佐天「蟲が見える能力かぁ」【その5】






佐天「蟲が見える能力かぁ」の【その5】です。





686:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/03(日) 23:39:10.81 ID:E70EBr470

佐天「二つ目の瞼の裏―――そっか。そういうのもあったんだ」

佐天「……ふぅ。よし、それじゃあちょっと、このいろいろ不可解な事件の元凶に話を聞いてきますか」

―――。


「というわけで、来たわけだけど―――なんだ、私、前にもここに来てたんじゃん」

なんだ。また来たのか。

「今回は導かれるままじゃなくて、自分の意思でね―――さて、と。で、どうよ、私は」

「蟲ってもんがどういうものかわかってきた。これから、どう接していけばもわかってきた」

「そして、それらはアンタ達がくれた知識じゃなくて、自分で得た考えだ―――ほら、私は、忘れてたものをちゃんと思いだせた」

「だからさ、もう眠ってもいいじゃん。蟲にとっても、生きづらいだけでしょこの都市は」

「いくらこっち側の研究者の事故で蟲の活動が活性化されたからって、ヌシの力があれば沈静化できるでしょ?」

「もともと光脈筋なんだし、ヌシもいるはず――――って、ちょっとまって」



687:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/03(日) 23:42:13.69 ID:E70EBr470

「え……え?うそ、嘘よ、なんで―――ここのヌシって、そんなの」

「……っ!」

――――。

佐天「おうどんかえだまっ!?」

佐天「っと、どうしても慣れないな……じゃなくて」

――――。



初春「いやぁ今日もいい天気ですね。ところで、話ってなんですか佐天さん」

佐天「はぁ、はぁっ……話って何、ね……」ゼェハァ

初春「まぁまぁ、とりあえず息を落ちつけてください」

佐天「……初春。アンタ、視えてたんだ」

初春「なんのことですか?」

佐天「とぼけないでよ……いや、初春は、私が蟲が視えるようになったって言った時からとぼけてたか」



690:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/03(日) 23:51:31.32 ID:E70EBr470

佐天「でも、うそでしょ?だって、看病した時とか、一緒にお風呂入ったときには全然―――なかったじゃない、頭に花も草も」

初春「……それは、その時は佐天さんがまだ蟲を視れていなかったからですよ」

初春「今なら視えますよね?この草花が」スッ

佐天「……!」

初春「佐天さんの予想通り、私がここの光脈筋のヌシですよ。ヒトがヌシをやるのは、まぁ、ちょっと特殊なんですけどね」

初春「それに私は生まれつきじゃないですし。この都市で能力開発を受けてる最中に、ヌシに選ばれちゃったんですよ」

初春「能力開発のおかげで脳の処理容量も増えてましたし、もともとそこまで自然のない都市でしたから人格を残したまま
    管理できてきましたけれどね」

初春「それにしても、最初頭に草花が生えてきた時はびっくりしたんですよ?その時からですね、こうやって造花を被り始めたのは。
    もし誰か、蟲の視える人に出会ってバレちゃうのもいやでしたから」

初春「だから―――佐天さんが、いきなり蟲が視えるって言いだして、本当にびっくりしたんですよ?」

佐天「……その話が本当なのはわかるけど、だとしたら腑に落ちない点がいくつかある」

初春「いいですよ、聞いてください」



692:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/04(月) 00:02:18.04 ID:voVanqEC0

佐天「ひとつ―――管理できてた、って過去形で言ったこと。最近の蟲の事件―――そう、あれは私が蟲を視られるようになってから
    急に発生してきたことだけど、どうしてそれを食い止められなかったのか。それはすなはち、」

初春「ええ、そうです―――佐天さんが視えると言いだしたその二日前にあった研究所の事故。あれは、狙ってなのかどうかは知りませんけど、
   ここの光脈筋を活性化させて、そして同時に蟲もまた活性化しました。いきなり種類も量も増えた時はびっくりしましたよ」

佐天「今までのようには管理できなくなってた、ってことね―――だから、理は私を選んだ」

初春「佐天さんが選ばれたのは、おそらくヌシである私に一番近いからでしょうね。管理しきれなくなったなら蟲師に払わせよう、と」

佐天「だからか……蟲の声が聞こえるだなんて、ありえない現象が起きてたのは。半分、ヌシの仕事をしなきゃならなかった故の仕様ね」

初春「私が蟲、自然側を管理するのなら、佐天さんは蟲師として人間側を管理しろ、ってことなんですかねぇ」



697:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/04(月) 00:17:32.47 ID:voVanqEC0

佐天「じゃあ、ふたつ―――と言っても、もうまとまった質問があるわけじゃないんだけど、理が教えてくれなかったこと」

初春「ああ、いいですよ、だいたいわかります」

佐天「なんでさ」

初春「ヌシですから。あ、ちなみに情報収集は私の得意わざですけど、あれってムグラちゃんに頑張ってもらってるんですよね」

佐天「あぁ……だから、サエズリガイも」

初春「そういうことですね。ホントはどこにいるのか全部解ってましたけど、それ言っちゃうとばれちゃいますし」

佐天「そんなに私にバレたくなかったの?」

初春「……出来れば。だって、もう、私はほとんどヒトじゃありませんから」

佐天「ぇ―――?」

初春「―――それより。理が教えてくれなかったこと―――どうして、光脈筋を戻さないのか、でしたよね」

佐天「あ、うん―――ヌシの力があれば、なんとか出来ると思うんだけど」



698:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/04(月) 00:21:38.50 ID:voVanqEC0

初春「確かにヌシの力があればできます。けれど、私じゃできないんですよねぇ」

佐天「……?どういうことよ」

初春「ヌシにもいろいろありまして。私のヌシ力……ヌシパワーとでも呼びましょうか」

佐天「えぇー」

初春「私のヌシワパーを100とします。すると普通の山を納めてるヌシパワーは10000です」

佐天「一万っ……!?って、それじゃアンタヌシとしては、」

初春「勿論、私のヌシパワーを10000に上げることだって出来ますよ?でもそうすると、ヒトとしての機能が全部削がれちゃいますから」

佐天「ぁ、そっか」

初春「話を戻します。で、光脈をもとに戻そうとすると、100000ヌシパワーが必要なんですよね」

佐天「まさしく桁が違うってわけね……」



699:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/04(月) 00:31:13.38 ID:voVanqEC0

佐天「なーるほど、つまり初春が一旦ヌシパワーを引き上げる、それに加えて私が蟲師としての術で光脈を抑え込むってわけね。
   たしかに、ナラズの実とかあるくらいだし、蟲師にだって多少はそういうことも―――」

初春「まぁ、最初はそういうことも考えてたみたいですけど―――残念ですが、時間ぎれです」

佐天「え?」

初春「もし佐天さんが、蟲ともう少し上手く付き合えてたら別の道もあったかもしれないんですけれどね」

佐天「?何を言って―――」


ゴォォォォン


佐天「―――……今の、音」

初春「……見つけましたか」

佐天「な―――嘘、でしょ?初春、アンタまさか―――」

初春「……この前、天辺草に佐天さんが飲まれた時に思ったんです。やっぱり、ヒトの身じゃヌシは出来ないし、
    友達を危ない目にあわせちゃう、って」



702:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/04(月) 00:35:35.58 ID:voVanqEC0

初春「不完全なヌシはいらない。けれど、ヌシは必要―――あとは、わかりますよね、佐天さんなら」

ゴォォォォオオン

佐天「……くちなわ」

ゴォォォォオオオン

初春「アレに任せておけば蟲は大丈夫です。佐天さんも、蟲を気にせず普通の生活に戻れますよ」

ゴォォォォオオオオン

佐天「…・・っ!何言ってんのよ……これじゃ、アンタが!」

初春「んー、佐天さんが来ちゃったのは予想外でした。そうじゃなければ、さっぱり記憶から消えてたんですけどね」

佐天「何を馬鹿なことを……」

初春「やっぱり、ほら、私も腐ってもヌシですから。少しずつ、余計な感情は消えていったみたいでして。
    ―――あんまり、悲しいとか、そういう気持ちにならないんですよね」



703:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/04(月) 00:44:03.96 ID:voVanqEC0

佐天「……くっ」ばっ

初春「?何してるんですか佐天さん」

佐天「アンタをヌシにしてるモノを、ムグラで無理やりひっぺがす―――それをクチナワにぶつければなんとかなるでしょ」

初春「そんなこと無理ですよ、できっこないです」

佐天「出来ないわけがない。そもそもクチナワを呼ぶ時点で間違ってる」

初春「え?」

佐天「理が何百年ぶりにヒトにヌシを任せたっていうのに、初春はそれを勝手に放棄したんだから―――
    ――-だから、理はもう初春に見切りをつけてる。もうヌシとしての、ヌシパワーはほとんど残ってないはず」

初春「……けれど、今はまだヌシです。それにクチナワはあと少しで私を食べますよ?」

佐天「理舐めるな。ヌシクラスの蟲だろうと、アレなら――――(二つ目の、瞼の裏を―――)」



なんだ。また来たのか。



705:サイレンばりの駆け足展開になってまいりました。眠い。:2010/10/04(月) 00:52:54.37 ID:voVanqEC0

――――――――――――――――――――――。

――――――――――――――――――――――。

――――――――――――――――――――――。


あのあと。
理の元でなんやかんや話をつけてると、横からギンコとかいうあの白髪の人が乱入。
何やら難しい話をした末、初春からヌシの力は抜けて、かわりにクチナワがその場のヌシになった。
そして、


――――――――――――――――――――――。

――――――――――――――――――――――。

――――――――――――――――――――――。

佐天「ああ、これは蟲の仕業ですね。水鏡って蟲です。何、対処法は簡単で―――」

そして、私の蟲を視る能力はまだ消えていなかった。
蟲の被害もあの頃と比べれば随分減ったけれど、それでもやっぱりたまにある。
そう言う時は私が呼ばれて、理から聞いた知識でその蟲を払ってやるという日々が続いた。



708:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/04(月) 00:59:56.28 ID:voVanqEC0

佐天「ふぅ……今回の件も一件落着、っと。まさかホクロを食べる蟲が白井さんを誤食しようとするなんて」

佐天「さて、それじゃ今日も寝る前に、少しだけ―――」



なんだ。また来たのか。

「このやりとりも定型文だね」



佐天さんが蟲を視るようです おわり



709:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/04(月) 01:01:00.39 ID:voVanqEC0

ひゃっほーう、投げっぱなしジャーマンだよくそー
いやむしろ投げれてすらない。けど俺は眠いんだ

ごめん、なんかこう、初春=ヌシってのが書きたかっただけで、特に意味はなかった。
というかそれすらも後付けのオチで、もともとオチなんてなくて勢いで立てた。

ギンコさんが出てくる意味はあったのだろうか。でも俺、「こらえろ」って言ってるギンコさんがかっこいいと思うの。
佐天さんと美琴ちゃんのいちゃいちゃが書けたのが唯一の救い。

じゃあの。これで一応終わりってことで。
下手に残ってたら、さらっと書くかも?でも残すなよ!落とせよ!絶対だからな!


保守してくださった方はありがとうございました。
のんびり読んでくださった方もありがとうございました。
皆で蟲師アニメ二期とか蟲師原作二期が出来るのを理に向かって祈ってようぜーおやすみっ



俺は初春がアグニッシュワッタスで佐天さんが第四波動なんだー!うおあー!



710:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/04(月) 01:01:35.81 ID:s6tMWSLNO

>>1乙
数日間楽しかったわありがとう



711:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/04(月) 01:01:47.94 ID:4V8c8rh20

おつかれ!面白かったよ!



712:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/04(月) 01:02:04.60 ID:o1Fky19M0

おつ、楽しかったぜ
気が向いたらまた書いてくれ



716:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/04(月) 01:03:13.58 ID:uXn19nfH0

>>1乙
蟲師、禁書、岩代作品好きとしてかなり楽しめた



718:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/04(月) 01:06:26.24 ID:WkTLo+jx0

>>1乙

蟲師を全く知らなかったけど凄い興味が湧いて来たぜ
楽しかったよ



751:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/04(月) 18:14:21.85 ID:voVanqEC0

>>747
さあ早く書く作業に戻るんだ



750:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/04(月) 17:52:25.29 ID:0XbKp9sz0

むむっ



752:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/04(月) 18:15:05.32 ID:voVanqEC0

やべっ、IDまだ変わってなかった



754:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/04(月) 18:16:54.43 ID:ZWSyDo5a0

>>752
さあ早く書く作業に戻るんだ



757:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/04(月) 19:16:10.02 ID:4/BugKVo0

>>752
さあ早く作業に戻るんだ



753:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/04(月) 18:16:13.69 ID:nyO17Y+TO

www



755:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/04(月) 18:25:13.49 ID:VK5tq3kVP

わろた



761:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/04(月) 20:35:50.44 ID:voVanqEC0

佐天「むぅ」

佐天「今日も御坂さんの夢を見てしまった」

佐天「ここ最近、ずっと御坂さんの夢……しかもなんだか具体的な会話してるし」

佐天「忙しくってすっと会ってなかったから気にかけてるのかな……って!べ、べつに私は御坂さんのことをそんな風に思ってなんてないんだから!」ブンブン

佐天「はぁ……あれは夢野間のせいだもん」



初春「おはようございます佐天さんっ」ばっ

佐天「うっひゃあ!?ちょ、初春っ、何してんの!?」

初春「いえいえー、なんだかぼんやりてたのでいつのも仕返しを。それにしても縞パンですか」

佐天「ストライプって言いなさい。全くぅ」



学生「イエッス!イエスイエス!!」

学生2「FUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUU!!!!」ピシパシグッグッ



762:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/04(月) 20:39:44.35 ID:voVanqEC0

佐天「それで、最近調子はどんな感じ?」

初春「頭の中がさっぱりしすぎて不気味なくらいですね。おかげで演算力上がりましたけど」

佐天「えーいいなー」

初春「佐天さんだって蟲と会話できる能力があるじゃないですか」

佐天「こんなの局所的すぎて使い道ないもん。蟲を視るだけなら初春にだって視えるし」

初春「たはー」

佐天「そーいえばさー。最近よく御坂さんの夢みるんだよねぇ」

初春「なん……だと……」

佐天「なんちゅー顔してんのよアンタは。近頃会えてないからかなぁ」

初春「御坂さんも三年生になって忙しいですからねぇ」

佐天「アタシらも一年後には受験受験って言ってるのかなー」

初春「御坂さんの忙しさは受験じゃないですけどねぇ」



766:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/04(月) 20:47:11.34 ID:voVanqEC0

――――。

先生「―――植物は本来自然界では起こり得ないことを実現しており、それはつまり―――」

佐天「(うおおお……眠い……眠すぎる……)」

先生「本来なら拡散してしまうエネルギーを固定化しているという点で――――」

佐天「(う……駄目だ……これも、すべて、蟲の仕業)―――ぐぅ」

初春「(また佐天さん寝てる……)」


―――。

―――――。

佐天『あぁ、授業中の睡眠ってのはどうしてこんなにふわふわしてて気持ちいいんだろー』ボニャリ

御坂『さーてんさんっ』

佐天『ふおあっ!?御坂さんっ?また御坂さんの夢かぁ』

御坂『むっ。夢でアタシに会うの嫌だっていうの?』

佐天『いえいえそんなことございませんけれど』



768:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/04(月) 20:50:05.08 ID:voVanqEC0

御坂『えへへーでしょー?』スリスリ

佐天『うわぁ、この御坂さんすごい。なんかすごい』

御坂『んー佐天さん佐天さんさってんさーんっ♪』スリスリ

佐天『ううん、こんな夢を見てしまうなんて私も相当末期なんだろ―――

―――

―――――


佐天「きゃんっ!?」

先生「こーら佐天、また寝てただろう。来年は受験なんだからもう少し真剣に聞きなさい」

佐天「す、すみません」



佐天「はぁー、えらい目にあっちゃった」

初春「もー、佐天さんったら、せっかく後ろからつついて起こそうとしたのに全然起きないんですからぁ」

佐天「えーそんなに深く眠ってたかなぁ」



770:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/04(月) 20:57:52.04 ID:voVanqEC0

――――。

佐天「ふぃーやっと終わったぁ」

初春「お疲れ様です、はい缶コーヒー」

佐天「あんがと。まったく、ちょっと眠ってたからってレポートだなんて」

初春「佐天さんあの授業いつも寝てたじゃないですか。ちょっとじゃないです」

佐天「そ、そうだけどさ……」

初春「それで、どんなレポート書いたんですか?」

佐天「こんな感じ。たぶん。これだったら大丈夫だと思うんだけど、ちょっと読んでみて」

初春「えっと……」



773:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/04(月) 21:17:25.34 ID:voVanqEC0

『ベルギーでは、チョコレートは国民にとって欠かすことのできない重要な食べ物である。チョコレートといえばカカオ豆で、
 産地として有名なのはガーナで、この国は赤道付近に位置する。赤道付近に位置すると聞くとバナナなどの南国の食べ物を
 すぐに思い浮かべてしまうが、それは特に間違いではない。なぜなら、あちらでは一家に一本バナナの木があり、住民は
 スーパーでバナナを買うなどということはほとんどしない。そんなバナナ、と言いたくなるが、嘘のような嘘話である。
 さて、ベルギーはヨーロッパの一国であり、公用語はフランス語であるが、語感から別にドイツ語でもよいのではないか、
 と個人的に思うところがある。ちなみに、ドイツ語で映画館のことはキーノ、キノと呼ぶ。キノといえば、あの電撃文庫
 「キノの旅」が真っ先に思い出される。ここで、キノの旅について簡単に紹介しておこう。
 この作品はキノという少女がエルメスと呼ばれるモトラド(平たく言えばバイク)に乗りさまざまな国を旅する物語である。
 彼女は身を守るために何本ものナイフと大口径のリヴォルバータイプの銃―――『カノン』と、小口径の自動式けん銃
 ―――『森の人』を腰にぶら下げ、そして組み立て式ライフル『フルート』を荷台に積んで荒野を走っている。ちなみに
 このモトラド―――エルメスは空を飛ぶ。これもまた嘘である。そうするとこれはモトラドではなくなってしまうからだ。
 もう少し、『カノン』について特筆しておこう。これは元々彼女のモノではなく、彼女が師匠として仰いでいた女性が所持
 していたものを勝手に持ち出したのだ。全く悪い子である。けれどそんなところに萌えー。さて、その師匠も、昔は旅を
 しており、『カノン』は師匠の左腕ともいえるべき存在だった。それを勝手に持ってきてしまうなんて、本当にイケナイ子である。
 さて、この作品は少女だけでなく男も登場する。シズという男性で、日本刀で戦うナイスガイだ。お供に犬の陸と、ロリっこの
 ティーをつれてバギーで荒野を疾走している。ティーは陸の幼馴染という設定だったが、いつのまにか無口なロリっこ
 爆弾魔として描かれるようになった。嘘である。このシズ、番外編の「学園キノ」ではえらい変態として出てきており、
 謎の美少女ガンファイター・キノが変身するポーズをみるといつもガッツポーズをするくらいのキノ好きっこである。
 そんな風に、学園キノでははじけてるくせに本編では全く無表情な彼女だが、一度あとがきで素晴らしい声を挙げてくれた。
 それはアムール河の横を走っているさい、暑くなってきたし、周りに誰もいないということで全裸で水浴びをしていた時のこと、
 お魚さんにへんなところをつつかれて「あんっ♪」とか言って居たのである。これを聞いたシズ様ウッハウハ!私も鼻血を出した。
 このキノの旅、実は私が小六の時に初めて買ったラノベで、今思うと『旅』というものにこのころから惹かれていたのかもしれない。
 蟲師もギンコが旅をしているので、その辺りもまたお気に入り要素のひとつなのだろう。どうでもいいが、汗ばんたワイシャツを 
 ぱたぱたしているキノやギンコはとてもセクシー!』



774:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/04(月) 21:20:25.92 ID:voVanqEC0

佐天「どうかなっ!」

初春「うん、いいと思いますよ?ちゃんとキーワードもはいってましたし」

佐天「はーよかった。これで書きなおしとかだった大変だったよ。ごめんねぇ、こんな時間まで学校に残しちゃって」

初春「いいですよー最近佐天さんとの時間も少なかったですし」

佐天「おっ、嬉しいこといってくれるじゃないの。このこのー」

初春「きゃふっ、もぉ、やぁですよぉ」



同級生「まーたやってるよ」

同級生2「忘れ物とりにきたのにはいりづれぇ」



778:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/04(月) 21:40:52.66 ID:voVanqEC0

―――。

佐天「はー、今日も疲れた疲れた。でも明日は土曜日だからね、ゆっくり眠っていられるね」

佐天「それじゃおやすみなさーい」


―――。

―――――。


御坂『さてんさぁーんっ』

佐天『oh...また御坂さんの夢ですわ。よしよし』ナデナデ

御坂『えへへー』ニヘラ

佐天『うん、夢だ。御坂さんがこんなはずがないもん』

佐天『それにしても、夢でこんな御坂さんを視るってことは、私は御坂さんにこうされたいってこと?うーむ』ブツブツ

御坂『何独り言いってるのよ?』

佐天『いえ別に。ちょっと口元が寂しくなったので動かしてました』



780:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/04(月) 21:43:53.21 ID:voVanqEC0

御坂『口が寂しいの?だったらねぇ……えいっ』

佐天『むぅっ!?』

佐天『ん……っはぁっ……。ちょ、みさかサンッ!?』

御坂『えへへ、久しぶりだねぇ』

佐天『(何これどういうことなの)』


―――

――――――


佐天「だいろっかんっ!!」

佐天「ぁ……と、うわー!何あの夢はっずかしー!」

佐天「うーわー……私、ほんとに御坂さんのこと好きになっちゃってるのかなぁ……」

佐天「いや、御坂さんのことは好きだけどね。でも恋愛感情じゃなくてさ」

佐天「……朝の散歩でもするか」



781:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/04(月) 21:48:30.67 ID:voVanqEC0

―――。

佐天「あーすがすがしいー」

佐天「クチナワも変わらずお元気?なようで」

クチナワ「」

佐天「ん、そっか。そういえばさ、アンタってご飯とか食べないの?」

クチナワ「」

佐天「へぇ、ヌシの力食べたらあとは光脈から力わけてもらってるから大丈夫なんだ」

佐天「一時はアンタが来てどうしようかと思ったけど、結果的にはハッピーエンドで終わったし、ありがとね」

クチナワ「」

佐天「んー、相変わらず無愛想。ヌシクラスの蟲ともなると会話が普通にできて面白いけど」


御坂「あ……佐天さん」

佐天「おや、御坂さん」



782:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/04(月) 21:52:06.02 ID:voVanqEC0

御坂「ひ、ひさしぶりねっ」

佐天「そうですねぇ(夢の中であってるからそんな感じしないんだけど―――ん?)」

佐天「(なんだろ、御坂さんを目の前にして違和感が……夢の中で、あう?)」

佐天「(……確か、これは、)」

佐天「―――御坂さんっ!」

御坂「はひっ!?」

佐天「ちょっとこっちへ来てください」

御坂「え?へ、あ、ちょっと佐天さんっ!?」


―――。

佐天「さて―――御坂さん、今からいくつか質問しますから正直に答えてくださいね」

御坂「う、うん?」



785:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/04(月) 22:03:54.94 ID:voVanqEC0

佐天「ひとつ―――最近夢に私が出てきましたか?」

御坂「そ、そんなことないわよ?」

佐天「……ふたつ。最近寝る前とかに、私のことを考えてたりしましたか?」

御坂「べ、べつにとくに意識してないけど?」

佐天「…………さいご。夢で私にキスしましたか?」

御坂「ナンノコトカシラッ!?」

佐天「……確かに自分でこういう質問するのもアレでしたが、御坂さんって嘘つくの下手ですよねぇ」

御坂「ほ、ほんとよ?本当にみてないし知らないもん!」

佐天「……あーあ、夢の中でも御坂さん可愛かったなぁ。抱きしめたいなぁ」

御坂「ホントっ?」

佐天「貴女は本当に第三位ですか」

御坂「あう」



786:俺はミコ天が好きなンだ!:2010/10/04(月) 22:13:08.83 ID:voVanqEC0

佐天「ともあれ、これは蟲の仕業です。かいろぎ、って言いまして―――虫の知らせ、って言葉、ご存じですよね?」

御坂「うん、あれよね。身うちとか知り合いに悪いことが起こった時嫌な予感がするやつ」

佐天「ま、そんなかんじですね。それを自由に引き起こせるのがかいろぎって蟲です。詳しい仕組みははぶきますけど、
    どうなるのかは御坂さんが体験した通り」

御坂「……」テレテレ

佐天「一見便利そうですが、かいろぎは宿主のなかで確実に数を増やしていきます。そうするとどうなるかわかりますか?」

御坂「その……佐天さんと、いっぱい会える?」

佐天「(可愛いっ!)えっと、違います。かいろぎは今のところは御坂さんの意識を私のところまで乗せてきてますけれど、
    増えすぎると御坂さんの意識をのせてどっか別の場所に行って、帰ってこられなくなるんですよね」

御坂「……つまり、ずっと意識不明になるってこと?」

佐天「そういうことです。かいろぎに連れ去られた意識は戻ってきませんから、もしそうなってしまった場合はお終いですね」

御坂「そんな……」

佐天「ま、安心してください。これまた詳しい仕組みは省きますけれど、私と御坂さんとの繋がりを一時的に切る薬を作りますから。
    それを飲んでいればそのうちかいろぎも居なくなって、問題なくなりますよ」



787:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/04(月) 22:19:34.15 ID:voVanqEC0

―――。

佐天「そんなわけで出来たのがこの薬です。いいですか、ちゃんと飲んでくださいね?」

御坂「……でも、これ飲んじゃったら佐天さんに会えないんだよね?」

佐天「(可愛いっ!)べ、べつに会えない距離じゃないんですから、またこうやって会えばいいじゃないですか」

佐天「蟲になんて頼らなくても私達はいつでも会えますって」

御坂「そっか……そうだよね」

御坂「ごめんね、迷惑かけちゃって。最近さ、レベル5としての仕事とか、広報活動とか、いろいろ忙しくってあんまり会えてなくて」

御坂「けどなんだか会うきっかけみたいなのもなくって―――寂しくなっちゃって」

佐天「会うきっかけって、そんなの別にいらないじゃないですか。友達なんですから、意味も無く一緒にいたって別にいいと思いますけどね」

御坂「……じゃあさ、佐天さん、今から暇?」

佐天「ん?私ですか?勿論暇ですよー今日はお昼まで寝過ごそうと思ってたんですよ。そしたらあの夢で―――ぁ、まぁ、その、ね?」テレテレ

御坂「……じゃ、じゃあさ、今から一緒に―――」

佐天「お、ゲーセンでも行きますか?パンチングマシンじゃまだまだ負けませんよー」

御坂「ううん、その……佐天さんの部屋で、一緒にのんびりしたいな、って」

佐天「」



789:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/04(月) 22:22:36.13 ID:voVanqEC0

佐天「」

佐天「っは!」

佐天「……えっと、なんですって?」

御坂「だから、その、佐天さんの部屋で……ね?」

佐天「(なにこれー)あ、あの、御坂さん?なんだかキャラ違いません?」

御坂「だって……今までさんざん夢の中で甘えてきて、いろいろ知られちゃってるし、隠す必要なんてないかな、って」

佐天「……どういうことなの」



御坂さんがかいろぎに乗るようです おわり

うおおおーレポートが嫌になったから息抜き程度に書いちゃったー
最初は普通に上琴でいこうと思ってたらどこをどう間違ったのかわからんでござる。
御坂嬢がなんだかすごいキャラになっちゃってるでござる。熊と格闘するギンコ萌えー



791:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/04(月) 22:36:33.01 ID:Tzqqu39M0

乙!!



795:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/04(月) 23:00:11.66 ID:lWAcJN3f0





820:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 10:50:53.29 ID:a72n7ApF0

佐天「死んだ人間がよみがえってる?なんですかその都市伝説」

白井「都市伝説ではありませんの。以前、空から人が降ってくるという事件があったのは記憶にありまして?」

佐天「ええ、そりゃあもう」

白井「あの時、幸運にも地面に直接叩きつけられず、ぐちゃぐちゃにならず済んだ死体が、また動きまわっているというものですの」

佐天「……うっそだぁ」

白井「本当ですのよ。今は病院に隔離されてますの。もっとも、動きまわる、というだけで会話もできませんけれど」

佐天「ふぅん……それで、なんでそんな話を私に?」

白井「こういうコトは佐天さんの専門かと思いまして」

佐天「ああ、そういうこと。わっかりましたよ、んじゃーちょっと見てきます」



佐天「というわけで、来たんですけど」

研究者「お引き取り下さい」

佐天「ですよねー」



821:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 11:00:46.36 ID:a72n7ApF0

佐天「むぅ、やっぱりいきなり訪ねていっても駄目か」

佐天「となると」

―――。

佐天「―――てことで、紹介状をもらってきました」

研究者「あの人は何を考えているんだか……まぁいい。こっちです」


研究者「あれですよ。今はこの部屋から出さないようにしてます。しきりに外に出たがりますけれど」

佐天「(―――ガラス越しだけど、いるな。ニセカズラか。確かに、日の光を求めて死体をのっとるって報告はあるけれど―――)」

佐天「(けれど、おかしいな……ここはある程度どこでも日の光はあるからいちいち死体をのっとる必要なんてなさそうなのに)」

佐天「(蟲も何百年とたつうちに生態を変えてきたのかもしれないけれどさ)」

佐天「(まぁ、でも、ニセカズラなら放っておいてもいいかな。特に実害のある蟲じゃないし)」

佐天「やーお忙しい中ありがとうございました。では」

研究者「?あの子は言った位何をしにきたんだか……」



822:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 11:05:48.87 ID:a72n7ApF0

―――。

白井「どうでしたの?」

佐天「蟲の仕業でしたけど、放っておいても問題ないですよ。ただまぁ、あのままだったらあの死体はずっと死なないままでしょうね」

白井「つくづく、蟲とは不思議なものだと思い知らされますの」

佐天「そりゃ人間だって自分の体のことすらわからないんですから、ほかの生き物のことなんてわかるはずありませんよ」

佐天「蟲なんて、視える人と視えない人がいるくらい曖昧なものですし」pllllpllll

佐天「っと、すいません―――初春から?もしもしー?」

初春『ああ、佐天さん。ニセカズラって蟲知ってますか?』

佐天「んー?知ってるけど、それがどったの?」

初春『ちょっと不味いことになってます。今からあの公園まで来てもらっていいですか?』

佐天「不味いことって……あれは放っておいても特に問題ないと思うけど」

初春『いいからいいから』ピッ

佐天「あっ、こら勝手に切るな」



835:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 16:06:33.26 ID:a72n7ApF0

――――。

佐天「何よ呼び出したりなんかして」

初春「ほらほら、あれ見てください」

佐天「ニセカズラじゃん。それがどうしたの?」

初春「もうすぐですよ……あ、ほら!」

小鳥「」ピィー

蟲「」ニュルリ

小鳥「」

佐天「……?……ああ!」

初春「わかりましたか。今さっきまで生きてた鳥に寄生しましたよね?」

佐天「うん……でも、ニセカズラにあんな生態は無い筈なのに」

初春「それはそうですが、けれど実際に起こったことですしぃ」



836:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 16:10:28.92 ID:a72n7ApF0

初春「で、私が言いたいのは―――」

佐天「生き物に寄生するってことは、私達人間も寄生される可能性がある、ってことでしょ?」

初春「そういうことです」

佐天「なるほどねぇ……ちょっとクチナワにニセカズラどうにかしてくれないか頼んでみよっか」



佐天「―――というわけなんだけど」

クチナワ「」

佐天「……え?そうなの?」


初春「どうでした?」

佐天「なんかねぇ、ニセカズラはクチナワのことが嫌いだからこの都市から出ていきたいんだって。だから動物に寄生してるみたい」

初春「なんですかそれ」



838:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 16:16:19.29 ID:a72n7ApF0

佐天「けど、クチナワが蟲の出入りを制限してるせいで自由に出られないから、ああやって他の生き物の体を借りてくんだってさ」

初春「なるほど?」

佐天「でも安心して、ニセカズラは人には寄生できないみたい」

初春「どういうことですか」

佐天「もともとあの蟲は死体―――すなはち、意識の無いモノに寄生できる蟲だったわけよ。それがちょっと強くなって
    生き物の体を借りられるようになったみたいだけど、でもそれは小鳥みたいな鳥頭な生き物だけなんだって。
    人間みたいな複雑思考をしてるのはさすがに操れないってさ。そもそも、光走性をうえつける程度の支配力だしねぇ」

初春「じゃあ放っておいてもいいってことですか?」

佐天「そうみたいだよ」


ニセカズラは学園都市の外へ出ていくようです おわり

ごめん全然話が浮かばなかった。もういいや、このスレはどうせ終わってるんだし
山歩いてたらお腹すいたから僕はご飯を食べてくる。さて、次は何書くか



839:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 16:22:46.54 ID:ALDe2hCFO

このスレは次のスレへの延長が決まっております
陰火希望



840:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 16:31:50.53 ID:UmdOa0/SO

花惑い希望



841:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 16:42:27.34 ID:VCpnPXWGP





842:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 17:29:27.85 ID:a72n7ApF0

佐天「野外学習パート2」

初春「でも今回は学園都市の外ですよ!普段出られないぶん楽しみですね!」

佐天「つっても、学園都市の協力機関の敷地内でしょ?たいして実感わかないなぁ」

佐天「そういえば初春ってさ、ヌシやってたときは学園都市から出られなかったんだよね?」

初春「そうですねぇ。出ていったら大変なことになっちゃいますから」

佐天「はー。大変だったんだねぇヌシってのも。あれ?じゃあもし初春がまだヌシやってたら今日とかどうするつもりだったの?」

初春「勿論欠席するつもりでしたけど?」

佐天「……そっかぁ」


―――。


佐天「はぁ、また植物採集か……まかせた初春」

初春「まかせてください!って言っても、佐天さんも蟲師するならちゃんと覚えないと」

佐天「えー?いーよ私は。必要になったら必要なぶんの知識はいってくるし、ググればだいたいわかるし」



843:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 17:32:49.73 ID:a72n7ApF0

初春「無精するとあとが大変ですよ。どうせ名前覚えなきゃならないんですから、ついでに覚えていったほうが」

佐天「げ、そういえば暗記試験あるんだったね……はぁ、仕方ない」

―――――。

初春「これがタムシバ、こっちがネジキです」

佐天「ネジキって全然特徴ないよね……そりゃ木を見たらわかるけど」

初春「こっちがスノキでしたっけ。はい、葉っぱどうぞ」

佐天「?どうするのよこれ」

初春「食べてみてください」

佐天「えっ」

初春「何事も経験ですよ!ほらほらー」

佐天「む……」あむっ

佐天「……すっぱい」

初春「スノキですからねぇ」



844:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 17:37:52.76 ID:a72n7ApF0

初春「ちなみに果実は食用ですから」

佐天「そんな知識いらない……ぺっぺ」

初春「美味しいと思うんですけどねぇ、スノキの葉っぱ」モグモグ

佐天「女の子が葉っぱ食べないの。ほら、ぺっしなさいぺっ」

初春「これでも元ヌシですから大丈夫ですよ!」

佐天「関係ないからっ!」

初春「ちなみにタムシバもなかなかスっとする味で美味しくてですね……」アムアム

佐天「やめて!」

―――。

佐天「そうこうしてるうちに結構奥まで来ちゃった」

初春「夢中になりすぎましたねぇ。そろそろ戻りますか」

佐天「そだね―――っと、うわ、すっごい木」

初春「山柿ですね、これ。大きさは全然ですけど、もう200年はたってますよ」

佐天「200年?柿の木ってそんなに寿命あったっけ?」



845:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 17:40:43.43 ID:a72n7ApF0

初春「ほら、あれあれ」

佐天「あれ?……ああ、なるほど。木霊か」

初春「ちなみに学園都市にもいますよ、木霊。コダマもいますし」

佐天「え?」

初春「ん?」

佐天「……まぁ、いいや」



――――。

佐天「うおーまた初春のやつはりきって採りすぎちゃってもう!吸水紙が足りない!」

佐天「仕方ない、新聞紙でも貰ってこよう」



847:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 17:49:26.53 ID:a72n7ApF0

――――――。

初春「大変です佐天さんっ!」

佐天「どあっふ。ほうひはのふひはる」モグモグ

初春「サンドイッチなんて頬張ってる場合じゃありません!」パチーン

佐天「いひゃいっ!な、なんで叩かれたの?」

初春「なんとなくです。それはそうと、木霊のこと覚えてますか?」

佐天「うん、木に宿る蟲で、長寿をもたらす蟲でしょ?それがどうしたの?」

初春「じつはその蟲を悪用してる人がいるんです」

佐天「蟲を悪用って―――ちょっと待って、私達以外にも蟲を視える人がいるっていうの?」

初春「別に驚くことじゃありませんよ。蟲が見える人視えない人は昔からいましたし、学園都市にいたって不思議じゃありません」

初春「佐天さんみたいに後天的に視えるようになる人だっていたんですから。まあ、佐天さんはちょっと特殊ですけど」

佐天「そうなんだ……っと、それで、なんで悪用してる人がいるってわかったの?」

初春「コダマちゃんが教えてくれました」



848:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 17:51:33.18 ID:a72n7ApF0

佐天「え?初春も蟲の声が聞こえるの?」

初春「?蟲の声なんて聞こえませんよ?」

佐天「えっ?」

初春「え?」

佐天「……ま、いいや。それで、その人はどこに?」

初春「どこにいるかはわかりませんけど、どこに来るのかはわかってます。張り込みしましょう張り込み!」

佐天「ん……ま、そういうことなら断れないし。いいよ、はりこもう」

初春「さっすが佐天さん!それじゃアンパンと牛乳買ってきてくださいね。張り込みといったらこれですから!」

佐天「えっ、私パシリなの?」



852:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 18:01:04.77 ID:a72n7ApF0

――――深夜

佐天「」ウツラウララカ

初春「寝ちゃだめです佐天さん」パシーン

佐天「ぷあっ。ねぇ初春ぅ、もう帰ろうよぉ。今日は来ないってぇ」ネムネム

初春「いえ、コダマちゃんに聞いたところ周期的にこの時間に来るそうです」

佐天「えぇー……」


ガサッ


初春「!来ました!」

佐天「っと、ホントに来たんだ……よしっ」



???「よし、今夜も湧いてンなァ」

???「これを瓶に詰めて―――」

佐天「そこまでだっ!」バッ



854:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 18:06:46.79 ID:a72n7ApF0

佐天「―――って、白髪の人!?」

一通「オマエは……なンでこンなとこにいやがる」

佐天「そ、それはこっちの台詞ですよ!なんであなたがここに!?」

初春「なんでこの人がここに―――それは愚問ですね佐天さん。何故なら!この人が瓶を片手にここに居る理由はただひとつ!
    木霊を採りにきたからです!!」

一通「……そォか、そォいやオマエこれらが視えるンだったなァ」

佐天「あなたはどうして―――以前会った時は視えてなかったのに」

一通「ああ、あの角の時か?あれから数日たったらいきなり視え初めてなァ。驚いたぜェ、最初は気がくるっちまったのかと思った」

一通「だがな、なんとなくコレ―――確か、蟲って呼んでたか?蟲は手を出さなきゃ問題ねェってこたァわかってきた」

佐天「だったら、どうして今は木霊を……!」

一通「ああ、コイツは木霊っつゥのか?ま、名前なンざどーでもいいが。手を出したのはな―――コイツの特性が必要だったからだよ」



855:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 18:11:25.87 ID:a72n7ApF0

佐天「木霊の、特性……?けど、その蟲は木を長生きさせる程度でしか―――」

一通「はァ?オイオイ、それだけなわけがねェだろォが」

佐天「何……?」

初春「……そういえば、まだ話してませんでしたね。木霊のもうひとつの生態」

初春「木霊は確かに木に寄生し、宿主に長寿をもたらしますが―――それは、宿主が人であっても同じことなんです」

佐天「え……?」

初春「木霊を体の中にいれた人は、成長する速度が非常にゆっくりになります。それこそ、樹木と同じ時間を生きるかのように」

一通「そォいうこった。だからこそ俺がコイツが欲しかった―――コイツがあれば、アイツが成長しなくて済むンだ!」

佐天「……え?」

初春「……はい?」

一通「この蟲の存在を知った時はゾクゾクしたぜェ……なんたって、打ち止めをずっと天使のままでいさせられるンだからなァ!!」

一通「中学生みてェなババァにはさせねェ!!ここに!全人類が目指した結果があるンだ!」

一通「カキクケケコカキクケコカカコカカカ―――!」



856:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 18:16:04.95 ID:a72n7ApF0

佐天「……うわぁ。これは、また」

初春「これはひどいです……」

一通「っと、そっちのハワイアン。オマエは中学生だがまだまだ見込みはあるぜェ。どォだ?コイツでずっと天使でいるつもりはねェか?」

初春「おことわりします」

佐天「そ、そうよ!初春の胸がこのまま成長しないなんてかわいそうにも程がある!」

一通「胸だァ?ンなもン脂肪の塊にしかすぎねェだろォが。ババアはすっこんでろ」

佐天「なっ……!あ、あんた、蟲をそんな風に利用していいと思ってるの!?」

一通「おっと言い返せねェから論点を変えてきたかァ?さすがババア、小賢しいなオイ」

佐天「(うっざぁああああ!!)」

佐天「ふ、ふん!なんとでも言いなさい―――ただね!蟲をそういう風に自分の利益のために利用してきた輩は、ことごとく
    破滅してるんだから―――周囲を巻き込んでね!」

一通「そりゃソイツらがマヌケだったンだろ?俺は違う。それに、これは俺だけじゃなく全人類の夢なンだよ!」



859:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 18:22:57.74 ID:a72n7ApF0

佐天「聞く耳もたず、って感じか―――どうしよ、力づくでなんとかしようにも、相手は第一位だし」

初春「―――木霊の生態、その三」

佐天「え?」

一通「あ?」

初春「一つ目が樹木に長寿を。二つ目が人間に長寿を。そして三つ目が―――人間の五識を麻痺させること」

一通「なン……だと……?」

初春「視覚聴覚嗅覚触覚味覚―――これらが麻痺してしまった時、ヒトがどうなるかわかりますか?」

一通「……そォいや、最近打ち止めのやつどこかおかし―――」

一通「嘘だろ……なら、俺がやってきたことは、」

初春「えぇ。ひとりよがりで、その子を玩具にして、まるで人形のように扱っていただけなんですよ」

一通「……」ガクリ

初春「さ、その子の元へ案内してください―――木霊を抜きますから。佐天さんが」

佐天「ああ、それは私がやるんだね」



861:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 18:27:23.46 ID:a72n7ApF0

―――。

打ち止め「うーん、なんだか久しぶりにすっきりした気分!ってミサカはミサカは最近の体調不良が嘘だったかのように背伸びしてみる!」


一通「……その、ありがとな」

佐天「どういたしまして。でもわかりましたか?蟲なんて、人に利用できるもんじゃないんですよ」

一通「あァ……身にしみて感じた」

佐天「わかったら、今の打ち止めちゃんを愛してあげてください。そして、成長していく様を、喜んであげてください。
    ロリコンさんの気持ちはよくわかりませんけれど、その子に対する愛が変わらなければ姿なんて問題ないはずです」

一通「そォだな……いろいろ、大切なことを忘れてたみたいだ。恩にきるぜ」

佐天「わかればいいです(私をババアと言ったことに関しては許してないけど)」

佐天「そういえば、どうして木霊の生態なんて知ってたんですか?」

一通「あン?そりゃオマエ、あの木にいた奴に聞いたに決まってンだろォが。ジャガイモみてェな、カラカラしたやつ」

佐天「なにそれこわい」

一通「え?」



863:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 18:33:19.85 ID:a72n7ApF0

―――。

初春「ふー、一件落着ですねぇ」

初春「全く、変な人もいるんですから、姿が見られて嬉しくなったからっていろいろ喋っちゃだめですよ。めっ」

コダマ「」カラカラカラカラカラ

初春「可愛らしくとぼけても駄目です」





コダマが蟲の扱いを教えていたようです おわり


正直どうオチつけようか悩んだけど、一方さんが出てきてくれてうまくまとまった。すげぇぜ一方さん!
木霊とコダマの違い。佐天さんにはコダマは視えてないようで。
陰火は、昨晩ちょっとためし書きしてみたけど面白くならないし筆も進まないから無理です。


あと、どっかでキノや岩代作品以外でおすすめ上げろって言われたからざっと。
・月姫とか、型月作品。 ・ARIAとうみんちゅ ・和月作品全般 ・ニードレス
ざっと本棚みたらこんな感じだったよ。



878:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 22:15:38.84 ID:a72n7ApF0

淡幽「なぁたま」

タマ「なんでしょうお嬢様」

淡幽「私も今年で20と5だ」

タマ「そうでございますね」

淡幽「そろそろ結婚してもいい年齢―――というか適齢期はとうに過ぎてると思うんだ」

タマ「そうでございますね」

淡幽「……どうしたらギンコをその気にさせられるかなぁ」



880:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 22:19:22.30 ID:a72n7ApF0

タマ「何を言い出すと思えば」

淡幽「私はアイツに背負ってもらったことがあるんだ」

タマ「それは知っておりまする」

淡幽「確かに私の乳房はさしてふくよかではない。加えてこの厚着だ。あまり感触は伝わらないかもしれない」

タマ「いえいえ、お嬢様のお身体はとてもお綺麗だと思いますよ」

淡幽「いや、褒めてくれるのはありがたいんだがこの際それはおいておこう」

タマ「はぁ」

淡幽「でな、その、背負ってもらったときちょっとだけ、ほんとにちょっとだけ強めに抱きついてみたんだ」

タマ「まぁ」

淡幽「そうしたらアイツなんて言ったと思う?」


ギンコ『っと、悪いな、ズリ落ちそうか』


淡幽「なんだそれは。まるで私が重くなったみたいな言い方ではないか」



882:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 22:26:47.64 ID:a72n7ApF0

タマ「そういうわけではないと思いまするが」

淡幽「うん、たぶんそうだと思う。けれど私はちょっとばかり傷ついた」

淡幽「ほかにもな、私が蟲封じをし終えた時の話だ。蟲封じにはとてつもない痛みが伴うんだ」

タマ「存じ上げておりまする。このタマ、ずっとおそばで見てきましたから」

淡幽「うん。そんなタマだからこそわかると思うが、蟲封じを終えた私は、結構色っぽいと思うんだ」

タマ「はぁ」

淡幽「汗ばんで息が少々荒く、ほんのり頬を赤く染めた様はなかなかのものだと思う」

タマ「ご自分で言いまするか」

淡幽「うん。でな、ある日のこと、それに加えてちょっと、ほんのちょっぴり着物を乱れさせてみた」

タマ「まぁ」

淡幽「そしたらアイツなんて言ったと思う」

ギンコ『痛み、大丈夫か』

淡幽「なんだそれは。私の渾身のアピールは全く気にならず、墨色の足ばかり気にしているのか」



884:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 22:29:49.04 ID:a72n7ApF0

タマ「それはお嬢様のお身体を心配しての言葉だとは思いますが」

淡幽「だろうな。アイツはそういう男だ」

淡幽「けどな、もうちょっと別の部分を見てくれてもよかったのではと思う」

タマ「例えばどのような?」

淡幽「それは、ほら、そのだな。うなじとか、首から肩にかけての、この線とか」

タマ「巷ではそういった箇所に欲情を覚えることを、まにあっくと申すようで」

淡幽「そ、そうなのか?知らなかった、さすがだな、タマは物知りだ」

タマ「いえいえ」



885:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 22:33:57.75 ID:a72n7ApF0

淡幽「とにかく、ギンコとも随分付き合いが長い。タマと同じくらいか、それ以上の親密度だと思う」

タマ「それはそれは」

淡幽「でもこのままなぁなぁで進んでいけば、確実に進展しないと思うんだ」

タマ「確かに、ギンコの性格であれば遠まわしな表現では伝わらないでしょうな」

淡幽「うん。アイツはそういうやつなんだ。優しいからこそ、私一人を見てくれない」



すず「へっくし」
ミハル「どうしたの姉ちゃん」
すず「ん、なにかな。夏風邪かしら」


綾「ん、くしゅっ」
緒「どうしたの綾ちゃん」
綾「夏風邪、かな?」



887:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 22:37:10.33 ID:a72n7ApF0

淡幽「だからな、そろそろ本気を出すことにした」

たま「具体的な案は?」

淡幽「うん。まずは、やはり歌を詠むのが一般的かと思う。これでも読み書きの勉強は人一倍にしてきたし、
    なかなかのものだと思うんだ」

たま「なるほど、それはいい手でございますね」

淡幽「そうだろう。よし、善は急げだ。一筆したためてくる」





ギンコ「熊を殺してでも生き残る~、と」カタカタ

ギンコ「ん、文か」ガサガサ

ギンコ「狩房家……おたまさんからか?」



888:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 22:44:40.52 ID:a72n7ApF0

ギンコ「何何……淡幽から?珍しいな」


?一日こそ人も待ちよき長き日をかくのみ待たば有りかつましじ?

ギンコ「なんだこりゃ……ああ、そういうことか」




たま「ちなみに、どのような歌を?」

淡幽「うん、どうやら私には創作の才能はなかったようなので、いつか読んだ本から引用してみた。
    ?一日こそ人も待ちよき長き日をかくのみ待たば有りかつましじ?、とな」

たま「一日ならまだしも、長い間待たされると耐えられない、と」

淡幽「今まで必死で好意を示したのに気づいてくれなかったという想いもこめてだ」

たま「どうして恋という文字が入った歌を引き出さなかったのです?」

淡幽「だ、だってあまりに直接的だと恥ずかしいじゃないか」

たま「まぁまぁ」



889:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 22:46:57.07 ID:a72n7ApF0

数日後。

たま「淡幽お嬢様、ギンコがいらっしゃいましたよ」

淡幽「ほ、ほんとか!今現れたということは―――」

たま「ええ、おそらくは」

淡幽「ふふ、ようやっとかぁ」



ギンコ「や、久しぶりだな淡幽」

淡幽「ああ、文は届いたか?」

ギンコ「でなきゃ来てねぇよ」

淡幽「なんだそれは。まるであの文が催促文だったような言い方ではないか」くすくす

ギンコ「ん?違ったのか?」

淡幽「えっ?」



890:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 22:50:09.75 ID:a72n7ApF0

ギンコ「そろそろまた蟲の話を聞かせろってことだろ?悪かったな、最近ちょいとほかの依頼で忙しくてね」

淡幽「え……えっと?」

ギンコ「だが歌で催促してくるとはな。風情があってよかったぞ」

淡幽「そ、そうか……それはどうも」

ギンコ「?どうしたんだ妙な顔して。で、どうする?今から蟲の話初めても大丈夫か?」

淡幽「いや……お前も来たばかりで疲れているだろう。少し休んでからにしよう」

ギンコ「そうか。じゃ、そうさせてもらうかね」




おたま「お嬢さま……やはり恋という字をいれたほうがよろしかったのでは」

淡幽「ああ……あそこまで純粋に蟲のことを考えているとは思っていなかったよ」

淡幽「たまぁ……どうしよう」

おたま「おやまぁ」



891:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 22:50:53.57 ID:a72n7ApF0

どうしよう……



892:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 22:51:54.55 ID:Oj6X8N100

やりたいようにやってくれw



895:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 22:58:45.68 ID:N41YfXyp0

やりたいようにやればいいんじゃないかな



896:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 23:03:40.90 ID:a72n7ApF0

たま「しかしご存じの通り、たまも蟲師として生きてきた身。ゆえに異性の口説き方には弱く」

淡幽「ああ、そういえばそうだったな……なんか、すまない」

たま「いえいえ、たまはお嬢様に使えることこそが使命。問題などありませぬ」

淡幽「たま……ありがとう。よし、なんだか元気が出たよ」

たま「それはそれは」

淡幽「よーし、私もあの頃から少しは成長したんだ。もう一度、その、色仕掛けだ」

たま「今は夏ですから、それもよいかと」



淡幽「やぁギンコ、またせたな」

ギンコ「いや、こっちも休めてよかったよ」

淡幽「そ、それにしても最近暑いな」パタパタ

ギンコ「今が一番暑い季節だろうな」

淡幽「(薄着してるんだからその辺り気にしてほしいんだがなぁ)」



897:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 23:08:50.95 ID:a72n7ApF0

ギンコ「さて、それじゃ始めるか。まずは―――オイ、大丈夫か、机につっぷして」

淡幽「いやな、この冷たさが気持ちいいなと」

淡幽「(お前の前では無防備な姿も見せるんだよというこの姿勢―――さぁどうでる)」

ギンコ「お前は好きに歩けない分体力少ないからな。夏の暑さもこたえるだろう。無理しなくてもいいんだぞ」

淡幽「(ま、こうなるか)」

淡幽「いや、すまない、大丈夫だ。さぁ始めるか」

ギンコ「そうか?辛かったらちゃんと言えよ。じゃあな、雷を作り出す蟲の話だが―――」


淡幽「(あぁ)」
淡幽「(ギンコのやつ、本当に楽しそうに蟲の話をする)」
淡幽「(もちろん、全て蟲と人が共に生きている話のときだけだが)」
淡幽「(普段は感情の起伏が少ない分、こういう姿を見ていると可愛らしくも思えるな)」

ギンコ「それで―――おい、ぼんやりして大丈夫か?」

淡幽「っえ?あ、ああ、大丈夫だ」



898:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 23:11:56.05 ID:a72n7ApF0

ギンコ「本当か?」ずいっ

淡幽「え?あ、ん……」

ギンコ「熱は――ねぇようだが」

淡幽「だ、だから大丈夫だと言っているだろ?ただやはり暑いからな、ふっと気が抜けてしまうんだ」

ギンコ「そうかい。んじゃちょっと休憩するか」

淡幽「そうだな、たまに茶をいれてもらってくるよ」

ギンコ「んな構うなよ」

淡幽「いいからいいから。私も、少し歩いて気を引き締めたい」

ギンコ「……んじゃ、頼んだ」

淡幽「ああ、少しばかり待っていてくれ」



淡幽「たまー!たまー!」

たま「おやおや、どうしました」



900:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 23:16:52.02 ID:a72n7ApF0

淡幽「さっきな、ギンコがな、ぴとってしてすごく近かったんだ!」

たま「落ちついてくださいましお嬢様。何を申されているのかわかりかねまする」

淡幽「え?ああ、今さっきギンコがこう、この辺りまで近づいて、おでこを触って熱を計ってくれたんだ」

淡幽「勿論、今までギンコに近づいたことは何度もあったが、今回のは何か、こう、今までとは違う―――そう、ときめきだ。
    ときめきのようなものを感じたんだ」

たま「大はしゃぎでございますね」

淡幽「柄にも無くな。っと、お茶と茶菓子を頼めるかな」

たま「承知いたしました」



淡幽「どうだ、いい菓子だろう」

ギンコ「普通に美味いね、これは。どこのモンだ?」

淡幽「ずっと西のほうのモノらしい。クマドが持ってきてくれたんだ、保存もきくしここを発つときに少し持たせるよ」

ギンコ「ああ、アイツの土産ね。元気にやってんのか」

淡幽「―――相変わらずだ」



902:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 23:21:45.48 ID:a72n7ApF0

ギンコ「そうか―――変わんねえな、アイツも」

淡幽「お前が言えたことではないだろうに」

ギンコ「違いない。じゃあ、続きを初めてもいいか?」

淡幽「ん、頼む」

ギンコ「今度はぼうっとしてんなよ?」

淡幽「わかっているさ」



―――。


ギンコ「――――と、こういうわけだ。とりあえず、これで手持ちの話は全部だな」

淡幽「お前……あれだけ長い間ほっつき歩いていて使える話がこれだけか」

ギンコ「悪かったね。仕方ねぇだろ、どうしても時間のかかる案件が、いくつも積み重なっちまったんだからよ」

淡幽「そのようだな……さて、こちらも始めるか。そこにいてくれるか?ギンコ」

ギンコ「ああ、いつもの通りに」



903:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 23:27:30.41 ID:a72n7ApF0

淡幽「……っ、づ。く、―――ぅ、は、ぁ……!」


ギンコ「(……禁種の蟲は確実に封じられている。だが、はたしてこれらが終わるのはいつのことやら)」
ギンコ「(そういやぁ、ずっと前に淡幽に足が治ったらどうすんのか聞いたっけか)」
ギンコ「(俺と一緒に旅をしたいとか言ってたが、コイツの体力じゃ難しい気がするがね)」
ギンコ「(って、何本気にしてんだか。ありゃコイツなりの冗談だろうに)」


淡幽「ふ、ぅ……、ぁっ、う」

淡幽「く……づ、ぅ――――――ぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」

ギンコ「……終わったか。今、おたまさんを呼んでくる」

淡幽「いや、いい―――それより、もう少しここに居てくれ」

ギンコ「……わかった」



904:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 23:34:19.99 ID:a72n7ApF0

淡幽「(ふ、ふふ、どうだギンコ。密室で薄着の女子と二人きり―――)」

ギンコ「(毎度辛そうだな)」

淡幽「(さぁ、私は心の準備はできている。どさくさにまぎれてかなり服も乱した)」

ギンコ「(もしクマドのやつが禁種の蟲の払い方を見つけたら、こんな思いもしなくて済むだろうにな)」

淡幽「(あ、でも本当はもっとこう、できればそういう行為は段階を踏んでだな)」

ギンコ「(淡幽は一生連れ添う覚悟は出来てると言ったが、やはりなんとかしてやりてぇもんだね)」

淡幽「(そうだなぁ、まずは何もしなくていいから、寄り添うように座っていたいなぁ)」

ギンコ「(そのためにできることと言やぁ蟲の話―――それも殺した話をするくらい、か)」

淡幽「(それで、人の蟲が共生している話を聞くんだ―――ああ、それはとても素晴らしいことだろうなぁ)」

ギンコ「(辛いね、どうにも。救いといえば、コイツの覚悟の強さくらいか)」

淡幽「(冬の日なんかは寒いだろうから、もっとこう、くっついて……ふふ)」

ギンコ「(出来ることと出来ないことの見切りくらいはつけられてるが……ふぅ、どうにもならんね)」



908:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 23:39:36.83 ID:a72n7ApF0

淡幽「……」フフフフ

ギンコ「……」ウーム

淡幽「……って」

ギンコ「?どうかしたか」

淡幽「いや、その……なんでもない」

淡幽「(やはりこの手も駄目か……しかたない、他の策を練ろう)」

淡幽「ん、そうだ。少し、外の空気をあたってくる―――っと、」グラッ

ギンコ「おいばかっ、蟲封じしたあとなんだ、自分の体力を考えろ」

淡幽「ああ、そうだったな」ととと

ギンコ「ほれ、おぶされ」

淡幽「えっ」

ギンコ「ん?」



910:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 23:43:13.76 ID:a72n7ApF0

淡幽「え、それは、その」

ギンコ「今の体じゃ杖つかっても歩けねぇだろ。何時かみたくおぶってやるよ」

淡幽「(け、けど今のこの恰好じゃさすがにいろんなところの感触があたってしまうのでは!?)」

淡幽「(さすがにそれは、少しばかり恥ずかしい―――いやいや、何を言って居るんだ私は。これは好機じゃないのか)」

淡幽「そ、そうだな、頼むよ」

ギンコ「ああ―――しょ、っと」ヨイセッ

淡幽「(ああ……ギンコの背中の温かさがすごく近くに感じられる……幸せだなぁ)」ぽわぽわ

ギンコ「(コイツ、また軽くなったか?大丈夫か)」

淡幽「(ずっとこうしてくっついていられたらなぁ)」

ギンコ「(それとも俺の体が強くなったのかね)」

淡幽「(いっそギンコの荷物になりたい……)」



911:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 23:51:53.23 ID:a72n7ApF0

ギンコ「ふぅー……夕暮れの風が涼しいな」

淡幽「そうだなぁ……(ギンコの背中おっきい、あったかい)」

ギンコ「っと、ここいらで一度降ろしていいか。お前も、ずっと背負われてるのはしんどいだろ」

淡幽「えっ?あ、ああ、そうだな。そこの岩に頼む」



―――。


淡幽「―――日が沈んでいくな」

ギンコ「そりゃ世界は廻ってるからな」

淡幽「知っているかギンコ。つい最近まで、この星は平坦だと思われていたらしい」

ギンコ「化野に聞いたよ。模型もみた」

淡幽「化野……あのモノ好きな蒐集科だな」

ギンコ「ああ。そういやぁな、あの野郎この間―――」



912:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 00:01:06.49 ID:a72n7ApF0

淡幽「(……ギンコのやつ、化野の話をするときやたら楽しそうに話すな)」
淡幽「(……ま、さか)」

ギンコ「―――ってなことがあってな、それで、」

淡幽「ギンコ」

ギンコ「ん、どうした」

淡幽「少し体が冷えてきた―――戻ってくれてもいいか」

ギンコ「ああ、りょうかい。ほれ、おぶされ」

淡幽「ん」ヨイショ


―――。


淡幽「たまー!たまー!」

たま「どうされましたお嬢様」

淡幽「ギンコが男色かもしれない!」



914:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 00:04:33.39 ID:N2P+VZ0j0

たま「何をおっしゃいまする」

淡幽「あの蒐集家の話となると凄く楽しそうになるんだ……それはもう」

淡幽「もしギンコが男色だったと仮定しよう。そうすれば、今までの行動にも全て話がつく」

たま「……考えすぎでは?」

淡幽「杞憂で済めばよいのだがな。どうにもいやな予感がしてたまらないのだ」



ギンコ「っくし」

ギンコ「夏風邪かね?どっかであらぬうわさでもされてるのやら」



915:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 00:06:28.94 ID:N2P+VZ0j0

俺のIDが時を超えた。そんな気がした。
ごめん目がかすんできたから、というかこれ既にスレタイ関係ないよね?

ごめんねごめんね、淡幽がかわいくてさ。つい書いてしまった。
ああこれじゃ佐天さんに刺される。怖いよぅ。

つーかなんだよぅ、終わるって言ってからなんでこんなに残ってんだよう。
俺は寝るぞよ。皆も寝よう。そして落とそう。



916:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 00:07:40.70 ID:POw+qY370

ぶっちゃけここまで来たら
>>1000までじゃね?



920:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 00:18:28.60 ID:Np3mZ9fs0

>>1000まで好き勝手に書いちゃおうか



947:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 18:13:25.78 ID:N2P+VZ0j0

―――。

ギンコ「よう化野」

化野「久しぶりだな。なんか珍しいもん見つけたか?」

ギンコ「じゃなきゃお前のとこには来んさ」

化野「ひでぇことを言うな。まあいい、とにかく上がれ」



化野「で?今回はどんなモンを持ってきたんだ?」

ギンコ「コイツだ」

化野「筒?硝子みてぇな素材だが随分軽いな。それにこの部分の柔らかさはなんだ?」

ギンコ「筒じゃねぇよ、そいつは筆だ」

化野「筆だと?コイツがか?」

ギンコ「その蓋をとってみろ。先端がとがってるだろ。それを紙の上に滑らせると中から墨が出て字がかけるってわけだ」

化野「ほー。どれ」ビリッ

化野「……オイ、紙が破れちまったじゃねえか」



949:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 18:19:32.10 ID:N2P+VZ0j0

ギンコ「そりゃそうだろうな。紙はこっちの紙のように丈夫じゃなきゃいけねえようだ」

化野「随分つるつるした紙だな。それに本のようにまとまってる」



化野「―――なるほどな。先端がとがっているように見えるが、実は極小の玉がついている。玉の筒側に
    墨がつき、玉を転がすことで墨を紙にうつす、ってとこか」

化野「しかしこんな珍品、どこで手に入れた?」

ギンコ「ちょいとこの間とある見習い蟲師の蟲払いをしてやったんだよ。その時に報酬としてちょいと拝借してきた」

化野「火事場泥棒か」

ギンコ「違うわい」

化野「ふぅん―――まぁいい、いくらで売ってくれる?」

ギンコ「そうだな―――これでどうだ?」

化野「ばっ、高すぎだろ!蟲付きならいざしらず、ただの道具にここまで出すか!」

ギンコ「なら別にいいさ。ただしコイツはほかじゃ絶対に手に入らんぞ」

化野「くっ……」



950:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 18:22:01.70 ID:N2P+VZ0j0

化野「……そっちの紙も一緒だな?」

ギンコ「ああ、それで構わんぜ」

化野「……しょうがない、買ったよ。ほれ」

ギンコ「毎度あり」



ギンコが化野にボールペンと手帳を売りつけるようです おわり

まだ残ってんのか。あと50程、ちゃちゃっと埋めてみようか。
ボールペンとかは、佐天さんからぱくったみたいです。



953:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 18:34:07.82 ID:N2P+VZ0j0

―――秋

ミハル「それじゃあ山菜とってくるから」

すず「あんまり蟲と遊んでちゃだめだからね」

ミハル「わかってるよ」



ミハル「今年はみのりが多いのかな」

ギンコ「よぉミハル」

ミハル「ん、ギンコか」

ギンコ「なんだ、随分なもの言いだなオイ」

ミハル「いや、そろそろ来るかなと思ってたから」

ギンコ「そうかい。どうだ、蟲とは」

ミハル「ちゃんと距離はたもってるよ。なんだか最近見たことない蟲も増えてるけど」

ギンコ「ああ、そりゃちょっと前にこの近辺の光脈筋が移動したからだな。この土地側に移動したから、少しは豊かになってきたんだろ」

ミハル「だからかぁ」



955:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 18:52:29.51 ID:N2P+VZ0j0

―――。

すず「いきなり来るんだもん、びっくりしたじゃない」

ギンコ「依頼がこの近くだったからな、ついでに寄ったんだよ。突然で迷惑だったか」

すず「ううん、そんなことないけど」

ミハル「(姉ちゃん顔にやけすぎ)」

すず「そ、それでどうするの?今日は泊ってくんだよね」

ギンコ「そうさせてもらえるなら助かるが」

すず「うん、じゃあ泊ってってね。旅で疲れてるだろうし」

ギンコ「んじゃ、ありがたく」

すず「それじゃあ夕飯の支度しなきゃ……そっちでミハルの面倒見ててくれる?」

ギンコ「おやすいごようで。おーいミハル、お前が最近増えたっていってた蟲、教えてくれねえか」

ミハル「うんいいよ」



957:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 18:56:18.11 ID:N2P+VZ0j0

―――。

ギンコ「―――なるほどな、じゃあこっちはどうだった?」

ミハル「それは見てないけど、こっちなら」

ギンコ「そいつは危ねぇから近づくなよ」

ミハル「わかった……ん、ちょっとごめん」



すず「~♪」トントントン

ミハル「姉ちゃん姉ちゃん」

すず「はうっ!ど、どうしたのよ」

ミハル「……頑張れ」

すず「なっ!なに言ってんのよばか!」


ギンコ「何してたんだ?」

ミハル「なんでもないよ」



958:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 18:59:37.45 ID:N2P+VZ0j0

これからどうすりゃいい。
なんとなく書いたが展開を見失った。展開をくれ。



959:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 19:04:07.82 ID:0DcT7bX8O

んなこと言われても困る


にしてもギンコは各地に現地妻が居るなぁ



960:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 19:06:42.03 ID:ixgVUlHl0

すずがギンコにドキッとする ようなアクシデント展開を


いや言ってみただけ どんなんでもいいから頑張ってくれください



961:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 19:19:21.04 ID:N2P+VZ0j0

―――。

ミハル「お風呂わいたけど、一緒にはいろうギンコ」

ギンコ「いきなりだなオイ」

ミハル「薪がもったいないから。ほらほら」

ギンコ「しょうがねえな。悪いすず、先に湯貰うぞ」

すず「うん、ごめんねミハルがわがまま言って」

ギンコ「構わんさ。あいつもお前さんと二人きりで、人に甘えたいところもあるんだろ」



ギンコ「いい湯だ」

ミハル「ちょっと熱かったかな」

ギンコ「いや、これくらいが俺は好みだがな」

ミハル「……ギンコとその目って、蟲がすんでるの?」

ギンコ「ほぉ、よくわかったな。どうしてわかった」

ミハル「なんとなく」



962:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 19:22:29.37 ID:N2P+VZ0j0

すず「しょ、っと。お布団識終わりました、っと」

すず「これ、ギンコの服……」

すず「……」バサッ

すず「……あったかい。それになんだかいいにおい」ボンヤリ


ギンコ「上がったぞー……何してんだ」

すず「うひゃいっ!」

ギンコ「寒かったのか?風呂空いたからはいってこいよ」

すず「う、うん」



966:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 19:36:25.40 ID:N2P+VZ0j0

佐天「ふー……寒い。すっかり冬だ」

初春「焼き芋が美味しいきせつですね」

佐天「さつまいもはちょっと季節はずれな気が……というかね、飾利くん。君はもう少し女の子らしい発言をなさい」

初春「といいますと?」

佐天「例えばー、イルミネーションが綺麗な季節だなぁーとかさ」

佐天「私達ももう中二。彼氏の一人くらい作らなきゃなんだかほら大変だよ」

初春「私は佐天さんがいてくれたらそれでいいですよ?」

佐天「嬉しいお言葉ありがと。けどそれとこれとはまた別の話です」

初春「そうですかね。彼氏、彼女というのは満たされない人間が求めるモノです。何かに打ち込んでいて満たされている人間は
    そんなもの必要ないと感じますし。私は佐天さんで満たされてますから、とくに欲しいだなんて思いませんけどねぇ」

佐天「うわ、いきなり初春が人間心理を語り始めましたよ?」

初春「というか、好きな異性ができてその人が彼氏になったらいいのになぁが正しい思考であって、彼氏が欲しいというのが
   先にくるのはどこか間違ってる気がするんですよ」

佐天「そ、それはそうかもしれないけどさ」

初春「過程と結果が逆転するなんてゲイボルグじゃありませんし。ああ、あれはまた別でしたか」



967:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 19:43:27.58 ID:N2P+VZ0j0

佐天「それじゃ、また明日ね」

初春「はーい、おやすみなさーい」


佐天「彼氏、彼氏かぁ。私も恋に恋する時期ってだけなのかしらね」

佐天「ま、確かに今は初春達がいるだけでいいし。言ってもまだ中二、そう焦る必要もないかな」

佐天「―――ん、つめたい。……おー雪だ。初雪」

佐天「いよいよ本格的に冬になってきたねぇ。とと、雪が降りだすと体感温度が2度くらい下がっちゃうね。早く帰ろ」


佐天「ふぁーあったかい。やっぱり冬はこたつだねぇ」

初春「駄目です佐天さん!」

佐天「うぉあっ!?う、初春っ、アンタどこからはいってきたの!」

初春「玄関からですよ?合鍵の場所は知ってますし」

佐天「知ってるからって無断侵入しない!あーびっくりした」

初春「それより!コタツなんていつ買ったんですか!」

佐天「ひと月くらい前だけど」



968:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 19:49:15.19 ID:N2P+VZ0j0

初春「駄目じゃないですかー。コタツ買ったら佐天さんコタツで寝ちゃうでしょう」

佐天「そんなことないよ?だいたい5回に一回くらいかな」

初春「やっぱり駄目じゃないですか。風邪ひいちゃいますよ?」

佐天「大丈夫だって。て、そういえばなんで来たの?」

初春「あ、そうそうそうです。雪が降ってきましたし、初雪記念ってことで鍋しましょう鍋」

佐天「いきなりだね……まぁ、晩御飯決まってなかったからいいけど」

初春「じゃあ御坂さんたちも呼びましょう」

佐天「お、いいねぇ。最近4人で集まれてなかったし」

初春「それじゃついでに材料もいろいろ買ってきてもらいましょう。カニとかエビとかホタテとか」

佐天「白井さんにたかるのやめようよ……」

初春「えーいいじゃないですか。あ、もしもし白井さん、今から佐天さんの家で鍋しますからカニとか買ってきてください。
    え?何?今日は御坂さんと二人きりで過ごしたいから無理?」

初春「しょうがないですねぇ……(佐天さん、御坂さんの説得頼みます)」

佐天「りょーかい……あ、御坂さん、今から家で鍋するんですけど一緒にどうですか?はい。はい。
    そうですね、初春はカニとか欲しがってました。ええ、お願いします。はーい」

初春「どうやら説得完了したようですけど、白井さんも来ますよね?……はいはい、文句はあとで聞きますから材料お願いしますねー」



970:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 19:51:29.69 ID:N2P+VZ0j0

―――。

御坂「こんばんはー!」

白井「お晩ですの……」

御坂「へぇーここが佐天さんの部屋かぁ」

佐天「ルームメイトもいませんし、のんびり使ってますよ。ささ、どうぞどうぞ」

白井「初春ゥゥゥ……この恨みは忘れませんの」

初春「なんのことですか?それよりほらカニよこしてくださいカニ」

白井「ちくしょうですの」



―――。

佐天「……」

御坂「……」

初春「……」

白井「……」



971:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 19:55:35.20 ID:N2P+VZ0j0

佐天「……誰か、喋りません?」

初春「……やっぱり、カニ鍋は、沈黙効果がありますね」

御坂「うまくとれない……」

白井「あれ?今思えば殻だけテレポさせればよかったんですの」シュンッ

初春「ああっ、白井さんずるいです!私のも私のもー!」

白井「嫌ですの」モグモグ

佐天「仕方ない、ここは秘密兵器のハサミちゃんを使うとしますか。おりゃー!」バキンベキン

佐天「ふぅ……おいしおいし」モグモグ

御坂「とれない……」

初春「私もハサミ使いますか……固くて切れないです」

佐天「初春は非力だねぇ。ほら、私がやったげるからさ」バキンベキン

初春「さすがですねぇ佐天さん。女の子とは思えない豪快さです」

佐天「とっておいてもらってそんなことを言うのか飾利くんは」

御坂「とれないよぅ……」



973:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 20:01:09.66 ID:N2P+VZ0j0

―――。

佐天「さぁて食も進んできたところで取り出し足りますは日本酒」

白井「風紀委員の手前でお酒とはいい度胸ですのね」

御坂「まぁまぁいいじゃない少しくらい」

白井「お姉さま、さすがにお姉さまのたしなめだとしても黒子は風紀委員として―――(ちょっと待つですの。
    お酒でへろへろに酔ったお姉さまを介抱―――こ、これですの!)」

白井「ま、まぁ少しくらいなら大目にみますの」

初春「うわぁい白井さんが何を考えてるか手に取るようにわかります」

佐天「それではまずは一番歳が上の御坂さんからどうぞ」

御坂「んーありがと。私日本酒ってはじめてなんだけど美味しいかな」

佐天「これはいいお酒ですからねぇ。たぶん飲めると思いますよ」

御坂「果物みたいな香りがするのね」

初春「大吟醸って、なんで佐天さんがそんなのを?」

佐天「親が風邪ひいたときこれで卵酒つくりなさい、って。もったいないから使わなかったけど」



976:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 20:07:19.92 ID:N2P+VZ0j0

御坂「うましっ!何これおいしい」

佐天「マジですか。どれ……あー、飲みやすい酒ですねぇ」

初春「そして私もとりだしたりますはこのお酒」

白井「黄金色にひかってますの」

佐天「ぶっ!?ちょ、初春それって―――」

初春「(大丈夫です佐天さん、これは吸蜜糖から作った光酒もどきですよ)」

佐天「(いや、それ十分大丈夫じゃなくない?というかアンタお酒作りなんてできたの?)」

初春「(ヌシパワーでちょちょいと作ってました)」

佐天「(ヌシパワーすごい)」

初春「ささ、白井さんどうぞ」

白井「まぁ、少しくらいなら―――美味ですのっ!?」

初春「おいしいでしょう、なんたって生命の源に近い味ですからねぇ。誰の口にも合います」

御坂「へー私も一口……うわぁ、佐天さんのも美味しかったけどこっちも凄い」

佐天「おそらくこっちのほうが美味しいでしょうね……というかコレに勝てる飲みものがあるとは思えませんけど」



977:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 20:12:46.18 ID:N2P+VZ0j0

―――。

白井「ですのですのー。なんですのこのちっさいヘンテコなのはですのー」

佐天「わぁ、白井さん無茶苦茶酔ってる」

初春「まー光酒を初めて飲んだらああなるでしょうねぇ。というか視えてますよね、あれ」

佐天「視えてるねぇ。やっぱりそのお酒のせいじゃないの?」

初春「まさかこんなことになるとは……」

御坂「ねーさてんさーん」だきっ

佐天「おぶっ。御坂さん、いきなり後ろからのしかかられると―――」

白井「あーおねえさまがさてんさんにくっついてますのーわたくしもおねえさまにくっつきますのー」だきっ

佐天「ぐえっ。ちょ、重……」

初春「そして私も便乗してみますね」だきっ

佐天「ぐえーっ。う、初春、アンタは正気なんだからやめなさい!」

初春「だって私だけ仲間はずれはいやですよぅ」

佐天「嫌とかじゃなくて。ふおあっ、御坂さん耳の近くで喋らないくださいくすぐったい!」



978:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 20:18:22.89 ID:N2P+VZ0j0

―――。

佐天「それじゃ、私は御坂さんの酔い覚ましいってくるから、初春は白井さんを看てね」

初春「完全に酔い潰れちゃいましたねぇ白井さん」

白井「ですのー……」

御坂「さてんさん、からだあつい……おそといきたい」

佐天「はいはい、今から行きますからちゃんと上着きてくださいね」


―――。


佐天「ふぅー……うわぁ、雪まだ降ってたんだ。すっごい積ってる」

佐天「街明かりが反射して綺麗ですねみさかさ――――」

御坂「ゆきだーっ!」ばっ

佐天「ちょっ」

御坂「そりゃー!」ずさー

佐天「しまった飲ませ過ぎた」



979:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 20:20:48.59 ID:N2P+VZ0j0

佐天「じゃなくて、もう、何やってんですか御坂さん!」

御坂「つめたーいきもちいーい」

佐天「風邪ひきますから起きてください、ほら」ぐいっ

御坂「やー」ぐいっ

佐天「っと、うあっ!」どさっ

佐天「あいたた……」

御坂「……やっと二人きりになれたわね、佐天さん」

佐天「えっ……御坂、さん?」


≪省略しました各自妄想お願いします≫


佐天「もうお嫁にいけない……」

御坂「何言ってんのよ、ロッカーではもっとすごいことやったじゃない」

佐天「それは忘れてください……」



981:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 20:25:43.70 ID:N2P+VZ0j0

佐天「うー、体が熱いような寒いような、変な感じになっちゃったじゃないですか……」

御坂「そう?私は全然寒くないけど」

佐天「元気ですねぇ……ほら、もう部屋に戻りましょう」

御坂「そうね」

―――。

佐天「たっだいまー。あーやっぱり部屋あったかいなー」

御坂「痛っ」

佐天「え?」

御坂「ん……なんだろ、部屋に入ろうとしたら肌が痛くなって―――やっぱり痛い」

佐天「―――、……なるほど、蟲の仕業ですね」

初春「どうしたんですか佐天さん、玄関でつったって」

佐天「御坂さんに蟲がついちゃって。常雪蟲かな」

初春「へー珍しいですね」



983:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 20:29:51.26 ID:N2P+VZ0j0

佐天「―――というわけでして、御坂さんが痛いと感じるのはほとんど錯覚みたいなものです」

御坂「痛みに耐えていれば元に戻るってこと?」

佐天「そういことですね」

御坂「でもなんで私だけ……あの時は別になんともなかったのに」

初春「あの時?」

御坂「うん、佐天さんと雪の上でn」

佐天「わーわーわー!な、なんでもないよ初春っ!と、とにかくね、御坂さんをあっためないと!」

御坂「でも温めようとするとやっぱり痛いし……」

初春「耐えなきゃいけないですよ。じゃなきゃどんどん体温が下がっちゃいますから」

佐天「それに昔ならいざしらず、今の世の中暖房は完備されてますからねぇ。払わないとどこにも行けませんよ」

御坂「んー……それじゃあ、佐天さんが温めてくれるなら頑張ろっかな」

初春「なん……」

佐天「だと……」



985:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 20:33:26.91 ID:N2P+VZ0j0

初春「佐天さん……御坂さんが何かほざ、申しておりますが」

佐天「御坂さん……冗談はよしこちゃんですよ」

御坂「冗談って、さっきのキスは嘘だったの?」

佐天「あ、あれは御坂さんが強引にしてきたんじゃないですk……ぁ」

初春「……へーえ、佐天さんと御坂さんってそういう関係だったんですねーへー」

佐天「ち、違うの初春、そうじゃないの誤解なの」

御坂「そんな……私は遊ばれてただけなのね」ヨヨヨ

佐天「み、御坂さんあなた酔ってるんですかシラフなんですかどっちなんですか!?」

初春「もういいです、佐天さんなんか知りませんからっ!!!」

佐天「ちょ、まってういはr」

御坂「……また、二人っきりになっちゃったわね」

佐天「ちょっ」


≪省略したよ≫



986:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 20:35:27.28 ID:N2P+VZ0j0

佐天「……」シクシクシクシク

御坂「んー、もう痛くないわね」

佐天「ひどい……野外であんなに……」シクシク

御坂「ご、ごめん、ちょっと本気になっちゃった」

佐天「御坂さんこわい……こわいよぅ……」シクシク



御坂さんが常雪蟲につかれたようです おわり



988:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 20:39:02.90 ID:N2P+VZ0j0

その頃の白井さん

初春「……佐天さんの、ばか」

白井「んーもうカニはいいですのー……」

初春「白井さん……」

初春「……佐天さんが御坂さんをとるなら、私だって―――」

白井「ふわぁー……中華は火力が命ですのー……」

初春「ん……白井さんの髪の毛ふわふわです。それにいい香り……お嬢様っぽい香りです」スンスン

初春「あ……なんだか匂いかいでたらちょっとその気になってきました」

初春「では―――いただきます」


―――。

白井「もうお嫁にいけませんの……」シクシク

初春「いやぁこっちも結構イケるかもしれません」



990:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 20:50:08.30 ID:SsyebcpuP

乙!



991:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 20:51:22.04 ID:Jq3QImII0

どうせならきっちり締めてくれw



992:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 20:52:51.42 ID:ixgVUlHl0

おつかれさんです!



993:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 20:54:48.06 ID:Kp+mHg860

これは・・・乙で良いのかなw



994:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 20:55:37.27 ID:N2P+VZ0j0

ふぅ、ようやく終わりが見えたな。
途中禁書じゃねえ、レールガン関係ない文もはいってごめんね。皆蟲師なんて知らないよねマイナーだよね。でも俺は好きだよ。
だから思ったんだ、淡幽がかわいいSSを誰かが書けばいいって。
淡幽ってギンコのこと好きなのかな、そういうのじゃないのかな、まあ可愛いからどうでもいいけど。
大人な淡幽もロリーな淡幽も等しく好きだよでも俺が一番好きなのはやっぱりギンコかな。


ここまで読んで下さった方、保守してくださった方、蟲にとりつかれた方、お疲れ様でしたそしてありがとうございました。


それはそうと皆佐天さんのフィギュア買うの?俺予約し忘れたんだけどさ。でも、なんか、あれは、うーん微妙なんだよなぁ。
出来はいいんだろうけど、なんかなぁ。もうちょい、って感じだよね。
それにしてもまさか1000近くまで行くとは思わんかったね。

最近佐天さんがゲス条さんのえじきになるSS読んだけど胸が痛くなった。そして俺は電車のなかでウックルシってなった。鬱だ。
ミコ天の良さはどこにあるんだろ。でも俺はミコ天が好きなんだよ。何故だか知らんが。
さて、別スレも進めなきゃいけないし、ここいらで俺は一人で1000を目指してさよならするよ。



996:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 21:02:43.71 ID:N2P+VZ0j0

誰かアニェーゼが主役をはる百合SS書いてくれよ

そして>>1000とった。>>1000なら蟲師アニメ二期実現



997:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 21:03:25.67 ID:Vtu5HWO8O

乙!



998:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 21:03:50.81 ID:uR3CPTLj0

>>1000ならみんな幸せになる



1000:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/06(水) 21:04:43.40 ID:Kp+mHg860

1000



このエントリーをはてなブックマークに追加

  • 今週の人気記事
  • 先週の人気記事
  • 先々週の人気記事

        記事をツイートする

        記事をはてブする

         コメント一覧 (2)

          • 1. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2016年03月03日 01:36
          • 再読だけど面白かった!
            あと蟲師二期やったね。あれも面白かったなぁ。
          • 2. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2017年10月21日 00:08
          • 読んでしまったけど、そこまで面白くないかな

        はじめに

        コメント、はてブなどなど
        ありがとうございます(`・ω・´)

        カテゴリ別アーカイブ
        月別アーカイブ
        記事検索
        スポンサードリンク
        スポンサードリンク

        • ライブドアブログ
        © 2011 エレファント速報:SSまとめブログ. Customize by yoshihira Powered by ライブドアブログ