先輩「もう帰ってもいいですよ」

1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 04:39:04.71 ID:oMUn57MG0

男「一休みしたら」
先輩「わたしは本を読んで行きますから」

男「勝手にやってますんでお気遣いなく」
先輩「しません」
男「……」

ぱらっ。ぺらっ。

先輩「……」
男「……」

ぱらっ。ぺらっ。

先輩「……」
男「……」

ぺらっ。

先輩「……」


先輩とぼく



2:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 04:39:42.43 ID:oMUn57MG0

男(Mp3でも聴くか。よいせっと)

ぱらっ。ぺらっ。

先輩「……」
男「……♪」

ぱらっ。ぺらっ。

先輩「……」
男「……」

ぱらっ。

先輩「……」
男「……」

ぺらっ。ぱらっ。

先輩「……」
男「……。……♪」ちらっ



5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 04:40:46.16 ID:oMUn57MG0

先輩「……」
男「……」

ぱらっ。すとんっ。

先輩「……時間、です。閉めますよ」
男「ん。ああ。はい」

かちゃん。がちゃ

先輩「図書室の鍵は返しておきます。ではこれで」
男「はい。また」
先輩 すたすたすた

男「……」

男「……また、明日。とか」

男「……」

男「今日は、一緒に2時間いれたな」

男「帰ろう」



7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 04:44:50.22 ID:oMUn57MG0

――休み時間

男「あ。先輩だ。移動教室かな」
先輩 すたすたすた
男(手、ふってみよっかな。ふってみるか)
男 ぱたぱた

先輩 すたすたすた
男「……」

友男「お前、何やってんの?」
男「手ふってみた」

友男「ああ。まだやってんの? あの愛想のない先輩に」
男「うん」

友男「いい感じになってきたの?」
男「最近会話が出来る」
友男「すげー進歩じゃん!」

男「一日3行くらい」
友男「進歩ではあるんじゃん?」



9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 04:49:22.09 ID:oMUn57MG0

――放課後、図書室

男「こんちわ」
先輩「……こんにちは」

男「今日も読書ですか?」
先輩「……」

ぺらっ。ぱらっ。

男「……」
先輩「……」

ぺらっ。……ぱら。

男「……」
先輩「……」

ぱらりっ。

先輩「……今日は棚替えみたいな力仕事はないです」

ぺらりっ。



14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 04:54:15.33 ID:oMUn57MG0

男「了解です。俺も勝手に本読んでますんで」
先輩「……ご自由に」

ぺらっ。ぱらっ。

男「……」
先輩「……」

ぱらりっ。

男「……」
先輩「……」

ぺらっ。……ぱら。

男(Mp3プレイヤ出してっと……)
先輩「……」

ぺらりっ。

男「……」
先輩「……」



17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 04:59:38.38 ID:oMUn57MG0

ぱらっ。……ぺらっ。

――ぺらっ。ぱらっ。

――――ぱらりっ。

男「……あ」
先輩「……」

ぺらりっ。

男「雨降ってきましたよ。先輩」
先輩「……そうですね」

男「白く煙ってますね」
先輩「驟雨(しゅうう)ですね」

男「なんです、それ」
先輩「にわか雨です。すぐに止みます」

ぺらっ。……ぱら。



20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 05:03:40.14 ID:oMUn57MG0

ぺらりっ。

男「……」
先輩「……」

ぱらっ。……ぺらっ。

男「……」
先輩「……」

ぺらっ。ぱらっ。

男(本当だ。陽もさしてきた。白い霧みたいだな)
先輩「……」

ぱらりっ。

男(先輩、綺麗だな)
先輩「……」

ぺらっ。……ぱら。

男「……」
先輩「……」



22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 05:08:36.18 ID:oMUn57MG0

ぱらっ。すとんっ。

先輩「……時間、です。閉めますよ」
男「ん。はい」

かちゃん。がちゃ

先輩「図書室の鍵は返しておきます。ではこれで」
男「はい。また」
先輩 すたすたすた

男「……明日もまた、とは中々云えないのであった」

男「……去るの早すぎだろ」

男「ま、いっか」

男「今日は結構話せたな」

男「シュウウはにわか雨なのか」

男「おし。覚えたぞ」

男「……」

男「帰ろう」



23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 05:12:38.48 ID:oMUn57MG0

――休み時間

男「……」
友男「よっ。どしたの?」

男「いや。先輩通らないかなーっと」
友男「うっわ。お前、一途なーっ」

男「んなことはないよ」
友男「そうなん?」
男「べつに。……そういうんじゃないよ」
友男「ふーん」

男「……あ」
友男「通ったな」
男「うん」
友男「2秒くらいで視界から消えたな」
男「向うの校舎だしな」

友男「どうしてああいうのが良いかな」
男「美人じゃん」



25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 05:17:24.32 ID:oMUn57MG0

友男「でも愛想無いだろう。いつも不機嫌じゃん」
男「まぁね」

友男「女ってにこにこ笑ってて、ちっこかったり
 くるくる表情変わったりするのがよくねぇ?」
男「そうな」

友男「んじゃなきゃ、もうえろえろで。ちゅっちゅとか
 いちゃいちゃとか。濡れまくりであんあんとか」
男「素晴らしいね」

友男「そのわり毎日通いつめてるんじゃね?」
男「暇だから暇つぶしに図書室にいるだけだよ」

友男「ふーむ。まぁ、いいけど」
男「うん」

友男「ま、たしかに美人だけどな。キツイ感じだし、
 不機嫌だし、睨むような視線が怖いけど」
男「あれでいいんだよ」

友男「そか」
男「うん」



26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 05:22:01.18 ID:oMUn57MG0

――放課後、図書室

男「こんちわ」
先輩「……こんにちは」

男「今日も何を読んでるんです?」
先輩「……」

ぺらっ。ぱらっ。

男「……」
先輩「……」

ぺらっ。……ぱら。

男「……」
先輩「……」

ぱらりっ。

先輩「本を読むならどうぞご自由に」
男「……はい」



28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 05:27:41.47 ID:oMUn57MG0

ぱらっ。……ぺらっ。

――ぺらっ。ぱらっ。

――――ぱらりっ。

男「……」
先輩「……」

ぺらりっ。

男「……」
先輩「……」

ぱらっ。……ぺらっ。

男(見た。見てしまった)
先輩「……」

ぺらっ。ぱらっ。

男(『ハムスターの飼い方』読んでるぞ。先輩)



29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 05:31:44.73 ID:oMUn57MG0

ぱらりっ。

男(このネタならいけるか? いけそうか?
 「ハムスター好きなんですか?」じゃひねりがないか。
 「ハムスター美味いすよね」とかそういう冗談が
 通じる人じゃないし……。
 「ハムスター可愛いですよね」くらいが無難かな。
 よし、それでいくか。帰り際にそこから会話を始めて……)


ぱらっ。……ぺらっ。

――ぺらっ。ぱらっ。

――――ぱらっ。すとんっ。

先輩「……時間、です。閉めますよ」
男「ん。はい」

かちゃん。がちゃ

先輩「図書室の鍵は返しておきます。ではこれで」
男「はい。ハム」
先輩 すたすたすた

男「……スタープラチナッ。時は止まる」



34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 05:36:00.70 ID:oMUn57MG0

男「止まってしまう俺」

しーん。

男「……そして時は動き出す」

男「去るの早いっちゅんじゃ」

男「……」

男「なんか不毛だな」

男「独り言が増えるのは精神がやばい前兆らしいですよ」

男「わー怖いわ」

男「……」

男「帰るか」

男「でも。ハムスターの飼い方読んでる先輩は
 ちこっと可愛かったな」



36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 05:40:05.80 ID:oMUn57MG0

――登校時

男(あ。先輩だ。挨拶、できっかな。
 道路の反対側だし、渡れるところ探すか……)

先輩「……」
男「……」

男(なんであんな表情してるんだろうな)

先輩「……」
男「……」

男(思いつめたような、張り詰めたようなさ)

先輩「……」
男「……」

男(イライラすんな。やっぱ。向いてないのかな、俺)

先輩「……あ」
男「おはようございます。先輩」

先輩「おはようございます」
 すたすたすたすた

男「挨拶は、出来た。と」



38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 05:44:34.28 ID:oMUn57MG0

――日曜。街中。

男「あ」
先輩「!」
男「先輩。びっくりっすね。こんにちは」
先輩「こんにちは」

男「えーっと。その」
先輩「……」

男(私服はこんななのかぁ。くそ。思ったより
 三倍くらい可愛いな。つか、凶悪だなっおい!)

先輩「……では」
男「あ、あの」
先輩「?」
男「買い物ですか? 校外では珍しいですね」
先輩「……」じっ
男「……う、う」

先輩「猫の砂を買いに来ました」

男(猫飼ってるのか。先輩の家は。今日は出かけてよかった。
 こんな良いもの見れた! おれGJ。俺ナイス! びば日曜日っ。
 そうだ、ついでにランチ誘うとか! せめてお茶でも!)

先輩「では」
 すたすたすたすた



42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 05:54:30.71 ID:oMUn57MG0

男「去るの早いっちゅーの」

男「避けられてるのか、俺」

男「……」

男「いかんいいかん。それは考えないようにしていたことだ」

男「それは弱い考えですよ。判りますか。
 勇気を蝕む惰弱思想ですよ。敗戦主義ですよ」

男「それにしても……」

男(先輩の私服、可愛かったな。……きつめの眼鏡美人なのに
 私服はふんわりピンクのカーディガンとかなのな~。
 あれはなんつか……。反則だろ。うむ)

男「いや、眼福であった」

男「遠くから見つけたら写メってたねっ!!」

男「……」

男「ストーカーかっつの。俺は」



44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 05:58:37.06 ID:oMUn57MG0

――放課後、図書室

男「こんちわ」
先輩「……こんにちは」

男「昨日は偶然でしたねっ」
先輩「……」ちらっ

ぺらっ。ぱらっ。

男「……」
先輩「……」

ぺらっ。……ぱら。

男「……」
先輩「……」

ぱらりっ。

男「静かに本を読んでます」
先輩「ご自由に」



45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 06:02:43.24 ID:oMUn57MG0

ぱらっ。……ぺらっ。

――ぺらっ。ぱらっ。

――――ぱらりっ。

男「……」
先輩「……」

ぺらりっ。

男「……」
先輩「……」

ぱらっ。……ぺらっ。

男(なんか、もう。いたたまれないっす。
 この沈黙が、なんかもーなんかもーっ)

先輩「……」

ぺらっ。ぱらっ。

男(やっぱ機嫌悪いんかな。先輩。
 昨日あんなところで会ったのを恨まれてるんかな)



48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 06:07:47.12 ID:oMUn57MG0

ぱらっ。……ぺらっ。

先輩「……」
男(さっきのちらっの視線なんてな。なんかあれですよ。
 どうしてこの人喋ってるのかしら?
 くらいの温度だったですよ! おいは凍えそうになったきに。
 もう先輩は本に集中しちょるきに。方言出るほどだよ)

ぺらっ。ぱらっ。

先輩「……」
男「……」

ぱらりっ。――かたり。

男「ん?」
先輩「今日は先に帰らせてもらいます。鍵は職員室へ
 返却をお願いします。それでは」

男「はい、先輩。また」
 すたすたすたすた

男「結構、なんかキたな」

男「きついな」

男「……帰るか」



50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 06:12:25.78 ID:oMUn57MG0

――自習時間

男「……」
友男「?」

男「……」
友男「ぼんやりしてんな。平気かよ」

男「ああ? うん。へーきへーき。俺大丈夫」
友男「ダメっぽいなお前」

男「んなことはない」
友男「だから三次元はやめておけって云ったのに」
男「全力後ろ向きなお前には言われたくないよ」

友男「いいんだって。おれには沢山の嫁が待ってるんだって。
 そうだお前にも何本か貸して、あ」
男「ん?」

友男「お前の先輩だ」
男「どこ?」
友男「体育なんじゃね? ほら、校庭で」

男「あ」



51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 06:17:07.65 ID:oMUn57MG0

先輩「……っ。……っ」

友男「持久走かな」
男「らしいな」

友男「なんかいいな、女子の体育も」
男「おまえ二次元専門だろう」

友男「いいもんはいいじゃん。短パンからのびた脚っ」
男「おやじくさいぞ」
友男「なんとでも云えよ」

先輩「……っ。……っ」

男(先輩、やっぱスタイル良いのな。
 つか、隠してるけど巨乳バレバレな)

友男「お前おっぱい星人だったのか?」
男「え?」
友男「先輩デカイな、と」

男「お前は見るな」
友男「いいじゃねぇか」
男「穢れるから見るな」



55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 06:22:13.97 ID:oMUn57MG0

先輩「……っ。……っ」

男「なんかさ」
友男「なんだ?」

男「いっつも見てるだけの気がする、俺」
友男「そうか」
男「うん」

友男「俺はモニターに向かって話しかけて
 気分を盛り上げているぞ。時代は双方向だぜ?」
男「一方通行だろそれ」

友男「つまりお前と同じだな」
男「ぐさっ」

先輩「……っ。……っ」
先輩友「……? ……!」
先輩「……♪」にこっ

男「……」

男(なんだ。あんな顔もできるんじゃん)

男(クラスメイトには
 普通に微笑えちゃったりもするんじゃん)



57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 06:28:30.10 ID:oMUn57MG0

――放課後。屋上。

男「ん、しょっと」

男「空が高いなぁ……。秋だもんな。ヘッドホンが
 あったけぇ感じだしな」

男(図書室は、なんか今日は行きづらいな。
 ニ連ダメージ食らった感じだな。あー)

男(なんつか。こういうの、俺向いてないんだろな。
 大変なのは全然判ってたんだけどさ~。
 なんかあいうのってさ。ああいうのってのはさー)

 あんな風に微笑むなんてさ。

男(うっわ。だって可愛いじゃん。あんな風にさ。
 俺向けじゃないわけですがっ! 俺疎外!!
 わいには向けられてないきにっ! ほうたるかな、まったく)

男「……」

男「べっつにー。この学校、可愛い女の子は
 先輩しかいないわけじゃないし? 年が明ければ
 可愛い下級生だって入ってくるわけだし?」

がちゃ

先輩「!」



61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 06:34:10.06 ID:oMUn57MG0

先輩「……」
男「……」

先輩&男「あの」

男「……」
先輩「……」

男「どしました」
先輩「いえ。紅茶を買ったらたまたまこちらへ歩くのを見て」

男「……」
先輩「……」
男「えと」
先輩「図書室を開ける関係もあるので、挨拶をしようかと」
男「は、はい」

先輩「来ますか?」
男「行きます」

先輩「……余ったからこれあげます」
男「缶紅茶」

先輩「先に行っていてください」



67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 06:38:56.24 ID:oMUn57MG0

――図書室

かちゃ、かちゃり。

先輩「開けました。どうぞ」
男「はい」
先輩「ご自由に」
男「勝手にやってます」

ぺらっ。ぱらっ。

男「……」
先輩「……」

ぺらっ。……ぱら。

男「……」
先輩「……」

ぱらりっ。

男(なんかやたらめったら嬉しくないですか。
 あほか!? 俺はっ。缶紅茶一本で懐柔されて
 小学生かよっ! 正真正銘バカですかっ!!)



77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 06:47:12.07 ID:oMUn57MG0

男「♪」
先輩「……」

ぺらっ。ぱらっ。

男「ん」ぷしっ

先輩「……」
男(この缶紅茶。冷たくなってら。冷めてんのな)

ぱらりっ。

先輩「……」
男「……そっか」

ぺらっ。……ぱら。

男「先輩」

先輩「はい?」

男「俺、先輩の事好きですわ」





83:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 06:51:24.50 ID:oMUn57MG0

らっ。

先輩「……」
男「……」

ぺ、ぺ、ぺらっ。ぷるぷるっ。

先輩「わたしは」
男「はい」
先輩「なれなれしい男の人は好きではありません」

男「うっ」

先輩「……」じっ
男「……うぅぅ」

先輩「……」じぃっ
男「……は、はい」

先輩「判りましたか?」
男「はい……」

男(なんかもう、飛びたい。いや吊りたい。
 樹海に行く手間も惜しんでレイルロードに
 ダイブインしたいっ)



89:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 06:55:59.91 ID:oMUn57MG0

先輩「ですから。なれなれしくしなければ
 ……これからも図書室に来ても良いです」
男「え」

ぺらっ。ぱらっ。

男「……」
先輩「……」

ぱらりっ。

男「……」
先輩「……」

ぺらっ。……ぱら。

男「……」

男(じわじわ来た。やばい。嬉しい……かもしれない)
先輩「……」

男(……被弾率80%! 船長! 心臓がオーバーヒート
 しそうです! なに!? バラストタンクがなくなった?
 よく探せ! サーイエッサー!)

先輩「……」

ぱらりっ。



93:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 07:00:41.68 ID:oMUn57MG0

りーん、ごーん。

先輩「時間です。鍵を閉めます」
男「いえっさー! 船長」
先輩「?」
男「なんでもないです」

がちゃん。

先輩「図書室の鍵を返しておきます」じっ
男「は、はい?」

先輩「……」じぃっ
男(そんな唇をかんで睨まないでも……)

先輩「昨日は」
男「はい?」

先輩「昨日は態度が悪かったと反省しています。
 プライベートで人と会うことが少ないので、
 動揺してしまいました。すみませんでした」

男「いえいえ、とんでもない。こちらこそすみません」
先輩「では」

男「あのっ」
先輩「?」



98:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 07:05:52.69 ID:oMUn57MG0

男「一緒に帰りませんか? 送らせてください」
先輩「……」

男(云ったー。云ってやりましたぜ! 荒木先生っ!)

先輩「……」じぃっ
男「……」

先輩「なれなれしい男性は好きではない、と
 云ったはずです」

男「うう。……はい」

先輩「判りましたか?」じっ
男「はい」

先輩「ので。駅前のミニストップまでなら良いです」
男「は、はい?」

先輩「職員室に鍵を返してきます。
 先に玄関に行っておいてください」



101:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 07:10:13.31 ID:oMUn57MG0

――下校路。駅までの道。

男「猫、飼ってるんですか?」
先輩「はい」

男「どんなのですか」
先輩「アビシニアン系ですが混じっているようです」
男「ふむ」

先輩「毎日沢山寝ています。動きは鈍い気がします」
男「猫なのに」
先輩「はい」じっ

男「う」
先輩「……どうしました?」じぃっ

先輩(睨んでる! 睨んではるっ!?
 恐ろしい視線だ。目からビームを出せる種類の視線だっ。
 や、やばいか? なれなれしすぎたか!?)

先輩「……」

男「ううう」
先輩「……?」じぃっ

男「あのー」



106:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 07:14:36.18 ID:oMUn57MG0

男「ごめんなさい」
先輩「どうしました」

男「ちょっとフレンドリー過ぎました」
先輩「?」

男「いや。先輩睨むので」
先輩「睨んでいませんよ」じぃっ
男「いや、睨まれてました。っていうか、睨んでます。はい」

先輩「……」

男(うわ、何か考えてるっ。そんな難しい顔しないでもっ
 なんかこう、癒しとは程遠い精神状態の下校だなぁ。
 それが幸せな俺もかなりの変態なのか、もしかして)

先輩「……」
男「……」

先輩「わたしは」
男「はい」

先輩「目が悪いのです。近眼です」
男「眼鏡ですもんね」

先輩「人の表情が判りづらい時があり、
 気がつくと注視してしまう癖があるようです」
男「ああっ」



108:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 07:19:54.89 ID:oMUn57MG0

先輩「ミニストップです」
男「あ、はい」
先輩「ではここで」

男「先輩っ」
先輩「?」

男「また明日っ!」
先輩「……また、明日」ぷいっ
 すたすたすたすた

男「早いな。……ほんと先輩らしいや。
 振り返りもしないってのなー」

男「でも、なんだ! 今日はいっぱい喋ったぞ!
 今までの150倍くらい喋ったんじゃないか? うおすげぇ!」

先輩「それにだっ」

……俺、先輩の事好きですわ

男「ま。云ったしな。はははは。やっぱ、仕方ないや。
 友男にごまかしたところで、本音は本音だもんな」



118:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 07:27:21.61 ID:oMUn57MG0

男「しかしなんとゆーか」

(なれなれしくしなければ
 ……これからも図書室に来ても良いです)

男「あれってのは、Yesなのか? 遠まわしなNoなのか?」

男「……」

男「怖い考えになってしまった」

男「いやいや。いやいやいや! 違いますよ?
 あの冷血宰相である先輩と言葉を交わせる数少ない
 一年生の俺ですよ? そんなNoだなんてとんでもないですよ?」

男「『はんっ。お前のような団子虫以下の小僧は
 呼吸する音も押し隠して図書室の端っこのほうで
 生息しておくだけなら見過ごしておいてやらんこともないっ』

 いやいやいやいや! ち、ちがいますよ!?
 そんなに冷たい意思表示ではないですよ?
 先輩はもっと暖かくて優しい癒し系キャラですよ?」

男「『はたしてそうかなっ!?』」

男「ううう。涙が出てきそうなんすけど」

男「帰るか」



121:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 07:34:58.98 ID:oMUn57MG0

……休み時間

男「……いやいやいや」
友男「あー」

男「ち、ちがいますよ? 俺はそんな
 惰弱なファイターじゃないっすよ? いえいえ、とんでもない」
友男「あー」

男「『来たな船虫小僧ッ。さっさと呼吸を止めて
 窓際のカーテンの裏でわしゃわしゃする作業に戻れっ!』
 ひーやーめーてーっ」

友男「コイツ本当に大丈夫違うんじゃないか」

男「こっちはいまやさぐれてるんだよ」
友男「そうなのか?」

男「おう。戦況は厳しいんだよ」
友男「そのわりには、なんかにやけてね?」
男「ふざけるな。国家存亡の危機だ」

友男「あ、お前の先輩だ」
男「えっ?」
友男「嘘だぴょん」



124:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 07:43:23.13 ID:oMUn57MG0

男「お前な。今俺はナイーヴなんだよ」
友男「場末の酔っ払いみたいなこと言ってるよ」
男「キワキワなんだよ」

友男「あ、先輩」
男「嘘つくなって、あ。ほんとだ」

友男「ほらな?」
男「うん」
友男「お」

男 ぺこり
先輩 ぺこり
 すたすたすたすた

友男「へー。お前はともかく、向うもこの距離で
 気がついたりしてくれちゃうわけだ」

男「……たまたまだよ」
友男「まぁな」

男(なんか、最近の俺はダメだ。なんでかなー。
 この程度のことが何でこんなに嬉しいかな)



149:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 10:01:16.05 ID:oMUn57MG0

――放課後、図書室

男「こんちわ~」
先輩「……こんにちは」

男「ちゃんと静かにしてますです」
先輩「……ご自由に」

ぺらっ。ぱらっ。

男「……」
先輩「……」

ぺらっ。……ぱら。

男「……」
先輩「……」

ぱらりっ。

男(先輩、髪の毛さらさらやね)
先輩「……」



150:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 10:06:17.28 ID:oMUn57MG0

男(いや、やばいね。西日に透けてさ。
 金色みたいじゃん。細い髪の毛がきらきらしちゃってさ。
 ちっこい猫の毛先みたいなのな)

先輩「……」じぃ
男「……あぅ」
先輩「……」ぷいっ

ぺらっ。……ぱら。

男(い、いかんいかんっ。邪念を捨てろ!!
 相手は手だれの殺人者! 邪念を持てばたちどころに
 察知されるぞ!!

 『はんっ。おい船虫。いまわたしの髪の毛を見てたな?
 いっただろう、べたべたするなと。こっちを見たお前の
 目玉をえぐって犬に食わせてやるっ!』

 ひー。やめてーっ!!)

先輩「……」

男(そうだ! 俺は純粋な気持ちで先輩に告白をしたのだ!
 今は仮採用期間だと思え! ここでボロを出すわけにはいかん!
 確かに先輩はスタイルが良い。隠れ巨乳といってもいいだろう。
 太ももなんかもミルクみたいに真っ白でむちゃくちゃ好みだっ)



151:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 10:10:27.25 ID:oMUn57MG0

男(いつも困ったみたいな怒ったみたいな表情をしているのも
 精神的にはかなり追い詰められるものの、
 決してキライじゃないなっ。
 先輩の困ったようなあの表情、好きだな。
 困らせたい気分になっちゃうのが微妙に困るんだけど。
 実際にはそんなこと出来ないしな……。

 つか、笑ってほしい。
 出来れば俺向けで。俺向け? っていうか。独占したいな。
 独占か。
 いいな、それ。
 激しく良いな! 笑顔独占っ!!

 いまは一個も無いけどな! 資格なし!!

 『はんっ。船虫小僧。お前ごときがわたしの笑顔だと?
 図書委員会備品の力仕事雑用奴隷の下級生が何か
 大それた事を考えているとは思ったがよりによって
 笑顔だと!? わたしの冷凍凝視でタルタロスにおとしてやる!』

 ひー。やめてーっ!!)

先輩「……」じぃっ
男「す、すいませんっ」
先輩「?」

男「いえ、なんでもないです」



156:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 10:15:50.51 ID:oMUn57MG0

先輩「飴を持っています」
男「はい?」
先輩「一個あげます」

男「……えと。ありがとうございます」
先輩「どうぞ」

ころん

男「……」
先輩「……」

ぺらっ。ぱらっ。

男「……」
先輩「……」

ぺらっ。……ぱら。

男「……」
先輩「……」

ぱらりっ。

男(なんか。いっか。……これで良い気がする)



159:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 10:24:04.61 ID:oMUn57MG0

――放課後

男「あ。先輩」
先輩「こんにちは」
男「図書室ですか」
先輩「今日はいけません」
男「そうですか」

先輩「……」
男「……」

先輩「今日は」
男「?」
先輩「注文してあった、図書の補修テープが届きます」
男「補修テープ?」

先輩「想定が破損した書籍を治すのに用いる、
 大きな透明のビニールテープです。駅前の林檎堂に
 届いています」

男「んじゃ一緒に取り行きますよ」
先輩「……」じっ

男「うう(にらまれてるわけじゃないと判っても
 これはなれないぞ。凝視攻撃恐るべし!)」

先輩「……」
男(何か考えてる。悩んでるのか?)



162:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 10:29:28.11 ID:oMUn57MG0

先輩「ではお願いします」
男「了解っ」
先輩「今から行けますか?」
男「いけます」

先輩「では」
 すたすたすたすた

男(おお! ついにこのすたすたを追いかけて
 歩ける日が来たぞ! グラシアス!!)

先輩「……」
男「……」

かちゃかちゃ

男「先輩、自転車か何かです?」
先輩「いえ。電車通学なので」
男「じゃぁ、ゆっくり歩きで」
先輩「ええ」

てとてと。てとてと。

男「……」
先輩「……」

男「他の人は行かないんですかね?」
先輩「他の人?」



164:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 10:36:21.82 ID:oMUn57MG0

男「他の図書委員ってことですけど」
先輩「あまり、活発な委員会ではないので」

男「そっすか」
先輩「はい」

男(委員会だから、活発だとか
 そうじゃないとかじゃないよなー。
 さぼりまくりか? まぁ美化も似たようなものだけど)
先輩「……」

てとてと。てとてと。

男「そのおかげでデートみたいに歩けて嬉しいですけどね」

ぴたっ

男(や。や、やばいっ!? つい思った事をそのまんま
 云っちったっ。こ、これは地雷か!?
 まだ間合いじゃなかったかっ!?
 これはどう考えてもなれなれしい発言に該当する気がするぅ。
 う、終った。おれ終ったか!?
 オレ終了のお知らせ。蛍の光で高速ヘッドバンキング中っ)

先輩「……」くるっ

男(やばいっ。怒ってる~っ)



166:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 10:41:34.53 ID:oMUn57MG0

男(怒ってるっていうか、困っているって云うか、ううう。口がへの字にっ)

先輩「先輩をからかってはいけません」ぷいっ
 すたすたすた

男「ごめんなさいっ」
先輩「……」

てとてと。てとてと。

男「……」
先輩「……」

てとてと。てとてと。

先輩「……」
男(空気が重い。重すぎる)

てとてと。てとてと。

先輩「お手伝いの」
男「はい?」
先輩「ご褒美に、飴を一個あげます」
男「……」
先輩「いりませんか?」
男「もらっておきます」

ころん



171:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 10:52:24.21 ID:oMUn57MG0

――画材店「林檎堂」

先輩「ここです」
男「ほう」
先輩「初めてですか?」
男「ええ、初めてっす。大きいですね」

先輩「学校で使う文房具や美術の画材なんかも扱っています」
男「ほうほう」

先輩「教科書や指定参考書もあるはずです」
男「おお。ほんとだ。上履きとかもあるぞ」
先輩「はい」

男「でかいですね~。結構。他の学校のもあるんだ」
先輩「地区のものは全て扱っているはずです」

男「うわ。おれ、これ使ってました。小学校の教科書!」
先輩「わたしも同じものでした」

男「この解説のイルカの顔によく落書きしてました!」
先輩「本は大切に扱ってください」
男「……はい。反省します」



173:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 10:57:47.66 ID:oMUn57MG0

先輩「もっとも……」
男「?」

先輩「自分の本に書き込んで、それで内容が
 頭にきちんと入るなら、本は嫌がったりしないと思います」

男「そうですかね」
先輩「きっと。はい」

男「……」
先輩「?」じぃっ

男「いえ、なんでもっ」
男(あんな言葉が、ちょっと嬉しいとか。
 そんなの照れくさすぎて口が裂けても云えねっす)

先輩「ついでなので、私物のノートも買おうかと思います
 すみませんが……」

男「ああ、気にしないで下さい。
 ここ、けっこう見てて面白いし」

先輩「はい」



177:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 11:02:53.13 ID:oMUn57MG0

男「いや、まじで色々あるのな」

男「うっは、練り消しだよ。でっけー!
 あ、美術用か? 子供の頃はこれで遊んだなぁ」

男「こっちは折り紙か。ほんと色々あるな、ここ」

男「紙粘土って色々種類があるんだなぁ。
 ん? 口に入れても安全? 子供用か?
 いまは色々大変だなぁ……。こっちは画用紙か」

男「ふむふむ」

男「で、こっちは上履きとか体操着だな。おお。
 うちのもあるぞ。他の学校と比べてもさほど悪くないな」

男「!?」

男「こっ。これはっ!?」



180:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 11:06:58.30 ID:oMUn57MG0

男「こ、こ、これは! ま、まさか。
 あの都内ではもはや絶滅して久しい、三次元では
 根絶してしまい、今ではイデアしか残存しないといわれるっ」

ブルマ

男「ではないのかっ!?」

男(って、一人で盛り上がるのもあれだが、
 なんでこんな物があるんだ!? この地区にある全て?
 まさかこの地区にブルマを用いる高校がまだ残っているのか!?
 いやそれはありえない。100%ありえない。
 なぜならそんな高校が残っていれば友がチェックしない
 はずがないからだ。ふふふ、見事な推理だ!!)

男(はっ!? まてよ。そ、そうか!)

男(この巨大文具デパートには地区の全て、と云っていた。
 ちまり、高校以外ではどうだ? 中学はあやしいが、
 小学校ではいまだにブルマの着用を義務付けているところも
 あるのではないか? そういった偶然によってここに生き延びた、
 そう、シーラカンスのように現代までその命の命脈を
 保ったひとつの奇跡が存在するのではないか!?)

男「ならばこれは恩寵なのではないか!?」

先輩「……」じぃぃぃっ



181:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 11:08:14.78 ID:fHZTHBpD0

あぁぁ見られたwwww



184:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 11:09:57.20 ID:TL1cSC8q0

\(^o^)/オワタ



185:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 11:11:18.19 ID:oMUn57MG0

男(終った! オレの大冒険、ただいま駅前にて終了っ!
 今までご声援有難うございました。
 オレ先生の次回策にご期待ください!!)

先輩「……っち」ぷいっ

男「あ、先輩っ」
先輩「……」
 すたすたすた

男「えーっと」
先輩「……」

男(『はんっ!? あーいやだいやだ。この便所蟋蟀がっ!
 肉体労働用の下僕だと思って我慢して付き合ってくれば
 店頭でブルマを見つめるようなペドフェリアだとは
 ついぞ思わなかったよ。タルタロスですら生ぬるいっ!』

 やーめーてー。いーのーちーだーけーはー。

 『はんっ! 微塵の容赦も出来ないねっ。このロリコンめ!』

 いや、そこだけは訂正させてください。
 むしろ想像領域であのブルマの着用モデルだったのは
 ろりなどではなく先輩であって! そこは断じて否定したく。

 『余計に悪いわっ! 団子虫め! 石の下に行けっ!』)



186:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 11:16:05.38 ID:oMUn57MG0

先輩「品物。受け取りました」
男「あ、あ。はいっ」

先輩「……」
男「結構ありますね、紙袋で四つか」
先輩「半分こしましょう」

男「いや、持ちます。持たせてください」
先輩「……はい」

店員「毎度有難うございましたーっ」

てとてと。てとてと。

男「……」
先輩「……」

てとてと。てとてと。

先輩「……」
男(空気が重い。重いというか、痛い。
 なんてんですか。針のむしろ。ニードルマットレスっ。
 どこの拷問器具だよっ。うわぁ、泣きたい)

てとてと。てとてと。

先輩「ああゆうのが」



189:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 11:22:51.39 ID:oMUn57MG0

てとてと。てとてと。

男「うー」
先輩「ああゆうのが良いわけですか」

男「うっ」

てとてと。てとてと。

先輩「……」
男「……それは」

てとてと。てとてと。

先輩「……」
男「そのぅ」

てとてと。

男「ごめんなさい」
先輩「別に謝るようなことでは。関係ありませんし」ぷいっ

男(だってすごい不機嫌そうな表情なんですがっ。
 なんというか、不機嫌通り越してなくの我慢している
 子供みたいな顔に見えちゃうほどだって)



195:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 11:28:24.68 ID:oMUn57MG0

先輩「……」

てとてと。てとてと。

男「えーっと。ご質問の件ですが、当方としても
 思春期の健常なる男子としまして、そのような興味は
 断ちがたく存在するわけでして」

先輩「……」
男「反省してます。ごめんなさい」

先輩「小さい娘がすきなのですか」
男「いえとんでもない」

先輩「ではブルマが?」
男「Don't滅相」

先輩「……」
男「いや、男子としてはやっぱり。半ば本能的に」

先輩「もう」
男「はい」
先輩「女の子と一緒にいるときは、その辺に気を使わないと
 彼女さんが出来ませんよ?」

男「面目ないです」



199:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 11:34:15.30 ID:oMUn57MG0

先輩「反省しているようなので不問に付します」
男「ありがたき幸せ」
先輩「調子が良いです」
男「はっ」

てとてと。てとてと。

先輩「……」
男「……」

てとてと。てとてと。

先輩「……」

男(ってか……。『彼女さんが出来ませんよ』か。
 それっていうのは、やっぱな)

男(先輩は、そういうつもりはないってことなんだろうな。
 いや、甘い見通しだったわけじゃないんだけどな。
 うん、そうそう甘くはないのは承知の上だけどな)

男(やっぱ、へこむな)

男(そりゃへこみますともさ)



202:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 11:38:22.90 ID:oMUn57MG0

――学校。図書準備室。

先輩「えっと、こちらへ」
男「はい。んしょっと」

先輩「数を確認したいです。そちらの袋のも数えてください」
男「了解」

先輩「……1,2,3,4」
男「……4,5,6,7」

先輩「納品書どおりのようですね」
男「はい、ばっちっすね」

先輩「重かったでしょう?」
男「いえいえ。こんなのは得意ですから」

先輩「……」じっ
男「?」

先輩「……」じぃっ
男「なんです?」



203:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 11:44:45.01 ID:oMUn57MG0

先輩「いえ、ちょっとここに座ってください」
男「はぁ」

先輩「……こほん」
男「?」

先輩「今日は重い荷物を持ってくれて助かりました」
男「いえいえ。お安い御用で」

先輩「助かったのは事実です」
男「――まぁ」

先輩「有難うございました」なでなで
男(あたま、撫でっ、撫でられてっ)

先輩「よくがんばりました」なで
男「せ、先輩っ」
先輩「?」
男「頭は、その。さすがに、子ども扱い、というか……」
先輩「……」

男「その」
先輩「すみません。親戚の子供とでは歳が違いますね」
男(っていうか。な、な、なんでこんなに嬉しいんだよっ。
 し、心臓ばくばくうっせーっ!! だ、だまれーっ!)

先輩「でも、がんばってくれたから。嬉しかったです」なで



257:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 14:43:34.18 ID:oMUn57MG0

――放課後、図書室

男「こんにちはー」

しーん

男「めずらしいな。オレのほうが早いのか?
 いや、鍵開いてたしな……。何か雑用で出たかな」

男「ま、いっか。待ってりゃ」

男「……」

――でも、がんばってくれたから。嬉しかったです。

男「そんなさ」
男「つか、下心あるんだっての。好きなんだっての。
 好きな女の子の荷物ぐらい、持つっての。
 見え見えだろ。告白済みだぞ。
 ……ちょっとさ気がついてくれよっての」

男(いや、本当に。へこむっての。
 へこんで当然の状況で、オレ相手されてないのが
 ほぼ確実なのにさ)

――よくがんばりました。

先輩「それでも嬉しいなんて、おれはアホの子かって」



262:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 14:49:13.98 ID:oMUn57MG0

男(『はんっ! アホの子? その柔らかい物言いは
 いかがかとおもうねぇ団子虫。アホなアホであり
 それ以上でもそれ以下でもないんじゃないか?
 いや、アホかどうかはともかく、お前は言ってみれば
 ただの下級生以外の何者でもないんじゃないかね?』

 うーわー。そういう冷たいのだけは勘弁してくださいっ。
 考えないようにしてたのにっ)

男「はぁ……」

男「あーあぁ」

男「ままならんねぇ。実際」

男「おろ、先輩だ。あんなとこに」

てとてと。

男「焼却炉に行く途中か。ゴミ出しだな。
 そんなもん俺にやらせればいいのに」

先輩「?。……」
男「あ、気がついた」ぱたぱた
先輩「っ!」じぃっ

男「うわ。手ふっただけで慌ててこっち来る」



264:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 14:53:19.57 ID:oMUn57MG0

男「こんにちは」
先輩「こんにちは。すみません」
男「え? どうして」

先輩「いえ。席を外していました」
男「またまた。そんなことくらい」

先輩「委員が一人はいないと業務が」
男「ああ、そっか」
先輩「わたし一人ですし」
男「ゴミだしくらい俺にさせればよかったのに」

先輩「そんなに甘えるわけには行きません」
男「そういうものかな」
先輩「はい」

男「……」
先輩「……」

とさっ。

男「……」

先輩「これで準備できました。本はご自由にどうぞ」
男「……うん」

男(なんか、これはこれで。距離を感じちまうな)



267:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 14:58:22.43 ID:oMUn57MG0

男「……」
先輩「……」

ぺらっ。ぱらっ。

男「……」
先輩「……」

ぺらりっ。

男「……むぅ」
先輩「……」ちらっ

ぱらっ。……ぺらっ。

男(『ハムスターの飼い方』、読み始めると奥が深い。
 そうか、イメージで飼うと色々やっちゃいけないことを
 しちまうというトラップか)

先輩「……」ちらっ

ぺらっ。ぱらっ。

男(く、くそうっ。ハムスターがこんなに可愛いとはッ)



269:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 15:05:12.70 ID:oMUn57MG0

先輩「あの」
男「うかつだったぜ。水はボトルで……はい?」

先輩「おなかがすきませんか?」
男「はぁ」
先輩「今日の調理実習で二色クッキーを作りました。
 余っているのでよければどうぞ」
男「お。ありがたいです!」

先輩「はい、今。……あ、お茶があった方が良いですか?
 わたし買ってきます」

男「いや、いいすよ。委員、一人なんでしょ?
 俺かって来ますよ」
先輩「はい」

男「自販機の缶紅茶でいっすよね?」
先輩「はい」

てとてと。

男「んっしょっと。二本で、Hotと」

ガチャコン。ガチャコン。

男「うっわ。やっぱさ調理実習とか言って醍醐味じゃね?
 なんか先輩はさ。よく判らんんが……。いつも不機嫌だし
 本当によく判らないんだけどさ」



273:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 15:10:39.46 ID:oMUn57MG0

男「あちちっ。この季節は、熱いくらいに
 暖めてあるよな、やっぱし。当然だよな」

――いえ。紅茶を買ったらたまたまこちらへ歩くのを見て。

男「だよな」

男(たまたま見て、ちょっと声をかけても冷めないよな。
 だいたいこの自販機、屋上から見たら反対じゃん)

――図書室を開ける関係もあるので、挨拶をしようかと。

男(あの日、貸し出しの準備は図書室の中で、
 もう出来てたじゃん。先輩一人しかいない委員なのに
 図書室抜け出してさ)

――余ったからこれあげます。

男(先輩の表情がよく判らないとか。いつも不機嫌そうとか。
 困った顔ばっかりしてるとか。俺のこと子ども扱いするとか。
 そういうのってあるんだけどさ。
 もちろんそれはそれで、あるんだけどさ)



276:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 15:15:55.18 ID:oMUn57MG0

男「もう、いいや。先輩のこと信じちまおう」

男「いいや。そういうことにしちまおう」

男「てか、最初から決まってたじゃんな。
 それを多少流されたからって撤退準備とは
 そんなんじゃ勝てるものも勝てないっての」

がらがらがら

男「ただいまー。紅茶かって来ました」
先輩「ありがとうございます。あの、お金……」

男「いえいえ。これは奢りで」
先輩「そういうわけにはいきません」

男「クッキーご馳走してくれるんでしょ?」
先輩「はい」
男「それと、とっかえっこですから」
先輩「……はい。それなら」

男「いただきます」
先輩「どうぞ」



277:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 15:20:20.98 ID:oMUn57MG0

先輩「かりっ。もきゅ」
男「もぐもぐ」

先輩「もぐ……」
男「もぐもぐ」

先輩「……」
男「美味しいですよ。そんな顔しなくたってっ」
先輩「良かったです」

男「授業で焼いたんですか?」
先輩「はい。茶色のところはココアパウダーです」

男「うまいすね」
先輩「はい」

先輩「かりっ。もきゅ」
男「もぐもぐ」

先輩「……もぐ」
男「先輩、先輩」
先輩「はい?」

男「彼女になってください」
先輩「え?」

男「彼女になってください。お付き合いしたいです」



281:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 15:24:38.78 ID:oMUn57MG0

先輩「……」
男「……」

先輩「……」
男「そんな、困ったような泣き出しそうな顔しないで下さいよ」
先輩「あなたがさせてるんです」

男「うー」

先輩「冗談でも云っていい種類の冗談と、
 云ってはいけない種類の冗談がありますよ」
男「……」

先輩「もちろんこれはいけない種類の冗談です」

男「本気です」
先輩「……あ、あ」

男「そんなに硬直しなくても。本気で告白してます」

先輩「あ……」
男「紅茶どうぞ」
先輩「は、はい」

男「……」
先輩「……」



285:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 15:30:25.24 ID:oMUn57MG0

先輩「冗談でなければ、勘違いですか?」
男「どっちも違います」

先輩「……」
男「絶句しないで下さい」

先輩「わたしは」
男「……」
先輩「相当つまらない人間ですよ?」
男「えー。またまた」

先輩「気が効いてるとも云いがたいですし、楽しい話題が
 出来るわけでもないし。それに……その……。
 か、か、可愛くないですよ?
 年頃の女性らしく、素直に……。
 笑うとか……苦手ですし……。
 経験もないですし……」

男「……」

先輩「そもそも、あなたを含めて、他人の考えてることが
 判りません。きっと本質的な部分で欠陥があるのだと
 思っていて。努力もするのですが……。
 わたしには、難しくて……。よく、わからなくて……。
 あなたが……その。
 いつも手助けしてくれて、すごく。嬉しいのですが」

先輩「本当に凄くですよ。すごく……なんです。
 けれど。うまく……御礼も出来なくて……」



300:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 15:38:24.44 ID:oMUn57MG0

先輩「こういうときも、その……。どういう風に云えば
 一番良いのか……。わか、らないの……ですが。
 きっと、何か、思い違いというか……。
 過大評価をしているんですよ。だって、わたしは
 そういうような……。望まれるような……。
 どこかで失敗をして、凄くがっかりさせて
 しまうと。しまうのだと……」

男「先輩」

先輩「そういうのは、凄く。……怖くて。
 毎日、怖くて……。きてもらってるのに。
 毎日ずっと話も出来ないのは……」

男「先輩っ」

先輩「はいっ」

男「とりあえず、目、ふいて」
先輩「は、はい……。うわぁ。
 やはり、相当に……格好悪いですね、わたし」

男「週末のデートはどこにしましょうか」

先輩「っ! 何を聞いていたんですか、あなたはっ!」
男「いえ、デートの予定を」
先輩「だからっ。そうじゃなくてっ、きっと、わたしはっ」



304:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 15:40:13.05 ID:embzKHcV0

甘酸っぱああああああああいいいい



309:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 15:44:54.83 ID:oMUn57MG0

男「それはどうでも良いので」
先輩「どうでも良くありません」

男「先輩?」
先輩「はい……」

男「自分でもびっくりですが。俺は相当粘り強いみたいですよ?」
先輩「どういうことです?」
男「先輩に振られても諦めませんよ」

先輩「……っ」
男「どんどん好きになりますよ?」
先輩「それじゃ。……ちゃんと説明して
 恥を晒して説得してるじゃないですかっ」

男「5倍は好きになりましたね」
先輩「それじゃ脅迫じゃないですか!」
男「脅迫ですよ。無駄な抵抗は辞めて彼女になってください」

先輩「そんな……」
男「年貢の納め時ですよ」
先輩「うう……」

男「嫌いなら嫌いとはっきりと!」
先輩「そんなわけっ。…………キで、す……」
男「俺も大好きですよ」にこっ



315:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 15:51:08.46 ID:oMUn57MG0

――下校路

先輩「うう」
男「どしました?」
先輩「泣くと、目が腫れるんです。だから絶対
 泣かないようにしてたのに」
男「でも可愛いですよ?」

先輩「そういう事を言うからですっ。
 ……だいたい、あなたがこんなにいぢめっこだとは
 思いませんでした」
男「いや、ほんと。本人もびっくりです」

先輩「色々手伝ってくれる、凄く頼りになって
 可愛い後輩だと思っていたのに……」
男「一皮剥いたらいぢめっこでした」
先輩「本当です」ぷいっ

男「だって先輩の困った顔、可愛いですよ」
先輩「そういう意地悪をいう子は嫌いです」
男「うわ。機嫌、治してください」

先輩「……」ぷいっ
 すたすたすた

男「先輩ってば」
先輩「……むぅ。送ってくれるのでしょう?」
男「はいっ」



328:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 16:01:25.54 ID:oMUn57MG0

先輩「……。きっとクラスの皆にも
 散々からかわれるんですよ。思いやられます」
男「どうしてです?」

先輩「それは……。その……。噂に、なんってたので」
男「?」

先輩「下級生と、仲が……よい、とか……」
男「ああ」
先輩「嬉しそうにしないで下さい。困ってるんですっ」
男「いえいえ、嬉しそうなんて、とんでもない」

男(でも……。そっか。そうか……。
 先輩の、困ったような、泣き出しそうな表情、
 ずっと好きだった)

先輩「責任とってもらいますからねっ」

男(微笑んだ顔を、独り占めしたいって思っていたけれど)

先輩「本当ですからねっ」



335:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 16:04:31.49 ID:oMUn57MG0

男(この困った泣き顔は、ずっと独占してきたんだ)

先輩「聴いてるんですかっ!?」

男「もちろん。ちゃんと。……先輩のクラスに
 挨拶に行けばいいのでしたっけ?」

先輩「そんなことしたら、わたしがなにを云われるかっ!」

男(いつも先輩を独り占めしてきたんだ)

男「大丈夫です。責任ある立派な挨拶をします。
 彼氏としてねっ。ずばっとねっ!」

先輩「な、な、なれなれしい男性は好きではありませんっ」

男「先輩はいつでも可愛いです」

先輩「いっていい冗談と、悪い冗談がっ……」

先輩「聴いているんですか!? そんなにこにこしてっ。
 もう飴もクッキーもあげないんですからねっ」

男「でも、俺は先輩のこと大事にしちゃいますよ?」
先輩「~っ!」
これからもあの図書室で。

おわりっ。



347:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 16:07:37.88 ID:gbWQdquH0

いいわああああああああ



355:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 16:10:25.03 ID:oMUn57MG0

おっす。おら1。てぇへんだ。地球の皆!
男が先輩に惚れたせいでスレが鬱になっちまった!
このままじゃVipがやべぇぞ。ゴハンはたよりにならねぇから
皆の力で男に呪いをかけてやってくれ!

嘘です。

1です。
先輩ってなんかいいよなってことで書きました。
テーマとしてはあれだよ。俺の憧れ+鬱+嫌がらせだよ。

こんな青春ねぇよ。おれも欲しいよっ。くそがー。
つか、高校生とか皆誌ねばいいのにっ。
キラキラしやがってこんちきしょー。

これからこのスレは葬式会場になりますので
埋葬されたい人(俺とか)は遠慮なく吊られてください。
毎度支援してくれた人には大感謝です。
ママレードサンドです。
これは近所のスーパーのおばちゃんが作ったやつで
恋愛成分が入ってない安全な食べ物です。

ではまたどっかで!



363:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 16:15:06.58 ID:KlyILuDq0

縄とマーマレードサンドひとつ貰って行きますね

タルタロスでもなまぬるいわ!



365:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 16:20:44.52 ID:GmZGGz/L0

乙。すごいよかった。



436:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 19:20:47.56 ID:TWSwc2WC0

>>1 乙

とても面白かったよ。



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         コメント一覧 (33)

          • 1. 名無し
          • 2012年01月27日 18:52
          • なんか男がきもい
          • 2. 名無し
          • 2012年01月27日 19:00
          • 俺はこの先輩みたいな位置付けだったな

            男だけど
          • 3. ななし
          • 2012年01月27日 19:18
          • 懐かしいと思ったら、ママレだったのか
            お見事でした
          • 4.   
          • 2012年01月27日 19:18
          • こーゆーのに憧れて図書委員に入ったはずだったのにこんな先輩は居ないんだよなぁ…
          • 5. ななし
          • 2012年01月27日 19:19
          • 懐かしいと思ったら、ママレだったのか
            お見事でした
          • 6. 無名
          • 2012年01月27日 19:57
          • 久しぶりにこれ読んだわ
            当時は知らんかったけど、これってママレの作品やったんやなぁ
            そういやあの人って最近はVIPに来てんのか?
          • 7. あ
          • 2012年01月27日 20:02
          • 久々に見たな
          • 8. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年01月27日 20:57
          • 爆発しろ、とか思わないな
            なんかほんわかくる感じが好きだわ
          • 9. あ
          • 2012年01月27日 22:12
          • 綺麗だな
          • 10. キシリクリスタル
          • 2012年01月27日 22:13
          • 5 せんぱいかぁいいなぁー
            素晴らしいなぁ…
          • 11. 名無し
          • 2012年01月27日 23:22
          • 俺は女教師だったな(今も)
          • 12. 名無し
          • 2012年01月27日 23:29
          • なんか登場人物が全員機械みたいだ
          • 13. 名無し
          • 2012年01月27日 23:42
          • いい…
          • 14. 名無し
          • 2012年01月27日 23:46
          • うおおおおお!!!!あまずっぺーーー!!!!
          • 15.
          • 2012年01月28日 00:38
          • ミスチルのシーソーゲーム思い出すわ…
          • 16. 名無し
          • 2012年01月28日 00:40
          • 5 ママレさんてあの伝説のママレさん?

            こういうの見ると本当思う
            二次元行きてぇなぁ…
          • 17. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年01月28日 01:24
          • ママレードの人いきてたのか
            二重の意味で良かったわ
          • 18. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年01月28日 02:29
          • 男うぜえ

            友が先輩寝取る展開なら面白かったのに
          • 19. 名無し
          • 2012年01月28日 03:25
          • ままれさんなのかこれwままれさんの書く女の子は可愛くておっぱい大きくて好みだw
          • 20. 名無し
          • 2012年01月28日 09:57
          • ※18
            きめえwwwNTRが面白いとかwwww
          • 21. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年01月28日 12:11
          • これママレの人が書いたSSか!

            2008年だからそこそこ昔のか。
            でもよんでで面白かった。
            なんというかやりとりがほんわかする
          • 22. ヨツノハ
          • 2012年01月28日 12:51
          • 4 ポポっ!
            にやにやとてとて青春モノだったポっ!

            告白は心臓が壊れちゃうくらいドキドキしながらしてほしいっ!…という個人的な経験で
            ふらり平日の告白をもう2・3回流されて、悩んで困って悩んで泣いて、特別な日に顔真っ赤にして真剣にキメて欲しかったポ~!

            ふふふ、これからもお幸せに!
          • 23. 名無し
          • 2012年01月28日 17:19
          • 男の独り言とか心情がくどすぎる気がする。
          • 24. 名無し
          • 2012年01月28日 19:08
          • お前らコテ嫌いなのにこういうのは大丈夫なんだな
            どっちも変わらんだろうに
          • 25. 名無し
          • 2012年01月29日 12:50
          • 淡々としてたのはわざとかな。
            たまーにママレさんのssは機械的に感じることあるけど、このssは全体的にそう感じた。
            けど流れも自然だし、短編としてすげー読みやすかった。
          • 26. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年01月31日 16:03
          • 米17
            今ままれは紙媒体の仕事で忙しいと思うぞ。
          • 27. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年02月03日 23:46
          • 濁った色の高校生が通りますよっと
          • 28. 名無し
          • 2012年02月08日 20:45
          • いいねえ
          • 29. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2012年05月26日 18:44
          • 懐かしいね~
            涙出たよ
          • 30. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2013年08月15日 02:45
          • あぁ、ままれさんだったのか。
            安定して名作出すな、この人は。
          • 31. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年01月15日 19:23
          • 5 ママレさーん!
            恋愛ものも書いてーー
          • 32. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年07月04日 19:52
          • 定期的に読みたくなる不思議
          • 33. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年11月27日 17:32
          • ママレがさん付けされてるのを見るとくすぐったい

        はじめに

        コメント、はてブなどなど
        ありがとうございます(`・ω・´)

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