長門「朝倉涼子を幸せにしてほしい…」
長門「朝倉涼子、彼女を幸せにしてほしい」
キョン「……俺が?」
長門「そう」
キョン「えっと、すまん。なぜ俺なんだ?」
長門「朝倉涼子はあなたに好意を抱いている」
キョン「好意?」
長門「そう。つまりあなたを愛している」
キョン「はぁ…そりゃどうも」
長門「だから朝倉涼子を幸せにしてほしい」
長門「なに?」
キョン「いや、具体的にはどうすりゃいいんだ?」
長門「彼女の好意を受け止めればいい」
キョン「それってつまり…」
長門「朝倉涼子と付き合うべき」
キョン「やっぱそうなるか」
長門「だめ?」
キョン「ダメってわけじゃないんだが…まぁ、その…」
長門「なに?」
キョン「正直、今まで朝倉のことを意識したことがなかった」
長門「そう…」
キョン「大丈夫ってどういうことだよ?」
長門「言葉のとおり。何も問題ない」
キョン「いや、俺は朝倉に好意を寄せてるわけじゃないんだぞ」
長門「でも朝倉涼子の側にいれば何も問題ない」
キョン「朝倉のそばに?」
長門「そう。彼女と一緒にいればすぐに朝倉涼子の魅力に気づくはず」
キョン「ず、ずいぶんと自信ありげに言うんだな」
長門「当然。彼女はとても良い子…すぐに分かるはず」
キョン「そんなものか?」
長門「そんなもの」
もしかしてこういうこと?
キョン「う~ん…なぁ、一つ聞いてもいいか?」
長門「なに?」
キョン「どうして長門がそう頑張るんだ?もしかして朝倉に頼まれたのか?」
長門「違う。これは私の意思でしていること」
キョン「自分で?」
長門「そう。朝倉涼子は私の大切な存在」
長門「私が彼女の幸せを願うのは当然。だからあなたにお願いしている」
キョン「そうなのか…」
長門「もう一度お願いする。朝倉涼子を幸せにしてほしい」
キョン「長門…」
長門「ほんと?」
キョン「ああ、べつにあいつのこと嫌いじゃないし…それに」
長門「それに?」
キョン「朝倉は長門が推薦するほどの良い子なんだろ?」
キョン「だから俺もすぐに朝倉のこと好きになれるさ」
長門「良かった…」
キョン「でも、まぁ、一つ問題があるんだがな」
長門「なに?」
キョン「いやな、恥かしい話今まで一度も女性と付き合ったことがないから…」
キョン「どうしたものか分からなくてな」
長門「それなら問題ない。私に任せてほしい」
キョン「お前に?」
長門「そう。私に名案がある」
キョン「これって…映画のチケットか?」
長門「そう。これでデートに誘えばいい」
キョン「デート!?」
長門「そう、デート」
キョン「いきなりデートはきつくないか?」
長門「そんなことはない」
長門「それにあなたからデートに誘えば彼女はとても喜ぶ」
キョン「まぁ、それはそうもかしれないが…」
キョン「でも待ってくれ!一体どうやって映画に誘えばいいんだ?」
長門「……忠告しておく」
キョン「長門?」
長門「それを聞いたらあなたは男ではない。自分で考えるべき」
キョン「仰るとおりです…はい」
キョン「さて、どうやって朝倉を映画に誘ったものか…」
キョン「………」
キョン「あのさ、一緒に映画を観に行かないか?」
キョン「ダメだ!普通過ぎる」
キョン「ヒマなら俺と一緒に映画行かない?」
キョン「いや、これはあまりにも軽すぎるな。谷口じゃないんだから」
キョン「チケットあるよ。チケット」
キョン「って!これじゃあダフ屋じゃねーか!」
キョン「はぁ、一体全体どうやって朝倉を誘えばいいものやら…」
キョン「結局、何も思い浮かばなかった…」
キョン「しょうがない。直球で誘ってみるか」
キョン「んっ?噂をすれば朝倉がいるじゃないか」
キョン「よう、朝倉」
朝倉「あっキョンくん、お、おはよう」
キョン「んっ?どうしたんだ?なんか驚いたような顔をしているが」
朝倉「ううん、なんでもないの」
キョン「ふ~ん、そっか。ところでお前に話があるんだが」
朝倉「話?何かしら?」
キョン「あのさ、朝倉って映画とか興味ある方?」
朝倉「映画?嫌いじゃないけど…それがどうかしたの?」
キョン「よ、良かったら…その、一緒に映画を観に行かないか?」
朝倉「えっ!?わ、私と!?」
朝倉「ほ、ほんとに私でいいの?」
キョン「他に行く奴がいなくてな…ダメかな?」
朝倉「ううん!私でよければ――」
ハルヒ「ちょっと!バカキョン!なに突っ立てるのよ!」
キョン「おわっ!ハルヒ!」
ハルヒ「朝からうるさいわね。なに驚いてるの…んっ?」
ハルヒ「あらっ?何よこれ?」バッ
キョン「わっ!バカ!返せ」
ハルヒ「これって映画のチケットじゃないの!」
ハルヒ「すごいわ!しかも私が観たかった作品のじゃない!」
ハルヒ「ちょっとキョン!あんたこれどうしたのよ?」
キョン「ああ、友達から貰ったんだ…」
ハルヒ「へぇ~奇特な人もいるものね。そうだわ!良いことを思いついたわ!」
ハルヒ「ふふん。どうせあんたのことだから一緒に観に行く人がいないんでしょ?」
キョン「えっ?」
ハルヒ「だから私が一緒に行ってあげてもいいわ」
朝倉「あっ涼宮さん、あのう…」
ハルヒ「あらっ朝倉じゃない。私に何か用?」
朝倉「えっと、その…」
キョン「なぁハルヒ、じつはそのチケットは――」
ハルヒ「あ~すごい楽しみだわ。私この作品観たかったのよ」
ハルヒ「キョン!あんたにお礼言っておくわ」
キョン「いや、だからそのチケットは朝倉に――」
朝倉「良かったわね、涼宮さん」ニコッ
キョン「朝倉…?」
ハルヒ「そうよ。公開が楽しみで楽しみでしょうがなかったのよ!」
朝倉「そっか。それはすごく楽しみね」
ハルヒ「ありがとう、朝倉。というわけでキョン!当日は10時に集合!いいわね!」
キョン「あっおい!待てよ、ハルヒ!」
キョン「行っちまいやがった…」
キョン「おいっ!朝倉!お前、良かったのかよ」
朝倉「うん」
キョン「うんって…もしかして誘って迷惑だったか?」
朝倉「そんな!迷惑だなんて…誘ってくれてすごい嬉しかったわ」
キョン「じゃあ、なんだってハルヒに譲っちまうんだよ」
朝倉「だって涼宮さん、観たかった映画みたいだし…」
キョン「だからってあいつに譲ることはないだろ」
ハルヒは害虫以下だが
キョン「本当にいいのか?」
朝倉「うん、涼宮さんと楽しんできて」
キョン「分かった。今更ハルヒに断わることもできないし、あいつと観に行くよ」
朝倉「映画の感想聞かせてね」
キョン「すまん…」
朝倉「じゃあ、授業が始まっちゃうから私はこれで…」
キョン「ああ…」
キョン「すまん長門…せっかくのチャンスをふいにしちまったよ」
双方とも関係を崩したくない美少女二人のあいだに入って堂々とモノが言える人なんて、
なんも考えてない奴か、口が達者な奴しかいないだろ。
春日の力押しに流される事に、なんだか慣れてる感もあるし、しょうがないんじゃないかなぁ。
分岐に必要な好感度が足りなかったんだな。
消し炭にするぞ
朝倉「グスン…グスン…」
長門「朝倉涼子?」
朝倉「あっ長門さん…グスン」
長門「泣いているの?」
朝倉「うわぁぁぁん!!」
長門「まずは落ち着いてほしい…」
朝倉「ごめんなさいごめんなさい」
長門「大丈夫…良い子良い子」ナデナデ
朝倉「わ、私キョン君に映画に誘われたんだけど…」
長門「彼に?それはとても喜ばしい」
朝倉「で、でも私…断わってしまったの…うわぁぁん!!」
長門「大丈夫。落ち着いて説明してほしい」
ちょっといってくる
よう、もやしっ子
朝倉「うん。私バカだから…ほんとは彼と行きたかったのに」
朝倉「なのに…涼宮さんに譲っちゃって…それで…グスン」
長門「大丈夫。朝倉涼子、あなたは悪くない」
朝倉「でも…せっかく彼が誘ってくれたのに…私」
長門「また機会があるはず。落ち込むことはない」
朝倉「そうかな…?」
長門「そう。あなたに好意がなければ彼は誘わないはず」
長門「だから気に病むべきではない」
朝倉「長門さん…励ましてくれてどうもありがとう」
長門「いい」
長門「(問題は彼…朝倉涼子を泣かせた。許さない)」
サクッ
長門「あなたを許さない…」
キョン「うぁっ…ぁっ……」
~Fin~
↓から本番行きまーす
長門「なにが?」
朝倉「あなたが今、考えてること」
長門「なにも」
朝倉「嘘……長門さんの顔……怖いよ」
長門「彼は罰を受けなければ」
朝倉「彼が、なんで?」
長門「朝倉涼子。あなたを泣かせたから」
長門「彼が悪い」
朝倉「違うわ、私がバカだから」
長門「彼が悪い」
朝倉「私が涼宮さんに譲ったから」
長門「彼が悪い」
朝倉「………」
長門「彼が悪い」
朝倉「キョンくんのことを悪くいうのはやめて!!」
いいぞ
こいつらがな
朝倉「……キョンくんは鈍感だから」
長門「鈍感だから?」
朝倉「それも超のつく鈍感」
長門「そう」
朝倉「私は……遠くから彼を見ているだけ」
長門「こういうことは男性から行動するべき」
朝倉「思いは、言葉や行動にしないと伝わらないわ」
長門「それでも……」
朝倉「そうなればいいなと、私はただ思っていただけ」
男女差別うぜえええええええええええ
だから童貞なんだよ
長門「それは私が………」
朝倉「……やっぱり」
長門「………ごめんなさい」
朝倉「なんとなくわかってた」
長門「ごめんなさい」
朝倉「ううん、私がぐずぐずしてたから」
長門「……そう」
朝倉「だけど……私は嬉しかった」
長門「そう」
朝倉「ああ、こんな日が来るんだ……そう思ったわ」
長門「……朝倉涼子」
朝倉「なのに!! 私はその誘いを……涼宮さんに……」
長門「朝倉涼子!」
朝倉「私は弱いの、私はずるいの」
長門「自分を責めないで」
朝倉「グスン……」
朝倉「グスン……グスン……それがなに?」
長門「彼は……満更でもなかった」
朝倉「グスン……それで?」
長門「彼もあなたに好意を抱いていると思う」
朝倉「………」
長門「朝倉涼子?」
朝倉「………」
長門「だから、彼もあなたに」
朝倉「マジかよ!!!!!!」
長門「!」びくっ
朝倉「つうことは……つうことはよ……………」
長門「涼子?」
朝倉「野郎は俺のこと好きってことかよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」
長門「ひい!!」びくっ
変な流れにはなるなよ。
長門「涼子……」ドキドキ
朝倉「長門おおお!!」グオオオオ
長門の肩をガシッ
長門「はいいい!!」びくびくっ
朝倉「野郎は俺のことが好き…………き、嫌いじゃないんだよな?」
長門「そう……ですね」ドキドキドキドキ
ほっぺをつねり
朝倉「いったあ! ……夢じゃない」
朝倉「マジかよ……マジかよマジかよ……」
朝倉「……うへへ」
朝倉「たまんねえぜ!!!!」
長門「涼子……」
朝倉「グヘヘへ」
長門「………」
朝倉「はっ………」
長門「終わった?」
朝倉「……はい」
長門「涎を拭いて」
朝倉「……はい」ふきふき
朝倉「……はい」
長門「あまりキャラを壊さないで欲しい」
朝倉「……はい」
長門「やって良いこと悪いことの判断は出来るはず」
朝倉「……反省してます」
長門「涼宮ハルヒに譲ってよかった、映画に行ってたら結果は火を見るより明らか」
朝倉「……はい」
朝倉「……はい」
長門「彼と恋仲になりたい?」
朝倉「は、はい! お願い……お願いします!」
長門「なら、次はあなたから彼を誘って」
朝倉「あたあたあた……あたしが!?」
長門「そう」
朝倉「無理よ!」
長門「無理じゃない」
当たり前だけどね
寝ていいよ
長門「あなたは言った、自分は何もしてないと」
朝倉「そう……だけど……」
長門「彼は、あなたを映画に誘った」
朝倉「それは長門さんが」
長門「あなたは涼宮ハルヒに映画を譲った、その行為は男性から見たらとても良い印象」
朝倉「そう……なの?」
長門「そう」
支援
朝倉「……邪険」
長門「彼は負い目を感じている、あなたを映画に誘うはずが涼宮ハルヒに」
朝倉「とにかく私がキョンくんを誘えばいいのね」
長門「そういうこと」
朝倉「……なんて誘えばいい?」
朝倉「なんでもって言われても」
長門「また映画に誘うのもよし、買いたい本があると彼に付いて来てもらうのもよし」
朝倉「むむむ……」
長門「ハイキングやお散歩、ウィンドウショッピングもよし」
朝倉「むむむむ」
長門「決まった?」
朝倉「どれがいいかしら……」
長門「涼子」
朝倉「なに?」
長門「あなたは料理が得意」
朝倉「まあ……苦手ではないけど」
長門「彼を自宅に招いて、あなたの料理の腕を振る舞うというのもある」
朝倉「キョンくんを………お家に………」
長門「そう」
朝倉「………お家に……」
長門「そう」
朝倉「……うへ」
長門「涼子」
朝倉「……ごめんなさい」
長門「三度目はない」
朝倉「……はい」
長門「それで決まった?」
朝倉「うん」
長門「なにゆえ」
朝倉「男は胃袋を掴めば手に入れたも同然って、なにかで読んだわ!」
長門「料理が上手な女性を嫌いな男性はいない」
朝倉「だよね!」
長門「だけど、あまりに手の込んだ料理は好まれない」
朝倉「そうかしら?」
おやすみノシ
長門「男性の舌は子どもっぽい。簡単な料理で大丈夫」
朝倉「簡単なねえ……」
長門「季節も考えて」
朝倉「季節か……」
長門「早い、安い、美味いおまけに簡単。これが揃えばばっちし」
朝倉「意外と注文が多いわね」
朝倉「キョンくんの好きな食べ物って……なに?」
長門「知ってたらあなたに教えてる」
朝倉「そうよね……」
長門「まだ彼が、あなたの家に来て料理を食べる約束もとれていない。早く誘うべき」
朝倉「それが一番の難関なのよね」
朝倉「うう、わかっててもドキドキするわ」
長門「負けない勝負になにを怖がる」
朝倉「そんな単純なことじゃないのよ。恋って、愛って、思うって」
長門「朝倉涼子。あなたは苦しい?」
朝倉「そうね……苦しいわ。彼を思ってるから」
長門「それはわかる。涼宮ハルヒは注意するべき」
朝倉「あたしは、涼子は負けないわ」
長門「そのいき」
朝倉「やるぞ! やるぞおお!」
長門「さてと……」
キョン「お、電話……長門か」
ピッ
キョン「もしもし」
長門「あなたにはがっかりした」
キョン「…………さっそくどうした」
長門「あなたには失望した」
キョン「やめろ、お前の口調で言われるとなんか知らんが凹む」
キョン「ああ……そのことか」
長門「なにかいうことは」
キョン「言い訳はしない。すべて俺が悪い、すまない長門」
長門「それは私ではなく朝倉涼子に言って」
キョン「そうだよな……ほんと」
長門「言い訳はしないと言ったはず」
キョン「……耳が痛いな」
長門「映画はいけなくなった。あなたはどうするき?」
キョン「そりゃまあ……他のなにかに誘うよ。まだ考えてないけどな」
長門「私に案がある」
長門「そう、次のデートプラン」
キョン「それは是非とも聞きたいな」
長門「それが人に頼む態度?」
キョン「……お願いします」
長門「特別」
キョン「……ありがとうございます」
キョン「ふむふむ」
長門「作っても食べるのが自分だけだと力も入らない」
キョン「長門は同じマンションじゃないのか?」
長門「ちょっと黙って」
キョン「……はい」
長門「誰かに作るとなると美味しく作ろうと力も入る」
キョン「確かに」
キョン「なるほど」
長門「好意を抱いているあなたに食べさせる為に、彼女は全力を注ぐ」
キョン「なんか恥ずかしいな」
長門「女の子ひとりもろくに誘えなかったあなたは確かに恥ずかしい」
キョン「………まだいうか」
長門「次がうまく行くまで」
長門「彼女に料理の練習話を振って、あなたを彼女の自宅に招待させるように頑張って」
キョン「ちょちょ、ちょっと待ってくれ! いきなりハードルが高いだろ」
長門「あなたなら大丈夫」
キョン「その根拠は?」
長門「私が言うのだから」
キョン「………」
と言いつつおれはもう寝る
キョン「わかってる。また妨害されたら堪ったもんじゃない」
長門「涼宮ハルヒはあなたを狙っている」
キョン「その言い方は笑えんな」
長門「報告を楽しみにしてる」
キョン「最善を尽くす。それじゃ」
ピッ
キョン「ふう……さてどうするか、古泉に聞くか?」
キョン「そりゃないな」
放課後
キョン「さてさて、長門は今日を指定したけど……うまく行くか」
キョン「ハルヒは用があるとかで帰ったし、とりあえず部室行くか」
ガチャ……
バタン
キョン「長門もいない……どうしたもんか」
コンコン
キョン「誰だ? どうぞ」
朝倉「こんにちわ」
キョン「おお朝倉か」
朝倉「キョキョ、キョンくん!」
キョン「尻餅をつくほど驚かなくても、大丈夫か?」
朝倉「だって油断してたから……」
キョン「油断?」
朝倉「こ、こっちの話よ!」
キョン「追求はしないさ」
朝倉「えっと、長門さんに呼ばれて……」
キョン「長門? 長門ならいないぞ」
朝倉「えええっ!?」
キョン「俺が入って来た時は誰もいなかったから、もう帰ったんじゃないか?」
朝倉「そうなんだ……」
キョン「?」
長門「米倉涼子を赦してほしい…」
に見えた
許さない、絶対に
キョン「ああ……映画な」
朝倉「どうしたの? 暗くなっちゃって」
キョン「いや、お前と行くはずだったのにハルヒと行ったから」
朝倉「……もういいわ、それよりキョンくんの感想を聞かして」
キョン「まかせろ。久々に寝ることなく最後まで起きてたからな」
朝倉「うんうん」
キョン「主人公が」
朝倉「そうなんだ」
キョン「だから」
朝倉「なるほどね」
キョン「なんだよな」
朝倉「わかる、すごいわかる」
キョン「しかし」
朝倉「それもあるわね」
朝倉「どうしよう、すごく見に行きたいわ!!」
キョン「目が輝いてたもんな」
朝倉「今度ひとりで行こうかしら……」
キョン「DVD待てばいいじゃないか」
朝倉「ダメよ! 私は映画館で見る派なの」
キョン「さいですか」
キョン「遅いぞ。もう券はない」
朝倉「なのよね……」
キョン「でも」
朝倉「でも?」
キョン「なんだ、もう一度見たいと俺も丁度思っていたところだ」
朝倉「そ、そう」
キョン「だから朝倉、今度の土日にあの映画見に行かないか? 一緒に」
キョン「今度の土日に一緒に映画見に行きませんか?」
朝倉「………誰と?」
キョン「俺と」
朝倉「………誰が?」
キョン「お前が」
朝倉「………お前って?」
キョン「朝倉涼子」
朝倉「…………」
キョン「迷惑か?」
朝倉「ぜ、ぜんぜん迷惑じゃないッスよ!!!」
朝倉「ごめんなさい!! 待って拭くから」
キョン「いや、大丈夫だ」
朝倉「いいの!」
キョン「はい」
朝倉「ごめんね」
フキフキ
キョン「………」
フキフキ
キョン(顔が近い……)
朝倉(あ……顔が……)
朝倉(停止する。生命活動停止する)
キョン(なんか)
朝倉(このまま死ぬの? 私は死ぬの?)
キョン(このままだと……)
朝倉(涼子生きて、生きるのよ涼子)
キョン(き……)
朝倉(お願い涼子)
キョン(き……)
朝倉(近い! 鼻血出る!)
ドバアアアアン
ハルヒ「とおおおおうっ」
キョン・朝倉「ひゃああああ!!」
ハルヒ「あれ? キョンしかいないの?」
キョン「ハルヒ!! お前……もうちょっと考えて入れ!!」
ハルヒ「なによ! 私の勝手でしょ!!」
朝倉「まだドキドキいってる……」
ハルヒ「そういえば、なんで朝倉がいるの?」
キョン「いちゃダメなのか」
ハルヒ「そんなこと言ってないわよ!!」
朝倉「長門さんと会う約束してたの、涼宮さん」
ハルヒ「有希と? でも有希はいないわよ」
朝倉「うん。だからキョンくんにちょっと付き合ってもらってたの」
原作は憂鬱と溜息しか読んでないから教えてくだされ
>>180
ハルヒ「ふうん、まあいいわ。キョン。あとはあんたに任せるわ」
キョン「帰んのか?」
ハルヒ「そ、みんないないようだし、あたしも暇じゃないの」
キョン「いつも暇してる団がなにをいうか……」
ハルヒ「うるさい! それじゃね!」
キョン「あいつなにしに来たんだ」
朝倉「…………」
朝倉「えっ? あ、なに?」
キョン「大丈夫か? 顔色悪いぞ」
朝倉「そうかしら」
キョン「ようやく見つけた親の敵を取り逃がしたような」
朝倉「どんな顔よ!!!」
キョン「おっ、元に戻ったな」
朝倉「…………ばかっ」
朝倉「……映画?」
キョン「それだそれ、返事は?」
朝倉「見に行きましょう!」
キョン「うっし」
朝倉「えへへ」
キョン「そうだ朝倉」
朝倉「はい? 今度はなにかしら?」
キョン「お前、料理の練習中らしいな」
朝倉「……なぜそれを」
朝倉「それは……キョンくんも?」
キョン「そうだな。料理が上手くて、さらに美人ならいうことなしだ」
朝倉「最後のは余計ね」
キョン「なにをいう、最後のは重要だぞ」
朝倉「もう!」
朝倉「私の……料理を?」
キョン「えっと、ええええ……そのなんだ」
朝倉「ねえ?」
キョン「だから……あれだ……」
朝倉「ねえ?」
キョン「うううう……ですからね」
朝倉「……まあいいわ、ひとりでご飯を食べても美味しく感じないし」
キョン「ということは」
キョン「行って……いいんのか?」
朝倉「嫌なら来なくてけっこうですけど」
キョン「是非ともお願いします」
朝倉「素直でよろしい」
キョン「いつ行けばいいんだ?」
朝倉「そうね……」
キョン「明日だな、楽しみにしてるぞ」
朝倉「あんまり期待しちゃダメよ」
キョン「料理は朝倉の得意なやつでいいからな」
朝倉「わ、わかったわ。絶対にうまいって言わせてあげるんだから!」
朝倉「………」
長門「朝倉涼子?」
朝倉「………」
長門「鍋をずっと見てどうしたの?」
朝倉「………」
長門「ねえ?」
朝倉「ちょっと黙ってて」
長門「この匂いは……」くんくん
朝倉「これが大事なの」
朝倉「下ごしらえがすべてを決めるのよ」
長門「くんくん……スパイスの匂いはするけど、ルーは?」
朝倉「これから作るのよ」
長門「くんくん……売っているのではなく?」
朝倉「手抜きはしません」
朝倉「出汁よ」
長門「くんくん……とてもきれい」
朝倉「まだ五時間しか煮てないわ」
長門「ご……」
朝倉「まだまだ煮るわ」
長門「くんくん……」グギュルルルルルルルルルルル
朝倉「………」
長門「………涼子」
朝倉「………ダメよ」
朝倉「………」
長門「………」グゥィグゥイグギュッルルル
朝倉「………」
長門「………限界」
朝倉「だからダメ」
長門「あなたは悪魔」
朝倉「ダメなものはダメ」
長門「あなたは鬼」
朝倉「言ってなさい」
長門「………」グゥゥゥ
長門「目が霞む……」
朝倉「うそ」
長門「ふらふらして来た」
朝倉「聞こえません」
長門「耳鳴りが」
朝倉「わああああ、わああああ」
長門「……ほんとに限界」
朝倉「一杯だけよ」
朝倉「まだルーしか出来てないけどいい?」
長門「ルーとご飯、福神漬けがあればなにもいらない」
朝倉「長門さん、福神漬け切らしちゃった……」
長門「……あんなちゃらちゃらした野菜はいらない」
朝倉「らっきょうはあるわよ」
長門「それを早く言って」
長門「……いただきます」
長門「あむっ!」バックン
長門「………」もぐもぐもぐもぐ
長門「………」もっきゅもっきゅ
長門「………」ゴックン
長門「おかわり」
朝倉「味の感想は?」
長門「おかわり」
朝倉「聞けよ」
朝倉「あなた宇宙人でしょ?」
長門「宇宙人は思った、お腹いっぱい食べられることはありがたいと」
朝倉「その宇宙人あなたでしょ?」
長門「さあおかわりを」
朝倉「おかわりの前に味よ味!!」
千秋で再生されるww
朝倉「悪くないってなによ!!」
長門「おかわりまだ?」
朝倉「話はまだ終わってないわ!」
長門「話はおかわりを食べてから」
朝倉「まったく」
長門「次は、カレーを飲むに挑戦する」
朝倉「ウガンダか!!」
長門「ふう……とりあえずこれで我慢する」
朝倉「なにが我慢? 8皿も食べておいて」
長門「10皿食べなかった」
朝倉「どこに入るのよ」
長門「このカレーは彼に?」
朝倉「そうよ」
長門「あなたも彼を誘うことが出来た、一歩前進」
朝倉「違うの」
長門「……なにが違う?」
朝倉「私からじゃないの、キョンくんが」
朝倉「そう、おまけに映画に行きませんか? だって」
長門「また映画に?」
朝倉「今度の土日にね」
長門「とても順調」
朝倉「うん」
長門「だけど今のあなたは……あまり嬉しそうじゃない」
長門「それはたまたま」
朝倉「わかってるの、でも自分がちょっと嫌になっちゃって」
長門「涼子」
朝倉「はい! もうおしまい、ごちそうさまね」
長門「………」
朝倉「お皿洗わなくっちゃ」
長門「私も手伝う」
朝倉「あら珍しい」
朝倉「それじゃあ私はお皿を拭きます」
長門「泡が」シュワシュワシュワ
朝倉「長門さん洗剤つけすぎよ」フキフキ
長門「あう……」
朝倉「ふふ、鼻についてる」
長門「とってほしい」
朝倉「はいはい」
長門「返事は一回」
朝倉「はい」
朝倉「なに?」フキフキ
長門「自分を傷つけてはいけない」シュワシュワ
朝倉「傷つけてない」フキフキ
長門「自分の傷はいつまでも残る」シュワシュワ
朝倉「だから傷なんて」フキフキ
長門「甘えてもいい」シュワシュワ
朝倉「誰に甘えるの?」フキフキ
長門「自分にも彼にも、もちろん私にも」
キュッ
朝倉「私はもう充分甘えたの」
朝倉「いつまでって……」
長門「甘えたなら、また甘えればいい」
朝倉「それこそいつまでよ」
長門「いつまでも、いつまでも。自分で出来るまで」
朝倉「だって……」
長門「私はそれまであなたを助ける」
朝倉「長門さん」
長門「あなたが誰の手も借りず自分で進めた時は、私を助けてほしい」
朝倉「もちろん助けるわ」
長門「その時は、私が助けを必要としてるはず」
長門「それはやめて」
朝倉「ダメになるまではしないわ」
朝倉「長門さんがうじうじしてたら、うじうじしてた私が助けてあげるから!」
長門「はいはい」
朝倉「返事は一回よ」
長門「はい」
朝倉「楽しみに待っててね」
長門「楽しみにしてる」
ブルブルッ
キョン「ん? マナーだったか。こんな時間にだれだ……長門か」
ピッ
キョン「はい」
長門「わたし」
キョン「さっそくだが用はなんだ?」
長門「早く出てほしかった」
キョン「すまん、それは悪かった」
キョン「で?」
間違いなくググレカレー
キョン「なんだ?」
長門「彼女をどう思う?」
キョン「どう思うって……」
長門「あなたは彼女をまた映画に誘った」
キョン「そうだが」
長門「彼女のことが気になりだしたのでは?」
キョン「気になりだしたなら……長門にいわれてからだが」
キョン「まあ」
長門「彼女のことが好きになりだした」
キョン「ううん……まだそこはなんとも」
長門「彼女のことを押し倒したいと」
キョン「女の子がそんな言葉を使うな!」
長門「なぜ?」
キョン「なぜって、なんでもだ」
長門「押し倒したくないの?」
キョン「それは違うといえば嘘になるが……だから使うな」
キョン「ゆっくりとだがな」
長門「遅いくらい」
キョン「そうか?」
長門「そう。朝比奈みくるよりも朝倉涼子は魅力的」
キョン「朝比奈さんと比べるとだな」
長門「なにか?」
キョン「いや……なんでもない」
キョン「そうだよな」
長門「彼女の幸せを願う」
キョン「うん」
長門「だから明日は決めて」
キョン「うん?」
長門「頑張ってほしい」
キョン「なにを頑張るんだ?」
長門「男女が部屋の中ですることと言えば」
キョン「い、言えば?」
長門「………」
キョン「いや……」
長門「あなたも子どもじゃない」
キョン「しかし……飛躍し過ぎだろ」
長門「最近の若者は進んでる」
キョン「階段何段飛ばしだよ」
長門「もしもの時は、責任をしっかりとってもらう」
キョン「責任……」
長門「なにがあるかわからないから」
キョン「はいよ」
長門「それじゃあ」
キョン「ああ、おやすみ」
長門「彼女をお願い」
キョン「わかったよ」
長門「あと、避妊はするように」
キョン「やっぱりかよ!!」
ピッ
キョン「くそ……切りやがった、あの三才」
キョン「いたいた、朝倉!」
朝倉「こっちこっち」
キョン「すまん、待たせたか?」
朝倉「ううん、私も今来たとこ」
キョン「嘘を言え」
朝倉「ちょっと! 待っててあげたのにそれってひどい」
キョン「まあまあ、早く行くぞ」
朝倉「そうね」
キョン「………」
朝倉「………」
キョン(黙ってしまった……)
朝倉(なにか話さないと)
キョン(どうするよどうするよ!)
朝倉(なにかないかしら)
キョン・朝倉「あの……」
キョン・朝倉「あ」
朝倉「キョンくんから」
キョン「いやいや朝倉から」
朝倉「いやいやいやいやキョンくんから!」
キョン「ぷっ」
朝倉「……なによ」
キョン「なんでもないさ」
朝倉「……変なの」
キョン「変でけっこう」
朝倉「確か近くにあったはずよ」
キョン「元気に走ってら」
朝倉「子どもは風の子だからね」
キョン「俺もあんな時があったのか……」
朝倉「おじさんみたい」
キョン「そうか、もうジジイか」
子ども「わああい」タッタッタッ
子ども「わあああい、わあ!」
キョン「転けた、泣いてる泣いてる」
朝倉「言ってる場合!? 僕、大丈夫?」
キョン「男は転けて泣いてなんぼだ」
朝倉「うるさい!」
キョン「へいへい」
子ども「ううう」グスグス
子ども「うん」グスグス
朝倉「立てる?」
子ども「うん」
朝倉「よかった、それじゃあまた遊んでらっしゃい」
子ども「うん、お姉ちゃんありがとう」タッタッタッ
朝倉「ふう」
キョン「慣れてるな」
朝倉「そうかしら」
キョン「朝倉は良いお母さんになるな」
あれか?貴様は人の睡眠時間を奪うのが好きなのか?
違うよな?
だから早くしてもらえると私は嬉しい
お願いします
このスレは長命だから焦らずゆっくり待とうぜ
- 325 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/27(火) 23:52:42.96 ID:UGCFpwFuO
- >>323
すまんな、俺もおねむだ
さっさと落とすかもうちょい伸ばすか考えてて
朝倉「なっ! なによ突然!!」
キョン「いやなに、あの子を優しくする朝倉の姿がお母さんみたいだなって思って」
朝倉「ふうん」
キョン「俺もあんな母さんがよかったなって」
朝倉「な、な、なんで?」
キョン「え? まあ……なんとなくだな」
- 326 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 00:03:00.10 ID:skH7bVukO
- >>325
キョン「とかなんとか言ってるうちに」
朝倉「着いたね……あれ?」
キョン「ありゃ長門か? こっち来た」
長門「涼子……落ち着いて聞いてほしい」
朝倉「どうしたの!? なにがあったの!?」
長門「落ち着いてほしい……」
朝倉「だから、どうしたの?」
長門「……食べちゃった」
朝倉「……え?」
- 327 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/10/28(水) 00:04:14.60 ID:/QrRz3yzO
- 支援
あとやっぱり長門が地味にウザい
- 328 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 00:12:36.85 ID:skH7bVukO
- 長門「食べちゃった」
朝倉「食べたって……まさか」
長門「そう、そのまさか」
朝倉「だっていっぱいあったでしょ!?」
長門「そう、いっぱいあった」
朝倉「だったら……」
長門「いっぱいあるから大丈夫だと思っていた、そして気づいたら」
長門「なにもなかった……」
朝倉「お前、上着脱げ」
- 331 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 00:23:37.08 ID:skH7bVukO
- 長門「……それはちょっと」
朝倉「つべこべ言わず脱げ」
長門「きょ……拒否する」
朝倉「五秒待つ」
長門「……はい」
キョン「話が見えないんだが……長門! お前!」
朝倉「やっぱりな」
キョン「長門……腹が……すっげえ出てるな」
長門「恥ずかしい」
朝倉「やかましい」
- 332 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 00:36:01.08 ID:skH7bVukO
- 朝倉「どうすんだ」
長門「どうもこうも……ケフ」
朝倉「ゲップすんな」
長門「無理……ケップ」
キョン「卵丸飲みした蛇見たいだな」つんつん
長門「うう……触らないで」
キョン「わわ、すまん」
朝倉「だから、どうする気だ」
長門「とりあえず横にならせて」
朝倉「させねえ」
- 334 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 00:47:55.24 ID:skH7bVukO
- 長門「うう……横に、横に」
朝倉「じゃかあしい」
キョン「まあまあ、朝倉」
朝倉「キョンくんはちょっと黙っててね」ニコ
キョン「は、はい!」(やべえ……目が)
長門「うう……お助け……」
朝倉「さっそくか」
長門「横に……」
- 335 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 00:56:39.87 ID:skH7bVukO
- つまらんギャグしか浮かばん……
朝倉「しょうがない、お部屋に戻りなさい」
長門「ありがとうございます」
朝倉「ダッシュで」
長門「うう……」
キョン「………」
朝倉「どうしよう」
キョン「飯の話か?」
朝倉「そう、長門さんが食べちゃったから」
- 336 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/10/28(水) 01:00:49.40 ID:YOzDbDejO
- 長門しね(^^)
- 337 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 01:12:03.58 ID:skH7bVukO
- キョン「なんかないのか?」
朝倉「なにも……」
キョン「じゃあ買いに行こうぜ、腹減っちゃったよ俺」
朝倉「今から?」
キョン「まだ大丈夫だろ、サッと出来るやつでいいからさ」
朝倉「じゃあ……行きましょうか」
キョン「さっさと行こうぜ」
- 338 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/10/28(水) 01:12:24.79 ID:D3OeduIUO
- この長門ウザイから無理に絡ませなくていいよ
長門っぽくないし
- 339 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 01:31:20.84 ID:skH7bVukO
- 鷹の爪はじまった
キョン「なに作るんだ?」
朝倉「サッとだからね」
キョン「俺のイメージでサッとは炒飯だ」
朝倉「炒飯……」
キョン「あと野菜炒めかな?」
朝倉「野菜炒めか……」
キョン「まあ朝倉にまかせる」
朝倉「それが困るのよ」
キョン「献立に悩む母親だな」
朝倉「誰のせい?」
キョン「知らん」
- 340 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 01:38:22.39 ID:4nSi4pyt0
- どこをどう考えても長門のせいだろ
- 341 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 01:50:43.36 ID:skH7bVukO
- だらだらの癖にダメだ
ちょっと解散
- 342 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/10/28(水) 02:13:47.34 ID:YOzDbDejO
- 朝倉「長門有希をボコボコにしてほしい…」
- 343 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 02:20:08.11 ID:HFh4S+23O
- こんな流れで面白いよ
気負う必要ないから好きにやって
- 344 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 02:20:47.35 ID:bL3QqZJ50
- と、携帯が申しております
- 347 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 02:50:25.89 ID:skH7bVukO
- 今の気分では誰か死なせたい
まだだらだらやります
朝倉「いいわ、両方作りましょう」
キョン「両方とは豪華だな」
朝倉「そう?」
キョン「そうだぞ」
朝倉「ふうん」
キョン「ふうんはないだろ、ふうんは」
朝倉「早く買って帰りましょう」
キョン「聞いてるのか?」
朝倉「私もお腹減った」
キョン「なあ」
- 348 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/10/28(水) 03:19:09.46 ID:HzlHCX7sO
- 俺が慰めてあげるから、お前は誰も死なせなくていいんだ
- 349 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 03:25:14.89 ID:skH7bVukO
- >>348
頑張ってみるよ
朝倉「ほら、早く袋に」
キョン「久々に見たなエコバック」
朝倉「キョンくん持ってないの?」
キョン「俺は買い物に行かないからな、母親は持ってたな」
朝倉「手伝いしなさい」
キョン「たまにしてるぞ。そういえばなんでエコバック使うんだ?」
朝倉「環境の為よ」
キョン「そうなのか」
朝倉「嘘よ」
キョン「嘘かよ」
朝倉「レジ袋貯まってゴミになっちゃうじゃない」
キョン「それはあるな」
- 350 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 03:27:21.50 ID:bL3QqZJ50
- あるあるww
ゴミ袋に使ってるwww
- 351 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/10/28(水) 03:29:15.55 ID:bMBvi/v+O
- だめだ、今日も寝るw
- 353 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 03:34:57.96 ID:skH7bVukO
- >>351
すまないな
おやすみノシ
- 352 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 03:32:46.45 ID:ZcaFu8360
- つまんねー
- 354 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/10/28(水) 03:36:01.97 ID:HzlHCX7sO
- >>352
けいおん!見とけ
- 355 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/10/28(水) 04:03:36.52 ID:skH7bVukO
- 朝倉「キョンくん持って」
キョン「あいよ」
朝倉「ラクチンラクチン」
キョン「ほら行くぞ」
朝倉「待ってよ」
キョン「俺は空腹だ」
朝倉「誰が作るのよ?」
キョン「朝倉」
朝倉「わかってるならよろしい」
キョン「へいへい」
朝倉「返事は一回」
キョン「へい」
- 356 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/10/28(水) 04:19:05.15 ID:skH7bVukO
- キョン「おおお、外寒いぞ!」
朝倉「それに真っ暗」
キョン「早く帰ろう早く」
朝倉「キョンくん寒いの?」
キョン「朝倉、お前は寒くないのか?」
朝倉「寒いけど我慢出来るよ」
キョン「そうか俺は我慢出来ん」
朝倉「じゃあかたっぽの手を貸して」
キョン「こうか?
- 383 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 16:33:11.20 ID:skH7bVukO
- >>356
朝倉「はい!」
ギュッ
キョン「うお!」
朝倉「なによ、声なんて出しちゃって」
キョン「いや……突然だったからついな」
朝倉「失礼しちゃうわ」
キョン「すまんすまん」
朝倉「ふん」
キョン「でも、うん……あったかいな」
朝倉「そう、良かったわ」
キョン「ありがとな」
朝倉「どういたしまして」
- 384 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 16:45:10.81 ID:skH7bVukO
- キョン「しかしあの店安かったな」
朝倉「たまにもっと安くなるのよ」
キョン「そんな安くしてどうすんだ」
朝倉「余って捨てる寄りかはマシよ」
キョン「買う側からすればありがたいが、ちょっと心配するな」
朝倉「買ってくれなきゃ意味がないでしょ?」
キョン「難しいもんだ」
朝倉「単純なんだけどね」
- 385 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 16:55:42.92 ID:skH7bVukO
- 朝倉「キョンくん」
キョン「うん?」
朝倉「今の私達さ」
キョン「うん」
朝倉「どういう風に見えてるかしら?」
キョン「手、繋いでるしな」
朝倉「うんうん」
キョン「ギリギリ友達に見えなくもないが……」
朝倉「それはないわ」
キョン「まあ付き合ってるってのが妥当だろ」
- 386 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 17:06:22.61 ID:bbubzCtV0
- もっといちゃいちゃキュンキュンジュンってさせて!
- 387 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 17:19:16.94 ID:skH7bVukO
- 朝倉「付き合ってるって……つまり?」
キョン「つまり、彼氏彼女の関係」
朝倉「そうよね……やっぱり」
キョン「すまんな、俺なんかで」
朝倉「そんなことないわよ!」
キョン「俺じゃ朝倉と釣り合わんだろうに」
朝倉「そんなことないわ」
キョン「せめて古泉クラスじゃないと」
朝倉「ダメよ」
キョン「ダメ? ダメってのはなにがだ?」
- 388 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 17:40:09.30 ID:skH7bVukO
- 朝倉「彼じゃダメよ」
キョン「古泉が嫌いってことか?」
朝倉「そうじゃない、そうじゃない」
キョン「あいつは人気あるのに」
朝倉「違うって」
キョン「わかってるよ」
朝倉「……キョンくんじゃないと」
朝倉「キョンくんじゃないとダメなの……」
キョン「俺か」
朝倉「……そう」
- 389 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/10/28(水) 17:45:23.63 ID:bMBvi/v+O
- wktk
- 390 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 18:02:03.76 ID:skH7bVukO
- キョン「それは……」
朝倉「なにも言わずに黙って聞いて」
キョン「……わかった」
朝倉「キョンくん、映画に誘ってくれたよね」
キョン「誘ったな」
朝倉「長門さんに、頼まれて」
キョン「知ってたのか」
朝倉「うん」
キョン「……そうか」
- 391 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 18:03:18.48 ID:b1qMjIbf0
- 甘じょっぱいわ
- 392 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 18:30:31.51 ID:skH7bVukO
- キョン「あの時は悪かった」
朝倉「ううん、あれは涼宮さんが来ちゃったから」
キョン「いや……俺がもっとはっきりしていれば」
朝倉「涼宮さんに取られて行けなかったけど……私は嬉しかった」
朝倉「とってもとっても、嬉しかったの」
朝倉「キョンくんが私を誘ってくれた、夢みたい」
朝倉「そのあと、家に帰ったら、私は泣いてたわ」
- 394 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 18:54:12.63 ID:skH7bVukO
- すまないがちょっと出かける
21時には帰るから適当に待っててくだされ
- 395 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/10/28(水) 18:58:55.35 ID:AiC02yJO0
- 乙
デートかよリア充氏ね
- 396 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 19:16:06.75 ID:bMBvi/v+O
- >>395
www
- 402 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 21:05:14.03 ID:skH7bVukO
- 帰りました
朝倉「泣いた」
朝倉「止めたくても」
朝倉「止めようとしても溢れて」
朝倉「悲しくて、悲しくて、悲しくて、悲しくて」
朝倉「辛くて、辛くて、辛くて、辛くて」
朝倉「泣いて、泣いて、泣いて、泣いて」
朝倉「涼宮さんが許せなくて、キョンくんといたくて」
朝倉「お話したくて、側にいたくて」
朝倉「一緒に笑いたくて……」
- 404 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 21:31:39.40 ID:skH7bVukO
- キョン「朝倉……」
朝倉「ごめんね、なんか言いたくなっちゃって」
朝倉「そしたら止まらなくなって」
キョン「………」
キョン「いいんじゃねえの?」
朝倉「え……?」
キョン「そう思うって、そう感じるって、それだけ一生懸命ってことだから」
朝倉「……うん」
キョン「思って貰えてそいつは嬉しいと思うよ?」
朝倉「うん」
キョン「宇宙人なのに人間らしいな、お前」
朝倉「そうよね」
- 405 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 21:46:10.57 ID:skH7bVukO
- 朝倉「キョンくん」
キョン「なんだ」
朝倉「今なら言えそうだから、今しか言えそうにないから言います」
朝倉「あなたが……好きです」
朝倉「私はあなたが好きです」
キョン「ちょっと待った」
キョン「途中で止めて悪いんだが、俺も話たいことがある」
朝倉「話たいこと?」
- 406 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 21:56:42.19 ID:skH7bVukO
- キョン「俺は長門に頼まれたんだ」
朝倉「なんて?」
キョン「朝倉涼子を幸せにしてほしい」
朝倉「そんな風に……」
キョン「初めはびっくりしたな。朝倉涼子はあなたを愛している、なんて言われたし」
朝倉「そんなことも」
キョン「俺は朝倉のことを意識したことなかったから、とにかく驚いたな……うん」
朝倉「………」
- 408 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 22:11:02.91 ID:skH7bVukO
- キョン「したら長門は、朝倉の側にいれば問題ないと言い出した」
朝倉「私の側に?」
キョン「そうだぞ。朝倉と一緒にいればすぐに魅力に気づくとな」
朝倉「すごい自信ね」
キョン「まったくだ」
キョン「でも、長門は朝倉が良い子だとすぐにわかるといってたぞ」
朝倉「長門さん……」
- 409 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/10/28(水) 22:25:55.68 ID:LWe/40FD0
- 支援
- 410 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 22:26:17.31 ID:skH7bVukO
- キョン「長門は、朝倉と付き合ってほしいと言った」
朝倉「そこまで……」
キョン「ああ、お節介焼きすぎだな」
キョン「そんで長門に聞いたんだ、なんでそう頑張る、朝倉に頼まれたのか? とな」
朝倉「なんて言ったの?」
キョン「自分の意思だと、朝倉涼子は大切な存在だから彼女の幸せを願うのは当然だと言い切ったぞ」
朝倉「そんなことを……」
- 412 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 22:38:06.06 ID:skH7bVukO
- キョン「そして俺は長門に協力した」
キョン「あの長門がそこまで推薦するほどの良い子なんだからな」
キョン「俺もすぐに朝倉のことを好きになれると思った」
朝倉「好きに……」
キョン「そうだ」
キョン「そしたらどうだ、すぐに朝倉のことを好きになった」
- 413 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 22:50:45.26 ID:skH7bVukO
- キョン「先に言わせてしまったが、言わせてくれ」
キョン「朝倉涼子さん。あなたが好きです」
キョン「幸せにします、だから付き合って下さい」
キョン「ああ、ちなみにこの告白は長門には頼まれてないからな」
キョン「俺の正直な気持ちだ」
- 414 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 23:02:02.57 ID:skH7bVukO
- だらだらと長く語ってしまったが。
こうして俺は涼子と付き合うことになった。
発端は長門の突然の頼みだったが、まあ結果オーライで。
長門は喜んでいたな。
涼子にようやく春が来ただなんだ言って、どこにあったか赤飯を炊いてくれた。
気が早いぞ。
- 415 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 23:04:11.69 ID:KzxR1pIN0
- 支援
- 417 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 23:12:42.95 ID:skH7bVukO
- ハルヒにはまだ知らせていない。
さっさと知らせなければいけないのだろうが、まあ知らせなくても大丈夫な気がする。
長門も言ってたし。
あいつから頼んで来たのだから、それなりに考えてるはずだ。
古泉には知らせた。
文句を言われたが一応は祝福してくれた、仕方ない今度ゲームで勝たせてやろう。
朝比奈さんは…………以下略で。
- 418 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 23:18:57.13 ID:lwURcUvBP
- なんで急に地の文なんだ
- 420 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 23:26:21.21 ID:skH7bVukO
- 涼子は毎日幸せそうだ。
俺の横でニコニコしている。
一緒に帰って、一緒に笑って。
本当に俺と付き合ったから幸せなのかと、ふと疑問に思う。
なあ、涼子。
お前は今、幸せか……?
「幸せよ。誰かさんが側にいてくれるから」
本人がいうのだから、そうなんだろう。
長門……これでよかったか?
おわーりー
- 421 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 23:27:18.60 ID:KzxR1pIN0
- >>1乙!
- 422 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/10/28(水) 23:28:08.16 ID:oVNAyinSO
- 乙
- 424 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 23:32:21.19 ID:skH7bVukO
- まずは支援と保守をして下さった方々にありがとうございました
自分は>>1ではないです
いつも無計画に人のを乗っ取り自らを追い詰めて
>>413で終わっても良かったけど地の文の方が終わりっぽい気がしただけで
だらだらにお付き合いありがとうございました
- 425 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/10/28(水) 23:34:11.81 ID:JZiYANvj0
- >>1乙!
- 426 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/28(水) 23:47:00.34 ID:Vm6sQtfy0
- >>1乙!
- 427 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/10/28(水) 23:47:14.96 ID:8wmzIwlh0
- >>1じゃないつってんだろww
- 431 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/29(木) 00:19:06.56 ID:Gr7vK5L+O
- 乙でした
- 432 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/10/29(木) 00:54:54.14 ID:SENdqqXNO
- 乙
- 433 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/10/29(木) 00:57:28.32 ID:00WHy2QY0
- おつかれー
- 434 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/10/29(木) 01:16:42.26 ID:CKr3tDVA0
- 乙!!よかったよ!!
- 437 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/10/29(木) 01:55:34.91 ID:DIAam3M8O
- 朝倉いいよな
長門の次に好きだ - >>323