もしラピュタの主人公がキョンだったら【その2】
◆もしラピュタの主人公がキョンだったら【その1】
◆もしラピュタの主人公がキョンだったら【その2】
◆もしラピュタの主人公がキョンだったら【その3】
◆もしラピュタの主人公がキョンだったら【その4】
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1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 03:39:50.96 ID:k8crT+rT0
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なんかスレ消えてたっぽいんで、ラピュタ編はここでやるとです><
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3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 04:16:21.27 ID:k8crT+rT0
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そこはとある町の食品店…
パズー「おじさん、肉団子二つ入れて」
おじさん「珍しく残業かい?」
パズー「うん、今日は久しぶりに忙しいんだ」
パズーは、親方の飯(肉団子二つ)の買出しに出ていた。
こんなことは、残業の日ならばいつもやっていることなのだが…
今日は、少しばかりいつもとは違うようだ。
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4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 04:17:17.93 ID:k8crT+rT0
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パズー「…なんだろう?」
パズーは親方を待たせまいとして、小走りで作業場まで戻っていた。その時、空から降ってくる五つの光を見つけたのだ。
もちろんその光を確認すべく、パズーは光の落下地点まで走っていく。
パズー「…!? 人だ!」
すると、その五つの光の正体が人だということがわかった。
しかし光を発しながら空から降ってくる人間がいたなんて…
そんなことを考えているうちに、五つの光はゆっくりではあるが確実に降りてくる。
しかも、これはどうやら落下地点はパズーの作業場のようだ。ここは危険である。早く落下地点に先回りして助けないと…
…と、思っていたら五人のうちの四人がパッと光を失い、すぐさまその場に着地した。
いや、着地などというかっこいいものではなく、その場に叩きつけられた。
しかし、残りの一人は未だに光を失わず、ゆっくりとパズーに向かって降りてくる。
パズー「…女の子だ」
思わず手を伸ばすと、彼女はその上にゆっくりと舞い降り…
って重い!徐々に光が消えていくかと思ったら、その光が完全に消えた瞬間、彼女は本来の体重を取り戻したらしい。
気を失っている人間を運ぶのはこんなにきついことだったのか…なんとか安全な場所に寝かせると、パズーはすぐ近くでダウンしている四人の様子を見に行った。
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5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 04:24:12.94 ID:k8crT+rT0
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親方「パズー!」
パズー「うわ!?」
…見に行こうと思ったら、親方に呼び止められた。
親方「そこで何してやがる!飯はどうした!?」
パズー「親方!空から人間が!」
と、パズーが叫んでも、親方の耳には入っていないらしい。
忙しそうにバルブを開け閉めしている。どうやらエンジンがいかれポンチのようだ。
親方「…このおんぼろエンジンめ…」
パズー「親方、空から人間が!!」
親方「二番のバルブを閉めろ!」
…まったく話を聞いていない。
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8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 04:33:40.05 ID:89KqkK5BO
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待ってたよ
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9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 04:36:30.79 ID:k8crT+rT0
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そんなこんなで、結局残業はナシだった。
理由は、この鉱山がまったく機能していないということ。
銀どころか、錫すらも採れないらしい。
干上がってしまうのは困るということで、親方は早々に切り上げていった。
親方「そのおんぼろに油注しとけよ!」
パズー「はい!」
…と、待て。何か忘れてないか?
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13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 04:56:16.62 ID:k8crT+rT0
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ちょうどそのころ…
海賊A「…だめだママ、真っ暗で何も見えないよ!」
船長「ちゃんと探したんだろうね!? …しょうがない。明るくなってから出直しだ!」
海賊が、あの時落ちていった飛行石を必死で探しているところであった。
海賊はまだ諦めずにシータの石を狙っているのだ。
だが異世界に来たキョン、ハルヒ、古泉、長門はそんなことも知らず、幸せそうに眠っていた。
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キョン「ん…?」
古泉「…ここは?」
俺達は、外から鳴り響いてくるラッパの音で目が覚めた。
キョン「古泉、ここは異世界なのか?」
古泉「ええ、なんでこのような場所にいるのかは定かではありませんが、おそらくここは異世界かと」
長門「異世界に来た私達をここまで運んでくれた人が…いる」
キョン「うお、起きてたのか長門。え、じゃあ俺達は今…」
古泉「自世界に来たシータさんと同じ立場、というわけですか」
キョン「じゃあ、ここまで運んでくれた方に感謝せねばな。ところでシータは?」
長門「…外」
キョン「ハルヒは…まだ寝てるか。じゃあ俺達だけでも外へ。お礼も言わなきゃならんし」
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14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 05:03:51.02 ID:k8crT+rT0
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キョン「外…って上か!?」
高いところは苦手だ…だいたい窓から見下ろすだけでもかなりの高さなのに…なんという立地条件だよここの家は!
古泉「このはしごですかね?じゃあ行きましょうか」
キョン「待ってくれ。お前らが先に行け。俺はもう少し落ち着いてから行く」
古泉「…ふっ、わかりました」
は、鼻で笑うな!失礼なやつだ!さっさと行け!行ってしまえ!
長門「…」
キョン「あれ、お前は行かないのか?」
長門「…」
キョン「あの、長門?」
長門「…察して」
あ…そういえば俺ら制服だったっけ…長門はスカート…そういうことか。
キョン「わ、わかった…あとから来い」
別に覗こうとは思っていないが、長門がそういうんなら仕方が無い。
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17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 05:14:40.31 ID:k8crT+rT0
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キョン「あぁ、上についたときが恐ろしいよ…って!?なんだ今の音!?」
なにか、下のほうで物が落っこちるようなバカでかい音が!?
長門「…確認してくる」
キョン「こ、古泉、今の音は…って!!!?」
た、たけぇよ!!おいおいおい、古泉はよく平気だな…
古泉「今の音は…下からしましたよね?」
キョン「ああ…長門が見に行ってくれたけど」
古泉「ここの下を見てください。レンガに穴が…」
キョン「誰か落っこちたのか…?って古泉!おま…!」
なんでお前はこんな高いとこでそんな行動力があるんだよ!
古泉「早くこちらへ」
キョン「うぅ…わかったよ…」
って、あいつ穴に飛び込みやがった!
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18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 05:22:10.48 ID:k8crT+rT0
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俺にはそんな勇気はない!先ほど上ってきたはしごを下り、なんとか問題の場所へ…
パズー「やぁ、気分はどう?」
な、なんだこの少年は…?
シータ「あ、みなさん紹介します、この方はパズーと言って…」
長門「ここまで私達を運んでくれた…」
パズー「よろしく!さすがにこの人数を運ぶのは骨が折れたけどね!」
キョン「ありがとう。皆を代表してお礼を…」
ハルヒ「なんであんたが皆を代表するのよ?」
い、いつの間にか起きてきたのか、ハルヒがでしゃばり始めた!
キョン「は、ハルヒ!お前は出てくるな!」
ハルヒ「こういうのは団長の私が言うべきでしょう? …ありがとう。あなたがいなかったら、今頃キョンを筆頭に全員あそこでのたれ死んでいたわ」
お、俺を筆頭にするな!
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20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 05:40:36.74 ID:k8crT+rT0
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パズー「いや、いいんだよ。君達が無事でよかった」
パズーという少年は照れくさそうにハルヒから目をそらした。
シータ「…なにかしら…!?」
ハルヒ「ん?シータ、どうしたの?」
シータは窓の外を見て凍り付いていた。皆もそれに倣って窓に目をやると、一台の車が、家のすぐ前に止まっていた。
パズー「オートモービルだ!珍しいな!」
んん?確かにその程度の感想しか浮かばないと思うが、なぜシータはあんなにも驚いているのか?
シータ「…あの人達、海賊よ…飛行船を襲った人たちだわ…」
キョン「なに!?あれに乗ってる奴らか!?」
パズー「シータを狙ってるの!?」
古泉「すばらしいタイミングで来ましたね」
長門「…逃げるべき」
ハルヒ「ちょっと、奴らがシータを狙ってるってどういうこと!?説明しなさいよ!」
キョン「説明はあとだ!今は逃げよう!」
パズー「早くこっちへ!」
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22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 05:51:31.25 ID:k8crT+rT0
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シータに変装をさせ、すぐ家を飛び出す。しかし…
海賊B「うわ!?」
この程度の変装で、奴らにバレないなんてことは…
海賊B「待ちな!」
そーら来たぞ…あぁ、俺はもう知らんぞ!?
パズー「な、なに?急いでるんだけど」
海賊B「昨日、ここらへんに女の子が来なかったかい?」
…え?どうやらばれてないようだ…
パズー「昨日…来たかな…親方んのとこのチビのマッジが!」
海賊B「!?…この…行っちまえ!」
パズー「あい!」
古泉「やっぱりシータさんを狙ってるんですね!」
キョン「あれでバレないとは…」
パズー「とりあえず一難去っただけだ!早く安全な場所へ!」
・
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海賊C「おい、女の子の服だ!」
海賊B「なに!?化けてたんだ!く、くそ、お前はママに知らせろ!」
海賊C「あいよ!」
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23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 06:06:00.40 ID:k8crT+rT0
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親方「…みかけねぇな」
海賊A「可愛い子でね。黒い髪のおさげをしてるんだ」
パズー「親方ー!親方ー!」
ん?パズー、親方って誰だ?あの向こうにいる白いスーツの奴らか?
…そういえば、さっきの海賊もあんなスーツを着てたような…まさか!
海賊A「…ちょうどあのくらいの年頃でさぁ」
シータ「…!? きゃっ!」
って、シータ!? つまづいて帽子が…おさげが!
海賊A&D「!!??」
古泉「彼らも海賊のようですね…シータの髪を見て目の色を変えましたよ!」
海賊B「お前らー!その子だ、捕まえろ!」
げぇっ、関羽!? じゃない、さっきの奴だ!やばい、やっぱバレてたんだ!
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25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 06:35:58.28 ID:k8crT+rT0
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海賊A&D「うぉおあぁあ!!!」
や、やばい、襲ってくる!だからと言って退くわけにもいかん!
海賊B「うおおおお!!!」
後ろからも来ている!
長門「…(ぶつぶつぶつ)」
キョン「ん…長門?」
海賊A&D「うぉお!…あ、あれ?」
海賊B「な…か、体が…!」
パズー「え?な、なにが?」
長門「彼らの周りの空間のみを…凍結させた。でも一時的なもの。すぐ戻る。逃げて」
キョン「な、長門、まさかお前一人でこいつらの相手をする気じゃないだろうな!?」
いくら対有機生命体コンタクト用ヒューマノイドインターフェースだとしても、長門は女の子なんだ!
一人でそんな危ない目に遭わせるわけには!
古泉「わかりました。いきましょうみなさん」
キョン「な!?古泉、お前はそれでいいのか!?」
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27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 06:43:58.81 ID:k8crT+rT0
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親方「そこのお嬢ちゃんも逃げな。ここは俺が請け負った」
そんなやり取りをしていると、いつの間にかデカい男が俺達の前に立ちはだかっていた。
長門「…」
パズー「俺も戦う!」
カーチャン「バカ言うんじゃない。相手は武器を持ってんだよ!?」
パズー「でも…!」
カーチャン「…いい子じゃないか。お前はその子を守っておやり」
パズー「…うん!シータ!みんな!こっちへ!」
結局、五人ともパズーの後に続いた。
ハルヒ「(な、なに?なになになに!?この大冒険はッ!!異世界!?海賊!?これはSOS団結成以来の快挙だわ!!!)」
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31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 07:07:09.38 ID:5//IJFks0
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みくるどこ
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32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 07:08:58.10 ID:EncY2jj0O
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>>31
残念だけど来てない
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34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 07:11:38.38 ID:7b40lfIn0
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みくるはいらない子?
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36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 07:15:26.20 ID:EncY2jj0O
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俺自体はみくる萌えだが、著者がいらないと判断したらしい。
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39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 07:17:12.70 ID:k8crT+rT0
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>>36
すまない
いらないわけではない、が、使いどころがわからない…
ある程度能力持ってないと、使いにくいんだ…
みくるってなんか能力あったっけ?
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38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 07:16:03.69 ID:k8crT+rT0
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海賊B「やっと元に戻った…体が動く…」
海賊A「そこをどいてもらおう」
親方「どく?ふざけんな、男なら拳骨で通れ」
海賊A「へへ…いい度胸だ…」
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・
・
・
・
どこまで走っただろうか?俺達は町を抜け、だだっ広い草原をひた走っていた。
キョン「はぁッ…パズー、ど、どこまで走るんだ?」
俺はそこにいる超能力者や対有機生命体ヒューマノイドインターフェースや体力女と違い、生身の人間だ。
正直…そろそろ肺がパンクしそうだ。でもシータはそこまで辛そうではない。
お、俺の体力がないだけかー!?
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40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 07:18:32.16 ID:k8crT+rT0
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パズー「とりあえず海賊達から離れよう!奴らはかなり広い範囲でシータを探してる!」
ハルヒ「ねぇ!なんでシータはあんな奴らに狙われてるの!?説明しなさい!」
シータ「私が狙われてるんじゃない…私の持ってる…このペンダントを狙ってるの」
古泉「この石は何か不思議な力を持っている…。彼らからシータを守るために、僕らはこの世界に来たんですよ」
長門「…そう。ここは…シータの世界…」
そうだよな…あんまり実感が湧かないが、ここはシータの住む異世界なんだよな…
洋風の町並み。たくさんの自然。どう見ても日本とはかけ離れている…
おまけに空を見れば変わった飛行機まで飛んでやがる…日本にはあんな飛行機ないぞ?いや、あれは飛行機というより戦艦?
って、なんて馬鹿でかさだ!おまけにミサイルなんだの、物騒なものまで完全フル装備!だ、だれか銃刀法違反で取り締まれ!
シータ「…!? 空を見て!あれは私が捕まって乗せられてた…」
古泉「軍艦…? シータさんを狙ってたのは海賊だけではなかったんですね」
パズー「…やばい!俺達を狙ってる!逃げろ!!」
キョン「うわぁぁあ!!もういやだ!元の世界に帰してくれぇぇ!!」
ハルヒ「…(わくわく)」
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46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 07:33:46.96 ID:k8crT+rT0
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俺達が必死に逃げても、戦艦は上空からぴったりついてくる。
それでも振り切ろうと走っていると…
は、発砲してきやがった!!??
キョン「うわ、まじかよ!人間相手にそれはないだろ!!!!」
古泉「いえ、でも当てる気はないようです。これは威嚇でしょう」
キョン「なんでお前はこの状況でそこまで冷静に分析できるんだ!?」
シータ「み、みなさんもういいです!私、飛行石を手放しますから!ここまで迷惑かけて、その上撃たれちゃったら私…」
古泉「なに言ってるんですか。それはあなたの物ですよ?それを平気で奪いに来るような人間に負けるわけにはいきません」
ハルヒ「そうよ!よくわからないけどそれはあなたにとって大事な物のはずでしょう!?」
お前ら…いい奴すぎて目から汗が出るよ。
うん、これは恐怖からくる汗ではない!
昨日今日出逢ったばかりのシータにここまで優しくできるお前らに不覚にも感動したんだ!うん!
決してビビッてるわけじゃな…いぃぃぃいいぃぃ!!!???
キョン「そ、そんなのアリか!?ミサイルだ!!!逃げろー!!!!」
ハルヒ「え…!? きゃぁっ!!??」
古泉「くっ…!直撃したら死にますよ!?」
長門「…当たり前」
どーん!!!!!!!
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47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 07:35:19.92 ID:htaQ/mf3O
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ラピュタに出るの空賊じゃなかったか?
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48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 07:36:40.61 ID:k8crT+rT0
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>>47
俺もそう思うんだが、設定では海賊ってなってる
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51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 07:42:53.70 ID:k8crT+rT0
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…ミサイルは遥か後ろに着弾したが、それによって巻き起こったすさまじい爆風により、俺達は空中に勢いよく投げ出された!
あぁ…空を飛ぶってこういうことか…
背中が焼け付いたように痛い。もう汗で前が見えない。
そして、頭から地面に叩きつけられたと思った瞬間、意識はそこで途絶えた。
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54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 08:03:19.62 ID:k8crT+rT0
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?「…さい!」
ん?なんだ?誰の声だ?
?「…ください!」
な、なにを…?
?「…きてください!」
…どこに行けと?
古泉「起きてください!」
キョン「うわぁ!? …ん?なんだ、お前か」
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56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 08:05:20.26 ID:k8crT+rT0
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上半身だけ起こして、周りを見渡す。石造りの部屋?なんか牢屋みたいだな、おい…
それより、か、体がいてぇ…ここはどこだ?俺はなにを?
古泉「あのミサイルも、威嚇だったようですね。いや、あれは足止めでしょうか?」
キョン「ああ、思い出した…って、あのミサイルに当たって無事だったのか俺ら!?」
古泉「当たってはいないですよ。後ろで着弾したので」
なんだそうか…ホッと胸を撫で下ろす
キョン「ところで、ここはどこだ?」
パズー「ティディス要塞だよ。僕らは軍に捕まったんだ。シータと一緒にいたからだと思う」
キョン「そうか…くそ、そういえばシータがいない…あれ?」
ハルヒはまだ気を失っているようだ…古泉、パズーは無事だし…
も う 一 人 は ?
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61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 08:15:11.13 ID:k8crT+rT0
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そうだ長門!あいつ、もしかしてあそこに置き去りに!?
…いや、それはない…俺達を連れてきて、長門だけ連れてこないなんていうことはないはずだ。
古泉「おそらく、シータさんと長門さんは一緒でしょう」
キョン「な…シータはあの石の所有者だから、別なとこで取り調べっていうのもわかるが、長門は…」
古泉「わかりません…しかし、軍の狙いが石だけなら、僕らがやられたとき、石だけ持ってこればよかったはずです。わざわざ僕らまで連れて来る意味は無い」
キョン「な…じゃあ、軍の狙いは石だけじゃなく、シータも?」
古泉「ええ、おそらくは軍の目的は別にあり、その目的のために、シータさんとあの石が必要…と考えればつじつまが合いますね」
キョン「なんてこった…じゃあ、俺達は一体どうなるんだ…? おい、ハルヒ、起きろ!今大変なことになってるんだぞ!」
ハルヒ「んー?…もう、バカキョン…さっさと……むにゃ」
なんでこいつはこの状況でこんなに幸せそうに寝ていられるんだ!?
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64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 08:25:42.39 ID:k8crT+rT0
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兵士「おい、お前ら!今すぐ外へ出るんだ」
パズー「シータとナガトはどこだ!?」
兵士「いいから来い!」
パズー「…くっ!」
古泉「…行きましょう、みなさん」
キョン「…わかった。おい、ハルヒ!」
ハルヒ「ん…?うるさいわね…!? え? ここはどこ!?」
キョン「いいから、行くぞ、起きろ」
俺達は兵士の後に続き、重苦しい廊下をひた歩いた。
すると急に兵士が立ち止まり、こちらに振り向きもせずに言った。
兵士「ここで止まれ!」
そうしてしばらく待っていると、そこに現れたのは…
世界史の先生によく似た眼鏡の男と、シータ、それに長門だった。
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69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 08:39:36.51 ID:k8crT+rT0
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いきなりの兵士の登場にも驚いたが、これにはもっと驚いた。
さして抵抗もせずに、そこにいるのが当たり前かのように、シータと長門はそこにいた。
状況がつかめず、しばらくその場に立ち尽くしていると、シータと長門の横にいる男が口を開いた。
大佐「いやいや、悪かったね。まさか君らが海賊達の手からシータを守ってくれていたとは思わなかったんだ」
パズー「シータをどうする気だ!?」
大佐「どうもしないさ。ただ、少しばかり我々に協力してもらうだけだ」
そう言うと、その男はシータに視線をやり、すぐこちらに向き直った。
シータ「いろいろと迷惑ばかりかけてごめんなさい。私のことは忘れて。みなさん、今までありがとう」
パズー「シ、シータ?」
古泉「…長門さんはどうなんでしょう?」
キョン「そ、そうだ!お前らの目的は石とシータなんだろ!? 長門は関係ない!」
なのに、なんで長門、お前は黙ってるんだよ!!
大佐「いや、我々の目的は別のところにある。その目的のためにシータの協力とこの石を手に入れることが必要だったんだが…」
今度は長門の方に視線をやると、むかつくニヤケ笑いを隠しもせずに言った。
大佐「彼女にも、いろいろと協力してもらおうと思ってね。いや、二人とも物分りがよくて助かったよ」
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75:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 08:52:52.72 ID:k8crT+rT0
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キョン「長門…お前…」
パズー「シータ…」
シータ「ごめんなさい…」
長門「…」
キョン&パズー「ちくしょおおお!!」
ハルヒ「ちょ、キョン!?」
何も考えてないのに、体が先に動くとはこのことだ!
ただ、見慣れたはずのいつもの長門の無表情な顔を見て、いきなり腹が立った!
なんで長門があいつの協力に応じたのかはわからない!
ただ、お前が言ってたシータの世界に迫っている危機ってのは…
間違いなく、今お前の隣りにいる男が引き起こすものだってことくらい、超能力者でも未来人でも対有機生命体コンタクト用ヒューマノイドインターフェースでもない俺にだってわかるぞ!
それなのに…お前は、そんな奴に協力するっていうのか!?
そう考えると、もう落ち着いてはいられなかった!
どうやらパズーも俺と同じ気持ちだったらしく、パズーはシータに、俺は長門に向かって突進した!
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79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 09:00:50.08 ID:k8crT+rT0
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しかし…
兵士「お前ら、止まれ!」
俺の突進は軽々と兵士の手によって止められてしまった!
だがパズーは兵士の手をすり抜け…
パズー「シータ!!!」
大佐「君らも男なら、聞き分けたまえ!」
あの男によって押さえつけられた。
キョン「ちくしょう…!長門、お前…!」
パズー「シータ!!シータ!!!」
俺達の言葉むなしく、あの二人は…
長門「…」
シータ「…本当に…ごめんなさい!」
後ろに控えていたもう一人の兵士に連れられ、部屋へと入っていった…。
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81:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 09:13:38.81 ID:k8crT+rT0
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パズー「…」
キョン「…」
大佐「砲撃の件だが、少々やりすぎではあった。すまない。これは少ないが、気持ちだ。とっておきたまえ」
その男は、うなだれているパズーに金貨を三枚ほど握らせると、あの二人に続いて部屋に入っていった。
・
・
・
その後、俺達は釈放され、黙って要塞を出た。そうするしかなかった。
だが、その先どうすればいいかなんてことは、てんでさっぱりだった。
元の世界へ帰る?長門をおいて?第一、シータがいなけりゃ、帰れないんじゃないのか?
じゃあ、シータと長門を奪い返すか?あいつらは自分の意思で奴らに捕まったっていうのに?
パズー「…とりあえず…うちにおいでよ」
古泉「…そうですね。これからのことはそこで考えるとしましょう」
ハルヒ「あいつら…許せないわ!あんたたち!悔しくないの!? 私達SOS団の貴重な団員が奪われたのよ!?」
キョン「じゃあ、どうするっていうんだお前は!? あいつらにケンカ売るっていうのか!?」
ハルヒ「当たり前じゃない! パズー、家まで案内して! さっさと帰って計画を立てるわよ!」
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86:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 09:31:29.55 ID:k8crT+rT0
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黙ってパズーの後に続く。
皆も黙ってはいるが、語らずともわかる。気持ちは全員同じだ。
「長門とシータを奪い返したい」
だが、そんな方法、あるわけないじゃないか。
敵は軍隊だぞ? 軍事力だってバカにならない。
そんな奴らに、ただの高校生+αが勝てるはずないじゃないか…古泉やハルヒだって、撃たれりゃ死ぬだろうし。
そんなことを一人で考えているうちにどんどんと鬱になり、もう何も考えずにただ歩くことにした。
・
・
・
パズー「ついたよ、こっちこっち」
もう着いたのか…いや、やっと着いたというべきなのか?時間が経っているという間隔がまるでなかった。
空を見れば、もう日は落ちかけていた。この世界にも、朝昼晩は存在するのか。
そんなくだらないことを考えながら、パズーに続いて家に入る…って!?
?「悪いが、借りてるよぼうや」
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87:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 09:35:46.76 ID:k8crT+rT0
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ここであいさつ
読んでくれてる人スーパーサンクスね!
ちゃんと寝たからまだまだがんがれるよー!
>>86
間違いらめぇ><
間隔→感覚
当然わかると思うけど、一応気になったんで直すw
じゃあ続きどんどんいくぜ!
※全部行き当たりばったりだから、気分がノッてるときとノッてないときでストーリーの進行速度が微妙に変わるのは仕様ね
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92:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 09:50:04.88 ID:k8crT+rT0
-
そのばぁさんの一声により、周りにいた男達全員が俺達に飛び掛り、瞬く間に縛り上げられてしまった!
パズー「なにすんだ!ここは僕の家だぞ!」
ドーラ「娘っ子一人守れない奴がなにを偉そうに」
な、なんて下品な飯の食い方をするんだこのばぁさん!
テーブルに足を乗っけるな!ラッパ飲みするな!ハムにナイフをぶっ刺して食うな!
ってか、散らかりすぎだ!こいつらが掃除をして帰るとは思えんし…パズーが掃除するんだぞそれ!
パズー「…なんでシータがさらわれたってことを知ってるんだ」
ドーラ「決まってるさね、お前達が奴らにさらわれるところを見たのさ」
そう言うと、そのばぁさんはハムを勢いよく食いちぎった。
ドーラ「それで結局あいつらに言いくるめられて、おめおめ帰ってきたわけかい?かーっ、男がそろいもそろって情けない」
な、なんだと?このばばあ!てめぇらだって海賊で、シータを狙っていたくせに!
ドーラ「大事なら、なんで取り返さない!」
パズー「えらそうに言うな!お前達だってシータを狙っていたじゃないか!」
ハルヒ「そうよ!このばばあ!」
そうだそうだ!いいぞ、もっと言ってやれ!
ドーラ「それは当たり前さね。海賊が宝を狙ってなにが悪いってんだい」
古泉「宝…?」
古泉が不思議そうに尋ねると、ばぁさんは目を丸くして言った
ドーラ「お前達、まさかとは思うが、ラピュタのことを知らないであの小娘に付き添ってたのかい?」
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109:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 10:17:46.83 ID:k8crT+rT0
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大佐「君はラピュタという王国の話をご存知かな?」
シータ「ラピュタ…?」
その男…自らをムスカと名乗った男は、シータと長門をある部屋に案内した。
ムスカ「そう、700年前に滅びたがね」
ムスカはその部屋の中心部に安置されている不気味なロボットに視線を移した。
ムスカ「その王国は、卓越した科学力で王国を空に飛ばし…地上を支配した」
長門「…」
ムスカ「だが、先ほども述べたとおり、700年前に突如滅びてしまった…原因はわからない」
ムスカはロボットから目線をシータに戻した。
ムスカ「だが、その科学力と無数の宝だけは、今もどこかでこの空をさまよっているのだ。それを探すのが、我々の目的なのだよ」
シータ「それを探すのに、私の石が必要なの?」
ムスカ「…君は本当に何も知らされてないようだ」
そう残念そうに呟くと、ムスカはシータに歩み寄った
ムスカ「君の本当の名前は、リュシータ・トエル・ウル・ラピュタ。かつて存在したラピュタの王族なのだよ」
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128:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 10:36:15.93 ID:k8crT+rT0
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シータ「リュシータ・トエル・ウル・ラピュタ…?」
ムスカ「そう。そして君のもつ飛行石が、シータを、我々をラピュタへと導いてくれる」
そういって、ムスカは今度は長門の方に視線を移した。
ムスカ「では、次は君に質問だ。私の部下が君らを捕らえようとしたとき…君は一体なにをしたのかね?」
長門「…口で説明できるものではない。理解もできない」
ムスカ「…生意気なことをいうじゃないか」
ムスカは長門の態度が少し癪に障ったのか、今度は強い口調で言った。
ムスカ「言え!あの時の部下の様子はおかしかった。あの時抵抗したのは君だけだ」
長門「…」
ムスカ「…君は魔術師か?どうして人間の動きを自在に止められる?」
長門「…口では説明できない」
ムスカ「それの一点張りかね? またいつでも彼らを捕らえることはできるのだぞ?」
長門「…」
ムスカ「そのときも、私が彼らを無事に帰すという保証はないぞ」
そう吐き捨てると、ムスカは控えていた兵士に言った。
ムスカ「彼女達を部屋に案内しろ。丁重に扱うように」
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134:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 10:44:18.05 ID:k8crT+rT0
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ちょうどそのころ自世界では…
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・
・
みくる「はわわ~…どうしてみんなこないんですかぁ~?」
・
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・
みくる「今日は日曜日じゃないですよ~」
・
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・
みくる「せっかく美味しいお茶買ってきたのに…」
・
・
・
みくる「もうー!全部私が飲んじゃいますからね~」
・
・
・
みくる「…はぅ」
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135:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 10:45:42.02 ID:lqIIcYVvO
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みwwwwwwくwwwwwwwるwwwwwwwww
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137:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 10:46:48.29 ID:k8crT+rT0
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みくるファンに申し訳ないんで、たまにこうやって出演させることにする><
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139:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 10:48:52.12 ID:VDTkffsM0
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>>137
あなたのおかげでみくるを好きになりました
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144:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 11:01:34.85 ID:k8crT+rT0
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…こうするよりなかった。
彼の協力を拒んだら、あの人達は確実に殺されていた。
私の仕事は涼宮ハルヒを観察し、入手した情報を統合思念体に報告すること。
観察対象が殺害されるのは望ましいことではない。
それに…一般人である彼を巻き込んだのは私達。
絶対に死なせるわけにはいかない。
シータ「ナガトさん?」
長門「…なに?」
シータ「いえ、なんでもないの。ただ、思いつめた顔してたから…」
長門「…そう」
シータ「…」
長門「…」
シータ「そういえばね、古くから伝わるおまじないがあるの」
長門「…おまじない?」
シータ「ええ…つらいときや悲しいとき、この呪文を唱えると元気になれるってお母さんが…」
長門「…」
シータ「リテ・ラトバリタ・ウルス・アリアロス・バル・ネトリール…」
-
160:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 11:29:43.09 ID:k8crT+rT0
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>>144
今調べたところ、呪文を教わったのは母ではなく祖母だということが判明
なので祖母だということに
てか両親死んじゃってるんだよ><
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149:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 11:14:33.98 ID:k8crT+rT0
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シータ「きゃあ!?」
長門「…!?」
そのおまじないを唱えた瞬間、シータの石が激しく輝き始めた!
シータ「な、なに…これ…」
長門「…」
そのときムスカが異変を察知し、部屋に入ってきた。
ムスカ「…!? おぉ…この光こそ…聖なる光だ!!」
ムスカは興奮も隠さず、シータを問い詰めた。
ムスカ「どんな呪文だ!? 教えろ、その呪文を!!」
そのとき、この要塞のどこかで爆音が鳴り響いた。
-
166:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 11:45:24.07 ID:k8crT+rT0
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ら…らぴゅた?なんだそりゃ?
パズー「ラピュタ…あのたくさんの財宝が眠ってるっていう…」
ドーラ「そう、あたしゃそれを狙ってるんだ。でも、肝心な場所がわかりゃしない」
ばーさんはつまらなそうに言うと、さらに続けた。
ドーラ「そしたらあの小娘の持ってる石が、ラピュタの方角を指してるっていう話じゃないか。だから石が欲しかったんだよ」
古泉「…今からその石を奪いに行くおつもりですか?」
ドーラ「あったりまえじゃないか! そろそろ… !?」
キョン「うわ!?」
な、なんだこのばばあ!?
テーブルの上の食料を勢いよく払い落としたかと思ったら、なにやら怪しげなメカを!?
海賊A&B「あぁ、もったいないもったいない…」
お前らはあれだけ食っておいて、まだそんな食い意地をはるのか!
ドーラ「…暗号を変えたね?でも無駄だよ… !? 戦艦を呼び寄せたな?」
なにやら一人でぶつぶつ呟くばーさん。そして…
ドーラ「お前達いつまで食ってるんだい!? さっさと行くよ!」
必死で拾い食いにいそしんでいる部下を二人怒鳴りつけ、支度を始めた。
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172:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 12:04:39.64 ID:k8crT+rT0
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パズー&キョン「ちょ、ちょっと待ってくれ!」
え?ハモった?二人で顔を見合わせる。
ドーラ「なんだい? もうお前達に用はないよ? あの小娘がさらわれたっていう事実を確かめるために、あたしゃお前達をここで待ってただけなんだからね」
キョン「そちらにはなくても、こちらにはあるんだ」
このばーさんはなにやら意味深な笑みを浮かべると、俺をにらみつけた。
ドーラ「どうせあの小娘を助けたいっていうんだろう?ばかばかしい、そういうのは自分の力でやるもんだ。あたしらは手を貸さないよ」
キョン「シータだけじゃない!もう一人捕まっているんだ!」
ハルヒ「キョン…」
キョン「宝なんて、石なんてどうでもいい。ただあいつらを助けたい。でも、俺達だけじゃ力不足だ」
こんなばばあに頭を下げるのはプライドが許さないが、この際仕方が無い。
なんとかこの海賊共の手を借りることができれば、あいつらを助けてやれるかもしれない…!
キョン「頼む!一緒に連れてってくれ!力を貸してくれ!」
古泉「彼女達は友達なんです」
ハルヒ「あいつらは一度ぶん殴っておかなきゃ気がすまないわ!」
パズー「僕も…シータを助けたい!」
-
174:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 12:05:44.47 ID:k8crT+rT0
-
ドーラ「…(確かに、こいつらを連れていけば、小娘も言うことを聞くかもしれないね)」
ばーさんは俺達に近寄ると、脅すように言った。
ドーラ「二度とここへは帰れないよ!」
パズー「わかってる!」
ドーラ「あんた達も…覚悟の上かい?」
キョン「…ああ!」
古泉「ええ」
ハルヒ「当たり前じゃない!わかったらさっさとこの縄を解きなさい!」
ドーラ「…いいだろう…」
ばーさんは俺達の縄を手際よく解くと
ドーラ「40秒で支度しな!」
威勢よく俺達に怒鳴った。
-
179:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 12:17:32.27 ID:k8crT+rT0
-
そのころ自世界では…
・
・
・
みくる「…」
ちゅるやさん「やっほー!あっそびにきたよん!あれれ?みくるだけかい?」
みくる「…鶴屋さん」
ちゅるやさん「あちゃー、ブルーモードかい? そういえば他のみんなは?」
みくる「…」
ちゅるやさん「あらら、行方不明かい? だから元気ないんだね!」
みくる「…べ、べつにみんながいないから寂しいってわけじゃ…」
ちゅるやさん「わかってる!じゃあ、せっかくだから一日SOS団の団員になっちゃおっかな!」
みくる「え………だ、団長は私ですよっ」
ちゅるやさん「じゃあ団長!指示を!」
・
・
-
184:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 12:31:44.40 ID:k8crT+rT0
-
そして俺達は、ドーラ一家の見習い海賊として…
キョン「うわああああ!!も、もっとスピード落とせないんすか!」
ルイ(ドーラ家の次男)「うるせーな、いやなら飛び降りろよ」
キョン「んなむちゃなっ!…うわああ!!」
シータ&長門を救出すべく、フラップターと呼ばれる飛行機に乗り、要塞へと急いでいた。
ドーラ「なさけないね!こんなんじゃ、連れてこないほうがよかったよ!足手まといだ!」
ハルヒ「きゃー!もっと飛ばして!ねぇあんた!もっとスピード出しなさいよ!」
シャルル(ドーラ家の長男)「これ以上は無理だよ!ママに起こられちまう!」
お、おまえはこれに遊び感覚で乗っているのか!? ふ、ふざけんな!狂気の沙汰じゃねぇ…
古泉「これは快適ですね」
ルイ(ドーラ家の三男)「だろ?父ちゃんの発明なんだぜ!」
…というか、なんでこいつらはすでに海賊共と打ち解けているのだろうか…
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187:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 12:33:00.23 ID:k8crT+rT0
-
>>184
訂正
古泉「これは快適ですね」
ルイ(ドーラ家の三男)「だろ?父ちゃんの発明なんだぜ!」
↑
アンリ です^^; 影薄いけど一応覚えてね!
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189:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 12:36:46.34 ID:kE7OeU8bO
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長男シャルル次男ルイ三男アンリだっけか
ともかく続きwktk
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190:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 12:39:32.99 ID:XEU2nLlc0
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ドーラ一家てフランス系だったのか
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191:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 12:41:51.31 ID:k8crT+rT0
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ドーラ「要塞が見えたよ!総員警戒しな!」
シャルル「ママ!要塞が燃えてる!」
ドーラ「そんなことわかってるわバカ息子!攻撃してるのはどこのどいつだい?」
なんと、難攻不落と言われてもおかしくないよーなあのティディス要塞が…何者かの攻撃を受け、燃え盛っている!これは一体…?
ドーラ「戦艦だ!!チッ、厄介だね!」
ルイ「でも、俺達には気づいてないよ!」
ハルヒ「…!? ねぇ、見て、あの塔の上!」
キョン「な、なに?塔の上…? …うぁ!?」
人影が見える…あ、あれは…長門とシータ!?
-
202:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 13:00:30.30 ID:k8crT+rT0
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…なんでこんなことに?
私はおばあちゃんに教わったおまじないを呟いただけなのに…
なんで、こんなことになっちゃってるの?
建物が燃えて、人がいっぱい死んで…私のせい?
ムスカ「ロボットは塔の上のシータを狙っている。彼女を傷つけるな!」
こうして、ロボットが近づいてくる…あなたも私を狙ってるの?
長門「…その子、あなたに会えて、喜んでる」
シータ「…え?」
長門「会えてうれしいって…」
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203:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 13:01:24.34 ID:k8crT+rT0
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ナガトさんの言ってることは、よくわからないけど、ホントだ…敵意を感じない。
ロボットが、手を伸ばしてくる。何か私に伝えたいみたいだけど…わからないの。ごめんね…
だから、伸ばした手に触れる。手だけでも握ってあげる。そのとき…
シータ「…えっ!?」
ロボットの胸のマークが私の石に反応した。私とロボットは、その光で繋がっていく…
長門「…あぶない!」
シータ「…え?」
すると、ナガトさんが私を突き飛ばして…
突き飛ばされた私とすれ違いで、ロボットは大砲の一撃を真正面から受けた。
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209:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 13:10:54.46 ID:k8crT+rT0
-
シータ「ナガトさん!?」
長門「私は…大丈夫…でも…怒ってる…」
シータ「怒ってる…?」
長門「その子…怒ってる…だめ…やめて」
ナガトさんは、ロボットをなだめているようだった。
ロボットは胸が大きくへこんでいたが、壊れてはいない。
そして、ゆっくりと立ち上がる。そのとき…
長門「…だめ!」
シータ「え…?」
ロボットから一筋の閃光が走った。
すさまじい破壊力。ロボットから放たれた閃光は熱線となり、要塞をさらに焼き尽くす。
また要塞が燃える。人が死ぬ。もう、見て…いられない!
シータ「やめてー!!!」
ロボットに懇願する。しかし、止まらない。ロボットは止まらない。
まるでシータを、我が主を守るかのように。ロボットは、あたりを焼き尽くしていく。
そして…
?「シータぁぁぁ!!!」
シータは、誰かの声を聞いた。
-
214:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 13:24:46.11 ID:k8crT+rT0
-
パズー「おばさん!シータだ!」
おばさん「船長とお呼び!…な、なんだって!?」
…ホントだ。塔の上の人影。アレは間違いなくシータと長門!
そして、まるで要塞を焼き尽くさんとばかりに攻撃しているのは…
古泉「あのロボット、要塞をこの世から消すつもりなのでしょうか?」
ドーラ「まぁそれはいい、あたしらの目的はあの石だ!厄介になるうちに早いとこ奪い返しちまうよ!」
フラップターを加速させながら、ドーラは言った。
ドーラ「あんたはどうするんだいぼうや?あたしらはあの小娘しか救う気はないよ!ここまで連れてきてやったんだ、あとはぼうやがなんとかしな!」
キョン「く、そんなことわかってるさ!」
だが、どうする!? どうする!? どうやって長門を救い出す?あの状況で!
ドーラ「ぼうや、あたしは聞いたよ。覚悟の上かい?ってね。あのときの返事はうそだったのかい?」
…俺の…覚悟…
そのドーラの言葉が効いたのか、俺の中でカチッとスイッチが入った気がした。
キョン「…ルイ…」
ルイ「あん?どうするんだい?ママがああいうなら俺は…」
キョン「加速してくれ。すり抜けながらかっさらう!」
-
228:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 13:43:18.83 ID:k8crT+rT0
-
ドーラ「ほう、いい度胸じゃないか。ほら、あんたはどうするんだい!」
パズー「僕も同じだ!おばさん、加速して!」
おばさん「船長とお呼び!」
さらに加速するドーラのフラップター!
ルイ「…あんたがそうしろっていうんなら、加速するぜ。今更怖気づくなよ!」
キョン「わ、わかってるさ!」
そして俺もパズーに追いつくが如く加速し…ってこえぇぇぇえぇえ!!!
ゴ、ゴーグルがなけりゃあ死ぬぞこれ!
パズー「シータぁぁぁ!!!」
シータ「パズー!?」
長門「…」
-
230:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 13:44:15.34 ID:k8crT+rT0
-
ドーラ「さぁ射程距離に入ったよ!しっかり捕まえな!」
パズー「はい!」
ドーラの一言で、パズーは手すりに足をひっかけ、逆さにぶら下がった!
な、なんちゅうアクロバティックなことを!難易度まさにウルトラC!
ルイ「うほー、やるじゃねぇかあの小僧。ほれ、あんたはどうすんのよ?」
キョン「ち、ちくしょう、み、見てろ!俺の覚悟を!!!」
俺もパズーに倣うように、勢いよく手すりに足を引っ掛け、そのままぶら下がり…
ってうわぁあぁあぁああ!!! こ、これはきつい!!!
ちょっと間違って足滑らしたら死だぞ!?
これほど天国が垣間見える体勢になったことが、未だかつてあっただろうか!
ハルヒ「キョン…そこまで有希のこと…」
古泉「ちょっと…嫉妬しちゃいますね」
ドーラ「さぁいくよ!さっさとかっさらいな!!」
パズー「シータぁぁぁ!!!」
キョン「長門ぉぉぉ!!!」
-
232:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 13:46:05.46 ID:lL9+eWJw0
-
古泉wwwwwwwwww
-
234:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 13:46:54.92 ID:advdggnH0
-
アッー?
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237:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 13:56:03.52 ID:k8crT+rT0
-
もう、恐怖で長門しか見えない!
下を向いたらどんな状況になっているか、それを確認するのが怖いんだ!
…で、なんで長門はこの状況で相変わらず無表情なんだ!?
俺がここまで命賭けてるんだから、もっと…
長門「…」
わ…笑った?ってそんな場合じゃねぇ!失敗したらお陀仏だぞ!集中力ってのはこういうときに使うために存在するんじゃないのか!?
キョン「うぉぉおぉおぉおお!!!」
あぁ…長門が近づく…長門の顔が、あんな目の前に…そして…
俺は、死を覚悟した。
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242:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 14:03:08.30 ID:k8crT+rT0
-
だが…
長門「…」
う、うそみたいだ…俺の手には確かな人間の感触がある!
お、俺は長門をかっさらうことができたのか…?
ルイ「やるじゃねぇか兄ちゃん…見直したぜ」
なんか声が聞こえるが、そんなのはどうでもいい!今だけは、一人で感動に浸させてくれ!
長門「…ありがとう」
だが…この声だけは無視できなかった。距離が近い分、直接脳に響いた。
キョン「あ、ああ…うん、まぁ、無事でよかった、よ?」
…うう、なんで俺はこんなにドキドキしてるんだ?
ああ、当たり前か!だって俺はこーんな高いとこから逆さに吊るされて…って下見ちまったじゃねぇか!!!
というか俺はいつまでこの体勢でいなければならんのだー!!!
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249:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 14:22:47.86 ID:k8crT+rT0
-
ドーラ「ひひひ、まずまずだ。じゃあずらかるよ!お前達!」
息子達「了解!」
そして俺は、なんとか長門と共に「極めて安全な体勢」でフラップターに乗っかっている。
見たところ、シータもしっかりパズーに助けられたようでこれはハッピーエンドということでいいのか…ってなんだ今の音は!?
ドーラ「!? 何事だい!?」
古泉「あのロボットが、戦艦によって狙撃されました」
ドーラ「どうやらあのロボットを始末させるための戦艦だったようだね。あのロボットが奴らの注意をそらしてくれたおかげで、仕事がやりやすかったよ」
シータ「…」
ドーラはそう言うと、カラフルな煙を戦艦に向かって撒き散らしながら、Uターンした。息子達もそれに倣う。煙幕である。
こうして、何とか海賊見習いの俺達は、無事シータと長門を助け出すことに成功したわけだ。
だがそこまでが海賊見習いの限界で、誰もシータの胸に飛行石がないということにまでは気がつかなかった。それは、本人でさえも。
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254:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 14:36:14.96 ID:k8crT+rT0
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…ひどい有様である。
まさか、あのロボットがここまでの戦闘能力をもつ怪物だとは思わなかった。
だが一番の油断は、その怪物を簡単に蘇らせるほどの力を、シータが隠し持っていたことである。
シータに本名を告げたとき、彼女は本当に何も知らされていないようだった。それが油断を生んだのだ。
おかげで、シータも飛行石も海賊共に奪われ、またラピュタ探索が白紙に戻り…
ムスカ「…!? これは、飛行石か?」
どうやら、まだ運は我々に残されているようだ。
ムスカ「…主がいなくとも、光を失わない。まっすぐにラピュタの方角を指している」
これなら、あの娘は必要ない。我々だけで、ラピュタ探索は可能だ。
ムスカは側近の一人に言った。
ムスカ「皆に伝えろ。ラピュタの探索を開始する」
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266:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 15:08:34.43 ID:k8crT+rT0
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ドーラ「あ、あんた飛行石をなくしたのかい!」
シータ「…ごめんなさい、せっかく助けてもらったのに…」
シータの飛行石がないという事実は、ちょうど日が昇ってから判明した。
ドーラは驚いている。当たり前だ。彼女にとって、シータに飛行石がないんじゃフリスクの入ってないケースだけのフリスクを買わされたようなものなんだからな。
…って、改めて考えると…それって…俺達にとっても…やばいんじゃないのか?
も、元の世界に帰れねーだろ!!!
ドーラ「なにやってんだいあんたは!大事なもんならちゃんと持っておきな!…もういい、あんた達は用なしだよ!」
シータ「まって、でもあの光の指した方角は覚えてる…」
え、えぇ!? なんちゅー記憶力!あの状況において、そんな不確かなもんを覚えてるなんて!
ドーラ「なに!? …それは確かなんだろうね!」
シータ「ええ、もちろんそれは教えるわ。でも一つ条件があるの」
ドーラ「…条件だって?なんだい、言ってみな」
シータ「私達を海賊団に入れて。いえ、ずっとじゃなく、ラピュタにたどり着くまででいいわ!」
ドーラ「な、なんだって!!??」
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268:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 15:16:09.70 ID:k8crT+rT0
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…こ、これにはその場にいる全員が驚いた。シ、シータはなにが目的なんだ!?
シータ「私…ラピュタを見てみたいの。パズー、あなたも言ってたじゃない。お父さんの言ってることが本当だってこと、証明するって」
パズー「そうだけど、でもシータ…」
シータ「みなさんも、ラピュタにたどり着ければ、元の世界に帰れるかもしれない…いえ、帰れないとしても、何か手がかりがあるかも…」
…うーむ、その可能性は低いと思うが、無くした飛行石を探すよりはいいだろう。
ハルヒ「いいじゃない海賊!私はこういう冒険を待っていたのよ!ぜひ乗せてもらいましょう!」
もちろんコイツはこんなテンションだし…はぁ。
キョン「仕方ない。俺からも頼む」
ハルヒ「さすがキョン!話がわかるわ!」
ハルヒはよろこんでいるが、俺はそう素直にはよろこべない。
俺はホントな海賊になんてなりたくない。一時的にしたっていやだ。
だって、あの船を見ろよ…見るだけでおんぼろだってわかるぞ…?
あれじゃいつ落っこちるかわかったもんじゃない!
そんな船に乗って、しかもラピュタなどというわけのわからない、あるかどうかもわからないもんを探しにいくなんて!
ドーラ「…仕方ない、あんたがいないとラピュタにたどり着けないんだ。承諾するしかないだろうね」
シータ「よかった!それなら…」
ドーラ「だが、あんた達。元の世界っていうのにあたしゃ引っかかるんだけど、どうだい?」
キョン「う…」
や、やっぱ話さなきゃいけないのかー!? こんな笑い話ともとれる真面目な話を!
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270:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 15:26:19.44 ID:k8crT+rT0
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まぁ、その俺達の珍妙な体験は、古泉がうまくまとめて説明してくれた。
そしてドーラの反応は…
ドーラ「ふん、信じられん話だが、ラピュタなんていうおとぎ話を信じているあたしだ。これも信じるしかないようだね」
と、思ったよりすんなり信じてくれたらしい。
ハルヒ「じゃあ、私達この船に乗れるのね!」
あー…目を輝かさないでくれ。そんないいもんじゃないぞ?これ…。まぁ、俺が言うのもなんだが。
ドーラ「仕方ない、さっさと乗り込みな!さっさと出発するよ!」
そう吐き捨てると、ドーラは一人で飛行船に乗り込んで行った。
そしてハルヒも意気揚々と後に続く。
パズー、シータもその後に。
それで古泉は…?
古泉「…? 行かないんですか?」
ああ、俺を待ってたのか?ち、ちくしょう…そんな見張ってなくてもちゃんと乗り込むよ…
こうして俺達は、ラピュタまでという一時的なものだが、ドーラ海賊団の雑用として、このタイガーモス号に乗り込んだのであった。
-
277:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 15:39:24.80 ID:k8crT+rT0
-
ドーラ「すぐに出発するからね!シータ、あんたはあたしと来な。方角を教えてもらうよ」
シータ「はい!」
キョン「なぁ、俺達は…」
ルイ「お前等はこっちだ」
ん?さっそく雑用か…? しかし、やらざるを得ないだろう。そういう条件でここに乗せてもらってるわけだし。
古泉「仕方ないですね…いきましょう?」
キョン「あ、あぁ…」
ハルヒ「あ、待ちなさいキョン!」
ハルヒも俺達についていこうとするが、シャルルに呼び止められた。
シャルル「ほら、お嬢ちゃんはこっちだ。来な」
ハルヒ「…わかったわよ」
なぜか不機嫌そうに、ハルヒはシャルルについていった。
-
278:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 15:42:22.07 ID:k8crT+rT0
-
ここで安価
1、ハルヒルート
2、キョン、古泉ルート
>>280
-
279:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 15:43:05.59 ID:7hhdtv5B0
-
ハルヒルート
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280:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 15:43:21.75 ID:EncY2jj0O
-
wktkwktk
|_∧
|ω・)
-
281:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 15:43:30.94 ID:qxDUInkm0
-
ムスカ「君も男なら分別したまえ!」
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282:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 15:44:13.73 ID:k8crT+rT0
-
>>281
うぎゃあああああ!わかった!がんがる!安価は無し!
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283:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 15:44:17.14 ID:EncY2jj0O
-
わりぃ!w
1で!
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284:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 15:44:42.64 ID:tv5WFqCh0
-
いいよ、ハルヒとかどうでも・・・
とかいいつつ1
-
285:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 15:45:02.36 ID:cn2s/RVWO
-
両方ってワケにはいかないのか‥‥?
-
291:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 15:51:30.65 ID:k8crT+rT0
-
シャルル「ほら、ここがお前の仕事場だ」
このおっさんに連れられて案内されたのは…
ハルヒ「うげ!こ、ここゴミ箱?」
シャルル「厨房だ!お前にはここの掃除をしてもらう。ついでに料理も」
ハルヒ「掃除!? な、なに言ってんの!?こんなの人間の住む世界じゃないわよ!それにりょ、料理まで!?」
シャルル「そうだ。じゃあさっさとやれよ」
…行っちゃった。なんなのよ、もー!
こんなとこ掃除させられるなんて聞いてないわよ!そ、それに料理まで!?
あーもう!急に帰りたくなってきたわ!
…で、でもやるしかないのね…はぁ。
ハルヒ「ま、まずはごみを全部袋まとめて…ふ、袋はどこかしら?…あいたっ!な、なんでこんなところからナベの取っ手が突き出てるのよ!」
・
・
・
シャルル「…(な、なんか…)」
アンリ「兄ちゃん、なに覗いてんだ?」
シャルル「うは!? い、いやなんでもねぇ!」
-
296:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 16:03:29.73 ID:k8crT+rT0
-
ルイ「ほら、ここから入れ」
俺達がルイに案内された場所は…
古泉「…ここはエンジン?」
ルイ「そうだ。じっちゃん?じっちゃーん?」
じっちゃん「なんじゃ?想像しい」
パズー「うわ!」
な、なんだ…?このもぐらたたきみたいにひょっこりでてきたじじいは!
ルイ「ごにょごにょ(じっちゃんだ。ママよりおっかねぇから、気をつけろ)」
そ、それはすごい…
ルイ「じっちゃんが欲しがってた雑用だよ。三人」
じっちゃん「そうか!じゃあいろいろ頼ませてもらおうか!このおんぼろエンジン、今日はとびっきり親不幸でな」
古泉「ええ、遠慮なくなんなりと申し付けてください」
じっちゃん「当たり前じゃ!じゃあ早速…そこのお前!」
キョン「うぇ、お、俺ですか?」
じっちゃん「他に誰がおる!お前には…」
1、外に出て、外部の補強をしてもらおうか
2、わしの今やってる作業の手伝いをしてもらおうか
3、腹減った。なんか厨房で作って来い
安価
>>300
-
297:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 16:04:25.41 ID:F5uHGldJ0
-
3
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298:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 16:04:25.83 ID:OR2VsSWhO
-
3
-
299:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 16:04:29.82 ID:Ie25kw6j0
-
3
-
300:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 16:04:41.24 ID:fjKMR/uf0
-
3
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302:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 16:04:48.93 ID:EncY2jj0O
-
3
-
303:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 16:05:12.21 ID:F5uHGldJ0
-
すげー、文句なしだなwww
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305:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 16:08:27.21 ID:yVrAxW9JO
-
妙な一体感
-
306:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 16:08:50.82 ID:Ie25kw6j0
-
なんという一体感…
-
307:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 16:10:14.18 ID:k8crT+rT0
-
じっちゃん「腹減ったな…なんか厨房で簡単なもんつくってきてくれ」
キョン「お、俺がですか!?」
じっちゃん「だからお前に頼んどるんだろうが!そこの兄ちゃんは外部の補強、そこの小僧はわしの手伝いじゃ。さっさとせんか!」
古泉「ええ、わかりました。しかし、いったいどうやれば?」
じっちゃん「チッ…ルイ!手が離せねぇ。兄ちゃんにやり方教えてやってくれ」
ルイ「補強って、この前兄ちゃんが酔っ払って運転して、山にぶつかったときのアレか?」
じっちゃん「そうじゃそうじゃ!じゃあ任せたぞ!」
古泉「はい…では、ご指導よろしくお願いします」
ルイ「おう、じゃあついてこい」
・
・
・
じっちゃん「お前もさっさと行かんか!わしの腹が悲鳴あげとるのがわからんのか!」
キョン「は、はいぃ!」
く、くそ!どうなっても知らんぞあのじじい!
-
311:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 16:21:01.54 ID:k8crT+rT0
-
キョン「…はぁ…」
おいじじい!俺は料理ができない!できないんだぞ!こらー!
…と、ひとしきり頭の中で叫んだところで、仕方なく俺は厨房に歩き出した。
って、厨房ってどこだおい! まだ全然船の中案内されてねぇよ俺達!
仕方ない…あそこでなにやら不審な動きをしている二人組に聞くとするか。
キョン「あのー、すみませんが厨房は…」
アンリ&シャルル「あひぃ!?」
キョン「うわっ!?」
シャルル「な、なんだ小僧!ざ、雑用はどうした!」
キョン「ああ、その件なんですが、エンジンのとこにいるおじいさんが空腹だということで、俺が食事を作りに来たんですよ」
シャルル「そ、そういうことなら…厨房はここだが、今入ったら…」
ん?今入ったらなんだっていうんだ?
キョン「? まぁ、ここですね?入りますよ?」
まったく…なんなんだ一体?ってうわぁあぁ!!!
ハルヒ「またあんた達!!??手伝いなら要らないって言ってるでしょうが!!!…って、キョン?」
へ、部屋に入った瞬間、おたまで脳天を強打された!!!
-
314:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 16:28:19.52 ID:k8crT+rT0
-
ハルヒ「…だからごめんって謝ってるでしょ?」
キョン「まったく…この世界のどこに来訪者の脳天をいきなりおたまでぶったたく奴がいるんだ!」
あー、いてぇいてぇ…。たんこぶできてないかー?これ…って何か忘れてないか?まさかさっきのおたまで記憶がブっ飛んだんじゃ…
キョン「あー、そうだ!じいさんに飯作らないと!!」
ハルヒ「きゃぁ!? …い、いきなり叫ばないでよ!ところでじいさんって?」
キョン「エンジンのとこにいるんだよ、おっかないじっちゃんが!その人になんか食い物つくれって頼まれてるんだが…」
ハルヒ「そう…で、なによ?なによその期待したような目は!」
1、ハルヒ!作ってくれ!
2、…いや、自分でなんとかする
安価
>>318
-
318:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 16:29:06.66 ID:H/rvHeYH0
-
1
-
324:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 16:33:51.35 ID:k8crT+rT0
-
キョン「ハルヒ!頼む!食えるもんならなんでもいい!作ってくれ!」
俺は、その瞬間まさに光速とも呼べる超スピードで、ハルヒに頭を下げた!
…ハルヒに頭を下げるのって、初めてじゃないのか?
ハルヒ「ひゃっ!? …い、いきなりなに言い出すかと思えば、ばっかじゃないの!あたしは今ここの掃除して…」
キョン「頼む!俺には飯は作れないんだ!でも今更あのじいさんにそんなこと言ったら、なにされるか…!」
ここでじっちゃんに謝りにいくくらいなら、さっきのおたま1000発食らうほうがいい!
ハルヒ「…そ、そこまでいうなら…つくってあげても…いいけど…」
マ、マジで!? 自分で頼んでおいてなんだが、まさかホントにつくってくれるとは!
ハルヒ「でも、たいした食材ないし、あんまり豪勢なものは…」
キョン「それでいい!頼む!」
ハルヒ「わ、わかったわよ…じゃあ、あんたはあたしが作ってる間、掃除でもしときなさい!」
キョン「わかった!なんでもする!」
…ふう、これでなんとか難は逃れられそうだ…
-
327:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 16:42:41.78 ID:k8crT+rT0
-
ルイ「…じっちゃん、終わったぜ外装の補強。この兄ちゃんけっこうスジがよくてな。気に入ったぜ」
古泉「それはどうも」
じっちゃん「おー、そうか、ならあとはこっちのエンジンだけだな…ルイ、ドーラに伝えてきてくれ。こっちはなんとかなるってな」
ルイ「あいよ」
じっちゃん「小僧、そこのレンチ取ってくれ」
パズー「あい!」
じっちゃん「ああ、そこのドライバーも…あ、もう兄ちゃんは行っていいぞ。出発まで休んどきな」
古泉「そうですか、ではお言葉に甘えて」
・
・
・
古泉「さて、休めとは言われましても、どこで休めばいいのやら。まぁ、仲間達の様子でも見に行きましょうかね?
1、シータさんはどうしてるでしょう?
2、そういえば、長門さんは?
3、キョン君…なにしてますか?
安価
>>330
-
328:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 16:43:19.19 ID:Ie25kw6j0
-
2
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329:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 16:43:36.51 ID:yVrAxW9JO
-
3
-
330:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 16:43:42.06 ID:EzK9Z4d40
-
4 マッガーレ!
-
335:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 16:44:53.42 ID:F5uHGldJ0
-
>>330
失望した
-
331:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 16:43:48.02 ID:7b40lfIn0
-
2
-
332:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 16:44:05.47 ID:dOnwor88O
-
2
-
338:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 16:45:33.20 ID:k8crT+rT0
-
再安価!
>>340
安価ミスは気にするな!
-
339:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 16:45:54.94 ID:dOnwor88O
-
2
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340:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 16:45:59.75 ID:Ie25kw6j0
-
2
-
341:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 16:46:03.63 ID:cn2s/RVWO
-
2
-
348:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 17:01:22.03 ID:k8crT+rT0
-
古泉「そういえば、長門さんはどこでしょう?」
全員、この船に乗り込む際それぞれ雑用を言いつけられたと思いますが…
長門さんは、どこでなにをしてるんでしょうかね?
・
・
・
?「でさぁ、そこで俺は言ってやったんだよ!」
古泉「…ん?なにやら楽しそうな声が聞こえますね?」
長門さんを探しつつ、船内を散策してた僕は、なにやら話し声のする場所に行き当たりました。
古泉「どれどれ…?」
都合よく窓があったので、覗き込んでみると…
海賊A「シャルル、それは鳥のフンだ!ってな!!」
長門「…」
海賊B「ぎゃっはっはっはっは…はっは…はっ…あれ?」
海賊C「だめだめ!お前の話なんかじゃだめだ!ここは俺の抜群のトークで…」
古泉「なにしてらっしゃるんですか?」
海賊A「うわぁ!? 船長すみませ…って、なんだ新入りかよ…」
古泉「驚かせて申し訳ありません。なにやら楽しそうな声が聞こえたもので。ところで長門さんはここでなにをしてらっしゃるんですか?」
長門「…お話」
古泉「お話…?長門さんは雑用を言いつけられてはいないんですか?」
私達は雑用ということでこの船の乗組員になったはず。それなのに長門さんだけ用事を言いつけられていないとは。コレは不思議ですね。
-
349:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 17:02:45.80 ID:k8crT+rT0
-
海賊B「いやぁ、あんた達が行っちまった後、なぜかこの子だけがポツンと取り残されてたんだよな」
海賊C「そこを俺が話でもしようぜって声かけたら、付いてきたもんだからよ」
海賊A「いつの間にかこんなことになってたってわけ。この子、全然笑わないもんだからさ、誰が一番早くこの子を笑わせられるかっていう…」
海賊C「しかもトークだけでな?体使って笑わせてもいい、なんてことになったら、お前の圧勝だもんな?ほら、あの時の裸踊り…あれは傑作だったぜ」
海賊B「そ、その話はもう言わない約束だ!酔ってて記憶がまったくないんだよ!」
ははぁ、まぁ要するに長門さんをナンパした、と。そう解釈した方が楽でしょう。
海賊B「ま、まぁ、あんたはこの子を連れにきたんだろ?あんまり遊んでると船長に叱られるし、この程度でやめるよ」
古泉「いえ、そういうわけではないんですが…」
でも、長門さんが立ち上がったので、まぁ一緒に部屋から出ることにしました。
・
・
・
古泉「…長門さん?彼らの話は、どうでしたか?」
長門「…ユニーク」
-
354:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 17:08:14.84 ID:k8crT+rT0
-
すまん長門…ポツンと取り残されたのは、俺のせいなんだorz
雑用を言いつけるとき、君の存在を忘れてて…(パズーのことも忘れてたのは内緒。でも結局キョン達と合流させた)
まぁでも、こういう形でまとまってくれてよかったよ。
※行き当たりばったり、すべてアドリブなので、これは仕様です わかってくれ!
じゃあ、あと4時間くらいがんがるかな!
-
361:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 17:14:59.63 ID:k8crT+rT0
-
キョン「すばらしい!お前にしては上出来だぞ!」
み、見よこの美しいサンドイッチを!味も申し分ない!
ハルヒ「そ、そうかな…って、お前にしてはってなによ!?」
キョン「うわ、一言多かったか!で、でもこれならじいさんも満足するだろう!」
いやー、こいつにこんな女らしい特技があるとは!見直したよ!
ハルヒ「ま、まぁ…掃除もがんばってくれたしね…よ、よければ今度はあんたにつくってあげても」
キョン「本当にすまんな!恩に着るぞ!」
ハルヒ「…人の話は最後まで聞きなさいよ…」
-
367:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 17:22:04.00 ID:k8crT+rT0
-
よし、さっさとエンジンに戻ってじっちゃんにこれを届け…って!?
シャルル「…全部見てたぞ」
ま、まだいたのかあんたら!?
キョン「ああ、やあ、な、なにを見てたっていうんですか?はは」
アンリ「あのお嬢ちゃんにサンドイッチをつくってもらってたとこをだ」
も、もしかしてこいつら…じっちゃんにチクる気か!?
シャルル「あのお嬢ちゃんには俺が厨房の掃除をするように言ったんだ。それをサボらせて、自分の雑用を変わりにやってもらうなんて…」
キョン「い、いや、あいつの雑用を俺がやる代わりに、俺はあいつに料理をしてくれと…!」
アンリ「問答無用だ! じっちゃんに言ってやる」
な、なにぃ!? それは困る!
キョン「た、頼むから見逃してくださいよ!」
シャルル「…まぁ、掃除もちゃんとできてるみたいだし…見逃してやらなくもないよな?アンリ?」
アンリ「ああ、兄ちゃんがそういうなら仕方ない…でも、条件がある」
キョン「じょ、条件…?」
アンリ&シャルル「そのサンドイッチ、一つ俺達によこせ」
-
375:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 17:37:25.38 ID:k8crT+rT0
-
シータ「…この方角で間違いないです」
ドーラ「んん…いい答えだ。エンジンの方も動くようだし、そろそろ出発だ」
ドーラは伝声器を手に取り、怒鳴りつけた。
ドーラ「総員、出発するよ!配置につきな!」
そういうと、ドーラはコックピットへと向かった。
・
・
・
・
・
キョン「…見張り?」
シャルル「そうだ。あそこから外に出られる。すぐ横のはしごを上って、上の見張り台でな」
な、なんだこいつ!? ま、まさか飛行中の飛行船を外からよじ登り、さらにその上で見張りをしろと言うのか!?
キョン「…聞いてるだけでめまいがしそうだ…それは俺がやらなきゃいけないことなんですか?」
シャルル「ああ。俺がママに頼まれた。その俺がお前に頼むんだから、絶対お前だ」
な…なんだその理屈は!アホか!この脳みそ筋肉!って久しぶりに言った気がするな、この言葉…
だが、俺は…!
1、…仕方ない
2、断る!
安価
>>378
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376:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 17:38:02.20 ID:F5uHGldJ0
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1
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377:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 17:38:17.52 ID:4NVf9qkj0
-
1
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378:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 17:38:26.66 ID:wk187Nv40
-
2
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379:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 17:38:30.65 ID:mzLrz3R80
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2
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388:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 17:48:12.98 ID:k8crT+rT0
-
…断る! その理屈はおかしい!
だが…相手はあの大男だ。面と向かって断れるわけがない!ヘタレと呼んでくれ!
キョン「わ、わかったよ…」
シャルル「戦艦が見えたら知らせろよ。伝声器があるから、それに向かって叫べ。乗組員全員に聞こえる」
ち、ちくしょう…!理不尽すぎる!
-
390:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 17:51:02.17 ID:k8crT+rT0
-
・
・
・
・
・
キョン「さ…寒いし…怖いし…眠い」
もう…いやだ…なんでこんなことを俺が!あいつ、なんでよりによって俺に頼むんだ!
…いや、もう文句を言っても遅い。こうなってしまったからには、しっかり見張ろう。
・
・
・
ね、眠い…真剣に眠くなってきた…。当たり前だ!時間はわからないが、もう真夜中のはずだ!
ってか、いつまで俺は見張りを続ければいいんだ!?
ま、まさか朝まで…!? い、いやだぁー!! …って、今なんか…?
キョン「…下で何か音がしなかったか?」
-
391:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 17:52:06.17 ID:k8crT+rT0
-
でも、確認するためには下を覗き込まなきゃならん!それは怖い!
だ、だが、一体何者なんだ!?
キョン「…!? お、お前は!」
安価
1、ハルヒ!?
2、長門!
3、シータ!
4、こ、古泉…
まぁ俺もVIPPER。大体安価はわかる…けど!
>>395
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393:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 17:52:12.84 ID:XOdTUX0M0
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ハルヒ!ハルヒ!
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395:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 17:52:52.98 ID:F9uvfyWzO
-
1
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396:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 17:53:02.86 ID:lqIIcYVvO
-
長門
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398:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 17:53:50.69 ID:k8crT+rT0
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古泉がこないときたかwwwwwwwwww
まぁハルヒでいくwwwwwwwwwwww
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402:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 17:55:13.79 ID:4NVf9qkj0
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王道なのに意外な展開になったwwwwwwww
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405:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 17:56:53.90 ID:BWms4K0IO
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まあ、シータが来るよりはハルヒの方がマシだと納得しよう
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419:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 18:05:14.56 ID:k8crT+rT0
-
キョン「は、ハルヒ!?お前、なんでこんなとこに!」
ハルヒ「そのセリフ、前にも聞いたわね…ま、まぁいいわっ、せっかく暇だろうだと思って来てあげたんだから、入れなさいよ」
キョン「あ、ああ…」
なんと、現れたのはハルヒだった。一瞬脳裏に古泉が浮かんだんだが…って、なに考えてるんだ俺は!?
キョン「ん…?なに持ってるんだお前?」
ハルヒ「な、何って…寒いだろうと思って毛布と…お腹すいてるかなと思って夜食持ってきたんだけど…な、なに!?悪い!?」
キョン「いや…お前って奴は…」
ハルヒ「な、なによ!?文句あるなら毛布は私だけで使うし、このサンドイッチだって…」
キョン「気が利くじゃないか。こんなの、初めてじゃないか?」
ハルヒ「私だけで食べちゃ…え?え、あ、うん、まぁ感謝しなさいよね!」
ハルヒは俺にサンドイッチを押し付けると、毛布を…って、うわ!?
キョン「お、おい!なにすんだハルヒ!これじゃあ…」
ハルヒ「な、なによ!一枚しかないんだから、必然的にこうなるでしょう!?文句あるなら、私だけで使うんだから!これは私が持ってきたんだし!」
キョン「…わかったよ…入れてくれ」
ハルヒ「さ、最初からそう言えばいいのよ!」
まぁ、なんとなーく悪い気がしないのは…病気か?
-
437:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 18:14:20.51 ID:k8crT+rT0
-
キョン「…はぁ」
そういえばなんで俺、こんなことしてんだろ…
最初はシータが空から降ってきて、そんなこんなで異世界まで来て…
それで今、こうして見張り台でハルヒと二人、同じ毛布に包まりながらサンドイッチ食ってるってのか!?
ハルヒ「ねぇキョン?」
キョン「ん…なんだ?」
ハルヒ「あんたは…怖くないの?」
キョン「なんだ?お前らしくないな。こういうのを望んでたんじゃないのか?」
ハルヒ「そ、そうなんだけど…でも…」
ハルヒは少し困った顔をして微笑むと、空を見上げた。
ハルヒ「私、正直言って…ちょっと怖い…かも」
な、なに!? こ、この女からこんなセリフが聞けるとは!?
キョン「意外だな。私はもう元の世界に帰らない。一生海賊として暮らすわー!なーんてセリフがいつ飛び出すかとヒヤヒヤしてたってのに」
これは本音。
ハルヒ「あんた私をそういう風に思ってたの!?…まぁ、いいわ。でも、この世界に来て思ったの」
キョン「ん?何をだ?」
ハルヒ「退屈だって思えるのは…本当は、すごく…幸せなことなんじゃないのかなーって」
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449:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 18:24:07.93 ID:k8crT+rT0
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…ホントに、旅というのは恐ろしい。
こんなに退屈を嫌っていたこの女が、急に「普通は一番論」に目覚め出した!
いやー、ハルヒ!よくぞ悟った!よく考えれば当たり前だ。普通が一番!普通は偉大!
ハルヒ「だってそうでしょう?退屈だって思えるのは…平和だからよね…?平和じゃなかったら、そんなこと思う暇もなく、毎日を過ごさなきゃいけない…」
キョン「ああ。お前の言うとおりだ。普通が一番だよ、ハルヒ」
ハルヒ「で、でも…安全だとわかっている冒険には、何の面白みもないじゃない?」
キョン「そうだな。そんなのは遊園地のアトラクションと一緒だ」
ハルヒ「でしょう!?…じゃあ、私はどうすれば…いいんだろ」
ふむ…どうやら、この女はこの女なりに、悩んでいるらしい。
ハルヒ「私は、元の世界に帰りたい!残してきたみくるちゃんは心配だし、SOS団だってまだまだ発展させなきゃいけないし、学校祭には参加したいし、お父さんやお母さんにも会いたい!…けど…」
キョン「…」
ハルヒ「…この冒険をもっと楽しみたいなーっていう私もいるの」
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462:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 18:35:34.52 ID:k8crT+rT0
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キョン「…ハルヒ」
ハルヒ「な、何よ?」
キョン「お前は高望みしすぎだ。俺達凡人は、平和という安全な枠組みの中で、それぞれつつましく自分なりの楽しみを見つけていくしかないんだよ」
ハルヒ「…キョン。でもそれじゃ私は」
キョン「退屈なのか?変だな、俺はお前と一緒にいて退屈したことないんだ」
ハルヒ「…え?」
キョン「毎日毎日SOS団の活動だのなんだのっていろんなとこに連れ回されて…退屈なんて思える暇、あると思うか?」
ハルヒ「う、ううん、それは…」
キョン「そうやって俺を連れ回していたお前はどうなんだ?それでも退屈だったか?」
ハルヒ「…」
キョン「なら、もっとお前は俺を連れ回せばいい。俺はそれで退屈しないけど、お前はどうだ?」
ハルヒ「…それでもまだ、退屈が満たされなかったら…?」
キョン「それなら、俺はまた連れ回されるだけだ。言っておくが、世界は広いんだぞ?こんな世界があるなんてこと、お前知ってたか?」
ハルヒ「…う、ううん…」
キョン「だろ?ほら、お前が思ってるより、世界は広いんだ。お前が一生かけて世界を回っても、まだ回りきれないほどにな」
そう言うと、俺は立ち上がった。
キョン「ほら、見渡してみろ?世界はこんなにも…」
って、こえぇ!こえぇえよ!なに調子乗ってんだ俺!?
ハルヒ「そうね…世界はこんなにも…って、ちょ、キョン!?」
キョン「うわぁぁあ…あ、え?うん、なんだハルヒ?」
ハルヒ「この船の下に…何かいる…」
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478:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 18:48:15.56 ID:k8crT+rT0
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キョン「あ、アレは…」
恐怖をこらえて下を覗く。
キョン「せ、戦艦だ!」
すぐさま伝声器を取り出し、皆に告げた。
キョン「起きろ!戦艦だぞ!」
すると、先ほどまで寝ていたとは思えないスピードでドーラが飛び出し、下を覗いた。
ドーラ「ち、ゴリアテか!? よくここをかぎつけたね!」
そういうが早いが、すぐさまコックピットに駆け出した。
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487:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 18:57:34.68 ID:k8crT+rT0
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ドーラ「ゴリアテは!?」
シャルル「真下にぴったりくっついてるよ!まだこっちには気づいてない!」
ドーラ「夜明けまであと何時だい!?」
シャルル「ちょうど二時間後!」
ドーラ「そうかい、夜が明ける前に、雲に身を隠すよ、右に旋回しな!」
シャルル「了解!」
キョン「…うぉ!?って、いきなり旋回するなよ!!」
怖いじゃねぇか!ってか、俺らはもう戻ってよくないか!?
ハルヒ「雲に突っ込むわ、ふせて!」
キョン「なにぃ!?ご、ゴーグルを…!」
ってホントに突っ込みやがった!
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497:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 19:14:48.24 ID:k8crT+rT0
-
キョン「ま、前がほとんど見えん!ハルヒ、大丈夫か!?」
ハルヒ「な、なんとか大丈夫よ…ゴーグル持ってきて助かったわ!」
だが、息が苦しい…くそ、こんなんじゃ中に戻るに戻れん!
そのとき、ドーラからの電話が入った。
ドーラ「あんた、よーくお聞き!」
キョン「ん?船長か!?お、俺達はどうすれば…!」
ドーラ「今、ゴリアテから身を隠すために、雲に突入した!」
キョン「そんなことわかってる!それより俺達は…」
ドーラ「あんたには、引き続き見張りをやってもらう!」
ちょ…!こんな状況で、あと何時間見張りをすればいいんだ!それに奴らが攻撃してきたらどうすんだ!真っ先に的になるのは俺達だろうが!
-
498:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 19:15:32.70 ID:k8crT+rT0
-
ドーラ「今から、あんたを雲の外まで飛ばす!」
い、いや…どうやって!!
ドーラ「その見張り台にはワイヤーがついていてね、ちょうど凧のように上に飛ばせるんだよ!」
キョン「じゃあ、俺は一時的にタイガーモス号から離脱するってわけだな!?」
ドーラ「わかったならとっとと台に捕まりな!けっこうスピードが出るからね!振り落とされないようにしな!」
キョン「わかった!だが何を見張れば!?」
ドーラ「ラピュタに決まってるじゃないか!それより、見つけたらさっさと知らせるんだよ!」
電話はそこで終わった。
ち、ちくしょう…。戦艦より、「けっこうスピードが出る」ってところに俺は恐怖を覚えるよ…
キョン「ハルヒ、聞こえてたな!?」
ハルヒ「うん!私はもう大丈夫よ!」
当たり前!あんなバカでかい声だ!受話器に耳を当てなくても聞こえるだろう!
…さぁ、俺も準備OKだ、いつでも来…
ってうわああああああ!!!!!
こ、こんなスピードが出るなんて聞いてねぇ!!!
-
504:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 19:22:50.74 ID:k8crT+rT0
-
キョン「ぐぉぉぉお!! い、息ができない!は、ハルヒはッ…!?」
ハルヒ「~♪」
く…こいつは平気なのか…なんていう奴だよ、ホントに!
キョン「…ぶはぁっ!!」
ハルヒ「ふぅっ! もう着いちゃったの?」
キョン「がはっ…がはっ…お、お前… もう ってなんだよ もう って…」
ここは…雲の上か…はぁ…さ、酸素が足りん!!
ハルヒ「雲の上はやっぱり天気がいいわね!」
キョン「あぁ…まぁな…じゃあ、さっさと見張らないと」
って、そう言えばラピュタを見張れっていってたよな、あのばーさん!?
俺達、ラピュタがどんなもんなのか、さっぱりわからんのですけど!
-
519:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 19:52:04.81 ID:k8crT+rT0
-
キョン「ハルヒ!なんとなくラピュタっぽいのを見つけたら知らせろ!」
ハルヒ「はぁ?ラピュタっ ぽい のってなによ!」
キョン「なんか怪しい物があったら知らせろってこった!」
俺もラピュタのことはさっぱりさのじなんだよ!
・
・
・
ドーラ「ゴリアテは!?」
シャルル「まだ動きなし!」
ドーラ「まだばれてないようだね…この調子で進みな!」
シャルル「了解!」
-
524:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 19:57:26.52 ID:k8crT+rT0
-
あぁ…外は見渡す限りの青空だ。青空をさえぎるものは、なにもない。
しょ、正直つまらない…ここまで物がないと…って…あ、あれは!?
ハルヒ「キョン、なにあれ!?あのバカでかい雲!」
キョン「ああ、なんか不自然だぞ、あの雲!」
俺はすぐ受話器を取った。
キョン「船長、前方からバカでかい雲!」
ドーラ「なんだって!?それは…」
パズー「竜の巣だ!?」
シータ「パズー、竜の巣って…」
パズー「そう、僕の父さんは、竜の巣を通ってラピュタに行ったんだ!」
ドーラ「あんたの父さんが…?」
パズー「うん!おばさん、行こうよ!竜の巣へ!」
船長「船長とお呼び!…えぇい、もうどうにでもなれだ!あの雲に突っ込むよ!」
シャルル「…ママ、ゴリアテが!」
ドーラ「なんだって!?奴らもこの雲に突っ込むってのかい!?」
-
534:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 20:04:57.05 ID:k8crT+rT0
-
側A「大佐!本当にあの雲に突入するので?」
ムスカ「ああ。この光は、あの雲を指している」
竜の巣に向かってまっすぐ光を放つ飛行石をにらみながら、ムスカは言った。
側近B「…大佐。右側の方向に、海賊のタイガーモス号と見られる影を発見」
ムスカ「…奴らも来ているのか?」
…それは予想外だった。まさか、この石を持たない奴らがここまで来れるとは。
やはりシータを奪い返されたのは、うかつだったか。
…まあいい。奴らもラピュタが目的なら、あの雲に突入するだろう。そこで迎撃すればよい。
大佐B「…大佐、ご指示を」
ムスカ「これよりあの雲に突入する!そこで奴らを迎え撃つぞ!」
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541:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 20:14:13.80 ID:k8crT+rT0
-
ドーラ「ぼうや!今から突っ込むよ!あんたも男なら、その娘を守っておやり!」
キョン「な…船長、ここにハルヒがいるってこと知ってるのか!?」
ドーラ「女を何十年やってると思ってるんだい!あんた達がそこで逢引してるのはとっくに知ってたんだよ!」
な…逢引って!!誤解だ!!!
ドーラ「それより、ゴリアテに発見された!さっさと突っ込むよ!あそこなら奴らもうかつに手は出せな…」
そこで、ドーラからの電話は途絶えた。
キョン「…なにか様子が変だ!」
ハルヒ「まさか…攻撃されたの!?」
再び受話器を手に取るが、うんともすんとも言わない。
キョン「…仕方ない!あの雲に突っ込むってことはわかったんだ!こらえろよハルヒ!」
ハルヒ「それはこっちのセリフよ!ヘタレキョン!」
俺たちは力いっぱい台にしがみつくと、竜の巣へと突っ込んだ!
-
569:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 20:44:00.30 ID:k8crT+rT0
-
ハルヒ「え…?な、なにこれ…きゃぁ!?」
キョン「ハルヒ、伏せろ!雷が!」
竜の巣に突っ込んだ俺らを真っ先に出迎えたのが、うなるように渦巻く激しい雷だった!
ハルヒ「ちょ…こ、これ聞いてないわよ!!」
キョン「お前…雷苦手なのか…うわぁ!?」
か、雷が俺らを掠めた…なんだこの雷!?まるで俺たちを威嚇してるようだ!
ハルヒ「こんなの、雷苦手じゃなくても怖い…!きゃぁあ!!」
キョン「うおぁっ!!??」
ま、また目の前を掠めた…頼む、静まれ、静まってくれ雷!
…と、そのとき、急に雷が静まった。俺の祈りが通じたのか?やはり普段の行いがいいと違うな…
-
576:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 20:55:47.68 ID:k8crT+rT0
-
ハルヒ「ま、まさか…あんな激しかった雷が、こんなにもあっさりと収まるなんて…」
た、確かにこれは喜ばしいことだが、同時に不自然だ…
そう思ってあたりを見渡していると、かすがだが、急に聞こえるはずのない声が聞こえた。
?「…聞こえる?」
キョン「そ、その声は!?」
ハルヒ「…な、なによキョン!?…急に独り言なんか言っちゃって!」
キョン「お、お前には聞こえないのか!?」
?「聞こえない。涼宮ハルヒにまで声を送信するほど、力が残されていない」
キョン「な…だから俺だけに?」
?「…口に出さなくても、私まで声は届く。そう思うだけでいい」
た、たしかにそれはありがたい!ハルヒの視線がそろそろ痛くなってきたころだ!
キョン「(ところで、この雷が収まったのはお前のおかげなのか?)」
?「…この雲一帯の空間を…一時凍結した…でも、もう限界」
キョン「(ど、どういうことだ!?できれば、俺たちがここを通るまで収めていてもらえれば…!)」
?「それはできない。この世界では、統合思念体の恩恵を受けられない。こうしている間にも、力はどんどんと減っていく」
キョン「(く、くそ!じゃあどうすれば…!?)」
?「…もうだめ。力が残されてない。)」
キョン「(な、長門!? こ、声が…!)」
?「(お願い…涼宮ハルヒを…)」
キョン「(な、なが…!)」
あいつの声が途絶えた瞬間、あのうなるような雷は再度爆音をかき鳴らしながら俺たちに襲い掛かった!
-
590:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 21:05:01.64 ID:k8crT+rT0
-
ハルヒ「きゃぁ!? ま、またなの!?」
キョン「ちょ…!こんなに近くを…ッ!?」
空間凍結の副作用なのか、雷は先ほどとは違い、確実に俺達を殺しに来ている!…ような気がする!
ハルヒ「きゃああああ!!! も、もう静まらないの!?ねぇ!!」
キョン「もう静まらない!ここはなんとか抜けるまで耐えるしか…」
ってまて!? か、雷がハルヒの目の前に…!あれは完全に直撃コース!
ハルヒ「え!?えええええ!!な、なんなのあれッ… !? きゃあっ!!??」
キョン「は、ハルヒ!!!」
その雷は一筋の閃光となり、槍のようにまっすぐハルヒを貫き…
ハルヒ「…!? あ、あれ?」
まるでそれがなかったかのように、あたりは静まった。
-
596:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 21:13:07.13 ID:F9uvfyWzO
-
なんかさ…
ハルヒかわいくね?
-
597:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 21:13:44.29 ID:Us8OgSoY0
-
>>596なにをいまさら
-
600:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 21:18:51.57 ID:EqUE/gkU0
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>>596
/ / . ト、 .ヽ ヽ
//: : / .// . :i ムハ : . iヽヽ
/イ : / . : /: イ/ : ./: ,!:/ V: |l: :ト.\
ノ:| i: :/:/:/ '!l!: : :/:/:/ ̄ ̄!ト ||: 从
/ィ|:| |: -||:|/ ̄!|l` /:/|/ィ云歹|i: |ヘ|
从| ||: :|l:|弋歹∨!イ ′  ̄ ̄iル| }
_, -‐y'二. ‐-、. V从:|l:|` ̄ ::| レ ノ
/ , -‐K_ `ヽへ \、ハ ` .ヶ'′
. ソ. :/f⌒ヽ ヽ: . V ハ `-へ マ__ ア .イリ ハルヒ可愛いよハルヒ
{ { : :{ {(@ソ}) }: : /: } 从>. 、 / レ
ゝゝ : ゝニニソノ: :/: : :/へ⌒ヽ _r<` ミ、- ´ ハ
{⌒ゝ_> ¨´: :/: : :ム. \ \へ. \ \ |
`> _: :二二∠: イ^ ヽ \ \ >く|
く⌒ゝイハV⌒ヽ ヽ ヽ |Vヽ:::}\__ _ -―‐ 、
__ゝ |V ハハ ヽ \ ̄ \Vハ、 \ ̄ | }
/ ― >く、| Vハ 丶 /\ ヽ::::ヽ∠_ l |
.∠. イ } r'⌒ヽ! ..-‐┐ |. / \ ヽ::::V | | / /
 ̄ ̄ ゝ >、 ヽ // / |/ 丶 ヽ::::V. L |. / .ム
\/ノヘ V/ ∠ -‐┐ / ヽ ヽ::| |ハ レ /ム
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612:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 21:23:14.41 ID:TAxrPbm30
-
>>600
お前は引っこんでろw
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601:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 21:18:58.13 ID:k8crT+rT0
-
?「…もう、涼宮さんを死なせるなんて。主役失格よ?」
キョン「え…?」
な…なんか、すげぇ懐かしい声が!
ハルヒ「キョン!? い、今のは…?」
キョン「(なんだ!? だれだお前は!)
?「私は長門有希のバックアップ。彼女は自分の予備電源を使用してまで、あなた達を助けるために私を再構築した」
な…バックアップって…まさか!?
?「でも、もうだめね。所詮は予備電源。そんな私には、今の行為が精一杯。…ここでお別れね」
キョン「(まて!助かった!でも、長門は…?)」
?「彼女は本来なら、統合思念体の恩恵がなければ動作できないの。そのためこういった緊急事態のために、最低限の生命活動はできるよう予備電源を自分の中につくっておいてるんだけど…」
キョン「(…な!? 最低限の生命活動って…じゃあ、それを失った長門は!?)」
?「安心して。彼女は動作停止寸前まで力を抜き出して私を再構築した。だから死んではいない。けど…」
キョン「(それは安心した!けど…なんだよ!?)」
な、なにかいやな予感がする!
?「…この世界にいるうちは、絶対に目を覚ますことはない…」
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624:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 21:29:55.87 ID:k8crT+rT0
-
キョン「(…な…に?)」
?「でも、そのおかげかしら。もう少しあなた達に付き合ってあげられそう」
キョン「…!? ってことは…」
?「ええ、もう少しばかりこの空間を保てそうよ。さぁ、私の力が切れるまでに、さっさとここを抜けなさい?」
朝倉…まさかここで出てくるとは作者も思っていなかったが、本当に助かった…そして、長門も…ありがとう。
キョン「(わかった!すまん!恩に着るぞ!)」
?「お礼なら彼女に言って?私は彼女のバックアップ。基本的に私の意思は、彼女と共にあるんだから…」
そう言ったのを境に、朝倉の声はどんどん小さくなっていく。
キョン「(お、おい!朝倉!)」
?「あ…あの教室での一件は…例外ですよ?……あれは彼女の…長門有希の意思では…な…い…から…」
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647:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 21:47:39.46 ID:k8crT+rT0
-
ハルヒ「なんなの…?またおとなしくなった…?」
キョン「ああ…今のうちに、さっさと抜けよう!」
朝倉ががんばってくれてるうちに、さっさとここを… って!!??
ハルヒ「キョン!後ろ!見て!」
キョン「わ、わかってる!や、やばい!?戦艦が!!」
一難去ってまた一難か!? ちくしょう…朝倉、あの戦艦にだけ雷当てるってことは…!?
ハルヒ「せ、迫ってくるわ! キョン!あのおばさんと連絡とれないの!?」
キョン「さっきからやってるが、まったくつながらん!どうやらここに突入する際、マジで攻撃を受けていたようだ!」
ちくしょう…あのメガネ野郎!…って、また雷が復活しだした!!??
キョン「くそ、朝倉…もう力が…!?」
ハルヒ「あ、あれ見て!戦艦!私達を狙ってる!!」
なにぃ!? ほ、ホントだ! あの大砲は間違いなく俺達をぶっ殺すために向けられている!
ハルヒ「きゃあ!!?? か、雷まで!!」
キョン「こ、これは…もう…だめか?」
そう俺が諦めた瞬間、あたりは真っ白になった。雷がタイガーモス号に直撃したのだ。
それと同時に戦艦の砲撃もしこたま食らい…俺はそこで意識が途絶えた。
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663:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 21:56:59.48 ID:k8crT+rT0
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ちょwwww おまいらのおかげでがんばりすぎたwwwww
思ったより長くなりそうなので、ラピュタ編を前編、後編に区切らせてもらうこととします!
ここまでが前編。明日からは後編に移りたいと思います!
それというのも、俺は一応学生なんで、いろいろやらねばいかんことがある!
なので、今日の執筆はここらで終了せざるを得ないということに…。おまいらすまない!
だが、俺はまた明日舞い戻ってくる!スレ消えてても立てる!うん!
じゃあ俺は、ここまで付き合ってくれた皆さんに感謝しつつ…宿題やってくるよ!
最後になりますが、皆さん、本当にありがとうございました!
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674:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 21:59:46.90 ID:DmmCxMq+0
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>>663
おつかれ
無理だけはするなよ
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676:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 21:59:53.00 ID:cn2s/RVWO
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>>663
乙
待ってる
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668:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 21:58:35.11 ID:Wta5XsRWO
-
乙
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675:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 21:59:50.87 ID:BWms4K0IO
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作者、乙!!
明日楽しみにしてるぜ
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691:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 22:04:17.36 ID:XOdTUX0M0
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>>1
去る前に酉つけてくれー!
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696:武須加 ◆.CzKQna1OU :2007/06/17(日) 22:07:42.26 ID:k8crT+rT0
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鳥ってこれですか?わかりません><
ではマジで落ちますね!
ほんとおまいらありがとう!
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700:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 22:11:19.70 ID:FI21hQz4O
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大佐ktkrwwwwwwww
待つのには慣れてるから無理はするなよ
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703:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 22:14:16.27 ID:dOnwor88O
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どうせなら1000まで行きたい俺がいる
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705:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 22:17:37.82 ID:BWms4K0IO
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>>1000
おまwwwww噴いたwwwwww
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716:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 23:07:20.72 ID:VDTkffsM0
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>>1000
それはない
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717:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 23:08:08.25 ID:H6iQs5ek0
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>>1000
いいや そいつは俺の嫁だ
◆もしラピュタの主人公がキョンだったら【その1】
◆もしラピュタの主人公がキョンだったら【その2】
◆もしラピュタの主人公がキョンだったら【その3】
◆もしラピュタの主人公がキョンだったら【その4】