退治。上手く時間をやりくりしないと…」

さやか「それにあいつ、佐倉杏子のこともなんとかしないと。このままじゃ、あいつは何の罪もない人も傷つける。野放しにはできません」

マミ「…そうね。彼女のことも何とかしないと。困ったわね。問題は山積み。解決できなくはないと思いたいけど…」



375:1:2011/08/20(土) 21:02:44.21 ID:+32FbJjI0

まどか「…」



まどか『ねえ、ほむほむ?』

ほむら『なに?』

まど『…わたしね、みんなに提案しようと思う』

ほむ『え?』

まどか『杏子ちゃんを、仲間にできないかなって』

ほむら『!』

まどか『杏子ちゃん、そんなに悪い子じゃないと思うんだ。わたしのこと助けてくれたし。それに仲間にできれば、みんなの負担が減ると思うの』

ほむら『…でも、難しいと思うわ。特に美樹さやかがなんていうか…』

まどか『うん。でも、やってみる』

ほむら『いざとなったら、私が美樹さやかを気絶させるわ』

まどか『ううん、そうならないように頑張るよ』



376:1:2011/08/20(土) 21:04:23.30 ID:+32FbJjI0

まどか「…あの」

マミ「ん? なあに、鹿目さん」

まどか「杏子ちゃんを、その…」

さやか「…あいつがどうかしたの? まどか?」

まどか「杏子ちゃんを、仲間に入れられないでしょうか?」


マミさや「「え?!」」


まどか「ワルプルギスの夜を倒すには、一人でも多くの魔法少女の力が必要だと思うんです。その点、杏子ちゃんはベテランだし、実力もあるし…。それに、一緒に戦えるようになれば魔女退治の負担も減るし、時間もできると思うんです」

まどか「もし出来るなら…の話ですけど」

マミ「…そうね。もし、そうなればかなり楽になるわね。実力は折り紙つき。グリーフシードも多く所持しているだろうから、ワルプルギスの夜も倒せる可能性も上がると思うわ」

マミ「ただ…」

さやか「…」



さやか「…まどかはさ。あいつを見て何も感じなかったの?」

まどか「…さやかちゃん」

さやか「あいつは自分の都合しか考えてない! 自分の為なら他人を犠牲にできるやつなんだよ! わかるでしょ?!」

まどか「…」

さやか「さっきあいつに何されそうになったのかもう忘れたの? あたしが来なきゃ、殺されるところだったんだよ?! あんな奴がいるから、魔女や使い魔に襲われる人が増えるんだよ。まどかは守りたい人が襲われてもいいの?」

さやか「あたしはあいつと手を組むのは反対。誰が…あんな奴と一緒に戦うもんか」



377:1:2011/08/20(土) 21:06:47.31 ID:+32FbJjI0

まどか「…さやかちゃん。さやかちゃんは、どうして魔法少女になったの?」

さやか「…なによ急に。さっきも言ったでしょ。恭介の腕を直すため。でもって魔女から街の人を守るためにこの力を望んだの」

まどか「じゃあ、ワルプルギスの夜が街を壊しちゃうのはいいの?」

さやか「…いいわけないじゃない」

まどか「そう、わたし達は絶対に負けられない。だから少しでもやれることはやっておかないといけない。
    それに、杏子ちゃんだって話せばわかってくれるかもしれない。話もしないうちから、勝手に決めつけるのはおかしいよ」

さやか「相手はGSの為に人間を餌にしようって奴なんだよ? どうやって折り合いつけろって言うの?」

まどか「マミさんだって言ってたよ『理解できないことと、理解しようとしないことは全く違う』って。今のさやかちゃんは理解しようとしていない。
    相手のことを何も知らないのに、どうして敵だって言い切れるの?」

さや「あんな奴、理解なんて…っ!」ガタッ!

マミ「美樹さん…」

ほむら『…!』グッ

さやか「…」



さやか「…大丈夫です、マミさん」



378:1:2011/08/20(土) 21:08:33.07 ID:+32FbJjI0

さやか「…まどか、あんた変だよ。殺されかけたんだよ? なんでそんなにあいつのことを信用するの?」

まどか「…信用しているわけじゃないよ。信用できるかどうか、それを知りたいから相手のことを知りたいの」

まどか「何も知らないのに勝手に決めつけるようなことは、したくないから」

さや「…」

まど「…」



マミ「二人とも、喧嘩はそこまでよ」

まどか「マミさん…」

さやか「…」

マミ「鹿目さん。あなたの考えは確かに理にかなっているし、状況を打開できるかもしれない。でも焦りは禁物よ。
    ましてや今さっき事を構えたばかりだもの。すぐに応じてくれるとは考えにくいわ。誘うにしても少し時間をおいてから考えましょう」

まどか「はい…」

マミ「それから美樹さん」

さやか「…はい」

マミ「鹿目さんの言うとおり、私達は絶対に負けられないの。そのためなら佐倉さんと手を組むことも考えるべきだと、私も思うわ」

さやか「でも…っ」

マミ「確かに彼女と私たちは相容れないかもしれない。でも、一時的に手を組むということなら彼女も力を貸してくれるかもしれない」

マミ「そうできるのなら、そうするべき。忘れないで、私たちは守るという目的が先にあるの。戦うというのは、それを行うための手段の一つに過ぎないわ。
    だから場合によっては戦わないで解決する方法も当然ある。そこをはき違えないでね」

さやか「…はい。マミさん」



379:1:2011/08/20(土) 21:10:04.88 ID:+32FbJjI0

マミ「さて、今日はもう遅いし、話はここまでにしましょう。あんまり遅くなると、家族の人も心配してしまうわ」

まどか「え? あ、もうこんな時間! すみません、こんな時間まで」

マミ「いいのよ。それに、二人とも」

まどさや「はい?」

マミ「…本当に無事でよかったわ。あなたたちに何かあったら、私は…」

まどか「マミさん…」

さやか「心配かけてごめんなさい。でもあたし、これから心配かけないように強くなりますから!」

マミ「ふふっ、そうなれるように明日からは特訓ね♪」

さやか「うげぇ…お、お手柔らかにお願いします」



マミ「鹿目さんは体を休めること。美樹さんは私と一緒にパトロールと特訓。これが明日からの行動よ」

まどさや「はい!」

マミ「それじゃあ二人とも。また明日」

まどか「はい。じゃあ、ほむほむ。帰ろう?」

ほむら「ほむ!」ピョンコ

さやか「…まどか」

まどか「さやかちゃん、また明日ね」

さやか「…うん。また、明日」



380:1:2011/08/20(土) 21:11:07.31 ID:+32FbJjI0

―まど部屋―

まどか「さやかちゃん…。魔法少女になっちゃうなんて…」

ほむら『…ごめんなさい。私の注意が足らなかったわ。貴方が何度も美樹さやかに警告していたから、大丈夫だと思っていたのだけれど、甘かった。これは私のミスよ』

まどか「ううん。ほむほむの責任じゃないよ。でも、さやかちゃん大丈夫かな…」


ほむら『まどか、魔法少女になったからといって美樹さやかのことを見捨てる気は無いのでしょう?』

まどか「当たり前だよ! だって友達だもん…」

ほむら『だったら、できるだけ彼女のそばにいてあげなさい。とにかく、彼女一人に抱え込ませないこと。出来ることがあるとしたら、それくらい』

まどか「…そうなのかな。それしか、わたしにはできないのかな…」

ほむら『でも、それが彼女にとってなによりの助けになるはずよ』

まどか「…うん。わかった」



381:1:2011/08/20(土) 21:12:56.78 ID:+32FbJjI0

まどか「それにしても、上手くいかなかったね…」

ほむら『佐倉杏子のこと?』

まどか「…うん」

ほむら『まどかは頑張ったわ。でも、やはりあの場で良い結論を出すのは難しかったと思う』

まどか「でも、一緒にワルプルギスの夜と戦ってくれるなら、心強いよね」

ほむら『そうね。戦力として非常に魅力的だわ。魔法少女としての資質も申し分ない。できることなら、ぜひ引き入れたいところね』

まどか「…仲良くできないかなあ」

ほむら『…佐倉杏子は自分の為に力を使う子。逆を言えばあっちに得があることを示せれば、こちらについてくれると思う。
    問題はこっちの方ね。巴マミは街を守るためと言えば納得してくれそうだけど…』



まどか「…さやかちゃん、だね」

ほむら『ええ。彼女の佐倉杏子への敵愾心は相当なものよ。一時的、と言ってもそう簡単に納得はしないでしょうね』

まどか「なんとかならないかなぁ…。杏子ちゃんは、わたしには悪い子とは思えないよ」

ほむら『悪いことはしているとは思うわよ。彼女は自分に正直になろうと生きているから』

まどか「そうなの?」

ほむら『でも性格は悪くはないわね。一度信頼すればそう簡単には裏切らない。その信用を得るのが大変なのだけれど』

まどか「うーん。何となく、さやかちゃんとは気が合いそうな気がするんだけどなぁ」



382:1:2011/08/20(土) 21:13:55.26 ID:+32FbJjI0

ほむら『…美樹さやかは思い込みが激しすぎる。最初の印象で人の価値を推し量り過ぎよ。もう少し柔軟性を持つべきだわ』

まどか「でもさやかちゃん、人にはすごく優しいんだよ? わたしも昔なんども助けられたもん」

ほむら『自分や自分の身の周りのものを守ろうとするあまり、視野が狭くなっているのよ。正義感が強いことは認めるけれど、単純な二元論で物事を見るのは感心しないわね』

まどか「ほむほむはさやかちゃんには厳しいなぁ。なにか嫌なことでもされたの?」

ほむら『…別に、ああいったタイプに苦労したことがあるだけよ』

まどか「ダメだよ。ほむほむも人と仲良くしようとしないと。苦手だからって、相手のことを考えない言い訳にはならないんだからね?」

ほむら『…努力するわ』

まどか「うん。で、杏子ちゃんのことだけど…」



383:1:2011/08/20(土) 21:15:51.12 ID:+32FbJjI0

―作戦会議、終了―

まどか「じゃあ、まずは杏子ちゃんを探して説得。そのあとに、わたしがマミさん達との間を取り持つ。これでいいね!」

ほむら『…簡単に言っているけど、大変よ?それ』

まどか「ううん、大変でもやらないと。だってみんな助かってほしいもの」

ほむら『佐倉杏子を説得するときは、私も力になれると思う。彼女の性格はそれなりに知っているから。問題は美樹さやかの方だけど…』

まどか「そっちはわたし一人で頑張ってみる。ほむほむに頼りきりはよくないもん。さやかちゃんの説得くらいは、一人でやってみせるよ」

ほむら『そうね…。じゃあ、そっちはまどかに任せるわ』

まどか「うん。まかせて!」

ほむら『それから、まどか。今日の戦いで能力の使い方で気付いたことがあるのだけれど…』



385:1:2011/08/20(土) 21:17:57.37 ID:+32FbJjI0

まどか「…」クスッ

ほむら『…まどか? どうしたの急に笑ったりして』

まどか「うん。なーんか、いつの間にかほむほむと一緒にいるのが当たり前になっているなぁって」

ほむら『…ごめんなさい。迷惑かけているわよね』

まどか「違うよ。嬉しいの、新しい友達が出来て。いつも一緒にいてくれて、ありがとうほむほむ」

ほむら『まどか…』



まどか「それと、今日はごめん。帰るはずだったのに勝手に行動しちゃって。怒ってる…よね?」

ほむら『…そのことは巴マミがもう言ってくれたから、とやかく言うつもりはないわ。でも、これからは止めてほしいわ。もっともしようとしても、わたしが止めるけど』

まどか「…もしかして、信用ガタ落ち?」

ほむら『むしろ今日の中で、どこに信用される行動があったのか聞きたいものね』

まどか「ひどいよ?! ま、まぁわたしも無茶したと思っているけど…」

ほむら『一度落ちた信用は、そう簡単に取り戻せるものではないわ。よってこれからは四六時中傍にいる。一緒に行動出来るときはすべて一緒にいさせてもらうわ』

まどか「うわー…」

ほむら『…心配、したんだからね?』

まどか「…ごめんなさい」

ほむら『分かってくれたのならいいわ。でも、しばらく傍にいさせてもらうことには変わらないわよ? 貴方を一人にすると無茶することが今回でよくわかったのだから』プンプン

まどか「…」



386:1:2011/08/20(土) 21:19:06.44 ID:+32FbJjI0

まどか「ねぇ…」

ほむら『なに? いまさら嫌と言っても聞かないわよ?』

まどか「一緒にいてね。ほむほむ」

ほむら『当り前じゃないの。そのつもりなんだから』

まどか「ううん。そうじゃないの。…いなくならないでね?」



ほむら『…まどか?』

まどか「ほむほむは、何かを守るためにわたしの力になっている。わたしも守るために、ほむほむの力を借りている。でも、もうわたしはほむほむをそれだけの存在とは思ってないよ?」

ほむら『…』

まどか「最初はそんな関係だったかもしれないけど、でも今はもう違うの。ほむほむはわたしの友達。友達なんだよ?」

ほむら『…どうしたの急に?』



387:1:2011/08/20(土) 21:20:14.95 ID:+32FbJjI0

まどか「へへ、何でだろ、いつの間にか一緒にいるのが当たり前だなぁって感じたら」

まどか「なんだか急に、ほむほむが居なくなったときのこと考えちゃって。そうしたら、なんだかすごく寂しくなって…そしたら…」

ほむら『…それが普通よ、まどか。私がいない生活のほうが日常なの、悲しむことなんて何もないわ』

まどか「それは、ほむほむと知り合う前の生活だよ。今じゃこっちの生活が普通なんだよ?」

ほむら『それは…』



まどか「…ねぇ、ほむほむ。もしもワルプルギスの夜を倒してもね。わたし、ほむほむと一緒に魔法少女を続けたい」

ほむら『…!』

まどか「ワルプルギスの夜を倒しても、魔女はいるんだよね? だったら、大好きなものを守るためにわたし戦いたいの。それにそうすれば、ほむほむとも一緒にいられるし。ね?」

まどか「わたし頑張るよ。武器のことだってもっと覚えるし、魔法の使い方だって勉強する。だから、一緒にいさせて?」

ほむら『…』



388:1:2011/08/20(土) 21:21:48.37 ID:+32FbJjI0

ほむら『悪いけど、それは聞けないわ。まどか』

まどか「え…?」

ほむら『貴方とは、一定期間、一緒に戦ってほしいとの契約だった。それは変わらない。それ以上は契約違反よ、まどか』

まどか「ほむほむ…」

ほむら『貴方自身。美樹さやかに言ったでしょう?魔法少女になるなと。同じことを私も言わせてもらうわ。魔法少女になんて、なるべきじゃない』

まどか「でも、わたしは…!」

ほむら『幸い貴方は、まだ引き返せる場所にいる。これほど幸運なことはないと思うわ。
     私はあなたを魔法少女にする気は無い。なってもらいたくない。時期が来たら、変身もすべてこちらから拒否させてもらう』

まどか「そんな…。じゃあそれからはどうするの? そんな体でどうやって魔女と戦うっていうの?」

ほむら『…貴方には関係ない』

まどか「関係あるよ!」

ほむら『関係ない…!』

まどか「…」

ほむら『…』



389:1:2011/08/20(土) 21:23:17.62 ID:+32FbJjI0

まどか「…ほむほむ。いなくならないで。友達がいなくなっちゃうのは辛いんだよ?」

ほむら『無理よ。私と貴方は、別の場所で生きている。こうして一緒にいるのが、そもそもおかしいの。本来なら、こんなことにはならないはずだったのに』

まどか「だったら、だからこそ一緒にいることを大事にしようよ。あなたと出会ったことが間違いだなんて、わたし思いたくない。友達のこと、そんなふうに思いたくないもん」

ほむら『…貴方は何もわかってないわ。私がいる限り、貴方の身は危険にさらされている。どんなに私が貴方を守っていてもそれは変わらない事実』

ほむら『お願い、聞いて。私は貴方に普通に、笑って、泣いて、でもまた笑えるように生きてほしいの』

まどか「ほむほむ…」



ほむら『…鹿目まどか。貴女は自分の人生が、貴いと思う? 家族や友達を、大切にしてる?』

まどか「…大切だよ。家族も、友達のみんなも。大好きで、とっても大事な人達」

ほむら『ならそう思える自分と、今の生活を大事にして。貴女は、鹿目まどかのままでいればいい。今までどおり、これからも』

まどか「…」



390:1:2011/08/20(土) 21:24:46.33 ID:+32FbJjI0

まどか「…じゃあね? 二つ約束して」


ほむら『…なに?』

まどか「もし、いなくなっちゃうなら。必ず、何か言って。何も言わずに、いなくならないで」

ほむら『わかった。何も言わないで、消えるようなことはしないわ』

まどか「…もう一つはね。『またね』っていってお別れしてほしいの」

ほむら『…それは』

まどか「また必ず、どこかで会えるって約束してほしいの。それなら、お別れにも耐えられると思うから」

ほむら『…善処するわ』

まどか「ダメ。約束」

ほむら『…わかった、約束する』



まどか「じゃあ、指出して!」

ほむら『指?』

まどか「ゆーびきーりげーんまーん、うーそついーたらはーりせんぼんのーます!」

ほむら『…』

まどか「…破っちゃいやだよ?」

ほむら『…ええ』

まどか「うん、ありがとう」



391:1:2011/08/20(土) 21:27:53.92 ID:+32FbJjI0

まどか「そういえば、わたしたち明日からお休みなんだよね?」

ほむら『そうね。いい機会だから、やりたいことをしてリフレッシュするといいわ』

まどか「せっかくだから、二人でどこかに行こうか?」

ほむら『…いいわよ。私といると休みにならないでしょう? そのくらいなら、許してあげるから』

まどか「えー、でもわたし一人にすると、また魔女探し始めちゃうかもよ?」

ほむら『ま、まどか?!』

まどか「じゃあ、明日はほむほむも一緒に来ることにけってーい! わたし、いろんなお店知ってるんだ。
    あ、そうだ。さやかちゃんやマミさんに、おやつとかの差し入れもしたいなぁ。じゃあね――」



ほむら(…もしも一緒にいていいのなら。わたしだって一緒にいたい)

    (一緒に笑って、どこかに行って、勉強して…)

    (…)

    (でも、そんなことはどうでもいい。私の幸せなんて、些細なこと)

    (まどかが生きて笑っていてくれてさえいれば、それでいい)

    (それで、いい)



まどか「明日は一緒にいこうね! ほむほむ!」

ほむら『ええ。まどか』



402:1:2011/08/23(火) 23:01:10.40 ID:mnQW/Jr00

――某所

さやか「てりゃあ!」ザシュ

使い魔「…」シュゥ



マミ「美樹さん、お疲れ様。上手だったわよ」ヘンシンカイジョ

さやか「いやいや、マミさんの援護のおかげですよ。あ、これ食べます?」ヘンシンカイジョ

マミ「あら、何かしら?」

さやか「差し入れだって、まどかから。駅前のお店のシュークリームだそうですよ」

マミ「本当! あそこのお店、評判がよくて、私もよく買っているの。それじゃあ一つ…」

さやか「他に、飲み物とかもありますよ。あ、あたしお茶もらいます」

マミ「それじゃあ、私はこっちをもらおうかしら。あとで鹿目さんにお礼を言わないとね」

さやか「最近のまどかって、妙に気が利いてますよねー。今日だって、差し入れとか」

マミ「そうなのかしら? 私は鹿目さんとは、まだ付き合いが浅いから、よくわからないのだけれど」

さやか「うーん、気が利いてるっていうか、心配されてるのかな? 
    毎日、調子はどうだとか、魔女退治はどうだったとか聞かれますね。なんか母親みたいですよ」

マミ「美樹さんは魔法少女に成りたてだから、鹿目さんも気になってしょうがないんでしょう。
   危ないことだってことは、彼女もよくわかっているでしょうから」

さやか「うーん、まどかに心配かけてしまうとは…。わたしも、早く強くならないといけませんね」

マミ「そうね。それじゃあ、食べながら、今日の反省をしましょう、美樹さん」

さやか「はい! マミさん!」



403:1:2011/08/23(火) 23:02:33.58 ID:mnQW/Jr00

マミ「美樹さん。魔力の消費はもっと抑えなきゃダメよ?
   魔女ならともかく、使い魔ならもっと節約しながら戦わないと」

さやか「うーん、もっとマミさんみたいにかっこよく戦いたいんですけどねー。
     ほらほら、銃をたくさん召喚して。舞うように! 踊るように!」

マミ「私のは、銃に弾丸を込めるだけでいいけれど、美樹さんの場合剣を一つずつ作らないといけないでしょう?」
   それじゃあ、あまりにも効率が悪いわ。一本一本使い捨てだし
   カッコイイって言ってくれるのは嬉しいけれど、もっと自分に合った戦い方を考えないと」

さやか「うーん、アタシに合った戦い方かー」



QB「僕もそうすることを、お勧めするよ」

さやか「あ、キュウベェ」

QB「魔法少女の能力は個々で大きく違うからね。誰かの真似をするのは利口とは言えないな」

さやか「はいはい。どうせあたしはバカですよーだ」

マミ「美樹さん、あせらずじっくり行きましょう。時間はまだあるんだもの」

さやか「でも、早く強くならないといけないし。それならお手本を真似たほうが良いと思ったんですけど…」

マミ「それでおかしな戦い方を身に着けて、ピンチになってしまっては元も子もないわ。
   美樹さん。戦いはずっと続いていくのよ? だからこそ、上手なやり方を考えないといけないの」

QB「そうだね。まどかのような特異な例はともかく、魔法少女に成りたての頃はやられてしまうこと例も多い。
  こうやって、誰かから守ってもらえる機会がある以上、その機会を大切にするべきだ」

マミ「そうね、鹿目さんは一人でも大丈夫だったけど、あなたは違うわ。
   私がしっかりフォローするから、その間に上手な戦い方を身に着けていかないと」



404:1:2011/08/23(火) 23:05:01.69 ID:mnQW/Jr00

さやか「ねえ、マミさん」

マミ「なに、美樹さん?」

さやか「まどかって、そんなに凄いんですか?」

マミ「私は鹿目さんの戦っているところは一度しか見たことがないけど、あれはもう本当に特殊な例。
   鹿目さんだけでなく、ほむほむの経験のおかげという面もあるけれど」

QB「確かに、まどか達の戦い方は実に効率がいいね。
  膨大な魔力を持っているにもかかわらず、攻撃にほとんど使わないから、その分を他に回すことができるし、温存することも出来る」

マミ「加えて時間停止の魔法。あまり長くは止められないみたいだけれど、それでも強力なことに変わりはないわ。
   切り札もあって、魔力の使い方も上手。ちょっと攻め手にかけるけれど、総合的に見ればかなりのものよ」

QB「時間停止? それが彼女の魔法なのかい?」

マミ「ええ、一度見せてもらったわ。あんなに強力な魔法もなかなかないわね」

QB(時間に干渉する魔法…か)



さやか「…なんだか自信なくしちゃいますね。同じ新人魔法少女なのに、こうも実力が違うなんて」

マミ「さっきも言ったけれど、鹿目さんの例は本当に特殊な例よ」

マミ「それに彼女だって、一人で強いわけじゃない。
   ほむほむっていう先輩のサポートがあって、あそこまでの力を発揮できているの」

さやか「サポートかー。あたしにもそんなのがいてくれたらな」

マミ「美樹さんには、私がサポートに着くわ。私達もあの二人に負けないように頑張りましょう?」

さやか「マミさん…。はい! 頑張ります。よーし見てろよ! まどか、ほむほむ!
    あたしとマミさんの師弟タッグの力であんたらを越えてやるー!」

マミ「ふふっ、その意気よ」



405:1:2011/08/23(火) 23:06:02.92 ID:mnQW/Jr00

マミ「でも、本当に鹿目さんは強くなったわよね。魔法少女してじゃなく、精神的にも。
   端から見ても、なんというか自信がついているのがわかるもの」

QB「そうだね。彼女の変化は僕の目から見ても明らかだ。
  方向性ができたというべきなのかな。以前は目標が定まっていなかったけれど、現在はそれが出来ている」

マミ「そうね。何かやりたいことを見つけたという感じだわ。それがおそらく、魔法少女としての強さにも繋がっているのでしょうね。
   そして魔女が退治できて、自信もつく。いい流れだと思うわ」

さやか「…」



406:1:2011/08/23(火) 23:07:12.55 ID:mnQW/Jr00

さやか「…本当にいいことなんでしょうか?」



マミ「え?」

さやか「マミさん。私の知っているまどかって、あんな風に戦えるような子じゃないんです。
誰にでも優しくて、でも今一つ自分に価値が見つけられなくて、守ってあげなくちゃいけないような子で」

    「まだ信じられないんです。あのまどかが、魔法少女になって魔女と戦っているなんて」

    「ねぇ、マミさん。これって本当にいいことなんでしょうか。
     まどかは危ないことしているんですよ? あたし、どうしてもいいことのようには思えなくて…」

マミ「美樹さん…」



407:1:2011/08/23(火) 23:08:46.19 ID:mnQW/Jr00

さやか「って、すみません! 変なこと言っちゃって」

マミ「いいのよ。誰だって急な変化には戸惑うものだわ」

さやか「…急、ですか。やっぱりそう思います?」

マミ「…そうね。でも魔法少女になってそれまでとは違った生活をしているのだから、そう不自然なことではないと思うけれど」

QB「僕もその点は少し気になるかな」

さやか「キュウベェ…」

QB「僕としては、あの小さいのと関わったことがまどかの変化の始まりだと考えている」

  「そもそも、まどかの変身できるようになったプロセス自体がイレギュラーだ。何が起きても不思議じゃない。
   もしかしたら、性格の変化にも何かが関係しているのかもね」

  「まあ、魔法少女になって性格が変わること自体はそう珍しいことじゃないんだけれど。
   それまでとは違う存在になるんだからね」



さやか(ほむほむ…か)

さやか(まどかが変わったのは、ほむほむのせい? 
     うーん、そういえば変身するたびに行動が大胆になっていったような…)



409:1:2011/08/23(火) 23:10:21.28 ID:mnQW/Jr00

QB「マミだって、昔はあんまり戦うような子じゃなかったし。性格の変化そのものは魔法少女にはよくあることだよ」

マミ「ちょ、ちょっとキュウベェ?! 勝手に人の話をしないでちょうだい!」

さやか「え、そうなの? マミさんの昔の頃って?!」

マミ「美樹さんも食いつかないで! 恥ずかしいじゃない…」

QB「マミが嫌ならこの話はしないよ。本人の許可なくすることじゃないしね」

さやか「えー、キュウベエ教えてよ~」

マミ「…み・き・さ・ん?」ゴゴゴ

さやか「すみませんでした」ブルブル



マミ「…とにかく鹿目さんの変化については、私はいいことだと考えるわ」

  「少なくとも以前の彼女と比べて成長しているのは確かだと思うし、何より彼女自身が目標を持って行動しているんですもの。
   やりたいことが見つからなくておどおどしていた頃より、前に向かっていると思うわ」

  「危ないことをしているのは、そのとおりだけど…。でも、私達だっているもの」

さやか「…あ」

マミ「彼女は一人じゃないわ。もし危険が迫ったら、私たちで守ってあげればいいんじゃなくて? 美樹さん」

さやか「そっか…。うん、そうですよね」



さやか(そうだ…私がまどかを守れるような魔法少女になれればいいんだ)

さやか(うし、そうと決まれば頑張るぞ! まどか、あんたはあたしが守る!)グッ


マミ「…」



410:1:2011/08/23(火) 23:11:33.47 ID:mnQW/Jr00

マミ「…ねぇ、美樹さん」

さやか「何ですか! マミさん!」

マミ「一つ、聞きたいことがあるのだけれど」

さやか「? はい」

マミ「あなたが願いで腕を直した…、その、幼馴染の子とはどうなったのかしら?」

さやか「え、恭介ですか?」

マミ「ええ。その後どうなったのか、少し気になってて」

マミ「それに、ちょっと確認もしたかったから」



411:1:2011/08/23(火) 23:12:30.53 ID:mnQW/Jr00

  「あなたは彼に夢を叶えてほしいの? それとも彼の夢を叶えた恩人になりたいの?」 


マミ(結局、あの言葉は美樹さんには届いていたのかしら…)
  
  (美樹さんはヒーローに成りたがっている。それこそテレビに出てくるような)
  
  (ヒーローは見返りを求めない。あるのはひたすら自己犠牲によって平和を守ること)
  
  (もし、美樹さんの願いに見返りを求める気持ちがあったのなら、ヒーローとしての彼女は自分を否定してしまう)
  
  (それに気づかないで、ヒーローを続けたらいつか彼女は自分自身を壊してしまうわ。きっと)
  
  (自分の気持ちに気づいているのか、それでもまだヒーローを続けるのか。ここでそれをはっきりさせないと)



412:1:2011/08/23(火) 23:14:08.24 ID:mnQW/Jr00

さやか「恭介なら退院しましたよ、無事に。ちゃんとバイオリンも弾けるようにもなりました!」

マミ「それは、よかったわ。でも、長い間入院していたのに、そんなにすぐ退院して大丈夫かしら?」

さやか「腕と並行して、他のリハビリも続けてましたから。腕さえなんとかできれば、あとは自宅からの通院でも大丈夫だったんです。
    ああ、マミさんにも聞かせてあげたいなぁ、恭介のバイオリン」

マミ「ふふ、そのうち紹介してね。私も楽しみにしているわ」

さやか「学校にも、もう通ってますから。会おうと思えば、いつでも会えますよ!」

マミ「あら、そうなの?」

さやか「はい。まだ松葉杖をついていてえっちらおっちらって感じですけど」



マミ「…それで、美樹さん。あなたはその、それで良かったのかしら?」

さやか「え?」

マミ「あなたは彼の為に願いを使った。そこにはあなた自身の意思や目的ががあるはずよ」

マミ「それは、ちゃんと達することができたのかしら?」



413:1:2011/08/23(火) 23:14:49.45 ID:mnQW/Jr00

さやか「あ、あー。実は…ちょっと恥ずかしいんですけど」

マミ「…?」

さやか「マミさんに言われたじゃないですか。『恩人になりたいのか』って、それともちょっと関係するんですけど」



さやか「実は、その…告白しまして…」

マミ「!」



414:1:2011/08/23(火) 23:15:43.25 ID:mnQW/Jr00

さやか「その、まどかに言われたんです。
    魔法少女は死と隣り合わせだから、出来るだけやりたいことや言いたいことは言っておいたほうが良いって」

マミ「鹿目さんが?」

さやか「それであたし、色々考えたんですけど…。やっぱり恭介のことが好きだって気づいたんです」

さやか「それで…後悔しないように言おうって」

マミ「そう…。でも、それは本当に大事なこと。魔法少女って、本当にいつ終わりが来るかわからないもの」

さやか「…はい。あたしもマミさんがやられそうになったとこ、見てますから。
    それで、告白しました。…恭介に」

マミ「そ、それで、どうだったの? 返事は」






さやか「あ、あははー。こっぴどく振られちゃいました」

マミ「え?!」



415:1:2011/08/23(火) 23:17:18.70 ID:mnQW/Jr00

マミ「ご、ごめんなさい。美樹さん。デリカシーのないこと聞いて!」

さやか「わ、あ、謝らないで下さいよマミさん! あたしが勝手に話し始めたことなんですから」

マミ「でも…」

さやか「そ、それにですね。あんまりショックじゃなかったんです。実は!
    接していても、そういうふうには見てくれていないなーって。何となくわかってましたから」

さやか「案の定、『さやかのことは好きだけど、その、そういう感じじゃない』って言われちゃいました」

マミ「美樹さん…」

さやか「でも、あたし後悔してませんよ! 魔法少女になったことも、気持ちを打ち明けたことも!」
     言って、フラれて。自分でも不思議だったんですけど、後悔なんて気持ちは湧いてきませんでした」

さやか「そこで気が付いたんです。あたしは、恭介のバイオリンがもう一度聞きたかっただって気持ちに」

マミ「…」

さやか「思いが伝わらなかったのは、やっぱり悔しいけど…。でも、言ったらすっきりしちゃいました」

さやか「自分の本当の気持ちに気付けましたしね! 言ってよかったです!」



416:1:2011/08/23(火) 23:18:01.34 ID:mnQW/Jr00

マミ「…美樹さん、本当に大丈夫? 泣きたいのなら、泣いたほうが良いわよ? 抑えるのは良くないわ」

さやか「平気ですよ、マミさん! 実はもうそのうちにベットでわんわん泣きましたし!」

さやか「だからもう大丈夫です! 恭介とも、まだ仲の良い幼馴染でいられていますしね! 
     バイオリンが聞きたくなったら、いつでも言ってくださいよ! 紹介しますから!」

マミ「…」



マミ(大丈夫…、なのかしら?)

マミ(少し無理をしているようにも見えるけど…、でも先ほどの言葉に嘘は感じなかったわ)

マミ(純粋に上条君のことを心配していた、ということでいいのかしら)



417:1:2011/08/23(火) 23:18:37.15 ID:mnQW/Jr00

さやか「さ、マミさん。残りの個所もパトロールしちゃいましょう!」

マミ「あ、そ、そうね」

さやか「…マミさん?」

マミ「ごめんさい、少し考え事をしていたの」

さやか「んじゃ、こっちから行きましょう! 遠回りにしなくて済みますよ!」

マミ「ええ、そうしましょう」




マミ(自分の為ではなく、純粋に彼のため)

マミ(本当にそうなら良いのだけれど…)



418:1:2011/08/23(火) 23:19:18.53 ID:mnQW/Jr00

―放課後―

まどか『ほむほむ、次はこっち見てみようよ!』

ほむら『…ええ』


ほむら(最近のまどかは、巴マミの言うことを聞いておとなしく魔女退治をしないでくれている。
     今日は、久しぶりに学校帰りによく訪れていた雑貨屋を覗いて嬉しそうね…)


まどか『あ、これかわいい。ほむほむはどう思う?』

ほむら『私もいいと思うわ。ちょっと、色がきついような気もするけど』

まどか『ほむほむは、あんまり派手な色は好きそうじゃないしねー。魔法少女の衣装も、落ち着いた感じだし』

ほむら『…別に私の趣味で、あの服になっているわけではないのだけれど』

まどか『でもかわいいよね、あの服も。わたしは好きだなぁ』

ほむら『あの姿、良く似合っているわよまどか。かっこいいわ』

まどか『本当? やったぁ!』



419:1:2011/08/23(火) 23:22:11.11 ID:mnQW/Jr00

ほむら(まどか…)

    (やはり、まどかには魔法少女のような荒んだ生活は似合わない。早くこんな日々に戻してあげないと)

    (…あなたを運命から解放できなくてごめんなさい)

    (…私、もっと頑張るから)

    (今は少しの平穏しかあげられないけれど、この時間をあなたには楽しんでほしい)

    (…)





ほむら『…ねえ、まどか』

まどか『なあに?』

ほむら『…この格好は、その』

まどか『うん』

ほむら『…やっぱり恥ずかしいのだけれど』


ほむら(あの恰好で外に出るのは嫌だといったのに!)

ほむら(しかも、猫耳付きってどういうこと!)



420:1:2011/08/23(火) 23:23:30.79 ID:mnQW/Jr00

まどか『うんうん、かわいいよ。思っていた通り、猫耳が似合うなぁ』ニヤニヤ

ほむら『あの、その、このフリフリの服も…』

まどか『それも昔持っていた人形の服だよ! 長い黒髪で、真っ黒けっけだからこっちも似合うね!』

ほむら『や、やっぱり、鞄に戻るわ!』

まどか『えー、だめだよ。そうしたらほむほむがお店の中見れないよ?』

ほむら『どうして、私がこんな恰好を…』

まどか『だって、ほむほむ。ここ数日色んなところに行ったのに、「こんな姿じゃ出られない」って言って鞄から出てこなかったでしょ?』

ほむら『…当り前じゃない。人前で私と一緒にいるなんて、普通騒ぎになるわ』

まどか『だったら、いっそのことお人形さんみたいに着飾れば、生き物に見えなくなって外に出ても平気だと思って!』

ほむら『…うう』

まどか『大丈夫だよ。動かなければ人形にしか見えないし、それにバレてるならもう騒ぎになっているよきっと』

ほむら(そうじゃなくて! 恥ずかしいの、まどか!)

まどか『本当にお人形さんみたいでかわいいなぁ、うりうり』スリスリ

ほむら『ほ、頬を触るのは止めて…』



421:1:2011/08/23(火) 23:24:07.42 ID:mnQW/Jr00

ほむら『貴方一人で楽しむべきよ。せっかくの休日なのだし…』

まどか『わたしは、ほむほむと一緒がいいなぁ。魔法少女のことばっかりで、こうやって二人で買い物することなんてなかったし』

ほむら『それは…』

ほむら(その気持ちは嬉しいけれど…)

ほむら『でも、代わりにあなたがおかしな子のように見られているわ』


 ヒソヒソ、クスクス


まどか『わたしはそんなの気にしないよ』

ほむら『貴方が気にしなくても、周囲は気にするの。人形を抱えて買い物する中学生なんて、変だもの』

まどか『会話は念話でしているし、そこまでおかしくはないとおもうんだけどなぁ』

ほむら『…ねぇまどか。やはり私は鞄の中にいるべきよ。貴方に迷惑はかけられないわ』



422:1:2011/08/23(火) 23:25:06.11 ID:mnQW/Jr00

まどか『ほむほむは、わたしと一緒は嫌?』

ほむら『…嫌よ』

まどか『うそ』

ほむら『…っ』

まどか『あはは。意外とわかりやすいよね、ほむほむ。結構、顔に出るし♪』

ほむら『そ、そんなこと…』

まどか『わたしね、こんなふうにお休みを過ごしたいな。それができるなら、周囲のことなんて気にしないよ?』

ほむら『でも、私がこんなふうに外にいたら休まらないんじゃ…』

まどか『ううん。一緒にこうやってお話しながらいろんな場所を回る方が、楽しいしお休みになるの』

まどか『休むことが今のわたしの仕事なんでしょ? だったら相棒としてほむほむにも協力してもらわないと♪』


ほむら『…最近、まどかは意地悪だわ』

まどか『でも、本当のことだもん』



423:1:2011/08/23(火) 23:25:54.25 ID:mnQW/Jr00

ほむら(…私の負けね)


ほむら『…わかったわ。今日一日は外にいるわよ』

まどか『本当?!』

ほむら『ええ、まどかの好きにして頂戴。私も協力するから』

まどか『じゃ、じゃあ、念話じゃないおしゃべりを…』

ほむら『それはダメ。これ以上、まどかを残念な子にはできないわ』

まどか『えー。協力するって言ったのに…』

ほむら『限度があるわよ』

まどか『うーん。じゃあ、これからもっと色んなところまわろうね! えーと、商店街に喫茶店にアイス屋に…』

ほむら『そ、そんなに? 家に帰るのが遅くならないかしら…』

まどか『大丈夫だよ。今日は友達の家に行くから遅くなるって、お父さんに言ってあるから。じゃあ行こう!』

ほむら『…こうなったら、とことん付き合うわ』

まどか『えへへ、そうこないと!』



まどか(こうやって、帰りの時間も過ごすのも、すごく久しぶり)

まどか(…楽しんでもらえるかな?)



424:1:2011/08/23(火) 23:33:20.29 ID:mnQW/Jr00

今日の投下はここまでです。

何かデート回みたいでした。さやマミ、まどほむで。
書き終わって気が付きましたが、まどかの両親の呼び方は『パパ』『ママ』でしたね。失礼しました。

次の投下は、土曜日・日曜日になります。
ご拝読ありがとうございました。



426:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県):2011/08/23(火) 23:37:10.50 ID:ooGnpkCTo

乙カレー



427:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区):2011/08/23(火) 23:37:42.85 ID:b4Dx0ccTo

お疲れ様でした



440:1:2011/08/27(土) 21:07:55.11 ID:mBW079Fl0

―夜

ほむら『すっかり暗くなってしまったわね』

まどか『うん。アイスおいしかったね! でもわたしの少し食べるだけで、本当に良かったの?』

ほむら『…体、小さいから。あんまり入らないの』

まどか(…あれ? なんか顔真っ赤)

ほむら『そ、それより。そろそろ帰りましょう。言ってあるとはいえ、あまり遅くなりすぎるのもよくないわ』

まどか『そうだね』



まどか『ねぇ、ほむほむは今日は楽しかった?』

ほむら『何故、私に聞くの? 貴方の休日でしょう。貴方がリフレッシュできなければ意味がないわ』

まどか『いいから!』

ほむら『…楽しかったわ』

まどか『本当?!』

ほむら『え、ええ…』

まどか『よかった!』

ほむら(まどかが楽しめれば、嘘でも「楽しかった」というつもりだったけど)

ほむら(でも、楽しかったのは本当よ。まどか)



441:1:2011/08/27(土) 21:09:31.34 ID:mBW079Fl0

まどか『ねぇ、ほむほむ。この街っていい所だよね』

ほむら『そうね。公共機関は充実しているし、商店街やショッピングモールもあって娯楽も充実していると思うわ』

まどか『他にも色々あるんだよ。緑の多い神社とか、魚がたくさんいる沼とか。猫ちゃんがよくいる空地とかもね』

ほむら『そうなの? 知らなかったわ』

まどか『地元の人じゃないと、行かない場所だからね。よそから来た人をわざわざ連れて行くような場所でもないし。
    小さいころは、さやかちゃんとよく遊んだなぁ。色んなところに連れて行かれちゃった』

ほむら『容易に想像できるわね。その場面』



まどか『だからね。思い出たくさん詰まってるんだこの街には』

ほむら『…』

まどか『…わたし達、守れるかな?』

ほむら『守るわ。絶対に』

まどか『うん、そうだよね』

ほむら『ええ。何があってもね』



442:1:2011/08/27(土) 21:10:32.82 ID:mBW079Fl0

まどか『あ、そうだ』

ほむら『どうしたの?』

まどか『最後に、寄りたい場所があるんだけど…』




―ィーン ジャラジャラ ヴァキューン オンオン

ほむら『…ゲームセンター?』

まどか『うん』

ほむら『意外ね。まどかがこんなところに入るなんて』

まどか『ううん。わたしも入るのは初めて』

ほむら『え?』

まどか『なんだかね、たまの休日っていういい機会だから、初めてなことやってみたくなっちゃって』

ほむら『そう。まどかがしたいのなら、別にいいと思うけど』

まどか『うん。でも、色んなゲームがあるんだね。目が回りそう』

ほむら『そうね。私もあまり経験がないから、よくわからないのだけれど』



443:1:2011/08/27(土) 21:11:37.26 ID:mBW079Fl0

まどか『あ、でもあの太鼓のは知ってる!』

ほむら『まどかは、ああいうのをやってみたいのかしら?』

まどか『うーん。ちょっと違うかな。
    なんか、こう、踊るみたいな感じのがあったと思うんだけど…』

ほむら『ああ、それなら私も知っているわ。足で踏む奴でしょう? この表示を見ると、あっちのほうにあるみたいだけど』

まどか『じゃあ行ってみようよ!』

ほむら『そうね。行ってみましょう…』


ほむら(あれ…? そういえばこのゲームは確か…)




杏子「よっ はっ ほっ」タッタタタ

まどか「あ、杏子ちゃん」

ほむら『…!』



444:1:2011/08/27(土) 21:13:49.02 ID:mBW079Fl0

ほむら『まどか、気付かれないうちにここから離れましょう。早く…』

まどか「杏子ちゃん!」

ほむら『ちょっと、まどか?!』

杏子「ん? なんだ『しかめまどか』か。ちょっと待ってくれ。よっ、と」タットッ

まどか「…鹿目まどかだよ、杏子ちゃん」

杏子「読めねーっつうの。『鹿目』で『かなめ』なんて。あ、アタシはバカじゃないぞ。知識がないだけだ」トットットッ

まどか「確かに、初対面で間違えないで呼ばれたことは少ないけど…」

杏子「ほれ、アタシじゃなくてアンタの名字が悪いんだ。ほいほいほいっと」タンタンタン



ほむら『…まどか。どういうつもり?』

まどか『だって杏子ちゃんに会えたんだよ? だったら一緒に戦ってくれるように頼んでみないと!』

ほむら『そう簡単に話を聞いてくれるとは思えないわ。加えて、こちらには交渉するための手札がない。協力を取り付けるのは難しいわよ』

まどか『でも、見かけたのなら話しかけないと。何事も自分から始めないと前に進めないよ?』

ほむら『準備というものがあるでしょう! あなたはどこまで愚かなの!』

まどか『大丈夫大丈夫、ちゃんと考えてあるから! ね?』

ほむら『…最近のまどかは、少し強引な気がするわ』



445:1:2011/08/27(土) 21:16:31.14 ID:mBW079Fl0

杏子「ガッ、と。おおー、自己ベスト更新! で、何の用だい?」

まどか「あ、その前に自己紹介するね! わたしは鹿目まどか。こっちはほむほむ」

ほむら「ほむ」

杏子「…ほむほむ、ねぇ? で、何なんだこいつは?」

まどか「ほむほむは、ほむほむだよ」

ほむら「ほむむ」

杏子「まあいいか。で、今日は何しに来たんだ? 
   この前の続きをやろうっていうんなら、相手になるぜ?」ギロリ

ほむら『やはり、佐倉杏子は私たちに対して敵意を抱いているわね。
    まどか、ここは先手を打ってこちらから見返りを提示しましょう。
    勝手な話になるけれど、この街の一部のエリアを杏子の縄張りに…』

まどか「わたし達と一緒にワルプルギスの夜と戦ってください!」

ほむら『マドカァー?!』



杏子「あん?何だって?」

ほむら『ちょっと、まどか!直球過ぎるわ!』

まどか『えー、でも最初に用件を伝えれば話が分かりやすくなるよ。
    それに、マミさんたちに内緒で勝手に街を預けたりなんてできないし』

ほむら『そ、それはそうだけど…』



446:1:2011/08/27(土) 21:18:26.49 ID:mBW079Fl0

杏子「ワルプルギスの夜だぁ? そんなもんがこの街に来るのか?」

まどか「うん。それでわたし達、街を守るために特訓したり、仲間を集めたりしててね。
    それで杏子ちゃんも仲間になってもらって、一緒に戦ってほしいの」

杏子「ふーん。一つ聞くけど、何でアタシなんか誘うんだ?
   アンタにはあのアマちゃんだっているし、ベテランのマミもついているんだろ?」

まどか「さやかちゃんもマミさんもいるけど、それでも必ず勝てるとは限らないから。
    相手は最強の魔女だし。少しでも油断していたら、たぶん勝てない。
    でも、わたし達は絶対に負けられない。だから、やれることはやっておきたい」

まどか「それでね? 杏子ちゃんがいればワルプルギスの夜との戦いも、ぐっと勝てるようになると思うの。
    強いし、ベテランだし、頼りになるし」

杏子「褒めても何もでねーぞ?」

まどか「ううん。本心だよ? 杏子ちゃんがいれば、ワルプルギスに勝てると思う。
    だから、一緒に戦ってくれれば嬉しいなって」

杏子「…」



447:1:2011/08/27(土) 21:20:21.51 ID:mBW079Fl0

杏子「なるほど、ここに来た用件はよくわかった」

ほむら(会ったのは偶然なんだけど、ね)

杏子「あんたが、マジでワルプルギスの夜を倒そうとしているのも理解したよ」

まどか「うん」

杏子「アタシの力が必要だっていうのも、まあわかった」

まどか「…じゃあ!」




杏子「…で、なんでアタシがそんなことに協力しなきゃならないのかね?」

ほむら(…!)



448:1:2011/08/27(土) 21:21:41.61 ID:mBW079Fl0

杏子「こんな街守ったって、アタシには一文の得もないじゃないか。アタシは正義の味方じゃねぇ。ふざけんのも大概にしろ。
   アタシはこれまで一人でずっとやってきたんだ。誰かとつるむなんてことはお断りだね」

  「それに仲間があの甘ちゃんと、正義の味方気取りのマミだって?
   なんでアタシがわざわざそんな奴らと組まなきゃいけないっつーの。そんなの死んでもやらねぇよ」

  「ワルプルギスはアンタらで勝手にやってくれ。別に邪魔は死ねぇし、そんなのが来ているならアタシはとっとと自分の巣に戻るよ。
   わかったら、とっとと帰れ。仲間探しは、他を当たりな」



ほむら(くっ…やはりこうなってしまうのね)

    (こうなると、彼女は梃子でも動かない。協力を仰ぐのはもう無理…)

    (まどかと巴マミ、それに魔女化を阻止できれば美樹さやか。現在一番最善なのは、三人でワルプルギスに挑むことね)

まどか「…」



449:1:2011/08/27(土) 21:22:15.51 ID:mBW079Fl0

まどか「…悪いけど、杏子ちゃん。そういうわけにはいかないの」

ほむら「ほむ?」

杏子「…あん?なんだって」

まどか「さっきも言ったけど、わたし達は負けられないの。だから杏子ちゃんには仲間になってもらうよ」

杏子「だから嫌だって言ってんだろ。あんまりふざけた事抜かすとぶっ殺すぞ」

ほむら「…!」サッ

まどか「ふざけてないよ。ワルプルギスの夜と戦うには杏子ちゃんの力が必要。だからね」



まど「無理矢理にでも、来てもらうからね?」



450:1:2011/08/27(土) 21:23:33.23 ID:mBW079Fl0

ほむら『まどか?!』

杏子「…面白れぇ。アタシとやろうってか」

まどか「こっちも本気だからね。しかたないよ」

杏子「言っておくが、この前みたいに簡単に行くと思うんじゃねぇぞ? あん時とは違って、こっちの体調は万全なんだ」

まどか「わたしもしばらく休ませてもらったから、元気いっぱいだよ?」

杏子「手加減は無用ってか。アンタ、意外と武闘派だったんだな」


ほむら『まどかダメよ! こんなやり方は…』

まどか『でも、杏子ちゃんを仲間にいれるにはこれしかないみたいだし。大丈夫、ほむほむには迷惑かけないよ』

ほむら『でも…!』



451:1:2011/08/27(土) 21:24:23.20 ID:mBW079Fl0

杏子「さてと、じゃあどこでやるか。あんまり人目につかない場所、知ってっか?」

まどか「ううん、ここでいいよ」

杏子「! おいおい冗談だろ? みんないるんだぞ?」

まどか「わたしは、ここがいい」

杏子「ますます面白れぇな。他人なんかどうでもいいってか。魔法少女ってのはそうでなくちゃな」

まどか「うん。そんなこと、気にしてられないからね」

ほむら『まどか?!』

杏子「じゃあ、やるか」ジェムショウカン!

まどか「…うん」







まどか「わたしが、このゲームで杏子ちゃんに勝ったら仲間になってもらうからね!」

ほむ杏「は?(ほむ?)」



452:1:2011/08/27(土) 21:25:19.99 ID:mBW079Fl0

杏子「…お前何言っていんだ?」

まどか「わたしがこのゲームの杏子ちゃんのスコア塗り替えたら、仲間になってね」

杏子「何でそうなるんだよ?! つーか、戦う流れだろ! 今のは!」

まどか「わたし今、休暇中なの。だからほむほむに止められてて変身できないんだ」

杏子「ふざけんな! だからってゲームはねーだろゲームは。じゃあ後日戦うとか他にあるだろ!」

まどか「時間もないしゲームでいいよ。それに、こんなことで魔力使うの勿体ないし」

杏子「そりゃあ…、まぁ同意するけどよ」

まどか「あれ? お金ってどこに入れるんだろ。杏子ちゃん教えて?」

杏子「あ、ああ。それはそこだよ。ほら、その右手のあたり…」

まどか「あ、ここだね。ありがとう!」


ほむら『…まどか』

まどか「大丈夫。頑張ってみるよ! 見てたら簡単そうだったし」

ほむら『そうじゃなくて、佐倉杏子が本当にこんなことで仲間になるとでも?』

まどか『杏子ちゃん、負けず嫌いだから上手くいくと思うんだけどなぁ』

ほむら『…私は不安しか感じないわ』



453:1:2011/08/27(土) 21:26:15.24 ID:mBW079Fl0

杏子「言っとくけど、アンタがゲームやったって仲間にならねーからな。そこは忘れんなよ」

ほむら『ほら、既に落ち着いてテンション落ちているわよ?』


まどか「もしかして、杏子ちゃん自信ないの?」

杏子「…あんだと?」

まどか「あれだけ頑張って踊ってても、あんまり上手じゃないんだ。ならわたしでも勝てそうだね!」

杏子「おいてめぇふざけんなよ。このゲームはパンピーが簡単に遊べるようなゲームじゃねぇんだ。
   譜面に即時対応しなきゃいけねぇし、運動神経だって必要になる。あんたみたいな鈍くさい奴にはまず無理だね」

まどか「じゃあ、杏子ちゃんは絶対に負けないと思っているんだね」

杏子「当り前さ。100%無理だ。天地がひっくり返ってもあり得ないよ」

まどか「じゃあ、もし杏子ちゃんのスコア越えたら仲間になってね♪」

杏子「それとこれとは話が違う!」

まどか「なーんだ、やっぱり自信が無いんだ」

杏子「おいてめぇ。さっきからふざけた事言ってんんじゃねーぞ」

まどか「だってねぇ。難しいとか言ってるのに、わたしに絶対に負けないって言えないみたいだし」チラッ

ほむら「ほむぅ」チラッ

まどか「もしかして、ただ動いているだけで実は下手なんじゃないかと思ったり…」チラチラ

杏子「…」イライラ



454:1:2011/08/27(土) 21:27:19.02 ID:mBW079Fl0

杏子「…いいじゃねェか。この勝負受けてやる。
   アタシが負けるはずねぇんだ! アンタが勝ったら仲間になってやるよ!」

まどか「その言葉、確かに聞いたよ!」

杏子「はん。絶対に無理だね! 譜面に踊らされて、情けない姿をさらしな!」

まどか『やった! 言質を取ったよ、ほむほむ』

ほむら『…最近、あなたのことがわからなくなってきたわ、まどか。
    というか、勝てる見込みあるの? 結構上級者よ、彼女』

ほむら(以前の世界で、杏子と親密になろうとやってみたけど、結局かなわなかったし)

まどか『たぶん、なんとかなるよ。わたし反復横跳び得意だし!』

ほむら『ようするに無計画なのね』



ほむら(まぁ、これで少しは親密になって話も出来るようになるでしょう。
    そうなれば、再度交渉の道も開けるわ)



456:1:2011/08/27(土) 21:28:45.74 ID:mBW079Fl0

まどか「勝ったよ!」テロテロレーン

ほむら『嘘?!』



457:1:2011/08/27(土) 21:29:25.23 ID:mBW079Fl0

杏子「そ、そんな…アタシのスコアが…」

まどか「わたしの勝ちだよ。杏子ちゃん! 仲間になってね!」

ほむら『…あの、まどか。このゲームやったことあったの?』

まどか『前に少しね。久しぶりだから自信なかったけど、魔力で身体強化してたから何とかなったよ』

ほむら(ますます、まどかが分からなくなってきたわ)

杏子「てめぇ、猫被ってやがったな! どう見ても初心者じゃないじゃねぇか!」

まどか「ささ、杏子ちゃん約束約束」

杏子「こんなの詐欺だー!」

まどか「絶対に負けないっていったのは杏子ちゃんだよ? 言ったことには責任を持ってもらわないと♪」

杏子「ううう…」

まどか「約束、約束♪」

杏子「…」

ほむら(意外と責め立てるわね、まどか)



458:1:2011/08/27(土) 21:30:10.53 ID:mBW079Fl0

杏子「…ふふふ」

まどか「? どうしたの、杏子ちゃん」

杏子「アタシは確かに勝負に負けたら仲間になるといった。
   だが、誰も一回勝負とは言ってない! まだ勝負は続いているぞまどかー!」

まどか「! そ、そんな…」

杏子「よって、勝負は二回戦だ! 0-1で勝った気になっているんじゃねーぞ!」

まどか「こんなのってないよ…あんまりだよ…」

杏子「最初に取り決めをしっかりしなかったアンタが悪い。全面的にそっちの要求を呑んできたんだから、こんどはこっちの要求を聞いてもらうぞ!」

まどか「ううう、こうなったらとことんやるよ! 負けないよ、杏子ちゃん!」

杏子「こっちも今ので目が覚めた。手加減はしねぇぜまどか!」

まどか「じゃあ次はUFOキャッチャーね! どっちが早く人形取れるか勝負だよ!」

杏子「おもしれぇじゃねーか。アタシのテクニック見せてやるよ!」


ほむら(すっかりのせられているわね、杏子)

ほむら(それにしても、ゲームセンターではしゃぐまどかも可愛いわ)ホムホム



459:1:2011/08/27(土) 21:30:42.37 ID:mBW079Fl0

ほむら(それから、まどかたちはゲームセンターで勝負をし続けた)

ほむら(最初は勝敗を数えていたけど、途中からヒートアップして忘れてしまったらしい)

ほむら(まぁ、まどかは休日を楽しんでいるみたいだし、良しとしましょう)



460:1:2011/08/27(土) 21:31:26.63 ID:mBW079Fl0

杏子「…あー、疲れた」

まどか「はい、杏子ちゃんこれ」

杏子「何これ? コーラ?」

まどか「レモネードだよ」

杏子「しらねーなぁ…。あ、うまい」

まどか「わたし達はお茶だね。はい、ほむほむ」

ほむら「ほむほむ」クピクピ

杏子「…なんか今の今までスルーしてたけど、そいつ結局何なんだ?」

まどか「魔法少女だよ。わたし、ほむほむの力借りないと変身できないんだ」

杏子「だからあんとき合体したのか。変なの」

ほむら「ほむっ!」ペシ

杏子「…」ヒョイ

ほむら「むっ!」コロリン

まどか「はいはい。落ち着いてねー、ほむほむ」ヒョイショ

ほむら「むむむ」


杏子「しっかし、契約もしないで魔法少女になるなんてねぇ。何考えているんだか。
   どうせやるなら、キュゥベえに頼んで願いを叶えてもらった方が得じゃねぇの?」

まどか「ふふっ、さやかちゃんと同じこと言うんだね杏子ちゃん」

杏子「んなっ! あんなアマちゃんと同じなんて。畜生、屈辱だ」

まどか「ありがと、杏子ちゃん。でもいいの。わたしは、ほむほむと一緒に戦えればそれでいいから」

ほむら「ほむ…」

杏子「…」



461:1:2011/08/27(土) 21:32:19.65 ID:mBW079Fl0

杏子「なぁ、真面目な話。なんでアンタは魔法少女なんかやってるんだ?」

まどか「杏子ちゃん?」

杏子「アンタはどう考えても、こんなことやるような人間じゃない。平和に暮らせている人間さ」
  
  「この仕事はね、誰にだって務まるもんじゃない」
  
  「アンタは幸せに暮らせている人間だよ。毎日美味いもん食って、たぶん幸せ家族に囲まれてる」
  
  「そんな何不自由ない暮らしをしてる奴が、魔法少女なんてやることはねぇんだ」   
  
  「命を危険に晒すってのはな、そうするしか他に仕方ない奴だけがやることさ。そうじゃない奴が首を突っ込むのはただのお遊びだ。おふざけだ」
  
  「もし、ただの気まぐれでやっているんだとしたらそんなのアタシが許さない。いの一番にぶっ潰してやる」
  
  「だから聞かせてくれ、アンタはなんでわざわざこんなことしてるんだ?」


まどか「…」



462:1:2011/08/27(土) 21:33:06.10 ID:mBW079Fl0

まどか「わたしね、どうしても守りたいものがあるんだ」

杏子「守りたい? 誰を。それともこの街か?」

まどか「両方だよ。何があっても助けてあげたいし守りたい。
    それがわたしが魔法少女になる理由なんだ」

杏子「つまるところ、他人の為ってか」

杏子(こいつも勘違い野郎か。昔の、アタシみたいな)

杏子「誰かを助けたくて、自分の身を削って、犠牲にして誰かを助けるってか。まるで正義のヒーローだね」



まどか「…どうなんだろ。そんな綺麗なものじゃないと思うよ」

杏子「?」



463:1:2011/08/27(土) 21:35:23.17 ID:mBW079Fl0

まどか「わたしね、色んな人に迷惑かけて生きてきたって最近分かったんだ。
    心配させたり、言うこと聞かなかったり、知らないうちに約束破ったり」

    「最初は罪滅ぼしのつもりだったのかな。でも、そんなこと誰も望んでないし、幸せにならないってことも分かったし」

    「だからね、せめて助けたいって思ったんだ」


杏子「…」

まどか「わたしを助けてくれた人たちが、不幸になるのは嫌。そんなの我慢できないし、見たくもない。
     だからこれはきっと自分の為なんだと思う。そんなことになるのがどうしても我慢できないの。
     そうしなきゃ気が済まないし、たぶん一生後悔する。そんなの絶対に嫌」

    「人助けっていっても、結局はそうせずにはいられない自分のため。そうしなきゃ、そのままの現実にわたしは耐えられないんだ。
    だから、全然綺麗でも何でもないよ。助けるっていう自分のやりたいことを、自分勝手にやっているだけだから」

    「でも、それがわたしの願いなの」



464:1:2011/08/27(土) 21:35:59.00 ID:mBW079Fl0

杏子「…そうか」

まどか「うん。長くなっちゃったね」

杏子「魔法少女なんてそんなもんだよ。みんな自分の為に戦うんだ。アンタ一人がそんな風に戦っているわけじゃないよ」

まどか「やっぱり、杏子ちゃんは優しいなぁ」

杏子「優しくなんかねぇよ。ホントのこと言ってるだけだ」

まどか「それでも、ありがと」

杏子「…」



465:1:2011/08/27(土) 21:37:13.76 ID:mBW079Fl0

杏子「…ワルプルギス」

まどか「え?」

杏子「協力してやってもいいぜ」

まどほむ「!」

まどか「本当?!」

杏子「ああ、気が変わった。ただし見返りはちゃんともらうけどな」

杏子(こいつは自分が何を願って、どういう気持ちから動いているか分かっている)
   その上で他人の為に行動する、か)

  (アタシもそんな風できていればね…)



まどか「やったやった! ありがとう杏子ちゃん!」

杏子「おい、抱きつくな!ていうか人の話聞いていたか? 見返りくれないと動かねーぞ?」

まどか「あ、そ、そうだね。何がいいのかな」

杏子「アタシとしては、この街の管轄を渡してほしいんだけどねぇ…」

まどか「それはダメ。わたし一人じゃ決められないし。グリーフシードは?」

杏子「よっぽど多くないとなら自分で稼げるし、それにたぶんワルプルギスで使っちまうしなぁ…」

まどか「うーん…」

杏子「まぁ、今すぐじゃなくていいよ。こっちもアンタが払えそうなもん考えておくし」

まどか「ごめんね、杏子ちゃん」

杏子「いいっての。ちゃんとくれれば文句は言わねーから」

まどか「ありがと。あ、そうだ!」

杏子「え?」

まどか「杏子ちゃん、こっちに来て! ほむほむも」

杏子「え? ちょっ、おいおい」

ほむら「ほむほむ?」



466:1:2011/08/27(土) 21:37:45.04 ID:mBW079Fl0

まどか「じゃあ、3人でプリクラ取ろうよ!」

ほむ杏「…」

杏子「何が『じゃあ』なんだ?」

まどか「せっかく仲良くなったんだから、その記念!」

杏子「…まあ、いいけどよ」

まどか「じゃあ入って入って!」

杏子「アンタは客引きか」

杏子(そういや、アタシ撮ったこと無いな)

ほむら(まどかとプリクラ、まどかとプリクラ…)ホムホム



467:1:2011/08/27(土) 21:38:10.95 ID:mBW079Fl0

まどか「周りから見えないから、ほむほむもきちんと表情作ってね!」

ほむら『表情って…ど、どうすれば』

まどか「ニコって笑うの。ほらほら杏子ちゃんも」

杏子「あ、アタシもか?」

ほむら『…』

まどか「ほむほむ、表情が硬いよ!」

杏子「アタシこーいうのはなぁ…」

まどか「二人とも頑張って! ほら写すよ!」

ほむら『努力するわ、まどか』

まどか「その言い方が既に固いよ…」

杏子「もう写すんじゃないのか? ボタンはこれか?」

まどか「え? あ」パシャ



468:1:2011/08/27(土) 21:38:59.72 ID:mBW079Fl0

まどか「うん、いいのが撮れたね!」

杏子「三回も撮りなおせばそりゃいいのが撮れるだろ…」

ほむら「ほむぅ…」

杏子「…お前も苦労してそうだな」

まどか「はい。これ杏子ちゃんの分!」

杏子「ありがとよ」

杏子(うわー、なんかこっ恥ずかしいな)

まどか「じゃあこれで、魔法少女同盟結成だね!」

杏子「おー」

ほむら「ほむー」

まどか「…二人ともなんかやる気ないよ」

杏子「いや、どう反応したらいいかわからなくてな」

ほむら「ほむほむ」

まどか「もー、こういうのはとにかく気合を入れるんだよ! 最初の一致団結なんだから」

杏子「あー、そうなのか?」

ほむら「ほむむ」



まどか「じゃあ、もう一回。魔法少女同盟結成!」

杏子「おー!」

ほむら「ほむー!」

まかど「よし!」

杏子(そういえば、誰かと一緒にいるっていつ以来だったかな)

杏子(…まぁ、たまにはこういうのも悪くないか)



469:1:2011/08/27(土) 21:39:33.00 ID:mBW079Fl0

まどか「それじゃあ、これからのことなんだけど」

ほむら『待って、まどか。今日はもう遅いわ。
    色々話すには時間がかかるし、詳しいことは明日にしましょう』

まどか「え? わ、もうこんな時間。そうだね。ほむほむ」

杏子「ん? どうした?」

まどか「ごめん杏子ちゃん。話そうと思ったけど、今日はもう時間が無くて」

杏子「ああ、普通なら家にいる時間だもんな。いいよ明日で」

まどか「うん、ありがと。それで杏子ちゃんっていつもどこにいるのかな」

杏子「まぁ基本街をうろうろしているけど。そうだな、夕方はこのゲーセンにいることにするよ。
   そうしたほうが探す手間も省けるだろ」

まどか「うん、そうだね。じゃあ、また明日!」

杏子「おう、じゃーな」

まどか「明日は、マミさん達も連れて来るよ!」

杏子「ちょーっと待った―!」

まどか「え?」

杏子「悪い、ちょっと付いていくわ」



470:1:2011/08/27(土) 21:40:08.95 ID:mBW079Fl0

―帰り道―

杏子「とにかく、すぐにはアタシをマミ達に会わせるべきじゃねぇと思う。
   アタシは協力するつもりだが、あっちがそう簡単に信じてくれるわけねぇからな」

まどか「でも、協力してくれるなら早めにみんなで動けるようにしないと」

杏子「それは正論だが、世の中はそんなに上手くねぇよ。
   昨日まで主義が違った連中と一緒に戦えるほど、みんな物分りがいいとは限らないさ」

ほむら『まどか、私も杏子の意見に賛成するわ。
    すぐに直接会わせないで、私達がクッションになって少しずつ関係を良くしていきましょう』

まどか「…そうだね」

杏子「特にあの青いの。あいつはアタシに対して相当な敵意を持ってたからな。
   会っていきなり斬りかかられちゃ、たまんないよ」

ほむら(まぁ、そうなってもおかしくないわね)



471:1:2011/08/27(土) 21:40:47.49 ID:mBW079Fl0

まどか「さやかちゃんは正義の味方を目指しているから。きっと、あのときの杏子ちゃんが許せなかったんだと思う。
    でも杏子ちゃんって優しいし、それがわかればきっとさやかちゃんだって誤解を解いてくれると思うんだ」
    さやかちゃんも優しいから。

杏子「正義の味方ねぇ。ほんとバカだなソイツ。そんなの、できるわけねぇのに」

まどか「ううん、それがさやかちゃんの凄いところなんだよ。
    正義の味方を信じて、無理やりにでも自分がそうなれるように努力できる。
    わたしじゃ、たぶんできない。自分がそんな風になれるとは到底思えないから…」

杏子「本気で信じているのかそいつ?」

まどか「うん。だから凄いんだよ。さやかちゃん、頑張ってほしいな。本当に正義の味方がいたら、みんな幸せになれるもん」

杏子(さやか…か)


まどか「あ、杏子ちゃんわたしの家ここなんだ」

杏子「お、そうか。じゃあなんかあったら、アタシはここに来るようにするよ」

まどか「じゃあ、おやすみ。杏子ちゃん!」

ほむら「ほむ!」

杏子「おー。また明日な」



472:1:2011/08/27(土) 21:41:20.02 ID:mBW079Fl0

杏子「…」スタスタ

杏子「…キュウベエ、いるか?」

QB「何だい杏子?」

杏子「美樹さやか。知ってるだろ?」

QB「さやかか。最近はマミと一緒に魔女狩りをしているね。使い魔も狩っているみたいだけど、何もしなくていいのかい?」

杏子「そのさやかについて知りたいんだ。どんな奴なんだ?」

QB「さやかに興味があるのかい?」

杏子「ああ、ちょっとね」

QB「まあ、僕の知っている範囲でいいなら答えるよ」



杏子(正義の味方を目指している、魔法少女か…)

杏子(…んなもん無理に決まってるのに)

QB「彼女はね…」



483:1:2011/08/30(火) 19:40:44.46 ID:9tg250v00

―朝―

まどか『何とか、杏子ちゃんを誘うことができたね』

ほむら『ええ。正直、ここまで上手く事が運ぶとは思わなかったわ』

まどか『杏子ちゃんだっていい人だもん。そんなに不思議じゃないよ』

ほむら『と、なると後は巴マミと美樹さやかにどうやって話を切り出すかが問題ね』

まどか『正直に話す…はやっぱりだめかなぁ』

ほむら『私達は佐倉杏子のことを知っているけど、マミ達は彼女を知らないわ。
    最悪、私達が騙されていると疑われてさらに関係が悪化するでしょうね』

まどか『なにかいい方法はないかなぁ…』



484:1:2011/08/30(火) 19:42:49.21 ID:9tg250v00

まどか「あ、仁美ちゃんさやかちゃん、おはよう!」

仁美「まどかさん、おはようございます」

さやか「おーっす、まどか」

ほむら『とにかく、今はまだ内緒にしましょう。特に美樹さやかには、ね』

まどか『…うん』



さやか「まどか? なんか元気ないなー、もしかしてまた寝冷えでお腹冷やしたのかー?」

仁美「そういえば、以前もそんなことがありましたわね」

まどか「ち、ちがうよさやかちゃん!」

さやか「まどかは子供っぽいもんね」

まどか「だから違うってば!」



485:1:2011/08/30(火) 19:45:26.22 ID:9tg250v00

さやか『大丈夫、まどか? ちゃんと休んでる?』

まどか『うん、大丈夫だよ。さやかちゃんこそ魔女のほうは上手くいってる?』

さやか『マミさんがついていてくれてるから、こっちは平気だよ。昨日も一匹倒したし』

まどか『すごいなぁ、二人とも』

さやか『へへ。でも一時期一人で戦ってたアンタほどじゃないって』

さやか『見てなよ!この調子で強くなって、まどかもみんな守れるようになるからね』

さやか『そうすれば、あの赤い奴にだって…』

まどか『さやかちゃん…』

ほむら『…』






486:1:2011/08/30(火) 19:46:06.51 ID:9tg250v00

仁美「あら、あれは…上条君?」

さやか「え? あ、恭介だ」



上条「…」ウイセ ホイセ



まどか「松葉杖で歩いているね」

仁美「すごいですわね。退院してまだ日が経ってないのに、一人で登校だなんて」

さやか「リハビリを兼ねてるからね。あんまり楽とかしたくないんだって」

仁美「そうなんですか。でも、大丈夫なんでしょうか…」

さやか「病院でもずっと訓練してたから、いきなりってわけじゃないよ。
    本人も自分のことはわかっているだろうし、無理はしてないと思うな」

まどか「でも、やっぱり大変そうだなぁ」

さやか「…」ウズウズ

まどか「…」











487:1:2011/08/30(火) 19:47:08.51 ID:9tg250v00

まどか「さやかちゃん、上条君のとこに行ってあげて」

さやか「え? ど、どうしたのまどか?」

まどか「いくら大丈夫そうに見えても、まだ退院したばっかりなんだから大変なはずだよ。
    少しくらい、手伝ってあげてもいいと思うな」

仁美「そうですわね、わたしもそう思いますわ」

さやか「…いいの?」

まどか「うん。わたし達は先に行ってるよ。行こう仁美ちゃん」

仁美「ええ。上条君のこと、助けてあげてください。さやかさん」

さやか「…ありがと、二人とも。わたしちょっと行ってくるっ!」ダッ










488:1:2011/08/30(火) 19:47:48.82 ID:9tg250v00

 オーイ、キョウスケー ア、サヤカ



まどか『…さやかちゃん。告白、上手くなかったんだって』

ほむら『そうらしいわね』

まどか『でも、上条君との関係はそんなに変わってないみたい。
    告白、してよかったんだよね?』

ほむら『そんなことは、本人にしかわからないわ。
    でも、心残りが減ったのは確かでしょう。これで巴マミとの訓練にも集中してくれるといいのだけれど』

まどか『もー、さやかちゃんはいつでも本気だよ』

ほむら『どうかしらね』










489:1:2011/08/30(火) 19:48:59.40 ID:9tg250v00

ほむら(…思いは実らなかったけど、美樹さやかの精神はとても安定している)

    (彼女の魔女化は回避できた…?)

    (いえ、油断は禁物ね。もっと様子をみないと何とも言えないわ)

    (でも、このまま上手くいけばワルプルギスの夜に4人で対抗できる)

    (もしかしたら、今回で…)


まどか「あ、さやかちゃん肩貸してる。あれじゃあ男の子同士みたいだなぁ」


ほむら(まどか…)

    (もしかしたら、ようやく私、貴方との約束を守れるかもしれないよ?)

    (だから、ごめん。もう少しだけ、私に力を貸して)

    (…お願い)



490:1:2011/08/30(火) 19:50:09.29 ID:9tg250v00

―放課後―

さやか(ふー、今日もマミさんとの特訓は辛かったな)

    (でも、使い魔ならあたし一人でも楽勝になってきたし、魔女にだってそこそこやれるようになってきた)

    (マミさんからは、まだ色々注意されるけれど…)

    (でも、あたしだって強くなっているよね!うん。これなら、ワルプ何とかとかいうやつも何とかなるかも!)

    (あたしとマミさんとまどか。3人もいるんだもん。勝てるに決まってんじゃん!)

    (3人もいれば…)











491:1:2011/08/30(火) 19:50:48.70 ID:9tg250v00

さやか(…おいおい。違うってあたし)

    (何でナチュラルにまどかを戦わせようとしてるのよ)

    (まどかは本当はこんなことするような子じゃないんだから、早く解放してあげないと)

    (でも、まだあたしはまどかより強くないし…。それにワルなんとかも二人じゃきついかも…)

    (ううん。だったら、あたしがもっと強くなればいいんだ! それこそワルを一人で倒せるくらい!)

    (よーっし。気合入った! 明日からも頑張るぞー!)










492:1:2011/08/30(火) 19:52:09.24 ID:9tg250v00

―上條宅前―

さやか「…」
   
   「…」

   「…」

さやか(恭介…)



さやか(恭介…元気かな)

    (やだな、恭介のことは決着がついたはずなのに…何で)

    (告白もしたし、実らなかったけどそれで関係が悪くなったわけでもない)

    (…じゃあ、なんで?)

    (なんで、あたしは毎日ここに来ているの…?)









493:1:2011/08/30(火) 19:53:50.48 ID:9tg250v00

―あなたは彼に夢を叶えてほしいの? それとも彼の夢を叶えた恩人になりたいの?―


さやか(!)

    (違う違う違う違う違う違う違う違う!)

    (あたしは後悔なんかしていない――!)

    (見返りを求めてなんか…絶対に)

    (あたしは正義の味方になるんだ!)

    (恭介やまどかやみんなを守れる存在に――!)

    (褒められたり、尊敬されたいわけじゃない!)

    (ただ、みんなを守れればそれで…)




???「何だ。やっぱりこんな所に居やがったか」

さやか「?! あんた!」

杏子「結局、あきらめずきれずにストーカーかよ。情けない」

さやか「杏子――!」








494:1:2011/08/30(火) 19:54:43.03 ID:9tg250v00

さやか「なんでアンタがこんなところにいるのよ?」

杏子「この家の坊やなんだろ? アンタが契約した理由って」

さやか「なんで知ってんのよ」

杏子「キュゥべえから聞いた。聞けば大抵のことは話すからな、アイツ」

さやか(後で一発殴ってやる)



杏子「にしても、まどかの奴が凄いっていうからてっきりアタシの眼鏡違いかと思えば。
   何のことはねェ。ただの勘違い野郎じゃないか」

さやか「――! あんた、まどかに何かしたの?!」

杏子「別になにもしちゃいねぇよ。ただ話す機会があったから、アンタのことを聞いただけだ」

さやか「まどかが…?」

杏子「そ。本気で正義の味方を目指してる凄い奴だ…ってな。
   それが見てみりゃ、自分が何が欲しいかも分からない奴なんて。まどかはあんまり人を見る目がないな」

さやか「…どういうことよ」

さやか(こいつ…気安くまどかまどかって…!)








495:1:2011/08/30(火) 19:55:35.34 ID:9tg250v00

杏子「ここの坊やに愛してもらいたんだろ?」

さやか「――!」

杏子「そうしてほしいなら、最初からそうなるように願えばよかったんだ。
   それを回りくどく他人の為に願いなんて使いやがって。勿体ない」

さやか「違う! あたしは恭介にそんなこと望んでない!」

杏子「じゃあ、なんでこんな場所で呆けてるさ? 本当は愛が欲しいんだろ、坊やの」

さやか「違う違う!」

杏子「まったく…。いいか?魔法なんてのは徹頭徹尾自分だけの望みを叶えるためのもんなんだよ。
   他人のために使ったところで、ロクなことにはならないのさ。
   巴マミはそんなことも教えてくれなかったのかい?」


―あなたは彼に夢を叶えてほしいの?それとも―


さやか「…!」

杏子「その様子だと心当たりはあるみたいだね。じゃあ、馬鹿なのはアンタだけか」

さやか「うるさい!」

杏子「せっかくの先輩の忠告も聞かないなんて、何考えてるんだか。ホント見ててムカつくね」

さやか「うるさいうるさいうるさい!」








496:1:2011/08/30(火) 19:56:38.15 ID:9tg250v00

さやか「あんたにあたしの何がわかるっていうのよ! 
    あんたなんか自分の為に他人を犠牲にする最低の人間じゃない!
    あたしはあんたみたいなやつや魔女から、理不尽からこの街の人を守るために魔法少女になったんだ! 
    その気持ちが間違いだなんてあるはずがない!
    あたしは自分のために力なんて使わない! 誰かの為にこの力を使うんだ! 
    それの何が悪いっていうのよ!」



さやか「…」ハァハァ

杏子「誰かの為、ねぇ。自己犠牲は立派だけど、その先には何もないよ」

さやか「…」

杏子「それをしたところで誰もアンタを褒めたりしないし、坊やもアンタを愛したりはしないよ」

さやか「うるさい! あたしはそんなもの望んでない!」

杏子「望んでるじゃないのさ。ここでこうやって、捨てられた犬みたいに坊やの家を眺めているのがいい証拠だよ」

さやか「これは確認だ! あたしが何を守りたくて魔法少女になったのか。それを忘れないためにここに来ているの! そんな理由じゃない!」

杏子「何だ。もう、そんなことをしないと忘れそうなのか」

さやか「なん…!」

杏子「その程度で忘れてしまう決意なんて、そもそも決意じゃなかったんだよ。
   もう一度、よく考えてみることだね。自分が本当は何を望んでいたのかを、さ」

さやか「…」








497:1:2011/08/30(火) 19:57:52.80 ID:9tg250v00

さやか「…あんた。なんなのよ」

杏子「あん?」

さやか「いきなり現れて、勝手なこと言って、人のことバカにして。
    何がしたいのよ。気に入らないなら、あの時みたいに戦えばいいでしょ?」

杏子「…さぁ、何なんだろ。言われてみりゃ自分でもよくわからないな」

さやか「…」

杏子(ああ、そうか)

   (こいつ、昔のアタシに…)


杏子「…悪い。少し話をさせてくれ」

さや「…なによ?」

杏子「アタシの昔の話さ。アンタみたいに、誰かの為に願いを使った大馬鹿者の話だよ」

さやか「――え?」

杏子「ちょいと、長くなる。場所を変えるか」








498:1:2011/08/30(火) 19:59:35.53 ID:9tg250v00

―歩道橋―

杏子「これがアタシの顛末さ。全く我ながら何もわかっちゃいなかったと思うよ」

さやか「…そんな」

杏子「世の中ってのは、意外とバランスが取れていてね。本来あるはずのない奇跡が起きれば、その分どこかで絶望が起きるのさ」

杏子「アタシの末路がいい例だよ」

さやか「…」

杏子「だから願い事なんてのは自分自身のために使うべきなんだ」
   
   「アタシ達の身勝手な奇跡が引き起こした絶望に、他人を巻き込むなんてことはしちゃいけないんだよ」
   
   「他人の都合を知りもせず、勝手な願いごとをしたせいで、結局誰もが不幸になった」
   
   「その時心に誓ったんだよ。もう二度と他人のために魔法を使ったりしない、この力は、全て自分のためだけに使い切るって」

さやか「…それで?」

杏子「アンタもアタシも、もう願ったことは取り消せねぇ。
   でもこれからは変えることができる。後悔する前に、そんな生き方は変えるべきだ」

さやか「あたしに、あんたみたいになれって?」

杏子「ああ。といってもアタシの真似をしろってわけじゃない。
   考えを変えてほしいんだ。アンタは今も間違い続けてる。見てられないんだよ、そいつが。
   昔のアタシを見ているみたいでさ」








499:1:2011/08/30(火) 20:00:15.14 ID:9tg250v00

さやか「…まどかには」

杏子「ん?」

さやか「まどかには言ったの? そのこと」

杏子「アイツは理解していたよ、そのことは」

さやか「…え」

杏子「願いも力を使うことも、全部結局は自分のためだってな。
   アタシが言うまでもなかった。見た目は普通だが、意外とするどいねアイツは」

さやか「まどかが…」

杏子「だからさ。アンタも開き直って好き勝手にやればいい。誰かの為じゃない。自分の為に力を使うべきなんだ。
   もう、無理するのは止めなよ」

さやか「…」








500:1:2011/08/30(火) 20:01:23.00 ID:9tg250v00

さやか「…無理なんてしていない」

杏子「さやか?」

さやか「ごめん。あんたの事、色々と誤解してた。謝るよ。
    でもね、あたしは人の為に祈った事を後悔してないし、無理なんてしていない。
    その気持ちを嘘にしない為に、後悔だけはしないって決めたの。これからも」   

杏子「バカ野郎! その先には何もねェって言ってんだろ! 誰もお前に感謝なんてしないし、振り向きもしない。
   そんな奴らの為に、なんで自分を犠牲にする必要がある!」

さやか「それでもいいの。それでもあたしはこの力をそんな風に使いたい。誰かを守る為に。
    それが、あたしの使命だと思うもの」

杏子「お前…」

さやか「だって、そうじゃなきゃ誰が魔女と戦うっていうのよ。
    魔女と戦えるのは魔法少女だけ、だったらあたしたちが戦うしかないじゃない。
    それならあたしは、誰かを守っているって考えながら戦いたい。
    自分の為じゃない。放っておいたら魔女にやられてしまう誰かを助けるために、ってね」

杏子「…」

さやか「そう、あたしが守らなきゃいけないんだ。魔女からまどかや恭介たちを…」

杏子「…!」









501:1:2011/08/30(火) 20:03:30.90 ID:9tg250v00

杏子「…この街にはマミやまどかだっているじゃねぇか。アンタがどうして街を守る必要がある」

さやか「なによ、まだ文句あるわけ?」

杏子「質問に答えろ」

さやか「ここ最近、この街には魔女が多いんだって。アンタも知ってるでしょ。
   マミさんは本調子じゃないし、まどかは今は休業中。あたしがやるしかないじゃない」

杏子「じゃあ、ここら辺の魔女が少なくなったら止めろ。マミやまどかがいれば十分だろ」

さやか「言ったでしょ、わたしは守るためにこの力を使うの。魔女が少なくなったって関係ない。
    それにマミさんはともかく、まどかにこんなことはさせられないの。まどかは本当は戦えるような子じゃないんだから」

杏子「マミは優秀だ。本当なら一人でもこの街は守れるよ。だから、アンタは自分の為に力を使えばいいじゃないか」

さやか「わたしはあんたみたいにできないし、やらない。
    わたしはわたしのやり方で戦い続けるよ。邪魔になるなら、前みたいに殺しに来ればいい。
    負けるつもりはないけど」

杏子「…どうしてそこまで、守ることにこだわるんだ?」

さやか「しつこいわね。それができる力を持ってるんだから、あたしがやらなきゃいけないの。
    
    「あたしがまどかや恭介たちや街のみんなを…」









502:1:2011/08/30(火) 20:04:24.37 ID:9tg250v00

杏子「…」

さやか「…なによ、何がそんなに気に入らないの?」

杏子「…」

さやか「もうあんたのやることに口出ししたりなんてしないよ。
   そのかわりあんたもわたしのやることに何も言わないで。それが互いの為ってもんでしょ。
   だから邪魔しないで」

杏子「…気に入らねぇ」

さやか「あたしも認められないよ、あんたのこと。でもお互い様でしょ」

杏子「ああ、ホントに気に入らねぇ」








503:1:2011/08/30(火) 20:05:03.03 ID:9tg250v00

杏子「さやか。何、まどかのこと見下してるんだ?」

さや「…え?」









516:1:2011/09/03(土) 23:12:18.25 ID:OQi//pzz0

杏子「さっきから聞いてりゃ、守る守るって。そんなにまどかは弱いのかよ?」

さやか「あ、当たり前でしょ。そもそもまどかが魔法少女になって、戦っているのがおかしいのよ。
    あの子はそんなことするような子じゃないんだから」

杏子「アタシは魔法少女になる前のアイツを知らないよ。さやかが言うなら、前のアイツはそんな人間だったのかもしれないさ」

杏子「でも、今のアイツのことならわかる。アイツは強い人間だよ、さやか」

さやか「え?」

杏子「魔法少女としてはもちろん、覚悟や気概もアンタより上だ。わざわざ守る必要なんてないよ」

さやか「そんなことないわよ! だってまどかはちょっと危なっかしくて、優しくて、でも自信がないような子で…」

杏子「それは昔のアイツだろ? 今はそんな奴じゃない。
   あのちっこいのと一緒に力も持っているし、しっかりした気持ちも持ってる」

杏子「知ってるだろ? 少なくとも、実力がまどかの方が上だって気付いてるはずだ」

さや「それは…」








518:1:2011/09/03(土) 23:13:45.98 ID:OQi//pzz0

(げっ…どうやって戦っているんだが全然わかんない)
   
(あたしって、こんなに力不足なの…?)




杏子「まどかは一流の魔法少女だ。誰かに守られるような奴じゃないよ」

さやか「そんなことない! まどかは変わらない、昔のままの優しい子だ!」

杏子「おい。何で否定するんだよ?  
   良いことじゃねぇか。アンタが守らずとも強くなったんだから」

杏子「それとも、そうなったら都合が悪いことでもあるのか?」

さやか「そ、それは…」








519:1:2011/09/03(土) 23:15:56.93 ID:OQi//pzz0

杏子「…やっぱり、そうだ」

  「守る守る守る。そうさアンタはまどかを守りたいのさ」
  
  「それでもまどかが魔法少女じゃないのなら、納得できるよ。戦えねぇから魔女にやられちまうかもしれないしな。
   でも実際はそうじゃねぇ。魔法少女としてもアイツの方が強いのに、アンタはまどかを弱いって言っている」

  「守るっていうのは、強い奴が弱い奴に対してすることさ。
   だから、守るって考えるやつは、そいつのことを弱い奴って考えてる」

  「アンタは、アイツを弱い人間だと思ってる。本当は、まどかの方がアンタよりも強いっていうのに。
   アンタは自分より強いまどかを下に見て、優越感に浸ってるんだよ」

  「ふざけんな」

  「友達なのに、見下してんじゃねぇよ! ふざけんな!」






520:1:2011/09/03(土) 23:17:39.87 ID:OQi//pzz0

さやか「なん…!」

杏子「街を守るなんて言っているのも同じ気持ちだ! 祈りを捧げた坊やのことも!
   守ってやることで、自分がアイツらより上だと思いたいだけなんだ!」

さやか「違う! あたしは…」

杏子「何が違って言うんだよ。まどかを見下してんじゃねえか!」

さやか「そんなのあんたの想像じゃない! 勝手に決めつけるな!」

杏子「見下している以外に何があるんだよ。『助ける』とか『一緒に戦う』とかならまだわかる。それなら対等だからな。
   それを『守る』しか言わねーで、下にしか見てないじゃないか。他に何があるっていうんだよ!」

さやか「そうじゃない! わたしは…」

杏子「実力もないくせに、強くなったと勘違いして挙句に友達を見下しやがる…!」

杏子「さやかは…最低だ」

さや「…!」ブチッ






さやか「この…言わせておけば!」

杏子「イラつてんのはこっちのほうだ。アタシはアンタみたいな奴が大っ嫌いだ」

さやか「あんたに…あたしとまどかの何がわかるっていうのよ」

杏子「まだ友達面する気かよ。この恥知らずが」

さやか「絶対に…お前だけは絶対に許さない。今度こそ必ず…!」ジェムショウカン

杏子「んなもんこっちのセリフだ。その腐った性根を叩き直してやる…!」ジェムショウカン








521:1:2011/09/03(土) 23:19:00.34 ID:OQi//pzz0

まどか「二人とも、待って!」

さや杏「まどか?!」




まどか「ダメだよ、こんなのダメ!」

さやか「まどか、どうしてここに…」

マミ「美樹さん、止めなさい!」

さやか「マミさんまで…」

マミ「鹿目さんから連絡があったの。ほむほむが貴方たち二人が一緒にいるところを見かけたって」

さやか「マミさん、止めないでください!
    こんなやつは絶対に許しちゃいけないんだ…!」

マミ「美樹さん、落ち着いて。こんなところで戦ったら人目に付くし、周囲に被害が出るわ。
   それは貴方が望むことではないでしょう?」

さやか「でも…っ!」








522:1:2011/09/03(土) 23:20:47.47 ID:OQi//pzz0

まどか「杏子ちゃん、止めて!」

ほむら「ほむむむっ!」

杏子「うるせぇ! 止めんなまどか、ほむほむ!」

まどか「ダメだよ! さやかちゃんも杏子ちゃんも!
    こんなこと、放っておけるわけないよ」

杏子「こんなやつに期待したアタシがバカだった。
   一回、本気でぶん殴らねェと気が済まないんだよ!」

まどか「杏子ちゃん、落ち着いて」

杏子「まどか、コイツお前のことどんな目で見てんのか知ってんのか。
   友達をバカにするような奴はアタシは…!」

まどか「杏子ちゃん…」




さやか(なんで…、なんで、まどかはあいつと一緒にいるの?)

    (なんで、あいつと友達みたいになっているの?)

    (あいつはまどかを襲ったんだよ。もうそんなことも忘れたの?)

    (何考えているのまどか。そいつは、敵だよ。最低な奴なんだ。分かってるでしょ?!)


マミ「美樹さん? 美樹さん、聞いてる? 美樹さん!」

さやか「…」ギリッ








523:1:2011/09/03(土) 23:22:27.72 ID:OQi//pzz0

まどか「杏子ちゃん。お願いだから…!グイッ

杏子「邪魔すんな!」バッ

まどか「きゃ…!」

ほむら「ほむ?!」

さやか「! まどか!」ダッ

マミ「ちょっと、美樹さん?!」



さやか「まどかに何するんだ!」ガシッ

杏子「てんめ…離れろ!」ジタバタ

さやか「あんたなんか…あんたなんか!」グイグイ

杏子「友達面してんじゃねぇよ!」バタバタ

さやか「黙れ!」ガッ

杏子「! アタシのソウルジェム! テメッ、返せ!」

さやか「こんなもの――!」








524:1:2011/09/03(土) 23:23:40.21 ID:OQi//pzz0

  ポイッ



まどほむ「!」

ほむら(杏子のソウルジェムがトラックに…!)

杏子「アタシのソウルジェムが!」

マミ「美樹さん! なんてことを…」

さやか「これであんたは、魔法少女になれない…!」
    もう、魔法少女にはなれないんだ!」

杏子「この――! …?」

杏子(え…?)

杏子「や…ろ……う―――」

ほむら(マズイ!)








525:1:2011/09/03(土) 23:24:22.20 ID:OQi//pzz0

ほむら『まどか、へんし「ほむほむ! 変身するよ!」








526:1:2011/09/03(土) 23:25:22.48 ID:OQi//pzz0

ほむら(…え?)

まどか「早く!」

ほむら『え、ええ!』カッ!

マミ「鹿目さん?!」

まどか「マミさん。わたしがソウルジェムを取り戻します!
    だから、さやかちゃんと杏子ちゃんをお願いします!」ダッ

マミ「え? ええ!」

ほむら『まどか。まだ間に合う。時間停止を繰り返して追いつくわよ!』

まどか「うん!」



ほむら(…それにしても)

ほむら(さっきのは、一体…)








527:1:2011/09/03(土) 23:26:07.68 ID:OQi//pzz0

さやか「…ちょっとなによ」

杏子「…」

マミ「…!」

さやか「何、急に寝てんのよ。ふざけてんの?」

杏子「…」

マミ「そんな…どういうこと?!」

さやか「何とか言いなさいよ。また、そうやってあたし達を油断…」

マミ「美樹さん!」

さやか「…」ビクッ

マミ「あなた…、佐倉さんに何をしたの?!」




マミ「彼女…死んでるじゃない!」

さやか「…え?」








528:1:2011/09/03(土) 23:27:26.52 ID:OQi//pzz0

  ブロロロロロロロロ

  カシャ カシャ カシャ カシャ



まどか「見えた!」

ほむら『荷台の上ね。時間を止めている間に登って回収するわよ』

まどか「うん!」カシャ

ほむら『道路に落ちて、車に轢かれなかったのが不幸中の幸いね。そうなっていたら…』

まどか「うん、考えたくないよ」ノボリ

ほむら『…』

まどか「? どうしたの、ほむほむ」

ほむら『いえ、何でないわ』


ほむら(やっぱり…。でもどういうこと?)

ほむら(まどかは知らないはず。…一体どこで?)

ほむら(キュゥべえ? でもそんなことをする理由が…)








529:1:2011/09/03(土) 23:28:12.45 ID:OQi//pzz0

まどか「あった!」

ほむら『本当? 傷は無い?』

まどか「うん。特に無いみたい。良かったぁ…」ヘタリ

ほむら『何よりだわ。早く、マミ達のところに戻りましょう』

まどか「わかった。じゃあ急ぐよ!」カシャ

ほむら(おそらく、マミたちは残酷な事実に直面しているはず)
   
ほむら(何事もなく、というわけにはいかないでしょうね…)








530:1:2011/09/03(土) 23:30:24.73 ID:OQi//pzz0

―歩道橋―

QB「ただの人間と同じ、壊れやすい身体のままで、魔女と戦ってくれなんて、とてもお願い出来ないよ。
 
QB「魔法少女との契約を取り結ぶ、僕の役目はね。君たちの魂を抜き取って、ソウルジェムに変える事なのさ」

さやか「なによ…それ…」ガタガタ

マミ「キュゥべえ…何を言っているの?」

さやか「杏子はどうなったっていうのよ! 何で…なんでこんなことに!」

QB「僕の話を聞いてなかったのかい? さやか。佐倉杏子なら、今さっき君が投げ捨てたじゃないか」

QB「そっちは抜け殻。本体がいなくなったら、体が動かなくなるのは当然だろう?」

さやか「あ…あ…あ…」




QB「さやか、君は杏子のことを憎んでいたんだろう?」

QB「ならよかったじゃないか。これは君が望んだ結末だ」

QB「杏子は死に、君の目の前からいなくなった。君が望んだ、まさに最良の結果じゃないか」




さやか「うわああああああぁぁぁぁぁ!!!!」ダッ

マミ「美樹さん!」








531:1:2011/09/03(土) 23:31:10.06 ID:OQi//pzz0

QB「何が気に入らないのだか。まったく、わけがわからないよ」

マミ「キュゥべえ…。騙していたのね、私たちを!」

QB「人聞きの悪いことを言わないでほしいな。
  僕は魔法少女になってくれって、きちんとお願いしたはずだよ?」

マミ「だからって、こうなるなんてこと、一言も言わなかったじゃない!」

QB「訊かれなかったからさ。知らなければ知らないままで、何の不都合もないからね」

QB「事実、今の今まで君だって気が付かなかっただろう? 
  日常生活に支障はないし、魔力で体も修理できるから戦闘も有利に進めることができる」

QB「むしろ感謝するべきじゃないのかな? 君たちにとってこれほど便利なことはない」

マミ「便利…ですって?!」

マミ「そんなわけないじゃない! こんな…こんなこと…」








532:1:2011/09/03(土) 23:33:19.91 ID:OQi//pzz0

QB「君たちはいつもそうだね。事実をありのままに伝えると、決まって同じ反応をする」

マミ「当り前よ! 魂を抜かれて、死人になるなんて誰が喜ぶというの?!」

QB「死人ではないね。むしろ逆の存在だ。ソウルジェムが砕かれない限り、君たちは不死身だよ」

マミ「そんなの死んでいるのと同じことよ! 
   殺されても生き続けるなんて、キュゥべえはそんなことも理解できないの?!」

QB「価値観の相違はお互い様だろう? なぜ僕だけ非難されなきゃいけないのかな?」

QB「僕は君が望んだから願いを叶えたし、その体に造り替えてあげた」
 
QB「それとも君は、仕組みを説明されたのならあそこで死ぬことを望んだのかな?
  なら、今すぐ自分のソウルジェムを砕けばいい。そうすれば時間はかかったけど簡単に望みは叶うよ」

マミ「そ、そんなこと…」

QB「どんな形であれ、生き続けるのが君の祈りだったはずだ。さやかと同じさ。これが君が望んだ結果だったはずだよ。
  感謝されることはあれど、非難されることはないはずなんだけどな」

マミ「…」



533:1:2011/09/03(土) 23:34:11.28 ID:OQi//pzz0

マミ「…ねぇ、キュゥべえ。一つだけ教えて」

QB「何かな? マミ」

マミ「私、あなたのこと本当に大切なお友達だと思ってたのよ?」

マミ「あなたは私のこと、どんなふうに見ていたの?」

QB「『友達』というのはつまるところ、利害の一致している関係と考えるべきかな?」

QB「それなら、僕も君のことを『友達』だと思っていたよ」

QB「体を造り替えさせてもらえて、魔女と戦ってくれる貴重な存在を『友達』と思わないわけないじゃないか」








534:1:2011/09/03(土) 23:35:49.82 ID:OQi//pzz0

マミ「…消えて」

QB「?」

マミ「もう消えて! もう私の目の前に現れないで!」

QB「うん。君がそういうのなら、そうさてもらうよ」

QB「バイバイ、マミ。長い間一緒だったね。僕にとってもそれなりに有益だったよ」タッ


マミ「…」

マミ「…本当に」

マミ「…本当に、友達だと思っていたのよ…?」

マミ「…」

マミ「…」ヒック

マミ「…」ヒック グス ヒック





まどか「マミさん!」








550:1:2011/09/05(月) 22:42:13.63 ID:5uJxiD600

―マミ宅―

まどか「杏子ちゃん、大丈夫?」

杏子「ああ。体の方はもう問題は無いみてーだ。
   痛みも何もないし、動かないとことかもねーよ」

まどか「よかったぁ…」

マミ「でも佐倉さん。無理は禁物よ?
   一時的とはいえ、死んでしまったのだからどんな不調が出てもおかしくないわ」

杏子「大丈夫だよ。もしそんなことがあっても魔法で直せるんだろ?
   造り替えた本人の、お墨付きなんだからさ」

マミ「…」



551:1:2011/09/05(月) 22:44:20.94 ID:5uJxiD600

杏子「にしても、ソウルジェムがそんなもんだったとはなぁ。まどかは知ってたのか?」

まどか「ううん。わたしもついさっきほむほむに教えてもらったばかりだよ」

杏子「てことは、そいつは知ってたのか。このこと」

ほむら「ほむ…」

杏子「そんな顔すんなよ。別に攻めてるわけじゃねーぞ。ほむほむ」ナデナデ

ほむ「…」

まどか「ほむほむが言うには、今まで説明しても、誰も信じてくれなかったって」

杏子「そりゃそうだろうな。こんなこと、いきなり説明されても実際に見るまでは信じらんねーもん」

マミ「そうよね…。未だに信じられないくらいだもの。信じたくない、というのもあるけれど」

杏子「なあ、まどかもこんな体になっているのか?」

ほむら「ほむほむ。ほむむ」

まどか「わたしは違うみたい。その、キュゥべえと契約していないから。
    ほむほむと離れていても、今まで体はなんともなかったし」

杏子「そりゃよかった。安心したぜ。
   覚悟も無しにこんな体にされる人間なんて、少ないほうが良いからな」

まどか「杏子ちゃん…」

ほむら「ほむ…」

マミ「…」



552:1:2011/09/05(月) 22:46:04.45 ID:5uJxiD600

マミ「佐倉さん。あなたは、平気なの…?」

杏子「ん? 何が?」

マミ「キュゥべえに、半ば騙されるような形で…、こんな体にされて」

杏子「んー、ショックじゃねぇと言えば嘘になるな。
   あの糞野郎。今度会ったら八つ裂きにしてやる」

マミ「…そうよね」

杏子「でも、まあいいかとも思ってるんだ」

マミ「え?」

杏子「何だかんだでこの力を手に入れたから好き勝手できてるわけだし、後悔するほどのことでもないってね」
   結局、無理矢理奇跡なんてものを望んだ罰ってことさ。自業自得だな」

マミ「自業自得…」

杏子「ああ、これはアタシがアタシに言っていることだからな。別にアンタを非難しているわけじゃねェよ」

マミ「…」



553:1:2011/09/05(月) 22:47:14.76 ID:5uJxiD600

マミ「…いえ、そうかもしれないわね」

まどか「マミさん?」



マミ「そう。これは家族を見捨てて自分だけ生き残った私への罰なんだわ」

   「あのとき、『家族を助けて』ってそう願うことも出来たはずなのに。私は自分が助かることだけを考えてしまった」

   「そんなことも忘れて、正義の味方の真似して、街を守った気になっていて…」

   「これじゃあ、パパやママだって怒るわよね…。見捨てたことも忘れて、生きているんですもの」

   「こんな体になったことだって、そんな私への…」



まど「…」

杏子「…」



554:1:2011/09/05(月) 22:47:57.93 ID:5uJxiD600

ほむら「っむ!」タッ

マミ「え?」

ほむら「ほみゃ!」キック!

マミ「痛いっ…」

ほむら「ほむほむ!」

マミ「な、何するの…? ほむほむ」



杏子「…いや、よくやったほむほむ。グッジョブだ」

まどか「そうだね。ナイスツッコミだよ、ほむほむ」

マミ「あ、あの二人とも…?」



555:1:2011/09/05(月) 22:49:02.61 ID:5uJxiD600

まどか「そんなことないです!」

マミ「鹿目さん?」ビクッ

まどか「マミさんのご両親が、そんなこと思うはずないじゃないですか!
    マミさんが生きていることを怒るなんて、そんなはずがありません!」

マミ「でも私は…」

まどか「マミさん。マミさんのお父さんやお母さんは子供が死んじゃったら、喜ぶような人だったんですか?」

マミ「そ、そんなことは…」

まどか「だったら、罰なんて言わないでください!
    そんな、悲しいこと…」

マミ「鹿目さん…」



556:1:2011/09/05(月) 22:50:57.47 ID:5uJxiD600

杏子「少し違うが、アタシも同意見だね」

マミ「佐倉さん…」

杏子「アタシはアンタの両親が何考えていたかなんて知らないし、アンタがその体をどう思おうがアンタの勝手だ」

マミ「…」

杏子「だけども、その理由を死んだ人間に押し付けるんじゃねーよ」

マミ「押し付ける…?」

杏子「そうさ。人間死んだら、そこで終わりだ。考えることも、ましてや人を呪うことなんてことも出来やしねぇ。
   死んだら、人間は無力なんだ。喜ぶことも、悲しむこともねぇんだよ」

マミ「そんな…」

杏子「だからアンタのしていることは、無力な人間に責任を押し付けているのと同じだよ。死人にさらに鞭を打っているようなものさ。
   自分の体がそうなった責任を、アンタは死んだ両親に押し付けて楽になりたいだけなんだよ」

マミ「そんな、わたしは…」

杏子「無力なのをいいことに、そいつらの姿を都合のいいように歪めて、責任も押し付ける。そんな奴は、アタシは大っ嫌いだ。
   次にそんなこと言ってみろ。あの糞害獣より先に、アンタを八つ裂きにするからな」

マミ「…」



557:1:2011/09/05(月) 22:52:10.61 ID:5uJxiD600

まどか「ほら、マミさん。杏子ちゃんも、マミさんのご両親はいい人だって」

杏子「はぁ? んなこと言ってねーぞアタシは」

まどか「でも、『同意見だね』って」

杏子「あれは泣き言いってるマミが間違っているってことだよ! まぁ、そりゃ良い人だったのかもしれないけどよ…」

まどか「やっぱり優しいね、杏子ちゃん。さすがだなぁ…」

杏子「んなっ! 優しくなんてねーよ! つーか何だ流石って!」

まどか「だって、いつもなんだかんだ言いつつ優しくしてくれるし…」

杏子「アタシのどこをどうみたらそう見えるってゆーんだ! アタシは生きるためなら何でもやる悪いやつだぞ!」

まどか「本当に悪い人なら、自分のことを悪い人だなんて言わないよ、杏子ちゃん」

杏子「うっ…」

ほむら「ほむむ」

まどか「やっぱり、ほむほむもそう思う? 優しいよね、杏子ちゃんって」

ほむら「ほむ」

杏子「てめぇら、いいかげんにしろ!」

ほむら「ほむほむ」

まどか「あ、ほんとだ。杏子ちゃん顔真っ赤。りんごみたい」

杏子「がー! うるせー!」

マミ「…」



558:1:2011/09/05(月) 22:52:54.27 ID:5uJxiD600

マミ「…ふふ」

まどか「マミさん?」

杏子「お、元気になったな」

マミ「ありがとう、三人とも。おかげで少し元気が出てきたわ」



マミ(…まだ、全てを受け入れられたわけじゃないけれど)

   (でも、今の私は一人じゃないもの。大丈夫、乗り越えて見せるわ)

   (それが、死んじゃったパパたちに報いることになるのよね、きっと…)



559:1:2011/09/05(月) 22:54:10.79 ID:5uJxiD600

マミ「ところで佐倉さん」

杏子「おう。なんだ?」

マミ「こうして話せる機会が出来たから、折り入ってあなたにお願いしたいことがあるんだけれど…」

杏子「ああ、ワルプルギスと戦うんだろ? 協力してやるよ」

マミ「え? そ、そんなあっさり?」

杏子「ただし、見返りはもらうけどな」

マミ「それは…、まぁ良いのだけれど。
   本当にいいの? 勝てるかどうか分からない相手なのよ?」

杏子「いいもなにも、もうまどかと話はついてるんだ。後はやるだけさ」

マミ「鹿目さんと? そういえば、妙に親しげだなとは思っていたけど…」

杏子「まぁ、色々あってな」

マミ(本当に何があったのかしら…?)



561:1:2011/09/05(月) 22:56:33.56 ID:5uJxiD600

マミ「鹿目さん、休むように言っていたでしょう。約束を破って、勝手に動くのは感心しないわね」

まどか「ご、ごめんなさいマミさん…」

マミ「ほむほむも。ちゃんと鹿目さんが無茶しないように止めてもらわないと」

ほむら「ほむぅ…」

まどか「マ、マミさん! ほむほむは悪くないです! ただ偶然杏子ちゃんを見かけたから、わたしがチャンスだと思って…」

マミ「それでも、連絡の一つはしてほしかったわ鹿目さん。
   交渉が決裂したら、最悪、襲われる可能性だってあったのだから。そうなったら、あなたの身が危なかったのよ?」

杏子「おい、いくらアタシでもそんなことしないぞ。というかそんな目で見ていたのか」

マミ「ごめんなさい。でもあの時点じゃ、あなたのことそんな風に見えていたから」

杏子「失礼な奴だな。金にもグリーフシードにもならない無駄な争いは、基本しねぇっつーの」

マミ「とにかく、鹿目さん。何か行動を起こすときは、ちゃんと言ってもらわないと…」

まどか「ごめんなさい…」



562:1:2011/09/05(月) 22:57:45.52 ID:5uJxiD600

マミ「でも、今回は佐倉さんがこっちに来てくれたら良しとしましょう」

まどか「え…?」

マミ「ありがとう、鹿目さん。あなたのおかげで心強い仲間が増えたわ。
   正直、佐倉さんの勧誘は難しいと思っていたの。でも、これでまた一つワルプルギスに対抗できる可能性が出てきたわ」

まどか「そ、そんなことないですよ。わたしのしたことなんて…」

杏子「あー、なんか悪いな。アタシのせいで怒られちまって…」

まどか「杏子ちゃんのせいじゃないよ。元はといえばわたしが…」

マミ「その話はもういいのよ、鹿目さん。でも、今度からは注意してね」

まどか「は、はい」



563:1:2011/09/05(月) 22:59:51.72 ID:5uJxiD600

マミ「じゃあ、佐倉さん。『ワルプルギスの夜』との戦いの件。改めてお願いするわ」

杏子「おう。引き受けるよ」

マミ「ありがとう。私達だけじゃ手に余る相手だもの。あなたのような強い人が協力してくれるのは心強いわ」

杏子「けっ、褒めても安くしねーぞ。もらうもんはもらうからな」

マミ「それにしても、あなたが協力してくれるなんてね。
   てっきり、割に合わないって言って断られると思っていたのだけれど」

杏子「そう思うなら、ちゃんと割に合うもん用意してくれよ?」

マミ「といっても、何がいいかしら…」

杏子「そうだな、ここら辺の縄張りの3割とか…、どうだい?」

マミ「ええ、それくらいなら構わないわ」

杏子「ホントか?!」

マミ「ただし、ちゃんと使い魔も退治してくれるという条件が付くけれどね」

杏子「それじゃもらう意味がねーよ。きっちりグリーフシードは稼がせてもらわねーと」

マミ「じゃあ、だめ。私の後任を引き継ぐなら、ちゃんとやってもらわないとね」

杏子「だろーな。はてさて、じゃあ何をもらうかね…」

マミ(協力してくれることには、変わらないのね)



564:1:2011/09/05(月) 23:01:29.98 ID:5uJxiD600

杏子「んー、今は思いつかねーな。後でもらえそうなもん考えておくよ」

マミ「それなら、こちらでも何か案を用意しておくわね」

まどか「あ、それなら一つ提案があるんですけど…」

杏子「お、なんだまどか?」

まどか「杏子ちゃんをマミさんの家にしばらく泊めてもらうというのはどうでしょう?」


マミ杏「え?」


まどか「だって、杏子ちゃん。お家も携帯電話もないから連絡取るの大変だし。
    それにいつも外でぶらぶらしているっていうのはやっぱり…」

マミ「ちょ、ちょっとまって鹿目さん!」

杏子「そうだぞ、まどか。いくらアタシでもそこまで厚かましくは…」

マミ「佐倉さん、家がないの?!」

杏子「…あー、そっちか」



565:1:2011/09/05(月) 23:03:15.20 ID:5uJxiD600



マミ「泊まりなさい」

杏子「…いや、いいって。もう慣れてるし」

マミ「いいから、泊まりなさい! まったく、女の子が外で寝泊まりしてるなんて何考えているの?!」

杏子「いやいつも野宿してるわけじゃないぞ? 大体はホテルの空き部屋とかそういう場所を探してだな…」

マミ「…」ジー

杏子(うわ、こぇぇ。何か母さんみてーだな)

マミ「佐倉さん。そういう生活をしていたら、間違いなく体に良くないわ」

杏子「いや、アタシ魔法少女だし」

マミ「体だけじゃなく、精神的にもよくないの。いつも緊張してるから疲弊する一方だし、そんなことじゃいつか擦り切れてしまうの。
   ましてや、これからワルプルギスの夜と戦うことになるんですもの。出来るだけ、体も心も休めるときに休めておかないと」

杏子(…反論できない)

マミ「どんな返事に関わらず、あなたには今日からここで寝泊まりしてもらいます」

杏子「既に決定かよ…」

マミ「当然よ。それに健康上の問題だけじゃなく、いつでも連絡の取れる場所にいてほしいの。
   安心して。これは見返りじゃなくてワルプルギスを倒す作戦上の問題。あなたの言う見返りは別に用意するわ」

杏子「そういうことなら、まあ…」

マミ「そしたら、明日買い物に行くわよ佐倉さん。下着とかいろいろ用意しないと」

杏子「い、いーよ! そこまでもしなくても」

マミ「だめよ。どうせ、替えなんて持っていないのでしょう? 女の子としてそんなことは私が許しません」

杏子「面倒くせぇなぁ…」





まどか『二人とも、仲良くできそうだね』

ほむら『ええ。仲違いの心配はなさそうだわ』



566:1:2011/09/05(月) 23:06:51.70 ID:5uJxiD600

杏子「さてと、じゃあ残る問題は…と」

まどか「さやかちゃん…だね」

杏子「キュゥべえの奴の話を聞いて、ショックで逃げちまったんだっけか」

マミ「ごめんなさい。本当なら、私があそこでちゃんと追いかけるべきだったのに…」

杏子「あん時はしかたねーよ。アタシもぶっ倒れてたし、アンタだってショックを受けてたんだ」

マミ「でも、結果的に美樹さんを一人にしてしまった。これは私の責任よ」

杏子「アタシこそ悪い。あんな風に事を構える気は無かったのに、いつの間にか互いにやり合わなきゃいけない流れになっちまってた」

マミ「そういえば、佐倉さんはどうして美樹さんと? 鹿目さんに連絡を受けて急いだから、経緯がよくわからないのだけれど」

杏子「…ちょっと、忠告するだけのつもりだったんだけどな。それが、感情的になっちまってさ。
   全部アタシのせいだ。さやかのことは、アタシが責任を取るよ」

まどか「杏子ちゃん…」




マミ「とにかく、美樹さんのことは心配だわ。精神的なダメージが大きすぎる」

マミ(私も…そうだけど)

杏子「一人にしておくのはマズイかもな…。まどか、さやかと連絡つかないのか?」

まどか「それが、何度もメールや電話をかけてるんだけど、何も返事がなくって」

マミ「あんなことがあった後だもの。何とか佐倉さんが無事だってことだけでも、伝えられたら良いのだけど…」

杏子「そうか、アイツはアタシを殺しちまったと考えてるのか」



567:1:2011/09/05(月) 23:09:29.70 ID:5uJxiD600

杏子「…悪ぃ。ちょっと外行ってくる」

まどか「杏子ちゃん?」

杏子「見つかるとは限らねぇし家に戻ってるかもしれないけど、それでも早く会って少しは安心させてやりたいんだ」

マミ「佐倉さん…。でも、あてはあるの?」

杏子「いんやちっとも。でも、アタシのせいだからな。まどかはさやかの家に行ってみてくれよ」バタン

まどか「あ、杏子ちゃん」

マミ「鹿目さん。佐倉さんも、じっとしていられないのよ」

まどか「…はい」

マミ「あなたはもう家に帰ったほうが良いわ。これ以上遅くなると、お家の人に心配かけてしまうわ」

まどか「はい…。それじゃあ、今日は帰ります」

マミ「ほむほむ、鹿目さんのこと頼んだわよ?」

ほむら「ほむ」

まどか「マミさん、杏子ちゃんの言うとおり帰りにさやかちゃんの家に行ってみます。
    もしかしたら戻ってるかもしれないし、とにかく話をしてみないと…」

マミ「ええ、頼むわ鹿目さん」

まどか「それじゃあ、マミさん。また明日」

マミ「ええ、また明日ね」



568:1:2011/09/05(月) 23:10:26.07 ID:5uJxiD600

ほむら(しかし、美樹さやかは家には戻っていなかった)

ほむら(そして、翌日。学校にも姿を見せなかった)



569:1:2011/09/05(月) 23:11:31.96 ID:5uJxiD600

今日の投下はここまでです。

次は木曜日になると思います。
ご拝読ありがとうございました。



570:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東日本):2011/09/05(月) 23:11:53.65 ID:agEWBF2no

乙でした
どうなるか…



572:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/09/05(月) 23:16:31.25 ID:HdYdE+FI0

乙ですたー……
さやかエ…心配かけるなよぉ…



584:1:2011/09/08(木) 22:21:55.81 ID:7Js+sg4X0

―結界内―

さやか「…」

使い魔「…」

さやか「おうりゃぁっ!」ザシュ

使い魔「…」シュー

さやか「…ったく…手こずらせるんじゃ…ないわよ」



585:1:2011/09/08(木) 22:22:24.57 ID:7Js+sg4X0

QB「ただの人間と同じ、壊れやすい身体のままで、魔女と戦ってくれなんて、とてもお願い出来ないよ」

QB「魔法少女との契約を取り結ぶ、僕の役目はね。君たちの魂を抜き取って、ソウルジェムに変える事なのさ」




さやか(今のあたしはただのゾンビ…)

さやか(死んだ体が、魔女と戦うために動いているだけ…)

さやか(そんな…そんなのって…)



586:1:2011/09/08(木) 22:23:30.81 ID:7Js+sg4X0

QB「戦いの運命を受け入れてまで、君には叶えたい望みがあったんだろう?」

QB「それは間違いなく実現したじゃないか」





さやか(知らない…そんなこと知らない!)

さやか(こんな体になるなんて聞いてなかった…)

さやか(こんなことなら、魔法少女になんか…)

さやか(なんか…?)



587:1:2011/09/08(木) 22:24:12.28 ID:7Js+sg4X0

上条「ごめん、さやか」






さやか(違う…あたしは本当に恭介の腕が治ってほしかった)

さやか(その為に奇跡が必要なら、どんな運命だって背負うって決めたんだ)

さやか(この願いを叶えたことに後悔なんてない…)

さやか(後悔なんか…するもんか)



588:1:2011/09/08(木) 22:24:46.27 ID:7Js+sg4X0

杏子「ここの坊やに愛してもらいたんだろ?」

杏子「そうしてほしいなら、最初からそうなるように願えばよかったんだ」

杏子「じゃあ、なんでこんな場所で呆けてるさ? 本当は愛が欲しいんだろ、坊やの」






さやか(違う! 違う!)

さやか(あたしは見返りなんて望んでない!)

さやか(ただ、恭介が元気になったのならそれでいいんだ!)

さやか(それだけで…!)



589:1:2011/09/08(木) 22:25:37.78 ID:7Js+sg4X0

使い魔「…」
使い魔「…」
使い魔「…」


さやか「…今日は、随分たくさん出るじゃない」

使い魔「…」

さやか「アンタらのご主人様も近くにいるの?」

使い魔「…」

さやか「じゃあ、それも倒さなきゃね…!」




さやか(そうだ…あたしは見返りなんか求めない…!)

さやか(そんなものを必要としない、正義の味方に…)

さやか(まどかやみんなを守る、正義の味方になるんだ…!)



590:1:2011/09/08(木) 22:26:10.72 ID:7Js+sg4X0

杏子「アンタは、アイツを弱い人間だと思ってる。自分より下に見て、優越感に浸ってるんだよ」

杏子「街を守るなんて言っているのも同じ気持ちだ!祈りを捧げた坊やのことも!
   守ってやることで、自分がアイツらより上だと思いたいだけなんだ!」

杏子「さやかは…最低だ」




さやか(うるさい! うるさい! うるさい!)ダッ

使い魔「…!」ザシュ



592:1:2011/09/08(木) 22:27:06.80 ID:7Js+sg4X0



さやか「…」ハァハァ

さやか(流石に…疲れたかな)

さやか(でも、これで誰かが使い魔に襲われることもなくなったんだよね)

さやか(うん。なら、これは良いことなんだ。絶対)

さやか(あたし、誰かを助けることが出来てるんだよね?)




さやか(はぁ…、学校も行ってないなぁ)

さやか(まどかやマミさん、どうしているんだろ?)

さやか(それに杏…)



593:1:2011/09/08(木) 22:27:42.29 ID:7Js+sg4X0

   「彼女…死んでるじゃない!」


さやか(…)

さやか(学校になんか…行けるわけないよ)

さやか(普通の生活に…戻れるわけがない)

さやか(だって、あたし人を殺したんだよ?)

さやか(知らなかったなんて、そんな言い訳できない)

さやか(だから、あたしは魔女を倒す魔法少女しかなることができない)

さやか(もうそれしか…意味がないんだ)



594:1:2011/09/08(木) 22:28:20.89 ID:7Js+sg4X0

さやか「はぁ…」トボトボ

さやか(…あれ?)

さやか(あれは…恭介? と…)



上条「―…―」
仁美「…―…」



さやか(仁美?!)

さやか(な、なんで恭介と仁美が…)

さやか(しかも何で…あんなに…くっ付いて…)



595:1:2011/09/08(木) 22:29:21.88 ID:7Js+sg4X0

上条「―?」
仁美「…―!」



さやか「…」

さやか(…ああ、そうか。そうだったんだ)

さやか(あたしなんか、最初から恭介の心にはいなかったんだ)

さやか(でも、仁美じゃ仕方ないよね。良い子だし。うん、恭介も幸せになってくれるよね)

さやか(…仁美。恭介のこと頼んだよ)



さやか「…っ!」ダッ



596:1:2011/09/08(木) 22:30:24.41 ID:7Js+sg4X0

上条「…ごめん、志筑さん。急に眩暈なんかおこしちゃって」

仁美「いえ、まだ退院したばかりですもの仕方ないですわ」

上条「まぁね。でも、そうも言ってもいられないから。鹿目さん達は?」

仁美「まどかさんは先輩の方と一緒らしいですわ。何でもさやかさんとも親しかった方だとか」

上条「そうか…僕も頑張らないと」

仁美「…あの、やはり」

上条「ごめん。でもじっとしてられないんだ」

仁美「…そうですわよね」

上条「ごめん、付き合ってもらっちゃって。迷惑かけてるよね?」

仁美「いえ、私から言い出したことですし…。それに私も心配ですから」

上条「ありがとう。志筑さん。それにしても、どこに行っちゃんたんだよ、さやかのやつ」

仁美「そうですわね…」



597:1:2011/09/08(木) 22:31:00.23 ID:7Js+sg4X0

さやか「うぉりゃぁぁぁぁぁっ!」

使い魔「…!」ザシュ



598:1:2011/09/08(木) 22:31:50.90 ID:7Js+sg4X0

―電車内

  「言い訳とかさせちゃダメっしょ稼いできた分は全額きっちり貢がせないと。
   女って馬鹿だからさ。ちょっと金持たせとくとすっぐ下らねぇことに使っちまうからねぇ」

さやか「…」

  「いや~ほんと女は人間扱いしちゃダメっすね 犬かなんかだと思って躾けないとね。アイツもそれで喜んでる訳だし
   顔殴るぞって言えば、まず大抵は黙りますもんね」

さやか「…」

  「ちょっと油断するとすぐ付け上がって籍入れたいとか言いだすからさぁ。甘やかすの禁物よ。
   ったくテメーみてーなキャバ嬢が10年後も同じ額稼げるかってーの。 身の程弁えろってーんだ。なぁ?」

さやか「…」

  「捨てる時もさぁホントウザいっすよね。 その辺ショウさん巧いから羨ましいっすよ。俺も見習わないと」

さやか「…」



599:1:2011/09/08(木) 22:32:35.90 ID:7Js+sg4X0

  エー、ツギハー


  「―で…――の」
  「いや――…で―」 

さやか「…」タッ


  ハッシャシマスー


さやか「…」 



600:1:2011/09/08(木) 22:34:34.07 ID:7Js+sg4X0

さやか「ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」ダッ

魔女「…」ズドドドドドドド

さやか「あははははははっ、ホントだキュゥべえの言うとおりだ!
    その気になれば痛みなんて…あはは。完全に消しちゃえるんだ!」

魔女「…!」

さやか「痛くない。痛くない。痛くない!」ザシュ

魔女「!!」


   ザシュ ブチッ グシャ ベチャ


さやか「ほらほら…あんたももう…終わりだよ…」

さやか「あたしと…いっしょだ…」




まどか「さやかちゃん!」



601:1:2011/09/08(木) 22:35:27.77 ID:7Js+sg4X0

―路地裏―

さやか「…」

まどか「さやかちゃん、随分探したんだよ?」

さやか「…ひさしぶり」

まどか「うん、ひさしぶり。ほら、ほむほむも一緒」

ほむら「ほむ」

さやか「…」



さやか(ああ、なんか腹が立つな、ほむほむを見てると。なんでだろ…)

さやか「元気そうだね…まどか」

まどか「うん。マミさんも、元気だよ。あと杏子ちゃんも」

さやか「杏子?」

まどか「そう。さやかちゃん、杏子ちゃんは無事だよ。それで、協力してくれることになったの」

さやか「…そうなんだ。よかったよ」

まどか「うん。だから、あとはさやかちゃんが戻ってくれば、みんな揃うんだよ?」

さやか「…」



602:1:2011/09/08(木) 22:36:22.66 ID:7Js+sg4X0

さやか「…ダメ。あたしは戻れない」

まどか「さやかちゃん?」

ほむら「ほむむ…」

さやか「あたしはやることがあるの。だから一人にして」

まどか「さやかちゃん…」

さやか「ワルプルギスの夜がきたらちゃんと戦うからさ、ほっといてよ」



603:1:2011/09/08(木) 22:37:01.37 ID:7Js+sg4X0

まどか「…ごめん。それはできない」

さやか「…なんでよ」

まどか「だって、今のさやかちゃん。危ないもん」

さやか「…危ないって何よ」

まどか「さっきの戦い方だってそう。自分をあんな風に扱って、あんな戦い方ないよ」

さやか「だって痛みを感じなくしてるんだもの。あれなら負ける気がしないわ」

まどか「でも、それだと何が危ないのかも分からなくなるよ?」

さやか「…」

まどか「あんなやり方で戦ってたら、今は勝てたとしても、そのうち続かなくなる。だから危ないの。今のさやかちゃんは」

さやか「…あたし、才能ないからさ。ああでもしないと勝てないんだよ」

まどか「適当な言い訳、しないで。才能がないなんて誰が言ったの。それにあの戦い方は才能以前の問題だよ」

さやか「…」ギリ



604:1:2011/09/08(木) 22:38:58.18 ID:7Js+sg4X0

さやか(じゃあ、あんたが全部戦いなさいよ)

    (あんたに、あたしの何がわかるの?あんたは普通の体のままじゃない)

    (まずあたしと同じ立場になってみなさいよ。無理だよね? 当然だよね? ただの同情で人間やめらるわけないもんね?)

    (優しいあんたの代わりに、あたしがこんな目に遭ってるの。知ったような事言わないで)

    (ねぇ、何であんたは弱いままでいてくれなかったのよ。そうすれば、あたしは…)



まどか「ねぇ、さやかちゃん。みんなのところに帰ろう? そうすれば、あんな戦いかたしなくても…」

さやか「…もういい」

まどか「え?」

さやか「まどか、ありがとう。ひさしぶりに顔見れて良かったよ。危ないことしないようにね」スタスタ

まどか「…」ギュ

さやか「…なに?」

まどか「言ったよ。今のさやかちゃんを一人にはできないって」

さやか「…大丈夫だよ」

まどか「大丈夫じゃないよ」

さやか「…まどか、離して」

まどか「…ダメ」



605:1:2011/09/08(木) 22:40:30.42 ID:7Js+sg4X0

さやか「…っ」ポロポロ

さやか「お願い…だから…離して…」

まどか「…さやかちゃん?」

さやか「…まどかといる方が、あたしは辛いの」

    「あたし、今なに考えていたと思う? まどかに対して酷いこと考えたんだよ?」

    「もう、今のあたしは前のあたしとは違うの」

    「自分でもよくわからなくなっちゃった。何がしたいのか、何がしたかったのか」


まどか「そんな…、さやかちゃんはさやかちゃんだよ」

    「…ううん。もうまどかの知ってるような、あたしはどこかに行っちゃったんだ」

    「当然だよね? 魔法少女になって、ゾンビにされて、変わらないほうがおかしいんだ…」

    「前のあたしだったら、こんなこと考えるわけなかったのに…」

    「おかしいんだよ? 今だって、まどかに対して、嫌なこと考えてるの」

まどか「…!」ビクッ



606:1:2011/09/08(木) 22:41:37.70 ID:7Js+sg4X0

さやか「…なんで、こんなこと考えるようになっちゃったんだろうね、あたし」

    「口には出さないよ、絶対。でもいつまで我慢できるかもわからない。もう自分がどうなるのかも、わからないの」

    「それでも、あたしはまどかの友達だから…、今はまだ本当にそう思えているから」
    
    「こんなこと、絶対に言いたくない」

    「…ごめん。今のあんたはあたしに何もできない。一緒にいても苦しくなるだけなの」

    「…だから、まどか」




さやか「あたしを…、友達を傷つける救いようのない人間にしないで…」

まどか「…っ」パッ



607:1:2011/09/08(木) 22:42:16.07 ID:7Js+sg4X0

まどか「あ…」

さやか「…ありがと、まどか」

まどか「ち、違うの…これは…」

さやか「もう、見かけても近づかないほうが良いよ。あたしは前のあたしのゾンビだからさ」

まどか「ま、待って…」

さやか「…それじゃあね、まどか。元気でね」

まどか「さやかちゃん…待って……」

ほむら「…!」テテテ



608:1:2011/09/08(木) 22:42:56.81 ID:7Js+sg4X0

さやか「…なによ」

ほむら「…ほむ」

さやか「ついてこないで。あんたが大事なのは、あたしじゃなくてまどかでしょ?」

ほむら「…」

さやか「…ついてくるな」

ほむら「…」

さやか「ついてくんなっ!」

ほむら「…!」ビクッ

さやか「…っ」タッタッタッ



609:1:2011/09/08(木) 22:43:31.08 ID:7Js+sg4X0

まどか「さやかちゃん…」

ほむら「…ほむむ」

まどか「追いかけなきゃダメだったのに。手を離しちゃ、いけなかったのに…」

ほむら「…」



610:1:2011/09/08(木) 22:44:21.01 ID:7Js+sg4X0

さやか「――――!」

使い魔「!」



611:1:2011/09/08(木) 22:45:29.67 ID:7Js+sg4X0

―マミ宅―

杏子「…とにかく、まどかは少しさやかから離れたほうが良いと思う」

まどか「そんな…でも…」

杏子「気持ちはわかるけど、そんなこと言った手前、アイツの方もまどかに顔を合わせづらいだろ。
   それにその様子を聞くと、アンタと会うことは今のさやかのやつには逆効果だと思う」

ほむら「ほむ…」

まどか「ほむほむも、そう思うの…? でも、さやかちゃんを一人にはできないよ…」

マミ「それなら、私が行こうかしら。どんな言葉をかけたらいいのかわからないけど、それでも…」

杏子「いや、マミは少しでも魔女や使い魔を狩って、戦いの勘を取り戻したほうが良いと思う。
   アイツの指導をしていて、まだイマイチ勘が戻ってないんだろ?」

マミ「それは、そうだけれど…」

杏子「ワルプルギスの夜が来るまで、もうあまり時間がねぇんだ。貴重な戦力なんだから、勘を取り戻すことを優先すべきだよ」

マミ「でも、美樹さんのことはどうするの? 放っておくことはできないわ」



612:1:2011/09/08(木) 22:46:18.36 ID:7Js+sg4X0

杏子「…さやかのやつは、アタシが行く」

まどか「杏子ちゃんが?」

マミ「いいの、佐倉さん? あまりこんなことは言いたくないけれど、美樹さんは貴方のこと…」

杏子「でも、アタシがまどかやマミたちに協力することになったことはアイツも知ってるんだろ?」

まどか「うん。それは伝えたけど…」

杏子「じゃあ、大丈夫だろ。さすがにまどかの言葉を信じないってことはないだろうし。
   それに、もし襲いかかってきても、アイツの癇癪ぐらい受け止めてみせるよ」

まどか「杏子ちゃん…」

マミ「…そうね。もしかしたら、今の美樹さんには親しかった私たちより、
   佐倉さんのような赤の他人に近い人の方が、話をできるのかもしれないわ」

杏子「そうだよ。それにこうやって本当に生きてる姿を見せれば、少しは安心してくれるかもしれねーしよ」



613:1:2011/09/08(木) 22:47:31.64 ID:7Js+sg4X0

マミ「それじゃあ、佐倉さん。美樹さんのこと、頼んでもいい?」

杏子「おう」

まどか「また、前みたいに戦ったりしちゃだめだよ?」

杏子「あん時のことは反省してる。二度とやらねぇ。
   喧嘩売られても、何もしねぇさ」

まどか「約束だよ?」

杏子「ああ、まどかはマミの手伝いをしてやってくれ。手助けしすぎると、練習にならないからほどほどにな」

まどか「わかった」

マミ「佐倉さん。美樹さんのことは心配だけど、あなたも自分を大切にしてちょうだい。
   もう、仲間なんだから」

杏子「わかってるよ。ワルプルギスが来た時にリタイアしてて戦えませんでしたじゃ、シャレにならねーしな」

まどか「杏子ちゃん、さやかちゃんのことをお願い。
    …今のわたしじゃ、力になれないみたいだから」

杏子「おうよ。まかせておけ」

ほむら「ほむほむ」

杏子「ほむほむも、安心して待っててくれよ」ナデナデ



614:1:2011/09/08(木) 22:48:12.27 ID:7Js+sg4X0

マミ「それにしても、彼女、美樹さんのことに関しては積極的ね」

まどか「杏子ちゃんも、さやかちゃんのこと好きなんですよ、きっと」

マミ「そうかしら。あまり互いにいい印象を持ってないように見えたけど…」

まどか「…もしかしたら、似てるのかも」

マミ「え?」

まどか「さやかちゃんと…杏子ちゃん」



629:1:2011/09/10(土) 21:36:49.50 ID:ssZVjmht0

――――


さやか(…今、何やってたんだっけ?)

さやか(ああ、使い魔倒してたんだ)

さやか(弱いなぁ…。こんなんじゃ、人を襲っても大して被害を出さなさそう)

さやか(もっと、強いのはいないの? そういうのじゃないと、街を守った感じがしないじゃない)



630:1:2011/09/10(土) 21:37:21.47 ID:ssZVjmht0

杏子「さやか!」





さやか(痛みがないって、ホント楽)

さやか(負ける気しないなぁ…。勝っても何も感じないけど)

さやか(ほら、あたしこんなに頑張ってるんだよ。何も感じなくなって、それでも頑張ってるんだよ)

さやか(だから、褒めてよ。ねぇ、だれか…)



631:1:2011/09/10(土) 21:38:03.95 ID:ssZVjmht0

杏子「…」ボロボロ

さやか「バカじゃないの? いつもいつも、あたしにズタボロにされてさ。何がしたいのさ、あんた」

杏子「…そんなことしに…来たわけじゃ…ねェ」

さやか「それで、しつこく帰って来いって言ってくるわけ? ウザイよ。あんた」

杏子「…さや…か」

さやか「死んでよ、いなくなってよ。あたしのために何かしたいならさ、前の時みたいに」ドスッ

杏子「うぁ…」

さやか「できないよね。結局、あんたは自分が一番大事なんだもんね。ほら、あんたはそういう人間なんだ」

杏子「…」

さやか「なによ。気絶しちゃったの? 全く、何でこんなのに一度負けたんだか」

杏子「…」

さやか「あたしはあんたと違って、使い魔も倒さなきゃいけないんだから、無駄な力使わせないでよね」



632:1:2011/09/10(土) 21:38:36.38 ID:ssZVjmht0

さやか(もっと、魔女や使い魔を倒さないと…)

さやか(それにしか、あたしに意味なんてないんだから)

さやか(…何で、倒さなきゃいけないんだっけ?)

さやか(恭介のため? そんなわけない。恭介はあたしに何もしてくれなかったんだから)

さやか(世界を守るため? そんなわけない。だってこんな世界なんて、守る価値なんてないんだから)

さやか(…あれ)

さやか(じゃあ、何であたし…)



633:1:2011/09/10(土) 21:39:03.56 ID:ssZVjmht0

さやか「ねぇ、あたしが戦う理由を教えてよ」

杏子「…」

さやか「何でこんなことになってるのよ。あたし何で、魔法少女なんかになったの?」

杏子「…」

さやか「何でゾンビにされなきゃいけなかったの? 何で、まともに生きられなくならなくちゃいけなかったの?」

杏子「…」

さやか「何で、あたしこんな目にあってんの? あたしがいる意味なんてあるの?」

杏子「…」

さやか「ねぇ、お願い…教えてよ」



634:1:2011/09/10(土) 21:39:29.48 ID:ssZVjmht0

さやか(…ああ、そうだ)

さやか(まどかだ)

さやか(まどかを、守らないと)

さやか(弱いまどかが戦ってて可哀そうだから、あたしは魔法少女になったんだ)

さやか(いけない…また、どこかで戦ってるんだろうなぁ)

さやか(待っててね、まどか。あたしが、守ってあげる)




さやか「まどか、今行くからね…」フラフラ

杏子「…」



635:1:2011/09/10(土) 21:40:06.06 ID:ssZVjmht0

―魔女空間―

まどか「…――…」
ほむら「―――…?」
まどか「――!」

魔女「…」




さやか(いた…! しかも魔女と一緒)

さやか(全く、魔女を前にしてほむほむと話してるなんて。ホント抜けてるというかほっとけないっていうか…)

さやか(まどか…今守ってあげるからね…)

さやか「まど…」



636:1:2011/09/10(土) 21:40:35.94 ID:ssZVjmht0

まど「」フッ 

 ガガガガガガガガガガ バシュバシュバシュバシュバシューン チュドーン

魔女「…――」



さやか(あれ…?)



637:1:2011/09/10(土) 21:41:36.50 ID:ssZVjmht0

――――

まどか「マミさん。調子はどうですか?」

マミ「ええ。ようやく実戦の勘が戻ってきた感じよ。もう問題なさそうね」

まどか「ごめんなさい。わたし、魔女に集中しててあまり援護できませんでした…」

マミ「ふふっ。相手は使い魔ですもの。そこまで遅れは取らないわよ。
   まぁ、ここしばらくは情けない姿を見せていたもの。鹿目さんが心配するの仕方ないわよね」

まどか「そ、そんなことないですよ」

マミ「いいのよ。ソウルジェムのこと、ショックじゃなかったと言ったら嘘になるし。まだ、気持ちの整理がついたとも言えないわ。
   でも、大丈夫。なんてったって先輩ですものね。これ以上、かっこ悪い姿は見せられないもの」

まどか「…無理しないでくださいね。
    その、普通の体のわたしが言えたことじゃないかもしれませんけど…」

マミ「気にしないで。それよりも、鹿目さんこそ無理はしないでね」

まどか「ほむほむにも、よく言われます」

ほむら「ほむむ!」

マミ「ワルプルギスの夜まで、もうあまり時間もないのだもの。もし鹿目さんがいなかったら、戦いは苦しくなるわ。
   お互い、万全の状態で挑めるようにしないとね」

まどか「はい!」



638:1:2011/09/10(土) 21:42:53.96 ID:ssZVjmht0

マミ「それにしても、まさか鹿目さんがここまで強くなるなんてね…」

まどか「えへへ、ありがとうございます」

マミ「さっきの魔女なんて、時間を止めてすらいなかったじゃない。凄いわ」

まどか「できるだけ、魔力は消耗しないようにするって決めたんです。
    その…ソウルジェムはほむほむそのものだから、あんまり穢れとか溜め込みたくないなって…」

ほむら「ほむ…」

マミ「…そうよね。自分に汚れが溜まるなんて、あまりいい気分じゃないものね」

まどか「それに、あんまり能力に頼るのもどうかなって。
    ほむほむにアドバイスをもらって、武器に魔力をこめたり、体を強くする配分を変えてみたり色々やってみたんですけど…」

マミ「ええ。確実に成果は出ていると思うわ。というより、もしかしたら鹿目さん、もうわたしより強いのかも」

まどか「えっ、そ、そんなことないですよ。わたしなんてまだまだ…」

マミ「あら、なって数週間で魔力の配分を考えるまでになるなんて、凄いことだわ。
   魔法少女になって一か月も経ってない後輩に抜かれちゃうなんて、ちょっとショックかな?」

まどか「マ、マミさ~ん…」

マミ「ふふっ、冗談よ。でも鹿目さんはもう間違いなく戦力としては一級品よ。
   何だか変身するたびに、魔力も能力も上がっているみたいだし、キュゥべえが言っていた『才能がある』っていうのも本当だったみたいね」

まどか「そうだとしても、わたし一人の力じゃないです。
    ほむほむがいて、マミさん達がいてくれたからここまでこれたんだと思います」

マミ「それでも一番はあなた自身の力よ。もっと自信を持っていいわ」

まどか「そうでしょうか…」

マミ「そうよ。だからしゃんとしなさい、鹿目さん。
   あなたはもう立派な魔法少女なんだから、ね?」

まどか「はいっ!」



639:1:2011/09/10(土) 21:44:07.45 ID:ssZVjmht0

さやか「…」



さやか(なんだ…そうだったんだ。もう、守る必要なんてないんじゃん)

さやか(もう、まどかはあたしを必要としてないんだ…)

さやか(あはっ…あははははっ)

さやか(じゃあ、あたしが魔法少女でいる意味って何?)

さやか(ねぇ、だれか教えてよ)

さやか(だれか…)



640:1:2011/09/10(土) 21:44:40.76 ID:ssZVjmht0

さやか(…)

さやか(…そうだ、あんたのせいよ)

さやか(あんたがいるから、こんなことになったんだ)

さやか(あんたが…、魔法少女になんか…こんなことに…)

さやか(…)




さやか「…キュゥべえ、いるんでしょ? 出てきなさいよ」

QB「呼んだかい?」



641:1:2011/09/10(土) 21:45:15.51 ID:ssZVjmht0

―帰り道―

まどか「魔力を弾丸に込めるのは上手くいったね」

ほむら『ええ。目に見えて魔女への効果が上昇したわ。やはり、単なる物理衝撃よりも魔法の方が効果があるようね。
    私はそこまで魔法の扱いが上手くなかったからできなかったけど、まどかの才能なら問題なく使っていけそうよ』

まどか「でも、気を付けないとね。弾をたくさん撃つやつだと、魔力も一気に消費しちゃうみたい」

ほむら『そうね。フルオートで撃つ時は注意しましょう』

まどか「本当は、弾を全部魔法で造って撃ちだせればいいんだけど…」

ほむら『それだと、魔力の消費量が大きくなってしまうわ。やはり、このやり方が一番よ』

まどか「そういえばほむほむ。前から気になってたけど、この武器とか弾ってどこから…」

ほむら『巴マミは一人パトロールをすると言っていたわね。一人で最後の復帰の調整をしたいのでしょう。
    心配でしょうけど、ここは彼女の意思を尊重しましょう』

まどか(露骨にはぐらかされた…)



642:1:2011/09/10(土) 21:46:07.62 ID:ssZVjmht0

まどか「…大丈夫かな」

ほむら『今日の戦い方を見る限り、もう一人でも大丈夫でしょう。魔女と遭遇しても、問題ないわ』

まどか「マミさんじゃなくて…、さやかちゃんと杏子ちゃん」

ほむら『…そうね。確かに心配だわ』

まどか「杏子ちゃん。体に傷跡が残っているよね。魔法で直しているみたいだけど、隠しきれてないよ…」

ほむら『美樹さやかね。考えるまでもなく。あの杏子が遅れを取るとは思えないから、おそらく癇癪に付き合っているのでしょう』

まどか「ねぇ。やっぱり、わたしが…」

ほむら『だめよ、まどか。美樹さやかは貴方の助けを拒絶した。今の自分の醜態を見られたくないとも言っていたわ。
    貴方が彼女にしてあげられることは、何もない。辛いだろうけど、我慢して頂戴』

まどか「そんな…」

ほむら『そもそも、こういった問題は本人がどうにかしなければいけないの。佐倉杏子が美樹さやかに付いたのは、そういった意味では適格だと思うわ。
    彼女は甘やかせるようなことはしないし、かといって見捨てるようなこともしない。今の美樹さやかには杏子のような存在が一番必要なのよ』



まどか「…くやしいなぁ」

ほむら『まどか?』

まどか「友達なのに、こんな時役に立てないなんて。くやしいよ」

ほむら『…こういったことには、状況によって向き不向きがあるから仕方ないわ。
    美樹さやかが、自身に折り合いをつけられるように祈りましょう。それくらいしかできないもの私たちにはね』

まどか「…うん、そうだね」



643:1:2011/09/10(土) 21:46:36.35 ID:ssZVjmht0

   RRRRRRRR



まどか「あ、電話…。え?」

ほむら『どうしたの?』

まどか「さやかちゃん…から」

ほむら『! とりあえず出てみましょう。受け答えは、慎重に選ぶのよ?』

まどか「う、うん」



644:1:2011/09/10(土) 21:47:10.62 ID:ssZVjmht0

まどか『…もしもし、さやかちゃん』

さやか『…まどか? 今大丈夫?』

まどか『うん、大丈夫だよ』

さやか『…ごめん、あんときのあたしどうかしてた』

まどか『いいの。気にしてないよ!』

さやか『ううん、友達のあんたにあんなこと言っちゃって…。だから、ちゃんと謝りたいの。
    だから、これから会ってくれない?』

まどか『え? 今から…?』

さやか『お願い。今、謝らないときっと後悔するから…』

まどか『…わかった。じゃあ、どこで会おうか?』

さやか『そのことだけど…』



646:1:2011/09/10(土) 21:48:12.70 ID:ssZVjmht0

  Pi



ほむら『美樹さやかは、なんと…?』

まどか「えっとね。謝りたいから、会いたいって。場所は、ここからあまり離れていないところだけど…」

ほむら『今から…?。電話じゃだめだったの?』

まどか「酷いことしたから、直接会って謝りたいって。それから、一人で来てほしいって」

ほむら『一人で?』

まどか「うん。わたしに以外、情けない姿見せたくないって言ってたんだけど…」

ほむら『…』



647:1:2011/09/10(土) 21:48:50.79 ID:ssZVjmht0

まどか「ほむほむ?」

ほむら『怪しいわ』

まどか「え?」

ほむら『心境の変化が急すぎる。佐倉杏子の説得が上手くいったのかもしれないけれど…』

まどか「電話じゃ、杏子ちゃんのことは一言もなかったよ?」

ほむら『一人で来い、という内容だものね。杏子が一緒なら、私がいても問題はないはず』

まどか「でも、もしかしたら…」

ほむら『…まどか。気持ちはわかるけれど、今の美樹さやかには慎重に行動したほうが良い。
    佐倉杏子の傷を見ても、不安定になっているのは確か。下手をすれば、襲いかかってきてもおかしくないわ』

まどか「そんなこと、さやかちゃんはしないよ!」

ほむら『でも彼女も言っていたでしょう。「もう、見かけても近づかないほうが良い」と。
    彼女自身、分かっているのよ。今の自分がまどかを傷つけてしまうとね』

まどか「…」



648:1:2011/09/10(土) 21:49:38.79 ID:ssZVjmht0

まどか「…それでも、わたしは行くよほむほむ」

ほむら『…そう』

まどか「あの時、さやかちゃんの手を離しちゃったから、今度はちゃんと掴んであげたいの」

ほむら『危険すぎるわ。何が起きるかわからない。それほど、美樹さやかは不安定なの。何が起きるか…』

まどか「うん。でもね、わたしに会いたいって言ってきてくれたのはチャンスだと思うんだ。
    誰かに会いたいって思ったのなら、そこからまた一人じゃなくてみんなと居たいって考えてくれるかもしれないから」

ほむら『…そうね』




まどか「止めないんだね、ほむほむ」

ほむら『貴方は頑固だもの。一度言いだしたら聞かないことくらい、理解しているわ』

まどか「…ごめんね」

ほむら『パートナーだもの。このくらいはなんてことないわ。
    でも、一人で行かせるのは反対。近くで待機するわ。何か少しでも不穏な気配があったら、すぐにテレパシ―で呼ぶこと。時間を止めてすぐに駆けつけるわ』

まどか「ふふっ、ほむほむも頑固だよね。絶対に引かないもん」

ほむら『責任感と言ってほしいわね。私にはまどかを守る義務があるのだから』



649:1:2011/09/10(土) 21:50:18.42 ID:ssZVjmht0

まどか「…責任感だけ? わたしを守ってくれるのは、それだけなの?」

ほむら『え?』

まどか「寂しいなぁ、わたしはほむほむのこと好きだったのに。
    ほむほむはわたしのこと、責任があるから守ってくれるだけだったんだね」

ほむら『え、あ、いや、その…』

まどか「わたしの片思いかぁ」

ほむら『…』



ほむら(ど、どうしよう…)

ほむら(いっそのこと、好きだと…。でも、それじゃあ別れるときに辛く…)

ほむら(な、なにか良い返答の仕方は…)



650:1:2011/09/10(土) 21:51:20.35 ID:ssZVjmht0

まどか「…ごめん」

ほむら『え?』

まどか「な、何か変なこと言っちゃった。困らせる気なんかなかったのに」

ほむら『…』

まどか「あ、あやまるから…。機嫌なおして…ね?」




ほむら『…私も』

まどか「ご、ごめんさい…」

ほむら『貴方のこと好きよ。まどか』

まどか「あの、その。…え?」

ほむら『私も貴方のこと好きだといったの』

まどか「え!? あ、え?」

ほむら『あら、随分動揺するのね。それとも、私のことを好きだというのは嘘だったのかしら?』

まどか「う、ううん。それは、その…本当」

ほむら『ありがとう。嬉しいわ』

まどか「は、恥ずかしいよ」

ほむら『あなたから振ったのよ、それくらい我慢しなさい』

まどか「うう…」



651:1:2011/09/10(土) 21:52:05.08 ID:ssZVjmht0

ほむら『ほら、いつまでも悶絶していないで、早く美樹さやかのところに行ってあげなさい』

まどか「う、うん…」

ほむら『…まどか、私は貴方のことが好き。大事だわ。
    だから、貴方のことを守らせて。お願いだから、無茶はしないでね』

まどか「…わかった」

ほむら『くれぐれも気を付けて。何かあったら、直ぐに呼ぶこと。いいわね?』

まどか「うん。それじゃあ、行ってくる」



ほむら(…これで、よかったのよね?)



652:1:2011/09/10(土) 21:53:53.45 ID:ssZVjmht0

―公園―


ほむら(ここなら、美樹さやかの指定した場所からテレパシーも届くし、この時間なら人もいない)

ほむら(届いたら、一回の時間停止ですぐに駆けつけられるし、待つにはうってつけね。何事もなければ、それでよいのだけれど…)



ほむら(…それにしても)

ほむら(まどかに好意を口にしてしまった…)

ほむら(やはり、マズかったかしら。ワルプルギスを倒したら、姿を消さなきゃいけないのに。
    そうしたら、別れる時辛くなってしまって…)

ほむら(…いえ、もうこのような関係になっている以上、それを言っても仕方ないわね)



653:1:2011/09/10(土) 21:54:53.86 ID:ssZVjmht0

ほむら(…そういえば、別れるときはどのようにきりだしたらいいのかしら)

ほむら(これまでずっとワルプルギスの夜のことばかり考えていて、そのことを深く考えたことがなかったわね)

ほむら(…いえ、考えたくなかったというほうが正しいのかしら。この世界では、これまで以上にまどかと一緒にいられたから)

ほむら(いえ、だからこそ別れる時のことを考えないと)

ほむら(ようやく、約束を果たせそうなんだもの。最後になってまどかの心に傷を残すようなことになってはいけないわ)




ほむら(…でも)

ほむら(まどかが傍にいてほしいというのなら)

ほむら(それならいっそ、できるだけまどかの傍にいてあげたほうが…)



654:1:2011/09/10(土) 21:55:40.72 ID:ssZVjmht0

   「暁美さん」

   「もう大丈夫だよ、ほむらちゃん」

   「さよなら。ほむらちゃん。元気でね」

   「やったぁ~、すごい、すごいよほむらちゃん」

   「ほむらちゃん、やっと名前で呼んでくれたね。嬉しい…な」

   「えっと…わたしとほむらちゃんってどこかで会ったことあるのかな?」

   「ほむらちゃんだって、ほむらちゃんのことだってわたしは忘れないもん! 昨日助けてくれたこと、絶対忘れたりしないもん」




   「暁美さん」
   「暁美さん」
   「暁美さん」



655:1:2011/09/10(土) 21:56:18.26 ID:ssZVjmht0

ほむら(…何を考えているの、私は)

ほむら(私はまどかとは、もう違う時間を生きてることを忘れたの?)

ほむら(今更、こんな膨れ上がったズレを、埋められるわけないじゃない)

ほむら(何度、時間を巻き戻したというの。どれくらい、失敗を繰り返したか覚えているでしょう)

ほむら(もう、誰も私のことを理解できる人なんていない。同じ時間を過ごした人なんて、どこにも…)

ほむら(そんなこと、わかってたのに…。分かっていたはずだったのに…)

ほむら(こんな、大好きな人に自分を理解してもらえないなんて)

ほむら(こんなこと…)



656:1:2011/09/10(土) 21:56:46.56 ID:ssZVjmht0

ほむら「…」グス

ほむら(ごめんさい、まどか。私、貴方と一緒にはいられない)

ほむら(まどかと一緒にいれば、私は貴方に他の世界の思い出を求めてしまう。
    そして、それが叶わないと認識してしまえば私はそのことに絶望するだろう)

ほむら(でも、そんなことはしたくない。まどかを絶望の原因になんて、させたくない)

ほむら(だからお願い。私がいなくなっても、悲しまないで)

ほむら(貴方を、私にとっての希望でいさせて…)

ほむら(お願いだから…)



657:1:2011/09/10(土) 21:57:49.15 ID:ssZVjmht0

  ヒュン




ほむら「?!」

ほむら『な…?』

???「夜の公園のベンチに無防備に座ってるなんて。怖い人に捕まったらどうするの?」ケラケラ

ほむら「…」

???「にしても、こんな簡単に上手くいくなんてね。ちょっと、勘が鈍ってるんじゃない? ベテランの名が泣いているよ」

ほむら「…」

???「ま、しかたないか。あんたは、まどかに全部押し付けた卑怯者だもんね」

ほむら「ほむむ…」

ほむら『…あなたは』



662:1:2011/09/10(土) 22:06:14.11 ID:ssZVjmht0

ほむら(くっ…体を握られて、身動きが取れない…!)

さやか「もがいてるもがいてる。でも無理だよ、もう完全にあんたはあたしの手の中だから」

ほむら(これじゃあ、時間を止めても…)

さやか「時間を止められると厄介だからね。こうさせてもらったわよ? これなら、止めても何の意味もないでしょ」

ほむら「…」


ほむら『まどか、返事をしてまどか!』

QB『無駄だよ』

ほむら『…! キュゥべえ!』

さやか「ああ、まどかを呼ぼうとしても無駄だから。キュゥべえのやつが止めているからさ」

ほむら(なっ…)

QB『君たちの念話は僕が管理している。残念だけど、君の声がまどかに届くことはないよ』

さやか「アイツも、あんたのことが目障りだったみたいでさ。あんたをまどかの前から消すことを提案したら、すぐに乗ってきたよ」


ほむら(くっ…)

ほむら(油断した…。なにかあるとは感じていたけど)

ほむら(私の方を狙ってくるなんて…)



664:1:2011/09/10(土) 22:06:58.62 ID:ssZVjmht0

さやか「何で、ここにいるのかって顔してるわね。安心しなさい。まどかは生きてるわよ」

ほむら「…!」

さやか「今頃は、ちょっと待ちぼうけ食らってるけどね。まどかには何もしてないよ」

ほむら「…」ホッ


さやか「…何、ほっとしたような表情してるのよ」

ほむら「…?」

さやか「あんた、まどかを危ない目に合わせてる張本人でしょ? そんな気持ちがあるなら、まどかの隣から姿を消しなさいよ」

ほむら「ほむ…?」

さやか「…そうだ。あんたがいるからいけないんだ。
    あんたさえいなければ、まどかだって危ない目に合わなくて済んだし、強くなることだって…!」

ほむら(何を…、何を言っているの?)



666:1:2011/09/10(土) 22:07:28.70 ID:ssZVjmht0

さやか「あんたさえいなければ…」

ほむら「ほ…むっ?!」

さやか「あたしは、まどかを守り続けることができたのに…!」ギリギリ

ほむら「ほっ…むっ」ジタバタ

さやか「苦しい?でも我慢してよ。これくらいの八つ当たり」

ほむら「むーむー!」

さやか「おーおー、あがくねぇ。でも無駄無駄」

ほむら「むみゃ!」ガブ

さやか「あははは、噛みついてるよ。でも残念でした。今のあたしは何にも感じない身体だから、そんなんじゃ怯みもしないよ」

ほむら「…」ギリ

さやか「悔しい? 悔しいでしょ。でも、あたしの方が悔しかったんだよ。あんたに役目を取られてさ」

ほむら「むっ…むっ!」ジタジタ

さやか「ったく、ウザったい…。いっそのこと、頭もぎ取ってやろうかしら」ガシ

ほむら「…!」

さやか「おとなしくなったね。まあ、いい心がけだと思うよ。今のあたしは、文字通りあんたの命を握ってるんだからさ」

ほむら「…」ブルブル



667:1:2011/09/10(土) 22:08:08.21 ID:ssZVjmht0

さやか「あんたはまどかを傷つける」グッ

ほむら(ぐっ…)

さやか「あんたがいる限り、まどかは危ない目にあい続けるし、あたしはまどかを守ることができないの」ググッ

ほむら(あ…う…)

さやか「あんたに分かる? 守りたい相手が自分よりも強くて、何の役にも立たないこの気持ちが」

ほむら(なん…とか…隙を…)

さやか「もうあたしには、まどかを守ることしか存在する価値がないのに。なんなのよこの仕打ちは」

ほむら(腕は…動く…。何か…武器…)

さやか「消えてよ。あんたがいなくなれば、まどかは危ない目にも合わないし、あたしもまどかを守ることができるんだ」

ほむら(怯ませ…られれば…)

さやか「そうなれば、わたしが魔法少女になった意味があるんだ」

ほむら(火器じゃ…無…)

さやか「まどかを守れないわたしは、もう何の価値もないんだからさ」

ほむら(…!)



668:1:2011/09/10(土) 22:08:55.46 ID:ssZVjmht0

ほむら(…ふざけないで)

ほむら(まどかが、どれだけあなたことを心配していたか、知っているの?)

ほむら(どれだけ大切に思われていたか、貴方は知らないでしょ!)

ほむら(それを自分に価値がないなんて考えるなんて、まどかを馬鹿にしているの?!
    あなたを心配したまどかの気持ちは全部無意味だっていうの!)



ほむら「ほむほむほむほむほむほむほむほむ!」

さやか「…うるさいな。ここに来て命乞いでもしてるの? ホント、あんたはどうしようもないね」

ほむら「ほむむほむほむほむほむ!」

さやかもう、いいや。痛め付けるのも飽きた。バイバイ」

ほむら(うっ…ぐっ…)カチッ

さやか「?」

ほむら(貴方なんかに…)

さやか「何、悪あがきしてんの? 時間でも止めるつもり?」

ほむら(殺されるものか…!)



669:1:2011/09/10(土) 22:09:22.63 ID:ssZVjmht0

   ヒュッ




さやか「え?」

ほむら(閃光手榴弾。サイズは小さくても、この距離なら…!)バッ



670:1:2011/09/10(土) 22:09:51.51 ID:ssZVjmht0

   カッ キィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィン!



さやか「あぎゃ」

ほむら(拘束が緩んだ!)パッ

さやか「!!!!???!!?!?!??!?!?!」

ほむら(く、こっちもダメージが大きい。でもっ!)

さやか「こらっ、逃げっ…!」

ほむら(早く時間を止め…)



671:1:2011/09/10(土) 22:11:07.16 ID:ssZVjmht0

さやか「っざけんなぁぁっ!」ビュン

ほむら(! 蹴り、避け…)




   バキッ!



ほむら「――」



672:1:2011/09/10(土) 22:11:50.93 ID:ssZVjmht0

さやか「ったく、油断も隙もありゃしない…」

QB「大丈夫かい、さやか?」

さやか「キュゥべえ、あいつは? ちょっと目と耳がやられちゃって何もわからないんだけど」

QB「君のキックを受けて、地面に横たわってるよ。ピクリとも動かない」

さやか「…もしかして、死んだ?」

QB「いや、かろうじて息はあるみたいだ。といっても、虫の息だけどね」

さやか「…ああ、目が直ってきた。こういうときには便利ね。ゾンビの身体って」

QB「戦うための体なんだ。当然のことだよ」




ほむら「…」

さやか「ホントに生きてるのコレ? 何か手足ヤバくない?」

QB「少なくとも死んではいないよ。それにこれくらいじゃ魔法少女は死なない。それじゃあ、魂をソウルジェムに変えた意味がないからね」

さやか「…ま、いいか。ソウルジェムを砕けばいいんでしょ、要は」ジャキッ

QB「全く。始末をするなら、最初からこうすればよかったんだ」

さやか「まあね。でも、ちゃんと話をしておく必要があると思ったから」

QB「話?」

さやか「ムカツク奴とはいえ、まどかを守ってくれてたのは事実だし」

QB「やれやれ、これから殺す相手にそんなこと考えるなんて、人間は相変わらずよくわからないよ」

さやか「別に、こいつの為じゃないわ。あたしのけじめの為。でもそれももう終わり」



さやか「一思いに、楽にさせてあげるわ」



673:1:2011/09/10(土) 22:12:22.63 ID:ssZVjmht0

さやか「今まで、まどかを守ってくれててありがと。そこは感謝してる」

ほむら「…」

さやか「でも、もうまどかが戦って傷つく姿を見たくないの」

ほむら「…」

さやか「あんたの事は忘れない。あんたは私が魔法少女になったきっかけのひとつだし、命の恩人でもあるしね」

ほむら「…」

さやか「だから、ごめんね。謝っても謝りきれることじゃないけど。そのかわり、まどかはこれからはあたしが守るから」

ほむら「…」

さやか「じゃあね。ほむほむ」





ほむら(ま…ど…か…)



674:1:2011/09/10(土) 22:13:02.02 ID:ssZVjmht0





まどか「ほむらちゃん!」







675:1:2011/09/10(土) 22:13:53.87 ID:ssZVjmht0

今日の投下はここまでです。

次の投下は月曜日になります。
ご拝読ありがとうございました。



677:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県):2011/09/10(土) 22:16:43.17 ID:xRrqO60Zo

ちょっと!そこで止めるの!?生殺しもいいとこだよ
次も期待して待ってるからね



687:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/09/11(日) 00:19:15.57 ID:w+GQjGnOo

なんでや、、、なんでここで切るんや・・・!


次スレ:ほむら「体が縮んだわ…」まどか「じゃあ代わりにわたしが頑張るね!」 その2



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         コメント一覧 (53)

          • 1. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年03月31日 18:17
          • えっとな、あえて読む前から…いや読む前だからこそ言わせてもらうけど
            これNAGEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!

            今から読みます
          • 2. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年03月31日 18:50
          • 7月からってことは……半年かかってるのか?
          • 3. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年03月31日 18:54
          • 5 おぉまたSS速報か
            次は見滝原の悪夢あたりかね?
          • 4. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年03月31日 18:58
          • 長すぎわろた…

            ※3
            ここはVIPのSSまとめだからSS速報のはまとめ依頼されたのしかまとめないらしいよ
          • 5. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年03月31日 22:05
          • ちょっ、おまっ…ここで切るのかよぉおおおおおおおおお続きが気になる次に行きます
          • 6. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年03月31日 23:01
          • 「ほむほむ」ではなく…

            「ほ」
            「むら」?
            「ほむらちゃん」だとォーッ!!
          • 7. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年04月01日 01:26
          • まだ「その2」は読んでないけどまどかにイライラする
          • 8. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年04月01日 01:31
          • くそぅ…スレタイでちっちゃくなったほむほむをひたすら愛でるだけのほのぼのSSだと思っていたのに…とんでもない力作じゃないか

            しっかしいいところで切りやがって
            後半にも期待
          • 9. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年04月01日 02:58
          • 杏子はあらかじめマミを知ってたのにマミは知らなかった。さやかは実際上条に振られるのか。まどかが若干Sな割に杏子ちゃんは優しいさやかちゃんは優しいと言う所。マミが、あの時家族を助けてと願っていればってまどポに全く同じ事言うシーンあるんだけどスレ主は預言者かね。 俺は荒らしじゃないです
          • 10. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年04月01日 03:02
          • あれ?何でまどかがソウルジェムの仕組み予め知ってるかの説明なくね?

          • 11. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年04月01日 08:10
          • 途中からまどかウザすぎだろ
          • 12. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年04月01日 10:19
          • このまどかをうざく感じるとか変なフィルターでもかかってんじゃね
          • 13. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年04月01日 10:36
          • 5 此のまどかをウザイとかイライラすると感じた奴はどうかしてるぜ
            スレタイでまどほむのほのぼのイチャイチャかと思ったけど全然違った…だが良作だった
          • 14. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年04月01日 11:46
          • 前半(?)だけでも神SS
          • 15. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年04月01日 14:35
          • 杏子がさやかに「まどかを見下してる」「守るっていうのは、強い奴が弱い奴に対してすること」ってところが俺には理解できなかったからアレだった

            弱い奴が守る守る言うのがそんなに悪いことなのかと
          • 16. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年04月01日 15:05
          • ※15
            弱い奴が守る守る言ってるのが問題なんじゃなくて
            自分の都合でまどかに「弱くあること」を強いてまどかの意思、実力を認めようとしてない
            というのが問題なんじゃね

            まぁ確かに「守る」という行為は強者のみが行える特権だよなぁ、とも思うけどね
            杏子は合理主義になろうとしているような面もあるし、言ってることは納得できる
          • 17. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年04月01日 17:15
          • >まどか『ねぇ、ほむほむ。この街っていい所だよね』
            >ほむら『そうね。公共機関は充実しているし、商店街やショッピングモールもあって娯楽も充実していると思うわ』
            >まどか『他にも色々あるんだよ。緑の多い神社とか、魚がたくさんいる沼とか。猫ちゃんがよくいる空地とかもね』

            これほどまでに群馬の街並が評価されたことがいまだかつてあっただろうか
          • 18. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年04月01日 17:41
          • ※15
            過剰な保護は、対象者の人間としての尊厳を認めないものなのだよ
            対象者は過保護自体に苦しみを味わう
            小さい子供であってもまどかであっても乙武であってもこれは同じ
          • 19. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年04月01日 20:36
          • ※9
            長文きもい何が言いたいの?
            ※10
            その2読んで来い。なぜほむらがその事について言及しないのかわかるから
          • 20. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年04月01日 22:28
          • ここまで意志が強くてやりたいことがハッキリしてるまどかもそうそういないのに
            このまどかをウザく感じるとか何処をどう見たらそうなるんすか
            寧ろまどか△だわ
          • 21. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年04月01日 22:40
          • いちいち「このまどかをウザいと感じるのはおかしい」とか煽るやつなんなんだろうな
            ウザいとか言い出したやつもアレだが人によってどう思うか違うんだからいちいち反応するなよ
          • 22. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年04月01日 22:55
          • 後半はまだ読んでないが、ちょっとさやかsageが過ぎやしないか
          • 23. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年04月01日 23:13
          • 1 今読んだけど、コメにあるとおりまどかがうざく感じたわ
          • 24. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年04月01日 23:55
          • ※21
            荒らしに一々反応するなと言いたいんだろうが、そういうのは煽るとは言わないと思うぜ
          • 25. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年04月02日 00:18
          • ※24
            まじか
            恥ずかしいからもうなにも言わないでくれ
          • 26. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年04月02日 08:18
          • まどほむ厨きもいしね
          • 27. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年04月02日 08:19
          • デブしねデブ厨しね
          • 28. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年04月02日 08:21
          • まどほむ厨きもいわー
            こんな創作つくるとかきもすぎ
            ほむら同様コミュ障ガチレズゴキブリ美人()なんだろうな
          • 29. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年04月02日 17:28
          • まどかウザいとか言ってるのに何処がウザいとか一つもないよな
            どうせさやかが少しsageられて発狂してるさやか厨かなんかだろうけどな
          • 30. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年04月02日 19:06
          • 最近まどかファンもやたらと突っかかってるよな
            荒らしなんか無視しとけばいいのにわざわざ反応して馬鹿にするとかアホかと
          • 31. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年04月02日 21:57
          • SSは良作だけど※欄のまどか・ほむらアンチとさやか厨荒らしすぎ。荒らす要素が全く無いんですけど…
          • 32. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年04月03日 16:00
          • 反応してるのも荒らしだよ
          • 33. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月31日 02:49
          • まどほむもまどほむ厨も氏ねばいいのに
            こいつの厨ってレズ厨房で性犯罪だろ
            クール()時間停止()容姿端麗()優しい()友達想い()ループ()神()概念()最強の~()とか厨房が好きそうな設定だもんなあ
            まどかは一重でラブレターすら貰えないドブス設定でゴキチョンほむらは池沼コミュ障
          • 34. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年06月28日 16:10
          • コメント欄で基地外さん頑張ってんなぁ

            まあいいや
            前半だけでもすげぇ面白かったので後半にも期待
            まどかさんかっけー
          • 35. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年11月07日 19:42
          • 4 SSの話がしっかりすればするほどさやかのクズっぷりって際立つよね
          • 36. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年12月16日 04:03
          • ※33

            っ鏡
          • 37. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2013年03月11日 03:55
          • 5 >>79の描写だけどさ、
            人形用の服って、着心地を考えて作ったものなんて無いんじゃないかなあ。
            ぬいぐるみ用の衣装でフェルト生地とかの柔らかいものとかなら大丈夫な気がするけど、
            普通の人形用の服を着せたらすごくゴワゴワで、ほむほむの玉のような肌が傷だらけになっちゃいそうだ。
          • 38. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2013年05月02日 21:12
          • さやかはほんとにカスだなあ
          • 39. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2013年09月20日 05:41
          • さやかの扱いひでえ…後半はなんとかなるとちょっと期待したい。
          • 40. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2013年09月20日 05:41
          • さやかの扱いひでえ…後半はなんとかなるとちょっと期待したい。
          • 41. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2013年09月20日 05:41
          • さやかの扱いひでえ…後半はなんとかなるとちょっと期待したい。
          • 42. ハネヤギテ
          • 2013年11月22日 07:46
          • 5
            長編ですな。

            だが面白いから問題なし。

            その2読んできまーす。
          • 43. 以下、V
          • 2013年11月22日 07:47
          • 5

            長いが面白い。

            続き読んでくる
          • 44. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2013年11月22日 07:47
          • 5

            良作なり
          • 45. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2013年11月22日 07:48

          • なかなかですな
          • 46. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2013年11月22日 07:49
          • 5
            ほむほむを僕に下さい
          • 47. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2013年11月22日 07:50
          • 5
            さやかを殺してきます
          • 48. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2013年11月22日 07:50
          • ナイスショット!!
          • 49. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2013年11月22日 07:51

          • あんこちゃんアンアンあんこちゃんアンアンあんこちゃんアンアンあんこちゃんアンアンあんこちゃんアンアンあんこちゃんアンアンあんこちゃんアンアンあんこちゃんアンアンあんこちゃんアンアンあんこちゃんアンアンあんこちゃんアンアンあんこちゃんアンアンあんこちゃんアンアンあんこちゃんアンアンあんこちゃんアンアンあんこちゃんアンアンあんこちゃんアンアンあんこちゃんアンアンあんこちゃんアンアンあんこちゃんアンアンあんこちゃんアンアンあんこちゃんアンアンあんこちゃんアンアン
          • 50. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2013年11月22日 07:52
          • 5
            ほむぅぅぅぅぅぅぅほむぅぅぅぅぅぅぅほむぅぅぅぅぅぅぅほむぅぅぅぅぅぅぅほむぅぅぅぅぅぅぅほむぅぅぅぅぅぅぅほむぅぅぅぅぅぅぅほむぅぅぅぅぅぅぅほむぅぅぅぅぅぅぅほむぅぅぅぅぅぅぅほむぅぅぅぅぅぅぅほむぅぅぅぅぅぅぅほむぅぅぅぅぅぅぅほむぅぅぅぅぅぅぅほむぅぅぅぅぅぅぅほむぅぅぅぅぅぅぅほむぅぅぅぅぅぅぅほむぅぅぅぅぅぅぅほむぅぅぅぅぅぅぅほむぅぅぅぅぅぅぅほむぅぅぅぅぅぅぅほむぅぅぅぅぅぅぅほむぅぅぅぅぅぅぅほむぅぅぅぅぅぅぅほむぅぅぅぅぅぅぅほむぅぅぅぅぅぅぅほむぅぅぅぅぅぅぅ
          • 51. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年01月22日 03:02
          • 5 19雑魚は黙ってろ
            なにが長文だよ

            面白いけどマミと杏子が昔師弟だったという話はどこにいった?違う世界か?書いてた時期には公開されてなかったか?あと杏子の「死者は呪うことも出来ない〜」とかいうけど魂とかの考えはキリスト教ならこんな発言しないはず
          • 52. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2014年04月17日 02:02
          • なんかまどかが杏子に冷静に詭弁を言い放ってるのが鼻につくな
            自分の勝手な願いが他人のためだなんておこがましいことまどかは思ってないだろうし、
            自分の願いはどこまで行っても自分だけのものだという自覚はあるだろうね
          • 53. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年08月10日 19:58
          • 1 やっぱまどかってクソだわ

        はじめに

        コメント、はてブなどなど
        ありがとうございます(`・ω・´)

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