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キョン「あれ?『消失』?」【前篇】

10mai393535

1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/29(金) 19:41:50.88 ID:b3BNjtYFP
立つかにゃー


2以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/29(金) 19:43:47.73 ID:wrUdaclg0
たったね


3以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/29(金) 19:50:31.02 ID:K24xjy7PO
うにゃー


4以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/29(金) 19:53:46.20 ID:b3BNjtYFP
「おかしいな……。昨日まではあったのに」

『団長』と大層な名の打たれた三角錐とセットで設置されたデスクトップを眺めながら俺は呟いた。背後では古泉が俺の肩口から、これまた液晶を覗いている。視界には入らないが、恐らくいつもの笑顔は湛えたままだろう、と予測はつく。

「1日経ったので消えてしまったのでしょう?こういった物は、上から順番にどんどん新しい書き込みに消されて行くのだと思いますが」

「うん。それにしてもなぁ……ここはそんなに勢いのある掲示板でもないと思っていたんだけどな」

カーソルを右へ左へ動かし、様々な部分から探りを入れるが、やはり、ない。 検索をかけても、ない。おかしいな……


5以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/29(金) 20:07:23.15 ID:b3BNjtYFP
何がおかしいって、昨日のスレッドタイトルをそのまま書き込んで検索をすると、ページが飛び『そのスレッドは消失しました。。』と表示されるのだ。
これはおかしい。普段なら『該当するスレッドがありません。。』だった筈だ。知らない内に、メッセージ形式が変わっただけなのかもしれないが……
「やっぱり駄目だな……残念だったな古泉。まぁ声を掛けたのは俺の方だからな。まぁ、すまん」
「構いませんよ。確かに興味深い内容だったのは確かですから、少々残念ではありますが。なに、そこは週末のコーヒー代で目をつぶるとしましょうか?」

「お前は週末の度に財布が軽くなっていく怪異を味わった事がないから、そんな心ない台詞を吐けるんだろうな」

「おや?不思議の探索に出向いて、そんな現象が見つかっているとはね。是非、団長に御注進なさっては?」

「はん。俺が遅刻するのを前提とした上で抜かした癖に。白々しいぜ」


6以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/29(金) 20:17:13.66 ID:b3BNjtYFP
「まぁいいか。次の土曜、早く起きりゃイイだけだな」

「そうですね。そうすれば、財布が浮力を持ち出すという恐ろしい現象も影を潜めるかもしれません」

「たまにはわざと遅れて来る、ぐらいの優しさは見せられんのか?」

「ふふふ。考えておきましょう」

喉を擽られたかのような静かな笑い声を聞きながしながら、俺はパソコンの電源を落とす。
と、ほぼ同時に昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴る。

「では行きましょうか?……どうしました?」
暗くなった画面をぼーっと見つめる俺に、古泉が話しかけてくれる。

「いや、ただの思い出し弛緩だ。行くか」


7以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/29(金) 20:31:00.31 ID:b3BNjtYFP
『次の日の土曜、案の定というかなんというか、俺はやはり遅刻した。
世間一般の平凡な学生たるや、体内時計が正常な働きを続けているなら、こんなにも寝坊を重ねる事は無い筈だが。まぁ仕方あるまい。
昨夜も長針と短針の逢瀬を過ぎて尚、読書に耽っていた己が悪い。潔く非を認め、5人分の茶代を出そうか。なに、それであの子が喜び、また俺の待ち焦がれる摩訶不思議な事が起きれば安いものだな。
なんだか早く、あの子の声が聞きたくなったな。腹の底から喉を経由し、元気に空気を震わす、俺の名前を呼ぶ声を』

「馬鹿キョン!起きなさいっ!」

「いてぇっ!」

無防備な俺の背中を襲う張り手の痛みと馬鹿デカい叫びが、俺を覚醒させた。 ……どうやら居眠りしてたらしいな。時計を見る。とっくに六時間目は終わっていた。



9以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/29(金) 20:44:48.43 ID:wMOhZ9yzO
期待


10以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/29(金) 21:08:19.22 ID:b3BNjtYFP
「あんた家で寝てないの?よくそんなに居眠りこけるわよね。枕合ってないんじゃない?」

「お前に言われたかねぇよ。まったく、背中がヒリヒリするぞ。もう少し優しく起こせないのか」
「声掛けてあげてるだけありがたく思いなさいよ。」

「『あげてるだけ』ってなんだ。『だけ』って言うなら余計な張り手は勘弁しろよな」

「どうせならスカッと目覚めた方がいいでしょ。半端な起こし方して、寝ぼけて団活動されるのを避けるためなのっ!」

「へいへい。団長自らありがとさん。」

「……ふふんっ♪解ればよろしい!さっさと部室行くわよっ」

いつも通りの推進力で教室を出て行くハルヒの背中を見ながら、俺は弛緩しつつ、考えていた。
夢見てたよな……何か変な感じだ……


11以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/29(金) 21:24:36.03 ID:b3BNjtYFP
どこかで見たような夢……だったな。夢ってのは多くは視覚で『見る』もんだと、本で読んだ気がするんだが……
さっきの夢は、劇のモノローグでも聞いている感じだったな。いや、どちらかといえば小説のモノローグを読んでいる、というか……

「お待たせぇ!みくるちゃんっ!お茶お願いっ」
ダラダラと考えながら歩いているうちに部室に到着した。ドアを開けるなりの茶の所望は、もはや団長より、女社長といった風だな。

「はぁい。キョン君のも用意しますね」

毎日律儀な事で、変わらずメイド服を纏った朝比奈さんは、さながら美人秘書だな。うん。美人秘書……いい響きだ。

「ありがとうございます、朝比奈さん」

鞄を置き、俺は定位置に座る。
見慣れたニヤケ笑顔と、ページが擦れる音が、古泉と長門の存在を伝えてくれる。
「お昼休みはどうも。オセロどうです?」

「懲りないな。今日はコーヒーでも賭けるか?」
「ふふ。遠慮しましょう。勝ち負けは分かりませんが、大層美味しい玉露が手元にあるのでね」

「ま、そりゃそうだな」


12以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/29(金) 21:43:30.01 ID:b3BNjtYFP
「はい、キョン君お茶どうぞ」

「どうも」

手元に薫り高いお茶が置かれた。校内で飲むには勿体無いほどの玉露だ。職員室でさえこんな美味いのは頂けないだろうな。出たとしても、来客時の校長室ぐらいか。

ズズズズズ、と団長机から音が聞こえる。もっと大事に飲めんのかハルヒ。
「キョン、あんた昼休み古泉君と何かやってたの?」

「あぁ。大した事はしてないがな。ま、男同士の……」

「密談、ですよ。ね?」
よせ、気持ちわりーな。
「ふぅん。密談ってパソコン触りながらするもんなわけ?」

「何で分かったんだ?」
……って履歴で分かるか。
「なーんだ。エロ動画でも見たのかと思ったのに、情報掲示板にログインしただけみたいね。つまんないわね、みくるちゃん?」

問われて、ハルヒの後ろから液晶を覗いていたフリルの美人秘書は、はにかみながら頷いた。


13以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/01/29(金) 21:51:09.79 ID:GFt4jLQk0
興味深い


15以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/29(金) 21:56:00.69 ID:b3BNjtYFP
「ま、履歴削除してなければ、だけど?」

モニターの向こうから顔を半分出しながら、目を細めるハルヒ。

「なにが悲しくて、貴重な昼休みに男2人でハァハァ言ってなきゃならないんだ」

「男子高校生の密談って、そんなもんじゃないの?」

お前が余計なこと言うからだぞ古泉。そんな気分を視線に載せながら、俺は正面の対戦相手を睨む。
知ってか知らずか、黒陣営の超能力者は、腕を組み板上を見つめていた。まだ四枚目なのに、なに真剣に悩んでんだ。

「で?掲示板で何してたのよ。馴れ合いチャットでもしてたの?」

「しねーよ。昨日スレッド立てて、面白い私小説書いてるヤツが居たから、古泉に教えてやったん……だ」


16以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/29(金) 21:56:32.71 ID:WnIOqWVHO
長門は俺の女神


17以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/29(金) 22:09:41.35 ID:b3BNjtYFP
ああ、分かった……というより思い出したぞ。さっきの夢のモノローグ、ありゃ昨日見た掲示板の小説だ。変な既視感の正体はこれだ。

「なんで、言葉に詰まってんのよ。やっぱりエロ動画見てたんでしょ!」
どうしてコイツは、こうも人の心の機微に鋭いんだ?そして、なんだって俺はこういう状況で、必要の無い後ろめたさを感じるんだ。

「古泉。オセロとにらめっこしてないで、俺達の潔白を証明しろ」

「そうですねぇ。『待った』を使わせてもらえるならば、すぐにでも、あなたが満足できる状況を取り繕いますが?」

まだ6順で何をほざいてんだ……後、何故他人事のような振る舞いなんだお前は。

「冗談ですよ。そう睨まないで下さい。彼が言ってるのは偽りない事実ですよ涼宮さん。
その小説の情報と、それと土曜の探索のめぼしい行き場所の検索のことを話し合っていました。ね?」

「ま、そんなとこだ」


18以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/29(金) 22:21:23.17 ID:b3BNjtYFP
さらっと、ご機嫌とりの方便も混ぜやがって。ま、いいけどな。

「ふむ。古泉君がそう言うならね。で、キョン!何かいい場所見つかったの?」

……まぁいつものことなんであえて言及はせんが、何で俺の言葉にはこうも信憑性が伴っていないんだろうな。

「特になかった。その掲示板、ユーザー層広いから、どこかの板で質問載せとけよ」

「そうね。たまには探索フィールドの拡張も必要ね。この板、携帯でも見れるの?」

「あぁ。携帯から書き込むとやたらに叩かれるがな」

「じゃあ、宿題ね!いい場所探しときなさいよキョンっ!」

「……結局、俺かよ」

「いいっ?返事は!?」
「はいはい。ちゃんと見とくよ」

「よろしいっ♪じゃあ夜メールしてきなさいよっ!忘れたら死刑だからねっ」

やれやれ。なに微笑ましく見てんだよ古泉。


19以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/01/29(金) 22:22:55.31 ID:GFt4jLQk0
支援だ


20以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/29(金) 22:35:49.64 ID:b3BNjtYFP
帰宅後。シャワーと夕食を済ませ、俺はベッドに寝ころびながら、掲示板へのアクセスを開始した。我ながら律儀な事だ。
毎日決められた事項のように、お茶を淹れる朝比奈さんの忠実さが解る気がするぜ。

携帯の画面に、スレッドの一覧が並ぶ。さて、どこでどう調べたもんか。

考えがまとまらないまま、脊髄反射よろしく動きを手に任せていると、画面には、『お気に入りスレッド』が表示されていた。ここに使えそうなのあったかな。
ダラダラとスクロールしていくと、昨日の、例の小説が表れる。

なんとなくクリックしてみる。どうせ、消失したまま……ではなかった。
どういうことだ?昼間には消えていたスレッドが、俺の目の前に再び姿を表した。新しくスレッドが立てられたのか?

『Mr.Smithの憂鬱なるとも歓待すべき日々』

昨日見たままのタイトルが、手元のツールの画面に静かに浮かんでいる。


21以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/29(金) 22:54:41.69 ID:b3BNjtYFP
更にタイトルをクリックする。整然な文章が画面内に並ぶ。……レス番号1。昨日読んだままのプロローグが書かれていた。また書き直したんだろうな。
こいつ……この作者も俺や朝比奈さんに負けないぐらい律儀だな。

『今から書くのは、俺の……そうMr.Smithの、語るにはあまりに詮無き日々のエピソードだ。
俺自身が詮無き事、と言い切りながらも、文章に起こし物語に昇華させ人の目に晒すというこの行為は、どう切り崩し文句並べ立てられようと反論の余地はないものだろう。
正直に白状するなら、これは私小説などではない。ただのチラシの裏。下らない自慢話。
しかしながら、お付き合い頂けるであるなら、そうだ約束しよう。
げんなりするような現実に……『僅かながらも待ち望んでいる何か』は潜んでいるのかもしれないという淡い期待……それを読後感として。
願わくば、これを見る画面の前の君に、日々『僅かながらも待ち望んでいる何か』がありますように』


23以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/29(金) 23:02:38.94 ID:b3BNjtYFP
昨日読んだ筈だったが、勢いでまた目を通してしまった。ま、嫌いな文体ではないんだが、如何せん重く長ったらしいな。
二、三回は読まないと、すぐに始まりの辺りを忘れてしまいそうになるな。

ピリリリ。

不意に情報ツールから、本来の姿に回帰した携帯電話に、少し驚く。

『着信・涼宮ハルヒ』

「もしもし。なんだ?」


24以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/29(金) 23:22:42.09 ID:b3BNjtYFP
「なんだとはなによ。せっかく電話してあげてるのに」

「メールじゃなかったのか」
「あんたがメール寄越さないから電話してあげたのよ。有り難く思いなさいよ」

「へいへい。ありがとよハルヒ」

「……ごほんっ。で?見つかった?まさか寝てたんじゃないでしょうね」
「まだ七時過ぎだぞ……妹ですら起きてる時間だ。寝てねーよ。ちゃんと掲示板見てたよ」

「そうっ。しっかり探しなさいよ!探索場所の探索!うんっ、これぞキョンの仕事っぽいわ」

「へいへい。どうせ俺は雑用ですよ」

「まぁ、あんただけに任せるのも心配だから、あたしも探しといたげるわ。だから、URL送りなさいね。電話切ったらすぐにね!」


25以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/29(金) 23:25:55.96 ID:b3BNjtYFP
「URLの転送な。はいよ。了解了解」

「……ん」

「なんだよ。急に静かになって。じゃあ、電話切ってURL送るぞ?」

「……」

「なんだ?まぁいいか。お休みハルヒ」

「うんっ!お休みっ♪」
受話音量の改造でもしてんのか……?そう思わせるには充分な声量の就寝の挨拶を耳に見舞わせ、ハルヒは電話を切った。いきなり黙ったり、テンション高い声出したり忙しいヤツだ。

ピロリーン。
電話を切って二分後、ハルヒからメールが届いた。速いな。恋人かよ俺達は。
『お休みって言ったけど、寝るんじゃないわよ!ちゃんとURL送りなさいよっ!お休み♪』
やれやれ。


26以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/29(金) 23:32:31.81 ID:b3BNjtYFP
団長の命令通り、URLをコピーして転送した俺は、トイレに行ってから再び『Mr.Smithのなんちゃら日記』?だったか?を開いてみた。

さっきは、50前後だったレス数が、100ちょいまで伸びていた。スミスさん、勢いあるじゃないか。

レス主以外の、他者の書き込みも冷やかしながら、昨日読み切った部分まで追いつく。

スミス氏の私小説、簡単にまとめると、こんな感じだ。


27以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/29(金) 23:43:32.05 ID:b3BNjtYFP
スミス氏はごく普通な、高校二年生。勉強は中の下、顔も平凡服装も平凡、どこを取っても平々凡々。この辺は俺と一緒だな。
彼には、親友の男の子が居て、ソイツとは良く昼飯やコーヒーを賭けてポーカーやらチェスをやるらしい。
俺と古泉みたいだな。まぁ、スミス氏達は戦績がドッコイドッコイみたいで、そこは俺達とは大きく違うが。

スミス氏の実家の隣には大きな家がある。そことは、親父同士が昔からの友人らしく、親交もなかなかに深いようだ。
その大きな家には、一人娘が居る。
まぁ、いわゆる幼なじみ……だな。で、彼女が大層な美人なのだそうだ。
正直、羨ましいです。


28以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/29(金) 23:52:56.51 ID:b3BNjtYFP
偉く可愛い幼なじみとは、幼稚園小学校と同じだったらしく、まぁ仲良しさんなんだと。渾名で呼び合うぐらいに。

しかし、お互い思春期を迎える中学生の時、幼なじみは私立の有名校に入学。勉強が得意ではないスミス氏は当然、近場の町立。その頃から、二人はやや疎遠に。
帰宅時に顔を合わせても『やぁ』とか『バイバイ』くらいしか挨拶はしない。
しかし、そんなには気にしなかったそうだ。漫画にありがちな、『昔は仲良かったのにな……』 『なんか喋りづらくなっちまった』
みたいなのは、感じていなかったとのこと。


29以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/29(金) 23:57:55.71 ID:ouzb6KT20
ほうほう


30以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 00:03:09.70 ID:fwJWpA2LP
ポーカー仲間の親友と、無事に並のランクの高校に入学したスミス氏は、やや驚く。なんと同じ教室に、見慣れた……顔ではあるけれど最近は交友が途切れていた幼なじみが居たのだ。

そりゃあ驚くよな。頭脳明晰で周囲の評価もバッチリな彼女が、他には山程あるだろう進学校には行かずに、こんな勉学レベルの低いトコに来たのだから。

スミス氏も、世の馬鹿男子達の御多分に漏れずに『ひょっとして俺を追ってこの学校に!?』……とは思わなかったみたいだな。文章からすると。

恥ずかしいから書いてないだけだけだろ。と俺は睨んでるんだがな。


31以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 00:08:45.46 ID:fwJWpA2LP
で、偶然席も隣り合わせになった二人は、また仲良く遊び始めたらしい。
『家も席も隣だね!』って元気良く笑う彼女が、堪らなく可愛いかったらしい。……なんかこの辺の描写は、見てて腹立たしさと、こっぱずかしさが同時に来たな。

だって『100テラバイトの笑顔』って何だよ。恥ずかしいヤツだな。


32以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 00:21:12.08 ID:fwJWpA2LP
スミス氏と親友に幼なじみ。
三人はよく登校や帰宅を共にして、ヨロシク青春やってたらしい。

で、だ。一年の夏。放課後の帰り道。

親友の『アンダーソン』がこんな事を言ったらしい。
ってゆーか『スミス』に『アンダーソン』って、マトリックスかよ。作中の名前だから気にはせんがな。

まぁ親友アンダーソンいわく
『スミスばっか、可愛い幼なじみが居てズルいな。なぁオードリーちゃん、今度から遊ぶ時には、他に女の子を連れてきてよ』

『オードリーちゃん』とは幼なじみの作中での呼び名だ。オードリーって…春日かよ……。


33以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 00:31:06.90 ID:fwJWpA2LP
アンダーソンと別れ、2人で帰る道すがら……

『ふっ。アンダーソンのヤツ、あんな事言ってるけどモテるくせにな』

『そうだよね。二年にもアンダーソン君のファンが居るらしいよ?』

どうやら、作品を読む限りでは、アンダーソンは結構な男前で運動神経もいいらしい。
少し斜に構えたクールな性格に、パンチの効いた軽いジョークも言える洒脱さは、特に二年女子の憧れの的である。
手品も得意だ。勉強はかなり駄目らしいが。

『でも、まぁ解る気もするけどな。アイツ言ってたよ』

『何て?』


34以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 00:42:41.18 ID:fwJWpA2LP
『一年の女子の中でも、かなり上位ランク美人のオードリーと、遊べるけど、スミスの幼なじみだから、手は出せないだろ?ってね』

『あはは。何それ』

『仮に俺が、親友の幼なじみだとしても構わないからオードリーに言いよったとしても、そうなると今度は三人で遊べなくなる。だと』

『オードリーは、いつもの感じでスミスの横に居てるのが一番輝いてる。とも言ってたな』

『ふふっ……』

『幼なじみサイコー!!ふひひぃー!とも叫んでいたな』

『あははは。アンダーソン君、いいよね。スミス、大事にしなよ?』


……こりゃ、確かに自慢も入ってるな。私生活の充実っぷりが、ひしひし感じられるな。

恐らくさっきのスレッドの伸びは、叩きによる勢いだな。と俺は確信した。


35以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 00:53:06.46 ID:fwJWpA2LP
再び、小説に話をもどす。

帰り道も、終着点に差し掛かり、お互いの家が見えた時……

『ま、もし一緒に遊べそうな女友達が居たら、良かったら声かけといてくれないか』

『……スミスはその方がいい?』

『…あぁ。』

『わかった!じゃあ探してみるね!でもさ、きっとアンダーソン君、結構な可愛いさの女の子じゃないと駄目そうじゃない?

中学からの友達、みんな他に進学したからなぁ……まだ今の学校での女友達はそんな居ないしなぁ』
『ま、無理して探さなくてもいいさ。俺は三人でも楽しいしな。もしたまたま居たら、な』

『うん。あんまり可愛い子だと、スミスも惚れちゃうかもしれないしね?』
『ははっ、それはないな』
『…その言葉、覚えときなさいよっ♪バイバイ!』


36以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 01:06:30.28 ID:fwJWpA2LP
とまぁ、ここまでは普通の話だな。私小説といえば聞こえはいいが、唯の恋愛小説にも見えるな。
もうわかりきったことなので、言うまでもないが、何故このスレッドの存在をわざわざ古泉に教えようとしたかというと……
『Mr.Smith』これだ。

俺に限った話で、その上馬鹿らしい内容なのだが、『キョン』という情けない渾名の他に、俺には『ジョン・スミス』という、通り名がある。
通り名とはいっても、道行く人達が、口々に『ようジョン!』などと言ったりはしないけどな。

オーソドックスにして、日本で名乗るには些か恥ずかしいこの名前を、何故名乗ったかだとかは省く。
ただ俺の目を引く名前ではあったのだ。
勿論、それだけではない。主人公スミス氏を取り巻く環境や人物が、少しばかり俺の周りと似ていた。
俺と古泉のように、日がな皮肉を交わしながらチェスやオセロに興じる、平凡な男子とハンサム男子…だとかな。


37以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 01:13:40.53 ID:fwJWpA2LP
それでもまだ、パンチが弱いだろう……とは自分でも思う。
この程度でわざわざ古泉を昼休憩に呼び出していたら、その内校内に噂がたっちまうだろう。

SOS団って妙な団には、どうもゲイが居るらしいぞ。ってな。

いかん。考えただけで寒気がする。

ピリリリ

『着信・古泉一樹』

「うわぁっ!」
俺は思わず携帯を放り投げた。タイミング良すぎ……いや、悪すぎだ。



39以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 01:18:13.61 ID:fwJWpA2LP
「なんだ。用がないなら切るぞ。俺は忙しいんだ」

「おや。それは失礼。しかし連れませんね。電話をするには、するなりの用件を携えますよ?僕は」

「……何だ」

「涼宮さんには、もうメールを送りましたか?忘れて、掲示板の閲覧に耽ってやしていないかと、心配になりましてね」



41以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 01:25:06.15 ID:fwJWpA2LP
「お前のとこの機関は本当に盗撮やら盗聴はしてないだろうな」

「おや。図星でしたか」
「安心しろ。ちゃんとメールは送ったよ。まぁ肝心の土曜の行き先はまだ見つかってないけどな」
「ほう。では案件以外にもメールを交わしてるんですね?仲が良くて、とても喜ばしいですね。お二人が羨ましいです」

「ならお前もハルヒにメールすりゃいい」

「ふふ。辞めておきます。涼宮さんは、あなたの側に居る時が一番輝いて見えますから。お二人はセットが一番です」

……どこかで聞いた台詞だな。


42以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 01:30:32.92 ID:b7oW9q8NO
期待



54以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 05:26:58.56 ID:fwJWpA2LP
「それと、昼休みに聞いた小説の話が気になりましとね」

「気になる……か?そりゃどういう風にだ?」

「大丈夫ですよ。あなたが懸念しているようなことはありませんよ。
Mr.Smithでしたね?確かに面白い符合ではありますが涼宮さんの能力や、常識の埒外にある出来事などとは、無関係でしょう」
「まぁ、な。そう毎度毎度じゃ、ぶっ倒れちまうよ」

「単に気になっただけです。あなたが僕に、読み物を勧めてくるなんて、珍しいですからね。よほど琴線に触れたのかな、と」


55以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 05:32:35.14 ID:fwJWpA2LP
「そんな大層なもんでもないさ。お前に似たヤツも出てくるんで教えてやろうと思っただけだ。
丁度いい、さっき掲示板を覗いたらスレッドが新たに立ってたんだ。URLを転送してやるから、直に見ればいいさ」

「ありがとうございます。ですが、ふふ。やはり脱線していましたね?探索の件もお願いします。寝不足にならない程度に、ね」

「さあな。善処するよ」



57以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 05:58:15.22 ID:fwJWpA2LP
電話を切った俺は、まるで習慣であるかのように掲示板にアクセスしスレッドを覗く。
あまり変化はなかった。

スミス氏よ、スランプかい?俺も人のことを言ってられんがな。

話に進展は無かった為、俺はさっきまで注目していた、スミス氏とオードリーがお互いの家に帰った、次の日……からを再度読み進めた。



59以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 06:11:47.32 ID:fwJWpA2LP
作中にて、アンダーソンが『俺にもお似合いの女友達を!』と高らかに宣った翌日。

『それ』は起きた。


ここだ。ここから、俺の興味と食指を一辺に攫っていった展開が始まる。


60以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 06:44:31.34 ID:fwJWpA2LP
『次の日。目を覚ました俺は、いつも通り向かいにオードリーを迎えに行き、学校までの下りの坂道にあるバス停でアンダーソンと合流。
普段と何も変わらない朝……普段と何も変わらない授業に……変わらない昼休み……。一つ予想外なことを無理に挙げるならば、アンダーソンが昨日の件に就いて特に触れてくることがなかった、位だろうか?
しかし、放課後に……ソレは待っていたのだ。矢張り、我々学生が待ち焦がれる『何か』は国語でも歴史でも数学にでもなく……そう、放課後。
課せられた勉学の鎖から放たれた後にこそあるのだな。』

「スミス。掃除終わったか?」

「あぁ。終了だ」

「よし。帰るか。別嬪な幼なじみはどうした?」
「ホールの購買に行った。今日はメロンクリームパンの取り置きをしてもらったらしい」


61以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 06:53:04.69 ID:fwJWpA2LP
「ホールまで迎えに行くか?」

「いや、さっきメールが来た。少し時間がかかるから、校門で待ってろと、さ」

「じゃあ、校門行くか。しっかしスミス。お前も律儀だな?ちゃんと掃除をサボらないんだから」
「俺は成績も運動も今一つだからな。こういう日常の些事ででも点数を稼がないと拙いのさ。そういうお前だって掃除をサボらない」

「俺がサボって女子にしわ寄せが行くのは、イメージ的に拙い」

「ふっ。只真面目なだけだろ」



63以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 07:47:25.77 ID:fwJWpA2LP
『校門に到着した俺達の元に、五分とせずにあの子が……オードリーがやって来た。そう。俺が……俺達が待ち焦がれる日常に潜んだ何かを……その手に掴んで』


「ごめーん!お待たせっ!やー半分だけ食べてすぐに行こうとしたんだけど、美味しくって美味しくって。結局三つとも食べちゃった」

「三つって……太るぞ………そちらの子は?」

「そうそう!紹介するね!えっと、彼女は四組のエイドリアン!喋ったのは今日初めてなんだけどね?
この子も偶々メロンクリームパンの取り置きしててね。偶然だねーって話してて。
でね……いつもあたし達三人で連んでるって話したらさ!なんとなんと!エイドリアンも一緒に遊びたいって言ってくれたのよっ!ね、ね!凄いでしょっ!しかもエイドリアン、凄く可愛いでしょぉ!」

「エイドリアンです。よろしく、です」



65以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 08:18:29.27 ID:fwJWpA2LP
「おぉ……アナタが神か……」

「……何言ってんだアンダーソン」

「へっへーん。凄いでしょ!?アンダーソン君はこれから、あたしを女神として崇めなさい!
でねでね、エイドリアンは三年前にこの町に引っ越してきてね、まだまだここら辺の立地や穴場は詳しくないんだって!
だから、みんなで色んなとこ遊びに行こうねっ」

『風の凪いだ初夏の校庭中に、ジワリと広がりを見せるかのようなオードリーの嬌声。
その愛くるしい眼差しや口角は……
諸手を叩き出さんばかりに喜ぶアンダーソンや微笑を湛えながら俺達に握手を求めるエイドリアン、そして何よりも誰よりも、俺の心に拡散、伝播した。
まるでビタミンのように身体に染み込む、俺の幼なじみの喜々とした笑顔はこれから先にまだまだ起こるであろう『何か』をヒシヒシと予感させた』


66以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 08:32:07.63 ID:fwJWpA2LP
『あの夏の日の放課後以降、俺達は常に四人で行動を共にしていた。
垂涎の新女子エイドリアンは、どうやらオードリーと同じく、いわゆる天然という性格の部類に属するようで、
普段はやや物静かながらも、時に口を吐く些少ながら不可思議でズレた発言は、俺達三人を漏れなく笑わせ、そして安堵させた。
活動的でよく笑う、陽の天然オードリーと、粛然としながらも律儀で凜とした、静の天然エイドリアンは日が経つ毎に仲むつまじくなり、見ている俺とアンダーソンの口元を弛緩させた』


67以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 08:42:27.32 ID:fwJWpA2LP
『ある日の放課後、こんな話になった』

「ねぇ、エイドリアンは兄弟いる?」

「いないわ。私は一人っ子」

「一緒だ。あたしもなんだ。そういえばアンダーソン君は?」

「俺?一人っ子だよ」

「じゃあみんな一人っ子なんだ。」

「四人も男女が揃っていて、みんな兄弟無しってのも珍しいもんだな…」
「おいアンダーソン。俺は年の離れた妹が居るぞ。忘れたのか」


68以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 08:47:44.93 ID:fwJWpA2LP
「そうだったな。すまん」

「だが、四人とも長兄ないし長姉なのは共通だな」

「自分の上に兄弟が居るという状況は、どんなものかしら……興味深いわ」

「出たな?エイドリアンの考察癖!なんなら、このアンダーソンが兄になってしんぜましょうか?」

「キモいぞアンダーソン」

「顔も近い」


69以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 08:52:44.53 ID:fwJWpA2LP
「はぁ。一人っ子ってさ羨ましがられるけど、優しいお兄ちゃんかお姉ちゃんは欲しいなぁ…って思うよねっ」

「分かるな。俺は妹が出来た時分から、兄らしくあれ、と育てられたから尚更共感出来るな」

「俺も、美しくて包容力のあるお姉様が欲しいな……」

「私も」



71以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 09:11:27.61 ID:fwJWpA2LP
『次の日の放課後。俺達四人は我が二組の教室で、来月末…つまり夏休みの終盤に予定していた海水浴旅行の計画について意見を交わしていた。
行き先はもう決まって居たので、話し合うとはいっても、それは細を穿ったタイムテーブルなどではなく、展望と期待に胸を膨らませるだけの、歓談会のようなものであった。
前触れも予告編もなく……厳密に言うなれば、これ以上の提言と提出が他にあろうか?
といった言質は既にとられてはいたのだが……兎にも角にも不意に教室に、さもトリを務めるが如くに現れたその女性こそは、この私小説の中枢の人物最後の一人である』



73以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 09:27:46.36 ID:fwJWpA2LP
『ガラガラ、と掠れた音を伴い扉が開く。俺達はそれが規定事項であるかのごとくに、雁首を揃え音の発生源を見やる。其処には、なんとも美しい物云う花が一輪』


「こんにちは。こちらにオードリーさんはいらっしゃいますか?」

「あっ……はい。何ですか?」

「ふふっ。噂通りとても可愛らしいわね。初めまして。わたしはミラといいます。よろしくね」

「あっ、はい」

「スミス。あれ誰だ?スカーフが赤いから、二年生だな?凄い美人だ」


74以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 09:39:28.45 ID:fwJWpA2LP
「いきなり自己紹介してごめんね?わたし、家の都合でしばらく休学してて、今日復学してきたの。」

スミス(一体何歳なんだ……)

「それでね、わたしの父親がオードリーさんのお父様の会社に勤めているんです。
今日復学することを聞いて、あなたのお父様が、ウチの娘を宜しく頼むよって言ってくださったの。それで、挨拶に来ました」

「……あ、はい」

「わたしで良ければ、お姉ちゃんだと思って仲良くしてね?」

「は、はいっ!あのっ!」

「ふふ。何ですか?」

「夏休み、一緒に旅行しましょっ!」


75以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 09:50:51.70 ID:fwJWpA2LP
『少々長くはなったが、ここまでが俺達5人が揃った来歴だ。
暦は、紐解かれると、その繋がりを詳らかにし、其処に見え隠れする、あの子の不思議な想いの力が幾重にも俺を、俺達を包み込む。
ともすれば時流に埋没していかんとする日常に対し、さに非ずと叫ぶだけならば、何人にも出来るだろう。
しかし斯様に、真の意味で非日常を体現させ、この矮小な俺の胸に喜びを萌芽させるあの子との日々を……此処に記せて、俺は嬉しい』


76以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 09:56:08.09 ID:fwJWpA2LP
『出逢いが生んだ、
“この時”を、
初めて夢が見えたバースデイにしよう』


77以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 09:58:47.80 ID:fwJWpA2LP
……目が痛い。一旦画面を待ち受けに戻し、時間を確認する。

AM2:30

……マジかよ。
いかんな。夢中になって読みふけってしまった。

レス番号204
今読んだとこで、一旦流れは止まったみたいだ。
まぁ、流石にこの時間だしな。スミス氏も寝てるだろうよ。


78以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 10:05:54.16 ID:fwJWpA2LP
今日はもう検索は無理だな。
明日ハルヒにどやされるぞ、きっと。

いや悪いのは自分だとは分かってるけどな。やれやれ、こんな小説を見つけちまったばかりに。

古泉はもう読んだだろうか?ん?URL送ったっけ?
駄目だ。そろそろ眠気が臨界点だな。
とりあえず、全部明日にして、寝るか……


 
80以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/01/30(土) 10:14:08.65 ID:6BVDoR36O
これは久々に良スレの予感
消失支援


81以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 10:22:29.41 ID:xcmDQcQTO
スミスをキョンとするなら

オードリー→春日→ハルヒってこ(ry支援


84以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 10:41:21.02 ID:OLNtj2aNO
>>81
それはわかる。わからないのは他3人
全部終わったら>>1が教えてほしいな


82以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 10:28:25.32 ID:fwJWpA2LP
「あぁ、眩しいな……」
浅い惰眠明けの眼球には、幾分堪える日光に、俺は下を向いて歩いた。

今日も足腰に優しくない坂道は、ゴール地点を見据えずに下を向いたままだと永遠にだらだらと続きそうな気がする。

やむを得ず、前を見る。数十メートル前方に、陽光を養分にしながら歩いてんじゃないのか?そう思わせるような、しっかりとした足並みのハルヒが居た。
そうだ……昨日目的地のメールを送れなかったんだった。
思い出した途端に足がいっそう重くなるな。

「ようキョン!」
肩を叩かれて、振り返る。なんだ、谷口か。

「なに死にそうなツラしてんだよ!自家発電に頑張りすぎたのかぁ?」

「お前と一緒にするな。はぁ」
隣の悪友に適当な相槌を返しながら、前方を見ると坂道を登り切ったハルヒが、こちらを振り返っていた。
谷口の俺を呼ぶ大声に振り向いたものか、はたまた俺の溜め息が団員想いの団長様の耳にでも届いたものか。
少し間を置いて……
あー。ありゃ『アッカンベー』だな。間違いない。
あんなとこでやったら、坂を登る生徒全員に放ってるようなもんだぞ、団長。


83以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 10:40:52.53 ID:fwJWpA2LP
教室に入る。ハルヒはまだ居なかった。毎度毎度、どこで時間潰してんだか。まだ校内の不思議を諦め切れずに探してんのか?入学当初のように。
まあいいか。今の内に……と。
これで少しでも、俺の背中目掛けて振り下ろされる平手打ちに、ブレーキがかかりゃいいんだがな。

さて。授業までは少し時間があるし、昨日出来なかった『探索先の探索』とやらの雑務を進めるか。携帯を取り出し、某掲示板にアクセス。
ロードが終わり、早朝だというのに枚挙に暇がないほどのスレッドがズラリと並ぶ。

『女子高生の通学時間キター!』

こういうのを立てるヤツは高校生じゃないんだろうな…きっと


 
85以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 10:53:52.21 ID:fwJWpA2LP
『Mr.Smithの憂鬱なるとも歓待すべき日々』(452)

惰性で眺めていると、例のスレッドが目に入った。
レス数452……って、俺が寝た後にかなり伸びたんだな。
どれ、話が進んだか少し開いてみるか……

「これ、なに?」

「ぉわっ」

ハルヒが後ろから声を掛けてきた。気配を絶って忍び寄りやがって。コイツ、絶対背中を叩く気だったろうな。危ないとこだった。作戦成功だ。

「なにって、見たまんまだ。ココアだよ」

「あんたが買ったの?自分の机に置きなさいよ」
「お前に買ってきたんだよ。ココア好きだろ」


86以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 11:09:32.52 ID:fwJWpA2LP
「ふんっ」

一言、そう洩らすとハルヒは、タブを開け、ココアを一息に飲み干した。
カンッ。机に空き缶が無造作に置かれ、ハルヒが着席する。
御馳走様だとか、美味しかったぐらい言えんもんかねコイツは。
せめて『なんでココア買ってきたのよ?これで許しを請うてるつもり』とか。
が。腕と脚を組み、窓の外をジッと睨みつける団長様からは、何の言葉も下賜されなかった。
少し隈があるようにも見える瞳からは、とてもじゃないが、話掛けられそうな光は窺えなかった。
やれやれ。

「空き缶捨ててくる」

俺は席を立った


87以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 11:21:39.30 ID:fwJWpA2LP
ホームルームの三分前、教室に戻ると、ハルヒは机に突っ伏していた。
俺が席に着いても、微動だにしないままだ。
障らぬ神にはなんとやら、と言いたいところだが……。

「ハルヒ、寝てんのか?」
前なら放っておいたような場合でも、最近なんか気になるんだよな……いやまあまあ今回は俺が悪いからな。

「ハルヒ?機嫌直せよ」
「……うっさい。眠いのよ」

「眠れなかったのか。枕が合ってないんじゃないのか?」

……返事はない。ただの屍のようだ


88以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 11:30:19.66 ID:bXfM17J1O
くそう、所々読めない漢字が…

ミラは未来人→
エイドリアンはエイリアン→
だと予想

後一人はシラネ(´・ω・`)


89以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 11:31:10.96 ID:mWo9o0DBO
>>88
ほうほう。
ところでその矢印はなんだ?


91以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 11:42:14.05 ID:bXfM17J1O
>>89
大して意味はないけど、名前を書くのはどうかなと思った


90以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 11:33:51.88 ID:fwJWpA2LP
たっぷり一分ほどが経過して、ようやく返事がきた。

「あんた昨日何時に寝たのよ」
うつ伏せのままだがな。
「3時ぐらい、だな」

「あたしは4時」

4時ってお前……そりゃ眠いだろうよ。そんな時間まで何してたんだ……はいはい、俺が悪いな。
「そんな遅くまでメール待っててくれたのか」

俺が言うやいなや、ハルヒは勢いよくリボンを揺らしながら、顔を上げた。
「あんたが寄越した掲示板見てたら目が冴えただけよ馬鹿キョン!」

次は、自分が言うやいなやリボンを翻し、また顔を隠した。目、充血して真っ赤だぞ。後、顔もな。
「そうか、こっちも結局、行き先はまだ見つかってないんだ。悪かった」


 
92以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 11:42:45.20 ID:fwJWpA2LP
袖口がピクッと動く。何か言いたそうなアクションだったが、相変わらず伏せたままだ。

「悪かった。この通りだ」

「……悪かった、じゃないでしょ」

「ん…あぁ……すまんかった」

「……」

「ハルヒ、ごめん…」

「がくしょく」

「え?なんだって?」

「学食奢りなさいよ……じゃあ許す……」


93以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 11:53:26.63 ID:fwJWpA2LP
「二品までにしてくれよ?」

「ココアも付けなさいよ。後、もう明日は探索の当日なんだから、絶対土曜日の朝までには、行き先の目星を付けとくこと。いい?」

「はいよ。約束するよ」
「……おやすみ」

やれやれ。一段落だ。
それにしても最近、よくコイツのおやすみを耳にするぜ。
次の休憩時間、古泉にも場所探しの助っ人を頼んでみるか……


94以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 12:04:15.21 ID:cfWj/btf0
長くなりそうな
頑張ってくれ


95以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 12:11:55.59 ID:fwJWpA2LP
二時限目が終わり、十五分の休憩になった。携帯をポケットに入れ、九組に行く為に俺は立ち上がった。
ハルヒは二時間ずっと寝っぱなしだった。今もまだ夢の中のようだ。

悪いことしちまったな。今更ながらも、多少の罪悪感を胸に、ハルヒを見下ろす。相当眠かったんだろう。

すっと、ハルヒの髪を手櫛で撫でてやる。ハルヒがピクッと、震えた。

……何やってんだ俺。気持ち悪いな、キャラじゃねぇよ!いや、あまりにも気持ちよさそうに寝てるから、子供の頭を触る感じでつい……
あー。何自分の内面と丁々発止の言い訳合戦やってんだよ!ほら、古泉んとこ行かねーと休憩が終わってまうって!

とりあえず、「わりい」とだけ言い残して、俺は九組の教室に足を向けた。


96以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 12:25:38.84 ID:fwJWpA2LP
「おやおや。矢張り見つかりませんでしたか。解りました。僕も空いた時間で良さそうな場所を探してみましょう」
九組教室前、古泉が腰の位置の高さにある窓枠に腕をもたれかけて、こちらに笑い掛ける。

「そうだ。古泉、例の面白スレッドはどうだった?」

「あぁ。Mr.Smith、ですか?残念ながら見れておりません」

そうか、やっぱり俺URLを転送するのを忘れてたんだな。


97以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 12:42:22.13 ID:fwJWpA2LP
俺は古泉に、昨日読んだところまでの概要と、思わず古泉にも見せたくなった理由というのが、いかにご都合主義的で、かつ興味を引くものだということを、簡潔に語った。

俺達とまんま同じ年齢、学年の男女構成のグループ。
小説内でのそれぞれの個性や設定が、sos団員達にやや似ているというところ。
箇条書きにするなら……
・三年前に越してきたとされる物静かな女の子→長門
・年齢不祥の一学年年上の美人な先輩→朝比奈さん
・手品のできるイケメン親友→古泉(超能力の代わりに手品か?)
・上記二人の女生徒を望み通り?友人にしてしまう幼なじみ→まんまハルヒじゃねえか!

こんなとこか


98以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 12:43:49.64 ID:fwJWpA2LP
ダメだ寝ます

晩に残ってたら完結させます

レスありがとうございました。


 
 
101以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/01/30(土) 13:17:06.81 ID:KvktoCAW0
期待してるぞ


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         コメント一覧 (1)

          • 1. 以下、VIPにかわりましてELEPHANTがお送りします
          • 2015年12月07日 16:42
          • アンダーソンは…どういう繋がりなんだろう?
            ミラとかは割りとまんまで分かり易いんだけど…

        はじめに

        コメント、はてブなどなど
        ありがとうございます(`・ω・´)

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