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同僚女「やっぱり二人っきりになっちゃったね」

1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/14(火) 22:30:52.83 ID:ddJtPtpl0

01_同僚女「おーい、おとこ。起きろ、起きろー」

【あらすじ】
 ブラック系IT企業でデータ変換業務を行なう男は
神楽坂班のプロジェクトマネージャー。
歴戦のウォリアー女先輩(指先から唐揚げを出したい)
陽気な同僚のB男(さすらいの忍者マスター。灰は消失に通じる)
口数少ないC男(捨てることに対する美学をもった職人)
そして新規加入した新人女をくわえた5人パーティー。
 なんだかんだでうだうだ底辺仕事をやってた五人だが
池袋で働いていた同僚パーティーが壊滅したことから
仕事量が急増。不穏な空気が流れ始める。
 それってアレなの?
 例のアレってことなの? デスマ(ry
 萌えの皆無な現代日本における残酷童話。
 あけてもあけてもまた徹夜なブラック物語。


就職先はブラック企業―20人のサラリーマン残酷物語



4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/14(火) 22:33:26.82 ID:DNScxn1VO

>>1
待ってましたー



6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/14(火) 22:34:00.67 ID:ddJtPtpl0

――8日目、火曜 12:00 池袋作業室
――電話

女「……ん。ん。わかった」

女「それは平気。おけーおけー。うちにまかしといて。
 そだなー。今回してる分は終わらせるけど、遅くても
 17時には合流できると思う」

女「おーけー。なんか差し入れ買ってっちゃる」

かちゃん

女「ふぅ」

C男「どうしたのか?」
女「ああ。池袋は撤収だってさ」

C男「撤収?」

女「うん。これ以上分離して作業する意味も薄いでしょ。
 資料とデータまとめて、神楽坂に合流指示が出てる」
C男「捨てるか」



11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/14(火) 22:37:04.09 ID:ddJtPtpl0

女「そうそう。ここはうちらのホームじゃないからね」
C男「うん。捨てよう」

女「そっち、作業はどう?」
C男「……今かかってるところはあと30分くらい?」

女「んじゃ、前後して撤収準備して。うちらの使ってた
 ツールは全部消去で」
C男「捨てる?」

女「捨てるだけじゃなくて、1バイトも残さず滅しろってさ」

C男「マネジもフェチ道に目覚めたか」
女「なにさそれ」
C男「遺棄こそロマン」

女「わかりません」
C男「常識を捨てよう」

女「うちは常識の中で生きていたい」
C男「常識はウォリアーの敵」

女「あー」



12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/14(火) 22:41:08.45 ID:ddJtPtpl0

C男「ロケットで突き抜けた先に三峯徹の世界がある」
女「三峯……だれそれ?」

C男「世界の不理解が天才を殺す。捨てよう」

女「C男はなぁ」こつんっ
C男「っ!?」

女「もちっといろいろ判りやすければいいのになぁ。
 この一週間組んで、あんたがなかなか根性もあるし
 気合いも入ってるし、応用も利くヤツだって判ってきたけど」

C男「ううう」

女「なに? もしかしてこれいや?」ぺちぺち

C男「捨てたい……」

女「へ?」

C男「俺チキン……」

女「ケンタッキー? ああ! いいね。んじゃ、さくっと
 終わらせてケンタッキー買って神楽坂に行こう!」



16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/14(火) 22:46:30.08 ID:ddJtPtpl0

――8日目、火曜 13:00 神楽坂作業室

新人女「いっこ、終わりました」
男「ん。了解。……引き続きいける?」

新人女「さきに、報告書していいですか?」
男「おけおけ、やっちゃって」

B男「男氏~。拙者もこっちの山は片付けたでござる」
男「お。やるじゃん。じゃこれも」

どんっ

B男「ひぎぇぇぇ!?」
新人女「うわ」

男「大げさに悲鳴あげるなよ。前回と同じ量でしょう?
 ってことは、一日あれば終わるって」
B男「……そ、そうでござるな」

男「いけるでしょ?」
B男「そ、そうでござるか?」

男「急かさないからさ。楽勝でしょ」
B男「そ、そうでござるね」



19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/14(火) 22:50:41.31 ID:GFgh7JDzO

てか前スレの二日後くらいに同僚女でスレ立てたやつどいつだ
俺のwktkを返しやがれ

支援



24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/14(火) 22:54:48.24 ID:ddJtPtpl0

新人女「そうなんですか?」
男「改まって話すのが嫌いなだけだよ」

B男「教導とか説教とか苦手でござるね」
男「だって意味ないじゃん。そんなのさー。
 大きなお世話だよね。勝手に育つ人は育つっての」

男 カタカタカタカタカタカタ
女 カタカタ

B男「言ってることとやってることが乖離してるでござる」
新人女「成長遅くてスミマセン」ごにょごにょ

B男「あー。いーんでござるよ。それでも面倒見が
 良いのが、男氏の美点でござる」

新人女「はい……」

男 カタカタカタカタカタカタ

男「きこえてるし。なんかむかつく」
B男「修練でござるよ」

//>>19 うわ、見てぇぇ! すげー見てぇぇ!



29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/14(火) 23:01:14.96 ID:3i0MX94K0

>>24
同僚女「ちょっ・・・C男・・だめ・・」 B男「ただいまでござる」
ってスレが立ってた



41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/14(火) 23:27:05.61 ID:gI965YLKO

支援

>>19の言ってるスレには盛大に釣られたぜ。



28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/14(火) 22:58:06.55 ID:ddJtPtpl0

――8日目、火曜 16:00 神楽坂作業室

ガチャリ

女「たっだいまー!」
C男「池袋を捨てた」

B男「おかえりでござるよ!」
新人女「おかえりなさい」
男「おかえりー」

女「やー。久しぶりの故郷! ぼろくてダサいビル!
 神楽坂のふるさと!!」
男「女先輩は二日に一回はこっち来て残業してたじゃないすか」

女「おかえりなさいで歓迎しっろっ」ぎりぎりっ
男「痛っ」

B男「うははは。お帰りなさいでござるよ」
C男「ござるを捨てよう」

女「歓迎しないとこれをやらんぞぅ!」
新人女「?」
B男「それは?」

女「パァーティーバーレルだぁぁぁ!!(注)」
(注:ケンタッキーフライドチキンのパーティー用
 チキン盛り合わせ。子供が大はしゃぎします)



30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/14(火) 23:02:41.72 ID:ddJtPtpl0

B男「おお! 素晴らしいでござるよ!」
C男「唐揚げ番長の最終兵器」
男「お。うまそーな匂い」

女「みなのモノ! 平伏するが良い!」

男「……」
新人女「……」

男「たかがチキンで土下座ってのもね?」
新人女「でも、ここは頭を下げた方が……」

女「え? え? ひれ伏さない? チキンなんだよっ!?」

男「新人女さん、意外に状況対応クレバーだね」
新人女「仕事先での人間関係って難しいですよね……」

女「うっく。キミみたいな美人娘に『難しい』いわれると
 うちの立場が半径2光年以内になくなるっ!」

B男「確かに発言って難しいでござるなぁ」
C男「その語尾を捨てよう」

B男「C男氏くらい捨て切れれば簡単かもしれないでござる」
C男「難しさを捨てよう。それがシンプルライフ」



32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/14(火) 23:08:15.53 ID:ddJtPtpl0

女「も。いいよ……」
C男「あ、へこんだ」

女「うち、部屋の隅に行く」ととと
男「……ぇーっと」

女「部屋の隅で、壁に向かって一人で膝を抱える」
B男「『そしてパーティーバーレルを抱えて』」

女「そしてパーティーバーレルを抱えて」
B男「『一人寂しくチキンをむさぼり食らうでござる』」

女「一人寂しくチキンをむさぼり食らうでござ……
 そんなやるかーっ! 太らない体質とは言え、
 そこまでやればいい加減ピザるわーっ!!」

C男「肉を捨てるのは難しい」

新人女「女さんはっ。……スタイル、良いと思いますよ?」

男「その発言がオイル into ファイヤだ」
B男「やってしまったでござる」
C男「この部屋は治安警戒地域に指定された」

女「みんなしてうちをいじめるかーっ」



33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/14(火) 23:13:33.45 ID:ddJtPtpl0

男「女先輩」
女「むー」

男「お土産感謝です」ぺこり 「新人女さん、わるいけど、
 お茶入れて。冷蔵庫になんかあったっしょ? 人数分」

新人女「あ、はい。やります」

女「うちはどーせ唐揚げ女ですよーだ」
C男「それでもいいのに」

男「疲れたでしょ、とりあえず座ってくださいよ。資料
 片付けるからさ」

B男「ああ、拙者やるでござる。もう一日もあれば、
 こっちは終わるでござるしね」

女「むー」
男「すねちゃダメですよ。女先輩は偉いです」

女「……そか?」
男「はい、偉いです。池袋勤務、お疲れ様でした」

女「よし、手を打つ」
B男「片付いたでござるよー」



36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/14(火) 23:18:21.63 ID:ddJtPtpl0

――8日目、火曜 16:10 神楽坂作業室
――チキンの会

男「ま、とりあえず、いったんはお疲れ様」
女「ただいまっと。もぐもぐ」

男「ちょうど良いんで、進捗報告会と今後の作業の
 ミーティングやっちゃいますよ」

B男「……もぐ。了解でござる」
C男「了解。もぎゅ」

男「んじゃ池袋から」

女「もぐもぐ。池袋は引き上げた。いじょ」
男「おいっ」

女「詳細はC男がやると言ってる」
C男「言ってない」

女「言っ、えっ」
C男「――。――」

女「これもウォリア修行」
C男「っ!」



37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/14(火) 23:22:51.33 ID:ddJtPtpl0

C男「いけ……ぶくろは。もともと、受けていた仕事。
 進捗状況、約24%だった。
 自分たちが引き継ぎ、状況整理後
 引き続き変換作業に、かかる……。
 当初、作業は難破……難航したものの。
 女先輩の作った、新マクロの適合率、よかった。
 残業妖怪恐るべし。
 体罰だけではなかった。
 作業速度向上。いま……70%? 75%くらい。
 全体では、あと一人作業で30時間。くらい。
 ――だと思う」

女「そんな感じ。……ちと読み甘いかな。ドキュメントとか
 書類仕事含めると45時間は欲しいところ。二人がかりで
 二日ちょいだね」
C男「スパルタ」

女「残業妖怪は余計だっ」べちっ
C男「バイオレンスを捨てよう」

B男「次は拙者でござるね~。まず、神楽坂班で受けていた
 仕事でござる。これは最初に四人でやってた仕事でござるね。
 こっちはもう残務処理の段階でござる。さっき片付けていた
 書類の山でござる。先方問い合わせとか、納品処理とかの
 段階なので、拙者一人でやって明日の午後には終わるでござろう」

男「ん、そんな感じだね」



42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/14(火) 23:27:39.42 ID:ddJtPtpl0

男「じゃ、次、新人女さん」
新人女「えっ」

男「作業の進捗報告」
新人女「わかってません、わたし。全体像とか……」

男「報告どうぞ」
新人女「……」おろおろ

女「まず、やってみ?」

新人女「……は……い。あの、作業の、ノート見ながらで
 良いですか?」

女「いいよ」

新人女「……はい、あの」ぺらっぺらっ「いまやっているのは
 データの移行作業の最初のステップで、マクロ処理をして
 例外を識別しながら修正していく作業で……」

B男「どこのクライアントでござる?」

新人女「あ、はい。神保町って書いてあります」ぺらっぺらっ
B男「全体の規模も」

新人女「……全部で約4万件。データセットにして10個に
 分けて作業中です……。で、そのマクロ処理が
 4つおわっています。いま、5つ目です。
 マクロ処理は、明日、終わるはずです」



43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/14(火) 23:31:57.59 ID:ddJtPtpl0

男「全体進行度と、進捗は判るかな?」
新人女「……いえ、判りません」

C男「鬼マネジ捨てよう」
女「男にしてはね」

男「作業は、新人女さんがやっているデータ確認のマクロ処理。
 その後、変換用マクロ処理、例外データの再入力、合流作業、
 書類関係の整備、納品って続くんだよ」
新人女「はい……」

男「確認マクロ、変換マクロ、データ再入力、合流作業で
 4工程。全て同じ作業時間がかかるとすれば一つ25%の
 作業量、その最初のものが約半分終わっているから
 全体の作業量の12%ってとこだね」
新人女「はい……」

男「新人女さんは、この仕事を一人で12%もおわらせたんだよ。
 現時点では進捗報告内容も、今ので十分。がんばってるね。
 いまからは、他の人も手伝いに入れるからね」

B男「ばっちりでござる」
女「うちにもまかせる!」



46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/14(火) 23:35:31.41 ID:ddJtPtpl0

男「でー。もぐもぐ」

B男「うわ、男氏! 人に報告させておいてずっと
 チキン食ってたでござる」

C男「!?」

男「美味いよ? もぐもぐ」

女「貴様~。チキンを~っ」べちべっち!
男「ううう。女先輩、勘弁してくださいっ」

(放送中断)

男「こほん。で、仕事が追加されておりまする」

新人女「?」
B男「見ないで捨てよう」
C男「あー」
女「……どんなの?」



48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/14(火) 23:40:21.43 ID:ddJtPtpl0

男「んっと。まず、神保町。これは新人女さんがやってるのと
 同一クライアントの別発注。データ形式は同じ。
 量は20万件~」

女「5倍に増えた訳ね」

男「つぎー。赤坂のテレビ局。データ量は10万弱。だけど
 見た感じ不正データが多い~。ラジオかなんかの
 リスナーデータかな-。元はハガキ」

B男「きついパターンでござるな」

女「そういや、話にあがってた巣鴨の追加はどうなってるの?」
男「それはちょっと遅れてる。契約がもめてるんじゃないかな」

C男「仕事が増えないなら何でも捨てよう」

男「で、本日の目玉商品」
女「なんか嫌な感じがしてきた」

男「外資系の保険屋さんでぃーっす」
女「うっわ」
新人女「え? なんでです?」

女「保険屋ってのはデータ多いんだよ。まじで。
 あと外資系は締め切りに融通が利かない」



52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/14(火) 23:43:27.15 ID:ddJtPtpl0

男「データ量は見切ってないので判りませーん」
女「ふざけんなー。教えろ」

男「俺の予想で言うと、おおよそ35万件」
B男「それくらいなら」

男「が、年度別に18年分です~」
C男「希望を捨てよう」

女「まじですか」
男「素敵に真面目です」

女「うち絶望ハンバーグ工場にいくべきやろか」

新人女「?? あの、そんなに多いのですか」コッソリ

B男「うー。まぁ、締め切り次第でござるね。
 半年くらいかけてゆっくり変換していくなら、
 問題ないでござるよ」

男「締め切りは、8月末日だそうでーす」

B男「……」
C男「……」
女「……」



58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/14(火) 23:51:59.49 ID:ddJtPtpl0

男「正味3ヶ月ちょいです」

女「男、それはちょい、無理ちがう?」

B男「厳しいでござるよ。さっき言ってた仕事は仕事で
 そっちもやらなければならないでござろう?」

C男「……」
新人女「……」

男「んー。うん。厳しいし、難しいね。
 ちょっと補足する。
 まず、いま現時点で判明している仕事は、これだけ。
 この情報は直接営業に問い合わせて、書面確認とってる。
 これに加えて、増えたとしても巣鴨の件だね。
 それが、ここ1,2ヶ月の情報。まぁ、当分はこれ以上仕事は
 増えない。その点は安心して良い。
 第2に、これは俺たちだけでやらなきゃならない仕事量じゃない。
 今週中にでも、空けてもらった池袋作業室で、
 新しい池袋班が発足する。つまり、2班体制に戻る。
 その池袋班と仕事を割り振って実行することになる」

新人女「つまり半分になる訳ですね」

B男「それは……」
女「それは甘い見通しかな。立ち上がったばっかりの班で
 スタッフの質も判らないところだもの。どれくらい仕事に
 なるのか判らないよ」



60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/14(火) 23:55:51.62 ID:ddJtPtpl0

男「なんにせよ、これが神楽坂班の春夏の陣ってことになる」
B男「……」
C男「……」

女「デスマ、かな」
男「そうなるね」

男「作業構想を一応いっとくね。まず、神保町の新人女さんが
 やってるの。これについては、女先輩に入ってもらって
 引き継ぎ書類を作ってもらう予定。
 書類の作り方、新人女さんにみせたげて」

女「うん」

男「で、引き継ぎ書類を添付して、全部池袋に即投げする」

B男「まだ立ち上がってないんでござろう? いいんでござるか?」

男「構わない。で、赤坂のテレビ局の件。これはそもそも
 うちでは受けない。池袋に直流し」
C男「拾いもしない」

B男「それは池袋には無理だと思うでござる」
女「そだね。ハガキから入力したぼろぼろデータでしょ?
 新人ばっかの班にこなせる仕事じゃないよ」

男「もらってる金は一緒だ。やってもらう」



64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 00:01:13.32 ID:sWo2V5xi0

男「当班は現在やっている作業を完全に終了させる。
 女先輩が池袋から持って帰ってきた仕事。こいつは
 C男と新人女さんで。二日ちょいだっけ? あげて」

C男「……了解」

新人女「わたし、両方ですか?」
男「うん、がんばって。出来ないことは、言ってない」

B男「拙者は引き続き、と」
男「お願いします」

女「ってことは」

男「神楽坂班で、保険屋を全部引き受ける予定。とりあえず
 俺が一人で入って、全体の仕事量と、データの複雑さを
 把握してみるよ。手が空いた人から仕事を割り振っていく」

男「で、そういう仕事の量だから、残業希望とる。今月から
 毎月月頭に、いけそうな残業の日程聞いていくのでよろしく。
 くれぐれも、無理はしないで。派遣の方からも言われている
 とおり、自分の予定優先で構わない、
 『出来たら』でかまわないからね。ただ、予定の問題が
 あるんで、自分でだしたスケジュールは残業のために
 時間空けてください。
 んじゃ、この春夏は、そんな感じでっ!」



67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 00:04:55.75 ID:sWo2V5xi0

――8日目、火曜 22:00 神楽坂作業室

男 カタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタ

男「女先輩~」
女「なにー?」

男 カタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタ

男「帰らないの?」
女「男はどうするのー」

男「今日は帰るよ。女先輩も帰ろう」
女「えー」
男「反抗期ですか」
女「だって反抗したい」

男 カタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタ

男「なんで」
女「うちトリーズナーなんよ」
男「判りません」



72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 00:08:48.19 ID:sWo2V5xi0

男「まぁ、それはともかく。今日は家に帰って、
 風呂にはいって、小奇麗な格好で明日出社しよう」

男 カタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタ

女「……」

男 カタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタ

女「……」

男 カタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタ

女「……やっとデートかぁ」ポソリ

男 カタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタ

男「俺も、ちゃんとしたカッコに着替えてくるし」

女「そ、それならそうと早く云えばいいのにっ。
 男バカやろ。こっちにだって準備ってもんが」ポソポソ



77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 00:13:05.59 ID:sWo2V5xi0

――9日目、水曜 18:00 本社

女「むー」
男「どしました?」

女「こういうオチですか。
 だいたいなんでうちまで進行会議呼ばれるのかな」

男「んー。まぁ、前線古参兵足りてないから」
女「そりゃそうだけどね」

正社員「おつかれさまでーっす」

男「お疲れ様です」ぺこっ
女「お疲れ様です」ぺこっ

女「……定時に上がるんだ、ここは」
男「そうゆう人もいるだけでしょ。俺らが今から行く会議には
 部長も参加だ。こんな時間からだけど」

女「……」
男「まぁ気楽にいこう。俺らどうせ傭兵だし」

女「なんや腹たつなっ」



82:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 00:17:27.08 ID:sWo2V5xi0

――会議中 2時間目

部長「……というわけで、こちらも心苦しいが
 全社一丸となってだね……」

部長「……ニーズに応えるのが企業としての本道であり」

部長「多角化している顧客の要望に対して、いかに
 レスポンスをあげていくかという……」

部長「――と、なるわけだ。
 見通しは理解できたかね?」

男「はい。大きく分けて三点ですね。
 1、営業の受注を処理するために、データ管理部の稼働率は
 これ以上落とす訳にはいかない。
 2、データ管理部の処理能力維持のためにしばらくは
 厳しい業務になるが、これについてはデータ管理部の裁量で
 維持しなければならない。
 3、人員上難しいことは予測できるので、追加人員を早急に
 そろえる。これは新池袋班として今週中に発足する」

女「……」

部長「その通り」

男「お話は判りました」
女「はい」



87:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 00:22:14.43 ID:sWo2V5xi0

部長「新池袋班の編制だが」
男「……」

部長「新池袋班のプロジェクトマネージャーは女君に
 お願いしようと思ってるんだが、いいかね?」
女「え?」

部長「女君も長いだろう? 後輩の男くんがプロジェクト
 マネージャーをやっているんだ。そう難しくないだろう」
女「……うち」

部長「プロジェクトマネージャーで、手取りの額面も
 増えるように派遣会社の方とも交渉するよ?」

女「うち……」

部長「引き受けてくれるかな」イライラ

女「……それは、ちょっと難しいです。うちの実力は
 そこまでじゃありません」

部長「そうなのかね?」ちらっ

男「いえ、女先輩の実力は頭二つ抜けてますよ。
 おそらく作業速度でいったら俺よりも早いです」
女「!?」



92:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 00:28:37.16 ID:sWo2V5xi0

部長「だろう? ほら、プロジェクトマネージャーの彼も
 こういってる」

男「ただ」
部長「?」

男「彼女がプロジェクトリーダーだと女性ということもあって
 労管、厳しくないですか? この流れだと、相当激務ですよ」

部長「それは」イライラ

男「それから彼女はこっちの班でもエースです。彼女が
 抜けるなら、うちの班にも新人4人は追加しないと
 厳しいです」

部長「4人? それはいくら何でも無茶だろうっ」ギロッ

男「戦力計算だとそれくらいなんですよ。で、次が一番大事な
 点なんですが、正直、いまきついんです」
部長「人員配置のことは先ほど説明したはずだ」イラッ

男「いえ、そうじゃないです。作業量ではなく。
 自分もクライアントへの説明はケア含めて頑張っているのですが
 やはりそこは立場の問題もありますし……、
 新池袋班のプロジェクトマネージャーは是非、正社員の方に
 お願いすべきだと思うんですよ。クライアントに伝わる
 誠意が違うと考えます」



99:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 00:33:18.39 ID:sWo2V5xi0

部長「ふむ。それは承知しているが。管理部には動ける
 人材がいなくてね。そうしたいのは山々なんだが……」

男「M野さんはどうですか?」

女(!?)

部長「営業の?」

男「はい。M野さんは自分たち派遣の面倒もよく観てくれて
 いますし。進捗管理を中心に業務を行うのであれば、
 技術的なサポートは開発部のフォローで十分まかなえると
 思います」

部長「ふむ……」

男「これはM野さんとは関係なく、だれがマネジになった
 場合もですけれど、チーム立ち上げ前にマネジを選定して
 立ち上げ業務にも参加してもらうのはよいですよね。
 自分のチームだというモチベーションがあがりますし。
 ですから、立ち上げ前のこの時期に女先輩に声をかけて
 頂いたのは素晴らしいと思いました」

部長「そうだね。モチベーションは買えないからな。ははは」
男「気を遣っていただき、ありがとうございます」



105:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 00:37:29.98 ID:sWo2V5xi0

男 ちょん
女「あの……。ありがとうございます。すみません」

部長「いや、そういうことであれば、考えてみよう」
男「神楽坂班も協力させていただきたいと思うのですが
 この際、チーム立ち上げの協力するよりも、
 すこしでも処理能力を上げていくのが、
 今回協力できる一番の形だと思っています」

部長「うん。管理部のデータ移行業務に遅れが出ると
 営業から煩く……いや、社の利益もね」

男「はい。そのためには営業部も協力してくれると思います」

女「……」

部長「ふっ。それはそうだな。……この不況時、
 協力し合っていきたいモノだな」

男「はい」

部長「旧池袋の残った娘はどうだい? 新人だという話だが」
男「うちで預かっています。仕事もぼちぼち覚えてきました」



108:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 00:41:01.61 ID:sWo2V5xi0

部長「新池袋班へと編入すべきかね?」

男「何とも言えません。神楽坂班でも動けていますね。
 あとは新池袋班ですが、新しい編制で立ち上げるなら、
 古いやり方と比較されるより、新人で立ち上げた方が
 チームワークは良くなるかもしれません」

部長「そういうものか」
男「マネージャー次第だと思います」

部長「ふむ。ともあれマネージャー人選か」

男「はい」

部長「面倒なことだな」

男「お手間をかけさせて申し訳ありません」ぺこり

女「……っ」

男 ちょん

女「……」ぺこり



112:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 00:47:17.96 ID:sWo2V5xi0

――9日目、水曜 21:00 駅前ラーメン「柴犬」

女「なんか、うち」
男「?」
女「……やだな」

男「なんですか、先輩らしくもなく」
女「男はあんな会議、毎週でてるの?」
男「毎週じゃなくて、月三回」

女「……」
男「トンコッツ、ネギネギ♪」

女「……疲れた」
男「うん、おつかれさまです。疲れますよね、あんなん」

女「身体が汚れた気がする」
男「女先輩はどこも汚れちゃいませんよ」

親父「はいよ、おまちっ」

どんどんっ

男「ほら、食べましょう。先輩にチャーシューあげっから」



115:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 00:51:16.99 ID:sWo2V5xi0

――9日目、水曜 21:20 コンビニへ向かう路上

女「うち、男のことよく判ってなかったのかな」
男「え? なんで?」

女「……」
男「夜明けのコーヒー飲んだ仲じゃないですか」

女「そだね。あはははは……。はは……」

男「――黒くてごめんなさい」

女「そうじゃなくて、そうじゃなくってっ。
 なんかぐるぐるしてて、うまく言葉にならないけどっ。
 うち、ずっとあんなこと、あんなのの相手、男にさせてた」

男「普通の会議だったでしょ?」

女「……うち男に押しつけてた」
男「……」

女「でも、M野うけないよ。あんなこと言って」
男「受けるでしょ」
女「なんで?」



121:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 00:55:23.27 ID:sWo2V5xi0

女「管理部のマネジなんて汚れ役だよ。そんなのあっちは
 全員知ってる。だから男とか、うちとかにやらせようと
 してたんだよっ」

男「でも、受けると思いますよ」

女「なんで?」

男「いま、管理部がボトルネックなんですよ。いくら仕事を
 受注しても俺たちの処理能力が低いと、業務がこなせないから。
 会社全体のことを考えたら、営業から1名出向させて協力体制を
 とるってのは大義名分がある。
 営業が断れる話じゃないですよ」

女「そう……なん……?」
男「ですよ」

女「……」

男「部長は多分、そうとう営業から虐められてますね。あれ。
 だから営業にしっぺ返しする案にはのるでしょ」
女「なんか、そゆの」

男「面倒で黒いですね。すいません。
 こんな面倒なのに、女先輩のこと巻き込んで。
 話題的に、どうしても向こうが呼べっていうもんだから」
女「……うち」



127:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 00:58:51.27 ID:sWo2V5xi0

女「うち、断ってよかったんかな」
男「どうしてです?」

女「断ったせいで、仕事増えるよ。きっと嫌がらせされるよ」
男「またまた」

女「古い池袋のチームはそうやって潰されたんだと思う。
 云うこと聞かないから……。
 嫌な仕事とかきつい仕事振られて」
男「そんなのないですって」

女「だって実際デスマーチきてるやん」

男「それは、女先輩とは無関係でしょ。ひとつしかチーム
 無いんだから、仕事量が2倍になるのは当たり前ですって」

女「……」

男「だいたい、うちら潰したら一番困るの会社でしょ」
女「そうだけど」

男「――まぁ、それでも嫌がらせで現場いびりを
 止められないのがブラックなんですけどねー」

女「……」



132:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 01:03:12.04 ID:sWo2V5xi0

――9日目、水曜 22:00 神楽坂作業所

女「むー」
男「どうしました?」

女「いやうちウォリアーだかんねっ!」
男「それは知ってますけど」
女「このもやもやは仕事で返すっ!」

男「意味不明ですけど、なん格好いい」
女「うははは!」

女 カタカタカタカタ

男「お。早ッ」
女「やらせはせんっ! やらせはせんっ!!」

男 カタカタカタカタ
女 カタカタカタカタ

男「負けないすけどねっ」
女「なにをー!?」

男 カタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタ

男「こっちもアクセル!」
女「負けるかーっ!」



135:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 01:08:30.35 ID:sWo2V5xi0

――10日目、木曜 3:00 神楽坂作業所

女「で、こうなると」
男「まぁ、それは」

男 カタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタ

女「あんだけ気合いれりゃね」
男「燃え尽きもしますって。ふわぁーあぁ」
女「もちっとペース配分考えようよ」
男「お互いもう10代じゃないですしねー」

男 カタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタ

女「小娘なんかに負けるかーっ」

女 カタカタカタカタカタカタガガガガガガガ

男「しかし肌年齢で」

女 ガガ……ガガ……ガピー

男「む。肌年齢がクリティカルワード? 三十路肌?」

女「三十路違うわっ!」 ベキッ!



137:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 01:13:32.21 ID:sWo2V5xi0

女「まったく!」ぷんぷん「男はそういう突っ込み厳しいぞ」

男「う、あ、ぅ……」

女 カタカタカタカタカタカタ

女「うちと君の仲だからいいようなものを。社会でそんなこと
 いってると抹殺されるよ?」

男「景色がひしゃげて見える……」

女「なんか云った?」
男「云ってません」

男 カタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタ

女「んー」
男「……」

男 カタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタ

女「まぅまぅ」
男「どした?」



140:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 01:17:16.86 ID:sWo2V5xi0

女「だいたいさ、云う台詞ならほかにあるでしょ」
男「ぇー」
女「ったく」

男 カタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタ

男「そういえば、今日先輩の着てきた服。
 初めてじゃないですか? それ似合ってますね」
女「っ」

男 カタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタ

女「……あ」

男 カタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタ

女「あ、あんな」あせあせ

男「――なんちゃって! ……そういうのはうちらの仲だと
 ないですよね、女先輩と俺だもんなぁ」

女「あ、あははははっ。うん、ないないっ! 全然無いっ!」



145:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 01:23:10.32 ID:sWo2V5xi0

女「――」

男 カタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタ

女「うちちょっと席外す。すぐ戻るよ」
男「いってらっさーい」

男 カタカタカタカタカタカタ

男「……」

男 カタカタカタカタカタカタ

男「いや、もう」

男 カタカタカタカタカタカタ

男「全然、そういうの無いですから。
 そんなのあるわけ、ないっすから」



149:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 01:26:42.63 ID:sWo2V5xi0

ガチャリ

女「ただいまー」
男「おかえりー。あ」

女「このほうが、やっぱ楽ちん」
男「……う、ん」
女「まぁ、うちにはパーカーとジーンズとかね。
 女バスのジャージとかが似合ってるのだ」

男 カタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタ

男「……」
女「……むぅ」

男 カタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタ

男「その格好のほうが、一緒にいて落ち着きます」
女「むー」



154:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 01:30:19.23 ID:sWo2V5xi0

女「男ー。なんか面白い話して」
男「またそういうことを」
女「だって、うち退屈」

男 カタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタ

男「退屈が吹き飛ぶような仕事をしましょうよ」
女「仕事が吹きすさんで、退屈がやってきちゃう」
男「うーん。うーん」
女「何でそんな悩むかな」

男 カタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタ

男「だって、話す話題が無い。俺、私生活スカスカだからなぁ」
女「仕事にーんげーん」
男「お互い様じゃない?」
女「正直ごめんなさい」

男 カタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタ

男「そういえばさ」
女「はい?」



156:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 01:33:51.35 ID:sWo2V5xi0

男「絶望ハンバーグ工場ってなに?」
女「え?」
男「いや、ほら。昼間言ってたじゃない?」
女「あ。えーっとそれは」

男 カタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタ

男「?」
女「……ペチこね、ぺチこね」
男「えっと」
女「たしーんたしーん!」

男 カタカタカタカタカタカタ

男(わ、訳がわからん)
女「ペチこね、ぺチこね、たしーんたしーん!」ゆらゆら
男「な、なんですかその動きは」

女「ペチこね、ぺチこね、たしーんたしーん!」こねこねゆらゆら
男(なんだこのプレッシャーは!?)

女「判った?」
男「え、その……」

女「ペチこね、ぺチこね、たしーんたしーん!」こねこね
男「判りましたっ」



159:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 01:38:56.07 ID:sWo2V5xi0

男 カタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタ

男「つか、あれですよ。そんなに面白い話が聞きたければ
 女さんが話すといいのに」
女「じゃぁ絶望ハンバーグ工場ってのはね」
男「いや、絶望ハンバーグ工場はもういいや」
女「むー」

男 カタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタ

男「じゃなければ、なんか質問してみるとか?」
女「え? あ。男に質問?」
男「うん」
女「おお、そうか。そんな斬新なアイデアがありましたか。
 えーっと……それじゃ、男のDT」
男「エロワードは禁止だからね」

男 カタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタ

女「……それじゃ質問できないよっ!」
男「エロなしじゃ質問できないんですかっ。先輩どんだけ
 砕けた生活送ってるんですかーっ」
女「いや、リトル冗談です」



162:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 01:42:30.89 ID:sWo2V5xi0

女「……じゃ、さ」
男「……」

男 カタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタ

女「なんとか、なるかな……?」
男「……」
女「今回も、みんな辞めちゃうかな……?」

男 カタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタ

女「前のときみたいに、誰もいなくなっちゃうかな……」
男「ちがうっしょ」
女「?」

男「前のときでも、俺が残りましたし、B男だって
 後半加入だけど生き残りました」
女「……うん」
男「それに今回は……」
女「?」

男 カタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタ

男(今回は、マネジやらせてもらってるわけですよ。
 現場の先っちょでいいように小突き回されて
 何もわかんない暗闇の中で相手もわからないまま
 消耗戦させられてた前回と同じじゃ――)



167:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 01:48:44.36 ID:sWo2V5xi0

女「おっかないオーラでてる」
男「……出てないです」

男 カタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタ

男「池袋分だった仕事は、女先輩のマクロで随分はかどった
 みたいですから、それの納品を遅らせましょう」
女「いけるかな」
男「おそらく」

男 カタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタ

男「その隙に、保険会社の分を俺と先輩で切り込んで、
 出来る限り自動処理できるマクロを書くと」
女「それで、どうにかなる?」
男「食らい突いた先の勝負の結果は判りませんけど。
 始めなきゃ終らないでしょ」

女「……」

男 カタカタカタカタカタカタ
女 カタカタカタカタカタカタ

女「うん。そうだよねっ。
 うちは、男のこと信頼してる」



170:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 01:53:13.95 ID:sWo2V5xi0

――10日目、木曜 4:30 神楽坂作業所

男 カタカタカタ
女 カタカタ ……かくっ

男「女先輩」
女「ん。だいじょぶ」

男 カタカタ
女 カタカタ ……かくっ

男「もう、だめですよー」
女「むっ! うちウォリアーなんよ」
男「それは知ってますけど」
女「むぅ」
男「頭ほにょほにょでしょ」
女「ぽーにょはまんまるおなかの」

男「ほら、仮眠しますよ。先輩。ダンボールしいたげますから」
女「むぅ。ダンボールに安らぐ自分がいやだ」
男「仕方ないでしょ」
女「二枚?」

男「二枚ひいたげるから」



175:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 01:57:41.34 ID:sWo2V5xi0

女「むー」ふらふら
男「ほら。できたよ、先輩」
女「ご苦労っ」ぺち

男「手間かかるなぁ。……でも、こういうのも珍しいか」
女「むぅ」
男「どしました?」

女「男も仮眠しなさい」くてん
男「俺はもうちょい行けるんだけど」
女「しなさい……。すぅ……」

男「もう、まぶた開けてるのも億劫なくせに」
女「男も、無理しちゃダメ……。寝なさい。眠っれっ」
男「わーった。わかりましたよ」
女「眠っれっ」

男「離しても、行かないよ。わかりました、仮眠するから」
女「えらい、ぞ……。くぅー」こてん

男「……」
女「……すぅ。……くぴぃ」

男「……先輩。俺、やっぱし先輩のこと
 ……信頼して無いですよ」



180:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 02:07:14.78 ID:sWo2V5xi0

女「それでええって……」くてん
男「……」

女「それも仕事のうちだもん。マネジやもんね」にこっ

男「……」
女「一人で荷物、持ってくれてるんやもんね……」

男「……」
女「……すぅ……くぅ……」

男「……」
女「ふぅ……。んぅ……」

男「でも……信用してますから」
女「……。……すぅ」こてん

男「……」
女「……」

男「おやすみなさい」
女「……すぅ。……くぴぃ」



278:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 12:00:21.03 ID:sWo2V5xi0

――4/23、木曜、金曜 11:00 神楽坂作業所

とぅるるる。とぅるるる

女「男~。M野から」
男「はい。神楽坂作業室、男です。……はい、お疲れ様です。
 はい、はい……。そうなりますね? はい?
 進捗用のテンプレートを送りしましょうか」

女「なんやむかつく。M野なんかに」
B男「拙者もでござる」

C男「でも、M野がマネジ受けるって、当てた」ポソリ

男「いえ、そんなことないですよ。M野さんこそ、
 新人ばかりのチームを取りまとめてすごいと思います」

女「うっわ、かちんとする。
 M野なんて自分がマネジになって派遣の女の子に
 ちやほやされたいだけやんっ。
 しってる? 池袋のチーム5人のうち3人女なんだよ」
B男「知っているでござる」

C男「……だからだ」
女「え?」



283:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 12:06:30.12 ID:sWo2V5xi0

男「こっちも相変わらずですよ。はい、作業多いですよね。
 はい。ああ、体調を? 女性相手ですからねー」

C男「……あの営業が、ハーレム作りたいと思ってたから
 だからマネージャーを引き受けるって読んだんだ」

女「それホント?」 新人女「本当なんですか?」

C男「知らない」

男「気を使わないといけませんね。……いえ、こちらも
 いっぱいいっぱいですね……。いえ、もう歳ですから。
 ……あははっ。はい」

女「そうじゃなくて、ほら。いまは不況だし、全社体制だし
 ひとがいなければ、営業が受注しても納品できないからさ。
 だから営業も協力せざるを得なくて、だから……」

B男「それは営業が協力する理由にはなっても、
 M野が来る理由にはならんでござろ」

女「……」
新人女「……」

C男「白さを捨てた連邦の悪魔。ティターンズカラー」
B男「拙者は忍者なので黒も闇もどんとこいでござる」



286:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 12:11:25.22 ID:sWo2V5xi0

男「いえ。はい。では。……判りました、早急に手配します」

かちゃり

B男「お疲れでござる」
C男「M野捨てよう」

男「おー。捨てたいな~。あははは~」

女「……あのさ、男?」
B男「はらへったでござるよ」
C男「業務を捨てて、昼飯に出かけよう」

男「もうそんな時間?」
B男「そんな時間でござるよ。男氏はここ数日、昼食を
 取っていないでござるね」

新人女「そういえば、そうですよ。いつも留守番で」

男「そんな事は無いよ。カロリーメイト食ってる」
C男「携帯食料を捨てよう」

B男「そういうのは食事とは云わないでござる」
男「忍者にだって兵糧丸とかあるだろ?」
B男「あれは薬でござる」



288:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 12:17:25.44 ID:sWo2V5xi0

B男「みんなでカレーをたべにいくでござるよ!」
女「なんでカレー?」

B男「あれ? カレー美味しくないでござるか?」
女「いや、美味しいけどね」

B男「ある統計によれば、日本人のサラリーマンは
 平均週に3回のカレーライスを食べているそうでござるよ」
C男「偽インド人も捨てよう」

女「カレーかぁ」
B男「唐揚げトッピングもあるでござるよ」

女「よし、みんな行くよっ」
C男「ためらいを捨てた!」

男「おお、うまそう、行っておいで~」
女「男も行くのっ」
男「俺は、ほら、連絡とか」

女「行っくっのっ」ぎぅっ
男「痛ぅ。了解。ラジャりましたっ」



290:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 12:22:39.18 ID:sWo2V5xi0

女「よっし、行こう! ほら、C男も。新人女さんもいくよっ」
C男「了解」

新人女「あの、わたしも」
B男「?」

新人女「ご一緒していいんですか?」
女「あたりまえやん。眠いこといわないで。ほら、マネジー」

男「はいはい。――む!? 奢らないからなっ!」

女「カレーくらいでたからないって」
B男「拙者は奢ってもらっても一向に構わないでござる」
C男「空腹を捨てたい」

女「さーいくぞー!」
B男「おー!」
C男「おー!」
新人女「♪」

男「やっぱ女先輩のほうが華があるよな」
女「うちのことほめた?」
男「褒めた褒めた」



295:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 12:28:01.02 ID:sWo2V5xi0

――4/23、木曜 12:00 CoCoのカレー屋たん

女「ここで専門店に行かない私たちは偉い」
男「いや、変に専門店行くより、これで良いよ」

店員「いらっしゃいませー。ご注文よろしいでしょうか?」

B男「エビ煮込みカレーを400gさらに辛口でござる」
男「完熟トマトとアサリカレー、辛口2で」

新人女「えーっと……」おどおど
C男「やさいカレー、辛口2」

女「うち、唐揚げカレー辛口に唐揚げトッピング!」

男(重ねてきたよっ)

新人女「わたしはハヤシラ」

女「えー」 C男「捨てよう」 B男「却下でござる」

新人女「えっと、甘口カレーに半熟卵……で」

店員「繰返させていただきます――」



299:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 12:33:45.94 ID:sWo2V5xi0

女「美味しい♪ 唐揚げは、んまいね!」
男「久しぶりだとカレーだー」

新人女「辛いです……こくこく」
B男「拙者は毎週食べてるでござるよ?」
C男「……もぐもぐ」

女「ま、食べないと。もぐ……もたないからね」
B男「そうでござるね」

男「……もぐもぐ」
B男「男氏、男氏……。大丈夫でござるか?」

男「へ?」

B男「目が死んでたでござるよ?」
男「嘘だぁ」

新人女「ほんとですよ? 昨日からつらそうです」

男「ちょっと疲れてるだけー。余裕」
女「まったく男は。自己管理しなさい」



307:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 12:45:05.14 ID:sWo2V5xi0

C男「たまった疲れを捨てたい季節」
女「ゴールデンウィーク無いしね」
B男「拙者それ食べたことないでござるよ」

男「……もぐもぐ」
新人女「はぅっ……。すみません、お水お願いします」

C男「そろそろ……」
女「?」

C男「仕事、加速したい」
女「ああ。うん、そだね」

B男「ここまでのところは平穏でござるけど、仕事の方もね。
 女氏と男氏。保険会社のデータの方は、結局どうでござるか」

新人女「ん。マクロは書けてるよ。
 そろそろ本格作業開始ではあるんだよね~」

B男「とりかかるでござるか」
C男「常人を捨てよう」
女「だね~」

男「残業は一日2時間まで」



308:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 12:47:42.39 ID:cGH6m64sO

ミスしてるよ!新人女じゃないでしょ?



309:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 12:50:00.09 ID:1t5CBiGBO

新人女がうぉりあーに



310:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 12:50:37.02 ID:sWo2V5xi0

女「え~」
B男「それだと、回転あがらないでござるよ」
C男「……ウォリアになれない」

女「そろそろ、攻めないと間に合わなく無い?」
新人女「……」

男「ダメ」

B男「そうでござるか……」

女「男は、ちょっと一人で頑張りすぎだよ。今回書いたのだって
 マクロの規模越えてるでしょ。
 校正アシストツールの域になってるよ。
 そろそろうちらのこと、頼ってよ」

C男「マネジ一人で暴走」

男「みんなと一緒に帰ってるでしょ。暴走してません」

B男「仕事はきついけれど、身体も慣れてきたでござるし」
女「うん、そろそろペースあげよ? ね」

男「……」

新人女「え、とですね」

//>>309,309そうだ、みすだ、ごめん!



314:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 12:56:02.00 ID:ND6FUGnxO

>>310
脳内補正できてるからおk



312:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 12:55:02.12 ID:1t5CBiGBO

ミスった過去は捨てよう



313:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 12:55:25.47 ID:sWo2V5xi0

女「ほい?」
新人女「わたしも、そろそろ残業、してみたいです」
B男「ああ、そうでござるね」
C男「残業処女を捨てるときが来た」

女「C男、それセクハラだから」

男「んー」
新人女「いかが、でしょうか」
B男「仲間はずれは良くないでござろ?」

女「そだね。もう処理慣れもしてきたしさ。一ヶ月でしょ?」
新人女「はい。仕事も慣れてきました」

男「……判った。でもきつかったらちゃんと報告してね」
新人女「判りましたっ! がんばります」

B男「これで一緒でござるね」
C男「新人の名を捨てたのだ」

女「んじゃ、新人女ちゃんにもそろそろ夜食の店を
 教えねばなぁ♪」

男「夜遊びですか」
C男「コンビニキングだ」



317:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 13:01:22.64 ID:sWo2V5xi0

――5/1、金曜 6:00 神楽坂作業所

かちゃ

新人女「おはよーございます……」そぅっ
男「あー」

新人女「あ。やっぱり」
男「……おはよ」

新人女「おはようございます」
男「んー。まいったな」

新人女「毎日一緒にかえって、
 残業も2時間までで一緒なのに、
 男さんは疲れてるから変だとは思ってたんですよね」

男「んー」

新人女「朝早くから。……何時から来てたんですか?」
男「たまたま、さっきだよ」

新人女「……」
男「……」



320:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 13:06:48.59 ID:sWo2V5xi0

新人女「わたし、紅茶入れますね」
男「あ、はい」

とててて
男 カタカタカタカタカタカタ

新人女「は、どうぞ」
男「ありがとうございます」

新人女「わたしもやっちゃおうかなー」
男「タイムカード押してね」

新人女「男さんも押してないですよね」
男「黙秘」

新人女「じゃ、わたしもおつきあいと言うことで」
男「ちゃんと押すように」

男 カタカタカタカタカタカタ

新人女「みんなにばれちゃいますから」
男「……」

男 カタカタカタカタカタカタ
新人女 カタカタカ



324:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 13:13:23.51 ID:sWo2V5xi0

男 カタカタカタカタカタカタ
新人女 カタカタカ

新人女「えへへ」
男「……」

男 カタカタカタカタカタカタ
新人女 カタカタカ

新人女「……ん。…………こっち、っと」
男「えーっと」
新人女「はいっ」

男 カタカタカタカタカタカタ

男「……なんかすげー話しづらいんだけど。
 みんなには、その内緒で」

新人女「了解ですっ」



327:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 13:17:27.92 ID:sWo2V5xi0

男 カタカタカタカタカタカタ
新人女 カタカタカ

男「……」
新人女「……」

男 カタカタカタカタカタカタ
新人女 カタカタカ

男「なんでそんなに頑張るかなぁ」
新人女「わたしですか?」

男 カタカタカタカタカタカタ
新人女 カタカタカ

新人女「頑張ってないですよ。皆さんに比べて
 楽させてもらってますし。仕事だって遅いし……」

男 カタカタカタカタカタカタ
新人女 カタカタカ

新人女「それに、残業も。わたしが学校で、部活とか
 そういうの無かったですし。なんだか楽しいです」



329:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 13:21:08.02 ID:sWo2V5xi0

男「そなんだ」
新人女「はい」

男 カタカタカタカタカタカタ
新人女 カタカタカ

新人女「……男の子と遊ぶのに忙しかったって言うか。
 恥ずかしい話ですけど、なんかずっと浮かれてて、
 浮かれたままずーっと来ちゃったっていいますか」

男 カタカタカタカタカタカタ
新人女 カタカタカ

新人女「引かないでくださいねっ」
男「引かないよ」
新人女「お恥ずかしい」

男 カタカタカタカタカタカタ
新人女 カタカタカ

男「最初、すぐ辞めちゃうんじゃないかなって思ってた」
新人女「あはは」
男「ごめんね」
新人女「いえいえ。だって、うん。
 すぐ辞めちゃってたと自分でも思います」



333:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 13:25:35.52 ID:sWo2V5xi0

新人女「わたしは、根性無いので……」
男「女がさ」
新人女「?」

男 カタカタカタカタカタカタ
新人女 カタカタカ

男「そんなこと、ないって。
 新人女さんは残る。って言ってて。
 俺はそうなんかなぁ、持つかなぁって
 ずっと思ってた。見誤ってたよ」

男 カタカタカタカタカタカタ
新人女 カタカタカ

新人女「えへへ……」

男 カタカタカタカタカタカタ
新人女 カタカタカ

男「どしたかな?」
新人女「仕事でダメって恥ずかしくて悔しいって
 ここにきて、初めて知りましたし」



335:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 13:29:39.30 ID:sWo2V5xi0

男「……」

男 カタカタカタカタカタカタ
新人女 カタカタカ

新人女「仕事で褒められると、こんなに嬉しいって
 初めて感じました」

男 カタカタカタカタカタカタ
新人女 カタカタカ

男「気合い入ってきたね」
新人女「女さんの薫陶を受けてますからねっ」

男「やっぱすげぇな。女先輩は」

新人女「それに、お昼ご飯に誘われるんですよ?」
男「普通だよね?」

新人女「わたし、やっぱり普通じゃなかったんですよ。
 たぶんですけど。浮いてたって言うか」

男 カタカタカタカタカタカタ
新人女 カタカタカ

男「そか」
新人女「はい」



336:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 13:33:52.12 ID:sWo2V5xi0

新人女「それに、あんまり純粋でもないですよ、やっぱり。
 お金だって欲しいですし」

男 カタカタカタカタカタカタ
新人女 カタカタカ

男「そりゃ当たり前だよ。仕事だもん。奉仕活動じゃない」

新人女「男さんだって、格好良いと思います」

男 カタ
新人女 カタ

男「……」
新人女「……っ」

男 カタカタ

男「ありがとね」
新人女「……はい」

男 カタカタカタカタカタカタ
新人女 カタカタカ



339:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 13:41:20.66 ID:sWo2V5xi0

男 カタカタカタカタカタカタ
新人女 カタカタカ

新人女「あのっ!」
男「は、はいっ?」
新人女「あのですね、ファイル63の処理でですね」

男「あー。はい……。これね。多分どっかに帳票あるんだけど」
新人女「この場合は、原本参照ですか」
男「そうなるね、面倒だけど。無い場合は問い合わせだね」
新人女「判りました」

男 カタカタカタカタカタカタ
新人女 カタカタカ

新人女「あのっ。変な意味ではないので」
男「了解です」
新人女「……えっと、はい」

男 カタカタカタカタカタカタ
新人女 カタカタカ

新人女「がんばります」

男 カタカタカタカタカタカタ

男「お願いします」



365:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 15:32:04.64 ID:sWo2V5xi0

――5/4、月曜 14:00 神楽坂作業所

女「ゴールデンウィークってさー」

B男「女先輩が何か言い始めたでござる」
男「ほっといて仕事」

女「なんかさ。キラキラしてるよね。いや、もっとこう
 ……キラキラ☆のようなっ」
C男「乙女チックなその仕草、捨てよう」

女「具体的に言うと、世間から私たちを除去した残りが
 キラキラしてる訳ですよっ!!」

C男「四月の気層のひかりの底だ」
B男「それなんでござる?」
C男「はぎしりをはき出す。捨てる美学」
B男「相変わらず全然判らないでござる」

女「キラっ☆ みたいな」
男「女先輩、休憩したら?」

女「休憩せんもん!」



368:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 15:37:25.33 ID:sWo2V5xi0

新人女「でも、ゴールデンウィークなんて
 どこも混んでいますし、いろいろ高くつきますし
 良いことないですよ。TDLとか子供ばかりですし」

女「……あぅ!?」
新人女「?」 B男「?」 C男「あーあ捨てちゃった」

女「お、おとこー! おとこっ!」
男「どうしたんですか」

女「リ、リ、リア充がいるっ!」
男「あー、そうだね」

新人女「?」

女「リ、リア充ですよ。ティーディーエルってゆったよ!」
B男「パニック起こすほどのことでござるか?」
C男 ふるふる

女「ディズニーリゾートのほうが
 響きが良いと言うことですか?」きょとん



370:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 15:42:33.88 ID:sWo2V5xi0

女「リゾートっていったよ? おとこ、リゾートって!」
男「幼児退行しないで仕事しようね」

B男「みてて哀れでござるな」
C男「切なさを捨てたい」

女「だってうち、シーいったことない」
新人女「え?」
B男「そうなんでござるか?」

女「うち、修学旅行でしか行ったことないもん」
C男「残酷物語」

男「別に、珍しかないでしょ」
新人女「そうですね。行く人はしょっちゅうですけれど
 興味がない人はさっぱり行かない訳ですから」

女「うち、めたくた興味あるのに……」
B男「涙がこぼれそうでござるね」

とぅるるるる
かちゃ

B男「はい、神楽坂作業室でござる」



372:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 15:43:04.12 ID:qUsFoqTkO

支援
>>1は広島かな?



373:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 15:48:08.41 ID:sWo2V5xi0

女「だって、ティーディエルシーだよ?」
男「はいはい」

B男「男氏~。本社からでござる」
男「……」
新人女「ゴールデンウィークでも本社動いてるんですか?」
女「なんだろ」

男「お電話変わりました。はい、男です……。
 ……。
 ……。
 ……はい、そうです」

男「先方は? 違います。そうじゃなくて、その派遣の娘は?
 はい……。すみません。いえ、理解はします」

女「……怖いオーラだ」ポツリ

男「池袋班はこのままで? はぁ……。いえ、こちらは特に。
 復旧はどうされるんですか? ですね。はい
 早くて――」 「悪い、カレンダーとって」

新人女「はいっ」

男「ゴールデンウィーク空けないと動けませんよね」

//>>372 4代続く江戸っ子なんだぜ。葛飾柴又なんだぜ。



377:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 15:55:15.69 ID:qUsFoqTkO

>>373
これは失敬
しかし面白い



376:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 15:53:36.01 ID:sWo2V5xi0

男「……仕方ありませんよね。はい……。判ります。
 営業の方は? はぁ……。そうですか……」

男「いえ、自分の方から出向きます。
 ――出来れば、履歴書のコピーをこっちに。スキルシート?
 でも無いよりは。はい。すぐ移動します。M野さんは?
 ああ、当然ですよね。……判りました、はい」

C男「始まった」
B男「で、ござるなぁ」

がちゃり

男「池袋班がこけた」

女「……」 B男「……」 C男「M野捨てよう」

男「M野は出てない。ゴールデンウィークだからね。
 詳しい事情はわからないけど、男1名と女の子2名が
 同時に辞めた」

C男「顔だけで選ぶから」
B男「それだけじゃないでござろ……」
女「M野なんかやったのかな」

男「その辺は不明。俺らは探偵じゃないので、職務外」



378:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 15:57:00.51 ID:sWo2V5xi0

女「で、どうなるんかな」
男「B男、いける?」

B男「正直死んでも嫌でござる」
男「頼む」

B男「……」
男「……」

女「なんなら、うちが」
男「黙ってて」

B男「……了解でござる。池袋でござるね」
男「そうなる」

B男「謝ったら行かないでござる」
男「ありがとうな」

B男「残った娘にモテモテかもしれないでござるし」
男「うん」
B男「本当に駄目そうなら逃げ出すでござる」
男「かまわない」



381:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 16:02:23.17 ID:sWo2V5xi0

男「んじゃ、みんなはそのまま仕事続行で。俺と忍者は
 池袋の様子見に行ってくる。B男はそのまま向こうに
 居着く可能性もあり」
B男「M野の下は嫌でござるんだけどなぁ」

C男「こだわりを捨てよう」
B男「拙者だって捨てたいでござるよ」

女「……ごめん」
B男「あやまられたら萎えるでござる」

新人女「あの、がんばって!」

B男「まかせるでござる!」

男「行こう」
B男「おう!」

がちゃん

C男「……」 新人女「……」

女「まぁ、考えても仕方ないよ。
 うちらはここでがんばろう。男のいない間にどんどん
 進めてプレッシャーかけよー!」



385:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 16:08:38.33 ID:sWo2V5xi0

――5/4、月曜 20:00 神楽坂作業所

女「……結局、5人のうち、3人やめたと」
男「うん」
C男「やっぱ捨てよう」

女「M野?」
男「だけ、とはいえない。単純じゃないと思う。
 根底にあるのは仕事の量が大きいことだよ。
 池袋はM野に加えて、男性一名がサブマネ、女の子3人が
 その下っていう体制でやってた訳だけど」

女「うん」

男「仕事量が大きすぎて、つってもうちの半分程度だけどさ。
 それがサブマネの男に集中してたんだ。M野はあのとおりだし。
 で、そういう空気の中で、M野が女の子の一人を
 口説き始めたからさ、女子がサブマネに同情してね。
 なんか惚れたとかもあったのかもしれない」

新人女「……」

男「で、抗議的なニュアンスで同時に辞めた、と」
女「うん……」



386:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 16:13:53.41 ID:sWo2V5xi0

女「ケアは」
男「一応連絡は取ってみたけど。相当怒ってた」
女「ったりまえですよ」
C男「M野捨てよう」

男「辞めちゃダメだよ」
女「うわ、会社側発言」

男「嫌がらせで辞めたって、M野は痛くないと思うよ。
 いや、まぁ実際痛いんだけどさ。
 営業ではいろいろ言われると思うけど、
 出世に響くかもしれないけど、
 M野は反省しないよ」
C男「捨てればいいんだ」

男「そんな自爆テロみたいなこと……。それじゃダメだよ」
女「でもっ」

男「俺も片棒担いでる訳だし」
新人女「え?」

男「M野がマネジになったきっかけは俺だしね。
 この結果も予測できてなきゃいけなかった訳で」
新人女「……」



388:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 16:19:27.78 ID:sWo2V5xi0

男「ま、野良だし?」
女「……」

男「自分の身は、自分で守らないとね」
新人女「……っ」

C男「男は……。男は捨てすぎだ」

女「……」
男「捨てたんじゃない。持ちきれなかっただけ」

新人女「あの……」
C男「持つ前に捨てた」

男「余所のチームのことだ」
新人女「あの……」おろおろ

C男「男なら持てたっ」

男「……」

女「切りが良いし。今日はあがろう」
男「そだね。今日は、これで、上がりで」



395:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 16:33:16.73 ID:sWo2V5xi0

――5/4、月曜 20:30 駅

女「あのさ、男。ケーキバイキングってあるやん?」
男「あるね」

女「あれもさ、うち行ったことないんよ」
男「うん」

女「TDLと一緒でさ。そのうち行こうかなー
 とか思ってたんだけどさ。タイミング合わなくてさ」
男「うん」

女「男が良ければ、今度暇な日にお供させてやってもええよ?」
男「うん」

女「お、行くか? 行っちゃうか」
男「……」

女「……」
男「……」

女「……あのさ、男」
男「ん?」

女「C男の言うこと、気にしちゃダメだよ」



397:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 16:38:20.30 ID:sWo2V5xi0

女「あいつも、頑張ってたぶんさ。感情移入ってかさ。
 しちゃってただけでさ、悪気はなかった訳で」
男「うん」

女「……」
男「……」

女「男さ……。今日、うちね」

ゴーーーーー

男「電車来たよ、女先輩」
女「ん……あの」

男「よく寝て、明日もよろしくですよ!」にこっ
女「お、おうっ」にこっ

男「お風呂で良く暖まるんだよ」
女「うちは子供かーっ!」

男「あはははは。またねっ!」
女「あはははっ。お疲れ様っ」



407:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 17:11:19.27 ID:i4vrSAKi0

1はDionが規制されて檻に入れられてしまいました
とのこと
あと1レスで切がいいので以下代行

ゴーーーーー

男(上手い具合に立ち回ってさ。
 上司も営業もはめてさ。
 仕事に安全弁つけてさ)

男(できてる。この調子ならしのげる。
 しのげるどころか、コントロールできてるってさ)

男(そんな風に思って、走って走って)

男(走っても……)

男(結局、まだ、真っ暗闇)

男(なんでこんな気持ちになるのかな)

男(なんでこんなになんにも出来ないのかな)

男(なんでいつも間違った方を選んじゃうのかな)



408:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 17:13:40.14 ID:LuVFaaoJO

>>407おつー
規制シネ(´・ω・`)



409:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 17:13:43.20 ID:qUsFoqTkO

>>407
>>1も乙
で、このスレはどうするんだ?



418:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 17:23:15.30 ID:4WOFY9ff0

とりあえず乙
続きが気になるぜー

さて、これから毎日「同僚」で検索する日々が始まるな・・・



420:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/15(水) 17:26:46.57 ID:+Rsmk36K0

とりあえず乙っしたー



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         コメント一覧 (9)

          • 1. 携帯か裸だと文字が小さい
          • 2012年01月29日 13:09
          • また懐かしいものを
          • 2. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年01月29日 14:06
          • 3以降はまだないの?
          • 3. 名無し
          • 2012年01月29日 14:09
          • 公開されたら有効になるって書いてあるから更新する予定ではあるんじゃないかな
            たぶん、コメント欄に他のまとめのURLを貼らせないためにあえて全記事のリンクを先においてるんだと思うよ
          • 4. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年01月29日 14:23
          • ※3
            なるほど。それまでゆっくり待つかー
            わざわざありがとう
          • 5.
          • 2012年01月29日 15:24
          • これ読んだ時すごい面白かった印象があったんだが改めて見ると同僚女が痛すぎだった。年取ると感じ方も変化していくんだな…
          • 6. 名無し
          • 2012年01月29日 16:47
          • もっとさくさく進行すりゃ面白いだろうに
          • 7. 名無し
          • 2012年01月29日 17:33
          • 男の理想の女の条件に処女が入っちゃうのは仕方がないんだろうけど、好きになったら処女だろうとそうでなかろうと関係ないよね。
            いや、このシリーズを全部見たわけじゃないからこの同僚がどっちなのかは知らないんだけどさ(笑
          • 8. IT土方予備軍
          • 2012年01月30日 03:36
          • 自分は将来こういう職に就くんだろうな。幻想を抱きたくなる。
          • 9. C男
          • 2012年01月30日 20:42
          • 懐かしすぎ。また仕事捨てて読み耽ったわ
            タイトルでググれば続きよめる(URL切り貼りしてもNGワードではねられる)

        はじめに

        コメント、はてブなどなど
        ありがとうございます(`・ω・´)

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