律「お前ら仲良くしろ」【後篇】






律「お前ら仲良くしろ」の【後篇】です。






118:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/09(月) 02:27:16.46 ID:WHX8mUPQ0
唯「和ちゃんが他の子と一緒にいるのが嫌、話してるのも嫌、私じゃない誰かを見てるのも嫌」

和「・・・」

唯「でもね、一番嫌なのはそんな些細なことで苛立ったり嫉妬したり和ちゃんに八つ当たりしてる自分なんだ」

和「唯」

唯「こんなの私じゃないよ・・・!」

和「唯ってば」

唯「な、なに?」

和「いい?恋をすると誰だって自分を見失ったり、知らない自分を知ったりするの。それはおかしいことじゃないわ」

唯「そんな、テレビで言ってるようなことはどうでもいいよ」

和「・・・」

唯「もういい。私、部活行く」

和「ねぇ、唯」

唯「・・・なに?」

和「・・・」

唯「ねぇ、今呼び止めたよね?」



119:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/09(月) 02:33:02.01 ID:WHX8mUPQ0
和「・・・なんでもないわ」

唯「気になるよ」

和「・・・」


ピロピロピーン♪


和唯律澪紬「!!!?!?!?!!?」

澪「おい!今の音!」

和「誰かいるの!?」

律「わわわ!!」アタフタ

紬「りっちゃん!?」

律「梓からメールだ!タイミング悪いっつの!」

澪「悪いのはタイミングじゃなくて音を切っておかなかったお前だ!」

律「あーあー私が悪かったよ!」

和「ちょっと、あんた達!そこに居るの!?」

律澪紬「ぎっくぅ!!」



121:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/09(月) 02:43:22.53 ID:WHX8mUPQ0
唯「誰かいるの!?」

律「どどどどどどうする!?」

澪「どうするったって・・・」

紬「こうなったら仕方ないわ」

律「あ、あはははー」ヒョコッ

和「律!」

律「え、えーと・・・ごめん。盗み聞きするつもりはなかったんだ」アハハ

澪「そ、そうそう。私達が屋上で話してたら和達が・・・な?」ヒョコッ

唯「澪ちゃん!?」

紬「そうなのよ。悪いとは思ったんだけど・・・」ヒョコッ

和「ムギまで!?」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



123:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/09(月) 02:45:01.33 ID:WHX8mUPQ0
律澪紬「・・・ごめんなさい」

和「いえ、いいのよ。私達があとから入ってきたんだし」

唯「・・・」

律「唯、怒ってる、よな?」

唯「・・・ううん」

澪「本当にごめん」

唯「いいよ」

紬「本当に?」

唯「・・・うん」

和「唯?」

唯「ごめん、私・・・もう帰る」ダッ

和「えっ、ちょっと」

律「おい!唯!」ダッ

澪「待てよ」ガシッ



124:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/09(月) 02:47:22.50 ID:WHX8mUPQ0
律「なんだよ!唯、帰っちゃうぞ!?」

紬「りっちゃん、今はそっとしておいてあげましょう?」

律「・・・だな。その方がいいな」

澪「うん。そういえば、梓はなんて?」

律「あ、そうだった。忘れてた」ピッ

律「・・・」

紬「どうしたの?」

律「『なんで誰も来ないんですか?今日部活無しでしたっけ?私、帰りますね』だとさ」

澪「うわ」

紬「これは、ちょっと、タイミング悪かったわね・・・」

律「全く・・・」

紬「さて、と」



125:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/09(月) 02:49:22.48 ID:WHX8mUPQ0
澪「どうしたんだ?」

紬「和ちゃん、事情を聞かせてもらえるかしら?」

律澪「!」

律「そ、そうだよな。私達は唯が何を考えてるか、知ったんだし・・・」

澪「次は和の番、か」

和「えぇ・・・そうね」

紬「でも、唯ちゃんが和ちゃんのことを好きだとすると・・・」

律「簡単には解決しなさそうだな」

澪「あぁ。それに、唯が和に暴力を振るう理由はなんとなくわかったけど・・・和がやり返す理由はまだわからない」

和「・・・いいわよ。私は何を考えてるのか、どうしてこうなったか、全部教えてあげる」



187:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/09(月) 22:33:05.54 ID:WHX8mUPQ0
律「・・・」ドキドキ

澪「・・・」ドキドキ

和「ただ、その前に一つだけ約束をして欲しいの」

紬「約束?」

和「えぇ。私がこれから言う事、唯には教えないで欲しいの」

律「お、おう?」

和「いい?」

澪「わ、わかったよ」

和「絶対よ?」



188:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/09(月) 22:34:55.46 ID:WHX8mUPQ0
律「あー!もう!勿体ぶるなよ!絶対に言わない!約束するよ!」

澪「私も!」

和「本当に?」

紬「・・・信用できない?」

和「そんなことないわよ。ただ、念を押してるだけ」

律「任せとけ、口は堅いぞ」

和「・・・あれは、2ヶ月くらい前のことだった」


・・・

・・・



190:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/09(月) 22:45:00.88 ID:WHX8mUPQ0
帰り道


唯「はぁ・・・」トボトボ

唯(なんでこんなことになっちゃったんだろう)

唯(みんなにバレちゃったな・・・)

唯「明日からどんな顔してみんなに会えばいいんだろう・・・」

梓「普通に会えばいいじゃないですか」

唯「うわぁ!!?」

梓「お疲れ様です。急に後ろから声かけちゃってすみません」

唯「いいいいいんだけど、ちょっと、びっくりした、かなー?」ドキドキ

梓「なんか変ですよ?」

唯「そ、そう・・・?」

梓「そういえば」

唯「どうしたの?」



192:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/09(月) 22:53:18.40 ID:WHX8mUPQ0
梓「今日って部活休みなんですか?」

唯「え?そんなこと・・・って、あ」

梓「どうしたんですか?」

唯「当たり前だけど、誰も部室に来なかったよね・・・?」

梓「えぇ。律先輩にメール送っても返って来ないですし」

唯「あ、あはは・・・(みんな屋上にいたなんて言えない・・・)」

梓「全く、部活が休みならそうと前日にでも教えて欲しいです。・・・あ、あと。口大丈夫ですか?」

唯「だよねー・・・え?口?」

梓「はい。昨日切ってたじゃないですか」

唯「あれかー。うん、大丈夫だよ。ちょっと切っただけだから」

梓「ならいいんですけど・・・程々にしてくださいよ」

唯「うん、心配かけてごめんね」

梓「心配かけてるってわかってるならあんなこと、もう止めて下さいよ」

唯「うーん・・・」アハハ



194:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/09(月) 22:55:25.56 ID:WHX8mUPQ0
梓「笑って誤魔化そうたってそうはいきませんよー?」

唯「えー?あずにゃんには敵わないなー」

梓「もうあんなことしないって指切りしてください」スッ

唯「・・・」

梓「ほら、唯先輩?」

唯「・・・うーん、ごめん」

梓「え?」

唯「それは、無理」

梓「どうして、ですか?」

唯「そっか。あずにゃんは知らないんだもんね」

梓「?」

唯「もう、いいよ。教えてあげる。あずにゃんだけ知らないなんて可哀相だもん。いっぱい心配かけちゃったし」

梓「それって、和先輩とのことですか?」

唯「・・・うん」



195:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/09(月) 23:00:31.55 ID:WHX8mUPQ0
唯「・・・うん」

梓「実はって、言わなくてもわかってると思いますけど」

唯「?」

梓「私、ずっと気になってました」

唯「うん」

梓「でも、唯先輩は何があったか隠してるみたいでしたし、和先輩がいないときは普通でしたし・・・ずっと聞けずにいました」

唯「ん、そだね。それがね、笑っちゃうような理由なんだよ」

梓「やっぱり喧嘩なんですか?」

唯「・・・ううん。もっともっと子供じみた理由。私みたいな人のこと、滑稽っていうのかな」

梓「そんな・・・!どんな理由でも笑ったり馬鹿にしたりしませんよ」



196:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/09(月) 23:05:33.14 ID:WHX8mUPQ0
唯「そっか、ありがと。・・・引いたりもしない?」

梓「え?」

唯「すごい子供っぽいんだけどね、子供じゃこんなこと考えないと思うんだ」

梓「・・・?」

唯「私がもっと子供だったら、何か違ったのかな」

梓「せん、ぱい?」

唯「私がもっと大人だったら、何か違ったのかな・・・」

梓「何があったんですか?」

唯「私ね、和ちゃんが・・・好きなんだ」

梓「えぇ。最近は叩き合ってますけど、やっぱり基本的には好きってことですね?」

唯「いや、そういう意味じゃなくてね」

梓「・・・えっ」

唯「わかった?」

梓「え、うそ・・・」



198:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/09(月) 23:10:07.76 ID:WHX8mUPQ0
唯「ごめんね。やっぱり引いちゃった?」

梓「い、いえ。引いてなんていないです。ただ、ちょっとビックリしただけです」

唯「本当に?」

梓「本当ですって」

唯「信じるよ?」

梓「100%の信頼を寄せてください」

唯「なにそれ」ケラケラ

梓「って、ふざけてる場合じゃないですよ。えっと。確認しますけど、好きっていうことは・・・」

唯「うん、『そういう意味で好き』なんだ」

梓「手繋いだり、ハグしたりしたいんですか?」

唯「そうだよー?」

梓「でもそれって普段私にしてることと変わらなくないですか?」

唯「えっとね、和ちゃんとはキスもエッチもしたいんだ」

梓「わお」

唯「あー、今絶対引いた」



199:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/09(月) 23:14:29.72 ID:WHX8mUPQ0
梓「引いてませんよ!ただ・・・」

唯「ただ?」

梓「普段あまりこういう話しないんで慣れてないんです・・・///」

唯「そっか、私もこんなこと誰かに言ったの初めてかも」

梓「ですよね。唯先輩がそんな話してるところ、想像できないです」

唯「今してるけどねー」アハハ

梓「そ、そうですね///」

唯「あずにゃん顔赤いよ?」

梓「うっ゛。あの、先輩・・・」

唯「ん?どしたの?」

梓「それと和先輩を叩いたり蹴ったりすることと、何の関係があるんですか?」

唯「あ、話の本題はそこだったね」

梓「そうですよ。危うく聞きそびれちゃうところでした」



201:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/09(月) 23:23:19.06 ID:WHX8mUPQ0
唯「うーんとね」

梓「はい」ドキドキ

唯「簡単に言うとね」

梓「えぇ」ドキドキ

唯「和ちゃんに・・・嫌われたいんだ」

梓「」

梓「・・・はい?」

唯「だから、和ちゃんに」

梓「いや、聞こえてはいたんですけど、その・・・意味がわからなくて」

唯「・・・私、このままじゃ駄目なんだよ」

梓「唯先輩、ちゃんと聞いてますから。順を追って話してください」

唯「純ちゃん・・・?えっと」

梓「あ、いや。純は追わなくていいです。順番にわかりやすく話してください」

唯「あっ、そういうことか。うん、頑張ってみる」



204:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/09(月) 23:41:22.09 ID:WHX8mUPQ0
梓「まず、唯先輩は和先輩が好きなんですよね?」

唯「ん」

梓「でも、嫌われたいんですか?」

唯「そう」

梓「えっと・・・」

唯「どうしたの?」

梓「知恵熱が出そうです」

唯「ごめんね、私説明とかあまり上手じゃないから・・・」

梓「なんで嫌われたいんですか?」

唯「・・・辛いから」

梓「辛い?」

唯「うん。和ちゃんは私と付き合えないって言うけど、関係は私が告白する前のそれと一緒。
つかず離れずの距離感が、今の私にはすごく辛いんだよ」

梓「」

唯「あずにゃん?」



205:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/09(月) 23:52:31.10 ID:WHX8mUPQ0
梓「告白したんですか!?」

唯「あれ?言ってなかったっけ?」

梓「聞いてないです!それすごい重要ですよ!」

唯「えっと、ごめんね?」

梓「でも、今の説明でちょっとわかりました」

唯「ほんと?」

梓「えぇ。唯先輩の気持ちも少しわかる気がします」

唯「そっか、伝わってよかった」

梓「でも暴力は駄目です」

唯「だよね」



206:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/09(月) 23:59:38.39 ID:WHX8mUPQ0
梓「それに、和先輩に嫌われたら・・・唯先輩は悲しくないですか?辛くないですか?」

唯「うん。でもね、私がそういう風に苦しむのは和ちゃんを好きになったときから決まってたんだよ」

梓「・・・」

唯「結ばれるわけ、ないもんね」

梓「そ、そんなことは・・・」

唯「あずにゃん、気休めはいいよ。一番よくわかってるのは私だから」

梓「すみません・・・」

唯「和ちゃんは私とは付き合えないって言った。これからも友達でいたいって言ってくれた」

唯「最初はそれが嬉しかった。だけどね」

梓「次第に、その距離が辛くなったんですか?」

唯「うん・・・。私のことを好きになってもらうのは無理。触れられる距離に居るのに見てるだけっていうのも限界。
だから、私は和ちゃんに嫌われようと思ったんだ」

梓「でも、叩いたりするのは・・・」

唯「昔、和ちゃんが言ってたんだ。『暴力は知恵を持たない浅はかな人のすること』って」

梓「そうなんですか」



212:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 00:21:42.67 ID:ZnDLXQjb0
唯「うん、和ちゃん。人を傷つけたりすることが大嫌いだから」

梓「・・・でも、和先輩も唯先輩にやり返してるじゃないですか」

唯「それは私が度を越してるからだと思う。しかたないよ」

梓「そうですか・・・(そうかな?)」

唯「とにかく、和ちゃんが嫌いなことしたら、私のこと嫌いになるかなって。そう思ったんだ」

梓「それにしても極端です」

唯「うー、あずにゃんがいじめる・・・」

梓「いや、いじめてませんけど」

唯「あずにゃん、なんか素っ気ないねー?」

梓「私の勘違いだったらごめんなさい」

唯「何?」

梓「今の話してて、辛くなかったですか?・・・無理、してません?」

唯「え?どうかな・・・」

梓「生意気かも知れませんけど、言わせてください。・・・泣いてもいいですよ」



213:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 00:27:15.07 ID:ZnDLXQjb0
唯「へ?や、やだなぁ、そんな、あはは・・・」

梓「後輩だから、頼りないですか?」

唯「そ、そんなこと、ないよ・・・」

梓「唯先輩」

唯「あずにゃん、やめてよ・・・」グスッ

梓「ちょっと背低いけど、和先輩だと思って、抱きついても・・・」

唯「・・・」

梓「ごめんなさい、不謹慎でしたよn」


ダキッ


梓「!!?」

唯「・・・」ギュー

梓「・・・せ、せんぱ」

唯「和ちゃん、和ちゃん・・・!」

梓「・・・ゆい(先輩)」ヨシヨシ



214:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 00:29:21.76 ID:ZnDLXQjb0
唯「りっちゃん達にもバレちゃったし・・・明日からどんな顔して会えばいいの・・・?」

梓「」

梓「さっき言ってたの、そういう意味だったんですか?」

唯「うん、屋上で、和ちゃんと、話してるの・・・聞かれちゃったんだ・・・」

梓「そう、だったんですか・・・」

唯「私ね、和ちゃんに告白して、和ちゃんの反応を見て・・・初めて気付いたんだ」

梓「・・・?」

唯「私が、思っていたよりも、同性愛はおかしいことなんだって・・・」

梓「そんな・・・」

唯「だから、みんなには、気付かれ、ないように・・・いつも通り、頑張ったんだよ・・・?」

梓「・・・うん」



216:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 00:38:33.62 ID:ZnDLXQjb0
唯「でもね、それを褒めてくれる人は、いなかったんだ・・・」

唯「誰にも言えなくて・・・つらくて・・・」

唯「和ちゃんと一緒にいたくて・・・だけど、嫌いになって欲しくて・・・」

梓「ゆい」

唯「・・・早く嫌いになってよ。私に和ちゃんのこと、諦めさせてよ・・・」

梓「よく、頑張ったね」

唯「う・・・うああぁぁぁぁぁぁん!!」


・・・

・・・



218:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 01:00:21.53 ID:ZnDLXQjb0
和「私が唯に告白されたのは」

律「そんなに前だったのか」

澪「全然気づかなかった・・・」

紬「唯ちゃん、無理してたのね・・・」

和「私は・・・もちろん断ったわ」

澪「待て、『もちろん』なんて言い方しなくてもいいじゃないか」

和「だってあり得ないわよ。同性愛なんて」

律「さっきは唯に『頭おかしいなんて思ってない』って言ってただろ」

澪「そうだ。あれは嘘だったのか?」

和「ちょっと待って。それとこれとは話が別よ」

紬「どう別なの?」

和「私は一般論を述べただけよ」

紬「一般論なんて関係ないと思うの」



221:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 01:04:14.58 ID:ZnDLXQjb0
和「とにかく。唯は、勘違いしてるだけよ」

律「・・・は?」

和「ずっと一緒にいたから、そう思ってるだけ」

律「私が言うのもなんだけど、唯もそこまで子供じゃないと思うぞ」

和「私は、唯には真っ当な道を歩んで欲しいと思ってるわ」

澪「・・・」

和「今は辛いかもしれないけど、いつかきっと」

澪「もういい」

和「な、なによ」

澪「いつかって、いつだよ」

和「そんなのわからないわよ」

澪「だよな。そんな先の見えない『いつか』を、今の唯が望んてると思うか?」

和「・・・」

澪「それと、今の話し方で気付いたんだけど」



222:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 01:10:20.38 ID:ZnDLXQjb0
和「何かしら」

澪「一般論とか、そういうのは置いといて。和の気持ちはどうなんだ?」

律「・・・!そうだぜ、和は唯のことどう思ってるんだよ」

和「それは・・・」

紬「答えて、和ちゃん」

和「私だって、唯のこと、好きよ」

律澪「・・・!!」

澪「じゃあ、どうして」

和「言ったでしょう?唯にそんな日陰者としての人生を歩ませたくないの」

律「でも・・・!」

和「何?私に『お前の考え方はおかしい』なんて言える?」

律「・・・」

和「どうなの?」

律「言えない、な」



223:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 01:16:16.92 ID:ZnDLXQjb0
澪「唯にはなんて言って振ったんだ?」

和「最初は『馬鹿なこと言ってないで勉強するわよ』、って言ったわ」

律「うわ」

和「そのあとも、『ねぇ、冗談じゃなくて』『恋愛対象として』なんて食い下がられたけど」

澪「それに対してはなんて答えたんだ?」

和「馬鹿なこと言ってないで勉強するわよ、って言ったわ」

律「うわぁ・・・」

澪「なんていうか、唯が可哀相だな・・・」

和「冗談よ。ちゃんと断ったわ」

澪「この状況で冗談か、笑えないぞ」

和「ごめんなさい。程良くふざけてないと、泣きそうなの」

澪「そ、そっか・・・」

律「和・・・」



226:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 01:18:19.35 ID:ZnDLXQjb0
紬「その後は?私達が二人の叩き合いに気付いたのは大体一ヶ月くらい前よ?」

和「しばらくは何も変わらない日々が続いたわ。全部、今まで通りののんびりした毎日だった」

和「でもね、ある日突然唯が私をつねってきたのよ」

律「それが始まりだったのか」

和「だから私はやりかえしたわ」

澪「和って結構過激なんだな」

律「それをお前が言うか」

澪「・・・」ゴンッ

律「~~~!」

和「友達としてこれからも一緒にいるって言ったから。唯の冗談にはとことん付き合おうと思ったの」

紬「でも、それって冗談なのかしら・・・」

和「違うわよ。きっと、唯は私に嫌われたいんじゃないかしら」

律「唯・・・」



228:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 01:24:16.52 ID:ZnDLXQjb0
和「唯はつかず離れずの距離感に耐えきれなくなったんだと思う」

和「それで、私が暴力は嫌いだって、唯は知ってる筈だから」

律「そうだよな、暴力が好きなヤツなんていないよな」チラッ

澪「私の方を見るな」

紬「でも、唯ちゃんの気持ちに気付いてるなら・・・」

和「私も唯が好きだもの。嫌いになんてなれないわ」

律「じゃあ・・・!」

和「付き合うことは出来ない」

澪「・・・」

和「でも・・・一方的に突き放すことも出来ない。一番我侭なのは私なのよ」

澪「もう、一体どうしたらいいんだよ・・・」

和「それは、私にもわからないわ。でもね」



229:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 01:33:21.76 ID:ZnDLXQjb0
律「なんだ?」

和「最近、唯と叩き合うのも楽しくなってきたのよね」

澪「それは多分おかしい」

律「感覚が麻痺してきてるんじゃないのか?」

和「かもしれないわね」

紬「あ、そういえば」

和「何?」

紬「昨日のこと、まだ聞いてないわ」

和「昨日?あぁ、昨日ね」

律「そ、そうだよ!和は唯の家にいたんだよな?」

和「そうよ。というか最近は毎日唯の家に行ってるわ」

澪「勉強なんだろうけど、お互いに辛そうだな」

和「えぇ、そりゃもう。でも、お互いに今までの流れを変える理由はないのよ」

律「そっか。相思相愛なんだもんな、和達」



231:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 01:36:57.67 ID:ZnDLXQjb0
和「うん。それでも距離を取った方がいいのはわかってるけど、お互いに甘えちゃうのよね」

澪「一緒にいたいとか言うのか?」

和「まさか。暗黙の了解ってやつかしら。そのことを口に出しちゃうと、やっぱり会わないように
するしかないじゃない。だから、私も唯も勉強会のことは話題にしないのよ」

律「なるほどな。ホント、付き合っちゃえばいいのにな」

和「何度も言わせないで。それは無理よ」

澪「でも、それにしてはやってることが中途半端じゃないか」

和「・・・」

紬「付き合えないなら、諦めさせてあげることも時には大事だと思うの」

和「それは・・・」

律「このままエスカレートして、叩き合いが殴り合いになってもいいのか?」

和「さすがにグーはないわよ、きっと」

澪「勝手なこと言うけどさ。この状況で和のことを諦められるほど、唯は大人じゃないと思う。
それは和が一番わかってるんじゃないか?」

和「・・・えぇ」



232:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 01:45:43.92 ID:ZnDLXQjb0
澪「離れていきそうになったら『友達だから』と言って繋ぎ止めて、
近寄ってきたら『同性だから』と言って突き放す。あんまりだよ」

和「澪の言う通り、ね」

澪「昨日の唯のメール、見たんだろ?」

和「・・・『私、もう無理だよ』でしょ?」

紬「そう。このままじゃダメよ。結論を出さないと」

和「・・・嫌よ」

律「っ!」

澪「おいっ!」

和「離れたくないの、でも・・・付き合えないの」

紬「でも、それは和ちゃんの勝手だわ」

和「わかってるわ、そんなこと」

律「あああぁぁ!!!もう!」

和澪紬「!!?」

律「いい加減にしろ!私は帰るぞ!」



235:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 01:56:05.82 ID:ZnDLXQjb0
澪紬「え!?」

律「ほら、行くぞ。澪」

澪「え、ちょっと待てよ」

律「待たない。ほら」グイッ

澪「手引っ張るなよ、痛い痛いって!」

律「それじゃな」ガチャ


バタンッ


紬「・・・行っちゃった」

和「律、こういう話苦手そうだものね」

紬「そうね。例えば、澪ちゃんがりっちゃんに告白して、りっちゃんも澪ちゃんのことが好きだったとしたら・・・」

和「したら?」

紬「りっちゃんは澪ちゃんと付き合うと思うの」

和「あー・・・っぽいわね」



236:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 02:07:47.97 ID:ZnDLXQjb0
紬「どうしてかわかる?」

和「それは、性格の問題じゃない?」

紬「それもあると思う」

和「じゃあ、律は常識に囚われないとか?」

紬「そうじゃなくて。りっちゃんは、自分達が二人ぼっちじゃないって、きっと知ってるから」

和「二人ぼっち・・・?昔、そういう曲あったわよね」

紬「曲の話じゃなくて。さっき日陰者なんて言ってたけど、そうとは限らないじゃない」

和「そうかしら」

紬「そうよ。もっと周りを見て」

和「周り・・・?」

紬「ごめんね、わかりにくいアドバイスで」

和「い、いいえ、ありがとう・・・?」

紬「どういたしまして」ニコッ



237:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 02:10:35.39 ID:ZnDLXQjb0
和「でも、やっぱり同性同士で付き合うなんて・・・。付き合ってるって隠さなきゃいけない場面もたくさんあると思うの」

和「胸を張って好きな人を好きって言えないなんて、可哀想じゃない」

紬「好きな人と結ばれない方がよほど可哀想だと思うわよ?」

和「うっ・・・」

紬「逆に」

和「?」

紬「付き合っているのを隠している恋人同士なんて、同性に限らずたくさんいるわ」

和「それとこれとは話が別よ」

紬「そうね、私が言ってるのは屁理屈ね」

和「・・・」

紬「私達もそろそろ帰りましょう?」

和「そうね、陽が沈んできたわ」

紬「あ、あと最後に一つ」

和「なに?」

紬「さっきの約束、私は返事してないから」



238:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 02:21:21.50 ID:ZnDLXQjb0
和「・・・?」

紬「約束は不成立ってことでいいわよね?それじゃ、また明日ね」ガチャ


バタンッ


和「約束・・・?」

和「返事をしていない?」

和「どういうことかしら・・・」

和(約束、約束、やくそく・・・)

和「・・・!?」

和「まずい・・・!」ダッ


バタンッ!


・・・

・・・



321:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 22:42:29.48 ID:ZnDLXQjb0
梓「それじゃ」

唯「うん、また明日ね」

梓「はい」

唯「・・・あずにゃん」

梓「呼びました?」

唯「今日は、本当にありがとう。それと、なんかごめんね」

梓「何言ってるんですか。謝らないで下さい」

唯「えへへ、ごめん」

梓「ほら、また」

唯「う、うん」

梓「それじゃ、本当に帰りますね?」

唯「うん!ばいばい!」

梓「はい、お疲れ様でした」ペコッ



323:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 22:47:31.12 ID:ZnDLXQjb0
梓「・・・」テクテク

梓「・・・」

梓「はぁ・・・」

梓(唯先輩が苦しんでたなんて・・・全然気づけなかった)

梓(毎日顔合わせてたのに、私は唯先輩の何を見ていたんだろう)

梓「なんか、悔しいな・・・」

梓(異変に気付けなかったことも、唯先輩が幸せになれないことも、全部)

梓「好きだから嫌われたい、か・・・」

梓「はぁ・・・」

「梓ちゃん?」ポンッ

梓「ほわぁ!?」

「ご、ごめんね?そんなにビックリすると思わなくて」アハハ

梓「憂!?どうしてこんなところに?」

憂「どうしてって、お買い物だよ?」

梓「そ、そっか・・・」



324:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 22:58:21.84 ID:ZnDLXQjb0
憂「何考えてたの?」

梓「えっと、へ?」

憂「実は結構前から気付いてたんだけど、考え事してるみたいだったから声掛けられなくて」

梓「あぁ、そうだったんだ。ちょっとね」

憂「ちょっと?」

梓「・・・あ!」

憂「え、なに?」

梓(そうか、憂は確か事情を知っているハズ・・・)

憂「あずさちゃーん?」

梓「ねぇ、憂?」

憂「なあに?」


・・・

・・・



326:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 23:09:16.01 ID:ZnDLXQjb0
紬「・・・」タッタッタッ

紬「はぁ・・・はぁっ」

紬(和ちゃんには悪いことしちゃったわ・・・)

紬(でも・・・)

紬「このままじゃ駄目よ、絶対・・・!」


プルルルル


紬「・・・」タッタッタッ


プルルルルル・・・


紬「・・・」タッタッタッ


プルルルルルルル・・・!



327:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 23:13:14.10 ID:ZnDLXQjb0
プルルルルルル・・・!!


ピッ


斉藤「お嬢様、本日は」

紬「あとにして!」

斉藤「・・・ですが」

紬「お願い・・・!」

斉藤「・・・わかりました、失礼致します」


プツッ


紬(私の足が、もっと早ければ・・・)タッ



・・・

・・・



329:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 23:38:20.14 ID:ZnDLXQjb0
梓「あのさ、聞きたいことがあるんだけど・・・」

憂「もしかして・・・お姉ちゃんと和さんのこと?」

梓「!?」

憂「そう、みたいだね」

梓「うん・・・さっきね、唯先輩から聞いたんだ」

憂「そっか。お姉ちゃん、やっと打ち明けられたんだね」

梓「うん。・・・なんていうか、恋愛って難しいね」

憂「・・・うん、そうだね」

梓「憂は、どこまで知ってるの?」

憂「どこまでかなんて、わからないよ」

梓「例えば、和先輩の気持ちとか」

憂「和さんの?」



330:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 23:39:18.84 ID:ZnDLXQjb0
梓「うん。さっき唯先輩になんで和さんを叩いたりする理由も聞いたんだ」

憂「そっか」

梓「嫌われたいからって言ってた」

憂「うん」

梓「和先輩は、どうしてやり返すのかな。唯先輩は『あそこまでされたらいくら和ちゃんでも』
なんて言ってたけど・・・私はそこが引っかかるんだ」

憂「梓ちゃん・・・」

梓「なに?」

憂「結構、鋭いね」

梓「・・・!」

憂「梓ちゃん、好きだよ」



332:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 23:48:50.04 ID:ZnDLXQjb0
梓「・・・え?何?いきなり」

憂「あ、そういう意味じゃないよ?」

梓「そ、そう?ビックリした・・・」

憂「お姉ちゃんのことを真剣に考えてくれる人はみんな大好き」

梓「うん」

憂「だから、お姉ちゃんを振った和さんも、大好き」

梓「な、なんで?」

憂「和さんもね、お姉ちゃんのこと・・・好きなんだよ」

梓「ちょっと、話が見えないよ。どういうこと?」

憂「だからね、和ちゃんもお姉ちゃんのこと、そういう意味で好きなんだよ」

梓「」

梓「ごめん、ついていけない」



334:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/10(火) 23:56:28.68 ID:ZnDLXQjb0
憂「でも、同性と付き合うなんて・・・色々と都合が悪いでしょ?」

梓「そ、そりゃ、そうだけど・・・」

憂「だから和さんは身を引いたの。だから、私は和さんも大好き」

梓「・・・難しいよ、憂」

憂「和さんがお姉ちゃんに仕返しするのは、二人の距離感を失わないようにするためだと思う」

梓「・・・ホント、難しい」

憂「うん、色々と和さんも複雑なんだよ、きっと」

梓「でも、唯先輩は和先輩に嫌われたいんでしょ?和先輩はそれを」

憂「知ってるよ。でも、和さんもお姉ちゃんが好きだから。結局、思い切り突き放すことなんて出来ないんだよ」

梓「・・・」

憂「どうしたの?」

梓「頭痛くなってきた」



337:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/11(水) 00:01:07.63 ID:71Snu23n0
梓「むしろ頭痒くなってきた」

憂「ささちゃん?」

梓「ちょっと寝るね」

憂「考えることを放棄しないよー?・・・でも、意味わからないでしょ?」

梓「うん。全く。さっぱり」

憂「だよねー」アハハ

梓「うんっ」アハハー

憂「あっ、もうこんな時間!私行かないと!」

梓「えっと、また明日ね」

憂「うん!気をつけてね!」バイバーイ!

梓「・・・」

梓「えぇぇ・・・?」


・・・

・・・



339:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/11(水) 00:06:50.22 ID:71Snu23n0
律の家


律「はぁ・・・」

澪「りつ」

律「なんだよ」

澪「機嫌直せよ」

律「・・・」

澪「ねぇ」

律「別に、怒ってるわけじゃないって」

澪「そうか?」

律「おう。ただちょっと、理解出来ないだけ」



340:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/11(水) 00:12:05.70 ID:71Snu23n0
澪「・・・」

律「唯と和、相思相愛なんだろ?」

澪「みたいだな」

律「じゃあ付き合えばいいじゃんか」

澪「それは世間体とか・・・和もさっき言ってたろ?」

律「でも、和が唯を手放せないなら、乗り越えるしかないんじゃないか?」

澪「お前は当事者じゃないからそんなこと言えるんだよ」

律「・・・」

澪「私には和の気持ちが痛いくらいにわかる」

律「へ?だってお前、さっき」

澪「りつ」

律「なに」

澪「同性に恋をして一番辛いこと、なんだかわかるか?」



343:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/11(水) 00:18:07.87 ID:71Snu23n0
律「(急に話が飛んだな・・・)だから、周りの目とか。馬鹿にされたりそういうのが」

澪「そうだけど、そうじゃない」

律「はぁ?・・・じゃあわかんねぇよ」

澪「普通の人はつかなくていいような、色んな嘘をついて生きていかなきゃいけないこと、それが一番辛いことだと思う」

律「ま、まぁ確かに、なんとなくわかるけど・・・嘘って、どっからそんな話が出てきたんだよ」

澪「だから、さっきは中立の立場で和の話を聞いてたけど・・・」

律「なんだ?澪が嘘ついていたっていうのか?」

澪「・・・」

律「おい、なんとか言ってくれ」

澪「唯と和には、上手くいって欲しい・・・」ボソッ

律「うん、それは私も同じだ」

澪「そうすれば、私の恋にも少し、希望が見える気がするんだ」

律「・・・はい?」



347:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/11(水) 00:28:04.85 ID:71Snu23n0
澪「私は・・・中立なんかじゃない。思いっきり偏ってるよ」

律「え・・・?偏ってるって、どういう意味だ?」

澪「だから、和に肩入れしてるんだよ」

律「えと・・・え?」

澪「りつ」

律「ん?」

澪「私、律のことが・・・」


・・・

・・・



352:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/11(水) 00:44:22.77 ID:71Snu23n0
唯「・・・」

唯(あーあ)

唯(私、一体どうしちゃったんだろう)

唯(これからどうすればいいんだろう)

唯「もう、わかんないよ・・・」

唯「明日、学校行きたくないな・・・」

唯(でも和ちゃんに会えると思うと、自然に朝起きちゃうんだよね・・・)

唯(報われないって、頭じゃ理解してるつもりなんだけどなぁ)

唯「頭の中、ぐしゃぐしゃだよ・・・」


ピンポーン


唯「誰だろ?」

唯「・・・」

唯「あっ、憂いないんだった。出ないと」



354:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/11(水) 00:53:59.29 ID:71Snu23n0
ピンポーン


唯「はぁーい」トントントン・・・

唯「よいしょっと」ガチャ

唯「・・・ムギ、ちゃん?」

紬「唯、ちゃん・・・ちょっと、話が、あるの・・・」

唯「え?大丈夫?走ってきたの?すごい汗だよ?」

紬「うん、ちょっとね」

唯「ちょっとじゃないじゃん!とりあえず上がって上がって」グイグイ

紬「お邪魔しまーす・・・」

唯「今飲み物持ってくるから部屋で待っててねー」ガチャ

紬「ありがとう」バタン

紬「疲れた・・・」フゥ

紬「・・・」

紬「勢いでここまで来ちゃったけど、なんて話すればいいのかしら・・・」



355:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/11(水) 00:54:49.66 ID:71Snu23n0
紬「そもそも、和ちゃんの気持ちを私が勝手に伝えるなんて・・・冷静に考えるとよくないわ」

紬(あ、どうしよう。帰りたい)

紬「でも、ここまで来たら・・・」

唯「おーまーたーせー・・・」プルプル

紬「唯ちゃん、大丈夫?持とうか?」

唯「だーいーじょーぶー」カタカタカタカタ

紬「いえ、大丈夫そうには見えないわ」スッ

唯「ご、ごめんねー?」アハハ

紬「いいのよ。私の方こそ、こんな時間に押しかけちゃってごめんね」

唯「全然平気だよー。憂もまだ帰ってきてないし」

紬「そう、よかった。・・・これ、どっちが唯ちゃんの?」

唯「どっちでもいいよ?ムギちゃんはどっち飲みたい?」

紬「私は、カルピスにしようかな」



356:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/11(水) 00:58:11.58 ID:71Snu23n0
唯「うん!じゃあ私がムギ茶ね。あ、ムギちゃんじゃないよー?」アハハ

紬「もう、唯ちゃんったら」ウフフ

唯「へへー」

紬「無理、しないでいいのよ?」

唯「ごふっ!?」

紬「だ、大丈夫!?拭くものは・・・」キョロキョロ

唯「いいよ、ちょっとむせただけだから」

紬「そ、そう?」

唯「うん。・・・それより、さっきのって」

紬「えぇ、和ちゃんのことよ」

唯「やっぱり・・・。ムギちゃん、正直に答えて欲しいんだけど」

紬「なあに?」

唯「屋上での話、どう思う?」

紬「・・・どうって?」



359:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/11(水) 01:04:42.40 ID:71Snu23n0
唯「普通じゃないっていうのは、わかってるつもりだよ。でもね、私、ムギちゃん達に嫌われたくない」

紬「え?ちょっと待って。嫌いになるわけないでしょう?」

唯「でも、気持ち悪くない?」

紬「むしろどんとこいです」

唯「え?」

紬「なんでもないの、忘れて。とにかく、りっちゃんも澪ちゃんもそんな風には思っていないわ」

唯「ほん、とう・・・?」

紬「うん。絶対にね」

唯「さっきね、みんなの反応が怖くて・・・とっさに逃げちゃったんだ・・・」

紬「うん・・・なんとなく、わかってた」

唯「ごめんね」

紬「謝らないでいいのよ」

唯「それ、さっきあずにゃんにも言われたや」タハハ

紬「梓ちゃん?会ったの?」



368:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/11(水) 01:53:27.09 ID:71Snu23n0
唯「うん、帰り道で。・・・あずにゃんにも、話したよ」

紬「そうだったの・・・梓ちゃんはなんて?」

唯「ムギちゃん達と、一緒だった。気持ち悪くないって、言ってくれた」

紬「そう、予想通りの反応ね」

唯「そうかな・・・私、すっごい緊張したよ」

紬「唯ちゃん?」

唯「なに?」

紬「さっきも言ったけど・・・私達はそんなことで唯ちゃんを嫌いになったりしないわ」

唯「みたい、だね。えへへ」

紬「昨日、私に間違ってメール送ってきたじゃない?」

唯「うん、ごめんね。急に変なメールして」

紬「こういう風に口出しするのも良くないと思うんだけど、唯ちゃんと和ちゃんはこのままじゃいけないと思うの」

唯「うん、わかってる・・・」

紬「あのね・・・私、すごく、余計なことを言いに来たの」



370:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/11(水) 01:57:26.91 ID:71Snu23n0
唯「余計なこと?って、なに?」

紬「えっとね、冷静になったら」

唯「うんうん」

紬「これは私の口から言うことじゃないなーと思って・・・」テヘ

唯「え!?気になるよ!?」

紬「それは、本人の口から聞いて?」

唯「ほ、本人?」


ピンポーン!


紬唯「!!?」

紬「もしかして、来たのかしら」

唯「誰が?」



371:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/11(水) 02:06:09.51 ID:71Snu23n0
紬「唯ちゃん、私はそろそろ御暇するわ。唯ちゃんはここに座ってて?」

唯「え゛っ」

紬「それじゃ、カルピスご馳走様」ガチャ

唯「ちょ、ちょっと」


バタンッ


紬「・・・」トントントン・・・

紬「来たのね」

和「えぇ。唯に、なんて、言ったの・・・?」ゼェハァ

紬「私たちは何があっても友達よって、伝えたわ」

和「へ・・・?」

紬「どうしたの?」



372:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/11(水) 02:09:09.16 ID:71Snu23n0
和「私はてっきり・・・」

紬「和ちゃんの気持ちは伝えてないわ」

和「そ、そう。よかった」

紬「覚悟、決まった・・・?」

和「・・・」

紬「私がどうして、言わなかったかわかる?」

和「そりゃ、私の気持ちを勝手に伝えるのはまずいと思ったからでしょう?」

紬「それもあるわ。でも・・・違うの」


ガチャ


唯「ムギちゃーん?」

紬「和ちゃんなら唯ちゃんに自分で気持ちを伝える、そう信じてたから」

和「・・・!」



377:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/11(水) 02:12:47.48 ID:71Snu23n0
唯「あ、あれ?今のチャイム、和ちゃん・・・?」

紬「みんながついてる。そして最後の結論を出すのはあなた」ボソッ

和「・・・」

唯「え、えっと・・・?」

紬「それじゃあね。お邪魔しました」ガチャ

唯「う、うん?また明日ね?」

紬「うん。和ちゃんも、さようなら」ニコッ

和「えぇ・・・」


バタン


唯和「・・・」

唯「とりあえず、部屋にくる?」ガチャ

和「そうね・・・」バタン



382:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/11(水) 02:25:49.22 ID:71Snu23n0
唯「・・・」

和(みんながついてるって・・・)

唯「なんか喋ってよ」

和(・・・でも、いまさら)

唯「ねぇ」

和(そうよ。ホント、いまさらだわ。・・・ムギには悪いけど、やっぱり、無理よ)

唯「ねぇってば」

和「あっ、ごめん」

唯「和ちゃん、今日は制服のままなんだね」

和「え、えぇ」

唯「あれ?カバンは?」

和「え?」



383:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/11(水) 02:26:36.32 ID:71Snu23n0
唯「勉強、しに来たんじゃないの?」

和「」

唯「和ちゃん?」

和「カバン、学校に忘れたわ」

唯「・・・」

唯「なにそれ、私でもそんなことしないよー」アハハハ

和「うっ」

唯「和ちゃん、なんか変だよ?」

和「唯は・・・思ったより普通なのね」

唯「うん。あずにゃんやムギちゃんと話したら、少し落ち着いたよ」

和「梓ちゃんにも会ったの?」

唯「帰り道でね」

和「そう」

唯「昨日はあまりちゃんと話せなかったけど・・・」

和「何?」



385:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/11(水) 02:29:55.41 ID:71Snu23n0
唯「私が昨日ムギちゃんに間違って送ったメールのこと。もっと・・・ちゃんと話したい」

和「・・・そう、ね」

唯「私・・・今から、わがまま言うね」

和「わがまま?」

唯「うん」

和「唯のそれには慣れっこだわ。言ってみて?」

唯「私のこと・・・」

和「うん・・・」

唯「・・・」グスッ・・・

和「唯?」

唯「ちょっと、待って・・・」

和「唯?泣いてるの?」

唯「泣いて、ないよ・・・」



387:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/11(水) 02:34:34.93 ID:71Snu23n0
和「強がらないの。ムギと話してる最中も泣いてたんじゃない?」

唯「なん、で・・・?」

和「ちょっと目が赤かったもの」

唯「ムギちゃんと、話してるときは、泣いてない、よ・・・」

和「梓ちゃんのとき?」

唯「・・・」

和「無言は肯定と受け取るわよ?」

唯「好きに、してよ・・・」

和「・・・」

唯「・・・」

和「ねぇ、どうしたの?」

唯「和ちゃん、私・・・もう無理だよ」

和「それは、メールでも聞いたわ」

唯「だから・・・だから・・・」



389:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/11(水) 02:43:32.77 ID:71Snu23n0
和「・・・」

唯「私のこと・・・に、って・・・よ・・・」

和「え?」

唯「ごめ、やっぱ、り・・・言え、ない・・・」

和「な、何よ。唯?」

唯「また、和ちゃんのこと、困らせてるね・・・」

和「そんなこと気にしなくていいから。言えないことは無理して言わなくていいのよ?」

唯「う、ううん・・・言わなくちゃ、駄目、なんだ・・・!」

和「じゃあ、待ってる」

唯「・・・」

和「唯が言ってくれるまで、私は待つわ」



390:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/11(水) 02:44:27.70 ID:71Snu23n0
唯「・・・」

和「・・・」

唯「和ちゃん」

和「なに?」

唯「私のこと、嫌いに、なってよ」

和「・・・!」

唯「本当に、ごめんね・・・」

和「唯、それって、どういう」

唯「和ちゃんに、嫌われたら・・・楽になれるのかなって、思って」

唯「和ちゃんに酷いこと、いっぱいした・・・」

和「うん。でも私はやり返したわ」

唯「でも」

和「でもじゃないわ。プラスマイナスゼロよ。私は唯に酷いことなんてされてないわ」

唯「ううん。このままじゃ、駄目だよ・・・だから・・・」



391:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/11(水) 02:50:16.62 ID:71Snu23n0
和「ねぇ、やめて」

唯「やめない」

和「お願い」

唯「無理」

和「唯」

唯「なんで?なんで『やめて』なんて、言うの?」

和「・・・」

唯「辛いんだよ・・・!こんなのがずっと続くなんて、私・・・私・・・!」

和「・・・」

唯「ごめんね、勝手なこと、ばっかり言って」

和「唯、無理に喋らなくていいわ」

唯「嫌だ、言わせてよ」



395:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/11(水) 03:11:18.67 ID:71Snu23n0
和「・・・」

唯「勉強も、ちゃんと、自分でする・・・」

和「唯・・・」

唯「私のこと、嫌いになって」

和「・・・嫌よ」

唯「・・・そうやって、和ちゃんが優しくするから」

和「私の唯を思う気持ちは関係ないじゃない」

唯「・・・意地悪なんだね」

和「・・・」

和(私・・・また、唯を泣かせてる・・・)

和(覚悟、か・・・)

和(でも・・・)



397:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/11(水) 03:14:45.57 ID:71Snu23n0
唯「私のことなんて、見放してよ・・・!」グスッ

和(唯・・・)


-和は唯のことどう思ってるんだよ。


唯「和ちゃん・・・?」

和「唯」

唯「なに?」

和「私は、優しくなんて・・・ないわ」

唯「え・・・?」

和「唯の気持ちよりも自分の気持ちを優先させたい、結局はそれだけなの」



400:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/11(水) 03:30:49.74 ID:71Snu23n0
唯「そっか。友達で居たいって気持ちは私も嬉しいけど・・・」


-そんな先の見えない『いつか』を、今の唯が望んてると思うか?


和「ちがうの・・・」

唯「え?」

和「唯が私に嫌われて楽になりたいって思ってるなんて・・・ずっと前から気付いてたわ」

唯「・・・!?」

和「我侭なのは私の方。唯が苦しんでるって、知ってたのに・・・唯を手放したくなかった・・・」

唯「それって、どういう・・・」

和「私もね・・・唯のことが・・・!」


-みんながついてる。最後の結論を出すのはあなた。


和「好き・・・!」


・・・

・・・



405:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/11(水) 03:55:39.09 ID:71Snu23n0
次の日


登校中、朝の空。
いつもの時間、いつもの道。
久方振りに見上げる朝の空に目を細めた。
最近はずっとアスファルトを眺めながら歩いていたっけ。

律、澪、ムギ、梓ちゃん、憂ちゃん。
ふと、多大なる迷惑と心配をかけたであろう面々の顔が思い浮かんだ。
本来なら申し訳ない気持ちに見舞われるべきであるのはわかっている。
実際、そういう気持ちももちろんある。

だけど、その想いとは裏腹に私の口元が綻んでしまうのは何故か。
それは反省や後悔の念よりも先立つ気持ちがあるから。
私と唯には心強い味方がたくさんついている、なんてね。

二人ぼっちじゃない。
今ならムギの言葉の意味が痛いほどにわかる。
いえ、きっと私はその言葉の意味を知っていた。
だから唯に遅ればせながらではあるが、素直な気持ちを伝えられたんだろう。

私はそんな自己完結を空の彼方へぽいと放り投げて、道の先に視線を向けた。

和「・・・あら、律。おはよう」

律「んー?おう、おはよー」

和「昨日はごめんなさい」



406:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/11(水) 03:56:15.51 ID:71Snu23n0
律「いや、いいんだよ。私も急に帰って悪かった」

和「そんな・・・って、あれ?律、寝不足?」

律「へ?そ、そうか?」ギクッ

和「いや、そうか?じゃなくて。目の下にクマ飼ってるわよ?」

律「!?ま、まぁ、そんな日もあるんじゃないか?」

和「・・・?変な律」

紬「おはよう」

和律「おはよう」

和「昨日は、その、ありがとう・・・」

紬「うん?なんのこと?」

和「え?」

紬「うふふ」クスッ

和「もうっ」クスッ

律「なんだ?昨日あの後何かあったのか?」



407:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/11(水) 03:56:52.55 ID:71Snu23n0
和「えぇ、そりゃもう」

律「なんですとぉ!?」

紬「結果は・・・聞くまでもないみたいね」

和「お陰様でね」

唯「みんなー!おはよー!」

律「おー、朝から元気だな?」

唯「うん!和ちゃん!」

和「ん?なあnげっは!?」

律紬「」

唯「ふぅ、おはようのキックしゅーりょー!」

澪「おい、和の人生が終了するぞ・・・」



408:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/11(水) 03:57:37.29 ID:71Snu23n0
和「いたたた・・・」

唯「あ、澪ちゃんおはよー」タッタッタッ

和「よっと」スッ

唯「!?」ズベー!

律紬澪「」

澪「お、おはよ・・・っていうか大丈夫か?」

唯「足かけるなんて酷いね?」

和「キックっていうか、鳩尾に膝蹴りもなかなか酷いと思うけど?」

律「お前ら、そのコミュニケーションは相変わらずなのかよ」

唯「なーんか癖になっちゃったんだよねー」アハハ

律「いや、笑い事じゃないから」

紬「まぁ、二人がいいならいいんじゃないかしら」



409:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/11(水) 03:58:28.78 ID:71Snu23n0
澪「律も。おはよう」ガスッ

律「おはいっだぁ!?」

澪「なんだよ、大げさなヤツだな」

律「いや、私何もしてないだろ!?」

澪「ん?」ニコッ

律(お、おい。なんかデジャブが・・・何だ?最近、よくこういう光景を見かける気が・・・)

唯「あはは、澪ちゃんも私達みたいなことしちゃ駄目だよー」

和「本当よ」アハハ

律「それだぁぁ!!」



おわり



410:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/11(水) 03:59:41.88 ID:71Snu23n0
っつーわけで、おしまい
自分で書いといてなんだけど、梓と憂っている意味なかったね

連日保守ありがと。おやすみ



411:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/11(水) 04:00:26.27 ID:Myzl/Cja0




419:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/11(水) 04:15:35.35 ID:NRe5lYWj0
乙!良かったよー
今後が気になる…



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         コメント一覧 (3)

          • 1. 律澪は心の栄養
          • 2010年08月13日 00:40
          • おもしろかったよ~

            最近のけいおんSSは「女の子同士はおかしい」っていう前提があるのが多くてリアルでおもしろいのが多いな


            律澪サイドも詳しく見たいお
          • 2.
          • 2010年08月13日 01:29
          • なんだよてっきり梓が唯を奪ったり、律が本気で澪にひいて澪が登校拒否になったりするのかと…
            もっと泥沼なのがみたい
          • 3.  
          • 2010年08月13日 05:53
          • やっぱり和ちゃんは良いなあ。個人的にはもっとラブラブな作品のがギャップあって好きなんだけどね。
            でも乙


            あと、すいませんけど、律澪は……?

        はじめに

        コメント、はてブなどなど
        ありがとうございます(`・ω・´)

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