涅マユリ「魔法少女?」【後編】
⇒前編:涅マユリ「魔法少女?」【前編】
これで連載が終了するといつから錯覚していた?
- 641:これで連載が終了するといつから錯覚していた? ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 00:59:56.85 ID:vLfxef5P0
ーーーー
義魂『――それは……!いくらなんでもひどすぎます、涅隊長……!』
『――――』
義魂『いえ…ですが私にはそんなことっ……!』
ゴスッ!
義魂『うぐぅっ……!』ゲホッゲホッ
『――――!』
義魂『……わかり…ました…』
義魂『――ごめんなさい……!』
- 643: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:00:31.33 ID:vLfxef5P0
ーーーー
早朝―
見滝原市・自然公園
広い公園の周りを囲うようにして結界を張り、その内側で穿界門のチェックをする十二番隊副隊長・涅ネム
暁美ほむらは、両手を後ろ手に拘束された状態で、ネムが計器類を操作しているのをぼんやりと眺めていた
ほむらの隣に立つ十二番隊隊長・涅マユリは、掌を握ったり開いたりしながら、何を考えているのか読めない表情で佇んでいる
またその傍らには、ネムの義骸に入った義魂丸が伏し目がちに控えていた
ほむら「――こんな拘束をしなくたって、今更逃げたりしないわよ」
マユリ「ん?ああ、悪く思わんでくれ給えヨ。時間停止能力を失ったとはいえ、キミにはまだ時間遡行能力が残されているからネ――」
ほむら「冗談じゃないわ。無事にワルプルギスの夜を倒せたというのに、わざわざ逆戻りをするわけないでしょう――!」
マユリ「わかっているヨ、そう声を荒げなくてもいいじゃないかネ?」
- 645:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 01:02:01.21 ID:1VBXn98h0
おおお・・・これはこれで
- 648: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:02:22.20 ID:WrhrV5tUO
マユリ「本来ならば、キミのソウルジェムをこちらで握ってしまえば一番手っ取り早い拘束になるのだヨ
文字通り生殺与奪の権を握ることになるのだからネ――それをしないだけでも感謝してもらいたいものだがネ」フン
ほむら「――どの道、生殺与奪を握られていることには変わりないわ。何せこれから、私はあなたの“研究材料”に成り下がるのだから――」
マユリ「恨みがましい言い方はよし給えヨ。これは同盟における正当な対価だ――」
ネム「――穿界門、接続準備が整いました。これより、霊子変換装置を起動させます」
マユリ「よし、急げネム――どうだネ暁美ほむら?あるいは何の変哲もないこの公園が、キミにとって最後に見る現世の光景になるやもしれんヨ――?」
ほむら「――別に、特に感慨も浮かばないわね。どちらにせよ、最初から決戦を終えたら人知れずこの街を去るつもりだったのだし――」
義魂「……ですが、ご友人の皆さんに別れを告げなくて、本当によろしかったのですか?」
ほむら「いいのよ。知ったらみんな黙ってはいない――あなたたちと刺し違えることになってでも、私を取り戻そうとする
そういう娘たちばかりだから――」
「なーんだ、よくわかってんじゃねーか」
- 653:眠い人無理せず寝て! ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:03:25.75 ID:vLfxef5P0
ほむら「!?」
マユリ「――ホゥ?」カクッ
不意に聞こえてきた声の主は、彼女たちのよく知る魔法少女――
ほむら「杏子……!どうしてここに――!?」
杏子「アタシだけじゃないんだなーこれが」ヘヘッ!
「まったく――これは少しひどいんじゃないかしら?暁美さん」
「ほんとほんと。なんの断りもなしにあたしたちの前からいなくなろうなんて――許さないよ?」
ほむら「マミ…さやか……!あなたたちまで――」
マユリ「いや、それだけじゃないネ」
ほむら「――っ!」ハッ
マユリの呟きを受けて、即座に言わんとすることを理解したほむら
- 655: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:04:20.03 ID:WrhrV5tUO
マユリ「これだけの顔ぶれが揃ったんだ。おそらくはあの小娘も――」
はずれであってほしい、その推測の言葉は――
「――ほむらちゃん!!」
――この場に最も来てほしくなかった少女の、呼びかける声にさえぎられた
ほむら「まどかっ……!」
- 659:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 01:05:06.54 ID:48rdDTtg0
ああ寝るさ。あんたの作品を読みきったあと、たっぷりとな!
- 661:俺は寝たいが最後までやるせ ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:05:20.83 ID:vLfxef5P0
まどか「はぁ…はぁ…ほむらちゃんっ……!」ハァ…ハァ…
息を切らせながら公園に駆け込んできた彼女の姿を見て、ほむらは後ろ手に回された拳を握り締めながら表情を歪める
ほむら「そんな……どうしてみんなここが……!?」ギュウゥ
マミ「あら、舐められたものね。私たちは一緒に戦ってきた魔法少女のチームよ?チームメイトに何かあったら、何としてでも駆けつけるのは当然でしょう――」
ほむら「答えになってないわっ!いったいどうやって――!」
さやか「せっかくワルプルギスの夜を倒したってのに、あんたあれからずぅーっと元気なかったでしょ。持ち前のクールさを前面に押し出して誤魔化そうとしてたみたいだけど、ちゃーんと気づいてんのよ?」チッチッチッ
ほむら「なっ……!!」
杏子「ま、そんで気付かれないように、それとなーくみんなでほむらの周りを張ってたってわけだ。つってもお前、警戒心強すぎて全然近づけなかったけどな」
ほむら「そんなはず……!」
- 662:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 01:05:24.73 ID:/BYv3utl0
どっかのまとめサイトに上がることを期待して寝るか…
- 666:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 01:07:26.38 ID:48rdDTtg0
>>662
これがまとめにのると、いつから錯覚していた? まあ乗るだろうけど、ここまで来たんだ。最後までみようぜ。
- 669:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 01:08:21.20 ID:dCN7DrSG0
>>662
は?
- 663: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:06:02.58 ID:vLfxef5P0
そう、そんなはずはなかったはずだ
いくら気付かれないように注意して張り込んだところで、彼女たちの気配にほむらが気付かないわけがない
今日この時間にほむらたちが現世を去ろうとしている――そのことを知る人物が、彼女たちに告げたとしか考えられなかった
その時、ほむらはある人物が微かに視線をそむけたのに気付いた
涅ネム――いや、彼女と同じ姿をした義骸の方である
ほむら「まさか……!?」
ほむら(そういえば、まどかが言っていた気がする――)
ほむら(避難所で私たちの帰りを待っていた時、涅ネムの義魂丸に勇気づけてもらった――って)
ほむら(でもまさか、主である涅マユリに背いてまで、皆と私を引き合わせたかったというの――?)
マユリ「――ヤレヤレ、わざわざ見送りに来てくれるとは、いいトモダチとやらを持ったネ?暁美ほむら――」
ほむら「――っ!!」
マユリの言葉で、思考の海から現実に引き戻されるほむら
ほむら「――そうね。みんな、わざわざ見送りに」まどか「どういうことなのほむらちゃん?」
ほむらの言葉は、しかしまどかによってさえぎられた
- 665: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:07:15.35 ID:WrhrV5tUO
ほむら「……」
まどか「私たちに黙って、どこへ行こうとしてたの?せっかくワルプルギスの夜を倒したのに、どうしてそんなに苦しそうな顔をしてるの――?」
ほむら「……まどか、私は」マユリ「彼女は私の研究材料に志願したのだヨ」
まどか「!!」
杏子「はっ!何を言い出すかと思えば、とんだ世迷言だな変態オヤジ!」
マユリ「言いがかりをつけないでくれ給えヨ。これは彼女の方から持ち出した提案だ――」
マミ「信用すると思って?」
ほむら「――彼の言うことは事実よ。これは私が言い出したこと
ワルプルギス討伐のために彼を手を組んだ――その報酬なの」
さやか「報酬……?」
マユリ「そうだヨ!人工シードを開発し、天然のシードを養殖し、超人薬を準備し記憶置換で尻拭いをし!
考えうる限り最小の被害でワルプルギスの夜討伐を成しえた、その成果に対する正当な報酬だ!!」
ほむら「死神サイドからの人的支援を得られなかったとはいえ、彼の尽力が無ければ全員が無事な状態で奴を倒せはしなかった
魔法少女や魔女に関する情報提供だけでは、彼に対する報酬にはならないもの――」
- 668: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:08:11.06 ID:vLfxef5P0
さやか「だからって、何もほむらがっ…その、研究材料になることないじゃん!もっとこう、ほら、別のお礼じゃだめなんですか、マユリ隊長?魔法少女日替わりデート一週間分とか――!」ヒッシ
マユリ「相変わらずうるさいヤツだネ。少し黙り給えヨ」カクッ
さやか「うっ……」アトズサリ…
マミ「――冗談は抜きにして、他の方法ではだめなんですか?これからも、魔女に関する情報でしたらいくらでも協力――」
マユリ「生憎、ただの魔女や使い魔にはもう興味がないのだヨ
何せ断片とはいえ、史上最大の魔女の死体を入手することができたのだからネ。これ以上雑魚の験体は必要ない――」
杏子「――で、お次は魔法少女の解剖実験てか?変態っぷりもさすがに目に余るぜおっさん?」
ほむら「やめてちょうだい。これは私が決めたことよ――」
まどか「――ほむらちゃんは、最初からそのつもりだったの?」ボソッ…
ほむら「……当然でしょう、納得した上での申し出よ」
まどか「だからほむらちゃん、いつも寂しそうな顔してたの?」ボソッ…!
ほむら「…!」
- 670:>>669そ、そんな喧嘩腰にならないで! ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:09:19.96 ID:vLfxef5P0
まどか「みんなで旅行に行こうって話してた時も、必ずワルプルギスの夜に勝てるって言ってくれた時も」フルフル…
まどか「ほむらちゃん、どこか思いつめたような顔してた……私にだって、それくらいわかるよ?ほむらちゃん」フルフル…
ほむら「……思い違いよ。そんなことはない」まどか「だからほむらちゃん、肝心なことは何も話してくれないのっ!?」
ほむら「!!まどか――」
まどか「――『信じて待ってて』って、約束してくれたから、私は契約せずにみんなを待ち続けることができたのに
ほむらちゃんは、心の底じゃ私たちのこと、信じてくれてなかったの――?」グスッ…
ほむら「…!ちがう、そんなことない――!」
まどか「じゃあどうしてっ……私たちに秘密で、こんなっ……!
……あんまりだよ、こんなのってないよっ……!!」ボタボタ…
ほむら「――わかってちょうだい、まどか。誰かがこうするしかなかったの」フルフル
ほむら「魔法少女について研究が進めば、ソウルジェムの分析も捗って――いつか、魔法少女を普通の人間に戻すことができるようになるかもしれないの」
まどか「――っ!!」ハッ
ーーーー
マユリ『――あるいは、魔法少女を元の人間に戻す方法も見つかるやもしれないネ』
ーーーー
- 673:もっと和気藹々としてて下さい! ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:10:42.02 ID:vLfxef5P0
ほむら「――元々、死神と同盟を結ぼうと考えたのは私の独断だったし、あなたたちはただワルプルギスを倒すために協力してくれただけ
他の魔法少女にこんな役目をさせるわけにはいかないの――すべての責任は、同盟の立役者である私が負わなければいけない」キリッ
杏子「ふざけんじゃねーよ。わかってねえのはそっちだ、バカ」
ほむら「――!」
マミ「あなた一人にその“責任”っていうのを背負わせて、私たちが平気でいられると思う?もしそんなことになったら私、絶望して魔女になっちゃうわよ――」
まどか「私も……ほむらちゃんを助けるためなら、契約しちゃうかも」ボソッ…
ほむら「なっ…バカなことを言わないで!そんなことのために魔法少女になるなんて――!」まどか「そんなことなんかじゃないよっ!」
ほむら「まどか――!」
まどか「どうしてわかってくれないのっ……!?私たちみんなにとって、ほむらちゃんは大切な友達なんだよ?ほむらちゃんが私たちのこと大切に思ってくれてるのと、おんなじなんだよっ……!」
まどか「――みんなの代わりに自分が犠牲に……なんていう考え方は、私もうやめたの。だから、ほむらちゃんも――!」
マユリ「やれやれ、鬱陶しいことだネ全く」
マユリ「二言目にはやれトモダチだ仲間だとごちゃごちゃごちゃごちゃ――うるさいんだヨっ!!どいつもコイツもっ!!」
まどか「ひっ――!?」ビクゥッ!
ネム「マユリ様――」 義魂「涅隊長……!」
マユリ「――で?結局キミたちはどうして欲しいんだネ?暁美ほむらを研究材料にさせたくないというのなら、誰かが代わりになると?」カクッ
- 674: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:12:06.03 ID:WrhrV5tUO
ほむら「ちょっ――待ちなさい涅マユリ!彼女たちは関係ないわ――!」
杏子「だぁーかぁーらぁっ!まずその“研究材料”って発想から離れてくんねーかなぁ!
薬の投与が何回だの実験が何時間だの、そういうレベルになってくるとさすがに協力しきれねーよ!」
マミ「もう少し、その――新薬のモニターテスト、ぐらいのお話しだったら、なんとかお付き合いできるのですけど……」
さやか「そうそう!たまーにネットとかで求人募集してるやつあるじゃないですか!
『開発した新薬のモニターさん募集!安全かつ高給です!』みたいな感じの!」
マユリ「フン、どうせソウルジェムがある限り死にはしないんだ
それならドロドロになるまで研究したって構わんだろう?」
杏子「いや構うよっ!いくら死なねーからって、誰が好き好んで手足バラバラにされるかよっ!?」クワッ
さやか「お願いしますよマユリ隊長!もうちょっと他の条件で勘弁してください!
なんたって隊長は天才科学者なんですから、そんな物騒な方法取らなくても魔法少女の研究ぐらい完成――」ヒッシ!
マユリ「そういえば――あの人間の小僧とはうまくいっているのかネ?」
- 679: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:13:40.86 ID:WrhrV5tUO
マユリ「なに、せっかくこの私が処置を施してやったのだからネ。その後の経過を気にするのは当然だろう?」カクッ
さやか「そ、そりゃあ隊長のおかげで恭介の腕は無事に良くなりましたし、まぁその後もお陰様で順調に……////」テレテレ
マユリ「そうかネ、それは結構。私も一服盛った甲斐があったというものだヨ」
さやか「……は?」
- 680:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 01:14:24.73 ID:IwJoyXxp0
マユリ様が安定のクソ野郎で大好きだわ
- 682:まどマギファンの皆様申し訳ありません ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:15:19.24 ID:vLfxef5P0
マユリ「それにしても、思った以上に効果があったようだネ。これは改良すればさらに効能が――」
さやか「え、いや、ちょっと…なんですか?え、『盛った』……?」
マユリ「ああ、そうだヨ。何の変哲もない人間の小僧を無償で治してやる義理などないだろう?
せっかくの機会だったのでネ、新たに開発したばかりの新薬の被験体になってもらったというわけだ――」
杏子「お、おい…?」 ほむら「いったい何を言って……?」
さやか「――新薬?被験体?何のことですか、ねぇ――?」
マユリ「飲み込みの悪いヤツだネ、媚薬に決まってるだろう?」
さやか「び、びやく――?」
マミ「――っ!」 ほむら「なっ――!」 杏子「ハァッ!?」 まどか「び、びやくって――!?」
マユリ「正確には催眠状態を誘発させ暗示をかけやすくする薬――と言ったところかネ
“魔女の口づけ”について調べていた過程で試しに開発してみたのだが――」
- 685:ハイパー鬼畜タイムの始まりです ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:16:14.04 ID:vLfxef5P0
マユリ「俗な言い方をすればそうなるネ
要は被験体の脳にある種の麻酔作用を発生させ、他者の態度や言葉に対する警戒心を緩めて好意を抱かせやすくする薬品だ」
杏子「お、おい待てっ―!」
マユリ「自白剤としては勿論、その気になれば武力的行使を介さずに敵対者を無力化することもできるだろう
尤も現段階ではまだそこまで完成されてはいないがネ――」
さやか「――恭介にその薬を、打ち込んだってこと……?
はは…うそですよね?やだなぁ、マユリ隊長ってば冗談にしちゃ笑えないですよぉ……!」フルフル
まどか「さやかちゃん――!」 マミ「美樹さん、待って――!」
マユリ「何か問題でもあったかネ?むしろ感謝してもらいたいぐらいだがネ――」
ほむら「っ!!そいつの言葉に耳を傾けてはダメっ――!!」
さやか「……ははは、え、うそ?うそだよね……?だってそれじゃ、恭介があたしのこと好きだって言って……!」ガタガタ…
ーーーー
『さやかが心の支えになってくれてたんだって、告白された時に気付いたんだ』
ーーーー
- 686:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 01:17:27.18 ID:10e7agQt0
あちゃーさやか終わったな
- 688: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:18:30.47 ID:WrhrV5tUO
ゴゴゴゴゴ……!!
まどか「――っ!さやかちゃんのソウルジェムが――!?」
杏子「てめぇっ――!!」ブンッ…
マミ「くっ――!!」カチャッ…
瞬時に槍と銃を呼び出す二人
だが次の瞬間、二人の目の前にネムが立ちはだかる――
杏子「なっ――!!」
マミ「ネムさんっ――!?」
ネム「『六杖光牢』――」シュン―
ズバァン!!
マミ「きゃっ――!!」
六本の光がマミの身体に突き刺さり、動きを封じた!
- 691:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 01:19:20.39 ID:ybk+Mf+E0
マユリ様安定の鬼畜や
- 692: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:19:35.34 ID:WrhrV5tUO
まどか「マミさん!!」 ほむら「そんなっ――!!」
杏子「てめぇ何を――!!」ブンッ―
ネム「――『蒼火墜』」
杏子「!!」バッ
咄嗟に飛び退いて攻撃をかわす杏子
それを執拗に追跡し、鬼道を放ち続けるネム
- 693: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:19:48.48 ID:vLfxef5P0
マユリはそんな状況をまるで意に介していないかのように、淡々とさやかに語りかける――
マユリ「そう、あの小僧がキミに惚れたのは私の助力のおかげということだネ
考えてみれば当然のことだろう――?」
さやか「恭介……恭介はあたしのこと……あはは……!」ブルブル
ーーーー
『でも、僕だって……!さやかに何かあったら嫌なんだ…!』
ーーーー
マユリ「そうでもなければ、キミが魔法少女として生きることになったとわかった時点でキミから離れるに決まっているじゃないか
誰が好き好んで人外の小娘と添い遂げようなんて思うかネ――?」
さやか「人…外……そう、だよね……あはは……
魔法少女なんてわけわかんない生き物になっちゃった女の子となんて、まともな人ならそのまま付き合っていこうなんて思わないよね……!」ゾゾゾゾゾ…!
ーーーー
『どんなことがあっても、僕は君の味方でいるよ、さやかっ!!』
ーーーー
- 697: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:21:35.97 ID:WrhrV5tUO
マミ「美樹さん聞いちゃダメっ!!お願いネムさん、やめさせてっ――!!」モゾモゾ…!
杏子「ちっくしょうっ!!邪魔すんなどけっ!!あのおっさんを早く黙らせねぇと――!!」
ネム「『撃』――『廃炎』――『鎖条鎖縛』――!」
ほむら「ダメよさやかっ!!耳を塞いでっ!!」
まどか「さやかちゃんっ――!!」
義魂「……っ!」ギュゥゥ…!
マユリ「キミと居ればいつまた魔女との戦いに巻き込まれるかもわからない。せっかく腕が完治したのに、さらに酷い怪我をする恐れもあるだろうに、ネ
大体、魔女のような人外の化け物相手に戦えるヤツなど、力を持たない一般人の目には同様に化け物と映って然るべきだろう――?」
さやか「――そっか。……あたしの味方でいてくれるって言ってくれたのも、一緒に戦場に残るって言ってくれたのも全部……」ガタガタ…
ゴゴゴゴゴ……!!
- 698: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:22:07.75 ID:vLfxef5P0
さやか「あたしのこと、好きだって言ってくれたのも……全部うその気持ちだったんだ」ブルブル…
ゴゴゴゴゴ……!!
杏子「さやかっ!!」 マミ「美樹さんっ!!」 ほむら「やめなさい涅マユリっ……やめてっ……!!」 まどか「やめてぇっ――!!」
さやか「はは……仁美に悪いことしちゃったな、あたし……恭介は多分、仁美の告白を受け入れてくれてたはずだったのにね……
あははっ…何だろう…何であたし、魔法少女になったんだっけ……?ああ…なんていうかさぁ……」ドドドドド…!
マユリ「――それとも何かネ?人の形をした生ける屍風情が、まさか本気で人から愛してもらえるなどとでも思っていたのかネ?」カクッ
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……!!!
さやか「――あたしって、ほんとバカ」
- 699:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 01:22:50.83 ID:48rdDTtg0
いいねえいいねええええ!ゾクゾクする!
- 701: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:23:42.96 ID:WrhrV5tUO
次の瞬間、すさまじいエネルギーの奔流がさやかを包み込んだ――!
杏子「うわっ――!」 まどか「きゃあっ――!」 マミ「こ、これはっ――!?」 ほむら「くぅっ――!」
ネム「――!」 義魂「うぁっ――!」 マユリ「ホゥ――」ニヤリ
みるみる内に、公園一帯を魔女の結界が覆っていく――!
劇場のような空間
指揮者と楽団が荘厳かつ激しい演奏を披露する
舞台中央の床が開くと、そこから巨大な鋼鉄の化身がせり上がって来た――
魔女空間in自然公園
《人魚の魔女》オクタヴィアがその姿を現す――!
杏子「――さやかぁぁっ!!」
まどか「嘘よ……嘘よね、ねぇ?」ペタリ…
マミ「こんな……こんなことって……!」ガクガク
マユリ「――素晴らしい!」
- 703: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:24:11.48 ID:vLfxef5P0
ショックを受ける少女たちをよそに、感嘆の声をあげるマユリ
マユリ「ソウルジェムの濁りが限界に到達した瞬間から、ものの数秒で霊圧波形から霊力構成までもが魔女のそれへと変容しているネ!
しかも霊圧の振れ幅が魔法少女の時とは段違いだ!実に興味深い現象だヨ!!」
杏子「テメェは――何様のつもりだっ!?」バッ―
怒りを露わに杏子がマユリへ飛び掛かろうとしたその時――!
「やれやれ、少し落ち着きなよ杏子――」
杏子「――っ!!」ハッ
マミ・まどか「キュゥべえ!?」 ほむら「あいつ――!」
突如出現したキュゥべえの呼びかける声に、思わず杏子たちは気をとられた
その一瞬の隙を突いて、マユリが瞬歩で杏子に迫る
杏子「!しまっ――」
ズバァァァッ!!
いつの間にやら解放していた疋殺地蔵で杏子を斬り捨てるマユリ
- 707: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:25:28.51 ID:WrhrV5tUO
杏子「痛っ――!!」バタッ
まどか「杏子ちゃんっ!」 マミ「佐倉さんっ!」 ほむら「杏子っ!」
マユリ「全く、いちいちうるさいヤツらだネ――」ブンッ
QB『あーあ、だから言わんこっちゃない
「隊長格は名前を呼ばずに斬魄刀を解放できるらしいから、まだ始解してないからって迂闊に近付くのは危険だよ」って忠告しようとしたのに』キュップイ
悪びれる様子もなくそう呟くキュゥべえ
まどか「キュゥべえっ……どうしてあなたがここにっ……!!」
ほむら「――そういうこと」ボソッ…
まどか「え…?」
腕を後ろ手に拘束されたままの状態で、ほむらはキッとマユリたちを睨みつけた
ほむら「やはり、これが目的だったのね、涅マユリ。そして――インキュベーター!」
QB『ご明察だよ暁美ほむら。キミが涅マユリと手を組んだように、ボクも彼と手を組んでいたんだ』
- 710: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:26:08.67 ID:vLfxef5P0
マミ「手を組んで――どういうことよ?
ねぇ、ネムさん!これはどういうことなの?早くこの術を解いて!美樹さんを助けないと――!!」モゾモゾ…!
必死に身体を動かし、六杖光牢を解こうとするマミ
しかしネムはマミに向かって掌を向けると――
ネム「――雷鳴の馬車 糸車の間隙 光もて此を六に別つ」
ギュイィィィーーーン!!
マミ「うっ――!!」
マミを拘束する光牢の締め付けがより強くなった!
マユリ「今のは後述詠唱と言ってネ。詠唱破棄した鬼道に後から詠唱を加えることで、術の効果を高める技術だ――」
まどか「マミさんっ……!」
ほむら「まどか!早くここから逃げるわよ――!」キッ―
まどか「えっ――?」ハッ
腕を封じられながらも、ほむらはまどかの傍に駆け寄りそう呼びかけた
ほむら「ヤツらの狙いはあなたを魔法少女にすること――
そのためにあなたたちをわざと呼び寄せ、さやかを絶望させ魔女にした――あなたが彼女を救うために契約するだろうと踏んでね……!」クッ…!
まどか「……!!そんなっ……それじゃあミモザさんは――!?」バッ!
まどかが振り返ると、義魂丸は唇を噛み締めて目をそむける
- 711: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:27:08.69 ID:WrhrV5tUO
ーーーー
義魂『――それは……!いくらなんでもひどすぎます、涅隊長……!』
マユリ『何がひどいものかネ。時間停止を失った暁美ほむらなど、もはや研究材料として最良の個体とは言えんヨ
それに元々、魔女に比べて魔法少女の研究材料は圧倒的に不足しているしネ。最大の魔女を倒してやったんだ、他のヤツらも一緒に捕獲したって文句はあるまい?』
義魂『いえ…ですが私にはそんなことっ……!』
ゴスッ!
義魂『うぐぅっ……!』ゲホッゲホッ
マユリ『――口ごたえをするんじゃないヨたかが義魂丸の分際で
わかったらお前は他の連中をうまくおびき出すんだヨ。幸いお前は鹿目まどかから信頼されているようだしネ――!』
義魂『……わかり…ました…』
義魂『――ごめんなさい……!』
ーーーー
- 712: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:27:31.46 ID:vLfxef5P0
ーーーー
さやか『――ほむらが!?』
義魂『はい…暁美ほむらさんは最初から犠牲になるおつもりだったんです……!』
杏子『あんのバカっ……!』
マミ『でも、そんなこと私たちに話してしまって大丈夫なの?もしマユリさんにバレたらあなたが――』
義魂『大丈夫、だと思います。この念話装置による通信は話し手にしか聞こえないですし、この後通信記録も消去しますので、すぐに涅隊長に発覚することはないかと……!』
まどか『ほむらちゃん……どうして……!!』
義魂『このままでは暁美さんは皆さんに何も言い残さないまま、尸魂界へ行ってしまいます
その前に、皆さんで涅隊長を説得し、暁美さんを連れて行くのを思いとどまらせて頂けないでしょうか……!』
まどか『――わかりました。ほむらちゃんたちの出発する場所を教えてください、ミモザさん――!』
ーーーー
- 713: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:28:19.39 ID:vLfxef5P0
まどか「そうなのミモザさん……?私たちを騙すために、ほむらちゃんのことを教えてくれたのっ……!?」ヒッシ
嘘だと言ってほしい――縋るように義魂丸へ問いかけるまどか
義魂丸「……申し訳、ありませんっ……!」フルフル
まどか「…!ひどいよ…そんなのあんまりだよ……!!」ブワッ…
杏子「――ほんの少しでもてめぇのことを信用しちまってたのは、やっぱ間違いだったみてぇだな……変態オヤジっ!!」クワッ
マミ「ネムさんにまでこんなことをさせてっ……あなたって人はっ……!!」
マユリ「『こんなことをさせて』?妙な口ぶりだネ、それじゃまるでネムが嫌々私の命令に従っているみたいじゃないか――」カクッ
マミ「何をぬけぬけとっ……!!だってネムさんは私たちの大事なお友達――」
マユリ「後述詠唱を知ってたかネ?」
マミ「――え?」
- 715: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:29:49.90 ID:WrhrV5tUO
マユリ「番号まで口にせずとも、術の名称だけでも鬼道が発動できることは?」
マユリ「卍解についてはどうだネ?二重詠唱は?
隊長格の死神が斬魄刀の名を呼ばずとも始解できることを、そいつから聞かされていたのかネ?ん?」
マミ「そ、それは……っ!」ウッ…
ネム「…………」メヲソラス
マユリ「キミが“トモダチ”とやらから教えてもらった尸魂界や死神の情報など、知ったところで意味もない表面的なものばかりだ
我々の戦力や能力に関する事項については一言も明かされてはいないハズだヨ――」
マミ「……っ!」サァー…
マユリ「おかしな話じゃないかネ?秘密主義を貫いてきた暁美ほむらでさえ、決戦の前にはキミたちに自身の真実を語ったというのに
キミの大事な“トモダチ”であるというネムは、キミに手の内の半分も打ち明けてはいないじゃないか――」ニヤリ
QB『やれやれ、マミは昔から寂しがり屋だからね。少し優しくされるとすぐに相手を信じ込んでしまう――友達だと思い込んでしまうんだよね』
マミ「そんな…じゃあ最初からネムさんは……私のことなんて……?」フルフル
ゴゴゴゴゴ……!
- 719: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:30:26.96 ID:vLfxef5P0
杏子「ばっ…バカ野郎マミ!そいつらの言うことなんか――!」イツッ…!
ほむら「まどか!今は早くここから――!」
まどか「――ほむらちゃんの、真実?」
ほむら「っ!」ハッ
まどか「ねぇほむらちゃん……真実って――」
ゴォオオオォォォォーーー!!!
一同「――っ!?」
その時、すさまじい重圧が結界内を覆った
《人魚の魔女》オクタヴィアがマントを翻し、空中に大量の車輪のようなものを出現させたのだ!
まどか「っ!さやかちゃん――!」
ほむら「いけない……!早く逃げて――!」
ネム「――縛道の七十三『倒山晶』!」
次の瞬間、まどかたちに降り注いできた車輪が光の壁によって弾かれた
逆四角錐の防壁で周囲を覆う防御鬼道『倒山晶』を発動したのだ
- 722: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:31:36.15 ID:WrhrV5tUO
ネム「ハァ…ハァ…」
マユリ「限定解除していない状態とはいえ、鬼道を乱発しすぎたぐらいで息が上がるとは、使えんヤツだネ――」
だが――
マミ「――っ!?きゃぁぁぁっ!!」
杏子「うぉっ――くっ、うぅぅ……!!」
まどか「あっ――!」 ほむら「っ!!」
防壁に守られたのはまどか・ほむら・ネム・義魂丸・マユリの五人だけで、疋殺地蔵に斬られた杏子と六杖光牢に締め付けられたマミは、身動きがとれないまま車輪の雨に曝される――!
まどか「マミさん、杏子ちゃんっ!――やめて!もうやめて!さやかちゃん!」
QB『無駄だよまどか。美樹さやかは魔女になってしまった、もうキミの声は届かないさ』
マユリ「ほらほら、いいのかネ?このままでは巴マミと佐倉杏子は二人とも魔女の餌食だヨ
早く契約して、美樹さやかを元の姿に戻してやらないと――」
- 723: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:32:14.46 ID:vLfxef5P0
まどか「――どうしてなのキュゥべえ?だってあなたはもう、私を勧誘しても無駄だって――!」
QB『やれやれ、ボクが何故そう言ったのか覚えてるかい?
「涅マユリの人工シードのせいで、キミが魔女化する可能性は著しく低い」――こう言ったろう?』
まどか「……!!」
QB『それはつまり、彼がキミたちへの人口シードの提供を拒めば、その限りではないということだよ――さぁ、わかったらボクと契約を――』
ほむら「そんなこと、させない――!!」ダッ
マユリに向かって駆けだすほむら
マユリ「――ホゥ?」
ネム「マユリ様――!」ハァ…ハァ…
ほむら(――腕は封じられても、魔力で強化した脚はまだ使える!)
一気に距離を詰めると、その勢いを乗せたままマユリに強烈な蹴りを放つ――!
義魂「――止まってください、暁美ほむらさん!」
ほむら「――っ!?まどかっ!!」
まどか「わっ!……ミ、ミモザさん……!?」
見ると、義魂丸のネムがまどかの背後を取り、手首を掴んでほむらを牽制していた
- 724: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:32:39.77 ID:vLfxef5P0
むら「――まどかを離しなさい。その娘を傷つけるのはあなたたちの本意じゃないはずよ」キッ…
マユリ「なに、何なら直接身体を痛めつけてやった方が、いっそ契約に踏ん切りがつくかもしれんだろう?」カクッ
QB『おいおい加減を誤って殺したりしないでくれよ?ボクは鹿目まどかを契約に追い込むのに手を貸すという条件であなたと手を組んだんだ
もし彼女が死にでもしたら――』
マユリ「フン、改造魂魄でもないただの義魂丸には人並みの戦闘力しかないヨ
うっかり首でも締めない限り、殺す心配は無用だ――」
ほむら「くっ……!」ギリッ…
まどか「お願い、ミモザさん。やめて……こんなのってないよ……!」ウゥ…
義魂丸「……ごめんなさい、鹿目さん…!」ギュウッ…
まどか「どうして…?だって、ワルプルギスとみんなが戦ってる時に、私がみんなの所へ行こうとしたのを、ミモザさんは止めてくれたでしょうっ……?」
マユリ「当たり前だヨ。契約もしない状態のまま決戦の最中に出てこられたら、金色疋殺地蔵の毒で二分と保たずにキミは死んでたからネ
まったく、インキュベーターが余計な真似をしたせいで危うく私の策が水の泡になるところだったヨ――」
- 725:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 01:33:09.24 ID:10e7agQt0
この鬼畜コンビめ!
- 729: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:34:38.40 ID:WrhrV5tUO
QB『仕方ないだろう?マミじゃないけど、ボクだってあなたが卍解なんていう奥の手を隠し持っているなんて知らなかったんだ
面倒な手順なんて踏まずにさっさとまどかを魔法少女にしてワルプルギスの夜を倒してもらった方が効率的だと思ったんだよ――』
マユリ「馬鹿を言うんじゃないヨこの屑が。鹿目まどかに眠る才能については十分耳にしていたからネ
万一ワルプルギスを跡形もなく消し飛ばされでもしたら、せっかくの研究材料が手に入らないじゃないか――」フン
ほむら「…っ!ちょっと待って……!
お前たちが手を組んでいたと言うことは、さやかが契約した時にインキュベーターの動きを捕捉できなかったというのも――!」ハッ
マユリ「何だ、今頃気が付いたのかネ?」カクッ
マユリ「美樹さやかが訪れていたコンサートホールに『偶然』孵化しかけのグリーフシードが存在し
キミたちが『偶然』そこから遠く離れた場所に居た頃に、『偶然』そのシードが孵化する――」
マユリ「いくらなんでも偶然の一致で済ますのには重なり過ぎだとは思わないかネ?」ニヤリ
まどか「そ、それって……!」 ほむら「でも、そんなことが――!」
マユリ「キミたちが人口シードに溜め込んだ穢れを、使い魔に注入して強制的に魔女化させることができるんだ
グリーフシードに注入して孵化を促すことだってできるとは思い至らないかネ?」
ほむら「っ!!」
マユリ「ま、ちょうどいいタイミングで孵化するように穢れの量を調整するのは骨が折れたがネ」ヤレヤレ
- 730: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:36:00.05 ID:vLfxef5P0
まどか「でもっ…どうしてさやかちゃんと上条君がコンサートホールに行くってことを知って……?」
ほむら「――監視用細菌。こいつは杏子のことを四六時中監視できたのよ、まどか――」
まどか「えっ!?」
ほむら「そして私たちはコンサートの前日、杏子の前でその話をしている……っ!待って、それじゃまさか――!」ハッ
マユリ「ンッフッフ……」ニヤリ
ほむら「――!さやか聞いてっ!こいつは嘘を吐いてる……上条恭介は薬なんか盛られてないわ――!」
まどか「ほむらちゃん!?それってどういう――」
ほむら「インキュベーターは嘘を吐かない。ヤツらが手を組んだのはさやかがデートに行く前日のはずよ
なら、上条恭介の腕を治した時点では、まださやかを魔女化させようという目論見はなかったはず――!」
まどか「あっ――!」ハッ
QB『おっと、これはボクが失言をしてしまったのかな?』
マユリ「――その通りだヨ暁美ほむら。あの時点ではまだ、キミに恩を売っておこうという程度の考えしか持っていなかった
そもそも、魔女の口付けに侵された状態の人間を捕獲できなかったしネ。さすがの私でもサンプルもなしにそんな薬は作れんヨ――」
まどか「そんな…!それじゃ、さやかちゃんはっ……!」
QB『おーいまどか、そろそろ決断してくれないかな?』キュップイ
- 732:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 01:36:12.30 ID:hXS5P/JF0
この外道具合
これですよこれこれ
- 733: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:37:42.18 ID:WrhrV5tUO
ガンガンガンガンッ!!
《人魚の魔女》が放つ車輪はひっきりなしに防壁に当たり、荒い音を立てている
マミは立ったまま、杏子は倒れたままの状態で、魔女の猛攻に曝され続けていた
マユリ「このままじゃ、あの二人まで魔女になってしまいかねんヨ――?」カクッ
まどか「……っ!」ギュッ…!
ほむら「まどかっ――」(せめて両腕が使えれば――まどかだけでも逃がす時間が稼げるかもしれないのに!)
QB『ソウルジェムが砕けない限り死にはしないけど、ああして肉体にダメージを受け続けると、その傷を癒したり痛みを軽減するのにかかる魔力がどんどん嵩んでいくからね
特にマミなんかは涅ネムに裏切られたのがよほどショックだったのか、濁っていくスピードが心なしか早くなっているようだし――』
まどか「――ねぇ。ネムさんは本当に、マミさんのこと利用しようと思ってただけなの?」
ネム「…………」ハァ…ハァ…
無言のまま防壁を維持し続けるネム
こめかみを伝う汗は、疲労のためだろうか
まどか「ねぇ、ミモザさん?私を励ましてくれてたのも、全部罠にかけるため……?」
義魂「……申し訳、ありません……!」フルフル
まどかの腕を掴んだまま、顔をそむける義魂丸
その肩が震えているのは、魔女の攻撃の振動故か
まどか「――私、どうしたらいいんだろ」ボソッ…
- 734: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:38:14.32 ID:vLfxef5P0
マユリ「フム――」ツカツカ
と、そこでマユリがおもむろにほむらの方へと近寄っていった
ほむら「っ!」バッ
注意深く身構えるほむら
しかしマユリは懐からリモコンのようなものを取り出したかと思うと、素早く何かのボタンを押した
ピッ カチャッ
ほむらの腕を拘束していた装置が外れる
ほむら「なっ!?」シロクロ QB『涅マユリ、何を――』
マユリ「――さて。これでキミには再びチャンスが与えられたわけだ、暁美ほむら
時間を戻して、また最初からやり直すチャンスがネ――」ニヤリ
ほむら「――っ!!」ハッ
まどか「時間を……戻す?」キョトン
ほむら「待ってまどか――!」
QB『――そういえば、キミはまだ彼女から真実を聞かされてないんだったね、まどか
暁美ほむらの魔法は時間停止なんかじゃない、時間の遡行なんだよ――』
ほむら「黙りなさいっ!!」ダッ―
- 735: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:38:43.74 ID:vLfxef5P0
全速でキュゥべえを蹴りつけるほむらだったが、キュゥべえはちょこまかとそれをかわし、言葉を続ける――
QB『彼女はねぇ、まどか――キミを救うために魔法少女になったんだってさ』ヒョイッ ヒョイッ
ほむら「黙れっ――!!」ダッ―
まどか「救う……」
QB『彼女が元いた時間軸で、キミは魔法少女としてワルプルギスと戦い、命を落としたらしい
そこで彼女はボクと契約して、「ワルプルギスの夜との決戦より1ヶ月前に時間を戻す能力」を手に入れたんだ――』ヒョイヒョイ!
まどか「私が……!」
ほむら「どうしてっ!?まどかとのことはさやかたちにしか話して――!」ヒッシ
ほむら(――!!まさかあいつ、まだ杏子の監視を解いてなかったの――!?)ハッ
QB『以降、彼女はずっと戦い続けているんだ。キミを魔法少女――魔女にさせず、かつワルプルギスの夜を倒せる状況を模索しながらね』ヒョイ―
マユリ「いやはや、なんとも自己犠牲に溢れた話じゃないかネ?
この小娘はキミというひとりの人間の為だけに、何度も何度も同じ時間を繰り返し生きてきたのだヨ――」ニヤニヤ
- 737: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:39:49.85 ID:WrhrV5tUO
まどか「……今の話は本当なの?ほむらちゃん」
ほむら「まどか……!」(どうしよう……よりによって最悪の形でまどかに真実を知られてしまった……!!)ギリッ…!
まどか「そうだよね…キュゥべえは隠し事はしても、嘘は吐かないんだもんね……
そっか……『同盟の条件が、私に契約させないこと』……そういうことだったんだね」フルフル
ほむら「待ってまどか……!勘違いしないで!
これは私が勝手な自己満足でやってること……今のあなたが気に病む必要はまるでないわ!」ヒッシ
QB『そうそう、彼女の言う通りだよ。それに、彼女の願いと行動の結果として、今のキミにそれほどの素質が芽生えることになったんだしね、鹿目まどか――』キュップイ
まどか・ほむら「――え?」
QB『かねがね疑問ではあったんだ――「何故、鹿目まどかが、魔法少女として、これほど破格の素質を備えているのか」
――その答えがキミだ、暁美ほむら。いや、正しくは君の魔法の副作用――と言うべきかな』
ほむら「な…なにを……!?」
- 738: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:40:21.13 ID:vLfxef5P0
QB『魔法少女としての潜在力はね、背負い込んだ因果の量で決まってくる
君が繰り返してきた時間――その中で循環した因果の全てが、巡り巡って、鹿目まどかに繋がってしまったんだよ』
ほむら「うそ……何を言って……それじゃあまどかは私のせいでっ……!?」ガタガタ…
ゴゴゴゴゴ…!
マユリ「――フン、皮肉なものだネ
鹿目まどかを救おうと努力を繰り返す度に、鹿目まどかは魔女と魔法少女を巡る因果の中へと引きずり込まれていったのだヨ――」カクッ
ネム「マユリ様……ハァ…魔女の攻撃が激しさを増しています……!これ以上…ハァ…守りを維持するのは……!」ハァ…ハァ…
マユリ「ホゥ――おい、佐倉杏子と巴マミはどうなっているかネ?」
QB『ふたりともまだ魔女化はしていないようだね――あ、けどそろそろ限界かな?二人とも魔力が尽きかけているよ』
マユリ「フム……聞いたかネ?暁美ほむら。どうやら今回の時間軸でもキミの望む結末には至らないようだ
――どうしたネ?早く時間を戻し給えヨ――」
ほむら「だって……私が時間を戻す度に……!まどかは……!!」ブルブル…
QB『――この期に及んで暁美ほむらまで絶望させようというのかい?本当に強欲な男だねキミは――』キュップイ
マユリ「私としてはむしろ魔法を使ってもらった方が好都合なんだがネ
以前にも言った通り、時間遡行という能力には非常に興味がある。いったいどんな現象が起きるのか――」
- 740: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:41:16.64 ID:WrhrV5tUO
周囲の声が遠くなっていく
眼を固く瞑り、その場に跪くほむら
ほむら(……ここで私が魔女になったら、この時間軸でも間違いなくまどかは助からない……)ドクンッ
ほむら(かといって時間を戻せば……次はさらにまどかの力が…強く……)ドクンッ
ほむら(繰り返せば…それだけまどかの因果が増える。私のやってきたこと、結局……)ドクンッ
不意に、閉じた視界が暗くなった
誰かが前に立っている――
「――もういい。もういいんだよ、ほむらちゃん」
- 741: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:41:41.30 ID:vLfxef5P0
ほむら「まどか……?」ハッ…
見上げるとそこには、優しい微笑みをたたえたまどかが――
まどか「ごめんねほむらちゃん、今までありがとう――」
ほむら「待って…待ってよまどかぁ……そんな……!」ブワァッ…
義魂「鹿目、さん……」
義魂丸が呟いた
本来であれば、勝手にまどかの腕を離したとして激昂してもおかしくはないところだが、マユリは興味深そうに笑いながら黙ってまどかを見ている
まどか「ごめんね、本当にごめん。これまでずっとほむらちゃんが守ってきてくれてたから、今の私があるんだよね――」
ほむら「ダメ…やめてぇ……!」グスンッ
まどか「でもね、ほむらちゃん。やっぱり私だって、ほむらちゃんを守りたいよ
さやかちゃんも、マミさんも、杏子ちゃんも、私の最高のお友達たちを、助けてあげたい――」
ほむら「まどかぁ……!!」ヒック…エッグ…!
まどか「みんな、もう十分すぎるくらい戦ってきたよ。だからもう、いいの
これからは、私がみんなを守って戦う――!!」
そう言って、まどかはほむらに背を向けキュゥべえと向き合う
- 742: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:42:39.08 ID:WrhrV5tUO
QB『よくぞ決心してくれたね、まどか
キミなら史上最強の魔法少女になれる――どんな敵からも、キミの大切な人たちを守り抜くことができるだろう』
QB『さあ、鹿目まどか――その魂を代価にして、君は何を願う?』
まどか「――ここにいるみんなを、元の人間の女の子に戻して
今負ってる怪我とか痛みとか、そういうのも全部治して、完全に健康な普通の女の子に戻してあげてっ!!」
ほむら「っ!!まどかっ――!!」
QB『契約は成立だ。君の祈りは、エントロピーを凌駕した
さあ、解き放ってごらん――その新しい力を!』
辺りを光が覆った――
- 744: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:43:01.64 ID:vLfxef5P0
ーーーー
ほむら「――ここはっ!?」ハッ
気が付くと、ほむらたちは元の公園に戻っていた
魔女の結界は消えている
咄嗟に辺りを見回すと、魔女になったはずのさやかが元の姿で倒れていた
すぐ近くには、マミと杏子の姿も
そして彼女たちからは――いやほむら自身からも、魔力の片鱗が感じられなかった
ほむら「人間に……戻ってる……」ボーゼン…
「――素晴らしいッ!!」
興奮した声がほむらを現実に引き戻す
見ると、これまでに見せたこともないほどいきいきとした表情を浮かべたマユリが、ひとりの少女が相対していた―
- 745:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 01:43:42.36 ID:fvrcxfzX0
>ここにいるみんなを、元の人間の女の子に戻して
大変、マユリ様が人間の女の子になっちゃう
- 748:マユリファンの皆様申し訳ありません ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:44:24.55 ID:WrhrV5tUO
ピンク色の髪に、同じくピンクを基調とした衣装
その手には、魔力で構成されたと見える弓が握られている――
ほむら「まどか……っ!?」ペタリ…
マユリ「これほどの霊圧を持つ魔法少女は初めてだッ!!そこに転がっている『元』魔法少女共がゴミのようだヨ――!!」
ネム「これは――!」
義魂「鹿目、さん……!」
ほむら(契約、させてしまった……!)ギュウゥ…!
ほむら(しかも私はもう……魔法少女じゃない)ツー… ポタッ
ほむら(もう時間を、戻せない……)グスンッ
QB『――すごいやまどか、ボクの予想以上だよ!まさかこれほどまでに強大な魔力を発現するとはね――!!』キュップイ!
ほむら(そうだ……かくなる上は、もう一度インキュベーターと契約して――!!)
まどか「大丈夫だよ、ほむらちゃん――」
ほむら「え――?」ハッ
- 751: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:45:06.15 ID:vLfxef5P0
ほむらに背を向けたままの状態で、そう語りかけるまどか
その眼は、マユリをじっと見据えている
まどか「安心して、今度は私がみんなを守るから――」
ほむら「まどか……でも……!」
マミ「ううん……え?ここは――」パチッ
杏子「あっ!……っと、あれ、魔女の結界から出てる……?」ガバッ
さやか「んん~……はっ!?あれ?うそ、あたし、どうして――?」ガバッ
マミ「美樹さん!!」 杏子「さやか!!」 さやか「うへっ!?な、なに……!?」アタフタ
杏子「こいつはいったいどういう――あっ!まどかお前――!?」ハッ
まどか「――みんな、ごめんね。せっかくみんなが私を契約させまいと頑張って、ワルプルギスの夜も倒してくれたのに――」
マミ「……!!
――そう、この状況はそういうことなのね……っ!」フルフル
さやか「ちょ、ちょっと待ってよ!話が全く読めないんだけどっ――」
ほむら「……まどかは、私たちを――」 まどか「ごめん、説明は少し待ってもらってもいい?」
ほむら「まどか…?」
まどか「先に、済ませておきたいことがあるから――」キリッ―
- 752: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:45:38.30 ID:vLfxef5P0
マユリ「最高だヨ鹿目まどか!キミほど素晴らしい魔法少女の個体はおそらく今後出現することはないだろうッ――!!
他の凡百の魔法少女共が霞む位に文句の付けようがない研究材料だヨッ!!」
まどか「――謝ってはくれませんか」
マユリ「ん?」
まどか「みんなを騙して、傷つけて、苦しめたこと。きちんと誠意を込めて、この場でみんなに謝ってください――!」
マユリ「そうすればおとなしく研究に協力してくれるのかネ?そういうことなら――」
まどか「――やっぱり、ダメですよね。あなたは、そういう人だもの――」ボソッ
マユリ「?」
まどか「人の心がわからない、人の痛みがわからない――人のことを、わかろうとすらしていない
だから、どんなにひどい嘘も裏切りも、自分の目的のためなら躊躇わない――!」フルフル…
マユリ「ホゥ――で?」カクッ
まどか「――ごめん、ネムさん、ミモザさん。私、この人だけはどうしても許せないよ――!」
ネム「……!」 義魂「……くっ!」
マユリ「フム、ならばどうするのかネ――と、訊くまでもなかったネ
どうせ素直には捕まらないと予想はしていたし、念の為空間凍結をこの公園に発動しておいて正解だったヨ――」ブンッ―
- 758:ハイパーフルボッコタイムです ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:48:21.94 ID:WrhrV5tUO
疋殺地蔵をまどかに向けるマユリ
まどかもまた、マユリに向けて弓を構える
マユリ「ホゥ、弓矢が武器かネ。いやはや、どこぞの下等種を思い出したヨ――」ニヤリ
まどか「――行くよ、涅マユリさん」シュウゥゥゥ…!!
次の瞬間、まどかの手元に矢が生成され弓につがえられた――!
マユリ「――っ!?」バッ―!
咄嗟に飛び退こうと動き始めるマユリ――
――しかしまどかは、既にマユリの避けた地点へと狙いを合わせていた!
マユリ「なっ――!!」
バァアアアァァァーーーンッ!!!
まどかの放った矢の一撃は、轟音と共にマユリを吹き飛ばした
さやか・マミ・杏子・ほむら「――っ!!?」 ネム「マユリ様――!!」 義魂「涅隊長っ――!?」
- 761: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:49:00.30 ID:vLfxef5P0
唖然とする一同
しかし、すぐにネムが反応しまどかを捕えようと動いた――!
ネム「――申し訳ありません、鹿目まどかさん……!!
縛道の七十九『九曜縛』――!!」シュルルルル…!
まどかの周囲に黒い数珠状の霊子が集まり、細く連なってその身体を縛り上げようとする!
しかし――
まどか「――無茶しないで、ネムさん」サッ…
ネム「…っ!?」ゾッ…!
――気が付くと、まどかはネムの背後に立ち、その背に矢を突き付けていた
まどか「魔女の結界の中で、ずっと私たちを守るための技を使ってたから、すごく疲れてるんでしょう?」
ネム「……っ!!」ジワッ…!
冷や汗をたらし、無言で両手を上げるネム
まどかの圧倒的な強さに言葉を失い、ほむらたちも息を飲んでそれを見守っている
杏子「すげぇ……動きがまったく見えなかった……!」
さやか「まどかっ……!?」
マミ「これが、鹿目さんの魔法少女としての力……本当に規格外ね……!」
ほむら「……っ!待ってまどか!まだよっ――!!」ハッ
- 762: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:50:28.70 ID:WrhrV5tUO
土煙の向こうに、ふらりと立ち上がる人影が――
マユリ「――図に乗るなヨ小娘ェェェッ!!!」
一同「!!?」
まどか「……すごいですね。手加減はしたけど、そんなになってもまだ立ち上がれるなんて――」
見るとマユリは左肩を吹き飛ばされ、左の脇腹から腰にかけても大きく抉り取られていた
荒く息を吐きながら、激昂した様子で口を開く
マユリ「ハァ…ハァ…魔法少女風情が…ハァ…ふざけてくれるッ……!
――いいだろうッ!!ならばこちらも相応の力で相手してやろうじゃないかッ……!!」ギロリッ!
フハハハハハハッッ!!!
ふらつきながらも狂ったように高笑いをあげるマユリ
ほむらたちは怯えたように、ネムと義魂丸は焦燥した様子でマユリを見つめている
キュゥべえは興味深そうに、まどかは毅然とした表情のまま、マユリの次の動きに注目する――
マユリ「―― 卍 解 」
- 763: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:50:52.99 ID:vLfxef5P0
ゾォオオォォォォーーー……!!
まどか「……!!」
さすがに驚きを隠せないのか、目を見開いて出現した『ソレ』を見上げるまどか
『ソレ』を見るのが二度目のほむらたちも、背筋に走る怖気は抑えられない
「おぎゃぁああぁぁぁーーーーーっっっっっ!!!!!」
マユリ「――『金色疋殺地蔵』……ッ!!」ハァ…ハァ…!
QB『へぇ、これはすごいね。もはや刀剣としての常識を遥かに超えた――えっ!?』
感心した様子で金色の巨体を見上げていたキュゥべえの目の前に、赤子の巨大な掌が迫る――
QB『ちょっ、待っ、ボクがここに――』ブチィッ!
キュゥべえごと地面に手をついて、体勢を整える金色疋殺地蔵
その口元からは、毒々しい紫色の煙が濃霧のように漏れ出している――
マユリ「――これで、キミの命運は尽きたヨ?」ニヤリ
- 765: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:51:24.17 ID:vLfxef5P0
杏子「…っ!やべぇ、早くこっから逃げねぇと――!!」バッ
さやか「ひいぃっ……!!」ガクガクブルブル
マミ「鹿目さんっ!あなたも早く――!」
ほむら「逃げてまどかっ!そいつは猛毒を――」
まどか「みんな、私の後ろにいて――」
マミ・杏子・さやか・ほむら「えっ……?」
まどか「言ったでしょ?みんな、私が守るって――」ニコッ!
次の瞬間、まどかの全身から桃色の淡い光が溢れ出し、ベールのようにほむらたちを包み込んだ!
ネム「なっ……!?」 義魂「あの光は……毒霧を弾いている!?」
さやか「なに…?この光……まどか?」
ほむら「まどかが私たちを、守ってくれてる――」
マユリ「ホゥッ!!そんなこともできるのかネッ?さすがは史上最強の魔法少女というだけのことはあるッ……!!」ハァ…ハァ…!
QB『きゅっぷい…まどかは『仲間を守りたい』という守護の願いを魔法に変えたからね
それにしてもひどいじゃないか、ボクまで巻き添えにキュブゴホォッ!!?』ゲホッ…バァンッ!
まどか「……!?」
- 767: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:52:06.76 ID:vLfxef5P0
マユリ「生憎、毒の配合など一回ごとに変えるのは私にとって常識でネ
今回の致死毒は感染者自身を毒の塊に変えて爆散させる――原形を留めて死ねるなどと思わないことだヨ?」ハァ…ハァ…
QB『きゅっぷい…けど涅マユリ、魔法少女は毒では死ななキュブグヘェッ!!?』バァンッ!
マユリ「知ってるヨ――だが、そこにいる元魔法少女の屑共は今、鹿目まどかの力で守られている
鹿目まどかが魔力を維持できなくなれば、そいつらはひとたまりもないだろうネッ――!!」ハァ…ハァ…クフフ…!
QB『きゅっぷい…ちょっ…待ってくれ…!ここに張られた結界がまだ機能してるせいで、ボクまでここから外に出られキュブグガハァッ!!?』バァンッ!
ネム「ですがマユリ様……!鹿目まどかは五体満足のまま捕獲した方が……!」
マユリ「身体などただの肉塊にしてしまっても構わんッ!!
ソウルジェムさえ無事なら、後でいくらでも復元できるヨッ――!!」
まどか「――みんなは、私が守る
私の友達は、誰も死なせない。それに――私も死なない!」キリッ
マユリ「ヒャッハッ!!それは結構ッ!!ならばこれで終わりだァッ!!
――行けェェ!!金色――疋殺地蔵ッ!!!」
「おぎゃぁああぁぁぁーーーーーっっっっっ!!!!!」ズバズバズバズバァッ!!
- 768: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:53:19.68 ID:WrhrV5tUO
よだれかけが外れ、毒液でぬらぬらとてかった大量の刃が化け物の首から飛び出した
そして狙いをまどかに定めると、大きく口を開けて頭からまどかたちに突っ込む――!!
さやか「うわぁっ!!」 マミ「きゃあっ!!」 杏子「うおっ!!」 ほむら「ひっ…まどかぁぁぁっ!!」
まどか「――これで、お終い」
まどかの手から、一本の矢が放たれた
ワルプルギスの攻撃を正面から受け止めた時と同じように、化け物から見ればあまりに小さ過ぎるその一撃を、自らの額で受け止めようとし――
――金色疋殺地蔵は、たった一本のその矢によって真っ二つに裂けたのだった
- 775: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:55:29.80 ID:vLfxef5P0
ーーーー
ほむら「あ…あぁ……!」ポカーン
自分の見ている光景が信じられなくて一様に呆然とする少女たち
マユリ「がぁ…ハァッ……!クッ……!!」フラ…フラ…
涅マユリの腹部には、ぽっかりと大きな穴が空いていた
ネム「マユリ様……!!」 義魂「く、涅隊長……!?」
まどか「――これでもう、十分でしょう?だから、約束して
もう二度と、私の大切な人たちを傷つけないって――」キリッ
マユリ「クッ…ぐぅぅ……!この……魔法少女めがァァァッ!!」ブンッ―
今にも死にそうな状態でありながらなお、マユリは折れた刀を振り上げると――
――そのまま自らの喉を貫いた
マユリ「ゲホォッ!!」
まどか「わっ!?」
杏子「なっ…!?」
ブシャァァッ!!
次の瞬間、涅マユリの身体が液体となって飛び散った
- 776: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:56:07.09 ID:vLfxef5P0
さやか「ひぇっ…!?」
マミ「な、なんなの……!?」
ほむら(斬りつけたものを液体に変える力……っ!?)
マユリ『やれやれ……全く無駄な時間を過ごしたヨ』
まどか「……逃げるんですか」
マユリ『フン、いい気になるんじゃないヨ……これでキミが隊長格をも圧倒する力を持つ危険因子だということが判明した
……どの道、護廷十三隊はキミを放ってはおかないだろうネ』
ほむら「なっ……まどかが死神側から敵として見做されるということ!?」
杏子「ちょっ…そんなのおかしいだろ!?だって元はと言えばてめぇが――!!」
マユリ『諦めることだネ……キミはインキュベーターの目論見通り魔法少女になった…ヤツらがこの星での勧誘を終えれば、もう魔女は増えない……
私の人口シードもない以上、最終的にキミを待つものは魔女化、そしてすべての破滅だヨ……!!』
マユリ『キミの大切なモノたちとやらを――キミ自身の手で破壊し尽くすがいいッ……!!』
そう言い捨てて、液体となったマユリは公園から完全に姿を消したのだった
ほむら「まどか……そんな……まどかが……あぁ……!!」フラリ…
まどか「!!ほむらちゃん――!」
緊張の糸が解けたのか、はたまた精神が限界に至ったのか、そこでほむらの意識は途絶えた――
- 780:もうじきエピローグ ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:56:42.37 ID:vLfxef5P0
ーーーー
見滝原市・病院
白いベッドの上で、ほむらは目を覚ました
ほむら「――また、やり直し……っ!?」ガバッ!
小机の上に置いてあるデジタル時計
今日の日付は、意識を失った日の3日後となっていた――
朦朧としていた意識が一気に覚醒する
ほむら「違う……私はもう、魔法少女じゃない……!!」ガクガク
ほむら「どうしよう……!結局まどかは魔法少女になってしまった……!
しかも、私のせいでっ……私があの死神を信用したせいで、まどかはっ……!!」ブワァッ…
ほむら「ごめんっ……ごめんねまどかっ……!!」ウッ、ウッ…!
コン、コン
病室のドアをノックする音
ほむら「……まどか?」グスン…
- 782: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:57:17.12 ID:vLfxef5P0
ほむら(それとも他のみんなかしら……でも、どちらにせよ、今はみんなに合わせる顔がないわ……)
コン、コン
ほむら(……もう少し、ひとりでいたい)
コンコンコン!
男の声1「――しましょ――まだ―意識―――出直しま――」
ほむら(……?知らない声ね……医者かしら?)
男の声2「いや――ですし―――早いとこお話を――」
ほむら(もう一人いるのね……どうしよう、やっぱり返事した方がいいのかしら……?)
コン、コン、コン!
ほむら「……どうぞ」
男1「あ、はいっ!失礼しますっ――」ガラガラガラガラ…
ほむら「…っ!?」ガタッ
- 784: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:58:08.24 ID:vLfxef5P0
思わず身構えるほむら
入ってきたのは、背の低い青年だった――おどおどとした表情で、窺うようにほむらの方を見ている
白衣を着ていたが、しかし医者や看護師の類では断じてありえなかった
何故なら彼は、白衣の下に死覇装を着ていたのだから――
ほむら「し、しにがみ――!!」キッ!
男1「ひぃぃ!ご、ごめんなさいっ!」バッ
ほむら「……え?」キョトン
男1「あ、あ、あのっ……暁美ほむらさん、ですよね?えーっと、その……元・魔法少女の?」オドオド
ほむら(なに?こいつ、本当に死神…?)「――まず自分から素性を明かすべきじゃないかしら?」ファサァ
男1「あ、はいっ!すみませんでしたっ!
僕はえーと、技術開発局霊波計測研究所所属の、壷府リンと言います……」オズオズ
ほむら「技術開発……!やはり涅マユリの手の者ね……!!」ギロッ!
リン「ひえぇ…そ、そんなに睨まないでくださいぃ……!」ガクブル
ほむら(調子狂うわね…それとも油断させようとして?)「――で?要件はなに?」ツン
リン「あ、はい…えーと……!」アタフタ
- 785: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:58:38.67 ID:vLfxef5P0
リン「……えー、この度の魔法少女に関する一連の案件につきまして……!
尸魂界の協力者として活動してくださいました暁美ほむらさんに対しての、えと、事後処理についての説明に、ま、参りましたっ……!」
ほむら「……ねぇ」
リン「は、はいっ!?」ビクゥッ!
ほむら「あなたの他に誰か来てないのかしら?さっき外でもう一人声がしてたけれど――」(こいつが相手じゃ埒が明かないわ……)
リン「えっ!?あ、はい…来ていただいていることはいるんですが……その……
……一応尸魂界に関する案件ですので、まずは僕の方から説明した方が……」オドオド
ほむら「……そう、だったらさっさと――」イライライライラ…
男2「まぁまぁ壷府サン、そちらサンもそう言ってくれてることですし、ここはアタシが……」
そう言って入って来たのは、しかし死神ではなさそうだった
緑と白の縞柄帽子を目深に被り、全身も緑を基調とした和風の出で立ちで固めている
足元は下駄、そして右手にはシンプルながら洒落たデザインの杖を携えている
ほむら「……あなたは?」ウサンクサゲ
男2「アッハッハ、こりゃ失礼しましたぁ!アタシの名前は浦原喜助、しがない駄菓子屋の店主ッス」
ほむら「駄菓子屋……?」
- 788: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:59:18.60 ID:vLfxef5P0
リン「あ、えーとその、なんでも浦原さんは昔尸魂界で――」浦原「なぁに、ちょいとばかし死神サンたちと縁のある者ッスよ~」
ほむら「――死神ではないの?」
浦原「ええ、とりあえず今は――ね」フッ…
ほむら(得体の知れない男だわ――)「どうやらあなたの方が口が回りそうね。あなたから説明してもらえるかしら?」
リン「あ……はい、あの、それじゃ……!」
浦原「了解いたしました~。そんじゃアタシの方から、まずは暁美サンが意識を失ってから後の、尸魂界の決定事項についてお話しいたしましょうか――」
ほむら「……!」(まどかは、どう判断されたの――!?)
浦原「――結論から言いましょう。魔法少女に関しては、今後尸魂界では『協力体制を敷きこれを援助すること』――と決定されました」
ほむら「……協力?」ポカン
浦原「ハイ、そうッス。魔法少女は、尸魂界から正式にその存在を認められたんスよ――」
ほむら(うそ!?それじゃまどかは無事――いえ、まだ信用しきれないわ!)「――詳しく説明してちょうだい」
浦原「ハイハイ、順を追って説明していきます~
まず、本来であれば霊的領域の存在ではない魔法少女や魔女について、何故霊的秩序の番人である死神が受け持つのかという話なんですが――」
- 789: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 01:59:48.35 ID:vLfxef5P0
浦原「どうも調査結果によると、魔女や魔法少女だけでなく魔女によって襲われた人間までもが、死んでも輪廻の過程に戻ることができないようなんス」
ほむら「……どういうこと?」ホム?
浦原「普通、現世で亡くなった人は、その死に方に関係なく皆霊体となって尸魂界に送られます
たまに未練があって現世に留まり続ける方もいますが、そういう魂魄は死神が魂葬しますしね」
浦原「例外は虚――魂魄を喰らう悪霊に殺された場合ぐらいでして、そういった場合の犠牲者は魂魄が“消滅”してしまうんス
これについても死神の管轄下にあるので問題なかったんですがね――」
ほむら「――実は虚だけでなく、魔女の犠牲者も魂を食われてしまうということ?」
浦原「ご名答ッス、暁美サン。直接魔女に襲われたり、あるいは魔女の力で自殺に追い込まれた人でさえも、その魂は消滅し輪廻に還ることがないんスよ
そうなってくると、『魂魄のバランスを保ち世界の安定を維持する』のが目的である死神側としても、重い腰を上げなきゃならないってワケッスね~」
浦原「けれど、魔女はあくまで物的領域の存在である上に死神は虚の相手だけで手一杯
そうそう魔女退治にまで人手を割く余裕はありません。そこで――」
ほむら「――魔女退治を、正式に魔法少女へ専属依頼したいということね」
浦原「さすが暁美サン、ウワサ通り呑み込みが早ッスね~。余計な説明が省けてありがたいッス」バッ パタパタ
おだてるようにそう言いながら扇子を開く浦原
その飄々とした雰囲気に調子を狂わされそうになりながらも、ほむらはクールな鉄の仮面を繕って先を促す
- 791: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 02:00:23.60 ID:vLfxef5P0
ほむら「――けど、魔法少女だってみんながみんな正義感に燃えているとは限らないわ
使い魔をわざと放置して、魔女に成長するまで泳がせておくような輩だっているもの」
浦原「勿論承知してますよ~。そのための“援助”なんスからね
――使い魔を一匹仕留める度に、尸魂界から恩賞として人口シードを幾つかプレゼントするのはどうかって話が出てるみたいッスね」
ほむら「人工シードを……!?」
浦原「ハイ。使い魔を倒すことに見返りがないなら、見返りを用意してあげればいいんじゃないかって発想ッスね~」
ほむら「でも、どうやって使い魔を倒したと証明させるつもり?
自己申告制にしたら人工シード目当てに嘘を吐くかも――」
浦原「最初にその地区担当の死神がその街に住む魔法少女に魔女探知機を渡しておくんスよ
探知機には魔力の抽出機能をつけておいて、使い魔と接触したらその魔力データが接触記録として入力され、仕留めれば討伐記録が残る仕組みに現在調整中らしいッス」
ほむら「そうしたら今度は魔女を倒す魔法少女がいなくなるんじゃないかしら?
魔女は危険性が高いし、使い魔だけを倒して報酬が得られるならそれでいいって考えの輩が現れるかも……」
浦原「暁美サンもご存じのとおり、人工シードの濁り吸収量は本物のそれに比べてずっと少ないですからね~
あると安心な応急アイテムって感じの品ですし、それだけで魔法少女として生計が立てられるとは思えませんよ」パタパタ
ほむら「……よく考えられているのね」ホムゥ…
浦原「そりゃまあ、護廷十三隊も永いこと霊的領域の秩序を守ってきたベテラン組織ッスからね~
――ところで、あなたが一番知りたいであろう鹿目まどかサンについては聞かなくていいんスか?」パタッ!
ほむら「……!」ハッ
- 792: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 02:01:36.69 ID:vLfxef5P0
浦原「まぁ恐らくあなたも心配していたでしょうが、案の定尸魂界でも鹿目サンのことを危険視する意見が出ましてね
何せ限定解除していなかったとはいえ、卍解を発動した隊長格を圧倒してしまったんスから、当然と言えば当然ッス――」
ほむら「でもっ……!」
浦原「けどご安心ください、最終的にその件は不問に付されましたから~」バッ
ほむら「!!」
浦原「鹿目サン自身に死神と交戦する意志がないことや、鹿目サンの類稀な魔力の才が今後の魔女根絶の為には得難い戦力であることが認められましてね~」
ほむら「――意外、だわ。護廷十三隊って、もっと厳格な組織かと思ってたけれど……」
浦原「いやはや、時期がよかったこともありますしね~」パタパタ
ほむら「時期?」
浦原「ハイ!実は尸魂界の方でもこの間まではちょっと大きなゴタゴタを抱えてたんですがね
それの解決に、やはり正規の死神でない方や特殊な人間の方々が尽力して下さいまして。おかげで尸魂界も少しずつ方針を変え始めてきたってワケッスよ」
ほむら「そう、なの……じゃあ、その“特殊な人間”にも感謝しないといけないのかしらね……」ファサァ
- 793: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 02:02:09.90 ID:vLfxef5P0
浦原「あー、それと蛇足かもしれませんが一応ご報告をしときますね~
十二番隊隊長・涅マユリにつきましても、この度の騒動の責任と功績を秤にかけた結果、お咎めなしということになったようッス」
ほむら「……っ!?」ガタッ
リン「ひっ!」ビクッ
浦原「まぁ、あの人は知っての通りエキセントリックな方でして、皆さんにも色々とご迷惑をおかけしたと思いますが……
それでも現時点での魔女及び魔法少女研究の第一人者ですし、今後の魔法少女との協力体制においても重要な存在ですからね~」
ほむら「でもっ――!」
浦原「それにあの人は今、魔法少女を元の人間に戻す研究を始めたようですしね」
ほむら「っ!?」シロクロ
浦原「ははぁ、さては暁美サン、てっきり涅サンは魔法少女に非協力的な態度をとるだろうと思ってたんスね?
けど、これに関しては十三隊全体の意向であると同時に、涅サン自身の意思でもあるんスよ」
ほむら「うそ……だってあの男が、自分を圧倒したまどかのために何かするなんて……!」
浦原「彼は気分屋ですが曲がりなりにも組織の責任者ですから、上の決定に背いてまで意地を通したりはしませんよ」
リン「そ、それに……」オズオズ
ほむら「え?」
- 795: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 02:03:39.28 ID:WrhrV5tUO
リン「ひぁっ!そ、その…局長はプライドの高い方ですが、それよりなにより実験と研究が大好きなんです
ですから、ご自分の理解できない現象や仕組みを見つけたら、解明するまでとことん力を注ぎ込んじゃいます!」
ほむら「……」
浦原「アッハッハ!流石は壷府サン、現役局員の意見は実感がこもってるッスね~!
けど、アタシも同意見ッスよ。恐らくあの人は、意地でも魔法少女を元に戻す方法を見つけるつもりでしょうね――」
浦原「知ってます?なんと涅サン、ご自分の身体と疋殺地蔵に僅かに付着していた残留霊子から、鹿目サンの霊波構成をほぼ炙り出したらしいッスよ」
ほむら「! そんなことが……!?」アゼン
浦原「ね?なんとも執念深い方でしょ。この執念深さが研究意欲の方に発揮されれば、今の尸魂界にあの人を超える科学者はいません」
ほむら「……妙に尸魂界に詳しいのね、しがない駄菓子屋の癖に」ジッ…
浦原「いやぁ、それほどでもないッスよ~。ネタを明かせば、アタシも在野の研究者だってだけの話ッスから」
ほむら「在野の研究者?尸魂界に関する事案の?」キョトン
浦原「ハイ、実は今も尸魂界から協力要請が来てましてね~
――現世にある私の研究室で、インキュベーターについて調べさせてもらってます」
ほむら「インキュベーターですって!?」ガタッ
- 798: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 02:04:38.99 ID:vLfxef5P0
リン「うわっ!ちょっ、落ち着いてくださいぃ……!」アワアワ
浦原「涅サンが注目したのは、インキュベーターが契約の際に漏らす『エントロピーを凌駕した』というフレーズ……
実際、鹿目サンは契約の際に行われるなんらかのエネルギー変換法則に基づいて、皆さんを見事普通の人間に戻していますしね」
ほむら「つまりまどかを――魔法少女を元に戻す方法を見つける鍵は、インキュベーターにあるってことね?」
浦原「とはいえ、インキュベーターは霊子変換が出来ない為尸魂界に連れて行って調べることができません
なんで、チャチなものとはいえこっちに研究機器を多少持っているアタシに、現世においてインキュベーターを調査するよう依頼が来てるんスよ」
ほむら「……そう。なら、まどかが元の人間に戻れるかは、涅マユリとあなたの手にかかっている――ということね」ファサァ
浦原「ま、そういうことッス~。生憎アタシは涅サンから好かれてないみたいなんスけど、一応魔女に関する資料とかはこっちにも回してもらってますしね
他にも念話通信機ですとか、いらなくなった研究用の道具なんかも少し譲ってもらいましたよ。いや~、頭を下げてみるもんスね~」パタパタ
ほむら(この男……なんだかんだであの死神の扱いに慣れてるみたいだけど、本当にどういう関係なのかしら……)
浦原「あーそれと勿論、鹿目サンを魔女にしてしまっては元も子もありませんから、今後も人工シードの支給は勿論、改良にも力を入れていくみたいッス」
ほむら「――なるほどね。大体の話は把握したわ
とりあえず、差し当たってはまどかに対して不利な流れにはなっていないようね……」ホッ…
リン「はいっ!……あの、本当に大事な方なんですね、鹿目さんはあなたにとって……!
ご、ごめんなさいっ……僕が謝るのも変かもしれませんが、局長のせいで皆さんがひどい目に遭われたと……!」ペコリッ!
ほむら「……!」
- 799: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 02:06:08.66 ID:WrhrV5tUO
リン「あっ!そ、それに副局長――涅副隊長からも、謝罪の意を伝えておくよう頼まれてました――!」
ほむら「……涅ネムから?」
リン「はい……他の皆さんには直接謝られたそうですが、意識を失っていた暁美さんにだけは隊務の都合もあって謝罪することができなかったと――!」
ほむら「……そう、他のみんなには謝ってたのね。よかったわ、特にマミはすごくショックを受けていたから――」
ほむら「――あなたも、上司があんな男じゃ色々大変でしょうね」フフ…
リン「いっ!?いえっ、そそそんなことは……!!」アタフタ
ほむら「ありがとう。あの男を許す気持ちには今はまだなれないけど、とりあえずあなたと涅ネムの謝罪は受け取っておくわ」ファサァ
リン「……!は、はいっ!」ペコリッ!
- 800: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 02:06:27.05 ID:vLfxef5P0
浦原「――さて!うまい具合に和やかな雰囲気になったところで、アタシたちはそろそろお暇するとしましょうかね~」パタパタ
ほむら「あら、そうなの?」
浦原「ハイ、落ち着いてお話をする為に簡単な人除けの結界をこの病室に施してますんで、あんま長居出来ないんスよ
あーでも、アタシももうしばらくはこの街で魔女について色々調べてみますんで、もしなんかありましたらこちらの番号へおかけ下さい~」つ メモ
ほむら「わかったわ――多分これからも、まどかに関することで何か意見を仰ぐこともあると思うけれど、その時はよろしく頼むわね」
浦原「お任せください~!そんじゃ、アタシらはこれで失礼させて頂きます
まだ病み上がりですし、あんまし無理しないようにした方がいいッスよ~」パタパタ
リン「あ、それじゃあ暁美ほむらさんっ!僕も失礼しますっ!」ペコリッ!
そう言い添えて、病室を後にする浦原とリン
ほむら「……ふぅ」ホムゥ…
二人が出て行った後、ほむらは深く息を吐いた
長らく抱え続けてきた重荷が、ようやく少しだけ軽くなった気がする
ほむら「まどか……とりあえず、あなたを取り巻く状況は悪くないみたい……」
ほむら「……魔力を失った私は、またあなたにとって足手まといにしかならなくなってしまったけど、それでも――」
と、そこで人が来る気配がした
どうやら今度こそ医者のようだった
- 801: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 02:06:54.50 ID:vLfxef5P0
ーーーー
翌日―
見滝原市・病院
昨日、目を覚ましたほむらは検査を受けた結果、単に疲れが溜まっていただけだろうと判断された
実際彼女はワルプルギスとの決戦までは勿論のこと、その後もマユリの研究素材になるという代償の件が気がかりで、精神的に休まる時がほとんどなかったのだ
まどかが魔法少女になりマユリを撃退したところで、ほむらの緊張の糸はぷつりと切れてしまったのであった
念の為昨日はもう一泊病院で過ごし、今日無事に退院に至ったほむら
看護師「それじゃあ暁美さん、お大事にしてくださいね」ニコッ!
ほむら「はい、お世話になりました」ペコリ
そう頭を下げて、ほむらは病院を後にする
「お、出てきた出てきた~」
病院を出たところで、ほむらのよく知る声が聞こえてきた
- 804: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 02:08:16.63 ID:WrhrV5tUO
杏子「――ったく、散々ひとりで色々背負い込んで、結局最後にはバタンキューかよ。だらしねーやつ」ニィ
さやか「もぉ、心配したんだからねー?なんたってあんたはあたしの第二の嫁になるんだから!」ニヤニヤ
マミ「でも、大事に至らなくて本当によかったわ。これからは何でも抱え込まずに、ちゃんと友達に相談するのよ?」ニッコリ
ほむら「あなたたち……!」ハッ
まどか「――ほむらちゃん」
ほむら「まどか……!」
まどか「ごめんね、ほむらちゃん……私、契約しちゃった
ほむらちゃんが一生懸命、私を魔法少女にさせない為に頑張ってきてくれたのに……怒ってるよね?」ショボン…
ほむら「……!」
ほむら「……顔をあげて、まどか」
まどか「でもっ――」
ダキッ!
ほむら「謝らなければいけないのは私の方よ――あなたに、いえあなたたちみんなに」ギュウゥ…
- 805:あとちょっとだから! ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 02:08:50.34 ID:vLfxef5P0
まどか「ほむらちゃん――」
ほむら「自分では、あなたたちを仲間だと――友達だと思って一緒に戦ってきた
けど私は結局、心の底ではあなたたちのことを頼り切ることができなかったんだわ――」ナデナデ
まどか「……うん」
ほむら「もしあなたたちの誰かが、今回みたいにひとりで何かを解決しようとしてたら、多分私も放ってはおかなかった
あなたたちがそうしてくれたように、手を差し伸べに行くだろうって、ようやく気付いた――」フルフル…
まどか「……うん、そうだね」ナデナデ
ほむら「だから、ごめんなさい!仲間だ友達だって言って、結局みんなに迷惑をかけることになってしまって……!
せっかくワルプルギスの夜を倒したのに、あなたを魔法少女にさせてしまってっ……!!」フルフル…!
まどか「……ほむらちゃん、私、魔法少女になったこと、後悔してないよ」ナデナデ
まどか「確かにちゃんとみんなに相談してほしかったけど、最終的にこうしてみんな無事でいられたんだし、そのことはもういいの」
まどか「だからねほむらちゃん、もう、悩んだり苦しんだりするのはおしまい」ポンッ!
まどか「ほむらちゃんがずっと探し続けてきたこれから先の時間を、みんなでいっぱい楽しもう!」ニコッ!
ほむら「……まどかぁ」ボロボロ
- 807: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 02:09:28.73 ID:vLfxef5P0
さやか「あーあーまた泣いちゃって。クールなほむらちゃんの設定はすっかりなかったことになっちゃったのかしらね~?」ヨシヨシ
杏子「ほら、泣くのはもういいだろ?これからは楽しいことだけ考えて生きてけって!ほら、笑えよ!」コノコノ
ほむら「ちょ、杏子……口角を引っ張り上げるのはやめ……!」アタフタ
マミ「ふふふ、それじゃ、行きましょうか。暁美さんの退院祝いに、ケーキでも食べに行かない?
実はケーキのおいしい喫茶店を見つけたの――」ニコニコ
さやか「おっ、それいいですねー!」
杏子「よっしほむらの奢りなー」
ほむら「なっ…どうして私の退院祝いなのに……!?」ホムッ!?
さやか「あれあれ~?『結局みんなに迷惑をかけることになってしまって……!』っていう言葉に誠意はこもってなかったのかな~?」
ほむら「うっ…」ホムゥ…
まどか「もぉ、みんなダメだよ、ほむらちゃんをいじめたら!」
アハハハ…
- 812: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 02:11:37.13 ID:WrhrV5tUO
ほむら(これですべてが解決したわけじゃない……)
ほむら(結局まどかは魔法少女になってしまったし、まどかを元に戻す方法もまだわからないまま……見つかるのかすら定かではないわ)
ほむら(けれど私はもう、足踏みなんてしない)
ほむら(もしかしたらもう一度キュゥべえと契約すれば、再び時間を戻せるかもしれないけれど……)
ほむら(……ううん、やっぱりそれはしないでおくわ)
ほむら(私はこれからみんなと……大切な友達たちと一緒に、過去ではなく未来を生きていく!)
杏子「おっ!なんだありゃ?」
ほむら「へ…!?」
杏子の声にほむらが顔を上げる
杏子が指さす先には、真新しいがこじんまりした店屋が建っていた
さやか「んーと…『駄菓子の浦原商店・見滝原支店』?」
- 814: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 02:12:02.36 ID:vLfxef5P0
ほむら「浦原商店…!?」
杏子「へー駄菓子屋かぁ!珍しいなぁ今時!」
マミ「新しくできたみたいね。いわゆるレトロブームっていうやつかしら?」
まどか「私、駄菓子屋さん見るの初めてかも……」
杏子「おっしゃ!そんじゃ試しに入ってみようぜ!」
さやか「えー、ちょっとー!これからケーキ食べに行くってのにー?」
マミ「ふふ、まぁいいじゃない美樹さん?私もちょっと興味あるし、ね
暁美さんも入ってみない?」
ほむら「え?いや、ていうかあの店――」
「おやっ、いらっしゃ~い暁美サン」バッ パタパタ
ほむら「……やっぱり」ホムゥ…
さやか「えっ?なになに、ほむらの知り合い?」
- 815: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 02:12:32.64 ID:vLfxef5P0
ほむら「……私というより死神の、ね
現世で魔法少女と魔女について研究してくれてる在野の科学者だそうよ――」
まどか「えっ!?そうなんですか!?」
浦原「えぇ、まぁ。尤も表の顔は少し影のある一介のハンサムエロ店主ッスけどね~」パタパタ
マミ「はぁ……?」コンワク
ほむら「――それより支店て、いったいどういうこと?」
浦原「いやね、なんせこの街は魔女にとっての重霊地――いわば魔女の吹き溜まりみたいな場所ですから」
さやか「ひどい言われようですね……」
浦原「アッハッハ、こりゃ失礼しました~。で、まぁそんなわけですし、すぐ近くに魔法少女のサポートセンターみたいなものを設置した方がいいかと思いましてね~」
マミ「サポートセンター……駄菓子屋さんが、ですか……?」
浦原「ですから~、これはあくまで“表向き”の商売ッスよ~
技術開発局やアタシの研究室の方で何か魔法少女向けの便利グッズを開発したら、こちらで取り扱わせてもらう予定ッス」パタパタ
まどか「本当ですか!?すごく助かります!」
- 816: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 02:13:03.30 ID:vLfxef5P0
杏子「なぁおっちゃん!ほむらの退院祝いになんか奢ってくれよ!」ニィッ!
浦原「お、おっちゃんって……アタシそんなに老けて見えますかねぇ~……」アハハ…
さやか「そーだよ杏子!しかも図々しすぎ!」
杏子「いーじゃねーか駄菓子の一個や二個、サービス悪い店は長続きしねーぞ?」
まどか「きょ、杏子ちゃん……!」
浦原「いや~参りましたね~。そんじゃ、お好きな駄菓子を三つ選んで持ってってください」パタパタ
杏子「さっすが若店長、気前がいいねー!」
マミ「でも、申し訳ないです――」
浦原「気にしないでください~。皆サンは今後のお得意サンたちですし、開店記念サービスってことで」ヒラヒラ
ほむら「けど、あなたこの街に長居はしないのでしょう?支店て書いてあるし、店の管理は誰に任せるの?」
浦原「ご安心ください~。新装開店に合わせて、フレッシュな看板娘を雇うことにしましたんで――」
さやか「看板娘?」
- 817: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 02:13:55.93 ID:vLfxef5P0
浦原が店の方へと視線を移すと、奥からひとりの女性――否、少女がおずおずと姿を現した
歳は高校生ぐらいで、セーラー服の上に『浦原商店』と書かれたエプロンを着ている
浦原「――暁美さんにはちらっと話しましたよね?『いらなくなった研究用の道具なんかも少し譲ってもらいました』って。その時一緒に引き取ったんス――」
ほむら「……引き取って?」
浦原「なんでも、『情に流されたり口答えしたりをしない、より高性能なものを創るんだヨ』とか仰って、廃棄しようとしてらしたんでね
そのまま廃棄されちゃうのも勿体無いんで、頭を下げてどうにか譲ってもらったんスよ」
さやか「……!それって――!?」
浦原「生憎ウチに余ってた義骸が一つしかなかったんで、あんな身体に入ってもらってますがね~
ちょうどこの支店を誰かに任せようと思ってましたし、どうせなら可愛らしいお嬢サンの方が店が華やぎますから――」バッ
まどか「……!!ひょっとして……っ!!」パァッ!
驚きと喜びが混ざり合ったような表情を浮かべて、恐る恐る言葉を発するまどか
少女は恥ずかしげに視線を逸らしていたが、やがてまどかたちの方を向くと、穏やかな、それでいてはっきりとした声で言った――
「――お久しぶりです、鹿目まどかさん」ニコッ―
まどか「――ミモザさんっ!!」ダッ―
はにかむように微笑む彼女に向かって、まどかは一目散に駆け寄った
- 819: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 02:14:20.35 ID:vLfxef5P0
ーーーー
どこか遠くの街―
『助けて――!』
少女「だれ!?だれなの――!?」ハァ…ハァ…!
我等は姿無きが故にそれを畏れ――
少女「ハァ…ハァ……あっ!!」
QB『助けて、ボクはここに……!』グッタリ…
少女「ひどい怪我……!あなたが私を呼んだの……!?」
- 821: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 02:15:44.70 ID:vLfxef5P0
無き故に敬う――
QB『はやく……ここからボクを連れて逃げ――!』
「いい加減鬼ごっこは止めにしないかネ――?」
QB『きゅっぷい!?』ビクゥッ!
少女「…っ!な、なにっ……!?」ヒィッ!
「ホゥ、もしやキミは魔法少女候補かネ?」カクッ
少女「なっ…魔法少女……!?」コンワク
「……マユリ様、魔法少女及び魔法少女候補に対しては」
「うるさいヨ、そんなことは百も承知だ。ただ、駄目元で一応の確認を取るぐらいは構わんだろう――?
- 822: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 02:15:58.62 ID:vLfxef5P0
少女「……いったいなんなのよ!?あ、あなたいったい――」
マユリ「お前もうるさいヨ。今の我々の目的はこの地区のインキュベーターの捕獲だ
――とはいえ、ちょうどいい機会だネ。ひとつ、聞いておくとしよう――」
少女「な、なに……?」フアンゲ
かくて、刃は振り下ろされる――
マユリ「どうだネ小娘、私のもとで研究体として働く気はないかネ?」
BLEACH・SS『Magical Chemical Mayuri★Magica』 ~Fin~
- 826: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 02:16:26.22 ID:vLfxef5P0
長らくお付き合いありがとうございました!これにて連載終了です!
- 827:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 02:16:57.33 ID:pD0fIT0Y0
終わったのか・・・?
乙でした!!楽しかったよ
- 828:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 02:17:02.39 ID:uyTCaQts0
超乙!!!!
- 834:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 02:17:27.54 ID:wvFQvlfPO
寝れないくらい面白かった!乙!
- 835:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 02:17:44.20 ID:P20aqPff0
- , -─-、
,マミ-─-'、
ν*(ノノ`ヽ) オツ・フィナーレ
ξゝ ゚ ヮ゚ノ((ニ(ニ(l , ''"´"''': ; . ,
ノつつ|三三二弌ll============lニlll),,' . : ; _,; "=- 三 >>1乙
ゝ_/±| ニ〃l,=l┘ "'' -''''"´
. 〈_/_」 ズドゥーン
- 838:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 02:18:01.45 ID:EBPblNLE0
おつかれさまでした!
- 843:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 02:18:30.71 ID:1VBXn98h0
おおおおおおおおおおおおおお乙!!!
こんな面白いSSは初めて読んだわ
映画化するまで死ねない
- 844:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 02:18:34.36 ID:hXS5P/JF0
>>1先生の次回作にご期待ください!
- 855: ◆fRP8xo8mkY :2011/09/22(木) 02:20:16.80 ID:WrhrV5tUO
こんなに好意的に受け取っていただけるとは…感無量です!
まどかキャラがいたぶられたり、マユリ様がいたぶられたりと不快な思いをしたか方もいるでしょうが、何卒ご容赦ください…
- 856:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 02:20:26.87 ID:1VBXn98h0
次回作にご期待してもいいのかしら?
- 861:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 02:22:27.69 ID:JCfQPUPV0
乙でした―!!
- 920:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/22(木) 03:07:39.84 ID:2q3NJO6B0
>>1
面白かった、おつです
こんなに完成度の高いSSは初めてだわ
フィギュアーツZERO 黒崎一護 最後の月牙天衝Ver.
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「魔法少女まどか☆マギカ」カテゴリのおすすめ
コメント一覧 (101)
-
- 2011年09月22日 19:03
- さすがのマユリ様クオリティ
-
- 2011年09月22日 21:45
- 大変よいできに感銘を覚えます
-
- 2011年09月22日 22:13
- マユリ様の素顔がイケメンだってことを覚えてる奴はどれだけ居るんだろう
-
- 2011年09月23日 00:25
- これはいいものだ
-
- 2011年09月23日 00:57
- 最後の隊長エンドは怖いが、まどかのエンドもよかったぜ!このSS見れて本当によかった^^
-
- 2011年09月23日 01:22
- マユリ様の攻撃って近距離中心だから遠距離には弱いんだろうな
-
- 2011年09月23日 01:37
- マユキュウ、マユほむ、マユさや、マユあん
おいおいマユリ様ハーレムじゃないの…
あとネムマミとまどミモも微笑ましかった!
ウィキったらミモザってネムノキの別称なんだな
-
- 2011年09月23日 01:59
- まどマギってクロスがハマるね!すっごくよかった。
長さも気にならないくらいのめりこんじゃった
-
- 2011年09月23日 02:13
- 完走。いや~長かったw 携帯じゃキツイキツイ。
でもクソ面白いから途中でやめられなかったよ。
乙っした。
-
- 2011年09月23日 02:54
- 12時から読み出して、3時か…
まどか知らなかったけど、粗筋大体わかっちゃったなw
ほんと面白かったよ。
>>1お疲れ様っ
-
- 2011年09月23日 04:24
- 『卍解』のとこでキター!!って叫んじまったwwwwwwwww
-
- 2011年09月23日 05:48
- いやあ面白かった
改めて思ったけど鰤のキャラや設定は魅力的なのが多いな
-
- 2011年09月23日 07:20
- 長かったけど面白かった!
やっぱ師匠は原作付きで漫画書いた方がいいんじゃね?
-
- 2011年09月23日 07:27
- SSで伏線連発とかパネェwww練られすぎワロチwwww
原作を踏襲したvsまゆり様戦とか最後まで構成もうめぇな
-
- 2011年09月23日 09:11
- 師匠のオサレレベルはやっぱり高い。
十三隊は魅力あるよ本当に
初ssなのに今まで見た中でも確実に上位に入る出来、次回作期待してます。
-
- 2011年09月23日 11:02
- 長すぎて投げた
-
- 2011年09月23日 17:17
- マユリ様がかっこよすぎて生きるのがつらい
-
- 2011年09月23日 17:20
- 今まで見たSSのなかで一番面白かったんだが大げさかしら
-
- 2011年09月23日 18:16
- マユリ様はどうにも弓使いには相性が悪いようだねw
-
- 2011年09月23日 21:33
- 乙!!
くっそおもしれええええええ!!!!
おもしろすぎワロタwwwwwwww久々に大ハマりした!!
まどか達に無駄にイケメンなスッピンのマユリを見せてみてえなーwwwwwww
あと浦原がマユリの元上司とか、浦原に押し負けてるマユリとかよー
ああー楽しかった!!!
-
- 2011年09月23日 21:35
- 面白かった!
マユリ様が最悪なのが最高に良かった!
-
- 2011年09月24日 02:41
- 最高の内容でした。マユリ様やばいw 文庫で欲しいわー
-
- 2011年09月24日 03:03
- やっと終わった・・・
日をまたいじまったぜ
-
- 2011年09月24日 20:14
- マユリの人格は少しの変わりもなく平常運転だな。
(あれは絶対、善人にならない奴だとは思ったが。妙にサービスがいい時は何かある、と言うフォーマット通り)
-
- 2011年09月24日 21:16
- マユリが相変わらずでよかったな
-
- 2011年09月24日 23:37
- 面白かったぜー
次の作品も期待してまっす!
-
- 2011年09月25日 05:50
- かなり面白かったよ!
他の隊長バージョンも見てみたい
-
- 2011年09月27日 03:20
- 最高!
-
- 2011年09月27日 10:17
- 長すぎ
全部読むのに2時間以上かかったわ
次回作まだかよ
-
- 2011年09月28日 10:50
- ちょっとワルプルと覚醒まどかを甘く見過ぎかも
あとインキュベーターは感情無いから自分の体くらい一定量ならあっさりあげちゃいそう
インキュベーターの不気味さが完全に無くなっちゃったのがどうも
-
- 2011年10月11日 16:32
- 凄い面白かったです!
もう多分ないだろうけどこの話の続き読みたい
-
- 2011年10月12日 14:08
-
しかし、なんで十二番隊だったんだ?
六や十や十三ならほのぼのライトノベル 、
四なら超絶平和路線だったのに。
人工シード云々は技術開発局でマユリ様に作らせといてさ。
-
- 2011年10月23日 01:33
- >>※33
このスレ見てたが、>>1は「自分、マユリ様好きだから」とだけ言ってたな
-
- 2011年10月26日 14:25
- 前編でやけに協力的だと思って読んでたら、やっぱりマユリ様は外道だったw
-
- 2011年11月23日 01:05
- マユリの安定感は異常
-
- 2011年12月10日 01:24
- うおおおおおおおらッッッしゃあああああ―――!!
奇声を上げるほどの勢いで乙だったぜ
とりあえずまどかさん半端無さ過ぎwww
……結局恭介は本気でさやかを好きになってたんだよな?
そうなんだよな?
マジで良かった……救われたよ……恭さや派にも希望はあったんだね
-
- 2011年12月30日 03:28
- 魔法少女如きが死神に勝てるわけないだろ。前編は面白かったのに読んで損したわ。クソが
-
- 2011年12月30日 18:56
- 覚醒まどか(笑)とやらじゃマユリはおろか一角とか恋次にも勝てないな。むしろ魔法少女というジャンルの中でもなのはのキャラに比べれば雑魚レベルだろ
-
- 2012年01月03日 13:16
- QBとマユリ様の外道コンビが出来たときの絶望感が半端なかった
-
- 2012年01月22日 09:28
- なんだかんだ言って、研究熱心で結構寛大なマユリ様かっこいいw
浦原さんもいつも通りさり気無く嬉しいタイミングで出て来てくれたし、
少し時間掛かっても最後まで楽しめた
後編最初少し心配だったけど、終わりも暗い気持ちにならなくて良かった!
-
- 2012年02月01日 18:25
- マユリ様サイコーーーーー
あの魔法少女達が
マユリ様の素顔がイケメンなんて事を知ったら,,,,
そんな続編見てみたいわぁあああ(-o-)
-
- 2012年02月01日 18:30
- 魔法少女に、マユリ様の素顔
見せ付けたらどうなるか
続編やんねーかな,,,,
見てぇーー!
-
- 2012年02月01日 18:41
- とにかくっ!
マユリ様大好きです!
あの魔法少女を
恨みたい,,,,
-
- 2012年02月26日 00:13
- すごく良かった!
マユリ様の外道っぷりはSSでもブレないね!
-
- 2012年02月29日 23:40
- 「ワルプルギス決戦に死神組来れないけど一護は来るでぇ~\(^O^)/」とか思ってたらふつうに出なかったorz
-
- 2012年03月07日 01:50
- まどかVSマユリ様の所は燃えた
原作の石田戦でもそうだが、マユリ様は負けたほうがなんだかんだでサマになる気がする
-
- 2012年03月07日 11:48
- やっとおわった…面白かった
-
- 2012年05月19日 22:23
- マユリ大人気
-
- 2012年06月03日 02:27
- よくよく考えてみるとマユリはまどかと戦ってる時「限定解除」してないから本来の5分の1しか力出してないんだよな…
-
- 2012年06月14日 20:46
- 転載元ちゃんと書いておけよ
-
- 2012年06月18日 00:57
- こないだ出た小説には浦原さんはどっか行ってて空座町には不在だったんだけど、
うまくそっちの状況と合わさった感じだなあ
-
- 2012年07月17日 03:01
- 読ませていただきました
本当に完成度がすばらしいです
同人誌にして出して欲しいです
-
- 2012年07月22日 01:31
- 最高LVのSSだった!!
ただQBにどう見ても感情があるのが少し残念だったかなぁ
-
- 2012年08月26日 19:12
- 感情のないものを描くのは難しいわな
-
- 2012年09月01日 00:44
- 素のQBがどういうものかしらんけど、いくら不死でも永続で状態異常死を繰り返されたら焦るんじゃね?
これリアルタイムで追っかけてたけど未だにログとってあるな
-
- 2012年10月16日 08:46
- 面白かったw
マユリ様もまどか達も性格が原作再現された上でオリジナル展開を繰り広げるとは、初物とは思えないクオリティだった
この作者には是非別の作品のクロス物を書き続けていって欲しい
-
- 2012年11月04日 15:24
- ※38
※39
限定解除してないから実力の20%(限定解除、つまり全力で制限時の五倍だから)だぜ
そもそもまどかたちじゃマユリ様に勝てる気がしねえだろ?
-
- 2012年11月21日 00:04
- これは面白い
-
- 2012年11月22日 02:10
- ハッピーエンドでよかった!
途中の鬼畜コンボが凄まじい
-
- 2012年11月27日 11:50
- 映画化希望
-
- 2012年11月28日 23:17
- そもそも鰤キャラ以外でマユリ様に勝てる奴なんてほぼ居なくないか?
毒ってのは万物共通の弱点だし、ワンピもナルトも太刀打ちできる気がしない
死神連中の移動速度が通常時でギア2と同レベルなうえナルト以上にトンデモ技多いし
ドラゴンボールは除く
-
- 2012年12月02日 19:38
- リリオフキャンオク「ぎゃおー」
まどか「助けてあげてー」
QB「戻せないんで消しました」
まどか「うわーん」
クリ「ぎゃおー」
死神組「勝てねえ」
マユリ「やっちまった」
っての読みたい
-
- 2013年01月02日 23:14
- いまだにちょいちょいコメント付いてるのがすごい
-
- 2013年01月06日 00:38
- 面白そうだな、でもまとまった時間に一気読みしたいから置いておこう
・・・と思ってたら読み終わる頃には半年経ってたでござる
長いのにブレないすんばらしい作品だった
マユリの性格をよくわかってるね
-
- 2013年01月31日 05:43
- こらすごい
5時間かけてじっくり読み直したわ…
今まで出会ったSSの中でも最高の出来。
大分長いけどその中の伏線とか起承転結もしっかりしてるし☆5つじゃ足りんわ
-
- 2013年02月04日 02:07
-
メッチャ面白かった!此処最近読んだSSの中じゃ一番だわマジで!
何よりマユリ様がマユリ様らしくて良かった!
確かに☆5つじゃ足りないネ!
-
- 2013年02月27日 21:50
- 長かったけどおもしろかったね
この長さで途中で寝落ちしなかったSSは初めてかもしれない
-
- 2013年03月11日 16:06
- ながかったー
でも最高におもしろかった
乙です
-
- 2013年05月23日 09:01
- なにげに魔法少女化、魔女化、人間に戻す奇跡を見るために(研究材料)マユリ様が煽っているようにも見えた。
ほむらが遡行してしまったらしたで研究材料だった訳だし、マユリ様が全く損しない仕組み
-
- 2013年06月08日 01:37
- 逆にQBは踏んだり蹴ったりだぜww
マユリとの約束反故にされたから最終的にまどかの魔女化は邪魔されてるわ死神サイドからは警戒されてるわで
-
- 2013年06月14日 12:06
- 上手いし面白いし素晴らしい力作だった
-
- 2013年06月16日 02:47
-
ハンパない。
完成度高すぎだろぉ。
今日こそは、勉強して早く寝ようと思ってたのにどうしてくれんだバカヤローーーーーーー。
-
- 2013年10月07日 23:25
- 卍解状態のマユリにまどか()が勝てるわけねーだろ
-
- 2013年10月12日 17:19
- 久々に読み返したけどやっぱりいつ読んでも面白すぎる
>>71
そう考えると凄まじいまでのQBフルボッコぶりwwwwwwwwwwwww
-
- 2013年10月12日 17:19
- ↑ ミスった ※71な
-
- 2013年11月16日 06:15
- >>1のマユリ好きが実によく伝わってくるSSだった。
-
- 2013年11月27日 09:14
- 作者が敬虔なマユリ信者でワロタwwwwwwww
-
- 2014年01月06日 16:09
- 尸魂界に殴り込みかけるんかと思った。あっさり終わっちゃって残念。面白かったけど。
-
- 2014年03月05日 05:40
- わかってないバカがコメント欄にいるな
38、39、74
君たちの事だよ
鰤の本編の再現かつまどか本体じゃなく因果の力なのでまどかが弱い云々は正直関係ないね
それこそインキュベーターを潰せば願い自体叶えられないがマユリはそれをする事はしないだろう
負けちゃっても自分の利益にするマユリと仲間を守る事に特化したまどか
あの試合はあれで妥当だな
そもそも限定解除してれば〜なんて描写にない事わめいても無意味
それをしなかったマユリの意思をなんだと思ってるのか。ゲスくて、でもなんだかんだやる奴という印象を持たせるのもあれで良かった
ちなみに「対なのは」の火力も因果と願い次第では変わるので、描写されてない以上無意味な発言だね
-
- 2014年03月05日 05:43
- 58
勝つだけなら願いでどうにでもなっちゃうんで、単純な戦闘は描写で語るべき
議論スレ以下の発言はやめた方がいいんじゃないか?
-
- 2014年06月02日 20:25
- まどかは願いによっては世界改変できるレベルだしね
面白かった!
-
- 2014年06月07日 11:23
- 長編執筆乙でした!
後編ちょっと不安だったけど、まどかvsマユリは雨竜vsマユリ戦のオマージュっぽくて面白かった!
後、浦原さんが出て来る事で全て丸く治まるフラグの安定感w
最後まで楽しめました!ありがとう!
-
- 2014年07月15日 15:29
- マユリ様が単なる善人ルートに行かなかったところとか最後は魔法少女から痛い目合うところとかこの作者は本当にマユリ様のこと大好きなのが伝わってくる…
あくまでマユリ様メインと言いながらもまどか達側もよく描写されてて面白かった
とりあえずQBざまあ
-
- 2014年08月22日 22:37
- 今まで読んだまどかSSで一番面白かった。
伏線もよく練られていて、決着の付け方も素晴らしい。面白かったです。
-
- 2015年03月07日 04:00
- さやかが言葉責めで悪堕ちするとこゾクゾクしたわ…さすがマユリ様
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- 2015年04月09日 00:02
- 鰤とまどマギ好きの自分にとって物凄く面白いssでした!
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- 2015年04月27日 23:52
- よく読んでみたらこれ糞ssだわ
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- 2015年07月11日 02:57
- 何度読んでもいいなこれ
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- 2015年09月27日 11:46
- 長さを気にせず読める大作
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- 2015年12月07日 00:19
- すばらしい まさにやりたい放題のマユリ様だったな
まどかの戦闘力は描写的に滅却師最終形態石田(の五分の一)はあるな
つくづく弓使いとは相性が悪いマユリ様
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- 2016年01月22日 00:32
- マユリ様がすげぇマユリ様ですごかった(小並感)
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- 2016年03月07日 01:27
- 何となく読み始めたけど予想外に面白かった
マユリ優勢コメあるけど、まどかは概念レベルの戦闘力だからマユリくらいむしろ楽勝で倒せると思うんだけどなぁ
前半のマユリの卍解はクソかっこよかった
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- 2016年08月29日 17:58
- 読み終わった〜
長かったけど前編も後編も一気に読み進めた
マユリ様の鬼畜炸裂でどうなるかと思ったが最後はバットエンドにならなくて良かった
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- 2016年09月19日 15:29
- そもそもまどか勢じゃBLEACH勢とは戦力とは天地ほどの差があるからな
ワルプルギスなんかも破面1人でぶっちゃけ瞬殺できるレベル
その上現世じゃよっぽどじゃない限り限定解除できないから舐めプ不可避だし、議論するだけ無駄無駄
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- 2017年08月31日 03:50
- 設定、ボリューム、アクション、全てにおいて最高のSSだった!!
まどマギとBLEACHをクロスオーバーさせるっていう目の付け所がすごい!滅茶苦茶相性良いよねこの二つ。
さらにマユリ様というドラえもんをキーパーソンに置くってのもニクい!マユリ様はどの作品に登場させても面白くなりそう。
それに作者の緻密な設定力、構成力、文章力で本当に面白かった!
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- 2017年08月31日 04:16
- 最後のマユリ様の外道行為は、実は全部マユリ様の演技って解釈はできないかね?
まどかが「杏さやマミほむを人間に戻す」と願うことを見越して、憎まれ役を買ってまどかの魔法少女化を仕向ける
→一旦まどか以外は救われて、まどかは最強だから魔女退治のリスクは激減。ついでに自分は魔法少女化&史上最強の魔法少女の研究データをゲット。さらに魔法少女と護廷十三隊の同盟締結の判断材料にもなりうる。
→後で魔法少女研究が進めばまどかも元に戻すつもり
というシナリオをもし練ってたとしたら、マユリ様は史上最凶のツンデレ策士
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- 2018年01月26日 22:31
- ※93理を越えた強さの藍染を封じ込める
装置を簡単に作れちゃうんだから、
余裕でマユリの方が上でしょ。
そもそも、概念レベルの強さ言ってるけど
BLEACHキャラの方が数倍ぶっ壊れだからなぁ。
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- 2018年01月26日 23:02
- まどか勢は世界改編がーとか言うけど、
BLEACH勢は世界どころか未来全てを改編するユーハバッハに勝ってるしなぁ、そもそも、勝てるとしてもまどかは契約しなきゃなんないわけだし、契約するまで普通の少女なんだし、平死神でも瞬殺できるだろ。ユーハバッハみたいにデフォルトで未来予知があるなら戦闘前に契約っててもあるけどそんな能力はないしね。
それに、マユリがこんなアホなわけないよ、
ザエルアポロの時や日番谷の時みたいに、しっかり対策するのがマユリなんだから、石田戦は石田がそれを上回る天才+織姫の能力に気をとられ過ぎてやられただけだし、契約する前に空気感染する薬を放っておいて、何かしようとしたら、即発症、みたいな薬品でも持ってるよ、科学者にとって一番大事なのは実験材料と言いきってるんだから、逃すようなことはしない、それこそ捕まえて洗脳して契約させて~能力しらべる、で良いわけだしね。
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- 2018年09月04日 02:21
- 「偶然」に「善意」で「協力」してくれる魔法少女が出てくるんだろうなあ
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- 2019年02月06日 05:07
- うん、、まどかよりもマユリが優勢になるとコメントしている人達は一つ思い違いをしている。
彼はあくまで研究職、あらかじめどういった能力か、力の波長、戦闘スタイル、その他もろもろ調べ上げた状態で対策して戦闘に臨むのが基本な訳だが、さすがに目の前で力を手にしたばかりの『史上最強の力を持つ魔法少女』をさらには限定霊印をつけられて霊力を抑えられた状況で勝利して捕獲すると言うのは無理があるんじゃないかナ?
個人的にはマユリはほむらとは本人の意思もあったわけだけど、まどかを実験体として捕獲する事は、事後承諾で報告時にはすでに周辺人物には記憶処理をして、後に引けませんって状態にして上に納得させるつもりだったのはないかと。
つまりまぁ、いつでもほむらを連れ去る事はできたけどちょっと観察を欲張っていろいろ逃げられた感じ。